JP2011006911A - 雨水貯留タンク - Google Patents

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Abstract

【課題】取水口の水圧の損失を低減でき、設置が容易な雨水貯留タンクを提供する。
【解決手段】竪樋から雨水を導入する雨水導入口、導入した雨水を取り出す取水口4、及び過剰に導入された雨水を排水するオーバーフロー用排水口を有するタンク本体2と、タンク本体2を支持する筒状の支持体20とを備え、支持体20の前面20aは、凹面21を有し、支持体20の前方に凹み22を形成しており、タンク本体2の底面2aに、支持体20前方の凹み22に臨む取水口4が下方に突出して設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、雨水貯留タンクに関する。
従来、雨水貯留タンクは、その前面の下部に取水口としてのL字状の蛇口を水平方向に突出させて設けている(例えば、特許文献1参照)。このような構成の雨水貯留タンクは、蛇口がL字状に折れ曲がっていることにより、水圧の損失が生じ、充分な流量の雨水が得られないという課題があった。また、利用者が雨水貯留タンクの前面に設けた蛇口からじょうろやバケツ等の容器に直接給水するためには、前記容器が配置可能なスペースを蛇口下方に確保する必要があり、そのために雨水貯留タンクをブロック等の台座の上に設置しなければならなかった。
特開平11−324031公報
本発明は以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、取水口の水圧の損失を低減でき、設置が容易な雨水貯留タンクを提供することを課題としている。
本発明は以下のことを特徴としている。
第1には、竪樋から雨水を導入する雨水導入口、導入した雨水を取り出す取水口、及び過剰に導入された雨水を排水するオーバーフロー用排水口を有するタンク本体と、タンク本体を支持する筒状の支持体とを備え、支持体の前面は、凹面を有し、支持体の前方に凹みを形成しており、タンク本体の底面に、支持体前方の凹みに臨む取水口が下方に突出して設けられている。
第2には、第1の発明において、支持体に嵌挿される筒状の案内部がタンク本体の底面に形成されている。
第1の発明によれば、タンク本体の底面に雨水の取水口が突出して設けられているので、L字状に折れ曲がっている従来の蛇口と比較して水圧の損失を低減して取水口から雨水を効果的に取り出すことができる。また、タンク本体内部の残水を最小限にとどめて取水口から雨水を取り出すことができるので、タンク内の雨水を有効に利用することができる。さらに、支持体の前方に凹みが形成され、その凹みに臨むように取水口が設けられているので、取水口の下方にじょうろやバケツ等の容器を配置して取水口から雨水を容器に直接給水することが可能である。したがって、じょうろやバケツ等の容器が使える高さと位置にブロック等を水平に積み上げて台座を組む等の雨水貯留タンクの足場を整えることが不要になり、設置が容易になる。
第2の発明によれば、上記第1の発明の効果に加え、タンク本体の底面に設けられた支持体に嵌挿される筒状の案内部によって、支持体とタンク本体との間にずれを生じさせることなく両者の連結が容易になる。また、雨水貯留タンクを地面に設置している状態においては、振動、風雨等によるタンク本体のずれ、脱落等を防止し、確実な連結が実現される。
本発明の雨水貯留タンクの一実施形態を示した斜視図である。 図1の雨水貯留タンクの設置状態を示した背面図である。 図1の雨水貯留タンクの分解斜視図である。
図1は、本発明の雨水貯留タンクの一実施形態を示した斜視図であり、図2は、図1の雨水貯留タンクの設置状態を示した背面図である。
本実施形態の雨水貯留タンク1は、竪樋30からの雨水を貯留するタンク本体2と、このタンク本体2を支持する筒状の支持体20を備え、支持体20の上部にタンク本体2が連結される。
