JP2011001104A - 紙製品の罫線構造および該罫線構造を用いた紙製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】破断手段の破断始点部の突出量を確保する一方、破断始点部の形成に伴う抜穴部からの塵埃の侵入を抑制する。
【解決手段】少なくとも第1壁面11Bに第2壁面12Aから離反する方向に延びる破断手段(樹脂テープ20)を形成し、この破断手段20の破断始点部30を形成するための紙製品の罫線構造であって、第1および第2壁面11B,12Aの境界部分に、破断手段20の形成領域を除くように折曲線14Aを設け、折曲線14Aの分離した各端部をそれぞれ通過するように第2壁面12Aから第1壁面11Bにかけて破断手段20に沿って延びる一対の第1切断線22を設けるとともに、第1壁面11B内に位置する各第1切断線22の端部を連続し一部が第1壁面11Bから折曲線14Aの延長線を越えて第2壁面12Aにかけて延びる第2切断線25を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、所定の商品を収容する包装箱などの紙製品の罫線構造および該罫線構造を用いた紙製品に関するものである。
紙製品である包装箱は、所定位置に周方向に延びる破断手段が設けられ、この破断手段で各壁面を破断することにより、上下に分割可能としたものがある。また、一部に蓋部を形成した包装箱では、連続部となる壁面を除く壁面に破断手段が設けられ、破断手段で各壁面を破断することにより、連続部の壁面に形成した折曲線をヒンジ部として蓋部を開閉可能に構成している。
この種の紙製品において、破断手段の破断始点となる部分を摘む作業は非常に面倒である。そのため、特許文献1では、この破断始点部が包装箱のコーナー部分から突出するように構成している。具体的には、この特許文献1の包装箱は、四方を囲繞する外周壁に、複数の切断部と非切断部とを交互に設けた一対のミシン目状破断線からなる破断手段が設けられている。そして、外周壁の各壁面を区画する折曲線のうち1つを、破断手段を形成した領域を除く部分だけに設けるとともに、その両端から略倒U字形状をなすように切断線を設け、組立状態で切断線内部がコーナー部分から立ち上がって突出するように構成している。
しかしながら、この特許文献1の包装箱は、破断手段の破断始点部を形成することに伴って、組立状態では第2壁面に1個の大きな抜穴部が形成される。この抜穴部の開口面積は、破断手段に沿って延びる切断線の寸法を小さくすれば小さくすることができるが、この場合には破断始点部の突出量も小さくなるため、破断作業性を損ねるという問題がある。逆に、破断作業性を向上するために破断始点部の突出量が大きくなるようにした場合には、抜穴部の開口面積が大きくなり、塵埃を避ける必要がある商品には適用できない。
特開平6−329152号公報
本発明は、破断手段の破断始点部の突出量を確保する一方、破断始点部の形成に伴う抜穴部からの塵埃の侵入を抑制可能な紙製品の罫線構造および該罫線構造を用いた紙製品を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明の紙製品の罫線構造は、所定角度で折り曲げられる第1および第2壁面を有し、少なくとも第1壁面に第2壁面から離反する方向に延びる破断手段を形成し、この破断手段の破断始点部を形成するための紙製品の罫線構造であって、前記第1および第2壁面の境界部分に、前記破断手段の形成領域を除くように折曲線を設け、前記折曲線の分離した各端部をそれぞれ通過するように前記第2壁面から前記第1壁面にかけて前記破断手段に沿って延びる一対の第1切断線を設けるとともに、前記第1壁面内に位置する各第1切断線の端部を連続し一部が第1壁面から前記折曲線の延長線を越えて前記第2壁面にかけて延びる第2切断線を設けたものである。
