次に、本実施形態に係る画像形成装置10を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るタンデム型の画像形成装置10の構成を示す図である。
図1に示すように、画像形成装置10は、像形成出力装置12、記録材供給装置17、定着装置20、制御部21、画像処理装置22及びユーザインターフェイス装置34を有する。ユーザインターフェイス装置34は、画像形成装置10の有する情報を表示する表示部と画像形成装置10を操作する操作者が画像形成装置10に対する設定情報を入力する入力部とを有している。
この画像形成装置10は、図示しないパーソナルコンピュータ等の画像入力装置からネットワーク回線や通信線等を介して入力された画像データを印刷するプリンタ機能に加えて、画像読取ユニット11と通信線等の画像情報通信手段を介して接続されたフルカラー複写機としての機能、及び、ファクシミリとしての機能等の複数の機能を兼ね備えた複合機であってもよい。
画像処理装置22は、画像データを読み取る画像読取ユニット11や、パーソナルコンピュータ(図示せず)等の画像入力装置から、LANなどのネットワーク回線や通信線を介して入力された入力画像データに対して、所定の画像処理を施し、処理を施した画像データを制御部21に対して出力する。制御部21は、ユーザインターフェイス装置34の入力部を介して操作者が入力した設定情報に基づいて、画像形成装置10に含まれる各構成に対する制御を行なう。なお、画像処理装置22は制御部21に含まれていてもよい。
制御部21で所定の画像処理を施された画像を可視像として形成して出力する像形成出力装置12は、カラー画像を構成する色に対応して複数の画像形成ユニット26と、画像形成ユニットで形成した画像が順次転写可能な位置に中間転写体の一例である中間転写装置14と、記録材供給装置17とを有している。
本例では、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),黒(K)の各色に対応して第1の画像形成ユニット26Y,第2の画像形成ユニット26M,第3の画像形成ユニット26C及び第4の画像形成ユニット26Kが、中間転写装置14に沿って所定の間隔を空けて配列されている。本実施形態では、中間転写装置14は、画像形成ユニット26に対して下方に配置され、画像形成ユニット26との関係において中間転写ベルト28を図中矢印Aの方向に回転させ、これら4つの画像形成ユニット26Y,26M,26C,26Kは、画像処理装置22から入力された画像データに基づいて各色の現像剤像を順次形成し、これら複数の現像剤像が互いに重ね合わせられるタイミングで中間転写ベルト28に一次転写する。なお、各画像形成ユニット26Y,26M,26C,26Kの色の順序は、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),黒(K)の順に限定されるものではない。
記録材供給装置17は、記録材収容部16及び記録材搬送路18を有し、例えば記録シートや記録用紙等の記録材32を中間転写装置14の中間転写ベルト28上に形成された現像剤を転写する二次転写位置に供給するように、中間転写装置14の下方に配置している。記録材収容部16は、記録材32を収容し、記録材収容部16から供給された記録材32は、記録材搬送路18に沿って搬送され、中間転写ベルト28上に多重に転写された各色の現像剤像が一括して二次転写され、転写された現像剤像が定着装置20によって定着された後に、矢印B方向に搬送されて外部に排出される。
ユーザインターフェイス装置34は、画像形成装置10と一体に、又はネットワーク回線や通信線を介して設けられ、画像形成装置10の処理内容及び設定情報を設定し、かつ表示するようになっている。このユーザインターフェイス装置34の入力部及び表示部の一例として、LCD表示装置あるいはCRT表示装置およびキーボード・タッチパネルなどが挙げられる。なお、ユーザや保守作業を行なう操作者は、このユーザインターフェイス装置34を操作することにより、後述する高解像度モードや高画質モード等の画質モードの選択などを行うこともできる。
次に、画像形成装置10の各構成についてより詳細に説明する。
図1に示すように、画像読取ユニット11は、原稿を載せるプラテンガラス11aと、この原稿をプラテンガラス11a上に押圧するプラテンカバー11bと、プラテンガラス11a上に置かれた原稿の画像を読み取る画像読取部30とを有する。画像読取部30は、プラテンガラス11a上に置かれた原稿を光源30aにより照明し、原稿からの反射光像を、フルレートミラー30b、第1のハーフレートミラー30c、第2のハーフレートミラー30d及び結像レンズ30eを有する光学系を介して像を縮小し、CCD等からなる画像読取素子30f上に走査露光して、この画像読取素子によって原稿の色材反射光像を所定のドット(例えば、16ドット/mm)で読み取るように構成されている。
画像処理装置22は、画像読取ユニット11により読み取られた入力画像データ、又は、ネットワーク回線や通信線を介して入力された入力画像データに対して、所定の画像処理を施す。
第1の画像形成ユニット26Y,第2の画像形成ユニット26M,第3の画像形成ユニット26C及び第4の画像形成ユニット26Kについて、以下、第1の画像形成ユニット26Yを例に説明する。なお、各画像形成ユニット26は形成する色に応じて、Y,M,C及びKを付すことにより区別する。
画像形成ユニット26Yは、画像処理装置22で画像処理を施された画像データに応じてレーザ光を走査する露光装置36Yと、この露光装置36Yにより走査されたレーザ光により静電潜像が形成される像保持体とを有する像形成装置38Yを有する。
露光装置36Yは、イエロー(Y)の画像データに応じて変調してレーザ光(Y)を出射する。この露光装置36Yから出射されたレーザ光(Y)は、像形成装置38Yの感光体ドラム40Y上に照射される。なお、露光装置36Yには、ユーザインターフェイス装置34等の指示に応じてレーザ光の光量を調整する光量バランス補正装置と、レーザ光の出力を所定範囲内に保つ自動出力制御装置とが設けられており、該露光装置36Yから出射されるレーザ光(Y)の出力レベルを調整する。
像形成装置38Yは、像保持体の一例である矢印Aの方向に沿って所定の回転速度で回転する感光体ドラム40Yと、帯電手段の一例であるこの感光体ドラム40Yの表面を帯電する帯電装置42Yと、静電潜像形成手段の一例である帯電された感光体ドラム40Yの表面に静電潜像を形成する露光装置36Yと、現像手段の一例である感光体ドラム40Y表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤で可視像として現像する現像装置44Yと、現像装置44Yにイエロー(Y)のトナーを含む現像剤を供給する現像剤供給装置41Yと、形成した現像剤像を中間転写ベルト28へ転写する一次転写工程の後に感光体ドラム40Y表面に付着している残留現像剤を感光体ドラム40Y表面から除去する残留現像剤除去手段の一例であるクリーニング装置46Yとから構成されている。感光体ドラム40Yは、帯電装置42Yにより帯電され、露光装置36Yにより照射されたレーザ光(Y)により静電潜像が形成される。感光体ドラム40Yに形成された静電潜像は、現像装置44Yによりイエロー(Y)の現像剤で現像され、中間転写装置14に転写される。なお、現像剤像の一次転写工程の後に感光体ドラム40Yに付着している残留現像剤は、クリーニング装置46Yによって除去される。また、感光体ドラム40Y表面の帯電量を測定可能な位置には、この感光体ドラム40Y表面の帯電量を測定する電位センサ(図示せず)が設けられており、この電位センサの出力に応じて、帯電装置42Yに適用される帯電バイアス電圧が制御される。
他の画像形成ユニット26M,26C及び26Kも、上記の構成及び順序で、マゼンタ(M),シアン(C),黒(K)の各色の現像剤像を形成し、形成された各色の現像剤像を中間転写装置14に転写する。
