定義
本明細書において用いる場合、以下の用語は、以下の意味を有すると解釈する。
「ケトレダクターゼ」および「KRED」は、カルボニル基をその対応するアルコールに還元する酵素能力を有するポリペプチドを指すために、本明細書では交換可能に用いている。より具体的には、本明細書のケトレダクターゼポリペプチドは、上記の式(I)の化合物を上記の式(II)の対応する生成物に立体選択的に還元することができる。前記ポリペプチドは、還元剤として補因子である還元ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)または還元ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)を代表的に利用する。本明細書において用いる場合のケトレダクターゼは、天然由来(野生型)ケトレダクターゼ、ならびに人間の操作によって生成された非天然由来の操作されたポリペプチドを含む。
「コーディング配列」は、タンパク質のアミノ酸配列をコードする、核酸のその部分(例えば、遺伝子)を指す。
「天然由来の」または「野生型」は、自然界で見つけられる形態を指す。例えば、天然由来または野生型ポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列は、自然界の源から単離することができ、人間の操作によって故意に修飾されていない、生物体内に存在する配列である。
例えば細胞、核酸またはポリペプチドに関して用いるときの「組換え体」は、そうしなければ自然界に存在しないであろう方法で修飾された、またはそれと同一のものであるが合成材料からおよび/もしくは組換え技術を用いる操作によって生産もしくは誘導された、材料、またはその材料の自然なもしくは天然の形態に対応する材料を指す。非限定的な例としては、数ある中でも、天然(非組換え)形態のその細胞内では見つけられない遺伝子を発現する組換え細胞、またはそうでなければ異なるレベルで発現される天然遺伝子を発現する組換え細胞が挙げられる。
「配列同一性百分率」および「相同性百分率」は、ポリヌクレオチドおよびポリペプチド間の比較を指すために本明細書では交換可能に用いており、これらは、ある比較ウインドウに関して2つの最適にアラインされた配列を比較することによって決定され、この場合、その比較ウインドウ内のポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列の部分は、それら2配列の最適なアラインメントのために、(付加または欠失を含まない)参照配列と比較して付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含むことがある。前記百分率は、同一核酸塩基またはアミノ酸残基が両方の配列内に出現する位置の数を決定して一致した位置の数を得、その一致した位置の数を比較ウインドウ内の全位置数で割り、その結果に100をかけて配列同一性百分率を得ることによって計算することができる。あるいは、前記百分率は、同一核酸塩基もしくはアミノ酸残基が両方の配列内に出現する位置または核酸塩基もしくはアミノ酸残基がギャップとアラインされる位置の数を決定して一致した位置の数を得、その一致した位置の数を比較ウインドウ内の全位置数で割り、その結果に100をかけて配列同一性百分率を得ることによって計算することができる。2つの配列をアラインするために利用できる多くの確立されたアルゴリズムがあることは当業者に理解される。比較のための最適な配列アラインメントは、例えば、SmithおよびWaterman,1981,Adv.Appl.Math.2:482の局所的相同性アルゴリズムによって、NeedlemanおよびWunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443の相同性アラインメントアルゴリズムによって、PearsonおよびLipman,1988,Proc.Natl.Acad.Sci.USA85:2444の類似性探索法によって、これらのアルゴリズム(GCG Wisconsin Software Packageの中のGAP、BESTFIT、FASTA、およびTFASTA)のコンピュータでの実施によって、または目視検査(一般に、Current Protocols in Molecular Biology,F.M.Ausubelら編,Current Protocols,Greene Publishing Associates,Inc.とJohn Wiley & Sons,Inc.との合同ベンチャー(1995年補遺)(Ausubel)参照)によって行うことができる。配列同一性パーセントおよび配列類似性パーセントの決定に適するアルゴリズムの例は、BLASTおよびBLAST2.0アルゴリズムであり、これらは、それぞれ、Altschulら,1990,J.Mol.Biol.215:403−410およびAltschulら,1977,Nucleic Acids Res.3389−3402に記載されている。BLAST分析を行うためのソフトウェアは、米国国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information)ウェブサイトを通して公的に入手することができる。このアルゴリズムは、データベース配列内の同じ長さのワードとアラインしたときある正の値の閾値スコアTと一致するまたはある正の値の閾値スコアTを満たす、クエリ配列中の長さWの短いワードを特定することによって、高いスコアになる配列の対(high scoring sequence pair)(HSP)を先ず特定することを含む。Tは、隣接ワードスコア閾値と呼ばれる(Altschulら、上記文献)。これらの最初の隣接ワードヒットは、それらを含むより長いHSPを見つける検索を開始するためのシードとしての役割を果たす。その後、累積アラインメントスコアを増加することができる限り、そのワードヒットをそれぞれの配列に沿って両方向に伸長する。累積スコアは、ヌクレオチド配列については、パラメータM(1対の一致残基に対する報酬スコア;常に、>0)およびN(不一致残基に対するペナルティスコア;常に、<0)を用いて計算する。アミノ酸配列については、スコアリング行列を用いて累積スコアを計算する。それぞれの方向におけるワードヒットの伸長は、累積アラインメントスコアがその最大達成値から量Xだけ落ちると;累積スコアが1つ以上の負のスコアの残基アラインメントの累積に起因してゼロ以下になると;またはいずれかの配列の末端に達すると、停止される。BLASTアルゴリズムパラメータW、TおよびXによって、アラインメントの感度および速度が決まる。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列について)は、デフォルトとして11のワード長(W)、10の期待値(E)、M=5、N=−4、および両鎖の比較を用いる。アミノ酸配列についてのBLASTPプログラムは、デフォルトとして3のワード長(W)、10の期待値(E)、およびBLOSUM62スコアリング行列を用いる(HenikoffおよびHenikoff,1989,Proc Natl Acad Sci USA 89:10915参照)。配列アラインメントおよび配列同一%の例示的判定には、用意されたデフォルトパラメータを用いて、GCG Wisconsin Software package(ウィスコンシン州、マディソンのAccelrys)の中のBESTFITまたはGAPプログラムを利用することができる。
