JP2010539991A - 電子顕微鏡を用いた核酸ポリマーの配列決定 - Google Patents
電子顕微鏡を用いた核酸ポリマーの配列決定 Download PDFInfo
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Abstract
本発明は、延伸された標識DNAの直接的検査によって配列決定するための電子顕微鏡の使用に関する。この方法は、現行のDNA配列決定法よりも精度がより高く、コストがより低く、読取り長がより長くなる。
Description
関連出願の相互参照
本出願は、2007年10月4日に出願された米国特許仮出願第60/997,427号明細書、および2008年6月23日に出願された米国特許仮出願第61/132,960号明細書の優先権を主張するものであり、それらの開示は、参照によりそれらの全体が本明細書中に明示的に組み込まれる。
本発明は、核酸配列決定の方法に関する。
本出願は、2007年10月4日に出願された米国特許仮出願第60/997,427号明細書、および2008年6月23日に出願された米国特許仮出願第61/132,960号明細書の優先権を主張するものであり、それらの開示は、参照によりそれらの全体が本明細書中に明示的に組み込まれる。
本発明は、核酸配列決定の方法に関する。
現行のDNA配列決定は、ほとんどがサンガー法および他の合成による配列決定法によって行われている。これらの方法には、コストが高く、読取り長が短く、スループットが不十分という欠点がある。
電子顕微鏡による配列決定も探究されてきた。電子顕微鏡による配列決定というアイデアは新しいものではない。それは、DNAの構造が発見されたわずか6年後、Richard Feynmanによって提案された。しかしながら、それを使用して、意味のある配列情報を生成することには全く成功していない。
透過型電子顕微鏡(TEM)は、電子ビームを試料を通過させて検出器またはスクリーン上に送達することによって機能する。試料中の部分はビームを妨害するかまたは屈折させ、それによって検出器に到達する電子のパターンが画像を形成する。ほとんどの場合、低原子番号(Z)の原子はほとんどコントラストを生成せず、電子顕微鏡では本質的に不可視である。低Zの水素、炭素、窒素、酸素、およびリン原子を含む通常のDNAは、電子顕微鏡ではほとんどコントラストを示さず、支持背景に対して可視化することはほとんど不可能である。現行の電子顕微鏡技術を使用してDNAを可視化するためには、塩基を高Z原子で標識してもよく、またはそうでなければTEMによって検出可能にしてもよい。
電子顕微鏡による配列決定に関する最初の重要な研究は、Beer, M. and Moudrianakis, E. N., 48(3) PNAS 409-416 (1962)によって行われた。彼の初期の研究はDNAの重原子標識に着目しており、電子顕微鏡で重原子を可視化することも試みた。最近の研究および恐らく現在までで最良の他の研究は、WhitingおよびOttensmeyerによって行われた。Ottensmeyerによる報告は以下の通りである。
「チミンおよびアデニンおよびグアニン用の重原子マーカーを開発し、モデル配列で試みたが、電子顕微鏡および化学反応はもはや主要な障害ではなかったものの、試料調製が主要な障害であったことが示されたに過ぎなかった。標識単一鎖核酸ポリマーを試料支持体に配置することは制御が難しく、その結果として塩基間間隔がかなり不均一になった。したがって、単一分子からの簡単で正確な読取りは可能ではなかった。」Ottensmeyer, F. P. (1979). "Molecular Structure Determination by High Resolution Electron Microscopy." Ann. Rev. Biophys. Bioeng. 9129: 129-144(内部参考文献は省略した)。
「チミンおよびアデニンおよびグアニン用の重原子マーカーを開発し、モデル配列で試みたが、電子顕微鏡および化学反応はもはや主要な障害ではなかったものの、試料調製が主要な障害であったことが示されたに過ぎなかった。標識単一鎖核酸ポリマーを試料支持体に配置することは制御が難しく、その結果として塩基間間隔がかなり不均一になった。したがって、単一分子からの簡単で正確な読取りは可能ではなかった。」Ottensmeyer, F. P. (1979). "Molecular Structure Determination by High Resolution Electron Microscopy." Ann. Rev. Biophys. Bioeng. 9129: 129-144(内部参考文献は省略した)。
個々のゲノムおよび他の配列を迅速に配列決定する能力を有することには大きな生物医学的な重要性があり、上述したように、改良された方法が必要とされている。
Beer, M. and Moudrianakis, E. N., 48(3) PNAS 409-416 (1962)
Ottensmeyer, F. P. (1979). "Molecular Structure Determination by High Resolution Electron Microscopy." Ann. Rev. Biophys. Bioeng. 9129: 129-144
本発明は、電子顕微鏡を使用して、DNAなどの延伸された標識核酸の直接的検査によって配列を決定するための方法を提供する。本発明の方法、デバイス、および組成物は、核酸を基板上に制御可能に配置することを可能にし、そのため塩基間間隔が一定になり、電子顕微鏡を使用して正確な核酸の配列決定情報を取得することが可能になる。本発明は、数多くの方法で実施することができる。
本発明の1つの態様によると、DNAポリマー鎖の配列情報を取得するための方法は、DNAポリマー鎖を含む溶液を準備するステップであり、複数のDNA塩基が塩基特異性または塩基選択性を有する造影剤で標識されているようにDNAポリマー鎖が処理されているステップと、DNA結合ツールを溶液中に導入しDNAポリマーの一区画をツールに結合させるステップと、溶液からツールを取り出すステップと、標識DNAポリマー鎖が空気/溶媒界面とツールとの間に係留されるように標識DNAポリマー鎖を空間に延伸させるステップと、延伸された標識DNAポリマー鎖を基板上に固着させるステップと、標識塩基および未標識塩基の位置が決定されるように電子顕微鏡を使用して標識DNA dポリマー鎖を画像化するステップと、標識塩基および未標識塩基の位置をDNAポリマーの配列と相関させるステップとを含んでいてもよい。
本方法は、造影剤で標識する前に、DNA鎖を変性させて一本鎖DNAを生成するステップをさらに含んでいてもよい。変性ステップは、熱変性または化学変性によって実行される。本方法は、前記画像化ステップの前に、基板に付着させた標識DNAポリマー鎖の上に炭素の層を固着させるステップをさらに含んでいてもよい。本方法は、DNAポリマー試料に由来する複数の鎖を異なる標識で標識するステップと、DNAポリマーの複数の鎖を画像化することから得られるデータをコンパイルして、完全な配列情報を取得するステップとをさらに含んでいてもよい。
DNAは、約100kbを超える高分子量DNAであってもよい。延伸ステップは、その結果としてDNAポリマー鎖に一定した塩基間間隔をもたらすことができる。塩基間の塩基間間隔は、約3Å〜約7Åの範囲にあってもよく、具体的には約5Åであってもよい。DNAポリマー鎖は、少なくとも約2μmの長さに延伸されていてもよい。
DNAポリマー鎖内の1サブセットの塩基だけが標識されていてもよい。上記サブセットの塩基はチミンおよびシトシンを含む。上記サブセットの塩基はアデニンおよびグアニンを含む。
ツールは、DNAポリマー鎖に結合する第1の被膜で針の先端が機能化されているような針であってもよい。針は、ガラス、金、タングステン、PMMA、ポリスチレン、PVC、またはシリコンで作られていてもよい。被膜は、PMMA、ポリスチレン、PVB、およびオリゴヌクレオチドなどの化合物であってもよい。針は、核酸に結合しない第2の被膜で機能化されていてもよい。第2の被膜は、オクタンチオール、ヘキサンチオール、ノナンチオール、デカンチオール、およびセプタンチオールの少なくとも1つであってもよい。針の先端は、約200nm未満の曲率半径を有する。針は、約1ナノメートル/秒〜約100メートル/秒の範囲の速さで、溶液の中へおよび溶液の外へ移動させることができる。具体的には、針は、約1Å〜約20μmの範囲の深度で、溶液に進入することができる。
造影剤は、高Z原子標識化合物であってもよい。高Z原子は、Os−bipy、酢酸第二水銀、および白金ジメチルスルホキシドであってもよい。造影剤は、高Z原子クラスター標識であってもよい。
DNAポリマー鎖は、シェルフスレッディング(shelf threading)を使用することによって基板に付着させてもよい。DNAポリマー鎖は、支持基板または画像化基板のいずれに付着させてもよい。DNAポリマー鎖は、シェルフスレッディングを使用することによって支持基板に付着させ、その後、転写プリントを使用することによって、支持基板上の標識DNAポリマー鎖を画像化基板に移動させてもよい。DNAポリマー鎖は、ギャップスレッディング(gap threading)を使用することによって支持基板に付着させ、その後、スワイププリント(swipe printing)を使用することによって、支持基板上の標識DNAポリマー鎖を画像化基板に移動させてもよい。DNAポリマー鎖は、複数のDNAポリマー鎖であってもよく、平行鎖のアレイとして基板上に配置されてもよい。延伸された標識DNAポリマー鎖は、一本鎖であってもよい。
本発明の1つの態様によると、核酸配列情報を取得するための方法は、複数の標識核酸鎖の各々の連続した少なくとも1000塩基の領域内の核酸鎖の標識塩基および未標識塩基の位置を、電子顕微鏡によって決定することを含んでいてもよい。具体的には、核酸鎖の、連続した1000塩基の位置が決定されてもよく、より具体的には、核酸鎖の、連続した10,000塩基の位置が決定されてもよい。少なくとも約20個の個々の鎖の標識塩基および未標識塩基の位置が決定されてもよく、少なくとも約100個の複数の鎖の位置が決定されてもよく、少なくとも約5,000個の多重鎖の位置が決定されてもよく、少なくとも約10,000個の多重鎖の位置が決定されてもよい。位置は、同一試料に由来する異標識核酸ポリマー鎖について決定されてもよい。位置は、連続した少なくとも200塩基、連続した少なくとも500塩基、連続した少なくとも1000塩基、または連続した少なくとも10,000塩基の、異標識核酸ポリマー鎖について決定されてもよい。
核酸配列は、少なくとも1,000塩基/秒の速さで取得することができる。核酸鎖は、伸長時に少なくとも約100μmの長さを有していてもよい。核酸は、塩基間が3Å〜約7Åの範囲、具体的には約5Åの塩基間間隔を有していてもよい。核酸配列は、DNA配列であってもよい。
本発明の別の態様によると、製造品は、複数の核酸ポリマー鎖を有する液体と、ツールと、第1の端部が液体中にあり、第2の端部がツールに結合している単一核酸ポリマー鎖とを含んでいてもよく、単一核酸ポリマー鎖の少なくとも一部分が、ツールと液体との間の空間に係留されている。核酸ポリマー鎖の塩基は、塩基の塩基間間隔が一定であるように伸長されていてもよい。塩基間間隔は、塩基間が3Å〜約7Åの範囲にあってもよい。核酸ポリマー鎖は、鎖が線形であるように伸長されていてもよい。
本発明のさらに別の態様によると、製造品は、中実平面基板、および平面基板に配置された少なくとも1つの伸長された核酸ポリマー鎖を含んでいてもよい。少なくとも1つの伸長された核酸ポリマー鎖は、約1000塩基対の長さにわたって一定した塩基間間隔を有していてもよい。製造品は、少なくとも1つの伸長された核酸ポリマーが平面基板と薄膜との間にはさまれるように、少なくとも1つの伸長された核酸ポリマーの上に配置された薄膜をさらに含んでいてもよい。薄膜は、炭素または低Z元素で構成されていてもよい。平面基板は、PDMS、炭素、ホウ素、リチウム、水素、ベリリウム、アルミニウム、窒化物、酸化窒化物(nitride oxide)、およびそれらの組合せなどの物質で構成されていてもよい。
少なくとも1つの伸長された核酸鎖の塩基間間隔は、3Å〜約7Åの範囲にあってもよい。複数の伸長された核酸鎖は、実質的に互いに平行であってもよい。複数の伸長された核酸鎖は、約1×106個の核酸鎖を含んでいてもよい。少なくとも1つの伸長された核酸鎖は、少なくとも約2μmの長さに延伸されてもよい。少なくとも1つの核酸ポリマー酸鎖は、少なくとも1つのZ標識化合物で標識されていてもよい。Z標識化合物は、Os−bipy、酢酸第二水銀、白金ジメチルスルホキシド、またはクラスター標識などの高Z原子標識化合物であってもよい。
本発明のさらなる態様によると、電子顕微鏡を使用して核酸鎖の連続した少なくとも200塩基を配列決定する方法は、複数の核酸鎖を少なくとも1つのZ標識化合物で標識するステップと、複数の標識核酸鎖を含有する溶液から単一標識核酸鎖をツールに結合させるステップと、核酸の単一標識鎖が空気/溶媒界面とツールの先端との間に係留されるように単一標識核酸鎖を空間に延伸させるステップと、延伸された標識核酸を基板に付着させるステップと、電子顕微鏡を使用して標識核酸鎖を画像化するステップとを含んでもよい。
本方法は、標識化ステップの前に、複数の核酸鎖を含有する溶液を重亜硫酸塩で前処理して、未メチル化シトシン塩基をウラシル塩基に変換するステップをさらに含んでもよい。本方法は、標識化ステップの前に、複数の核酸鎖を変性させて一本鎖核酸を生成するステップをさらに含んでいてもよい。変性ステップは、熱変性または化学変性によって実行されてもよい。本方法は、画像化ステップの前に、基板に付着させた標識核酸鎖の上に炭素の層を固着させるステップをさらに含んでいてもよい。
核酸は高分子量DNAであってもよい。延伸ステップは、その結果として核酸鎖に一定した塩基間間隔をもたらす。塩基間間隔および標識間間隔は、約3Å〜約7Åの範囲であってもよく、具体的には5Åであってもよい。核酸鎖は、少なくとも約25μmの長さに延伸されてもよい。核酸鎖の1サブセットの塩基のみが標識される。上記サブセットの塩基は、チミンおよびシトシンを含んでいてもよい。上記サブセットの塩基は、アデニンおよびグアニンを含んでいてもよい。
ツールは、核酸鎖に結合する第1の被膜で針の先端が機能化されているような針であってもよい。針は、ガラス、金、タングステン、ポリメチルメチルアクリレート(PMMA)、ポリスチレン、PVC、およびシリコンなどの物質で作られてもよい。被膜は、PMMA、ポリスチレン、PVB、およびオリゴヌクレオチドなどの化合物であってもよい。針は、核酸に結合しない第2の被膜で機能化されていてもよい。第2の被膜は、オクタンチオール、ヘキサンチオール、ノナンチオール、デカンチオールおよびセプタンチオールなどの化合物であってもよい。
針の先端は、約200nm未満の直径を有していてもよい。針は、約1ナノメートル/秒〜約100メートル/秒の範囲の速さで、溶液の中へ、および溶液の外へ移動させることができる。針は、約0nm〜約20μmの範囲の深度で、溶液に進入することができる。
少なくとも1つの標識化合物は、高Z原子標識化合物であってもよい。高Z原子は、Os−bipy、酢酸第二水銀、および白金ジメチルスルホキシドなどの1つまたは複数の化合物であってもよい。少なくとも1つの標識化合物は、高Z原子クラスター標識であってもよい。
付着ステップは、シェルフスレッディングを使用することによって、少なくとも1つの標識核酸鎖を画像化基板に付着させることを含んでいてもよい。付着ステップは、シェルフスレッディングを使用することによって、少なくとも1つの標識核酸鎖を支持基板に付着させ、その後、転写プリントを使用することによって、支持基板上の少なくとも1つの標識核酸鎖を画像化基板に移動させることを含んでいてもよい。付着ステップは、ギャップスレッディングを使用することによって、少なくとも1つの標識核酸鎖を支持基板に付着させることを含んでいてもよい。付着ステップは、ギャップスレッディングを使用することによって、少なくとも1つの標識核酸鎖を支持基板に付着させ、その後スワイププリントを使用することによって、支持基板上の少なくとも1つの標識核酸鎖を画像化基板に移動させることを含んでいてもよい。
