JP2011002192A - 廃液処理装置 - Google Patents

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久男 泉
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Abstract

【課題】複雑なシステム構成を用いることなく余分な運転用動力を抑制し、熱効率に優れる廃液処理装置を提供する。
【解決手段】バーナー噴出によって廃液を燃焼処理する燃焼室1と、燃焼室からの燃焼処理後の排ガスを取り込む排気管2と、排気管に連通して排ガスを外部排出する煙道3と、燃焼室及び排気管の周囲を覆うと共に槽内に貯留した処理廃液を加熱濃縮させる濃縮槽4と、濃縮槽から蒸発した処理蒸気廃液を燃焼室内へ送り込む蒸気廃液管51を具備する。排気管2の燃焼室1から煙道3までの管路途中には排気チャンバー20が介設され、前記蒸気廃液管51はこの排気チャンバー20内を貫通する。蒸気廃液は排気チャンバー20からの熱交換によって加熱状態で燃焼室内へ送り込まれる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車部品加工業、金属加工業、金属研磨業、刃物製造業などの加工製造業における、切削油を含む廃液の処理装置に関する。なお前記廃液には、製紙業、食品加工業、製薬工業、農薬製造工業、染料製造工業、顔料製造工業、塗料製造工業、廃棄物処理業等において発生する廃液が含まれる。
従来の廃液処理方法として、有機物を含む廃液から抽出剤を用いて有機物を抽出分離して焼却すると共に、抽出残液をも熱分解するものが開示される。例えば、水および有機物を含む廃液を抽出剤を用いて、有機物を主とする抽出液と、水を主とする抽出残液を得る抽出工程と、抽出工程で得た抽出液を空気あるいは酸素ガスを含むガスが供給されるバーナーで燃焼する燃焼工程および抽出工程で得た水系の抽出残液を熱分解炉内に供給し、高温で分解する熱分解工程を有するものである(特許文献1参照)。このような方法により不完全燃焼生成物や一酸化炭素の低減が図られ、その為の燃料使用量、供給空気量、排出ガス量、初期投資費用等が従来法に比べ低減できるとされる。
特開2000−55335号公報
しかし上記に開示される処理システムは、抽出工程をミキサー攪拌後の重液軽液分離機で行って分離後の抽出液及び抽出残液をそれぞれ焼却炉内へ噴霧するものであるため、複数装置を組み合わせることでシステム全体が複雑化・大型化し、各工程の処理量の制御が必要となる等運転用動力がかさむものであった。また各装置による処理や運搬によって抽出時の熱エネルギーが放散してしまう等、熱効率に優れたものとは言えなかった。
そこで本発明は、複雑なシステム構成を用いることなく、余分な運転用動力を抑制し、また熱効率に優れる廃液処理装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく本発明では(1)〜(4)の手段を講じている。
(1)本発明の廃液処理装置は、室内へのバーナー噴出によって処理廃液を燃焼処理する燃焼室1と、
燃焼室1上部に連通して燃焼室1からの燃焼処理後の排ガスを取り込む排気管2と、
排気管2に連通して排ガスを外部排出する煙道3と、
燃焼室1及び排気管2の周囲を覆う槽体からなり、この槽体内部に処理廃液を貯留し、燃焼室1内の燃焼処理熱によって貯留した処理廃液を槽体内で加熱濃縮させる濃縮槽4と、
濃縮槽4から蒸発して発生した蒸気廃液を回収し、回収した蒸気廃液を、燃焼室1に室連通したバーナー噴出室11へ送り込む蒸気廃液管51とを具備してなり、
排気管2の燃焼室1から煙道3までの管路途中には排気チャンバー20が介設され、前記蒸気廃液管51はこの排気チャンバー20内を貫通してなることで、
