JP2011008031A - 画像形成装置 - Google Patents

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直哉 山▲崎▼
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Abstract

【課題】記録材に形成される画像に対し、記録材領域の作像領域内にて画質が大きく変動するのを回避した状態で画質を調整する。
【解決手段】記録材1を搬送する搬送手段2と、記録材1に対して画像を形成する画像形成手段3と、記録材1に形成される画像構成を判別する画像構成判別手段4と、記録材1に形成される画質を判別する画質判別手段5と、画質判別手段5からの画質情報に基づいて予め決められた画質目標値に向かうように画像形成手段3の構成要素の少なくとも一つの画像形成条件を調整して画質を補正する画質補正手段6と、画像構成判別手段4からの画像構成情報に基づいて、記録材1の作像領域R内に画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域Gの有無を判定し、補正候補領域Gがある場合にこの補正候補領域Gを画質の補正時期Hとして優先的に選定する補正時期選定手段7とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来この種の画像形成装置としては各種画質補正を考慮したものが既に提供されている(例えば特許文献1〜4参照)。
特許文献1は、搬送部材上の連続紙の幅方向における領域外に濃度検出画像を形成し、検出された濃度情報に応じて濃度補正を行う技術、例えば感光体の累積回転数が所定回転数となるタイミングでジョブ中の電位補正を行う技術である。
特許文献2は、中間転写部材の幅方向における領域外に濃度検出画像などの補正用パターン画像を形成し、形成された補正用パターン画像に応じてページ間で濃度補正や色ずれ補正を行う技術である。
特許文献3は、原稿画像中から文字領域と網点領域とを抽出し、文字領域と網点領域の夫々に対応したスクリーン処理を行い、裏移り領域では網点領域より高線数のスクリーンとする技術である。
特許文献4は、感光体表面を複数分割した分割領域毎に、その分割領域の初期電位と基準初期電位との差に対応する嵩上げ露光量だけ加算した露光量で露光し、嵩上げ露光量分の露光調節は画像毎の露光強度を調整することにより行う技術である。
特開2006−227336号公報(発明を実施するための最良の形態,図1) 特開2007−272193号公報(発明を実施するための最良の形態,図1) 特開2005−80152号公報(発明を実施するための最良の形態,図1) 特開2006−208612号公報(発明を実施するための最良の形態,図3)
本発明の技術的課題は、記録材に形成される画像に対し、記録材領域の作像領域内にて画質が大きく変動するのを回避した状態で画質を調整する画像形成装置を提供するものである。
請求項1に係る発明は、記録材を搬送する搬送手段と、この搬送手段にて搬送される記録材に対して画像を形成する画像形成手段と、記録材に形成される画像構成を判別する画像構成判別手段と、記録材に形成される画質を判別する画質判別手段と、この画質判別手段からの画質情報に基づいて予め決められた画質目標値に向かうように画像形成手段の構成要素の少なくとも一つの画像形成条件を調整して画質を補正する画質補正手段と、前記画像構成判別手段からの画像構成情報に基づいて、記録材の作像領域内に画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域の有無を判定し、補正候補領域がある場合にこの補正候補領域を画質補正手段による画質の補正時期として優先的に選定する補正時期選定手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、記録材が連続した記録材であることを特徴とする画像形成装置である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る画像形成装置において、画像形成手段は記録材に対して各色成分画像を形成するように一若しくは複数設けられていることを特徴とする画像形成装置である。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3いずれかに係る画像形成装置において、画像構成判別手段は、前記画像形成手段にて形成すべき画像の入力画像情報を解析する入力画像解析手段であることを特徴とする画像形成装置である。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4いずれかに係る画像形成装置において、画像構成判別手段は、画像構成が非画像形成領域か画像形成領域かを判別し、補正時期選定手段は、画像構成判別手段にて非画像形成領域の存在が判別された場合には、当該非画像形成領域を画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域として判定し、この補正候補領域を画質の補正時期として優先的に選定することを特徴とする画像形成装置である。
請求項6に係る発明は、請求項1ないし4いずれかに係る画像形成装置において、前記画像構成判別手段は、画像形成領域の画像構成が速度優先画像領域か画質優先画像領域かを判別し、補正時期選定手段は、画像構成判別手段にて速度優先画像領域の存在が判別された場合には、当該速度優先画像領域を画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域として判定し、この補正候補領域を画質の補正時期として優先的に選定することを特徴とする画像形成装置である。
請求項7に係る発明は、請求項1ないし4いずれかに係る画像形成装置において、前記画像構成判別手段は、画像構成が非画像形成領域、画像形成領域のうち速度優先画像領域か画質優先画像領域かを判別し、補正時期選定手段は、画像構成判別手段にて非画像形成領域の存在が判別された場合には、当該非画像形成領域を画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域として判定し、非画像形成領域が存在しないと判別された場合で、画像形成領域のうち速度優先画像領域の存在が判別された場合には、当該速度優先画像領域を画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域として判定し、この補正候補領域を画質の補正時期として優先的に選定することを特徴とする画像形成装置である。
請求項8に係る発明は、記録材を搬送する搬送手段と、この搬送手段にて搬送される記録材に対して画像を形成する画像形成手段と、記録材に形成される画像構成を判別する画像構成判別手段と、記録材に形成される画質を判別する画質判別手段と、この画質判別手段からの画質情報に基づいて予め決められた画質目標値に向かうように画像形成手段の構成要素の少なくとも一つの画像形成条件を調整して画質を補正する画質補正手段と、前記画像構成判別手段からの画像構成情報に基づいて、記録材の作像領域内に画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域の有無を判定し、補正候補領域がある場合にこの補正候補領域を画質補正手段による画質の補正時期として優先的に選定し、補正候補領域がない場合には補正候補領域以外の領域を画質補正手段による画質の補正時期として選定する補正時期選定手段と、この補正時期選定手段にて選定された補正時期が補正候補領域である場合には、予め規定された通常補正条件にて画質補正手段による画質補正を実行し、前記補正時期が補正候補領域以外の領域である場合には、通常補正条件よりも1回当たりの補正量が少なく抑えられた制限補正条件にて画質補正手段による画質補正を実行する補正条件可変手段とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項9に係る発明は、請求項8に係る画像形成装置において、補正条件可変手段は、制限補正条件では画質目標値に向かう補正回数を通常補正条件よりも多く設定することを特徴とする画像形成装置である。
請求項10に係る発明は、請求項8又は9に係る画像形成装置のうち、画像形成手段が記録材に対して各色成分画像を形成するように一若しくは複数設けられている態様において、画像構成判別手段は、色成分画像毎の画像構成に補正候補領域に対応する領域が存在するか否かを判別し、補正時期選定手段は、色成分画像毎に補正候補領域又は補正候補領域以外の領域を補正時期として選定し、補正条件可変手段は、色成分画像毎に補正時期としての補正候補領域に対し通常補正条件にて画質補正手段による画質補正を実行し、補正時期としての補正候補領域以外の領域に対し制限補正条件にて画質補正手段による画質補正を実行することを特徴とする画像形成装置である。
請求項11に係る発明は、請求項10に係る画像形成装置において、画像構成判別手段は、色成分画像毎の画像構成に補正候補領域として非画像形成領域が存在するか否かを判別することを特徴とする画像形成装置である。
請求項12に係る発明は、請求項11に係る画像形成装置において、画像構成判別手段は、色成分画像毎の画像構成に補正候補領域以外の領域としての画像形成領域を複数種類に分けて判別し、補正条件可変手段は、色成分画像毎に補正時期としての補正候補領域に対し通常補正条件にて画質補正手段による画質補正を実行し、補正時期としての補正候補領域以外の領域に対し画像構成の種類に応じて制限補正条件を異ならせ、画質補正手段による画質補正を実行することを特徴とする画像形成装置である。
請求項13に係る発明は、請求項10に係る画像形成装置において、画像構成判別手段は、色成分画像毎の画像構成に補正候補領域として複数種類の領域に分けて判別し、補正条件可変手段は、色成分画像毎に補正時期としての補正候補領域に対し画像構成の種類に応じて通常補正条件を異ならせ、画質補正手段による画質補正を実行し、補正時期としての補正候補領域以外の領域に対し制限補正条件にて画質補正手段による画質補正を実行することを特徴とする画像形成装置である。
請求項14に係る発明は、請求項10に係る画像形成装置において、補正時期選定手段は、色成分画像毎に補正候補領域又は補正候補領域以外の領域を補正時期として選定し、更に、一若しくは複数の画像形成手段による同一作像領域内にて色成分画像毎の補正候補領域のうち最も多くの色成分画像の補正候補領域が重なる領域を補正時期として最終的に選定することを特徴とする画像形成装置である。
請求項15に係る発明は、請求項1又は8に係る画像形成装置において、補正時期選定手段は、画像構成判別手段からの画像構成情報に基づいて記録材の作像領域内に画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域の有無を判定し、補正候補領域がある場合に、この補正候補領域の記録材搬送方向に沿った長さをX(mm)、画像形成手段による画像形成速度をY(mm/sec.)、画質補正手段による画質補正に要する時間Z(sec.)とすると、X>Y*Zの関係を満たすことを条件に、この補正候補領域を画質の補正時期として優先的に選定したことを特徴とする画像形成装置である。
