JP2011008500A - 負荷制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】建築物の壁面などを介してベランダやバルコニーから不審者が侵入しようとした場合に、それを検視し、警報装置や照明装置などの負荷を作動させ、侵入者を威嚇すると共に、住人に侵入を知らせる負荷制御システムを提供する。
【解決手段】建築物の外観として視認される中空の部材で構成される構造物、例えば手摺り51や雨樋52の内周面に、歪みゲージを用いた複数の応力センサ60を設置し、応力センサ60のいずれかによって検出され、構造物に生じた応力と所定の閾値とを比較し、構造物に応力を加えた原因を推定し、推定された原因が不審者の侵入であった場合に、あらかじめ設定されている所定の負荷(照明装置)21・・・を作動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベランダなどからの不審者の侵入を検出して、警報装置を作動させたり、照明装置を点灯させたりして、侵入者に対して威嚇を行うと共に、住人に不審者の侵入を通報する負荷制御システムに関する。
従来から、戸外に設置された人体感知センサによる検知信号に応じて、戸外照明装置の点灯及び消灯を制御する照明制御システムが提案されている(特許文献1参照)。このような照明制御システムによれば、人体感知センサの検知領域内に人が立ち入れば照明装置が点灯されるため、不審者に対しては心理的に侵入を思いとどまらせる効果があり、一種の夜間防犯装置としても機能しうる。しかしながら、従来の照明制御システムでは、屋内の家人に不審者などの接近を通報するようには構成されていない。また、焦電式の人体感知センサの検知範囲内に人が立ち入った場合にのみ照明装置が点灯されるため、人体感知センサの検知範囲外からの不審者の侵入に対しては、その効果を発揮することができない。
また、集合住宅においては、エントランスホール、廊下、中庭などには、防犯用のカメラが設置されており、一定の防犯効果を奏しているものの、通常は、個々の住戸のベランダやバルコニーなどには、防犯カメラや人体感知センサ及び照明装置などは設置されていない。ところが、このような集合住宅においては、屋上などから雨樋などを伝って上層階の住戸のベランダに侵入することは可能であり、実際に犯罪事件が発生している。
ベランダやバルコニーなどからの不審者の侵入を防止するために、集合住宅全体の全てのベランダやバルコニーを網羅するように防犯カメラや人体感知センサ及び照明装置を設置することは、コスト面及び美観上からも現実的ではなく、低コストで、且つ、効果的に不審者の侵入を検出し、不審者に対して威嚇を与え、その事実を住人に通報するシステムの実現が望まれている。
そこで、本出願人は、ベランダやバルコニーの手摺り部分に圧力センサを設け、侵入者が手摺りに体重を掛けたときに、圧力センサでその荷重を検出するように構成された防犯センサを提案している(特許文献2参照)。図6に示すように、従来の防犯センサは、水平に設けられた手摺り本体150の頂部分には、一定間隔で複数の圧力センサ151が設け、また、圧力センサ151の間にはベース部材152が設けられている。そして、圧力センサ151及びベース部材152を覆うように、上からセンサ笠木153が被せられている。センサ笠木153の内側で、且つ、圧力センサ151に対向する部分には、圧力センサ151を押圧するための押圧部材(図示せず)が設けられている。なお、特許文献2には、不審者の侵入を検出した後の措置については、特に言及されていない。
上記のように構成された従来の防犯センサは、手摺り部分の内側に設けられているため、外観上目立たないというメリットを有しているが、構造が複雑であり、コストが高くなるという問題は解決されていない。また、侵入者が手摺りのどの部分に手を掛けるかによっては、圧力を正確に検出できない可能性がある。さらに、雨樋などの垂直な構造部分に設置するには、さらに構造が複雑になるという問題を有している。
特開2007−200046号公報 特開2008−169596号公報