「参照配列」は、配列比較のための基準として用いられる規定された配列を指す。参照配列は、より大きな配列のサブセット、例えば、完全長遺伝子またはポリペプチド配列のセグメントである場合もある。一般に、参照配列は、少なくとも20ヌクレオチドもしくはアミノ酸残基の長さ、少なくとも25残基の長さ、少なくとも50残基の長さ、または核酸もしくはポリペプチドの完全長である。2つのポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、それぞれ、(1)2つの配列間に類似した配列(すなわち、その完全配列の一部分)を含むことがあり、ならびに(2)2つの配列間に互いに異なる配列をさらに含むことがあるので、2つ(またはそれ以上)のポリヌクレオチドまたはポリペプチド間の配列比較は、「比較ウインドウ」に関して2つのポリヌクレオチドの配列を比較して局所的な配列類似性領域を特定し、比較することによって、代表的に行われる。
一部の実施形態において、「参照配列」は、一次アミノ酸配列に基づく場合があり、この場合の参照配列は、その一次配列内に1つ以上の変更を有し得る配列である。例えば、「X190に対応する残基にプロリンを有する配列番号4に基づく」参照配列は、配列番号4のX190における対応する残基がプロリンに変更された参照配列を指す。
「比較ウインドウ」は、配列を少なくとも20の連続するヌクレオチドまたはアミノ酸の参照配列と比較することができ、且つ、その比較ウインドウ内の配列の一部分が、2つの配列の最適なアラインメントのために、(付加または欠失を含まない)参照配列と比較して20パーセント以下の付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含むことがある、少なくとも約20の連続するヌクレオチド位置またはアミノ酸残基の概念上のセグメントを指す。比較ウインドウは、20連続残基より長いことがあり、場合によっては、30、40、50、100、またはそれより長いウインドウを含む。
「実質的同一性」は、少なくとも20の残基位置の比較ウインドウに関して、多くの場合、少なくとも30〜50残基のウインドウに関して参照配列を比較すると、少なくとも80パーセントの配列同一性、少なくとも85パーセントの同一性および89から95パーセントの配列同一性、より普通には少なくとも99パーセントの配列同一性を有する、ポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列を指し、この場合の配列同一性百分率は、その比較ウインドウに関して参照配列とその参照配列の総計20パーセント以下になる欠失または付加を含む配列とを比較することによって計算される。ポリペプチドに適用される特定の実施形態において、用語「実質的な同一性」は、デフォルトギャップ重みづけを用いてプログラムGAPまたはBESTFITなどによって最適にアラインしたとき、2つのポリペプチド配列が、少なくとも80パーセントの配列同一性、好ましくは、少なくとも89パーセントの配列同一性、少なくとも95パーセントの配列同一性またはそれ以上(例えば、99パーセントの配列同一性)を共有することを意味する。好ましくは、同一でない残基位置は、保存的アミノ酸置換により異なる。
所与のアミノ酸またはポリヌクレオチド配列の番号付けに関連して用いるときの「に対応する」、「への参照」または「基準として」は、その所与のアミノ酸またはポリヌクレオチド配列を参照配列と比較するときのその指定参照配列の残基の番号付けを指す。言い換えると、所与のポリマーの残基数または残基位置は、その所与のアミノ酸またはポリヌクレオチド配列内の残基の実際の数値の位置によってではなく参照配列を基準にして指定される。例えば、所与のアミノ酸配列、例えば操作されたケトレダクターゼのもの、と参照配列とを、ギャップを導入してそれら2配列間の残基一致を最適化することによって、アラインすることができる。これらの場合では、ギャップは存在するが、アラインした参照配列を基準にしてその所与のアミノ酸またはポリヌクレオチド配列内の残基の番号付けを行う。
「立体選択性」は、化学反応または酵素的反応における1つの立体異性体の別のものに勝る優先的形成を指す。立体選択性は、部分的である場合があり、この場合は1つの立体異性体の形成が他のものより有利であり、または完全であることもあり、この場合は1つだけの立体異性体が形成される。立体異性体がエナンチオマーであるとき、その立体選択性はエナンチオ選択性と呼ばれ、これは、一方のエナンチオマーの両方の合計中の分率である(代表的に、百分率として報告される)。それは、当該技術分野では、一般に、代替的に、式[主エナンチオマー−副エナンチオマー]/[主エナンチオマー+副エナンチオマー]に従ってそれから算出されるエナンチオマー過剰率(e.e.)として(代表的に、百分率として)報告される。これは、立体異性体過剰率(s.e.)と呼ばれる場合もある。立体異性体が、ジアステレオマーである場合、その立体選択性は、ジアステレオ選択性とも呼ばれ、これは、2つのジアステレオマーの混合物中の1つのジアステレオマーの分率である(代表的に、百分率で報告される)。
「高立体選択的」は、少なくとも約85%の立体異性体過剰率で2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノン(式(I))を対応する(S)−アルコール生成物の(S)−1−[2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル]−エタノール(式(II))に変換または還元することができるケトレダクターゼポリペプチドを指す。
「改善された酵素特性」は、参照ケトレダクターゼと比較して何らかの酵素特性の改善を示すケトレダクターゼポリペプチドを指す。本明細書に記載する操作されたケトレダクターゼポリペプチドについて、その比較は、一般に、野生型ケトレダクターゼ酵素に対して行われるが、一部の実施形態では、その参照ケトレダクターゼが、別の改善された操作されたケトレダクターゼである場合もある。改善が望ましい酵素特性としては、酵素活性(基質の変換パーセントによって表すことができる)、熱安定性、pH活性プロフィール、補因子要件、阻害因子(例えば、生成物阻害)に対する不応性、立体特異性、および立体選択性(立体選択性を含む)が挙げられるが、これらに限定されない。
