JP2011001699A - 安全フェンスおよびその取り付け方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フェンス設置側の片側からの既設の柵や自動倉庫などの柱や梁に対して設置作業を行うことができる脱着可能な安全フェンスを提供すること。
【解決手段】支持枠材2の背面側にボルトを有する掴み金具3の本体側が配置され、前記支持枠材2の前面側にフェンスパネル4が配置されて支持枠材2に取り付けられ、前記掴み金具3は互いに対向する係合アーム20を備えており、前記ボルト5は支持枠材2に挿通されて、その支持枠材2の前面側に配置された雌ねじ部材7にねじ込まれ、前記ボルト5は前記支持枠材2の前面側から操作可能に配置されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、工場などの生産ラインに設けられる既設の柵に脱着が可能な安全対策用のフェンスおよびその取り付け方法に関する。
従来、横枠材に仮囲い部材を取り付ける技術として、建設現場や資材置場に設置する仮囲い板を水平方向に延びるパイプに取り付けるための金具を用いた形態が知られている。
例えば、互いの縦枠を突き合わせて並べるようにしたフェンスバリケードにおける縦枠に、取り付け金具における引掛け部を引掛けて固定し、横パイプを前記取り付け金具における把持部で保持し、前記取り付け金具に付属させた押圧手段で固定する仮設囲い装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、先端部に互いに逆向きの一対のネット係止部を有する共に基端側に溝を有し、押圧用のボルトを備えたネット取付け用連結具を用いて、そのネット取付け用連結具を横ビームに対して、囲い部分の内側から外嵌させ、囲い部分の外側に配置される安全ネットの網目を利用して、前記ネット係止部を囲い部分の内側から網目に通し、ネット係止部をネットの線材に対向させたのち、各ネット係止部を互いに逆方向から前記線材に係合させ、ボルトを前進させることで横ビームに当接させて、各ネット係止部に引っ張り力を作用させて、ネット取付け用連結具の弾性反発力により、各先端係止部を線材に強く係合させることも知られている(例えば、特開平06−92407号公報)
また、断面U字状本体部の各脚部の先端部に、先端に係止爪を有する回転アームを互いに対向するように回動可能に取り付けることで一対の係止爪を対向させ、またU字状本体部の基端側に、押圧手段としての締め付けボルトを備えた仮囲い板用取り付け金具を用いる形態も知られている(例えば、特許文献3参照)。
この形態では、前記の一対の係止爪が、隣接する仮囲い板の側面に設けた係止部を狭持する箇所の間隔を、一対の回転アーム部の回転中心間の間隔より広くしてあるため、締め付けボルトでパイプを押圧すると、前記一対の係止爪が互いに内側に向かう回転モーメントが生じ、隣接する前記各仮囲い板の両側面を互いに押圧するようにした形態である。
特開2004−324282号公報 特開平06−92407号公報 特許第4084701号公報 実用新案登録第2587742号公報
工場などの生産ラインに設けられる柵は、人の侵入を防止する安全のために取り付けられるが、手摺とその下側の横桟との上下方向の間隔が大きいため、生産ラインの柵を作業者がくぐったり、柵の隙間から手を入れるなどの不安全な行動を防ぐには不十分であったため、一層安全性を高めることが望まれている。
資材置き場などで使用される安全柵と取り付け金具とを用いて、これらを工場などの生産ラインに設けられる既設柵に付加して、安全対策用のフェンスとして取り付けて、既設柵の安全性を一層高めるようにした場合には、追加設置する安全対策用のフェンスの取り付け(取り外し)作業を、安全策用のフェンスを設置する側と既設柵を挟んで反対側の両側から行わなければならず、既設柵の両側に作業スペースを必要としていた。また、取り付け金具は既設柵の横材にしか取付けられず、既設柵の縦材には取り付けることができなかった。また、従来の取り付け金具は、安全対策用のフェンスと既設柵を結合するための独立した部材であり、安全対策用のフェンスを既設柵に脱着する際には、安全対策用のフェンスを保持しながら、適切な位置で金具を保持してボルトを螺合させなければならず、安全対策用のフェンスの脱着作業が煩雑であった。
そこで、既に設置されている柵に取り付けが可能で、工場などの生産ラインのメンテナンスのときには、付加した安全対策用のフェンスの取り外しが可能であって、作業者が既設柵下をくぐったり、柵の隙間から手足等が入らないような安全対策用のフェンスが望まれる。
また、工場などの生産ラインに設備を設置するときには、生産ラインを停止されるが、安全フェンスを既設柵に取り付けまたは取り外す場合に、工場等の生産ライン側に入ることなく、既設柵を挟んで生産ラインと反対側の通路側、すなわち、安全フェンス設置側から安全フェンスの設置作業を行うことができると、既設柵の反対側(生産ライン側)へ作業者を配置する必要がなくなり、通路側(片側)から安全フェンスを設置できると、設置作業が容易になる。
また、既設の柵や自動倉庫などの柱や梁に対して通路側(片側)から安全フェンスを設置できるフェンスが望まれる。
本発明は、前記の課題を有利に解消し、フェンス設置側の片側からの設置作業を行うことができる安全フェンスおよびその取り付け方法を提供することを目的とする。
前記の課題を有利に解決するために、第1発明の脱着可能な安全フェンスでは、支持枠材の背面側にボルトを有する掴み金具の本体側が配置され、前記支持枠材の前面側にフェンスパネルが配置されて支持枠材に取り付けられ、前記掴み金具は互いに対向する係合アームを備えており、前記ボルトは支持枠材に挿通されて、その支持枠材の前面側に配置された雌ねじ部材にねじ込まれ、前記ボルトは前記支持枠材の前面側から操作可能に配置されていることを特徴とする。