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、比較的簡単な構造であり、低コストで、建築物の外観を損ねることなく、様々な場所にセンサの設置が可能であり、不審者の侵入に対して照明装置や警報装置などの特定の負荷をオンさせることにより、不審者に対して威嚇を与え、その事実を住人に通報することが可能な負荷制御システムを目的としている。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、負荷制御システムであって、建築物の外観として視認される中空の部材で構成される構造物の内周面に貼付された歪みゲージを用いた複数の応力センサと、前記複数の応力センサのいずれかによって検出され、前記構造物に生じた応力と所定の閾値とを比較し、前記構造物に応力を加えた原因を推定する応力原因推定部と、前記応力原因推定部により推定された原因が不審者の侵入であった場合に、あらかじめ設定されている所定の負荷を作動させる負荷制御部を備えている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の負荷制御システムにおいて、前記応力原因推定部は、前記複数の応力センサによって検出された応力を比較して、前記構造物に応力が加えられた場所を推定することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の負荷制御システムにおいて、前記構造物は、雨樋又は手摺りであることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の負荷制御システムにおいて、前記所定の負荷は、警報装置又は1又は複数の照明装置であることを特徴とする。
本発明によれば、雨樋や手摺りなど、建築物の外観として視認される中空の部材で構成される構造物の内周面に貼付された歪みゲージを用いて応力センサを構成しているので、上記従来例のようなベース部材やセンサ笠木が不要であり、構造が簡単であり、低コストで、建築物の外観を損ねることなく、垂直な雨樋など様々な場所に応力センサを設置することが可能である。また、歪みゲージを用いた応力センサは、正確に応力値を測定できるので、構造物に応力を加えた原因が人であるのか、あるいは鳥であるのか、などを判断して推定することができる。そのため、単に鳥が手摺りに止まった場合などにおける誤動作を防止することができる。そして、構造物に応力を加えた原因が不審者の侵入であった場合に、あらかじめ設定されている所定の負荷、例えば警報装置や照明装置を作動させるので、不審者に対して威嚇効果を発揮すると共に、住人に対して不審者の侵入を通報することができる。
また、複数の応力センサから応力が検出されている場合、その応力センサの位置と応力が検出された時間、あるいは応力値などによって、不審者がどのルートから又はどの場所から侵入しようとしていたのかを推定することができる。この情報は、後の現場検証や証拠調べなどにおいて有効である。
本発明の一実施形態に係る負荷制御システムを備えた戸建て住宅の概略構成を示す図。 手摺りに設けられた応力センサの一例を示す図。 上記負荷制御システムにおける屋内モニタ装置の構成を示すブロック図。 上記負荷制御システムを集合住宅に適用した場合の概略構成を示す図。 集合住宅に適用した場合の負荷制御システムの親機及び子機の構成を示すブロック図。 ベランダやバルコニーの手摺り部分に圧力センサを設けた従来の防犯センサの構成を示す図。
本発明の一実施形態に係る負荷制御システムについて説明する。図1は、本実施形態に係る負荷制御システムを、戸建て住宅に設置した場合の概略構成を示す。一般的に、戸建て住宅などの建築物の門扉や玄関などの付近には、テレビカメラ2を備えたテレビドアホン装置の屋外器(子機)3が設けられている。また、リビングルームやダイニングキッチンなどにはテレビドアホン装置の屋内モニタ装置(親機)4が設けられている。一方、家屋1の玄関11、廊下12、階段13、リビング14、キッチン15、寝室16、17・・・などの壁面には、照明装置(照明負荷)21・・・のオン及びオフなどを制御するための壁面スイッチを兼ねた負荷制御装置31・・・が設けられており、これら負荷制御装置31・・・と照明装置21・・・とは、それぞれ壁や天井の裏側に設置された配線を介して接続されている。これらの負荷制御装置31・・・の一部又は全部は、テレビドアホン装置の屋内モニタ装置4から有線を介して又は電波を媒体として無線送信される所定の信号を受信する受信機能を有している。