中間転写装置14は、駆動ロール48、テンションロール50及びバックアップロール52の間に所定のテンションで掛け回された被転写体の一例である中間転写ベルト28を有する。中間転写装置14は、各画像形成ユニット26Y,26M,26C及び26Kに対向する位置にそれぞれ一次転写手段の一例である第1の一次転写ロール54Y,第2の一次転写ロール54M,第3の一次転写ロール54C及び第4の一次転写ロール54Kを有し、感光体ドラム40Y,40M,40C及び40K上に形成された各色の現像剤像を、これらの一次転写ロール54を用いて転写電界により中間転写ベルト28上に多重転写する。中間転写ベルト28に形成された現像剤像を記録材32へ転写する二次転写工程の後に中間転写ベルト28に付着した残留現像剤は、中間転写体用の残留現像剤除去手段の一例である中間転写ベルトの移動方向に対して二次転写位置の下流に設けられたベルト用クリーニング装置56のクリーニングブレード58により除去される。
記録材搬送装置17は、記録材収容部16から記録材搬送路18へ記録材32を送り出す給紙ローラ60と、記録材32を既定のタイミングで二次転写位置に搬送するレジストロール62とを有する。また、記録材搬送路18上の二次転写位置には、中間転写ベルト28を介してバックアップロール52に対向する位置に、二次転写手段の一例である回転する二次転写ロール64を配置しており、中間転写ベルト28上に多重に転写された各色の現像剤像は、二次転写ロール64とバックアップロール52との圧力及び二次転写ロール64とバックアップロール52との間の静電気力で記録材32上に二次転写される。各色の現像剤像が転写された記録材32は、定着装置20へと搬送される。
定着装置20は、加熱ロール66及び加圧ロール68を有し、上記各色の現像剤像が転写された記録材32に対して加熱処理及び加圧処理を施すことにより、現像剤を溶融し記録材32に固着させて定着する。
記録材搬送路18で搬送される記録材32上の出力画像を検出することができる位置には、各現像装置44Y,44M,44C,44Kが感光体ドラム40Y,40M,40C,40K上に現像し、中間転写ベルト28を介して記録材32上に形成された出力画像を検出する検出手段の一例である測色センサ70が設けられている。測色センサ70は、記録材搬送路18を搬送される記録材32上に形成された出力画像を検出し、この出力画像の各色の濃度あるいは色彩を計測する。測色センサ70は、検出した出力画像の濃度あるいは色彩に関するデータを画像処理装置22に対して出力する。測色センサ70は、後述するように記録材32上に形成された出力画像のうち、制御部21に特定された所定の領域を検出するようにしている。
なお、検出手段の他の例として、定着装置で定着される前に感光体ドラム40上又は中間転写ベルト28上の所定の領域内のトナーの量を測定することでトナー像濃度を検出する濃度センサ47を用いてもよい。本実施形態における検出手段の一例である濃度センサ47は、中間転写ベルト28上に形成された現像剤像を検出することができる位置に設けられ、中間転写ベルト28上に形成された画像のうち制御部21に特定された所定の領域内の現像剤の量からトナー像濃度を検出し、当該検出結果を制御部21に出力するようになっている。なお、濃度センサ47は、各現像装置44Y,44M,44C,44Kで現像し、感光体ドラム40Y,40M,40C,40K上に形成された出力画像のトナー像濃度を検出することができる位置に設けられ、各感光体ドラム40上の出力画像のトナー像濃度を検出するようにしてもよい。
また、記録材搬送路18の下流側には、記録材排出装置72が配置されている。この記録材排出装置72には、記録材搬送路18に接続される複数の排出路18a,18b及び18cと、この排出路18a,18b及び18cに接続される排出部74a,74b及び74cとが設けられている。また、この排出路18a,18b及び18cには切換爪76a,76bが設けられている。切換爪76a,76bは、所定のタイミングで切り換わるようになっており、定着装置20を通過した記録材32はそれぞれの排出部74a,74b及び74cに仕分けされて排出されるようになっている。
次に、画像形成装置10の構成要素を制御する制御部21の機能構成について説明する。
図2に示すように、制御部21は、測色センサ70又は濃度センサ47等の検出手段、画像処理装置22、及びユーザインターフェイス装置34と接続され、測色センサ70又は濃度センサ47の検出結果、入力画像データ及びユーザインターフェイス装置34で操作者が設定した設定情報に応じてトナー供給装置41Y,41M,41C,41K、帯電装置42Y,42M,42C,42K、現像装置44Y,44M,44C,44K、露光装置36Y,36M,36C,36K、記録材搬送装置17、感光体ドラム40Y,40M,40C,40K及び中間転写装置14における画像形成に係る各要素を制御するようになっている。
画像処理装置22は、画像取得部80、検出手段によって検出された検出結果を解析する出力画像解析部82、解析手段の一例である入力画像解析部84及び抽出手段の一例である画像情報抽出部86を有する。
画像取得部80は、画像読取ユニット11で読み取られた画像データ、又は、パーソナルコンピュータ(図示せず)等からLANなどのネットワーク回線や通信線を介して入力される入力画像を取得し、後述する入力画像解析部84に対して出力する。画像取得部80は、取得した入力画像を例えば一時的に記憶する記憶手段の一例として用いられる。なお、画像取得部80は、取得した入力画像を後述する記憶部90に対して出力し、記憶部90が入力画像を例えば一時的に記憶するようにしてもよい。
入力画像解析部84は、像形成出力装置12に入力される入力画像、すなわち画像入力装置から入力され、画像取得部80で取得した入力画像データを解析する。画像情報抽出部86は、入力された入力画像データの画像情報を抽出する。より具体的には、画像情報抽出部86は、入力画像解析部84の解析結果に基づいて、入力画像から後述する画像形成条件調整部88において画像形成に係る条件を調整するために用いる画像情報を抽出する。ここで、画像情報とは、所定の領域における色の種類、所定の領域におけるスクリーンの種類、所定の色又はスクリーンの配置された位置、所定の色又はスクリーンの大きさ、画像の種類(線画像、文字画像、ベタ画像等)等が含まれる。画像情報抽出部86は、抽出した情報を制御部21の画像形成条件調整部88に対して出力する。
出力画像解析部82は、測色センサ70又は濃度センサ47による出力画像の検出結果を解析する。具体的には、出力画像解析部82は、測色センサ70又は濃度センサ47で検出した出力画像の検出結果を解析し、解析した結果を色彩あるいは濃度データとして画像形成条件調整部88に対して出力する。
制御部21は、調整手段の一例である画像形成条件調整部88、記憶手段の一例である記憶部90、現像順序制御手段の一例である現像順序制御部92、基準画像形成部94及び選択手段の一例である調整方法選択部96を有する。
画像形成条件調整部88は、出力画像解析部82で解析した解析結果と記憶部90に記憶された基準値データとに基づいて画像形成に係る条件の調整を行なう。記憶部90は、測色センサ70又は濃度センサ47で検出した検出結果を記憶する。また、記憶部90には、予め取得されている複数の画像情報における画像形成に係る条件の基準値及び目標値データが記憶されている。また、記憶部90には所定の濃度で作成され基準となる基準トナーパッチ等の予め定められた基準画像も記憶されている。
なお、制御部21、画像処理装置22に含まれる上記構成は、プログラムなどによりソフトウェア的に実現されてもよいし、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などによりハードウエア的に実現されてもよい。また、画像処理装置22は、画像形成装置10のみでなく、例えばパーソナルコンピュータ等の画像形成装置10に接続された装置でもよい。