請求項16に係る発明は、請求項15に係る画像形成装置において、画像構成判別手段は、画像構成に補正候補領域として非画像形成領域が存在するか否かを判別することを特徴とする画像形成装置である。
請求項17に係る発明は、請求項15又は16に係る画像形成装置において、画像形成手段は像保持体上に静電潜像を形成し、現像手段にて前記静電潜像を可視像化するものであり、画質補正手段は、画質としての画像濃度を補正するために、像保持体を帯電する帯電条件、像保持体に静電潜像を書き込む露光条件、現像手段の現像条件、記録材に対して像保持体上の画像を転写させる転写条件の少なくともいずれかの画像形成条件を調整するものであることを特徴とする画像形成装置である。
請求項18に係る発明は、請求項15又は16に係る画像形成装置において、画像形成手段は像保持体上に静電潜像を形成し、現像手段にて前記静電潜像を可視像化するものであり、画質補正手段は画質としての画像位置を補正するために、像保持体に静電潜像を書き込む露光開始位置に関する画像形成条件を調整するものであることを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、記録材に形成される画像に対し、記録材領域の作像領域内にて画質が大きく変動するのを回避した状態で画質を調整することができる。
請求項2に係る発明によれば、連続した記録材に形成される画像に対し、作像領域外の領域を必要最小限に抑えながら、画質が大きく変動するのを回避した状態で画質を調整することができる。
請求項3に係る発明によれば、単色画像の場合に比べて画質の変化が目立ち易い複数色画像に対し、画質が大きく変動するのを回避した状態で画像品質を調整することができる。
請求項4に係る発明によれば、画像形成手段にて形成された画像に基づいて画像構成を判別する態様に比べて、画像構成判別を迅速に実現することができる。
請求項5に係る発明によれば、画像形成領域で画質補正する場合に比べて、記録材に形成される画像に対し、画質が大きく変動するのを確実に回避した状態で画質を調整することができる。
請求項6に係る発明によれば、画質優先画像領域で画質補正する場合に比べて、記録材に形成される画像に対し、画質が大きく変動するのを回避した状態で画質を調整することができる。
請求項7に係る発明によれば、画質優先画像領域で画質補正する場合に比べて、記録材に形成される画像に対し、画質が大きく変動するのを回避する上で有効な補正候補領域を段階的に見出し、画質調整を効率的に実現することができる。
請求項8に係る発明によれば、画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域が存在しない場合であっても、記録材に形成される画像に対し、画質が大きく変動するのを回避した状態で画質を調整することができる。
請求項9に係る発明によれば、画質の補正に伴う変化が目立ち難い領域が存在しない場合であっても、画質の補正に伴う変化を少なく抑えつつ、画質目標値に向かって画質を段階的に補正することができる。
請求項10に係る発明によれば、記録材に形成されるカラー画像に対し、色成分画像毎に画質が大きく変動するのを回避した状態で画質を調整することができる。
請求項11に係る発明によれば、記録材に形成されるカラー画像に対し、補正候補領域として非画像形成領域を優先的に選定することができ、色成分画像毎に画質が大きく変動するのを極力回避した状態で画質を調整することができる。
請求項12に係る発明によれば、補正候補領域以外の領域で画質補正手段による画質補正を実行したとしても、画像構成の種類に応じて画質補正の程度をより細かく調整することができる。
請求項13に係る発明によれば、補正候補領域で画質補正手段による画質補正を実行したとしても、画像構成の種類に応じて画質補正の程度をより細かく調整することができる。
請求項14に係る発明によれば、カラー画像形成装置において、色成分毎に画質の補正時期を個別に選定する場合に比べて、画質補正手段による画質補正のタイミング制御を容易に実現することができる。
請求項15に係る発明によれば、補正候補領域内で画質補正手段による画質補正を確実に完了することができ、補正候補領域以外の領域にて画質の補正に伴う変化を及ぼす懸念は全くない。
請求項16に係る発明によれば、非画像形成領域からなる補正候補領域内で画質補正手段による画質補正を確実に完了することができ、画像形成領域にて画質を補正する場合に比べて、画質が大きく変動するのを確実に回避した状態で画質を調整することができる。
請求項17に係る発明によれば、画質補正手段として簡単な構成で、画質としての画像濃度を調整することができる。
請求項18に係る発明によれば、画像補正手段として簡単な構成で、画質としての画像位置を調整することができる。
本発明が適用される画像形成装置の実施の形態の概要を示す説明図である。 本実施の形態に係る画像形成装置で実施される画質補正処理を模式的に示す説明図である。 実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。 実施の形態1で用いられる各色成分画像形成部及び代表的要素の配置関係を示す説明図である。 実施の形態1で用いられる画質補正制御系を示す説明図である。 実施の形態1で用いられる画質補正制御処理を示すフローチャートである。 図6の「画像形成条件補正処理」の詳細を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は実施の形態1で用いられる画像濃度パターンの作成例を示す説明図である。 実施の形態1で用いられる画質補正制御処理を模式的に示す説明図である。 実施の形態1で用いられる画質補正制御処理の補正時期を示すタイミングチャートである。 実施の形態1で用いられる画質補正制御処理の変形の形態1を示すフローチャートである。 変形の形態1で用いられる画質補正制御処理の補正時期、制御量(補正変更量)を示すタイミングチャートである。 比較の形態1で用いられる画質補正制御処理の補正時期を示すタイミングチャートである。 比較の形態2で用いられる画質補正制御処理の補正時期を示すタイミングチャートである。 (a)〜(e)は実施の形態2に係る画像形成装置で用いられる画質補正制御処理に際し、各色成分画像形成部での補正時期を合わせるための該当色の組合例を示す説明図である。 実施の形態2において、該当色の組合せが1系統である場合に用いられる画質補正制御処理を示すフローチャートである。 実施の形態2において、該当色の組合せが2系統である場合に用いられる画質補正制御処理を示すフローチャート(1)である。 実施の形態2において、該当色の組合せが2系統である場合に用いられる画質補正制御処理を示すフローチャート(2)である。 実施の形態2で用いられる画質補正制御処理の補正時期、制御量(補正変更量)を示すタイミングチャートである。 実施の形態3に係る画像形成装置で用いられる画質補正制御処理を示すフローチャート(1)である。 実施の形態3に係る画像形成装置で用いられる画質補正制御処理を示すフローチャート(2)である。 実施の形態3で用いられる画質補正制御処理の一例を模式的に示す説明図である。 実施の形態3で用いられる画質補正制御処理の他の例を模式的に示す説明図である。 実施の形態3で用いられる画質補正制御処理の更に別の例を模式的に示す説明図である。 実施の形態4に係る画像形成装置で用いられる画質補正制御処理の一例を示すフローチャートである。 実施の形態4に係る画像形成装置で用いられる画質補正制御処理の他の例を示すフローチャートである。 実施の形態4に係る画像形成装置で用いられる画質補正制御処理の更に他の例を示すフローチャートである。 実施の形態5に係る画像形成装置で用いられる画質補正制御処理の一例を示すフローチャートである。
◎実施の形態の概要
先ず、本発明が適用される画像形成装置の実施の形態の概要を図1に基づいて説明する。
同図において、画像形成装置は、記録材1を搬送する搬送手段2と、この搬送手段2にて搬送される記録材1に対して画像を形成する画像形成手段3(図1では3a〜3d)と、記録材1に形成される画像構成を判別する画像構成判別手段4と、記録材1に形成される画質を判別する画質判別手段5と、この画質判別手段5からの画質情報に基づいて予め決められた画質目標値に向かうように画像形成手段3の構成要素の少なくとも一つの画像形成条件を調整して画質を補正する画質補正手段6と、前記画像構成判別手段4からの画像構成情報に基づいて、記録材1の作像領域R(図2参照)内に画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域Gの有無を判定し、補正候補領域Gがある場合にこの補正候補領域Gを画質補正手段6による画質の補正時期Hとして優先的に選定する補正時期選定手段7とを備えたものである。
このような技術的手段において、本実施の形態に係る画像形成装置は、記録材1領域内での画像品質調整技術という点で主としては連続した記録材を対象とするものであるが、長尺記録材、更には通常のカットされた記録材についても適用可能であることから、これらをも含む。
ここで、連続した記録材1を使用対象とする態様では、連続した記録材1には、カットされた記録材(カット紙)のように、記録材間のギャップという概念がないため、記録材間で画像形成条件を切り替えるという着想が出にくい。仮に、連続した記録材1に対して作像領域R間に画像形成条件を確保する上で十分なギャップを確保するようにした場合には、連続した記録材1が無駄になる懸念があるため、作像領域R内で画像品質を調整することは特に有効である。
また、画像形成手段3としては電子写真方式のものが代表的であるが、静電記録方式、インクジェット方式等のものも含まれる。
特に、カラー画像を形成する態様では、画像形成手段3は記録材1に対して各色成分画像を形成するように一若しくは複数(図1では4つ)設けられる。本態様では、所謂タンデム型(複数の画像形成手段3を具備)に限られず、一若しくは複数の画像形成手段3を用い、一若しくは複数の画像形成手段3を共用することで各色成分数の作像サイクルを実施し、各色成分画像を形成する複数サイクル型のいずれをも対象とする。
更に、画像構成判別手段4でいう‘画像構成’とは、画像形成領域と非画像形成領域との配置構成や、速度優先画像領域と画質優先画像領域との配置構成や、非画像形成領域、画像形成領域としての速度優先画像領域、及び、画像形成領域としての画質優先画像領域を指す。
更にまた、画質判別手段5でいう‘画質’とは‘濃度’や‘画像位置ずれ(複数色画像については各色成分画像の画像位置ずれ(色ずれ))’を意味し、また、‘判別’には実際に検出することで判別したり、例えば記録材1の印刷頁履歴情報や画像形成手段3の構成要素の使用履歴情報を利用した経時変化による予測に基づいて判別したり、あるいは、環境情報検知結果による予測に基づいて判別するなど適宜選定して差し支えない。
また、画質補正手段6とは、画質を目標値に向かって補正する手段を指し、補正回数や補正量については適宜選定して差し支えない。
そして、補正時期選定手段7とは、記録材1の作像領域R(図2参照)内で画質の補正時期を選定する基準として、‘画質の補正に伴う変化が目立ち難い領域’があればこれを優先させるものとした。
