JP2011003965A - 情報処理装置、及びモード切り替え方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】狭/広帯域通信機を搭載した情報処理装置の省電力化を図ること。
【解決手段】スレーブとの間で狭帯域通信する第1狭帯域通信部と、スレーブとの間で広帯域通信する第1広帯域通信部と、モードに応じて第1広帯域通信部の動作状態を制御する第1動作制御部とを有するマスタ、及び、マスタとの間で狭帯域通信する第2狭帯域通信部と、マスタとの間で広帯域通信する第2広帯域通信部と、モードに応じて第2広帯域通信部の動作状態を制御する第2動作制御部とを有するスレーブを備え、第1及び第2狭帯域通信部はモードに関わらず動作状態を維持し、第1動作制御部は、第1モードにおいて第1広帯域通信部を動作状態にし、第2モードにおいて第1広帯域通信部を停止状態にし、第2動作制御部は、第1モードにおいて第2広帯域通信部を動作状態にし、第2モードにおいて第2広帯域通信部を停止状態にする情報処理装置が提供される。
【選択図】図9

Description

本発明は、情報処理装置、及びモード切り替え方法に関する。
携帯電話やノート型のパーソナルコンピュータ(以下、ノートPC)等の情報処理装置は、ユーザが操作する本体部分と、情報が表示される表示部分とを接続するヒンジ部分に可動部材が用いられていることが多い。ところが、ヒンジ部分には多数の信号線や電力線が配線されており、配線の信頼性を維持する工夫が求められる。まず、考えられるのが、ヒンジ部分を通る信号線の数を減らすことである。そこで、本体部分と表示部分との間においては、パラレル伝送方式ではなく、シリアル伝送方式でデータの伝送処理が行われるようにする。このように、シリアル伝送方式を用いると信号線の本数を低減することができる。
さて、シリアル伝送方式の場合、データは符号化されてから伝送される。その際、符号化方式としては、例えば、NRZ(Non Return to Zero)符号方式やマンチェスター符号方式、或いは、AMI(Alternate Mark Inversion)符号方式等が用いられる。例えば、下記の特許文献1には、バイポーラ符号の代表例であるAMI符号を利用してデータ伝送する技術が開示されている。また、同文献には、データクロックを信号レベルの中間値で表現して伝送し、受信側で信号レベルに基づいてデータクロックを再生する技術が開示されている。
特開平3−109843号公報
しかしながら、ノートPCのような情報処理装置においては、上記の符号を用いるシリアル伝送方式を用いても、依然としてヒンジ部分に配線される信号線の本数が多い。例えば、ノートPCの場合、表示部分に伝送されるビデオ信号の他、LCDを照明するためのLEDバックライトに関する配線が存在し、これらの信号線を含めると数十本程度の信号線がヒンジ部に配線されることになる。但し、LCDは、Liquid Crystal Displayの略である。また、LEDは、Light Emitting Diodeの略である。
このように依然として多い信号線の数を減らすため、最近、直流成分を含まず、かつ、受信信号からクロック成分を容易に抽出することが可能な符号化方式(以下、新方式)が開発された。この新方式に基づいて生成された伝送信号は直流成分を含まないため、直流電源に重畳して伝送することができる。さらに、この伝送信号から極性反転周期を検出することにより、受信側でPLLを用いずにクロックを再生することが可能になる。そのため、複数の信号線を纏めることが可能になり、信号線の本数を減らすことができると共に、消費電力及び回路規模の低減が実現される。但し、PLLは、Phase Locked Loopの略である。
上記の通り、ノートPCや携帯電話等に代表される小型の電子機器においては、信号線の本数低減と共に消費電力の低減が1つの重要な課題である。上記の新方式に係る符号は、受信側にPLLを用いずに済むようにして消費電力の低減に寄与している。このように、電子機器の動作中に駆動すべき回路を可能な限り省略することで消費電力を大きく削減することができる。しかし、このアプローチでは、電子機器の動作に必要な回路の消費電力を削減することは難しい。こうした問題に対し、電子機器の動作状態に応じて各回路の動作/停止を切り替える方法が考えられる。
例えば、特開2002−368676には、移動通信端末の動作状態に応じて受信制御ユニットのシステムクロック生成動作を間欠的に停止/開始させる技術が開示されている。しかしながら、機器内部のデータ伝送に用いる複数の通信手段を制御し、各通信手段の特性を踏まえて機器の動作状態に応じた動作/停止の制御を行う方法については開示されていない。特に、広帯域通信手段、狭帯域通信手段を内部に搭載した機器において、これら手段の動作/停止を機器の動作状態に応じて切り替える方法については開示も示唆もされていない。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、内部のデータ伝送に利用する狭帯域通信及び広帯域通信を同じ通信媒体を利用して実現する電子機器の省電力化を実現することが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、及びモード切り替え方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、第2のモジュールとの間で狭帯域通信を実行する第1狭帯域通信部と、前記第2のモジュールとの間で広帯域通信を実行する第1広帯域通信部と、動作モードに応じて前記第1広帯域通信部の動作状態を制御する第1動作制御部と、を有する、第1のモジュールと;前記第1のモジュールとの間で狭帯域通信を実行する第2狭帯域通信部と、前記第1のモジュールとの間で広帯域通信を実行する第2広帯域通信部と、動作モードに応じて前記第2広帯域通信部の動作状態を制御する第2動作制御部と、を有する、前記第2のモジュールと;を備え、前記第1動作制御部は、第1の動作モードにおいて前記第1広帯域通信部を動作状態にし、第2の動作モードにおいて前記第1広帯域通信部を停止状態にし、前記第2動作制御部は、前記第1の動作モードにおいて前記第2広帯域通信部を動作状態にし、前記第2の動作モードにおいて前記第2広帯域通信部を停止状態にする、情報処理装置が提供される。
また、前記第1のモジュールは、前記動作モードを前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに切り替えるためのモード切り替え信号を前記第1広帯域通信部を介して送信するモード切り替え部をさらに有し、前記第2動作制御部は、前記第2広帯域通信部を介して前記モード切り替え信号を受信した場合に、前記第2広帯域通信部を介して前記モード切り替え信号の受信成功を示す応答信号を前記第1のモジュールに送信してから前記第2広帯域通信部を停止状態にし、前記第1動作制御部は、前記第1広帯域通信部を介して前記応答信号を受信した場合に前記第1広帯域通信部を停止状態にするように構成されていてもよい。
また、前記第1のモジュールは、前記第2のモジュールにクロックパルスを送信する第1クロックパルス送信部をさらに有し、前記第2の動作モードから前記第1の動作モードに切り替える場合、前記第1動作制御部は、前記第1広帯域通信部を動作状態にし、前記第1クロックパルス送信部は、前記第2のモジュールに対してクロックパルスを送信し、前記第2動作制御部は、前記第1クロックパルス送信部により送信されたクロックパルスが受信された場合に前記第2広帯域通信部を動作状態にするように構成されていてもよい。
また、前記第1クロックパルス送信部は、前記第1狭帯域通信部を介してクロックパルスを前記第2のモジュールに送信し、前記第2動作制御部は、前記第2狭帯域通信部を介してクロックパルスが受信された場合に前記第2広帯域通信部を動作状態にするように構成されていてもよい。
また、前記第1のモジュールは、前記第1動作制御部による制御を受けて前記第1広帯域通信部が動作状態に移行した場合に当該第1広帯域通信部を介してパケットを送信し、前記第2のモジュールは、前記第2動作制御部による制御を受けて前記第2広帯域通信部が動作状態に移行した場合に当該第2広帯域通信部を介してパケットを送信し、前記第1広帯域通信部及び前記第2広帯域通信部でパケットの受信を確認することにより、前記第2の動作モードから前記第1の動作モードへの切り替えが完了したことを確認するように構成されていてもよい。
また、前記第2のモジュールは、前記第1のモジュールにクロックパルスを送信する第2クロックパルス送信部をさらに有し、前記第2の動作モードから前記第1の動作モードに切り替える場合、前記第2動作制御部は、前記第2広帯域通信部を動作状態にし、前記第2クロックパルス送信部は、前記第1のモジュールに対してクロックパルスを送信し、前記第1動作制御部は、前記第2クロックパルス送信部により送信されたクロックパルスが受信された場合に前記第1広帯域通信部を動作状態にするように構成されていてもよい。
また、前記第2クロックパルス送信部は、前記第2狭帯域通信部を介してクロックパルスを前記第1のモジュールに送信し、前記第1動作制御部は、前記第1狭帯域通信部を介してクロックパルスが受信された場合に前記第1広帯域通信部を動作状態にするように構成されていてもよい。
また、前記第1のモジュールは、前記第1動作制御部による制御を受けて前記第1広帯域通信部が動作状態に移行した場合に当該第1広帯域通信部を介してパケットを送信し、前記第2のモジュールは、前記第2動作制御部による制御を受けて前記第2広帯域通信部が動作状態に移行した場合に当該第2広帯域通信部を介してパケットを送信し、前記第1広帯域通信部及び前記第2広帯域通信部でパケットの受信を確認することにより、前記第2の動作モードから前記第1の動作モードへの切り替えが完了したことを確認するように構成されていてもよい。
また、前記第2のモジュールは、クロックを生成するクロック生成部をさらに有し、前記第2動作制御部は、前記第1及び第2の動作モードとは異なる第3の動作モードにおいて前記第2広帯域通信部を停止状態にし、かつ、前記クロック生成部を停止状態にするように構成されていてもよい。
また、前記第1広帯域通信部は、直流成分を含まない符号波形にデータを符号化して送信するように構成されていてもよい。
また、前記第1広帯域通信部は、直流成分を含まず、かつ、クロックの半周期毎に極性が反転する符号形状にデータを符号化して送信し、前記第2広帯域通信部は、前記第1広帯域通信部により送信されたデータの受信波形から、極性反転周期を検出してクロックを再生すると共に、当該クロックを利用して前記データを復号するように構成されていてもよい。
また、前記第1広帯域通信部は、直流成分を含まない符号形状にデータを符号化して符号化データを生成し、当該符号化データよりも振幅が大きなクロックを同期加算して得られる符号形状に前記データを符号化して送信するように構成されていてもよい。
また、前記第1のモジュールは、前記第1広帯域通信部を介して伝送するデータを生成するための演算処理部をさらに有し、前記第2のモジュールは、前記第2広帯域通信部を介して受信されたデータを出力するための出力部をさらに有し、前記出力部は、音声出力デバイス、映像出力デバイス、通信デバイスのいずれか1つ又は複数の組み合わせであるように構成されていてもよい。
また、前記第1のモジュールは、前記第1広帯域通信部を介して受信されたデータを出力するための出力部をさらに有し、前記第2のモジュールは、前記第2広帯域通信部を介して伝送するデータを生成するための演算処理部をさらに有し、前記出力部は、音声出力デバイス、映像出力デバイス、通信デバイスのいずれか1つ又は複数の組み合わせであるように構成されていてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、第2のモジュールとの間で狭帯域通信を実行する第1狭帯域通信部、及び前記第2のモジュールとの間で広帯域通信を実行する第1広帯域通信部を有する第1のモジュールと;前記第1のモジュールとの間で狭帯域通信を実行する第2狭帯域通信部、及び前記第1のモジュールとの間で広帯域通信を実行する第2広帯域通信部を有する前記第2のモジュールと;を有する情報処理装置が、第1の動作モードから第2の動作モードへと移行する場合に、前記第1広帯域通信部を停止状態にし、かつ、前記第2広帯域通信部を停止状態にする第1モード切り替えステップと、前記第2の動作モードから前記第1の動作モードへと移行する場合に、前記第1広帯域通信部を動作状態にし、かつ、前記第2広帯域通信部を動作状態にする第2モード切り替えステップと、を含む、モード切り替え方法が提供される。
以上説明したように本発明によれば、内部のデータ伝送に利用する狭帯域通信及び広帯域通信を同じ通信媒体を利用して実現する電子機器の省電力化を実現することが可能になる。
パラレル伝送方式に係る携帯端末の装置構成例を示す説明図である。 シリアル伝送方式に係る携帯端末の装置構成例を示す説明図である。 シリアル伝送方式に係る携帯端末の機器内データ伝送に関する機能構成例を示す説明図である。 AMI符号の信号波形の一例を示す説明図である。 新方式に係る携帯端末の機器内データ伝送に関する機能構成例を示す説明図である。 新方式に係る符号化方法を示す説明図である。 携帯端末等の電子機器におけるモード切り替え制御機能を備えたインターフェース回路の構成例(マスタ側)を示す説明図である。 携帯端末等の電子機器におけるモード切り替え制御機能を備えたインターフェース回路の構成例(スレーブ側)を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る携帯端末におけるモード切り替え制御機能を備えたインターフェース回路の構成例(マスタ側)を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る携帯端末におけるモード切り替え制御機能を備えたインターフェース回路の構成例(スレーブ側)を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るモード切り替え方法に関し、そのモード間状態遷移の様子を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るモードの切り替え処理が開始される際のトリガーの内容を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る起動信号(クロックパルス)の信号波形を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る起動信号(クロックパルス)及びデータ信号の周波数スペクトラムを示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るクロックパルス検出回路の回路構成例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るモード切り替え方法に関し、各モードへ切り替える際にマスタ側で実行される処理ステップを詳細に示した説明図である。 本発明の一実施形態に係るモード切り替え方法に関し、各モードへ切り替える際にマスタ側で実行される処理ステップを詳細に示した説明図である。 本発明の一実施形態に係るモード切り替え方法に関し、各モードへ切り替える際にマスタ側で実行される処理ステップを詳細に示した説明図である。 本発明の一実施形態に係るモード切り替え方法に関し、各モードへ切り替える際にスレーブ側で実行される処理ステップを詳細に示した説明図である。 本発明の一実施形態に係るモード切り替え方法に関し、各モードへ切り替える際にスレーブ側で実行される処理ステップを詳細に示した説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[説明の流れについて]
ここで、以下に記載する本発明の実施形態に関する説明の流れについて簡単に述べる。まず、図1を参照しながら、パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の装置構成について説明する。この中で、パラレル伝送方式に関する問題点について指摘する。次いで、図2を参照しながら、シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の装置構成について説明する。次いで、図3を参照しながら、一般的な携帯端末130の機能構成について説明する。この中で、図4を参照しながら、AMI符号について簡単に説明する。但し、AMIは、Alternate Mark Inversionの略である。次いで、図5を参照しながら、上記の新方式に係る符号化方法を採用した携帯端末130の機能構成について説明する。次いで、図6を参照しながら、上記の新方式に係る符号化方法について説明する。