本発明のいっそうさらなる態様によると、少なくとも1つの核酸鎖の、基板上への配置を制御するための方法は、複数の核酸鎖を含有する溶液を準備するステップと、針の先端を溶液の中に挿入するステップと、複数の核酸鎖を含有する溶液から針の先端を引き出し、針の先端が、核酸に結合する第1の被膜で機能化されているステップと、核酸の単一鎖が空気/溶媒界面と針の各先端との間に係留されるように核酸鎖を何もない空間に延伸させるステップと、少なくとも1つの延伸された核酸鎖を基板に付着させるステップとを含んでいてもよい。核酸は高分子量DNAである。
針は、ガラス、金、タングステン、PMMA、ポリスチレン、PVC、およびシリコンなどの物質で作られてもよい。第1の被膜は、PMMA、ポリスチレン、PVB、およびオリゴヌクレオチドなどの化合物であってもよい。針は、核酸に結合しない第2の被膜で機能化されていてもよい。第2の被膜は、オクタンチオール、ヘキサンチオール、ノナンチオール、デカンチオール、およびセプタンチオールなどの化合物であってもよい。
針の先端は、約200nm未満の曲率半径を有していてもよい。針の先端は、約1nm/s〜約100m/sの速さで、溶液に進入しおよび溶液から引き出すことができる。針の先端は、約10nm〜約20μmの範囲の深度で、溶液に進入することができる。針は、単一のナノポジショナー駆動支持体(nanopositioner-driven support)に設置されていてもよい。ナノポジショナー駆動支持体と共に、複数の針を同時に溶液に挿入してもよい。
延伸ステップは、その結果として核酸鎖に一定した塩基間間隔をもたらすことができる。塩基間間隔は、約3Å〜約7Åの範囲にあってもよい。塩基間間隔および標識間間隔は、約5Åであってもよい。核酸は、約100μmの長さに延伸されていてもよい。
基板に付着させた少なくとも2つの核酸鎖は、実質的に互いに平行に配向される。付着ステップは、シェルフスレッディングを使用して、少なくとも1つの核酸鎖を基板に付着させることを含んでいてもよい。付着ステップは、ギャップスレッディングを使用して、少なくとも1つの核酸鎖を基板に付着させることを含んでいてもよい。基板は、画像化基板であってもよい。前記付着ステップの基板は、支持基板であってもよい。
本発明の別の態様によると、核酸配列を分析するための方法は、メモリに保存されており、複数の核酸鎖を少なくとも1つの標識化合物で標識し、複数の標識核酸鎖を含有する溶液から単一標識核酸鎖をツールに結合させ、核酸の単一標識鎖が空気/溶媒界面とツールの先端との間に係留されるように単一標識核酸鎖を空間に延伸させ、延伸された標識核酸を基板に付着させ、および電子顕微鏡を使用して標識核酸鎖を画像化することによって、配列が決定された。核酸配列は、ヒト対象のゲノム配列である。
分析は、1つまたは複数の一塩基多型の存在または非存在、コピー数、変種、インデル、再編成、または全ゲノム比較の少なくとも1つを決定することを含んでいてもよい。メモリは、ハードディスクまたはフロッピーディスク、光学媒体、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、半導体媒体、およびフラッシュメモリからなる群から選択される媒体である。
本発明のさらなる態様によると、針は、遠位端部と、近位端部と、その間に伸長しており前記遠位近位端部および前記近位端部と流体連通しているシャフトとを含んでいてもよく、近位端部が、約200nm未満の曲率半径を有する先端部材を含み、先端部材が、核酸の端部に結合する化合物で機能化されている。針は、核酸に結合するための親和性を有していない第2の化合物で被膜されていてもよい。先端部材は、PMMA、ポリスチレン、PVB、シリル化、オリゴヌクレオチド、テロメア、および制限部位突出などの化合物で機能化されてもよい。核酸は、一本鎖DNAであってもよい。針は、ガラス、金、タングステン、PMMA、ポリスチレン、PVC、およびシリコンなどの化合物で構成されていてもよい。針は、単一のナノポジショナー駆動支持体に配置されていてもよい。
本発明の追加的な特徴、利点、および実施形態は、以下の詳細な説明、図面、および特許請求の範囲に示されているか、またはそれらの考察から明白なものであり得る。さらに、先述した本発明の概要および以下の発明を実施するための形態は両方とも例示的であり、特許請求された本発明の範囲を制限することなく、さらなる説明を提供するのが目的であることが理解されるべきである。
添付の図面は、本発明についてのさらなる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれてその一部を構成し、本発明の実施形態を例示し、詳細な説明と共に本発明の原理を説明する役目を果たす。本発明の根本的な理解および本発明を実施することができる種々の方法に必要であり得るよりも詳細に本発明の構造的詳細を示すための試みはなされていない。
本発明は、本明細書中に記述されている特定の方法、プロトコール、および試薬などに限定されず、当業者であれば認識するように、これらは変動する場合があると理解される。本明細書中で使用される用語は、特定の実施形態を記述する目的でのみ使用され、本発明の範囲を限定することを意図していないことも理解されるべきである。本明細書中および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、そうでないと明確に指示されていない限り複数の指示対象を含むことにも留意すべきである。したがって、例えば、分子(a molecule)への言及は、1つまたは複数の分子および当業者に知られているその等価物への言及である。
そうでないと定義されない限り、本明細書中で使用された技術的および科学的用語はすべて、本発明が関する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本発明の実施形態ならびにそれらの種々の特徴および有利な詳細は、非限定的な実施形態を参照してより完全に説明され、および/または添付の図面中に例示され、および以下の記述中に詳述されている。図面中に例示されている特徴は、たとえ本明細書中に明示的に述べられていなくとも当業者であれば理解するように、必ずしも縮尺通りに描かれておらず、1つの実施形態の特徴は、他の実施形態と共に使用されてもよいことに留意すべきである。
本明細書中に列挙されている任意の数値は、任意のより低い値と任意のより高い値との間に少なくとも2単位の分離がある場合、より低い値からより上の値まで1単位ずつ増加するすべての値を含む。例として、成分の濃度、または例えばサイズ、角度サイズ、圧力、および時間などのようなプロセス変数の値が、例えば1から90まで、具体的には20から80まで、より具体的には30から70までであると記述されている場合、15〜85、22〜68、43〜51、30〜32などの値が、本明細書中で明示的に列挙されていることが意図される。1未満の値の場合、1単位は、必要に応じて、0.0001、0.001、0.01、または0.1とみなされる。これらは、具体的に意図されているものの例に過ぎず、列挙されている最低値と最高値との間の数値のすべての考え得る組合せが、同じように本出願で明示的に記述されているとみなされるべきである。
さらに、本発明に関する特定の用語が具体的に定義されている「定義」セクションが、この直後に示されている。特定の方法、デバイス、および物質が記述されているが、本発明の実施または試験には、本明細書中で記述されているものに類似または等価である任意の方法および物質を使用することができる。本明細書中で参照されている参考文献はすべて、参照によりそれらの全体が本明細書中に組み込まれる。
定義
Aは、アデニンである。
Aは、アデニンである。
Cは、シトシンである。
Gは、グアニンである。
Tは、チミンである。
Uは、ウラシルである。
ssDNAは、一本鎖DNAである。
AFMは、原子間力顕微鏡である。
CCDは、電荷結合素子である。
CMOSは、相補型金属酸化膜半導体である。
DMSOは、ジメチルスルホキシドである。
EDTAは、エチレンジアミン四酢酸である。
HAADFは、高角度環状暗視野(High Angle Annular Dark Field)である。
IMPRESTは、個別分子配置迅速空き空間スレッディング(Individual Molecule Placement Rapid Empty Space Threading)である。
PFGEは、パルスフィールドゲル電気泳動PFGEである。
Os−bipyは、四酸化オスミウム2,2’−ビピリジンである。
PDMSは、ポリジメチルシロキサンである。
PLD−UHVは、パルスレーザー蒸着−超高真空である。
PMMAは、ポリメチルメチルアクリレートである。
PMTは、光電子増倍管である。
PVBは、ポリビニルブチラールである。
SEMは、走査型電子顕微鏡である。
STEMは、走査型透過電子顕微鏡である。
TEは、トリスEDTAである。
TEMは、透過型電子顕微鏡である。
UHVは、超高真空である。
「Z」という用語は、本明細書中で使用される場合、原子核中の陽子数を指し、原子番号としても知られている。「高Z」とは、画像化用薄膜より大きな原子番号を指すが、実際の配列決定では、約30より高いか、または好ましくは約70より高いか、またはより好ましくは約90より高いことを意味する。
本明細書中で使用される場合、「一定した」という用語は、一般的に、延伸された核酸鎖の塩基間の間隔が、延伸された核酸鎖の長さにわたって比較的同じであることを意味する。塩基「間」の間隔とは、一般的に、中心から中心までの距離、またはリン酸からリン酸の距離である。鎖の電子顕微鏡画像において、標識塩基および未標識塩基の順序を、指定された長さ、例えば約50塩基、約100塩基、約1000塩基、または約10,000塩基にわたって決定することができる場合、塩基は一定して離間されている。
本明細書中で使用される場合、「隣接した」という用語は、一般的に、核酸鎖の塩基がすべて共通の境界内にあり、一般的に途切れることなく接続していることを意味する。
本明細書中で使用される場合、「連続した」という用語は、一般的に、核酸鎖の塩基が、中断されない連続または順序で互いに続いていることを意味する。
「複数の鎖」、「複数の核酸鎖」、および「複数のDNA鎖」などの語句は、2個の鎖、5個の鎖、10個の鎖、100個の鎖、および1000個の鎖などを指す。
「支持基板」という用語は、本明細書中で使用される場合、伸長されたおよび/または延伸された核酸ポリマーが付着することのできる任意のマトリックスを指す。
「画像化基板」という用語は、本明細書中で使用される場合、電子顕微鏡画像化に直接的に使用されるであろう基板を指す。画像化基板は、顕微鏡の中に設置されていてもよく、任意選択的には、画像化用薄膜を支持していてもよい。画像化基板には、多孔性またはレース状ホルムバールメッシュ、他のポリマーメッシュ、孔を含有する窒化シリコン薄膜、および他の好適なタイプのグリッドが含まれていてもよい。画像化基板は、一般的に画像化用薄膜より厚いが、壊れやすい画像化用薄膜を支持するために必要である。画像化基板は、本明細書中で使用される場合、画像化用薄膜およびそれを保持する支持構造、または支持基板のみを指していてもよい。電子顕微鏡に関する一般的方法が記述されているM. Hayat, Principles and Techniques of Electron Microscopy: Biological Applications 4th editionを参照されたい。
「画像化用薄膜」という用語は、本明細書中で使用される場合、炭素、ホウ素、リチウム、水素、ベリリウム、アルミニウム、もしくは他の低Z元素、ならびに/またはそれらの窒化物および酸化物、ならびにそれらの任意の組合せの薄層を指す。この層は、約0.2nm〜約30nmの範囲の厚さを有していてもよい。画像化用薄膜は、画像化基板または他の表面上に支持されていてもよい。
「実質的に平行の」という用語は、一般的に、2本の直線が決して交わらないという幾何学的な概念を指す。本明細書中で使用される場合、実質的に平行とは、配列データが決定される区域と接触または交差しない伸長された核酸ポリマーを指す。
「核酸」という用語は、本明細書中で使用される場合、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチド、ならびに一本鎖であってもよくもしくは二本鎖であってもよく、センス鎖であってもよくもしくはアンチセンス鎖であってもよい、ゲノム、組換え、もしくは合成由来のDNAもしくはRNA、または天然、組換え、もしくは合成由来の任意のDNA様もしくはRNA様物質を含む。
本明細書中で使用される場合、「相補的」という用語は、許容的な塩および温度条件下での塩基対合によるポリヌクレオチドの天然の水素結合を含む。例えば、配列「A−G−T」は、相補的配列「T−C−A」と結合する。
2つの一本鎖分子間の相補性は部分的であってもよく、核酸の幾つかのみが結合しているか、または完全相補性が一本鎖分子間に存在する場合、相補性は完全であってもよい。核酸鎖間の相補性の度合いは、核酸鎖間のハイブリダイゼーションの効率および強度に著しい影響を与える。
「試料」という用語は、本明細書中で使用される場合、これらに限定されないが、血漿、血清、髄液、リンパ液、皮膚の外側切片、呼吸、腸、および尿生殖路、涙、唾液、血球、腫瘍、器官、組織などを含む、ヒトまたは動物に由来する組織または液体などの核酸を含有する生体物質、ならびに植物、真菌、細菌、病原体、およびin vitro細胞培養に由来する試料を指す。試料は、核酸を含有している、系統発生学的にすべてのウイルス、原核生物、および真核生物を包含する任意の種から取得されてもよい。試料は、固相合成などの当技術分野で既知の技術を使用して人工的に合成されたか、または例えばPCRを使用してin vitroで合成された核酸をさらに含んでいてもよい。
「約」という用語は、本明細書中で使用される場合、値の範囲を記述するために使用され、範囲の上限および下限の両方に適用される。例えば、「約10から100までの範囲」という語句は、「約10から約100までに及ぶ」と同じ意味を有する。さらに、距離を参照する場合、「約」という用語は、一般的に+/−10%を意味する。例えば、「約5nm」という語句は、5nm+/−10%を意味する。
「造影剤」、「標識」、または「標識化合物」という用語は、本明細書中で使用される場合、一般的に、画像化用薄膜物質および未標識DNAよりも高い原子番号(Z)、および/または密度、および/または異なる電子散乱を有する原子、分子、クラスター、または物質を指す。「造影剤」、「標識」、または「標識化合物」は、核酸鎖自体の塩基とは異なるコントラストの化合物であってもよく、核酸鎖に結合されている。
「クラスター」という用語は、本明細書中で使用される場合、一般的に、2つ以上の高Z原子を含む化学構造を指し、それは塩基選択的にまたは塩基特異的のいずれかで核酸鎖と結合している。
概要
本発明は、概して、延伸された標識核酸の直接的検査により、電子顕微鏡を使用して核酸配列を決定するための方法、デバイス、および製造品に関する。特定の実施形態では、本発明は、溶液から核酸の単一鎖を引き出すためのツールを使用して、基板または支持体上への核酸配置を制御することを含む方法に関する。本発明の方法は、現行の配列決定技術よりも高い精度、より低いコスト、およびより長い読取り長を可能にする。例えば、本発明の配列決定法は、電子顕微鏡を使用して、核酸試料の少なくとも約20個の連続した核酸塩基、好ましくは少なくとも約50個の連続した塩基、より好ましくは少なくとも約1,000個の連続した塩基、さらにより好ましくは少なくとも約10,000個の連続した塩基、さらにより好ましくは少なくとも約100,000個の連続した塩基、さらにより好ましくは少なくとも約1,000,000個の塩基を正確に決定することを可能にする。この文脈における「連続した塩基」とは、分析されるDNA出発物質の塩基の順序を指す。
