JP5928889B2 - 包装用箱 - Google Patents

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Description

本発明は、不正に開封されることを防止する包装用箱に関する。
従来より、包装用箱が不正に開封された場合に、開封痕を残すことが可能とされる包装用箱が公知である。例えば、正面板、左右の側面板、背面板、下面板および上面板を備えた包装容器において、上面板の先端縁に差込片を有する接続板が折り目を介して連設される一方、正面板に差込片を差し込み可能な封緘用切れ目が形成され、前記差込片は、正面板の幅より短小な幅に形成されるとともに、左右非対称な一端部および他端部を有して、中間部が接続板に連設部を介して連設され、また、封緘用切れ目は、差込片の幅よりも短く、接続板と差込片との連設部の幅よりも長い幅の水平部と、水平部の左右各端縁に連続する垂直部および傾斜部とからなり、上面板を上端開口に対して捩じり変形させて差込片の一端部を封緘用切れ目の水平部に差し込み、差込片の、接続板との連設部の一端縁またはその近傍を封緘用切れ目の水平部と垂直部との隅角部に係合可能に形成することを特徴とする包装容器が公知である。
これにより、上記差込片による封緘用切れ目に対する差し込みを認識していない場合において、接続板を上方に引き上げて封緘用切れ目から差込片を抜き出そうとすると、封緘用切れ目の垂直部の長さと接続板の切欠部の高さの和に相当する長さだけ上方に移動するが、その時点で接続板と差込片との連設部の左端縁あるいはその近傍の差込片が水平部と垂直部との隅角部に係合し、それ以上の上方移動が規制され、連設部の左端縁に破断や損傷が発生することで、不正に開封されたことが認識できるとされる。
そして、正規に開封するには、上面板に形成された切れ目による端縁が上面板に対して接続板を正面板側に折り込むことによって上面板から上方にわずかに突出していることから、この切れ目による端縁に指の腹を当てて外方に引き出せば、接続板は、左右の切裂用ミシン目に沿って切り裂かれ、接続板は、上面板と折り目を介して連設された一部を残して上面板から切り離され、この際、残りの接続板は、封緘用切れ目に差し込まれた差込片と連設されて保持されるとある。
特開2011−140316号公報
しかしながら上記包装容器は、上述した構造によって封緘されていることを知り得る者が、差込片の差し込みと逆の動作を慎重に行えば、連接部などに破断や損傷を生じさせることなく開封することが可能なものであった。
また、上記包装容器は、正規に開封した際、接続板は、封緘用切れ目に差し込まれた差込片と連設されて保持されるとされるが、その連接部は弱く、切り裂き用ミシン目に沿って強い力で切り裂いた場合連接部が切断され、接続板(開口片)が包装用容器から分離してごみとなるものであった。
そこで、このような問題を解決すべく、不正に開封すればその痕跡が残る構造であることを知らない者は勿論のこと、その構造を知り得る者であっても、不正に開封すればその痕跡が残り、また、正規に開封した際に開口片が包装用箱本体から分離してごみとならず、しかも、自動製函機(サックマシン)で、容易に製造することができる包装用箱を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、この発明は次のような技術的手段を講じている。