次に、制御部21の動作の一例を図3及び4に基づいて説明する。
図3に制御部21の動作(S10)が示されている。
図3に示すように、ステップ100(S100)において、ユーザは、パーソナルコンピュータ等を介して印刷要求を行なう。ユーザは、例えば、図4(a)に示すように1つの画像を複数回形成する、例えば1つの画像を10枚出力する旨の印刷要求や、図4(b)に示すように複数部数出力する、又は、例えば1部が4枚で構成されている画像を3部出力する旨等の印刷要求を行なう。画像取得部80は、入力画像データをネットワーク回線や通信線等を介して取得し、取得した画像データを入力画像解析部84に対して出力する。入力画像解析部84は、画像取得部80で取得した画像データを例えば公知であるパターンマッチング等の手法を用いて解析する。このとき、入力画像解析部84は入力画像データの一部分を解析してもよいし、入力画像データの全体を解析してもよい。
ステップ102(S102)において、画像情報抽出部86は、入力画像解析部84の解析結果に基づいて、入力画像データの中から後述する画像形成条件調整部88において画像形成に係る条件を調整するための画像情報を抽出する。なお、画像情報抽出部86は、画像取得部80が複数ページの入力画像データを取得した場合、より後に出力される入力画像データの中から画像情報を抽出してもよいし、複数ページに共通する画像情報を抽出してもよい。
例えば、図4(a)に示すように、画像情報抽出部86は、入力画像データの中から画像情報として所定領域(図4(a)の領域A)におけるスクリーンの種類、該所定領域の配置された位置、該所定領域の大きさ等を抽出する。また、例えば、図4(b)に示すように、画像抽出部86は、1部4枚の入力画像うち4枚目の入力画像データの中から画像情報として所定領域(図4(b)の領域B)における色の種類、該所定領域が配置された位置、該所定領域の大きさ等を抽出する。
ステップ104(S104)において、測色センサ70又は濃度センサ47は、出力画像の中から画像情報抽出部86で抽出された画像情報の存在する領域を検出する。当該検出結果は、出力画像解析部82で解析される。出力画像解析部82は、測色センサ70又は濃度センサ47で検出した出力画像の検出結果を解析する。より具体的には、出力画像解析部82は、出力画像の測色センサ70又は濃度センサ47で検出した領域における出力画像の濃度を解析し、解析した結果を濃度データとして画像形成条件調整部88に対して出力する。
例えば、図4(a)に示すように、測色センサ70又は濃度センサ47は、本実施例では1つの画像を複数回形成する場合には、所定枚数おきに出力画像の中から画像情報抽出部86で抽出された画像情報の存在する領域を検出している。
また、例えば、本実施例では図4(b)に示すように、測色センサ70又は濃度センサ47は、複数の画像を複数部数出力する場合には、当該1つの画像のみから出力画像を検出しているが、画像情報抽出部86が抽出した画像情報を有する画像が複数ある場合には、複数の画像から検出してもよい。また、1部画像が形成される毎に検出を行っているが、複数部に1度検出を行なうようにしてもよい。
ステップ106(S106)において、画像形成条件調整部88は、出力画像解析部84で解析した濃度データと、記憶部90に記憶されている基準濃度データとに基づいて画像形成に係る条件の調整を行なう。また、図4(a)又は図4(b)に示すように、測色センサ70又は濃度センサ47が出力画像の中から画像情報の存在する領域を複数回検出する場合、測色センサ70又は濃度センサ47の複数回の検出結果に基づいて画像形成に係る条件の調整を行なう。本実施例では、記憶部90は、測色センサ70又は濃度センサ47が1回目に検出した検出結果を記憶し、画像形成条件調整部88は、測色センサ70又は濃度センサ47で検出した2回目以降の検出結果を記憶部90で記憶した1回目の検出結果と比較し、画像形成に係る条件の調整を行なっているが、2回目以降の検出結果の目標値を1回目の検出結果に応じて変更してもよい。また、2回目以降の調整をする際に1回目の検出結果を用いているが、例えば、X回目の調整をする際にX−1回目の検出結果を用いるようにしもよいし、複数回の検出結果全てを用いるようにしてもよい。
このようにして、出力画像調整部84は、調整用画像を複数回形成する間に測色センサ70又は濃度センサ47によって最初に検出した第1の検出結果とそれ以外の第2の検出結果とが検出された場合、測色センサ70又は濃度センサ47の第1の検出結果及び第2の検出結果に基づいて画像形成に係る条件を調整する。
次に、制御部21の動作(S10)を図5に基づいてより詳細に説明する。
図5には入力画像データの一例が示されている。
[線画像]
画像情報抽出部86により、入力画像データ120から画像情報として画像の種類のうち線画像(図5の領域a)が抽出された場合、出力画像解析部82は、当該画像の中から線画像に係り記憶部90に記憶された基準データと一致する領域の測色センサ70又は濃度センサ47により検出結果を基に線画像の例えば線幅又は線濃度等を算出する。画像形成条件調整部88は、記憶部90に記憶されている基準線幅又は基準線濃度と、検出結果から算出された線幅又は線濃度とを比較し、この比較結果に基づいて出力画像の画像形成に係る条件を調整する。例えば、画像形成条件調整部88は、出力画像解析部82により読取画像データから算出された線画像の線幅が、記憶部90に記憶された基準線幅と比較して細いと判定した場合は、該線幅と基準線幅との差を減少させるために、例えば露光量の増加及び現像バイアス電位と静電潜像電位との電位差の増加の少なくとも一方を行なう。なお、画像形成条件調整部88は、帯電電位や現像バイアスのAC成分(例えばDuty、周波数、Peak to Peakなど)を調整するようにしてもよい。
[文字画像]
画像情報抽出部86により、入力画像データ120から画像情報として画像の種類のうち文字画像(図5の領域b)が抽出された場合、出力画像解析部82は、当該画像の中から文字画像に係り記憶部90に記憶された基準値データと一致する領域の測色センサ70又は濃度センサ47により検出結果を基に文字画像の例えば文字画像における線幅又は線濃度等を算出する。画像形成条件調整部88は、記憶部90に記憶されている文字画像における基準線幅或いは基準点幅又は基準濃度と、検出結果から算出された文字画像の基準線或いは基準点幅又は濃度とを比較し、この比較結果に基づいて出力画像の画像形成に係る条件を調整する。例えば、画像形成条件調整部88は、出力画像解析部82により読取画像データから算出された文字画像の線幅が、記憶部90に記憶された基準線幅と比較して細いと判定した場合は、該線幅と基準線幅との差を減少させるために、例えば露光量の増加及び現像バイアス電位と静電潜像電位との電位差の増加の少なくとも一方を行なう。なお、画像形成条件調整部88は、帯電電位や現像バイアスのAC成分(例えばDuty、周波数、Peak to Peakなど)を調整するようにしてもよい。また、画像形成条件調整部88は、文字サイズ、フォントの種類、行ピッチ等の文字情報に基づいて出力画像の画像形成に係る条件を調整するようにしてもよい。
[ベタ画像]
画像情報抽出部86により、入力画像データ120から画像情報として画像の種類のうちベタ画像(図5の領域c)が抽出された場合、出力画像解析部82は、当該画像の中から線画像に係り記憶部90に記憶された基準値データと一致する領域の測色センサ70又は濃度センサ47により検出結果を基にベタ画像の例えば最高濃度値等を算出する。画像形成条件調整部88は、記憶部90に記憶されている基準濃度値と、検出結果から算出された濃度値とを比較し、この比較結果に基づいて出力画像の画像形成に係る条件を調整する。例えば、画像形成条件調整部88は、出力画像解析部82により読取画像データから算出されたDmaxが、記憶部90に記憶された基準Dmaxと比較して薄いと判定した場合は、該線幅と基準線幅との差を減少させるために、例えば露光量の増加及び現像バイアス電位と静電潜像電位との電位差の増加の少なくとも一方を行なう。なお、画像形成条件調整部88は、帯電電位や現像バイアスのAC成分(例えばDuty、周波数、Peak to Peakなど)を調整するようにしてもよい。