蒸気廃液は排気チャンバー20からの熱交換によって加熱された状態で燃焼室内へ送り込まれることを特徴とする。
このようなものであれば、濃縮槽4内の処理廃液は、燃焼室1及び排気管2からの熱伝達によって加熱濃縮されることで廃液処理が行われる。またこの加熱濃縮の際に発生した蒸気廃液は、排気チャンバー20からの熱伝達によって再加熱された状態で燃焼室内へ送り込まれることで燃焼処理される。貯留された処理廃液の加熱濃縮が、蒸気廃液の燃焼処理熱を利用して行われることとなり、また蒸気廃液は燃焼処理前に再加熱されて高温を保ったまま燃焼室内へ送り込まれるため、効率的な燃焼処理が行われる。
(2)前記廃液処理装置において、
排気管2は、濃縮槽4内の処理廃液中を通る液中経路管21と、濃縮槽4内の処理廃液面の上方を通る液上経路管22とを有してなり、
濃縮槽4内の処理廃液が液中経路管21によって加熱濃縮されると共に、加熱濃縮時に発生した蒸気廃液が液上経路管22によって加熱されることが好ましい。
このようなものであれば、濃縮槽4の液下方の液内経路管21によって一次加熱されて発生した蒸気廃液が、槽内液面の上方の液上経路管22によって二次加熱されることとなる。槽内上部(液面上方)で蒸気廃液が再凝結するのを抑制することができ、発生した蒸気廃液を効率的に蒸気廃液管51内に送り込むことができる。また蒸気廃液は熱エネルギーを保ったまま燃焼室内へ送り込まれるため、熱効率に優れたシステムとなる。
(3)前記いずれかの廃液処理装置において、
濃縮槽4内の処理廃液の上澄み液を槽外へ回収する上澄み回収管43と、
上澄み回収管43に連通した廃液貯留タンクT1と、
廃液貯留タンクT1内に貯留した廃液を濃縮槽4内へ再び送り込む廃液送管44とを具備し、
濃縮槽4の上澄み液を廃液貯留タンクT1内に回収して貯留した後、回収した処理廃液を廃液貯留タンクT1から廃液送管44を介して再び濃縮槽4内へ送り込むことが好ましい。
濃縮槽4内で濃縮された処理廃液は、上澄み部に油や浮遊滓が生じて液面で膜化し、処理廃液の蒸発すなわち蒸気廃液の発生が妨げられてしまう。そこで上記のように、濃縮槽4内の上澄み部を回収管43で回収することで、処理廃液の加熱蒸発による濃縮が促され、効率的な廃液濃縮を継続することができる。また回収した処理廃液を廃液貯留タンクT1から再び濃縮槽4内に送り込み、濃縮槽4からの上澄み液回収と蒸気廃液の気化及び燃焼処理を再度行うものとしている。このように濃縮槽4から廃液貯留タンクT1への回収と、廃液貯留タンクT1から濃縮槽への再送とを十数回以上繰り返すことで、処理廃液を循環させながら濃縮槽4内で加熱濃縮を進めることとなる。回収した上澄み液を別タンクで処理せずに廃液貯留タンクT1に戻して循環させることで、熱効率に優れたコンパクトな装置構成を行うことができ、これにより、処理廃液の濃縮処理や、油分乃至浮遊滓の分離処理を確実に進めることができる。
尚後述する実施例では、濃縮槽4内液面の上澄み液を回収する上澄み液回収管43と共に、槽内底部に沈殿した沈殿液を回収する沈殿液回収管42を備える。上澄み液の分離と共に沈殿液を分離しながら処理廃液の加熱濃縮を進めることで、加熱濃縮の熱効率性に優れたものとなる。
(4)前記(3)の廃液処理装置において、
濃縮槽4と連通して濃縮槽4内の処理廃液の水位を所定範囲に保つ水位調整槽60を具備し、
前記廃液送管44は、処理廃液の水位の低下に応じて前記廃液貯留タンクT1からこの水位調整槽60内へ廃液を送り込むことが好ましい。
例えば後述する実施例において、水位調整槽60は槽体の設定水面高さに設けられ、第二廃液送管45によって濃縮槽4と連通しており、廃液送管44から水位調整槽60への廃液の送入によって濃縮槽4への廃液の注入が行われる。すなわち、濃縮槽4への処理廃液の注入は、別槽である水位調整槽60への制御注入をもって行われる。このようなものであれば、貯留量や濃縮性の小さい水位調整槽60内では上澄み液や沈殿液が分離しにくいため、上澄み液の油分を除いた廃液の蒸発面を確実に把握することができる。水位調整槽60で水位を確実に調整しながら、蒸発や液回収に伴う減少量だけを確実に補充することができる。これによって濃縮槽4での熱交換効率を一定に保つことができ、効率的な廃液の加熱濃縮を継続することができる。