本発明の包装用箱は、複数の周壁板と底部と蓋部とを備える包装用箱において、前記蓋部は少なくとも上蓋と上内蓋とを備え、前記複数の周壁板のいずれか一の周壁板には、その周壁板の上端に上蓋が連接されると共に、上蓋を開口するための開封部が備えられ、前記上蓋の上端には左右非対称の第1縁部と第2縁部とを有する差し込み片が連接され、前記上蓋が連接された周壁板と対向する周壁板の上端には、前記上内蓋が連接されると共に、前記上内蓋が連接されている周壁板と前記上内蓋に亘って、前記差し込み片を差し込むことが可能な封緘切れ込み線が形成されており、前記封緘切れ込み線は、上内蓋側に設けられた、上内蓋が連接された周壁板の上端辺と略平行な直線部と、前記直線部の一方の端部から外側斜め方向に向かう第1斜め線と、前記直線部の他端から外斜め方向に向かう第2斜め線と、その第2斜め線の下端からさらに外方向に、前記上内蓋が連接された周壁板の上端辺と略平行なガイド線とからなり、前記上内蓋が連接された周壁板の上端辺における、前記封緘切れ込み線の両側に第1係止辺と第2係止辺とを備え、前記差し込み片と前記上蓋の連接部付近であって、差し込み片側の両端にそれぞれ第1切欠き部と第2切欠き部を設けることにより、差し込み片の両下端にそれぞれ第1差し込み片下端縁部と第2差し込み片下端縁部が設けられ、上蓋の上端にそれぞれ第1上蓋上端縁部と第2上蓋上端縁部とがそれぞれ形成されると共に、第1差し込み片下端縁部と第1上蓋上端縁部とをつなぐ第1接続縁部と、第2差し込み片下端縁部と第2上蓋上端縁部とをつなぐ第2接続縁部が形成され、前記差し込み片の第1縁部は、前記第1差し込み片下端縁部と前記第1縁部とが交わる第1角部を通る、第1上蓋上端縁部の垂線よりも外側に凸状形状としており、前記第1接続縁部と前記第1上蓋上端縁部とが交わる点、及び/又は前記第2接続縁部と前記第2上蓋上端縁部とが交わる点を始点として、上蓋側に向けて一定の長さの弱め線を設けており、前記差し込み片の前記第1縁部側が前記第2縁部側よりも下方に位置するように、上蓋を捩じり変形させて、前記差し込み片を前記封緘切れ込み線に差し込んだ包装用箱の封緘状態において、第1差し込み片下端縁部と第1係止辺、及び、第2差し込み片下端縁部と第2係止辺とがそれぞれ係合し、それ以上の上方移動が規制されている。
前記第1差し込み下端縁部が前記第2差し込み下端縁部よりも長いこととすることができる。
本発明の包装用箱では、不正に開封すればその痕跡が残る構造であることを知らない者は勿論のこと、その構造を知り得る者であっても、不正に開封すればその痕跡が残り、また、正規に開封した際に開口片が包装用箱本体から分離してごみとならず、しかも、自動製函機(サックマシン)で、容易に製造することができる包装用箱とすることができる。
本発明の実施形態における包装用箱の展開した状態を示す表面図である。 本発明の実施形態における包装用箱の展開した状態を示す裏面図及び差し込み片付近の拡大図である。 図2のα部の拡大図である。 図2のβ部の拡大図である。 本発明の実施形態における包装用箱を図2に示す状態から組み立てる順序を示す説明図である。 本発明の実施形態における包装用箱を図5に示す状態から組み立てる順序を示す説明図である。 本発明の実施形態における包装用箱を組み立てた状態の斜視図である。 本発明の実施形態における包装用箱の封緘方法を示す説明図である。 本発明の実施形態における包装用箱の封緘方法を正面から見た状態の説明図である。 本発明の実施形態における包装用箱を正規に開封する開封方法を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態における包装用箱を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明の包装用箱の展開をした状態を示す表面図であり、図2はこの発明の包装用箱の展開した状態を示す裏面図である。図3は、図2のα部の拡大図である。図4は、図2のβ部の拡大図である。
この発明の包装用箱は図2において、周壁糊代片1、後板2、左側板3、前板4、右側板5を、折線a〜dを介して横一方向に順次設けている。
本実施形態の包装用箱の前板4、後板2、右側板5、左側板3のそれぞれの幅は、略同一幅としているが、前板4と後板2、及び、右側板5と左側板3のそれぞれの幅を略同一幅とすることもできる。
前記左側板3、右側板5には、それぞれ上端に折線f、折線hを介して補助上蓋62を設け、それぞれ下端に折線j、折線lを介して補助下蓋72が設けている。
