JP2011005669A - 加硫タイヤの製造方法、及び、加硫装置 - Google Patents

加硫タイヤの製造方法、及び、加硫装置 Download PDF

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Abstract

【課題】加硫容器を開いたときに加硫容器から油煙及び高温気体が周囲へ広がることを抑えた加硫タイヤの製造方法、及び、加硫装置を提供することを課題とする。
【解決手段】タイヤ加硫用の加硫容器16内で生タイヤTRを加硫した後に、加硫容器16内の空気を吸引して熱回収装置66へ送給することにより気体から熱を回収する。これにより、加硫容器16を開いた際に加硫容器16から油煙や高温気体が周囲に広がることが回避される。また、熱を回収して再利用することが可能なので省エネ効果が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、作業環境を改善した加硫タイヤの製造方法、及び、加硫装置に関する。
タイヤなどのゴム製品を製造する際、加硫装置で加硫することが多い。
ところで、加硫した後に加硫装置の加硫容器(釜)を開けると釜内の高温気体(空気)が周囲に流出する。このため、加硫装置の周囲の温度が上昇して作業環境が悪化する。
釜内の空気が周囲に広がることを防止する対策として、特許文献1では、加硫中に釜内に空気を送り込みながら排気することにより、釜内の油煙を強制的に排出することが開示されている。
また、特許文献2では、加硫終了後、加硫装置の釜を開く前に釜内から白煙ガス(油煙を含むガス)を吸引し、その後に大気を導入することが開示されている。
特開昭49−23284号公報 特開平9−38966号公報
しかし、特許文献1では、加硫対象物の表面の多くが金型やブラダに当接した状態で、タイヤ内部への空気の供給とタイヤ内部からの空気の排出とを釜内で行っており、釜を開けた後、特に加硫対象物が金型やブラダなどから離れたときに発生する油煙が周囲に広がることを抑えることや釜内の高温空気が周囲に流出することを抑える上では、あまり効果はない。また、加硫中に釜内への空気の供給と排出とを行っているので、熱効率が良くない。
特許文献2では、特許文献1と同様、加硫対象物の表面の多くが金型やブラダに当接した状態で、タイヤ内部への空気の供給とタイヤ内部からの空気の排出とを釜内で行っており、釜を開けた後、特に加硫対象物が金型やブラダなどから離れたときに発生する油煙が周囲に広がることを抑えることや釜内の高温空気が周囲に流出することを抑える上では、あまり効果はない。また、加硫終了後に釜内の気体を吸引し更に大気を導入しているので、製造時間が長くなる。
本発明は、上記事実を考慮して、加硫容器を開いたときに加硫容器から油煙及び高温気体が周囲へ広がることを抑えた加硫タイヤの製造方法、及び、加硫装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、タイヤ加硫用の加硫容器内で生タイヤを加硫した後に、前記加硫容器内の気体を吸引して熱回収手段へ送給することにより気体から熱を回収する。
気体は、空気に限らず窒素ガス等の他の気体であってもよい。また、気体を吸引するとは、気体中に浮遊している油煙も吸引することになる。
このように、請求項1に記載の発明では、加硫した後に加硫容器内の気体を吸引してこの気体の熱を熱回収手段で回収する。従って、加硫容器から油煙や高温気体が周囲に広がることが回避される。また、熱を回収して再利用することが可能なので省エネ効果が得られる。なお、油煙とは、主に油分で構成されており、通常、白煙状に見える。
加硫容器内の気体を吸引する際、加硫容器は閉じていても開いていてもよい。ここで、本明細書で、加硫容器が開いた状態で加硫容器内の気体を吸引するとは、加硫容器内に残留している気体や、加硫容器の開いた部位から流出した気体を吸引することを意味する。
請求項2に記載の発明は、少なくとも前記加硫容器を開いた後に前記加硫容器内の気体を吸引する。
本明細書で、加硫対象物を加硫した加硫容器を開くとは、金型が、加硫中の加硫対象物に対する当接配置状態から該加硫対象物に対して離れていく状態のことをいう。また、少なくとも加硫容器を開いた後とは、加硫容器を開く前からであってもよいことを意味する。
