6.詳細な説明
6.1 定義
本明細書において用いる場合、以下の用語は、以下の意味を有すると解釈する。
「ケトレダクターゼ」および「KRED」は、カルボニル基をその対応するアルコールに還元する酵素能力を有するポリペプチドを指すために、本明細書では交換可能に用いている。より具体的には、本発明のケトレダクターゼポリペプチドは、上記の式(I)の化合物を上記の式(II)の対応する生成物に立体選択的に還元することができる。前記ポリペプチドは、還元剤として補因子である還元ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)または還元ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)を代表的に利用する。本明細書において用いる場合のケトレダクターゼは、天然由来(野生型)ケトレダクターゼ、ならびに人間の操作によって生成された非天然由来の操作されたポリペプチドを含む。
「コーディング配列」は、タンパク質のアミノ酸配列をコードする、核酸のその部分(例えば、遺伝子)を指す。
「天然由来の」または「野生型」は、自然界で見つけられる形態を指す。例えば、天然由来または野生型ポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列は、自然界の源から単離することができ、人間の操作によって故意に修飾されていない、生物体内に存在する配列である。
例えば細胞、核酸またはポリペプチドに関して用いるときの「組換え体」は、そうしなければ自然界に存在しないであろう方法で修飾された、またはそれと同一のものであるが合成材料からおよび/もしくは組換え技術を用いる操作によって生産もしくは誘導された、材料、またはその材料の自然なもしくは天然の形態に対応する材料を指す。非限定的な例としては、数ある中でも、天然(非組換え)形態のその細胞内では見つけられない遺伝子を発現する組換え細胞、またはそうでなければ異なるレベルで発現される天然遺伝子を発現する組換え細胞が挙げられる。
「配列同一性百分率」および「相同性百分率」は、ポリヌクレオチドおよびポリペプチド間の比較を指すために本明細書では交換可能に用いており、これらは、ある比較ウインドウに関して2つの最適にアラインされた配列を比較することによって決定され、この場合、その比較ウインドウ内のポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列の部分は、それら2配列の最適なアラインメントのために、(付加または欠失を含まない)参照配列と比較して付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含むことがある。前記百分率は、同一核酸塩基またはアミノ酸残基が両方の配列内に出現する位置の数を決定して一致した位置の数を得、その一致した位置の数を比較ウインドウ内の全位置数で割り、その結果に100をかけて配列同一性百分率を得ることによって計算することができる。あるいは、前記百分率は、同一核酸塩基もしくはアミノ酸残基が両方の配列内に出現する位置または核酸塩基もしくはアミノ酸残基がギャップとアラインされる位置の数を決定して一致した位置の数を得、その一致した位置の数を比較ウインドウ内の全位置数で割り、その結果に100をかけて配列同一性百分率を得ることによって計算することができる。2つの配列をアラインするために利用できる多くの確立されたアルゴリズムがあることは当業者に理解される。比較のための最適な配列アラインメントは、例えば、SmithおよびWaterman,1981,Adv.Appl.Math.2:482の局所的相同性アルゴリズムによって、NeedlemanおよびWunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443の相同性アラインメントアルゴリズムによって、PearsonおよびLipman,1988,Proc.Natl.Acad.Sci.USA85:2444の類似性探索法によって、これらのアルゴリズム(GCG Wisconsin Software Packageの中のGAP、BESTFIT、FASTA、およびTFASTA)のコンピュータでの実施によって、または目視検査(一般に、Current Protocols in Molecular Biology,F.M.Ausubelら編,Current Protocols,Greene Publishing Associates,Inc.とJohn Wiley & Sons,Inc.との合同ベンチャー(1995年補遺)(Ausubel)参照)によって行うことができる。配列同一性パーセントおよび配列類似性パーセントの決定に適するアルゴリズムの例は、BLASTおよびBLAST2.0アルゴリズムであり、これらは、それぞれ、Altschulら,1990,J.Mol.Biol.215:403−410およびAltschulら,1977,Nucleic Acids Res.3389−3402に記載されている。BLAST分析を行うためのソフトウェアは、米国国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information)ウェブサイトを通して公的に入手することができる。このアルゴリズムは、データベース配列内の同じ長さのワードとアラインしたときある正の値の閾値スコアTと一致するまたはある正の値の閾値スコアTを満たす、クエリ配列中の長さWの短いワードを特定することによって、高いスコアになる配列の対(high scoring sequence pair)(HSP)を先ず特定することを含む。Tは、隣接ワードスコア閾値と呼ばれる(Altschulら、上記文献)。これらの最初の隣接ワードヒットは、それらを含むより長いHSPを見つける検索を開始するためのシードとしての役割を果たす。その後、累積アラインメントスコアを増加することができる限り、そのワードヒットをそれぞれの配列に沿って両方向に伸長する。累積スコアは、ヌクレオチド配列については、パラメータM(1対の一致残基に対する報酬スコア;常に、>0)およびN(不一致残基に対するペナルティスコア;常に、<0)を用いて計算する。アミノ酸配列については、スコアリング行列を用いて累積スコアを計算する。それぞれの方向におけるワードヒットの伸長は、累積アラインメントスコアがその最大達成値から量Xだけ落ちると;累積スコアが1つ以上の負のスコアの残基アラインメントの累積に起因してゼロ以下になると;またはいずれかの配列の末端に達すると、停止される。BLASTアルゴリズムパラメータW、TおよびXによって、アラインメントの感度および速度が決まる。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列について)は、デフォルトとして11のワード長(W)、10の期待値(E)、M=5、N=−4、および両鎖の比較を用いる。アミノ酸配列についてのBLASTPプログラムは、デフォルトとして3のワード長(W)、10の期待値(E)、およびBLOSUM62スコアリング行列を用いる(HenikoffおよびHenikoff,1989,Proc Natl Acad Sci USA 89:10915参照)。配列アラインメントおよび配列同一%の例示的判定には、用意されたデフォルトパラメータを用いて、GCG Wisconsin Software package(ウィスコンシン州、マディソンのAccelrys)の中のBESTFITまたはGAPプログラムを利用することができる。
「参照配列」は、配列比較のための基準として用いられる規定された配列を指す。参照配列は、より大きな配列のサブセット、例えば、完全長遺伝子またはポリペプチド配列のセグメントである場合もある。一般に、参照配列は、少なくとも20ヌクレオチドもしくはアミノ酸残基の長さ、少なくとも25残基の長さ、少なくとも50残基の長さ、または核酸もしくはポリペプチドの完全長である。2つのポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、それぞれ、(1)2つの配列間に類似した配列(すなわち、その完全配列の一部分)を含むことがあり、ならびに(2)2つの配列間に互いに異なる配列をさらに含むことがあるので、2つ(またはそれ以上)のポリヌクレオチドまたはポリペプチド間の配列比較は、「比較ウインドウ」に関して2つのポリヌクレオチドの配列を比較して局所的な配列類似性領域を特定し、比較することによって、代表的に行われる。
一部の実施形態において、「参照配列」は、一次アミノ酸配列に基づく場合があり、この場合の参照配列は、その一次配列内に1つ以上の変更を有し得る配列である。例えば、「X190に対応する残基にプロリンを有する配列番号4に基づく」参照配列は、配列番号4のX190における対応する残基がプロリンに変更された参照配列を指す。
「比較ウインドウ」は、配列を少なくとも20の連続するヌクレオチドまたはアミノ酸の参照配列と比較することができ、且つ、その比較ウインドウ内の配列の一部分が、2つの配列の最適なアラインメントのために、(付加または欠失を含まない)参照配列と比較して20パーセント以下の付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含むことがある、少なくとも約20の連続するヌクレオチド位置またはアミノ酸残基の概念上のセグメントを指す。比較ウインドウは、20連続残基より長いことがあり、場合によっては、30、40、50、100、またはそれより長いウインドウを含む。
「実質的同一性」は、少なくとも20の残基位置の比較ウインドウに関して、多くの場合、少なくとも30〜50残基のウインドウに関して参照配列を比較すると、少なくとも80パーセントの配列同一性、少なくとも85パーセントの同一性および89から95パーセントの配列同一性、より普通には少なくとも99パーセントの配列同一性を有する、ポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列を指し、この場合の配列同一性百分率は、その比較ウインドウに関して参照配列とその参照配列の総計20パーセント以下になる欠失または付加を含む配列とを比較することによって計算される。ポリペプチドに適用される特定の実施形態において、用語「実質的な同一性」は、デフォルトギャップ重みづけを用いてプログラムGAPまたはBESTFITなどによって最適にアラインしたとき、2つのポリペプチド配列が、少なくとも80パーセントの配列同一性、好ましくは、少なくとも89パーセントの配列同一性、少なくとも95パーセントの配列同一性またはそれ以上(例えば、99パーセントの配列同一性)を共有することを意味する。好ましくは、同一でない残基位置は、保存的アミノ酸置換により異なる。
所与のアミノ酸またはポリヌクレオチド配列の番号付けに関連して用いるときの「に対応する」、「への参照」または「基準として」は、その所与のアミノ酸またはポリヌクレオチド配列を参照配列と比較するときのその指定参照配列の残基の番号付けを指す。言い換えると、所与のポリマーの残基数または残基位置は、その所与のアミノ酸またはポリヌクレオチド配列内の残基の実際の数値の位置によってではなく参照配列を基準にして指定される。例えば、所与のアミノ酸配列、例えば操作されたケトレダクターゼのもの、と参照配列とを、ギャップを導入してそれら2配列間の残基一致を最適化することによって、アラインすることができる。これらの場合では、ギャップは存在するが、アラインした参照配列を基準にしてその所与のアミノ酸またはポリヌクレオチド配列内の残基の番号付けを行う。
「立体選択性」は、化学反応または酵素的反応における1つの立体異性体の別のものに勝る優先的形成を指す。立体選択性は、部分的である場合があり、この場合は1つの立体異性体の形成が他のものより有利であり、または完全であることもあり、この場合は1つだけの立体異性体が形成される。立体異性体がエナンチオマーであるとき、その立体選択性はエナンチオ選択性と呼ばれ、これは、一方のエナンチオマーの両方の合計中の分率である(代表的に、百分率として報告される)。それは、当該技術分野では、一般に、代替的に、式[主エナンチオマー−副エナンチオマー]/[主エナンチオマー+副エナンチオマー]に従ってそれから算出されるエナンチオマー過剰率(e.e.)として(代表的に、百分率として)報告される。立体異性体が、ジアステレオマーである場合、その立体選択性は、ジアステレオ選択性とも呼ばれ、これは、2つのジアステレオマーの混合物中の1つのジアステレオマーの分率であり(代表的に、百分率で報告される)、あるいはジアステレオ過剰率(d.e.)として一般的に報告されるエナンチオマー過剰率およびジアステレオ過剰率は、立体異性体過剰率の型である。
「高立体選択的」は、少なくとも約99%の立体異性体過剰率で基質を対応する(S)−生成物に変換または還元することができるケトレダクターゼポリペプチドを指す。
「立体特異性」は、一つの立体異性体から別の立体異性体への化学的反応または酵素的反応における優先的な変換を指す。立体異性体特異性は部分的であり得る(一つの立体異性体の変換が、他の立体異性体の変換よりも好まれる)か、あるいは完全であり得る(一つの立体異性体のみが変換される)。
「化学選択性」は、一つの生成物から別の生成物への化学的反応または酵素的反応における優先的な形成を指す。
「改善された酵素特性」は、参照ケトレダクターゼと比較して何らかの酵素特性の改善を示すケトレダクターゼポリペプチドを指す。本明細書に記載する操作されたケトレダクターゼポリペプチドについて、その比較は、一般に、野生型ケトレダクターゼ酵素に対して行われるが、一部の実施形態では、その参照ケトレダクターゼが、別の改善された操作されたケトレダクターゼである場合もある。改善が望ましい酵素特性としては、酵素活性(基質の変換パーセントによって表すことができる)、熱安定性、溶媒溶解性、pH活性プロフィール、補因子要件、阻害因子(例えば、生成物阻害)に対する不応性、立体特異性、および立体選択性(エナンチオ選択性を含む)が挙げられるが、これらに限定されない。
「増大された酵素活性」は、操作されたケトレダクターゼポリペプチドの改善された特性を指し、参照ケトレダクターゼ酵素と比較して比活性(例えば生成される生成物/時間/タンパク質重量)の増加、または基質の生成物への変換パーセント(例えば、指定量のKREDの使用による指定時間内の生成物への基質の出発量の変換パーセント)の増加がその代表であり得る。酵素活性を判定するための例示的方法は、実施例に提供する。Km、Vmaxまたはkcatの古典的酵素特性を含めて、その変化が増加された酵素活性につながり得る酵素活性に関するいずれの特性も対象となり得る。酵素活性の改善は、対応する野生型ケトレダクターゼ酵素の酵素活性の約1.5倍から、2倍ほどにもなる場合がある。天然由来のケトレダクターゼまたはそのケトレダクターゼポリペプチドが誘導された別の操作されたケトレダクターゼより5倍、10倍、20倍、25倍、50倍、75倍、100倍、またはそれより大きい酵素活性。特定の実施形態において、前記操作されたケトレダクターゼ酵素は、親ケトレダクターゼ酵素のものより1.5から50倍、1.5から100倍大きい範囲の改善された酵素活性を示す。いずれの酵素の活性も、その触媒回転速度が基質(任意の必要補因子を含む)の拡散速度を超えることができないように、拡散制限されることは、当業者には理解される。その拡散限界、すなわちkcat/Km、の理論的最大値は、一般に、約108から109(M−1 s−1)である。それ故、ケトレダクターゼの酵素活性のいずれの改善も、そのケトレダクターゼ酵素による作用を受ける基質の拡散速度に関連した上限を有する。ケトレダクターゼ活性は、ケトレダクターゼを測定するために用いられる標準的なアッセイのいずれか1つ、例えば、その酸化とケトンのアルコールへの付随的還元に起因する、NADPHの吸光度もしくは蛍光の減少によって、または結合アッセイにおいて生成される生成物によって、測定することができる。酵素活性の比較は、本明細書中で詳細にさらに説明するような、酵素の規定された調製、設定条件下での規定されたアッセイ、および1つ以上の規定された基質を用いて行われる。一般に、溶解産物を比較するとき、宿主細胞によって生産されるおよび溶解産物中に存在する酵素の量の変化を最小にするために同一の発現系および同一の宿主細胞を使用するばかりでなく、アッセイする細胞の数およびタンパク質の量も決定する。
「変換」は、基質の対応する生成物への酵素的還元を指す。「変換パーセント」は、ある期間内に指定条件下で生成物に還元される基質のパーセントを指す。従って、ケトレダクターゼポリペプチドの「酵素活性」または「活性」は、基質の生成物への「変換パーセント」として表すことができる。
「熱安定性」は、ある期間(例えば、0.5〜24時間)、高温(例えば、40〜80℃)への暴露後、未処理の酵素と比較して同様の活性(例えば、60%から80%より多く)を維持するケトレダクターゼポリペプチドを指す。
「溶媒安定性」は、ある期間(例えば、0.5〜24時間)、様々な濃度(例えば、5〜99%)の溶媒(例えば、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、アセトン、トルエン、酢酸ブチル、メチルtert−ブチルエーテルなど)への暴露後、未処理の酵素と比較して同様の活性(例えば、60%から80%より多く)を維持するケトレダクターゼポリペプチドを指す。
「pH安定性」は、ある期間(例えば、0.5〜24時間)、高いまたは低いpH(例えば、4.5〜6または8から12)への暴露後、未処理の酵素と比較して同様の活性(例えば、60%から80%より多く)を維持するケトレダクターゼポリペプチドを指す。
「熱および溶媒安定性」は、熱安定性でもあり、溶媒安定性でもある、ケトレダクターゼポリペプチドを指す。
操作されたケトレダクターゼ酵素に関連して本明細書において用いる場合の「から誘導される」は、その操作の基礎になった、元のケトレダクターゼ酵素、および/またはそのようなケトレダクターゼ酵素をコードする遺伝子を特定する。例えば、配列番号90の操作されたケトレダクターゼ酵素は、配列番号4のLactobacillus kefirケトレダクターゼ酵素をコードする遺伝子を何世代にもわたって人工的に進化させることによって得られた。従って、この操作されたケトレダクターゼ酵素は、配列番号4の野生型ケトレダクターゼ「から誘導される」。
「親水性アミノ酸または残基」は、Eisenbergら,1984,J.Mol.Biol.179:125−142の正規化コンセンサス疎水性尺度に従ってゼロ未満の疎水性を示す側鎖を有するアミノ酸または残基を指す。遺伝子コード化された親水性アミノ酸としては、L−Thr(T)、L−Ser(S)、L−His(H)、L−Glu(E)、L−Asn(N)、L−Gln(Q)、L−Asp(D)、L−Lys(K)およびL−Arg(R)が挙げられる。
「酸性アミノ酸または残基」は、そのアミノ酸がペプチドまたはポリペプチドに含まれているときに約6未満のpK値を示す側鎖を有する親水性アミノ酸または残基を指す。酸性アミノ酸は、ヒドロニウムイオン喪失のため、生理学的pHで負の電荷を有する側鎖を代表的に有する。遺伝子コード化された酸性アミノ酸としては、L−Glu(E)およびL−Asp(D)が挙げられる。
「塩基性アミノ酸または残基」は、そのアミノ酸がペプチドまたはポリペプチドに含まれているときに約6より大きいpK値を示す側鎖を有する親水性アミノ酸または残基を指す。塩基性アミノ酸は、水素イオンとの会合のため、生理学的pHで正の電荷を有する側鎖を代表的に有する。遺伝子コード化された塩基性アミノ酸としては、L−Arg(R)およびL−Lys(K)が挙げられる。
「極性アミノ酸または残基」は、生理学的pHで電荷を有さない側鎖を有するが、2個の原子によって共同で共有される電子対がそれらの原子のうちの1つによってより近くに保持される少なくとも1つの結合を有する、親水性アミノ酸または残基を指す。遺伝子コード化された極性アミノ酸としては、L−Asn(N)、L−Gln(Q)、L−Ser(S)およびL−Thr(T)が挙げられる。
「疎水性アミノ酸または残基」は、Eisenbergら,1984,J.Mol.Biol.179:125−142の正規化コンセンサス疎水性尺度に従ってゼロより大きい疎水性を示す側鎖を有するアミノ酸または残基を指す。遺伝子コード化された疎水性アミノ酸としては、L−Pro(P)、L−Ile(I)、L−Phe(F)、L−Val(V)、L−Leu(L)、L−Trp(W)、L−Met(M)、L−Ala(A)およびL−Tyr(Y)が挙げられる。
「芳香族アミノ酸または残基」は、少なくとも1つの芳香族またはヘテロ芳香族環を含む側鎖を有する、親水性または疎水性アミノ酸または残基を指す。遺伝子コード化された芳香族アミノ酸としては、L−Phe(F)、L−Tyr(Y)およびL−Trp(W)が挙げられる。そのヘテロ芳香族窒素原子のpKaのせいでL−His(H)は、時として、塩基性残基として分類され、またはその側鎖がヘテロ芳香族環を含むので芳香族残基として分類されるが、本明細書では、ヒスチジンを親水性残基として、または「拘束残基」(下記参照)として分類する。
「拘束アミノ酸または残基」は、拘束された幾何学的配置を有する、アミノ酸または残基を指す。本明細書において、拘束残基としては、L−pro(P)およびL−his(H)が挙げられる。ヒスチジンは、比較的小さいイミダゾール環を有するため、拘束された幾何学的配置を有する。プロリンは、これも5員環を有するため、拘束された幾何学的配置を有する。
「非極性アミノ酸または残基」は、生理学的pHで電荷を有さない側鎖を有し、且つ、2個の原子によって共同で共有される電子対がそれら2個の原子それぞれによってほぼ同等に保持される結合を有する(すなわち、側鎖が非極性である)、疎水性アミノ酸または残基を指す。遺伝子コード化された非極性アミノ酸としては、L−Gly(G)、L−Leu(L)、L−Val(V)、L−Ile(I)、L−Met(M)およびL−Ala(A)が挙げられる。
「脂肪族アミノ酸または残基」は、脂肪族炭化水素側鎖を有する、疎水性アミノ酸または残基を指す。遺伝子コード化された脂肪族アミノ酸としては、L−Ala(A)、L−Val(V)、L−Leu(L)およびL−Ile(I)が挙げられる。
「システイン」またはL−Cys(C)は、他のL−Cys(C)アミノ酸または他のスルファニル含有もしくはスルフヒドリル含有アミノ酸とジスルフィド架橋を形成することができる点で独特である。「システイン様残基」は、システイン、およびジスルフィド架橋の形成に利用できるスルフヒドリル部分を含有する他のアミノ酸を含む。L−Cys(C)(および−SH含有側鎖を有する他のアミノ酸)が、還元された遊離−SH形態または酸化されたジスルフィド架橋形態のいずれかでペプチド中に存在できることが、L−Cys(C)がペプチドに正味の疎水性をもたらすのか、親水性をもたらすのかに影響を及ぼす。L−Cys(C)は、Eisenbergの正規化コンセンサス尺度(Eisenbergら,1984、上記文献)に従って0.29の疎水性を示すが、本発明の開示のために、L−Cys(C)がそれ独自の独特な群に類別されることは理解されるべきである。
「小アミノ酸または残基」は、合計3個以下の炭素および/またはヘテロ原子(α−炭素および水素を除く)から構成される側鎖を有するアミノ酸または残基を指す。小アミノ酸または残基は、上の定義に従って、脂肪族、非極性、極性または酸性小アミノ酸または残基としてさらに類別することができる。遺伝子コード化された小アミノ酸としては、L−Ala(A)、L−Val(V)、L−Cys(C)、L−Asn(N)、L−Ser(S)、L−Thr(T)およびL−Asp(D)が挙げられる。
「ヒドロキシル含有アミノ酸または残基」は、ヒドロキシル(−OH)部分を含有するアミノ酸を指す。遺伝子コード化されたヒドロキシル含有アミノ酸としては、L−Ser(S)、L−Thr(T)およびL−Tyr(Y)が挙げられる。
「保存的」アミノ酸置換または突然変異は、類似した側鎖を有する残基の交換可能性を指し、従って、アミノ酸の同じまたは類似した規定されたクラスの中のアミノ酸でのポリペプチド内のアミノ酸の置換を代表的に含む。しかし、本明細書において用いる場合、一部の実施形態において、保存的突然変異は、その保存的突然変異が、代わりに、脂肪族残基から脂肪族残基、非極性残基から非極性残基、極性残基から極性残基、酸性残基から酸性残基、塩基性残基から塩基性残基、芳香族残基から芳香族残基、または拘束残基から拘束残基への置換であり得る場合、親水性残基から親水性残基、疎水性残基から疎水性残基、ヒドロキシル含有残基からヒドロキシル含有残基、または小残基から小残基への置換を含まない。さらに、本明細書において用いる場合、A、V、L、またはIは、別の脂肪族残基または別の非極性残基のいずれかに保存的に突然変異させることができる。下の表1は、例示的保存的置換を示すものである。
「非保存的置換」は、有意に異なる側鎖特性を有するアミノ酸でのポリペプチド内のアミノ酸の置換または突然変異を指す。非保存的置換は、上に列挙した規定された群内ではなく、群間でのアミノ酸を用いるものであり得る。1つの実施形態において、非保存的突然変異は、(a)置換領域内のペプチド骨格の構造(例えば、グリシンの代わりにプロリン)(b)電荷もしくは疎水性、または(c)側鎖の嵩に影響を及ぼす。
「欠失」は、参照ポリペプチドからの1つ以上のアミノ酸の除去によるポリペプチドへの修飾を指す。欠失は、操作されたケトレダクターゼ酵素の酵素活性を維持しながらおよび/または改善された特性を維持しながらの、そのポリペプチドを構成する1つ以上のアミノ酸、2つ以上のアミノ酸、5つ以上のアミノ酸、10以上のアミノ酸、15以上のアミノ酸、または20以上のアミノ酸、総アミノ酸数の10%以下、総アミノ酸数の20%以下、または総アミノ酸数の30%以下の除去を含むことができる。欠失は、ポリペプチドの内部に関する場合があり、および/または末端部分に関する場合がある。様々な実施形態において、欠失は、連続セグメントを含み得、または非連続的である場合がある。
「挿入」は、参照ポリペプチドからの1つ以上のアミノ酸の付加によるポリペプチドへの修飾を指す。一部の実施形態において、前記改善された操作されたケトレダクターゼ酵素は、天然由来のケトレダクターゼポリペプチドへの1つ以上のアミノ酸の挿入、ならびに他の改善されたケトレダクターゼポリペプチドへの1つ以上のアミノ酸の挿入を含む。挿入は、ポリペプチドの内部でのものである場合があり、またはカルボキシもしくはアミノ末端へのものである場合がある。本明細書において用いる場合の挿入物は、当該技術分野において公知であるような融合タンパク質を含む。前記挿入物は、アミノ酸の連続セグメントである場合があり、または天然由来ポリペプチド内での1つ以上のアミノ酸によって隔てられている場合がある。
本明細書中で用いられる「フラグメント」は、アミノ末端および/またはカルボキシ末端の欠失を有するが、残りのアミノ酸配列はその配列の対応する位置と同じである、ポリペプチドを指す。フラグメントは、少なくとも14アミノ酸長、少なくとも20アミノ酸長、少なくとも50アミノ酸長またはそれ以上で、配列番号2、配列番号4、または配列番号14の天然に存在する完全長ケトレダクターゼポリペプチドの70%、80%、90%、95%、98%および99%までであり得る。
「単離されたポリペプチド」は、本来それに随伴する他の不純物、例えばタンパク質、脂質およびポリヌクレオチド、から実質的に分離されているポリペプチドを指す。この用語は、それらの自然発生環境または発現系(例えば、宿主細胞またはインビトロ合成)から除去または精製されたポリペプチドを包含する。前記改善されたケトレダクターゼ酵素は、細胞内に存在することもあり、細胞の培地に中に存在することもあり、または溶解産物もしくは単離された製剤などの様々な形態で調製することができる。従って、一部の実施形態において、前記改善されたケトレダクターゼ酵素は、単離されたポリペプチドであり得る。
「実質的に純粋なポリペプチド」は、そのポリペプチド種が、存在する優勢な種である(すなわち、molまたは重量ベースで、それがその組成物中のいずれの他の個々の高分子種よりも豊富である)組成物を指し、一般に、対象種がモルまたは重量%でその存在する高分子種の少なくとも約50パーセントを構成する場合には実質的に精製されている組成物である。一般に、実質的に純粋なケトレダクターゼ組成物は、その組成物中に存在するすべての高分子種のモルまたは重量%で約60%以上、約70%以上、約80%以上、約90%以上、約95%以上、および約98%以上を構成する。一部の実施形態において、対象種は、その組成物が単一の高分子種から本質的に成る、本質的均質(すなわち、従来の検出方法によってその組成物中で汚染種を検出できない)へと精製される。溶媒種、小分子(<500ダルトン)、および元素イオン種は、高分子種とはみなされない。一部の実施形態において、単離された改善されたケトレダクターゼポリペプチドは、実質的に純粋なポリペプチド組成物である。
「ストリンジェントハイブリダイゼーション」は、核酸ハイブリッドが安定している条件を指すために本明細書では用いる。当業者には公知であるように、ハイブリッドの安定性は、そのハイブリッドの融解温度(Tm)に反映される。一般に、ハイブリッドの安定性は、イオン強度、温度、G/C含有率、およびカオトロピック剤の存在の関数である。ポリヌクレオチドのTm値は、融解温度の公知予測方法を用いて計算することができる(例えば、Baldinoら,1989,Methods Enzymology 168:761−777;Boltonら,1962,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 48:1390;Bresslauerら,1986,Proc.Natl.Acad.Sci USA 83:8893−8897;Freierら,1986,Proc.Natl.Acad.Sci USA 83:9373−9377;Kierzekら,Biochemistry 25:7840−7846;Rychlikら,1990,Nucleic Acids Res 18:6409−6412(erratum,1991,Nucleic Acids Res 19:698);Sambrookら,上記文献;Suggsら,1981,In Developmental Biology Using Purified Genes(Brownら編),pp.683−693,Academic Press;およびWetmur,1991,Crit Rev Biochem Mol Biol 26:227−259参照;すべての出版物は、参照により本明細書に援用されている)。一部の実施形態において、ポリヌクレオチドは、本明細書に開示するポリペプチドをコードし、ならびに規定された条件下、例えば中ストリンジェントまたは高ストリンジェント条件下で、本開示の操作されたケトレダクターゼ酵素をコードする配列の補体にハイブリダイズする。
「ハイブリダイゼーションストリンジェンシー」は、核酸のハイブリダイゼーションにおけるハイブリダイゼーション条件、例えば洗浄条件に関する。一般に、ハイブリダイゼーション反応は、より低いストリンジェンシーの条件下で行われ、その後、様々だがより高いストリンジェンシーの洗浄が行われる。用語「中ストリンジェントハイブリダイゼーション」は、標的DNAが、その標的DNAとの約60%の同一性、好ましくは約75%の同一性、約85%の同一性と、標的ポリヌクレオチドとの約90%より高い同一性とを有する相補的核酸に結合できる条件を指す。例示的中ストリンジェント条件は、50%ホルムアミド、5×デンハルト溶液、5×SSPE、0.2% SDS中、42℃でのハイブリダイゼーション、その後、0.2×SSPE、0.2% SDS中、42℃での洗浄に相当する条件である。「高ストリンジェンシーハイブリダイゼーション」は、規定されたポリヌクレオチド配列についての溶解条件のもとで決定されるような熱融解温度Tmから約10℃またはそれより低い条件を一般に指す。一部の実施形態において、高ストリンジェンシー条件は、0.018M NaCl中、65℃で安定なハイブリッドを形成する核酸配列のみのハイブリダイゼーションを可能にする条件を指す。(すなわち、ハイブリッドが0.018M NaCl中、65℃で不安定な場合、それは、ここで考えられる場合には高ストリンジェンシー条件下で不安定であある)。高ストリンジェンシー条件は、例えば、50%ホルムアルデヒド、5×デンハルト溶液、5×SSPE、0.2% SDS中、42℃でのハイブリダイゼーション、その後、0.1×SSPE、および0.1%SDS中、65℃での洗浄に相当する条件によって規定され得る。別の高ストリンジェンシー条件は、0.1%(w:v)SDSを含有する5×SSC中、65℃でのハイブリダイゼーション、および0.1%SDSを含有する0.1×SSC中、65℃での洗浄に相当する条件でのハイブリダイゼーションである。他の高ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件、ならびに中ストリンジェント条件は、上で引用した参考文献に記載されている。
「異種」ポリヌクレオチドは、実験技術によって宿主細胞に導入される任意のポリヌクレオチドを指し、および宿主細胞から除去され、実験操作に付され、その後、宿主細胞に再び導入されるポリヌクレオチドを含む。
「コドン最適化される」は、そのコードされたタンパク質がその対象生物において効率的に発現されるように、タンパク質をコードするポリヌクレオチドのコドンを特定の生物において優先的に用いられるものに変更することを指す。遺伝子コードは、大部分のアミノ酸が、「シノニム」または「同義」コドンと呼ばれる幾つかのコドンによって表される点で縮重しているが、特定の生物によるコドン使用頻度が無作為でなく、特定のコドントリプレット偏ることは周知である。このコドン使用頻度の偏りは、所定の遺伝子、共通の機能または先祖起源の遺伝子、低コピー数タンパク質に対して高度に発現されるタンパク質、および生物のゲノムの総タンパク質コーディング領域に関して、より高いことがある。一部の実施形態において、ケトレダクターゼ酵素をコードするポリヌクレオチドを、発現のために選択される宿主生物からの最適な生産のためにコドン最適化することができる。
「好ましい、最適な、大いにコドン使用頻度に偏りのあるコドン」は、同義で、タンパク質コーディング領域内の同じアミノ酸をコードする他のコドンより高い頻度で使用されるコドン、を指す。単一の遺伝子のコドン使用頻度、共通の機能または起源の遺伝子のセット、高度に発現される遺伝子、生物全体の総タンパク質コーディング領域におけるコドン頻度、関連生物の総タンパク質コード領域におけるコドン頻度、またはそれらの組み合わせに関して、好ましいコドンを決定することができる。遺伝子発現レベルに伴って頻度が増加するコドンは、代表的に、発現に最適なコドンである。例えばクラスター分析または応答分析を用いる、多変量解析をはじめとする、特定の生物におけるコドン頻度(例えば、コドン使用頻度、相対同義コドン使用頻度)およびコドン選好性を判定するための様々な方法、ならびに遺伝子において使用されるコドンの有効数を決定するための様々な方法が公知である(GCG CodonPreference,Genetics Computer Group Wisconsin Package;CodonW,John Peden,University of Nottingham;McInerney,J.O,1998,Bioinformatics 14:372−73;Stenicoら,1994,Nucleic Acids Res.222437−46;Wright,F.,1990,Gene 87:23−29参照)。コドン使用頻度表は、増えつつある生物リストに利用できる(例えば、Wadaら,1992,Nucleic Acids Res.20:2111−2118;Nakamuraら,2000、Nucl.Acids Res.28:292;Duretら,上記文献;HenautおよびDanchin,「Escherichia coli and Salmonella」,1996,Neidhardtら編,ASM Press,Washington D.C.,p.2047−2066参照)。コドン使用頻度を得るためのデータ源は、タンパク質をコードすることができる任意の利用可能なヌクレオチド配列に依存し得る。これらのデータセットは、発現されるタンパク質をコードすることが実際に知られている核酸配列(例えば、完全タンパク質コーディング配列−CDS)、発現される配列タグ(ESTS)、またはゲノム配列の予測コーディング領域を含む(例えば、Mount,D.,Bioinformatics:Sequence and Genome Analysis,第8章,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,2001;Uberbacher,E.C.,1996,Methods Enzymol.266:259−281;Tiwariら,1997,Comput.Appl.Biosci.13:263−270参照)。