前記前板4の上端には、折線gを介して上蓋6を設けると共に、この上蓋6の上端に折線oを介して差し込み片Sが連設され、下端には、折線kを介して下蓋7を設けると共に、この下蓋7に折線nを介して下蓋糊代片71を設けている。
前記前板4の上端側には開封部12が設けられている。その開封部12は折線gの両端を結ぶ開封用ミシン目13からなる。開封用ミシン目13は、両端付近は折線g上に設けられと共に、中央付近は前板4側に向けてU字状に形成されている。
前記開封用ミシン目13のU字状に形成された部分と折線gに囲まれた部分の大きさは、開封時に指で押すことが可能な面積を有していれば足りる。また、形状もU字状に限らず、コの字状、三角形状等適宜の形状とすることができる。
前記後板2の上端には、折線eを介して上内蓋61を設けると共に、折線e付近に封緘切れ込み線Fを設け、下端には、折線iを介して下蓋7を設けると共に、この下蓋7には折線mを介して下蓋糊代片71を設けている。
前記差し込み片Sは、上蓋6の上端に折線oを介して連接しているが、その差し込み片Sと上蓋6の連接付近であって、差し込み片S側の両端にそれぞれ第1切欠き部S1と第2切欠き部S2を設けている。
前記第1切欠き部S1と第2切欠き部S2を設けることにより、差し込み片Sの両下端にそれぞれ第1差し込み片下端縁部S3と第2差し込み片下端縁部S4が設けられ、上蓋6の上端にそれぞれ第1上蓋上端縁部S5と第2上蓋上端縁部S6とが形成されると共に、第1差し込み片下端縁部S3と第1上蓋上端縁部S5とをつなぐ第1接続縁部S7と、第2差し込み片下端縁部S4と第2上蓋上端縁部S6とをつなぐ第2接続縁部S8が形成される。
そして、第1切欠き部S1と第2切欠き部S2の切欠きの深さを変えることによって、第1差し込み片下端縁部S3と第2差し込み片下端縁部S4との長さを異ならせている。具体的には、第1差し込み片下端縁部S3の長さを、第2差し込み片下端縁部S4の長さよりも長くしている。
そして、その長さを異にした第1、第2差し込み片下端縁部S3、S4から連なる差し込み片Sの両側の形状(第1縁部S9、第2縁部S10)を異ならせている。具体的には、第1差し込み片下端縁部S3と第1縁部S9が交わる角部を第1角部S11とし、第2差し込み片下端縁部S4と第2縁部S10が交わる角部を第2角部S12とした場合、第1縁部S9は、第1角部S11を通る第1上蓋上端縁部S5の垂線よりも外側に突出した凸状形状としており、その凸状形状は具体的には略への字状であって、差し込み片Sの上端側寄りにへの字の頂きが位置するような形状をしている。第2縁部S10は、第2角部S12を通る第2上蓋6上端部の垂線よりも外側に突出しない緩やかな円弧状の形状としている。
また、上蓋6と差し込み片Sとの連接部8の両端付近の上蓋6側には周囲よりも機械的強度が低い領域を設けている。本実施形態では、第1接続縁部S7と第1上蓋上端縁部S5とが交わる点(以下A点という。)及び第2接続縁部S8と第2上蓋上端縁部S6とが交わる点(以下B点という。)を始点として、それぞれ上蓋6側に向けて一定の長さの弱め線9を設けている。
本実施形態では、第1接続縁部S7と第2接続縁部S8の外縁を延長する方向に向けて弱め線9を形成しているが、第1、第2上蓋上端縁部S5、S6と差し込み片Sとがそれぞれ交わる箇所付近(A点、B点付近)から上蓋6側に向けて設けていれば、弱め線9はどのような形状としても構わない。
また、弱め線9はどちらか一方に設けることとすることもできる。どちらか一方に設ける場合は、B点付近から上蓋6側に向けて設けられる方が好ましい。
また、前記上内蓋61の下端付近から後板2の上端付近に亘って、差し込み片Sを差し込むことが可能な封緘切れ込み線Fが設けられている。
この封緘切れ込み線Fは、前記折線eよりも僅かに上内蓋61側に設けられた折線eに略平行な直線部F1と、直線部F1の一方の端部から外側下斜め方向に向かう第1斜め線F2と、直線部F1のもう一方の端部から外側下斜め方向に向かう第2斜め線F3と、その第2斜め線F3部の下端からさらに外側方向に、折線eに略平行なガイド線F4とからなる。