そして、この罫線構造を用いた紙製品は、前記第1および第2壁面の境界部分に、前記破断手段の形成領域を除くように折曲線を設け、前記折曲線の分離した各端部をそれぞれ通過するように前記第2壁面から前記第1壁面にかけて前記破断手段に沿って延びる一対の第1切断線を設けるとともに、前記第1壁面内に位置する各第1切断線の端部を連続し一部が第1壁面から前記折曲線の延長線を越えて前記第2壁面にかけて延びる第2切断線を設け、組立状態で前記折曲線に沿って第1および第2壁面を折り曲げることにより、前記第1壁面に形成した破断手段と連続し、前記第2壁面から立ち上がって突出する破断始点部を形成したものである。
本発明の罫線構造を用いた紙製品は、組立状態で破断手段の端部となる破断始点部が第2壁面から立ち上がって突出した状態をなすため、その破断始点部の摘むのが容易である。そのため、破断作業性を向上できる。また、この破断始点部を形成するための罫線構造は、第2壁面から第1壁面にかけて延びる第1切断線と、これらの端部を連続する第2切断線とを有し、第2切断線の一部が第1壁面から第2壁面にかけて延びるように形成しているため、該破断始点部を形成することに伴って形成される抜穴部が、第2壁面と第1壁面とに分割される。そして、各壁面に形成される抜穴部は開口面積が小さくなるため、塵埃の侵入を抑制できる。その結果、本発明の罫線構造を適用する紙製品が包装箱である場合、内部に収容する商品が塵埃を避ける必要があるものに好適に適用できる。
第1実施形態の罫線構造を用いた包装箱を示す斜視図である。 (A),(B)は破断工程を示す斜視図である。 図1の包装箱のブランクを示す平面図である。 第2実施形態の罫線構造を用いた包装箱を示す斜視図である。 図4の包装箱のブランクを示す平面図である。 第3実施形態の罫線構造を用いた包装箱を示す斜視図である。 図6の包装箱のブランクを示す平面図である。 本発明の罫線構造を適用する包装箱の変形例を示す斜視図である。 図8の包装箱のブランクを示す平面図である。 本発明の罫線構造を適用する包装箱の他の変形例を示す斜視図である。 図10の包装箱のブランクを示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1から図3は、本発明に係る第1実施形態の罫線構造を用いた紙製品である包装箱10を示す。この包装箱10は、四方を囲繞する壁面11A,11B,12A,12Bを備え、これら壁面11A,11B,12A,12Bを破断手段である樹脂テープ20により破断し、上下に分離可能としたものである。そして、この樹脂テープ20で破断を開始するための破断始点部30を、第1壁面である側壁11Bと端壁12Aのコーナー部分に形成する構成としたものである。
第1実施形態の罫線構造を適用した包装箱10は、表紙および裏紙の間に波状の中しんを配設した段ボール紙を、周知の紙器打抜装置(図示せず)によって図3に示す連続した一枚のブランクとして打ち抜き、所定部位を糊付けにより貼着して成形される。
この包装箱10のブランクは、図3に示すように、横方向に連続する4面の壁面11A,11B,12A,12Bを備えている。具体的には、左端から右端にかけて、側壁11A、端壁12A、側壁11Bおよび端壁12Bの順番で連設されている。これらのうち、左側端部に位置する側壁11Aの側縁には、右側端部に位置する端壁12Bに貼着するための糊代部13が連設されている。そして、これら側壁11A,11B、端壁12A,12Bおよび糊代部13の各境界部分には、肉厚を圧縮するように罫を入れて形成した第1折曲線14が設けられている。そのうち、第1壁面である側壁11Bと第2壁面である端壁12Aとの境界部分に形成する第1折曲線14Aは、後述する樹脂シートの貼着(形成)領域を除く位置だけに設けられている。即ち、第1折曲線14Aは、樹脂テープ20の貼着領域から上向きに延びる第1折曲部14aと、樹脂テープ20の貼着領域から下向きに延びる第2折曲部14bとで構成され、これら折曲部14a,14bの対向する端部は、所定間隔をもって位置されている。
前記側壁11A,11Bには、それぞれの上端縁に上側外フラップ15A,15Bが連設され、それぞれの下端縁に下側外フラップ16A,16Bが連設されている。また、端壁12A,12Bには、それぞれの上端縁に上側内フラップ17A,17Bが連設され、それぞれの下端縁に下側内フラップ18A,18Bが連設されている。そして、これら各フラップ15A,15B〜18A,18Bと、連続した各壁面11A,11B,12A,12Bとの各境界部分には、前記と同様の第2折曲線19が設けられている。