ここで、‘画質の補正に伴う変化が目立ち難い領域’とは、例えば画像形成領域に対して非画像形成領域、画像形成領域の中では、画質優先領域(例えば写真画像領域)に対して速度優先画像領域(文字、線画のテキスト画像領域)が挙げられる。
そして、‘優先的に選定する’とは、‘画質の補正に伴う変化が目立ち難い領域’があればその領域を優先的に選定し、なければ他の領域を選定することも含む意義である。
更に、画像構成判別手段4の代表的態様としては、画像形成手段3にて形成すべき画像の入力画像情報を解析する入力画像解析手段が挙げられる。ここで、入力画像解析手段としては、画像形成手段3にて出力される画像の種類を予め選択する画像種選択手段の選択情報を解析するものであってもよいし、あるいは、画像形成装置に対してネットワーク接続されたパーソナルコンピュータ等の端末装置からの入力画像情報を解析するなど適宜選定して差し支えない。
また、画像構成判別手段4、補正時期選定手段7の代表的態様としては、画像構成判別手段4は、画像構成が非画像形成領域か画像形成領域かを判別し、補正時期選定手段7は、画像構成判別手段4にて非画像形成領域の存在が判別された場合には、当該非画像形成領域を画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域Gとして判定し、この補正候補領域Gを画質の補正時期Hとして優先的に選定する態様が挙げられる。
本態様によれば、非画像形成領域は画像が存在しないのであるから、この非画像形成領域にて画質補正を行ったとしても、画質の補正に伴う変化は原則として出にくい。
更に、画像構成判別手段4、補正時期選定手段7の別の代表的態様としては、画像構成判別手段4は、画像形成領域の画像構成が速度優先画像領域か画質優先画像領域かを判別し、補正時期選定手段7は、画像構成判別手段4にて速度優先画像領域の存在が判別された場合には、当該速度優先画像領域を画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域Gとして判定し、この補正候補領域Gを画質の補正時期Hとして優先的に選定する態様が挙げられる。
本態様によれば、‘速度優先画像領域’は文字、線画のようなテキスト画像領域であることから、写真画像のような画質優先画像領域に比べて画質の補正に伴う変化が目立ち難い。
更にまた、画像構成判別手段4、補正時期選定手段7の別の代表的態様としては、前述した態様を組み合わせ、補正候補領域Gを段階的に選定するようにしたものが挙げられる。
本態様では、画像構成判別手段4は、画像構成が非画像形成領域、画像形成領域のうち速度優先画像領域か画質優先画像領域かを判別し、補正時期選定手段7は、画像構成判別手段4にて非画像形成領域の存在が判別された場合には、当該非画像形成領域を画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域Gとして判定し、非画像形成領域が存在しないと判別された場合で、画像形成領域のうち速度優先画像領域の存在が判別された場合には、当該速度優先画像領域を画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域Gとして判定し、この補正候補領域Gを画質の補正時期Hとして優先的に選定するようにしたものである。
また、本実施の形態の好ましい態様としては、図1及び図2に示すように、記録材1を搬送する搬送手段2と、この搬送手段2にて搬送される記録材1に対して画像を形成する画像形成手段3と、記録材1に形成される画像構成を判別する画像構成判別手段4と、記録材1に形成される画質を判別する画質判別手段5と、この画質判別手段5からの画質情報に基づいて予め決められた画質目標値に向かうように画像形成手段3の構成要素の少なくとも一つの画像形成条件を調整して画質を補正する画質補正手段6と、前記画像構成判別手段4からの画像構成情報に基づいて、記録材1の作像領域R内に画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域Gの有無を判定し、補正候補領域Gがある場合にこの補正候補領域Gを画質補正手段6による画質の補正時期Hとして優先的に選定し、補正候補領域Gがない場合には補正候補領域G以外の領域を画質補正手段6による画質の補正時期Hとして選定する補正時期選定手段7と、この補正時期選定手段7にて選定された補正時期Hが補正候補領域Gである場合には、予め規定された通常補正条件にて画質補正手段6による画質補正を実行し、前記補正時期Hが補正候補領域G以外の領域である場合には、通常補正条件よりも1回当たりの補正量が少なく抑えられた制限補正条件にて画質補正手段6による画質補正を実行する補正条件可変手段8とを備える態様が挙げられる。
本態様は、画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域Gが存在しない場合の画質補正の手法として、1回当たりの補正量が大きいと、この画質の補正に伴う変化量も大きくなるため、1回当たりの補正量が通常補正条件より少ない制限補正条件を設定しておき、画質の補正に伴う変化量そのものを少なく抑えるようにしたものである。
また、本態様においては、制限補正条件では、1回当たりの補正量が少ないため、補正条件可変手段8の好ましい態様としては、制限補正条件では画質目標値に向かう補正回数を通常補正条件よりも多く設定する態様、つまり、制限補正条件では、通常補正条件に比べて補正量を少なく且つ補正回数を多く設定する態様が挙げられる。
但し、例えば通常補正条件でも複数回の補正回数を想定した態様では、通常補正条件と制限補正条件とで補正回数が同じ場合も含む。
更に、画像形成手段3が各色成分画像を形成するカラー画像形成装置に対して有効な態様としては、色成分画像毎に、画像構成判別手段4、補正時期選定手段7、補正条件可変手段8を独立に行い、色成分画像毎に画質の補正を行うようにする態様が挙げられる。
この場合、図1及び図2に示すように、画像形成手段3が記録材1に対して各色成分画像を形成するように一若しくは複数設けられている態様において、画像構成判別手段4は、色成分画像毎の画像構成に補正候補領域Gに対応する領域が存在するか否かを判別し、補正時期選定手段7は、色成分画像毎に補正候補領域G又は補正候補領域G以外の領域を補正時期Hとして選定し、補正条件可変手段8は、色成分画像毎に補正時期Hとしての補正候補領域Gに対し通常補正条件にて画質補正手段6による画質補正を実行し、補正時期Hとしての補正候補領域G以外の領域Gに対し制限補正条件にて画質補正手段6による画質補正を実行するようにすればよい。
そして、カラー画像形成装置の画像構成判別手段4の代表的態様としては、色成分画像毎の画像構成に補正候補領域Gとして非画像形成領域が存在するか否かを判別する態様が挙げられる。
本態様において、画像構成判別手段4、補正条件可変手段8の好ましい態様としては、画像構成判別手段4は、色成分画像毎の画像構成に補正候補領域G以外の領域Gとしての画像形成領域を複数種類に分けて判別し、補正条件可変手段8は、色成分画像毎に補正時期Hとしての補正候補領域Gに対し通常補正条件にて画質補正手段6による画質補正を実行し、補正時期Hとしての補正候補領域G以外の領域Gに対し画像構成の種類に応じて制限補正条件を異ならせ、画質補正手段6による画質補正を実行する態様が挙げられる。
ここで、画像形成領域を複数に分ける場合の代表的態様としては、速度優先画像領域と画質優先画像領域とが挙げられるが、これに限られず、更に、解像度やその他のパラメータを組み合わせてより多くに分けてもよい。
また、カラー画像形成装置の画像構成判別手段4、補正条件可変手段8の別の好ましい態様としては、画像構成判別手段4は、色成分画像毎の画像構成に補正候補領域Gとして複数種類の領域に分けて判別し、補正条件可変手段8は、色成分画像毎に補正時期Hとしての補正候補領域Gに対し画像構成の種類に応じて通常補正条件を異ならせ、画質補正手段6による画質補正を実行し、補正時期Hとしての補正候補領域G以外の領域Gに対し制限補正条件にて画質補正手段6による画質補正を実行するものが挙げられる。
ここで、‘補正候補領域Gとして複数種類の領域に分ける’とは、例えば非画像形成領域と画像形成領域の速度優先画像領域とに分けることを意味する。この場合、速度優先画像領域は非画像形成領域に比べて画質の補正に伴う変化は目立ち易いことから、1回当たりの補正量は、非画像形成領域よりも速度優先画像領域の方が少ないようにすればよい。
更に、カラー画像形成装置の補正時期選定手段7の好ましい態様としては、色成分画像毎に補正候補領域G又は補正候補領域G以外の領域Gを補正時期Hとして選定し、更に、一若しくは複数の画像形成手段3による同一作像領域R内にて色成分画像毎の補正候補領域Gのうち最も多くの色成分画像の補正候補領域Gが重なる領域を補正時期Hとして最終的に選定するものが挙げられる。
本実施の形態では、色成分画像毎に補正時期Hを個別に選定してもよいが、画質補正手段6による画質補正のタイミング制御のしやすさという点で、同一作像領域R内で補正時期Hを合わせ込む方が好ましい。
また、補正時期選定手段7の好ましい態様としては、補正時期選定手段7にて選定される補正候補領域Gが画質補正手段6による画質補正に要する時間に対して十分であるか否かを考慮したものが挙げられる。
具体的には、画像構成判別手段4からの画像構成情報に基づいて記録材1の作像領域R内に画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域Gの有無を判定し、補正候補領域Gがある場合に、この補正候補領域Gの記録材搬送方向に沿った長さをX(mm)、画像形成手段3による画像形成速度をY(mm/sec.)、画質補正手段6による画質補正に要する時間Z(sec.)とすると、X>Y*Zの関係(但し、*は乗算記号)を満たすことを条件に、この補正候補領域Gを画質の補正時期Hとして優先的に選定するようにすればよい。
更に、本態様において、画像構成判別手段4の好ましい態様としては、画像構成に補正候補領域Gとして非画像形成領域が存在するか否かを判別する態様が挙げられる。
更にまた、画質補正手段6の代表的態様としては、画像形成手段3が像保持体上に静電潜像を形成し、現像手段にて前記静電潜像を可視像化するものである態様では、画質補正手段6は、画質としての画像濃度を補正するために、像保持体を帯電する帯電電圧等の帯電条件、像保持体に静電潜像を書き込む露光量、露光時間等の露光条件、現像手段の現像電圧等の現像条件、記録材1に対して像保持体上の画像を転写させる転写電流、転写電圧等の転写条件の少なくともいずれかの画像形成条件を調整するものが挙げられる。
つまり、画像形成手段3が電子写真方式である態様で、画質としての画像濃度を補正する場合には、帯電、露光、現像、転写の少なくともいずれかのパラメータに着目するようにすればよい。
また、画質補正手段6の別の代表的態様としては、画像形成手段3が像保持体上に静電潜像を形成し、現像手段にて前記静電潜像を可視像化する態様では、画質補正手段6は画質としての画像位置を補正するために、像保持体に静電潜像を書き込む露光開始位置に関する画像形成条件を調整するものが挙げられる。