例えば、本実施形態の後板の横幅(図2に示す後板の左右の長さ)が略50mmの場合、第1斜め線F2と第2斜め線F3との長さは、3mmから6mm程度の長さとすることが好ましい。また、ガイド線F4は1mmから3mm程度の長さとすることが好ましい。
本実施形態においては、第1斜め線F2は、封緘切れ込み線Fにおける直線部F1の左側板3側の端部側、つまり、包装用箱を組み立てた後、差し込み片Sを封緘切れ込み線Fに差し込んだ際、第1縁部S9側が位置する側に設けられている。また、第2斜め線F3は、封緘切れ込み線Fにおける直線部F1の周壁糊代片1側の端部側、つまり、包装用箱を組み立てた後、差し込み片Sを封緘切れ込み線Fに差し込んだ際、第2縁部S10が位置する側に設けられている。
そして、第1斜め線F2と折線eの交点(以下C点という。)から左側板3に向かう後ろ板の端辺が第1係止辺10となり、第2斜め線F3と折線eの交点(以下D点という。)から周壁糊代片1に向かう後板2の端辺が第2係止辺11となる。
差し込み片Sの最大幅は、前板4及び後板2の幅より短く形成されると共に、A点と、第2角部S12を通る第2上蓋上端縁部S6の垂線と第2上蓋上端縁部S6との交点を結ぶ長さ(以下L1という。)と、封緘切れ込み線Fのガイド線F4の終端と第1斜め線F2の終端の水平距離(以下L2という。)は同一か、L1の方がL2よりもほんの僅かに長く形成されている。
A点とB点を結ぶ線の長さ(以下L3)と封緘切れ込み線Fの直線部F1の長さ(以下L4)は同一か、L3の方がL4よりもほんの僅かに長く形成されている。
A点と第2角部S12を結ぶ線の長さ(以下L5という。)と、直線部F1の左側板3側の終端とガイド線F4の終端とを結ぶ線の長さ(以下L6という。)は同一か、L5の方がL6よりもほんの僅かに長く形成されており、かつ、封緘切れ込み線に差し込んで封緘できる長さである。
L1とL2の長さの差、L3とL4の長さの差及びL5とL6の差はそれぞれ、好ましくは3.0mm以下、より好ましくは0.5mm以下、最も好ましくは0.2mm以下になるように構成されるとよい。
なお、図中の網掛けで示した部分は貼着部としている。すなわち、周壁糊代片1の表面部、前板4の下端に設けられた下蓋7に折線nを介して設けられている下蓋糊代片71の裏面側、後板2の下端に設けられた下蓋7に折線mを介して設けられている下蓋糊代片71の裏面側には、それぞれ適宜の位置に適正な糊を塗布するなどして貼着部としている。
以上のように構成したこの発明の包装用箱は、前記各折線にしたがって各構成板を折り曲げ、各貼着部を貼り付けることにより、前記右側板5、前板4、左側板3、後板2から包装用箱の周壁板を形成すると共に、下蓋7、補助下蓋72から包装用箱の底部を形成し、上蓋6、上内蓋61、補助上蓋62から包装用箱の蓋部を形成している。
なお、本実施形態の包装用箱は直方体形状の包装用箱について説明したが、本発明の包装用箱は直方体形状の包装用箱に限られず、例えば正六角柱状の多角形状等の包装用箱も含む。その場合、上蓋6が連接される周壁板と上内蓋61が連接される周壁板は対向しており、封緘切れ込み線Fに差し込み片Sを差し込むことで封緘可能であれば、包装用箱の形状はどのようなものであっても構わない。
次に、この発明の包装用箱の組み立て順序について説明する。
まず、図1の展開図にしたがってコートボール等の適宜の紙を打ち抜く。そして、図2に示すように裏面側が上面になる状態で、折線kに従って、下蓋7を内側に折り曲げて前板4に重ね合わせる。そして折線nに従って、下蓋糊代片71を外側に折り曲げて下蓋7に重ね合わせる。同様に折線iに従って、下蓋7を内側に折り曲げて後板2に重ね合わせる。そして折線mに従って、下蓋糊代片71を外側に折り曲げて下蓋7に重ね合わせる。
次に、折線lに従って補助下蓋72を内側に折り曲げて右側板5に重ね合わせる。同様に折線jに従って補助下蓋72を内側に折り曲げて左側板3に重ね合わせる(図5参照)。