本発明は、概して、延伸された標識核酸の直接的検査により、電子顕微鏡を使用して核酸配列を決定するための方法、デバイス、および製造品に関する。特定の実施形態では、本発明は、溶液から核酸の単一鎖を引き出すためのツールを使用して、基板または支持体上への核酸配置を制御することを含む方法に関する。本発明の方法は、現行の配列決定技術よりも高い精度、より低いコスト、およびより長い読取り長を可能にする。例えば、本発明の配列決定法は、電子顕微鏡を使用して、核酸試料の少なくとも約20個の連続した核酸塩基、好ましくは少なくとも約50個の連続した塩基、より好ましくは少なくとも約1,000個の連続した塩基、さらにより好ましくは少なくとも約10,000個の連続した塩基、さらにより好ましくは少なくとも約100,000個の連続した塩基、さらにより好ましくは少なくとも約1,000,000個の塩基を正確に決定することを可能にする。この文脈における「連続した塩基」とは、分析されるDNA出発物質の塩基の順序を指す。
本発明の方法を使用すると、合成法を使用して可能になるよりも迅速に配列を生成することも可能である。本発明の方法(高速EMと組み合わせた)は、少なくとも約10,000塩基/秒、好ましくは少なくとも約100,000塩基/秒、およびより好ましくは少なくとも毎秒約200,000塩基の画像化を可能にすることができる。例えば、TEM画像法を使用すると、本発明に従ってアレイ化されたDNA鎖試料を、毎秒約1μm2の高解像度速度で画像化することができる。核酸鎖を含有している1μm2区域を1秒で画像化することができ、これは毎秒約500,000塩基の速度で画像化することに相当する。
図1は、本発明の原理に従って電子顕微鏡を使用して、核酸を正確に配列決定するための方法を例示するフローチャートである。この図は、例示のために提供されており、本発明を限定することは意図されていない。ステップ102では、核酸含有試料を、目的の核酸配列(複数可)を含有している対象から取得する。ステップ104では、当業者に知られている技術を使用して、目的の核酸を試料から単離する。ステップ106では、単離された核酸の特定の塩基を、例えば高Z原子で標識して、高Z原子標識核酸ポリマーを生成する。ステップ108では、核酸ポリマーを何もない空間に延伸させて、ヌクレオチドの一定した塩基間間隔を保証する。ステップ110では、核酸ポリマーを支持体に付着させ、重複しないパターンに配置する(例えば、互いに対して実質的に平行に)。ステップ112では、付着させた核酸ポリマーを、電子顕微鏡によって画像化し、ポリマーに沿って標識の位置を決定する。検出器(例えば、CCDまたはCMOSカメラ、またはPMT)で画像を取り込み、標識の位置を、典型的にはコンピュータ読取り可能な媒体に記録する。ステップ114では、間隔情報を使用して核酸ポリマーから塩基配列情報を決定するために、あるアルゴリズムが使用される。これらのステップは、下記でより詳しく記述されている。
核酸調製
ステップ104では、供給源、核酸の性質、および同様の要因に依存した特定の方法を選択し、当技術分野で周知の方法を使用して、目的の核酸を単離することができる。目的の核酸は、天然に存在していてもよく、および/またはゲノム由来であってもよく、合成または組換え由来ではなく、二本鎖形態または一本鎖形態いずれのオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドを含んでいてもよい。あるいは、目的の核酸鎖は、組換えまたは合成由来であってもよく、一本鎖であってもよく、二本鎖であってもよい。1つの具体的な実施形態では、核酸はDNAであり、特に、約100キロベースを超える超高分子量のDNAである。幾つかの実施形態では、高分子量DNAは、長さが少なくとも300キロベースである。超高分子量を単離するための方法は既知である(例えば、Murry and Thompson, 1980, Nucleic Acids Research 10:4321-5;およびKovacic, R., ET AL., 1995, 23(19) NUC. ACIDS. RES. 23(19) 3999-4000)を参照されたい。
ステップ104では、供給源、核酸の性質、および同様の要因に依存した特定の方法を選択し、当技術分野で周知の方法を使用して、目的の核酸を単離することができる。目的の核酸は、天然に存在していてもよく、および/またはゲノム由来であってもよく、合成または組換え由来ではなく、二本鎖形態または一本鎖形態いずれのオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドを含んでいてもよい。あるいは、目的の核酸鎖は、組換えまたは合成由来であってもよく、一本鎖であってもよく、二本鎖であってもよい。1つの具体的な実施形態では、核酸はDNAであり、特に、約100キロベースを超える超高分子量のDNAである。幾つかの実施形態では、高分子量DNAは、長さが少なくとも300キロベースである。超高分子量を単離するための方法は既知である(例えば、Murry and Thompson, 1980, Nucleic Acids Research 10:4321-5;およびKovacic, R., ET AL., 1995, 23(19) NUC. ACIDS. RES. 23(19) 3999-4000)を参照されたい。
1つの方法によると、超高分子量DNAは、剪断力を最小限にするために、アガロースプラグに埋込まれた真核細胞から単離される。DNAは、PFGEによって他の細胞成分から分離され、続いて約0.01ng/μl〜約0.5ng/μlの範囲の濃度で、アガロースからTE緩衝液に電気的に溶出される。DNAは、当業者に知られている熱変性法または化学変性法を使用して、二本鎖形態から一本鎖形態に変性されてもよい。Barnes, W., 91 PNAS 2216-2220 (1994)を参照されたい。例えば、二本鎖DNAの熱変性は、DNA試料を94℃で2分間加熱することにより実施されてもよい。変性ステップは、標識前に行われてもよく、核酸スレッディング前に行われてもよい。配列決定がssDNAを使用して実施される場合、標識前にdsDNAをssDNAに変換することが望ましいが、それは必ずしも必要ではなく、当業者であれば理解するように、dsDNAを標識してもよい。
核酸標識化
ステップ106では、核酸の特定の塩基を、電子顕微鏡による効率的な検出のために高Z原子などの造影剤で標識する。核酸は、少なくとも部分的に塩基特異的である様式で、高電子密度原子と結合するべきである。部分的に塩基特異的(すなわち「塩基選択的」)である造影剤または標識は、他より優先的に4つのDNAまたはRNA塩基の1つまたは複数に結合するであろう(例えば、Aを強く染色し、Gはそれほど強く染色せず、Tは全く染色しない)。造影剤は、それが本質的に1つの塩基(例えばA)または配列(例えば特定の二量体配列)のみと結合する場合、完全に塩基特異的である。DNAを標識するための方法は相当の数が知られており、本発明で使用することができる。例えば、塩基特異的および/または塩基選択的な重金属染色プロトコールは、Whiting ET AL., 474 BIOCHIMICA ET BIOPHYSICA ACTA 334-348 (1977)、Jelen ET AL., 10 GEN. PHYSIOL. BIOPHY. 461-473 (1991)、およびDale ET AL., 14(11) BIOCHEMISTRY 2447-2457 (1975)に記述されており、それらのすべては参照によりその全体が本明細書中に明示的に組み込まれる。本発明は、核酸標識化の任意の特定の方法に制限されるとは解釈されるべきでなく、当業者であれば理解するように、多くの方法が科学文献に記述されている。
ステップ106では、核酸の特定の塩基を、電子顕微鏡による効率的な検出のために高Z原子などの造影剤で標識する。核酸は、少なくとも部分的に塩基特異的である様式で、高電子密度原子と結合するべきである。部分的に塩基特異的(すなわち「塩基選択的」)である造影剤または標識は、他より優先的に4つのDNAまたはRNA塩基の1つまたは複数に結合するであろう(例えば、Aを強く染色し、Gはそれほど強く染色せず、Tは全く染色しない)。造影剤は、それが本質的に1つの塩基(例えばA)または配列(例えば特定の二量体配列)のみと結合する場合、完全に塩基特異的である。DNAを標識するための方法は相当の数が知られており、本発明で使用することができる。例えば、塩基特異的および/または塩基選択的な重金属染色プロトコールは、Whiting ET AL., 474 BIOCHIMICA ET BIOPHYSICA ACTA 334-348 (1977)、Jelen ET AL., 10 GEN. PHYSIOL. BIOPHY. 461-473 (1991)、およびDale ET AL., 14(11) BIOCHEMISTRY 2447-2457 (1975)に記述されており、それらのすべては参照によりその全体が本明細書中に明示的に組み込まれる。本発明は、核酸標識化の任意の特定の方法に制限されるとは解釈されるべきでなく、当業者であれば理解するように、多くの方法が科学文献に記述されている。
使用する方法に依存して、各核酸塩基は、異なる高Z標識化合物で排他的に標識されていてもよく、選択されたサブセットの核酸塩基が、異なる高Z標識化合物で標識されていてもよく、または選択されたサブセットの核酸塩基が、Os−bipyなどの同じ高Z標識化合物で標識されていてもよい(下記に記述されているように)。1つの特定の実施形態によると、各DNA塩基、例えばA、G、C、およびTは、異なるZ標識化合物で排他的にまたは優先的に標識されている。これらに限定されないが、Pt、Hg、I、Rh、Au、Ir、Ag、およびOsなどを含有する化合物を含む多種多様な高Z標識化合物を、本発明の方法論で使用することができる。異なる塩基は、例えば高Z標識剤の違い、または高Z作用剤とほとんど不可視のはずである未標識塩基との違いに基づいて識別することができる。例えば、Os−bipyおよびヨウ素は、それらの散乱断面に基づいて識別することができる。また例えば、すべてのA塩基に結合した単一Au原子は、すべてのG塩基に結合した3つのAuクラスターと区別することができる。
本発明の方法では、TEM画像法が塩基間隔の一定している多数の非重複DNA鎖を検出するため、標識化のフィデリティーは重要ではない。したがって、本発明の方法の1つの利点は、核酸を化学的に標識することができるということであり、所与の反応バッチについては、各鎖のすべての標的塩基が標識されている必要がない(例えば、T特異的標識化が使用される場合、鎖の各Tを標識する必要はない)ということである。標識塩基間の未標識塩基の数を決定することができるため、同じ鎖の複数の画像を組み合わせて根本的な配列を決定することができるため、完全な標識精度は必要ではない。例示のために、1バッチのDNAで20回出現する特定のゲノム配列を考慮されたい(すなわち、その位置に共通している領域をすべてが共有する20個の分子が、そのバッチ中に存在する)。例えば、バッチは、全DNAの約20ゲノム等量を含有するように調節されていてもよい。配列の特定の位置の塩基同一性をTであると仮定すると、すなわち20個の分子のすべてがその位置ではTを含有する。これらの分子を含有するDNAのバッチを、任意の所与のTを90%から100%の機会で標識し任意の所与のA、C、またはGを0%から10%の機会で標識することが知られている特定の反応条件にかける。画像化すると、その位置は、この場合、これらの分子のうち19個が標識されており、これらの分子のうち1個が未標識であることを見出すことができる。同様に、「A」は、これらの分子のうち1個で標識されており、これらの分子のうち19個で未標識であってもよい。確率論的に処理すると、正しい同一性が非常に精度よくゲノムのその位置に帰属することになろう。この場合、19/20個の分子で標識されている位置の同一性は「T」であり、1/20個の分子で標識されている位置の同一性は「Tではない」。さらに、配列のアラインメントおよび連結は、当業者に知られている確率論的処理によって達成することができる。
本発明の方法の別の利点は、相補鎖の配列情報を導き出すことができることであり、それは所与の塩基決定の妥当性の追加的な統計学的根拠も提供し、すなわち1つの分子のTの位置に対する高い信頼性、および相補鎖のAの位置に対する高い信頼性が同時に実現することである。したがって、例えば、標識化学の点でTの良好な識別を可能にするに過ぎない化合物/反応条件バッチからの配列のすべてのAおよびTの位置を確実に決定することが可能である。各鎖の標識されたTは、相補鎖のAの位置を定義する。
したがって、幾つかの実施形態では、核酸サブセットの塩基だけを標識する。例えば、等量のDNAを、少なくとも部分的に塩基特異的である様式で別々に標識する。1つの手法では、複数の核酸分子を含有している溶液を、1つまたは複数の特定のヌクレオチド塩基(A、T、G、またはC)の少なくとも約70%、時には少なくとも約80%、および時には少なくとも約90%〜約100%、ならびに少なくとも1つのヌクレオチド塩基の20%未満、好ましくは10%未満が標識される条件下で反応させる。例えば、TおよびCの約90%〜約100%が標識され、AおよびGの標識される割合が少ない条件下で、溶液を反応させる。
1つの実施形態では、異なる塩基特異的標識密度を達成するために、DNA等量を、異なる条件を使用してOs−bipyで標識してもよい。以下の実施例1を参照されたい。この手法では、目的のDNAを単離し、2つの溶液、すなわち各溶液中の濃度が約0.01ng/μl〜約1ng/μlの範囲の溶液1および2に分割する。異なる塩基特異的標識密度を達成するために、異なる条件(さらに詳しく下記に記述されているように)を使用して、各溶液をOs−bipyと反応させる。さらに、選択した溶液を、Os−bipyと反応させる前に、下記および以下の実施例1に記述されているような亜硫酸水素塩前処理などの前処理にかける。
溶液1を、100mMトリスおよび10mM EDTAを有するTE緩衝液pH8.0中で、4倍モル過剰の四酸化オスミウムおよび2,2’−ビピリジンと26℃で20時間反応させ、これらの条件では、約100%のT、約85%のC、約7%のG、および約0%のAが標識される。反応を15分間だけ進行させ、わずか2.5倍モル過剰の四酸化オスミウムおよびOs−bipyが使用されるという点を除いて溶液1と同じ条件の下で、溶液2を反応させ、これらの条件では、約90%のT、約8%のC、約5%のG、および約0%のAが標識される。下記に記述されているように、本発明の方法を使用して、これらの結果を、短いインキュベーション時間反応で得られた結果と比較し、それによってCに対する塩基特異的パターン、およびその延長線上で相補鎖のGに対する塩基特異的パターンを決定することが可能である。その延長線上で、本発明の方法を使用してTに対する塩基特異的パターン、およびその延長線上で相補鎖のAに対する塩基特異的パターンを決定することも可能である。したがって、単一標識化合物を2つの反応条件で使用して、T、A、G、およびCのパターンを決定することができる。
本発明は、Os−bipyを使用してシトシンメチル化のパターンの決定を可能にすることも理解されるべきである。この場合、4つの等量(溶液1、2、3、および4)が使用される。溶液1および2を上記の溶液1でしたように処理する。溶液3および4を上記の溶液2でしたように処理する。しかしながら、Os−bipy反応の前に、溶液2および4をまず亜硫酸水素塩処理にかけて、メチル化されていないC残基をUに変換する。これは、亜硫酸水素塩で処理された溶液からの配列を未処理のままの配列と比較することによって、メチル化パターンを決定することを可能にする。Jelen ET AL. 10 Gen. PHYSIO. AND BIOPHYS 461-473 (1991)を参照されたい。メチルシトシンおよびUは両方とも、基準4塩基の標識効率と識別することが可能な、Os−bipyとの反応における異なる条件下での標識効率を有する。したがって、ゲノム試料の後成的な修飾情報を導き出すために、亜硫酸水素塩で処理されていないDNAの構成におけるメチルシトシンの塩基特異的パターン、または亜硫酸水素塩処理後の配列決定の構成におけるUのパターンのいずれかを決定することが可能である。標識反応の後、画像化工程中の外来性重原子汚染を最小限に抑えるために、未標識オスミウムを限外ろ過または透析によって取り除き、DNAポリマーをTE緩衝液pH8で約0.1ng/μlに希釈する。