「増大された酵素活性」は、操作されたケトレダクターゼポリペプチドの改善された特性を指し、参照ケトレダクターゼ酵素と比較して比活性(例えば生成される生成物/時間/タンパク質重量)の増加、または基質の生成物への変換パーセント(例えば、指定量のKREDの使用による指定時間内の生成物への基質の出発量の変換パーセント)の増加がその代表であり得る。酵素活性を判定するための例示的方法は、実施例に提供する。Km、Vmaxまたはkcatの古典的酵素特性を含めて、その変化が増加された酵素活性につながり得る酵素活性に関するいずれの特性も対象となり得る。酵素活性の改善は、対応する野生型ケトレダクターゼ酵素の酵素活性の約1.5倍から、2倍ほどにもなる場合がある。天然由来のケトレダクターゼまたはそのケトレダクターゼポリペプチドが誘導された別の操作されたケトレダクターゼより5倍、10倍、20倍、25倍、50倍、75倍、100倍、またはそれより大きい酵素活性。特定の実施形態において、前記操作されたケトレダクターゼ酵素は、親ケトレダクターゼ酵素のものより1.5から50倍、1.5から100倍大きい範囲の改善された酵素活性を示す。いずれの酵素の活性も、その触媒回転速度が基質(任意の必要補因子を含む)の拡散速度を超えることができないように、拡散制限されることは、当業者には理解される。その拡散限界、すなわちkcat/Km、の理論的最大値は、一般に、約108から109(M−1 s−1)である。それ故、ケトレダクターゼの酵素活性のいずれの改善も、そのケトレダクターゼ酵素による作用を受ける基質の拡散速度に関連した上限を有する。ケトレダクターゼ活性は、ケトレダクターゼを測定するために用いられる標準的なアッセイのいずれか1つ、例えば、その酸化とケトンのアルコールへの付随的還元に起因する、NADPHの吸光度もしくは蛍光の減少(実施例5参照)によって、または結合アッセイにおいて生成される生成物によって、測定することができる。酵素活性の比較は、本明細書中で詳細にさらに説明するような、酵素の規定された調製、設定条件下での規定されたアッセイ、および1つ以上の規定された基質を用いて行われる。一般に、溶解産物を比較するとき、宿主細胞によって生産されるおよび溶解産物中に存在する酵素の量の変化を最小にするために同一の発現系および同一の宿主細胞を使用するばかりでなく、アッセイする細胞の数およびタンパク質の量も決定する。
「変換」は、基質の対応する生成物への酵素的還元を指す。「変換パーセント」は、ある期間内に指定条件下で生成物に還元される基質のパーセントを指す。従って、ケトレダクターゼポリペプチドの「酵素活性」または「活性」は、基質の生成物への「変換パーセント」として表すことができる。
「熱安定性」は、ある期間(例えば、0.5〜24時間)、高温(例えば、40〜80℃)への暴露後、未処理の酵素と比較して同様の活性(例えば、60%から80%より多く)を維持するケトレダクターゼポリペプチドを指す。
「溶媒安定性」は、ある期間(例えば、0.5〜24時間)、様々な濃度(例えば、5〜99%)の溶媒(例えば、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、アセトン、トルエン、酢酸ブチル、メチルtert−ブチルエーテルなど)への暴露後、未処理の酵素と比較して同様の活性(例えば、60%から80%より多く)を維持するケトレダクターゼポリペプチドを指す。
「pH安定性」は、ある期間(例えば、0.5〜24時間)、高いまたは低いpH(例えば、4.5〜6または8から12)への暴露後、未処理の酵素と比較して同様の活性(例えば、60%から80%より多く)を維持するケトレダクターゼポリペプチドを指す。
「熱および溶媒安定性」は、熱安定性でもあり、溶媒安定性でもある、ケトレダクターゼポリペプチドを指す。
操作されたケトレダクターゼ酵素に関連して本明細書において用いる場合の「から誘導される」は、その操作の基礎になった、元のケトレダクターゼ酵素、および/またはそのようなケトレダクターゼ酵素をコードする遺伝子を特定する。例えば、配列番号38の操作されたケトレダクターゼ酵素は、配列番号4のLactobacillus kefirケトレダクターゼ酵素をコードする遺伝子を何世代にもわたって人工的に進化させることによって得られた。従って、この操作されたケトレダクターゼ酵素は、配列番号4の野生型ケトレダクターゼ「から誘導される」。
「親水性アミノ酸または残基」は、Eisenbergら,1984,J.Mol.Biol.179:125−142の正規化コンセンサス疎水性尺度に従ってゼロ未満の疎水性を示す側鎖を有するアミノ酸または残基を指す。遺伝子コード化された親水性アミノ酸としては、L−Thr(T)、L−Ser(S)、L−His(H)、L−Glu(E)、L−Asn(N)、L−Gln(Q)、L−Asp(D)、L−Lys(K)およびL−Arg(R)が挙げられる。
「酸性アミノ酸または残基」は、そのアミノ酸がペプチドまたはポリペプチドに含まれているときに約6未満のpK値を示す側鎖を有する親水性アミノ酸または残基を指す。酸性アミノ酸は、ヒドロニウムイオン喪失のため、生理学的pHで負の電荷を有する側鎖を代表的に有する。遺伝子コード化された酸性アミノ酸としては、L−Glu(E)およびL−Asp(D)が挙げられる。
「塩基性アミノ酸または残基」は、そのアミノ酸がペプチドまたはポリペプチドに含まれているときに約6より大きいpK値を示す側鎖を有する親水性アミノ酸または残基を指す。塩基性アミノ酸は、水素イオンとの会合のため、生理学的pHで正の電荷を有する側鎖を代表的に有する。遺伝子コード化された塩基性アミノ酸としては、L−Arg(R)およびL−Lys(K)が挙げられる。
「極性アミノ酸または残基」は、生理学的pHで電荷を有さない側鎖を有するが、2個の原子によって共同で共有される電子対がそれらの原子のうちの1つによってより近くに保持される少なくとも1つの結合を有する、親水性アミノ酸または残基を指す。遺伝子コード化された極性アミノ酸としては、L−Asn(N)、L−Gln(Q)、L−Ser(S)およびL−Thr(T)が挙げられる。
「疎水性アミノ酸または残基」は、Eisenbergら,1984,J.Mol.Biol.179:125−142の正規化コンセンサス疎水性尺度に従ってゼロより大きい疎水性を示す側鎖を有するアミノ酸または残基を指す。遺伝子コード化された疎水性アミノ酸としては、L−Pro(P)、L−Ile(I)、L−Phe(F)、L−Val(V)、L−Leu(L)、L−Trp(W)、L−Met(M)、L−Ala(A)およびL−Tyr(Y)が挙げられる。
「芳香族アミノ酸または残基」は、少なくとも1つの芳香族またはヘテロ芳香族環を含む側鎖を有する、親水性または疎水性アミノ酸または残基を指す。遺伝子コード化された芳香族アミノ酸としては、L−Phe(F)、L−Tyr(Y)およびL−Trp(W)が挙げられる。そのヘテロ芳香族窒素原子のpKaのせいでL−His(H)は、時として、塩基性残基として分類され、またはその側鎖がヘテロ芳香族環を含むので芳香族残基として分類されるが、本明細書では、ヒスチジンを親水性残基として、または「拘束残基」(下記参照)として分類する。
「拘束アミノ酸または残基」は、拘束された幾何学的配置を有する、アミノ酸または残基を指す。本明細書において、拘束残基としては、L−pro(P)およびL−his(H)が挙げられる。ヒスチジンは、比較的小さいイミダゾール環を有するため、拘束された幾何学的配置を有する。プロリンは、これも5員環を有するため、拘束された幾何学的配置を有する。
「非極性アミノ酸または残基」は、生理学的pHで電荷を有さない側鎖を有し、且つ、2個の原子によって共同で共有される電子対がそれら2個の原子それぞれによってほぼ同等に保持される結合を有する(すなわち、側鎖が非極性である)、疎水性アミノ酸または残基を指す。遺伝子コード化された非極性アミノ酸としては、L−Gly(G)、L−Leu(L)、L−Val(V)、L−Ile(I)、L−Met(M)およびL−Ala(A)が挙げられる。