第2発明の脱着可能な安全フェンスにおいては、支持枠材の背面側にボルトを有する掴み金具の本体側が配置され、前記支持枠材の前面側にフェンスパネルが配置されて支持枠材に取り付けられ、前記掴み金具は互いに対向する係合アームを備えており、
前記ボルトは支持枠材に挿通されて、その支持枠材の前面側に配置された雌ねじ部材にねじ込まれ、前記ボルトは前記支持枠材の前面側から操作可能に配置され、
前記ボルトを回転させることで、前記対向する係合アームを開状態または閉状態にすることが可能にされていることを特徴とする。
第3発明では、第1発明の脱着可能な安全フェンスにおいて、支持枠材の背面側に、ボルトを有する掴み金具の本体側が配置され、前記支持枠材の前面側に配置された雌ねじ部材にねじ込まれると共に支持枠材に挿通され、前記掴み金具の雌ねじ部にねじ込まれた前記ボルトにより、前記掴み金具が支持枠に取り付けられて、前記掴み金具は支持枠材に対して前記ボルト軸回りに回転可能に設けられ、前記支持枠材の前面側にフェンスパネルが配置されて支持枠材に取り付けられていることを特徴とする。
第4発明では、第2発明の脱着可能な安全フェンスにおいて、支持枠材の背面側に、ボルトを有する掴み金具の本体側が配置され、前記支持枠材の前面側に配置された雌ねじ部材にねじ込まれると共に支持枠材に挿通され、前記掴み金具の雌ねじ部にねじ込まれた前記ボルトにより、前記掴み金具が支持枠に取り付けられて、前記掴み金具は支持枠材に対して前記ボルト軸回りに回転可能に設けられ、前記支持枠材の前面側にフェンスパネルが配置されて支持枠材に取り付けられていることを特徴とする。
第5発明では、第1発明または第3発明の脱着可能な安全フェンスにおいて、前記掴み金具は、その本体部の側板部が弾性変形することで互いに対向する係合アームが拡開可能にされていることを特徴とする。
第6発明では、第1、第3、第5発明のいずれかの脱着可能な安全フェンスにおいて、掴み金具は側板部を備えており、前記掴み金具の側板部が前進移動されたボルト軸部に接触することで、前記側板部に接続する互いに対向する係合アームが拡開不能にされていることを特徴とする。
第7発明では、第1〜第6発明のいずれかに記載の脱着可能な安全フェンスにおいて、前記支持枠材は間隔をおいて並行に複数配置されていることを特徴とする。
第8発明では、第1発明から第7発明のいずれかの脱着可能な安全フェンスにおいて、支持枠材は、背面側の底板とその底板の両側部に一体に屈曲連接され、それぞれ互いに離反するように傾斜して設けられた一対のウェブと、前記各ウェブに一体に屈曲連接され、それぞれ互いに離反するように設けられている前面側のフランジとを備えた断面ハット形の支持枠材であり、前記一対のウェブ間の溝に、前記ボルトにねじ込まれる雌ねじ部材が配置されていることを特徴とする。
第9発明では、第1発明から第8発明のいずれかの脱着可能な安全フェンスにおいて、フェンスパネルは、メッシュフェンスパネル、格子状フェンスパネル、金網からなるフェンスパネル、板状パネルからなるフェンスパネル、山形または波型パネルからなるフェンスパネルのいずれか1種からなることを特徴とする。
第10発明では、第1発明〜9発明の脱着可能な安全フェンスの取り付け方法においては、第1発明〜第9発明のいずれかの脱着可能な安全フェンスを既設の柵に取り付ける方法であって、前記安全フェンスの互いに対向する係合アームを既設柵側に位置させると共に、前記安全フェンスのフェンスパネルを通路側に位置するように安全フェンスを配置して、通路側から安全フェンスを持ち上げて、掴み金具における互いに対向する係合アームを既設の柵に取り付けることを特徴とする。
第1発明の安全フェンスによると、支持枠材の背面側にボルトを有する掴み金具の本体側が配置され、前記支持枠材の前面側にフェンスパネルが配置されて支持枠材に取り付けられ、前記掴み金具は互いに対向する係合アームを備えており、前記ボルトは支持枠材に挿通されて、その支持枠材の前面側に配置された雌ねじ部材にねじ込まれ、前記ボルトは前記支持枠材の前面側から操作可能に配置されているので、安全フェンスを既設柵に取り付けまたは取り外す場合に、工場等の生産ライン側に入ることなく、生産ラインに隣接する通路側、すなわち、安全フェンス設置側から安全フェンスの設置作業を行うことができるので、既設柵の反対側へ作業者を配置する必要がない。
また、ボルトの操作を安全フェンスの前面側から操作可能に配置してあり、安全フェンス設置側と同じ側であるので、ボルトの回動あるいは非回動等の操作を容易に行うことができる等の効果が得られる。
また、本発明の安全フェンスは、既設柵の外側(前面側)か、内側(背面側)のどちらか一方に、設置スペースと作業スペースがあれば、本発明の安全フェンスの取り付けあるいは取り外しが可能である。
例えば、工場などの生産ラインの修繕作業は、生産ラインを停止させて修繕を行うが、その際には、修繕者の生産ラインへの出入りを容易にしたい場合には、本発明の安全フェンスを取り外して、既設柵だけにしたほうが出入り容易になる場合には、適宜、取り外される。また、修繕の際には、ラインの加工機械の交換や、修繕機械の出し入れを容易にしたい場合に、既設柵よりも本発明の安全フェンスのほうが高い場合は、高さがジャマになる場合には、適宜、本発明の安全フェンスは取り外される。
第2発明の安全フェンスによると、第1発明の構成に加えて、前記ボルトを回転させることで、前記対向する係合アームを開状態または閉状態にすることが可能にされているので、係合アームを開状態または閉状態をボルトの回転により行うことができ、掴み金具における対向する係合アームの開状態または閉状態をボルトの回動により容易に行いことができる等の効果が得られる。