本実施形態では、組立(封緘)状態の包装箱10を上箱部と下箱部とに分離するための破断手段として樹脂テープ20が配設されている。この樹脂テープ20はPP(ポリプロピレン)製であり、各壁面11A,11B,12A,12Bおよび糊代部13において、組立状態で内側に位置する段ボール紙の裏面に貼着されている。なお、樹脂テープ20は、分離する上箱部の容積(高さ)を大きくする一方、下箱部の容積を小さくすることにより、分離後に下箱部内に収容した商品を大きく露出できるように、下側部分の偏った位置に貼着されている。なお、この樹脂テープ20は、段ボール紙を紙器打抜装置で打ち抜く前の状態で貼着され、ブランクの打ち抜きと同時に切断される。
そして、側壁11Bと端壁12Aとの境界部分の折曲部14a,14bの端部間には、樹脂テープ20を分断するとともに破断始点部30を形成するための破断端部21が設けられている。この破断端部21は、樹脂テープ20に沿って両側に延びるように設けた一対の第1切断線22,22と、これら第1切断線22,22の端部間を連続するように設けた第2切断線25とを備えている。
前記第1切断線22は、分離した第1折曲線14Aの端部をそれぞれ通過するように、端壁12Aから側壁11B内にかけて延びるものである。本実施形態では、樹脂テープ20に対して所定間隔をもって平行に延びるように端壁12Aに形成した第1切断部23と、樹脂テープ20に対して近づくように側壁11Bに湾曲形成した第2切断部24とで構成されている。これら切断部23,24は、第1折曲線14Aの端部と交差する。即ち、第1折曲線14Aは、樹脂テープ20に対して所定間隔をもって離れた位置まで延びるように設けられている。そして、切断部23,24は、第1折曲線14Aを境界としてそれぞれ両側に延びるように設けられている。
前記第2切断線25は、側壁11B内に位置する各第1切断線22,22の端部(第2切断部24の端部)から折曲部14a,14bの延長線を越えて端壁12Aにかけて延びるものである。ここで、この延長線とは、第1折曲線14Aにおいて、各折曲部14a,14bの端部間の仮想線を意味する。本実施形態では、第1切断線22の端部に連続する一対の第1切断部26,26と、これら第1切断部26,26に連続する一対の第2切断部27,27と、これら第2切断部27を連続する第3切断部28とで構成されている。第1切断部26は、第1切断線22の端部から互いに近接するように端壁12Aに向けて延びるように設けられている。また、第1切断部26は、その端部が折曲部14a,14b間を越えて端壁12A内に位置するとともに、樹脂テープ20より外側に位置するように設けられている。第2切断部27は、第1切断部26に対して接円弧状をなすように湾曲して設けられている。また、この第2切断部27の端部は、樹脂テープ20の端縁を越え、該樹脂テープ20上に位置するように設けられている。第3切断部28は、樹脂テープ20を分断するもので、一対の第2切断部27,27に対して接線方向に延びるように設けられている。なお、第2切断部27は、破断始点部30の角部を面取りするためのもので、設けない構成としてもよい。
この破断端部21は、第1折曲線14Aに沿って側壁11Bおよび端壁12Aを折り曲げた組立状態とすると、図3に薄墨を付して示した領域が抜穴部29A,29Bとなる。具体的には、第1折曲線14Aの延長線と、第2切断線25とで囲まれた領域が、端壁12Aに形成される抜穴部29Aとなる。また、第1折曲線14Aの延長線と、第1切断線22の第2切断部24と、第2切断線25の第1切断部26とで囲まれた領域が、側壁11Bに形成される一対の抜穴部29Bとなる。そして、図1に示すように、抜穴部29A内に位置する部分は、側壁11Bの樹脂テープ20からなる破断手段に連続し、端壁12Aから立ち上がって突出する破断始点部30を構成する。また、抜穴部29B内に位置する部分は、端壁12Aに連続し、側壁11Bから立ち上がって突出する一対の突出部31,31を構成する。