次いで、図7、図8を参照しながら、スリープモードへの切り替え機能を搭載した携帯端末等におけるインターフェース回路200の構成例について説明する。次いで、図9、図10を参照しながら、本実施形態に係るスリープモードへの切り替え機能を搭載した携帯端末等におけるインターフェース回路300の構成例について説明する。次いで、図11〜図15を参照しながら、本実施形態に係るモード切り替え方法について、ノーマルモードからスリープモードへの状態遷移方法、及びスリープモードからノーマルモードへの状態復帰方法について説明する。次いで、図16A〜図16C、及び図17A〜図17Bを参照しながら、本実施形態に係るモード切り替え方法における状態遷移の詳細について説明する。最後に、本実施形態の技術内容について簡単に纏める。
(説明項目)
1:はじめに
1−1:パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の構成
1−2:シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の構成
1−3:新方式に係る携帯端末130の機能構成
1−4:モード切り替え機能を搭載したインターフェース回路の構成例
2:実施形態
2−1:モード切り替え機能を搭載したインターフェース回路の構成例
2−2:モード切り替え方法の概要
2−3:モード切り替え方法の詳細
3.まとめ
<1:はじめに>
まず、本発明の一実施形態に係る技術について詳細な説明をするに先立ち、同実施形態が解決しようとする課題について簡単に纏める。
[1−1:パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の構成]
まず、図1を参照しながら、パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の装置構成について簡単に説明する。図1は、パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の装置構成の一例を示す説明図である。図1には、携帯端末100の一例として携帯電話が模式的に描画されている。しかし、以下で説明する技術の適用範囲は携帯電話に限定されない。例えば、ノートPC等の情報処理装置や各種の携帯型電子機器にも適用可能である。
図1に示すように、携帯端末100は、主に、表示部102と、液晶部104(LCD)と、接続部106と、操作部108と、ベースバンドプロセッサ110(BBP)と、パラレル信号線路112と、により構成される。但し、LCDは、Liquid Crystal Displayの略である。なお、表示部102を表示側、操作部108を本体側と呼ぶ場合がある。なお、ここでは説明の都合上、パラレル信号線路112を介して映像信号が伝送されるケースを例に挙げる。もちろん、パラレル信号線路112を介して伝送される信号の種類はこれに限定されず、例えば、制御信号や音声信号等もある。
図1に示すように、表示部102には、液晶部104が設けられている。そして、液晶部104には、パラレル信号線路112を介して伝送された映像信号が入力される。そして、液晶部104は、入力された映像信号に基づいて映像を表示する。また、接続部106は、表示部102と操作部108とを接続する部材である。この接続部106を形成する接続部材は、例えば、表示部102をZ−Y平面内で180度回転できる構造を有する。また、この接続部材は、X−Z平面内で表示部102が回転可能に形成されていてもよい。この場合、携帯端末100は折り畳みできる構造になる。なお、この接続部材は、自由な方向に表示部102を可動にする構造を有していてもよい。
ベースバンドプロセッサ110は、携帯端末100の通信制御、及びアプリケーションの実行機能を提供する演算処理部である。ベースバンドプロセッサ110から出力されるパラレル信号は、パラレル信号線路112を通じて表示部102の液晶部104に伝送される。パラレル信号線路112には、多数の信号線が配線されている。例えば、携帯電話の場合、この信号線数nは50本程度である。また、映像信号の伝送速度は、液晶部104の解像度がQVGAの場合、130Mbps程度となる。そして、パラレル信号線路112は、接続部106を通るように配線されている。
つまり、接続部106には、パラレル信号線路112を形成する多数の信号線が配線されている。上記のように、接続部106の可動範囲を広げると、その動きによりパラレル信号線路112に損傷が発生する危険性が高まる。その結果、パラレル信号線路112の信頼性が損なわれてしまう。一方で、パラレル信号線路112の信頼性を維持しようとすると、接続部106の可動範囲が制約されてしまう。こうした理由から、接続部106を形成する可動部材の自由度、及びパラレル信号線路112の信頼性を両立させる目的で、シリアル伝送方式が携帯電話等に採用されることが多くなってきている。
[1−2:シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の構成]
そこで、図2を参照しながら、シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の装置構成について簡単に説明する。図2は、シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の装置構成の一例を示す説明図である。図2には、携帯端末130の一例として携帯電話が模式的に描画されている。しかし、以下で説明する技術の適用範囲は携帯電話に限定されない。例えば、ノートPC等の情報処理装置や各種の携帯型電子機器にも適用可能である。また、図1に示したパラレル伝送方式の携帯端末100と実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより詳細な説明を省略する。
図2に示すように、携帯端末130は、主に、表示部102と、液晶部104(LCD)と、接続部106と、操作部108とを有する。さらに、携帯端末130は、ベースバンドプロセッサ110(BBP)と、パラレル信号線路132、140と、シリアライザ134と、シリアル信号線路136と、デシリアライザ138とを有する。
携帯端末130は、上記の携帯端末100とは異なり、接続部106に配線されたシリアル信号線路136を通じてシリアル伝送方式により映像信号を伝送している。そのため、操作部108には、ベースバンドプロセッサ110から出力されたパラレル信号をシリアル化するためのシリアライザ134が設けられている。一方、表示部102には、シリアル信号線路136を通じて伝送されるシリアル信号をパラレル化するためのデシリアライザ138が設けられている。
シリアライザ134は、ベースバンドプロセッサ110から出力され、かつ、パラレル信号線路132を介して入力されたパラレル信号をシリアル信号に変換する。シリアライザ134により変換されたシリアル信号は、シリアル信号線路136を通じてデシリアライザ138に入力される。シリアル信号が入力されると、デシリアライザ138は、入力されたシリアル信号を元のパラレル信号に復元する。そして、デシリアライザ138は、パラレル信号線路140を通じてパラレル信号を液晶部104に入力する。
シリアル信号線路136には、例えば、NRZ符号方式で符号化されたデータ信号が単独で伝送されるか、或いは、データ信号とクロック信号とが一緒に伝送される。シリアル信号線路136の配線数kは、図1の携帯端末100が有するパラレル信号線路112の配線数nよりも大幅に少ない(1≦k≪n)。例えば、配線数kは、数本程度まで削減することができる。そのため、シリアル信号線路136が配線される接続部106の可動範囲に関する自由度は、パラレル信号線路112が配線される接続部106に比べて非常に大きい。また、シリアル信号線路136は高い信頼性を有する。シリアル信号線路136を流れるシリアル信号には、通常、LVDS等の差動信号が用いられる。但し、LVDSは、Low Voltage Differential Signalの略である。
以上、携帯端末130の装置構成について簡単に説明した。シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の全体的な装置構成は概ね上記の通りである。しかしながら、接続部106に配線される信号線の本数をどの程度低減させることができるかは、シリアル信号線路136に流れる信号の形態に依存する。そして、この信号の形態を決定するのがシリアライザ134及びデシリアライザ138である。以下、一般的なシリアル伝送方式におけるシリアライザ134及びデシリアライザ138の機能構成について簡単に説明する。その後、上記の新方式に係るシリアライザ134及びデシリアライザ138の機能構成について説明する。
(一般的な構成)
ここでは、図3を参照しながら、一般的なシリアル伝送方式を採用した携帯端末130の機能構成について説明する。図3は、一般的なシリアル伝送方式を採用した携帯端末130の機能構成例を示す説明図である。但し、図3は、シリアライザ134、及びデシリアライザ138の機能構成を中心に描画した説明図であり、他の構成要素に関する記載を省略している点に注意されたい。
(シリアライザ134について)
図3に示すように、シリアライザ134は、P/S変換部152と、エンコーダ154と、LVDSドライバ156と、PLL部158と、タイミング制御部160と、を有する。
図3に示すように、シリアライザ134には、ベースバンドプロセッサ110から、パラレル信号(P−DATA)、及びパラレル信号用クロック(P−CLK)が入力される。シリアライザ134に入力されたパラレル信号は、P/S変換部152によりシリアル信号に変換される。P/S変換部152により変換されたシリアル信号は、エンコーダ154に入力される。エンコーダ154は、シリアル信号にヘッダ等を付加してLVDSドライバ156に入力する。LVDSドライバ156は、入力されたシリアル信号をLVDSによる差動伝送方式でデシリアライザ138に伝送する。
一方、シリアライザ134に入力されたパラレル信号用クロックは、PLL部158に入力される。PLL部158は、パラレル信号用クロックからシリアル信号用クロックを生成し、P/S変換部152、及びタイミング制御部160に入力する。タイミング制御部160は、入力されるシリアル信号用クロックに基づいてエンコーダ154によるシリアル信号の送信タイミングを制御する。
(デシリアライザ138について)
また、図3に示すように、デシリアライザ138は、主に、LVDSレシーバ172と、デコーダ174と、S/P変換部176と、クロック再生部178と、PLL部180と、タイミング制御部182と、を有する。
図3に示すように、デシリアライザ138には、LVDSによる差動伝送方式でシリアライザ134からシリアル信号が伝送される。このシリアル信号は、LVDSレシーバ172により受信される。LVDSレシーバ172により受信されたシリアル信号は、デコーダ174、及びクロック再生部178に入力される。デコーダ174は、入力されたシリアル信号のヘッダを参照してデータの先頭部分を検出し、S/P変換部176に入力する。S/P変換部176は、入力されたシリアル信号をパラレル信号(P−DATA)に変換する。S/P変換部176で変換されたパラレル信号は液晶部104に出力される。
一方、クロック再生部178は、外部から入力されるリファレンスクロック(Ref.CLK)を参照し、内蔵するPLL部180を用いてシリアル信号用クロックからパラレル信号用クロックを再生する。クロック再生部178により再生されたパラレル信号用クロックは、デコーダ174、及びタイミング制御部182に入力される。タイミング制御部182は、クロック再生部178から入力されたパラレル信号用クロックに基づいて受信タイミングを制御する。また、タイミング制御部182に入力されたパラレル信号用クロック(P−CLK)は、液晶部104に出力される。
このように、ベースバンドプロセッサ110からシリアライザ134に入力されたパラレル信号(P−DATA)、及びパラレル信号用クロック(P−CLK)は、シリアル信号に変換されてデシリアライザ138に伝送される。入力されたシリアル信号は、デシリアライザ138により元のパラレル信号、及びパラレル信号用クロックに復元される。そして、復元されたパラレル信号及びパラレル信号用クロックは、液晶部104に入力される。パラレル信号が映像信号である場合、入力されたパラレル信号に基づいて液晶部104により映像が表示される。
以上、シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の一般的な機能構成について説明した。上記のように、パラレル信号をシリアル信号に変換して伝送することにより、その伝送線路がシリアル化される。その結果、シリアル信号線路が配置される部分の可動範囲が拡大し、表示部102の配置に関する自由度が向上する。例えば、携帯端末130を利用してテレビジョン放送等を視聴する場合において、表示部102の配置がユーザから見て横長になるように携帯端末130を変形させることができるようになる。こうした自由度の向上に伴い、携帯端末130の用途が広がり、通信端末としての各種機能に加えて、映像や音楽の視聴等、様々な利用形態が生まれている。
なお、上記の例では、映像信号等のデータ信号をシリアル化して伝送する方法が示されたが、携帯端末130の接続部106にはデータ信号の伝送線路の他に少なくとも電源線が配線される。電源線の断線は致命的な欠陥となるため、その信頼性を高めることは非常に重要である。また、伝送線路が1本である場合と2本以上ある場合とでは、接続部106の可動範囲に課される制約が大きく異なる。そこで、データ信号を電力信号に重畳して伝送する方式が考案された。
この方式は、データ信号をAMI符号(図4を参照)やマンチェスター符号のような直流成分を含まない符号形状に符号化し、電力信号に重畳して伝送するというものである。この方法を用いることで電源線の分だけ接続部106に配線される伝送線路の本数を低減させることが可能になる。
(課題の整理1)
上記の通り、操作部108と表示部102との相対的な位置関係を自由に変化させるには、上記の携帯端末100のようにパラレル伝送方式には不都合があった。この課題に対し、上記の携帯端末130のように、シリアライザ134、及びデシリアライザ138を設けることでシリアル伝送を可能にし、表示部102の可動範囲を広げる方法が提案された。また、表示部102の可動性をさらに向上させるために、直流成分を含まない符号の特性を生かして、電源線に信号を重畳させて伝送する方式が提案された。
ところが、図3に示すように、携帯端末130において、受信したシリアル信号のクロックを再生するためにPLL部180(以下、PLL)が用いられていた。このPLLは、マンチェスター符号方式等により符号化された信号からクロックを抽出するために必要なものである。しかしながら、PLL自体の電力消費量は少なくない。そのため、PLLを設けることで、その分だけ携帯端末130の消費電力が大きくなってしまう。こうした電力消費量の増大は、携帯電話等の小さな装置にとって非常に大きな問題となる。
こうした問題に鑑み、本件発明者は、デシリアライザ138の側でPLLを設けずに済むよう、直流成分を含まず、かつ、クロック再生時にPLL回路が不要な符号を用いて信号を伝送する新規な伝送方式(新方式)を考案した。以下、この新方式について説明する。なお、以下の説明では、AMI符号をベースとする新方式の符号化方法が具体例として挙げるが、新方式の適用対象はAMI符号に限定されない点に注意されたい。
[1−3:新方式に係る携帯端末130の機能構成]
まず、AMI符号について簡単に説明した上で、新方式に係る携帯端末130の機能構成、及び当該携帯端末130による符号化方法について説明する。
(AMI符号の信号波形について)
まず、図4を参照しながら、AMI符号の信号波形、及びその特徴について簡単に説明する。図4は、AMI符号の信号波形の一例を示す説明図である。但し、以下の説明において、Aは任意の正数であるとする。
AMI符号は、データ0を電位0で表現し、データ1を電位A又は−Aで表現する符号である。但し、電位Aと電位−Aとは交互に繰り返される。つまり、電位Aでデータ1が表現された後、次にデータ1が現れた場合、そのデータ1は電位−Aで表現されるというものである。このように極性反転を繰り返してデータが表現されるため、AMI符号は直流成分を含まない符号である。
なお、AMI符号と同様の特性を持つ符号としては、例えば、PR(1,−1)、PR(1,0,−1)、PR(1,0,…,−1)等で表現されるパーシャル・レスポンス方式がある。このような極性反転を利用した伝送符号はバイポーラ符号と呼ばれる。また、新方式の符号化方法にはダイコード方式等も利用可能である。以下の説明においては、デューティ100%のAMI符号を用いて符号化方法が一例として挙げられる。