第3発明または第4発明の安全フェンスによると、第1発明の脱着可能な安全フェンスにおいて、支持枠材の背面側に、ボルトを有する掴み金具の本体側が配置され、前記支持枠材の前面側に配置された雌ねじ部材にねじ込まれると共に支持枠材に挿通され、前記掴み金具の雌ねじ部にねじ込まれた前記ボルトにより、前記掴み金具が支持枠材に取り付けられて、前記掴み金具は支持枠材に対して前記ボルト軸回りに回転可能に設けられ、前記支持枠材の前面側にフェンスパネルが配置されて支持枠材に取り付けられているので、安全フェンスを既設柵に取り付けまたは取り外す場合に、工場等の生産ライン側に入ることなく、生産ラインに隣接する通路側、すなわち、安全フェンス設置側から安全フェンスの設置作業を行うことができるので、既設柵の反対側へ作業者を配置する必要がない。
また、本発明の安全フェンスは、既設柵の外側(前面側)か、内側(背面側)のどちらか一方に、設置スペースと作業スペースがあれば、本発明の安全フェンスの取り付けあるいは取り外しが可能である。
掴み金具を固定するボルトに、掴み金具側の雌ねじ部と支持枠材側の雌ねじ部材とを装着して、掴み金具は支持枠材に圧着固定されているので、支持枠材側の雌ねじ部材を緩めた状態で、掴み金具を所要角度回動して雌ねじ部材をねじ込む操作により、掴み金具を支持枠材に対して所要角度回動した状態で保持することができ、そのため、掴み金具は縦にも横にも掴むことが可能なように取り付けることが可能で、既設柵が横ビームタイプであっても、縦格子タイプであっても取り付け可能である。
掴み金具は安全フェンスにおける支持枠材に最初から装着されているので、既設柵への脱着の際に掴み金具だけを保持する必要は無く、掴み金具が既設柵の固定部分(手摺あるいは横ビーム等の部材あるいは柱部分)に嵌るような位置に安全フェンスを保持して、係合アームを嵌合させることができ、掴み金具を保持する必要がない。
また、第5発明によると、前記掴み金具は、その本体部の側板部が弾性変形することで互いに対向する係合アームが拡開可能にされているので、対向する係合アームを既設柵側のビーム等に押し当てることで、本体部の側板部を弾性変形させることで、対向する係合アームを拡開させて既設柵側のビーム等に嵌合させて、弾性的に把持することができる等の効果が得られる。
また、第6発明によると、掴み金具は側板部を備えており、前記掴み金具の側板部が前進移動されたボルト軸部に接触することで、前記側板部に接続する互いに対向する係合アームが拡開不能にされているので、ボルトを前進移動させるだけで、各側板部が、互いに対向する係合アームが開く方向に弾性変形する場合に、ボルト軸部に接触することで、前記ボルトの軸部をストッパとして機能させて、係合アームが拡開するのを防止して、安全フェンスが既設柵から人力により容易に離脱するのを防止することができる。また、ボルトを前進移動させることで、係合アームを固定状態とすることができる等の効果がある。
第7発明によると、支持枠材は間隔をおいて並行に複数配置されているので、間隔をおいて並行に複数の支持枠材がある形態の安全パネルでも前記同様な効果があり、複数の支持枠材に設けられている複数の掴み金具により、安全パネルを確実に既設柵に取り付けることができる等の効果が得られる。
また、各支持枠材を作業員が保持して安全パネルを搬送して既設柵に設置することができる等の効果が得られる。
また、第8発明によると、支持枠材は、背面側の底板とその底板の両側部に一体に屈曲連接され、それぞれ互いに離反するように傾斜して設けられた一対のウェブと、前記各ウェブに一体に屈曲連接され、それぞれ互いに離反するように設けられている前面側のフランジとを備えた断面ハット形の支持枠材であり、前記一対のウェブ間の溝に、前記ボルトにねじ込まれる雌ねじ部材が配置されているので、フェンスパネルを支持枠材のフランジにより安定した状態で支承することができ、またウェブ間の溝に雌ねじ部材あるいはボルトを配置することができるため、雌ねじ部材あるいはボルトが安全パネルの前面側に突出するのを防止することもできる等の効果が得られる。
第9発明によると、フェンスパネルは、メッシュフェンスパネル、格子状フェンスパネル、金網からなるフェンスパネル、板状パネルからなるフェンスパネル、山形または波型パネルからなるフェンスパネルのいずれか1種からなるので、市販の安価なパネルを使用することができるため、安価な安全パネルとすることができる等の効果がえられる。
第10発明によると、第1発明〜第9発明のいずれかの脱着可能な安全フェンスを既設の柵に取り付ける方法であって、前記安全フェンスの互いに対向する係合アームを既設柵側に位置させると共に、前記安全フェンスのフェンスパネルを通路側等に位置するように安全フェンスを配置して、通路側等から安全フェンスを持ち上げて、掴み金具における互いに対向する係合アームを既設の柵に取り付けるので、既設柵の片面側から容易に安全フェンスを取り付け施工をおこなうことができ、施工が容易である。また、工場等の生産ライン側に作業員を配置して、設置作業をする必要がないので、設置作業上の安全性も向上させることできる等の効果がえられる。
