JP2011007933A - ペリクルフレーム及びリソグラフィ用ペリクル - Google Patents

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Abstract

【課題】ペリクルを露光原版に貼り付けても、ペリクルフレームの変形に起因する露光原版の変形を極力低減することができるようなペリクルフレームを提供すること、及び、このようなペリクルフレームを有するリソグラフィ用ペリクルを提供すること。
【解決手段】ペリクルフレームバーの断面が、上辺及び下辺が平行で面積が20mm2以下の四辺形の少なくとも一つの側辺に少なくとも一つの三角形状の窪みを有した形状であることを特徴とするペリクルフレーム、並びに、前記ペリクルフレームの一端面にペリクル膜接着剤を介してペリクル膜が張設され、他端面に露光原版接着剤を設けたリソグラフィ用ペリクル。
【選択図】図2

Description

本発明は、LSI、超LSIなどの半導体装置又は液晶表示板を製造する際のリソグラフィ用マスクのゴミよけとして使用される、リソグラフィ用ペリクル及びペリクルフレームに関する。
LSI、超LSIなどの半導体製造又は液晶表示板などの製造においては、半導体ウエハ又は液晶用原板に光を照射してパターンを作製するが、この場合に用いる露光原版にゴミが付着していると、このゴミが光を吸収したり、光を曲げてしまうために、転写したパターンが変形したり、エッジががさついたものとなるほか、下地が黒く汚れたりして、寸法、品質、外観などが損なわれるという問題があった。なお、本発明において、「露光原版」とは、リソグラフィ用マスク(単に「マスク」ともいう。)及びレチクルの総称である。以下、マスクを例にして説明する。
これらの作業は通常クリーンルームで行われているが、このクリーンルーム内でも露光原版を常に清浄に保つことが難しいので、露光原版の表面にゴミよけのための露光用の光をよく通過させるペリクルを貼り付ける方法が採られている。
ペリクルの基本的な構成は、ペリクルフレーム及びこれに張設したペリクル膜からなる。ペリクル膜は、露光に用いる光(g線、i線、248nm、193nm等)を良く透過させるニトロセルロース、酢酸セルロース、フッ素系ポリマーなどからなる。ペリクルフレームの上辺部にペリクル膜の良溶媒を塗布し、ペリクル膜を風乾して接着するか、アクリル樹脂、エポキシ樹脂やフッ素樹脂などの接着剤で接着する。さらに、ペリクルフレームの下辺部には露光原版を装着するために、ポリブテン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂及びシリコーン樹脂等からなる粘着層、及び粘着層の保護を目的としたレチクル粘着剤保護用ライナーを設ける。
ペリクルは、露光原版の表面に形成されたパターン領域を囲むように設置される。ペリクルは、露光原版上にゴミが付着することを防止するために設けられるものであるから、このパターン領域とペリクル外部とはペリクル外部の塵埃がパターン面に付着しないように隔離されている。
近年、LSIのデザインルールはサブクオーターミクロンへと微細化が進んでおり、それに伴い、露光光源の短波長化が進んでいる、すなわち、これまで主流であった、水銀ランプによるg線(436nm)、i線(365nm)から、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)などに移行しつつある。微細化が進むとマスク及びシリコンウエハに要求される平坦性もますます厳しくなってきている。
ペリクルは、マスクが完成した後でパターンのゴミよけのためにマスクに貼り付けられる。ペリクルをマスクに貼り付けるとマスクの平坦度が変化することがある。マスクの平坦度が悪くなると、上記で述べたように、焦点ズレ等の問題が発生する可能性がある。また、平坦度が変化すると、マスク上に描かれたパターンの形状が変化し、マスクの重ね合わせ精度に問題がでるという支障もきたす。
ペリクル貼り付けによるマスク平坦度の変化の要因は、幾つかあるが、一番大きな要因は、ペリクルフレームの平坦度であることが分かってきた。
このペリクルフレームの変形に起因するマスクの変形を防止するために、特許文献1は、ペリクルフレームの断面積を6mm2以下にする、又は、ペリクルフレームにヤング率が50GPa以下である材料を用いることを開示している。
ペリクルフレームとしては、その断面形状が長方形のものが多いが、特許文献2には、ペリクルフレームの断面が、内周面の上端側が下端側より内方に突出している形状を有するペリクルフレームが開示されている。