つまり、画像形成手段3が電子写真方式である態様で、画質としての画像位置を補正する場合には、露光開始位置を補正するようにすればよい。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を更に詳細に説明する。
◎実施の形態1
−画像形成装置の全体構成−
図3は本発明が適用される画像形成装置の実施の形態1の全体構成を示す説明図である。
同図において、画像形成装置20は、複数(図中では4つ)の色成分画像を電子写真方式にて形成する作像ユニット21と、この作像ユニット21に対し記録材としての連続した用紙(以下単に用紙又は連続用紙という)Sを供給する用紙搬入ユニット22と、前記作像ユニット21にて用紙S上に形成された各色成分未定着画像を定着する定着ユニット23と、搬送される連続用紙Sに張力を付与する張力付与ユニット24とを備えている。
<作像ユニット>
本実施の形態では、作像ユニット21は、各色成分(本例ではイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))画像を形成する複数の画像形成部30(具体的には30a〜30d)を有している。
そして、各画像形成部30は、例えば予め決められた方向に回転するドラム状の感光体31と、この感光体31を帯電する例えばコロトロンなどの帯電器32と、この帯電器32にて帯電された感光体31上に静電潜像を書き込むLEDアレイなどの露光器33と、感光体31上に形成された静電潜像を現像剤トナーにて可視像化する現像器34と、この現像器34にて感光体31上に形成されたトナー像を用紙Sに静電転写させる転写ロールなどの転写器35と、感光体31上の残留トナーを清掃する清掃器36と、感光体31上の残留電荷を除電するコロトロンなどの除電器37とを備えている。
尚、符号46は後述する用紙搬送系40の一要素として転写器35に対して用紙Sの搬送方向前後に設けられ、感光体31と転写器35との間における用紙Sの搬送姿勢を保持させるための姿勢保持ロールである。
<用紙搬入ユニット>
本実施の形態では、用紙搬入ユニット22は、ロール状又は折畳状の連続用紙Sを順次作像ユニット21に搬入するものであり、連続用紙Sが搬送可能な用紙搬送系40としての構成要素を適宜有している。
同図において、用紙搬入ユニット22内には連続用紙Sが掛け渡されて搬送可能な適宜数の搬送ロール41が設けられており、この連続用紙Sの搬送経路中には案内板44との間で連続用紙Sを予め決められた軽圧接力にて押さえ込む押さえロール42が配置され、作像ユニット21に搬入される連続用紙Sに予め決められた張力を付与する一方、この押さえロール42よりも用紙搬送方向下流側には、作像ユニット21に搬入される用紙Sの搬入姿勢を矯正するように案内板44との間で用紙Sを挟持搬送する姿勢矯正ロール43が設けられている。更に、姿勢矯正ロール43の用紙搬送方向下流側には連続用紙Sに搬送力を付与する駆動ロール45が設けられている。
<定着ユニット>
本実施の形態では、定着ユニット23内には連続用紙Sが掛け渡されて搬送可能な適宜数の搬送ロール41が設けられており、連続用紙Sは途中で一旦張力付与ユニット24を経由して再び定着ユニット23内を通過して定着ユニット23から排出されるようになっている。
本例では、定着ユニット23内の搬送経路中には例えばフラッシュ定着方式の定着器60が設けられており、連続用紙S上の未定着トナー像を熱源であるフラッシュランプにて非接触加熱定着するものである。
尚、符号50は定着ユニット23の搬送経路の出口部位に配設されて連続用紙Sを定着ユニット23外に排出する排出ロールである。
<張力付与ユニット>
また、張力付与ユニット24は、定着器60を経た連続用紙Sに対して予め決められた張力を付与する張力付与機構(本例では3つのロールにて記録用紙Sを挟持搬送する方式を採用)47と、連続用紙Sの搬送経路のうち張力付与機構47の下流側に配置された案内板49との間で連続用紙Sの搬送姿勢を矯正しながら連続用紙Sを搬送する姿勢矯正ロール48とを備えている。
<各画像形成部及び基本要素のレイアウト>
本実施の形態では、各画像形成部30(30a〜30d)は、図4に示すように、連続用紙Sの搬送経路に沿って夫々D、E、Fの間隔(本例ではD=E=F)を置いて配置されており、各画像形成部30(30a〜30d)では、感光体31の周囲に帯電器32、露光器33、現像器34及び転写器35が夫々配設されているが、帯電器32の帯電部位と露光器33の露光部位との感光体31の周囲に沿った間隔はA、露光器33の露光部位と現像器34の現像部位との同間隔はB、現像器34の現像部位と転写器35の転写部位との同間隔はCに設定されている。
また、本実施の形態では、連続用紙Sの搬送経路のうち最下流に位置する画像形成部30dの更に下流側に、各色成分画像の濃度を検出する濃度センサ70が設けられている。
−画像制御系−
本実施の形態において、図5に示すように、制御装置100は例えばマイクロコンピュータにて構成され、各画像形成部30(30a〜30d)へ供給すべき画像データを取得する画像取得部80、各画像形成部30での作像モードを選択する作像モード選択部90、各色成分画像の濃度を検出する濃度センサ70等の各種センサからの情報を入力信号として取り込み、画像構成判別部102にて画像構成を判別すると共に、画質判別部103にて画質を判別し、これらの判別情報に基づいて画像処理部101にて画像処理した後、各画像形成部30(30a〜30d)の各構成要素(感光体31、帯電器32、露光器33、現像器34、転写器35)及び用紙搬送系40に所定の制御信号を送出するようにしたものである。
ここで、画像取得部80としては、例えば画像形成装置20にネットワーク接続された個別端末(クライアント)からの画像を入力する画像入力部や、用紙上の画像を読み込むスキャナ等の画像読取部が挙げられる。
また、作像モード選択部90としては、ユーザが選択操作可能なユーザインタフェースや例えば画像取得部80にて入力された画像の種類に応じて自動的に選択可能なドライバに設けられ、画像形成部30での作像モードが、例えば速度を優先するモード(本例では低解像度の文字モード)か、画質を優先するモード(本例では高解像度の写真モード)か、あるいは、文字モードと写真モードとの中間に位置する通常モードかを選択するものが挙げられる。尚、作像モードとしては、文字モードや写真モードを複数段階に分けるようにしてもよいし、通常モードと文字モード若しくは写真モードとの組合せだけでもよいし、あるいは、文字モード、通常モード、写真モード以外の作像モードを採用したり、付加するようにしてもよい。
更に、画像処理部101は、図6及び図7に示す画質補正制御処理を実行し、各画像形成部30(30a〜30d)の各構成要素の画像形成条件を補正した上で、各画像形成部30の各構成要素に制御信号を送出するようになっている。
−画質補正制御処理−
本実施の形態において、画質補正制御処理としては、図6に示すように、各画像形成部30(30a〜30d)の画像濃度をチェックする画像濃度パターン作成タイミングか否かを判別し、画像濃度パターン作成タイミングであると判別した場合には、各画像形成部30により画像濃度パターンを作成した後、濃度センサ70にてパターン濃度を検出し、予め定められている目標濃度と検出濃度との差分(ΔD)を算出し、この差分(ΔD)を用いて画像形成部30(30a〜30d)の各デバイスのいずれか、例えば露光器33の露光量に関する補正量ΔLD1を算出するようになっている。
この補正量ΔLD1の算出に当たっては、パターン濃度の検出結果に加えて、装置内の環境変動や動作時間、部材劣化などを加味するようにしてもよい。
この後、画質補正制御処理としては、画像形成条件制御タイミングか否かを判別し、画像形成条件制御タイミングであると判別したときに画像形成条件補正処理を行うようになっている。
ここで、画像濃度パターン作成タイミングや画像形成制御タイミングとしては、予め決められた時間、作像回数毎など適宜選定して差し支えない。
また、本実施の形態では、画像濃度パターンの作成例としては、例えば図8(a)に示すように、連続用紙Sの作像領域R(R(1)、R(2)、R(3)…)の幅方向端部に位置する非作像領域に各色成分のパッチ状の画像濃度パターンGpを作成したり、あるいは、図8(b)に示すように、各画像形成部30(30a〜30d)の感光体31の軸方向端部に各色成分のパッチ状の画像濃度パターンGpを作成したり、あるいは、図8(c)に示すように、連続用紙Sの作像領域R(R(1)、R(2)、R(3)…)の幅方向端部に位置する非作像領域に各色成分のラダー状の画像濃度パターンGpを作成する手法が挙げられる。
<画像形成条件補正処理>
更に、画像形成条件補正処理としては、図7に示すように、色成分毎に作像領域Rの中で非画像形成領域の抽出処理を行い、色成分毎に非画像形成領域となるタイミングがあるか否かを判別し、あると判別した場合には非画像形成領域となるタイミングを補正候補領域として選択し、色成分毎に非画像形成領域で切り替える色か否かを判別し、切り替える色であると判別した場合には、前記算出した補正量に対して補正変更量を設定し、画像形成条件についての補正を実行するようにしたものである。一方、非画像形成領域がない場合には切り替える色でないと判別し、画像形成条件についての補正を不実行とする。
尚、ここでいう‘補正変更量’とは算出した補正量に対して補正回数が1回の場合には‘算出した補正量’=補正変更量であり、例えば補正回数が2回である場合には‘算出した補正量’=‘補正変更量1(1回目の補正変更量)’+‘補正変更量2(2回目の補正変更量)’に相当する。
次に、上述した画質補正制御処理を図9に基づいて模式的に示す。
同図において、記録用紙Sが用紙ピッチ(単位頁)毎に作像領域Rを有していると仮定すると、制御装置100は画像取得部80からの画像情報に基づいて、色成分毎に作像領域R内に非画像形成領域Wが存在するか否かを判別する。
今、図9において、実線で示すWがM色の非画像形成領域であると仮定すると、制御装置100は、M色の非画像形成領域のタイミングを画像形成条件の補正候補領域として選択し、例えば補正回数1回とすれば、算出した補正量ΔLD1に相当する補正変更量で画像形成条件(本例では露光器の露光量)を補正する。
図10はこのように画質補正制御処理のタイミングチャートの一例を示す。
同図において、各画像形成部30(30a〜30d)は図4に示すレイアウト(A〜F)に応じたタイミングにて各デバイスによる帯電、露光、現像、転写が行われる。
また、画質補正制御処理は、例えばM色の画像形成部30bでは非画像形成領域Wに対応する補正候補領域kのタイミングにて例えば露光器の露光量に関する画像形成条件を補正する。
ここで、制御装置100にて非画像形成領域Wを解析するに当たり、非画像形成領域Wの記録用紙搬送方向に沿った長さと、画像形成部30の各デバイスの制御後の安定時間とを比較して、デバイス毎に制御可能領域が確保できるかどうかを判断すれば、非画像形成領域Wに隣接する画像形成領域の先端で濃度変動を引き起こす懸念はない。
尚、具体的な解析例については後述する実施の形態4にて詳細に説明する。
これに対し、例えばM色以外の画像形成部30a,30c,30dでは非画像形成領域Wが作像領域R内に存在しない場合には、M色で実行した画質補正制御処理は実行されない。