「脂肪族アミノ酸または残基」は、脂肪族炭化水素側鎖を有する、疎水性アミノ酸または残基を指す。遺伝子コード化された脂肪族アミノ酸としては、L−Ala(A)、L−Val(V)、L−Leu(L)およびL−Ile(I)が挙げられる。
「システイン」。アミノ酸L−Cys(C)は、他のL−Cys(C)アミノ酸または他のスルファニル含有もしくはスルフヒドリル含有アミノ酸とジスルフィド架橋を形成することができる点で独特である。「システイン様残基」は、システイン、およびジスルフィド架橋の形成に利用できるスルフヒドリル部分を含有する他のアミノ酸を含む。L−Cys(C)(および−SH含有側鎖を有する他のアミノ酸)が、還元された遊離−SH形態または酸化されたジスルフィド架橋形態のいずれかでペプチド中に存在できることが、L−Cys(C)がペプチドに正味の疎水性をもたらすのか、親水性をもたらすのかに影響を及ぼす。L−Cys(C)は、Eisenbergの正規化コンセンサス尺度(Eisenbergら,1984、上記文献)に従って0.29の疎水性を示すが、本発明の開示のために、L−Cys(C)がそれ独自の独特な群に類別されることは理解されるべきである。
「小アミノ酸または残基」は、合計3個以下の炭素および/またはヘテロ原子(α−炭素および水素を除く)から構成される側鎖を有するアミノ酸または残基を指す。小アミノ酸または残基は、上の定義に従って、脂肪族、非極性、極性または酸性小アミノ酸または残基としてさらに類別することができる。遺伝子コード化された小アミノ酸としては、L−Ala(A)、L−Val(V)、L−Cys(C)、L−Asn(N)、L−Ser(S)、L−Thr(T)およびL−Asp(D)が挙げられる。
「ヒドロキシル含有アミノ酸または残基」は、ヒドロキシル(−OH)部分を含有するアミノ酸を指す。遺伝子コード化されたヒドロキシル含有アミノ酸としては、L−Ser(S)、L−Thr(T)およびL−Tyr(Y)が挙げられる。
「保存的」アミノ酸置換または突然変異は、類似した側鎖を有する残基の交換可能性を指し、従って、アミノ酸の同じまたは類似した規定されたクラスの中のアミノ酸でのポリペプチド内のアミノ酸の置換を代表的に含む。しかし、本明細書において用いる場合、一部の実施形態において、保存的突然変異は、その保存的突然変異が、代わりに、脂肪族残基から脂肪族残基、非極性残基から非極性残基、極性残基から極性残基、酸性残基から酸性残基、塩基性残基から塩基性残基、芳香族残基から芳香族残基、または拘束残基から拘束残基への置換であり得る場合、親水性残基から親水性残基、疎水性残基から疎水性残基、ヒドロキシル含有残基からヒドロキシル含有残基、または小残基から小残基への置換を含まない。さらに、本明細書において用いる場合、A、V、L、またはIは、別の脂肪族残基または別の非極性残基のいずれかに保存的に突然変異させることができる。下の表は、例示的保存的置換を示すものである。
「非保存的置換」は、有意に異なる側鎖特性を有するアミノ酸でのポリペプチド内のアミノ酸の置換または突然変異を指す。非保存的置換は、上に列挙した規定された群内ではなく、群間でのアミノ酸を用いるものであり得る。1つの実施形態において、非保存的突然変異は、(a)置換領域内のペプチド骨格の構造(例えば、グリシンの代わりにプロリン)(b)電荷もしくは疎水性、または(c)側鎖の嵩に影響を及ぼす。
「欠失」は、参照ポリペプチドからの1つ以上のアミノ酸の除去によるポリペプチドへの修飾を指す。アミノ酸配列における欠失は、操作されたケトレダクターゼ酵素の酵素活性を維持しながらおよび/または改善された特性を維持しながらの、その参照酵素を構成する1つ以上のアミノ酸、2つ以上のアミノ酸、3つ以上のアミノ酸、4つ以上のアミノ酸、5つ以上のアミノ酸、6つ以上のアミノ酸、8つ以上のアミノ酸、10以上のアミノ酸、15以上のアミノ酸、または20以上のアミノ酸、総アミノ酸数の10%以下、総アミノ酸数の15%以下、または総アミノ酸数の20%以下の除去を含むことができる。欠失は、ポリペプチドの内部に関する場合があり、および/または末端部分に関する場合がある。様々な実施形態において、欠失は、連続セグメントを含み得、または非連続的である場合がある。
「挿入」は、参照ポリペプチドからの、1つ以上のアミノ酸の付加によるポリペプチドへの修飾を指す。一部の実施形態において、前記改善された操作されたケトレダクターゼ酵素は、天然由来のケトレダクターゼポリペプチドへの1つ以上のアミノ酸の挿入、ならびに他の改善されたケトレダクターゼポリペプチドへの1つ以上のアミノ酸の挿入を含む。挿入は、ポリペプチドの内部でのものである場合があり、またはカルボキシもしくはアミノ末端へのものである場合がある。本明細書において用いる場合の挿入物は、当該技術分野において公知であるような融合タンパク質を含む。前記挿入物は、アミノ酸の連続セグメントである場合があり、または天然由来ポリペプチド内での1つ以上のアミノ酸によって隔てられている場合がある。
本明細書中で用いられる「フラグメント」は、アミノ末端および/またはカルボキシ末端の欠失を有するが、残りのアミノ酸配列はその配列の対応する位置と同じである、ポリペプチドを指す。フラグメントは、少なくとも14アミノ酸長、少なくとも20アミノ酸長、少なくとも50アミノ酸長またはそれ以上で、配列番号2または配列番号4の完全長の天然に存在するケトレダクターゼポリペプチドの70%、80%、90%、95%、98%および99%までであり得る。
「単離されたポリペプチド」は、本来それに随伴する他の不純物、例えばタンパク質、脂質およびポリヌクレオチド、から実質的に分離されているポリペプチドを指す。この用語は、それらの自然発生環境または発現系(例えば、宿主細胞またはインビトロ合成)から除去または精製されたポリペプチドを包含する。前記改善されたケトレダクターゼ酵素は、細胞内に存在することもあり、細胞の培地に中に存在することもあり、または溶解産物もしくは単離された製剤などの様々な形態で調製することができる。従って、一部の実施形態において、前記改善されたケトレダクターゼ酵素は、単離されたポリペプチドであり得る。
「実質的に純粋なポリペプチド」は、そのポリペプチド種が、存在する優勢な種である(すなわち、molまたは重量ベースで、それがその組成物中のいずれの他の個々の高分子種よりも豊富である)組成物を指し、一般に、対象種がモルまたは重量%でその存在する高分子種の少なくとも約50パーセントを構成する場合には実質的に精製されている組成物である。一般に、実質的に純粋なケトレダクターゼ組成物は、その組成物中に存在するすべての高分子種のモルまたは重量%で約60%以上、約70%以上、約80%以上、約90%以上、約95%以上、および約98%以上を構成する。一部の実施形態において、対象種は、その組成物が単一の高分子種から本質的に成る、本質的均質(すなわち、従来の検出方法によってその組成物中で汚染種を検出できない)へと精製される。溶媒種、小分子(<500ダルトン)、および元素イオン種は、高分子種とはみなされない。一部の実施形態において、単離された改善されたケトレダクターゼポリペプチドは、実質的に純粋なポリペプチド組成物である。