本発明の第1実施形態の脱着可能な安全フェンスを示す一部縦断正面図である。 図1の正面図である。 図2における支持枠材付近を拡大して示す正面図である。 上下の掴み金具と支持枠材との取り付け関係を示す縦断側面図である。 (a)は上部掴み金具付近の横断平面図、(b)は下部掴み金具付近の横断平面図である。 支持枠材に対するフェンスパネルの取り付け構造を示すものであって、(a)は横断平面図、(b)は縦断側面図である。 本発明の第1実施形態の脱着可能な安全フェンスを手摺に取り付ける直前の状態を示す縦断側面図である。 本発明の第1実施形態の脱着可能な安全フェンスを手摺に設置した状態を示す一部概略縦断正面図である。 本発明の第1実施形態の脱着可能な安全フェンスを手摺に設置した状態を示す概略正面図である。 図9の一部を拡大して示す正面図である。 上下の掴み金具により手摺を把持し、六角穴付ボルトをストッパとして利用して掴み金具における各アームが開くのを防止するために、六角穴付ボルトを前進させる直前の状態を示す一部縦断側面図である。 (a)は、図11における上部掴み金具付近の横断平面図、(b)は、図11における下部掴み金具付近の横断平面図である。 手摺枠を示す正面図である。 支持枠材に対して掴み金具を回転させて、縦向きの手摺あるいは傾斜した手摺に、掴み金具を係合可能な状態にした一部縦断側面図である。 本発明の他の形態の脱着可能な安全フェンスを示す一部縦断正面図である。 本発明の他の形態の脱着可能な安全フェンスを手摺に設置した状態を示す一部概略縦断正面図である。 図16に示す一部縦断概略側面図である。 図16の一部を拡大して示す正面図である。 支持枠材に対するフェンスパネルの取り付け構造を示すものであって、(a)は横断平面図、(b)は縦断側面図である。 本発明の他の実施形態の脱着可能な安全フェンスにおける上下の掴み金具と支持枠材との取り付け関係を示す縦断側面図である。 図20における上部掴み金具付近の横断平面図である。 図20に示す脱着可能な安全フェンスを手摺に設置した状態を示す一部縦断側面図である。 図22における上部掴み金具付近の横断平面図である。 図20に示す形態の掴み金具の場合に、六角穴付ボルトを支持枠材の背面側に前進させて、固定側係合アームと可動側係合アームとの間の間隔を広げた開いた状態で、安全フェンスを降下させて可動側係合アームを横ビームに嵌合し、掴み金具を横ビームにセットする直前の状態を示す横断平面図である。 図24に示す状態から六角穴付ボルトを支持枠材の前面側に後退するように逆回転させて、固定側係合アームと可動側係合アームとの間の間隔を狭めて閉じるようにして、横ビームを把持し、安全フェンスを横ビームにセットした後、雌ねじ部材を六角穴付ボルトに対して前進するように回転させて、横ビームに固定された可動係合アームに向かって支持枠材を前進させようとしている状態を示す横断平面図である。 六角穴付ボルトの先端部の支承部材を取り除いた状態で、可動側係合アームと固定側係合アーム付近を示す分解斜視図である。
次に、本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図6は、本発明の一実施形態の安全フェンス1を示すものであって、本発明の安全フェンス1は、支持枠材2とその背面側に設けられる掴み金具3と、支持枠材2の前面側に配置されるフェンスパネル4と、前記掴み金具3を支持枠材2に取り付けるための六角穴付ボルト5と、掴み金具3側に設けられる雌ねじ部6と、支持枠材2の前面側に設けられる雌ねじ部材7と、前記フェンスパネル4を支持枠材2に取り付けるための取り付け金具8を備えている。前記の六角穴付ボルト5は、表面側となるフェンスパネル4側の基端側に、六角穴等の回動工具係合部5aを備えている。
図4に示すように、支持枠材2における底板9の背面側に掴み金具3が配置され、支持枠材2の底板9の前面側に配置された雌ねじ部材7にねじ込まれると共に、支持枠材2の底板9に設けられた横方向の貫通孔に挿通され、前記掴み金具3に設けられた雌ねじ部6にねじ込まれた六角穴付ボルト5により、前記掴み金具3が支持枠材2に取り付けられている。
図示の形態では、鋼製の支持枠材2は、掴み金具3側よりに位置する底板9とその底板9の両側部に一体に屈曲連接され、それぞれ互いに離反するように傾斜して設けられた一対のウェブ10と、前記各ウェブ10の間の溝11と反対側において、ウェブ10に一体に屈曲連接され、それぞれ互いに離反するように前記溝11と反対の外向きに、前記底板9と平行に設けられている前面側の各フランジ12,12とを備えた断面ハット形とされている。
各支持枠材2における底板9には、その長手方向に間隔をおいて、掴み金具3を取り付けるための六角穴付ボルト5を挿通するための横向きの貫通孔が部材長手方向に間隔をおいて複数(図示の場合は、2つ)設けられている。前記の貫通孔は、既設側の柵の横ビーム(手摺)、あるいは階段等における傾斜した横ビーム(手摺)に対応したレベルに設けることで、掴み金具3を既設側の柵の横ビーム(手摺)、あるいは階段等における傾斜した横ビーム(手摺)に対応したレベルに設置することができるようにされている。
この場合、傾斜した横ビーム(手摺等)である場合には、これに掴み金具3側を対応させるためには、掴み金具3側を所定角度回転させた状態で再度固定すればよいから、フェンスパネル4側を回転させる必要がなく設置することも可能になる。
また、支持枠材2の前面側に配置されるフェンスパネル4を取り付けるための頭付ボルト13の軸部を挿通するための貫通孔が、支持枠材2における底板9に間隔をおいて複数(図示の場合には3つ)設けられている。
前記底板9の両側部に一体の一対のウェブ10,10間の溝側に、ナットからなる雌ねじ部材7が配置され、前記雌ねじ部材7にねじ込まれていると共に、支持枠材2における底板9の貫通孔に挿通された六角穴付ボルト5の雄ねじ軸部は、掴み金具3における雌ねじ部6にねじ込まれている。
