JP2010540281A - インクジェット受理体用可融性多孔性ポリマー粒子 - Google Patents

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Abstract

本発明は、支持体上に連続相バインダーポリマーとヒドロコロイドを含む第2の相とを含む多孔性可融性ポリマー粒子を含む画像受理層を有するところの該支持体を含んでなるインクジェット記録用要素であって、該粒子は10〜80容量%の多孔度と膜形成性バインダーとを有するインクジェット記録用要素である。
【選択図】なし

Description

本発明は包括的には、インクジェット受理体の分野、特に多孔性ポリマー粒子に関する。本発明はさらに、インクジェット記録用要素、さらに詳しくは多孔性ポリマー粒子を含有するインクジェット記録用要素に関する。
典型的なインクジェット記録又は印刷システムでは、インク小滴がノズルから高速で記録用要素又は媒体に射出されて、媒体上に画像を形成する。インク小滴又は記録用液体は一般に、記録用物質、例えば染料又は顔料と多量の溶媒を含む。この溶媒又は担体液は典型的には、水、有機物質、例えば一価アルコール、多価アルコール、又はこれらの混合物から作成される。
インクジェット記録用要素は典型的には、その少なくとも1つの表面上にインク受理層又は画像形成層を有する支持体を含み、不透明の支持体を有する反射光で見るためのもの、及び透明支持体を有する透過光で見るためのものを含む。インク受理層は典型的には、毛細管作用によりインクを吸収する多孔性層、又はインクを吸収して膨潤するポリマー層である。透明の膨潤性親水性ポリマー層は、光を分散させず従って最適画像密度と色域を与えるが、乾燥するのに不要に長い時間がかかる。多孔性インク受理層は通常、バインダーにより結合された無機粒子又は有機粒子からなる。使用される無機粒子は、典型的には高価なコロイドもしくはヒュームドアルミナもしくはシリカ粒子である。インクジェット印刷工程中に、インク小滴は毛細管作用により急速に被膜に吸収され、プリンタから出てきた瞬間に、画像は指触乾燥状態になっている。従って多孔性被膜はインクの急速「乾燥」を可能にし、よごれ抵抗性の画像を生成するが、しかしながら多数の空気−粒子界面のために、多孔性層は光を散乱させ、これが印刷画像の密度を小さくする。
膨潤性の高い親水性層は乾燥するのに不要な長時間が必要であり、印刷速度を低下させる。多孔性層はインクビヒクルの吸収を加速させるが、しばしば光沢が不充分で激しい退色がある。多孔性層はまた、ひび割れ無しでコーティングすることが困難である。
特開平07−137432号明細書には、内部孔を有するポリエステル樹脂粒子を含有するインク吸収層を有するインクジェット紙が記載されている。しかしこの要素には、ポリエステル樹脂の平均粒子サイズが0.5ミクロンより大きく、この要素の表面光沢は乏しいという問題がある。
さらにインクジェット記録用要素上に印刷して作成されるインクジェットプリントは、環境による分解を受ける。これは、水との接触やオゾンのような大気中のガスによる損傷を特に受けやすい。オゾンはインクジェットの色素を漂白して、密度の低下を招く可能性がある。多孔性層は、開いた孔であるため特に大気のガスの影響を受けやすい。画像形成後の水との接触により生じる損傷は、表面被膜のつや消し作用から生じる水のしみ、不要な色素拡散による色素のよごれ、及びさらには画像記録用層の全体的な溶解の形を取ることがある。これらの欠陥を克服するために、インクジェットプリントはしばしば積層される。しかし積層は高価であり、材料の別のロールを必要とする。
積層を避けながら、それでも可融性で多孔性の最外層を有するインクジェット受理体を提供することにより、保護されたインクジェットプリントを提供する試みが行われている。このようなインクジェット要素は当該分野で公知である。画像を印刷後に上層を融着することは、耐水性とよごれ耐性のための保護膜を与えることと、光の散乱を押さえて画像品質を向上させることの両方の利点を有する。
例えば米国特許第4785313号明細書及び第4832984号明細書は、その上に上層の可融性多孔性インク輸送層と下層の膨潤性ポリマーインク保持層とを有する支持体を含むインクジェット記録用要素であって、インク保持層は非多孔性である要素に関している。
欧州特許出願公開第858905号明細書は、熱可塑性粒子を熱焼結して形成される可融性多孔性インク輸送最外層と、最外層に適用されたインクを吸収し保持して画像を形成するための下層の多孔性インク保持層とを有する、インクジェット記録用要素に関する。下層の多孔性インク保持層は、主に耐熱性顔料からなる。画像形成後、最外層は非多孔性にされる。
欧州特許出願公開第1188573号明細書は、順に、シート様ペーパー基材と、その上にコーティングされた少なくとも1つの顔料層と、その上にコーティングされた少なくとも1つの密封層とを含むインクジェット記録用材料に関する。また、顔料層と密封層との間に存在する所望による染料捕捉層が開示される。
Wexlerに与えられた米国特許第6497480号明細書は、可融性インク輸送層と可融性染料捕捉層の両方を含むインクジェット媒体を開示する。可融性層の下の基層は、インク担体液を吸収するために使用することができる。
画像受理層として機能し、次いで印刷後に融着可能で、従って高密度で高品質の画像を得ることができる多孔性ポリマー粒子を含む、費用効率の高いインクジェット記録用要素を提供することが好ましい。また、画像を水とよごれに対して耐性にするための融着保護層を有する、改良されたインクジェット印刷要素を提供することが好ましい。
本発明の目的は、安価であるが高品質であるインクジェット記録用要素を提供することである。本発明のさらに別の目的は、改良されたインク取り込み速度を提供し、より迅速な乾燥を可能にするインクジェット記録用要素を提供することである。本発明のさらなる目的は、高い表面光沢を有するインクジェット記録用要素を提供することである。本発明の別の目的は、その上に印刷された時に、優れた画像品質と安定性とを有する受理層を有するインクジェット記録用要素を提供することである。
本発明は、支持体を含むインクジェット記録用要素であって、該支持体上に、連続相バインダーポリマーおよびヒドロコロイドを含む第2の相を含む多孔性可融性ポリマー粒子を有する画像受理層有し、該粒子は10〜80容量%の多孔度と膜形成性バインダーとを有するインクジェット記録用要素である。
染料が多孔性ポリマー粒子に浸透している本発明の画像要素を示す。 インクが粒子の周りを流れている非多孔性ポリマー粒子を含有する画像要素を示す。
本発明の他の利点や能力とともに本発明をさらによく理解できるように、以下の説明と添付の請求項が前記図とともに参照される。
支持体を含み、この支持体上に、連続相バインダーポリマーを含む多孔性可融性ポリマー粒子およびヒドロコロイドを含む第2の相を含む多孔性可融性ポリマー粒子を含む画像受理層を有する本発明のインクジェット記録用要素を作成するために、多孔性可融性ポリマー粒子が使用され、ここでこの粒子は10〜80容量%の多孔度と膜形成性バインダーとを有している。インクジェット記録用要素におけるかかる多孔性粒子の使用は、インク受理層を作成するのに必要なポリマー質量を低下させるであろう。例えば、50%の多孔度を有するポリマー粒子は、同じ画像形成結果を達成するのに半分の質量で済むはずである。かかる粒子は、融着のための同じサイズの中空でない粒子と比較して半分の質量のみしか存在しないため、より速く融着する。熱モデル化結果は、4マイクロメートルの中空でない粒子から50%の多孔度を有する4マイクロメートルの多孔性粒子に変わると、融着プロセス速度が少なくとも23%上昇することを証明した。多孔性可融性ポリマーは、インク捕捉材料としてもインク輸送材料としても、両方で機能できる点で多機能性である。毛細管作用受動捕捉により又は孔中の染料媒染剤と結合してインクが孔中に捕捉されると、インク安定性、特に染料ベースのインクの安定性が改善される可能性がある。従って、多孔度が上昇しているポリマー粒子は、ページ当たりのコストを低下させ、かつ、高い光沢と画像安定性を提供することにより画像品質を改善しながら、融着エネルギーを節約するであろう。