[ハーフトーン画像又はグラデーション画像]
画像情報抽出部86により、入力画像データ120から画像情報として画像の種類のうちハーフトーン画像(所定の領域に対してトナーが存在する領域の割合が例えば、30%、50%、70%等の画像)又はグラデーション画像(所定の領域に対してトナーが存在する領域の割合が位置に応じて順次変化する画像)(図5の領域d又は領域e)が抽出された場合、出力画像解析部82は、当該画像の中からハーフトーン画像又はグラデーション画像に係り記憶部90に記憶された基準値データと一致する領域の測色センサ70又は濃度センサ47により検出結果を基にハーフトーン画像又はグラデーション画像の例えば階調濃度等を算出する。画像形成条件調整部88は、記憶部90に記憶されている基準階調濃度と、検出結果から算出された階調濃度とを比較し、この比較結果に基づいて出力画像の画像形成に係る条件を調整する。例えば、画像形成条件調整部88は、出力画像解析部82により読取画像データから算出された階調濃度が、記憶部90に記憶されている基準階調濃度と比較して薄いと判定した場合は、該階調濃度と基準階調濃度との差を減少させるために、例えば露光量を増加させ、かつ現像バイアス電位と静電潜像電位との電位差を増加させる。なお、画像形成条件調整部88は、基準階調濃度と読取画像データから算出された階調濃度との比較結果に基づいて、各色の階調を補正する階調補正用LUT(Look up table)等の画像変換処理に用いるテーブルの値を更新することにより階調濃度を調整するようにしてもよい。
なお、画像情報抽出部86により画像情報として複数の画像の種類(線画像、文字画像、ベタ画像、ハーフトーン画像及びグラデーション画像等)が抽出された場合、画像形成条件調整部88は、1回の記録材32への画像形成動作で複数の画像の種類についての画像形成条件に係る条件の調整を行なうようにしてもよいし、複数の画像情報に優先順位を設け、該優先順位に従って複数回の記録材32への画像形成動作に分けて画像形成に係る条件の調整を行なうようにしてもよい。
また、例えばユーザインターフェイス装置34を介してユーザにより画質モードや印刷形式を選択可能なようにしてもよい。例えば、ユーザが文字を重視した画像形成条件を設定するときに選択される文字モード(例えば、標準に設定されている解像度に対して高い解像度で画像を形成する等)を選択した場合には線幅又は最高濃度値(Dmax)を優先して画像情報の抽出を行ない、ユーザが写真や画像を重視した画像形成条件を設定する時に選択される写真モード(例えば、標準に設定されている画像形成条件に対して高い色再現性で画像を形成する等)を選択した場合には階調濃度を優先して画像情報の抽出を行なうようにしてもよい。また、解像度を重視する高解像度モードや画質を重視する高画質モード等の名称を用いることもあるが、例えば解像度が標準に設定されている解像度又は設定変更前に設定されていた解像度に対して高い解像度に変更された場合には、線幅又は最高濃度値(Dmax)を優先して画像情報の抽出を行なうようにしてもよい。また、例えば色再現性が標準に設定されている色再現性又は設定変更前に設定されていた色再現性に対して高い色再現性を要求する設定に変更された場合には、階調濃度を優先して画像情報の抽出を行なうようにしてもよい。また、入力画像のファイル形式に基づいて画質モードを選択するようにしてもよい。例えば、テキスト又は表計算等のファイル形式である場合には線幅又は最高濃度値(Dmax)に係る画像情報を優先して抽出し、ビットマップ形式やGIF形式等の画像ファイル形式である場合には階調濃度に係る画像情報を優先して抽出するようにしてもよい。
次に、制御部21の動作の他の一例を図6に基づいて説明する。
図6には出力画像の検出結果又は基準画像の検出結果に基づいて画像形成に係る条件の調整を行なう制御部21の動作(S20)が示されている。
図6に示すように、ステップ200(S200)において、ユーザは、パーソナルコンピュータ等を介して印刷要求を行なう。このとき、ユーザは、ユーザインターフェイス装置34等を介して例えば高解像度モード、高画質モード等の画質モードや印刷形式の選択を行なう。画像取得部80は、入力画像データが入力されると、入力画像データをネットワークや通信線等を介して取得し、取得した入力画像データを入力画像解析部84に対して出力する。入力画像解析部84は、画像取得部80で取得した入力画像データの中にユーザが選択したモードに適した画像情報を有する領域を含むか否かを解析する。
ステップ202(S202)において、画像情報抽出部86は、入力画像解析部84の解析結果に基づいて入力画像からユーザが選択したモードに適した画像情報を抽出する。入力画像データの中にユーザが選択したモードに適した画像情報を有する領域を含まない場合は、本実施形態では画像情報に優先順位を設けて優先順位の高い画像情報を抽出するようにしている。
ステップ204(S204)において、調整方法選択部96は、ユーザが記録材32に形成するために画像入力装置を介して画像形成装置10に対して入力した入力画像データを用いて画像形成に係る条件の調整を実施するか否かを判定する。すなわち、調整方法選択部96は、画像情報抽出部86により入力画像データ内からユーザが選択したモードに適した画像情報が抽出されたか否かを判定し、ユーザが選択したモードに適した画像情報が抽出された場合にはステップ206(S206)の処理に移行し、ユーザが選択したモードに適した画像情報が抽出されなかった場合にはステップ214(S214)の処理に移行する。
ステップ206(S206)において、像形成出力装置12は、入力画像データに基づいて出力画像を形成する。
ステップ208(S208)において、測色センサ70又は濃度センサ47は、出力画像の中から画像情報抽出部86で抽出された画像情報の存在する領域を検出する。当該検出結果は、出力画像解析部82で解析される。
ステップ210(S210)において、出力画像解析部82は、測色センサ70又は濃度センサ47で検出した出力画像の検出結果を解析する。より具体的には、出力画像解析部82は、出力画像の測色センサ70又は濃度センサ47で検出した領域における出力画像の濃度を解析し、解析した結果を濃度データとして画像形成条件調整部88に対して出力する。
ステップ212(S212)において、画像形成条件調整部88は、出力画像解析部84で解析した濃度データと、記憶部90に記憶されている基準値データとに基づいて画像形成に係る条件の調整を行なう。このようにして、画像形成条件調整部88は、画像入力装置から入力された画像を形成した出力画像の検出結果に基づいて画像形成に係る条件の調整を行なう。
ステップ214(S214)において、像形成出力装置12は、入力画像データに基づいて出力画像を形成する。
ステップ216(S216)において、調整方法選択部96は、画像入力装置から入力された画像を形成した出力画像の検出結果に基づく画像形成に係る条件の調整が実施されていない枚数をカウントする。すなわち、調整方法選択部96は、ステップ206〜ステップ212の処理を行なわずにプリントした出力画像の枚数をカウントする。
ステップ218(S218)において、調整方法選択部96は、カウント数が所定閾値以上であるか否かを判定し、所定閾値以上である場合にはステップ220(S220)の処理に移行し、所定閾値以下である場合にはステップ228(S228)の処理に移行する。例えば、調整方法選択部96は、プリントした出力画像の枚数が100枚に達しても入力画像データの中にユーザが選択したモードに適した画像情報を有する領域が含まれていないと判定した場合にはステップ220(S220)の処理に移行する。