前記の掴み金具3は、金属板を適宜切り出し折曲してなる掴み金具本体14と、この掴み金具本体14に螺合する六角穴付ボルト5とを備えている。前記掴み金具本体14は、前記の六角穴付ボルト5を螺合させるナット(雌ねじ部)6を、底板部15に設けた貫通穴に同心状に配置して溶接または切りお越し形成された一対の把持片16により固定した前記底板部15と、この底板部15の上下両端(図4参照)から立ち上がり、途中で段状に屈曲して前記ボルト5の外径にほぼ等しい隙間17を形成してほぼ平行に対向する一対の側板部18と、前記上下の側板部18の奥行方向(図4では左右方向)の前後からそれぞれ上下に対向する相手側に直角に折曲され,かつ上下のものどうしが互いに交差し、交差した上部の内側縁に係合凹部19を持つ前後各一対の係合アーム20とを備えている。また、前記の各係合アーム20の先端部には、前記係合凹部19に接続するガイド部21を備えている。底板部15に接続する側板部18の部分は、前記把持片16が形成されているため、剛性が弱められて、側板部18の部分で、係合アーム20が拡開しようとしたときに弾性変形可能にされ、係合アーム20が把持する横ビーム22等の対象物に係合させる場合に、互いに対向する係合アーム20相互が拡開可能にしながら、横ビーム22等の対象物を把持するようになる。前記係合凹部19の形状は、横ビーム22等の対象物に断面形状に適合するように設定される。前記係合凹部19の形状は、横ビーム22等の対象物の周方向の断面形状に、係合アーム20の内側全体が合致する形状である必要はなく、部分タッチする形態でもよい。
係合アーム20の形状および係合凹部19の形状は、横ビーム22等の対象物に断面形状に適合するように、コ字状溝の凹部、V字状溝の溝部、円弧状溝の凹部等、適宜設定すればよい。
前記の六角穴付ボルト5は、掴み金具3側の雌ねじ部6と、支持枠材2側の雌ねじ部材7とにねじ込まれた状態で、六角穴に電動式の回動工具を係合させて隙間17側に前進するように回転駆動すると、隙間17側に前進移動し、また、逆回転駆動すると、後退移動する。
図示を省略するが、図4において、六角穴付ボルト5が隙間17側に前進移動した状態では、掴み金具本体14の各側板部18が六角穴付ボルト5の軸部に接触することで、それぞれ側板部18に接続する互いに対向する係合アーム20は、前記六角穴付ボルト5の軸部がストッパとなって、係合アーム20が拡開する方向(各側板部18が接近する方向)への各側板部18の弾性変形が阻止され、各係合アーム20は拡開不能にされる。
前記の六角穴付ボルト5の前進移動は、安全フェンス1を既設柵23に設置した状態で、必要に応じ行われる。
掴み金具3側の六角穴付ボルト5は、支持枠材2の溝から突出しないように、六角穴付ボルト5の長さ寸法は、支持枠材2の底板9とフランジ12までの軸方向の長さ寸法よりも、短くしておくことで、六角穴付ボルト5は、支持枠材2あるいはフェンスパネル4から突出しないようにされている。このように、六角穴付ボルト5をフェンスパネル4の表面側に突出しないような六角穴付ボルト5とすることにより、市販の手動式回動工具では、容易に回動されないようにされている。
図示の形態では、上下の掴み金具3は、図13に示すように、掴もうとする上部ビーム22に比べて、下部ビーム22の断面外径寸法が小さいため、下部の掴み金具3の大きさが小さくなっており、そのため、掴み金具本体も小さくされ、掴み金具3と支持枠材2の底板9との間に、座金等の調整板または調整ブロック24が介在されて固定される。したがって、既設側の上下の横ビーム22,22の前後位置調整をする必要をなくしている。なお、既設側の上下の横ビーム22,22の外径が同じ場合には、上下の各掴み金具3は、同様なものが支持枠材2に取り付けられる。
前記の取り付け金具8は、図6に示すように、押さえ金具25と頭付ボルト13およびナット27とにより形成されている。
支持枠材2の前面側のフランジ12に、フェンスパネル4が当接されて、押さえ金具25における溝付係合部28の係止溝29が、それぞれ縦線材30に係合された状態で、支持枠材2の底板部15の貫通孔および押さえ金具25の貫通孔に挿通された頭付ボルト13の先端部に、ナット27がねじ込み固定されて、前記フェンスパネル4は、各支持枠材2に圧着された状態で固定されている。
図示の形態では、支持枠材2の前面側の各フランジ12幅内に、隣り合う縦線材30が位置する網目間隔とされ、押さえ金具25は、断面ほぼ台形とされて、支持枠材2の溝11に、断面台形状の押さえ金具25の底部26が配置され、頭付ボルト13およびナット27が支持枠材2の溝11内に位置するように、または頭付ボルト13先端部がフェンスパネル4の表面側に突出しないようにされている。
図示の形態では、図6に示すように、前記支持枠材2の前面側に縦線材30および横線材31からなる格子状のフェンスパネル4が配置されて支持枠材2に、取り付け金具8により取り付けられている。
本発明においては、フェンスパネル4は、工場等の生産ライン側への人の進入を確実に防止するために、網目を小さくすることにより、網目から、作業員の手、足、体が、生産ライン側に進入しないようにされている。
そのため、フェンスパネル4は、メッシュフェンスパネル、格子状フェンスパネル、菱形金網等の金網からなるフェンスパネル、板状パネルからなるフェンスパネル、山形または波形パネルからなるフェンスパネルのいずれか1種でもよい。
板状パネルや山形または波形パネルの場合には、六角穴付ボルト5を操作するための小径開口部および押さえ金具25の中間部を挿入配置するための矩形状開口部を板状パネルや山形または波形パネルに設けることにより、板状パネルや山形または波形パネルを本発明の安全パネルに容易に用いることができる。
フェンスパネル4の上部には、側面視で、鈎型(長手方向で、鈎溝状)の胴縁部32が形成され、また下部には、L型の裾部が形成されたフェンスパネルとされている。
なお、図15に示すように、側面視で、円形(長手方向では円筒状)の胴縁部32としてもよく、下部は直線状としてもよい。
なお、本発明においては、間隔をおいて並行に複数(2本)の支持枠材2における各フランジ12の前面側が同面状に配置され、前記各支持枠材2のフランジ12の前面側に渡ってフェンスパネル4が配置されているため、フランジ12により安定した状態でフェンスパネル4を支承することができる。