そして、上記状態から折線dを内側に折り曲げると共に、折れ線bを内側に折り曲げ、後板2に折線aを介して隣接する周壁糊代片1の表面部と右側板5のそれに対応する裏面部、補助下蓋72の表面を下蓋糊代片71の裏面部の貼着部にそれぞれ貼り付け、図6に示すように組み立てられた偏平な包装用箱に組み立てる。
図6に示すように組み立てられた偏平状の包装用箱は、輸送、保管などの際、スペースをとらず、非常に便利なものとなる。
なお、この発明の包装用箱は、前述した順序によって、各構成板2、3、4、5を折り曲げ、重ね合わせ、糊代片1、71、71を折り曲げ、貼り付けることにより、自動製函機(サックマシーン)で作製できる。
次に、図6の状態において、前板4と右側板5との谷折り部分と、後板2と左側板3との谷折り部分とから力を加えると、右側板5、前板4、左側板3、後板2がそれぞれ起き上がって周壁板が形成されると共に、補助下蓋72、及び下蓋7がそれぞれ起き上がって互いに組み合わさって、底部が形成され、図7に示した状態になる。
図7のように組み立てられた包装用箱は、商品の収納工程に供され、商品が収納された後、封緘される。
以下に封緘方法を述べる。まず、商品(図示せず)を収納した状態(図8(a)参照)から、両補助上蓋62をそれぞれ内側に折り込む、そして、上内蓋61を内側に折り込んだ後(図8(b)参照)、上蓋6を内側に折り込むと共に、差し込み片Sを、封緘切れ込み線Fに挿入することによって包装用箱を封緘する。
差し込み片Sを、封緘切れ込み線Fに挿入する具体的な方法は、差し込み片Sの第1縁部S9側が第2縁部S10側よりも下方に位置するように、上蓋6を捩じり変形させ、差し込み片Sの第1縁部S9を封緘切れ込み線Fの直線部F1に挿入し、差し込み片Sの表面を後板2の裏面側に添わせるようにして差し込んでいく、この時、封緘切れ込み線Fの直線部F1が折線eよりも僅かに上内蓋61側に折線eに略平行に設けられていることで、包装用箱を組み立てた際、直線部F1が後片の上方に僅かに突出した状態となる。
よって、その突出した部分を案内にして、差し込み片Sを後板2の裏面側に沿わせることとすれば、差し込み片Sを容易に封緘切れ込み線Fに差し込むことが可能となる。
そして第1角部S11が図9(a)(b)に示すように上内蓋61の裏面側に位置し、後板2の裏面を沿うように奥に挿入させながら、徐々に上蓋6の捩じり変形を解消していくと、図9(b)に示すように円弧状を形成した第2縁部S10が封緘切れ込み線Fのガイド線F4に案内されるようにして差し込み片Sが挿入されていく。そして、第2角部S12がガイド線F4の位置に到達したときに、上蓋6側から押圧又はさらに押し込むことにより、図9(c)に示すように第2角部S12付近後板2の裏面側の、ガイド線F4と第2係止辺11との間に容易に係合し、包装用箱を封緘することができる。
このように封緘された包装用箱を開封するときは図10に示すように、前板4の上端付近に設けられている開封部12を包装容箱側に向けて押圧することで、開封用ミシン目13が切離され、上蓋6が開封する。つまり、本実施形態においては、U字状に形成された開封用ミシン目13と折線gに囲まれた部分を押圧することによって、U字状に形成された部分の開封用ミシン目13が切離され、U字状の掴み片が形成される。そしてその掴み片を掴み、上方側に引っ張ることで、開封用ミシン目13の両端付近、つまり折線g上に設けられた開封用ミシン目13も切離され、開封片が連接された状態の上蓋6が開封される(図10(b)参照)。
この時、上蓋6に連接されている差し込み片Sが、後ろ板の封緘切れ込み線Fに差し込まれていることで、上内蓋61と後ろ板を介して固定されており、かつ、上内蓋61は後ろ板と連接した状態が維持されている。よって、開封後も開封片が連接している上蓋6は包装用箱と一体となっており、開封後に開封片のごみが出ることを防止できる(図10(c)(d)参照)。