「制御配列」は、対象となるポリヌクレオチドおよび/またはポリペプチドの発現に必要または有利である、すべての成分を含むと本明細書では定義する。それぞれの制御配列は、ポリペプチドをコードする核酸配列にとって固有のものである場合もあり、または外来のものである場合もある。そのような制御配列としては、リーダー配列、ポリアデニル化配列、プロペプチド配列、プロモーター、シグナルペプチド配列、および転写終結因子が挙げられるが、これらに限定されない。最低でも、制御配列は、プロモーター、ならびに転写および翻訳停止シグナルを含む。制御配列は、ポリペプチドをコードする核酸配列のコーディング領域とその制御配列のライゲーションを助長する特定の制限部位を導入するためのリンカーを備えている場合がある。
「作動可能に連結された」は、制御配列が、目的のポリヌクレオチドおよび/またはポリペプチドの発現を指図するか、または制御するように、その制御配列が、目的のポリヌクレオチドに対する位置において適切に(すなわち、機能的な関係性で)配置されている配置として本明細書中で定義される。
「プロモーター配列」は、コード配列などの目的のポリヌクレオチドの発現のために宿主細胞によって認識される核酸配列である。その制御配列は、適切なプロモーター配列を含み得る。そのプロモーター配列は、目的のポリヌクレオチドの発現を媒介する転写制御配列を含む。そのプロモーターは、最適な宿主細胞において転写活性を示す任意の核酸配列(変異プロモーター、切断型プロモーターおよびハイブリッドプロモーターを含む)であり得、その宿主細胞に対して同種または異種である、細胞外または細胞内のポリペプチドをコードする遺伝子から得られ得る。
6.2 ケトレダクターゼ酵素
本開示は、基質2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−オキソプロピル]安息香酸メチルエステルを生成物(S,E)−メチル2−(3−(3−(2−(7−クロロキノリン−2−イル)ビニル)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)ベンゾエートに立体選択的に還元することができるか、または変換することができ、且つ、L.kefir(配列番号4)もしくはL.brevis(配列番号2)もしくはL.minor(配列番号114)から得られる天然に存在する野生型KRED酵素と比較されるか、または他の操作されたケトレダクターゼ酵素と比較されるときに改善された特性を有する、操作されたケトレダクターゼ(「KRED」)酵素を提供する。その生成物化合物は、アレルギーの処置のためおよび喘息の管理における治療薬として使用されるロイコトリエンレセプターアンタゴニストである、Singulair(登録商標)という名称としても知られるモンテルカストの合成において有用である。本明細書中に示されるように、L.kefir由来の野生型酵素は、2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−オキソプロピル]安息香酸メチルエステルを生成物(S,E)−メチル2−(3−(3−(2−(7−クロロキノリン−2−イル)ビニル)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)ベンゾエートに任意の著しい速度で還元しないか、または変換しない。対照的に、本開示のケトレダクターゼは、かなりのレベルで特定の基質を上記生成物に還元することができるか、または変換することができる。いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼポリペプチドは:(1)配列番号2、4または114の190位(すなわち、X190)に対応する残基が、拘束残基である;および(2)配列番号2、4または114の202位(すなわち、X202)に対応する残基が、芳香族残基である、という必要条件を有する。いくつかの実施形態において、上記改善されたケトレダクターゼポリペプチドは:(1)配列番号2、4または114の190位(すなわち、X190)に対応する残基が、拘束残基である;(2)配列番号2、4または114の195位(すなわち、X195)に対応する残基が、塩基性、酸性、非極性または極性残基である;および(3)配列番号2、4または114の202位(すなわち、X202)に対応する残基が、芳香族残基である、という必要条件を有する。
上で述べたように、本開示のケトレダクターゼは、Lactobacillus kefir、Lactobacillus brevisもしくはLactobacillus minorの天然に存在するケトレダクターゼ(「ADH」または「アルコールデヒドロゲナーゼ」とも呼ばれる)または別の操作されたケトレダクターゼのアミノ酸配列を参照して記載され得る。また、アミノ酸残基の位置は、開始メチオニン(M)残基(すなわち、Mは、1位の残基である)から開始するケトレダクターゼにおいて決定されるが、この開始メチオニン残基が、生物学的なプロセシング機構(例えば、宿主細胞またはインビトロの翻訳系における機構)によって除去されることにより、開始メチオニン残基を欠いた成熟タンパク質が生成され得ることは、当業者によって理解されるだろう。特定のアミノ酸またはアミノ酸の変更がアミノ酸配列中に存在するアミノ酸残基の位置は、時折、本明細書中で用語「Xn」すなわち「n位」(ここで、nは、残基の位置のことを指す)として記載される。同じ残基の位置におけるアミノ酸残基が、ケトレダクターゼ間で異なる場合、その異なる残基は、「/」によって表され得、その配置は、「kefir残基/brevis残基/minor残基」である。参照配列中、例えば、配列番号2および配列番号4および配列番号114の野生型ケトレダクターゼ中のアミノ酸残基の、異なるアミノ酸残基による置換である置換変異は、記号「→」によって表され得る。本明細書中で、変異は、時折、あるタイプのアミノ酸「への」変異として記載される。例えば、配列番号4の残基96は、脂肪族残基「に」変異され得る。しかし、句「への」の使用は、あるクラスの1つのアミノ酸から同じクラスの別のアミノ酸への変異を排除するものではない。例えば、配列番号4の残基96が、極性残基のセリンであるが、それは、異なる極性残基に変異され得る;例えば、その変異は、「S96T」(96→T)変異であり得る。Lactobacillus kefir、Lactobacillus brevisまたはLactobacillus minorの天然に存在するケトレダクターゼ(「ADH」または「アルコールデヒドロゲナーゼ」とも呼ばれる)のアミノ酸配列は、ケトレダクターゼ活性をコードすると知られているポリヌクレオチド(例えば、Genbankアクセッション番号AAP94029GI:33112056またはLactobacillus kefirに対する配列番号3;Genbankアクセッション番号CAD66648GI:28400789またはLactobacillus brevisに対する配列番号1;およびLactobacillus minorに対する配列番号113)から得られ得る。
いくつかの実施形態において、野生型または別の操作されたポリペプチドと比較するときの、上記ケトレダクターゼポリペプチドの改善された特性は、式(I)の基質である2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−オキソプロピル]安息香酸メチルエステルを式(II)の対応する(S)−アルコール生成物である(S,E)−メチル2−(3−(3−(2−(7−クロロキノリン−2−イル)ビニル)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)ベンゾエートに還元するためか、または変換するための活性の増加に関するものである。いくつかの実施形態において、酵素活性の増加は、その基質をその生成物に変換する速度の上昇で明示され得るか、または同じ量の生成物を還元するか、または変換する野生型または別の参照配列(例えば、配列番号90)と比較して、より少ない改善されたポリペプチドを使用する能力によって明示され得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼ特性の改善された特性は、その基質を生成物に還元する際の立体選択性の増大、すなわち、本明細書中において、その生成物の立体異性体過剰率の上昇に関するものである。いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドの改善された特性は、その安定性または熱安定性に関するものである。いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、高い酵素活性および高い立体選択性などの2つ以上の改善された特性を有する。
いくつかの実施形態において、本明細書中のケトレダクターゼポリペプチドは、参照配列(例えば、天然に存在するポリペプチドまたは操作されたポリペプチド)に対していくつかの改変を有し得、それは、いくつかの実施形態において、改善されたケトレダクターゼ特性をもたらし得る。本明細書中で使用されるとき、「改変」には、アミノ酸の置換、欠失および挿入が包含される。任意の1つの改変または組み合わせの改変が、天然に存在するポリペプチドまたは操作されたポリペプチドに導入されることにより、操作された酵素が生成され得る。そのような実施形態において、アミノ酸配列に対する改変の数は、1つ以上のアミノ酸、2つ以上のアミノ酸、3つ以上のアミノ酸、4つ以上のアミノ酸、5つ以上のアミノ酸、6つ以上のアミノ酸、8つ以上のアミノ酸、10個以上のアミノ酸、15個以上のアミノ酸または20個以上のアミノ酸、参照ポリペプチド配列のアミノ酸の総数の最大10%、アミノ酸の総数の最大10%、アミノ酸の総数の最大15%、アミノ酸の総数の最大20%またはアミノ酸の総数の最大30%を含み得る。いくつかの実施形態において、改善されたケトレダクターゼ特性をもたらす天然に存在するポリペプチドまたは操作されたポリペプチドに対する改変の数は、参照配列の約1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の改変を含み得る。いくつかの実施形態において、改変の数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40アミノ酸残基であり得る。その改変は、挿入、欠失、置換またはそれらの組み合わせを含み得る。
いくつかの実施形態において、上記改変は、参照配列に対するアミノ酸置換を含む。改善されたケトレダクターゼ特性をもたらし得る置換は、1つ以上のアミノ酸、2つ以上のアミノ酸、3つ以上のアミノ酸、4つ以上のアミノ酸、5つ以上のアミノ酸、6つ以上のアミノ酸、8つ以上のアミノ酸、10個以上のアミノ酸、15個以上のアミノ酸または20個以上のアミノ酸、参照酵素配列のアミノ酸の総数の最大10%、アミノ酸の総数の最大10%、アミノ酸の総数の最大20%またはアミノ酸の総数の最大30%におけるものであり得る。いくつかの実施形態において、改善されたケトレダクターゼ特性をもたらす天然に存在するポリペプチドまたは操作されたポリペプチドに対する置換の数は、参照配列の約1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個のアミノ酸置換を含み得る。いくつかの実施形態において、置換の数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40アミノ酸残基であり得る。
いくつかの実施形態において、本明細書中のケトレダクターゼポリペプチドは、以下の特徴:X190位に対応する残基が、拘束残基、特に、プロリンである;およびX202に対応する残基が、芳香族残基、特に、トリプトファンである、を有するが但し、そのケトレダクターゼポリペプチドは、X190に対応する残基が拘束残基であり、X202に対応する残基が芳香族残基である、アミノ配列を有することを条件とする、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも約80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、X190に対応する残基は、プロリンである。いくつかの実施形態において、X202に対応する残基は、トリプトファンである。いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、X190に対応する残基がプロリンであり、且つ、X202に対応する残基がトリプトファンである、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態において、これらのケトレダクターゼポリペプチドは、参照アミノ酸配列と比較して、他の残基の位置に1つ以上の残基の相違を有し得る。その相違は、様々な改変(例えば、置換、欠失および挿入)を含み得る。その置換は、非保存的置換、保存的置換または非保存的置換と保存的置換との組み合わせであり得る。いくつかの実施形態において、これらのケトレダクターゼポリペプチドは、参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置に約1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35、1〜40、1〜45または約1〜50残基の相違を場合によっては有し得る。いくつかの実施形態において、その相違の数は、参照配列と比較して他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35、40、45または50残基の相違であり得る。
いくつかの実施形態において、本明細書中のケトレダクターゼポリペプチドは、以下の特徴:X190位に対応する残基が、拘束残基、特に、プロリンである;X195に対応する残基が、塩基性、酸性、非極性または極性残基、特に、プロリン、アルギニン、リシン、アスパラギン酸またはアスパラギンである;およびX202に対応する残基が、芳香族残基、特に、トリプトファンである;を有するが但し、そのケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも前述の特徴、すなわち、X190位に対応する残基が、拘束残基である;X195に対応する残基が、塩基性、酸性、非極性または極性残基である;およびX202に対応する残基が、芳香族残基である、を有するアミノ酸配列を含むことを条件とする、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも約80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、X190に対応する残基は、プロリンである。いくつかの実施形態において、X195に対応する残基は、アルギニンである。いくつかの実施形態において、X202に対応する残基は、トリプトファンである。いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、X190に対応する残基がプロリンであり;X195に対応する残基がプロリン、アルギニン、リシン、アスパラギン酸またはアスパラギン、特に、アルギニンであり;そしてX202に対応する残基がトリプトファンである、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態において、これらのケトレダクターゼポリペプチドは、参照アミノ酸配列と比較して、他の残基の位置に1つ以上の残基の相違を有し得る。その相違は、様々な改変(例えば、置換、欠失および挿入)を含み得る。その置換は、非保存的置換、保存的置換または非保存的置換と保存的置換との組み合わせであり得る。いくつかの実施形態において、これらのケトレダクターゼポリペプチドは、参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置に約1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35、1〜40、1〜45または約1〜50残基の相違を場合によっては有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35、40、45または50残基の相違であり得る。
いくつかの実施形態において、改善されたケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号111もしくは配列番号112もしくは配列番号139またはその領域(例えば、90〜211に対応する残基)において明らかにされている配列式に基づくアミノ酸配列を含む。配列番号112は、Lactobacillus kefirケトレダクターゼの野生型アミノ酸配列(配列番号4)に基づき;配列番号111は、Lactobacillus brevisケトレダクターゼの野生型アミノ酸配列(配列番号2)に基づき;そして配列番号139は、Lactobacillus minorケトレダクターゼの野生型アミノ酸配列(配列番号114)に基づく。配列番号111、112または139の配列式に基づくケトレダクターゼは、X190に対応する残基が拘束残基であり;X195に対応する残基が塩基性、酸性、非極性または極性残基であり;そしてX202が芳香族残基であることを明確に記している。配列番号111、112または139の配列式のいくつかの実施形態において、X190に対応する残基は、プロリンであり;そしてX202に対応する残基は、トリプトファンである。配列番号111、112または139の配列式のいくつかの実施形態において、X190に対応する残基は、プロリンであり;X195に対応する残基は、プロリン、アルギニン、リシン、アスパラギン酸またはアスパラギン、特に、アルギニンであり;そしてX202に対応する残基は、トリプトファンである。その配列式は、以下に記載されるように、様々な残基の位置に対する特徴をさらに明確に記している。
いくつかの実施形態において、配列番号111、112もしくは139の配列式またはその領域(例えば、残基90〜211)に基づくアミノ酸配列を含み、且つ、本明細書中に記載されるように、X190およびX202に対応する残基に対して特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基に対して特定の特徴を有する、ケトレダクターゼポリペプチドは、上記配列式に提供されるような、以下:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基である;X17に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X25に対応する残基が、極性または酸性残基である;X27に対応する残基が、芳香族残基である;X41に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基である;X53に対応する残基が、極性、非極性または酸性残基である;X57に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X64に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基である;X66に対応する残基が、酸性残基である;X68に対応する残基が、極性、酸性、脂肪族または非極性残基である;X72に対応する残基が、塩基性残基である;X76に対応する残基が、脂肪族、非極性または極性残基である;X80に対応する残基が、脂肪族、非極性または極性残基である;X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基である;X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基である;X95に対応する残基が、脂肪族、非極性または酸性残基である;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基である;X97に対応する残基が、塩基性、拘束または極性残基である;X100に対応する残基が、塩基性、酸性、極性、脂肪族または非極性残基である;X108に対応する残基が、塩基性または拘束残基である;X111に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X139に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X145に対応する残基が、酸性、脂肪族または非極性残基である;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基である;X148に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X151に対応する残基が、拘束、非極性または脂肪族残基である;X152に対応する残基が、極性、芳香族、脂肪族または非極性残基である;X163に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X165に対応する残基が、極性、非極性または脂肪族残基である;X173に対応する残基が、酸性、非極性または脂肪族残基である;X179に対応する残基が、芳香族、塩基性、脂肪族または非極性残基である;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基である;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X197に対応する残基が、酸性残基である;X198に対応する残基が、酸性または極性残基である;X210に対応する残基が、極性または塩基性残基である;X211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基である;X212に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基である;X216に対応する残基が、拘束または塩基性残基である;X223に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X226に対応する残基が、非極性または極性残基である;X233に対応する残基が、極性または酸性残基である;X235に対応する残基が、極性または芳香族残基である;X248に対応する残基が、非極性または芳香族残基である;およびX249に対応する残基が、芳香族残基である、から選択される特徴のうちの1つ以上をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、上記アミノ酸配列は、上記特徴の少なくとも2、3、4、5、6個またはそれ以上を有し得る。いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139(またはその領域)の配列式に基づくアミノ酸配列を含むポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、上記のXによって特定されない残基の位置に1つ以上の残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、その相違は、上記のXによって特定されない他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基の位置における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。
いくつかの実施形態において、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含むポリペプチドは、配列番号2、4または114のアミノ酸配列と比較して、1つ以上の保存的変異を有し得る。例示的な保存的変異は、アミノ酸置換を包含し、例えば:X27フェニルアラニン(F)に対応する残基の、別の芳香族残基、例えば、チロシンによる置換;X57イソロイシン(I)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、バリンによる置換;X64アラニン(A)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、バリンによる置換;X66アスパラギン酸(D)に対応する残基の、別の酸性残基、例えば、グルタミン酸による置換;残基X72リシン(K)の、別の塩基性残基、例えば、アルギニンによる置換;X80アラニン(V)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、バリンによる置換;X93イソロイシン(I)に対応する残基の、別の極性残基、例えば、セリンによる置換;X94アラニン(A)に対応する残基の、別の非極性残基、例えば、グリシンによる置換;X95バリン(V)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、ロイシンによる置換;およびX96セリン(S)に対応する残基の、別の極性残基、例えば、トレオニンによる置換;X148バリン(V)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、イソロイシンによる置換;X152トレオニンに対応する残基の、別の極性残基、例えば、セリンによる置換;X163バリン(V)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、イソロイシンによる置換;X179チロシン(Y)の対応物の、別の芳香族残基、例えば、フェニルアラニンによる置換;残基X196バリン(V)残基の、別の脂肪族残基、例えば、ロイシンによる置換;残基X198アスパラギン酸(D)残基の、別の酸性残基、例えば、グルタミン酸による置換;残基X223イソロイシン(I)残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、バリンによる置換;およびX249チロシン(Y)に対応する残基の、別の芳香族残基、例えば、トリプトファンによる置換であるがこれらに限定されない。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基に対する特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基に対する特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含むケトレダクターゼポリペプチドは、以下:X7に対応する残基が、ヒスチジン、プロリン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、グリシンまたはヒスチジンである;X17に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、特に、メチオニンである;X25に対応する残基が、グルタミン酸、アスパラギン酸、セリン、トレオニン、グルタミンまたはアスパラギン、特に、トレオニンまたはアスパラギン酸である;X27に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、特に、チロシンである;X41に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、セリンまたはアラニンである;X53に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン酸またはグルタミン酸、特に、トレオニン、グリシンまたはアスパラギン酸である;X57に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、バリンである;X64に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、セリン、アラニンまたはバリンである;X66に対応する残基が、アスパラギン酸またはグルタミン酸である;X68に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、トレオニン、アスパラギン酸、アラニン、バリンまたはグルタミン酸である;X72に対応する残基が、リシンまたはアルギニン、特に、アルギニンである;X76に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、アラニンまたはトレオニンである;X80に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、アラニン、トレオニンまたはバリンである;X93に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、イソロイシン、セリン、アラニンまたはグリシンである;X94に対応する残基が、システイン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、システイン、グリシンまたはアラニンである;X95に対応する残基が、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、バリン、ロイシンまたはグルタミン酸である;X96に対応する残基が、システイン、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、アスパラギン、セリン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;X97に対応する残基が、リシン、アルギニン、ヒスチジン、プロリン、セリン、トレオニン、グルタミンまたはアスパラギン、特に、リシン、ヒスチジンまたはセリンである;X100に対応する残基が、リシン、アルギニン、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、グルタミン酸、リシン、グルタミンまたはアラニンである;X108に対応する残基が、アルギニン、リシン、ヒスチジンまたはプロリン、特に、アルギニンまたはヒスチジンである;X111に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、メチオニンである;X139に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、ロイシンである;X145に対応する残基が、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、グルタミン酸またはロイシンである;X147に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、フェニルアラニンまたはロイシンである;X148に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、イソロイシンである;X151に対応する残基が、プロリン、ヒスチジン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、アラニンである;X152に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、トレオニン、トリプトファン、アラニンまたはセリンである;X163に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、イソロイシンである;X165に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、アスパラギンである;X173に対応する残基が、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、特に、バリンである;X179に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、アルギニン、リシン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、チロシン、フェニルアラニン、リシンまたはロイシンである;X194に対応する残基が、プロリン、ヒスチジン、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、プロリン、グルタミン、セリンまたはロイシンである;X196に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、ロイシンである;X197に対応する残基が、アスパラギン酸またはグルタミン酸、特に、グルタミン酸である;X198に対応する残基が、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、グルタミンまたはアスパラギン、特に、アスパラギン酸、グルタミン酸またはグルタミンである;X210に対応する残基が、アルギニン、リシン、セリン、トレオニン、グルタミンまたはアスパラギン、特に、トレオニンまたはアルギニンである;X211に対応する残基が、リシン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、グルタミンまたはアスパラギン、特に、リシン、バリン、ロイシン、アルギニン、トレオニン、アスパラギン酸またはイソロイシンである;X212に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、トレオニン、セリンまたはバリンである;X216に対応する残基が、プロリン、ヒスチジン、アルギニンまたはリシン、特に、ヒスチジンまたはアルギニンである;X223に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、バリンである;X226に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、グルタミンまたはアスパラギン、特に、トレオニンである;X233に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、特に、アスパラギンまたはアスパラギン酸である;X235に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、特に、セリンまたはトリプトファンである;X248に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、チロシン、フェニルアラニンまたはトリプトファン、特に、グリシンまたはトリプトファンである;およびX249に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニンまたはトリプトファン、特に、トリプトファンである、から選択される特徴のうちの1つ以上をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、上記アミノ酸配列は、上記のXによって定義されるさらなる特徴の少なくとも2、3、4、5、6個またはそれ以上を有し得る。いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139(またはその領域)の配列式に基づくアミノ酸配列を含むケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、上記のXによって特定されない残基の位置に1つ以上の残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、その相違は、上記のXによって特定されない他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基の位置における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、以下の特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、トレオニン、システイン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである;およびX147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシンである、のうちの1つ以上または少なくともすべてをさらに有し得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴に加えて、以下の特徴:X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシン、セリンまたはグルタミンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである、のうちの1つ以上を有し得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴に加えて、以下の特徴:X17に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、メチオニンである;X27に対応する残基が、芳香族残基、特に、チロシンである;X64に対応する残基が、極性、非極性または脂肪族残基、特に、バリンである;X80に対応する残基が、脂肪族、非極性または極性残基、特に、トレオニンである;X100に対応する残基が、塩基性、酸性、極性、脂肪族または非極性残基、特に、リシンである;X198に対応する残基が、酸性または極性残基、特に、グルタミン酸である;およびX216に対応する残基が、拘束または塩基性残基、特に、アルギニンである、のうちの1つ以上を有し得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴に加えて、以下の特徴:X25に対応する残基が、極性または酸性残基、特に、トレオニンである;X41に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンまたはアラニンである;X53に対応する残基が、極性、非極性または酸性残基、特に、アスパラギン酸である;X57に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、バリンである;X66に対応する残基が、酸性残基、特に、グルタミン酸である;X68に対応する残基が、極性、酸性、脂肪族または非極性残基、特に、バリンである;X72に対応する残基が、塩基性残基、特に、アルギニンである;X76に対応する残基が、脂肪族、非極性または極性残基、特に、アラニンである;X95に対応する残基が、脂肪族、非極性または酸性残基、特に、ロイシンまたはグルタミン酸である;X97に対応する残基が、塩基性、拘束または極性残基、特に、ヒスチジンである;X108に対応する残基が、塩基性または拘束残基、特に、ヒスチジンである;X111に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、メチオニンである;X139に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;X145に対応する残基が、酸性、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシンまたはグルタミンである;X148に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、イソロイシンである;X151に対応する残基が、拘束、非極性または脂肪族残基、特に、アラニンである;X152に対応する残基が、極性、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X163に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、イソロイシンである;X165に対応する残基が、極性、非極性または脂肪族残基、特に、アスパラギンである;X173に対応する残基が、酸性、非極性または脂肪族残基、特に、バリンである;X179に対応する残基が、芳香族、塩基性、脂肪族または非極性残基、特に、フェニルアラニンである;X197に対応する残基が、酸性残基、特に、グルタミン酸である;X210に対応する残基が、極性または塩基性残基、特に、アルギニンである;X212に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、バリンまたはセリンである;X223に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、バリンである;X226に対応する残基が、非極性または極性残基、特に、トレオニンである;X233に対応する残基が、極性または酸性残基、特に、アスパラギンまたはアスパラギン酸である;X235に対応する残基が、極性または芳香族残基、特に、トリプトファンである;X248に対応する残基が、非極性または芳香族残基、特に、グリシンまたはトリプトファンである;およびX249に対応する残基が、芳香族残基である、特に、トリプトファンである、のうちの1つ以上を有し得る。当業者に明らかであるように、前述の群の中の特徴の様々な組み合わせが、本開示のケトレダクターゼを形成するために使用され得る。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、以下のさらなる特徴:X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、トレオニン、システイン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである、のうちの1つ以上または少なくともすべてをさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、以下のさらなる特徴:X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、トレオニン、システイン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである;およびX147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシンである、のうちの1つ以上または少なくともすべてをさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、以下のさらなる特徴:X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、トレオニン、システイン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである、のうちの1つ以上または少なくともすべてを含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含むことを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、以下のさらなる特徴:X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、トレオニン、システイン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシン、セリンまたはグルタミンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリンである、のうちの1つ以上または少なくともすべてをさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、以下のさらなる特徴:X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、トレオニン、システイン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシンである;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシン、セリンまたはグルタミンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである、のうちの1つ以上または少なくともすべてをさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、以下のさらなる特徴:X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、トレオニンまたはロイシンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、トレオニン、イソロイシン、ロイシンまたはバリンである、のうちの1つ以上または少なくともすべてをさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、以下のさらなる特徴:X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、システイン、トレオニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである;X100に対応する残基が、塩基性、酸性、極性、脂肪族または非極性残基、特に、リシンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシンである;X152に対応する残基が、極性、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシン、セリンまたはグルタミンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;ならびに対応する残基およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである、のうちの1つ以上または少なくともすべてをさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X66に対応する残基が、酸性残基、特に、グルタミン酸である;X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンまたはグリシンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特に、システインである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、イソロイシン、ロイシンまたはトレオニンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシンである;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシン、セリンまたはグルタミンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;X198に対応する残基が、酸性または極性残基、特に、グルタミン酸である;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、トレオニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである、のうちの1つ以上または少なくともすべてをさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X17に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、メチオニンである;X27に対応する残基が、芳香族残基である、特に、チロシンである;X64に対応する残基が、極性、非極性または脂肪族残基、特に、バリンである;X66に対応する残基が、酸性残基、特に、グルタミン酸である;X80に対応する残基が、脂肪族、非極性または極性残基、特に、トレオニンである;X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンまたはグリシンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特に、システインである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、イソロイシン、ロイシンまたはトレオニンである;X100に対応する残基が、塩基性、酸性、極性、脂肪族、非極性残基または拘束残基、特に、リシンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシンである;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシン、セリンまたはグルタミンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;X198に対応する残基が、酸性または極性残基、特に、グルタミン酸である;X211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、トレオニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである;およびX216に対応する残基が、拘束または塩基性残基、特に、アルギニンである、のうちの1つ以上または少なくともすべてをさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、グリシンまたはヒスチジンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X17に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、メチオニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X25に対応する残基が、極性または酸性残基、特に、トレオニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X27に対応する残基が、芳香族残基である、特に、チロシンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X53に対応する残基が、極性、非極性または酸性残基、特に、アスパラギン酸である、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X64に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、バリンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X80に対応する残基が、脂肪族、非極性または極性残基、特に、バリンまたはトレオニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、グリシンまたはシステインである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニンまたはシステインである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X100に対応する残基が、塩基性、酸性、極性、脂肪族または非極性残基、特に、リシンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X108に対応する残基が、塩基性または拘束残基、特に、ヒスチジンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X151に対応する残基が、拘束、非極性または脂肪族残基、特に、アラニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X165に対応する残基が、極性、非極性または脂肪族残基、特に、アスパラギンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X173に対応する残基が、酸性、非極性または脂肪族残基、特に、バリンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリン、グルタミンまたはロイシンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X198に対応する残基が、酸性または極性残基、特に、グルタミン酸またはグルタミンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X210に対応する残基が、極性または塩基性残基、特に、アルギニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X212に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、バリンまたはセリンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X216に対応する残基が、拘束または塩基性残基、特に、アルギニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X223に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、バリンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X226に対応する残基が、非極性または極性残基、特に、トレオニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特に、システインまたはグリシンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、フェニルアラニンまたはロイシンである;およびX196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と比較して他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る(例えば、配列番号48)。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む(例えば、配列番号48)。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、アスパラギン、セリン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、フェニルアラニンまたはロイシンである;およびX196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る(例えば、配列番号42、44、46または90)。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む(例えば、配列番号42、44、46または90)。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、アスパラギン、セリン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、フェニルアラニンまたはロイシンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114の参照配列と比較して他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る(例えば、配列番号88、94または102)。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む(例えば、配列番号88、94または102)。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、アスパラギン、セリン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、フェニルアラニンまたはロイシンである;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシン、グルタミンまたはセリンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114の参照配列と比較して他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る(例えば、配列番号98)。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む(例えば、配列番号98)。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、アスパラギン、セリン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、フェニルアラニンまたはロイシンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114の参照配列と比較して他のアミノ酸残基における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る(例えば、配列番号84)。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む(例えば、配列番号84)。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X66に対応する残基が、酸性残基、特に、グルタミン酸である;X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、アスパラギン、セリン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、フェニルアラニンまたはロイシンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114の参照配列と比較して他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る(例えば、配列番号64)。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む(例えば、配列番号64)。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X17に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、メチオニンである;X27に対応する残基が、芳香族残基である、特に、チロシンである;X64に対応する残基が、極性、非極性または脂肪族残基、特に、バリンである;X80に対応する残基が、脂肪族、非極性または極性残基、特に、トレオニンまたはバリンである;X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、アスパラギン、セリン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;X100に対応する残基が、塩基性、酸性、極性または脂肪族、特に、リシンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、フェニルアラニンまたはロイシンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114の参照配列と比較して他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る(例えば、配列番号22または24)。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む(例えば、配列番号22または24)。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X66に対応する残基が、酸性残基、特に、グルタミン酸である;X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、アスパラギン、セリン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、フェニルアラニンまたはロイシンである;X194に対応する残基が、拘束、極性または非極性残基、特に、アスパラギンまたはロイシンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;X198に対応する残基が、酸性または極性残基、特に、グルタミン酸またはアスパラギンである;X211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;およびX216に対応する残基が、拘束または塩基性残基、特に、アルギニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114の参照配列と比較して他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る(例えば、配列番号58)。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む(例えば、配列番号58)。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X66に対応する残基が、酸性残基、特に、グルタミン酸である;X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、システイン、トレオニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである;X147に対応する残基が、芳香族または脂肪族残基、特に、ロイシンである;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基、特に、グルタミンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;X198に対応する残基が、酸性または極性残基、特に、グルタミン酸である;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族または非極性残基、特に、バリンバリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114の参照配列と比較して他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る(例えば、配列番号40)。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む(例えば、配列番号40)。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X17に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、メチオニンである;X27に対応する残基が、芳香族残基である、特に、チロシンである;X64に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、バリンである;X80に対応する残基が、脂肪族、非極性または極性残基、特に、トレオニンまたはバリンである;X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、アスパラギン、セリン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;X100に対応する残基が、塩基性、酸性、極性、非極性または脂肪族残基、特に、リシンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、フェニルアラニンまたはロイシンである;X194に対応する残基が、拘束、極性または非極性残基、特に、アスパラギンまたはロイシンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;X198に対応する残基が、酸性または極性残基、特に、グルタミン酸またはアスパラギンである;X211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;およびX216に対応する残基が、拘束または塩基性残基、特に、アルギニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114の参照配列と比較して他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る(例えば、配列番号14または16)。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む(例えば、配列番号14または16)。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X17に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、メチオニンである;X25に対応する残基が、極性または酸性残基、特に、トレオニンである;X27に対応する残基が、芳香族残基である、特に、チロシンである;X53に対応する残基が、極性、非極性または酸性残基、特に、アスパラギン酸である;X64に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、バリンである;X80に対応する残基が、脂肪族、非極性または極性残基、特に、トレオニンまたはバリンである;X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、アスパラギン、セリン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;X100に対応する残基が、塩基性、酸性、極性、非極性または脂肪族残基、特に、リシンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、フェニルアラニンまたはロイシンである;X194に対応する残基が、拘束、極性または非極性残基、特に、アスパラギンまたはロイシンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;X198に対応する残基が、酸性または極性残基、特に、グルタミン酸またはアスパラギンである;X211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;およびX216に対応する残基が、拘束または塩基性残基、特に、アルギニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114の参照配列と比較して他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る(例えば、配列番号6)。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む(例えば、配列番号6)。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、配列番号111、112もしくは139またはその領域(例えば、残基90〜211)の配列式に基づくアミノ酸配列を含む改善されたケトレダクターゼは、少なくとも以下のさらなる特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X17に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、メチオニンである;X25に対応する残基が、極性または酸性残基、特に、トレオニンである;X27に対応する残基が、芳香族残基である、特に、チロシンである;X53に対応する残基が、極性、非極性または酸性残基、特に、アスパラギン酸である;X64に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、バリンである;X76に対応する残基が、脂肪族、非極性または極性残基、特に、アラニンである;X80に対応する残基が、脂肪族、非極性または極性残基、特に、トレオニンまたはバリンである;X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、アスパラギン、セリン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;X100に対応する残基が、塩基性、酸性、極性、非極性または脂肪族残基、特に、リシンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、フェニルアラニンまたはロイシンである;X194に対応する残基が、拘束、極性または非極性残基、特に、アスパラギンまたはロイシンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;X198に対応する残基が、酸性または極性残基、特に、グルタミン酸またはアスパラギンである;X211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;およびX216に対応する残基が、拘束または塩基性残基、特に、アルギニンである、をさらに含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114の参照配列と比較して他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る(例えば、配列番号8)。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼが、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を有することを条件として、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む(例えば、配列番号8)。
