JP2011009398A - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の貫通導体を、絶縁層の機械的な強度を低下させることなく、かつ貫通孔の内側面に互いに電気的に独立させて被着させることが容易な配線基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 厚み方向に貫通する貫通孔3を有する絶縁層1と、絶縁層1の上面および下面にそれぞれ複数形成された配線導体2と、貫通孔3の内側面に被着されて、絶縁層1の上下面の配線導体2を電気的に接続する貫通導体5とを備える配線基板であって、貫通孔3は、外周に複数の導通溝4が配置されて、それぞれの導通溝4の内側面に貫通導体5が互いに電気的に独立して被着されており、それぞれの貫通導体5を介して配線導体2が電気的に接続されている。導通溝4毎に電気的に独立した複数の貫通導体5を被着させることができ、貫通孔3の数を抑えて絶縁層1の機械的な強度を確保することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、厚み方向に貫通する貫通孔を有する絶縁層と、絶縁層の上面および下面にそれぞれ複数形成された配線導体と、貫通孔の内側面に被着されて、絶縁層の上下面の配線導体を電気的に接続する貫通導体とを備える配線基板およびその製造方法に関するものである。
従来、電子部品搭載用等に使用される配線基板として、上面および下面に複数の配線導体が形成された絶縁層と、その絶縁層を厚み方向に貫通する貫通孔と、貫通孔の内側面に被着された貫通導体(ビア導体)とを備えたものが用いられている。絶縁層の上下面の配線導体は、貫通孔が形成された位置で上下に重なり合うようなパターンであり、貫通導体を介して上下に電気的に接続されている。
このような配線基板は、例えば絶縁層の上面の配線導体に電子部品の電極や電子部品の電気検査を行なうためのプローブが接続され、下面の配線導体が回路基板等の外部電気回路基板に接続される。そして、絶縁層の上面の配線導体と、貫通導体と、絶縁層の下面の配線導体とを介して、電子部品が外部電気回路と電気的に接続され、信号の送受や、電子部品に対する電気的な検査等が行なわれる。
なお、従来の配線基板においては、貫通導体が内側面に被着された貫通孔は、絶縁層の上下面それぞれの複数の配線導体に対応するように、複数が形成されている。
特開2007−27592号公報
しかしながら、このような配線基板においては、貫通導体を介して接続させる上下面の配線導体の数に応じて貫通孔を設ける必要があるため、多くの貫通孔が絶縁層を厚み方向に貫通することになり、その結果、絶縁層の機械的な強度が低くなるという問題点があった。
特に、近年、電子部品の高密度化等に対応して絶縁層の上下面に形成される配線導体の数が多くなり、これに応じて狭い範囲に多数の貫通孔が形成されるようになってきているため、それに伴って絶縁層の機械的な強度の低下が顕著なものになってきている。
このような問題に対しては、例えば円形状の貫通孔(スルーホール)の内側面に、半円状等の複数の貫通導体(導体)を互いに電気的に独立させて被着させることが考えられる(例えば、特許文献1を参照。)。
しかしながら、この従来技術の配線基板およびその製造方法の場合には、円形状等の貫通孔の内側面に被着させた導体をレーザ加工等で切断して互いに電気的に独立した貫通導体とすることから、1つの貫通孔の内側面に多数の貫通導体が互いに電気的に独立して被着されたものとすることが難しいという問題点があった。
本発明は上記従来の技術の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、絶縁層の上下面の複数の配線導体を電気的に接続する貫通導体を、絶縁層の機械的な強度を低下させることなく設けることが可能で、かつそのような貫通導体を貫通孔の内側面に互いに電気的に独立させて被着させることが容易な配線基板、およびその製造方法を提供することにある。
本発明の配線基板は、厚み方向に貫通する貫通孔を有する絶縁層と、該絶縁層の上面および下面にそれぞれ複数形成された配線導体と、前記貫通孔の内側面に被着されて、前記絶縁層の上下面の前記配線導体を電気的に接続する貫通導体とを備える配線基板であって、前記貫通孔は、外周に複数の導通溝が配置されて、それぞれの前記導通溝の内側面に貫通導体が互いに電気的に独立して被着されており、それぞれの前記貫通導体を介して前記配線導体が電気的に接続されていることを特徴とするものである。