一方、包装用箱を廃棄する際は、底部を上方に向けて押し込み、それぞれの下蓋7の係合状態を解除して、扁平状に折りたたむことができる。
そして、本実施形態の包装用箱は、不正な開封がされることを防止し、不正な開封が行われたときに不正に開封された痕跡を残すために、上述したような差し込み片S、封緘切れ込み線F、弱め線9等を設けている。
つまり、封緘切れ込み線Fの直線部F1の長さを、上蓋6と差し込み付近の連接部8であるL1と略同じか僅かに短くすることで、封緘したときに差し込み片Sの連接部8がぎりぎり収まる長さとし、封緘切れ込み線の構成を、上述した形状を有する差し込み片Sをぎりぎり差し込むことができる構成とすることで、一端封緘切れ込み線Fを介して差し込まれた差し込み片Sを、痕跡を残すことなく抜き出す事が出来ないようにしている。
ところで、上述したように包装容器を組み立て、差し込み片Sを封緘切れ込みに差し込むことで、包装用箱を封緘した状態において、不正に開封しようとした場合を想定してみる。
上述したような差し込み片Sを封緘切れ込み線Fに差し込んで包装用箱を封緘していることを認識していない場合、通常、上蓋6を上方に持ち上げて封緘切れ込み線Fから差し込み片Sを抜き出そうとする。
この場合、第1接続縁部S7の長さ又は第2接続縁部S8の長さと、略同じ長さ分だけ上方に移動するが、第1差し込み片下端縁部S3と第1係止辺10、及び、第2差し込み片下端縁部S4と第2係止辺11とがそれぞれ係合し、それ以上の上方移動が規制される。そして、それ以上、上方移動させようとすれば、上蓋6の差し込み片Sとの連接付近に力が加わることで、上蓋6、差し込み片S又は封緘切れ込み線F付近に、破断等の痕跡が残ってしまう。また弱め線9を設けている場合は、弱め線9も破断する。
また、上述したような差し込み片Sを封緘切れ込み線Fに差し込んで包装用箱を封緘していることを認識している場合、差し込み片Sを引き出すために、上述した差し込み片Sの差し込み方法と逆の動作をすれば、差し込み片Sを抜き出すことが可能かとも思われるが、本発明の包装用箱においては、上蓋6、差し込み片S又は封緘切れ込み線F付近を破断することなく差し込み片Sを抜き出すことは不可能である。
つまり、封緘時に第2差し込み片下端縁部S4付近は、第2係止辺11に係止されていると共に、後板2の裏面に沿う位置であって、ガイド線F4と第2係止辺11に挟まれた狭小スペースに嵌り込むように位置している。
その為、第2差し込み片下端縁部S4側からなんとか引き抜こうとした場合、第2角部S12付近をガイド線F4の切れ目から引き出す必要がある。しかし、第2角部S12付近を短いガイド線F4の切れ目に位置させるためには、B点付近の上蓋6を後板2側に押し付けるようにしなければならず、そのような力を加えればB点付近の上蓋6、差し込み片S付近、又は、封緘切れ込み線F付近が破損し不正に開封した痕跡が残ってしまう。また、弱め線9を設けている場合は、弱め線9も破断する。
さらに、本実施形態は、L1の方がL2よりも、L5の方がL6よりも同一か、ほんの僅かに長く形成されている。つまり、差し込み片Sと、封緘切れ込み線Fのそれぞれ対応する部分の長さを、差し込み片S側の方を封緘切れ込み線Fよりも同一又は僅かに長く構成することで、上面板を上端開口に対して捩じり変形させて差し込み片Sを差し込むときは、ギリギリ差し込むことが可能であるが、一端差し込んでしまえば、不正に開封した痕跡を残さずに開封することはできない構成となっている。
また、第1縁部S9側から差し込み片Sを抜き出そうとしても、第1差し込み片下端縁部S3はその縁部の略全部を第1係止部に係止されているばかりか、第1縁部S9は、第1角部S11を通る第1上蓋上端縁部S5の垂線よりも外側に突出した凸状形状としているため(図9(c)参照)、開封痕を残さず第1縁部S9側から差し込み片Sを抜き出すことは当然に不可能である。