また、支持枠材2の背面側の掴み金具3は、支持枠材2の前面側の雌ねじ部材7と、掴み金具3の雌ねじ部6と、これらを連結する六角穴付ボルト5とにより連結されているため、支持枠材2の前面側の雌ねじ部材7を緩めた状態で、前記掴み金具3を六角穴付ボルト5の軸回りに所定角度回動し、前記雌ねじ部材7を締め込むことで、前記掴み金具3の基端側は、支持枠材2に圧着されて、位置保持される。これにより、掴み金具3は、支持枠材2に対して、前記ボルト軸回りに任意の位置に調整可能に設けられている。
したがって、本発明の安全フェンス1は、前記掴み金具3の六角穴付ボルト5の軸回りに、所要角度を回転させた状態で保持することにより、安全フェンス1を自動倉庫の枠材や柱あるいは支柱33にも取り付けることが可能になる。
なお、支持枠材2に掴み金具3を複数設けている形態では、各掴み金具3のボルト軸回りの位置を同じ位置にする必要はなく、各掴み金具3を、それぞれ、傾斜した横ビーム22や、支柱33や、メッシュフェンスや、格子状フェンス等の設置場所に応じて、適宜、ボルト軸回りに位置に調整して、設置するようにすればよい。
前記のような支持枠材2にフェンスパネル4および掴み金具3を取り付けた安全フェンス1を、図13に示すような既設の横ビーム22等の手摺に取り付ける場合には、安全フェンス1を複数の作業員により、図7に示すように、本発明の安全フェンス1における各掴み金具3を各横ビーム22等の対象物のレベルに保持し、矢印方向に安全フェンス1を移動させることで、各係合アーム20は横ビーム22にタッチすると、横ビーム22の外周面に沿って徐々に側板部18が弾性変形することで拡開し、各横ビーム22等の対象物に係合する。
この形態では、前記の状態から、六角穴付ボルト5を、掴み金具3の雌ねじ部6から突出させるように前進移動させることで、掴み金具3における側板部18間に六角穴付ボルト5先端部を位置させて、前記六角穴付ボルト5の軸部がストッパとなって、掴み金具3における側板部18相互が接近しないようにすることで、係合アーム20,20が、相互に離反して拡開しないようにされている。
図8〜図12には、既設柵23における各横ビーム22に、本発明の安全フェンス1を取り付けた状態が示されている。既設柵23に取り付ける安全フェンス1の高さ寸法は、既設柵23から突出させる高さ寸法により、適宜、安全フェンス1の高さ寸法は設定される。
また、図14に示すように、支柱33などに掴み金具3を取り付ける場合には、掴み金具3側を90°回転させた状態で固定すればよい。
図1〜図7に示す形態では、ユニット化された安全フェンス1であるので、図8〜図12では、隣り合う安全フェンス1におけるフェンスパネル4が、縦線材間の網目間隔をおいた状態で設置される。
なお、図16〜図19に示すように、支持枠材2に各フェンスパネル4の端部の縦線材30を固定するようにしてもよい。
このように支持枠材2に各フェンスパネル4の端部の縦線材30を固定する形態では、2本以上の複数の支持枠材2と1枚または2枚以上のフェンスパネル4とを一体化したユニットを、既設柵23の横ビーム22等に掴み金具3を固定するようにしてもよい。
また、このような形態では、支持枠材2を先に横ビーム22等に固定し、その後、フェンスパネル4を支持枠材2に押さえ金具25を用いて固定するようにしてもよい。この場合にも、押さえ金具25の頭付ボルト13の軸部の長さは、支持枠材2の底板9からフランジ12までの高さ程度の寸法であるから、頭付ボルト13をセットする場合にも、横方向で横ビーム22から横方向に突出させることなく押さえ金具25取り付けることができるが、前記のように、ユニット化した状態で、横ビーム22に固定する形態のほうが容易に設置することができる。
前記実施形態の場合は、既設柵が横ビームタイプであるで、安全フェンスに装着する掴み金具3の位置を、既設柵の横ビーム22の高さに合わせるようにしている。
しかし、本発明の場合は、既設柵が縦線材および横線材を備えた鋼製縦格子タイプである場合には、掴み金具3を装着する安全フェンスの支持枠材2の位置を、既設柵の縦格子に合わせるようにして、取り付けるようにしてもよい。
前記のように、掴み金具3は、係合アーム20の形状を変えることで、既設柵の部材の形状に合わせて取り付けることができ、前記のように丸パイプでも、図示を省略するが、角パイプでも掴むことが可能である。
本発明を実施する場合、支持枠材2としては、六角穴付ボルト5の回動、および雌ねじ部材7の回動が可能であれば、各フランジ12を内向きに設ける形態としてもよく、また、断面ハット形形状以外にも、フランジ12を省略した形態、溝形の形態等でもよい。
また、支持枠材2としては、六角穴付ボルト5の回動、および雌ねじ部材7の回動可能な開口部と、押さえ金具25の凸部を支持枠材2の前面側に配置するための開口部を備えた角パイプであっても実施可能である。
前記および後記の実施形態では、六角穴付ボルト5は、フェンスパネル4の背面側に位置し、また、支持枠材2の溝11内に位置していることで、フェンスパネル4の前面側から容易に六角穴付ボルト5が回動されないようにしている。その理由は、生産工場における手摺等の横ビーム22にフェンスパネル4の前面側が通路側となるように取り付けた場合に、通路側を歩行する生産ライン作業者によって容易にボルト5を回動して安全フェンス1を取り外せてしまうと、安全フェンスとしての目的が達成できない恐れがあるため、極力、六角穴付ボルト5をフェンスパネル4の奥部に位置するようにしている。また、フェンスパネル4の背面側からでは、六角穴付ボルト5(特にその六角穴の回動係合部)は支持枠材2の溝11内に隠れる状態になり、六角穴付ボルト5を回動することはできない。
また、六角軸部を備えたL形等の回動工具は、先端部が+または−のドラーバーに比べて特殊な回動工具であることからして、本発明の実施形態では、六角穴の回動工具係合部とすることで、簡単には回動されないようにしている。
また、前記の六角穴付ボルト5の回動工具係合部5aとしては、周知の+型あるいは−型の回動工具係合部としてもよいが、六角穴の回動工具係合部5aであるほうが、一般的でなく、特殊な工具になり容易に六角穴付ボルト5が回動されないので望ましい。