また、本実施形態では、破断端部21に対して端壁12Aから離反する側に、一対の破断ガイド線32が設けられている。この破断ガイド線32は、破断始点部30を摘んで樹脂テープ20で側壁11Bの破断を開始した際に、段ボール紙の表紙が意図しない方向に破断されることを防止するためのものである。この破断ガイド線32は、第1切断線22の第1切断部23の略延長線上に位置する第1切断部33と、第1切断部33の破断端部21の側に位置する端部から破断端部21かつ樹脂テープ20に向けて傾斜して延びる第2切断部34とからなる。そして、この第2切断部34の端部は、第1切断線22の第2切断部24の端部より、樹脂テープ20の側に位置するように設けられている。
このように構成した包装箱10のブランクは、糊代部13の表紙側に酢酸ビニルエマルジョン系の接着剤などを塗布した状態で、端壁12Aに対して側壁11Aを折り曲げるとともに、側壁11Bに対して端壁12Bを折り曲げる。そして、重畳した端壁12Bの端部と糊代部13とをプレスすることにより接着し、この状態で所定の商品の製造メーカに出荷される。
また、製造メーカでは、各壁面11A,11B,12A,12Bが平面視矩形状をなすように広げる。これにより、各壁面11A,11B,12A,12Bがそれぞれ90度の屈曲角度で折り曲げられる。その結果、破断端部21は、前述のように、破断始点部30が端壁12Aから立ち上がり、側壁11Bと連続した状態で端壁12Aから突出する。また、突出部31が側壁11Bから立ち上がり、端壁12Aと連続した状態で側壁11Bから突出する。
ついで、端壁12A,12Bに対して下側内フラップ18A,18Bを折り曲げた後、側壁11A,11Bに対して下側外フラップ16A,16Bを折り曲げる。そして、例えば、下側外フラップ16A,16Bの互いに突き合った先端縁を粘着テープで貼着することにより固定する。この状態で、開放した上側から所定の商品を収容する。その後、端壁12A,12Bに対して上側内フラップ17A,17Bを折り曲げた後、側壁11A,11Bに対して上側外フラップ15A,15Bを折り曲げる。そして、下側のフラップ16A,16B,18A,18Bと同様にして上側のフラップ15A,15B,17A,17Bを固定することにより封緘する。
この封緘状態では、本実施形態の包装箱10に破断始点部30を形成しているため、従来と同様に、端壁12Aには抜穴部29Aが形成される。しかし、本実施形態の破断始点部30を形成するための罫線構造は、端壁12Aから側壁11Bにかけて延びる第1切断線22と、これらの端部を連続する第2切断線25とを有し、第2切断線25の一部(第3切断部28)が側壁11Bから端壁12Aにかけて延びるように形成したものである。そのため、図1に示すように、抜穴部29Aの上下には突出部31,31が位置するため、その開口面積は小さい。但し、本実施形態では端壁12Aに突出部31,31が形成されるため、側壁11Bに小さな開口面積の抜穴部29B,29Bが形成される。即ち、本実施形態の包装箱10は、破断始点部30および突出部31の立ち上がりにより、端壁12Aおよび側壁11Bに抜穴部29A,29Bがそれぞれ分割して形成される。これら抜穴部29A,29Bは、その開口面積が小さい。しかも、段ボール紙の肉厚分、各抜穴部29A,29Bが閉塞されるため、実際の開口面積は更に小さくなる。そのため、これら抜穴部29A,29Bからの塵埃の侵入を抑制できる。その結果、内部に収容する商品が塵埃を避ける必要があるものでも好適に適用できる。
この包装箱10に収容された商品を店頭に陳列して販売する場合、作業者は、樹脂テープ20で側壁11A,11Bおよび端壁12A,12Bを切り裂くようにして破断し、上側のフラップ15A,15B,17A,17Bを含む上箱部を分離することにより、下箱部に収容した商品を露出させる。