以上説明した本発明に係る包装用箱によれば、不正に開封すればその痕跡が残る構造であることを知らない者は勿論のこと、その構造を知り得る者であっても、不正に開封すればその痕跡が残り、また、正規に開封した際に開口片が包装用箱本体から分離してごみとならず、しかも、自動製函機(サックマシン)で、容易に製造することができる包装用箱とすることができる。
当該発明は、上述の実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、差し込み片S、封緘切れ込み線Fの形状、寸法、または、機械的強度が低い領域の構成を適宜変更して実施することが可能である。また、一部の構成を省略することができるし、一部抽出した構成とすることができるのは勿論である。
6 上蓋
61 上内蓋
S 差し込み片
S1 第1切欠き部
S2 第2切欠き部
S3 第1差し込み片下端縁部
S4 第2差し込み片下端縁部
S5 第1上蓋上端縁部
S6 第2上蓋上端縁部
S7 第1接続縁部
S8 第2接続縁部
S9 第1縁部
S10 第2縁部
S11 第1角部
F 封緘切れ込み線
F1 直線部
F2 第1斜め線
F3 第2斜め線
F4 ガイド線
8 連接部
10 第1係止片
11 第2係止片
12 開封部



Claims (2)

  1. 複数の周壁板と底部と蓋部とを備える包装用箱において、
    前記蓋部は少なくとも上蓋と上内蓋とを備え、
    前記複数の周壁板のいずれか一の周壁板には、その周壁板の上端に上蓋が連接されると共に、上蓋を開口するための開封部が備えられ、
    前記上蓋の上端には左右非対称の第1縁部と第2縁部とを有する差し込み片が連接され、前記上蓋が連接された周壁板と対向する周壁板の上端には、前記上内蓋が連接されると共に、前記上内蓋が連接されている周壁板と前記上内蓋に亘って、前記差し込み片を差し込むことが可能な封緘切れ込み線が形成されており、
    前記封緘切れ込み線は、上内蓋側に設けられた、上内蓋が連接された周壁板の上端辺と略平行な直線部と、前記直線部の一方の端部から外側斜め方向に向かう第1斜め線と、前記直線部の他端から外斜め方向に向かう第2斜め線と、その第2斜め線の下端からさらに外方向に、前記上内蓋が連接された周壁板の上端辺と略平行なガイド線とからなり、
    前記上内蓋が連接された周壁板の上端辺における、前記封緘切れ込み線の両側に第1係止辺と第2係止辺とを備え、
    前記差し込み片と前記上蓋の連接部付近であって、差し込み片側の両端にそれぞれ第1切欠き部と第2切欠き部を設けることにより、
    差し込み片の両下端にそれぞれ第1差し込み片下端縁部と第2差し込み片下端縁部が設けられ、上蓋の上端にそれぞれ第1上蓋上端縁部と第2上蓋上端縁部とがそれぞれ形成されると共に、第1差し込み片下端縁部と第1上蓋上端縁部とをつなぐ第1接続縁部と、第2差し込み片下端縁部と第2上蓋上端縁部とをつなぐ第2接続縁部が形成され、
    前記差し込み片の第1縁部は、前記第1差し込み片下端縁部と前記第1縁部とが交わる第1角部を通る、第1上蓋上端縁部の垂線よりも外側に凸状形状としており、
    前記第1接続縁部と前記第1上蓋上端縁部とが交わる点、及び/又は前記第2接続縁部と前記第2上蓋上端縁部とが交わる点を始点として、上蓋側に向けて一定の長さの弱め線を設けており、
    前記差し込み片の前記第1縁部側が前記第2縁部側よりも下方に位置するように、上蓋を捩じり変形させて、前記差し込み片を前記封緘切れ込み線に差し込んだ包装用箱の封緘状態において、第1差し込み片下端縁部と第1係止辺、及び、第2差し込み片下端縁部と第2係止辺とがそれぞれ係合し、それ以上の上方移動が規制されていることを特徴とする包装用箱。
  2. 前記第1差し込み下端縁部が前記第2差し込み下端縁部よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の包装用箱。
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