図4には、期間T1〜T14のAMI符号が模式的に記載されている。図中において、データ1は、タイミングT2、T4、T5、T10、T11、T12、T14に現れている。タイミングT2において電位Aである場合、タイミングT4では電位−Aとなる。また、タイミングT5では電位Aとなる。このように、データ1に対応する振幅は、プラスとマイナスとが交互に反転する。これが上記の極性反転である。
一方、データ0に関しては全て電位0で表現される。こうした表現によりAMI符号は直流成分を含まない。しかし、タイミングT6、…、T9に見られるように電位0が連続することがある。このように電位0が連続すると、PLLを用いずに、この信号波形からクロック成分を取り出すことが難しくなる。そこで、本件発明者は、新方式として、AMI符号(又は同等の特性を有する符号)にクロックを重畳して伝送する方法を考案した。この方法について、以下、詳細に説明する。
(携帯端末130の機能構成)
以下、図5を参照しながら、新方式に係る携帯端末130の機能構成について説明する。図5は、新方式に係る携帯端末130の機能構成の一例を示す説明図である。但し、図5は、シリアライザ134、及びデシリアライザ138の機能構成を中心に描画した説明図であり、他の構成要素に関する記載を省略している。また、既に説明した携帯端末130の構成要素については詳細な説明を省略した。
(シリアライザ134)
まず、シリアライザ134について説明する。図5に示すように、シリアライザ134は、P/S変換部152と、LVDSドライバ156と、PLL部158と、タイミング制御部160と、エンコーダ192とにより構成される。上記の一般的な構成との主な相違点はエンコーダ192の機能にある。
図5に示すように、シリアライザ134には、ベースバンドプロセッサ110から、パラレル信号(P−DATA)と、パラレル信号用クロック(P−CLK)とが入力される。シリアライザ134に入力されたパラレル信号は、P/S変換部152によりシリアル信号に変換される。P/S変換部152により変換されたシリアル信号は、エンコーダ192に入力される。エンコーダ192は、シリアル信号にヘッダ等を付加して送信フレーム(図11を参照)を生成する。さらに、エンコーダ192は、生成した送信フレームを後述する新方式の符号化方法に基づいて符号化し、伝送信号を生成する。
ここで、図6を参照しながら、エンコーダ192における符号化信号の生成方法について説明する。図6は、新方式に係る符号化方法の一例を示す説明図である。なお、図6には、AMI符号をベースとする符号の生成方法が記載されている。但し、新方式はこれに限定されず、AMI符号と同等の特性を有する符号に対しても同様に適用される。例えば、バイポーラ符号やパーシャル・レスポンス方式の符号等にも適用できる。
図6の(C)に示された信号が新方式の符号化方法で符号化された信号である。この信号は、データ1を複数の電位A1(−1、−3、1、3)で表現し、データ0を電位A1とは異なる複数の電位A2(−2、2)で表現したものである。但し、この信号は、極性反転するように構成されており、さらに、連続して同じ電位とならないように構成されている。例えば、タイミングT6、…、T9においてデータ0が続く区間を参照すると、電位が−2、2、−2、2となっている。このような符号を利用することで、同じデータ値が連続して現れても、立ち上がり、立ち下がりの両エッジを検出してクロック成分を再生することが可能になる。
さて、エンコーダ192は、上記のような符号を生成するため、加算器ADDを備えている。図6に示すように、エンコーダ192は、例えば、入力されたシリアル信号をAMI符号(A)に符号化して加算器ADDに入力する。さらに、エンコーダ192は、AMI符号の伝送速度Fbの半分の周波数(2/Fb)を持つクロック(B)を生成して加算器ADDに入力する。但し、クロックの振幅は、AMI符号のN倍(N>1;図6の例ではN=2)とする。そして、エンコーダ192は、加算器ADDによりAMI符号とクロックとを加算して符号(C)を生成する。このとき、AMI符号とクロックとはエッジを揃えて同期加算される。
AMI符号(A)とクロック(B)とを同期加算して得られる符号(C)の振幅レベルは、図6に示す例の場合、3、2、1、−1、−2、−3の6値を取り得る。つまり、伝送信号は、6値の振幅レベルを持つ多値信号になる。そのため、AMI符号(A)をそのまま伝送する場合に比べ、伝送信号の振幅レベルの幅が大きくなり、伝送誤りが発生しやすくなる。この点については後段において詳述する。なお、ここでは説明を簡単にするためにAMI符号(A)とクロック(B)とを同期加算する構成を例示したが、エンコーダ192においてデータを符号(C)の波形に直接エンコードするように構成してもよい。例えば、図6の場合、エンコーダ192により、データ列0、1、0、1、1、0、…、1が振幅レベル2、−1、2、−3、3、−2、…、−1に直接変換されてもよい。
再び図5を参照する。上記のようにしてエンコーダ192により符号化されたシリアル信号は、LVDSドライバ156に入力される。LVDSドライバ156は、入力されたシリアル信号をLVDSによる差動伝送方式でデシリアライザ138に伝送する。一方、シリアライザ134に入力されたパラレル信号用クロックは、PLL部158に入力される。PLL部158は、パラレル信号用クロックからシリアル信号用クロックを生成し、P/S変換部152、及びタイミング制御部160に入力する。タイミング制御部160は、入力されるシリアル信号用クロックに基づいてエンコーダ192によるシリアル信号の送信タイミングを制御する。以上説明したように、シリアライザ134からデシリアライザ138にシリアル信号が符号化されて伝送される。
(デシリアライザ138)
次に、デシリアライザ138について説明する。図5に示すように、デシリアライザ138は、主に、LVDSレシーバ172と、S/P変換部176と、タイミング制御部182と、クロック検出部196と、デコーダ194とにより構成される。上記の一般的な構成との主な相違点は、PLLを持たないクロック検出部196の存在にある。
上記の通り、デシリアライザ138には、LVDSによる差動伝送方式でシリアライザ134からシリアル信号が伝送される。このシリアル信号は、LVDSレシーバ172により受信される。LVDSレシーバ172により受信されたシリアル信号は、デコーダ194、及びクロック検出部196に入力される。デコーダ194は、入力されたシリアル信号のヘッダを参照してデータの先頭部分を検出し、エンコーダ192が用いた符号化方式に従って符号化されたシリアル信号を復号する。
ここで、再び図6を参照しながら、デコーダ194による復号方法について説明する。上記の通り、シリアル信号は、エンコーダ192により6値の振幅レベルを持つ符号(C)の信号波形に符号化されている。そこで、デコーダ194は、受信信号の振幅レベルがA1であるか、A2であるかを閾値判定することで、元のシリアル信号を復号することができる。例えば、図6の(C)に示す4つの閾値(L1、L2、L3、L4)を用いて、データ1に対応する振幅レベルA1(−1、−3、1、3)と、データ0に対応する振幅レベルA2(−2、2)とが判別される。まず、デコーダ194は、入力された信号の振幅レベルと上記の4つの閾値レベルとを比較し、振幅レベルがA1であるか、A2であるかを判定する。次いで、デコーダ194は、その判定結果に基づいて元のNRZデータを復号して送信されたシリアル信号を復元する。
再び図5を参照する。このようにしてデコーダ194により復号されたシリアル信号はS/P変換部176に入力される。S/P変換部176は、入力されたシリアル信号をパラレル信号(P−DATA)に変換する。S/P変換部176で変換されたパラレル信号は、液晶部104に入力される。パラレル信号が映像信号である場合、液晶部104により映像信号に基づいて映像が表示される。
さて、上記の復号処理を実行するにはクロックが必要になる。そこで、クロック検出部196は、LVDSレシーバ172から入力された信号に基づいてクロック成分を検出する。既に述べた通り、図6の符号(C)は、符号(A)にクロック(B)を同期加算して得られたものである。そのため、この符号(C)は、クロックの半周期毎に極性が反転するという特性を有している。この特性を利用すると、クロック成分は、振幅レベルと閾値レベルL0(電位0)とを比較して振幅の極性反転の周期を検出することにより得られる。その結果、クロック検出部196は、クロック成分を検出する際にPLLを用いないで済む。従って、PLLを設けずに済む分だけ、デシリアライザ138の消費電力及び回路規模を低減させることが可能になる。
さて、クロック検出部196により検出されたクロック成分は、デコーダ194、及びタイミング制御部182に入力される。そして、デコーダ194に入力されたクロック成分は、多値符号の振幅レベル判定によるNRZデータの復号処理を実施する際に用いられる。また、タイミング制御部182は、クロック検出部196から入力されたクロックに基づいて受信タイミングを制御する。そして、タイミング制御部182に入力されたクロック(P−CLK)は液晶部104に出力される。
なお、上記のデコーダ194、及びクロック検出部196で実施される閾値判定は、例えば、コンパレータを用いて実現される。クロック検出部196では、振幅レベル0を閾値とするコンパレータの出力結果からクロック成分が抽出される。一方、デコーダ194では、例えば、6値の振幅レベル3、2、1、−1、−2、−3を判定するために、4つの閾値レベル2.5、1.5、−1.5、−2.5に対応するコンパレータが用いられる。そして、これらのコンパレータの出力結果に基づいて各タイミングに対応する振幅レベルが判定される。さらに、その判定結果から元のNRZデータが復号される。
このように、直流成分を含まず、極性反転周期からクロック成分を再生することが可能な符号を利用することで、デシリアライザ138において実行されるクロックの検出にPLLを用いずに済み、携帯端末130の消費電力を大きく低減させることが可能になる。なお、上記の例ではLVDSによる差動伝送方式が例示されていたが、直流の電力信号に多値信号を重畳して伝送する電源重畳方式を用いることもできる。このような構成にすることで、接続部106の可動範囲をより拡大することが可能になる。
(課題の整理2)
以上、新方式に係る携帯端末130の機能構成、及び符号化・復号方法について説明した。上記の通り、新方式に係る符号化方法を用いることで、接続部106の配線数が大幅に低減され、さらに、回路規模の抑制や電力消費量の低減等、格別の効果が得られる。このように、新方式の技術は、携帯端末130のように特に省電力化が求められる小型の電子機器に対して好適に用いられる。上記の通り、新方式の技術は、消費電力が比較的大きな一部の回路を設けずに済むようにして省電力化を図るものである。
一方、消費電力が比較的大きい一部回路の動作制御を適切に行うことで省電力化を図る方法も考えられる。例えば、データ伝送が行われていない間、携帯端末130のシリアライザ134、及びデシリアライザ138はほとんど使用されない状態になるため、これらの構成要素に含まれる一部又は全部回路の動作を停止状態にするスリープモードの導入は省電力化に大きく寄与する。以下、このような一部回路の動作制御による省電力化方法について具体的に説明する。
[1−4:モード切り替え機能を搭載したインターフェース回路の構成例]
これまで、シリアライザ134、及びデシリアライザ138を有する携帯端末130の構成について説明してきた。しかし、上記新方式に係る技術の適用範囲は、必ずしも携帯端末130に限定されるものではない。より一般化して言えば、新方式の技術は、シリアライザ134に相当するマスタデバイスと、デシリアライザ138に相当するスレーブデバイスとを有し、マスタ/スレーブ間でデータ伝送するような任意の電子機器に適用可能である。つまり、このような電子機器の一例が上記の携帯端末130なのである。そこで、以下の説明においては、より一般化した表現を用いて、マスタデバイスとスレーブデバイスとの間のデータ伝送方法について考えることにする。
ここでは、消費電力が比較的大きい一部回路の動作制御を適切に行うことで省電力化する方法について説明する。特に、図7、図8を参照しながら、一部回路の動作モードを適切に切り替える方法、及び当該切り替え方法を実現することが可能なインターフェース回路200の構成例について説明する。図7は、インターフェース回路200のマスタデバイスの構成例を示す説明図である。一方、図8は、インターフェース回路200のスレーブデバイスの構成例を示す説明図である。なお、図7に示すマスタデバイスと、図8に示すスレーブデバイスとはインターフェース208を介して接続されているものとする。
(マスタデバイスについて)
まず、図7を参照しながら、動作モードの切り替え制御を行うことが可能なマスタデバイスの回路構成例について説明する。なお、ここではマスタ/スレーブがスリープモードに移行し、再びノーマルモードへと復帰するまでの一連の流れに沿って説明する。但し、スリープモードとは、一部回路の動作を停止状態にした省電力モードのことを意味する。また、ノーマルモードは、全ての回路を動作状態にして高速データ伝送が可能な状態にした通常モードのことを意味する。
図7に示すように、マスタデバイスは、符号化器202と、送信アンプ204と、送信制御部206と、スリープ制御部210と、受信アンプ212と、復号器214とを有する。そして、マスタデバイスは、インターフェース208を介してスレーブデバイスに接続されている。
まず、インターフェース回路200のマスタデバイスに送信データが入力されると、その送信データは、符号化器202に入力される。符号化器202では、送信データに対して所定の符号化方式に基づく符号化処理が施され、符号化データに変換される。符号化器202から出力された符号化データは、送信アンプ204に入力される。送信アンプ204では、符号化器202から入力された符号化データが所定の信号レベルに増幅される。送信アンプ204で増幅された符号化データは、インターフェース208を通じてスレーブデバイスに送信される。
また、マスタデバイスには、インターフェース208を通じてスレーブデバイスから符号化データが送信される。インターフェース208を通じて受信した符号化データは、受信アンプ212に入力される。受信アンプ212では、符号化データが所定の信号レベルまで増幅される。受信アンプ212で増幅された符号化データは、復号器214に入力される。復号器214では、受信アンプ212から入力された符号化データに対して所定の符号化方式に基づく復号処理が施され、受信データに変換される。復号器214から出力された受信データは、マスタデバイスの他の構成要素に向けて出力される。
以上説明したように、マスタデバイスは、送信データを符号化してスレーブデバイスに送信すると共に、スレーブデバイスから受信した符号化データを復号して受信データを取得する。インターフェース回路200は、ノーマルモードにおいて、このようなデータ伝送を行う。しかし、データ伝送が行われていない間、これらデータ伝送に係る構成要素はほとんど動作しない。そのため、スリープモードでは、これらの構成要素の一部を停止状態に移行させる。ノーマルモードからスリープモードへの移行を制御する主な構成要素は、スリープ制御部210である。そこで、スリープ制御部210の動作を中心とするノーマルモードとスリープモードとの間の移行処理について説明する。
上記の通り、スリープ制御部210は、マスタデバイスの動作モードをノーマルモードからスリープモードへ移行させたり、スリープモードからノーマルモードへ復帰させたりする回路である。ノーマルモードからスリープモードへ移行する場合、スリープ制御部210は、スリープコマンド・パケットを生成し、符号化器202に入力する。また、スリープ制御部210は、送信制御部206にディセーブル信号を入力する。但し、ディセーブル信号は、回路を停止状態に切り替えるための制御信号である。また、イネーブル信号は、回路を動作状態に切り替えるための制御信号である。
上記の通り、スリープモードへ移行する際、符号化器202には、スリープコマンド・パケットが入力される。スリープコマンド・パケットが入力されると、符号化器202は、スリープコマンド・パケットを符号化して符号化データを生成する。符号化器202から出力された符号化データは、送信アンプ204に入力される。送信アンプ204では、符号化器202から入力された符号化データが所定の信号レベルに増幅される。送信アンプ204で増幅された符号化データは、インターフェース208を通じてスレーブデバイスに送信される。