本実施形態では、全ての負荷制御装置31・・・は上記受信機能を有するものとし、さらに1又は複数の負荷のオン及びオフ及びオン状態における負荷の段階を制御する負荷制御機能を有する。負荷としては、上記照明装置21・・・の他に、警報装置、警備会社への通報装置あるいは電気錠(オートドアロック)などを制御することができる。また、負荷制御装置31・・・は、ユーザによって操作され、電波を媒体として、操作された内容に応じた所定の信号を無線送信する操作スイッチ(例えばリモコン装置)80などからの所定の信号も受信可能である。なお、操作スイッチ80は、必ずしもリモコン装置である必要はなく、壁面に設置又は固定された他のスイッチであってもよい。
屋内モニタ装置4に設けられている照明制御部(負荷制御部)は、特定の又は全ての負荷制御装置31に対して点灯のための制御信号を無線送信し、あらかじめ設定されている1又は複数の照明装置又は全ての照明装置21・・・をオン(点灯)させる。なお、玄関の天井部に設置されている屋側センサ5は、屋外の照度に応じて又は所定の検知領域6内に人が存在するか否かに応じて、照明装置21などを点灯又は消灯させるための点灯信号又は消灯信号を屋内モニタ装置4に対して出力し、屋内モニタ装置4は屋側センサ5からの点灯信号又は消灯信号を受信すると、負荷制御装置31に対して点灯又は消灯のために制御信号を無線送信し、照明装置21をオン(点灯)又はオフ(消灯)させる。
玄関11、廊下12及び階段13に設けられた人体感知センサ71、72及び73は、所定の検知領域内に人が立ち入った場合に、人の存在を検知して、例えば電波を媒体として、人を検知したことを知らせ、照明装置を点灯させるための点灯信号又は所定の検知領域内に一定時間人の存在を検知しなくなった場合に、人が立ち去ったことを知らせる消灯信号を屋内モニタ装置4又は最寄りの負荷制御装置31、32又は33に対して無線送信する。負荷制御装置31、32及び33は、人体感知センサ71、72及び73からの点灯信号又は消灯信号に応じて照明装置21、22、23及び24をそれぞれ点灯又は消灯させる機能を有すると共に、ユーザの操作により照明装置21、22、23及び24をそれぞれ点灯又は消灯させる通常のスイッチ機能を有している。
リビング14、寝室16又は17などに設けられた負荷制御装置34〜37などは、操作スイッチ(リモコン装置)80などから送信される所定の制御信号に応じて、照明装置25〜28などのオン又はオフ及びオンのときの照度などを制御する機能を有する。
各負荷制御装置31〜37は、有線又は無線通信を介して、屋内モニタ装置4と通信を行う。また、1つの負荷制御装置(例えばリビング14又はキッチン15に設けられている負荷制御装置34又は35)をマスターとし、他の負荷制御装置をスレーブとするマスター・スレーブ通信を行うように構成されていてもよい。さらに、個々の負荷制御装置31〜37は、時分割多重方式又は周波数多重方式により、操作スイッチ80からの信号の受信を行う。
本実施形態の負荷制御システムにおいては、さらに、ベランダ又はバルコニーの手摺り51及び雨樋52など、建築物の外観として視認される中空の部材で構成される構造物に、それぞれ1又は複数(全体としては複数)の応力センサ60が設けられており、それらの応力センサ60によって検出された応力を所定の閾値とを比較し、それらの構造物に応力を加えた原因を推定し、推定された原因が不審者の侵入であった場合に、あらかじめ設定されている警報装置や照明装置などの所定の負荷を作動させるように構成されている。