ステップ220(S220)において、基準画像形成部94は、記憶部90に記憶されている基準画像データに基づいて中間転写ベルト28上又は記録材32上に基準画像を形成するように像形成出力装置12を制御する。像形成出力装置12は、例えば、画像情報が濃度に関するものであれば基準トナーパッチを形成し、画像情報が位置に関するものであれば、画像の位置を補正するための例えばV字形状の位置ずれ補正パッチを形成し、画像情報がむらに関するものであれば、濃度むらを補正するためのパッチ等を作成する。
ステップ222(S222)において、濃度センサ47は、中間転写ベルト28上の基準画像を検出する。基準画像の検出結果は出力画像解析部82で解析される。なお、測色センサ70により記録材32上に形成された基準画像を検出するようにしてもよい。
ステップ224(S224)において、出力画像解析部84は、濃度センサ74で検出した基準画像の検出結果を解析する。続いて、出力画像解析部82は、検出結果から基準画像の濃度を解析し、解析した結果を濃度データとして画像形成条件調整部88に対して出力する。
ステップ226(S226)において、画像形成条件調整部88は、出力画像解析部82で解析した濃度データと、記憶部90に記憶されている基準データとに基づいて画像形成に係る条件の調整を行なう。例えば、画像形成条件調整部88は、画像情報が濃度に関するものであれば、露光装置36の露光量、現像装置44のバイアス電位、感光体ドラム40の静電潜像電位、帯電装置44の帯電電位、トナー供給装置41のトナー供給量、入力画像データに対するLUT(Look up table)等の画像変換処理に用いるテーブルの調整を行なう。また、画像形成条件調整部88は、例えば画像情報が位置に関するものであれば、感光ドラム40の回転数、中間転写ベルト28の回転数、レジストロール62の記録材搬送タイミング等の調整を行なう。また、画像形成条件調整部88は、例えば画像情報がむらに関するものであれば、露光装置36の露光量、ドットサイズ、入力画像の画像信号等の調整を行なう。このようにして、画像形成条件調整部88は、像形成出力装置12により形成された基準画像の検出結果に基づいて画像形成に係る条件を調整する。
ステップ228(S228)において、制御部21は、ユーザにより印刷要求された入力画像のプリントが終了したか否かを判定し、終了していない場合には再度ステップ200(S200)の処理に移行し、終了している場合には印刷処理を終了する。
以上のように、調整方法選択部96は、画像入力装置から入力された入力画像データを形成した出力画像の検出結果に基づく画像形成に係る条件の調整による第1の調整方法と、基準画像の検出結果に基づく画像形成に係る調整による第2の調整方法とを入力画像の解析結果に基づいて選択するようになっている。
なお、調整方法選択部96は、画像形成装置10の状態やユーザの指示等により、画像入力装置から入力された入力画像データを形成した出力画像の検出結果に基づく画像形成に係る条件の調整と基準画像の検出結果に基づく画像形成に係る調整とを選択するようにしてもよい。例えば、調整方法選択部96は、画像形成装置10を設置した後、画像形成装置10を構成するいずれかの部材、例えば交換可能ユニットなどを交換した後、画像形成装置10の電源ON後、プリント開始時、プリント終了時、トラブル処理後等に基準画像に基づく画像形成に係る条件の調整を選択するようにしてもよい。また、調整方法選択部96は、例えば、ユーザにユーザインターフェイス装置34等を介して印刷モードを選択可能にし、例えばユーザが印刷速度を重視した画像形成条件を設定するときに選択される高生産性モードを選択した場合には、入力画像データを形成した出力画像の検出結果に基づく画像形成に係る条件の調整を選択するようにしてもよい。また、例えばユーザが画質を重視した画像形成条件を設定するときに選択される高画質モードを選択した場合には、画像形成に係る条件の調整の精度を向上させるために、基準画像の検出結果に基づく画像形成に係る条件の調整を行なうようにしてもよい。また、調整方法選択部96は、プリンタドライバーや記録材32の種類に応じて印刷モードとしての高生産性モード又は高画質モードを選択するようにしてもよい。例えば、調整方法選択部96は、プリンタドライバーが基準画像の形成に対応していない場合には高生産性モードを選択し、例えば、記録材に光沢紙が選択されている場合には高画質モードを選択するようにしてもよい。また、ユーザが印刷モードを高画質モードから高生産性モードへ設定変更した場合には、設定変更した後の入力画像データを受け付ける前に基準画像を中間転写ベルト28又は記録材32上に形成するようにしてもよい。
また、高画質モードが指定された複数の入力画像と高生産性モードが指定された複数の入力画像とが入力された場合には、調整方法選択部96は、高画質モードが指定された入力画像をまとめて印刷するようにしてもよい。また、調整方法選択部96は、ユーザにより白黒印刷等の単色印刷が指示された場合には、高生産性モードを選択するようにしてもよい。また、調整方法選択部96は、高生産性モードを選択しているときにトラブルが生じた場合には高画質モードに切り換え、高画質モードを選択しているときにトラブルが生じた場合には高生産性モードに切り換えるようにしてもよい。また、調整方法選択部96は、入力画像データを形成した出力画像の検出結果に基づく画像形成に係る条件の調整と、基準画像の検出結果に基づく画像形成に係る条件の調整との両方を選択するようにしてもよく、例えば基準画像の検出結果に基づく濃度の調整を行ない、濃度が調整された出力画像を検出し、該出力画像の検出結果に基づいて画像形成に係る条件の調整を行なってもよい。
また、調整方法選択部96は、プリント開始のタイミグで高画質モードを選択し、画像形成に係る条件の調整が行なわれた出力画像を検出し、検出結果に基づいて記憶部90に記憶されている基準値データを更新するようにしてもよい。また、入力画像データを形成した出力画像及び基準画像から同一の画像形成条件で形成された同一の画像情報を検出し、双方の画像情報の差を補正してもよいし、どちらか一方の画像情報を画像形成に係る条件の調整に用いるようにしてもよい。また、濃度センサ47と測色センサ70とで画像を検出し、双方の検出結果の差を補正してもよいし、どちらからか一方の検出結果を画像形成に係る条件の調整に用いるようにしてもよい。
次に、制御部21の動作の他の一例を図7及び8に基づいて説明する。
図7には、所定の入力画像を複数枚画像形成する場合における制御部21の動作(S30)が示されている。
図7に示すように、ステップ300(S300)において、画像取得部80は、m枚の入力画像データを取得する。ここでmは、総プリント枚数である。
ステップ302(S302)において、制御部21は、n=1及びk=1とする。ここで、nはプリント枚数であり、kは測色センサ70又は濃度センサ47が出力画像を検出してから画像形成に係る条件の調整が完了するまでに要するプリント枚数である。
ステップ303(S303)において、入力画像解析部84は、画像形成に係る条件の調整に用いる調整用画像の一例である第1の画像より後に像形成出力装置12によって形成することとなる、例えば第1の画像から所定枚数の画像形成した後又は所定時間経過した後に形成することとなる第2の画像を解析する。例えば、図8(a)にも示すように、入力画像解析部84は、n+k枚目の画像を解析し、n枚目の入力画像データの中にn+k枚目と同一、類似又は共通する画像情報が有るか否かを判定する。
ステップ304(S304)において、制御部21は、入力画像解析部84の解析結果に基づいて、同一、類似又は共通する画像情報が有ると判定した場合にはステップ306(S306)の処理に移行し、無いと判定した場合はステップS314(S314)の処理に移行する。