加硫容器を開く形態は特に限定せず、上下方向に開く形態であってもよいし、左右方向に開く形態であってもよく、更には加硫容器の上部部材が加硫容器の下部部材にヒンジ結合されて開閉可能とされていてもよい。
請求項2に記載の発明では、加硫中に加硫容器内に気体を供給しつつ加硫容器内を排気する場合に比べ、加硫タイヤをブラダや金型内壁から離脱させた際に発生する油煙を効率良く排気することができてこの油煙が周囲に広がることが抑えられ、また、高圧の気体を供給する必要がなく、更に、加硫中の熱を排出する必要がないので省エネ効果が得られる。
また、加硫容器を開く前にのみ加硫容器内の気体を吸引して更に加硫容器内に大気を導入する場合に比べ、加硫タイヤをブラダや金型内壁から離脱させた際に発生する油煙を効率良く排気することができてこの油煙が周囲に広がることが抑えられ、また、製造時間を短縮することができる。
請求項3に記載の発明は、未加硫ゴムを加硫する加硫容器と、前記加硫容器内の気体を吸引する吸引手段と、前記吸引手段から排出された気体から熱を回収する熱回収手段と、を備えている。
請求項3に記載の発明では、加硫容器から吸引した気体の熱を回収して再利用することが可能なので省エネ効果が得られる。また、加硫した後に加硫容器内の気体を吸引してこの気体の熱を熱回収手段で回収すると、加硫容器から高温の気体が周囲に広がることが回避される。
請求項4に記載の発明は、前記熱回収手段は、回収した熱を利用して未加硫ゴムを保温する保温器を備えている。
保温した未加硫ゴムを用いて加硫すると、少ない熱量でしかも短時間で未加硫ゴムを加硫成形することができる。従って、請求項4に記載の発明により、省エネ効果が得られるとともに製造時間の短縮化を図ることができる。
請求項5に記載の発明は、前記加硫容器が開いた後に前記加硫容器内の気体の吸引を前記吸引手段に開始させる制御手段が設けられている。
これにより、吸引手段による気体の吸引開始の操作を作業員が行わなくてもよい。
請求項6に記載の発明は、前記加硫容器が、少なくとも加硫容器上部に設けられ前記加硫容器の少なくとも一部を外側から覆う断熱性のフード部を備え、前記吸引手段が前記フード部内の気体を吸引する。
これにより、加硫容器を開いた後にフード部内或いはフード部下方から油煙が発生しても、この油煙を含む気体をほとんど吸引することが可能になり、油煙が周囲に広がることを更に抑制することができる。また、フード部が断熱性であるので、フード部内の気体の熱がフード部から放散することを防止でき、熱の回収効率が良い。
本発明によれば、加硫容器を開いたときに加硫容器から油煙及び高温気体が周囲へ広がることを抑えた加硫タイヤの製造方法、及び、加硫装置とすることができる。
本発明の一実施形態に係る加硫装置の構成を説明する説明図である。 本発明の一実施形態に係る加硫装置で、シリンダ部を下降させて金型を開いた状態を説明する側面断面図である。 図3(A)及び(B)は、それぞれ、本発明の一実施形態に係る加硫装置のエアーカーテン形成部の斜視図、及び、図3(A)の矢視3B−3Bの部分側面断面図である。 本発明の一実施形態に係る加硫装置に設けられた吸引ラインの吸引系統、及び、エアーカーテン形成部への空気供給系統を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る加硫装置で、シリンダ部、及び、シリンダ部から分岐した分岐管を説明する断面図である。 本発明の一実施形態に係る加硫装置の熱回収機構を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る加硫装置の熱回収機構の変形例を示す側面断面図である。 本発明の一実施形態に係る加硫装置の変形例の構成を説明する説明図である。
以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。図1〜図3に示すように、本発明の一実施形態に係る加硫装置10は、生タイヤを加硫する加硫成形機12と、加硫容器内の気体(空気)を吸引する吸引ライン14とを備えている。
(加硫成形機)