特開2009−25562号公報 特開平9−68793号公報
近年、マスクに要求される平坦性も、パターン面で平坦度2μmの要求から徐々に厳しくなっており、65nmノード以降では0.5μm以下、好ましくは0.25μmという要求が出てきている。
一般に、ペリクルフレームの平坦度は20〜80μm程度であるが、マスクと比較して平坦度が劣るペリクルフレームを用いたペリクルをマスクに貼り付けると、フレームの形状がマスクに転写されマスクの変形を生じてしまう。ペリクルは、貼り付けの時、約200〜400N(20〜40kg重)の大きな力でマスクに押し付けられる。マスク表面の平坦度は、ペリクルフレームに比べて平坦が良いから、ペリクルのマスクへの押し付けが終わると、ペリクルフレームは元の形状に戻ろうとするために、ペリクルフレームがマスクを変形させてしまう。
マスクが変形した場合、マスクの平坦度が悪くなる場合があり、その場合露光装置内でデフォーカスの問題が発生する。一方でマスクが変形して平坦度が良くなる場合もあるが、この場合でもマスク表面に形成されたパターンが歪み、その結果露光したときにウエハに転写されたパターン像が歪んでしまうという問題が発生する。このパターンの歪みはマスクの平坦度が悪くなる場合も発生するので、結局ペリクルを貼り付けることによりマスクが変形する場合は、必ずパターン像が歪んでしまうという問題が発生する。
本発明が解決しようとする課題は、第1に、ペリクルを露光原版に貼り付けても、ペリクルフレームの変形に起因する露光原版の変形を極力低減することができるようなペリクルフレームを提供することである。
本発明が解決しようとする課題は、第2に、このようなペリクルフレームを有するリソグラフィ用ペリクルを提供することである。
本発明の上記課題は、以下の手段(1)及び(9)により達成された。好ましい実施態様である(2)〜(8)と共に列記する。
(1)ペリクルフレームバーの断面が、上辺及び下辺が平行で面積が20mm2以下の四辺形の少なくとも一つの側辺に少なくとも一つの三角形状の窪みを有した形状であることを特徴とするペリクルフレーム、
(2)前記四辺形が長方形であり、前記窪みの少なくとも一つが前記上辺と平行な辺を有した三角形である、(1)に記載のペリクルフレーム、
(3)前記四辺形が長方形であり、前記窪みの少なくとも一つが、その頂点を前記長方形の内側に置いた二等辺三角形である、(1)に記載のペリクルフレーム、
(4)両側辺に1つずつ前記窪みを有し、一方の窪みの先端を通過して上辺と直交する直線が他方の窪みを横断する、(1)〜(3)いずれか1つに記載のペリクルフレーム、
(5)前記ペリクルフレームバーの断面積が6mm2以下である、(1)〜(4)いずれか1つに記載のペリクルフレーム、
(6)ヤング率が1〜80GPaである材料で構成された、(1)〜(5)いずれか1つに記載のペリクルフレーム、
(7)アルミニウム合金で構成された、(1)〜(6)いずれか1つに記載のペリクルフレーム、
(8)ペリクルフレームの平坦度が20μm以下である、(1)〜(7)いずれか1つに記載のペリクルフレーム、
(9)(1)〜(8)いずれか1つに記載のペリクルフレームの一端面にペリクル膜接着剤を介してペリクル膜が張設され、他端面に露光原版接着剤を設けたリソグラフィ用ペリクル。
本発明によれば、ペリクルフレームの変形に起因する露光原版の変形を極力低減することができるようなペリクルフレーム及びリソグラフィ用ペリクルを提供することができた。
ペリクルの構成例を示す概念断面図の一例である。 ペリクルフレームバーの断面形状の一例を示す図である。 ペリクルフレームバーの断面形状における窪みの変形例を示す図である。 ペリクルフレームバーの断面形状の変形例を示す図である。
本発明のペリクルフレームは、ペリクルフレームバーの断面が、上辺及び下辺が平行で面積が20mm2以下の四辺形の少なくとも一つの側辺に少なくとも一つの三角形状の窪みを有した形状であることを特徴とする。
また、本発明のリソグラフィ用ペリクル(以下、単に「ペリクル」ともいう。)は、前記ペリクルフレームの一端面にペリクル膜接着剤を介してペリクル膜が張設され、他端面に露光原版接着剤を設けたものである。
図1及び図2を参照しながら、本発明のペリクルフレーム及びペリクルの概要を説明する。
図1に示したように、本発明のリソグラフィ用のペリクル10は、ペリクルフレーム3の上端面にペリクル膜貼り付け用接着層2を介してペリクル膜1を張設したもので、この場合、リソグラフィ用のペリクル10を露光原版(マスク又はレチクル)5に粘着させるための接着用粘着層4が通常ペリクルフレーム3の下端面に形成され、該接着用粘着層4の下端面にライナー(不図示)を剥離可能に貼着してなるものである。また、ペリクルフレーム3には不図示の気圧調整用穴(通気口)が設置されていて、さらにパーティクル除去の目的でこの通気口に除塵用フィルタ(不図示)が設けられていてもよい。