「ストリンジェントハイブリダイゼーション」は、核酸ハイブリッドが安定している条件を指すために本明細書では用いる。当業者には公知であるように、ハイブリッドの安定性は、そのハイブリッドの融解温度(Tm)に反映される。一般に、ハイブリッドの安定性は、イオン強度、温度、G/C含有率、およびカオトロピック剤の存在の関数である。ポリヌクレオチドのTm値は、融解温度の公知予測方法を用いて計算することができる(例えば、Baldinoら,Methods Enzymology 168:761−777;Boltonら,1962,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 48:1390;Bresslauerら,1986,Proc.Natl.Acad.Sci USA 83:8893−8897;Freierら,1986,Proc.Natl.Acad.Sci USA 83:9373−9377;Kierzekら,Biochemistry 25:7840−7846;Rychlikら,1990,Nucleic Acids Res 18:6409−6412(erratum,1991,Nucleic Acids Res 19:698);Sambrookら,上記文献;Suggsら,1981,In Developmental Biology Using Purified Genes(Brownら編),pp.683−693,Academic Press;およびWetmur,1991,Crit Rev Biochem Mol Biol 26:227−259参照)。すべての出版物は、参照により本明細書に援用されている)。一部の実施形態において、ポリヌクレオチドは、本明細書に開示するポリペプチドをコードし、ならびに規定された条件下、例えば中ストリンジェントまたは高ストリンジェント条件下で、本開示の操作されたケトレダクターゼ酵素をコードする配列の補体にハイブリダイズする。
「ハイブリダイゼーションストリンジェンシー」は、核酸のハイブリダイゼーションにおけるハイブリダイゼーション条件、例えば洗浄条件に関する。一般に、ハイブリダイゼーション反応は、より低いストリンジェンシーの条件下で行われ、その後、様々だがより高いストリンジェンシーの洗浄が行われる。用語「中ストリンジェントハイブリダイゼーション」は、標的DNAが、その標的DNAとの約60%の同一性、好ましくは約75%の同一性、約85%の同一性と、標的ポリヌクレオチドとの約90%より高い同一性とを有する相補的核酸に結合できる条件を指す。例示的中ストリンジェント条件は、50%ホルムアミド、5×デンハルト溶液、5×SSPE、0.2% SDS中、42℃でのハイブリダイゼーション、その後、0.2×SSPE、0.2% SDS中、42℃での洗浄に相当する条件である。「高ストリンジェンシーハイブリダイゼーション」は、規定されたポリヌクレオチド配列についての溶解条件のもとで決定されるような熱融解温度Tmから約10℃またはそれより低い条件を一般に指す。一部の実施形態において、高ストリンジェンシー条件は、0.018M NaCl中、65℃で安定なハイブリッドを形成する核酸配列のみのハイブリダイゼーションを可能にする条件を指す。(すなわち、ハイブリッドが0.018M NaCl中、65℃で不安定な場合、それは、ここで考えられる場合には高ストリンジェンシー条件下で不安定であある)。高ストリンジェンシー条件は、例えば、50%ホルムアルデヒド、5×デンハルト溶液、5×SSPE、0.2% SDS中、42℃でのハイブリダイゼーション、その後、0.1×SSPE、および0.1%SDS中、65℃での洗浄に相当する条件によって規定され得る。別の高ストリンジェンシー条件は、0.1%(w:v)SDSを含有する5×SSC中、65℃でのハイブリダイゼーション、および0.1%SDSを含有する0.1×SSC中、65℃での洗浄に相当する条件でのハイブリダイゼーションである。他の高ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件、ならびに中ストリンジェント条件は、上で引用した参考文献に記載されている。
「異種」ポリヌクレオチドは、実験技術によって宿主細胞に導入される任意のポリヌクレオチドを指し、および宿主細胞から除去され、実験操作に付され、その後、宿主細胞に再び導入されるポリヌクレオチドを含む。
「コドン最適化される」は、そのコードされたタンパク質がその対象生物において効率的に発現されるように、タンパク質をコードするポリヌクレオチドのコドンを特定の生物において優先的に用いられるものに変更することを指す。遺伝子コードは、大部分のアミノ酸が、「シノニム」または「同義」コドンと呼ばれる幾つかのコドンによって表される点で縮重しているが、特定の生物によるコドン使用頻度が無作為でなく、特定のコドントリプレット偏ることは周知である。このコドン使用頻度の偏りは、所定の遺伝子、共通の機能または先祖起源の遺伝子、低コピー数タンパク質に対して高度に発現されるタンパク質、および生物のゲノムの総タンパク質コーディング領域に関して、より高いことがある。一部の実施形態において、ケトレダクターゼ酵素をコードするポリヌクレオチドを、発現のために選択される宿主生物からの最適な生産のためにコドン最適化することができる。
「好ましい、最適な、大いにコドン使用頻度に偏りのあるコドン」は、同義で、タンパク質コーディング領域内の同じアミノ酸をコードする他のコドンより高い頻度で使用されるコドン、を指す。単一の遺伝子のコドン使用頻度、共通の機能または起源の遺伝子のセット、高度に発現される遺伝子、生物全体の総タンパク質コーディング領域におけるコドン頻度、関連生物の総タンパク質コード領域におけるコドン頻度、またはそれらの組み合わせに関して、好ましいコドンを決定することができる。遺伝子発現レベルに伴って頻度が増加するコドンは、代表的に、発現に最適なコドンである。例えばクラスター分析または応答分析を用いる、多変量解析をはじめとする、特定の生物におけるコドン頻度(例えば、コドン使用頻度、相対同義コドン使用頻度)およびコドン選好性を判定するための様々な方法、ならびに遺伝子において使用されるコドンの有効数を決定するための様々な方法が公知である(GCG CodonPreference,Genetics Computer Group Wisconsin Package;CodonW,John Peden,University of Nottingham;McInerney,J.O,1998,Bioinformatics 14:372−73;Stenicoら,1994,Nucleic Acids Res.222437−46;Wright,F.,1990,Gene 87:23−29参照)。コドン使用頻度表は、増えつつある生物リストに利用できる(例えば、Wadaら,1992,Nucleic Acids Res.20:2111−2118;Nakamuraら,2000、Nucl.Acids Res.28:292;Duretら,上記文献;HenautおよびDanchin,「Escherichia coli and Salmonella」,1996,Neidhardtら編,ASM Press,Washington D.C.,p.2047−2066参照)。コドン使用頻度を得るためのデータ源は、タンパク質をコードすることができる任意の利用可能なヌクレオチド配列に依存し得る。これらのデータセットは、発現されるタンパク質をコードすることが実際に知られている核酸配列(例えば、完全タンパク質コーディング配列−CDS)、発現される配列タグ(ESTS)、またはゲノム配列の予測コーディング領域を含む(例えば、Mount,D.,Bioinformatics:Sequence and Genome Analysis,第8章,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,2001;Uberbacher,E.C.,1996,Methods Enzymol.266:259−281;Tiwariら,1997,Comput.Appl.Biosci.13:263−270参照)。