図2(a)及び(b)は、それぞれ手摺り51及び雨樋52に設けられた応力センサ60の取り付け状態を示す。応力センサ60は、中空部材の内周面に貼付された歪みセンサであり、2つの歪みセンサを互いに直交する方向に配置してもよいし、図に示すように4つの歪みセンサでブリッジを構成するように貼付してもよい。また、歪みゲージは金属抵抗体を用いた歪みゲージであってもよいし、半導体を用いた歪みゲージであってもよい。あるいは、圧電素子のように加圧されることによって電圧を発生させるようなものであってもよい。これらの歪みゲージは非常に小さく、応力の検出精度が高く、比較的安価であり、且つ、取り付けも容易である。また、これらの応力センサ(歪みゲージ)60は戸外に設置されるため、さらに、雨樋52を雨水が流れるため、防水処理が施されていることはいうまでもない。
手摺り51としては、一般的にアルミニウムの押し出し材などが使用される。また、雨樋52、特に垂直部分には、アルミニウムやステンレス鋼など錆に強い金属材料や樹脂によるパイプが使用される。これらの部材は中空であり、その内周面に上記歪みゲージを貼付することが容易であり、且つ、人がぶら下がるなどして加重が加えられた場合に、歪みが生じやすい。従って、不審者が手摺り51や雨樋52を伝って侵入しようとした場合に、手摺り51や雨樋52が歪むので、応力センサ60によって、歪みの発生又は歪み量の変化から手摺り51や雨樋52に生じた応力の値を検出することができる。
図3は、屋内モニタ装置4のブロック構成を示す図である。屋内モニタ装置4は、上記複数の応力センサ60に接続され、複数の応力センサ60のいずれかによって検出され、上記手摺り51や雨樋52などの構造物に生じた応力と所定の閾値とを比較し、構造物に応力を加えた原因を推定する応力原因推定部41と、応力原因推定部41により推定された原因が不審者の侵入であった場合に、あらかじめ設定されている所定の負荷、例えば警報装置や照明装置などを作動させる負荷制御部42、応力センサ60により検出された応力やその応力を検出した応力センサ60の位置などの情報を液晶表示装置などの表示装置48に表示するための画像情報出力部46などを備えている。負荷制御部42は、さらに警報制御部42Aと照明制御部42Bなどで構成されている。これら応力原因推定部41及び負荷制御部42は、CPUなどで構成されている。応力原因推定部41には、各応力センサ60の位置を記憶した記憶部(メモリ)43や、各応力センサ60によって応力が検出された時刻を特定するための計時部(タイマ)44が接続されている。また、負荷制御部42としての電気錠制御部45及び電気錠81が、オプションとして必要に応じて設置されていてもよい。なお、テレビドアホン機能部(図示せず)については説明を省略する。
上記屋内モニタ装置4の防犯機能が有効である状態において、いずれかの応力センサ60から応力値が出力されると、又はいずれかの応力センサ60から応力値が変化すると、応力原因推定部41は、その応力センサ60からの応力値を記憶部43に記憶されている閾値と比較する。そして、応力値が閾値よりも大きい場合は、応力原因推定部41は不審者が侵入しようとしている可能性が高いと判断し、警報制御部42Aを介して、屋内モニタ装置4のスピーカ47から所定の警報音を出力させると共に、あらかじめ設定されている1又は複数の又は全ての照明装置21・・・を点灯させる。さらに、あらかじめオプションで電気錠制御部45及び電気錠81が設けられているときは、電気錠制御部45を介して電気錠81を解錠し、避難路を確保する。
上記手摺り51や雨樋52など1つの構造物に複数の応力センサ60が設けられている場合、その構造物に不審者が手を掛けたりすると、その構造物に設けられている全ての応力センサ60が反応し、その応力センサ60が設けられている場所の歪みに応じた応力値を出力するが、各応力センサ60の出力値は、その構造物に力が加えられた場所からの距離に応じて変化する。従って、応力原因推定部41は、複数の応力センサ60によって検出された応力を比較して、構造物に応力が加えられた場所を推定することができる。