なお、回動工具係合部5aは、六角穴以外にも、回動工具と係合すればたとえば三角穴であっても四角穴でもよく、あるいはその他適宜の穴でもよい。また、回動工具係合部5aの外形と回動工具を係合させてもよく、たとえば回動工具係合部5aの外形を四角形状として回動工具と係合させるなど、回動工具と係合すれば回動工具係合部5aの外形は回動可能なら適宜の外径でもよい。
各支持枠材2における底板9に設ける横向きの貫通孔としては、適宜小ピッチ間隔をおいて設けてもよく、また、頭付ボルト13のための貫通孔と六角穴付ボルト5のための貫通孔とを同じ孔径の貫通孔とすると加工が容易でよい。
図20〜図21は、本発明の他の形態の脱着可能な安全フェンス1を示すものであって、この形態では、支持枠材2の背面側に設けられる掴み金具3の形態が相違している。
この形態では、掴み金具3は、それぞれ先端部に係合アームを備えている2つの分離し部品を備えている。六角穴付ボルト5の先端側を、一方の鋼製等の環状の支承部材34に嵌合配置していると共に支承部材34は六角穴付ボルト5の先端部に溶接により固定され、固定側係合アーム20aに接続する基端部を掴み金具3における一方の本体部14aとされ、一方の本体部14aに設けた貫通孔に前記六角穴付ボルト5が挿通配置され、前記固定側係合アーム20aの基端側の背面に、他方の環状の支承部材35が、前記固定側係合アーム20aに対して微小間隔をおいて前記六角穴付ボルト5に嵌合配置されて、前記ボルト5の先端部に溶接により固定されている。
前記の固定側係合アーム20aは、六角穴付ボルト5に対して、一対の支承部材34,35間を除いて、六角穴付ボルト5の軸方向に移動不能で位置が固定され、また、固定側係合アーム20aに接続する基端部(一方の固定側本体部14a)より先端側アームの重量が重くなっていることから、横ビーム22を把持する前の状態では、常時、固定側係合アーム20a先端部が、ボルト5の軸周りの下方に位置するようにされている。
また、支持枠材2の背面側において、前記固定側係合アーム20aに対向するように可動側係合アーム20bに接続する基端部を他方の可動側本体部14bとされ、その他方の可動側本体部14bに設けた貫通孔に前記六角穴付ボルト5が挿通配置されている。また、前記と同様に、可動側係合アーム20bの先端側が、ボルト5の軸周りの下方に位置するようにされている。
前記の固定側係合アーム20aと可動側係合アーム20bの対向面には、それぞれ係合凹部19が設けられている。
前記の可動側係合アーム20bの他方の可動側本体部14bの前面側に、貫通孔からなるボルト孔と同心状にナットが溶接により固定されて雌ねじ部6を形成している。
なお、前記の支持枠材2にフェンスパネル4が押さえ金具25(図示を省略)により取り付けられている点は、前記実施形態と同様である。
このような掴み金具3を支持枠材2に備えた形態では、図24に示すように、雌ねじ部材7を回転させないで、六角穴付ボルト5を前進するように回転させることで一方の固定側本体部14aと共に固定側係合アーム20aを移動させて、可動側本体部14aおよび可動側係合アーム20bから離し、固定側係合アーム20aと可動側係合アーム20bの間隔を拡開して開状態として、安全フェンス1と共に掴み金具3を降下させて、可動側係合アーム20bの係合凹部19に手摺等の横ビーム22の一側部を嵌合させる。
次いで、六角穴付ボルト5を後退するように逆回転させて、六角穴付ボルト5を後退移動させることで固定側本体14aと共に固定側係合アーム20aを後退移動させて横ビーム22に接近させて、図25に示すように横ビーム22を固定側係合アーム20aの係合凹部19と可動側係合アーム20bの係合凹部19とに嵌合させて把持して掴む。
前記の場合に、可動側係合アーム20bは、横ビーム22に嵌合していることから、可動側本体14bおよびこれに固定の雌ねじ部6および可動側係合アーム20bの横ビーム22に対する位置は、変化しない。また、図25に示すように、六角穴付ボルト5の後退移動に伴って、支持枠材2の前面側から離れた位置に、雌ねじ部材7を後退移動する。
その後、図25に示すように、雌ねじ部材7を六角穴付ボルト5に対して前進させ、支持枠材2に当接させ、さらに雌ねじ部材7を前進するように回転させると、支持枠材2が前進移動して、可動側本体14bおよび可動側係合アーム20bの前面側に支持枠材2の背面側が圧着して、支持枠材2と可動側本体14bと可動側係合アーム20bと雌ねじ部材7との一体化が図られて、図23あるいは図22に示すように、脱着可能な安全フェンス1が横ビーム22に固定される。
なお、横ビーム22に固定された状態の安全フェンス1を、横ビーム22から離脱さあっせる場合には、前記と操作とは逆に、雌ねじ部材7を六角穴付ボルト5に対して後退移動させた後、可動側係合アーム20bを横ビーム22に嵌合させた状態で、六角穴付ボルト5を可動側本体14bに固定のナットからなる雌ねじ部6に対して前進するように回転させて、固定側本体14aを可動側本体14aから離反させることで、掴み金具3を開状態とし、安全フェンス1と共に掴み金具3を上昇させることで、安全フェンス1と共に掴み金具3を横ビーム22から離脱させることができる。
前記各実施形態の脱着可能な安全フェンス1の取り付けおよび取り外し作業は、適宜、複数の作業員により、安全フェンス1を前進移動または後退移動させたり、下降移動または上昇移動させて行われる。
前記実施形態では、六角穴付ボルト5を備えた掴み金具3および雌ねじ部材7により、掴み金具3を支持枠材2に取り付ける形態を示したが、図示を省略するが、六角穴付ボルト5を省略して、掴み金具3を支持枠材2の背面側に溶接等の固定手段により取り付ける形態でもよい。