いくつかの実施形態において、本開示の改善されたケトレダクターゼは、X190に対応する残基が拘束残基であり、且つ、X202に対応する残基が芳香族残基である、配列番号111、112または139の配列式の残基90〜211に対応する領域またはドメインを有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応するドメインまたは領域は、X190に対応する残基がプロリンであり、且つ、X202に対応する残基がトリプトファンである、アミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列の対応ドメインと比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18または1〜20残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基の位置における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18または約20残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼドメインまたは領域が、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含むという条件で、X190およびX202に対応する残基において前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の対応ドメインと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるドメインまたは領域を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本開示の改善されたケトレダクターゼは、X190に対応する残基が、拘束残基であり;X195に対応する残基が、塩基性、酸性、非極性または極性残基であり;且つ、X202に対応する残基が、芳香族残基である、配列番号111、112または139の配列式の残基90〜211に対応する領域またはドメインを有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応するドメインまたは領域は、X190に対応する残基が、プロリンであり;X195に対応する残基が、プロリン、アルギニン、リシン、アスパラギン酸またはアスパラギン、特に、アルギニンであり;且つ、X202に対応する残基が、トリプトファンである、アミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列の対応ドメインと比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18または1〜20残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18または約20残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼドメインまたは領域が、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含むという条件で、X190、X195およびX202に対応する残基において前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の対応ドメインと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるドメインまたは領域を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基90〜211に対応し、且つ、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、ドメインまたは領域を有するケトレダクターゼポリペプチドは、その領域またはドメインにおいて、以下:X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基である;X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基である;X95に対応する残基が、脂肪族、非極性または酸性残基である;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基である;X97に対応する残基が、塩基性、拘束または極性残基である;X100に対応する残基が、塩基性、酸性、極性、脂肪族または非極性残基である;X108に対応する残基が、塩基性または拘束残基である;X111に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X139に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X145に対応する残基が、酸性、脂肪族または非極性残基である;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基である;X148に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X151に対応する残基が、拘束、非極性または脂肪族残基である;X152に対応する残基が、極性、芳香族、脂肪族または非極性残基である;X163に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X165に対応する残基が、極性、非極性または脂肪族残基である;X173に対応する残基が、酸性、非極性または脂肪族残基である;X179に対応する残基が、芳香族、塩基性、脂肪族または非極性残基である;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基である;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X197に対応する残基が、酸性残基である;X198に対応する残基が、酸性または極性残基である;X210に対応する残基が、極性または塩基性残基である;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基である、から選択される特徴のうちの1つ以上をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列の対応ドメインと比較して、上記のXによって特定されない他のアミノ酸残基における約1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18または1〜20残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18または約20残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。
いくつかの実施形態において、上に記載されたような、配列番号111、112または139の配列式の残基90〜211に対応するアミノ酸配列を有するドメインまたは領域を有するケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114の対応ドメインのアミノ酸配列と比較して、そのドメインまたは領域内に1つ以上の保存的変異を有し得る。そのような保存的変異の例としては、アミノ酸置換、例えば:X93イソロイシン(I)に対応する残基の、別の極性残基、例えば、セリンによる置換;X94アラニン(A)に対応する残基の、別の非極性残基、例えば、グリシンによる置換;X95バリン(V)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、ロイシンによる置換;およびX96セリン(S)に対応する残基の、別の極性残基、例えば、トレオニンによる置換;X148バリン(V)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、イソロイシンによる置換;X152トレオニンに対応する残基の、別の極性残基、例えば、セリンによる置換;X163バリン(V)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、イソロイシンによる置換;X179チロシン(Y)の対応物の、別の芳香族残基、例えば、フェニルアラニンによる置換;および残基X196バリン(V)の、別の脂肪族残基、例えば、ロイシンによる置換;残基X198アスパラギン酸(D)の、別の酸性残基、例えば、グルタミン酸による置換が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基90〜211に対応し、且つ、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、ドメインまたは領域を有するケトレダクターゼポリペプチドは、その領域またはドメインにおいて、以下:X93に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、イソロイシン、セリン、アラニンまたはグリシンである;X94に対応する残基が、システイン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、システイン、グリシンまたはアラニンである;X95に対応する残基が、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、バリン、ロイシンまたはグルタミン酸である;X96に対応する残基が、システイン、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、アスパラギン、セリン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである;X97に対応する残基が、リシン、アルギニン、ヒスチジン、プロリン、セリン、トレオニン、グルタミンまたはアスパラギン、特に、リシン、ヒスチジンまたはセリンである;X100に対応する残基が、リシン、アルギニン、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、グルタミン酸、リシン、グルタミンまたはアラニンである;X108に対応する残基が、アルギニン、リシン、ヒスチジンまたはプロリン、特に、アルギニンまたはヒスチジンである;X111に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、メチオニンである;X139に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、ロイシンである;X145に対応する残基が、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、グルタミン酸またはロイシンである;X147に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、フェニルアラニンまたはロイシンである;X151に対応する残基が、プロリン、ヒスチジン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、アラニンである;X152に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、トレオニン、トリプトファン、アラニンまたはセリンである;X163に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、イソロイシンである;X165に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、アスパラギンである;X173に対応する残基が、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、特に、バリンである;X179に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、アルギニン、リシン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、チロシン、フェニルアラニン、リシンまたはロイシンである;X194に対応する残基が、プロリン、ヒスチジン、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、プロリン、グルタミン、セリンまたはロイシンである;X196に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、ロイシンである;X197に対応する残基が、アスパラギン酸またはグルタミン酸、特に、グルタミン酸である;X198に対応する残基が、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、グルタミンまたはアスパラギン、特に、アスパラギン酸、グルタミン酸またはグルタミンである;X210に対応する残基が、アルギニン、リシン、セリン、トレオニン、グルタミンまたはアスパラギン、特に、トレオニンまたはアルギニンである;およびX211に対応する残基が、リシン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、グルタミンまたはアスパラギン、特に、バリン、ロイシン、トレオニンまたはイソロイシンである、から選択される特徴のうちの1つ以上をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列の対応ドメインと比較して、上記のXによって特定されない他のアミノ酸残基の位置における約1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18または1〜20残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18または約20残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。
いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基90〜211に対応し、且つ、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、ドメインまたは領域を有するケトレダクターゼポリペプチドは、その領域またはドメインにおいて、以下:X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、トレオニン、システイン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、トレオニンまたはイソロイシンである、から選択される特徴のうちの1つ以上またはすべてをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列のドメインと比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18または1〜20残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18または約20残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼ領域またはドメインは、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含み、ここで、そのアミノ酸配列は、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の残基90〜211に対応するアミノ酸配列と比較して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基90〜211に対応し、且つ、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、ドメインまたは領域を有するケトレダクターゼポリペプチドは、その領域またはドメインにおいて、以下:X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、トレオニン、システイン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、トレオニンまたはイソロイシンである、から選択される特徴のうちの1つ以上またはすべてをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列のドメインと比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18または1〜20残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18または約20残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼ領域またはドメインは、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含み、ここで、そのアミノ酸配列は、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の残基90〜211に対応するアミノ酸配列と比較して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基90〜211に対応し、且つ、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、ドメインまたは領域を有するケトレダクターゼポリペプチドは、その領域またはドメインにおいて、以下:X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、トレオニン、システイン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンまたはグルタミンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、トレオニンまたはイソロイシンである、から選択される特徴のうちの1つ以上またはすべてをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列のドメインと比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18または1〜20残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18または約20残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼ領域またはドメインは、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含み、ここで、そのアミノ酸配列は、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の残基90〜211に対応するアミノ酸配列と比較して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基90〜211に対応し、且つ、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、ドメインまたは領域を有するケトレダクターゼポリペプチドは、その領域またはドメインにおいて、以下:X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、トレオニン、システイン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシンである;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシン、セリンまたはグルタミンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはトレオニンである、から選択される特徴のうちの1つ以上またはすべてをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列のドメインと比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18または1〜20残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18または約20残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼ領域またはドメインは、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含み、ここで、そのアミノ酸配列は、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の残基90〜211に対応するアミノ酸配列と比較して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基90〜211に対応し、且つ、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、ドメインまたは領域を有するケトレダクターゼポリペプチドは、その領域またはドメインにおいて、以下:X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、トレオニンまたはロイシンである;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、トレオニン、イソロイシン、ロイシンまたはバリンである、から選択される特徴のうちの1つ以上またはすべてをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列のドメインと比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18または1〜20残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18または約20残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼ領域またはドメインは、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含み、ここで、そのアミノ酸配列は、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の残基90〜211に対応するアミノ酸配列と比較して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基90〜211に対応し、且つ、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、ドメインまたは領域を有するケトレダクターゼポリペプチドは、その領域またはドメインにおいて、以下:X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X94に対応する残基が、システイン、脂肪族または非極性残基、特に、システインまたはグリシンである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、システイン、トレオニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである;X100に対応する残基が、塩基性、酸性、極性、脂肪族または非極性残基、特に、リシンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシンである;X152に対応する残基が、極性、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、セリンである;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンまたはグルタミンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;ならびに対応する残基およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、バリンである、から選択される特徴のうちの1つ以上またはすべてをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18または約20残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列のドメインと比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18または1〜20残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18または約20残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼ領域またはドメインは、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含み、ここで、そのアミノ酸配列は、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の残基90〜211に対応するアミノ酸配列と比較して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基90〜211に対応し、且つ、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、ドメインまたは領域を有するケトレダクターゼポリペプチドは、その領域またはドメインにおいて、以下:X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンまたはグリシンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特に、システインである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、イソロイシン、ロイシンまたはトレオニンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシンである;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基、特に、グルタミンまたはセリンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;X198に対応する残基が、酸性または極性残基、特に、グルタミン酸である;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、トレオニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである、から選択される特徴のうちの1つ以上またはすべてをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列のドメインと比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18または1〜20残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18または約20残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼ領域またはドメインは、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含み、ここで、そのアミノ酸配列は、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の残基90〜211に対応するアミノ酸配列と比較して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基90〜211に対応し、且つ、本明細書中に記載されるような、X190およびX202に対応する残基における特定の特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基における特定の特徴を有する、ドメインまたは領域を有するケトレダクターゼポリペプチドは、その領域またはドメインにおいて、以下:X93に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、セリンまたはグリシンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特に、システインである;X96に対応する残基が、システイン、極性、脂肪族または非極性残基、特に、イソロイシン、ロイシンまたはトレオニンである;X100に対応する残基が、塩基性、酸性、極性、脂肪族、非極性残基または拘束残基、特に、リシンである;X147に対応する残基が、芳香族、脂肪族または非極性残基、特に、ロイシンである;X194に対応する残基が、拘束、極性、脂肪族または非極性残基、特に、グルタミンまたはセリンである;X196に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、ロイシンである;X198に対応する残基が、酸性または極性残基、特に、グルタミン酸である;およびX211に対応する残基が、塩基性、脂肪族、非極性、酸性または極性残基、特に、トレオニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンである、から選択される特徴のうちの1つ以上またはすべてをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列のドメインと比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18または1〜20残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18または約20残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼ領域またはドメインは、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含み、ここで、そのアミノ酸配列は、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の残基90〜211に対応するアミノ酸配列と比較して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号111、112または139の配列式の残基1〜89に対応するドメインまたは領域をさらに含み得、ここで、そのドメインまたは領域は、以下の特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基である;X17に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X25に対応する残基が、極性または酸性残基である;X27に対応する残基が、芳香族残基である;X41に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基である;X53に対応する残基が、極性、非極性または酸性残基である;X57に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X64に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基である;X66に対応する残基が、酸性残基である;X68に対応する残基が、極性、酸性、脂肪族または非極性残基である;X72に対応する残基が、塩基性残基である;X76に対応する残基が、脂肪族、非極性または極性残基である;X80に対応する残基が、脂肪族、非極性または極性残基である、のうちの1つ以上を有し得る。いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基1〜89に対応する領域またはドメインを含むポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、上記のXによって特定されない残基の位置に1つ以上の残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、その相違は、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、上記のXによって特定されない他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15または1〜16残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基の位置における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15または16残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号111、112または139の配列式の残基1〜89に対応するドメインまたは領域をさらに含み得、ここで、そのドメインまたは領域は、以下の特徴:X7に対応する残基が、ヒスチジン、プロリン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、グリシンまたはヒスチジンである;X17に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、特に、メチオニンである;X25に対応する残基が、グルタミン酸、アスパラギン酸、セリン、トレオニン、グルタミンまたはアスパラギン、特に、トレオニンまたはアスパラギン酸である;X27に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、特に、チロシンである;X41に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、セリンまたはアラニンである;X53に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン酸またはグルタミン酸、特に、トレオニン、グリシンまたはアスパラギン酸である;X57に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、バリンである;X64に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、セリン、アラニンまたはバリンである;X66に対応する残基が、アスパラギン酸またはグルタミン酸である;X68に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、トレオニン、アスパラギン酸、アラニン、バリンまたはグルタミン酸である;X72に対応する残基が、リシンまたはアルギニン、特に、アルギニンである;X76に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、アラニンまたはトレオニンである;およびX80に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、アラニン、トレオニンまたはバリンである、のうちの1つ以上を有し得る。いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基1〜89に対応する領域またはドメインを含むポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、上記のXによって特定されない残基の位置に1つ以上の残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、その相違は、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、上記のXによって特定されない他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15または1〜16残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基の位置における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15または16残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号111、112または139の配列式の残基1〜89に対応するドメインまたは領域をさらに含み得、ここで、そのドメインまたは領域は、少なくとも以下の特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである、を有し得る。いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基1〜89に対応する領域またはドメインを含むポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他の残基の位置に1つ以上の残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、残基1〜89に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列の対応ドメインまたは領域と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15または1〜16残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15または約16残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼ領域またはドメインは、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含み、ここで、そのアミノ酸配列は、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の残基1〜89に対応するアミノ酸配列と比較して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号111、112または139の配列式の残基1〜89に対応するドメインまたは領域をさらに含み得、ここで、そのドメインまたは領域は、以下の特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;およびX66に対応する残基が、酸性残基、特に、グルタミン酸である、のうちの1つ以上または少なくともすべてを有し得る。いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基1〜89に対応する領域またはドメインを含むポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他の残基の位置に1つ以上の残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、残基1〜89に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列の対応ドメインと比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15または1〜16残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基の位置における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15または約16残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼ領域またはドメインは、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含み、ここで、そのアミノ酸配列は、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の残基1〜89に対応するアミノ酸配列と比較して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号111、112または139の配列式の残基1〜89に対応するドメインまたは領域をさらに含み得、ここで、そのドメインまたは領域は、以下の特徴:X7に対応する残基が、拘束または非極性残基、特に、ヒスチジンである;X17に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特に、メチオニンである;X27に対応する残基が、芳香族残基である、特に、チロシンである;X64に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、バリンである;およびX80に対応する残基が、脂肪族、非極性または極性残基、特に、トレオニンまたはバリンである、のうちの1つ以上または少なくともすべてを有し得る。いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基1〜89に対応する領域またはドメインを含むポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他の残基の位置に1つ以上の残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、残基1〜89に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列の対応ドメインと比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15または1〜16残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基の位置における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15または約16残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼ領域またはドメインは、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含み、ここで、そのアミノ酸配列は、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の残基1〜89に対応するアミノ酸配列と比較して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号111、112または139の配列式の残基212〜252に対応するドメインまたは領域をさらに含み得、ここで、そのドメインまたは領域は、以下の特徴:X212に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性である;X216に対応する残基が、拘束または塩基性残基である;X223に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X226に対応する残基が、非極性または極性残基である;X233に対応する残基が、極性または酸性である;X235に対応する残基が、極性または芳香族残基である;X248に対応する残基が、非極性または芳香族残基である;およびX249に対応する残基が、芳香族残基である、のうちの1つ以上を有し得る。いくつかの実施形態において、そのアミノ酸配列は、上記のXによって特定されるさらなる特徴の少なくとも2、3、4、5、6個またはそれ以上を有し得る。いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139(またはその領域)の配列式に基づくアミノ酸配列を含むポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、上記のXによって特定されない残基の位置に1つ以上の残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、その相違は、上記のXによって特定されない他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9または1〜10残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基の位置における1、2、3、4、5、6、7、8、9または約10残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号111、112または139の配列式の残基212〜252に対応するドメインまたは領域をさらに含み得、ここで、そのドメインまたは領域は、以下の特徴:X212に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、トレオニン、セリンまたはバリンである;X216に対応する残基が、プロリン、ヒスチジン、アルギニンまたはリシン、特に、ヒスチジンまたはアルギニンである;X223に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、特に、バリンである;X226に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、グルタミンまたはアスパラギン、特に、トレオニンである;X233に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、特に、アスパラギンまたはアスパラギン酸である;X235に対応する残基が、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、特に、セリンまたはトリプトファンである;X248に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、チロシン、フェニルアラニンまたはトリプトファン、特に、グリシンまたはトリプトファンである;およびX249に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニンまたはトリプトファン、特に、トリプトファンである、のうちの1つ以上を有し得る。いくつかの実施形態において、そのアミノ酸配列は、上記のXによって特定されるさらなる特徴の少なくとも2、3、4、5、6個またはそれ以上を有し得る。いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139(またはその領域)の配列式に基づくアミノ酸配列を含むポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、上記のXによって特定されない残基の位置に1つ以上の残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、その相違は、上記のXによって特定されない他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9または1〜10残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基の位置における1、2、3、4、5、6、7、8、9または約10残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号111、112または139の配列式の残基212〜252に対応するドメインまたは領域をさらに含み得、ここで、ドメインまたは領域は、少なくとも以下の特徴:X216に対応する残基が、拘束または塩基性残基、特に、アルギニンである、を有する。いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基212〜252に対応する領域またはドメインを含むポリペプチドは、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他の残基の位置に1つ以上の残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、残基212〜252に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列の対応ドメインと比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9または1〜10残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9または約10残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼ領域またはドメインは、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含み、ここで、そのアミノ酸配列は、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の残基212〜252に対応するアミノ酸配列と比較して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号111、112または139の配列式の残基212〜252に対応するドメインまたは領域をさらに含み得、ここで、そのドメインまたは領域は、以下の特徴:X212に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性残基、特に、トレオニン、セリンまたはバリンである;X216に対応する残基が、拘束または塩基性残基、特に、ヒスチジンまたはアルギニンである;X223に対応する残基が、極性、脂肪族または非極性、特に、バリンである;X233に対応する残基が、極性または酸性残基、特に、アスパラギンまたはアスパラギン酸である;X235に対応する残基が、極性または芳香族残基、特に、セリンまたはトリプトファンである;X248に対応する残基が、非極性または芳香族残基、特に、グリシンまたはトリプトファンである;およびX249に対応する残基が、芳香族残基、特に、トリプトファンである、のうちの1つ以上または少なくともすべてを有し得る。いくつかの実施形態において、配列番号111、112または139の配列式の残基212〜252に対応する領域またはドメインを含むポリペプチドは、配列番号2、4または114の参照配列と比較して、他の残基の位置に1つ以上の残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、残基212〜252に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または114に基づく参照配列の対応ドメインと比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9または1〜10残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、そのドメイン内の他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9または約10残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼ領域またはドメインは、少なくとも前述の特徴を有するアミノ酸配列を含み、ここで、そのアミノ酸配列は、前述の特徴を有する、配列番号2、4または114に基づく参照配列の残基212〜252に対応するアミノ酸配列と比較して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する。
下記の表2は、関連する活性を有する、本明細書中に開示される特定の配列番号のリストを提供している。下記の配列は、別段明記されない限り、野生型L.kefirケトレダクターゼ配列(配列番号3および4)由来のものである。下記の表2では、各横列に、2つの配列番号を列挙し、ここで、奇数は、偶数によって提供されるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を指す。変異の数を列挙している縦列は、配列番号4のL.kefir KREDアミノ酸配列と比較したときのアミノ酸置換の数に関するものである。活性の縦列では、1つの「+」は、約24時間で、10g/Lの酵素が1g/Lの基質の10〜20%を変換する能力に対応する。2つのプラス符号「++」は、本ポリペプチドが、配列番号90よりも約1〜50倍高い活性であることを示す。3つのプラス符号「+++」は、本ポリペプチドが、配列番号90よりも約50〜250倍高い活性であることを示す。4つのプラス符号「++++」は、本ポリペプチドが、配列番号90よりも約250〜1000倍高い活性であることを示し、5つのプラス符号「+++++」は、本ポリペプチドが、配列番号90よりも1000倍超活性であることを示す。
いくつかの実施形態において、本ポリペプチドは、配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、92、94、96、98、100、102、104、106、108または110に基づくポリペプチド参照配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の配列同一性を有するが、但し、そのケトレダクターゼポリペプチドアミノ酸配列は、配列番号4と比較して、表2に列挙された置換組み合わせのいずれか1セットを含むことを条件とする。いくつかの実施形態において、そのケトレダクターゼポリペプチドは、参照配列と比較して、他のアミノ酸残基の位置における1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40残基の相違をさらに有し得る。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40残基の相違であり得る。いくつかの実施形態において、その相違は、保存的変異を含む。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも約99%の立体異性体過剰率、且つ、配列番号90のアミノ酸配列を有する参照ポリペプチドよりも改善された速度で、基質2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−オキソプロピル]安息香酸メチルエステルを生成物(S,E)−メチル2−(3−(3−(2−(7−クロロキノリン−2−イル)ビニル)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)ベンゾエートに変換することができる。そのような特性を有する例示的なポリペプチドとしては、配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、92、94、96、98、100、102、104、106、108および110に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。配列番号90のアミノ酸配列を有する参照ポリペプチドは、野生型(配列番号4)よりも改善された、速度(例えば、1g/Lの基質の10〜20%が24時間で約10g/LのKREDによって生成物に変換される速度)および立体選択性(99%の立体異性体過剰率)で上記基質を上記生成物に変換することができるので、配列番号90よりも改善された本明細書中のポリペプチドもまた、野生型よりも改善されている。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも約99%の立体異性体過剰率、且つ、配列番号90のアミノ酸配列を有する参照ポリペプチドに対して少なくとも1〜50倍改善された速度で基質2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−オキソプロピル]安息香酸メチルエステルを生成物(S,E)−メチル2−(3−(3−(2−(7−クロロキノリン−2−イル)ビニル)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)ベンゾエートに変換することができる。そのような特性を有する例示的なポリペプチドとしては、配列番号42、44、46、48、86、88、92、94、96、100および102に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも約99%の立体異性体過剰率、且つ、配列番号90のアミノ酸配列を有する参照ポリペプチドよりも少なくとも50〜250倍改善された速度で、基質2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−オキソプロピル]安息香酸メチルエステルを生成物(S,E)−メチル2−(3−(3−(2−(7−クロロキノリン−2−イル)ビニル)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)ベンゾエートに変換することができる。そのような特性を有する例示的なポリペプチドとしては、配列番号10、32、34、36、50、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、98、104、106および108に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも約99%の立体異性体過剰率、且つ、配列番号90のアミノ酸配列を有する参照ポリペプチドよりも少なくとも250〜1000倍改善された速度で、基質2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−オキソプロピル]安息香酸メチルエステルを生成物(S,E)−メチル2−(3−(3−(2−(7−クロロキノリン−2−イル)ビニル)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)ベンゾエートに変換することができる。そのような特性を有する例示的なポリペプチドとしては、配列番号12、18、22、24、26、28、30、38、40、52、54、56、58、60、62および110に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも約99%の立体異性体過剰率、且つ、配列番号90のアミノ酸配列を有する参照ポリペプチドよりも少なくとも1000倍改善された速度で、基質2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−オキソプロピル]安息香酸メチルエステルを生成物(S,E)−メチル2−(3−(3−(2−(7−クロロキノリン−2−イル)ビニル)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)ベンゾエートに変換することができる。そのような特性を有する例示的なポリペプチドとしては、配列番号6、8、14、16および20に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、上記改善されたケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号90のアミノ酸配列を有する参照ポリペプチドと比較して、上記生成物への上記基質の変換に対する競合的インヒビターとしてのアセトンに対して改善された抵抗性を有し得る。この改善された抵抗性を有する例示的なポリペプチドとしては、配列番号配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、98、104、106、108および110に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、約100g/Lを超える基質および約5g/L未満の本ポリペプチドを用いて行われるとき、約24時間未満で上記基質の少なくとも約95%を上記生成物に変換することができる。この能力を有する例示的なポリペプチドとしては、配列番号6、8、14、16および20に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼポリペプチドは、高度に立体選択的であり、それは、約99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%または99.9%を超える立体異性体過剰率で上記基質を上記生成物に還元し得る。そのような高い立体選択性を有する例示的なケトレダクターゼポリペプチドとしては、配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108および110に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、上記改善されたケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2もしくは配列番号4、配列番号114またはその領域もしくはドメイン(例えば、残基90〜211)と少なくとも約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み得るが、但し、配列番号2、4または114の残基190に対応する残基は、プロリンであり、配列番号2、4または114の残基195に対応する残基は、アルギニンであり、そして配列番号2、4または114の残基202に対応する残基は、トリプトファンであり、そのポリペプチドが、野生型kefirケトレダクターゼまたは別の操作されたケトレダクターゼ(例えば、配列番号90)よりもさらに改善される(例えば、立体選択性、酵素活性および/または熱安定性に関して)ように、さらに以下の置換のうちの1つ以上をさらに有することを条件とする:7→H;17→M;25→T;27→Y;41→S;53→D;57→V;64→V;66→E;68→V、E;72→R;76→A;80→T、V;93→S、A、G;94→C、G;95→L、E;96→V、L、I、T;97→H、S;100→K、Q、A;108→H;111→M;139→L;145→L;147→L;152→W、A、S;163→I;179→F、K、L;194→Q、S、L;196→L;197→E;198→E、Q;210→R;211→V、L、R、T、D、I;212→S、V;216→R;223→V;233→N;235→W;248→W;および249→W。
いくつかの実施形態において、上記改善されたケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または114(またはその領域もしくはドメイン(例えば、残基90〜211))と少なくとも約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み得るが、但し、配列番号2、4または114の残基190に対応する残基は、プロリンであり;配列番号2、4または114の残基195に対応する残基は、アルギニンであり;そして配列番号2、4または114の残基202に対応する残基は、トリプトファンであり、そのポリペプチドが、野生型kefirケトレダクターゼまたは別の操作されたケトレダクターゼ(例えば、配列番号90)よりもさらに改善される(例えば、立体選択性、酵素活性および/または熱安定性に関して)ように、以下の置換のうちの少なくとも1つ以上をさらに有することを条件とする:17→M;27→Y;64→V;80→T;93→S;94→C;96→L;100→K;147→L;152→S;194→Q;および211→V。
当業者によって認識されるように、上で定義されたアミノ酸のカテゴリーのいくつかは、別段明記されない限り、相互排他的ではない。したがって、2つ以上の物理化学的特性を示す側鎖を有するアミノ酸は、複数のカテゴリーに包含され得る。任意のアミノ酸または残基の適切な分類は、特に、本明細書中に提供される詳細な開示に鑑みて、当業者に明らかであろう。
いくつかの実施形態において、上記操作され改善されたケトレダクターゼ酵素は、天然に存在するケトレダクターゼポリペプチドの欠失または他の操作されたケトレダクターゼポリペプチドの欠失を含む。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される操作され改善されたケトレダクターゼ酵素の各々は、本明細書中に記載されるポリペプチドの欠失を含み得る。したがって、本開示のケトレダクターゼポリペプチドの各々およびすべての実施形態について、そのケトレダクターゼ活性の機能活性が維持される限り、その欠失は、1つ以上のアミノ酸、2つ以上のアミノ酸、3つ以上のアミノ酸、4つ以上のアミノ酸、5つ以上のアミノ酸、6つ以上のアミノ酸、8つ以上のアミノ酸、10個以上のアミノ酸、15個以上のアミノ酸または20個以上のアミノ酸、そのケトレダクターゼポリペプチドのアミノ酸の総数の最大10%、アミノ酸の総数の最大10%、アミノ酸の総数の最大20%またはアミノ酸の総数の最大30%を含み得る。いくつかの実施形態において、その欠失は、1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40アミノ酸残基を含み得る。いくつかの実施形態において、欠失の数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40アミノ酸であり得る。いくつかの実施形態において、その欠失は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、18または20アミノ酸残基の欠失を含み得る。
本明細書中に記載されるとき、本開示のケトレダクターゼポリペプチドは、そのケトレダクターゼポリペプチドが他のポリペプチド(例としては、これらに限定されないが、抗体タグ(例えば、mycエピトープ)、精製配列(例えば、Hisタグ)および細胞局在化シグナル(例えば、分泌シグナル)など)に融合された、融合ポリペプチドの形態であり得る。したがって、そのケトレダクターゼポリペプチドは、他のポリペプチドとの融合有り、または無しで、使用され得る。
本明細書に記載するポリペプチドは、遺伝子コード化されたアミノ酸に限定されない。遺伝子コード化されたアミノ酸に加えて、本明細書に記載するポリペプチドは、全部または一部、天然由来のおよび/または合成の非コード化アミノ酸から成り得る。本明細書に記載するポリペプチドを構成し得る一定の一般に見かける非コード化アミノ酸としては、次のものが挙げられるが、それらに限定されない:遺伝子コード化されたアミノ酸のD−立体異性体;2,3−ジアミノプロピオン酸(Dpr);α−アミノイソ酪酸(Aib);ε−アミノヘキサン酸(Aha);δ−アミノ吉草酸(Ava);N−メチルグリシンまたはサルコシン(MeGlyまたはSar);オルニチン(Orn);シトルリン(Cit);t−ブチルアラニン(Bua);t−ブチルグリシン(Bug);N−メチルイソロイシン(MeIle);フェニルグリシン(Phg);シクロヘキシルアラニン(Cha);ノルロイシン(Nle);ナフチルアラニン(Nal);2−クロロフェニルアラニン(Ocf);3−クロロフェニルアラニン(Mcf);4−クロロフェニルアラニン(Pcf);2−フルオロフェニルアラニン(Off);3−フルオロフェニルアラニン(Mff);4−フルオロフェニルアラニン(Pff);2−ブロモフェニルアラニン(Obf);3−ブロモフェニルアラニン(Mbf);4−ブロモフェニルアラニン(Pbf);2−メチルフェニルアラニン(Omf);3−メチルフェニルアラニン(Mmf);4−メチルフェニルアラニン(Pmf);2−ニトロフェニルアラニン(Onf);3−ニトロフェニルアラニン(Mnf);4−ニトロフェニルアラニン(Pnf);2−シアノフェニルアラニン(Ocf);3−シアノフェニルアラニン(Mcf);4−シアノフェニルアラニン(Pcf);2−トリフルオロメチルフェニルアラニン(Otf);3−トリフルオロメチルフェニルアラニン(Mtf);4−トリフルオロメチルフェニルアラニン(Ptf);4−アミノフェニルアラニン(Paf);4−ヨードフェニルアラニン(Pif);4−アミノメチルフェニルアラニン(Pamf);2,4−ジクロロフェニルアラニン(Opef);3,4−ジクロロフェニルアラニン(Mpcf);2,4−ジフルオロフェニルアラニン(Opff);3,4−ジフルオロフェニルアラニン(Mpff);ピリド−2−イルアラニン(2pAla);ピリド−3−イルアラニン(3pAla);ピリド−4−イルアラニン(4pAla);ナフト−1−イルアラニン(1nAla);ナフト−2−イルアラニン(2nAla);チアゾリルアラニン(taAla);ベンゾチエニルアラニン(bAla);チエニルアラニン(tAla);フリルアラニン(fAla);ホモフェニルアラニン(hPhe);ホモチロシン(hTyr);ホモトリプトファン(hTrp);ペンタフルオロフェニルアラニン(5ff);スチリルカラニン(sAla);オーソリルアラニン(aAla);3,3−ジフェニルアラニン(Dfa);3−アミノ−5−フェニルペンタン酸(Afp);ペニシラミン(Pen);1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸(Tic);β−2−チエニルアラニン(Thi);メチオニンスルホキシド(Mso);N(w)−ニトロアルギニン(nArg);ホモリジン(hLys);ホスホノメチルフェニルアラニン(pmPhe);ホスホセリン(pSer);ホスホトレオニン(pThr);ホモアスパラギン酸(hAsp);ホモグルタミン酸(hGlu);1−アミノシクロペンタ−(2または3)−エン−4−カルボン酸;ピペコリン酸(PA);アゼチジン−3−カルボン酸(ACA);1−アミノシクロペンタン−3−カルボン酸;アリルグリシン(aOly);プロパルギルグリシン(pgGly);ホモアラニン(hAla);ノルバリン(nVal);ホモロイシン(hLeu);ホモバリン(hVal);ホモイソロイシン(hIle);ホモアルギニン(hArg);N−アセチルリジン(AcLys);2,4−ジアミノ酪酸(Dbu);2,3−ジアミノ酪酸(Dab);N−メチルバリン(MeVal);ホモシステイン(hCys);ホモセリン(hSer);ヒドロキシプロリン(Hyp)およびホモプロリン(hPro)。本明細書に記載するポリペプチドを構成し得る追加の非コード化アミノ酸は、当業者に認識される(例えば、Fasman,1989,CRC Practical Handbook of Biochemistry and Molecular Biology,CRC Press,Boca Raton,FLの3−70頁およびそこに引用されている参考文献に提供されている様々なアミノ酸を参照のこと。それらのすべてが参照として援用されている)。これらのアミノ酸は、L立体配置である場合もあり、またはD立体配置である場合もある。
側鎖保護基を有するアミノ酸または残基も本明細書に記載するポリペプチドを構成する場合があることは、当業者に理解される。そのような保護アミノ酸(この場合、これらは芳香族カテゴリーに属する)の非限定的な例としては、次のもの(括弧内に保護基を列挙する)が挙げられるが、それらに限定されない:Arg(tos)、Cys(メチルベンジル)、Cys(ニトロピリジンスルフェニル)、Glu(δ−ベンジルエステル)、Gln(キサンチル)、Asn(N−δ−キサンチル)、His(bom)、His(ベンジル)、His(tos)、Lys(fmoc)、Lys(tos)、Ser(O−ベンジル)、Thr(O−ベンジル)およびTyr(O−ベンジル)。