加硫成形機12は、加硫容器16を構成する架台部18と断熱性のフード部20とを有しており、金型と加硫対象物(生タイヤ)とが接触しあうことにより加硫容器16が閉じた状態となる構造にされている。架台部18の中央にはブラダ22が立設している。フード部20は、架台部18の上側に位置して上下動可能に設けられており、後述のプラテン板26及び拡縮ガイド部34が上下動することで加硫容器16の開閉状態が切り替えられる。このフード部20は、図示しない昇降機に保持されて上下動が可能となっている。
そして、加硫成形機12には、フード部20を上下方向に貫通して上下移動可能なシリンダ部24(図5も参照)が設けられている。シリンダ部24は、フード部20の中心軸上に位置するようにフード部20の天井部20Uを貫通している。シリンダ部24の下端部には円盤状のプラテン板26が取付けられており、シリンダ部24はプラテン板26の下面側に開口している。
また、加硫成形機12は生タイヤ(グリーンタイヤ(GT))が収容されるいわゆるプッシュプル方式の金型30をフード部20の内側に有する。金型30は、タイヤのサイドウォール部からビード部を加硫する上金型30U及び下金型30Lと、加硫成形時には上金型30U及び下金型30Lに当接してタイヤのトレッド部、ショルダー部からサイドウォール部にかけて加硫する横金型30Sと、で構成される。下金型30Lは架台部18に固定されている。
上金型30Uはプラテン板26の下面側に保持されている。横金型30Sは、横金型30Sのタイヤ径方向外側のセグメントホルダー32に取付けられている。セグメントホルダー32及び横金型30Sは、分割された複数部材で構成される。セグメントホルダー32のタイヤ径方向外側には、下方に向けて広がるテーパ面34Tが形成された拡縮ガイド部34が設けられている。そして、シリンダ部24がフード部20に対して下降すると、図2に示すように、セグメントホルダー32がプラテン板26に押圧され、拡縮ガイド部34のテーパ面34Tに案内されて径が広がりつつ下降して、横金型30Sが開く。逆にシリンダ部24がフード部20に対して上昇すると、セグメントホルダー32がテーパ面34Tに案内されて径が狭まりつつ上昇して横金型30Sが閉じる。この構成により、金型30内へのタイヤの収容、取出しが可能になっている。
プラテン板26、上金型30U、セグメントホルダー32、下金型30L、拡縮ガイド部34は何れもフード部20の内側に位置している。そして、横金型30Sが開いていても閉じていても、上金型30U及び横金型30Sがフード部20で覆われている。なお、フード部20は、このように加硫容器16の上面側全体を覆う形状であることが、加硫容器16内の空気を吸引する上で好ましいが、加硫容器16の上面側の一部を覆う形状であってもよい。
そして、図1、図3に示すように、加硫成形機12の架台部18は、架台部18の上面周縁部18Eに配置されたエアーカーテン形成部40を備えている。このエアーカーテン形成部40は、後述の熱回収装置66から排出された空気が供給されて、架台部12の上面周縁部18Eからフード部20の下縁部20LまでエアーカーテンFC(図1参照)を形成する構成になっている。
図3に示すように、エアーカーテン形成部40は、外側噴出部42と内側噴出部44で構成される。外側噴出部42は、円状のパイプ46と、パイプ46に等間隔に配置され、上方に向けて延び出す短パイプ状の外側延出し部48と、を有する。外側延出し部48の先端には噴出口が形成されており、この噴出口から噴出された空気によってエアーカーテンが形成されるようになっている。
内側噴出部44は、パイプ46の下側に配置された円状のパイプ50と、パイプ50に等間隔に配置された短パイプ状の内側延出し部52と、を有する。内側延出し部52は、何れもパイプ50の同一円周方向に向けてやや傾斜するとともにパイプ内側にやや傾斜している。内側延出し部52の先端には噴出口が形成されており、この噴出口から噴出された空気によって、フード部20の天井部20Uの中心に向けて例えばトルネード状(渦巻状)の空気流FT(図1参照)が発生するようになっている。
(吸引ライン、及び、熱回収機構)