「制御配列」は本明細書で、対象のポリヌクレオチドおよび/またはポリペプチドの発現に必要または好都合であるすべての成分を含むとして定義される。各制御配列は、未変性であり得るか、またはポリペプチドをコードする核酸配列にとって外来性であり得る。このような制御配列は、これに限定されるわけではないが、リーダー、ポリアデニル化配列、プロペプチド配列、プロモータ、シグナルペプチド配列、および転写ターミネータを含む。制御配列は最低限、プロモータ、ならびに転写および翻訳停止シグナルを含む。制御配列には、制御配列と対象のポリヌクレオチド、例えば、ポリペプチドをコードする核酸配列のコード領域との結合を促進する特異的制限部位を導入する目的で、リンカーが提供され得る。
「操作可能に連結された」は本明細書で、制御配列がポリヌクレオチドおよび/またはポリヌクレオチドによってコードされたポリペプチドの発現を指示するように、制御配列がポリヌクレオチド配列に対する位置に(すなわち機能的関係で)適切に配置された立体配置として定義される。
「プロモータ配列」は、ポリヌクレオチドの発現のために宿主細胞によって認識される核酸配列である。制御配列は、適切なプロモータ配列を含むことができる。プロモータ配列は、ポリヌクレオチドの発現を媒介する転写制御配列を含有する。プロモータは、ミュータント、切断、およびハイブリッドプロモータを含む最適な宿主細胞において転写活性を示す任意の核酸配列であり、宿主細胞に対して相同または非相同のどちらかである細胞外または細胞内ポリペプチドをコードする遺伝子から得られる可能性がある。
ケトレダクターゼ酵素
本開示は、所定のケト基質をその対応するアルコール生成物に立体選択的に還元することと、L.kefir(配列番号2)もしくはL.brevis(配列番号4)もしくはL.minor(配列番号98)より得た天然に存在する野生型KRED酵素と比較したとき、または他の改変ケトレダクターゼ酵素と比較したとき、改良された特性を有することとが可能である、改変ケトレダクターゼ(「KRED」)酵素を提供する。本開示で示すように、野生型L.kefirまたはL.brevisまたはL.minorケトレダクターゼ酵素は、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンの還元について、持っているとしても、非常に低い活性しか持っていない(実施例を参照)。野生型酵素がより高い活性を有するあまり置換されていないアセトフェノン基質では、野生型酵素は、アセトフェノンのその対応する(R)−アルコールへの還元について一般に選択的である。野生型Lactobacillus種ケトレダクターゼは、原型の参照化合物アセトフェノンを(R)−1−フェネタノールに還元して、その結果として(R)−選択性ケトレダクターゼ、すなわち(R)−ケトレダクターゼと呼ばれる。しかし、野生型Lactobacillus種ケトレダクターゼ酵素に由来する本開示の改変レダクターゼ酵素は、アセトフェノンを(S)−1−フェネタノールに還元して、その結果として(S)−選択性ケトレダクターゼ、すなわち(S)−ケトレダクターゼと呼ばれる。それゆえ、本開示の改良されたケトレダクターゼポリペプチドは、野生型L.kefirまたはL.brevisまたはL.minorケトレダクターゼと比較して、アセトフェノンの還元の逆のエナンチオ選択性が可能である。この逆のエナンチオ選択性は、野生型酵素の190位の残基を好ましくは非芳香族残基に、特にプロリン残基に変異させることに基づいている。理論に縛られることなく、190位の野生型チロシン残基は、プロ−S配座にて基質と衝突するように思われる。それゆえ、いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2または4または98の190位に対応する残基にチロシンでない残基を有する。好ましくは、この残基は非芳香族残基、例えば、脂肪族、拘束された、非極性、またはシステイン残基である。いくつかの実施形態において、本残基はプロリンである。
いくつかの実施形態において、上記のように、改良された酵素特性を備えた改変ケトレダクターゼは、配列番号4のLactobacillus kefirケトレダクターゼまたは配列番号2のLactobacillus brevisケトレダクターゼまたは配列番号98のLactobacillus minorケトレダクターゼに関して記載される。アミノ残基位置は、開始メチオニン(M)残基から開始してケトレダクターゼにおいて決定されるが(すなわち、Mは残基位置1を表す)、この開始メチオニン残基は宿主細胞またはインビトロ翻訳系におけるように生物処理機構によって除去されて、開始メチオニン残基のない成熟タンパク質を産生し得ることが当業者によって理解される。特定のアミノ酸またはアミノ酸変化がアミノ酸配列中に存在するアミノ酸残基位置は、「Xn」、または「n位」という用語によって本明細書に時々記載され、ここでnは残基位置を指す。ケトレダクターゼの間で同じ残基位置のアミノ酸残基が異なる場合、異なる残基は「/」によって示されることがあり、配置は「kefir残基/brevis残基/minor」である。参照配列、例えば、配列番号2および配列番号4および配列番号98の野生型ケトレダクターゼにおけるアミノ酸残基の異なるアミノ酸残基との交換である置換変異は、記号「→」によって示され得る。本明細書では、変異は、ある種のアミノ酸「へ(to a)」の変異として時々記載される。例えば、配列番号2の残基16は極性残基「へ」変異させることができる。しかし、「へ」という句の使用は、あるクラスの1つのアミノ酸から同じクラスの別のアミノ酸への変異を除外しない。例えば、配列番号2の残基16は極性残基トレオニンであるが、トレオニンは異なる極性残基に変異させることができ、例えば、変異は「T16S」(16→S)変異であり得る。
Lactobacillus kefir、Lactobacillus brevis、またはLactobacillus minorの天然に存在するケトレダクターゼ(「ADH」または「アルコールデヒドロゲナーゼ」とも呼ばれる)をコードする天然に存在するポリヌクレオチドは、ケトレダクターゼ活性をコードすることが公知の単離ポリヌクレオチド(例えばLactobacillus kefirでは、Genbankアクセッション番号AAP94029 GI:33112056または配列番号3;Lactobacillus brevisでは、Genbankアクセッション番号CAD66648 GI:28400789または配列番号:1およびLactobacillus minorでは配列番号97)から得ることができる。
いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドの(野生型または別の改変ポリペプチドと比較して)改良された特性は、式(III)の置換アセトフェノン基質を式(IV)のその対応する(S)−アルコール生成物に還元または変換するためのその立体選択性の上昇に関する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼ特性の改良された特性は、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを(S)−1−(2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル)エタノールに還元する立体選択性の上昇に関する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドの改良された特性は、基質の生成物へのその変換率の上昇に関する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドの改良された特性は、その安定性または熱安定性に関する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは2つ以上の改良された特性を有する。
いくつかの実施形態において、本明細書のケトレダクターゼポリペプチドは、ケトレダクターゼ特性の改良を生じさせるために、参照配列(例えば、天然に存在するポリペプチドまたは改変ポリペプチド)に対するいくつかの修飾を有することができる。本明細書で使用するように、「修飾」はアミノ酸の置換、欠失、および挿入を含む。任意の1つの修飾または修飾の組み合せを天然に存在するまたは改変ポリペプチドに導入して、改変酵素を産生することができる。このような実施形態において、アミノ酸配列に対する修飾の数は、参照ポリペプチド配列の、1個以上のアミノ酸、2個以上のアミノ酸、3個以上のアミノ酸、4個以上のアミノ酸、5個以上のアミノ酸、6個以上のアミノ酸、8個以上のアミノ酸、10個以上のアミノ酸、15個以上のアミノ酸、または20個以上のアミノ酸、アミノ酸の総数の10%まで、アミノ酸の総数の15%まで、アミノ酸の総数の20%まで、またはアミノ酸の総数の30%を含むことができる。いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼ特性を生じる天然に存在するポリペプチドまたは改変ポリペプチドに対する修飾の数は、参照配列の約1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の修飾を含み得る。いくつかの実施形態において、修飾の数は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個のアミノ酸残基であり得る。修飾は、挿入、欠失、置換、またはその組み合せを含むことができる。
いくつかの実施形態において、修飾は参照配列に対するアミノ酸置換を含む。改良されたケトレダクターゼ特性を生じる置換は、参照酵素配列の、1個以上のアミノ酸、2個以上のアミノ酸、3個以上のアミノ酸、4個以上のアミノ酸、5個以上のアミノ酸、6個以上のアミノ酸、8個以上のアミノ酸、10個以上のアミノ酸、15個以上のアミノ酸、または20個以上のアミノ酸、アミノ酸の総数の10%まで、アミノ酸の総数の20%まで、またはアミノ酸の総数の30%までであり得る。いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼ特性を生じる天然に存在するポリペプチドまたは改変ポリペプチドに対する置換の数は、参照配列の約1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個のアミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態において、置換の数は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個のアミノ酸残基であり得る。
いくつかの実施形態において、本明細書のケトレダクターゼポリペプチドは、X190に対応する残基に非芳香族残基(例えば、脂肪族、拘束された、非極性、またはシステイン残基)、好ましくはアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリン、特にプロリンを有する、配列番号2、4または98に基づく参照配列と少なくとも約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一であるアミノ酸配列を含むが、但し、そのケトレダクターゼポリペプチドがX190に対応する残基にチロシン以外、特に非芳香族残基である残基を有することを条件とする。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、X190に対応する残基が脂肪族、拘束された、非極性、またはシステイン残基であるアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼは、X190に対応する残基がアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリン、特にプロリンであるアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態において、これらのケトレダクターゼポリペプチドは、参照アミノ酸配列と比較して他の残基位置に1つ以上の残基相違を有することができる。この相違は、置換、欠失、および挿入などの各種の修飾を含む。置換は、非保存的置換、保存的置換、または非保存的および保存的置換の組み合せであり得る。いくつかの実施形態において、これらのケトレダクターゼポリペプチドは、参照配列と比較して他のアミノ酸残基に約1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違を場合により有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、参照配列と比較して他のアミノ酸残基における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。