また、本発明の配線基板の製造方法は、絶縁層を準備する工程と、該絶縁層に、1つの貫通孔の外周に複数の予備導通溝が配置された、前記絶縁層を厚み方向に貫通する予備貫通孔を形成する工程と、前記予備貫通孔の内側面の全面に導体層を被着させるとともに、前記絶縁層の上面および下面にそれぞれ複数の配線導体を、前記予備貫通孔の複数の前記予備導通溝の位置のそれぞれにおいて、前記導体層を介して上下に接続し合うように被着させる工程と、前記予備貫通孔の内側において前記絶縁層に打ち抜き加工を施して、前記予備導通溝同士の間で前記絶縁層の一部を前記導体層とともに除去し、複数の前記予備導通溝毎に前記導体層を互いに電気的に独立させる工程とを備えることを特徴とするものである。
本発明の配線基板によれば、絶縁層の上下面の配線導体を電気的に接続するための貫通導体が被着された貫通孔は、外周に複数の導通溝が配置されて、それぞれの導通溝の内側面に貫通導体が互いに電気的に独立して被着されており、それぞれの貫通導体を介して配線導体が電気的に接続されていることから、1つの貫通孔の内側面に多数の貫通導体を互いに電気的に独立させて被着させることができる。
すなわち、実際に上下の配線導体を電気的に接続させる貫通導体は、貫通孔から外側に突出した導通溝の内側面に被着されているので、それぞれの貫通導体を互いに電気的に独立させることが容易である。そのため、多数の貫通孔を絶縁層に設けることなく、上下面の複数の配線導体の間を電気的に接続させることができる。
また、本発明の配線基板の製造方法によれば、上記各工程を備えることから、円形状等のスルーホールの内側面に被着させた導体をレーザ加工等で1つ1つ切断していく必要はなく、互いに電気的に独立した複数の貫通導体が内側面に被着された貫通孔の形成が容易である。
すなわち、上記の製造方法によれば、予備導通溝も含めた予備貫通孔の内側面の全面に薄膜形成法等の方法で導体層を被着させることが容易であり、これを予備導通溝毎に電気的に独立させる工程も、打ち抜き加工によって予備導通溝同士の間で絶縁層の一部を導体層とともに除去するのみであり、一括して互いに電気的に独立した貫通導体が被着された導通溝を形成することができる。そのため、従来に比べて、内側面に互いに電気的に独立した複数の貫通導体が被着された貫通孔の形成が容易である。
したがって、絶縁層の上下面の複数の配線導体を電気的に接続する貫通導体を、絶縁層の機械的な強度を低下させることなく設けることが可能で、かつそのような貫通導体を貫通孔の内側面に互いに電気的に独立させて被着させることが容易な配線基板、およびその製造方法を提供することができる。
(a)は本発明の配線基板の実施の形態の一例における要部を示す上面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図であり、(c)は(a)のB−B線における断面図である。 図1に示す配線基板の斜視図である。 (a)〜(c)は、それぞれ本発明の配線基板の実施の形態の他の例を示す要部拡大上面図である。 (a)〜(d)は、それぞれ本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の一例を示す上面図である。
本発明の配線基板を添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。図1(a)は本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す上面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線における断面図であり、図1(c)は図1(a)のB−B線における断面図である。また、図2は、図1に示す配線基板の上面側の斜視図である。図1において、1は絶縁層,2は配線導体,3は貫通孔,4は導通溝,5は貫通導体である。
絶縁層1は、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミック焼結体,ガラス母材中に結晶成分を析出させた結晶化ガラスまたは雲母やチタン酸アルミニウム等の微結晶焼結体からなる、金属材料とほぼ同等の精密な機械加工が可能なセラミック材料(いわゆるマシナブルセラミックス)等のセラミック材料や、ソーダガラス,ホウケイサンガラス,石英ガラス,結晶化ガラス等のガラス材料や、エポキシ樹脂,ポリフェニレンサルファイド樹脂,ポリキノリン樹脂,ポリフェニレンエーテル樹脂,ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、アラミド樹脂等の樹脂材料や、これらの樹脂材料にガラス繊維やシリカから成るフィラーを含侵させた複合材料、またはシリコンにより形成されている。なお、図2では図を見やすくするために貫通孔3が1つの例を示しているが、このような貫通孔3が複数形成されていてもよい。