仮に、M色以外の画像形成部30に対して作像領域R内の画像形成領域mで画質補正制御処理を実行すると、画像形成条件を補正した箇所で画像形成領域mの画質変化が目立ち易くなってしまうことから、本実施の形態では非画像形成領域Wに対応する補正候補領域kでのみ画質補正制御処理を実行する方式を採用するようにしたものである。
また、図9に示すように、M色以外の画像形成部30で非画像形成領域W〜Wが存在するような場合には、当該非画像形成領域W〜Wを補正候補領域kとして選択し、この補正候補領域kに対応したタイミングで画質補正制御処理を実施するようにすればよい。
更に、本例では、図10に示すように、露光器の露光量に関する画像形成条件を補正するようにしているが、これに限られるものではなく、露光器の露光量に代えて露光時間であってもよいし、あるいは、前記補正候補領域kに対応したタイミングにて帯電器の帯電バイアス、あるいは、現像器の現像バイアス、あるいは、転写器の転写電流・転写電圧に関する画像形成条件を補正するようにしてもよい。
更にまた、帯電、露光、現像、転写を複数制御するときには、各デバイスの感光体31上の位相差を考慮して感光体31上の同じ位置が各デバイスにきたタイミングで制御すると、かぶりやキャリア飛びなどのディフェクトを防ぐことが可能である点で好ましい。
◎変形の形態1
本実施の形態においては、非画像形成領域Wを補正候補領域kとして画質補正制御処理を行う方式であるが、画像によっては、色成分毎に常に非画像形成領域Wが存在するとは限らない場合があり得る。
そこで、本実施の形態に代えて、この変形の形態1では、非画像形成領域Wが存在しない色成分の画像形成部30が存在したとしても、画質変化が目立たない方式を採用するようにした。
この変形の形態1で採用される画質補正制御処理は、実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と異なる画像形成条件補正処理を行うようになっている。
この画像形成条件補正処理としては、図11に示すように、色成分毎に作像領域Rの中で非画像形成領域の抽出処理を行い、色成分毎に非画像形成領域となるタイミングがあるか否かを判別し、あると判別した場合には非画像形成領域となるタイミングを補正候補領域として選択し、ないと判別した場合には画像形成領域のうち一番早いタイミングを選択し、色成分毎に非画像形成領域で切り替える色か否かを判別し、切り替える色であると判別した場合には、前記算出した補正量に対して補正変更量を大きく設定し、一方、切り替える色でないと判別した場合には、前記大きい補正変更量に比べて前記補正変更量を小さく設定し、夫々設定された補正変更量にて画像形成条件についての補正を実行するようにしたものである。
本変形の形態によれば、例えばM色の画像形成部30bには非画像形成領域Wに対応する補正候補領域kが存在するが、M色以外の画像形成部30(30a,30c,30d)には非画像形成領域Wが存在しないものと仮定すると、例えば図12に示すように、M色の画像形成部30bでは補正候補領域kのタイミングにて例えば露光器の露光量に関する画像形成条件を大きい制御量(補正変更量に相当)で補正する一方、M色以外の画像形成部30(30a,30c,30d)では画像形成領域mの予め設定されたタイミング(本例では作像領域Rの一番早いタイミングに相当)にて例えば露光器の露光量に関する画像形成条件を小さい制御量(補正変更量に相当)で補正する。
このとき、大きい制御量としては算出した補正量以下で補正変更量を適宜選定すればよく、画像の目標濃度に早期に近づけることが可能である。一方、小さい制御量としては、露光器の露光量が補正されたときの画像の濃度変動が目視で分からない程度の(微量制御量)/(補正回数1回)の補正に設定しておけばよく、このような設定にしておけば、たとえ画像形成領域mのタイミングで画像形成条件として例えば露光器の露光量を補正したとしても、画像の濃度変化が目立ち難い点で好ましい。
次に、実施の形態1、変形の形態1の性能を対比する上で比較の形態1,2に係る画像形成装置を示す。
◎比較の形態1
この比較の形態1は、図13に示すように、各色成分の画像形成部30毎に、画像形成中の全領域のどこかで濃度制御のために帯電器、露光器、現像器、転写器のいずれかの画像形成条件(例えば露光器の露光量)を補正するものである。
しかしながら、この比較の形態1にあっては、画像の種類に関わらず、画像形成条件の補正を行うため、出力画像内で濃度変動が生じ易い。特に、写真画像のような画質優先画像にあってはこの傾向が顕著である。
◎比較の形態2
また、比較の形態2は、図14に示すように、各色成分の画像形成部30毎に、例えば連続用紙の用紙ピッチ(単位頁)の区切り(図14ではページ区切りという)にて帯電器、露光器、現像器、転写器のいずれかの画像形成条件(例えば露光器の露光量)を補正するものである。
しかしながら、この比較の形態2にあっては、帯電、露光、現像、転写のいずれかを制御して安定するまでには数10ms〜数100ms必要であるが、連続用紙に対し高速で画像形成する場合にページ区切り間のギャップが少ないと、ページ区切り間で画像形成条件を制御した後の安定が間に合わない懸念があり、出力画像濃度に変動を引き起こし易い。
この点、ページ区切り間のギャップを多く確保すると、連続用紙の単位頁間に無駄な領域を広く確保することになり、好ましくない。尚、画像形成条件の切り替えタイミングをページ区切り間だけに限ると、連続用紙ではなく、カット紙の場合には、通常紙に比べて長尺紙の場合には切り替えの機会が少なくなってしまう。
◎実施の形態2
本実施の形態に係る画像形成装置は、実施の形態1と略同様な構成を備えているが、実施の形態1と異なり、各色成分の画像形成部30毎に画像形成条件の補正タイミングを可能な限り同期させるようにしたものである。
本態様では、各色成分の画像形成部30(30a〜30d)のうち同期させる対象としては、図15(a)に示すように、YMCK4色構成で全色が該当色の場合に限らず、図15(b)に示すように、例えばYMCK4色構成でYMCの3色が該当色である場合など適宜選定して差し支えない。
また、図15(a)(b)はいずれも該当色が1段階である場合であるが、該当色が複数段階あっても差し支えない。
ここで、該当色が2段階である場合を例に挙げると、例えば図15(c)に示すように、YMCKR(赤)の5色構成で同色系のYMRの3色が該当色−1、更に、上位でYMR+Cの4色が該当色−2の場合や、あるいは、図15(d)に示すように、YMCK+淡Y淡M淡C淡K(YMCKの淡い色に相当)の8色構成で同系色のY淡Y、M淡M、C淡C、K淡Kの夫々2色が該当色−1、更に上位でY淡Y+M淡M+C淡Cの6色が該当色−2の場合や、あるいは、図15(e)に示すように、YMCK+透明+白の6色構成でYMCの3色が該当色−1、更に上位でYMCKの4色で該当色−2の場合が挙げられる。
例えば図15(c)に示す例では、同色系YMRで例えば非画像形成領域に対応する補正候補領域を選択し、更に、カラーバランスを考慮してその選択された補正候補領域のうち、C色の例えば非画像形成領域に対応する補正候補領域を考慮し、最終的な補正候補領域としてのタイミングを選択することが可能である点で好ましい。
−該当色1段階−
本実施の形態に係る画像形成装置の基本的構成は、実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と異なり、複数の該当色の範囲(例えば図15(a)又は(b))で画質補正制御処理の画像形成条件の補正タイミングを可能な限り同期させるようにしたものである。
図16は、本実施の形態における画質補正制御処理のうち画像形成条件補正処理を示すフローチャートである。
同図において、画像形成条件補正処理としては、色成分毎に作像領域Rの中で非画像形成領域の抽出処理を行い、該当色のうち1色でも非画像形成領域となるタイミングがあるか否かを判別し、ないと判別した場合には画像形成領域の一番早いタイミング領域を選択し、一方、あると判別した場合には、更に、該当色のうち2色以上で非画像形成領域が重なるタイミングがあるか否かを判別する。
そして、該当色のうち2色以上で非画像形成領域が重なるタイミングがあると判別した場合には、非画像形成領域が一番多くなるタイミングを補正候補領域として選択し、一方、2色以上ではないと判別した場合には、一番補正変更量が大きい色が非画像形成領域となるタイミングを補正候補領域として選択する。
この後、色成分毎に非画像形成領域で切り替える色か否かを判別し、切り替える色であると判別した場合には、前記算出した補正量に対して補正変更量を大きく設定し、一方、切り替える色でないと判別した場合には、前記大きい補正変更量に比べて前記補正変更量を小さく設定し、該当色を同期させて選択したタイミング、選択した補正変更量にて画像形成条件についての補正を実行するようにしたものである。
−該当色2段階−
図17及び図18は、本実施の形態のうち、該当色が2段階である場合における画質補正制御処理のうち画像形成条件補正処理を示すフローチャートである。
同図において、画像形成条件補正処理としては、図17に示すように、色成分毎に作像領域Rの中で非画像形成領域の抽出処理を行い、該当色−1のうち1色でも非画像形成領域となるタイミングがあるか否かを判別し、ないと判別した場合には画像形成領域の一番早いタイミング領域を仮選択し、一方、あると判別した場合には、更に、該当色−1のうち2色以上で非画像形成領域が重なるタイミングがあるか否かを判別する。
そして、該当色−1のうち2色以上で非画像形成領域が重なるタイミングがあると判別した場合には、非画像形成領域が一番多くなるタイミング領域を仮選択し、一方、2色以上ではないと判別した場合には、一番補正変更量が大きい色が非画像形成領域となるタイミング領域を仮選択する。
以降、上記仮選択したタイミング領域と新たな色との組合せで判断する。
更に、図18に示すように、該当色−2で1色(グループ)でも非画像形成領域となるタイミングがあるか否かを判別し、ないと判別した場合には画像形成領域の一番早いタイミング領域を選択し、一方、あると判別した場合には、更に、該当色−2のうち2色(グループ)以上で非画像形成領域が重なるタイミングがあるか否かを判別する。
そして、該当色−2のうち2色(グループ)以上で非画像形成領域が重なるタイミングがあると判別した場合には、非画像形成領域が一番多くなるタイミングを補正候補領域として選択し、一方、2色(グループ)以上ではないと判別した場合には、一番補正変更量が大きい色(グループ)が非画像形成領域となるタイミングを補正候補領域として選択する。
この後、色成分毎に非画像形成領域で切り替える色か否かを判別し、切り替える色であると判別した場合には、前記算出した補正量に対して補正変更量を大きく設定し、一方、切り替える色でないと判別した場合には、前記大きい補正変更量に比べて前記補正変更量を小さく設定し、該当色を同期させて選択したタイミング、選択した補正変更量にて画像形成条件についての補正を実行するようにしたものである。
図19は本実施の形態に係る画像形成装置(本例では該当色1段階を採用)における画質補正制御処理の一例を示すタイミングチャートである。