ステップ306(S306)において、画像情報抽出部86は、入力画像解析部84の解析結果に基づいて、第1の画像から画像情報を抽出する、すなわちn枚目の入力画像データから画像形成に係る条件を調整するための画像情報を抽出する。像形成出力装置12は入力画像データに基づいて出力画像を形成し、測色センサ70又は濃度センサ47は、像形成出力装置12により形成された第1の画像の中から、すなわちn枚目の出力画像の中から画像情報抽出部86で抽出された画像情報の存在する領域を検出する。出力画像解析部82は、測色センサ70又は濃度センサ47が検出した検出結果を解析する。より具体的には、出力画像解析部82は、n枚目の出力画像の中から測色センサ70又は濃度センサ47が検出した領域における画像の濃度を解析し、解析した結果を濃度データとして画像形成条件調整部88に対して出力する。
ステップ308(S308)において、制御部21は、画像形成に係る条件の調整を行なうまでに要する時間を判定する。すなわち、制御部21は、総プリント枚数mの入力画像データのうち測色センサ70又は濃度センサ47が出力画像を検出してから画像形成に係る条件の調整が完了するまでに要するプリント枚数kが所定閾値α以下であるか否かを判定し、所定閾値以下であると判定した場合にはステップ310(S310)の処理に移行し、所定閾値以上であると判定した場合にはステップ312(S312)の処理に移行する。
ステップ310(S310)において、画像形成条件調整部88は、比較的短時間で調整されるLUT(Look up table)を用いた画像信号調整又は電位調整等(帯電電位、露光量及び現像バイアスなど)による画像形成に係る条件の調整を行なう。
ステップ312(S312)において、制御部21は、図8(c)にも示すように、比較的長時間で調整されるトナー濃度調整による画像形成に係る条件の調整を行なう。
ステップ314(S314)において、制御部21は、測色センサ70又は濃度センサ47が出力画像を検出してから画像形成に係る条件の調整が完了するまでに要するプリント枚数kに1を加える、すなわちk=k+1とする。
ステップ316(S316)において、制御部21は、プリント枚数nと測色センサ70又は濃度センサ47が出力画像を検出してから画像形成に係る条件の調整が完了するまでに要するプリント枚数kとの和を総プリント枚数mと比較する。すなわち、制御部21は、n+kが総プリント枚数mより大きいか否かを判定し、n+kがmより大きいと判定した場合には、再度ステップ304(S304)の処理に移行し、n+kがmより小さいと判定した場合には、ステップ318(S318)の処理に移行する。
ステップ318(S318)において、制御部21は、色測センサ70又は濃度センサ47が出力画像を検出してから画像形成に係る条件の調整が完了するまでに要するプリント枚数kを1とし、プリント枚数nに1を加える。すなわち、制御部21は、k=1、n=n+1とする。
ステップ320(S320)において、制御部21は、プリント枚数nと総プリント枚数mとを比較する。すなわち、制御部21は、プリント枚数nが総プリント枚数mより大きいか否かを判定し、nがmより大きいと判定した場合には、再度ステップ304(S304)の処理に移行し、nがmより小さいと判定した場合には、処理を終了する。
次に、制御部21の動作(S40)の他の一例を図9に基づいて説明する。
図9には1つの入力画像を複数部形成する場合における制御部の動作(S40)が示されている。
図9に示すように、ステップ400(S400)において、制御部21は、ユーザインターフェイス装置34等によりユーザからの印刷指示を受け付ける。
ステップ402(S402)において、制御部21は、印刷指示が入力画像を複数部数出力するものであるか否かを判定し、複数部数である場合にはステップ406(S406)の処理に移行し、複数部数でない場合にはステップ404(S404)の処理に移行する。
ステップ404(S404)において、制御部21は、通常の印刷処理を行なう。なお、このステップにおいて、上述した制御部21の動作(S10)又は動作(S20)を行なうようにしてもよい。
ステップ406(S406)において、制御部21は、1部の全てのページの出力画像の解析結果と記憶部90の容量とを比較する。すなわち、制御部21は、1部の枚数が記憶部90に記憶可能な枚数であるか否かを判定し、記憶可能な場合にはステップ408(S408)の処理に移行し、記憶が不可能な場合にはステップ410(S410)の処理に移行する。
ステップ408(S408)において、入力画像解析部84は、画像取得部80で取得した1部全てのページの入力画像データを解析する。画像情報抽出部86は、入力画像解析部84の解析結果に基づいて、入力画像データの中から画像形成条件調整部88において画像形成に係る条件を調整するための画像情報を抽出する。像形成出力装置12は入力画像データに基づいて出力画像を形成する。測色センサ70又は濃度センサ47は、例えば最初に画像形成した1部、すなわち1部目全てのページにおける出力画像の中から画像情報抽出部86で抽出された画像情報の存在する領域を検出し、検出結果を記憶部90に対して出力する。記憶部90は、測色センサ70又は濃度センサ47の検出結果を目標値として記憶する。画像形成条件調整部88は、記憶部90が記憶した目標値に応じて画像形成に係る条件の調整を行なう。
なお、測色センサ70又は濃度センサ47は、像形成出力装置12により形成された画像の中から画像抽出部86で抽出された画像情報の存在する領域を複数部それぞれについて検出するようにしてもよい。すなわち、測色センサ70又は濃度センサ47は、複数部それぞれの出力画像の中から画像情報抽出部86で抽出された画像情報の存在する領域を検出し、該検出結果90を記録部に対して出力する。記憶部90は、複数部それぞれにおける測色センサ70又は濃度センサ47の検出結果を記憶する。画像形成条件調整部88は、複数部それぞれにおける測色センサ70又は濃度センサ47の検出結果を比較して画像形成に係る条件の調整を行なう。例えば、画像形成条件調整部88は、1部目の1枚目の画像から抽出された画像情報の存在する領域の検出結果と、2部目の1枚目の画像から抽出された画像情報の存在する領域の検出結果とを比較し、比較した結果に基づいて画像形成に係る条件の調整を行なうようにしてもよい。
ステップ410(S410)において、制御部21は、記録材排出装置72に排出可能か否かを判定する。すなわち、記録材排出装置72の排出部74の数と出力部数とを比較し、排出部74の数が出力部数以上である場合にはステップ412(S412)の処理に移行し、排出部74の数が出力部数以下である場合にはステップ414(S414)の処理に移行する。
ステップ412(S412)において、入力画像解析部84は、画像取得部80で取得した1部全てのページの入力画像データを解析する。画像情報抽出部86は、入力画像解析部84の解析結果に基づいて、入力画像データの中から画像形成条件調整部88において画像形成に係る条件を調整するための画像情報を抽出する。像形成出力装置12は入力画像データに基づいて各部の各ページ毎に出力画像を形成する。測色センサ70又は濃度センサ47は、各部の各ページ毎に出力画像の中から画像抽出部86で抽出された画像情報の存在する領域を検出し、検出結果を記憶部90に対して出力する。記憶部90は、各ページに切替わるごとに各ページにおける測色センサ70又は濃度センサ27の検出結果を目標値として記憶する。画像形成条件調整部88は、記憶部90が記憶した目標値に応じて画像形成に係る条件の調整を行なう。像形成出力装置12は、各部の各ページ毎に記録材排出装置72の各排出部74に対して仕分けて出力する。
ステップ414(S414)において、制御部21は、ユーザインターフェイス装置34等によりユーザから記録材排出装置72による仕分けが必要か否かの指示を受け付け、仕分けが必要であると選択された場合にはステップ416(S416)の処理に移行し、仕分けが必要でないと選択された場合にはステップ418の処理に移行する。