多孔性ポリマービーズは、クロマトグラフィーカラム、イオン交換樹脂及び吸着樹脂などの種々の用途で、薬剤送達ビヒクルとして、組織工学のための足場材料として、化粧品製剤において、及び製紙業界や塗料業界において使用される。ポリマー粒子内に孔を作成する方法は、ポリマー科学分野で公知である。しかし、適切なガラス転移温度、架橋密度、溶融レオロジー、および多孔度が高くなることによる粒子のもろさに対する感受性などの、可融性インクジェット受理体被膜の具体的な要求のために、多孔性ポリマー粒子の調製は簡単ではない。本発明において多孔性粒子は、懸濁法、特に蒸発制限凝集(Evaporative Limited Coalescence;ELC)法とともに多重乳剤法を使用して調製される。
ELCは、化学的調製トナープロセスによって、あらかじめ形成したポリマーから、特に電子写真プリンタのトナー粒子として有用なポリマー粒子を製造するための方法である。ELCは、トナー粒子を製造するための従来の研磨法に対して多くの利点を有する。この方法では、水と不混和性の溶媒中にポリマー溶液を作成し、こうして作成した溶液を、固体コロイド安定剤を含有する水性媒体中に分散させ、そして溶媒を除去することにより、狭いサイズ分布を有するポリマー粒子が得られる。得られた粒子は次に、分離、洗浄、及び乾燥される。
この方法の実施において、ポリマー粒子は水と不混和性の溶媒に溶解する任意のタイプのポリマーから調製される。すなわち生じる粒子のサイズとサイズ分布は、使用される具体的なポリマーの相対量、溶媒、水不溶性固体粒子懸濁物安定剤(典型的にはシリカ又はラテックス)の量とサイズ、及びローター−ステーター型コロイドミル、高圧ホモジナイザー、攪拌などを使用した機械剪断により溶媒−ポリマー小滴が縮小されるサイズにより、あらかじめ決定され制御される。
このタイプの制限凝集法は一般に、実質的に均一なサイズ分布を有するポリマー粒子の生成を引き起こすため、かかる方法は静電トナー粒子の調製に関する多くの特許に記載されている。トナー調製で使用される代表的な制限凝集法は、米国特許第4833060号明細書及び第4965131号明細書(Nairら)(これらは参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。
本発明の多孔性粒子は、「マイクロ」、「メソ」、及び「マクロ」の孔を含み、これらは国際純粋応用化学連合(International Union for Pure and Applied Chemistry)によって、それぞれ2nm未満、2〜50nm、及び50nmより大きい孔について推奨されている分類である。本明細書において多孔性粒子という用語は、開放孔又は閉鎖孔を含めて、すべてのサイズの孔を含むために使用される。
本発明のポリマー粒子を融着すると、層の元々の多孔性構造中に存在する空気−ポリマー界面が実質的に排除され、画像上に非散乱性の実質的に連続な保護層が形成される。
本発明の多孔性ポリマー粒子の製造法は、基本的に3工程法を含む。第1の工程は、有機溶媒に溶解されたバインダーポリマーの連続相中に細かく分散された孔安定化ヒドロコロイドの第1の水溶液を含む、安定な油中水滴型エマルジョンの形成を含む。この第1の水相は本発明の粒子中に孔を作成し、孔安定化化合物は、最終粒子がもろくて容易に砕けることが無いように孔を安定化しながら、粒子中の孔のサイズと数を制御する。
本発明の実施において、適切な孔安定性ヒドロコロイドとしては、天然及び合成両方の、水溶性もしくは水膨潤性ポリマー、例えばセルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)(カルボキシメチルセルロースナトリウムとも呼ぶ)、ゼラチン、例えばアルカリ処理ゼラチン(例えば牛骨もしくは獣皮ゼラチン)、もしくは酸処理ゼラチン(例えば豚皮ゼラチン)、ゼラチン誘導体(例えばアセチル化ゼラチン、フタル酸化ゼラチン)など、タンパク質及びタンパク質誘導体のような物質、合成ポリマーバインダー、例えばポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルラクタム)、アクリルアミドポリマー、ポリビニルアセタール、アルキル及びスルホアルキルアクリレート及びメタクリレートのポリマー、加水分解ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリビニルピリジン、メタクリルアミドコポリマー、水溶性ミクロゲル、高分子電解質、及びこれらの混合物が挙げられる。
所望であれば、成熟又は凝集無しで維持できるように、第1段階の油中水滴型エマルジョンを安定化するために、水相中のヒドロコロイドは、油への水の溶解度に応じて、油相中のバインダーより高い浸透圧を有することが好ましい。これは、油相への水の拡散を劇的に低下させ、従って小さい水滴間の水の移動により引き起こされる成熟を低下させる。ヒドロコロイドの濃度を上昇させるか、又はヒドロコロイド上の電荷を上昇させる(ヒドロコロイド上の解離電荷の対イオンはヒドロコロイドの浸透圧を上昇させる)ことにより、水相中で高い浸透圧を達成することができる。pHを変化させることによりヒドロコロイドの浸透圧制御を可能にする弱塩基又は弱酸成分を、孔安定化ヒドロコロイド中に有することが有利なことがある。これらのヒドロコロイドを我々は、「弱解離性ヒドロコロイド」と呼ぶ。これらの弱解離性ヒドロコロイドについて、pHを緩衝化して解離を促進することにより、又は単に塩基(又は酸)を加えて水相のpHを変化させて解離を促進することにより、浸透圧を上昇させることができる。かかる弱解離性ヒドロコロイドの好適な例は、pH感受性解離を有するCMCである(カルボン酸エステルは弱酸成分である)。CMCについては、pHを緩衝化(例えばpH6〜8のリン酸緩衝液を使用)して、又は単に塩基を加えて水相のpHを上昇させて解離を促進することにより、浸透圧を上昇させることができる(CMCは、pHが4〜8から上昇すると、浸透圧が急速に上昇する)。
他の合成高分子電解質ヒドロコロイド、例えばポリスチレンスルホナート(PSS)又はポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホナート)(PAMS)又はポリリン酸塩もまた、可能性のあるヒドロコロイドである。これらのヒドロコロイドは、強解離性成分を有する。これらの強解離性高分子電解質ヒドロコロイドの電荷の強い解離のために、上記したような、有利となり得る浸透圧のpH制御は不可能であるが、これらのシステムは酸不純物のレベルを変えることには非感受性である。これは特に、異なるレベルの酸不純物を有するバインダーポリマー、例えばポリエステルとともに使用する場合に、これらの強解離性高分子電解質ヒドロコロイドの可能性のある利点である。
孔安定化ヒドロコロイドの基本的な性質は、水中の安定性、多重乳化プロセスへの負の影響が無いこと、及び印刷後の粒子の融着に重要な、生じる粒子の溶融レオロジーへの負の影響が無いことである。孔安定化化合物は、表面への化合物の移動を最小にするために、場合によっては孔中で架橋することができる。第1工程で使用されるヒドロコロイドの量は、所望の多孔度の量と孔のサイズ、及びヒドロコロイドの分子量に依存する。特に好適なヒドロコロイドはCMCであり、量はバインダーポリマーの0.5〜20質量%、好ましくはバインダーポリマーの1〜10質量%である。