同図において、YMC色の画像形成部30(30a〜30c)による作像領域R内の画像構成に非画像形成領域が存在し、K色の画像形成部30(30d)による作像領域R内の画像構成に非画像形成領域が存在しないものと仮定する。
本実施の形態に係る画像形成装置は、YMCK4色構成で全色が該当色である態様であり、画質補正制御処理に当たって、各画像形成部30(30a〜30d)間の位相分ずらしたタイミングで同時に行う場合に、作像領域R内の各色成分の非画像形成領域を考慮して、一番多くの色が非画像形成領域で画像形成条件について補正する共通のタイミングを選択するものである。
本例では、YMC色の画像形成部30(30a〜30c)の非画像形成領域を補正候補領域として選択し、K色の画像形成部30(30d)では前記補正候補領域に対して夫々の画像形成部30との間の位相分ずらして画像形成領域内に前記補正候補領域と同期するタイミング領域を選択し、更に、非画像形成領域に対応した補正候補領域での補正変更量を大きく設定する一方、画像形成領域に対応したタイミング領域での補正変更量を小さく設定し、画像形成条件(例えば露光器の露光量)を補正するようにしたものである。
このような画質補正制御処理を行えば、各画像形成部30に対する画像形成条件の補正処理が画像形成部30(30a〜30d)毎に位相分ずれた同期したタイミングで制御されるので、カラーバランスを保ったまま画質補正を制御することが可能である。尚、本例では、全色全てを同じタイミングに同期させて画質補正制御を行っているが、これに限られるものではなく、カラーバランスを考慮したい例えばYMC色や、M色と淡いM色との組合せだけを活用するようにしてもよい。
◎実施の形態3
図20、図21は実施の形態3に係る画像形成装置の画質補正制御処理過程を示すフローチャートである。
同図において、本実施の形態で用いられる画質補正制御処理は、実施の形態1,2と同様に、画像形成条件補正量算出工程(パターン濃度検出→画像形成条件補正量算出)を含むが、実施の形態1,2とは異なる画像形成条件補正処理工程を備えている。
本実施の形態では、画像形成条件補正処理は、画像形成条件の制御タイミングか否かを判別し、画像形成条件の制御タイミングである場合には、例えば作像モード選択部90(図5参照)からの情報に基づいて画像構成が文字モードか、写真モードか、その他のモード(例えば通常モード)であるかを判別し、夫々の作像モードに応じて最大光量補正量ΔLD_Maxを設定する。
文字モード:ΔLD_Max=ΔLD_Max_文字
写真モード:ΔLD_Max=ΔLD_Max_写真
その他:ΔLD_Max=ΔLD_Max_その他
但し、本例では、ΔLD_Max_文字>ΔLD_Max_その他>ΔLD_Max_写真の関係を満たし、例えばΔLD_Max_文字=10、ΔLD_Max_その他=6、ΔLD_Max_写真=2を意味する。
尚、画像構成の判別については、作像モード選択部90からの情報に基づく方式に限らず、ページ内の画像を解析することで、ページ全体の画像種を判別するようにしてもよい。この場合、画像種の判別アルゴリズムとしては、最も面積比率の多い画像により画像種を決めたり、画像種毎に設定された所定面積比率閾値を超えた画像により画像種を決める等適宜選定して差し支えない。
そして、算出された画像形成条件補正量ΔLD1と作像モードに応じた最大光量補正量ΔLD_Maxとの大小関係を比較し、ΔLD1>ΔLD_Maxの場合には、画像形成条件補正量ΔLD1=ΔLD1−ΔLD_Maxを再設定すると共に、補正変更量ΔLD2としてΔLD2=ΔLD_Maxに設定する。
また、ΔLD1<−ΔLD_Maxの場合には、画像形成条件補正量ΔLD1=ΔLD1+ΔLD_Maxを再設定すると共に、補正変更量ΔLD2としてΔLD2=−ΔLD_Maxに設定する。
更に、|ΔLD1|≦|ΔLD_Max|の場合には、画像形成条件補正量ΔLD1=0を再設定すると共に、補正変更量ΔLD2としてΔLD2=ΔLD1に設定する。
このように設定された補正変更量ΔLD2を用い、画像形成条件の設定光量(露光器の露光量)LDとして、現在のLD+ΔLD2にて設定する。
尚、|ΔLD1|>|ΔLD_Max|である場合には、再設定されたΔLD1を目標に複数回の補正処理が行われる。
次に、本実施の形態で採用される画質補正制御処理を模式的に示すと以下の通りである。
<作像モードが文字モードである場合>
作像モードが文字モードである場合には、文字や線画が多く出力されることが多く、作像領域内で画像形成条件を変更しても、画像の濃度や色味の変動は目立たない。従って、他の画像種(例えば写真モード)に比べて、補正1回当たりの許容変化量(最大光量補正量|ΔLD_Max|)を大きく設定することが可能である。
図22に示すように、仮に、|ΔLD1|≦|ΔLD_Max|であると仮定すると、文字モードである場合には、画像形成条件補正量ΔLD1に等しい補正変更量ΔLD2を設定すれば、1回の補正にて画像形成条件補正量ΔLD1を補正することが可能である。
<作像モードが写真モードである場合>
作像モードが写真モードである場合には、写真や絵が多く出力されることが多く、作像領域内で画像形成条件を変更すると、画像の濃度や色味変動が目立ちやすい。従って、他の画像種(例えば文字モード)に比べて、画像の濃度や色味変動が目立たないように、補正1回当たりの許容変化量(最大光量補正量|ΔLD_Max|)を小さく設定する必要がある。
図23に示すように、写真モードである場合には、写真画像の濃度変動が目立たないように、画像形成条件補正量|ΔLD1|に比べて最大光量補正量|ΔLD_Max|を小さく設定せざるを得ない。このため、補正変更量ΔLD2として最大光量補正量|ΔLD_Max|にて1又は複数回の画像形成条件の変更補正を行い、再設定された|ΔLD1|が|ΔLD1|≦|ΔLD_Max|の条件に至った段階で、補正変更量ΔLD2として再設定された|ΔLD1|にて画像形成条件の変更補正を行うものである。
この場合、最大光量補正量|ΔLD_Max|である|ΔLD_Max_写真|は画像の濃度変動が目立ち難い範囲で選定されることから、各補正タイミングにおける画像の濃度変動を目立たないように抑えることが可能である。
<文字モード・写真モード混在の場合>
本実施の形態では、ページ全体の画像種を判別するようにしているが、これに限られるものではなく、ページ内に画像種が混在(文字モード・写真モード混在)している場合には、例えば画像取得部80(図5参照)から取得したページ内の画像を解析し、ページ内の部分毎に画像種を判別するようにしてもよい。
このような変形の形態では、用紙幅方向(露光器による主走査方向に相当)で同じ種類の画像しかない場合には、その画像種に応じた補正変更量(制御量)にてその画像部分領域に対して画像形成条件の補正を行い、用紙幅方向(露光器による主走査方向に相当)で異なる画像種が存在する場合には、画像の濃度変動が目立ち易い画像に応じた補正変更量(制御量)にてその画像部分領域に対して画像形成条件の補正を行うようにすればよい。
より具体的には、図24に示すように、作像領域Rであるページ内に複数の画像種(例えば写真部G、文字部G)が混在していると仮定すると、例えば写真部Gと文字部Gとが用紙幅方向(露光器による主走査方向に相当)に併存している領域では、図24中Iで示すように、写真部Gに応じた補正変更量(制御量小)にて画像形成条件の補正を行い、一方、文字部G(本例ではグラフィック画像は文字に相当する扱い)だけが存在している領域では、図24中IIで示すように、文字部Gに応じた補正変更量(制御量大)にて画像形成条件の補正を行う。
◎変形の形態3−1
本実施の形態では、ΔLD1(露光器の光量補正量)に対し作像モード毎に光量の許容変化量を設定するものであるが、これに限られるものではなく、以下のようなものでも差し支えない。
(1)検出したパターン濃度からΔD(濃度補正量)を算出し、作像モード毎に濃度の許容変化量を設定する。
例えばΔD_Max_文字=0.1、ΔD_Max_その他=0.06、ΔD_Max_写真=0.02の如くである。
(2)検出したパターン濃度からΔE(色差補正量)を算出し、作像モード毎に色差の許容変化量を設定する。
例えばΔE_Max_文字=5、ΔE_Max_その他=3、ΔE_Max_写真=1.5の如くである。
(3)検出したパターン濃度からΔV(感光体の電位補正量)を算出し、作像モード毎に電位の許容変化量を設定する。
例えばΔV_Max_文字=30、ΔV_Max_その他=20、ΔV_Max_写真=5の如くである。
◎変形の形態3−2
本実施の形態では、画像種に応じて画像形成条件補正量に対する補正変更量(制御量)を異ならせているが、これに限らず、画像種に応じて画像形成条件補正量に対する分割補正回数を変えるようにしてもよい。
例えば文字モードが選択された場合には、文字や線画が多く出力されることが多く、作像領域内で画像形成条件を変更しても、濃度や色味の変動は目立たないため、分割補正回数を少なくし、早く目標濃度に至るように濃度補正を行うようにすればよい。
これに対し、写真モードが選択された場合には、写真や絵が多く出力されることが多く、作像領域内で画像形成条件を変更すると、画像の濃度や色味の変動が目立ちやすいため、分割補正回数を多くし、濃度や色味変動が目立たないように濃度補正を行うようにすればよい。
◎変形の形態3−3
本実施の形態では、算出された画像形成条件補正量に対する補正変更量を作像モードに応じて変えているが、例えば実施の形態1,2の態様と、実施の形態3とを組み合わせて用いるようにしても差し支えない。
◎実施の形態4
図25は実施の形態4に係る画像形成装置で用いられる画質補正制御処理のうち画像形成条件補正処理を示すフローチャートである。
同図において、画像形成条件補正処理は、先ず、入力画像の中に条件(1)又は(2)に該当する画像があるか否かを判別する。
ここでいう‘条件(1)’は非画像形成領域を有すること、‘条件(2)’は画像形成領域のうち文字モードの画像部を有することを意味する。
そして、入力画像の中に条件(1)又は(2)に該当する画像があると判別された場合には、『補正後_LD制御タイミング』を算出する。この『補正後_LD制御タイミング』は、非画像形成領域又は画像形成領域のうち文字領域の画像形成条件(本例では露光光源としてのLD(レーザダイオード)光量)の補正タイミングを意味する。
この『補正後_LD制御タイミング』が算出されると、これを『最終_LD制御タイミング』に設定する。
一方、入力画像中に条件(1)又は(2)に該当する画像が存在しない場合には、予め規定された『規定_LD制御タイミング』を『最終_LD制御タイミング』に設定する。
この後、『最終_LD制御タイミング』に基づきLD光量を変更する。このとき、画像形成条件補正量に対するLD光量の補正変更量は、条件(1)>条件(2)>その他の順に選定されている。
ここで、入力画像解析部による条件(1)又は(2)の画像の判別例を説明する。
条件(1)は、『非画像形成領域(白紙領域)が主走査方向の画像領域全域に副走査方向幅[Xmm]を有し、画像形成部の感光体のプロセス速度を[Ymm/sec.]、LDの露光光量変更時間を[Zsec.]としたとき、X>Y*Zの関係を満たす条件』を指す。