ステップ416において、制御部21は、ユーザインターフェイス装置34等に「1部あたりのページが多すぎるため全てのページに基づく画像形成に係る条件の調整が実施できない」との旨を表示する。なお、このステップにおいて、上述した制御部21の動作(S20)又は動作(S30)を行なうようにしてもよい。
ステップ418(S418)において、制御部21は、ステップ412(S412)と同一の処理を行なう。
なお、測色センサ70により検出する対象となっている出力画像が形成された記録材32が通過する第1の搬送路と、該出力画像の検出中にその後の記録材32が搬送される第2の搬送路とを設け、測色センサ70により該出力画像を検出する間は、該出力画像が排出される位置より上方に第2の搬送路から搬送された記録材32を排出し、測色センサ70による検出が終了した記録材32の上方に第2の搬送路から搬送された記録材32を落下させるようにしてもよい。
次に、第1の実施形態における制御部21の動作(S50)の他の一例を図10に基づいて説明する。
図10に示すように、ステップ500(S500)において、ユーザは、パーソナルコンピュータ等の画像入力装置を介して画像形成装置に対して入力画像データを入力する。画像取得部80は、ネットワーク回線や通信線等を介して入力された入力画像データを取得する。入力画像解析部84は、画像取得部80で取得した入力画像データを解析する。
ステップ502(S502)において、画像情報抽出部86は、入力画像解析部84の解析結果に基づいて、画像情報として所定の領域における色の種類、所定の色が配置されている位置、所定の色の大きさ等を抽出し、さらに入力画像データの中から所定の領域における色の種類と該色の現像剤像が他の色の現像剤像と重ならない領域、すなわち単色の領域を抽出する。
ステップ504(S504)において、現像順序制御部92は、画像情報抽出部86により抽出された画像情報に応じて現像順序を制御する。具体的には、現像順序制御部92は、画像情報として抽出された所定の色が単色で形成される部分を濃度センサ47で検出可能なように、現像装置44Y,44M,44C,44Kが感光体ドラム40Y,40M,40C,40K上に現像剤像を現像する順序、すなわち現像順序を制御する。より具体的には、現像順序制御部92は、画像情報として抽出された色が中間転写体28上に単色で形成されている期間があれば、この期間内で濃度センサ47が画像情報として抽出された色の現像剤像を検出できるように現像順序を制御する。
ステップ506(S506)において、濃度センサ47は、中間転写ベルト28上に転写された現像剤像の中から画像情報抽出部86で抽出された画像情報の存在する領域を検出する。例えば、画像情報抽出部86で抽出された画像情報としての所定の領域における色の種類がY,M,C,K各色であり、現像順序制御部92で制御された現像順序がYMCKであった場合、濃度センサ47は、Yの現像剤像を検出し、Mの現像剤像はYと重ならないM単色の部分を検出し、Cの現像剤像はY,Mと重ならないC単色の部分を検出し、Kの現像剤像はY,M,Cと重ならないK単色の部分を検出する。出力画像解析部82は、濃度センサ256で検出した検出結果から現像剤像のトナー濃度を解析し、解析した結果を濃度データとして画像形成条件調整部88に対して出力する。
ステップ508(S508)において、制御部21は、濃度センサ47により中間転写ベルト28上に転写されたY,M,C,K4色全ての現像剤像の検出が終了したか否かを判定し、検出が終了していない場合には再度ステップ506(S506)の処理に移行し、検出が終了した場合にはステップ510(S510)の処理に移行する。
ステップ510(S510)において、画像形成条件調整部88は、出力画像解析部82で解析したY,M,C,K各色の濃度データと、記憶部90に記憶されているY,M,C,K各色の基準濃度データとに基づいて画像形成に係る条件の調整を行なう。
次に、本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置200を説明する。
図11において、本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置200の概要が示されている。第2の実施形態に係る画像形成装置200は、第1の実施形態に係る画像形成装置100(図1に示す)と比較し、像形成出力装置12の構成が異なっている。なお、第2の実施形態の説明においては、本発明の第1の実施形態と同一の機能を有する要素について図面に同一番号を付してその説明を省略する。
像形成出力装置12は、ロータリ現像装置228を有している。ロータリ現像装置228は、現像手段の一例であるイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)及び黒(K)の4色の現像剤像をそれぞれ形成する現像装置232Y,232M,232C,232Kを有する。現像装置232Y,232M,232C,232Kは、円筒形状を有するケーシングユニット230の円周方向の中心に対して90°ずつ離れた位置に配置されており、コイルスプリング(図示省略)などの付勢手段によりケーシングユニット230の法線方向に押圧されている。ケーシングユニット230は、ロータリ現像装置中心234を中心として右回り(図11において時計回り)に回転するようになっている。
現像装置232Y,232M,232C,232Kは、それぞれ現像ロール236Y,236M,236C,236Kを有し、現像ロール236Y,236M,236C,236Kは、それぞれの外周の一部がケーシングユニット230の外周から半径方向に、例えば2mm突出している。また、現像ロール236Y,236M,236C,236Kそれぞれの両端には、現像ロール236Y,236M,236C,236Kの直径よりもわずかに大きい直径のトラッキングロール(図示せず)が現像ロール236Y,236M,236C,236Kと同軸で回転するように設けられている。
本実施形態における像保持体の一例である感光体ドラム40は、各トラッキングロールと接触する位置に配置されている。帯電装置42により帯電された感光体ドラム40の表面には、露光装置36により照射されたレーザ光により静電潜像が形成される。感光体ドラム40に形成された静電潜像は、ロータリ現像装置228の有する複数の現像装置232Y,232M,232C,232Kによって所定の順序で現像される。このとき、感光体ドラム40の表面には、形成する画像の色に応じて、帯電,露光,現像の各工程が、所定回数だけ繰り返される。ロータリ現像装置228は、ケーシングユニット230を回転させることにより、対応する色の現像装置232Y,232M,232C,232Kを、感光体ドラム40と対向する位置に移動させる。
例えば、フルカラーの画像を形成する場合、感光体ドラム40の表面には、帯電、露光及び現像の各工程が、Y,M,C,Kの各色に対応して4回繰り返され、該感光体ドラム40表面の潜像が、Y,M,C,Kそれぞれの色のトナーを含む現像剤で現像される。
感光体ドラム40表面に順次現像されるY,M,C,Kの各色の現像剤像は、一次転写ロール54を用いて転写電界により中間転写ベルト28上に重ねて一次転写される。なお、ケーシングユニット230内に配置された現像装置の順序は本実施例のY,M,C,Kの順に限定されるものではなく任意の順序で配置してもよい。
次に、本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置300を説明する。
図12において、本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置300の概要が示されている。第3の実施系形態に係る画像形成装置300は、第2の実施形態に係る画像形成装置200(図11に示す)と比較し、現像装置ユニット302の構成が異なっている。なお、第3の実施形態の説明においては、本発明の第1の実施形態と同一の機能を有する要素について図面に同一番号を付してその説明を省略する。