また、スリープモードへ移行する際、送信制御部206にはスリープ制御部210からディセーブル信号が入力されるが、送信制御部206には、ディセーブル信号の他にも送信状態と受信状態とを切り替えるための送受信切り替え信号が入力される。送信制御部206は、送受信切り替え信号の入力に応じて、送信状態の場合に送信アンプ204を動作状態にし、受信状態の場合に送信アンプ204を停止状態にする。また、送信状態においてディセーブル信号が入力されると、送信制御部206は、送信アンプ204を停止状態にする。一方、受信状態においてディセーブル信号が入力された場合、送信制御部206は、送信アンプ204を停止状態のまま維持する。
上記の通り、スリープモードへ移行する際、スリープコマンド・パケットがスレーブデバイスに送信される。スレーブデバイスに送信されたスリープコマンド・パケットが正しく受信されると、スレーブデバイスからマスタデバイスへACK(ACKnowledgement)パケットを含む符号化データが送信される。インターフェース208を通じて受信した符号化データは、受信アンプ212に入力される。受信アンプ212では、符号化データが所定の信号レベルまで増幅される。
受信アンプ212で増幅された符号化データは、復号器214に入力される。復号器214では、受信アンプ212から入力された符号化データに対して所定の符号化方式に基づく復号処理が施され、ACKパケットに変換される。復号器214から出力されたACKパケットは、スリープ制御部210に入力される。復号器214からACKパケットが入力されると、スリープ制御部210は、インターフェース208にDCレベルを供給する。さらに、スリープ制御部210は、受信アンプ212にディセーブル信号を入力し、受信アンプ212の動作を停止状態に切り替える。
なお、スリープモードからノーマルモードへ復帰する場合、スリープ制御部210は、供給しているDCレベルを操作してスレーブデバイスに動作モードの切り替えを通知する。また、スリープ制御部210は、送信制御部206にイネーブル信号を入力し、送信アンプ204を動作可能な状態に切り替える。さらに、スリープ制御部210は、受信アンプ212にイネーブル信号を入力し、受信アンプ212を動作状態に切り替える。これらの切り替え処理により、マスタデバイスの動作モードがノーマルモードへと復帰する。
以上説明したように、マスタデバイスは、ノーマルモードからスリープモードへ移行する際、スレーブデバイスにスリープコマンド・パケットを送信すると共に、送信アンプ204の動作を停止させる。なお、ノーマルモードからスリープモードへの移行処理は、例えば、スリープ制御部210に入力される装置状態信号に応じて開始される。ここで言う装置状態信号は、例えば、ユーザ入力が一定期間発生しなかった場合、スリープモードへの動作モード切り替えボタンが押下された場合、電子機器の形状が所定の形状に変形された場合、或いは、ユーザが設定した所定の条件に適合した場合に発せられる。このようにして送信アンプ204の動作が停止されることにより、消費電力が抑制される。
(スレーブデバイスについて)
次に、図8を参照しながら、動作モードの切り替え制御を行うことが可能なスレーブデバイスの回路構成例について説明する。なお、ここではマスタ/スレーブがスリープモードに移行し、再びノーマルモードへと復帰するまでの一連の流れに沿って説明する。
図8に示すように、マスタデバイスは、符号化器232と、送信アンプ234と、送信制御部236と、スリープ制御部238と、レベル検出部240と、受信アンプ242と、復号器244とを有する。そして、スレーブデバイスは、インターフェース208を介してマスタデバイスに接続されている。
まず、インターフェース回路200のスレーブデバイスに送信データが入力されると、その送信データは、符号化器232に入力される。符号化器232では、送信データに対して所定の符号化方式に基づく符号化処理が施され、符号化データに変換される。符号化器232から出力された符号化データは、送信アンプ234に入力される。送信アンプ234では、符号化器232から入力された符号化データが所定の信号レベルに増幅される。送信アンプ234で増幅された符号化データは、インターフェース208を通じてマスタデバイスに送信される。
また、スレーブデバイスには、インターフェース208を通じてマスタデバイスから符号化データが送信される。インターフェース208を通じて受信した符号化データは、受信アンプ242に入力される。受信アンプ242では、符号化データが所定の信号レベルまで増幅される。受信アンプ242で増幅された符号化データは、復号器244に入力される。復号器244では、受信アンプ242から入力された符号化データに対して所定の符号化方式に基づく復号処理が施され、受信データに変換される。復号器244から出力された受信データは、マスタデバイスの他の構成要素に向けて出力される。
以上説明したように、スレーブデバイスは、送信データを符号化してマスタデバイスに送信すると共に、マスタデバイスから受信した符号化データを復号して受信データを取得する。インターフェース回路200は、ノーマルモードにおいて、このようなデータ伝送を行う。しかし、データ伝送が行われていない間、これらデータ伝送に係る構成要素はほとんど動作しない。そのため、スリープモードでは、これらの構成要素の一部を停止状態に移行させる。ノーマルモードからスリープモードへの移行を制御する主な構成要素は、スリープ制御部238である。そこで、スリープ制御部238の動作を中心とするノーマルモードとスリープモードとの間の移行処理について説明する。
スリープ制御部238は、スレーブデバイスの動作モードをノーマルモードからスリープモードへ移行させたり、スリープモードからノーマルモードへ復帰させたりする回路である。スリープモードからノーマルモードへの移行処理は、マスタデバイスから送信されるスリープコマンド・パケットに応じて開始される。ノーマルモードからスリープモードへ移行する場合、スリープ制御部238は、スリープコマンド・パケットを正しく受信したことを示すスリープACKパケットを生成し、符号化器232に入力する。また、スリープ制御部238は、送信制御部236にディセーブル信号を入力する。
上記の通り、スリープモードへ移行する際、符号化器232には、スリープACKパケットが入力される。スリープACKパケットが入力されると、符号化器232は、スリープACKパケットを符号化して符号化データを生成する。符号化器232から出力された符号化データは、送信アンプ234に入力される。送信アンプ234では、符号化器232から入力された符号化データが所定の信号レベルに増幅される。送信アンプ234で増幅された符号化データは、インターフェース208を通じてマスタデバイスに送信される。
また、スリープモードへ移行する際、送信制御部236にはスリープ制御部238からディセーブル信号が入力されるが、送信制御部236には、ディセーブル信号の他にも送信状態と受信状態とを切り替えるための送受信切り替え信号が入力される。送信制御部236は、送受信切り替え信号の入力に応じて、送信状態の場合に送信アンプ234を動作状態にし、受信状態の場合に送信アンプ234を停止状態にする。また、送信状態においてディセーブル信号が入力されると、送信制御部236は、送信アンプ234を停止状態にする。一方、受信状態においてディセーブル信号が入力された場合、送信制御部236は、送信アンプ234を停止状態のまま維持する。
上記の通り、スリープモードへ移行する際、スリープコマンド・パケットを符号化した符号化データがマスタデバイスからスレーブデバイスに送信される。この符号化データは、インターフェース208を介してスレーブデバイスに受信され、受信アンプ242に入力される。受信アンプ242では、符号化データが所定の信号レベルまで増幅される。
受信アンプ242で増幅された符号化データは、復号器244に入力される。復号器244では、受信アンプ242から入力された符号化データに対して所定の符号化方式に基づく復号処理が施され、スリープコマンド・パケットに変換される。復号器244から出力されたスリープコマンド・パケットは、スリープ制御部238に入力される。復号器214からスリープコマンド・パケットが入力されると、スリープ制御部238は、上記のように、送信制御部236に対してディセーブル信号を入力する。また、スリープ制御部238は、スリープコマンド・パケットが正しく受信されたことを示すACKパケットを符号化器232に入力する。さらに、スリープ制御部238は、受信アンプ242にディセーブル信号を入力し、受信アンプ242の動作を停止状態に切り替える。
以上説明したように、スレーブデバイスは、ノーマルモードからスリープモードへ移行する際、マスタデバイスからスリープコマンド・パケットを受信し、正しく受信された場合にマスタデバイスにACKパケットを送信する。そして、スレーブデバイスは、送信アンプ234の動作を停止させる。このようにして送信アンプ204の動作が停止されることにより、消費電力が抑制される。
一方で、スレーブデバイスは、マスタデバイスから送信されるインターフェース信号に応じてスリープモードからノーマルモードへ移行する。ここで言うインターフェース信号は、スリープモードにおいてマスタデバイスから供給されているDCレベルの変化を利用して送信される信号である。上記の通り、マスタデバイスは、スリープモードからノーマルモードへと移行する場合、スリープ制御部210によりDCレベルを操作する。このような操作によるDCレベルの変化(インターフェース信号)は、スレーブデバイスのレベル検出部240において検出される。
レベル検出部240で検出されたインターフェース信号は、スリープ制御部238に入力される。インターフェース信号が入力されると、スリープ制御部238は、送信制御部236にイネーブル信号を入力し、送信アンプ234を動作可能な状態に切り替える。さらに、スリープ制御部238は、受信アンプ242にイネーブル信号を入力し、受信アンプ242を動作状態に切り替える。これらの切り替え処理により、スレーブデバイスの動作モードがノーマルモードへと復帰する。
(課題の整理3)
以上、インターフェース回路200における動作モードの切り替え方法、及び当該切り替え方法を実現することが可能な回路構成について説明した。インターフェース回路200においては、インターフェース208を通じて供給されるDCレベルを操作することにより、スリープモードからノーマルモードへの移行をスレーブデバイスに伝達している。しかし、インターフェース208を通じてDC電源を供給するようなシステムにおいては、レベル検出部240の前段でDCレベルがカットされてしまうため、インターフェース信号を検出することができない。
例えば、上記の新方式に係る符号化方式は、データ成分とクロック成分とを含み、DC成分を含まない多値符号に変換して伝送する方式である。つまり、新方式の多値符号はDCフリーである。そのため、新方式の多値符号は、携帯端末130の接続部106に配線される信号線の本数を減らすことを目的としてDC電源に重畳して伝送される。その結果、受信側でDC電源が分離され、データ成分とクロック成分とを含む受信信号からDC成分がカットされる。このような理由から、新方式に係る符号化方式を用いたシステムに上記のモード切り替え方法を適用することは出来ないのである。従って、新方式の技術が有する格別の効果を維持しつつ、動作モードの切り替えによる省電力化を図るためには、更なる工夫が求められる。
このような課題に鑑み、本件発明者は、上記の新方式に係る技術を採用したシステムに対して適用可能な動作モードの切り替え方法を考案した。以下、当該動作モードの切り替え方法について具体的に説明する。
<2:実施形態>
本発明の一実施形態について説明する。本実施形態は、DCレベルの変化を利用してインターフェース信号を送受信することが出来ないシステムにも適用可能な動作モードの切り替え方法を提案するものである。以下、本実施形態に係る動作モードの切り替え方法及び当該切り替え方法を実現することが可能なインターフェース回路300の回路構成について説明する。なお、インターフェース回路300は、上記のインターフェース回路200と同様に、マスタデバイスとスレーブデバイスとをインターフェースする回路である。また、インターフェース回路300には、高速データ伝送用の広帯域受信手段、及び低速データ伝送用の狭帯域受信手段が搭載されているものとする。
(動作モードの例示)
まず、本実施形態において想定する動作モードについて例示する。但し、本実施形態に係る技術の適用範囲については、これらの例に限定されないことは言うまでもない。本実施形態においては、動作モードとして、ノーマルモード、スリープモード、ディープスリープモードの3つを考える。
ノーマルモードは、高速なデータ伝送を行える状態を示す動作モードである。そして、スリープモードは、広帯域受信手段をディセーブルにし、狭帯域受信手段をイネーブルにする動作モードである。さらに、ディープスリープモードは、広帯域受信手段をディセーブルにし、狭帯域受信手段をイネーブルにし、PLL等のクロック生成手段をディセーブルにする動作モードである。
広帯域受信手段は、狭帯域受信手段よりも消費電力が大きい。そのため、ノーマルモードは、スリープモードよりも消費電力が大きい。但し、スリープモードでは広帯域受信手段がディセーブルにされるため、高速データ伝送が出来ない。また、ディープスリープモードでは、スリープモードでは動作していたPLL等のクロック生成手段がディセーブルにされるため、スリープモードよりも消費電力が低減される。
上記スリープモードからノーマルモードへの移行は、例えば、マスタデバイスからスレーブデバイスへ起動信号が送信されることで行われる。但し、本実施形態において用いられる起動信号は図13に示すようなクロックパルスである。このクロックパルスの周波数は、図14に示す周波数スペクトラムのように、ノーマルモードで使用されるデータクロックの周波数(データ信号の周波数)よりも十分に低く設定される。例えば、データクロックの周波数が250MHz程度に設定され、クロックパルスの周波数が10MHz程度に設定される。もちろん、クロックパルスの周波数は、DC遮断の伝送路を通過することが可能な程度の値に設定される。このような構成にすることにより、狭帯域の受信アンプを用いてもクロックパルスを受信することが可能になる。
[2−1:モード切り替え機能を搭載したインターフェース回路の構成例]
次に、図9、図10を参照しながら、本実施形態に係るインターフェース回路300の回路構成について説明する。図9は、インターフェース回路300のマスタデバイスの構成例を示す説明図である。一方、図10は、インターフェース回路300のスレーブデバイスの構成例を示す説明図である。なお、図9に示すマスタデバイスと、図10に示すスレーブデバイスとはコンデンサ312を介して接続されているものとする。但し、図中に示したコンデンサ312は、本実施形態において想定する伝送路が持つDC遮断特性を明示するために記載されているものである。
(マスタデバイスについて)
まず、図9を参照しながら、動作モードの切り替え制御を行うことが可能なマスタデバイスの回路構成例について説明する。なお、ここではマスタ/スレーブがスリープモードに移行し、再びノーマルモードへと復帰するまでの一連の流れに沿って説明する。
図9に示すように、マスタデバイスは、データ送受信制御部302と、符号化器304と、送信アンプ306と、送信制御部308と、データクロック生成器310と、広帯域受信アンプ314と、復号器316と、スリープ制御部318とを有する。さらに、マスタデバイスは、パルス生成器320と、送信アンプ322と、狭帯域受信アンプ324と、検出器326とを有する。そして、マスタデバイスは、コンデンサ312によるDC遮断特性を有するインターフェースを介してスレーブデバイスに接続されている。
まず、データ送受信制御部302から符号化器304に送信データが入力される。符号化器304では、送信データに対して所定の符号化方式に基づく符号化処理が施され、符号化データに変換される。符号化器304から出力された符号化データは、送信アンプ306に入力される。送信アンプ306では、符号化器304から入力された符号化データが所定の信号レベルに増幅される。送信アンプ306で増幅された符号化データは、コンデンサ312、インターフェースを通じてスレーブデバイスに送信される。なお、符号化データの送受信は、時分割多重により行われる。
また、マスタデバイスには、インターフェースを通じてスレーブデバイスから符号化データが送信される。インターフェースを通じて受信した符号化データは、広帯域受信アンプ314に入力される。広帯域受信アンプ314では、符号化データが所定の信号レベルまで増幅される。広帯域受信アンプ314で増幅された符号化データは、復号器316に入力される。復号器316では、広帯域受信アンプ314から入力された符号化データに対して所定の符号化方式に基づく復号処理が施され、受信データに変換される。復号器316から出力された受信データは、データ送受信制御部302に入力される。