第1の水相は所望であれば、溶液を緩衝化するために及び場合によっては前記した第1水相の浸透圧を制御するために、さらに塩を含有してもよい。CMCについては、浸透圧はpH7のリン酸緩衝液を使用して緩衝化することにより上昇させることができる。これはまた、追加の細孔形成剤(porogen)又は孔形成物質(例えば炭酸アンモニウム)を含有してもよい。
上記したように本発明は、水と不混和性の溶媒に溶解することができる任意のタイプのバインダーポリマーもしくはバインダー樹脂からのポリマー粒子の調製に適用することができる(ここでバインダー自体は水に実質的に不溶性である)。好適な態様において有用なバインダーポリマーとしては、ビニルモノマー、例えばスチレンモノマー及び縮合モノマー、例えばエステル、及びこれらの混合物が挙げられる。バインダーポリマーとして、公知のバインダー樹脂が使用可能である。具体的にはこれらのバインダー樹脂としては、ホモポリマーやコポリマー、例えばポリエステル、スチレン類、例えばスチレン及びクロロスチレン;モノオレフィン類、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、及びイソプレン;ビニルエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、及び酪酸ビニル;α−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、及びメタクリル酸ドデシル;ビニルエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、及びビニルブチルエーテル;及びビニルケトン類、例えばビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、及びビニルイソプロペニルケトンから得られるポリマーが挙げられる。特に好適なバインダーポリマー/樹脂としては、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン/アクリル酸アルキルコポリマー、スチレン/メタクリル酸アルキルコポリマー、スチレン/アクリロニトリルコポリマー、スチレン/ブタジエンコポリマー、スチレン/無水マレイン酸コポリマー、ポリエチレン樹脂、及びポリプロピレン樹脂が挙げられる。これらにはさらに、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、改質ロジン、パラフィン類、及びワックスが挙げられる。また特に有用なものは、芳香族もしくは脂肪族ジカルボン酸と1つ又はそれ以上の脂肪族ジオールとのポリエステル、例えばイソフタル酸もしくはテレフタル酸もしくはフマル酸とジオール、例えばエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール及びエチレンオキシドもしくはプロピレンオキシドのビスフェノール付加物とのポリエステルである。
好ましくはポリエステル樹脂の酸価(樹脂1g当たりの水酸化カリウムのミリグラムとして表される)は、2〜100の範囲である。これらのポリエステルは、飽和でも不飽和でもよい。これらの樹脂のうちで、スチレン/アクリル樹脂及びポリエステル樹脂が特に好ましい。
本発明の実施において、25℃で酢酸エチル中の20質量%溶液として測定した時、1〜100センチポアズの範囲の粘度を有する樹脂を使用することが特に有利である。
本発明の実施において、バインダーポリマーを溶解させかつ水と不混和性の任意の適切な溶媒、例えばクロロメタン、ジクロロメタン、酢酸エチル、塩化ビニル、トリクロロメタン、四塩化炭素、塩化エチレン、トリクロロエタン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、2−ニトロプロパンなどが使用できる。本発明の実施において特に有用な溶媒は、酢酸エチルと酢酸プロピルであり、これは、これらが多くのポリマーの良好な溶媒であり、同時に水にわずかしか溶解しないためである。さらにこれらの溶媒の揮発性は、下記のような、これらが蒸発により不連続相小滴から容易に除去されるものである。
場合により、バインダーポリマーを溶解させかつ水と不混和性の溶媒は、上記リストから選択される2つまたはそれ以上の水不混和性溶媒の混合物でもよい。場合により、溶媒は、1つ又はそれ以上の上記溶媒と、バインダーポリマー用の水非混和性非溶媒、例えば、ヘプタン、シクロヘキサン、ジエチルエーテルなどとの混合物を含んでよく、これは、乾燥及び分離の前にバインダーポリマーを沈殿させるのに不充分な比率で加えられる。
本発明の多孔性粒子の形成における第2の工程は、米国特許第4883060号明細書;第4965131号明細書;第2934530号明細書;第3615972号明細書;第2932629号明細書、及び第4314932号明細書(これらの開示内容は参照することにより本明細書に組み込まれる)に記載の改良ELC法により、ポリビニルピロリドンもしくはポリビニルアルコール、又はより好ましくはコロイドシリカ(例えば、LUDOX(登録商標)又はNALCO(登録商標))もしくはラテックス粒子のようないずれかの安定剤ポリマーを含有する第2の水相中に、上記の油中水滴型エマルジョンを分散させることにより、水中油中水滴型エマルジョンを形成することを含む。
特に本発明の方法の第2の工程において、油中水滴型エマルジョンは、コロイドシリカ安定剤を含有する第2水相と混合されて、小滴の水性懸濁物を生成し、これは剪断もしくは伸長混合(extensional mixing)又は同様の流動法で、好ましくはオリフィス装置を介して、小滴サイズを低下させるが、第1の油中水滴型エマルジョンの粒子サイズよりは大きく、制限凝集法により狭いサイズ分布の小滴を達成する。第2水相のpHは一般に、コロイド安定剤としてシリカを使用する時、4〜7である。
第2水相中の第1の油中水滴型エマルジョンの懸濁小滴は、より大きなバインダーポリマー/樹脂小滴内に第1水相をより細かい小滴として含有する、油中に溶解されたバインダーポリマー/樹脂の小滴を与え、これは乾燥すると、得られるバインダーポリマー/樹脂の粒子中に多孔性ドメインを生成する。小滴を安定化するのに使用されるシリカの実際の量は、典型的な制限凝集法のように、所望の最終多孔性粒子のサイズに依存、これは、多重エマルジョンの製造に使用される種々の相の容量と質量比に依存する。
本発明の第1工程を実施するのに、任意のタイプの混合及び剪断装置、例えば、バッチミキサー、遊星形ミキサー、単軸もしくは多軸スクリュー押出機、動的もしくは静的ミキサー、コロイドミル、高圧ホモジナイザー、超音波処理機、又はこれらの組合せを使用することができる。本発明のこの工程に任意のタイプの高剪断攪拌装置が応用されるが、好適なホモジナイズ装置は、例えばMicro fluidics Manufacturingにより製造されるモデルNo.110Tのようなミクロ流体化装置(MICROFLUIDIZER)である。この装置では、第1水相(不連続相)の小滴が分散され、高剪断攪拌ゾーン中の油相(連続相)中でサイズが縮小され、このゾーンを出ると、分散油の粒子サイズは、連続相中で均一なサイズの分散小滴に縮小される。小滴の乳化のための最適粘度を達成し溶媒の蒸発を制御するために、このプロセスの温度は変更することができる。水中油中水滴型エマルジョンが形成される第2の工程において、第1のエマルジョンの破壊を防ぐために、流動プロセスの剪断混合又は伸長混合もしくは流れプロセスは制御され、そして毛細管オリフィス装置又は他の適切な流れ構造体によりエマルジョンをホモジナイズすることにより、小滴のサイズ縮小が達成される。本発明の方法において、許容される粒子サイズとサイズ分布とを得るのに適した背圧の範囲は、0.7〜30MPa(100〜5000psi)、好ましくは3〜20MPa(500〜3000psi)である。好適な流速は1000〜6000ml/分である。