上記手段によれば、バーナー燃焼による燃焼熱を処理廃液や蒸気廃液に効率的に伝え、余分な熱放散を伴わずに燃焼処理することができる。これにより、複雑なシステム構成を用いることなく、制御を容易に行い、余分な運転用動力を抑制し、また熱効率に優れる廃液処理装置を提供することができる。
本発明の廃液処理装置の全体構成を示す側面視略断面説明図である。 図1の正面視A−A断面図である。 図1の正面視B−B断面図である。
以下、本発明を実施するための形態につき、実施例として示す図1〜3と共に説明する。本発明の廃液処理装置は、燃焼バーナーB、燃焼室1、排気管2、煙道3、濃縮槽4、及び蒸気廃液管5が一体構成された「廃液処理装置本体」と、廃液処理装置本体の濃縮層4に上澄み液回収管43及び沈殿液回収管42を介して配管連結された「廃液貯留タンクT1」と、廃液送管44,45を介して廃液貯留タンクT1及び廃液処理装置本体に配管連結される「水位調整槽60」と、そして廃液処理装置本体の燃焼バーナーBにそれぞれ配管連結される第一、第二燃料タンクT2,T3とから構成される(図1)。以下、各構成につき詳述する。
<廃液処理装置本体>
図1〜3に示すように、廃液処理装置本体は、室内へのバーナー噴出によって処理廃液を燃焼処理する燃焼室1と、
燃焼室上部に連通して燃焼室からの燃焼処理後の排ガスを取り込む排気管2と、
排気管に連通して排ガスを外部排出する煙道3と、
熱交換材を介して燃焼室及び排気管の周囲を覆う槽体からなると共に燃焼処理熱によって槽内部に貯留した処理廃液を加熱濃縮させる濃縮槽4と、
濃縮槽から蒸発した蒸気廃液を燃焼室内へ送り込む蒸気廃液管51とを具備してなる。
燃焼室1は横置き円柱形であり、図2,3に示すようにその周囲を覆う二重缶構造により、断面視略U字縁を有した濃縮槽4が構成される。濃縮槽4は架台10Hで保持され、架台10Hは、端部から上方に伸びるスタンド台60Hが固定され、このスタンド台60Hによって水位調整槽60を保持する。
(排気チャンバー20)
排気管2の燃焼室1から煙道3までの管路途中には排気チャンバー20が介設され、前記蒸気廃液管51はこの排気チャンバー20内を貫通してなる。蒸気廃液管51内を通る蒸気廃液は、排気チャンバー20からの熱交換によって加熱された状態でバーナー燃焼室11内へ送り込まれる。排気チャンバー20はバーナー噴出室12の上方近傍の位置に離間して/或いは上部接触して配置される。これにより、この第二加熱ステップによって蒸気廃液を効率的に加熱して加熱状態のままバーナー噴出室11へ送り込むことができる。
(排気管2)
排気管2は、濃縮槽4内の処理廃液中を通る液中経路管21と、濃縮槽4内の処理廃液面の上方を通る液上経路管22とを有してなり、濃縮槽4内の処理廃液が液中経路管21によって加熱濃縮されると共に、加熱濃縮時に発生した蒸気廃液が液上経路管22によって加熱される。
具体的には図2〜3に示すように、液内経路管22は燃焼室上方内にて下段及び上段の2段階高さに複数本ずつ通された直管からなり、このうち下段が排気チャンバー20へ向かう往路管21a、上段が煙道チャンバー31へ向かう復路管21bとなっている。また液上経路管22は排気チャンバーから煙道チャンバー31へ向けて濃縮槽4内上部の蒸発領域41を通る直管からなる。これら3段それぞれの高さに配される往路管、復路管、及び液上経路管の順に、管断面が小さいものとなっており、実施例では往路管、復路管よりも液上経路管の管径が小さく設定され、往路管よりも復路管、液上経路管の管本数が少なく設定されている。