以上説明したように、マスタデバイスは、送信データを符号化してスレーブデバイスに送信すると共に、スレーブデバイスから受信した符号化データを復号して受信データを取得する。インターフェース回路300は、ノーマルモードにおいて、このようなデータ伝送を行う。次に、ノーマルモードからスリープモードへの移行処理について説明する。ノーマルモードからスリープモードへの移行を制御する主な構成要素は、スリープ制御部318である。そこで、スリープ制御部318の構成を中心に説明する。
スリープ制御部318は、マスタデバイスの動作モードをノーマルモードからスリープモードへ移行させたり、スリープモードからノーマルモードへ復帰させたりする回路である。ノーマルモードからスリープモードへ移行する場合、スリープ制御部318は、スリープコマンド・パケットを生成する。スリープ制御部318で生成されたスリープコマンド・パケットは、データ送受信制御部302に入力される。データ送受信制御部302では、スリープ制御部318から入力されたスリープコマンド・パケットが送信データとして再構成される。データ送受信制御部302から出力された送信データは、符号化器304に入力される。
スリープコマンド・パケットが入力されると、符号化器304は、スリープコマンド・パケットを符号化して符号化データを生成する。符号化器304から出力された符号化データは、送信アンプ306に入力される。送信アンプ306では、符号化器304から入力された符号化データが所定の信号レベルに増幅される。送信アンプ306で増幅された符号化データは、コンデンサ312、インターフェースを通じてスレーブデバイスに送信される。
スレーブデバイスに送信されたスリープコマンド・パケットが正しく受信されると、スレーブデバイスからマスタデバイスへACKパケットを含む符号化データが送信される。インターフェースを通じて受信した符号化データは、広帯域受信アンプ314に入力される。広帯域受信アンプ314では、符号化データが所定の信号レベルまで増幅される。広帯域受信アンプ314で増幅された符号化データは、復号器316に入力される。復号器316では、広帯域受信アンプ314から入力された符号化データに対して所定の符号化方式に基づく復号処理が施され、ACKパケットに変換される。
復号器316から出力されたACKパケットは、受信データとしてデータ送受信制御部302に入力される。そして、データ送受信制御部302に入力されたACKパケットは、スリープ制御部318に入力される。データ送受信制御部302からACKパケットが入力されると、スリープ制御部318は、送信制御部308にデータ送信制御信号としてディセーブル信号を入力し、送信アンプ306の動作を停止状態にする。さらに、スリープ制御部318は、広帯域受信アンプ314に広帯域受信アンプ制御信号としてディセーブル信号を入力し、広帯域受信アンプ314の動作を停止状態に切り替える。
また、スリープモードへ移行する際、送信制御部308には、ディセーブル信号の他にも送信状態と受信状態とを切り替えるための送受信切り替え信号が入力される。送信制御部308は、送受信切り替え信号の入力に応じて、送信状態の場合に送信アンプ306を動作状態にし、受信状態の場合に送信アンプ306を停止状態にする。但し、送信状態においてディセーブル信号が入力されると、送信制御部308は、送信アンプ306を停止状態にする。一方、受信状態においてディセーブル信号が入力された場合、送信制御部308は、送信アンプ306を停止状態のまま維持する。
このように、スリープコマンド・パケット、ACKパケットの送受信を通じてスリープモードへの移行準備が完了したことが確認されると、マスタデバイスは、送信アンプ306、及び広帯域受信アンプ314の動作を停止状態に切り替える。さらに、ディープスリープモードに切り替える場合には、スリープ制御部318からデータクロック生成器310にデータクロック制御信号としてディセーブル信号が入力され、データクロック生成器310の動作が停止状態に切り替えられる。データクロック生成器310は、送信データのクロックを発生させる手段である。そして、データクロック生成器310で生成されたデータクロックは、符号化器304及び復号器316に入力され、送信データの符号化及び受信データの復号に利用される。
次に、スリープモードからノーマルモードへ復帰する場合について説明する。スリープモードからノーマルモードへ復帰する場合、スリープ制御部318は、パルス生成器320に対してパルスを送信するように指示を与える。この指示を受けたパルス生成器320は、起動信号として、図13に示すようなクロックパルスを生成する。そして、パルス生成器320で生成されたクロックパルスは、送信アンプ322に入力される。送信アンプ322は、パルス生成器320から入力されたクロックパルスを所定の振幅レベルまで増幅する。そして、送信アンプ322で増幅されたクロックパルスは、コンデンサ312、インターフェースを介してスレーブデバイスに送信される。
また、スリープ制御部318は、広帯域受信アンプ314に対し、広帯域受信アンプ制御信号としてイネーブル信号を入力する。スリープ制御部318からイネーブル信号が入力されると、広帯域受信アンプ314は、停止状態から動作状態に動作モードを切り替える。さらに、スリープ制御部318は、送信制御部308にデータ送信制御信号としてイネーブル信号を入力し、送信アンプ306を動作可能な状態に切り替える。なお、ディープスリープモードからノーマルモードへと復帰する場合には、スリープ制御部318からデータクロック生成器310にデータクロック制御信号としてイネーブル信号が入力され、データクロック生成器310が動作状態に切り替えられる。これらの切り替え処理により、マスタデバイスの動作モードがノーマルモードへと復帰する。
このようにしてノーマルモードへと復帰すると、データ送受信制御部302は、フレーム信号の送信を開始する。例えば、データ送受信制御部302は、フレームデータを周期的に符号化器304に入力し、送信アンプ306、コンデンサ312、インターフェースを介してスレーブデバイスに送信する。次いで、スリープ制御部318は、キャリブレーションパケットの連続送信を開始する。例えば、スリープ制御部318は、キャリブレーションパケットを周期的にデータ送受信制御部302に入力し、データ送受信制御部302、符号化器304、送信アンプ306、コンデンサ312、インターフェースを介してスレーブデバイスに送信する。
ノーマルモードへと復帰する際、スレーブデバイスでも、キャリブレーションが実行される。マスタデバイスからスレーブデバイスにキャリブレーションパケットが送信され、スレーブデバイスにおいてキャリブレーションパケットが正しく受信されると、スレーブデバイスは、キャリブレーション完了パケットをマスタデバイスに送信する。送信されたキャリブレーション完了パケットは、インターフェース、コンデンサ312、広帯域受信アンプ314、復号器316を介してデータ送受信制御部302に入力される。
データ送受信制御部302に入力されたキャリブレーション完了パケットは、スリープ制御部318に入力される。データ送受信制御部302からキャリブレーション完了パケットが入力されると、スリープ制御部318は、キャリブレーションパケットの送信を中止する。このようにしてキャリブレーションパケットの送信が中止された段階で、ノーマルモードへの移行が完了する。このように、本実施形態においては、クロックパルスを用いてスリープモードからノーマルモードへの移行通知が行われる。そのため、コンデンサ312を含むDC遮断のインターフェースを採用したシステムにおいても、マスタデバイスからスレーブデバイスへと起動信号を送信することが可能になる。
さて、ここまではマスタデバイスがノーマルモードへの切り替え指示を行う構成について説明してきた。次に、スレーブデバイスがノーマルモードへの切り替え指示を行う構成について説明する。この場合、ノーマルモードへの切り替え指示を通知するためのクロックパルスは、スレーブデバイスからマスタデバイスへと送信される。
まず、スレーブデバイスからマスタデバイスへとクロックパルスが送信される。ここで送信されたクロックパルスは、インターフェース、コンデンサ312を介して狭帯域受信アンプ324に入力される。なお、スリープモードでは、広帯域受信アンプ314はディセーブルされているが、狭帯域受信アンプ324はイネーブルの状態にある。狭帯域受信アンプ324に入力されたクロックパルスを含む受信信号は、所定の振幅レベルに増幅される。そして、狭帯域受信アンプ324で増幅された受信信号は、検出器326に入力される。検出器326では、受信信号からクロックパルスが検出される。そして、検出器326で検出されたクロックパルスは、スリープ制御部318に入力される。
なお、検出器326の機能は、例えば、図15のようなクロックパルス検出回路を用いて実現される。このクロックパルス検出回路は、消費電力の小さい低周波クロックでリセットをかけ、クロックパルスの波数をカウントする回路である。この回路を用いると、所定以上の波数を持つ信号を検出することができる。なお、SAW(Surface Acoustic Wave)を利用してクロックパルスを検出するように構成することも可能である。
さて、クロックパルスが入力されると、スリープ制御部318は、広帯域受信アンプ314に広帯域受信アンプ制御信号としてイネーブル信号を入力し、広帯域受信アンプ314を動作状態に切り替える。また、スリープ制御部318は、送信制御部308にデータ送信制御信号としてイネーブル信号を入力し、送信アンプ306を動作可能な状態に切り替える。また、ディープスリープモードからノーマルモードへ切り替える場合、スリープ制御部318は、データクロック生成器310にデータクロック制御信号としてイネーブル信号を入力し、データクロック生成器310を動作状態に切り替える。送信アンプ306、広帯域受信アンプ314が動作状態に切り替わると、スリープ制御部318は、キャリブレーション処理を実行する。
マスタデバイスからノーマルモードへの切り替え指示を送信した場合と同様に、データ送受信制御部302は、フレーム信号の送信を開始する。例えば、データ送受信制御部302は、フレームデータを周期的に符号化器304に入力し、送信アンプ306、コンデンサ312、インターフェースを介してスレーブデバイスに送信する。次いで、スリープ制御部318は、キャリブレーションパケットの連続送信を開始する。例えば、スリープ制御部318は、キャリブレーションパケットを周期的にデータ送受信制御部302に入力し、データ送受信制御部302、符号化器304、送信アンプ306、コンデンサ312、インターフェースを介してスレーブデバイスに送信する。
ノーマルモードへと復帰する際、スレーブデバイスでも、キャリブレーションが実行される。マスタデバイスからスレーブデバイスにキャリブレーションパケットが送信され、スレーブデバイスにおいてキャリブレーションパケットが正しく受信されると、スレーブデバイスは、キャリブレーション完了パケットをマスタデバイスに送信する。送信されたキャリブレーション完了パケットは、インターフェース、コンデンサ312、広帯域受信アンプ314、復号器316を介してデータ送受信制御部302に入力される。
データ送受信制御部302に入力されたキャリブレーション完了パケットは、スリープ制御部318に入力される。データ送受信制御部302からキャリブレーション完了パケットが入力されると、スリープ制御部318は、キャリブレーションパケットの送信を中止する。このようにしてキャリブレーションパケットの送信が中止された段階で、ノーマルモードへの移行が完了する。このように、本実施形態においては、クロックパルスを用いてスリープモードからノーマルモードへの移行通知が行われる。そのため、コンデンサ312を含むDC遮断のインターフェースを採用したシステムにおいても、スレーブデバイスからマスタデバイスへと起動信号を送信することが可能になる。
(スレーブデバイスについて)
まず、図10を参照しながら、動作モードの切り替え制御を行うことが可能なスレーブデバイスの回路構成例について説明する。なお、ここではマスタ/スレーブがスリープモードに移行し、再びノーマルモードへと復帰するまでの一連の流れに沿って説明する。
図10に示すように、スレーブデバイスは、データ送受信制御部332と、符号化器334と、送信アンプ336と、送信制御部338と、データクロック生成器340と、広帯域受信アンプ344と、復号器346と、スリープ制御部348とを有する。さらに、スレーブデバイスは、パルス生成器350と、送信アンプ352と、狭帯域受信アンプ354と、検出器356とを有する。そして、スレーブデバイスは、コンデンサ312によるDC遮断特性を有するインターフェースを介してマスタデバイスに接続されている。
まず、データ送受信制御部335から符号化器334に送信データが入力される。符号化器334では、送信データに対して所定の符号化方式に基づく符号化処理が施され、符号化データに変換される。符号化器334から出力された符号化データは、送信アンプ336に入力される。送信アンプ336では、符号化器334から入力された符号化データが所定の信号レベルに増幅される。送信アンプ336で増幅された符号化データは、コンデンサ342、インターフェースを通じてマスタデバイスに送信される。なお、符号化データの送受信は、時分割多重により行われる。
また、スレーブデバイスには、インターフェースを通じてマスタデバイスから符号化データが送信される。インターフェースを通じて受信した符号化データは、広帯域受信アンプ344に入力される。広帯域受信アンプ344では、符号化データが所定の信号レベルまで増幅される。広帯域受信アンプ344で増幅された符号化データは、復号器346に入力される。復号器346では、広帯域受信アンプ344から入力された符号化データに対して所定の符号化方式に基づく復号処理が施され、受信データに変換される。復号器346から出力された受信データは、データ送受信制御部332に入力される。
以上説明したように、スレーブデバイスは、送信データを符号化してマスタデバイスに送信すると共に、マスタデバイスから受信した符号化データを復号して受信データを取得する。インターフェース回路300は、ノーマルモードにおいて、このようなデータ伝送を行う。次に、ノーマルモードからスリープモードへの移行処理について説明する。ノーマルモードからスリープモードへの移行を制御する主な構成要素は、スリープ制御部348である。そこで、スリープ制御部348の構成を中心に説明する。
スリープ制御部348は、スレーブデバイスの動作モードをノーマルモードからスリープモードへ移行させたり、スリープモードからノーマルモードへ復帰させたりする回路である。上記の通り、ノーマルモードからスリープモードへ移行する場合、マスタデバイスからスレーブデバイスへスリープコマンド・パケットが送信される。スリープコマンド・パケットは、インターフェース、コンデンサ312を介して広帯域受信アンプ344に入力される。広帯域受信アンプ344では、スリープコマンド・パケットが所定の振幅レベルに増幅される。広帯域受信アンプ344で増幅されたスリープコマンド・パケットは、復号器346で復号され、データ送受信制御部332に入力される。
データ送受信制御部332に入力されたスリープコマンド・パケットは、スリープ制御部348に入力される。スリープコマンド・パケットを正しく受信したスリープ制御部348は、ACKパケットを生成する。スリープ制御部348で生成されたACKパケットは、データ送受信制御部335に入力される。データ送受信制御部335では、スリープ制御部348から入力されたACKパケットが送信データとして再構成される。データ送受信制御部335から出力された送信データは、符号化器334に入力される。
ACKパケットが入力されると、符号化器334は、ACKパケットを符号化して符号化データを生成する。符号化器334から出力された符号化データは、送信アンプ336に入力される。送信アンプ336では、符号化器334から入力された符号化データが所定の信号レベルに増幅される。送信アンプ336で増幅された符号化データは、コンデンサ342、インターフェースを通じてマスタデバイスに送信される。ACKパケットを送信すると、スリープ制御部348は、送信制御部338にデータ送信制御信号としてディセーブル信号を入力し、送信アンプ336の動作を停止状態にする。さらに、スリープ制御部348は、広帯域受信アンプ344に広帯域受信アンプ制御信号としてディセーブル信号を入力し、広帯域受信アンプ344の動作を停止状態に切り替える。