本明細書に記載するポリペプチドを構成し得る、配座的に拘束されている非コード化アミノ酸としては、N−メチルアミノ酸(L立体配置);1−アミノシクロペンタ−(2または3)−エン−4−カルボン酸;ピペコリン酸;アゼチジン−3−カルボン酸;ホモプロリン(hPro);および1−アミノシクロペンタン−3−カルボン酸が挙げられるが、これらに限定されない。
上に記載されたように、操作されたケトレダクターゼ酵素を生成するために天然に存在するポリペプチドに導入された様々な改変は、本酵素の特定の特性を標的にし得る。
6.3 操作されたケトレダクターゼをコードするポリヌクレオチド
別の態様において、本開示は、操作されたケトレダクターゼ酵素をコードするポリヌクレオチドを提供する。前記ポリヌクレオチドは、ポリペプチドを発現することができる組換えポリヌクレオチドを生じさせるために遺伝子発現を制御する1つ以上の異種調節配列に作動可能に連結させることができる。前記操作されたケトレダクターゼをコードする異種ポリヌクレオチドを含有する発現構築物を適切な宿主細胞に導入して、対応するケトレダクターゼポリペプチドを発現させることができる。
様々なアミノ酸に対応するコドンが知られているため、タンパク質配列を利用できることで、本主題をコードできるすべてのポリヌクレオチドの説明が得られる。同じアミノ酸が代替または同義コドンによってコードされる遺伝子コードの縮重は、極めて多数の核酸(これらのすべてが、本明細書に開示する改善されたケトレダクターゼ酵素をコードする)の作製を可能にする。従って、特定のアミノ酸配列が同定されていれば、当業者は、そのタンパク質のアミノ酸配列を変えないような方法で1つ以上のコドンの配列を単に改変することによって、任意の数の異なる核酸を作ることができる。これに関して、本開示は、可能なコドン選択肢に基づいて組み合わせを選択することによって作ることができるポリヌクレオチドのそれぞれおよびすべての可能な異形を具体的に熟慮しており、すべてのそうした異形は、表2に提示するアミノ酸配列を含めて本明細書に開示するいずれのポリペプチドについても具体的に開示されていると考えられるべきである。様々な実施形態において、好ましくは、前記コドンは、そのタンパク質が生産されている宿主細胞に合うように選択される。例えば、細菌において用いられている好ましいコドンを用いて、細菌において遺伝子を発現させ;酵母において用いられている好ましいコドンを酵母での発現に用い;そして哺乳動物において用いられている好ましいコドンを哺乳動物細胞での発現に用いる。例として、配列番号3のポリヌクレオチドは、E.coliでの発現のためにコドン最適化されているが、他の点ではLactobacillus kefirの天然由来のケトレダクターゼをコードする。
いくつかの実施形態において、天然配列が、好ましいコドンを含み、そして好ましいコドンの使用が、すべてのアミノ酸残基に対して必要でないかもしれないので、すべてのコドンが、本ケトレダクターゼのコドン使用頻度を最適化するために置換される必要はない。その結果として、本ケトレダクターゼ酵素をコードする、コドンが最適化されたポリヌクレオチドは、完全長コード領域の約40%、50%、60%、70%、80%または90%を超えるコドンの位置において好ましいコドンを含み得る。
いくつかの実施形態において、上記ポリヌクレオチドは、本明細書中に記載される操作された参照ケトレダクターゼポリペプチドのいずれかに対して少なくとも約80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%またはそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有するケトレダクターゼポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。ゆえに、いくつかの実施形態において、そのポリヌクレオチドは、以下の特徴:X190位に対応する残基が、拘束残基、特に、プロリンである;およびX202に対応する残基が、芳香族残基、特に、トリプトファンである、を有するが、但し、そのコードされたケトレダクターゼポリペプチドは、X190に対応する残基が拘束残基であり、且つ、X202に対応する残基が芳香族残基であるアミノ配列を有することを条件とする、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも約80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一であるアミノ酸配列をコードする。いくつかの実施形態において、そのポリヌクレオチドは、X190に対応する残基がプロリンであり、且つ、X202に対応する残基がトリプトファンである、アミノ酸配列を有するケトレダクターゼをコードする。
いくつかの実施形態において、上記ポリヌクレオチドは、以下の特徴:X190位に対応する残基が、拘束残基、特に、プロリンである;X195に対応する残基が、塩基性、酸性、非極性または極性残基、特に、プロリン、アルギニン、リシン、アスパラギン酸またはアスパラギンである;およびX202に対応する残基が、芳香族残基、特に、トリプトファンである、を有するが、但し、そのコードされたケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも前述の特徴(すなわち、X190位に対応する残基が、拘束残基である;X195に対応する残基が、塩基性、酸性、非極性または極性残基である;およびX202に対応する残基が、芳香族残基である、を有するアミノ酸配列を含む、配列番号2、4または114に基づく参照配列と少なくとも約80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一であるアミノ酸配列を含むケトレダクターゼポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態において、そのコードされたケトレダクターゼは、X190に対応する残基が、プロリンであり;X195に対応する残基が、プロリン、アルギニン、リシン、アスパラギン酸またはアスパラギンであり;且つ、X202に対応する残基が、トリプトファンである、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態において、そのポリヌクレオチドは、配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、92、94、96、98、100、102、104、106、108および110から選択されるアミノ酸配列を含む操作されたケトレダクターゼポリペプチドをコードする。
いくつかの実施形態において、上記ポリヌクレオチドは、配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、92、94、96、98、100、102、104、106、108および110から選択される参照配列と少なくとも約80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一であるアミノ酸配列を含むケトレダクターゼポリペプチドをコードし、ここで、そのコードされるポリペプチドは、X190およびX202に対応する残基に対して本明細書中で明記される特徴を有するか、または残基X190、X195およびX202に対して本明細書中で明記される特徴を有する。
いくつかの実施形態において、上記操作されたケトレダクターゼをコードするポリヌクレオチドは、配列番号5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107および109から選択される。いくつかの実施形態において、そのポリヌクレオチドは、高度にストリンジェントな条件下で、配列番号5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107または109を含むポリヌクレオチドにハイブリダイズすることができ、ここで、高度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするそのポリヌクレオチドは、式(I)の基質を式(II)の生成物に還元することができるか、または変換することができるケトレダクターゼポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態において、そのストリンジェントにハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドは、式(III)の基質を式(IV)の生成物に還元することができるか、または変換することができる。いくつかの実施形態において、そのストリンジェントにハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドは、特定の酵素活性、ならびにX190およびX202に対応する残基に対して明記される特徴またはX190、X195およびX202に対応する残基に対して明記される特徴を有する。
いくつかの実施形態において、上記ポリヌクレオチドは、本明細書中に記載されるポリペプチドをコードするが、操作されたケトレダクターゼをコードする参照ポリヌクレオチドに対して、ヌクレオチドレベルにおいて約80%またはそれ以上の配列同一性、約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%またはそれ以上の配列同一性を有する。いくつかの実施形態において、その参照ポリヌクレオチドは、配列番号5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107および109から選択される。
改善されたケトレダクターゼポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドを、そのポリペプチドの発現に備えるために、様々な方法で操作することができる。発現ベクターによっては、ベクターに挿入する前にその単離されたポリヌクレオチドを操作することが、望ましいまたは必要である場合がある。組換えDNA法を利用してポリヌクレオチドおよび核酸配列を修飾する技術は、当該技術分野において周知である。ガイダンスは、Sambrookら,2001,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第3版,Cold Spring Harbor Laboratory Press;およびCurrent Protocols in Molecular Biology,Ausubel.F.編,Greene Pub.Associates,1998,2006年までの最新版に提供されている。
細菌宿主細胞のための、本開示の核酸構築物の転写の指図に適するプロモーターとしては、E.coli lacオペロン、E.coli trpオペロン、Streptomyces coelicolorアガラーゼ遺伝子(dagA)、Bacillus subtilisレバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、Bacillus licheniformis α−アミラーゼ遺伝子(amyL);Bacillus stearothermophilusマルトース生成性アミラーゼ遺伝子(amyM)、Bacillus amyloliquefaciens α−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、Bacillus licheniformisペニシリナーゼ遺伝子(penP)、Bacillus subtilis xylAおよびxylB遺伝子、ならびに原核性β−ラクタマーゼ遺伝子(Villa−Kamaroffら,1978,Proc.Natl Acad.Sci.USA 75:3727〜3731)から得られるプロモーター、ならびにtacプロモーター(DeBoerら,1983,Proc.Natl Acad.Sci.USA 80:21−25)が挙げられる。
糸状菌宿主細胞のための、本開示の核酸構築物の転写の指図に適するプロモーターとしては、Aspergillus oryzae TAKAアミラーゼ、Rhizomucor mieheiアスパラギン酸プロテイナーゼ、Aspergillus niger中性α−アミラーゼ、Aspergillus niger酸安定性α−アミラーゼ、Aspergillus nigerまたはAspergillus awamoriグルコアミラーゼ(glaA)、Rhizomucor mieheiリパーゼ、Aspergillus oryzaeアルカリプロテアーゼ、Aspergillus oryzaeトリオースリン酸イソメラーゼ、Aspergillus nidulansアセトアミダーゼ、およびFusarium oxysporumトリプシン様プロテアーゼ(WO 96/00787)についての遺伝子から得られるプロモーター、ならびにNA2−tpiプロモーター(Aspergillus niger中性α−アミラーゼについての遺伝子からのプロモーターとAspergillus oryzaeトリオースリン酸イソメラーゼについての遺伝子からのプロモーターのハイブリッド)、ならびにそれらの突然変異プロモーター、短縮型プロモーターおよびハイブリッドプロモーターが挙げられる。
酵母宿主において、有用なプロモーターは、Saccharomyces cerevisiaeエノラーゼ(ENO−1)、Saccharomyces cerevisiaeガラクトキナーゼ(GAL1)、Saccharomyces cerevisiaeアルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(ADH2/GAP)、およびSaccharomyces cerevisiae 3−ホスホグリセレートキナーゼについての遺伝子からのものであり得る。酵母宿主細胞のための他の有用なプロモーターは、Romanosら,1992,Yeast8:423〜488によって説明されている。
制御配列は、適する転写終結因子配列(宿主細胞によって認識されて転写を終結させる配列)である場合もある。前記ポリペプチドをコードする核酸配列の3’末端にその終結因子配列を作動可能に連結させる。本発明では、選ばれた宿主細胞において機能できる任意の終結因子を用いることができる。
例えば、糸状菌宿主細胞のための例示的転写終結因子は、Aspergillus oryzae TAKAアミラーゼ、Aspergillus nigerグルコアミラーゼ、Aspergillus nidulansアントラニル酸シンターゼ、Aspergillus niger α−グルコシダーゼ、およびFusarium oxysporumトリプシン様プロテアーゼについての遺伝子から得ることができる。
酵母宿主細胞のための例示的終結因子は、Saccharomyces cerevisiaeエノラーゼ、Saccharomyces cerevisiaeシトクロムC(CYC1)、およびSaccharomyces cerevisiaeグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼについての遺伝子から得ることができる。酵母宿主細胞のための他の有用な終結因子は、Romanosら,1992,上記文献によって説明されている。
制御配列は、適するリーダー配列(宿主細胞による翻訳のために重要であるmRNAの非翻訳領域)である場合もある。前記ポリペプチドをコードする核酸配列の5’末端にそのリーダー配列を作動可能に連結させる。選ばれた宿主細胞において機能できる任意のリーダー配列を用いることができる。例示的なリーダーとしては、M13ファージpIII配列、E.coliマルトース結合タンパク質リーダー配列、およびE.coli pelBリーダー配列が挙げられる。糸状菌宿主細胞のための例示的リーダーは、Aspergillus oryzae TAKAアミラーゼおよびAspergillus nidulansトリオースリン酸イソメラーゼについての遺伝子から得られ得る。酵母宿主細胞のための適するリーダーは、Saccharomyces cerevisiaeエノラーゼ(ENO−1)、Saccharomyces cerevisiae 3−ホスホグリセレートキナーゼ、Saccharomyces cerevisiae α因子、およびSaccharomyces cerevisiaeアルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(ADH2/GAP)についての遺伝子から得られる。
制御配列は、ポリアデニル化配列(核酸配列の3’末端に作動可能に連結された配列であって、転写されると宿主細胞にシグナルとして認識されて、転写されたmRNAにポリアデノシン残基を付加させる配列)である場合もある。本発明では、選ばれた宿主細胞において機能できる任意のポリアデニル化配列を用いることができる。糸状菌宿主細胞のための例示的ポリアデニル化配列は、Aspergillus oryzae TAKAアミラーゼ、Aspergillus nigerグルコアミラーゼ、Aspergillus nidulansアントラニル酸シンターゼ、Fusarium oxysporumトリプシン様プロテアーゼ、およびAspergillus niger α−グルコシダーゼについての遺伝子から得ることができる。酵母宿主細胞のための有用なポリアデニル化配列は、GuoおよびSherman,1995,Mol Cell Bio.15:5983〜5990によって説明されている。
制御配列は、ポリペプチドのアミノ末端に連結されたアミノ酸配列をコードし、そのコードされたポリペプチドを細胞の分泌経路に向ける、シグナルペプチドコーディング領域である場合もある。前記核酸配列のコーディング配列の5’末端は、翻訳リーディングフレーム内に元々連結されているシグナルペプチドコーディング領域を固有に含有することがあり、そのコーディング領域のセグメントが分泌されるポリペプチドをコードする。あるいは、前記コーディング配列の5’末端は、そのコーディング配列にとって異種であるシグナルペプチドコーディング領域を含有する場合がある。この異種シグナルペプチドコーディング領域は、そのコーディング配列がシグナルペプチドコーディング領域を元々含有しない場合に必要とされ得る。
あるいは、前記異種シグナルペプチドコーディング領域で天然シグナルペプチドコーディング領域を単に置き換えて、そのポリペプチドの分泌を増進させることができる。しかし、本発明では、発現されたポリペプチドを選ばれた宿主細胞の分泌経路に向ける任意のシグナルペプチドコーディング領域を用いることができる。
細菌宿主細胞のための有効なシグナルペプチドコーディング領域は、Bacillus NClB 11837マルトース生成性アミラーゼ、Bacillus stearothermophilus α−アミラーゼ、Bacillus licheniformisサブチリシン、Bacillus licheniformis β−ラクタマーゼ、Bacillus stearothermophilus中性プロテアーゼ(nprT、nprS、nprM)、およびBacillus subtilis prsAについての遺伝子から得られるシグナルペプチドコーディング領域である。さらなるシグナルペプチドは、SimonenおよびPalva,1993,Microbiol Rev 57:109〜137によって説明されている。
糸状菌宿主細胞のための有効なシグナルペプチドコーディング領域は、Aspergillus oryzae TAKAアミラーゼ、Aspergillus niger中性アミラーゼ、Aspergillus nigerグルコアミラーゼ、Rhizomucor mieheiアスパラギン酸プロテイナーゼ、Humicola insolensセルラーゼ、およびHumicola lanuginosaリパーゼについての遺伝子から得られるシグナルペプチドコーディング領域であり得る。
酵母宿主細胞のための有用なシグナルペプチドは、Saccharomyces cerevisiae α因子およびSaccharomyces cerevisiae転化酵素についての遺伝子からのものであり得る。他の有用なシグナルペプチドコーディング領域は、Romanosら,1992,上記文献によって説明されている。
制御配列は、ポリペプチドのアミノ末端に位置するアミノ酸配列をコードするプロペプチドコーディング領域である場合もある。結果として得られるポリペプチドは、プロ酵素またはプロポリペプチド(または一部の場合では酵素原)として知られている。プロポリペプチドは一般に不活性であり、そのプロポリペプチドからのプロペプチドの触媒的または自己触媒的開裂によって成熟活性ポリペプチドへと変換され得る。前記プロペプチドコーディング領域は、Bacillus subtilisアルカリプロテアーゼ(aprE)、Bacillus subtilis中性プロテアーゼ(nprT)、Saccharomyces cerevisiae α因子、Rhizomucor mieheiアスパラギン酸プロテイナーゼ、およびMyceliophthora thermophilaラクターゼ(WO 95/33836)についての遺伝子から得ることができる。
シグナルペプチド領域とプロペプチド領域の両方がポリペプチドのアミノ末端に存在する場合、プロペプチド領域は、ポリペプチドのアミノ末端のすぐ隣に位置し、シグナルペプチド領域は、そのプロペプチド領域のアミノ末端のすぐ隣に位置する。
宿主細胞の増殖に関連してポリペプチドの発現を調節することを可能にする調節配列を付加させることが望ましい場合もある。調節系の例は、調節化合物の存在を含めて、化学的または物理的刺激に応答して遺伝子の発現をオンまたはオフにさせる。原核宿主細胞において、適する調節配列としては、lac、tacおよびtrpオペレーター系が挙げられる。酵母宿主細胞において、適する調節系には、例として、ADH2系またはGAL1系が挙げられる。糸状菌において、適する調節配列としては、TAKA α−アミラーゼプロモーター、Aspergillus nigerグルコアミラーゼプロモーター、およびAspergillus oryzaeグルコアミラーゼプロモーターが挙げられる。
調節配列の他の例は、遺伝子増幅を可能にする。真核系の場合、これらとしては、メトトレキサートの存在下で増幅されるジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子、および重金属で増幅されるメタロチオネイン遺伝子が挙げられる。これらの場合では、本発明のKREDポリペプチドをコードする核酸配列をその調節配列に作動可能に連結させることとなる。
従って、別の実施形態において、本開示は、組換え発現ベクターが導入されることとなる宿主のタイプに依存して、操作されたケトレダクターゼポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたはその変異体、ならびに1つ以上の発現調節領域、例えばプロモーターおよび終結因子、複製起点などを含む、組換え発現ベクターにも関する。上に記載した様々な核酸および制御配列を互いに連結させて、組換え発現ベクター(これは、1つ以上の適便な制限部位を含んで、ポリペプチドをコードする核酸配列のそのような部位での挿入または置換を可能にすることができる)を生じさせることができる。あるいは、本開示の核酸配列を、発現のための適切なベクターにその核酸配列または該配列を含む核酸構築物を挿入することによって、発現させることができる。前記発現ベクターを作る場合には、コーディング配列をそのベクター内に配置して、そのコーディング配列を発現のための適切な制御配列と作動可能に連結させる。
組換え発現ベクターは、適便に組換えDNA手順に付すことができ、且つ、ポリヌクレオチド配列の発現を生じさせることができる、任意のベクター(例えば、プラスミドまたはウイルス)であり得る。前記ベクターの選択は、そのベクターを導入することとなる宿主細胞とそのベクターの適合性に代表的に依存する。前記ベクターは、線状プラスミドである場合もあり、または閉環状プラスミドである場合もある。
前記発現ベクターは、自律複製ベクター、すなわち、染色体外エンティティーとして存在するベクター(その複製は染色体の複製に依存しない)、例えばプラスミド、染色体外エレメント、ミニ染色体、または人工染色体であり得る。前記ベクターは、自己複製を確実にするための任意の手段を含有する場合がある。あるいは、前記ベクターは、宿主細胞に導入されたときにそのゲノムに組み込まれ、それが組み込まれた染色体(単数または複数)と一緒に複製されるものである場合もある。さらに、単一のベクターもしくはプラスミドまたは2つ以上のベクターもしくはプラスミド(これらは、一緒に、宿主細胞のゲノムに導入されるべき全DNAを含有する)、あるいはトランスポゾンを使用する場合がある。
本発明の発現ベクターは、形質転換細胞の容易な選択を可能にする1つ以上の選択マーカーを好ましくは含有する。選択マーカーは、その産物が殺生物剤またはウイルス耐性、重金属に対する耐性、栄養要求体への原栄養、などを規定する遺伝子である。細菌選択マーカーの例は、Bacillus subtillisもしくはBacillus licheniformisからのdal遺伝子、または抗生物質耐性、例えばアンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコール(実施例1)もしくはテトラサイクリン耐性、を付与するマーカーである。酵母宿主細胞のための適するマーカーは、ADE2、HIS3、LEU2、LYS2、MET3、TRP1およびURA3である。
糸状菌宿主細胞において使用するための選択マーカーとしては、amdS(アセトアミダーゼ)、argB(オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ)、bar(ホスフィノスリシンアセチルトランスフェラーゼ)、hph(ヒグロマイシンホスホトランスフェラーゼ)、niaD(硝酸レダクターゼ)、pyrG(オロチジン−5’−リン酸デカルボキシラーゼ)、sC(硫酸アデニルトランスフェラーゼ)およびtrpC(アントラニル酸シンターゼ)、ならびにこれらの等価物が挙げられるが、それらに限定されない。Aspergillus細胞において使用するための実施形態としては、Aspergillus nidulansまたはAspergillus oryzaeのamdSおよびpyrG遺伝子ならびにStreptomyces hygroscopicusのbar遺伝子が挙げられる。
好ましくは、本発明の発現ベクターは、宿主細胞のゲノムへのそのベクターの組み込みを可能にするまたはそのゲノムとは無関係にその細胞におけるそのベクターの自律複製を可能にするエレメント(単数または複数)を含有する。宿主細胞ゲノムへの組込みのために、前記ベクターは、前記ポリペプチドをコードする核酸配列に依存する場合もあり、または相同もしくは非相同組換えによるそのベクターのそのゲノムへの組み込みのためにそのベクターの任意の他のエレメントに依存する場合もある。
あるいは、前記発現ベクターは、宿主細胞のゲノムへの相同組換えによる組込みを指図するための追加の核酸配列を含有する場合がある。それらの追加の核酸配列は、宿主細胞ゲノムのその(それらの)染色体(単数または複数)内の正確な位置(単数または複数)に前記ベクターを組み込むことができる。正確な位置での組込みの尤度を増すために、前記組込みエレメントは、対応する標的配列と高相同性である核酸の、相同組換えの確率を増すために十分な数、例えば、100から10,000塩基対、好ましくは400から10,000塩基対、および最も好ましくは800から10,000塩基対を好ましくは含有すべきである。前記組込みエレメントは、宿主細胞のゲノム内の標的配列と相同性である任意の配列であり得る。さらに、前記組込みエレメントは、非コード化核酸配列である場合もあり、またはコード化核酸配列である場合もある。一方、前記ベクターを非相同組換えによって宿主細胞のゲノムに組み込むことができる。
自律複製のために、前記ベクターは、問題の宿主細胞におけるそのベクターの自律複製を可能にする複製起点をさらに含み得る。細菌の複製起点の例は、P15A ori(図5のプラスミドにおいて示される)、またはE.coliにおける複製を可能にするプラスミドpBR322、pUC19、pACYC177(このプラスミドはP15A oriを有する)もしくはpACYC184の複製起点、またはBacillusにおける複製を可能にするプラスミドpUB110、pE194、pTA1060もしくはpAMβ1の複製起点である。酵母宿主細胞において使用するための複製起点の例は、2ミクロン複製起点、ARS1、ARS4、ARS1とCEN3の組み合わせ、およびARS4とCEN6の組み合わせである。前記複製起点は、宿主細胞におけるその機能化を温度感受性にする突然変異を有するものである場合もある(例えば、Ehrlich,1978,Proc Natl Acad Sci.USA 75:1433参照)。
本発明の核酸配列の1つより多くのコピーを宿主細胞に挿入して、遺伝子産物の生産を増加させることができる。前記核酸配列のコピー数の増加は、その配列の少なくとも1つの追加のコピーを宿主細胞のゲノムに組み込むことによって達成することができ、または増幅可能な選択マーカー遺伝子をその核酸配列と共に含めることによって達成することがでる(この場合、選択マーカー遺伝子の増幅されたコピーを含有し、その結果、追加の核酸配列コピーを含有する細胞は、それらの細胞を適切な選択作用因子の存在下で培養することによって、選択することができる)。
本発明において使用するための発現ベクターの多くは、市販されている。適する市販の発現ベクターとしては、CMVプロモーターと、哺乳動物宿主細胞における発現のためのhGHポリアデニル化部位と、pBR322複製起点と、E.coliにおける増幅のためのアンピシリン耐性マーカーとを含む、ミズーリ州、セントルイスのSigma−Aldrich Chemicalsからのp3xFLAGTMTM発現ベクターが挙げられる。他の適する発現ベクターは、pBluescriptII SK(−)およびpBK−CMV(これらは、カリフォルニア州、ラ・ホーヤのStratageneから市販されている)、ならびにpBR322(Gibco BRL)、pUC(Gibco BRL)、pREP4、pCEP4(Invitrogen)またはpPoly(Latheら,1987、Gene 57:193〜201)から誘導されるプラスミドである。
6.4 ケトレダクターゼポリペプチドの発現のための宿主細胞
別の態様において、本開示は、本開示の改善されたケトレダクターゼポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む宿主細胞を提供し、このポリヌクレオチドは、その宿主細胞におけるケトレダクターゼ酵素の発現のために1つ以上の制御配列に作動可能に連結されている。本発明の発現ベクターによってコードされるKREDポリペプチドを発現させる際に使用される宿主細胞は、当該技術分野において周知であり、それらとしては、細菌細胞、例えば、E.coli、Lactobacillus kefir、Lactobacillus brevis、Lactobacillus minor、StreptomycesおよびSalmonella typhimurium細胞;真菌細胞、例えば、酵母細胞(例えば、Saccharomyces cerevisiaeまたはPichia pastoris(ATCCアクセッション番号201178));昆虫細胞、例えば、ショウジョウバエS2およびヨトウガ(Spodoptera)Sf9細胞;ならびに動物細胞、例えば、CHO、COS、BHK、293およびBowes黒色腫細胞;ならびに植物細胞が挙げられるが、これらに限定されない。上記宿主細胞のための適切な培養培地および増殖条件は、当該技術分野において周知である。
前記ケトレダクターゼの発現のためのポリヌクレオチドは、当該技術分野において公知の様々な方法によって細胞に導入することができる。技術としては、数ある中でも、エレクトロポレーション、バイオリスティック・パーティクル・ボンバードメント、リポソーム媒介トランスフェクション、塩化カルシウムトランスフェクション、およびプロトプラスト融合が挙げられる。細胞にポリヌクレオチドを導入するための様々な方法は、当業者に明らかである。
例示的宿主細胞は、Escherichia coli W3110である。lacIリプレッサーの制御下で、lacプロモーターに作動可能に連結されたプラスミドpCK110900に、改善されたケトレダクターゼをコードするポリヌクレオチドを作動可能に連結させることによって、発現ベクターを作成した。この発現ベクターは、P15a複製起点およびクロラムフェニコール耐性遺伝子も含有する。Escherichia coli W3110の中の対象ポリヌクレオチドを含有する細胞を、それらの細胞をクロラムフェニコール選択に付すことによって、単離した。
6.5 操作されたケトレダクターゼポリペプチドの生成方法
一部の実施形態では、本開示の改善されたKREDポリヌクレオチドおよびポリペプチドを作るために、還元反応を触媒する天然由来のケトレダクターゼ酵素を、Lactobacillus kefirまたはLactobacillus brevisまたはLactobacillus minorから得る(または誘導する)。一部の実施形態では、その親ポリヌクレオチド配列をコドン最適化して、指定宿主細胞におけるケトレダクターゼの発現を増進させる。実例として、Genbankデータベースにおいて入手できるLactobacillus kefir KRED配列の公知ポリペプチド配列(Genbankアクセッション番号AAP94029 GI:33112056)に基づいて調製したオリゴヌクレオチドから、Lactobacillus kefirの野生型KREDポリペプチドをコードする親ポリヌクレオチド配列を構築した。その親ポリヌクレオチド配列(配列番号1として示される)をE.coliでの発現のためにコドン最適化し、そのコドン最適化されたポリヌクレオチドを発現ベクターにクローニングし、lacプロモーターおよびlacIリプレッサー遺伝子の制御下でそのケトレダクターゼ遺伝子を発現させた。E.coliにおいて活性ケトレダクターゼを発現するクローンを同定し、遺伝子の塩基配列を決定してそれらの素性を確認した。(配列番号1)と呼ぶその配列が、Lactobacillus kefirケトレダクターゼから進化させる操作されたケトレダクターゼの大部分の実験およびライブラリ構築のための出発点として利用した親配列であった。