ペリクルフレームには、ジグ穴を設けてもよい。ジグ穴の深さ方向の形状は、特定されず、貫通さえしなければ、円柱の先にテーパーを有する凹みであってもよい。
前記ジグ穴を設ける箇所の近傍の断面形状は、三角形を除去する前の四辺形であることが好ましく、矩形であることが好ましい。
気圧調整用穴を設ける個所は、気圧調整用のフィルタを一般的にはペリクルフレームの外側面に貼り付ける為、外側面に削りが無くフィルタを貼り付ける為の平面が存在すればよく、内側面は削りを設けてもよい。
図2に示したように、本発明のペリクルフレームは、ペリクルフレームバーの断面が、上辺12及び下辺14が平行な、基本となる四辺形(以下、「基本四辺形」ともいう。四辺12、17、14、19により構成される。)の対向する側辺17及び19から、三角形18を除去することにより得られる中間部16により上辺12を含む上辺部13及び下辺14を含む下辺部15が接続された形状を有する。
(ペリクルフレーム)
上述したように、ペリクルをマスクに貼り付けることによるマスクの歪みは、ペリクルのペリクルフレームの歪みに起因することが大きいと考えられる。貼り付け時にペリクルフレームが変形し、それが元に戻ろうとする変形応力がマスクを変形させている。この変形応力は、ペリクルフレームを構成する材料のヤング率及びその変形量に依存する。本発明によれば、ペリクルフレームの断面積を基本四辺形よりも縮小することにより、ペリクルをマスクに貼り付けた時の変形応力が小さいペリクルフレームにすることが可能となった。
従来、ペリクルフレームの上辺は、ペリクル膜を張設するため、また下辺は粘着剤を設けてマスクに接着することから、上辺も下辺もある程度の幅が必要である。従って、従来の断面が矩形のペリクルフレームは変形応力が大きいものであった。しかしながら、本発明によれば、上辺部と下辺部とを接続する中間部は上下両辺よりも狭い幅とすることが可能である。このように中間部を上下両辺よりも狭い幅にすることにより、上下辺の幅、およびフレームの高さを確保しつつ、フレームの断面積を小さくすることができる。従って、作業性を損なうことなく、変形応力を小さくすることができる。このようなペリクルフレームは、例えば断面が基本四辺形の形状を有するフレームから、少なくとも片方の側辺から三角形を削り取ることにより製造できる。
なお、ジグ穴を設けるペリクルフレームの箇所は削りをなくして、所定の非貫通のジグ穴を設けることが好ましい。
基本四辺形の形状は、上辺と下辺とが平行であれば限定されないが、基本四辺形としては、正方形を含む矩形、台形、平行四辺形が含まれ、中でも矩形が好ましい。台形としては上辺が下辺よりも短くても長くてもよい。
基本四辺形の面積は20mm2以下である。20mm2を超えるとフレームの高さを大きくするには装置上の限界があるので、フレーム幅が大きくなり過ぎることになり、ペリクルの内寸が小さくなり過ぎパターンエリアが大幅に制限されるという不具合が生じる。
基本四辺形の面積は15mm2以下が好ましく、12mm2以下がより好ましい。上記の数値の範囲内であると、フレーム幅を細く抑制できる為パターンエリアを十分に大きく取れるという利点がある。
ペリクルフレームの高さについては、歪みの低減という観点からは、低ければ低い方が良いが、低くし過ぎるとデフォーカス性能が劣化する。つまりペリクル膜とマスクのパターン面との距離が近くなり、ペリクル膜上の異物が露光時にウエハ上の転写パターンに影響を及ぼす危険性が大きくなる。また、ペリクルフレームの高さが低くなるとハンドリングが難しくなる等の理由から、ペリクルフレームはある程度の高さが必要である。
ペリクルフレームの高さは、好ましくは約1〜10mmであり、より好ましくは約2〜7mmであり、特に好ましくは約3〜6mmである。上記の数値の範囲内であると、異物のデフォーカス性能が高く、ペリクルフレームの歪みも抑制される。
ペリクルフレームの上辺及び下辺の幅は、1〜3mmであることが好ましく、幅が約2mmであることが汎用性の点で好ましい。
本発明のペリクルフレームは、上辺部及び下辺部がそれらの全幅にわたり一定の厚さを有することが好ましい。上辺部及び下辺部の厚さは0.1〜3.0mmが好ましく、0.2〜2.0mmがより好ましく、0.3〜1.0mmがさらに好ましい。上記の数値の範囲内であると、露光原版からペリクルを剥離する際にペリクルフレームの破損が生じないため好ましい。