また、スリープモードへ移行する際、送信制御部338には、ディセーブル信号の他にも送信状態と受信状態とを切り替えるための送受信切り替え信号が入力される。送信制御部338は、送受信切り替え信号の入力に応じて、送信状態の場合に送信アンプ336を動作状態にし、受信状態の場合に送信アンプ336を停止状態にする。但し、送信状態においてディセーブル信号が入力されると、送信制御部338は、送信アンプ336を停止状態にする。一方、受信状態においてディセーブル信号が入力された場合、送信制御部338は、送信アンプ336を停止状態のまま維持する。
このように、ACKパケットを送信してスリープモードへの移行準備が完了すると、スレーブデバイスは、送信アンプ336、及び広帯域受信アンプ344の動作を停止状態に切り替える。なお、スレーブデバイスには、ディープスリープモードが設定されていない。これは、スレーブデバイスに設けられるデータクロック生成器340の構成が、マスタデバイスに設けられるデータクロック生成器310の構成と異なるからである。新方式に係るクロック再生方法については既に述べた通りであるが、データクロック生成器340は、新方式のものと同様に受信信号の極性反転周期に基づいてクロックを再生するものである。そのため、データクロック生成器340にはPLLが設けられておらず、データクロック生成器340を停止状態にすることにより得られる消費電力の低減効果は小さい。従って、スレーブデバイスにディープスリープモードを設ける利点は少ないのである。
次に、スリープモードからノーマルモードへ復帰する場合について説明する。スリープモードからノーマルモードへ復帰する場合、スリープ制御部348は、パルス生成器350に対してパルスを送信するように指示を与える。この指示を受けたパルス生成器350は、起動信号として、図13に示すようなクロックパルスを生成する。そして、パルス生成器350で生成されたクロックパルスは、送信アンプ352に入力される。送信アンプ352は、パルス生成器350から入力されたクロックパルスを所定の振幅レベルまで増幅する。そして、送信アンプ352で増幅されたクロックパルスは、コンデンサ312、インターフェースを介してスレーブデバイスに送信される。
また、スリープ制御部348は、広帯域受信アンプ344に対し、広帯域受信アンプ制御信号としてイネーブル信号を入力する。スリープ制御部348からイネーブル信号が入力されると、広帯域受信アンプ344は、停止状態から動作状態に動作モードを切り替える。さらに、スリープ制御部348は、送信制御部338にデータ送信制御信号としてイネーブル信号を入力し、送信アンプ336を動作可能な状態に切り替える。なお、ディープスリープモードからノーマルモードへと復帰する場合には、スリープ制御部348からデータクロック生成器340にデータクロック制御信号としてイネーブル信号が入力され、データクロック生成器340が動作状態に切り替えられる。これらの切り替え処理により、マスタデバイスの動作モードがノーマルモードへと復帰する。
このようにしてノーマルモードへと復帰すると、マスタデバイスによりキャリブレーションパケットの送信が開始される。また、ノーマルモードへと復帰する際、スレーブデバイスでも、キャリブレーションが実行される。まず、スリープ制御部348は、広帯域受信アンプ344に対してキャリブレーションの開始を指示する。スリープ制御部348から指示を受けると、広帯域受信アンプ344は、AGC(Automatic Gain Control)のゲイン調整等、キャリブレーションを実行する。キャリブレーションが完了すると、広帯域受信アンプ344でキャリブレーションパケットを受信することが可能になる。広帯域受信アンプ344によりキャリブレーションパケットが受信されると、そのキャリブレーションパケットは、データ送受信制御部332を介してスリープ制御部348に入力される。
データ送受信制御部332からキャリブレーションパケットが入力されると、スリープ制御部348は、広帯域受信アンプ344のキャリブレーションを停止させる。そして、スリープ制御部348は、キャリブレーション完了パケットを生成し、データ送受信制御部332に入力する。データ送受信制御部332に入力されたキャリブレーション完了パケットは、符号化器334、送信アンプ336、コンデンサ312、インターフェースを介してマスタデバイスに送信される。このようにしてキャリブレーション完了パケットの送信が完了された段階で、ノーマルモードへの移行が完了する。但し、スレーブデバイスは、マスタデバイスがキャリブレーションパケットの送信を停止するまで、受信したキャリブレーションパケットに対するキャリブレーション完了パケットを送信する。
このように、本実施形態においては、クロックパルスを用いてスリープモードからノーマルモードへの移行通知が行われる。そのため、コンデンサ312を含むDC遮断のインターフェースを採用したシステムにおいても、スレーブデバイスからマスタデバイスへと起動信号を送信することが可能になる。
さて、ここまではスレーブデバイスがノーマルモードへの切り替え指示を行う構成について説明してきた。次に、マスタデバイスがノーマルモードへの切り替え指示を行う構成について説明する。この場合、ノーマルモードへの切り替え指示を通知するためのクロックパルスは、マスタデバイスからスレーブデバイスへと送信される。
まず、マスタデバイスからスレーブデバイスへとクロックパルスが送信される。ここで送信されたクロックパルスは、インターフェース、コンデンサ312を介して狭帯域受信アンプ354に入力される。なお、スリープモードでは、広帯域受信アンプ344はディセーブルされているが、狭帯域受信アンプ354はイネーブルの状態にある。狭帯域受信アンプ354に入力されたクロックパルスを含む受信信号は、所定の振幅レベルに増幅される。そして、狭帯域受信アンプ354で増幅された受信信号は、検出器356に入力される。検出器356では、受信信号からクロックパルスが検出される。そして、検出器356で検出されたクロックパルスは、スリープ制御部348に入力される。
クロックパルスが入力されると、スリープ制御部348は、広帯域受信アンプ344に広帯域受信アンプ制御信号としてイネーブル信号を入力し、広帯域受信アンプ344を動作状態に切り替える。また、スリープ制御部348は、送信制御部338にデータ送信制御信号としてイネーブル信号を入力し、送信アンプ336を動作可能な状態に切り替える。送信アンプ336、広帯域受信アンプ344が動作状態に切り替わると、スリープ制御部348は、キャリブレーション処理を実行する。
スレーブデバイスからノーマルモードへの切り替え指示を送信した場合と同様に、ノーマルモードへと復帰すると、マスタデバイスによりキャリブレーションパケットの送信が開始される。また、ノーマルモードへと復帰する際、スレーブデバイスでも、キャリブレーションが実行される。まず、スリープ制御部348は、広帯域受信アンプ344に対してキャリブレーションの開始を指示する。スリープ制御部348から指示を受けると、広帯域受信アンプ344は、AGCのゲイン調整等、キャリブレーションを実行する。キャリブレーションが完了すると、広帯域受信アンプ344でキャリブレーションパケットを受信することが可能になる。広帯域受信アンプ344によりキャリブレーションパケットが受信されると、そのキャリブレーションパケットは、データ送受信制御部332を介してスリープ制御部348に入力される。
データ送受信制御部332からキャリブレーションパケットが入力されると、スリープ制御部348は、広帯域受信アンプ344のキャリブレーションを停止させる。そして、スリープ制御部348は、キャリブレーション完了パケットを生成し、データ送受信制御部332に入力する。データ送受信制御部332に入力されたキャリブレーション完了パケットは、符号化器334、送信アンプ336、コンデンサ312、インターフェースを介してマスタデバイスに送信される。このようにしてキャリブレーション完了パケットの送信が完了された段階で、ノーマルモードへの移行が完了する。但し、スレーブデバイスは、マスタデバイスがキャリブレーションパケットの送信を停止するまで、受信したキャリブレーションパケットに対するキャリブレーション完了パケットを送信する。
このように、本実施形態においては、クロックパルスを用いてスリープモードからノーマルモードへの移行通知が行われる。そのため、コンデンサ312を含むDC遮断のインターフェースを採用したシステムにおいても、スレーブデバイスからマスタデバイスへと起動信号を送信することが可能になる。
以上、本実施形態に係るインターフェース回路300の回路構成例について説明した。また、本実施形態に係る動作モードの切り替え方法について説明した。上記の通り、本実施形態に係る動作モードの切り替え方法においては、スリープモードからノーマルモードへの移行開始をクロックパルスで通知するように構成されている。そのため、DC遮断の伝送路を通じて動作モードの移行開始を通知することが可能になり、上記新方式の符号化方式を採用した電子機器においても、動作モードの切り替え制御を行うことができるようになる。その結果、新方式に係る電子機器の消費電力をさらに低減させることが可能になる。
[2−2:モード切り替え方法の概要]
次に、図11、図12を参照しながら、本実施形態で用いる各動作モード間の遷移が発生する際のトリガーについて説明する。図11は、動作モード間の遷移を示す状態遷移図である。図12は、各動作モード間の遷移が発生する際のトリガー条件を纏めた説明図である。ここでは、マスタデバイスがノーマルモード、スリープモード、ディープスリープモードの3種類をサポートし、スレーブデバイスがノーマルモード、スリープモードの2種類をサポートする場合を想定する。
但し、(システム)ノーマルモードでは、マスタデバイス及びスレーブデバイスが共にノーマルモードとなる。(システム)スリープモードでは、マスタデバイス及びスレーブデバイスが共にスリープモードとなる。(システム)ディープスリープモードでは、マスタデバイスがディープスリープモード、スレーブデバイスがスリープモードとなる。なお、(システム)と表記したのは、マスタデバイス及びスレーブデバイスを含むシステム全体としての動作モードを表現するためである。これらの条件をより詳細に示したのが図11である。
図11に示すように、(システム)ノーマルモードは、マスタデバイスのPLL及び広帯域受信手段がイネーブルであり、スレーブデバイスの広帯域受信手段がイネーブルである。(システム)スリープモードは、マスタデバイスのPLLがイネーブル、広帯域受信手段がディセーブルであり、スレーブデバイスの広帯域受信手段がディセーブルである。(システム)ディープスリープモードは、マスタデバイスのPLL及び広帯域受信手段がディセーブルであり、スレーブデバイスの広帯域受信手段がディセーブルである。
また、(システム)ノーマルモードから(システム)スリープモードへはトリガ1、5により遷移する。(システム)ノーマルモードから(システム)ディープスリープモードへはトリガ3により遷移する。(システム)スリープモードから(システム)ディープスリープモードへはトリガ3により遷移する。(システム)スリープモードから(システム)ノーマルモードへはトリガ2、6、7により遷移する。(システム)ディープスリープモードから(システム)ノーマルモードへはトリガ4、7により遷移する。(システム)ディープスリープモードから(システム)スリープモードへはトリガ1により遷移する。
図12に示すように、上記のトリガ1は、(システム)ノーマルモードから(システム)スリープモードに移行する要因のうち、マスタデバイスがプロセッサ等(Platform)から指示を受けた場合に発生する。上記のトリガ2は、(システム)スリープモードから(システム)ノーマルモードに移行する要因のうち、マスタデバイスがプロセッサ等(Platform)から指示を受けた場合に発生する。上記のトリガ3は、(システム)ノーマルモードから(システム)ディープスリープモードに移行する要因のうち、マスタデバイスがプロセッサ等(Platform)から指示を受けた場合に発生する。
上記のトリガ4は、(システム)ディープスリープモードから(システム)ノーマルモードに移行する要因のうち、マスタデバイスがプロセッサ等(Platform)から指示を受けた場合に発生する。上記のトリガ5は、(システム)ノーマルモードから(システム)スリープモードに移行する要因のうち、マスタデバイスが各デバイスの状態を監視し、自動的にスリープモードへの移行を開始する場合に発生する。上記のトリガ6は、(システム)スリープモードから(システム)ノーマルモードに移行する要因のうち、マスタデバイスが各デバイスの状態を監視し、自動的にスリープモードへの移行を開始する場合に発生する。上記のトリガ7は、(システム)スリープモードから(システム)ノーマルモードに移行する要因のうち、スレーブデバイスが各デバイスの状態を監視し、自動的にスリープモードへの移行を開始する場合に発生する。
本実施形態に係るモード切り替え方法に関し、動作モード間の遷移が開始される際のトリガとなる条件及び遷移規則は、概ね上記の通りである。以下では、このモード切り替え方法について、より詳細に説明する。
[2−3:モード切り替え方法の詳細]
ここでは、本実施形態に係るモード切り替え方法に関する動作モード間の遷移規則について詳細に説明する。まず、図16A、図16B、図16Cを参照しながら、各動作モードの遷移に関するマスタデバイスの動作について説明する。次いで、図17A、図17Bを参照しながら、各動作モードの遷移に関するスレーブデバイスの動作について説明する。まず、各動作モード及び遷移中の各状態について説明する。
(マスタデバイスの状態遷移に関するモード及び状態の説明)
まず、マスタデバイスの状態遷移に関するモード及び状態の説明を行う。
(ノーマルモード)
ノーマルモードは、広帯域データ伝送が即時に可能な動作状態である。例えば、自動スリープ機能がオフの状態で外部からノーマルモードの指示がある場合にノーマルモードへと遷移する。また、自動スリープ機能がオンの状態でマスタデバイスが伝送状態についてアクティブと判断した場合にノーマルモードへと遷移する。
(スリープモード)
スリープモードは、広帯域受信手段をディセーブルにしているが、広帯域データ伝送に必要なクロック生成器をイネーブルにしている状態である。スリープモードは、ディープスリープモードよりも消費電力は大きい。しかし、ノーマルモードへ遷移する際にクロック生成器を起動する必要がない分だけ、広帯域データ伝送を開始するまでに要する時間が短くて済む。スリープモードからノーマルモードへ移行する場合、マスタデバイスは、広帯域受信手段をイネーブルにすると共に、クロックパルスをスレーブデバイスに送信して、スレーブデバイスの広帯域受信手段をイネーブルにさせる必要がある。
(ディープスリープモード)
ディープスリープモードは、広帯域受信手段及びクロック生成器の両方をディセーブルにしている状態である。ディープスリープモードは、クロック生成器(PLL)の起動に時間がかかる分だけノーマルモードへの復帰が遅くなるが、消費電力をより低減させることが可能である。スリープモードからノーマルモードへ移行する場合、マスタデバイスは、広帯域受信手段をイネーブルにすると共に、クロックパルスをスレーブデバイスに送信して、スレーブデバイスの広帯域受信手段をイネーブルにさせる必要がある。
(アイドリング状態)
自動スリープ機能がオンの状態において、マスタデバイスは、伝送要求の無い状態を検出して自動的にスリープモードに移行する。但し、ノーマルモードとスリープモードとの間の遷移が頻繁に起こらないようにするため、伝送要求の無い状態が検出されても、即座にスリープモードに移行せずに一定時間待機してから移行することが好ましい。そのため、伝送要求の無い状態を検出してから所定時間だけ待ち状態が設けられる。この待ち状態のことをアイドリング状態と呼ぶ。
(ACK待ち状態)
ACK待ち状態は、マスタデバイスがスレーブデバイスにスリープコマンド・パケットを送信した後、スレーブデバイスが送信するACKパケットをマスタデバイスが受信するまでの待ち状態である。
(キャリブレーション完了パケット待ち状態)
図16Aに示したキャリブレーション完了パケット待ち状態(A116)は、マスタデバイスがスレーブデバイスに対してクロックパルスを送信してノーマルモードへの移行を指示した後、スレーブデバイスが送信するキャリブレーション完了パケットを受信するまでの待ち状態である。図16Bに示したキャリブレーション完了パケット待ち状態(B110)は、マスタデバイスがスレーブデバイスからクロックパルスを受信し、ノーマルモードへの移行手続きを行った後、スレーブデバイスが送信するキャリブレーション完了パケットを受信するまでの待ち状態である。
以上、各動作モード及び遷移中の主な状態について説明した。以下、ノーマルモード、スリープモード、ディープスリープモード間を移行する間に行われるマスタデバイスの動作について説明する。但し、スリープモード、ディープスリープモードへの移行はマスタデバイスが行い、スレーブデバイスは行わないものとする。