絶縁基体1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、次のようにして製作することができる。すなわち、酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素等の原料粉末に適当な有機バインダおよび有機溶剤を添加混合して作製したスラリーをドクターブレード法やリップコータ法等のシート成形技術でシート状に成形することによってセラミックグリーンシートを作製して、その後、セラミックグリーンシートを切断加工や打ち抜き加工によって適当な形状および寸法とするとともに、これを約1300〜1500℃の温度で焼成することによって製作することができる。
絶縁層1は、例えば四角板状や円板状等であり、例えば上面が、実装や電気チェックを行なう電子部品(図示せず)を搭載(電子部品を配線基板に電気的および機械的に接続して電子装置とするための実装、または電子部品に対して電気的なチェックを施すための一時的な載置)するための部位として使用される。電子部品7としては、ICやLSI等の半導体集積回路素子およびLED(発光ダイオード)やPD(フォトダイオード),CCD(電荷結合素子)等の光半導体素子を含む半導体素子,弾性表面波素子や水晶振動子等の圧電素子,容量素子,抵抗器,半導体基板の表面に微小な電子機械機構が形成されてなるマイクロマシン(いわゆるMEMS素子)等の種々の電子部品7が挙げられる。
この絶縁層1の上面および下面には、それぞれ複数の配線導体2が形成されている。配線導体2は、例えば電子部品と電気的に接続されて、この電子部品に対する信号の送受や、電子部品に対する電気的なチェックを行なうためのプローブを接続するための端子として機能する。なお、絶縁層1の上下面の配線導体2は、絶縁層1を厚み方向に貫通する貫通導体5を介して互いに電気的に接続されており、貫通導体5については、後で詳しく説明する。
なお、図2に示したのは絶縁層1の上面側の配線導体2であるが、絶縁層1の下面側にも、この上面側と同様に配線導体2が所定のパターンで形成されている。この下面側の配線導体2のパターンは、上面側と同様であってもよく、異なっていてもよい。
このような配線基板において、例えば、絶縁層1の上面の配線導体2に電子部品(図示せず)の電極や電子部品の電気検査を行なうためのプローブ(図示せず)が接続され、下面の配線導体2が回路基板等の外部電気回路基板(図示せず)に接続される。そして、絶縁層1の上面の配線導体2と、貫通導体5と、絶縁層1の下面の配線導体2とを介して、電子部品が外部電気回路と電気的に接続され、信号の送受や、電子部品に対する電気的なチェック等が行なわれる。なお、電子部品に対する電気的なチェックは、例えば半導体集積回路素子の集積回路が正常に作動するか否かの検査である。この場合には、半導体基板(シリコンウエハ等)に形成された多数の半導体集積回路素子(図示せず)に対して、個片に切断する前に一括して検査を行なうために、例えば図2に示したような配線基板が、半導体基板と同じ程度の大きさの母基板に配列形成されたものが使用される。この場合の配線基板(多数個配列された配線基板)は、いわゆるプローブカードとして使用することができる。
絶縁層1には、上下面の配線導体2を電気的に接続させる位置において、絶縁層1を厚み方向に貫通する貫通孔3が形成されており、貫通孔3の外周には複数の導通溝4が配置されている。そして、この複数の導通溝4のそれぞれの内側面に上記の貫通導体5が、互いに電気的に独立して被着されている。複数の導通溝4の内側面に被着された貫通導体5は、それぞれが絶縁層1の上面の配線導体2とそれに対応する絶縁層1の下面の配線導体2とを電気的に接続するためのものである。
本発明の配線基板によれば、絶縁層1の上下面の配線導体2を電気的に接続するための貫通導体5が被着された貫通孔3は、外周に複数の導通溝4が配置されて、それぞれの導通溝4の内側面に貫通導体5が互いに電気的に独立して被着されており、それぞれの貫通導体5を介して配線導体2が電気的に接続されていることから、1つの貫通孔3の内側面に多数の貫通導体5を互いに電気的に独立させて被着させることができる。