また、例えば、不審者が1階の雨樋52を伝って2階のベランダから侵入しようとしているときは、まず1階の雨樋52に設けられている応力センサ60が反応し、次に、2階のベランダの手摺り51の応力センサ60が反応する。従って、応力原因推定部41は、計時部44から出力される現在時間をモニタし、複数の応力センサ60から応力が出力される時間を比較することにより、不審者がどのルートを通って侵入しようとしたかを推定することができる。
応力原因推定部41は、応力を検出した応力センサ60を特定するための位置情報、応力値及び応力を検出した時間などを記憶部43に記憶させる。それによって、不審者がどのルートから又はどの場所から侵入しようとしていたのかを推定することができ、これらの情報は、後の現場検証や証拠調べなどにおいて有効である。
ところで、ベランダの手摺り51などには、不審者がぶら下がったり、それに跨ったりすることは希であるが、日常的に鳥が止まったり、住人が布団などを干したりする。ところが、鳥や布団によって手摺り51に生じる応力は小さく、人がぶら下がったり、跨ったりした場合とはその値が大きく異なる。従って、応力原因推定部41は、応力センサ60から出力された応力値と比較される閾値を適当に選択することにより、不審者の侵入とその他の場合とを区別することができる。また、閾値を複数設定することにより、警戒レベルを、安全レベル、注意レベル、危険レベルなど、複数段階に設定することも可能である。
屋内モニタ装置4は、応力センサ60による応力検出、すなわち防犯機能を、外出時、夜間時及び就寝時にのみ機能させるように、モード選択機能を有していてもよい。また、全ての応力センサ60と屋内モニタ装置4を直接有線又は無線を介して接続してもよいが、ある程度の数の応力センサ60を一旦中継装置(図示せず)に接続し、中継装置と屋内モニタ装置4を直接有線又は無線を介して接続するように構成してもよい。さらに、屋内モニタ装置4は、上記応力センサ60以外のセンサ、例えばガス漏れ警報機や火災警報機などのセンサからの出力に応じて、警報装置や照明装置などの負荷をオンさせるように構成されていてもよい。
図4は、負荷制御システムを集合住宅全体に適用した場合の概略構成を示す。集合住宅用の負荷制御システムは、管理室又は配電室などに設置された1つの親機4Aと個々の住戸に設けられた複数の子機(屋内モニタ装置)4Bで構成されている。親機4Aと子機4Bのブロック構成を図5に示す。親機A及び各子機4Bは、それぞれ図3に示す屋内モニタ装置4と基本的に同じ構成であり、有線又は無線を介して親機4Aと双方向に通信するための非常信号転送部49を有している点で異なっている。
親機4Aの応力原因推定部41は、エントランスホール、階段エレベータホール、廊下など、集合住宅の共用部分に設けられた手摺り51や雨樋52に設けられた複数の応力センサ60に接続されている。一般的に、集合住宅では、個々の住戸のベランダやバルコニーも共用部分とされるが、以下の説明では、共用部分をエントランスホール、階段エレベータホール、廊下などに限定し、個別住戸のベランダやバルコニーなどの手摺り51や雨樋52に設けられた複数の応力センサ60は、それぞれ子機4Bの応力原因推定部41に接続されているものとする。
親機4Aの照明制御部42Bは、集合住宅の共用部分に設置されている複数の照明装置20に接続され、複数の照明装置20の点灯及び消灯を個別に又は一斉に制御する。集合住宅の扉が自動開閉扉61である場合は、扉開閉制御部53は、自動開閉扉61の開閉を制御する。また、集合住宅の扉62に電気錠82が設置されている場合、電気錠制御部45は、電気錠82の解錠及び施錠を制御する。さらに、集合住宅にエレベータ55が設置されている場合、エレベータ制御部54は、エレベータの制御部(図示せず)に接続され、エレベータの乗籠56の昇降及び扉57の開閉を制御する。図4では、正面玄関の扉61を自動開閉扉とし、非常口又は通用口の扉62に電気錠82が設けられているものとする。