<廃液貯留タンクT1への連通構成>
上記廃液処理装置本体の濃縮槽4は、廃液貯留タンクT1へ配管連結される。すなわち本発明の廃液処理装置は、前記廃液処理装置本体に加え、濃縮槽4内の処理廃液の上澄み液を槽外へ回収する上澄み回収管43と、
濃縮槽4内底部に沈殿した沈殿液を回収する沈殿液回収管42と、
前記各回収管にそれぞれ連通した廃液貯留タンクT1と、
廃液貯留タンクT1内に貯留した廃液を濃縮槽4内へ再び送り込む廃液送管44を具備する。
<水位調整槽60への連結構成>
上記廃液処理装置本体の濃縮槽4は、槽体と連通して槽内の処理廃液の水位を所定範囲に保つ水位調整槽60を具備する。前記廃液送管44は水位調整槽60内でボールタップ供給部61を有し、処理廃液の水位の低下に応じて前記廃液貯留タンクT1からこの水位調整槽60内へ廃液を送り込む。
水位調整槽60は槽内にレベルセンサー62を具備し、レベルセンサー62によって濃縮槽4の上限側の水位を検知する。ボールタップ供給部61から廃液が供給されてこのレベルセンサー62が液面の上昇を検知すると、上澄み液回収管43の上澄み液電磁弁43Bへ電気信号を送り、電磁弁43Bが作動して上澄み液を回収するものとなっている。ボールタップ供給部61の供給停止水位は、レベルセンサー62の検知水位よりもやや高い位置に設定されている。上澄み液回収管43の先には上向に水平開口したホッパー口を有する回収ホッパー43hが取り付けられる。実施例の回収ホッパー43は上方に向かって拡径した略円錐管の上端がホッパー口43hとなっている。濃縮槽4内の液中経路管よりも高い位置に濃縮槽内の所定の高さに固定されてもよいが、処理廃液の水位に応じて上下するフロート式のものでもよい。
(水位調整範囲)
処理廃液の水位調整範囲は、回収ホッパー43hのホッパー口の設置高さ(回収ホッパー43hがフロート式の場合には可動範囲の下限高さ)を下限の基準とする。例えばホッパー口の設置高さよりも下方20mmを水位範囲の下限とし、水位安定状態においてホッパー口は常に液面よりもわずかに下方に位置するように設定することが好ましい。これにより、上澄み液回収管43は上澄み液を常時回収可能な状態としており、廃液不足状態で上澄み液電磁弁43Bや上澄み液回収ポンプ43Pが作動することがないものとしている。
一方、水位調整範囲の上限は、バーナーBの能力や燃焼室1内の燃焼状態、液中経路管21の加熱効率、濃縮槽4の容積に応じて設定される。この上限水位の設定値は可変のものでもよく、例えば燃焼室の上部出口12と煙道チャンバー31内それぞれの温度差によって処理廃液の加熱効率を演算して数値化し、その数値の大小に応じて上限を高低設定することができる。水位の上限はレベルセンサー62で検知し、検知時には上澄み液電磁弁43Bの作動、これに連動する上澄み液ポンプ43Pの作動により上澄み液を回収する。
(各処理工程)
以下、廃液処理の各処理工程について説明する。各事業所で発生し、廃液貯留タンクT1に貯留された廃液は先ず、送給工程として、水位調整槽60のボールタップ供給部61の制御により、廃液送管44を通って濃縮槽4に送給される。
次いで濃縮工程として、バーナー燃焼工程の際の燃焼処理熱によって濃縮槽4内に貯留された処理廃液を加熱し、蒸気廃液を発生させて廃液を濃縮処理する。処理廃液の加熱は、燃焼室1の熱交換壁、及び液中経路管21の管壁を介した熱伝導によって行われる。このときバーナー燃焼工程として、バーナー燃焼が同時に行われている。このバーナー燃焼工程は、濃縮工程で発生した蒸気廃液を後述の蒸気回収工程で回収し、燃焼処理する工程である。
濃縮工程によって濃縮された処理廃液は上澄み液及び沈殿液がそれぞれの回収管43,42から廃液貯留タンクT1内へ回収される。廃液貯留タンクT1では各事業所からの処理廃液が貯留されており、上澄み液及び陳念液が混合され、前記送給工程によって再び濃縮槽4へ送られる。