具体的には、端壁12Aから立ち上がり、この端壁12Aの表面から突出する破断始点部30の先端縁に指を当て、図2(A)に示すように、該破断始点部30を摘みながら端壁12Aから離反する方向に湾曲させる。これにより、図示のように第1切断線22の端部まで変形させると、その破断始点部30を強く指で摘み、端壁12Aから離反する方向に強く引っ張る。その結果、図2(B)に示すように、第1切断線22の端部から破断ガイド線32に向けて側壁11Bが破断される。その後、側壁11Bは樹脂テープ20で切り裂かれるようにして破断される。このようにして側壁11Bを横方向に全て破断すると、続いて端壁12B、側壁11Aおよび端壁12Aを、同様に樹脂テープ20を引っ張ることにより破断する。そして、端壁12Aを横方向に全て破断すると、破断始点部30に戻ることにより、破断した所定幅の段ボール紙を含む樹脂テープ20が分離される。
このように、本発明の罫線構造を用いた包装箱10は、組立状態で樹脂テープ20の端部となる破断始点部30が端壁12Aから立ち上がって突出した状態をなすため、その破断始点部30を摘む作業が容易である。そのため、破断作業性を向上できる。
また、包装箱10を分離する際には、前述のように最初は破断始点部30を摘んで破断作業を行い、略半分の位置、即ち側壁11Aと端壁12Bまで破断が完了すると、逆側から破断を行うことが考えられる。これは、特に本実施形態の包装箱10は、半分の位置に破断作業が困難になる糊代部13が位置するため、極めて可能性が高い。
この場合、本実施形態の罫線構造では、第2の破断開始点となる端壁12Aの縁に、第1切断線22の第1切断部23が切れ込んだ状態をなすうえ、突出部31が突出するとともに第2切断線25により縁が窪んだ状態をなす。そのため、樹脂テープ20を貼着している第2の端部を作業者が容易に摘むことができる。よって、破断作業性を更に向上できる。因みに、このような破断作業を行うには、壁面11A,12A,11B,12Bの対角位置や対称位置にそれぞれ破断端部21を形成することが考えられる。しかし、このように複数の破断端部21を形成すると、包装箱10の剛性(圧縮強度等)の低下に繋がるが、本実施形態では、このような問題が生じることはない。
図4および図5は第2実施形態の罫線構造を適用した包装箱10を示す。この包装箱10の基本構成は第1実施形態と同様であり、破断端部21の構成が相違する。また、第1実施形態に示す破断ガイド線32は設けていない。第2実施形態の破断端部21は、図5に示すように、第2壁面である端壁12Aから第1壁面である側壁11Bにかけて延びる一対の第1切断線35,35と、各第1切断線35,35を連続するように設けた第2切断線38とを備えている。
そして、第1切断線35は、樹脂テープ20に対して所定間隔をもって平行に延びるように端壁12Aに形成した第1切断部36と、樹脂テープ20に対して近づくように側壁11Bに1/4円弧状に形成した第2切断部37とで構成されている。また、第2切断線38は、側壁11B内に位置する各第1切断線35,35の第2切断部37の端部から1/4円弧状に形成した第1切断部39,39と、これら第1切断部39に対して接円状をなすように延びる半円状の第2切断部40とで構成されている。
図6および図7は第3実施形態の罫線構造を適用した包装箱10を示す。この包装箱10は、第2実施形態と同様に、基本構成が第1実施形態と同様であり、破断端部21の構成が相違する。また、第1実施形態に示す破断ガイド線32は設けていない。第3実施形態の破断端部21は、図7に示すように、全てを直線状の切断部で構成したもので、第2壁面である端壁12Aから第1壁面である側壁11Bにかけて延びる一対の第1切断線41,41と、各第1切断線41,41を連続する第2切断線42とを備えている。
そして、第1切断線41は、樹脂テープ20に対して所定間隔をもって平行に延びるように端壁12Aから側壁11Bにかけて延びる直線状の切断部からなる。また、第2切断線42は、側壁11B内に位置する各第1切断線41,41の端部から端壁12A内に位置するように傾斜して延びる一対の切断部42a,42aで構成されている。これら切断部42a,42aは、樹脂テープ20の幅方向の中心で交差し、V字形状をなすように形成されている。