他の多くの高原子塩基特異的高原子標識法が、当業者に知られている。幾つかの例は以下の通りである。BeerおよびMoudrianakisは、グアニン残基を標識するための、ウラニルイオンと結合したジアゾニウム塩化合物の使用を記述した(Beer, M. and Moudrianakis, E., Determination of Base Sequence in Nucleic Acids with the Electron Microscope 48(3) PNAS, 409-416 (1962))。Robert Whitingは、アデニンヌクレオチドの同定に好適な標識化の差異を達成するために、Pt−DMSO[白金ジメチルスルホキシド、KPtCl3(DMSO)]を使用した(Studies of Nucleic Acid Sequences by Dark Field Electron Microscopy, Ph. D. Thesis, (1975), University of Toronto, School of Graduate Studies)。酢酸第二水銀を使用したシトシン残基の水銀化は、Daleおよびその同僚らによって報告された(Direct covalent mercuration of nucleotides and polynucleotides, Dale, RMK, ET AL., 14 BIOCHEMISTRY, 2447-2457 (1975))。DNA標識の別の手法は、DNAを塩基特異的な様式で共有結合で最初に修飾し、DNAが修飾される塩基で重金属標識を受容するようにすることである。この手法の1つの例は、Seth Roseによって記述された。氏は、アデニンおよびシトシン残基をクロロアセチルアルデヒドで修飾し、その後酢酸第二水銀または四酸化オスミウムがこれらの残基と結合できるようにした(Rose, SD., Mercuration of Modified Nucleotides: Chemical Methods Toward Nucleic Acid Sequencing by Electron Microscopy, 361 BIOCHIM. BIOPHYS. ACT., 231-235 (1974))。
さらなる実施形態では、クラスター標識化を本発明の方法で使用してもよい。クラスター標識は、1つを超える重原子を含有する標識化合物である。クラスター標識は、十分な塩基間分離を提供する延伸方法を利用するプロトコールで使用することができる。十分な分離は、隣り合う結合クラスター間の立体障害によって制限されることのない配列データを取得するために必要である。クラスターは、オリゴマーに結合することができ、その後オリゴマーは、相補的塩基対合によりDNAにハイブリダイズする。このようにして、相補的配列を、電子顕微鏡を使用して局在化することができる。効率的に全配列データを達成するために、未知の配列にハイブリダイズした非常に短いクラスター標識オリゴマー(三量体および四量体)の個別バッチの画像化からの情報を組み合わせることができる。特に、非常に短いクラスター標識オリゴマーは、約5〜約20塩基の範囲の長さを有していてもよい。未修飾DNA、すなわちクラスター標識化の効率を増加させることができる官能基を含有している非天然塩基を有していない塩基の天然組成物を有するDNAを直接的に標識することができるクラスターには、Rosenberg ET AL., 689 J. ORGANOMETAL. CHEM. 4729-4738 (2004)に記述されているようなトリオスミウム化合物が含まれる。特定の修飾ヌクレオチドが、Nanoprobes Inc.社(Yaphank、米国ニューヨーク州)から市販されているモノマレイミドウンデカ金(monomaleimido undecagold)などのクラスター標識剤との効率的な反応を可能にするであろうアミノアリルまたはチオール基などの官能基を有するDNA鎖のクラスター標識化。塩基特異的または塩基選択的な様式でDNAと反応するリンカーで機能化することができる市販のクラスター標識剤には、トリオスミウムドデカカルボニル、トリウテニウムドデカカルボニル(triuthenium dodecacarbonyl)、およびテトライリジウムドデカカルボニル(3つはすべて、Sigma Aldrich Corp社、セントルイス、米国ミズーリ州から入手可能)ならびにモノマレイミドウンデカ金(Nanoprobes社製、上記)が含まれる。立体障害を示すクラスターを用いたクラスター標識化は、溶液中で延伸されているDNA上で標識反応を実施することによって、より効率的に行うことができる。標識化は、細いチューブ(直径が約30nm〜約1μm)内で実施することもでき、そこではDNAが、既知の技術(Chan, E., and Goncalves, N., 14(6) GENOME RES. 1137-1146 (2004))を用いてチューブまたはキャピラリー内の溶液中で伸長され、標識と反応する。この方法は、1つを超える結合部位を有する標識(例えば、ナノ金)が架橋結合するのを防止するという長所を持つ。
1つの実施形態では、クラスター標識を造影剤として使用してもよく、核酸ポリマーと塩基選択的または塩基特異的に結合または修飾することが知られている化学連結構造を使用して、既知のクラスターを、塩基特異的または塩基選択的な様式で核酸ポリマーに結合させてもよい。クラスター標識化のこの手法は、「ピギーバッキング(piggybacking)」と呼ばれる場合がある。例えば、ピギーバッキングは、以下の様式で実施されてもよい。Dale, R., ET AL., 14 BIOCHEMISTRY 2447-2457 (1975)に記述されているように、酢酸第二水銀を使用してシトシンを水銀化することができ、水銀架橋架トリオスミウムクラスター(mu3−eta2−c2−t−Bu)Os3(CO)9(mu−Hg)Iをアセチル化することによって、シトシンに結合するであろうクラスター化合物を、酢酸第二水銀部分を用いて調製することができ、それはRosenberg, E., ET AL., 10 ORGANOMETALLICS 203-210(1991)に記述されている。ピギーバッキングの別の例として、フェナントロリンは、塩基選択的標識として使用することができる四酸化オスミウムと錯体を形成することが知られている(Paecek, E., ET AL., J. 13(3) BIOMOL. STRUCT. DYN. 537-46 (1995))。5−アミノフェナントロリン(polysciences, Inc.社製、ウォリントン、米国ペンシルベニア州)は、その環外アミン基を介してジフェニルホスフィノプロピオン酸(Argus Chemicals SRL社製、Vernio、イタリア)のサクシニミジルエステルと結合することができる。ホスフィンは、当業者に知られている技術によって、幾つかのクラスター化合物のいずれとも結合させることができる(Cheng ET AL., 127 J. STRUCT. BIO. 169-76 (1999))。ピギーバッキングのさらに別の例として、クラスター化合物を、スルホン酸エステルなどのアルキル化部分で誘導体化することができる。関連する合成手順は、Susan Ermer, ET AL, J. ORGANOMET. CHEM., (1980), 187, 81-90に記述されている。核酸ポリマーをアルキル化するためのスルホン酸エステルの使用は、Yi-Zhang ET AL., 32(31) BIOCHEMISTRY 7954-7965 (1993)に記述されている。
本発明は、核酸(例えば、DNA)鎖の指定された領域の選択された塩基の位置配列を決定することによって、核酸ポリマーの配列情報を取得する方法を提供する。配列情報とは、標識塩基および未標識塩基の両方の1つまたは複数の核酸塩基の位置が判明していることを意味し、位置配列とは、少なくとも1つの塩基(例えば、T)の位置が他の塩基に対して決定されていることを意味する。例えば、Tが標識されている25塩基のDNA鎖では、25塩基領域内の位置配列は、以下のように記述することができ、
T000T0000TTT00T00T000T00T
ここで「0」はT以外の塩基である。したがって、Tおよび非Tの位置を検出することにより、Tの位置配列を決定することが可能になる。この記述から理解されるように、Tおよび/またはCおよび/またはGおよび/またはA、またはそれらの組合せの位置配列を決定することができる。本発明の方法は、少なくとも70%の精度、あるいは少なくとも80%の精度、および多くの場合は少なくとも90%の精度で、単一核酸鎖の少なくとも1つの塩基の位置配列を決定する方法を提供する。位置配列は、少なくとも100から100万塩基まで、時には200〜100万塩基、時には1000〜100万塩基、時には10,000〜100万塩基を含む領域で決定されてもよい。幾つかの実施形態では、位置配列は、鎖の少なくとも200塩基、少なくとも1000塩基、少なくとも5000塩基、少なくとも10,000塩基、少なくとも100,000塩基、または少なくとも100万塩基の領域で決定される。1つの実施形態では、少なくとも1つの塩基の位置配列が、1000〜100,000塩基を含む領域について決定される。本方法の精度は、既知配列のDNAを再配列決定することによって決定されてもよい。
T000T0000TTT00T00T000T00T
ここで「0」はT以外の塩基である。したがって、Tおよび非Tの位置を検出することにより、Tの位置配列を決定することが可能になる。この記述から理解されるように、Tおよび/またはCおよび/またはGおよび/またはA、またはそれらの組合せの位置配列を決定することができる。本発明の方法は、少なくとも70%の精度、あるいは少なくとも80%の精度、および多くの場合は少なくとも90%の精度で、単一核酸鎖の少なくとも1つの塩基の位置配列を決定する方法を提供する。位置配列は、少なくとも100から100万塩基まで、時には200〜100万塩基、時には1000〜100万塩基、時には10,000〜100万塩基を含む領域で決定されてもよい。幾つかの実施形態では、位置配列は、鎖の少なくとも200塩基、少なくとも1000塩基、少なくとも5000塩基、少なくとも10,000塩基、少なくとも100,000塩基、または少なくとも100万塩基の領域で決定される。1つの実施形態では、少なくとも1つの塩基の位置配列が、1000〜100,000塩基を含む領域について決定される。本方法の精度は、既知配列のDNAを再配列決定することによって決定されてもよい。
「位置配列」は、一種の配列情報である。個々の塩基(または、塩基の組合せ)の位置配列を比較することによって、鎖またはゲノムの領域内の4塩基すべての位置配列(すなわち、完全配列)を含む、より完全な配列情報を取得することが可能であることが、この開示から明白になろう。
有利には、本発明の配列決定法(複数可)は、DNAまたは核酸鎖に修飾ヌクレオチドを組み込むことに依存しない。本方法は、酵素的に組み込まれた(例えば、重合中に組み込まれた)標識と適合し、それらと共に使用されてもよいが、直接的に単離および標識された天然DNA鎖と共に使用されることがより多い(例えば、上記および文献に記述されている標識を使用して)。さらに、本方法は、二本鎖分子ではなく一本鎖DNAの配列決定を可能にし(しかしそれが必要とされる訳ではない)、したがって、他の手法で発生する場合のある不明確性が排除される。
核酸の係留
ステップ108では、個々の核酸ポリマーを何もない空間に延伸させて、核酸鎖内の一定した塩基間間隔を保証する。1つの実施形態によると、個々のDNA鎖を空間に伸長させる(すなわち、鎖長の実質的な部分が基板によって支持されておらず、または溶液もしくは緩衝液中に係留されていない)。その後、溶液または緩衝液が本質的に存在しない係留されたDNAを、画像化するための画像化基板に移動させることができる。この工程は、DNAスレッディングと呼ばれる場合があり、下記で詳細に考察する。
ステップ108では、個々の核酸ポリマーを何もない空間に延伸させて、核酸鎖内の一定した塩基間間隔を保証する。1つの実施形態によると、個々のDNA鎖を空間に伸長させる(すなわち、鎖長の実質的な部分が基板によって支持されておらず、または溶液もしくは緩衝液中に係留されていない)。その後、溶液または緩衝液が本質的に存在しない係留されたDNAを、画像化するための画像化基板に移動させることができる。この工程は、DNAスレッディングと呼ばれる場合があり、下記で詳細に考察する。
DNAを何もない空間に係留することは、その結果として核酸ポリマーの一定した塩基間間隔をもたらす。概念的には、これは、すべてのループが同じ量の力を受けるため、バネの各ループを次のループから同じ距離になるように、バネの両端を二本の手でつかんで延伸することに似ている。これは、電子顕微鏡で可視化される重原子標識を、核酸ポリマーに沿ったそれらの実際の間隔およびそれらが結合している特定の塩基の間隔に対応するように離間させる。さらに、未標識塩基の位置を、この一定の間隔に基づいて決定することができる。
具体的な実施形態では、DNAは、DNA鎖の端部が結合しているツールを使用して係留される。ツールを、複数の核酸ポリマー鎖または単一鎖を含有している溶液(典型的には、液滴)に浸漬させることができ、核酸鎖を優先的にツールの先端に結合させることができ、ツールが溶液から引き出される際に、核酸鎖の第1の端部が溶液中にあり、核酸の第2の端部がツールに結合しており、端部間の領域(「係留領域」)が空間に係留されるように、核酸分子を空間に係留する。DNA分子の「端部」は、必ずしも、溶液中の分子の物理的な末端(例えば、5’リン酸塩および3’ヒドロキシル基)によって定義される訳ではないことが理解されるであろう。例えば、140kbの分子は、液滴中にある一方の端部に20kb、係留領域に100kb、および針に結合した他方の端部に20kbを有していてもよい。核酸鎖を係留して、塩基の塩基間間隔が一定になるように核酸ポリマー鎖の塩基を延伸させる。具体的には、塩基間間隔または周期性は、塩基間が約3Å〜約7Åの範囲にあり、それは各リン酸塩の中心から中心までを測定してもよい。
1つの実施形態では、液滴は、約0.5μl〜約50μlの範囲の容積、時には約1μl〜約25μlの範囲の容積、時には約1μl〜約15μlの範囲の容積、時には約1μl〜約10μlの範囲の容積、および時には約1μl〜約5μlの範囲の容積を有していてもよい。
1つの実施形態では、単一核酸ポリマー鎖の少なくとも一部分が、ツールと液体との間の空間に係留されてもよい。核酸ポリマー鎖の塩基は、塩基の塩基間間隔が一定であるように延伸されていてもよい。塩基間間隔は、塩基間が3Å〜約7Åの範囲にあってもよく、具体的には約5Åであってもよい。核酸ポリマー鎖は、鎖が線形になるように伸長されていてもよい。
DNA分子を何もない空間に引き出すために(例えば液滴から)使用されるツールは、単一核酸鎖に結合しそれを空間に係留するために使用することができる限り、様々なデバイスのいずれであってもよい。幾つかの実施形態では、ツールは、鋭針、中空針、または核酸に結合するための親和性を有し、磁気プローブと共に使用される微小(すなわち、直径が約300nm未満の)磁性粒子である。
1つの手法では、ツールは鋭針である。鋭針は、ガラス、金、タングステン、PMMA、ポリスチレン、PVC、シリコン、または超鋭針に加工することのできる任意の他の好適な物質などの物質で構成されていてもよい。針先端は、標準的ピペットプラーの使用、微細加工(Handbook of Microlithography, Micromachining & Microfabrication, P. Rai-Choudhury, SPIE Optiacl Engineering Press, 1997)、成長(growth)、または成形および鋳込成形などの当業者に知られている技術によって容易に作製することができる。例えば、ガラス針は、エタノール炎中でガラス繊維(マイクロキャピラリー管とほぼ同じ直径)の中間部を加熱し、繊維の両端を引っ張ることによって作製することができる。あるいは、標準的ピペットプラーを使用してもよい。図2に示されているような1つの実施形態では、針200は、約200nm未満の直径を有する先端206を含む近位端部202、遠位端部204、および近位端部と遠位端部との間に伸長するシャフト208を有していてもよい。先端206は、約1μm未満、約1μmまで、または約1μmを超える直径を有してもよい。先端の直径は、SEMを使用して決定することができる。末端の曲率半径は、幾何学的に一貫した様式で測定されるであろう。例えば、先端の円形区域を特定し、曲面にフィットさせた仮想円を挿入し、その後その中心からその外縁までの距離を測定することにより、その円の半径を測定するであろう。幾つかの場合には、針の端部の円形弧は、円の外縁部をおおよそ近似するに過ぎないであろう(図3)。他の場合では、針の端部は、約20nm〜約500nmにわたる平面メサに似るように破壊されている。好ましい直径は、約300nm未満であってもよい。