また、濃縮工程によって発生した蒸気廃液は、第一加熱ステップとして、濃縮槽4の上部の蒸発領域41内を通る液上経路管22によって加熱されたのち、蒸気回収工程として、濃縮槽4上部に連通した蒸気回収管51及び蒸気回収ファン52内を通って回収され、バーナーBの噴出口であるバーナー噴出室11へ送り込まれる。この蒸気回収工程において、回収された蒸気回収管51は、バーナー噴出室11の直前に排気チャンバー20内を貫通することで、排気チャンバー20内からの熱交換により蒸気廃液を再加熱する第二加熱ステップを経る。
蒸気回収工程で回収されてバーナー噴出室11へ送り込まれた蒸気廃液は、前記バーナー燃焼工程によって燃焼室1内へバーナー噴出され、燃焼処理される。
バーナー燃焼工程によって、蒸気廃液は燃焼処理されて排ガスとなる。この排ガスは、排ガス回収工程として、燃焼室1上部にある上部出口12から排気管2に取り込まれて煙道3から排出される。具体的にはまず往路管21a内を通って排気チャンバー20内に取り込まれ、続いて復路管21bまたは液上経路管22内を通って排煙チャンバー31内に取り込まれ、そして煙道管32から排煙される。この際、排気チャンバー20内では前記第二加熱ステップが行われ、液中経路管21(往路管21aおよび復路管21b)の管内外では前記濃縮工程が行われる。また液上経路管22の管内外では前記第一加熱ステップが行われる。
上記工程を繰り返すことで、処理廃液は蒸気廃液と分離して濃縮され、蒸気廃液のみが燃焼処理される。この燃焼処理時の熱は処理廃液の加熱処理と蒸気廃液の再加熱に用いられる。また加熱状態にある上澄み液及び沈殿液が随時回収され、廃液貯留タンクT1に戻されることで、燃焼処理熱の一部が廃液貯留タンクT1にうつり、廃液貯留タンクT1内で処理廃液の予備加熱工程が行われる。
(蒸気廃液の加温比較試験)
上記実施例では蒸気廃液を第一加熱ステップ、第二加熱ステップの2段階で加熱している。この両加熱ステップとも行わない場合(マル1)と、排気チャンバー20での第二加熱ステップのみを行った場合(マル2)と、第一、第二の両加熱ステップを行う本実施例の場合(マル3)の3装置を構成して、バーナー燃焼処理による比較試験を行った。測定項目は、燃焼室1の上部に設けた排気管2との連通部である上部出口12における排ガスの平均温度(℃)、濃縮槽4の上面に設けた蒸気回収管51への出口部における蒸気温度(℃)、蒸気回収管51からバーナー噴出室11へ蒸気廃液を送り込むバーナー噴出室11上部の連通部における蒸気温度(℃)、煙道管32からの排ガスの目視観察状態、燃焼室1の上部出口12(フランジ接続部)における排気管2からの復水の有無の状態観察、及び、燃料1リットル消費あたりの蒸気廃液の発生量とした。試験の結果を下表1に示す。
Figure 2011002192
マル1では蒸気廃液が100℃以下の状態でバーナー噴出室11内へ送りおまれており、このため燃焼室1内の燃焼温度が極端に低く、排ガスに黒煙が含まれていることから不完全燃焼の状態となっていると判断される。またこの状態では燃焼室1内に復水が発生しており、この復水によって燃焼室1内での燃焼温度がさらに下げられていることが理解される。蒸気廃液の発生量も他装置と比べて少ない。
これに対してマル2,3では蒸気廃液の温度が120℃程度となっており、加熱蒸気の状態でバーナー噴出室11へ送り込まれていることが判る。これにより排ガスは煙が視認されず、よりクリーンな排ガスとなっている。なかでもマル3は燃焼室内の温度が最も高く、熱効率が良く燃焼状態が極めて良好な状態となっている。
(作用効果)