すなわち、実際に上下の配線導体2を電気的に接続させる貫通導体5は、貫通孔3から外側に突出した導通溝4の内側面に被着されており、隣り合う導通溝4の間には絶縁体である絶縁基体1の一部(貫通孔3の外周(内側面)の一部)が存在しているので、それぞれの貫通導体5を互いに電気的に独立させることが容易である。そのため、多数の貫通孔3を絶縁層1に設けることなく、上下面の複数の配線導体2の間を電気的に接続させることができる。
したがって、絶縁層1の上下面の複数の配線導体2を電気的に接続する貫通導体5を、絶縁層1の機械的な強度を低下させることなく設けることが可能で、かつそのような貫通導体5を貫通孔3の内側面に互いに電気的に独立させて被着させることが容易な配線基板を提供することができる。
なお、絶縁層1の上下面の互いに対応する配線導体2は、通常は上下互いに1つずつであるが、いずれか一方が複数であったり、両方が複数であったりしてもよい。
導通溝4は、上面視で貫通孔3の外周から外側に突出した形状であり、図1に示すような、互いに同じ形状および寸法の三角形状に限らず、設計上の都合や生産性,コスト等に応じて、円弧状や楕円弧状,四角形状等でもよく、互いに異なる形状や寸法であってもよい。
また、導通溝4は、例えば図3(a)〜(c)に示すような形状でもよい。図3(a)〜(c)は、それぞれ本発明の配線基板の実施の形態の他の例を模式的に示す要部拡大上面図である。図3において図1と同様の部位には同様の符号を付している。また、図3においては配線導体2の図示を省略している。
図3(a)に示す例は、導通溝4の幅を狭くした例であり、また貫通孔3の外周に配置した数も図1に示す例よりも少なくしている。このような例は、隣り合う貫通導体5同士の間の電気的な絶縁性を高める上で有効である。また、この例においては、導通溝4の上面視における先端部分では貫通導体5が導通溝4を充填している。これは、貫通導体5の電流が流れる方向に直交する方向における断面積を極力大きくして、電気抵抗の増加を抑制するためである。
また、図3(b)に示す例は、導通溝4を上面視で台形とした例である。このような例は、貫通導体5の電流が流れる方向に直交する方向における断面積を大きくして電気抵抗を低く抑える上で有効である。
また、図3(c)に示す例は、導通溝4を楕円弧に近い形状としながら不定形とした例である。このような例は、例えば絶縁層1の機械的な強度や、接続する配線導体2の幅および位置等の設計的な条件を考慮して、導通溝4の形状および大きさを調整する必要がある場合に適している。
なお、導通溝4同士の間の間隔(隣り合う導通溝4の対向し合う外縁間の距離)は、10μm以上がよい。この間隔が10μm以下では、複数の導体溝4の内側面に被着させた貫通導体5を互いに独立させた後、それらの貫通導体5の露出する表面に酸化防止のために金めっき等のめっきを施した際に、そのめっきされた金等によって電気的に短絡する可能性がある。
例えば、貫通孔3は直径が300μm程度の円形状であり、この外周に5個の導通溝4を配置したとき、それぞれの導通溝4は、底辺(円弧状の貫通孔3の外周において、導通溝4の内側面と貫通孔3の外周とが交わる2点間を結ぶ仮想の線分の長さ)が50μmで高さ(導通溝4の奥行き)が150μmの二等辺三角形等の三角形状にすればよい。この場合には、互いの電気的な絶縁性を良好に確保することが可能な(電気的な独立の信頼性が高い)、5個の貫通導体5を1つの貫通孔3内に配置することができる。この場合には、従来技術の配線基板(図示せず)のような、上下面の配線導体(図示せず)を1つ1つ貫通孔(図示せず)の内側面の貫通導体(図示せず)で接続した構造に比べて、貫通孔3の数が1/5で済むので、従来の配線基板に比べて機械的な強度の低下(貫通孔がない場合に比べて)を効果的に小さく抑えることができる。
配線導体2および貫通導体5は、例えば、銅や銀,パラジウム,金,白金,アルミニウム,クロム,ニッケル,コバルト,チタン,タングステン,モリブデン,マンガン等の金属材料またはこれらの金属材料の合金材料からなる。
この金属材料は、例えば、スパッタリング法や蒸着法,めっき法等の方法で絶縁層1の上下面および導通溝4の内側面に被着させることができる。
具体的には、まず絶縁層1の上面や下面等の全面に、クロム,モリブデン,チタン等から成る密着金属層(図示せず)と、その上に被着された銅等の金属薄膜層とで構成される下地導体層(図示せず)を無電解めっき法やスパッタリング法等によってまず形成し、その後、フォトリソグラフィ法を用いて配線導体2となる部分を覆うようにレジストパターン(図示せず)を形成した後、レジストパターンにより覆われていない余分な下地導体層をケミカルエッチング法やドライエッチング法等で除去し、その後、レジストパターンを除去することにより配線導体2が形成される。