タンク本体2は、前面6aと後面6dが平板形状を有し左右両側面6b,6cが断面視半円形状の凸面を有する周側壁6と、平板形状の天板8及び底板7とで構成される樹脂成形品であり、断面視略楕円形状を有している。タンク本体2の天板8が蓋9となっており、周側壁6と底板7とよりなる上方に開口する有底筒状体の開口部分を被閉する。蓋9を取り外すことにより、タンク本体2内部を洗浄することができる。
タンク本体2の底面2aには、後述する支持体20前方の凹み22に臨むように左右方向の略中央、前側に、タンク本体2内部と連通する長筒状の取水口4が底板7に略垂直に下方に突出して設けられており、コック10を開けることによりタンク本体2内部の雨水を取り出せるようになっている。
タンク本体2の底面2aには、さらにタンク本体2内部の雨水を排水するドレン11(図3に図示)が設けられており、タンク本体2の水抜きを可能にしている。
タンク本体2の周側壁6の後面6d上部には、背面側からみて右側に雨水導入口3が設けられ、左側にオーバーフロー用排水口5が設けられている。雨水導入口3はホース31等の管を介して住宅の雨水流入系に連通されており、住宅の雨水流入系からタンク本体2に雨水が流れ込むようになっている。オーバーフロー用排水口5はホース32等の管を介して住宅の雨水排水系に連通されており、タンク本体2の容量を超える雨水が雨水流入系からタンク本体2に流入した場合にはその過剰分の雨水がオーバーフロー用排水口5から雨水排水系に排水されるようになっている。本実施形態では、住宅の雨水流入系及び雨水排水系を竪樋30として構成している。
筒状の支持体20は、前面20aが断面視半円形状の凹面21を有し、後面20dが平板形状を有し、左右両側面20b,20cが断面視半円形状の凸面を有している。このものはタンク本体2と同種の樹脂成形品であってもよいし、比重が高く高強度の樹脂あるいは金属材料等の無機材料で構成されるものであってもよい。本実施形態では、支持体20は、その断面において後面20d及び左右両側面20b,20cに対応する外周部分がタンク本体2断面のそれと略一致するように形成されており、支持体20とタンク本体2が連結した状態においては、支持体20の後面20d及び左右両側面20b,20cの各々がタンク本体2の周側壁6の後面6d及び左右両側面6b,6cと面一又は略面一とされている。支持体20前面20aの凹面21は、高さ方向に支持体20の上端から下端まで連続しており、支持体20の前方、タンク本体2下方に半円柱形の凹み22を形成し、じょうろやバケツ等の容器の水受部の配置を可能にしている。上述したタンク本体2の取水口4は、この凹み22に臨むように設けられている。支持体20の高さは、じょうろやバケツ等の容器の水受部よりも高くなるように設定されており、支持体20前方に配置した容器の水受部をタンク本体2の取水口4の下方に配置することができる。
図3は、図1の雨水貯留タンクの分解斜視図である。
タンク本体2の底面2aには、支持体20に嵌挿される筒状の案内部12が形成されている。この案内部12は、支持体20の内側形状に対応する形状及び大きさを有し、タンク本体2底面2aの外周部13の内側に垂直方向に突設されている。タンク本体2の案内部12が支持体20に嵌挿した状態において、支持体20の上端23がタンク本体2底面2aの外周部13に当接し、タンク本体2が支持体20に支持される。このような案内部12は、支持体20との接続をより確実なものにするために、その高さが、例えば、支持体20の全高に対して1/4程度もしくはそれ以上に設定されることが好ましい。