本発明の廃液処理装置は、上記分離工程や濃縮工程を、一体化した廃液処理装置本体及びこれに配管接続される最小限の槽構成によって同時に行うものとしている。また、燃焼処理時の燃焼熱を排気管内に取り込み、取り込んだ排ガスの燃焼熱によって濃縮槽内に貯留した廃液を加熱蒸発させ、この加熱蒸発した蒸気を第一、第二の2段階の加熱ステップによって加熱し、100℃超の加熱蒸気の状態としてバーナー噴出室11へ送り込み、バーナーBによる高熱処理を可能としている。さらに濃縮槽4の上部のうち、バーナー噴出室11の直上方の一側面に排気チャンバー20を突出形成している。この排気チャンバー内で燃焼室から排気された燃焼後の排ガスを取り込み、取り込んだ排ガスの熱を蒸気廃液に熱伝達させるものとしている。これらによって本廃液処理装置は、高い熱効率で運転を継続でき、余分な運転用動力を使わずかつコンパクトに構成できるものとなっている。また、水蒸気である蒸気廃液を繰り返し加熱することで、蒸気廃液内に含まれる有機物を予備分解しておき、高い熱効率に基づく良好な燃焼状態を保つものとしている。これにより、燃焼室1内での完全な有機物分解が可能となっており、不完全燃焼ガスを発生させず環境基準に合致した排ガスの排出を行うことができる。
また実施例では燃焼バーナーBはA重油又は灯油を貯留するA燃料タンクT2、及び、廃油を貯留するB燃料タンクT3の2種を燃料としており、廃油混合燃料によって低コストでバーナー噴出できるものとしている。なおこのときのB燃料タンクT3による廃油として、廃液貯留タンクT1内に貯留された廃液の廃油部分を使用してもよい。また実施例では、蒸発槽4の上面、煙道チャンバー31の側面、排気チャンバー51の側面にそれぞれ設けた蓋の取り外しによって、各槽内又は室内は解放可能な構造となっている。
その他本発明は上述した実施例に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で各要素の抽出、各構成の分離、省略、順番又は配置の入れ替え、別構成の付加等、種々の変更が行われる。
1 燃焼室
2 排気管
3 煙道
4 濃縮槽
51 蒸気廃液管
20 排気チャンバー
21 液中経路管
22 液上経路管
43 上澄み回収管
T1 廃液貯留タンク
44 廃液送管
60 水位調整槽

Claims (4)

  1. 室内へのバーナー噴出によって処理廃液を燃焼処理する燃焼室と、燃焼室上部に連通して燃焼室からの燃焼処理後の排ガスを取り込む排気管と、排気管に連通して排ガスを外部排出する煙道と、燃焼室及び排気管の周囲を覆う槽体からなると共に前記燃焼処理による燃焼処理熱によって槽体内部に貯留した処理廃液を加熱濃縮させる濃縮槽と、濃縮槽から蒸発した処理蒸気廃液を燃焼室内へ送り込む蒸気廃液管とを具備してなり、
    排気管の燃焼室から煙道までの管路途中には排気チャンバーが介設され、前記蒸気廃液管はこの排気チャンバー内を貫通してなることを特徴とする廃液処理装置。
  2. 排気管は、濃縮槽内の処理廃液中を通る液中経路管と、濃縮槽内の処理廃液面の上方を通る液上経路管とを有してなることで、濃縮槽内の処理廃液が液中経路管によって加熱蒸発すると共に、蒸発後の蒸気廃液が液上経路管によって加熱される請求項1記載の廃液処理装置。
  3. 濃縮槽内の処理廃液の上澄み液を槽外へ回収する上澄み液回収管と、少なくとも上澄み液回収管に連通した廃液貯留タンクと、廃液貯留タンク内に貯留した処理廃液を濃縮槽4内へ再び送り込む廃液送管とを具備し、
    濃縮槽の上澄み液を廃液処理タンク内に回収して貯留した後、回収した処理廃液を廃液貯留タンクから廃液送管を介して再び濃縮槽内へ送り込む請求項1又は2記載の廃液処理装置。
  4. 濃縮槽と連通して濃縮槽内の処理廃液の水位を所定範囲に保つ水位調整槽を具備し、
    前記廃液送管は、処理廃液の水位に応じてこの水位調整槽内へ廃液を送り込む請求項3記載の廃液処理装置。
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