針の先端は、核酸の端部に優先的に結合する物質で被膜することによって機能化されてもよく、これらに限定されないが、PMMA、ポリスチレン、PVB、シリル化などの化学処理、ゲノム配列または制限部位突出に相補的なオリゴまたはポリヌクレオチド(オリゴマーは、イノシンなどの縮重対合塩基を保有し、より大きな選択範囲を可能にしてもよい)、特異的配列または構造に高親和性を有するアプタマー、ビオチンなどの分子に高親和性を有するストレプトアビジンもしくは他のタンパク質、または核酸の端部に特異的に結合するであろう任意の他の好適な物質を含んでいてもよい。1つの具体的な実施形態では、針先端は、アセトン中約0.5%のPMMA溶液に浸漬させ、アセトン飽和雰囲気中で乾燥させることにより、PMMAで被膜することができる。
さらなる実施形態では、針の先端は、核酸が結合し得る区域を制限するために第2の被膜で被膜してもよく、オクタンチオール、ノナンチオール、ヘキサデカンチオール、または他の直鎖アルカンチオール鎖などの物質を含んでいてもよい。図2では、被膜1は、DNAの端部に結合する一方で、被膜2は結合しないか、またはそれほど強くは結合しない。例えば、1つの手法では、金針先端をポリスチレンの溶液に浸漬させ、その後ポリスチレンを電子ビーム中でまさにその先端を架橋することができる。続いて、未架橋ポリスチレンを、アセトンまたはクロロホルムに浸漬するなどの当業者に知られている方法によって、針の残りの部分から取り除くことができる。その後、針をオクタンチオール溶液に浸漬することができ、それにより、金の上に単層が形成されるがポリスチレン上では形成されないであろう。DNAの端部は、オクタンチオール領域には結合しないであろう。
別の実施形態では、磁性ナノ粒子オリゴヌクレオチドを使用して、核酸ポリマー鎖の端部を特異的に標識してもよい。この手法では、磁性端部を有するツールを、磁性標識核酸ポリマー鎖を含有している溶液に浸漬させ、ナノ粒子標識核酸ポリマー鎖の単一分子の端部に結合させる。磁性ツールが溶液から引き出される際に、核酸分子は、核酸鎖の第1の端部が溶液中にあり、核酸の第2の端部がツールに結合しているように伸長され、空間に係留される。核酸鎖を係留して、塩基の塩基間間隔が一定になるように、具体的には塩基間間隔が約3Å〜約7Åの塩基間の範囲、特に5Åであるように、核酸ポリマー鎖の塩基を伸長させる。
1つの実施形態では、鋭いツールは、中空針であってもよい。特に、中空マイクロ針は、当技術分野で既知の技術を用いて製造することができ、そのため、孔を介して核酸溶液をポンピングすることができる。続いて、中空孔から直接的にスレッディングするために、核酸端部に対する親和性を有する支持基板、またはより鋭いポリマー被膜中実針のいずれかにマイクロ針を接触させてもよい。したがって、中空マイクロ針は、直接的スレッディングの実施および精密溶液制御用のチャネルの両方に役立つことができる。孔は、1つの鎖のみが縦方向で孔に進入し、核酸スレッディング濃度の制御を支援することになるように、当技術分野で既知の技術によって作ることができる。これは、中空針を使用した技術であり、鋭いツールを使用してDNAを溶液から引き出すことと整合性を持つ。中空針を使用することとの違いは、溶液の表面および形状が、非常に小さくなり、中空針の壁面によって限定されることになるということである。
鋭針を機能化した後で、核酸を鋭針に「スレッディング」または結合させる。1つの実施形態では、DNAスレッディングは、図4に示されているように、機能化された鋭針をDNAポリマー溶液に浸漬し、引き出し、何もない空間にDNA鎖を引っ張ることにより実施される。針先端は、約1nm/時間〜約10m/sの範囲の速さで、および具体的には1μm/s〜約10mm/sの範囲の速さで、溶液の中へおよび溶液の外へ移動させることができる。引き出されたDNA鎖は、DNA溶液の表面に対して垂直であり続けることが理解される。AFMで使用されるものなどの、ピエゾアクチュエータを含むナノポジショナーを使用して、針の位置および動作をサブオングストロームの精度で(高品質フィードバック機構を使用して)制御することができる。ナノポジショナーは当技術分野で既知であり、例えば、米国特許第5,903,085号明細書に記載されており、Piezosystem Jena社(ドイツ)から市販されている。単一鎖の効率的なスレッディングに影響を与える変数には、溶液温度およびpH、周囲雰囲気の湿度、溶液中の標識ssDNAの濃度、針が溶液に浸漬されおよび引き出される速度、針が溶液中に留まる時間の長さ、針および被膜の鋭さ、ならびに針が溶液に浸漬される際の進入深度および角度が含まれる。
「浸漬」距離は、針に結合するDNAの量を制御することができる変数である(図5)。例えば、約0.01ng/μl〜約0.5ng/μlの範囲の濃度を有する高分子量DNAの場合、針の浸漬は、溶液中の深度が約1Å〜約20μmの範囲であってもよい。1つの実施形態では、浅い浸漬が使用される(図6)。浅い浸漬では、針は、鎖結合に利用可能な針の表面積を制限する長さの非常に短い距離(例えば、約1μm未満)で溶液中に配置される。針のスレッディングには、複数の針および/または自動システムを使用することができる。
別の変数は、針が溶液中に留まる時間の長さである。先端に結合する核酸分子の数は、先端を溶液中に留まらせる時間の長さを制御することによって調節することができる。所与の溶液について、より長い針滞留時間は、分子が溶液中で拡散し針に結合するために必要な時間の関数として、結果としてより多くの結合をもたらすことになり、より短い時間は、結果としてより少数の結合がもたらされることになる。この時間範囲は、約1ns未満から数秒または数分にまで変動する場合がある。
例えば、多数の超鋭針を接近した間隔で単一のナノポジショナー駆動支持体に配置することができ、そのため単回の浸漬動作により、鎖間の干渉を回避するのに十分な程度に分離された多数の鎖が同時に引き出され得る。並列の針または針の「床」は、当業者に知られている微細加工技術によっても作製することができる。
核酸が針に結合すると、針は溶液から引き出され、したがって核酸塩基が何もない空間に伸長して、塩基間の一定した間隔が保証される。伸長された核酸は、約3Å〜約7Åの範囲の、具体的には約5Åの塩基間間隔を有しているべきである。しかしながら、塩基の適切な間隔は、シェルフ(shelf)(下記に記述されている)の使用によって核酸がさらに延伸されるかどうかなどの多数の要因に依存することになるため、塩基の間隔は、この範囲に排他的に限定されると解釈されるべきでない。空気−水界面と針先端との間に働く力は、それだけで約5Åの塩基間間隔または約65pNの力をもたらすはずである。何もない空間に伸長された特定の鎖の全長は、鎖の塩基数×平均塩基間間隔に相当しよう。例えば、長さが約1000万塩基の鎖は、塩基間間隔が5Åだとすると、約5mmの長さに延伸することができる。核酸鎖は、約20nmの長さに、時には約100nmの長さに、時には約200nmの長さに、および時には約1μmの長さに延伸されてもよい。特定の核酸貯留の長さの分布を考慮に入れなければならない場合があることに留意すべきである。これは、鎖が溶液から完全には引き出されず、そのため空気−溶液界面におけるメニスカス力が、針先端から遠位にある鎖の端部に張力を適用し続けることができるためである。より長い長さの核酸ポリマーを含有している溶液では、核酸鎖は、より短い長さの核酸ポリマーを含有している溶液と比べて、溶液からより長い距離を引き出されることになる。一定した塩基間間隔を得るのに十分な伸長は、核酸分子の分子量の線形関数である。具体的な実施形態では、核酸鎖は、少なくとも約2μmの長さに、より具体的には少なくとも約25μmの長さに、さらにより具体的には少なくとも約50μmの長さに、またさらにより具体的には少なくとも約100μmの長さに、延伸および伸長することができる。
核酸の延伸に伴う力は共有結合を切断しないため、核酸は、延伸工程中に切断されないであろう。空気−水界面で作用するメニスカス力は、二次構造を取り除くには十分に強いが、共有結合を切断するのに十分な程には強くない。DNAを溶液から引き出すのに必要な力を超えて追加的な力が加わるように、スレッディングデバイスを配置およびプログラムする場合、DNAを切断しないように注意しなければならない。
多くの実施形態では、蒸発を最小限にすることおよび/または液滴の位置および角度を制御することが望ましい。最も単純な形態では、液滴は、PDMSホルダー部分を注意深く位置決めおよび配置して静止状態で保持される。図21のパネルIは、グリッドホルダー部分への液滴の接近方法を示す。パネルIIは、液滴がスレッディング表面の前面を維持するように2つのPDMS間で保持されている液滴を示す。たとえ液滴が蒸発しても、スレッディング表面の前面は変わらぬままであり、後退表面の前面が移動するだけであろう(パネルIII)。別の単純な形態では、加湿チャンバーがスレッディング装置の周囲に構築されており、高湿度状態(例えば、100%に近い)が達成され、液滴は蒸発しないであろう。
あるいは、光学ビーズまたは磁気ビーズを使用して核酸鎖を溶液中の2つの地点に結合させることにより、核酸鎖を溶液から取り出して2点間に係留してもよい(Bustamante, C., ET AL., 421(6921) NATURE 423-427 (2003))。その後、鎖を凍結乾燥させ、次いで氷を昇華させ、その後画像化基板に移動させることができる係留された単一鎖が残る。他の実施形態では、個々の核酸鎖は、その後DNA鎖を空間に伸長させるために液滴から引き出される(例えば、磁性プローブを使用して)単一磁性粒子に結合している。
画像化基板への付着
ステップ110で、核酸鎖が針と液滴との間の何もない空間にスレッディングされ、核酸鎖が溶液または緩衝液のいずれにも取り囲まれていなくなれば、支持基板または電子顕微鏡により画像化するための画像化基板などの基板上に、鎖を直接的に配置することができる。これを行うための1つの手法を「シェルフスレッディング」と称し、この手法では、伸長されたDNA鎖は、画像化基板上に配置されるか、または支持基板上に配置され、別のステップにおいて画像化基板に移動させる。図7を参照されたい。関連手法を「ギャップスレッディング」と称し、この手法では、DNA鎖は、支持基板のギャップに横切って係留され、別のステップにおいて画像化基板に移動させる。図15を参照されたい。
ステップ110で、核酸鎖が針と液滴との間の何もない空間にスレッディングされ、核酸鎖が溶液または緩衝液のいずれにも取り囲まれていなくなれば、支持基板または電子顕微鏡により画像化するための画像化基板などの基板上に、鎖を直接的に配置することができる。これを行うための1つの手法を「シェルフスレッディング」と称し、この手法では、伸長されたDNA鎖は、画像化基板上に配置されるか、または支持基板上に配置され、別のステップにおいて画像化基板に移動させる。図7を参照されたい。関連手法を「ギャップスレッディング」と称し、この手法では、DNA鎖は、支持基板のギャップに横切って係留され、別のステップにおいて画像化基板に移動させる。図15を参照されたい。
鎖が「係留領域」で重複または交差しない(または非常に稀にしかそうならない)限り、2次元および3次元の配向を含む非常に多くの配向性で、鎖を配置することができる。EM試料を調製するための最も便利で標準的な方法は2次元であり、典型的には多数の鎖が互いに平行に配置されている。例えば、図8を参照されたい。この構成では、何もない空間または「非試料」空間に対する試料の比を容易に最大化することができる。一般的に、鎖間間隔は、鎖が緊密に近接しすぎて近隣の視認性および同一性を妨害しない限り、近ければ近いほど良い。サブナノメートル精度のポジショナーは市販されており、非常に便利な構成は、約2nmから約10nmまでの範囲で離れた平行線状に鎖を配置することである。他の実施形態では、鎖は放射状に配置される。
1つの実施形態では、複数の係留された鎖を、実質的に線形の配向性で配置してもよい。図12は、核酸鎖704を含有している溶液702の液滴から、針706によってDNAなどの核酸鎖704を基板1202上に配置することを示す。接近して離間されたDNA鎖などの核酸鎖の大型並列アレイは、基本プログラミングされたナノポジショナーで制御された針の動作を繰り返すことによって形成することができ、この動作は、浸漬入、浸漬出、セットダウン、任意選択的には、鎖を固着させるための支持基板に沿った針先端のドラッグ、上昇、および所望の鎖間距離の移動の順序である。産業的なハイスループット規模では、このようにして特に並列針の大規模アレイを使用して、何百万の鎖を1つの支持基板上に配置することができる。
本方法は他の方法よりまっすぐな(より線形の)DNA鎖を提供するため、密集アレイを使用し、正確な配列を決定することができる。アレイは、約2から1000万個までの実質的に線形の鎖および/または係留領域の長さが約1μm〜約5mmの範囲にあり、間隔が約1nm〜約10nmの範囲にある平行鎖を含有することができ、その結果として約1塩基/nm2〜約1塩基/5nm2の範囲の密度がもたらされる。アレイは、例えば、5個を超える、10個を超える、100個を超える、1000個を超える、または10,000個を超えるDNA鎖を有していてもよい。
特筆すべきことには、本発明の方法は、線形の(まっすぐな)二本鎖および一本鎖核酸鎖を生成することができる。線形性は、鎖(またはその線形部分)を取り囲む仮想ボックス、またはより便利には支持基板上の鎖の2次元投影体(またはその鎖自体)を取り囲む仮想長方形の寸法を単位として記述することができる。鎖の線形部分は、通常、長さが少なくとも約2μm、より多くの場合は長さが少なくとも約5μm、さらにより多くの場合は長さが少なくとも約10、20、30、50、または100μmである。幾つかの場合には、鎖の線形部分は、ほとんど鎖の全長であろう。1つの実施形態では、できるだけ小さな仮想長方形を描いて、そのすべての部分が長方形の内部にあるように鎖または線形部分を取り囲む場合、長方形は、100:1以上の、または好ましくは少なくとも160:1の、または好ましくは少なくとも200:1の、より好ましくは少なくとも500:1の、さらにより好ましくは少なくとも2000:1の長さ対幅比率を有するであろう。例えば、長さが5μmの線形部分の場合、平面表面上の線形スレッディング鎖を取り囲むように描かれたボックスは、幅が約30nm(1:160の比率)または幅が2.5nm(2000:1の比率)になるだろう。長さが10umである鎖の場合、包囲ボックスは、10μm×62.5nmであってもよく、比率は160:1になる。長さが3umである線形部分の場合、包囲ボックスは4nmであってもよく、比率は500:1になる。3次元において、ボックスの第3の寸法(深度)は、幅の寸法の5倍以内、好ましくは2倍以内、最も好ましくは幅とおおよそ同じであろう。本発明の方法を使用して配置された鎖はまっすぐであるため(通常は、実質的に係留領域の全長に沿って)、アレイの近隣鎖を、他の近隣鎖から約2nm離して、約3nm離して、約4nm離して、約10nm離して、約20nm離して、または約50nm離してなど、非常に接近させて一緒に配置することができる。幾つかの実施形態では、複数の近隣鎖は、50mn未満で離れており、好ましくは20nm未満で離れており、より好ましくは10nm未満で離れており、または4nm未満で離れている(例えば、2〜50nm離れており、2〜20nm離れており、2〜10nm離れており、4〜50nm離れており、4〜20nm離れており、または4〜10nm離れている)。具体的な実施形態では、線形鎖は、それらが交差しないように配置される。
シェルフスレッディング