本発明のペリクルフレームの断面積は、6mm2以下であることが好ましい。また、1mm2以上であることが好ましく、3mm2以上であることがより好ましい。本発明のようにペリクルフレームの中間部を幅狭くすることにより、基本四角形の面積が大きい場合でも、この小さな断面積を達成しやすくなる。このように断面積を小さくすると、一定材質では、変形応力を小さくすることができ、その結果、マスクの変形も小さくすることができる。また、ペリクルフレームの上辺及び下辺の幅を十分に設けることができるため、接着層の形成が容易であるなど、作業性に優れる。
基本四角形の面積を100%として、ペリクルフレームの断面積が占める割合は、少なければ少ない程、フレームの平坦度、マスクの平坦度を良くすることができるため好ましい。具体的には25〜85%が好ましく、35〜75%がより好ましく、40〜60%がさらに好ましい。上記の数値の範囲内であると、フレームに必要な強度を保ったまま、フレーム及びマスクの平坦度を高くすることができるため好ましい。
本発明のペリクルフレームの断面は、上辺及び下辺が平行な四辺形の少なくとも一つの側辺に少なくとも一つの三角形状の窪みを有した形状であることを特徴とする。本発明においては、前記窪みは両側辺に形成されていることが好ましく、両側辺に1つづつ形成されていることがより好ましい。
本発明において、ペリクルフレームバーの断面は、両側辺に1つずつ前記窪みを有し、片方の窪みの先端を通過して上辺と直交する直線がもう片方の窪みを横断するものが好ましい。図3の(3−1)〜(3−3)は、長方形の両側辺に直角三角形状の窪みが形成されたペリクルフレームの断面形状を例に、本実施態様を説明したものである。
図3の(3−1)は、片方の窪みの先端A(図中A)を通過して上辺と直交する直線が、もう片方の窪みを横断することを示す例であり、本発明の好ましい実施態様である。(3−1)に示す実施態様は、窪みを十分深く形成すると同時に中間部の幅を狭く形成したものであり、結果としてペリクルフレームが縦方向に変形し易くなるため、変形応力が小さいペリクルフレームが得られるため好ましい。
図3の(3−2)及び(3−3)は、いずれも窪みの先端Aを通過する直線がもう片方の窪みを横断していない例を示すものである。(3−1)に示す例と比べて、形成された窪みが浅く、中間部の幅が広いため、ペリクルフレームの縦方向の変形応力がより高く、結果として変形応力が高いペリクルフレームとなる。
本発明においては、両側辺に1つずつ前記窪みを有する場合には、片方の窪みの先端を通過して上辺と直交する直線がもう片方の窪みを横断するものが好ましい。
本発明において、ペリクルフレームバーの断面が、縦長の長方形の対向する両側辺から、直角三角形を除去することにより得られる中間部により上辺部及び下辺部が接続されたZ字形状を有するものが好ましい。図4に好ましいZ字形状のバリエーションとして、(a)〜(d)を例示する。なお、図4(a)〜(f)の各図において、図の左側をペリクルフレームの外側、右側を内側とする。
図4を参照して説明すると、(a)の形状は上述のZ字形状の一例であり、全幅にわたり一定の厚さを有する上辺部13及び下辺部15を、それらの対角線において、一定の幅を有する中間部16が接続する形状である。
(b)の形状は、(a)の形状とは、中間部16が上辺部13から下辺部15に向かってテーパー状に広がった形状である点で、異なっている。
(c)の形状は、(a)の形状と比較して、三角形状の窪みが浅く、中間部の幅がより太い形状である点で、異なっている。
(d)の形状は、(a)の形状を左右反転させた形状、すなわち、ペリクルフレームの内側と外側とを逆にした形状である点で異なっている。
前記Z字形状以外のバリエーションとして、(e)及び(f)が例示できる。
(e)の形状は、前記四辺形が長方形であり、前記窪みの少なくとも一つがその頂点を前記長方形の内側に置いた二等辺三角形である。なお、ここでいう頂点は図に示すように二等辺三角形の頂角となる頂点をいう。
(f)の形状は、基本四辺形の片方の側辺から直角三角形を除去して得た形状である。
同様にして基本四辺形を台形や平行四辺形として、その側辺から、三角形を除去することにより得られる形状とする変形を行うことも可能であるが、本発明においては、基本四辺形は正方形及び長方形が好ましく、長方形がより好ましい。
中間部は、その幅が一定であることが好ましいが、上辺部及び/又は下辺部寄りに幅広であってもよい。
本発明においては、Z字形状のものが好ましく、中でも中間部の幅が一定であり、窪みの深さが十分に設けられた(a)及び(d)がより好ましい。