(マスタデバイスの状態遷移)
図16Cに示すように、電源がオンにされ(C102)、初期化が行われた後(C104)、ノーマルモードC106に遷移する。例えば、マスタデバイスの外部から指示を受けてノーマルモードからスリープモードに移行する場合(トリガ1、3)、マスタデバイスは、パケット送信回数をリセットする(C112)。次いで、マスタデバイスは、スレーブデバイスに対してスリープコマンド・パケットを送信する(C114)。次いで、マスタデバイスは、タイマーをスタートさせ(C116)、スレーブデバイスから送信されるACKパケットの受信を待つ(C118)。
ACKパケットを受信した場合、マスタデバイスは、図16BのステップB114に進行し、タイマーをストップさせ(B114)、広帯域受信機をディセーブルにすると共に、狭帯域受信機をイネーブルにする(B116)。その後、マスタデバイスは、ステップB118を経由してスリープモードB102に遷移する。また、図16CのステップC118においてACKパケットを受け取ることができず、タイマーがタイムアウトした場合、マスタデバイスは、パケット送信回数を確認する。パケット送信回数が上限に達していない場合、マスタデバイスは、ステップC120の処理に進行し、パケット送信回数を1増加させ(C120)、ステップC114、C116、C118の処理を繰り返す。一方、パケット送信回数が上限に達している場合、マスタデバイスは、ステップS122の処理に進行し、タイマーをストップさせ(C122)、ノーマルモードC106に戻る。
図16Cに示すように、電源がオンにされ(C102)、初期化が行われた後(C104)、ノーマルモードC106に遷移する。例えば、マスタデバイスの外部から指示を受けてノーマルモードからスリープモードに移行する場合(トリガ1、3)、マスタデバイスは、パケット送信回数をリセットする(C112)。次いで、マスタデバイスは、スレーブデバイスに対してスリープコマンド・パケットを送信する(C114)。次いで、マスタデバイスは、タイマーをスタートさせ(C116)、スレーブデバイスから送信されるACKパケットの受信を待つ(C118)。
ACKパケットを受信した場合、マスタデバイスは、図16BのステップB114に進行し、タイマーをストップさせ(B114)、広帯域受信機をディセーブルにすると共に、狭帯域受信機をイネーブルにする(B116)。その後、マスタデバイスは、ステップB118を経由して図16AのステップA128に進行し、クロック生成器をディセーブルにする(A128)。そして、マスタデバイスは、ステップA102に進行してディープスリープモードへと遷移する。
また、図16CのステップC118においてACKパケットを受け取ることができず、タイマーがタイムアウトした場合、マスタデバイスは、パケット送信回数を確認する。パケット送信回数が上限に達していない場合、マスタデバイスは、ステップC120の処理に進行し、パケット送信回数を1増加させ(C120)、ステップC114、C116、C118の処理を繰り返す。一方、パケット送信回数が上限に達している場合、マスタデバイスは、ステップS122の処理に進行し、タイマーをストップさせ(C122)、ノーマルモードC106に戻る。
ノーマルモードC106の状態で伝送すべきデータが無い場合、マスタデバイスは、ステップC108の処理に進行し、タイマーをスタートさせ(C108)、アイドリング状態(C110)に遷移する。伝送すべきデータが発生した場合(アクティブ状態)、マスタデバイスは、再びノーマルモードC106へと遷移する。一方、タイマーがタイムアウトした場合、マスタデバイスは、ステップC112の処理に進行し、パケット送信回数をリセットする(C112)。ステップC112以降の処理は、スリープモード又はディープスリープモードへの遷移に関する上記の処理と同じである。
図16BのスリープモードB102において外部からノーマルモードへの移行指示を受けた場合、又は伝送すべきデータが発生したことを検出した場合(トリガ2、6)、マスタデバイスは、図16AのステップA106の処理に進行し、狭帯域受信機をディセーブルする(A106)。さらに、マスタデバイスは、パケット送信回数をリセットし(A108)、スレーブデバイスに対してクロックパルスを送信する(A110)。
次いで、マスタデバイスは、広帯域受信機をイネーブルにし(A112)、フレーム信号の送信を開始する(A114)。さらに、マスタデバイスは、キャリブレーションパケットの連続送信を開始すると共にタイマーをスタートさせる(A114)。そして、マスタデバイスは、キャリブレーション完了パケット待ち状態A116に遷移する。
キャリブレーション完了パケット待ち状態A116においてキャリブレーション完了パケットを受信した場合、マスタデバイスは、図16BのステップB112に進行し、キャリブレーション・パケットの送信を停止すると共にタイマーを停止する(B112)。そして、マスタデバイスは、図16CのステップC106に進行してノーマルモードへと遷移する。
また、図16Aのキャリブレーション完了パケット待ち状態A116でタイマーがタイムアウトし、かつ、パケット送信回数が上限に達していない場合、マスタデバイスは、ステップA118の処理に進行してキャリブレーション・パケットの送信を停止する(A118)。次いで、マスタデバイスは、パケット送信回数に1を加え(A120)、衝突防止のための時間待ちを行う(A122)。次いで、マスタデバイスは、ステップA110からステップA114の処理を実行した後、再びキャリブレーション完了パケット待ち状態A116に遷移する。
また、図16Aのキャリブレーション完了パケット待ち状態A116でタイマーがタイムアウトし、かつ、パケット送信回数が上限に達している場合、マスタデバイスは、ステップA124の処理に進行し、広帯域受信機をディセーブルにし、狭帯域受信機をイネーブルにする(A124)。次いで、マスタデバイスは、キャリブレーション・パケットの送信を停止し(A126)、図16BのステップB118に進行する。そして、マスタデバイスは、スリープモード又はディープスリープモードへと遷移する。
図16Aのディープ・スリープモードA102において、外部からノーマルモードへの移行指示を受けた場合、又は伝送すべきデータの発生を検出した場合、マスタデバイスは、ステップA104の処理に進行し、クロック生成器をイネーブルにする(A104)。次いで、マスタデバイスは、狭帯域受信機をディセーブルし(A106)、パケット送信回数をリセットする(A108)。次いで、マスタデバイスは、クロックパルスを送信し(A110)、広帯域受信機をイネーブルにする(A112)。次いで、マスタデバイスは、フレーム信号の送信を開始すると共に、キャリブレーションパケットの連続送信を開始してタイマーをスタートさせる(A114)。そして、マスタデバイスは、キャリブレーション完了パケット待ち状態A116に遷移する。
図16BのスリープモードB102においてスレーブデバイスが送信するクロックパルスを検出した場合、マスタデバイスは、ステップB104の処理に進行し、狭帯域受信機をディセーブルする(B104)。次いで、マスタデバイスは、広帯域受信機をイネーブルし(B106)、フレーム信号の送信を開始すると共に、キャリブレーションパケットの連続送信を開始してタイマーをスタートさせる(B110)。そして、マスタデバイスは、キャリブレーション完了パケット待ち状態B110に遷移する。
キャリブレーション完了パケット待ち状態B110においてキャリブレーション完了パケットを受信した場合、マスタデバイスは、キャリブレーション・パケットの送信を停止すると共にタイマーを停止する(B112)。そして、マスタデバイスは、図16CのノーマルモードC106に遷移する。一方、図16Bのキャリブレーション完了パケット待ち状態B110においてキャリブレーション完了パケットを受信出来ずにタイムアウトした場合、マスタデバイスは、ステップB114の処理に進行する。次いで、マスタデバイスは、ステップB116、B118の処理に進行し、スリープモード又はディープスリープモードへと遷移する。
また、図16Aのディープ・スリープモードA102においてスレーブデバイスが送信するクロックパルスを検出した場合、マスタデバイスは、ステップA104の処理に進行し、クロック生成器をイネーブルにする(A104)。次いで、マスタデバイスは、ステップA106の処理に進行し、図16BのスリープモードB102においてクロックパルスを検出した場合と同じ処理を実行する。
図16BのスリープモードB102においてディープ・スリープモードへの移行指示を受けた場合(トリガ3)、マスタデバイスは、図16AのステップA128に進行し、クロック生成器をディセーブルする(A128)。そして、マスタデバイスは、ディープ・スリープモードA102に遷移する。また、ディープ・スリープモードA102においてスリープモードへの移行指示を受けた場合、マスタデバイスは、図16BのステップB120の処理に進行し、クロック生成器をイネーブルする(A120)。そして、マスタデバイスは、スリープモードB102に遷移する。
以上、様々な場合分けをしながら、マスタデバイスが取り得る状態の遷移過程について説明した。次に、スレーブデバイスが取り得る状態遷移について説明する。
(マスタデバイスの状態遷移に関するモード及び状態の説明)
まず、マスタデバイスの状態遷移に関するモード及び状態の説明を行う。
(ノーマルモード)
ノーマルモードは、広帯域データ伝送が即時に可能な動作状態である。但し、スレーブデバイスがマスタデバイスにスリープ・モードへの移行を要求することはない。
(スリープモード)
スリープモードは、広帯域受信機をディセーブルにし、かつ、狭帯域受信機をイネーブルにして消費電力を低減させる状態である。なお、ノーマルモードへの移行は、マスタデバイスが送信するクロックパルスをスレーブデバイスが受信した場合、又はスレーブデバイスが広帯域伝送すべきデータの発生を検出した場合に開始される。
(キャリブレーション・パケット受信待ち状態)
スレーブデバイスに送信要求が発生した場合、スレーブデバイスは、マスタデバイスに対してクロックパルスを送信し、広帯域受信機をイネーブルにする。図17Aのキャリブレーション・パケット受信待ち状態(D114)は、マスタデバイスの広帯域受信機をイネーブルにした後で、マスタデバイスが送信するキャリブレーション・パケットを受け取るまでの待ち状態である。また、スレーブデバイスは、マスタデバイスが送信するクロックパルスを受信した後、広帯域受信機をイネーブルにする。図17Bのキャリブレーション・パケット受信待ち状態(E120)は、マスタデバイスの広帯域受信機がイネーブルになった後で、マスタデバイスが送信するキャリブレーション・パケットを受け取るまでの待ち状態である。
(スレーブデバイスの状態遷移)
次に、ノーマルモード、スリープモード、ディープスリープモード間を遷移する際のスレーブデバイスの動作について説明する。この例では、説明の都合上、スレーブデバイスにディープスリープモードを設けていないが、ディープスリープモードを設けることも可能である。
図17Bに示すように、電源がオンにされ(E102)、初期化が行われた後(E104)、ノーマルモードE106に遷移する。ノーマルモードE106においてスリープコマンドを受信した場合、スレーブデバイスは、ステップE108の処理に進行し、ACKパケットを送信する(E108)。次いで、スレーブデバイスは、広帯域受信機をディセーブルし(E110)、狭帯域受信機をイネーブルする(E112)。そして、スレーブデバイスは、図17AのスリープモードD102に遷移する。
図17AのスリープモードD102において広帯域伝送すべきデータが発生した場合(トリガ7)、スレーブデバイスは、ステップD104に進行し、狭帯域受信機をディセーブルする(D104)。次いで、スレーブデバイスは、パケット送信回数をリセットし(D106)、クロックパルスをマスタデバイスに送信する(D108)。次いで、スレーブデバイスは、広帯域受信機をイネーブルにし(D110)、キャリブレーションを開始すると共にタイマーをスタートさせる(D112)。そして、スレーブデバイスは、キャリブレーション・パケット受信待ち状態D114に遷移する。
図17Aのキャリブレーション・パケット受信待ち状態D114においてキャリブレーション・パケットを受信した場合、又はキャリブレーション・パケットを受信出来ずにタイムアウトし、かつ、クロックパルス送信回数が上限に達した場合(out1)、スレーブデバイスは、ステップD122の処理に進行する。そして、スレーブデバイスは、キャリブレーションを停止し、タイマーをストップさせる(D122)。次いで、スレーブデバイスは、キャリブレーション完了パケットをマスタデバイスに送信し(D124)、図17BのノーマルモードE106に遷移する。
図17Aのキャリブレーション・パケット受信待ち状態D114においてキャリブレーション・パケットを受信出来ずにタイムアウトになり、かつ、クロックパルス送信回数が上限に達していない場合(out2)、スレーブデバイスは、ステップD116の処理に進行する。そして、スレーブデバイスは、キャリブレーションを停止し、送信回数に1を加える(D116)。次いで、スレーブデバイスは、広帯域受信機をディセーブルし(D118)、衝突防止の時間待ちを行い(D120)、ステップD120の処理に進行する。そして、スレーブデバイスは、ステップD108、D110、D112の処理を経てキャリブレーションパケット受信待ち状態D114に遷移する。
図17AのスリープモードD102においてクロックパルスを検出した場合、スレーブデバイスは、図17BのステップE114に進行し、狭帯域受信機をディセーブルにする(E114)。次いで、スレーブデバイスは、広帯域受信機をイネーブルし(E116)、キャリブレーションを開始すると共にタイマーをスタートさせる(E118)。そして、スレーブデバイスは、キャリブレーション・パケット受信待ち状態E120に遷移する。キャリブレーション・パケット受信待ち状態E120においてキャリブレーション・パケットを受信した場合、スレーブデバイスは、ステップE122の処理に進行する。
そして、スレーブデバイスは、キャリブレーションを停止し、タイマーをストップさせる(E122)。次いで、スレーブデバイスは、キャリブレーション完了パケットをマスタデバイスに送信し(E124)、ノーマルモードE106に遷移する。また、図17Bのキャリブレーション・パケット受信待ち状態E120においてキャリブレーション・パケットを受信出来ずにタイムアウトした場合、スレーブデバイスは、キャリブレーションを停止し(E126)、ステップE110、E112の処理を経て図17AのスリープモードD102に遷移する。
図17BのノーマルモードE106において、キャリブレーションパケットを受信した場合、スレーブデバイスは、ステップE124の処理に進行してキャリブレーション完了パケットを送信し(E124)、再びノーマルモードE106に戻る。
以上、本実施形態に係るモード切り替え方法について詳細に説明した。本実施形態の方法を適用することにより、DC成分が通らない伝送路を用いるインタフェースシステムにおいて、スリープモードからノーマルモードへの移行を行うことが出来るようになる。さらに、スリープモードからノーマルモードへの移行確認手順で送信されるパケットを用いてキャリブレーションを行うことにより、時間的に効率の良い起動処理(スリープモードからノーマルモードへの移行)が可能となる。
<3.まとめ>
以下、本実施形態の技術内容について簡単に纏める。本実施形態に係る技術は、マスタデバイス、スレーブデバイスを有するインターフェースシステムにおいて、DC遮断の伝送路を通じてパケットをやり取りしながら動作モードを切り替える方法に関する。特に、スリープモード(又はディープスリープモード)からノーマルモードへの移行を相手デバイスに伝達する際に起動信号としてクロックパルスを用いる点に1つの特徴がある。ここで、起動信号の送受信、及び、キャリブレーション処理を含めた、その後の処理について簡単に纏めて記載する。
(マスタデバイスが起動信号を送信する場合)
まず、マスタデバイスが起動信号を送信する場合について説明する。ディープスリープモードから起動する場合、まず、マスタデバイスは、PLL等のクロック生成回路をイネーブルにする。次いで、マスタデバイスは、起動信号の送信を開始し、狭帯域受信機をディセーブル、広帯域受信機をイネーブルにする。次いで、マスタデバイスは、フレーム信号の送信を開始すると共に、キャリブレーションパケットの連続送信を開始する。但し、ディープスリープモードをサポートしない場合にはPLL等のクロック生成回路のイネーブルは不要になる。