1つの手法では、シェルフスレッディングを使用して、画像化基板上にDNAを直接配置してもよい。図解は、図7のパネルI〜Vを参照されたい。画像化基板は、単一グラフェンシート、炭素、酸化ベリリウム、または窒化ベリリウムの超薄膜、ウォーターアイス(クライオ電子技術が求められる)、および固体低Z(電子透過性)固体の他の好適な形態などの物質で構成されている画像化用薄膜を支持してもよい。これらの超薄膜は非常に壊れやすいため、TEMグリッド上の標準的ホルムバールレース状薄膜、SiN膜(Protochips, Inc.社製のDuraSiN)に微細加工された孔、または同様に加工された多孔性グリッドで構成されているグリッドまたはメッシュ上に配置または支持されている。図7は、複数の標識核酸鎖704(簡潔性のために、1つのみが示されている)を含有している溶液702の液滴、針706、PDMSブロック710上のTEMグリッド708を示す。図7のパネルIに示されているように、針706は、溶液702の液滴に浸漬される。パネルIIでは、針706は、核酸鎖704が何もない空間に伸長されるように溶液702から引き出されている。パネルIIIでは、伸長された核酸鎖704は、TEMグリッド708と接触させられる。パネルIV〜Vで示されているように、核酸鎖704は針706から放出される。
1つの手法では、シェルフスレッディングを使用して、画像化基板上にDNAを直接配置してもよい。図解は、図7のパネルI〜Vを参照されたい。画像化基板は、単一グラフェンシート、炭素、酸化ベリリウム、または窒化ベリリウムの超薄膜、ウォーターアイス(クライオ電子技術が求められる)、および固体低Z(電子透過性)固体の他の好適な形態などの物質で構成されている画像化用薄膜を支持してもよい。これらの超薄膜は非常に壊れやすいため、TEMグリッド上の標準的ホルムバールレース状薄膜、SiN膜(Protochips, Inc.社製のDuraSiN)に微細加工された孔、または同様に加工された多孔性グリッドで構成されているグリッドまたはメッシュ上に配置または支持されている。図7は、複数の標識核酸鎖704(簡潔性のために、1つのみが示されている)を含有している溶液702の液滴、針706、PDMSブロック710上のTEMグリッド708を示す。図7のパネルIに示されているように、針706は、溶液702の液滴に浸漬される。パネルIIでは、針706は、核酸鎖704が何もない空間に伸長されるように溶液702から引き出されている。パネルIIIでは、伸長された核酸鎖704は、TEMグリッド708と接触させられる。パネルIV〜Vで示されているように、核酸鎖704は針706から放出される。
図8に例示されているシェルフスレッディングの別の手法では、支持基板710は、液滴と鋭針との間に係留された核酸鎖が支持基板と接触するように、核酸ポリマー溶液702の液滴の隣りに配置されている。その後、複数の核酸鎖は、画像化基板に移動させるか、または下記に記述されているように「転写プリント」によって移動させる。図8のパネルIは、単一の針がPDMS支持基板710上に核酸鎖704を固着させることを模式的に例示しており、図8のパネルIIは、単一の針706が複数の核酸鎖704を一度に1つずつ、支持薄膜で被膜された加工TEMグリッド708に固着させることを模式的に例示している(その動作の時系列経路における2つの位置で針が示されている)。
図9に例示されているように、核酸鎖は、液滴の表面に対して常に垂直である。支持基板に対する溶液表面の角度および針の動作は、鎖がその上に配置される際に、何もない空間にある核酸704が、その長さに沿って基板708と実質的に接触するように制御される(図10)。核酸は、溶液から「引き出された」後で伸長されてもよい。図11のパネルI〜IVは、核酸が、近位でセットダウンされた後でさらに伸長されることを示す。図11では、核酸は、純粋なメニスカス力より機械的な力によってより大きく延伸されることを例示するために、緩みが誇張されている。「A」および「B」は、EMグリッドにおける2つのバー(マイクロスケールの)またはPDMSにおける2つのストリップ(マクロスケールの)などの支持体の断面図を表すことができる。「A」および「B」は、平面基板上の2つの位置も表すことができる。
図13および14は、幾つかのパラメーターを、DNA鎖の伸長および配置の際に考慮してもよいことを例示している。1つの失敗形態では、溶液表面/支持基板/針動作角度の考慮が不適切であると、針−基板接触の前に、支持基板と係留鎖との間に制御不能な接触が誘導され、次いで過延伸によって鎖切断が引き起こされるであろう(図13のパネルII)。別の失敗形態では、誤って較正された溶液表面/支持基板/針動作角度は、鎖が基板と実質的に接触することを可能にせず、鎖の重要な部分が、溶液表面と針−基板接触点との間の何もない空間に係留されたままになるだろう(図14)。
ギャップスレッディング
別の実施形態では、ギャップスレッディングを使用して、支持基板上に核酸鎖を配置してもよい。ギャップスレッディングは、以下のように実施されてもよく、それは、図15に模式的に例示されている。図15は、ギャップ1504を有するPDMSブロック1502、ギャップ1504をまたぐ核酸鎖1506、および画像化基板、この場合、炭素薄膜または他の低Z薄膜1508で被膜されている超平面シリコングリッドを示している。最初に、核酸液滴を、PDMSの小ブロックにあるギャップの隣りに配置する。典型的には、PDMSブロックは長さ約3mmおよび幅約3mmを有しているだろう。核酸は、上述のように、鋭針スレッディングによりギャップをまたいでいる。核酸は、ギャップ1504をまたいでいる。炭素薄膜、多孔性金薄膜、または炭素ベリリウムの連続薄膜、他の低Z薄膜または画像化用薄膜(上記に定義されているような)で被膜されている超平面シリコングリッド1508は、ギャップ1504を横切って延伸された核酸と接するように配置されており、核酸のグリッド1508への移動を引き起こす(「スワイププリント」とも呼ばれる)。本明細書中で使用される場合、「スワイププリント」という用語は、支持構造体のギャップをまたぐ1つまたは複数の核酸鎖を、別の支持基板または画像化基板または画像化用支持薄膜であってもよい構造体と接触させることを指す。DNA1506がギャップ1504をまたいでいるPDMSブロック1502は、逆さまにすることもでき、下記に記述されているように、転写プリント法によって画像化用支持薄膜(非表示)に移動させることもできる。
別の実施形態では、ギャップスレッディングを使用して、支持基板上に核酸鎖を配置してもよい。ギャップスレッディングは、以下のように実施されてもよく、それは、図15に模式的に例示されている。図15は、ギャップ1504を有するPDMSブロック1502、ギャップ1504をまたぐ核酸鎖1506、および画像化基板、この場合、炭素薄膜または他の低Z薄膜1508で被膜されている超平面シリコングリッドを示している。最初に、核酸液滴を、PDMSの小ブロックにあるギャップの隣りに配置する。典型的には、PDMSブロックは長さ約3mmおよび幅約3mmを有しているだろう。核酸は、上述のように、鋭針スレッディングによりギャップをまたいでいる。核酸は、ギャップ1504をまたいでいる。炭素薄膜、多孔性金薄膜、または炭素ベリリウムの連続薄膜、他の低Z薄膜または画像化用薄膜(上記に定義されているような)で被膜されている超平面シリコングリッド1508は、ギャップ1504を横切って延伸された核酸と接するように配置されており、核酸のグリッド1508への移動を引き起こす(「スワイププリント」とも呼ばれる)。本明細書中で使用される場合、「スワイププリント」という用語は、支持構造体のギャップをまたぐ1つまたは複数の核酸鎖を、別の支持基板または画像化基板または画像化用支持薄膜であってもよい構造体と接触させることを指す。DNA1506がギャップ1504をまたいでいるPDMSブロック1502は、逆さまにすることもでき、下記に記述されているように、転写プリント法によって画像化用支持薄膜(非表示)に移動させることもできる。
転写プリント
上記で考察されているように、DNA鎖を支持基板に配置し、その後画像化基板または画像化用薄膜に移動させてもよい。これを行うための1つの方法は、「転写プリント」による。転写プリントは文献中で知られており、Nakao, H., ET AL., 125 J. AM. CHEM. SOC. 7162-7163 (2003)により一般的に記述されている。図16に示されているように、核酸鎖を支持基板または画像化基板上に配置するために転写プリントを使用してもよい。図16は、長さ3mmおよび幅3mmを有するPDMSブロック1602、核酸1606を含有している液滴1604、および針1608を概略的に例示している。針1608を液滴1604に浸漬させ、核酸1606の鎖を針1608の先端に結合させる。針1608を液滴1604から引き出し、核酸鎖を何もない空間に延伸させる。伸長された核酸鎖1610を、PDMSブロック1602に付着させる。この工程を、複数の核酸鎖がPDMSブロックに配置されるまで繰り返す(パネル6)。1つのスレッディングされた鎖が、以前にスレッディングされた鎖と干渉(すなわち、接触または交差)しないように、さらなる注意(より大きな鎖間間隔の形で)を払わなければならない。所望数の核酸鎖をPDMSブロック1602に配置したら、PDMSブロック1602を逆さまにして、画像化用薄膜または他の移動基板1612上に配置する。PDMSブロック1602を薄膜1612から取り除くが、DNAは薄膜1612上に残り、それによって複数の核酸鎖を薄膜1612に移動させる。薄膜は、核酸を移動させる際に新しく開裂された塩結晶またはマイカシート(非表示)上に固着させた炭素、ベリリウム、または他の低Z支持体であってもよく、次いで画像化するためにTEMグリッドに後で配置されてもよい。
上記で考察されているように、DNA鎖を支持基板に配置し、その後画像化基板または画像化用薄膜に移動させてもよい。これを行うための1つの方法は、「転写プリント」による。転写プリントは文献中で知られており、Nakao, H., ET AL., 125 J. AM. CHEM. SOC. 7162-7163 (2003)により一般的に記述されている。図16に示されているように、核酸鎖を支持基板または画像化基板上に配置するために転写プリントを使用してもよい。図16は、長さ3mmおよび幅3mmを有するPDMSブロック1602、核酸1606を含有している液滴1604、および針1608を概略的に例示している。針1608を液滴1604に浸漬させ、核酸1606の鎖を針1608の先端に結合させる。針1608を液滴1604から引き出し、核酸鎖を何もない空間に延伸させる。伸長された核酸鎖1610を、PDMSブロック1602に付着させる。この工程を、複数の核酸鎖がPDMSブロックに配置されるまで繰り返す(パネル6)。1つのスレッディングされた鎖が、以前にスレッディングされた鎖と干渉(すなわち、接触または交差)しないように、さらなる注意(より大きな鎖間間隔の形で)を払わなければならない。所望数の核酸鎖をPDMSブロック1602に配置したら、PDMSブロック1602を逆さまにして、画像化用薄膜または他の移動基板1612上に配置する。PDMSブロック1602を薄膜1612から取り除くが、DNAは薄膜1612上に残り、それによって複数の核酸鎖を薄膜1612に移動させる。薄膜は、核酸を移動させる際に新しく開裂された塩結晶またはマイカシート(非表示)上に固着させた炭素、ベリリウム、または他の低Z支持体であってもよく、次いで画像化するためにTEMグリッドに後で配置されてもよい。
あるいは、核酸鎖を支持基板上に配置し、保存、輸送、または他の目的のために別の支持基板上に移動させてもよい。
画像化用薄膜は、これらに限定されないが、炭素、ホウ素、ベリリウム、アルミニウム、もしくは他の低Z元素、ならびに/またはそれらの窒化物および酸化物、または以前に定義されているような画像化用薄膜で構成されている薄膜である画像化基板であってもよい。これらの薄膜は、開裂された塩結晶またはマイカ上に固着させるなどの既知の技術によって製造することができる。1つの具体的な態様では、極薄(約1.5nm)炭素薄膜が使用される。別の態様では、画像化基板は、薄い(厚さ約1.5nm)支持炭素薄膜で被膜されている超平面シリコンTEMグリッドである。画像化用薄膜は、ホルムバールマイクロメッシュ被膜TEMグリッド、または規則的もしくは不規則な孔もしくは開口部を有する機械加工されたシリコングリッド上に設置することもできる。
1つの実施形態では、少なくとも1つの伸長された核酸ポリマー鎖は、平面基板上に配置されていてもよい。少なくとも1つの伸長された核酸ポリマー鎖は、約1000塩基対の長さにわたって一定した塩基間間隔を有していてもよい。少なくとも1つの伸長された核酸ポリマーが平面基板と薄膜との間にはさまれるように、少なくとも1つの伸長核酸ポリマーの上に薄膜を配置してもよい。薄膜は、炭素または低Z元素で構成されていてもよい。平面基板は、PDMS、炭素、ホウ素、リチウム、水素、ベリリウム、アルミニウム、窒化物、酸化窒化物、およびそれらの組合せなどの物質で構成されていてもよい。
上述の方法論は、核酸ポリマーに限定されないが、多種多様の他の長い(分岐していない)高分子量分子と共に使用することができる。例えば、これらに限定されないが、ナノチューブ(例えば、硝酸炭素、ホウ素、および窒化ホウ素など)、アミノ酸鎖、微小管、アクチンフィラメント、反復単位を有する他の長直鎖ポリマー、および他のポリマーを含む他の高重量ポリマーを、好適なツールにスレッディングし、好適な基板に付着させることができる。特に、本方法は、その端部(末端)が針または他の結合ツールに差別的に結合する直鎖ポリマーと共に使用されてもよい。幾つかの実施形態では、端部が優先的にツールと結合するように、線形分子は末端(複数可)が修飾されていてもよい。例えば、ポリマーの端部は、当業者によって知られている技術を使用してDNAと複合体化することができ、それは、その後上述のようにその端部をツールと優先的に結合することができる。
安定化
核酸は、電子顕微鏡によって生成された電子ビームによって損傷する場合がある。このため、幾つかの実施形態では、いったん画像化基板上に配置すれば、標識核酸鎖を画像化前に安定化させることができる。例えば、追加的な炭素または他の低Z元素またはポリマーを、あらかじめ作製されている薄膜の蒸発、スパッタリング、または直接固着によって試料上に配置することができる。炭素または他の低Z物質の間接蒸発は、炭素またはベリリウムの超高速PLD−UHVによって達成することができる。この追加層(すなわち、上部被膜)の存在は、その下にある核酸の安定性を増加させる。図17は、多孔性メッシュ1704、基層1706、核酸1708、および上層1710を有するTEMグリッド1702を模式的に例示している。
核酸は、電子顕微鏡によって生成された電子ビームによって損傷する場合がある。このため、幾つかの実施形態では、いったん画像化基板上に配置すれば、標識核酸鎖を画像化前に安定化させることができる。例えば、追加的な炭素または他の低Z元素またはポリマーを、あらかじめ作製されている薄膜の蒸発、スパッタリング、または直接固着によって試料上に配置することができる。炭素または他の低Z物質の間接蒸発は、炭素またはベリリウムの超高速PLD−UHVによって達成することができる。この追加層(すなわち、上部被膜)の存在は、その下にある核酸の安定性を増加させる。図17は、多孔性メッシュ1704、基層1706、核酸1708、および上層1710を有するTEMグリッド1702を模式的に例示している。
1つの実施形態では、上部被膜を核酸上に蒸発させることによって、核酸が安定化され、それは、固着する原子を冷却するが、固体均質薄膜が標識核酸ポリマーを埋込むように最適化された圧力、標的試料間距離、パルス長、パルス周波数、およびパルスフルエンスの条件を有するガス雰囲気中でパルスレーザー蒸着によって作られる。これらの条件は、固着する原子が基板に到達する途中で互いに反応するのを最小限に抑える要因となり、より高密度薄膜が完全に標識を埋込むことに結びつくだろう。上部被膜の目的は、配列データの決定、および移動または損傷の防止を可能にする様式で、標識および/またはDNAを安定させることである。