本発明のペリクルフレームは、マスクの形状に応じて適宜設計されるものであるが、通常ペリクルフレームの平面形状はリング状又は矩形状であり、マスクに設けられた回路パターン部を覆う大きさと形状とを備えている。矩形状(正方形状を含む。)のペリクルフレームの角は丸みがついていても構わない。
ペリクルフレームを構成する材質としては、アルミニウム、マグネシウム合金、合成樹脂等が好適に用いられ、材料入手性、汎用性という観点から、アルミニウムがより好ましく用いられる。
アルミニウムとしては、従来使用されているアルミニウム合金材が使用でき、好ましくは、JIS A7075、JIS A6061、JIS A5052材等が用いられるが、上述した断面形状を有し、ペリクルフレームとしての強度が確保される限り特に制限はない。
本発明のペリクルフレームは、ヤング率が1〜80GPaである材料で構成されたものが好ましい。また、本発明のペリクルフレームは、従来からの慣用されているアルミニウム合金材などヤング率が高い材料を使用する代わりに、ヤング率が1〜50GPaである材料で構成することも好ましい。ヤング率が1〜50GPaの範囲内である材料としては、マグネシウム合金の44GPa、アクリル樹脂の3GPa、ポリカーボネート樹脂の2.5GPaが例示できる。このような低いヤング率の材料を使用すると、断面積が6mm2を超える場合でも、ペリクルフレームの変形応力を小さくして、マスクの変形も小さくすることができる。
ペリクルフレームの断面形状をZ字形状にし、その断面積を3〜6mm2にした場合、低いヤング率の材料を使用する程、相乗効果によりマスクの変形も小さくすることができる。
本発明において、ペリクルフレームの平坦度を20μm以下にすることが好ましく、10μm以下にすることがより好ましい。ペリクルフレームの平坦度が良いと、ペリクルをマスクに貼り付けた場合に、ペリクルフレームにかかる変形応力を小さくすることができ、結果としてマスクの変形量を小さくすることができる。
なお、上記のペリクルフレームの「平坦度」とは、ペリクルフレームの各コーナー4点と4辺の中央4点の計8点において高さを測定し、仮想平面を算出して、その仮想平面からの各点の距離のうち最高点から最低点を引いた差で算出した値である。ペリクルフレームの平坦度は、「XY軸プログラムステージを有するレーザー変位計」により測定することができ、本発明においては、自製の変位計を使用した。
本発明において、ペリクルフレームの露光原版接着面及び/又はペリクル膜接着面において、露光原版接着面及び/又はペリクル膜接着面とペリクルフレーム内外側面とのなす角部にC面取りをすることが好ましい。
ペリクルフレームは、圧延又は押出し板材より切削加工する方法や、射出成形により製作される。フレームの平坦度を向上させるため、研磨加工を行う場合もある。機械加工終了後に表面は腐食防止等のため、後述する表面処理が施される。
ペリクルフレーム表面は、ポリマー被膜等の表面処理を施す前に、サンドブラストや化学研磨によって粗化することが好ましい。本発明において、このフレーム表面の粗化の方法については、従来公知の方法を採用できる。アルミニウム合金材に対して、ステンレス、カーボランダム、ガラスビーズ等によって表面をブラスト処理し、さらにNaOH等によって化学研磨を行い、表面を粗化する方法が好ましい。
本発明において、ペリクルフレームは、迷光を吸収するために、黒色酸化被膜及び/又は黒色ポリマー被膜を有することが好ましい。また、ペリクルフレームがアルミニウム合金製である場合には、黒色アルマイト被膜及び/又はポリマーの電着塗装膜を有するアルミニウム合金製ペリクルフレームであることが特に好ましい。
ペリクルフレーム表面の黒色アルマイト被膜の形成方法としては、一般的にNaOHなどのアルカリ処理浴で数十秒処理した後、希硫酸水溶液中で陽極酸化を行い、次いで黒色染色、封孔処理することで、表面に黒色の酸化被膜を設けることができる。
また、ポリマー被膜(ポリマーコーティング)は様々な方法によって設けることができるが、一般にスプレー塗装、静電塗装、電着塗装などが挙げられる。本発明では電着塗装によってポリマー被膜を設けることが好ましい。
電着塗装については、熱硬化型樹脂や紫外線硬化型樹脂のいずれも使用できる。また、それぞれに対してアニオン電着塗装、カチオン電着塗装のいずれをも使用することができる。本発明では耐紫外線性能も求められるため、熱硬化型樹脂のアニオン電着塗装が、コーティングの安定性、外観、強度の点から好ましい。
(リソグラフィ用ペリクル)