ディープスリープモードから起動する場合、起動信号を受信したスレーブデバイスは、まず、PLL等のクロック生成回路をイネーブルにする。次いで、スレーブデバイスは、狭帯域受信機をディセーブル、広帯域受信機をイネーブルにする。次いで、スレーブデバイスは、フレーム信号を受信出来た場合に、その受信信号に対してキャリブレーションを行う機能をイネーブルにする。但し、ディープスリープモードをサポートしない場合にはPLL等のクロック生成回路のイネーブルは不要になる。
また、スレーブデバイスは、キャリブレーションパケットの送信期間中にキャリブレーションを行う。そして、キャリブレーション処理が完了すると、スレーブデバイスは、キャリブレーションパケットを正しく受信することが出来るようになる。キャリブレーションパケットを受信したスレーブデバイスは、必要に応じてキャリブレーション機能をディセーブルにしてノーマルモードに移行する。但し、キャリブレーションを常時イネーブルでも良いシステムの場合、キャリブレーション機能をディセーブルにする処理は不要である。なお、スレーブデバイスは、1つのキャリブレーションパケットに対して1つのキャリブレーション完了パケットをマスタデバイスに対し送信する。
一方のマスタデバイスは、キャリブレーション完了パケットの送信期間中にキャリブレーションを行う。そして、キャリブレーション処理が完了すると、マスタデバイスは、キャリブレーション完了パケットを正しく受信することが出来るようになる。キャリブレーション完了パケットを正しく受信したマスタデバイスは、キャリブレーションパケットの連続送信を停止してノーマルモードに移行する。マスタデバイスが起動信号を送信する場合、このような構成にすることで、スリープモード(又はディープスリープモード)からノーマルモードへと復帰することができるようになる。
(スレーブデバイスが起動信号を送信する場合)
次に、スレーブデバイスが起動信号を送信する場合について説明する。ディープスリープモードから起動する場合、まず、スレーブデバイスは、PLL等のクロック生成回路をイネーブルにする。次いで、スレーブデバイスは、起動信号の送信を開始し、狭帯域受信機をディセーブル、広帯域受信機をイネーブルにする。但し、ディープスリープモードをサポートしない場合にはPLL等のクロック生成回路のイネーブルは不要になる。
ディープスリープモードから起動する場合、マスタデバイスは、起動信号を受信すると、まず、PLL等のクロック生成回路をイネーブルにする。次いで、マスタデバイスは、狭帯域受信機をディセーブル、広帯域受信機をイネーブルにする。次いで、マスタデバイスは、フレーム信号の送信を開始すると共に、キャリブレーションパケットの連続送信を開始する。但し、ディープスリープモードをサポートしない場合にはPLL等のクロック生成回路のイネーブルは不要になる。
スレーブデバイスは、フレーム信号を受信出来た場合、受信信号に対してキャリブレーションを行う機能をイネーブルにする。また、スレーブデバイスは、キャリブレーションパケットの送信期間中にキャリブレーションを行う。このキャリブレーション処理が完了すると、スレーブデバイスは、キャリブレーションパケットを正しく受信することが出来るようになる。キャリブレーションパケットを受信したスレーブデバイスは、必要に応じてキャリブレーション機能をディセーブルにしてノーマルモードに移行する。但し、キャリブレーションを常時イネーブルでも良いシステムの場合にはキャリブレーション機能をディセーブルにしなくてもよい。なお、スレーブデバイスは、1つのキャリブレーションパケットに対して1つのキャリブレーション完了パケットをマスタデバイスに対し送信する。
一方のマスタデバイスは、キャリブレーション完了パケットの送信期間中にキャリブレーションを行う。そして、キャリブレーション処理が完了すると、マスタデバイスは、キャリブレーション完了パケットを正しく受信することが出来るようになる。そして、キャリブレーション完了パケットを正しく受信したマスタデバイスは、キャリブレーションパケットの連続送信を停止してノーマルモードに移行する。スレーブデバイスが起動信号を送信する場合、このような構成にすることで、スリープモード(又はディープスリープモード)からノーマルモードへと復帰することができるようになる。
(補足説明)
通常、500Mbpsといった高速伝送を実現するためには広帯域のアンプを動作させる必要があり、その消費電力が無視出来ない。そこで、本実施形態においては、上記の通り、スリープモードで広帯域のアンプを停止させる。その結果、効果的に省電力化を図ることができる。また、スリープモードからノーマルモードへ移行する際、多くの場合、伝送路のDC電圧を変更してマスタデバイスからスレーブデバイスへとモード切り替えの通知が行われている。しかし、本実施形態の技術が適用されるシステムでは、伝送信号の他に直流電源も供給することが想定されており、伝送路のDC電圧を変更してモード切り替えの通知を行う方法は適用出来ない。
そこで、本実施形態においては、起動時にDC成分を通さないように仕組まれた伝送路を通過することの可能なクロックパルスを供給し、スリープモードからノーマルモードへの移行タイミングを通知している。さらに、本実施形態においては、スリープモードでクロックパルスを受信出来るように狭帯域のアンプを稼働させておくこととし、広帯域のアンプを稼働させておく場合に比べて消費電力を低減させている。
また、多くの伝送システムでは、しばらく無送信状態が続いた後、データ伝送を開始する前にAGCのゲイン調整等、キャリブレーションを行う必要がある。そこで、本実施形態においては、スリープモードからノーマルモードに移行する手順で必要となる信号の授受にキャリブレーション機能を組み込むことでスリープモードからノーマルモードへの移行時間の短縮を実現している。
なお、上記説明において、広帯域受信手段、広帯域受信機という表現が用いられているが、マスタデバイスの場合はいずれも図9に示す広帯域受信アンプ314に対応する。一方、スレーブデバイスの場合はいずれも図10に示す広帯域受信アンプ344に対応する。同様に、上記説明において、狭帯域受信手段、狭帯域受信機という表現が用いられているが、マスタデバイスの場合はいずれも図9に示す狭帯域受信アンプ324に対応する。一方、スレーブデバイスの場合はいずれも図10に示す狭帯域受信アンプ354に対応する。また、図9の符号化器304は図5のエンコーダ192に対応し、データクロック生成器310はPLL部158に対応する。さらに、図10の復号器346はデコーダ194に対応し、図5のデータクロック生成器340は、クロック検出部196に対応する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態における説明の中で、狭帯域受信手段の動作をスリープモード(及びディープスリープモード)でディセーブルするように述べたが、狭帯域受信手段の消費電力が少ない場合には動作状態を維持しておいてもよい。また、狭帯域送信手段の動作についても、例えば、送信時以外には停止状態にすることで消費電力を低減させることができる。さらに、低消費電力化が求められる場合には、狭帯域受信部を間欠動作させることで、より消費電力量を低減させることが可能になる。このように、狭帯域通信手段の動作に更なる工夫を加えることで、構成を簡略化したり、或いは、より消費電力を低減させたりすることが可能になる。
100、130 携帯端末
102 表示部
104 液晶部
106 接続部
108 操作部
110 ベースバンドプロセッサ
112、132、140 パラレル信号線路
134 シリアライザ
136 シリアル信号線路
138 デシリアライザ
152 P/S変換部
154、192 エンコーダ
156 ドライバ
158、180 PLL部
160 タイミング制御部
172 レシーバ
174、194 デコーダ
176 S/P変換部
178 クロック再生部
182 タイミング制御部
196 クロック検出部
200 インターフェース回路
202、232 符号化器
204、234 送信アンプ
206、236 送信制御部
208 インターフェース
210、238 スリープ制御部
212、242 受信アンプ
214、244 復号器
240 レベル検出部
246 スリープコマンド検出部
300 インターフェース回路
302、332 データ送受信制御部
304、334 符号化器
306、336 送信アンプ
308、338 送信制御部
310、340 データクロック生成器
312 コンデンサ
314、344 広帯域受信アンプ
316、346 復号器
318、348 スリープ制御部
320、350 パルス生成器
322、352 送信アンプ
324、354 狭帯域受信アンプ
326、356 検出器

Claims (15)

  1. 第2のモジュールとの間で狭帯域通信を実行する第1狭帯域通信部と、
    前記第2のモジュールとの間で広帯域通信を実行する第1広帯域通信部と、
    動作モードに応じて前記第1広帯域通信部の動作状態を制御する第1動作制御部と、
    を有する、第1のモジュールと;
    前記第1のモジュールとの間で狭帯域通信を実行する第2狭帯域通信部と、
    前記第1のモジュールとの間で広帯域通信を実行する第2広帯域通信部と、
    動作モードに応じて前記第2広帯域通信部の動作状態を制御する第2動作制御部と、
    を有する、前記第2のモジュールと;
    を備え、
    前記第1動作制御部は、第1の動作モードにおいて前記第1広帯域通信部を動作状態にし、第2の動作モードにおいて前記第1広帯域通信部を停止状態にし、
    前記第2動作制御部は、前記第1の動作モードにおいて前記第2広帯域通信部を動作状態にし、前記第2の動作モードにおいて前記第2広帯域通信部を停止状態にする、情報処理装置。
  2. 前記第1のモジュールは、前記動作モードを前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに切り替えるためのモード切り替え信号を、前記第1広帯域通信部を介して送信するモード切り替え部をさらに有し、
    前記第2動作制御部は、前記第2広帯域通信部を介して前記モード切り替え信号を受信した場合に、前記第2広帯域通信部を介して前記モード切り替え信号の受信成功を示す応答信号を前記第1のモジュールに送信してから前記第2広帯域通信部を停止状態にし、
    前記第1動作制御部は、前記第1広帯域通信部を介して前記応答信号を受信した場合に前記第1広帯域通信部を停止状態にする、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第1のモジュールは、前記第2のモジュールにクロックパルスを送信する第1クロックパルス送信部をさらに有し、
    前記第2の動作モードから前記第1の動作モードに切り替える場合、
    前記第1動作制御部は、前記第1広帯域通信部を動作状態にし、
    前記第1クロックパルス送信部は、前記第2のモジュールに対してクロックパルスを送信し、
    前記第2動作制御部は、前記第1クロックパルス送信部により送信されたクロックパルスが受信された場合に前記第2広帯域通信部を動作状態にする、請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記第1クロックパルス送信部は、前記第1狭帯域通信部を介してクロックパルスを前記第2のモジュールに送信し、
    前記第2動作制御部は、前記第2狭帯域通信部を介してクロックパルスが受信された場合に前記第2広帯域通信部を動作状態にする、請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記第1のモジュールは、前記第1動作制御部による制御を受けて前記第1広帯域通信部が動作状態に移行した場合に当該第1広帯域通信部を介してパケットを送信し、
    前記第2のモジュールは、前記第2動作制御部による制御を受けて前記第2広帯域通信部が動作状態に移行した場合に当該第2広帯域通信部を介してパケットを送信し、
    前記第1広帯域通信部及び前記第2広帯域通信部でパケットの受信を確認することにより、前記第2の動作モードから前記第1の動作モードへの切り替えが完了したことを確認する、請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記第2のモジュールは、前記第1のモジュールにクロックパルスを送信する第2クロックパルス送信部をさらに有し、
    前記第2の動作モードから前記第1の動作モードに切り替える場合、
    前記第2動作制御部は、前記第2広帯域通信部を動作状態にし、
    前記第2クロックパルス送信部は、前記第1のモジュールに対してクロックパルスを送信し、
    前記第1動作制御部は、前記第2クロックパルス送信部により送信されたクロックパルスが受信された場合に前記第1広帯域通信部を動作状態にする、請求項2に記載の情報処理装置。
  7. 前記第2クロックパルス送信部は、前記第2狭帯域通信部を介してクロックパルスを前記第1のモジュールに送信し、
    前記第1動作制御部は、前記第1狭帯域通信部を介してクロックパルスが受信された場合に前記第1広帯域通信部を動作状態にする、請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 前記第1のモジュールは、前記第1動作制御部による制御を受けて前記第1広帯域通信部が動作状態に移行した場合に当該第1広帯域通信部を介してパケットを送信し、
    前記第2のモジュールは、前記第2動作制御部による制御を受けて前記第2広帯域通信部が動作状態に移行した場合に当該第2広帯域通信部を介してパケットを送信し、
    前記第1広帯域通信部及び前記第2広帯域通信部でパケットの受信を確認することにより、前記第2の動作モードから前記第1の動作モードへの切り替えが完了したことを確認する、請求項7に記載の情報処理装置。
  9. 前記第2のモジュールは、クロックを生成するクロック生成部をさらに有し、
    前記第2動作制御部は、前記第1及び第2の動作モードとは異なる第3の動作モードにおいて前記第2広帯域通信部を停止状態にし、かつ、前記クロック生成部を停止状態にする、請求項1に記載の情報処理装置。
  10. 前記第1広帯域通信部は、直流成分を含まない符号波形にデータを符号化して送信する、請求項1に記載の情報処理装置。
  11. 前記第1広帯域通信部は、直流成分を含まず、かつ、クロックの半周期毎に極性が反転する符号形状にデータを符号化して送信し、
    前記第2広帯域通信部は、前記第1広帯域通信部により送信されたデータの受信波形から、極性反転周期を検出してクロックを再生すると共に、当該クロックを利用して前記データを復号する、請求項10に記載の情報処理装置。
  12. 前記第1広帯域通信部は、直流成分を含まない符号形状にデータを符号化して符号化データを生成し、当該符号化データよりも振幅が大きなクロックを同期加算して得られる符号形状に前記データを符号化して送信する、請求項11に記載の情報処理装置。
  13. 前記第1のモジュールは、前記第1広帯域通信部を介して伝送するデータを生成するための演算処理部をさらに有し、
    前記第2のモジュールは、前記第2広帯域通信部を介して受信されたデータを出力するための出力部をさらに有し、
    前記出力部は、音声出力デバイス、映像出力デバイス、通信デバイスのいずれか1つ又は複数の組み合わせである、請求項1に記載の情報処理装置。
  14. 前記第1のモジュールは、前記第1広帯域通信部を介して受信されたデータを出力するための出力部をさらに有し、
    前記第2のモジュールは、前記第2広帯域通信部を介して伝送するデータを生成するための演算処理部をさらに有し、
    前記出力部は、音声出力デバイス、映像出力デバイス、通信デバイスのいずれか1つ又は複数の組み合わせである、請求項1に記載の情報処理装置。
  15. 第2のモジュールとの間で狭帯域通信を実行する第1狭帯域通信部、及び前記第2のモジュールとの間で広帯域通信を実行する第1広帯域通信部を有する第1のモジュールと;前記第1のモジュールとの間で狭帯域通信を実行する第2狭帯域通信部、及び前記第1のモジュールとの間で広帯域通信を実行する第2広帯域通信部を有する前記第2のモジュールと;を有する情報処理装置が、
    第1の動作モードから第2の動作モードへと移行する場合に、前記第1広帯域通信部を停止状態にし、かつ、前記第2広帯域通信部を停止状態にする第1モード切り替えステップと、
    前記第2の動作モードから前記第1の動作モードへと移行する場合に、前記第1広帯域通信部を動作状態にし、かつ、前記第2広帯域通信部を動作状態にする第2モード切り替えステップと、
    を含む、モード切り替え方法。
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