吸引ライン14には、フード部20内に吸引口Mを形成している上記シリンダ部24と、シリンダ部24から分岐した分岐管60(図5参照)と、が設けられている。そして、吸引ライン14には、エジェクタ式で空気を吸引するバキューム装置(気体吸引装置)62と、吸引した空気から油煙を除去する分煙装置64と、分煙装置64を経由した空気から熱を回収する熱回収装置66と、が上流から下流へかけて順次設けられている。また、本実施形態では、分煙装置64は集塵機(空気清浄機)で構成されている。分煙装置64は公知の分煙装置なら何でもよく、水中をくぐらせて気体を下流へ送ることによって除煙する構成であってもよい。そして、本実施形態では、熱回収装置66から回収された熱は、加硫時間を短縮するために生タイヤを保温する保温器68で利用される。
図1に示すように、加硫装置10は他の加硫成形機(例えば加硫成形機16A)を1つ或いは複数備えており、各加硫成形機16Aの加硫容器16に対応してフード部Hがそれぞれ設けられている。そして、各フード部Hには、上記の吸引ライン14に接続する空気吸引用の分岐ラインGが、分岐管60とバキューム装置62との間に設けられた三方弁70を介して接続している。
そして加硫装置10には、加硫成形機12の温度制御、バキューム装置62及び後述の第2バキューム装置76の作動制御、各加硫成形機12の開閉制御、及び、その開閉に伴う三方弁70の切替制御、を行う制御部72が設けられている。
図4は、吸引ライン14の吸引系統、及び、エアーカーテン形成部への空気供給系統を詳細に示す説明図である。ここで、吸引ライン14には、熱回収装置66と架台部18との間に第2バキューム装置76が更に配置されていてもよい。以下の説明では、この第2バキューム装置76が設けられている例で説明する。
図4に示すように、吸引ライン14には、バキューム装置62に圧縮空気を送給する第1送給ライン80と、第2バキューム装置76に圧縮空気を送給する第2送給ライン90と、が接続されている。第1送給ライン80には、上流から下流にかけて、減圧弁82、エアーオペレートバルブ(メカバルブ)84、開閉弁86が順次配置されている。そして、三方弁70及びエアーオペレートバルブ84の開閉制御を行う電磁弁88が設けられている。第2送給ライン82にも、上流から下流にかけて、減圧弁92、エアーオペレートバルブ(メカバルブ)94、開閉弁96が順次配置されている。そして、エアーオペレートバルブ94の開閉制御を行う電磁弁98が設けられている。
なお、シリンダ部24に代えて、フード部内側に開口する蛇腹状のダクト部と、ダクト部の下流端に接続する吸引用配管とを設け、この吸引用配管にバキューム装置62と分煙装置64と熱回収装置66とを設けた構成にしてもよい。これにより、装置構成がより簡単になる。
図6に示すように、熱回収装置66には、ポンプ69で循環する水が通過しており、分煙装置64から排出された気体(熱風)の熱で水を温水にしている。そして、この温水が保温器68を通過しており、保温器68内に入れられた生タイヤが温水からの熱で加温されるようになっている。
また、本実施形態では、吸引ライン14を構成する気体送給用の配管のうち、少なくとも分岐管60から熱回収装置66までの配管15Aは、断熱部材で覆われている。また、散歩弁70を介して吸引ライン14に接続する分岐ラインGも断熱部材で覆われている。更に、ポンプ69で循環される水の配管のうち、少なくとも温水を保温器68に供給する配管15Bも断熱部材で覆われている。このように断熱部材で覆われていることにより、配管15A、15B、及び分岐ラインGからの熱の放散を防止できる。
(加硫タイヤの製造方法、及び、作用効果)
以下、加硫装置10を用いて加硫タイヤを製造すること、及び、本実施形態の作用、効果を説明する。
まず、生タイヤTRを加硫成形機12の加硫容器16に保持させ、加硫容器16を閉じる。この生タイヤTRとしては、保温器68で保温された生タイヤを用いても良い。
次に、制御部72からの指令で加硫容器16内の温度を設定温度にまで上げ、所定時間経過することにより生タイヤTRを加硫成形する。
所定時間経過後、制御部72の指令により加硫容器16内の温度を下げる。そして、制御部72の指令により、上金型30U、横金型30S及びフード部20を上昇させて加硫容器16を開く。その際、横金型30Sを保持する拡縮ガイド部34を上昇させることにより釜開が始まる。また、フード部20が上昇して大気が加硫容器16内に流入可能となったときに制御部72からの指令で、バキューム装置62及び第2バキューム装置76で空気吸引を開始して吸引口Mから空気吸引する。この結果、生タイヤTRが加硫されてなる加硫タイヤTSの中心軸TCから加硫容器16内が空気吸引され、分煙装置64へ送られて油煙が除去されて熱回収装置66へ送給される。なお、加硫容器16を開ける前から加硫容器16内を空気吸引してもよい。