本発明のリソグラフィ用ペリクルは、上記のペリクルフレームのいずれかに、上辺である一端面にペリクル膜接着剤を介してペリクル膜が張設され、下辺である他端面に露光原版接着剤を設けることにより製造することができる。
ペリクル膜の種類については特に制限はなく、例えば従来エキシマレーザー用に使用されている、非晶質フッ素ポリマー等が用いられる。非晶質フッ素ポリマーの例としては、サイトップ(旭硝子(株)製商品名)、テフロン(登録商標)AF(デュポン社製商品名)等が挙げられる。これらのポリマーは、そのペリクル膜作製時に必要に応じて溶媒に溶解して使用してもよく、例えばフッ素系溶媒などで適宜溶解し得る。
なお、以下の実施例と比較例では、マスクの平坦度を、Tropel社のUltraFlatを使用して測定した。
また、マスクへのペリクル貼り付けによるマスクの最大変形レンジを、マスクの変形/歪みの指標として使用した。マスクの平坦度及び最大変形レンジの定義と測定方法は実施例に記載した。
以下に実施例により具体的に本発明を例示して説明する。なお、実施例及び比較例における「マスク」は「露光原版」の例として記載したものであり、レチクルに対しても同様に適用できることはいうまでもない。以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例のみに限定されるものではない。
(ペリクル膜の作製)
サイトップCTX−S(旭硝子(株)製商品名)をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた5%溶液をシリコンウエハ上に滴下し、スピンコート法により830rpmでウエハを回転させ、ウエハ上に広げた。その後、室温で30分間乾燥後、さらに180℃で乾燥し、均一な膜とした。これに接着剤を塗布したアルミニウム枠を貼り付け、膜だけを剥離しペリクル膜とした。上記のサイトップCTX−S膜を必要枚数作製して、実施例1〜8及び比較例で使用した。
(実施例1)
アルミニウム合金製で、外寸が149mm×122mm×3.5mm、上辺及び下辺の幅が2mm(断面形状は図4(a)に示し、断面積3.25mm2)のペリクルフレームを製作した。なお、断面形状は、高さ3.5mm、幅2.0mmの矩形の両側面から、高さ2.5mm、上辺(下辺)1.5mmの直角三角形を互い違いに中央部の両側で取り除いた形状を有するZ字状とした。上辺部及び下辺部の厚さは、0.5mmであり、中間部の幅も水平方向で0.5mmであった。なお、ペリクルフレームの4つの角にC面取りを施した。
このフレームの平坦度をマスク粘着剤を塗布する側から測定したところ、20μmであった。このフレームの片端面にマスク粘着剤を塗布し、もう一方の片端面に膜接着剤を塗布した。その後、先に剥離したペリクル膜をアルミニウム枠の膜接着剤側に貼り付け、フレームの外周の膜を切断し、ペリクルを完成させた。
完成したペリクルを、142mm角で平坦度が0.25μmであるマスクに荷重20kgで貼り付けた。その後、再度ペリクル付きマスクの平坦度を測定したところ、0.24μmとなった。また最大変形レンジは30nm変化したものの、比較例に比べ非常に低い値に抑えることができた。なお、平坦度および最大変形レンジの測定結果を表1にまとめた。
なお、マスクの平坦度は、Tropel社のUltraFlatを使用して測定した。またフレームの平坦度はXY軸プログラムステージを有するレーザー変位計で測定した。
また、「平坦度」とは、ペリクルフレーム又はマスクの仮想平面からの凹凸の最大値と最小値の差より定義される。
また、「マスクの最大変形レンジ」とは、マスクの形状を2回測定し、マスク各点の高さの差のうち、+/−側それぞれの最大変化量の絶対値の和と定義される。なおペリクル貼り付けによりマスクが変形した場合には、平坦度が変化していない場合でも最大変形レンジは大きな値となるので、マスクの変形/歪みの指標として最大変形レンジは平坦度よりも有効である。
(実施例2)
マグネシウム合金製で、外寸が149mm×122mm×3.5mm、上辺及び下辺の幅が2mm(断面形状は図4(a)に示し、断面積3.25mm2)の断面形状が実施例1と同じペリクルフレームを製作した。このフレームの平坦度をマスク粘着剤を塗布する側から測定したところ、20μmであった。このフレームの片端面にマスク粘着剤を塗布し、もう一方の片端面に膜接着剤を塗布した。その後、先に剥離したペリクル膜をマグネシウム合金製枠の膜接着剤側に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルを、142mm角で平坦度が0.25μmであるマスクに荷重20kgで貼り付けた。その後、再度ペリクル付きマスクの平坦度を測定したところ、0.25μmであり、平坦度は変化しなかった。また最大変形レンジは25nm変化したものの、比較例に比べ非常に低い値に抑えることができた。なお、平坦度の測定結果を表1にまとめた。