粒子の最終サイズ、孔の最終サイズ、及び粒子の表面形態は、内部の水相、バインダーポリマー/樹脂油相、及び外部水相の浸透圧の間の不均衡により影響を受ける。各界面では、存在する浸透圧勾配が大きいほど、油相中の水の溶解度と拡散係数に依存して、水が低浸透圧相から高浸透圧相に拡散する拡散速度が速い。外部水相又は内部水相の浸透圧が油相の浸透圧より低い場合、水は油相中に拡散しこれを飽和させる。好適な油相溶媒の酢酸エチルについて、これにより水の約8質量%が油相中に溶解される可能性がある。外部水相の浸透圧がバインダー相より高い場合、水は粒子の孔から外に移動し、多孔度と粒子サイズが低下するであろう。多孔度を最大にするためには、外層の浸透圧が最小になり、一方で内部水相の浸透圧が最大になるように、浸透圧を配列することが好ましい。すなわち水は、浸透圧勾配に従って外部水相から油相へ、次に内部水相に拡散して、孔のサイズを膨張させ、多孔度と粒子サイズとを上昇させる。
小さい孔を有すること、また工程1のエマルジョンで生成される初期の小滴サイズを維持することが所望の場合、内部水相と外部水相の両方の浸透圧は一致しているか、又は小さい浸透圧勾配を有することが好ましい。また内部水相と外部水相の浸透圧は、油相より大きいことが好ましい。弱解離性のヒドロコロイド、例えばCMCを使用する時は、酸又は緩衝液、好ましくはpH4のクエン酸緩衝液を使用して、外部水相のpHを変えることができる。水素イオン及び水酸化物イオンは急速に内部水相中に拡散して、外部相とpHが平衡化する。従ってCMCを含有する内部水相のpHの低下は、CMCの浸透圧を低下させる。平衡化pHを正しく計画することにより、酸素、ヒドロコロイドの浸透圧を制御し、従って最終的多孔度、孔のサイズ及び粒子サイズを制御することができる。
開放孔(表面クレーター)か又は閉鎖孔(表面シェル)があるか否かといった表面形態を制御する方法は、2つの水相の浸透圧を制御することによるものである。内部水相の浸透圧が外部水相と比較して充分に低い場合、表面近くの孔は本プロセスの第3工程の乾燥中に表面で破裂して、「開放孔」表面形態を生成する。
本発明の多孔性粒子の調製における第3工程は、バインダーポリマーを溶解するのに使用される溶媒と、水溶液中で均一な多孔性ポリマー粒子の懸濁物を生成するための第1の水相のほとんどとの両方の除去を含む。乾燥中の速度、温度、及び圧力はまた、最終粒子サイズと表面形態に影響を与える。このプロセスの重要性の詳細は、明らかに乾燥工程の温度に対する有機相の水への溶解度と沸点に依存する。本発明の方法の実施において、溶媒除去装置、例えば、ロータリーエバポレーター又はフラッシュエバポレーターを使用してもよい。溶媒除去後、ろ過又は遠心分離によりポリマー粒子が分離され、次に40℃のオーブンで乾燥することによって、また、孔中に残っている第1水相からの水も除去される。場合により、シリカ安定剤を除去するために、粒子はアルカリで処理される。
場合により、上記多孔性粒子の調製の第3工程の前に、追加の水を添加し、次に溶媒の除去、分離、及び乾燥を行ってもよい。
本発明の多孔性ポリマー粒子の平均粒子径は、例えば2〜50マイクロメートル、好ましくは3〜20マイクロメートルである。
粒子の多孔度は、10%より大きく、好ましくは20〜90%であり、最も好ましくは30〜70%である。
あるいは本発明の方法において、孔安定化ヒドロコロイドは、水非混和性重合性モノマー、重合開始剤、及び所望による着色剤と電荷制御剤との混合物中で乳化されて、第1の油中水滴型エマルジョンを生成してもよい。得られるエマルジョンは、次に本プロセスの第2工程に記載したように、安定剤を含有する水に分散されて、好ましくは制限凝集法を介して水中油中水滴型エマルジョンが生成される。乳化混合物中のモノマーは好ましくは熱又は放射線の適用により、第3工程で重合される。得られる懸濁重合された粒子は上記したように分離され乾燥されて、多孔性粒子を与える。さらに水非混和性重合性モノマーの混合物は、上記に列挙したバインダーポリマーを含有することができる。
インクジェット要素のインク受理層は、これらの多孔性ポリマー粒子と、多孔性受理層の多孔度を変化させるには不充分な量の膜形成性バインダーとからなる混合物を、支持体上にコーティングし、次に乾燥してほぼすべての揮発性成分を除去することにより形成される。好適な態様において膜形成性バインダーは、親水性ポリマー、例えばポリビニルピロリドンとビニルピロリドン含有コポリマー、ポリエチルオキサゾリンとオキサゾリン含有コポリマー、イミダゾール含有ポリマー、ポリアクリルアミドとアクリルアミド含有コポリマー、ポリ(ビニルアルコール)とビニルアルコール含有コポリマー、ポリ(ビニルメチルエーテル)、ポリ(ビニルエチルエーテル)、ポリ(アルキレンオキシド)、ゼラチン、セルロースエーテル、ポリ(ビニルアセトアミド)、部分加水分解ポリ(酢酸ビニル/ビニルアルコール)、ポリ(アクリル酸)、スルホン酸化もしくはリン酸化ポリエステルおよびポリスチレン、カゼイン、アルブミン、キチン、キトサン、デキストラン、ペクチン、コラーゲン誘導体、コロジアン、寒天、クズウコン、グアー、カラゲナン、トラガカント、キサンタン、ラムサンなどである。本発明の別の好適な態様において親水性ポリマーは、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、又はポリ(アルキレンオキシド)である。さらに別の好適な態様において膜形成性バインダーは、ラテックス、例えばポリ(スチレン−コ−ブタジエン)、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ(アクリレート)、ポリ(メタクリレート)、n−ブチルアクリレートとエチルアクリレートとのコポリマー、及び酢酸ビニルとN−ブチルアクリレートとのコポリマーである。さらに別の好適な態様において膜形成性バインダーは、水分散性縮合ポリマー、例えばポリウレタンである。さらに別の好適な態様において膜形成性バインダーは、アルコキシシラン又は他の金属ゾル、例えばアルミナゾル、チタニアゾル、もしくはジルコニアゾルの縮合物である。上記親水性ポリマーの混合物を使用することができる。膜形成性バインダーは、本発明の多孔性粒子と適合性があるように選択されなければならない。
使用される膜形成性バインダーの量は、インクジェット記録用要素の可融性ポリマー粒子に凝集力を付与するのにちょうど充分であり、バインダーの過度の水取り込みが、粒子により付与される多孔度を悪化させない量であるべきである。本発明の好適な態様において可融性多孔性ポリマー粒子は、層の50〜95質量%、最も好ましくは75〜90質量%の量で存在する。
画像記録用要素は、他の画像記録用物品又は画像記録用装置のドライブもしくは輸送機構と接触するため、目的の性質を低下させない程度に、添加剤、例えば充填剤粒子、界面活性剤、滑剤、架橋剤、つや消し粒子などが要素に加えることができる。
インク受理層には、米国特許第5432050号明細書に記載のように、充填剤粒子、例えば酸化ケイ素、ヒュームドシリカ、酸化ケイ素分散物、例えば、Nissan Chemical Industries及びDuPont Corp.から入手できるようなもの、酸化アルミニウム、ヒュームドアルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸バリウムと亜硫酸亜鉛との混合物、無機粉末、例えばγ−酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化鉄、酸化スズ、ドープ酸化スズ、アルミノ−ケイ酸塩、二酸化チタン、炭化ケイ素、炭化チタン、及び微粉末のダイアモンドを使用することができる。