TEMで単一原子の良好な画像を得るためには、画像化用薄膜は非常に薄くなければならない。標準的技術によって作製される薄膜は、実験室大気に曝露された後で汚染されることが多い。この汚染の集積は、薄膜がより厚くなる原因となり、単一原子およびクラスターの画像化を妨害する場合がある。薄膜を厚くすることに加えて、大気からの汚染は、電子ビームと相互作用すると薄膜の構造不安定性を引き起こす場合がある。この集積が起こらないことを確実にするためには、薄膜を厳密に洗浄し注意深く取り扱わなければならない。本明細書中に記述されているすべての方法のステップはすべて、好ましくは抑制された無炭化水素環境(例えば、純粋な窒素、アルゴン、または他の不活性ガス)の中で行われるべきである。いったんDNAが係留され、および/または画像化基板に配置され、またはPDMSのような基板に移動され、溶液から取り出されれば、さらなるステップはすべて、抑制された環境、好ましくは清潔な無炭化水素ガス、しかしより好ましくはUHV(10−10torr)で続行されることが最善である。これには、抑制された雰囲気環境中でスレッディングを実施すること、DNA鎖をUHV中で薄膜に配置すること、およびナノテクノロジー、半導体製造などの分野の当業者に知られている他の洗浄技術が含まれていてよい(Krishnan, S.; Laparra, O "Contamination issues in gas delivery for semiconductor processing" Semiconductor Manufacturing, IEEE Transactions on Volume 10, Issue 2, May 1997 Page(s): 273-278;William Whyte, Clean room Technology: Fundamentals of Design, Testing and Operation; Dorothy Hoffman, Handbook of Vacuum Science and Technology)。
顕微鏡自体からの汚染も、単一原子の可視性を制限する場合がある主要な要因である。画像化システムを非常に清潔に乾燥させておくように注意を払わなければならない。これには、冷却トラップ、多重イオンポンプ、ターボポンプ、チタンサブリメーションポンプ、ソープションポンプ、ステージヒーター、およびロードロックを有することが含まれる(Dorothy Hoffman, Handbook of Vacuum Science and Technology)。
ステップ112、TEMグリッド上の標識核酸が電子顕微鏡によって画像化される本発明実施形態を例示する。本発明は、このステップのTEMグリッドに限定されると解釈されるべきではなく、当業者によって知られている任意の画像化基板であってもよい。また、好ましくはHAADF−STEMを使用する好適な収差補正器を備えた任意の好適な電子顕微鏡(例えば、Titan−80−300、Nion UltraSTEM、またはVG501電子顕微鏡)を使用して標識の位置を可視化することができる。
ステップ114では、核酸配列データが生成および分析される。本発明の1つの実施形態によると、図18は、電子顕微鏡2202、プロセッサモジュール2204、少なくとも1つのメモリモジュール2206、分析器モジュール2208、ユーザーインターフェース2210、およびネットワークインターフェース2212を含んでいてもよい、核酸配列分析用のシステムを表している。電子顕微鏡2202は、高電子密度領域を表す電子信号を生成するように構成されていてもよい。分析器モジュール2208は、電子顕微鏡2202によって生成された電子信号に基づいて核酸配列を分析するように構成されている。少なくとも1つのメモリモジュール2206は、電子顕微鏡および/または分析によって生成された、核酸配列を表す電子信号の少なくとも1つを保存するように適合されている。ユーザーインターフェース2210は、ユーザーが分析と相互作用することを可能にするように構成されている。特定の実施形態では、少なくとも1つのメモリモジュールは、分析を保存するための、および核酸配列を表す電子信号を保存するための別々のメモリを備えている。さらなる実施形態では、分析器2208および少なくとも1つのメモリモジュール1806は、電子顕微鏡から離れており、ネットワークを介して電子顕微鏡に接続されている。モジュールの1つまたは複数は、種々の機能を実施するコンピュータまたはプロセッサなどの同一デバイスに設置されている。あるいは、モジュールは、種々の機能を実施する別々の部分の構造体であってもよい。
より具体的な実施形態では、データ分析は、市販のシステムまたは図19に示されているような特注システムから収集することができる。図19のシステムは、電子顕微鏡1902(市販または特注顕微鏡)、プロセッサ検出器1904、画像認識コンピュータ1906、少なくとも1つのメモリモジュール1908、分析器モジュール1910、ユーザーインターフェース1912(画面上の概念図)、および任意選択的なネットワークインターフェース(インターネットまたはイントラネット)を含んでいてもよい。電子顕微鏡は、核酸配列を表す電子信号を生成するように構成されていてもよい。分析器モジュール1910は、電子顕微鏡1902によって生成された電子信号に基づいて核酸配列を分析するように構成されている。幾つかの実施形態では、メモリは、ハードディスクまたはフロッピーディスク、光学媒体、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、半導体媒体、およびフラッシュメモリから選択される媒体である。
最終配列情報は、手動または好ましくは画像認識システムの使用のいずれかで構築される。核酸間隔情報は、例えばCCD検出器、CMOS、またはPMTであってもよい高データ出力検出器から生成される。あるアルゴリズムを使用して、高データ出力CCD検出器から受信される情報から、例えばオスミウム標識の間隔を決定し、したがって所与の標識反応バッチに特異的な塩基の配列を決定する。CCDから受信される情報は、メモリに保存され分析される。メモリには、例えば、従来のハードディスクまたはフロッピーディスクなどの磁気媒体、コンパクトディスク(CD)、またはデジタル多用途ディスク(DVD)などのような光学媒体、および/またはフラッシュメモリなどの半導体媒体が含まれていてもよい。配列構築用アルゴリズム(コンピュータプログラム)は周知である。本発明で使用することができる、または使用するために適合させることができるプログラムには、例えばDNA NaserおよびCap3が含まれ、これらは、「Method for Alignment of DNA Sequences with Enhanced Accuracy and Read Length」と題する米国特許第6,760,668号明細書、および「Method for Determining Sequence Alignment Significance」と題する米国特許第6,988,039号明細書によって開示されたものなどの当技術分野で使用される最も一般的な配列構築ソフトウェアプログラムであり、それらの開示は参照によってそれらの全体が明示的に本明細書中に組み込まれる。dnabaser.com/index.htmlのワールドワイドウェブ(Heracle Software社、Lilienthal、ドイツ);およびHuang, X., and Madan, A., 9 GENOME RES. 868-877 (1999)も参照されたい。具体的な構築パラメーターは、部分的には、使用される標識(複数可)の性質に依存するだろう。1つの実施形態では、例えば画像化された各々の鎖について、各標識塩基および各未標識塩基の相対位置を含む情報を、標識の特異性(例えば、すべてのTが標識されたか、すべてのTおよびすべてのCが標識されたか)と相関させて、標識塩基および保存されている情報の位置配列を決定する。ある鎖およびその推定相補体について保存されている情報を、他の鎖およびそれらの相補体について生成された情報と比較し、一致が特定される。隣接した配列を特定および構築して、完全配列を生成する。
配列決定する核酸が、以前に配列決定されたゲノム(例えば、マウス、ヒト、細菌性、ウイルス性)由来である場合は、初期の配列データ(例えば、種々の鎖内の位置配列)を既知の参照配列と一致させて、分析を加速させることができる。
1つの態様では、本発明は、メモリに保存された核酸配列(A、T、G、およびC)を分析することを含み、前記配列は上記で記述されている方法によって決定された。1つの態様では、本発明は、画像データ(例えば、標識塩基および未標識塩基の位置)、位置配列(任意選択的には、少なくとも1つの塩基が未決定である位置配列)、または他の配列情報を受信すること、およびデータを処理して核酸試料のヌクレオチド配列を決定することを含む。典型的には、データは電子的形態で受信される。1つの実施形態では、核酸配列は、ヒト対象のゲノム配列である。1つの実施形態では、分析は、1つまたは複数の一塩基多型の存在または非存在、コピー数、変種、インデル、再編成、または全ゲノム配列の少なくとも1つを決定することを含む。
図19には、Tが標識されている一本鎖DNA鎖の例示的な画像が、重標識のパターンがどのようにして画像化区域の部分的に塩基特異的な配列情報に対応するかを例示する略図と共に示されている。異なる標識および/または反応条件を有する同一の根本配列の複数画像を組み合わせた情報は、高度に正確な配列決定を可能にする。
鎖がまっすぐに延伸されているため、核酸の骨格を追跡する必要はなく、そのため、すべての塩基を固有の重標識で標識する必要はない。図20は、代替的な調製方法に内在する曖昧性を例示する。上述のようにおよび下記の具体的な実施例では、本発明の方法を使用して、欠けている標識は空白スポットとして「読取られる」に過ぎないため、フェージングエラー(phasing error)は導入されないであろう。
複数標識パターンをバイオインフォマティクス的に組み合わせて、根本核酸配列を決定することができる。本発明の方法は、単一分子配置制御の結果としてのスループット効率を提供する。高度に予測可能な様式で個々に(すなわち、一定した塩基間間隔で)だけでなく予測可能な単一鎖並列高密度アレイにも鎖を配置することにより、画像分析は高度に効率的になるであろう。本発明の方法では、延伸力を制御することが可能もあり、それによって塩基間間隔の度合いの最適化がその結果としてもたらされる。
さらなる詳述を用いることなく、上記の記述を使用して、当業者であれば本発明を最大限に利用することができると考えられる。以下の例は例示に過ぎず、いかなる点でもなんら本開示を制限しない。
実施例1:
目的のDNAを、当業者に知られている技術を使用して試料から単離する。その後、目的のDNAを、4つの溶液、すなわち溶液1、2、3、および4に分割する。異なる塩基特異的標識密度を達成するために、異なる時間の長さおよび異なる濃度のOs−bipyで各溶液をOs−bipyと反応させる。
目的のDNAを、当業者に知られている技術を使用して試料から単離する。その後、目的のDNAを、4つの溶液、すなわち溶液1、2、3、および4に分割する。異なる塩基特異的標識密度を達成するために、異なる時間の長さおよび異なる濃度のOs−bipyで各溶液をOs−bipyと反応させる。
溶液1および2を、100mMトリスおよび10mM EDTAを有するTE緩衝液pH8.0中で、4倍モル過剰の四酸化オスミウムおよび2,2’−ビピリジンと26℃で20時間反応させ、これらの条件では、約100%のT、約85%のC、約7%のG、および約0%のAが標識される。反応を15分間だけ進行させ、わずか2.5倍モル過剰の四酸化オスミウムおよび2,2’−ビピリジンが使用されるという点を除いて溶液1および2と同じ条件の下で、溶液3および4を反応させ、これらの条件では、約90%のT、約8%のC、約5%のG、および約0%のAが標識される。しかしながら、Os−bipy反応の前に、溶液2および4をまず亜硫酸水素塩処理にかけて、メチル化されていないC残基をUに変換する。亜硫酸水素塩プロトコールは当業者に知られているが、そのようなプロトコールの極簡略版をここに記述する。最終濃度が0.05mMのハイドロキノン、3.3Mの亜硫酸水素ナトリウム、および3ng/マイクロリットルの変性DNAを遠心分離チューブに加え、チューブに蓋をし、アルミニウムホイルで光を遮断し、55℃で8時間インキュベートし、標準的方法によってDNAを精製し、その後の重原子標識化のためにTE緩衝液(pH8.0、100mMトリス、10mM EDTA)にDNAを再懸濁する。これは、亜硫酸水素塩で処理された溶液に由来する配列を、未処理のままの配列と比較することによって、メチル化パターンの決定を可能にする。文献:Jelen ET AL., 10 GEN. PHYS. AND BIOPHYS. at 461による。標識反応の後、画像化工程中の外来性重原子汚染を最小限に抑えるために、未標識オスミウムを限外ろ過によって取り除き、DNAポリマーをTE緩衝液pH8で約0.1ng/μlに希釈する。
鋭針は、エタノール炎中でガラス繊維を加熱し、引っ張って切り離すことにより作製され、それによりそれらの端部の曲率半径が約200nm未満である2つの鋭針がその結果としてもたらされる。その後、一方の針をアセトン中約0.5%の溶液に浸漬し、アセトン雰囲気中で乾燥することにより、PMMAで被膜する。その後、針を、保持部分に接着するか、または針の位置および動作を制御するためにピエゾアクチュエータ(例えば、プログラム可能なAFMシリコンカンチレバー)などのポジショナーアームにクランプする。
針を、目的のDNAポリマーを含有しているDNAポリマー溶液に浸漬し、その後引き出して、DNAポリマー溶液からDNA鎖を何もない空間に伸長または「引き出す」。伸長されたDNAポリマー鎖は、DNAポリマー溶液の表面に垂直なままであるべきである。
DNAポリマーを、約1.5nm〜約5nmの範囲の厚さを有する薄い炭素薄膜で被膜されている超平面シリコンTEMグリッドに付着させる。シリコン部分の1つの面に炭素を蒸発させ、次に裏面をエッチングして、微細加工産業の当業者に知られている技術を使用して炭素薄膜が平面であることを保証することによって、シリコンTEMグリッドを作製する。
液滴と鋭針との間に係留されたDNAポリマー鎖が、DNAポリマー溶液から完全に「引き出される」前にグリッドと接触することが可能になるように、グリッドをDNAポリマー溶液の液滴の隣りに配置する。何もない空間に伸長されたDNAポリマーを、それに鎖を配置する際にTEMグリッドと接触させるだけである。これを確実にするために、グリッドに対するDNAポリマー溶液の角度および針の動作を考慮する。このスレッディング技術を使用すると、何千〜何百万の鎖をTEMグリッドに互いに平行に配置することができる。
DNAポリマー溶液を、ピペットチップまたは液滴がその上に載っている基部を移動させるマイクロポジショナーを使用して、スパン位置(spanning position)から引き離す。その後、約0.5nm〜約6nmの炭素を蒸発させてDNAポリマーを安定させる。蒸発と埃を最小限にするために抑制された環境チャンバーでスパンを行う。
画像化は、ZコントラストSTEMモード(Z-contrast STEM mode)での収差補正器を備えている市販のTitan80−300(FEI Company社、Hillsboro、米国オレゴン州)または他の好適な高分解能電子顕微鏡で実施する。検出器からの情報を使用して、オスミウム標識の間隔、したがって目的のDNAの配列を決定する。
実施例2:
同じ方法論を、DNAポリマーを図17に示されているように1つのPDMS上にシェルフスパンさせる(shelf span)ということを除いて、上記の具体的な実施例1と同じように実行する。次にPDMSを、DNAポリマーが炭素に移動するように、マイカ上の炭素薄膜に接触させて配置する。次にPDMS部分を引き離してDNAポリマーを後に残す。約1nm〜約5nmの炭素を、マイカ上の炭素薄膜上のDNAポリマーの上に蒸発させる。炭素薄膜を水上に浮かせ、TEMのグリッドで拾い上げる。次にDNAポリマーを、具体的な実施例1または具体的な実施例2に記述されているように画像化して、配列情報を決定する。