(実施例3)
ポリカーボネート樹脂製で、外寸が149mm×122mm×3.5mm、上辺及び下辺の幅が2mm(断面形状は図4(a)に示し、断面積3.25mm2)の断面形状が実施例1と同じペリクルフレームを製作した。このフレームの平坦度をマスク粘着剤を塗布する側から測定したところ、20μmであった。このフレームの片端面にマスク粘着剤を塗布し、もう一方の片端面に膜接着剤を塗布した。その後、先に剥離したペリクル膜をポリカーボネート樹脂製枠の膜接着剤側に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルを、142mm角で平坦度が0.25μmであるマスクに荷重20kgで貼り付けた。その後、再度ペリクル付きマスクの平坦度を測定したところ、0.25μmと変化しなかった。また最大変形レンジは20nm変化したものの、比較例に比べ非常に低い値に抑えることができた。なお、平坦度の測定結果を表1にまとめた。
(実施例4)
アルミニウム合金製で、外寸が149mm×115mm×4.5mm、上辺及び下辺の幅が2mm(断面形状は図4(b)に示し、断面積4.625mm2)のペリクルフレームを製作した。このフレームでは断面がZ形状を有し、上辺部及び下辺部の厚さは、0.5mmであった。その中間部の水平方向の幅は、上辺接続部で0.5mm、下辺接続部で1.0mmであった。このフレームの平坦度をマスク粘着剤を塗布する側から測定したところ、20μmであった。このフレームの片端面にマスク粘着剤を塗布し、もう一方の片端面に膜接着剤を塗布した。その後、先に剥離したペリクル膜をアルミニウム合金製枠の膜接着剤側に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルを、142mm角で平坦度が0.25μmであるマスクに荷重20kgで貼り付けた。その後、再度ペリクル付きマスクの平坦度を測定したところ、0.27μmとなった。また最大変形レンジは55nm変化したものの、比較例に比べ低い値に抑えることができた。なお、平坦度の測定結果を表1にまとめた。
(実施例5)
アルミニウム合金製で、外寸が149mm×122mm×3.5mm、上辺及び下辺の幅が2mm(断面形状は図4(c)に示し、断面積5mm2)のペリクルフレームを製作した。なお、断面形状は、高さ3.5mm、幅2.0mmの矩形の両側面から、高さ2.5mm、上辺(下辺)0.8mmの直角三角形を互い違いに中央部の両側で取り除いた形状を有するZ字状とした。上辺部及び下辺部の厚さは、0.5mmであり、中間部の幅は水平方向で1.2mmであった。このフレームの平坦度をマスク粘着剤を塗布する側から測定したところ、20μmであった。このフレームの片端面にマスク粘着剤を塗布し、もう一方の片端面に膜接着剤を塗布した。その後、先に剥離したペリクル膜をアルミニウム枠の膜接着剤側に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルを、142mm角で平坦度が0.25μmであるマスクに荷重20kgで貼り付けた。その後、再度ペリクル付きマスクの平坦度を測定したところ、0.27μmとなった。また最大変形レンジは58nm変化したものの、比較例に比べ低い値に抑えることができた。なお、平坦度の測定結果を表1にまとめた。
(実施例6)
アルミニウム合金製で、外寸が149mm×115mm×3mm、上辺及び下辺の幅が2mm(断面形状は図4(d)に示し、断面積3mm2)のペリクルフレームを製作した。なお、断面形状は、(a)の形状を左右反転させた逆Z形状である。このフレームの平坦度をマスク粘着剤を塗布する側から測定したところ、10μmであった。このフレームの片端面にマスク粘着剤を塗布し、もう一方の片端面に膜接着剤を塗布した。その後、先に剥離したペリクル膜をアルミニウム合金製枠の膜接着剤側に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルを、142mm角で平坦度が0.25μmであるマスクに荷重20kgで貼り付けた。その後、再度ペリクル付きマスクの平坦度を測定したところ、0.25μmと変化しなかった。また最大変形レンジは25nm変化したものの、比較例に比べ非常に低い値に抑えることができた。なお、平坦度の測定結果を表1にまとめた。
(実施例7)