充填剤粒子の分散を促進するために、分散剤又は湿潤剤が存在してもよい。これは、粒子の凝集を小さくするのに役立つ。有用な分散剤としては、特に限定されないが、脂肪酸アミン、及び市販の湿潤剤、例えばSolsperse(登録商標)(Zeneca, Inc. (ICI)が販売)が挙げられる。好適な充填剤粒子は、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、及び硫酸バリウムである。好ましくはこれらの充填剤粒子は、1.0μm未満のメジアン直径を有する。充填剤粒子は、乾燥したインク受理層中に総固形分の約0〜80%の量、最も好ましくは約0〜40%の量で存在することができる。
インクジェット要素は滑剤を含んでよい。インク受理層中又は該要素のインク受理層の反対の側のいずれにも有用な滑剤とワックスとしては、特に限定されないが、ポリエチレン、シリコーンワックス、天然ワックス、例えばカルナウバ、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化エチレンプロピレン、シリコーン油、例えばポリジメチルシロキサン、フッ素化シリコーン、官能基化シリコーン、ステアリン酸塩、ポリビニルステアリン酸塩、脂肪酸塩、及びペルフルオロエーテルが挙げられる。ミクロン以下サイズのワックス粒子の水性又は非水性分散物、例えば特に限定されないが、Chemical Corporation of America (Chemcor), Inc.、 Michelman Inc.、Shamrock Technologies Inc.及びDaniel Products Companyのような会社から商業的に提供されている、ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、微結晶ワックス、パラフィン、天然ワックス、例えばカルナウバワックス及び合成ワックスの分散物、が有用である。
充分な被覆性を得るために、界面活性剤、消泡剤、アルコールなどの当業者に公知の添加剤が使用されてもよい。コーティング助剤及び界面活性剤としては、特に限定されないが、非イオン性フッ素化アルキルエステル、例えばMinnesota Mining and Manufacturing Co.が販売しているFC-430(登録商標)、FC-431(登録商標)、FC-10(登録商標)、FC-171(登録商標)、DuPont Corp.が販売しているZonyl-FSN(登録商標)、Zonyl-FTS(登録商標)、Zonyl-TBS(登録商標)、Zonyl-BA(登録商標)などのZonyl(登録商標)フルオロ化学品、他のフッ素化ポリマーもしくはコポリマー、例えばNOF Corporationが販売しているModiper F600(登録商標)、ポリシロキサン、例えばDow Corning DC1248(登録商標)、DC200(登録商標)、DC510(登録商標)、DC190(登録商標)、及びBYK Chemieが販売しているBYK320(登録商標)、BYK322(登録商標)、及びGeneral Electricが販売しているSF1079(登録商標)、SF1023(登録商標)、SF1054(登録商標)、及びSF1080、及びUnion Carbideが販売しているSilwet(登録商標)ポリマー、ポリオキシエチレン−ラウリルエーテル界面活性剤、ソルビタンラウレート、パルミテート、及びステアレート、例えばAldrichが販売するSpan(登録商標)界面活性剤、ポリ(オキシエチレン−コ−オキシプロピレン)界面活性剤、例えばBASFが販売するPluronic(登録商標)群、及び他のポリオキシエチレン含有界面活性剤、例えばUnion Carbideが販売しているTriton X(登録商標)群、イオン性界面活性剤、例えばDuPont Corp.が販売しているAlkanol(登録商標)シリーズ、及びDow Chemicalが販売しているDowfax(登録商標)群が挙げられる。
具体例はMCCUTCHEON's Volume 1: Emulsifiers and Detergents, 1995, North American Editionに記載されている。着色剤の退色を改良するために、当該分野で公知のようにラジカル失活剤又は抗酸化剤をインク受理層に加えてもよい。例としては、ポリアルキレンポリアミン−ジシアノジアミドを主成分とするの重縮合生成物、水溶性還元剤、例えば亜硫酸塩、亜硝酸塩、リン酸塩、チオ硫酸塩、アスコルビン酸もしくはその塩、ヒドロキシルアミン誘導体、及びグルコース、硫黄含有化合物、例えばチオシアネート、チオ尿素、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプトベンゾキサゾール、5−メルカプト−1−メチル−テトラゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−トリアゾール、2,4,6−トリメルカプトシアヌール酸、チオサリチル酸、チオウラシル、1,2−ビス(2−ヒドロキシエチルチオ)エタン、又は疎水性抗酸化剤乳化分散物、例えばヒンダードフェノールを主成分とする抗酸化剤、ピペリジンを主成分とする抗酸化剤もしくはヒンダードアミンが挙げられる。紫外線吸収体としては、特開昭57−74193号明細書、昭57−87988号明細書、及び平2−261476号明細書に記載されたものがあり、退色防止剤としては、特開昭57−74192号明細書、昭57−87989号明細書、昭60−72785号明細書、昭61−146591号明細書、平1−95091号明細書、及び平3−13376号明細書に記載されたものが挙げられる。
インク受理層には、特開昭59−42993号明細書、昭59−52689号明細書、昭62−280069号明細書、昭61−242871号明細書、及び平4−219266号明細書に記載された、pH調節剤、接着促進剤、レオロジー改質剤、ラテックス、殺生物剤、染料、光沢剤、白化剤、及び帯電防止剤がある。
上記したように、本発明の可融性ポリマー粒子は、高多孔度のためにインク捕捉物質として作用し、従って孔中に1つ又はそれ以上の媒染種を取り込んでよい。あるいは媒染種は、インク受理層中に存在してもよい。媒染ポリマーは、可溶性ポリマー、荷電ポリマー、又は架橋分散微粒子でもよい。媒染剤は、非イオン性、陽イオン性、又は陰イオン性でもよい。媒染剤の例は、4級化された窒素成分を含有するポリマーもしくはコポリマーであり、例えばポリ(スチレン−コ−1−ビニルイミダゾール−コ−1−ビニル−3−ベンジルイミダゾリウムクロリド)、ポリ(スチレン−コ−1−ビニルイミダゾール−コ−1−ビニル−3−ヒドロキシエチル−イミダゾリウムクロリド)、ポリ(スチレン−コ−1−ビニルイミダゾール−コ−1−ビニル−3−ベンジルイミダゾリウムクロリド−コ−1−ビニル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリウムクロリド)、ポリ(ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド−コ−ジビニルベンゼン)、ポリ(酢酸エチル−コ−1−ビニルイミダゾール−コ−1−ビニル−3−ベンジルイミダゾリウムクロリド)、又はポリ(スチレン−コ−4−ビニルピリジン−コ−4−ヒドロキシエチル−1−ピリジニウムクロリド)である。