次に、本実施形態の雨水貯留タンク1の使用方法について説明する。図2に示したように、本実施形態の雨水貯留タンク1は地面40に設置されるが、その際に、例えば、支持体20をまず地面40に設置し、次いでタンク本体2の案内部12を支持体20に嵌挿させ、支持体20の上にタンク本体2を載せるようにする。もちろん、支持体20とタンク本体2を一体化した状態で地面40に設置してもよい。タンク本体2の雨水導入口3にはホース31の一端が接続され、他端は竪樋30の途中に設けられた雨水分岐部材33の分岐部34に接続される。雨水分岐部材33は、降雨時、竪樋30内を流下する雨水の一部を分岐部34から竪樋30の外部に流出させるものであり、雨水は、雨水分岐部材33の分岐部34に接続されたホース31を介してタンク本体2に自然流入し、貯留される。タンク本体2のオーバーフロー用排水口5にはホース32の一端が接続され、他端は竪樋30の雨水分岐部材33の下流に設けられる雨水合流部材35の合流部36に接続される。雨水合流部材35は、竪樋30外部の雨水を竪樋30内を流下する雨水に合流させるものであり、タンク本体2の容量を超える雨水がタンク本体2に導入されると、その過剰分の雨水がオーバーフロー用排水口5に接続されたホース32を介して雨水合流部材35の合流部36から竪樋30に排水される。タンク本体2に貯留された雨水は、コック10を開いて開栓することにより取水口4から自然流出し、所望量の雨水をじょうろやバケツ等の容器に取り出すことができる。必要に応じて取水口4にホースを取り付けてもよく、この場合、雨水貯留タンク1から離れた庭への散水や洗車に便利である。
本実施形態の雨水貯留タンク1は、上記のとおり、タンク本体2の底面2aに雨水の取水口4が突出して設けられているので、従来のタンク本体の前面に設けられるL字状に折れ曲がっている蛇口と比較して水圧の損失を低減して取水口4から雨水を効果的に取り出すことができる。このようなタンク本体の前面にL字状の蛇口が設けられている雨水貯留タンクでは、タンク内の雨水の水面が蛇口よりも低くなった場合にタンク内の雨水を蛇口から取り出すことができず、タンクの底部に雨水が長期間滞留し、水質が悪化したり、泥、砂利等の堆積によって蛇口に詰まりが発生するという問題もあったが、本実施形態の雨水貯留タンク1ではこのような問題が生じない。また、タンク本体2内部の残水を最小限にとどめて取水口4から雨水を取り出すことができるので、タンク本体2内の雨水を有効に利用することができる。
また、支持体20の前方の凹み22に臨むように取水口4が設けられているので、取水口4の下方にじょうろやバケツ等の容器を配置して取水口4から雨水を容器に直接給水することが可能である。したがって、じょうろやバケツ等の容器が使える高さと位置にブロック等を水平に積み上げて台座を組む等の雨水貯留タンク1の足場を整えることが不要になり、設置が容易になる。また、見栄えがよく建物になじみやすいすっきりした外観を実現する等、意匠性に優れ、建物との調和が図れるという利点も有する。しかも本実施形態の雨水貯留タンク1は断面視略楕円形状を有し支持体20前方に凹み22を形成しているので、雨水貯留タンク1を地面に設置したときに長径方向に対する転倒のおそれがなく、また短径方向に対しても倒れにくくなっている。
さらにまた、タンク本体2の底面2aに設けられた支持体20に嵌挿される筒状の案内部12によって、支持体20とタンク本体2との間にずれを生じさせることなく両者の連結を容易にし、雨水貯留タンク1を地面に設置している状態においては、振動、風雨等によるタンク本体2のずれ、脱落等を防止し、確実な連結が実現される。
1 雨水貯留タンク
2 タンク本体
2a 底面
3 雨水導入口
4 取水口
5 オーバーフロー用排水口
12 案内部
20 支持体
20a 前面
21 凹面
22 凹み
30 竪樋

Claims (2)

  1. 竪樋から雨水を導入する雨水導入口、導入した雨水を取り出す取水口、及び過剰に導入された雨水を排水するオーバーフロー用排水口を有するタンク本体と、タンク本体を支持する筒状の支持体とを備え、支持体の前面は、凹面を有し、支持体の前方に凹みを形成しており、タンク本体の底面に、支持体前方の凹みに臨む取水口が下方に突出して設けられていることを特徴とする雨水貯留タンク。
  2. 支持体に嵌挿される筒状の案内部がタンク本体の底面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の雨水貯留タンク。
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