親機4Aの応力原因推定部41が、いずれかの応力センサ60から出力された応力値に基づいて、不審者が共用部分から侵入したと判断したときは、負荷制御部42を介して警報音を出力させたり、共用部分の照明装置20を点灯させたりすると共に、非常信号転送部49を介して、各子機4Bの非常信号転送部49に非常信号を出力する。個々の住戸に設けられた子機4Bでは、非常信号転送部49を介して親機4Aから送信された非常信号を受信すると、負荷制御部42を介して、スピーカ47から警報音を出力したり、あらかじめ設定されている照明装置21・・・を点灯させたりする。それによって、各住戸の住人に不審者が侵入したことを通報することができる。
一方、子機4Bの応力原因推定部41が、いずれかの応力センサ60から出力された応力値に基づいて、不審者が個別住戸のベランダやバルコニーから侵入したと判断したときは、負荷制御部42を介して警報音を出力させたり、その住戸の照明装置21・・・を点灯させたりすると共に、非常信号転送部49を介して、親機4Aの非常信号転送部49に非常信号を出力する。親機4Aでは、非常信号転送部49を介していずれかの子機4Bから送信された非常信号を受信すると、さらに、その非常信号転送部49を介して、他の全ての子機4Bの非常信号転送部49に非常信号を転送すると共に、負荷制御部42を介して警報音を出力させたり、共用部分の照明装置20を点灯させたりする。また、必要に応じて、電気錠制御部45、扉開閉制御部53及びエレベータ制御部54を介して、非常口又は通用口の扉62に電気錠82や自動開閉扉61をロックしたり、エレベータ55を機能停止させたりしてもよい。
なお、上記実施形態では、手摺り51や雨樋52など、建築物の外観として視認される中空の部材で構成される構造物の内周面に貼付された歪みゲージを用いて応力センサを構成したが、参考例として、応力センサの代わりに音センサを用いることも可能である。すなわち、筒状の中空体に力が加えられ、歪みが発生したとすると、人に聞こえるか否かは別にして、何らかの音が発生する。従って、その音をマイクロホンなどの音センサで検出することによっても、不審者の侵入を検知することが可能である。また、ベランダやバルコニーの床面に特殊なマットや砂利のような粒状体を敷き詰め、その音を検出することによっても、不審者の侵入を検視することができる。
1 家屋
3 テレビドアホン装置の屋外器(子機)
4 テレビドアホン装置の屋内モニタ装置(親機)
4A 負荷制御システムの親機
4B 負荷制御システムの子機(屋内モニタ装置)
20〜28 照明装置
31〜37 負荷制御装置(壁面スイッチ)
41 応力原因推定部
42 負荷制御部
42A 警報制御部
42B 照明制御部
43 記憶部
44 計時部
45電気錠制御部
46 画像情報出力部
60 応力センサ
47 スピーカ
48 表示装置
61 自動開閉扉
62 (非常口又は通用口の)扉
81、82 電気錠

Claims (4)

  1. 建築物の外観として視認される中空の部材で構成される構造物の内周面に貼付された歪みゲージを用いた複数の応力センサと、
    前記複数の応力センサのいずれかによって検出され、前記構造物に生じた応力と所定の閾値とを比較し、前記構造物に応力を加えた原因を推定する応力原因推定部と、
    前記応力原因推定部により推定された原因が不審者の侵入であった場合に、あらかじめ設定されている所定の負荷を作動させる負荷制御部を備えた負荷制御システム。
  2. 前記応力原因推定部は、前記複数の応力センサによって検出された応力を比較して、前記構造物に応力が加えられた場所を推定することを特徴とする請求項1に記載の負荷制御システム。
  3. 前記構造物は、雨樋又は手摺りであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の負荷制御システム。
  4. 前記所定の負荷は、警報装置又は1又は複数の照明装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の負荷制御システム。
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