本発明の好適な態様において、ポリマー中に組み込まれた4級化された窒素成分は、トリメチルビニルベンジルアンモニウム、ベンジルジメチルビニルベンジルアンモニウム、ジメチルオクタデシルビニルベンジルアンモニウム、グリシジルトリメチルアンモニウム、1−ビニル−3−ベンジルイミダゾリウム、1−ビニル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリウム、又は4−ヒドロキシエチル−1−ビニルピリジニウムの塩である。使用可能な好適な対イオンとしては、クロリド、又は米国特許第5223338号明細書;第5354813号明細書、及び第5403955号明細書(これらの開示内容は参照することにより本明細書に組み込まれる)に開示された他の対イオンが挙げられる。本発明に適した他の媒染剤は、ポリマーの陽イオン変性生成物、例えばポリ(ビニルアルコール)、ゼラチン、キトサン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ポリアルキレン−ポリアミンジシアンジアミドアンモニウム縮合物、ポリビニルピリジニウムハロゲン化物、(メタ)アクリロイルオキシアルキル4級アンモニウム塩のポリマー、(メタ)アクリルアミドアルキル4級アンモニウム塩のポリマー、ω−クロロ−ポリ(オキシエチレン−ポリメチレン4級アンモニウムアルキレート)、メチルグリコールキトサン、ポリ(ビニルピリジン)、Jeffamine Tシリーズ(Texaco, Inc.製)のプロピレンオキシドを主成分とするのトリアミン、4級アクリルコポリマーラテックス、ホスホニウム化合物、スルホンアミド、スルホン酸化ポリマーと分散粒子、及びアルミナ白である。本発明に適した他の媒染剤は、カルボン酸、スルホン酸、スルホンアミド、スルホンイミド、又はホスホン酸を含有するポリマー、コポリマー、もしくはラテックス、例えばカルボキシル化及びスルホン酸化アクリレートもしくはメタクリレート、カルボキシル化スチレンブタジエン、スルホン酸化ナイロン、ポリエステル及びポリウレタン、及びそれらの塩である。
インク受理要素は、個々のインク受理層を複数個含んでいてよい。それらのそれぞれが異なる組成、平均直径が異なる多孔性ポリマー粒子の組合せ、および層厚さ、からなっていることができる。
インク受理層の総厚さは、約5〜約100μm、好ましくは約10〜約50μmの範囲であることができる。必要な被膜厚さは、被膜がインク溶媒の吸収のための液だめとして機能する必要性、及び被膜表面近くにインクを保持する必要性により決定される。
インク受理層以外に記録用要素はまた、基層を支持体の隣に含有してもよく、その機能はインクから溶媒を吸収することである。この層に有用な物質としては、無機粒子及びポリマーバインダー、又は高膨潤性ポリマー、例えばゼラチンが挙げられる。
本発明で使用されるインクジェット記録用要素の支持体は、インクジェット受理体に通常使用される任意のものであることができる。支持体は透明又は不透明のいずれかであることができる。不透明の支持体としては、普通紙、コート紙、樹脂コート紙、例えばポリオレフィンコート紙、合成紙、写真紙支持体、溶融押出コート紙、及びポリオレフィン積層紙、例えば二軸延伸支持体積層物が挙げられる。二軸延伸支持体積層物は、米国特許第5853965号明細書;第5866282号明細書;第5874205号明細書;第5888643号明細書;第5888681号明細書;第5888683号明細書;及び第5888714号明細書(これらの開示内容は、参照することにより本明細書に組み込まれる)に記載されている。これらの二軸延伸支持体は、紙ベースと紙ベースの片側又は両側に積層された二軸延伸ポリオレフィンシート、典型的にはポリプロピレンを含んでいる。支持体はまた、微多孔性物質、例えばPPG Industries, Inc.(Pittsburgh, Pensylvania)が商品名Teslin(登録商標)で販売しているポリエチレンポリマー含有物質、Tyvek(登録商標)合成紙(DuPont Corp,)、含浸紙、例えばDuraform(登録商標)、およびOPPalyte(登録商標)フィルム(Mobil Chemical Co.)、及び米国特許第5244861号明細書に列挙されている他の複合フィルムからなっている。透明支持体としては、ガラス、セルロース誘導体、例えばセルロースエステル、3酢酸セルロース、2酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリエステル、例えばポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ−1,4−シクロ−ヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリ(ブチレンテレフタレート)、及びこれらのコポリマー]、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、例えばポリエチレンもしくはポリプロピレン、ポリスルフォン、ポリアクリレート、ポリエーテルイミド、及びこれらの混合物が挙げられる。上記の紙には、高級紙、例えば写真紙から低級紙、例えば新聞紙までの広範囲の紙がある。好適な態様において、Eastman Kodak Co.製のEktacolor紙が使用される。本明細書において用語「透明」は、大きな偏向又は吸収無しで放射線を通過させる能力を意味する。
本発明で使用される支持体は、約50〜約500μm、好ましくは約75〜300μmの厚さを有することができる。所望であれば、抗酸化剤、光沢剤、帯電防止剤、可塑剤、及び他の公知の添加剤が支持体に取り込むことができる。
支持体へのインク受理層の接着を改良するために、支持体の表面にアンダーコーティングすなわち下塗り層が適用されてもよい。この層は接着層でもよく、例えばハロゲン化フェノール、部分加水分解塩化ビニル−コ−酢酸ビニルポリマー、塩化ビニリデン−アクリル酸メチル−イタコン酸ターポリマー、塩化ビニリデン−アクリロニトリル−アクリル酸ターポリマー、又はグリシジル(メタ)アクリレートポリマーもしくはコポリマーでもよい。他の化学接着剤、例えばインク受理層と支持体との良好な結合を示すポリマー、コポリマー、反応性ポリマーもしくはコポリマーが使用できる。本発明で使用される下塗り層中のポリマーバインダーは、好ましくは水溶性もしくは水分散性ポリマー、例えばポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ゼラチン、セルロースエーテル、ポリ(オキサゾリン)、ポリ(ビニルアセトアミド)、部分加水分解ポリ(酢酸ビニル/ビニルアルコール)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(アルキレンオキシド)、スルホン酸化又はリン酸化ポリエステルもしくはポリスチレン、カゼイン、ゼイン、アルブミン、キチン、キトサン、デキストラン、ペクチン、コラーゲン誘導体、コロジアン、寒天、クズウコン、グアー、カラゲナン、トラガカント、キサンタン、ラムサンなど、ラテックス、例えばポリ(スチレン−コ−ブタジエン)、ポリウレタンラテックス、ポリエステルラテックス、又はポリ(アクリレート)、ポリ(メタクリレート)、ポリ(アクリルアミド)、又はこれらのコポリマーである。
支持体へのこの層の接着性を改良するための他の方法としては、コロナ放電、種々の雰囲気中でのプラズマ処理、紫外線処理による支持体の表面処理が挙げられ、これはこの層を支持体に適用する前に行われる。