熱回収装置66へ送給された気体は、熱回収装置66を通過する循環水に熱を伝達する。この結果、循環水は温水となって保温器68に送給される。そして、保温器68に保持された生タイヤがこの温水によって加温される。この加温された生タイヤは、その後に加硫容器16(或いは別の加硫容器)に保持され、加硫される。従って、加硫容器16で生タイヤを加温する時間が短縮されるので製造時間が短くなるとともに、生タイヤを加温する上で省エネ効果が得られる。
また、第2バキューム装置76から排気された油煙除去後の空気は、エアーカーテン形成部40へ注入される。そして、この注入された空気により、内側噴出部44から噴き出した空気によって、架台部18の上面周縁部18Eから吸引口Mへ向かう例えばトルネード状の空気流FT(風速は例えば3〜6m/sの範囲)が形成される。従って、加硫容器16内の油煙が吸引口Mからスムーズに吸引される。このような、釜内側の吸引口Mへ向かう空気流FTは、油煙の滞留抑制効果をもたらす。また、外側噴出部42の噴出口から噴き出した空気によって、上面周縁部18Eからフード部20の下縁部20Lまでを仕切るエアーカーテンFCが形成される。従って、加硫容器16内の油煙が建屋内に広がることが防止される。なお、本実施形態では、空気流FT、エアーカーテンFCの両方が形成される例で説明したが、空気流FT、エアーカーテンFCの何れか一方のみが形成される形態としてもよい。また、このように回収した空気を用いずに、別途に送風機などを設けてエアーカーテンを形成することも可能である。
また、加硫容器16を開く際、フード部20、上金型30U、及び、横金型30Sを上昇させて、上金型30U及び横金型30Sに保持されている加硫タイヤTSをブラダ22から上方へ引き抜く。従って、加硫容器16を開く動作でブラダ22から加硫タイヤTSが離脱する。ブラダ表面及びタイヤ内面の少なくとも一方には、通常、離型剤が塗られており、加硫終了後にブラダ22から加硫タイヤTSが離脱するとこの離型剤成分を含む油煙の発生量が多い。従って、ブラダ22から加硫タイヤTSを離脱させた際に発生する油煙が効率良く吸引口Mから排気される。
以上説明したように、本実施形態では、加硫容器16内で生タイヤTRを加硫し、加硫容器16を開きつつ、フード部20内の空気、更にはエアーカーテンFCで仕切られた空間内の空気を吸引ライン14で吸引する。従って、加硫容器16内の高温空気が周囲へ広がることを抑えることができ、しかも、加硫タイヤTSをブラダ22や金型内壁から離脱させた際に発生する油煙を効率良く排気してこの油煙が周囲に広がることを抑えることができる。従って、建屋内の作業環境を格段に良好にすることができる。
また、加硫中に加硫容器内に空気を供給しつつ加硫容器内を排気する場合に比べ、高圧の空気を供給する必要がなく、また、加硫中の熱を排出する必要がないので省エネ効果が得られる。
そして、加硫容器16を開く前にのみ加硫容器16内の気体を吸引して更に加硫容器内に大気を導入する場合に比べ、製造時間を短縮することができる。
また、加硫容器16を開く際、ブラダ22から加硫タイヤTSを上方へ引き抜く。これにより、加硫容器16を開く動作でブラダ22から加硫タイヤTSを離脱させることができる。
また、吸引ライン14で吸引した空気を、分煙装置64で油煙を除去した後に熱回収装置66へ送給し、熱を回収している。従って、熱回収効率を従来に比べて大幅に向上させた、省エネ効果及び炭酸ガス削減効果が得られる加硫装置10とすることができる。
そして、この熱回収装置66で回収した熱で生タイヤTRを保温しており、省エネを図りつつ加硫成形にかかる時間を短縮することができる。
また、制御部72の指令によって、加硫容器16が開くとバキューム装置62及び第2バキューム装置76による空気吸引が開始されるので、空気吸引の開始操作を作業員行わなくてもよい。
また、フード部20が断熱性であるので、フード部20内の気体の熱がフード部20から放散することを防止でき、熱の回収効率が更に良い。