このように構成した第2および第3実施形態の破断端部21は、図4および図6に示すように、組み立てた封緘状態とすると、第1実施形態と同様に、側壁11Bと連続するように端壁12Aから破断始点部30を立ち上げて突出させ、端壁12Aと連続するように側壁11Bから突出部31を立ち上げて突出させることができる。そのため、第1実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
なお、本発明の紙製品の罫線構造は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、前記各実施形態では、破断手段を樹脂テープ20により構成したが、所定間隔をもって切断部と非切断部とを交互に設けた一対のミシン目状破断線からなる構成としてもよい。
また、各実施形態では、破断手段を各壁面11A,11B,12A,12Bおよび糊代部13にかけて設けることにより、組立状態で四方を囲繞するように形成したが、第1壁面である側壁11Bだけに形成する構成としてもよい。
さらに、第2および第3実施形態では、第1実施形態に示す破断ガイド線32は設けない構成としたが、同様に破断ガイド線32を設ける構成としてもよい。
勿論、本発明の罫線構造を適用可能な紙製品は、各実施形態に示す包装箱10に限定されるものではない。
例えば、図8および図9に示すように、壁面の一部を分離して内部を露出可能とした包装箱10にも適用可能である。具体的には、この第1変形例の包装箱10は、各実施形態と同様に、横方向に交互に連続する側壁11A,11Bおよび端壁12A,12Bを備え、これらの上下にそれぞれフラップ15A,15B〜18A,18Bが連設されている。また、破断手段を構成する樹脂テープ20が、一端に位置する糊代部13から他端に位置する端壁12Bにかけて延びるように設けられている。そして、側壁11A,11B、端壁12A,12Bおよび糊代部13の各境界部分には第1折曲線14が設けられ、側壁11A,11Bと端壁12A,12Bおよび各フラップ15A,15B〜18A,18Bの各境界部分には第2折曲線19が設けられている。
そのうち、側壁11Bと両側に位置する端壁12A,12Bの各境界部分に位置する第1折曲線14A,14Bは、樹脂テープ20の貼着領域から上向きに延びる第1折曲部14aと、樹脂テープ20の貼着領域から下向きに延びる第2折曲部14bとで構成されている。また、第1折曲部14aは、境界線に沿って所定間隔をもって設けた第1切断部と、各切断部の下端から側壁11B内下向きに傾斜して延びるように設けた第2切断部とからなる破断線により構成している。そして、この包装箱10には、これら側壁11Bと端壁12A,12Bとの境界部分に、第1実施形態と同様の破断始点部30を形成するための破断端部21が設けられている。
このように構成した包装箱10は、一方または両方の破断始点部30を摘んで側壁11Bを横方向に破断する。その後、その破断領域に手を差し込んで上向きに引き上げることにより、破断線からなる第1折曲部14aに沿って側壁11Bを破断できる。そして、連続した上側外フラップ15Bと一緒に側壁11Bの上側部分を分離することにより、包装箱10の一部を分離して、内部に収容した商品を露出させることができる。
また、包装箱10は、第1壁面を側壁とし第2壁面を端壁とした矩形状の汎用形式のものに限られず、図10および図11に示すように、面取壁56A〜56Dを設けたラップアラウンド形式のものにも適用可能である。
具体的には、第2変形例であるラップアラウンド形式の包装箱50は、図11に示すように、左端から右端にかけて、側壁51A、底壁52、側壁51Bおよび天壁53が連設されている。側壁51Aの側縁には、天壁53の側縁に貼着するための糊代部54が設けられている。また、これらの各境界部分には、第1折曲線55が設けられている。側壁51A,51Bの上下端縁には、それぞれ面取壁56A〜56Dが連結され、その境界部分に第2折曲線57が設けられている。また、底壁52および天壁53は、その上下の両側部が面取壁56A〜56Dと対応する傾斜縁とされている。側壁51Aに連設した面取壁56A,56Bおよび側壁51Bに連設した面取壁56C,56Dの各端縁には、端壁を構成する内フラップ58A〜58Dが連設され、その境界部分に第3折曲線59が設けられている。また、底壁52および天壁53の各端縁には、端壁を構成する外フラップ60A〜60Dが連設され、その境界部分に第4折曲線61が連設されている。