本発明の記録用要素は、製造中及び画像の印刷中の好ましくない静電放電を防ぐために、帯電防止層のような1つ又はそれ以上の導電層を含んでよい。これは要素のどちら側にでも加えることができる。例えば米国特許第5147768号明細書(その開示内容は参照することにより本明細書に組み込まれる)に記載のような、カラーフィルムに通常使用される帯電防止層が満足できるものであることがわかっている。好適な帯電防止剤としては、金属酸化物、例えば酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、及び五酸化バナジウムがある。これらの帯電防止剤は、好ましくは膜形成性バインダー中に分散される。
上記の層は、本分野で通常使用される支持体材料上に、通常のコーティング手段により被覆することができる。コーティング法としては、特に限定されないが、巻きワイヤロッドコーティング、ナイフコーティング、スロットコーティング、スライドホッパーコーティング、グラビアコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、スキム−パン−エア−ナイフコーティング、多層スライドビーズ、ドクターブレードコーティング、グラビアコーティング、リバースロールコーティング、カーテンコーティング、多層カーテンコーティングなどが挙げられる。これらの方法のいくつかは、2つ以上の層の同時コーティングを可能にし、これは、2つ以上の層又は2つ以上の種類の層を適用することが必要な場合、製造コストの面から好適な形である。公知のコーティング法及び乾燥法は、Research Disclosure no. 30819(1989年12月発行、1007〜1008頁)に詳細に記載されている。スライドコーティングが好適であり、それによっていくつかの層が同時に適用される。支持体は静止していても、コーティング層が乾燥チャンバーに直接引き寄せられるように動いていてもよい。コーティング後、これらの層は通常は単純な蒸発により乾燥され、これは対流加熱のような公知の方法により加速することができる。
被膜組成物は、上記の通常の前計量もしくは後計量コーティング法により、基板表面の片側もしくは両側に適用することができる。コーティング法の選択は、操作の経済性により決定されるであろうし、これが、配合規格、例えば、コーティング固体、コーティング粘度、及びコーティング速度を決定することになる。
本発明のさらに別の好適な態様においてインクジェット要素は、静電沈着を使用して可融性ポリマー粒子を支持体上に沈着させ、次にインクジェット印刷と融着を行って、光沢のある印刷要素を得ることにより形成される。
本発明の記録用要素を画像形成するのに使用されるインクジェットインクは、当該分野で公知である。インクジェット印刷で典型的に使用されるインク組成物は、溶媒もしくは担体液体、染料もしくは顔料、保湿剤、有機溶媒、洗浄剤、増粘剤、保存剤などを含む液体組成物である。溶媒もしくは担体液体は、水のみ、又は他の水混和性溶媒、例えば多価アルコールと混合された水でもよい。多価アルコールのような他の物質が主要な担体もしくは溶媒液体であるインクを、使用することもできる。特に有用なものは、水と多価アルコールの混合溶媒である。かかる組成物で使用される染料は、典型的には水溶性の直接もしくは酸性型染料である。かかる液体組成物は、当該分野で広く記載されており、例えば米国特許第4381946号明細書、第4239543号明細書、及び第4781758号明細書(これらの開示内容は参照することにより本明細書に組み込まれる)に記載されている。
本明細書に開示の記録用要素は、主にインクジェットプリンタに有用であるとされているが、これらはまた、ペンプロッタアセンブリーの記録用媒体としても使用することができる。ペンプロッタは、インク貯蔵部と接触している毛細管の束からなるペンを使用して、記録媒体の表面に直接書き込むことにより作動する。
以下の例は本発明をさらに例示するためであり、決してこれを限定するものではない。
以下の例で使用されるKao Binder E(ポリエステル樹脂)は、Kao Corporation(日本)の一部であるKao Specialties Americans LLCから得られた。カルボキシメチルセルロース(分子量約250K)をナトリウム塩として、Acros Organicsから得た。NALCO 1060(登録商標)(コロイドシリカ)を50質量%分散物としてDuPontから得た。
粒子サイズ分布は、コールター粒子アナライザー(Coulter Particle Analyzer)により解析した。コールター測定値からの容量メジアン値を使用して、これらの例に記載した粒子の粒子サイズとした。
本発明の粒子の多孔度レベルは、幾つかの方法の組合せを使用して測定した。粒子の外径又は全径は、上記粒子測定法のいくつかを用いて容易に測定されるが、粒子多孔度の程度の測定には問題がある。典型的な重力法を使用して粒子多孔度を測定することは、粒子中の孔のサイズと分布のために、及びいくつかの孔が破れて粒子表面に出ていないか否かのために、問題がある。本発明の粒子中の多孔度の程度を正確に測定するために、従来の直径サイズ測定法と飛行時間法との組合せを使用した。従来のサイズ測定法には、総容量排除法、例えばコールター粒子サイズ測定機又は画像ベースの方法、例えばSysmex FPIA3000 systemがある。本発明の粒子の多孔度の程度を測定するために使用される飛行時間法は、Aerosizer粒子測定システムを含む。このAerosizerは、制御された環境中でその飛行時間により粒子サイズを測定する。この飛行時間は、物質の密度に決定的に依存する。Aerosizerで測定される物質が、多孔度のために低密度を有するか、又は例えば充填剤の存在のために高密度を有する場合、計算される直径分布は、人為的にそれぞれ低い又は高い方にシフトされる。
代替法(例えば、コールター又はSysmex)による真の粒子サイズ分布の独立した測定値は次に、Aerosizerデータを、調整可能なパラメータとして粒子密度と適合させるのに使用することができる。本発明の粒子の粒子多孔度の程度を測定する方法は、以下の通りである。まず外径粒子サイズ分布を、コールター又はSysmex粒子測定系のいずれかを使用して測定する。容量直径分布モードを、Aerosizer容量分布と一致させるための値として選択する。同じ粒子分布をAerosizerを用いて測定し、2つの分布モード(D50%)が一致するまで粒子の見かけの密度を調整する。計算した密度と中空でない粒子の密度の比率を取って、粒子の多孔度の程度とする。多孔度値は一般に+/−10%の不確実性を有する。
可融性ポリマー粒子P1の調製
本発明の多孔性ポリマー粒子を以下の一般的方法を使用して作成した:
分子量250KのCMC(28.5グラム)を571.5グラムの蒸留水に溶解した。これを、388グラムのKao Eポリマー樹脂を含有する1942グラムの酢酸エチル中に、汎用崩壊(Disintegrating)ヘッドを取り付けたSilverson L4Rホモジナイザーを使用して、6800rpmで2分間分散させた。得られた油中水滴型エマルジョンを、MicrofluidicsのMicrofluidizerモデル#110Tを使用して61MPa(8900psi)の圧力でさらにホモジナイズした。得られた極めて細かい油中水滴型エマルジョンの1830gアリコートを、pH4の緩衝液と168グラムのNALCO 1060(登録商標)を含む3168グラムの第2の水相中に、再度Silversonホモジナイザーを使用して2800rpmで2分間分散させ、次にAPV Crepacoホモジナイザーでホモジナイズして、水中油中水滴型二重エマルジョンを作成した。Heidolph Laborataロータリーエバポレーターを40℃で減圧下で使用して、酢酸エチルを蒸発させた。生じたビーズ懸濁物をガラスフリットロートを使用してろ過し、水で数回洗浄し、水に再懸濁した。容量メジアン粒子サイズは8.5マイクロメートルであり、多孔度は約50パーセントであった。