同じ方法論を、DNAポリマーを図17に示されているように1つのPDMS上にシェルフスパンさせる(shelf span)ということを除いて、上記の具体的な実施例1と同じように実行する。次にPDMSを、DNAポリマーが炭素に移動するように、マイカ上の炭素薄膜に接触させて配置する。次にPDMS部分を引き離してDNAポリマーを後に残す。約1nm〜約5nmの炭素を、マイカ上の炭素薄膜上のDNAポリマーの上に蒸発させる。炭素薄膜を水上に浮かせ、TEMのグリッドで拾い上げる。次にDNAポリマーを、具体的な実施例1または具体的な実施例2に記述されているように画像化して、配列情報を決定する。
上記で挙げた例は単に例示であり、本発明のあらゆる考え得る実施形態、応用、または改変の完全な列挙であることを意味しない。したがって、本発明の上記方法およびシステムの、本発明の範囲および趣旨から逸脱しない種々の改変および変異は、当業者には明白であろう。本発明は具体的な実施形態に関して記述されているが、特許請求されている本発明は、そのような具体的な実施形態に過度に制限されるべきでないことが理解されるべきである。実際、分子生物学、免疫学、化学、生化学、または関係分野の当業者にとって明白な、本発明を実施するための上記形態の種々の改変は、添付の特許請求の範囲の範囲内であることが意図されている。
上記で引用されたすべての参考文献および刊行物の開示は、あたかも各々が参照により個々に組み込まれているのと同じ程度に、参照によりそれらの全体が明示的に組み込まれる。
Claims (93)
- DNAポリマー鎖の配列情報を取得する方法であって、
a)前記DNAポリマー鎖を含む溶液を準備するステップであり、複数のDNA塩基が塩基特異性または塩基選択性を有する造影剤で標識されているように前記DNAポリマー鎖が処理されているステップと、
b)DNA結合ツールを前記溶液中に導入し、前記DNAポリマーの一区画を前記ツールに結合させるステップと、
c)前記ツールを前記溶液から取り出すステップと、
d)前記標識DNAポリマー鎖が空気/溶媒界面と前記ツールとの間に係留されるように前記標識DNAポリマー鎖を空間に延伸させるステップと、
e)前記延伸された標識DNAポリマー鎖を基板上に固着させるステップと、
f)標識塩基および未標識塩基の位置が決定されるように電子顕微鏡を使用して前記標識DNAポリマー鎖を画像化するステップと、
g)前記標識塩基および未標識塩基の位置を前記DNAポリマーの配列と相関させるステップとを含む方法。 - 前記延伸された標識DNAポリマー鎖が一本鎖である、請求項1に記載の方法。
- 前記造影剤で標識する前に、前記DNAポリマー鎖を変性させて一本鎖核酸を生成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記変性ステップが熱変性である、請求項3に記載の方法。
- 前記画像化ステップの前に、前記DNAポリマー鎖の上に炭素の層を固着させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記DNAポリマー鎖が、約100kbを超える高分子量DNAである、請求項1に記載の方法。
- 前記延伸ステップが、その結果として前記DNAポリマー鎖に一定した塩基間間隔をもたらす、請求項1に記載の方法。
- 前記塩基間間隔が約3Å〜約7Åの範囲にある、請求項7に記載の方法。
- 前記塩基間間隔が約5Åである、請求項8に記載の方法。
- 前記空気/溶媒界面と前記ツールとの間にある、前記DNAポリマー鎖の係留領域の長さが、少なくとも約2μmである、請求項1に記載の方法。
- 前記DNAポリマー鎖内の1サブセットの塩基だけが標識される、請求項1に記載の方法。
- 前記サブセットの塩基が、チミンおよびシトシンを含む、請求項11に記載の方法。
- 前記サブセットの塩基が、アデニンおよびグアニンを含む、請求項11に記載の方法。
- 前記導入ステップの前記ツールが、DNA鎖に結合する第1の被膜で先端が機能化されている針である、請求項1に記載の方法。
- 前記針が、ガラス、金、タングステン、PMMA、ポリスチレン、PVC、およびシリコンからなる群から選択される物質で構成されている、請求項14に記載の方法。
- 前記第1の被膜が、PMMA、ポリスチレン、PVB、およびオリゴヌクレオチドからなる群から選択される化合物である、請求項14に記載の方法。
- 前記針が、DNAに結合しない第2の被膜で機能化されている、請求項14に記載の方法。
- 前記第2の被膜が、オクタンチオール、ヘキサンチオール、ノナンチオール、デカンチオール、およびセプタンチオールからなる群から選択される化合物である、請求項17に記載の方法。
- 前記針の先端が、約200nm未満の曲率半径を有する、請求項14に記載の方法。
- 前記針が、約1ナノメートル/秒〜約100メートル/秒の範囲の速さで、前記溶液の中へ、および前記溶液の外へ移動される、請求項14に記載の方法。
- 前記針が、約1Å〜約20μmの範囲の深度で前記溶液に進入する、請求項14に記載の方法。
- 前記造影剤が高Z原子を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記造影剤が、Os−bipy、酢酸第二水銀、または白金ジメチルスルホキシドである、請求項22に記載の方法。
- 前記造影剤が高Z原子クラスター標識である、請求項1に記載の方法。
- 前記固着ステップが、シェルフスレッディングを使用することにより画像化基板に前記標識DNAポリマー鎖を固着させることを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記固着ステップが、少なくとも1つの標識DNAポリマー鎖を、シェルフスレッディングを使用することにより支持基板に付着させ、その後、転写プリントを使用することにより、前記支持基板上の前記標識DNAポリマー鎖を画像化基板に移動させることを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記固着ステップが、ギャップスレッディングを使用することにより支持基板に前記標識DNAポリマー鎖を付着させることを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記固着ステップが、前記標識DNAポリマー鎖を、ギャップスレッディングを使用することにより支持基板に付着させ、その後、スワイププリントを使用することにより、前記支持基板上の前記標識DNAポリマー鎖を画像化基板に移動させることを含む、請求項1に記載の方法。
- 複数の個々のDNAポリマー鎖が、空間に延伸され、基板上に固着され、および各鎖が画像化される、請求項1に記載の方法。
- 前記複数のDNAポリマー鎖が、平行鎖のアレイとして前記基板上に配置される、請求項29に記載の方法。
- ステップ(a)の前に、同一個体に由来する複数のDNAポリマー鎖を含む溶液を、少なくとも2つの亜試料に分割し、DNAポリマー鎖が異なる塩基特異性または選択性で標識されるように前記亜試料を処理するステップと、
ステップ(g)の後で、前記DNAポリマーの複数の鎖の前記画像化ステップから得られたデータをコンパイルして、配列情報を取得するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。 - 核酸配列情報を取得するための方法であって、複数の標識核酸鎖の各々の、連続した少なくとも1000塩基の領域内の標識塩基および未標識塩基の位置を、電子顕微鏡によって決定することを含む方法。
- 前記位置が、連続した少なくとも1000塩基について決定される、請求項32に記載の方法。
- 前記位置が、核酸鎖の連続した少なくとも10,000塩基について決定される、請求項32に記載の方法。
- 少なくとも20個の個々の鎖の標識塩基および未標識塩基の位置が決定される、請求項32に記載の方法。
- 少なくとも100個の個々の鎖の標識塩基および未標識塩基の位置が決定される、請求項32に記載の方法。
- 少なくとも1000個の個々の鎖の標識塩基および未標識塩基の位置が決定される、請求項32に記載の方法。
- 少なくとも10,000個の個々の鎖の標識塩基および未標識塩基の位置が決定される、請求項32に記載の方法。
- 位置が、核酸鎖の連続した少なくとも200塩基の異標識核酸ポリマー鎖について決定される、請求項35に記載の方法。
- 位置が、核酸鎖の連続した少なくとも500塩基の異標識核酸ポリマー鎖について決定される、請求項35に記載の方法。
- 位置が、核酸鎖の連続した少なくとも10,000塩基の異標識核酸ポリマー鎖について決定される、請求項35に記載の方法。
- 前記核酸鎖が、伸長時に少なくとも約100μmの長さを有する、請求項32に記載の方法。
- 前記核酸鎖がDNA配列である、請求項32に記載の方法。
- 前記DNAが一本鎖である、請求項43に記載の方法。
- 前記核酸が、塩基間が3Å〜約7Åの範囲の塩基間間隔を有する、請求項32に記載の方法。
- 前記核酸が、約5Åの塩基間間隔を有する、請求項45に記載の方法。
- 少なくとも1つの核酸鎖の、基板上への配置を制御するための方法であって、
複数の核酸鎖を含有する溶液を準備するステップと、
針の先端を前記溶液の中に挿入するステップと、
複数の核酸鎖を含有する前記溶液から前記針の先端を引き出し、前記針の先端が、核酸に結合する第1の被膜で機能化されているステップと、
前記核酸の単一鎖が空気/溶媒界面と前記針の各先端との間に係留されるように前記核酸鎖を何もない空間に延伸させるステップと、
少なくとも1つの延伸された核酸鎖を基板に付着させるステップとを含む方法。 - 前記浸漬ステップの前記針が、ガラス、金、タングステン、PMMA、ポリスチレン、PVC、およびシリコンからなる群から選択される物質で作られている、請求項47に記載の方法。
- 前記第1の被膜が、PMMA、ポリスチレン、PVB、およびオリゴヌクレオチドからなる群から選択される化合物である、請求項47に記載の方法。
- 前記針が、核酸に結合しない第2の被膜で機能化されている、請求項47に記載の方法。
- 前記第2の被膜が、オクタンチオール、ヘキサンチオール、ノナンチオール、デカンチオール、およびセプタンチオールからなる群から選択される化合物である、請求項50に記載の方法。
- 前記浸漬ステップの前記針の先端が、約200nm未満の曲率半径を有する、請求項47に記載の方法。
- 前記浸漬ステップの前記針の先端が、約1nm/s〜約100m/sの速さで、前記溶液に進入しおよび前記溶液から引き出される、請求項47に記載の方法。
- 前記浸漬ステップの前記針の先端が、約10nm〜約20nmの範囲の深度で前記溶液に進入する、請求項47に記載の方法。
- 前記浸漬ステップの前記針が、単一のナノポジショナー駆動支持体に設置されている、請求項47に記載の方法。
- 複数の針が、ナノポジショナー駆動支持体と同時に前記溶液に挿入される、請求項47に記載の方法。
- 前記核酸が高分子量DNAである、請求項47に記載の方法。
- 前記延伸ステップが、その結果として前記核酸鎖に一定した塩基間間隔をもたらす、請求項47に記載の方法。
- 前記塩基間間隔が約3Å〜約7Åの範囲にある、請求項58に記載の方法。
- 前記塩基間間隔および標識間間隔が約5Åである、請求項59に記載の方法。
- 前記延伸ステップの前記核酸が、約100μmの長さに延伸される、請求項47に記載の方法。
- 前記基板に付着させた少なくとも2つの核酸鎖が、実質的に互いに平行に配向される、請求項47に記載の方法。
- 前記付着ステップが、シェルフスレッディングを使用して、前記少なくとも1つの核酸鎖を前記基板に付着させることを含む、請求項47に記載の方法。
- 前記付着ステップが、ギャップスレッディングを使用して、前記少なくとも1つの核酸鎖を前記基板に付着させることを含む、請求項47に記載の方法。
- 前記付着ステップの前記基板が画像化基板である、請求項47に記載の方法。
- 前記付着ステップの前記基板が支持基板である、請求項47に記載の方法。
- 複数の核酸ポリマー鎖を含有する液体と、
ツールと、
第1の端部が前記液体中にあり、第2の端部が前記ツールに結合している単一核酸ポリマー鎖とを含み、前記単一核酸ポリマー鎖の少なくとも一部分が、前記ツールと前記液体との間の空間に係留される製造品。 - 前記塩基の塩基間間隔が一定になるように、前記核酸ポリマー鎖の塩基が伸長される、請求項67に記載の製造品。
- 前記塩基間間隔が3Å〜約7Åの塩基間の範囲にある、請求項68に記載の製造品。
- 前記核酸ポリマー鎖が、係留領域で線形になるように伸長されている、請求項68に記載の製造品。
- 空間に伸長された核酸鎖の一部分が、少なくとも約100μmの長さを有する、請求項67に記載の方法。
- 平面基板と、
前記平面基板上に配置された少なくとも1つの伸長された核酸ポリマー鎖とを含み、前記少なくとも1つの伸長された核酸ポリマー鎖が、約1000塩基対の長さにわたって一定した塩基間間隔を有する製造品。 - 前記基板が、PDMSブロック、PMAAブロック、薄膜、超平面シリコングリッド、画像化基板、支持基板、およびTEMグリッドからなる群から選択される、請求項72に記載の方法。
- 前記超平面シリコングリッドが、炭素薄膜、多孔性グリッド薄膜、または炭素の連続薄膜で被膜されている、請求項73に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの伸長された核酸ポリマーが前記平面基板と前記薄膜との間にはさまれるように、前記少なくとも1つの伸長された核酸ポリマーの上に配置された薄膜をさらに含む、請求項72に記載の製造品。
- 前記薄膜が、炭素、ベリリウム、または低Z元素で構成されている、請求項75に記載の製造品。
- 前記少なくとも1つの延伸された核酸鎖の塩基間間隔が、3Å〜約7Åの範囲にある、請求項72に記載の製造品。
- 前記平面基板が、PDMS、炭素、ホウ素、リチウム、ベリリウム、アルミニウム、窒化物、酸化窒化物、およびそれらの組合せからなる群から選択される物質で構成されている、請求項72に記載の製造品。
- 前記少なくとも1つの核酸ポリマー酸鎖が、少なくとも1つの高Z標識化合物で標識されている、請求項72に記載の製造品。
- 前記高Z原子が、オスミウム、水銀、および白金からなる群から選択される、請求項79に記載の製造品。
- 前記基板上に配置された複数の伸長された核酸鎖を含み、前記鎖が実質的に互いに平行である、請求項72に記載の製造品。
- 前記複数の伸長された核酸鎖が、約1×106個の核酸鎖を含む、請求項81に記載の製造品。
- 前記少なくとも1つの伸長された核酸鎖が、少なくとも約2μmの長さに延伸される、請求項72に記載の製造品。
- メモリに保存された核酸配列を分析することを含み、前記配列が請求項1に記載の方法によって決定されていた方法。
- 前記核酸配列がヒト対象のゲノム配列である、請求項84に記載の方法。
- 前記分析が、1つまたは複数の一塩基多型の存在または非存在、コピー数、変種、インデル、再編成、または全ゲノム比較の少なくとも1つを決定することを含む、請求項85に記載の方法。
- 前記メモリが、ハードディスクまたはフロッピーディスク、光学媒体、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、半導体媒体、およびフラッシュメモリからなる群から選択される磁気媒体である、請求項84に記載の方法。
- 遠位端部と、
近位端部と、
その間に伸長しており、前記遠位近位端部および前記近位端部と流体連通しているシャフトとを含み、前記近位端部が、約200nm未満の曲率半径を有する先端部材を含み、前記先端部材が、核酸の端部に結合する化合物で機能化されている針。 - 核酸に結合するための親和性を有していない第2の化合物で被膜されている、請求項88に記載の針。
- 前記先端部材が、PMMA、ポリスチレン、PVB、シリル化、およびオリゴヌクレオチドからなる群から選択される化合物で機能化されている、請求項88に記載の針。
- 前記核酸が一本鎖DNAである、請求項88に記載の針。
- ガラス、金、タングステン、PMMA、ポリスチレン、PVC、およびシリコンからなる群から選択される化合物で構成されている、請求項88に記載の針。
- 単一のナノポジショナー駆動支持体に設置されている、請求項88に記載の針。
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