外周に複数の導通溝4が配置された貫通孔3は、絶縁層1に炭酸ガス(CO)レーザや紫外線レーザ等によるレーザ加工や、ドリル加工あるいはブラスト加工を用いた機械的な孔あけ加工等の方法で形成することができる。この場合、貫通孔3と導通溝4とは同時に形成する必要はなく、まず円形状等の形状で貫通孔3を形成した後、その外周における絶縁層1にさらに孔あけ加工を施して導通溝4を形成するようにしてもよい。
なお、これらの配線導体2および貫通導体5の被着や、貫通孔3および導通溝4の形成は、例えば絶縁層1が酸化アルミニウム質焼結体であるときに、その焼成前の段階で未焼成のセラミック材料(セラミックグリーンシート等)に対して行なうようにすることもできる。この場合には、例えばタングステンのペーストの印刷によって配線導体2や貫通導体5を形成することができる。また、金属ピンを用いた孔あけ加工によって貫通孔3を形成することができる。
次に、本発明の配線基板の製造方法について図面を参照しつつ説明する。図4(a)〜(d)は、それぞれ本発明の配線基板の製造方法を工程順に示す上面図である。図4において図1と同様の部位には同様に符号を付している。
まず、図4(a)に示すように、絶縁層1を準備する。
絶縁層1は、例えば上記のようなセラミック材料であり、酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、酸化アルミニウムや酸化ケイ素,酸化カルシウム等の原料粉末に有機溶剤およびバインダを添加してシート状に成形した後、これを約1300〜1600度で焼成する方法で準備することができる。
また、絶縁層1がガラス材料からなる場合であれば、ソーダガラス等のガラスの粉末を溶融させて所定の形状および寸法に成形すればよく、樹脂材料からなる場合であれば、未硬化のエポキシ樹脂等の樹脂材料を射出成型法やトランスファー成型法等の方法で所定の形状および寸法に成型して硬化させればよい。
次に、図4(b)に示すように、絶縁層1に、1つの貫通孔(符号なし)の外周に複数の予備導通溝4aが配置された、絶縁層1を厚み方向に貫通する予備貫通孔3aを形成する。
このような予備貫通孔3aは、上記のような孔あけ加工(レーザ加工やドリル加工,ブラスト加工による孔あけ加工等)によって形成することができる。
この場合、予備貫通孔3aの中央の貫通孔は、後の工程で予備貫通孔3aを囲む絶縁層1の一部が除去されて、上記の本発明の配線基板における貫通孔3となるものであるため、貫通孔3よりも開口が小さいもの(例えば円形状である貫通孔3よりも直径が小さい円形状等)とする必要がある。
図4(b)に示した例では、この予備貫通孔3aの中央の貫通孔は、上面視でほぼ円形状であり、貫通孔3に対して同心円状である。そして、この中央の貫通孔の外周に三角形状の5個の予備導通溝4aが、ほぼ隙間なく隣接し合うように配置されている。なお、この予備貫通孔3aの中央の貫通孔は、上記のように円形状であれば加工が容易であるため配線基板の生産性を考慮すれば有利ではあるものの、予備導通溝4aの個数や位置等の都合に応じて、楕円形状や貫通孔3に対して中心がずれた円形状等としてもかまわない。
次に、図4(c)に示すように、予備貫通孔3aの内側面の全面に導体層5aを被着させるとともに、絶縁層1の上面および下面にそれぞれ複数の配線導体2を、予備貫通孔3aの複数の予備導通溝4aの位置のそれぞれにおいて、導体層5aを介して上下に接続し合うように被着させる。
導体層5aおよび配線導体2は、上記の貫通導体5と同様の金属材料からなり、例えば、スパッタリング法や蒸着法,めっき法等の薄膜形成方法、または金属ペーストの印刷等の方法で所定のパターンに被着させることができる。
この場合、導体層5aは、予備貫通孔3aの内側面の全面に被着させればよいだけなので、マスキング等の選択的な被着に必要な手段を用いる必要はなく、容易に被着させることができる。
また、配線導体2は、所定の配線パターンで被着させる必要がある。例えば、まず絶縁層1の上面や下面等の全面に、クロム,モリブデン,チタン等から成る密着金属層と、その上に被着された銅等の金属薄膜層とで構成される下地導体層を無電解めっき法やスパッタリング法等によってまず形成し、その後、フォトリソグラフィ法を用いて配線導体2となる部分を覆うようにレジストパターンを形成した後、レジストパターンにより覆われていない余分な下地導体層をケミカルエッチング法やドライエッチング法等にて除去し、その後、レジストパターンを除去することによって配線導体2が形成される。