また、条件(2)は、『画像形成領域のうち文字領域が主走査方向の画像領域全域に副走査方向幅[Xmm]を有し、画像形成部の感光体のプロセス速度を[Ymm/sec.]、LDの露光光量変更時間を[Zsec.]としたとき、X>Y*Zの関係を満たす条件』を指す。
また、『補正後_LD制御タイミング』の算出例について説明する。
これは、予め決められた露光光量補正テーブル(例えば感光体累積回転数と露光光量補正値のテーブル)に基づき、現在の感光体累積回転数(例えば感光体回転センサ72(図5参照)からの情報に基づいて累積)から露光光量補正タイミングT[A]を算出する。
そして、入力画像解析部にて上述した所望の条件に合致した画像領域が複数あると判定された場合には、前記算出された露光光量補正タイミングT[A]と前記条件に合致した画像領域の潜像電位形成タイミングが最も近い前記条件に合致した画像領域を抽出する。
更に、前記抽出された画像の潜像電位形成タイミングと最終的な露光光量補正タイミングが一致するよう、前記露光光量補正タイミングT[A]の補正を行い、最終露光光量補正タイミングT[B](『補正後_LD制御タイミング』に相当)を算出する。
このように、算出された『補正後_LD制御タイミング』を『最終_LD制御タイミング』に設定すれば、非画像形成領域で画像形成条件を変更する場合には、出力画像には補正の跡は顕像せず、また、文字領域で画像形成条件を変更する場合には出力画像に対して濃度変動は目立ち難い。
<補正タイミングに制限を加えた例>
図26は本実施の形態で用いられる画質補正制御処理のうち画像形成条件補正処理を更に改善したものである。
同図において、画像形成条件補正処理は、図25と同様なステップを有しているが、図25と異なり、『補正後_LD制御タイミング』の算出後に、『規定_LD制御タイミング』との差を絶対値で算出し、その差『ΔLD制御タイミング』が『許容乖離量』よりも大きいか否かを判別し、大きい場合には、『規定_LD制御タイミング』を『最終_LD制御タイミング』に設定し、それ以外であれば、『補正後_LD制御タイミング』を『最終_LD制御タイミング』に設定するようにしたものである。
本例では、算出された補正タイミングが『規定_LD制御タイミング』とかけ離れている場合には、『規定_LD制御タイミング』を用いて制御するようにしたものである。
<ジョブの順番を変更する例>
図27は図26に示す画像形成条件補正処理を更に改善したものである。
同図において、画像形成条件補正処理は、図26と同様なステップを有しているが、図26と異なり、『補正後_LD制御タイミング』の算出後に、ジョブの順番である印刷順が変更可能であるか否かを判別し、印刷順が変更可能である場合には、『補正後_LD制御タイミング』≒『規定_LD制御タイミング』となるように印刷順の変更を実施する一方、印刷順が変更が不可能である場合には、『規定_LD制御タイミング』との差を絶対値で算出し、その差『ΔLD制御タイミング』が『許容乖離量』よりも大きいか否かを判別し、大きい場合には、『規定_LD制御タイミング』を『最終_LD制御タイミング』に設定し、それ以外であれば、『補正後_LD制御タイミング』を『最終_LD制御タイミング』に設定するようにしたものである。
本例では、ジョブの順番が変更可能である場合には、LD制御タイミングの補正時期について自由度が増す点で好ましい。
◎変形の形態4−1
本実施の形態では、画像形成条件としてLD光量を補正するようにしているが、これに限られるものではなく、例えば実施の形態4と略同様の考えの下で、帯電器の帯電電圧を補正するようにしてもよい。
この場合、例えば条件(1)又は(2)は以下の通りである。
条件(1)は、『非画像形成領域(白紙領域)が主走査方向の画像領域全域に副走査方向幅[Xmm]を有し、画像形成部の感光体のプロセス速度を[Ymm/sec.]、帯電電圧変更時間を[Zsec.]としたとき、X>Y*Zの関係を満たす条件』を指す。
また、条件(2)は、『画像形成領域のうち文字領域が主走査方向の画像領域全域に副走査方向幅[Xmm]を有し、画像形成部の感光体のプロセス速度を[Ymm/sec.]、帯電電圧変更時間を[Zsec.]としたとき、X>Y*Zの関係を満たす条件』を指す。
次に、予め決められた帯電電圧補正テーブル(例えば累積印刷枚数と帯電電圧補正値のテーブル)に基づき、現在の累積印刷枚数から帯電電圧補正タイミングT[A]を算出する。
そして、入力画像解析部にて上述した所望の条件に合致した画像領域が複数あると判定された場合には、前記算出された帯電電圧補正タイミングT[A]と前記条件に合致した画像領域の帯電部位通過タイミングが最も近い前記条件に合致した画像領域を抽出する。
更に、前記抽出された画像の帯電部位通過タイミングと最終的な帯電電圧補正タイミングが一致するよう、前記帯電電圧補正タイミングT[A]の補正を行い、最終帯電電圧補正タイミングT[B]を算出する。
このように、算出された最終帯電電圧補正タイミングT[B]にて、非画像形成領域で画像形成条件を変更する場合には、出力画像には補正の跡は顕像せず、また、文字領域で画像形成条件を変更する場合には出力画像に対して濃度変動は目立ち難い。
◎変形の形態4−2
本例は、画像形成条件として現像器の現像バイアスを補正する例である。
先ず、入力画像解析部にて条件(1)又は(2)を満たす画像の有無を判別する。
ここで、条件(1)又は(2)は以下の通りである。
条件(1)は、『非画像形成領域(白紙領域)が主走査方向の画像領域全域に副走査方向幅[Xmm]を有し、画像形成部の感光体のプロセス速度を[Ymm/sec.]、現像バイアス変更時間を[Zsec.]としたとき、X>Y*Zの関係を満たす条件』を指す。
また、条件(2)は、『画像形成領域のうち文字領域が主走査方向の画像領域全域に副走査方向幅[Xmm]を有し、画像形成部の感光体のプロセス速度を[Ymm/sec.]、現像バイアス変更時間を[Zsec.]としたとき、X>Y*Zの関係を満たす条件』を指す。
次に、予め決められた現像バイアス補正テーブル(例えば累積印刷枚数と現像バイアス補正値のテーブル)に基づき、現在の累積印刷枚数から現像バイアス補正タイミングT[A]を算出する。
そして、入力画像解析部にて上述した所望の条件に合致した画像領域が複数あると判定された場合には、前記算出された現像バイアス補正タイミングT[A]と前記条件に合致した画像領域の現像ロール通過タイミングが最も近い前記条件に合致した画像領域を抽出する。
更に、前記抽出された画像の現像ロール通過タイミングと最終的な現像バイアス補正タイミングが一致するよう、前記現像バイアス補正タイミングT[A]の補正を行い、最終現像バイアス補正タイミングT[B]を算出する。
このように、算出された最終現像バイアス補正タイミングT[B]にて、非画像形成領域で画像形成条件を変更する場合には、出力画像には補正の跡は顕像せず、また、文字領域で画像形成条件を変更する場合には出力画像に対して濃度変動は目立ち難い。
◎変形の形態4−3
本例は、画像形成条件として転写器の転写電流値を補正する例である。
先ず、入力画像解析部にて条件(1)又は(2)を満たす画像の有無を判別する。
ここで、条件(1)又は(2)は以下の通りである。
条件(1)は、『非画像形成領域(白紙領域)が主走査方向の画像領域全域に副走査方向幅[Xmm]を有し、画像形成部の感光体のプロセス速度を[Ymm/sec.]、転写電流値変更時間を[Zsec.]としたとき、X>Y*Zの関係を満たす条件』を指す。
また、条件(2)は、『画像形成領域のうち文字領域が主走査方向の画像領域全域に副走査方向幅[Xmm]を有し、画像形成部の感光体のプロセス速度を[Ymm/sec.]、転写電流値変更時間を[Zsec.]としたとき、X>Y*Zの関係を満たす条件』を指す。
次に、予め決められた転写電流値補正テーブル(例えば累積印刷枚数と転写電流補正値のテーブル)に基づき、現在の累積印刷枚数から転写電流値補正タイミングT[A]を算出する。
そして、入力画像解析部にて上述した所望の条件に合致した画像領域が複数あると判定された場合には、前記算出された転写電流値補正タイミングT[A]と前記条件に合致した画像領域の転写ロール通過タイミングが最も近い前記条件に合致した画像領域を抽出する。
更に、前記抽出された画像の転写ロール通過タイミングと最終的な転写電流値補正タイミングが一致するよう、前記転写電流値補正タイミングT[A]の補正を行い、最終転写電流値補正タイミングT[B]を算出する。
このように、算出された最終転写電流値補正タイミングT[B]にて、非画像形成領域で画像形成条件を変更する場合には、出力画像には補正の跡は顕像せず、また、文字領域で画像形成条件を変更する場合には出力画像に対して濃度変動は目立ち難い。
◎実施の形態5
本実施の形態は、実施の形態1〜4と異なり、各色成分画像の位置合わせ(レジストレーション)に関する補正(以下必要に応じてレジスト補正という)時の細線のゆがみ等を防止するものである。
図28は本実施の形態で用いられる画質補正制御処理を示すフローチャートである。
同図において、画質補正制御処理は、レジスト補正用パッチ作成タイミングか否かを判別し、作成タイミングである場合には、レジスト補正用パッチを作成(例えば図8(c)に示すようなラダー状パッチを作成し、対象色パッチと基準色パッチとの相対位置関係を検出可能とする態様)し、例えば位置センサ71(図5参照)にてパッチ位置を検出した後、目標位置と検出位置との差分ΔPを求め、画像形成条件補正量ΔLD=F(ΔP)を算出する。
しかる後、画像形成条件制御タイミングか否かを判別し、制御タイミングである場合には、画像形成条件補正処理を実行する。
この画像形成条件補正処理としては、先ず、入力画像解析部にて条件(1)又は(2)を満たす画像の有無を判別する。
ここで、条件(1)又は(2)は以下の通りである。
条件(1)は、『非画像形成領域(白紙領域)が主走査方向の画像領域全域に副走査方向幅[Xmm]を有し、画像形成部の感光体のプロセス速度を[Ymm/sec.]、露光位置変更時間を[Zsec.]としたとき、X>Y*Zの関係を満たす条件』を指す。
また、条件(2)は、『画像形成領域のうち文字領域が主走査方向の画像領域全域に副走査方向幅[Xmm]を有し、画像形成部の感光体のプロセス速度を[Ymm/sec.]、露光位置変更時間を[Zsec.]としたとき、X>Y*Zの関係を満たす条件』を指す。
次に、連続用紙上の作像領域外の幅方向端部にレジスト調整用パッチを作成・検出し、該検出結果に基づいてレジスト補正量とレジスト補正タイミングT[A]を算出する。
そして、前記入力画像解析部にて所望の条件に合致した画像領域が複数あると判定された場合には、前記算出されたレジスト補正タイミングT[A]と前記条件に合致した画像領域の潜像電位形成タイミングが最も近い前記条件に合致した画像領域を抽出する。
更に、前記抽出された画像の潜像電位形成タイミングと最終的なレジスト補正タイミングが一致するよう、前記レジスト補正タイミングT[A]の補正を行い、最終レジスト補正タイミングT[B]を算出する。
このように、算出された最終レジスト補正タイミングT[B]にて、非画像形成領域で画像形成条件を変更する場合には、出力画像には補正の跡は顕像せず、また、文字領域で画像形成条件を変更する場合には出力画像に対して濃度変動は目立ち難い。