なお、前記各実施形態の場合には、雌ねじ部材7のねじピッチと、ナットからなる雌ねじ部6のねじピッチと、六角穴付ボルト5のねじピッチは同じピッチにされ、雌ねじ部材7とナットからなる雌ねじ部6が同じボルト5にねじ込まれていることで、雌ねじ部材7とナットからなる雌ねじ部6との距離を一定とした場合に、ボルト5のみを回転させることで、雌ねじ部材7およびナットからなる雌ねじ部6に対して、前進移動または後退移動させることができる。
1 安全フェンス
2 支持枠材
3 掴み金具
4 フェンスパネル
5 六角穴付ボルト
5a 回動工具係合部
6 雌ねじ部
7 雌ねじ部材
8 取り付け金具
9 底板
10 ウェブ
11 溝
12 フランジ
13 頭付ボルト
14 掴み金具本体
14a 固定側本体部
14b 可動側本体部
15 底板部
16 把持片
17 隙間
18 側板部
19 係合凹部
20 係合アーム
20a 固定側係合アーム
20b 可動側係合アーム
21 ガイド部
22 横ビーム
23 既設柵
24 調整ブロック
25 押さえ金具
26 底部
27 ナット
28 溝付係合部
29 係止溝
30 縦線材
31 横線材
32 胴縁部
33 支柱
34 一方の支承部材
35 他方の支承部材

Claims (10)

  1. 支持枠材の背面側にボルトを有する掴み金具の本体側が配置され、
    前記支持枠材の前面側にフェンスパネルが配置されて支持枠材に取り付けられ、
    前記掴み金具は互いに対向する係合アームを備えており、
    前記ボルトは支持枠材に挿通されて、その支持枠材の前面側に配置された雌ねじ部材にねじ込まれ、
    前記ボルトは前記支持枠材の前面側から操作可能に配置されている
    ことを特徴とする脱着可能な安全フェンス。
  2. 支持枠材の背面側にボルトを有する掴み金具の本体側が配置され、
    前記支持枠材の前面側にフェンスパネルが配置されて支持枠材に取り付けられ、
    前記掴み金具は互いに対向する係合アームを備えており、
    前記ボルトは支持枠材に挿通されて、その支持枠材の前面側に配置された雌ねじ部材にねじ込まれ、
    前記ボルトは前記支持枠材の前面側から操作可能に配置され、
    前記ボルトを回転させることで、前記対向する係合アームを開状態または閉状態にすることが可能である
    ことを特徴とする脱着可能な安全フェンス。
  3. 支持枠材の背面側に、ボルトを有する掴み金具の本体側が配置され、
    前記支持枠材の前面側に配置された雌ねじ部材にねじ込まれると共に支持枠材に挿通され、前記掴み金具の雌ねじ部にねじ込まれた前記ボルトにより、前記掴み金具が支持枠に取り付けられて、前記掴み金具は支持枠材に対して前記ボルト軸回りに回転可能に設けられ、
    前記支持枠材の前面側にフェンスパネルが配置されて支持枠材に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の脱着可能な安全フェンス。
  4. 支持枠材の背面側に、ボルトを有する掴み金具の本体側が配置され、
    前記支持枠材の前面側に配置された雌ねじ部材にねじ込まれると共に支持枠材に挿通され、前記掴み金具の雌ねじ部にねじ込まれた前記ボルトにより、前記掴み金具が支持枠に取り付けられて、前記掴み金具は支持枠材に対して前記ボルト軸回りに回転可能に設けられ、
    前記支持枠材の前面側にフェンスパネルが配置されて支持枠材に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の脱着可能な安全フェンス。
  5. 前記掴み金具は、その本体部の側板部が弾性変形することで互いに対向する係合アームが拡開可能にされていることを特徴とする請求項1または3に記載の脱着可能な安全フェンス。
  6. 掴み金具は側板部を備えており、
    前記掴み金具の側板部が前進移動されたボルト軸部に接触することで、前記側板部に接続する互いに対向する係合アームが拡開不能にされていることを特徴とする請求項1、3、5のいずれか1項に記載の脱着可能な安全フェンス。
  7. 前記支持枠材は間隔をおいて並行に複数配置され
    ていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の脱着可能な安全フェンス。
  8. 支持枠材は、背面側の底板とその底板の両側部に一体に屈曲連接され、それぞれ互いに離反するように傾斜して設けられた一対のウェブと、前記各ウェブに一体に屈曲連接され、それぞれ互いに離反するように設けられている前面側のフランジとを備えた断面ハット形の支持枠材であり、前記一対のウェブ間の溝に、前記ボルトにねじ込まれる雌ねじ部材が配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の脱着可能な安全フェンス。
  9. フェンスパネルは、メッシュフェンスパネル、格子状フェンスパネル、金網からなるフェンスパネル、板状パネルからなるフェンスパネル、山形または波型パネルからなるフェンスパネルのいずれか1種からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の脱着可能な安全フェンス。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の脱着可能な安全フェンスを既設の柵に取り付ける方法であって、前記安全フェンスの互いに対向する係合アームを既設柵側に位置させると共に、前記安全フェンスのフェンスパネルを通路側に位置するように安全フェンスを配置して、通路側から安全フェンスを持ち上げて、掴み金具における互いに対向する係合アームを既設の柵に取り付けることを特徴とする脱着可能な安全フェンスの取り付け方法。
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