像形成出力装置12は、現像装置302Y,302M,302C,302Kが配置された現像装置ユニット302を有している。各現像装置302Y,302M,302C,302Kには、感光体ドラム40と所定の隙間を介して配置された現像ロール304Y,304M,304C,304Kがそれぞれ設けられている。現像ロール304Y,304M,304C,304Kは、感光体ドラム40上の潜像をイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),黒(K)それぞれの色のトナーを含む現像剤で現像する。
次に、第2及び第3の実施形態における制御部21の動作(S60)の一例を図13に基づいて説明する。
図13に示すように、ステップ600(S600)において、ユーザは、パーソナルコンピュータ等の画像入力装置を介して画像形成装置に対して入力画像データを入力する。画像取得部80は、ネットワーク回線や通信線を介して入力された入力画像データを取得する。入力画像解析部84は、画像取得部80で取得した入力画像データを解析する。
ステップ602(S602)において、画像情報抽出部86は、入力画像解析部84の解析結果に基づいて、画像形成条件調整部88において画像形成に係る条件を調整するための画像情報を抽出する。より具体的には、画像情報抽出部86は、入力画像データの中から画像情報として所定の領域における色の種類、所定の色が配置された位置及び所定の色の大きさ等を抽出する。
ステップ604(S604)において、現像順序制御部92は、現像順序を制御する。より具体的には、現像順序制御部92は、画像情報抽出部86により抽出された所定の領域における色の種類を最初に感光体ドラム238上に現像するようロータリ現像装置228又は現像装置302の現像順序を制御する。例えば、現像順序制御部92は、画像情報抽出部86が抽出した画像情報の存在する領域に形成される色の種類がイエロー(Y)である場合には、例えばYMCKの順で現像剤像を感光体ドラム40上に現像するようロータリ現像装置288又は現像装置ユニット302の現像順序を制御し、画像情報抽出部86が抽出した画像情報の存在する領域に形成される色の種類がマゼンタ(M)である場合には、MCYKの順で現像剤像を感光体ドラム40上に現像するようロータリ現像装置228又は現像装置ユニット302の現像の順序を制御する。
なお、現像順序制御部92は、現像順序を変更しない場合もある。例えば、予め定められている現像順序がYMCKであり、画像情報抽出部86により抽出された所定の領域における色の種類がイエロー(Y)である場合には、現像順序制御部92は、現像順序を変更せずに現像剤像を感光体ドラム40上に現像するようロータリ現像装置288又は現像装置ユニット302を制御する。
ステップ606(S606)において、濃度センサ47は、感光体ドラム40上に最初に現像された現像剤像が中間転写ベルト28上に転写された後、且つ、次に感光体ドラム40上に現像された現像剤像が中間転写ベルトに転写される前に、画像情報抽出部86により抽出された画像情報の存在する領域を検出する。すなわち、濃度センサ47は、中間転写ベルト28に最初に転写された現像剤像の中から画像情報抽出部86で抽出された画像情報の存在する領域を検出する。出力画像解析部82は、濃度センサ47で検出した検出結果から現像剤像のトナー濃度を解析し、解析した結果を濃度データとして画像形成条件調整部88に対して出力する。
ステップ608(S608)において、画像形成条件調整部88は、出力画像解析部82で解析した濃度データと、記憶部90に記憶されている基準濃度データとに基づいて画像形成に係る条件の調整を行なう。例えば、画像形成条件調整部88は、記憶部90に記憶されている基準濃度データと、出力画像解析部82で解析した濃度データとに複数の濃度差があると判定した場合には平均化処理を行ない、平均化された濃度差により階調補正を行ない、該階調補正データに基づいて出力画像の画像形成に係る条件の調整を行なう。
次に、第2及び第3の実施形態における制御部21の動作(S70)の他の一例を図14に基づいて説明する。
図14に示すように、ステップ700(S700)において、ユーザは、パーソナルコンピュータ等の画像入力装置を介して画像形成装置に対して入力画像データを入力する。画像取得部80は、ネットワーク回線や通信線等を介して入力された入力画像データを取得する。入力画像解析部84は、画像取得部80で取得した入力画像データを解析する。
ステップ702(S702)において、画像情報抽出部86は、入力画像解析部84の解析結果に基づいて、画像情報として所定の領域における色の種類、所定の色が配置されている位置、所定の色の大きさ等を抽出し、さらに入力画像データの中から所定の領域における色の種類と該色の現像剤像が他の色の現像剤像と重ならない領域、すなわち単色の領域を抽出する。
ステップ704(S704)において、現像順序制御部92は、画像情報抽出部86により抽出された画像情報に応じて現像順序を制御する。具体的には、現像順序制御部92は、画像情報として抽出された所定の色が単色で形成される部分を濃度センサ47で検出できるように、現像装置232Y,232M,232C,232K又は現像装置302Y,302M,302C,302Kが感光体ドラム40K上に現像剤を現像する順序、すなわち現像順序を制御する。例えば、現像順序制御部92は、画像情報として抽出された色が中間転写体28上に単色で形成されている期間があれば、この期間内で濃度センサ47が画像情報として抽出された色の現像剤像を検出可能なようにロータリ現像装置228又は現像装置ユニット302による現像順序を制御する。
ステップ706(S706)において、濃度センサ47は、中間転写ベルト28上に転写された現像剤像の中から画像情報抽出部86で抽出された画像情報の存在する領域を検出する。例えば、画像情報抽出部86で抽出された画像情報としての所定の領域における色の種類がY,M,C,K各色であり、現像順序制御部92で制御された現像順序がYMCKであった場合、濃度センサ47は、Yの現像剤像を検出し、Mの現像剤像はYと重ならないM単色の部分を検出し、Cの現像剤像はY,Mと重ならないC単色の部分を検出し、Kの現像剤像はY,M,Cと重ならないK単色の部分を検出する。出力画像解析部82は、濃度センサ256で検出した検出結果から現像剤像のトナー濃度を解析し、解析した結果を濃度データとして画像形成条件調整部88に対して出力する。
ステップ708(S708)において、制御部21は、濃度センサ47により中間転写ベルト28上に転写されたY,M,C,K4色全ての現像剤像の検出が終了したか否かを判定し、検出が終了していない場合には再度ステップ706(S706)の処理に移行し、検出が終了した場合にはステップ710(S710)の処理に移行する。
ステップ710(S710)において、画像形成条件調整部88は、出力画像解析部82で解析したY,M,C,K各色の濃度データと、記憶部90に記憶されているY,M,C,K各色の基準濃度データとに基づいて画像形成に係る条件の調整を行なう。
なお、上記実施形態においては、感光体ドラム上に形成された各色の現像剤像を中間転写ベルト上に重ねて転写するものを説明したが、これに限らず、感光体ドラム上に形成された各色の現像剤像を記録材32上に重ねて転写するものでもよい。また、Y,M,C,K各色の現像剤像の現像順序を変更する場合には他の画像形成条件をも変更するようにしてもよい。例えば、Y,M,C,K各色の転写順序を変更した場合には、転写順序変更後の出力画像を検出し、検出結果に基づいて画像形成に係る条件を調整するようにしてもよい。
なお、上記実施形態において、画像形成手段の一例として現像手段を記載したが、インクジェットに用いられるインク吐出ヘッドやオフセット印刷機に用いられる像形成装置等にも適用することができる。