更に、加硫装置10は、熱回収装置66から排気された空気を噴出してエアーカーテンFCを形成するエアーカーテン形成部40を備えている。そして、このエアーカーテンFCは、加硫容器16を開いても架台部18の上面周縁部18Eからフード部20の下縁部20Lまで形成されており、加硫容器16が開いても加硫容器内が外部空間から仕切られる。従って、このエアーカーテンFCにより、加硫容器16を開いた際に油煙が周囲に広がることがより更に抑制される。また、このエアーカーテンFCは分煙装置64の排気を利用して形成されており、省エネ効果が得られる。なお、エアーカーテンFCに代えて、横金型30Sの外周より外側に向かって噴出するエアーカーテンを形成しても、加硫容器16を開いた際に油煙が周囲に広がることが抑制される。
なお、熱回収装置66及び保温器68に代えて、図7に示すように、生タイヤTRを収容する保温器100を設け、分煙装置64からの排気を直接に保温器100内に入れて生タイヤTRを加温してもよい。これにより、気体から温水に熱変換することなく直接に生タイヤを加温できるので、熱効率が更に高くなる。この場合、保温器100からの排気を保温器100内に循環させてもよい。
なお、本実施形態において、フード部20を設けない構成とすることも可能である。この場合、加硫容器上側外縁に向かってエアーを噴出してエアーカーテンを形成すればよい。
また、本実施形態では、加硫容器16を開ける際に、加硫タイヤTSが横金型30Sに保持された状態で横金型30Sを上昇させることにより加硫タイヤTSがブラダ22から引き抜かれる例で説明したが、図8に示すように、釜上方に吸引口Mが形成されていて、金型30を開けた後に公知のアンローダなどで下金型30L側に残った加硫タイヤTSをブラダ112から引き抜く構成の加硫装置110であっても、金型30から加硫タイヤTSが離れた際に発生する油煙を効果的に吸引して、建屋内の作業環境を格段に良好にすることができるとともに省エネ効果が得られる。
すなわち、加硫容器16を開いたときに加硫タイヤTSが加硫容器16のどこに位置していても、加硫タイヤTSがブラダ22や金型内壁から離脱した際に発生する油煙を効率良く吸引し、この油煙が周囲に広がることを抑制できるとともに省エネ効果を奏することができる。
また、本実施形態では生タイヤを加硫する例で説明したが、生タイヤ以外の未加硫ゴムを加硫する場合であっても、同様の作用、効果を奏する。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、上記実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
10 加硫装置
14 吸引ライン
16 加硫容器
20 フード部
66 熱回収装置(熱回収手段)
68 保温器
70 三方弁
72 制御部(制御手段)
100 保温器
110 加硫装置
112 ブラダ
TR 生タイヤ
TS 加硫タイヤ

Claims (6)

  1. タイヤ加硫用の加硫容器内で生タイヤを加硫した後に、前記加硫容器内の気体を吸引して熱回収手段へ送給することにより気体から熱を回収する、加硫タイヤの製造方法。
  2. 少なくとも前記加硫容器を開いた後に前記加硫容器内の気体を吸引する、請求項1に記載の加硫タイヤの製造方法。
  3. 未加硫ゴムを加硫する加硫容器と、
    前記加硫容器内の気体を吸引する吸引手段と、
    前記吸引手段から排出された気体から熱を回収する熱回収手段と、
    を備えた、加硫装置。
  4. 前記熱回収手段は、回収した熱を利用して未加硫ゴムを保温する保温器を備えている、請求項3に記載の加硫装置。
  5. 前記加硫容器が開いた後に前記加硫容器内の気体の吸引を前記吸引手段に開始させる制御手段が設けられた、請求項3又は4に記載の加硫装置。
  6. 前記加硫容器が、少なくとも加硫容器上部に設けられ前記加硫容器の少なくとも一部を外側から覆う断熱性のフード部を備え、前記吸引手段が前記フード部内の気体を吸引する、請求項5に記載の加硫装置。
JP2009149004A 2009-06-23 2009-06-23 加硫タイヤの製造方法、及び、加硫装置 Expired - Fee Related JP5336272B2 (ja)

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