アルミニウム合金製で、外寸が149mm×122mm×3.5mm、上辺及び下辺の幅が2mm(断面形状は図4(e)に示し、断面積5.125mm2)のペリクルフレームを製作した。なお、断面形状は、高さ3.5mm、幅2.0mmの矩形の両側面から、底辺2.5mm、底辺から頂角を形成する頂点までの高さ0.75mmの二等辺三角形を中央部の両側で取り除いた形状とした。中間部最狭部の幅は0.5mmであった。このフレームの平坦度をマスク粘着剤を塗布する側から測定したところ、20μmであった。このフレームの片端面にマスク粘着剤を塗布し、もう一方の片端面に膜接着剤を塗布した。その後、先に剥離したペリクル膜をアルミニウム枠の膜接着剤側に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルを、142mm角で平坦度が0.25μmであるマスクに荷重20kgで貼り付けた。その後、再度ペリクル付きマスクの平坦度を測定したところ、0.23μmとなった。また最大変形レンジは60nm変化したものの、比較例に比べ低い値に抑えることができた。なお、平坦度の測定結果を表1にまとめた。
(実施例8)
アルミニウム合金製で、外寸が149mm×122mm×3.5mm、上辺及び下辺の幅が2mm(断面形状は図4(f)に示し、断面積5.125mm2)のペリクルフレームを製作した。なお、断面形状は、高さ3.5mm、幅2.0mmの矩形の片側面から、高さ2.5mm、幅1.5mmの直角三角形を取り除いた形状とした。上辺部の厚さは、0.5mmであった。このフレームの平坦度をマスク粘着剤を塗布する側から測定したところ、20μmであった。このフレームの片端面にマスク粘着剤を塗布し、もう一方の片端面に膜接着剤を塗布した。その後、先に剥離したペリクル膜をアルミニウム合金製枠の膜接着剤側に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルを、142mm角で平坦度が0.25μmであるマスクに荷重20kgで貼り付けた。その後、再度ペリクル付きマスクの平坦度を測定したところ、0.27μmとなった。また最大変形レンジは65nm変化したものの、比較例に比べ非常に低い値に抑えることができた。なお、平坦度の測定結果を表1にまとめた。
(比較例)
アルミニウム合金製で、外寸が149mm×122mm×3.5mm、幅が2mm(断面形状は長方形であり、断面積7mm2)のペリクルフレームを製作した。このフレームの平坦度をマスク粘着剤を塗布する側から測定したところ、20μmであった。
実施例1と同様にしてペリクル膜を貼り付けてペリクルを完成させた。完成したペリクルを、実施例1と同様にしてマスクに貼り付け、再度ペリクル付きマスクの平坦度を測定した。測定結果を表1にまとめた。
以上の結果をまとめると、以下の表1に示すようになった。
Figure 2011007933
1:ペリクル膜
2:接着層
3:ペリクルフレーム
4:接着用粘着層
5:露光原版
10:ペリクル
12:上辺
13:上辺部
14:下辺
15:下辺部
16:中間部
17:側辺
18:三角形
19:側辺
A,B:窪みの先端

Claims (9)

  1. ペリクルフレームバーの断面が、上辺及び下辺が平行で面積が20mm2以下の四辺形の少なくとも一つの側辺に少なくとも一つの三角形状の窪みを有した形状であることを特徴とするペリクルフレーム。
  2. 前記四辺形が長方形であり、前記窪みの少なくとも一つが前記上辺と平行な辺を有した三角形である、請求項1に記載のペリクルフレーム。
  3. 前記四辺形が長方形であり、前記窪みの少なくとも一つが、その頂点を前記長方形の内側に置いた二等辺三角形である、請求項1に記載のペリクルフレーム。
  4. 両側辺に1つずつ前記窪みを有し、一方の窪みの先端を通過して上辺と直交する直線が他方の窪みを横断する、請求項1〜3いずれか1つに記載のペリクルフレーム。
  5. 前記ペリクルフレームバーの断面積が6mm2以下である、請求項1〜4いずれか1つに記載のペリクルフレーム。
  6. ヤング率が1〜80GPaである材料で構成された、請求項1〜5いずれか1つに記載のペリクルフレーム。
  7. アルミニウム合金で構成された、請求項1〜6いずれか1つに記載のペリクルフレーム。
  8. ペリクルフレームの平坦度が20μm以下である、請求項1〜7いずれか1つに記載のペリクルフレーム。
  9. 請求項1〜8いずれか1つに記載のペリクルフレームの一端面にペリクル膜接着剤を介してペリクル膜が張設され、他端面に露光原版接着剤を設けたリソグラフィ用ペリクル。
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