可融性非多孔性粒子P2の調製(対照1)
従来のELC(化学プロセス)により非多孔性の中空でない粒子を作成した。粒子サイズは10ミクロンであり、測定した多孔度は4パーセント未満であった。分布を一致させるのに必要な4パーセントの調整は、測定値の不確実性の範囲内である。
例1
インク受理要素1の調製
25.5gの9.3質量%のP1分散物、膜形成性バインダーとして1.31gの9.53質量%ポリビニルアルコール溶液(Nippon GohseiのGH23)、及び界面活性剤として0.2gの10質量%のOlin 10Gを混合して、被覆組成物Aを調製した。この溶液を、所望の被膜の厚さ(1.45、3.0、又は30マイクロメートルの厚さである)に応じて、ナイフブレード又はワイヤ巻きロッドを使用して支持体上に被覆した。使用した支持体は、ポリエチレン樹脂被覆(RC)写真紙ベース又は市販のオフィス紙(Hammrmill Office One)であった。被膜は、50℃に加熱したコーティングブロック上で作成し、被膜が触ったとき乾いているように感じるまで、この加熱ブロック上に放置した。
Canon 3Eシリーズの染料ベースのインクを用いるCanon S520インクジェットプリンタを使用して、Dmax密度標的を乾燥被膜上に印刷した。印刷後、X-riteデンシトメータを使用してStatus A密度を測定した。BYK-Gardner Micro Tri光沢計を使用して、20及び60℃光沢測定を行った。次にインク受理層を融着し、この要素を135℃、483kPa、1.27cm/分でベルト融着することにより光沢をつけた。
比較のために、Hammermill Office OneとKodak Premium写真紙(樹脂被覆紙支持体試料の対照)を使用して印刷した試料を調製し、Dmax密度と光沢を測定した。この試料は光沢化条件に付していない。結果を以下の表1に示す。これらの結果は、多孔性粒子は被覆すると、比較の従来のインクジェット受理体に匹敵する印刷密度を与えることを示す。融着及び光沢化処理後、本発明の被膜は比較試料よりも良好な密度と高い光沢を有している。
Figure 2010540281
例2
インク受理要素2の調製
非多孔性可融性粒子P2(25.5gの9質量%溶液)と、膜形成性バインダーとして1.25gの10質量%ポリビニルアルコール(Nippon GohseiのGH23)溶液、及び界面活性剤として0.2gの10質量%のOlin 10Gを使用して、Aと同様の被覆組成物を調製し、例1に記載のように、0.254mmの間隙を有するナイフブレードを使用してコロナ放電処理した樹脂被覆写真紙上にコーティングして、乾燥後約30ミクロン厚さの被膜を得た。
例3
インク受理要素3の調製
多孔性粒子P1を使用して、要素2と同様の被膜を作成した。
例2のP2粒子を用いて急速に溶液から沈殿して作成したコーティング溶液は、従って例3の多孔性粒子P1を用いて作成した被膜と比較すると、均一ではない被膜をもたらしたことが観察された。
Dmax密度標的を、Canon 3Eシリーズの染料ベースのインクを用いたCanon S520インクジェットプリンタを使用して、乾燥被膜上に印刷した。印刷後、X-riteデンシトメータを使用してStatus A密度を測定した。BYK-Gardner Micro Tri光沢計を使用して、20及び60℃光沢測定を行った。次にベルト融着機を135℃、483kPa、1.27cm/分で使用して、これらの試料を融着した。
結果を以下の表2に示す。これらの結果は、多孔性粒子と中空でない粒子との間で有意な密度差も光沢の差も無いことを示し、これは、融着後のヘーズの点で多孔度に悪影響が無いことを示す。
Figure 2010540281
対照の例2の印刷試料から取った断面と例3からの対応する断面を調べて、染料の最終的ななり行きを調べた。図1と2から明らかなように、染料は明らかに例3では孔に浸透し、孔に捕捉されたが、例2ではインクはビーズの周りを流れた。

Claims (13)

  1. 支持体上に連続相バインダーポリマーとヒドロコロイドを含む第2の相とを含む多孔性可融性ポリマー粒子を含む画像受理層を有するところの該支持体を含んでなるインクジェット記録用要素であって、該粒子は10〜80容量%の多孔度と膜形成性バインダーとを有することを特徴とするインクジェット記録用要素。
  2. 前記の連続相バインダーポリマーが、ビニルモノマー、縮合モノマー、縮合エステル、及びこれらの混合物から形成されるポリマーを含んでなる、請求項1記載のインクジェット記録用要素。
  3. 前記の連続相バインダーポリマーが、ポリエステルならびに、スチレン、モノオレフィン、ビニルエステル、α−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル、ビニルエーテル、及びビニルケトンのホモポリマー及びコポリマーからなる群から選択される、請求項1記載のインクジェット記録用要素。
  4. 前記の可融性ポリマー粒子のTgが約40℃〜約100℃である、請求項1記載のインクジェット記録用要素。
  5. 前記の膜形成性バインダーが、ポリビニルピロリドン含有コポリマー、ビニルピロリドン含有コポリマー、ポリエチルオキサゾリン含有コポリマー、オキサゾリン含有コポリマー、イミダゾール含有ポリマー、ポリアクリルアミド含有コポリマー、アクリルアミド含有コポリマー、ポリ(ビニルアルコール)、ビニルアルコール含有コポリマー、ポリ(ビニルメチルエーテル)、ポリ(ビニルエチルエーテル)、ポリ(アルキレンオキシド)、ゼラチン、セルロースエーテル、ポリ(ビニルアセトアミド)、部分加水分解ポリ(酢酸ビニル/ビニルアルコール)、ポリ(アクリル酸)、ポリエステル、ポリスチレン、カゼイン、アルブミン、キチン、キトサン、デキストラン、ペクチン、コラーゲン誘導体、コロジアン、寒天、クズウコン、グアー、カラゲナン、トラガカント、キサンタン、ラムサン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、又はポリ(アルキレンオキシド)、ラテックス、ポリウレタン、及びアルコキシシランの縮合物又は他の金属ゾルよりなる群から選択される、請求項1記載のインクジェット記録用要素。
  6. 前記の膜形成性バインダーが画像受理層の約2.5質量%〜約50質量%を構成する、請求項1記載のインクジェット記録用要素。
  7. 前記の画像受理層が約5ミクロン〜約100ミクロンの厚さを有する、請求項1のインクジェット記録用要素。
  8. 前記の支持体が、紙、合成紙、写真紙支持体、溶融押出コート紙、及びポリオレフィン積層紙、例えば二軸延伸支持体積層物、ガラス、セルロース誘導体、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリスルフォン、ポリアクリレート、及びポリエーテルイミドよりなる群から選択される、請求項1記載のインクジェット記録用要素。
  9. 前記の支持体上に配置された下塗り層をさらに含む、請求項1記載のインクジェット記録用要素。
  10. 前記の支持体上に配置された帯電防止層をさらに含む、請求項1記載のインクジェット記録用要素。
  11. 前記の画像形成層が、さらに充填剤粒子、界面活性剤、滑剤、架橋剤、又はつや消し粒子を含む、請求項1記載のインクジェット記録用要素。
  12. 前記の画像形成層が、さらにpH調節剤、接着促進剤、レオロジー改質剤、ラテックス、殺生物剤、染料、媒染剤、光沢剤、又は白化剤を含む、請求項1記載のインクジェット記録用要素。
  13. 前記の可融性ポリマー粒子が媒染剤をさらに含む、請求項1記載のインクジェット記録用要素。
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