そして、この包装箱50には、側壁51Aに対して内フラップ58A,58B間にかけて延びるように、また、側壁51Bに対して内フラップ58C,58D間にかけて延びるように、破断手段として樹脂テープ20が配設されている。さらに、第1壁面である側壁51Aには、隣接する第2壁面である面取壁56A,56Bとの境界部分に、また、他の第1壁面である側壁51Bには、隣接する他の第2壁面である面取壁56C,56Dとの境界部分に、第1実施形態と同様の破断始点部を形成するための破断端部21が設けられている。
このように構成した包装箱50は、図10に示すように、開口面積が大きい抜穴部29Aが面取壁56A〜56Dに形成される。そして、この面取壁56A〜56Dは、側壁51A,51Bに対して135度の鈍角な屈曲角度で傾斜する。その結果、組立状態では抜穴部29Aが突出した破断始点部で一部が覆われる。その結果、塵埃の侵入を更に確実に抑制できる。
なお、これら第1および第2変形例の包装箱は、破断始点部30を形成するための罫線構造を第1実施形態と同様の破断端部21により構成したが、勿論、第2および第3実施形態の破断端部21により構成してもよい。
さらに、本発明の罫線構造は、フラップにより封緘する包装箱10,50だけでなく、上部に開閉可能な蓋部を形成した包装箱でも同様に適用可能である。この場合、連続部分となる壁面を除く壁面に破断手段を設け、その破断手段の両端間にヒンジ部を構成する折曲線を形成する。勿論、本発明の罫線構造は、包装箱だけに限られず、破断手段により所定位置を破断する構造を採用する種々の紙製品に適用可能である。
10…包装箱(紙製品)
11A…側壁
11B…側壁(第1壁面)
12A…端壁(第2壁面)
12B…端壁
13…糊代部
14,14A,14B…第1折曲線
14a,14b…折曲部
20…樹脂テープ(破断手段)
21…破断端部
22,35,41…第1切断線
25,38,42…第2切断線
29A,29B…抜穴部
30…破断始点部
31…突出部
50…包装箱(紙製品)
51A,51B…側壁(第1壁面)
52…底壁
53…天壁
56A〜56D…面取壁(第2壁面)
57…第2折曲線

Claims (2)

  1. 所定角度で折り曲げられる第1および第2壁面を有し、少なくとも第1壁面に第2壁面から離反する方向に延びる破断手段を形成し、この破断手段の破断始点部を形成するための紙製品の罫線構造であって、
    前記第1および第2壁面の境界部分に、前記破断手段の形成領域を除くように折曲線を設け、
    前記折曲線の分離した各端部をそれぞれ通過するように前記第2壁面から前記第1壁面にかけて前記破断手段に沿って延びる一対の第1切断線を設けるとともに、前記第1壁面内に位置する各第1切断線の端部を連続し一部が第1壁面から前記折曲線の延長線を越えて前記第2壁面にかけて延びる第2切断線を設けた
    ことを特徴とする紙製品の罫線構造。
  2. 所定角度で折り曲げられる第1および第2壁面を有し、少なくとも第1壁面に第2壁面から離反する方向に延びる破断手段を形成した紙製品であって、
    前記第1および第2壁面の境界部分に、前記破断手段の形成領域を除くように折曲線を設け、
    前記折曲線の分離した各端部をそれぞれ通過するように前記第2壁面から前記第1壁面にかけて前記破断手段に沿って延びる一対の第1切断線を設けるとともに、前記第1壁面内に位置する各第1切断線の端部を連続し一部が第1壁面から前記折曲線の延長線を越えて前記第2壁面にかけて延びる第2切断線を設け、
    組立状態で前記折曲線に沿って第1および第2壁面を折り曲げることにより、前記第1壁面に形成した破断手段と連続し、前記第2壁面から立ち上がって突出する破断始点部を形成したことを特徴とする紙製品。
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