1…記録材,2…搬送手段,3(3a〜3d)…画像形成手段,4…画像構成判別手段,5…画質判別手段,6…画質補正手段,7…補正時期選定手段,8…補正条件可変手段,G…画像,R(R,R)…作像領域,G…補正候補領域以外の領域,G…補正候補領域,H…補正時期

Claims (18)

  1. 記録材を搬送する搬送手段と、
    この搬送手段にて搬送される記録材に対して画像を形成する画像形成手段と、
    記録材に形成される画像構成を判別する画像構成判別手段と、
    記録材に形成される画質を判別する画質判別手段と、
    この画質判別手段からの画質情報に基づいて予め決められた画質目標値に向かうように画像形成手段の構成要素の少なくとも一つの画像形成条件を調整して画質を補正する画質補正手段と、
    前記画像構成判別手段からの画像構成情報に基づいて、記録材の作像領域内に画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域の有無を判定し、補正候補領域がある場合にこの補正候補領域を画質補正手段による画質の補正時期として優先的に選定する補正時期選定手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    記録材が連続した記録材であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2記載の画像形成装置において、
    画像形成手段は記録材に対して各色成分画像を形成するように一若しくは複数設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3いずれかに記載の画像形成装置において、
    画像構成判別手段は、前記画像形成手段にて形成すべき画像の入力画像情報を解析する入力画像解析手段であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1ないし4いずれかに記載の画像形成装置において、
    画像構成判別手段は、画像構成が非画像形成領域か画像形成領域かを判別し、
    補正時期選定手段は、画像構成判別手段にて非画像形成領域の存在が判別された場合には、当該非画像形成領域を画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域として判定し、この補正候補領域を画質の補正時期として優先的に選定することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1ないし4いずれかに記載の画像形成装置において、
    前記画像構成判別手段は、画像形成領域の画像構成が速度優先画像領域か画質優先画像領域かを判別し、
    補正時期選定手段は、画像構成判別手段にて速度優先画像領域の存在が判別された場合には、当該速度優先画像領域を画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域として判定し、この補正候補領域を画質の補正時期として優先的に選定することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1ないし4いずれかに記載の画像形成装置において、
    前記画像構成判別手段は、画像構成が非画像形成領域、画像形成領域のうち速度優先画像領域か画質優先領域画像かを判別し、
    補正時期選定手段は、画像構成判別手段にて非画像形成領域の存在が判別された場合には、当該非画像形成領域を画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域として判定し、非画像形成領域が存在しないと判別された場合で、画像形成領域のうち速度優先画像領域の存在が判別された場合には、当該速度優先画像領域を画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域として判定し、この補正候補領域を画質の補正時期として優先的に選定することを特徴とする画像形成装置。
  8. 記録材を搬送する搬送手段と、
    この搬送手段にて搬送される記録材に対して画像を形成する画像形成手段と、
    記録材に形成される画像構成を判別する画像構成判別手段と、
    記録材に形成される画質を判別する画質判別手段と、
    この画質判別手段からの画質情報に基づいて予め決められた画質目標値に向かうように画像形成手段の構成要素の少なくとも一つの画像形成条件を調整して画質を補正する画質補正手段と、
    前記画像構成判別手段からの画像構成情報に基づいて、記録材の作像領域内に画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域の有無を判定し、補正候補領域がある場合にこの補正候補領域を画質補正手段による画質の補正時期として優先的に選定し、補正候補領域がない場合には補正候補領域以外の領域を画質補正手段による画質の補正時期として選定する補正時期選定手段と、
    この補正時期選定手段にて選定された補正時期が補正候補領域である場合には、予め規定された通常補正条件にて画質補正手段による画質補正を実行し、前記補正時期が補正候補領域以外の領域である場合には、通常補正条件よりも1回当たりの補正量が少なく抑えられた制限補正条件にて画質補正手段による画質補正を実行する補正条件可変手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8記載の画像形成装置において、
    補正条件可変手段は、制限補正条件では画質目標値に向かう補正回数を通常補正条件よりも多く設定することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項8又は9記載の画像形成装置のうち、画像形成手段が記録材に対して各色成分画像を形成するように一若しくは複数設けられている態様において、
    画像構成判別手段は、色成分画像毎の画像構成に補正候補領域に対応する領域が存在するか否かを判別し、
    補正時期選定手段は、色成分画像毎に補正候補領域又は補正候補領域以外の領域を補正時期として選定し、
    補正条件可変手段は、色成分画像毎に補正時期としての補正候補領域に対し通常補正条件にて画質補正手段による画質補正を実行し、補正時期としての補正候補領域以外の領域に対し制限補正条件にて画質補正手段による画質補正を実行することを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10記載の画像形成装置において、
    画像構成判別手段は、色成分画像毎の画像構成に補正候補領域として非画像形成領域が存在するか否かを判別することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項11記載の画像形成装置において、
    画像構成判別手段は、色成分画像毎の画像構成に補正候補領域以外の領域としての画像形成領域を複数種類に分けて判別し、
    補正条件可変手段は、色成分画像毎に補正時期としての補正候補領域に対し通常補正条件にて画質補正手段による画質補正を実行し、補正時期としての補正候補領域以外の領域に対し画像構成の種類に応じて制限補正条件を異ならせ、画質補正手段による画質補正を実行することを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項10記載の画像形成装置において、
    画像構成判別手段は、色成分画像毎の画像構成に補正候補領域として複数種類の領域に分けて判別し、
    補正条件可変手段は、色成分画像毎に補正時期としての補正候補領域に対し画像構成の種類に応じて通常補正条件を異ならせ、画質補正手段による画質補正を実行し、補正時期としての補正候補領域以外の領域に対し制限補正条件にて画質補正手段による画質補正を実行することを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項10記載の画像形成装置において、
    補正時期選定手段は、色成分画像毎に補正候補領域又は補正候補領域以外の領域を補正時期として選定し、
    更に、一若しくは複数の画像形成手段による同一作像領域内にて色成分画像毎の補正候補領域のうち最も多くの色成分画像の補正候補領域が重なる領域を補正時期として最終的に選定することを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項1又は8記載の画像形成装置において、
    補正時期選定手段は、画像構成判別手段からの画像構成情報に基づいて記録材の作像領域内に画質の補正に伴う変化が目立ち難い補正候補領域の有無を判定し、補正候補領域がある場合に、この補正候補領域の記録材搬送方向に沿った長さをX(mm)、画像形成手段による画像形成速度をY(mm/sec.)、画質補正手段による画質補正に要する時間Z(sec.)とすると、X>Y*Zの関係を満たすことを条件に、この補正候補領域を画質の補正時期として優先的に選定したことを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項15記載の画像形成装置において、
    画像構成判別手段は、画像構成に補正候補領域として非画像形成領域が存在するか否かを判別することを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項15又は16記載の画像形成装置において、
    画像形成手段は像保持体上に静電潜像を形成し、現像手段にて前記静電潜像を可視像化するものであり、
    画質補正手段は、画質としての画像濃度を補正するために、像保持体を帯電する帯電条件、像保持体に静電潜像を書き込む露光条件、現像手段の現像条件、記録材に対して像保持体上の画像を転写させる転写条件の少なくともいずれかの画像形成条件を調整するものであることを特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項15又は16記載の画像形成装置において、
    画像形成手段は像保持体上に静電潜像を形成し、現像手段にて前記静電潜像を可視像化するものであり、
    画質補正手段は画質としての画像位置を補正するために、像保持体に静電潜像を書き込む露光開始位置に関する画像形成条件を調整するものであることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016177155A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 株式会社沖データ 画像形成装置
JP2020106693A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 株式会社沖データ 画像形成装置
JP2021037723A (ja) * 2019-09-05 2021-03-11 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置、色味補正方法及び色味補正プログラム

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