そして、図4(d)に示すように、予備貫通孔3aの内側において絶縁層1に打ち抜き加工を施して、予備導通溝4a同士の間で絶縁層1の一部を導体層5aとともに除去し、複数の予備導通溝4a毎に導体層5aを互いに電気的に独立させる。
絶縁層1に対する打ち抜き加工は、上記のようなレーザ加工や、ドリルを用いた孔あけ加工等の方法で行なう。この加工で互いに電気的に独立するようになった、それぞれの予備導通溝4aの内側面に被着されていた導体層5aが、それぞれに貫通導体5になる。このようにして形成された複数の貫通導体5は、予備導通溝4aの間で予備貫通孔3aの内側面に被着されていた(つまり、それぞれの予備導通溝4aの間を電気的に接続していた)導体層5aが除去されたので、互いに電気的に独立したものとなっている。
このような配線基板の製造方法によれば、上記各工程を備えることから、円形状等のスルーホールの内側面に被着させた導体をレーザ加工等で1つ1つ切断していくような必要はなく、互いに電気的に独立した複数の貫通導体5が内側面に被着された貫通孔3の形成が容易である。
すなわち、上記の製造方法によれば、予備導通溝4aも含めた予備貫通孔3aの内側面の全面に導体層5aを被着させることが容易である。すなわち、狭い予備貫通孔3aの内側面に、選択的に導体層5aを被着させる必要がなく、例えば上記のようなスパッタリング法や無電解めっき法等の方法で単に全面に被着させるだけであるので、マスキング等の、選択的な被着の場合に必要な手順が不要である。そのため、導体層5aの被着が容易である。
そして、この導体層5aを予備導通溝4a毎に電気的に独立させる工程も、打ち抜き加工により予備導通溝4a同士の間で絶縁層1の一部を導体層5aとともに除去するのみであり、一括して互いに電気的に独立した貫通導体5が被着された導通溝4を形成することができる。そのため、従来技術による配線基板の製造方法に比べて、内側面に互いに電気的に独立した複数の貫通導体5が被着された貫通孔3の形成が容易である。
したがって、絶縁層1の上下面の複数の配線導体2を電気的に接続する貫通導体5を、絶縁層1の機械的な強度を低下させることなく設けることが可能で、かつそのような貫通導体5を貫通孔3の内側面に互いに電気的に独立させて被着させることが容易な配線基板の製造方法を提供することができる。
つまり、本発明の配線基板の製造方法によれば、従来の一般的な技術における製造方法のように、複数の貫通導体に対応した複数の貫通孔(図示せず)を絶縁層(図示せず)に形成する必要がないので、貫通孔を形成した絶縁層における機械的な強度の低下を低く抑えることができる。また、例えば上記の特許文献1における製造方法のように、円形状等のスルーホール(図示せず)の内側面に形成した導体(図示せず)をレーザ加工等の方法で順々に(個々に)切断する必要がないので、互いに電気的に独立した複数の貫通導体5を内側面に被着させた貫通孔3の形成が容易である。
1・・・絶縁層
2・・・配線導体
3・・・貫通孔
3a・・予備貫通孔
4・・・導通溝
4a・・予備導通溝
5・・・貫通導体
5a・・導体層

Claims (2)

  1. 厚み方向に貫通する貫通孔を有する絶縁層と、該絶縁層の上面および下面にそれぞれ複数形成された配線導体と、前記貫通孔の内側面に被着されて、前記絶縁層の上下面の前記配線導体を電気的に接続する貫通導体とを備える配線基板であって、
    前記貫通孔は、外周に複数の導通溝が配置されて、それぞれの前記導通溝の内側面に貫通導体が互いに電気的に独立して被着されており、それぞれの前記貫通導体を介して前記配線導体が電気的に接続されていることを特徴とする配線基板。
  2. 絶縁層を準備する工程と、
    該絶縁層に、1つの貫通孔の外周に複数の予備導通溝が配置された、前記絶縁層を厚み方向に貫通する予備貫通孔を形成する工程と、
    前記予備貫通孔の内側面の全面に導体層を被着させるとともに、前記絶縁層の上面および下面にそれぞれ複数の配線導体を、前記予備貫通孔の複数の前記予備導通溝の位置のそれぞれにおいて、前記導体層を介して上下に接続し合うように被着させる工程と、
    前記予備貫通孔の内側において前記絶縁層に打ち抜き加工を施して、前記予備導通溝同士の間で前記絶縁層の一部を前記導体層とともに除去し、複数の前記予備導通溝毎に前記導体層を互いに電気的に独立させる工程とを備えることを特徴とする配線基板の製造方法。
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