前記操作されたケトレダクターゼは、上で論じたように、天然由来のケトレダクターゼをコードするポリヌクレオチド(polynucleoticde)を突然変異誘発および/または定方向進化法に付すことによって得ることができる。例示的定方向進化技術は、Stemmer,1994,Proc Natl Acad Sci USA 91:10747〜10751;WO 95/22625;WO 97/0078;WO 97/35966;WO 98/27230;WO 00/42651;WO 01/75767および米国特許第6,537,746号に記載されているような突然変異誘発および/またはDNAシャッフリングである。用いることができる他の定方向進化手順としては、数ある中でも、スタッガード伸長プロセス(StEP)、インビトロ組換え(Zhaoら,1998,Nat.Biotechnol.16:258〜261)、突然変異誘発PCR(Caldwellら,1994,PCR Methods Appl.3:S136〜S140)、およびカセット突然変異誘発(Blackら,1996,Proc Natl Acad Sci USA 93:3525〜3529)が挙げられる。本明細書中の目的のために有用なさらなる突然変異誘発および指向進化の手法は、以下の参考文献:Lingら、1997,“Approaches to DNA mutagenesis:an overview,”Anal.Biochem.254(2):157−78;Daleら、1996,“Oligonucleotide−directed random mutagenesis using the phosphorothioate method,”Methods Mol.Biol.57:369−74;Smith,1985,“In vitro mutagenesis,”Ann.Rev.Genet.19:423−462;Botsteinら、1985,“Strategies and applications of in vitro mutagenesis,”Science 229:1193−1201;Carter,1986,“Site−directed mutagenesis,”Biochem.J.237:1−7;Kramerら、1984,“Point Mismatch Repair,”Cell,38:879−887;Wellsら、1985,“Cassette mutagenesis:an efficient method for generation of multiple mutations at defined sites,”Gene 34:315−323;Minshullら、1999,“Protein evolution by molecular breeding,”Curr Opin Chem Biol 3:284−290;Christiansら、1999,“Directed evolution of thymidine kinase for AZT phosphorylation using DNA family shuffling,”Nature Biotech 17:259−264;Crameriら、1998,“DNA shuffling of a family of genes from diverse species accelerates directed evolution,”Nature 391:288−291;Crameriら、1997,“Molecular evolution of an arsenate detoxification pathway by DNA shuffling,”Nature Biotech 15:436−438;Zhangら、1997,“Directed evolution of an effective fructosidase from a galactosidase by DNA shuffling and screening,”Proc Natl Acad Sci USA 94:45−4−4509;Crameriら、1996,“Improved green fluorescent protein by molecular evolution using DNA shuffling,’Nature Biotech 14:315−319;およびStemmer,1994,“Rapid evolution of a protein in vitro by DNA shuffling,”Nature 370:389−391に見られる。すべての刊行物が、本明細書中で参考として援用される。
突然変異誘発処理後に得られたクローンを、所望の改善された酵素特性を有する操作されたケトレダクターゼについてスクリーニングする。発現ライブラリからの酵素活性の測定は、NAD+またはNADP+に変換されるにつれてNADHまたはNADPH濃度が減少する率を(吸光度または蛍光の減少によって)モニターする標準的な生化学技術を用いて行うことができる。この反応では、ケトレダクターゼがケトン基質をその対応するヒドロキシル基に還元するにつれて、そのケトレダクターゼによってNADHまたはNADPHが消費(酸化)される。単位時間あたりの、吸光度または蛍光の減少によって測定されるような、NADHまたはNADPH濃度の減少率は、固定量の溶解産物(またはそれから作られた凍結乾燥粉末)中のKREDポリペプチドの相対(酵素)活性を示す。所望される改善された酵素特性が、熱安定性である場合、酵素活性は、その酵素調製品を規定された温度に付し、熱処理後に残存する酵素活性の量を測定した後、測定することができる。その後、ケトレダクターゼをコードするポリヌクレオチドを含有するクローンを単離し、塩基配列を決定して(もしあれば)そのヌクレオチド配列の変化を特定し、そしてそれらを用いて宿主細胞においてその酵素を発現させる。
その操作されたポリペプチドの配列がわかっている場合、公知の合成方法に従って、標準的な固相法により、その酵素をコードするポリヌクレオチドを調製することができる。一部の実施形態では、約100塩基までのフラグメントを個々に合成し、その後、(例えば、酵素的もしくは化学的ライゲーション法、またはポリメラーゼ媒介法によって)連結させて、任意の所望される連続配列を形成することができる。例えば、本発明のポリヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドは、例えば、Beaucageら,1981,Tet Lett 22:1859〜69により説明された古典的ホスホルアミダイト法、または例えば、それを主として自動合成法で実施する場合には、Matthesら,1984,EMBO J.3:801〜05により説明された方法を用いて、化学合成により調製することができる。前記ホスホルアミダイト法によると、オリゴヌクレオチドは、例えば自動DNA合成装置で合成され、精製され、アニールされ、ライゲートされ、適切なベクターにクローニングされる。加えて、本質的に、様々な市場の供給業者、例えばテキサス州、ミッドランドのThe Midland Certified Reagent Company、カリフォルニア州、ラモーナのThe Great American Gene Company、イリノイ州、シカゴのExpressGen Inc.、カリフォルニア州、アラミダのOperon Technologies Inc.および多くの他の業者、のいずれからいずれの核酸を入手してもよい。
宿主細胞において発現された操作されたケトレダクターゼ酵素は、数ある中でもリゾチーム処理、超音波処理、濾過、塩析、超遠心分離法およびクロマトグラフィーをはじめとする周知のタンパク質精製技術のいずれか1つ以上を用いて、それらの細胞およびまたは培養培地から回収することができる。E.coliなどの細菌からのタンパク質の溶解および高効率抽出に適する溶液は、ミズーリ州、セントルイスのSigma−Aldrichから商品名CelLytic BTMで市販されている。
ケトレダクターゼポリペプチドの単離のためのクロマトグラフ技術としては、数ある中でも、逆相クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル電気泳動法、およびアフィニティークロマトグラフィーが挙げられる。特定の酵素を精製するための条件は、実効電荷、疎水性、親水性、分子量、分子形状などの因子に一部依存し、当業者に明らかである。
一部の実施形態では、アフィニティー技術を用いて、前記改善されたケトレダクターゼ酵素を単離することができる。アフィニティークロマトグラフィー精製には、前記ケトレダクターゼポリペプチドに特異的に結合する任意の抗体を使用することができる。抗体の生産のために、このケトレダクターゼポリペプチドを注射することによって、ウサギ、マウス、ラットなどが挙げられる(しかし、これらに限定されない)様々な宿主動物を免疫することができる。前記ポリペプチドは、側鎖官能基、または側鎖官能基に結合されたリンカーによって、BSAなどの適するキャリアに結合させることができる。宿主種に依存して、フロイント(完全または不完全)アジュバント、鉱物ゲル、例えば水酸化アルミニウム、界面活性物質、例えばリゾレシチン、プルロニックポリオール、ポリアニオン、ペプチド、油乳剤、キーホールリンペットヘモシアニン、ジニトロフェノールならびに潜在的に有用なヒトアジュバント、例えばBCG(杆菌Calmette Guerin)およびCorynebacterium parvumが挙げられる(しかし、これらに限定されない)様々なアジュバントを使用してその免疫応答を増加させることができる。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼは、上記酵素を発現する細胞の形態で、粗抽出物として、または単離されたか、もしくは精製された調製物として、調製され得、そして使用され得る。本ケトレダクターゼは、粉末の形態(例えば、アセトン粉末)での凍結乾燥物として調製され得るか、または酵素溶液として調製され得る。いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼは、実質的に純粋な調製物の形態であり得る。
いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、固体の基材に付着され得る。その基材は、固相、表面および/または膜であり得る。固体支持体は、有機ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフルオロエチレン、ポリエチレンオキシおよびポリアクリルアミド)ならびにそのコポリマーおよびグラフトから構成され得る。固体支持体はまた、無機(例えば、ガラス、シリカ、コントロールドポアガラス(controlled pore glass)(CPG)、逆相シリカまたは金もしくは白金などの金属)でもあり得る。その基材の外形は、ビーズ、球、粒子、顆粒、ゲル、膜または表面の形態であり得る。表面は、平面、実質的に平面、または非平面であり得る。固体支持体は、多孔性または非多孔性であり得、膨張または非膨張の特性を有し得る。固体支持体は、ウェル、くぼみもしくは他の容器の形態、器、特徴または位置で作られ得る。複数の支持体が、試薬のロボット送達のためにアドレス指定できる様々な位置に、または検出方法および/もしくは検出装置によって様々な位置に、整列して配列され得る。
6.6 操作されたケトレダクターゼ酵素およびそれを用いて調製された化合物を使用する方法
本明細書中に記載されるケトレダクターゼ酵素は、構造式(I)の基質である2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−オキソプロピル]安息香酸メチルエステル:
の、構造式(II)の対応する立体異性の(stereosiomeric)生成物である(S,E)−メチル2−(3−(3−(2−(7−クロロキノリン−2−イル)ビニル)フェニル)−3−ヒドロキシプロピル)ベンゾエート(「生成物」):
別の実施形態では、本明細書中に記載されるケトレダクターゼ酵素は、構造式(III)の化合物である2−[2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−オキソプロピル]フェニル]−2−プロパノール(これもまた「基質」である)
の、構造式(IVの対応する立体異性の生成物である(S,E)−1−(3−(2−(7−クロロキノリン−2−イル)ビニル)フェニル)−3−(2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)プロパン−1−オール(これもまた式(III)の基質に関して「生成物」と呼ばれ得る):
いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼは、化学式(I)または(III)を有する基質を、対応する生成物に還元するための方法において使用され得、ここで、その方法は、その基質をそれぞれ式(II)または式(IV)の生成物に還元するか、または変換するのに適する反応条件下で、その基質を本明細書中に記載されるケトレダクターゼポリペプチドのいずれか1つ(またはそれ以上)と接触させる工程またはインキュベートする工程を包含する。
上記基質を上記生成物に還元するための方法のいくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号4、2および114の野生型L.kefirまたはL.brevisまたはL.minorのKRED配列と比較して、少なくとも以下の特徴:(1)X190に対応する残基が、拘束残基である、および(2)X202に対応する残基が、芳香族残基である、を有する。いくつかの実施形態において、本ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号4、2および114の野生型L.kefirまたはL.brevisまたはL.minorのKRED配列と比較して、少なくとも以下の特徴:(1)X190に対応する残基が、拘束残基である;(2)195に対応する残基が、塩基性、酸性または極性残基である;および(3)X202に対応する残基が、芳香族残基である、を有する。
上記基質を上記生成物に還元するための方法のいくつかの実施形態において、その基質は、約99%を超える立体異性体過剰率でその生成物に還元され、ここで、そのケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、111または112に対応する配列を含む。
上記基質を上記生成物に還元するための方法のいくつかの実施形態において、約100g/Lを超える基質および約5g/L未満の本ポリペプチドを用いて行われるとき、その基質の少なくとも約95%が、約24時間未満でその生成物に変換され、ここで、そのポリペプチドは、配列番号6、8、14、16および20に対応するアミノ酸配列を含む。
上記基質を上記生成物に還元するための方法のいくつかの実施形態において、1g/Lの基質の少なくとも約10〜20%が、約10g/Lのそのポリペプチドを用いて、約24時間未満でその生成物に還元され、ここで、そのポリペプチドは、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、111または112に対応するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に提供されるケトレダクターゼポリペプチドは、構造式(V):
の化合物(その溶媒和化合物、水和物および薬学的に許容可能な塩を含む)を合成するための中間体の生成において使用され得る。モンテルカストとしても知られる、式(V)の化合物2−[1−[[(1R)−1−[3−[(E)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル]フェニル]−3−[2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル]プロピル]スルファニルメチル]シクロプロピル]酢酸は、式(Va)に示されるナトリウム塩(すなわち、(R,E)−2−(1−((1−(3−(2(7−クロロキノリン−2−イル)ビニル)フェニル)−3−(2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)プロピルチオ)メチル)シクロプロピル)酢酸ナトリウム):
上に記載されたように、理論に拘束されないが、モンテルカストは、ロイコトリエンレセプターアンタゴニスト(LTRA)であり、システイニルロイコトリエンレセプターCysLT1に対するロイコトリエンD4の作用を阻止するとみられる。モンテルカストは、アレルギーの処置のため、および喘息の維持療法において、処方される(例えば、米国特許第5,565,473号を参照のこと)。モンテルカストの合成のいくつかの実施形態において、重要な中間体は、式(II)の化合物である。ゆえに、化合物(V)を合成するための方法において、その方法における工程は、式(I)の基質を式(II)の生成物に還元するか、または変換するのに適する条件下で、その基質を本開示のケトレダクターゼポリペプチドと反応させる工程または接触させる工程を包含し得る。
いくつかの実施形態において、式(V)の化合物は、スキームIに図示されるように、ならびに米国出願公開20070135480および20050245568に記載されているように、式(II)の化合物から合成され得る。
したがって、いくつかの実施形態において、化合物(V)を合成するための方法は:(a)本開示のケトレダクターゼを用いて、化合物(I)を化合物(II)に還元するか、または変換する工程;(b)化合物(II)を塩化メチルスルホニルと反応させることにより、式(VI)の化合物を形成する工程;(c)化合物(VI)を式(VII)のチオ化合物に変換した後、式(VIIa)の化合物に変換する工程;(d)そのチオ化合物(VIIa)を式(X)の化合物と反応させることにより、式(IX)の化合物(ここで、R’は、脱離基であり、Rは、HまたはC1−C4アルキルである)を形成する工程;および(e)化合物(IX)を式(Vb)の化合物またはその塩、例えば、式(Va)に変換する工程を包含し得る。いくつかの実施形態において、他のアルキルスルホニルハロゲン化物またはアリールスルホニルハロゲン化物が、塩化メチルスルホニルの代わりに使用され得る。式(IX)の化合物の式(Vb)の化合物への変換は、CH
3Liを使用し得るが、その工程は、グリニャール試薬、例えば、ハロゲン化メチルマグネシウムを用いても行われ得る(米国出願公開20070135480を参照のこと)。いくつかの実施形態において、上記の工程(c)の後の代替プロセスは:(d)式(VII)の化合物を式(VIII)の化合物に変換した後、式(VIIb)の化合物に変換する工程、および(e)チオ化合物(X)を化合物(VIIb)と反応させることにより、式(Vb)の化合物またはその塩を形成する工程を包含し得る。それらの工程の各々についての詳細および条件は、米国出願公開20070135480および20050245568に記載されている。
いくつかの実施形態において、モンテルカストの合成は、式(IV)の中間体を使用し得る。したがって、いくつかの実施形態において、式(V)の化合物を合成するための方法において、その方法における工程は、式(III)の基質を式(VI)の生成物に還元するか、または変換するのに適する反応条件下で、その基質を本明細書中に開示されるケトレダクターゼと接触させることによって、その基質を式(IV)の生成物に還元するか、または変換する工程を包含し得る。
いくつかの実施形態において、そのモンテルカスト化合物は、スキームIIに図示されるように、ならびに米国出願公開番号2005/0234241および米国特許第7,189,853号に記載されているように、式(IV)の生成物から合成され得る:
したがって、いくつかの実施形態において、化合物(V)を合成するための方法は:(a)本開示のケトレダクターゼを用いて、化合物(I)を化合物(II)に還元するか、または変換する工程;(b)式(IV)の化合物を塩化メチルスルホニルと反応させることにより、式(VI)の化合物を形成する工程;(c)式(XIII)のチオール化合物を式(IV)の化合物と結合させることにより、式(VII)の化合物(ここで、Xは、−CNまたはCONH
2である)を形成する工程;および(d)式(VII)の化合物を式(V)の化合物またはその塩に変換する工程を包含し得る。
いくつかの実施形態において、上記モンテルカスト化合物は、下記のスキームIIIに図示されるように、および米国特許第5,614632号(その開示が、本明細書中で参考として援用される)に記載されているように、式(II)の生成物からも合成され得る(米国特許第5,614,632号の実施例5〜8を参照のこと)。スキームIIIでは、式(I)の基質は、本開示のケトレダクターゼを用いて式(II)の生成物に還元され;次いで、例えば、グリニャール試薬(塩化メチルマグネシウム)の使用によって、式(IV)の化合物に変換される。式(IV)の化合物が、塩化メチルスルホニルと反応することにより、メシレート化合物(XIII)が形成されるが、他のアルキルスルホニルハロゲン化物またはアリールスルホニルハロゲン化物が使用され得る。化合物(XIII)を式(XIII)のチオール化合物と反応させることによって、化合物(V)が生じ、これは、ナトリウム塩の形態に変換され得る。
式(XIII)のチオール化合物は、スキーム4に従って合成され得る(例えば、米国特許第5,614,632号を参照のこと):
スキーム4におけるR基は、低級アルキル、好ましくは、C1−C4アルキルであり得る。式(II)または式(IV)の化合物からのモンテルカストの合成の変法は、米国特許第5,565,473号;米国公開20050107612;米国公開20050245569;米国公開20060004204;および米国公開20060194839;(すべての参考文献が、本明細書中で参考として援用される)にも記載されている。
式(VI)および式(XII)のメシレート化合物の重要性を考慮すると、本開示のケトレダクターゼは、式(XX):
の化合物の合成において使用され得、ここで、R
1は、アルキルスルホニル、(ペル)フルオロアルキルスルホニルまたはアリールスルホニルである。いくつかの実施形態において、そのアルキルは、低級アルキル、例えば、C1−C4アルキルであり、アリールは、ベンジルである。いくつかの実施形態において、R
1は、トルエンスルホニルまたはメチルスルホニルである。
いくつかの実施形態において、化合物(XX)を合成するための方法は:(a)化合物(I)を化合物(II)に還元するのに適する反応条件下で、化合物(I)を本明細書中に記載されるケトレダクターゼと接触させる工程;および(b)化合物(II)をアルキルスルホニルハロゲン化物、(ペル)フルオロアルキルスルホニルハロゲン化物、アリールスルホニルハロゲン化物、アルキルスルホニル無水物、(ペル)フルオロアルキルスルホニル無水物またはアリールスルホニル無水物と反応させることにより、化合物(XX)を形成する工程を包含し得る。いくつかの実施形態において、(b)において使用されるアルキルスルホニルハロゲン化物は、塩化メチルスルホニルであり、化合物(XX)におけるR1は、メチルスルホニルである。
いくつかの実施形態において、式(XXI)の化合物を合成するための方法は:(a)化合物(III)を化合物(IV)に還元するのに適する反応条件下で、化合物(III)を本明細書中に記載されるケトレダクターゼと接触させる工程;および(b)化合物(VI)をアルキルスルホニルハロゲン化物、アリールスルホニルハロゲン化物、アルキルスルホニル無水物またはアリールスルホニル無水物と反応させることにより、化合物(XXI)を形成する工程を包含し得る。いくつかの実施形態において、(b)において使用されるアルキルスルホニルハロゲン化物は、塩化メチルスルホニルであり、化合物(XXI)におけるR1は、メチルスルホニルである。
あるいは、いくつかの実施形態において、化合物(XXI)を合成するための方法は、スキーム3に図示されるプロセスを使用し得、ここで、その方法は:(a)化合物(I)を化合物(II)に還元するのに適する反応条件下で、化合物(I)を本明細書中に記載されるケトレダクターゼと接触させる工程;(b)化合物(II)を化合物(IV)に変換する工程;および(c)化合物(IV)をアルキルスルホニルハロゲン化物、(ペル)フルオロアルキルスルホニルハロゲン化物、アリールスルホニルハロゲン化物と反応させることにより、化合物(XXI)を形成する工程を包含する。上で述べたように、(b)における化合物(II)の化合物(IV)への変換は、グリニャール試薬またはCH3Liを使用し得る。
いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼは、そのケトレダクターゼによって作用される基質を含み、および/またはそのケトレダクターゼ反応によって生成される生成物を含む、組成物、例えば、反応組成物として存在し得る。したがって、いくつかの実施形態において、組成物は、本開示のケトレダクターゼおよび構造式(I)の基質または構造式(III)の基質を含み得る。いくつかの実施形態において、組成物は、本開示のケトレダクターゼおよび構造式(II)の生成物または構造式(IV)の生成物を含み得る。いくつかの実施形態において、その組成物は、本開示のケトレダクターゼ、式(I)の基質および式(II)の生成物を含み得る。いくつかの実施形態において、その組成物は、本開示のケトレダクターゼ、式(III)の基質および式(IV)の生成物を含み得る。
上記ケトレダクターゼ反応が、補因子(NADHまたはNADPH)再生系の存在下において行われ得るので、その反応条件は、以下でさらに詳細に記載される補因子再生系のエレメントをさらに含み得る。したがって、いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼの前述の組成物は、グルコースデヒドロゲナーゼおよびグルコース;ギ酸デヒドロゲナーゼおよびホルマート;またはイソプロパノールおよび第二級アルコールデヒドロゲナーゼを含む補因子再生系をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、その第二級アルコールデヒドロゲナーゼは、操作されたケトレダクターゼである。補因子再利用のために使用され得る他の酵素および基質は、当業者に周知であるだろう。
当業者には公知であるように、ケトレダクターゼ触媒還元反応は、代表的に補因子を必要とする。本明細書に記載する操作されたケトレダクターゼ酵素によって触媒される還元反応も代表的に補因子を必要とするが、本操作されたケトレダクターゼの多くの実施形態は、野生型ケトレダクターゼ酵素で触媒される反応よりはるかに少ない補因子しか必要としない。本明細書において用いる場合、用語「補因子」は、ケトレダクターゼ酵素との組み合わせで動作する非タンパク質化合物を指す。本明細書に記載する操作されたケトレダクターゼ酵素と共に使用するために適する補因子としては、NADP+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)、NADPH(NADP+の還元形)、NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)およびNADH(NAD+の還元形)が挙げられるが、これらに限定されない。一般に、前記補因子の還元形を反応混合物に添加する。前記還元NAD(P)H形は、場合によっては、補因子再生系を使用してその酸化NAD(P)+形から再生させることができる。
用語「補因子再生系」は、補因子の酸化形を還元する反応(例えば、NADP+からNADPH)に関与する1セットの反応物を指す。ケト基質のケトレダクターゼ触媒還元によって酸化された補因子は、補因子再生系によって還元形に再生される。補因子再生系は、還元性水素等価物の源であり、且つ、その補因子の酸化形を還元できる、化学量論的量の還元剤を含む。補因子再生系は、その還元剤によるその補因子の酸化形の還元を触媒する触媒、例えば酵素触媒、をさらに含み得る。NAD+またはNADP+からそれぞれNADHまたはNADPHを再生するための補因子再生系は、当該技術分野において公知であり、本明細書に記載する方法においてそれらを使用することができる。
利用することができる、適する例示的補因子再生系としては、グルコースおよびグルコースデヒドロゲナーゼ、ホルマートおよびギ酸デヒドロゲナーゼ、グルコース−6−リン酸塩およびグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、第二級(例えば、イソプロパノール)アルコールおよび第二級アルコールデヒドロゲナーゼ、亜リン酸塩および亜リン酸デヒドロゲナーゼ、分子水素およびヒドロゲナーゼなどが挙げられるが、これらに限定されない。これらの系を、補因子としてNADP+/NADPHまたはNAD+/NADHいずれかと併用することができる。ヒドロゲナーゼを使用する電気化学的再生も、補因子再生系として用いることができる。例えば、米国特許第5,538,867号および同第6,495,023号参照(これらの両方が参照により本明細書に援用されている)。金属触媒および還元剤(例えば、分子水素またはホルマート)を含む化学的補因子再生系も適する。例えば、PCT公報WO 2000/053731参照(これは参照により本明細書に援用されている)。
用語「グルコースデヒドロゲナーゼ」および「GDH」は、グルコン酸およびNADHまたはNADPHへのD−グルコースおよびNAD+またはNADP+の変換をそれぞれ触媒する、NAD+またはNADP+依存性酵素を指すために本明細書では交換可能に用いている。下の反応式(1)は、グルコースによるNAD+またはNADP+のグルコースデヒドロゲナーゼ触媒還元を説明する。
本明細書に記載する方法の実施の際の使用に適するグルコースデヒドロゲナーゼは、天然由来グルコースデヒドロゲナーゼと非天然由来グルコースデヒドロゲナーゼの両方を含む。天然由来グルコースデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子は、文献に報告されている。例えば、Baccilus subtilis 61297 GDH遺伝子が、E.coliにおいて発現され、そしてその天然宿主において生産された酵素と同じ物理化学的性質を示すと報告されている(Vasanthaら,1983,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:785)。GenBankアクセッション番号M12276に対応するB.subtilis GDH遺伝子の遺伝子配列は、Lampelら,1986,J.Bacteriol.166:238〜243により報告されており、そして補正された形のものは、GenBankアクセッション番号D50453としてYamaneら,1996,Microbiology 142:3047〜3056により報告されている。天然由来のGDH遺伝子は、B.cereus ATCC 14579からのGDHをコードするもの(Nature,2003,423:87〜91;GenBankアクセッション番号AE017013)およびB.megateriumからのGDHをコードするもの(Eur.J.Biochem.,1988,174:485〜490,GenBankアクセッション番号X12370;J.Ferment.Bioeng.,1990,70:363〜369,GenBankアクセッション番号GI216270)も含む。Bacillus種からのグルコースデヒドロゲナーゼは、PCT公報WO 2005/018579に、(そのPCT公報の配列番号9および11にそれぞれ対応するポリヌクレオチド配列によってコードされる)配列番号10および12として提供されており、その開示は参照により本明細書に援用される。
非天然由来グルコースデヒドロゲナーゼは、例えば突然変異誘発、定方向進化などのような公知の方法を用いて生じさせることができる。天然由来であろうと、非天然由来であろうと、適する活性を有するGDH酵素は、PCT公報WO 2005/018579の実施例4に記載されているアッセイを用いて容易に同定することができ、その開示は参照により本明細書に援用される。例示的非天然由来グルコースデヒドロゲナーゼは、PCT公報WO 2005/018579に配列番号62、64、66、68、122、124、および126として提供されている。それらをコードするポリヌクレオチド配列は、PCT公報WO 2005/018579に、それぞれ、配列番号61、63、65、67、121、123、および125として提供されている。これらの配列のすべてが参照により本明細書に援用される。本明細書に開示するケトレダクターゼ触媒還元反応において使用するために適する追加の非天然由来グルコースデヒドロゲナーゼは、米国特許出願公開第2005/0095619号および同第2005/0153417号に提供されており、これらの開示は、参照により本明細書に援用される。
本明細書に記載するケトレダクターゼ触媒還元反応に利用されるグルコースデヒドロゲナーゼは、PCT公報WO 2005/018579の実施例4に記載されているアッセイにおいて、少なくとも約10μmol/分/mgの、および時として少なくとも約102μmol/分/mgまたは約103μmol/分/mg、約104μmol/分/mgまで、またはそれより高い活性を示すことができる。
本明細書に記載するケトレダクターゼ触媒還元反応は、一般に、溶媒中で行われる。適する溶媒としては、水、有機溶媒(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、1−オクタノール、ヘプタン、オクタン、メチルt−ブチルエーテル(MTBE)、トルエンなど)、イオン性液体(例えば、テトラフルオロホウ酸1−エチル−4−メチルイミダゾリウム、テトラフルオロホウ酸1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、ヘキサフルオロリン酸1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムなど)が挙げられる。一部の実施形態では、水および水性共溶媒系をはじめとする水性溶媒が、使用される。
例示的水性共溶媒系は、水および1つ以上の有機溶媒を有する。一般に、水性共溶媒系の有機溶媒成分は、それがケトレダクターゼ酵素を完全には不活性化しないように選択される。適切な共溶媒系は、本明細書に記載するものなどの酵素活性アッセイを利用して、候補溶媒系中での対象となる規定された基質を用いて特定の操作されたケトレダクターゼ酵素の酵素活性を測定することによって、容易に特定することができる。
水性共溶媒系の有機溶媒成分は、その水性成分と混和性であって、単一の液相を生じさせる場合もあり、またはその水性成分と部分混和性もしくは不混和性であって、2つの液相を生じさせる場合もある。一般に、水性共溶媒系を利用するときには、有機溶媒に分散された水、またはその逆で、二相性になるように選択する。一般に、水性共溶媒系を利用するときには、水相から容易に分離することができる有機溶媒を選択することが望ましい。一般に、前記共溶媒系中の水の有機溶媒に対する比率は、代表的に、有機溶媒対水 約90:10から約10:90(v/v)の範囲、および有機溶媒対水 80:20と20:80(v/v)の間である。前記共溶媒系は、反応混合物に添加する前に前もって形成される場合もあり、または反応容器内でインサイチュで形成される場合もある。
水性溶媒(水または水性共溶媒系)は、pH緩衝されていても、緩衝されていなくてもよい。一般に、前記還元は、約10以下、通常は約5から約10の範囲のpHで行うことができる。一部の実施形態において、前記還元は、約9以下、通常は約5から約9の範囲のpHで行われる。一部の実施形態において、前記還元は、約8以下、多くの場合、約5から約8の範囲、および通常は約6から約8の範囲のpHで行われる。前記還元は、約7.8以下、または約7.5以下のpHで行われる場合もある。あるいは、前記還元は、中性pH、すなわち約7、で行われる場合がある。
前記還元反応の過程で、反応混合物のpHが変わることがある。反応の過程で酸または塩基を添加することにより、その反応混合物のpHを所望のpHでまたは所望のpH範囲内で維持することができる。あるいは、緩衝剤を含む水性溶媒を使用することによって、pHを制御することができる。所望のpH範囲を維持するために適する緩衝剤は、当該技術分野において公知であり、それらとしては、例えば、リン酸緩衝液、トリエタノールアミン緩衝液などが挙げられる。緩衝と酸または塩基添加とを併用してもよい。
グルコース/グルコースデヒドロゲナーゼ補因子再生系を用いる場合、反応式(1)で表されるようなグルコン酸の共生成(pKa=3.6)は、結果として生ずる水性グルコン酸を別の方法で中和しなければ、その反応混合物のpHを低下させる。反応混合物のpHは、備わっている緩衝能まで緩衝剤がグルコン酸を中和する標準的な緩衝技術によって、またはその変換の過程で並行して塩基を添加することによって、所望のレベルで維持することができる。緩衝と塩基添加とを併用してもよい。所望のpH範囲を維持するために適する緩衝剤は、上に記載されている。グルコン酸の中和に適する塩基は、有機塩基、例えばアミン、アルコキシドなど、および無機塩基、例えば水酸化物塩(例えば、NaOH)、炭酸塩(例えば、NaHCO3)、重炭酸塩(例えば、K2CO3)、塩基性リン酸塩(例えば、K2HPO4、Na3PO4)などである。前記変換の過程と並行した塩基の添加は、その反応混合物のpHをモニターしながら手作業で、またはより適便には、pHスタットのような自動滴定装置を使用することによって、行うことができる。プロセス制御のために、部分緩衝能と塩基添加とを併用することもできる。
ケトレダクターゼ触媒還元反応中に放出されるグルコン酸を中和するために塩基添加を用いる場合、pHを維持するために添加する塩基の量によってその変換の進行をモニターすることができる。代表的に、還元の過程で緩衝されていない反応混合物または部分緩衝反応混合物に添加される塩基は、水溶液で添加される。
一部の実施形態において、前記補因子再生系は、ギ酸デヒドロゲナーゼを含み得る。用語「ギ酸デヒドロゲナーゼ」および「FDH」は、二酸化炭素およびNADHまたはNADPHへのホルマートおよびNAD+またはNADP+の変換をそれぞれ触媒する、NAD+またはNADP+依存性酵素を指すために、本明細書では交換可能に用いている。本明細書に記載するケトレダクターゼ触媒還元反応における補因子再生系としての使用に適するギ酸デヒドロゲナーゼは、天然由来のギ酸デヒドロゲナーゼと、非天然由来ギ酸デヒドロゲナーゼの両方を含む。ギ酸デヒドロゲナーゼとしては、PCT公報2005/018579の配列番号69および71にそれぞれ対応するポリヌクレオチド配列によってコードされる、PCT公報WO 2005/018579の配列番号70(Pseudomonas種)および72(Candida boidinii)に対応するものが挙げられ、これらの開示は参照により本明細書に援用される。本明細書に記載する方法において用いられるギ酸デヒドロゲナーゼは、天然由来であろうと、または非天然由来であろうと、少なくとも約1μmol/分/mg、時として少なくとも約10μmol/分/mg、または少なくとも約102μmol/分/mg、約103μmol/分/mgまで、またはそれより高い活性を示すことができ、およびPCT公報WO 2005/018579の実施例4に記載されているアッセイで活性について容易にスクリーニングすることができる。
本明細書において用いる場合、用語「ホルマート」は、ギ酸アニオン(HCO2 −)、ギ酸(HCO2H)、およびこれらの混合物を指す。ホルマートは、塩の形態、代表的にアルカリまたはアンモニウム塩(例えば、HCO2Na、KHCO2NH4など)の形態で、ギ酸、代表的にギ酸水溶液、の形態で、またはそれらの混合物で供給することができる。ギ酸は、穏やかな酸である。そのpKa(水中で、pKa=3.7)の数pH単位以内の水溶液中では、ホルマートは、平衡濃度でHCO2 −とHCO2Hの両方として存在する。約pH4より高いpH値では、ホルマートは、主としてHCO2 −として存在する。ホルマートをギ酸として供給する場合、代表的に、塩基の添加によってその反応混合物を緩衝してまたはより低酸性にして、代表的に約pH5以上の、所望のpHを生じさせる。ギ酸の中和に適する塩基としては、有機塩基、例えばアミン、アルコキシドなど、および無機塩基、例えば水酸化物塩(例えば、NaOH)、炭酸塩(例えば、NaHCO3)、重炭酸塩(例えば、K2CO3)、塩基性リン酸塩(例えば、K2HPO4、Na3PO4)などが挙げられるが、これらに限定されない。
ホルマートが主としてHCO2 −として存在する約pH5より高いpH値については、下の反応式(2)によって、ホルマートによるNAD+またはNADP+のギ酸デヒドロゲナーゼ触媒還元が説明される。
ホルマートおよびギ酸デヒドロゲナーゼを補因子再生系として用いる場合、備わっている緩衝能まで緩衝剤がプロトンを放出する標準的な緩衝技術によって、またはその変換の過程と並行して酸を添加することによって、その反応混合物のpHを所望のレベルで維持することができる。pHを維持するためにその反応の過程で添加される適する酸としては、有機酸、例えばカルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸など、および鉱酸、例えば、ハロゲン化水素酸(例えば、塩化水素酸)、硫酸、リン酸など、酸性塩、例えば二水素リン酸塩(例えば、KH
2PO
4)、重硫酸塩(例えば、NaHSO
4)などが挙げられる。一部の実施形態は、ギ酸を利用し、それによって、その溶液のホルマート濃度とpHの両方を維持する。
ホルマート/ギ酸デヒドロゲナーゼ補因子再生系を使用する還元反応中にpHを維持するために酸添加を用いる場合、そのpHを維持するために添加する酸の量によって、その変換の進行をモニターすることができる。代表的に、変換の過程で緩衝されていない反応混合物または部分緩衝反応混合物に添加される酸は、水溶液で添加される。
用語「第二級アルコールデヒドロゲナーゼ」および「sADH」は、ケトンおよびNADHまたはNADPHへの第二級アルコールおよびNAD+またはNADP+の変換をそれぞれ触媒する、NAD+またはNADP+依存性酵素を指すために、本明細書では交換可能に用いている。下の反応式(3)は、イソプロパノールによって例証される第二級アルコールによるNAD+またはNADP+の還元を説明する。
本明細書に記載するケトレダクターゼ触媒還元反応において補因子再生系としての使用に適する第二級アルコールデヒドロゲナーゼは、天然由来第二級アルコールデヒドロゲナーゼと、非天然由来第二級アルコールデヒドロゲナーゼの両方を含む。天然由来第二級アルコールデヒドロゲナーゼとしては、Thermoanerobium brockii、Rhodococcus etythropolis、Lactobacillus kefir、Lactobacillus minor、およびLactobacillus brevisからの公知アルコールデヒドロゲナーゼが挙げられ、そして非天然由来第二級アルコールデヒドロゲナーゼとしては、それらから誘導された操作されたアルコールデヒドロゲナーゼが挙げられる。本明細書に記載する方法において用いられる第二級アルコールデヒドロゲナーゼは、天然由来であろうと、または非天然由来であろうと、少なくとも約1μmol/分/mg、時として少なくとも約10μmol/分/mg、または少なくとも約10
2μmol/分/mg、約10
3μmol/分/mgまで、またはそれより高い活性を示すことができる。
適する第二級アルコールとしては、低級第二級アルコールおよびアリール−アルキルカルビノールが挙げられる。低級第二級アルコールの例としては、イソプロパノール、2−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノールなどが挙げられる。1つの実施形態において、前記第二級アルコールは、イソプロパノールである。適するアリール−アルキルカルビノールとしては、非置換および置換1−アリールエタノールが挙げられる。
第二級アルコールおよび第二級アルコールデヒドロゲナーゼを補因子再生系として用いる場合、結果として生ずるNAD+またはNADP+は、その第二級アルコールデヒドロゲナーゼによるその第二級アルコールのケトンへの共役酸化によって還元される。一部の操作されたケトレダクターゼは、第二級アルコール還元体を脱水素する活性も有する。還元体として第二級アルコールを使用する一部の実施形態では、その操作されたケトレダクターゼとその第二アルコールケトレダクターゼが同じ酵素である。
補因子再生系を用いる本明細書に記載するケトレダクターゼ触媒還元反応の実施形態を行う場合、最初にその補因子の酸化形を供給してもよいし、還元形を供給してもよい。上で説明したように、補因子再生系は、酸化された補因子をその還元形に変換し、その後、それがケトレダクターゼ基質の還元に利用される。
一部の実施形態では、補因子再生系を使用しない。補因子再生系を使用せずに行われる還元反応については、補因子を還元形で反応混合物に添加する。
一部の実施形態において、宿主生物の全細胞を使用して前記プロセスを行う場合、その全細胞は、生得的に補因子を提供することができる。あるいは、または併せて、前記細胞は、生得的にまたは組換えにより、グルコースデヒドロゲナーゼを提供することができる。
本明細書に記載する立体選択的還元反応を行う場合、前記操作されたケトレダクターゼ酵素、および任意の補因子再生系を構成する任意の酵素は、精製された酵素の形態、それらの酵素をコードする遺伝子(単数もしくは複数)で形質転換された全細胞の形態、ならびに/またはそのような細胞の細胞抽出物および/もしくは溶解産物の形態で、その反応混合物に添加することができる。操作されたケトレダクターゼ酵素および任意の補因子再生酵素をコードする遺伝子(単数または複数)は、宿主細胞に別々に形質転換することができ、または一緒に同じ宿主細胞に形質転換することができる。例えば、一部の実施形態では、前記操作されたケトレダクターゼ酵素をコードする遺伝子(単数または複数)で1セットの宿主細胞を形質転換し、前記補因子再生酵素をコードする遺伝子(単数または複数)で別のセットを形質転換することができる。形質転換された細胞の両方のセットを、一緒に、全細胞の形態で、またはそれから誘導した溶解産物もしくは抽出物の形態で、反応混合物に用いることができる。他の実施形態では、前記操作されたケトレダクターゼ酵素と前記補因子再生酵素の両方をコードする遺伝子(単数または複数)で宿主細胞を形質転換することができる。
前記操作されたケトレダクターゼ酵素および/もしくは任意の補因子再生酵素をコードする遺伝子(単数もしくは複数)で形質転換された全細胞、またはそれらの細胞抽出物および/もしくは溶解産物は、固体(例えば、凍結乾燥されたもの、噴霧乾燥されたものなど)または半固体(例えば、粗製ペースト)をはじめとする様々な異なる形態で用いることができる。
前記細胞抽出物または細胞溶解産物は、沈殿(硫酸アンモニウム、ポリエチレンイミンまたは熱処理など)、続いて脱塩手順、その後凍結乾燥(例えば、限外濾過、および透析など)によって部分的に精製することができる。いずれの細胞調製物も、例えばグルタルアルデヒドなどの公知架橋剤を使用する架橋または固相への固定化(例えば、Eupergit Cなど)によって安定させることができる。
固体反応物(例えば、酵素、塩など)は、粉末(例えば、凍結乾燥されたもの、噴霧乾燥されたものなど)、溶液、乳濁液、懸濁液などをはじめとする様々な異なる形態で反応に供給することができる。前記反応物は、当業者に公知である方法および装置を用いて容易に凍結乾燥または噴霧乾燥させることができる。例えば、前記タンパク質溶液を−80℃で少量ずつ凍結させ、その後、予冷した凍結乾燥チャンバにそれを添加し、その後、真空を適用することができる。それらのサンプルから水を除去した後、代表的にその温度を2時間、4℃に上昇させ、その後、真空を解放し、凍結乾燥サンプルを回収する。
一般に、還元反応に使用される反応物の量は、所望される生成物の量によって、および付随して、利用されるケトレダクターゼ基質の量によって変わる。以下のガイドラインを用いて、使用するケトレダクターゼ、補因子および任意の補因子再生系の量を決定することができる。一般に、ケト基質は、約50mgから約5gのケトレダクターゼおよび約10mgから約150mgの補因子を使用して、約20から300グラム/リットルの濃度で利用することができる。所望の生産性レベルおよび生産規模に合わせるためにこれらの量を変える方法は、当業者には容易にわかるであろう。任意の補因子再生系の適切な量は、用いる補因子および/またはケトレダクターゼの量に基づき慣用的実験によって容易に決定することができる。一般に、還元体(例えば、グルコース、ホルマート、イソプロパノール)をケトレダクターゼ基質の等モルレベルより高いレベルで用いて、そのケトレダクターゼ基質の本質的に完全なまたはほぼ完全な変換を達成する。
反応物の添加順序は、重要でない。反応物を一緒に溶媒(例えば、単相溶媒、二相水性共溶媒系など)に添加してもよいし、あるいは反応物の一部を別々に、および一部を異なる時点で一緒に添加してもよい。例えば、補因子再生系、補因子、ケトレダクターゼ、およびケトレダクターゼ基質を最初に溶媒に添加してもよい。
水性共溶媒系を使用する際の混合効率改善のために、補因子再生系、ケトレダクターゼ、および補因子を最初に水相に添加して混合する。その後、有機相を添加して混合し、その後、ケトレダクターゼ基質を添加することができる。あるいは、水相に添加する前に、ケトレダクターゼ基質を有機相に予め混合することができる。
本明細書に記載するケトレダクターゼ触媒還元反応を行うために適する条件は、操作されたケトレダクターゼ酵素と基質とを実験pHおよび温度で接触させ、例えば本明細書に提供する実施例において説明する方法を用いて、生成物を検出することを含む(しかし、これらに限定されない)慣用的な実験によって、容易に最適化することができる、多種多様な条件を含む。
前記ケトレダクターゼ触媒還元は、代表的に、約15℃から約75℃の範囲の温度で行われる。一部の実施形態について、前記反応は、約20℃から約55℃の範囲の温度で行われる。さらに他の実施形態では、約20℃から約45℃の範囲の温度で行われる。前記反応は、周囲条件下で行われる場合もある。
一般に、前記還元反応を本質的に完了またはほぼ完了するまで進行させ、基質の還元を達成する。基質および/または生成物を検出することによる公知の方法を用いて、基質の生成物への還元をモニターすることができる。適する方法としては、ガスクロマトグラフィー、HPLCなどが挙げられる。前記反応混合物において生成されるアルコール還元生成物の変換収率は、一般に約50%より高く、約60%より高い場合もあり、約70%より高い場合もあり、約80%より高い場合もあり、約90%より高い場合もあり、および多くの場合、約97%より高い。
7. 実施例
本開示の様々な特徴および実施形態を以下の代表的実施例において例証する。これらの実施例は、例証のためのものであり、限定のためのものではない。
以下の説明において、グルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)が使用される場合は、あそれはGDH CDX901であり、これは、Jurich Chiral Solutions,ユーリッヒ(ドイツ)より入手可能である。
実施例1:野生型ケトレダクターゼ遺伝子獲得および発現ベクターの構築
ケトレダクターゼの報告されているアミノ酸配列と、参照により本明細書に援用されている米国特許仮出願第60/848,950号の実施例1に記載されているようなコドン最適化アルゴリズムとに基づいて、E.coliでの発現のために、ケトレダクターゼ(KRED)をコードする遺伝子を設計した。42ヌクレオチドから成るオリゴヌクレオチドを使用して遺伝子を合成し、lacプロモーターの制御下で発現ベクターpCK110900(米国特許出願公開第20060195947号に図3として図示されている)にクローニングした。この発現ベクターは、P15a複製起点およびクロラムフェニコール耐性遺伝子も含有した。得られたプラスミドを、標準的な方法を用いてE.coli W3110に形質転換させた。コドン最適化遺伝子およびコード化ポリペプチドも表3に列挙する。野生型ケトレダクターゼの活性を、米国特許仮出願第60/848,950号に記載されているように確認した。
本発明の操作されたケトレダクターゼをコードするポリヌクレオチドもまた、E.coli W3110での発現のためにベクターpCK110900にクローニングした。
実施例2:ケトレダクターゼ粉末の製造;振盪フラスコ手順
対象となるケトレダクターゼ遺伝子を有するプラスミドを含有するE.coliの単一微生物コロニーを、30μg/mLのクロラムフェニコールと1%グルコースとを含有する50mLのTerrificブロスに接種した。30℃のインキュベーターの中で一晩(少なくとも16時間)、250rpmで振盪しながら細胞を増殖させた。その培養物を1Lのフラスコの中の250mLのTerrific Broth(12g/Lのバクトトリプトン、24g/Lの酵母抽出物、4mL/Lのグリセロール、65mMのリン酸カリウム(pH7.0)、1mMのMgSO4、30μg/mLのクロラムフェニコール)中で0.2の600nmでの光学密度(OD600)に希釈し、30℃で放置して増殖させた。その培養物のOD600が0.6から0.8になったらケトレダクターゼ遺伝子の発現を1mMのIPTGで誘導し、一晩(少なくとも16時間)インキュベートした。細胞を遠心分離(5000rpm、15分、4℃)によって回収し、上清を廃棄した。その細胞ペレットを同じ容量の冷(4℃)100mMのトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液(pH7.0)(ADH−LKおよびADH−LBならびにそれらから誘導される操作されたケトレダクターゼの場合は2mMのMgSO4を含む)で再び懸濁させ、上のと同様に遠心分離によって回収した。洗浄した細胞を2容量の冷トリエタノールアミン(塩化物)緩衝液に再び懸濁させ、4℃で維持しながら12000psiで2回、フレンチ・プレスに通した。細胞破壊片を遠心分離(9000rpm、45分、4℃)によって除去した。透明な溶解産物上清を回収し、−20℃で保管した。透明な冷凍溶解産物の凍結乾燥によって、粗製ケトレダクターゼ酵素の乾燥粉末を得た。
実施例3:ケトレダクターゼの生成−発酵手順
曝気し攪拌した15mL発酵槽において、0.88g/Lの硫酸アンモニウムと、0.98g/Lのクエン酸ナトリウムと、12.5g/Lのリン酸水素二カリウム・三水和物と、6.25g/Lのリン酸二水素カリウムと、6.2g/LのTastone−154酵母抽出物と、0.083g/Lのクエン酸第二鉄アンモニウムと、(2g/Lの塩化カルシウム・二水和物、2.2g/Lの硫酸亜鉛・七水和物、0.5g/Lの硫酸マンガン・一水和物、1g/Lの硫酸第一銅・七水和物、0.1g/Lのモリブデン酸アンモニウム・四水和物、および0.02g/Lの四ホウ酸ナトリウム・十水和物を含有する)8.3mL/Lの微量元素溶液とを含有する6.0Lの増殖培地を、30℃の温度にした。実施例3において説明したような振盪フラスコで0.5から2.0の出発OD600に増殖させた、対象となるケトレダクターゼ遺伝子を有するプラスミドを含有する、E.coli W3110の後期指数増殖培養物を、その発酵槽に接種した。その発酵槽を500〜1500rpmで攪拌し、その発酵容器に空気を1.0〜15.0L/分で供給して、30%以上の飽和溶解酸素レベルを維持した。20% v/vの水酸化アンモニウムの添加によって、培養物のpHを7.0に調節した。500g/Lのセルロースと、12g/Lの塩化アンモニウムと、10.4g/Lの硫酸マグネシウム・七水和物とを含有する供給溶液の添加によって、培養物の増殖を維持した。その培養物が、50のOD600に達した後、イソプロピル−b−D−チオガラクトシド(IPTG)を1mMの最終濃度まで添加することによって、ケトレダクターゼの発現を誘導した。その培養物をさらに14時間、増殖させた。その後、その培養物を4℃に冷却し、回収するまで4℃で維持した。4℃でのSorval RC12BP遠心分離機における40分間、5000Gでの遠心分離によって細胞を回収した。回収した細胞は、後続の下流回収プロセスで直接使用するか、そのような使用まで4℃で保管した。
その細胞ペレットを、それぞれの湿潤細胞ペースト容量に対して2容量の100mMのトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液(pH6.8)に、4℃で再び懸濁させた。12000psigの圧力を用いて、二段均質化バルブ組立体を装着したホモジナイザーにその懸濁液を通すことによって、細胞内ケトレダクターゼを細胞から放出させた。破壊直後に、その細胞ホモジネートを4℃に冷却した。10% w/vのポリエチレンイミンの溶液(pH7.2)を0.5% w/vの最終濃度までその溶解産物に添加し、30分間攪拌した。得られた懸濁液を、30分間の標準的な実験室用遠心分離機における5000Gでの遠心分離によって透明にした。透明な上清をデカントし、30Kdの分子量カットオフでセルロース限界濾過膜を使用して10倍濃縮した。その最終濃縮物を浅い容器に分配し、−20℃で冷凍し、凍結乾燥させて粉末にした。そのケトレダクターゼ粉末を−80℃で保管した。
実施例4:2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ケトプロピル]安息香酸メチルエステルの(S)−2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ヒドロキシプロピル]安息香酸メチルエステルへの変換についての分析方法
2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ケトプロピル]安息香酸メチルエステルの還元およびアルコール生成物のキラル純度を、逆相HPLC(ガードカートリッジを備えた2.1×50mm Zorbax XDBカラム;90:10ACN/H2O中の0.25%AcOH、0.6mL/分、30℃;以下の保持時間:鏡像異性アルコール0.55分;ケトン0.72分で287nmにて検出)または順相キラルHPLC(ガードカートリッジを備えた2.1×150mm ChiralPak AS−Hカラム、10:90イソプロピルアルコール/ヘプタン、0.5mL/分、40℃;以下の保持時間:(S)−アルコール7.1分;(R)−アルコール5.7分;ケトン4.5分で287nmにて検出)によって測定した。
実施例5:2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ケトプロピル]−フェニル]−1−メチル−1−エタノールの(S)−2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ヒドロキシプロピル]−フェニル]−1−メチル−1−エタノールへの変換についての分析方法
2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ケトプロピル]−フェニル]−1−メチル−1−エタノール(対応するアルコールの酸化によって調製されたもの)の還元およびアルコール生成物の純度を、HPLC(以下の溶出プロファイル:0.5mL/分の流速で、4分間の水/0.1%TFAの40%〜80%勾配、1.5分間保持、1分間で40%アセトニトリル/0.1%TFAに戻す;外界温度;以下の保持時間:アルコール4.4分、ケトン5.7分で254nmにて検出による、4.6×50mm Phenomix Gemini C18,110Aカラム)によって測定した。
キラル純度をHPLC(2.1×150mm ChiralPak AD−Hカラム;溶媒:40:60イソプロピルアルコール:ヘプタン;流速=40℃にて0.5mL/分;以下の保持時間:(S)−アルコール12.0分;(R)−アルコール11.2分;ケトン10.3分で280nmにて検出)によって評価した。
実施例6:2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ケトプロピル]安息香酸メチルエステルの還元についての野生型ケトレダクターゼの評価
補因子としてNADHおよびNADPH、ならびに補因子再生系としてグルコースデヒドロゲナーゼ/グルコースまたはイソプロピルアルコールを用いて、実施例1の表3に記載されたKREDをスクリーニングした。96深ウェルプレート内のウェルに、THF中の、1.0g/LのNAD(P)、30〜50g/LのKREDバリアント、200μLのIPAおよび50μLの10〜20g/Lのケトン基質を含む250μLの100mMトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液pH7.0を加えた。あるいは、96深ウェルプレート内の各ウェルに、10〜20mgのCaCO3、1.0g/LのNAD(P)、30〜50g/LのKRED、10〜20g/LのGDHおよび10%グルコース)を含む250μLの100mMトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液pH7.0を予め充填した。そのプレートをアルミニウム/ポリプロピレンラミネートヒートシールテープ(Velocity 11(Menlo Park,CA),Cat#06643−001)で密閉し、そして室温で一晩振盪した。1000μLのEtOAcを加えることによって、その反応をクエンチした。遠心(22℃における10分間の4000rpm)後、実施例4における順相HPLC法を用いて、変換について有機相をアッセイした。これらの酵素は、試験された条件のいずれにおいてもいかなる活性を示さなかった(検出限界 約0.5%変換)。
この実施例から、野生型ケトレダクターゼは、2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ケトプロピル]安息香酸メチルエステルに対して、もしあったとしても非常に低い活性を有することが証明される。
実施例7:実施例7:2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ケトプロピル]安息香酸メチルエステルの還元についてのADH−LKバリアントの評価
生成されたいくつかのADH−LKバリアントを評価したところ、実施例6に記載される条件下、且つ、表4に列挙されるように評価したとき、配列番号90を有するADH−LKバリアントが、上記基質をキラル(S)−2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ヒドロキシプロピル]安息香酸メチルエステルに変換したことが見出された。
この実施例は、G7H、S96T、F147L、Y190P、V196L、A202W変異を含むADH−LKバリアントが、高い立体選択性(>99%の立体異性体過剰率)で2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ケトプロピル]安息香酸メチルエステルを(S)−2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ヒドロキシプロピル]安息香酸メチルエステルに変換することを示している。
実施例8:補因子再利用のためにイソプロピルアルコールを用いる、2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ケトプロピル]安息香酸メチルエステルに対するケトレダクターゼ活性についてのハイスループットHPLCアッセイ
指向進化によって得られ、且つ、進化したケトレダクターゼ遺伝子を含む、プラスミドライブラリーを、E.coliに形質転換し、1%グルコースおよび30μg/mLクロラムフェニコール(CAM)を含むLuria−Bertani(LB)ブロス上にプレーティングした。30℃において少なくとも16時間インキュベートした後、Q−bot(登録商標)ロボットコロニーピッカー(Genetix USA,Inc.,Beaverton,OR)を用いて、180μLのTerrificブロス(TB)、1%グルコース、30μg/mLクロラムフェニコール(CAM)および2mM MgSO4を含む96ウェルの浅ウェルマイクロタイタープレートにコロニーを拾った。200rpmで振盪しながら細胞を30℃において一晩生育した。次いで、20μLのこの培養物を、350μLのTerrificブロス(TB)、2mM MgSO4および30μg/mLのCAMを含む96深ウェルプレートに移した。深ウェルプレートを250rpmで振盪しながら30℃で2.5〜3時間インキュベートした後(OD6000.6〜0.8)、その細胞培養物による組換え遺伝子発現を、最終濃度1mMになるイソプロピルチオガラクトシド(IPTG)によって誘導した。次いで、そのプレートを250rpmで振盪しながら30℃において15〜23時間インキュベートした。
96ウェルマイクロタイタープレートのウェルに、0.2mM Na−NADPを含む100μLの100mMトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液pH7.0および2mM MgSO4、および任意の時点における既知の最良の酵素(例えば、進化の第1回目の配列番号90)がケトンを(S)−アルコールに10〜20%変換し得るのに十分な体積の細胞培養物を加えた。IPAおよびTHF中に1.67〜16.7g/Lの2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ケトプロピル]安息香酸メチルエステルを含む溶液を上記ウェルに加えることにより、4:1:5という体積比の100mMトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液pH7.0、THFおよびIPAという最終組成物(最終基質濃度1〜10g/L)が得られた。最終濃度0〜2%となるように所望のとおり(代表的には、IPAまたはTHF中の溶液として)アセトンを加えた。そのプレートを、実施例6に記載されるようにヒートシールし、振盪しながら室温または40℃において4または24時間インキュベートした。その反応の終わりに、1000μLの1:4 THF:アセトニトリルを用いて、基質および生成物をクエンチした。室温での遠心分離後、実施例4に記載した逆相HPLC法を用いて変換について上清を分析した。エナンチオ選択性についてアッセイする反応のために、その反応物を、1mLのEtOAcを用いてクエンチし、遠心し、有機相を、実施例4に記載した順相HPLC法によるキラル解析に供した。
この実施例は、2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ケトプロピル]安息香酸メチルエステルの還元について改善されたKREDバリアントを同定するために使用された方法を説明している。
実施例9:ADH−LKから得られた、操作されたケトレダクターゼによる2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ケトプロピル]安息香酸メチルエステルの還元
スターバーが入った大気下の琥珀色バイアルに、順に、50〜500mgの基質、1.5mLの100mMトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液pH7.0または8.0(0.33g/LのNADP−Naおよび10.0〜33.3g/LのKREDバリアントを含む)、2mMのMgSO4、2.5mLのIPAおよび0.5mLの共溶媒(THFまたはトルエン)を加えた。そのバイアルを閉じ、所望の温度に制御された油浴に浸漬した。2つの50μLのアリコートを1、2、4および8時間後に取り出し、4つの50μLのアリコートをt=24hにおいて取り出した。それらのアリコートを1000μLのTHFで希釈し、遠心する(22℃における10分間の4000rpm)ことにより、残骸を除去した。上清をアセトニトリルで9×希釈し、実施例4に記載したように変換を測定した。24時間後のサンプルについてキラル解析を行った:0.5体積のブラインおよび2体積のTHFを加えることにより、きれいに相分離させ、有機相をMgSO4で乾燥した。その有機相をEtOAcで10×希釈し、実施例4に記載したように分析した。表5には、ケトレダクターゼに対応する配列番号、野生型ADH−LKからのアミノ酸変異の数、および2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ケトプロピル]安息香酸メチルエステルの(S)−2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ヒドロキシプロピル]安息香酸メチルエステルへの変換が記載されている。試験されたすべてのバリアントが、>99.2%の立体異性体過剰率の(S)−2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ヒドロキシプロピル]安息香酸メチルエステルをもたらした(対照基準は、99.2%eeだった;望まれないステレオマー(stereomer)は、検出不可能だった)。
+:<0.03g生成物/l/g酵素/日;++:0.03〜1g生成物/l/g酵素/日;+++:1〜5g生成物/l/g酵素/日;++++:5〜20g生成物/l/g酵素/日;+++++>20g生成物/l/g酵素/日.
実施例10:ADH−LKから得られた、操作されたケトレダクターゼによる2−[2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−オキソプロピル]フェニル]−2−プロパノールの還元
スターバーが入った大気下の琥珀色バイアルに、順に、500mgの2−[2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−オキソプロピル]フェニル]−2−プロパノール、1.5mLの100mMトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液pH7.0(0.89g/LのNADP−Naおよび13.3g/LのKREDバリアント配列番号20を含む)、2mM MgSO
4、2.5mLのIPAおよび0.5mLの共溶媒(THFまたはトルエン)を加えた。そのバイアルを閉じ、40℃に制御された油浴に浸漬した。サンプルを6、24および29時間後に取り出し(30μL)、1500μLのTHFで希釈し;30μLの希釈サンプルを乾燥するまで濃縮し、1000μLのアセトニトリルに溶解した後、実施例5に記載したような化学変換についてのHPLC解析に供した。
29時間後に反応混合物全体を以下のとおりワークアップした後、キラル解析を行った:サンプルを2mLのブラインおよび6mLのTHFで希釈することにより、きれいに相分離させた。その水相を酢酸エチルで抽出し(3×10mL)、併せた有機層をMgSO4で乾燥した。その有機溶液をセライト床で濾過し、乾燥するまで濃縮した。1mgの残渣を1mlのアセトニトリルに溶解することによって分析用サンプルを調製し、実施例5に記載したように分析した。>99%の立体異性体過剰率で(S)−1−(3−(2−(7−クロロキノリン−2−イル)ビニル)フェニル)−3−(2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)プロパン−1−オールを得た。変換は、約67%超だった。
実施例11:(S)−2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ヒドロキシプロピル]安息香酸メチルエステルの実験規模での生成
外部熱交換体を介して51℃に設定されたジャケット温度、且つ、内部温度計および250rpmのメカニカルスターラーが装着された、窒素下のジャケット付き2L3首フラスコに、300mLの100mM pH8.0トリエタノールアミン*HCl、0.6mLの1M MgSO4、実施例3に記載したような3.0gの配列番号20触媒、0.1gのNADP−Na2を加えることにより、淡黄色溶液が得られた。10分間撹拌した後、100gの2−[3−[3−[2−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ケトプロピル]安息香酸メチルエステルを、約5分間にわたって少しずつ加えた。そのスラリーに、500mL(390g)のIPAおよび100mL(85g)のトルエンを加えた。実施例4および6に記載したように、アキラルHPLCによって反応の進行をモニターした。サンプリングおよびサンプル調製には、実施例9に記載される手順を用いた。
45℃で24時間撹拌した後、アキラルHPLC解析に応じて反応が完了した。その反応混合物を、圧縮空気駆動式真空ポンプを介して、3層の直径150mmのWhatman#2濾紙で濾過した。その濾過が完了するためには約10分必要で、それにより黄褐色のペーストが得られた。その黄褐色のペーストを2×500mLの水で洗浄した。その黄褐色のペーストを一晩風乾することにより、104gの(S)−2−[3−2[−(7−クロロ−2−キノリニル)エテニル]フェニル]−3−ヒドロキシプロピル]安息香酸メチルエステル一水和物の黄褐色固体が98.5HPLC面積パーセントの化学純度(主要な不純物は、出発物質の0.3〜0.4HPLC面積パーセントである)で得られた(100%収率;生成物は一水和物である)。(R)−立体異性体は、検出不可能だった。
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