いくつかの実施形態において、これらの立体選択性または高立体選択性(本明細書では、少なくとも約85%のエナンチオマー過剰率で基質を生成物に変換することができる)ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号95、96および119に配列したような配列式、または残基90〜211などのその領域もしくはドメインに対応するアミノ酸配列を含む。配列番号95は、Lactobacillus brevisケトレダクターゼの野生型アミノ酸配列(配列番号2)に基づき;配列番号96は、Lactobacillus kefirケトレダクターゼの野生型アミノ酸配列(配列番号4)に基づき;および配列番号119は、Lactobacillus minorケトレダクターゼの野生型アミノ酸配列(配列番号98)に基づく。>配列番号95、96、または119の配列式に基づくケトレダクターゼは、X190に対応する配列が非芳香族残基であることを規定する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、X190に対応する残基がアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンであるアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、X190に対応する残基がプロリンであるアミノ酸配列を有する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載するような残基X190について規定された特徴を有する、配列番号95、96、または119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含むケトレダクターゼポリペプチドは、次のもの:X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束された、酸性または塩基性残基である;X16に対応する残基が、極性残基である;X43に対応する残基が、非極性または極性残基である;X60に対応する残基が、芳香族、非極性、または脂肪族残基である;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基である;X95に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X96に対応する残基が、極性または酸性残基である;X97に対応する残基が、極性、非極性、脂肪族、または塩基性残基である;X120に対応する残基が、芳香族、非極性または脂肪族残基である;X125に対応する残基が、極性または非極性残基である;X142に対応する残基が、極性残基である;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基である;X149に対応する残基が、非極性または芳香族残基である;X150に対応する残基が、拘束されたまたは酸性残基である;X152に対応する残基が、非極性または極性残基である;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性、または芳香族残基である;X202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基である;X205に対応する残基が、塩基性、非極性または脂肪族残基である;およびX206に対応する残基が、非極性または芳香族残基である、から選択される1つ以上の特徴をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、アミノ酸配列は、2、3、4、5、6つ以上の特徴を有することができる。いくつかの実施形態において、配列番号95、96、または119で与えられる配列式(またはその領域)に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して変異されるXによって規定されない1つ以上の残基をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、変異は、上でXによって定義されない他のアミノ酸残基における約1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の変異からであり得る。いくつかの実施形態において、変異の数は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の他のアミノ酸残基であり得る。いくつかの実施形態において、変異は保存的変異を含む。
いくつかの実施形態において、配列番号95、96、または119の配列式、またはその領域、例えば、残基90〜211に基づくアミノ酸配列を含むポリペプチドは、配列番号2、4または98のアミノ酸配列と比較して1つ以上の保存的変異を有することができる。例示的な保存的変異は、これに限定されるわけではないが:X16トレオニン(T)に対応する残基の、別の極性残基、例えば、アスパラギン、グルタミン、またはセリンによる置換;X43バリンに対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、イソロイシンによる置換;X60に対応する残基の、脂肪族または芳香族残基、例えば、アラニンによる置換;X94アラニン(A)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、バリン、ロイシン、またはイソロイシンによる置換;X95バリン(V)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、アラニン、ロイシン、またはイソロイシンによる置換;X96セリン(S)に対応する残基の、別の極性残基、例えば、アスパラギン、グルタミン、またはトレオニンによる置換;X142セリン(S)に対応する残基の、別の極性残基、例えば、セリンまたはアスパラギンによる置換;X196バリン(V)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、アラニン、ロイシン、またはイソロイシンによる置換;およびX205アラニン(A)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、バリン、ロイシン、またはイソロイシンによる置換などのアミノ酸置換を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載するような残基X190について規定された特徴を有する、配列番号95、96、または119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含むケトレダクターゼポリペプチドは、次のもの:X7に対応する残基が、トリプトファン、チロシン、フェニルアラニン、プロリン、ヒスチジン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン、またはリジン、特にグリシン、ヒスチジン、トレオニン、プロリン、トリプトファン、アルギニン、ヒスチジン、またはアスパラギンである;X16に対応する残基が、セリン、トレオニン、アスパラギン、またはグルタミン、特にセリンである;X43に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にイソロイシンである;X60に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にアラニンである;X94に対応する残基が、システイン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にアラニン、バリンまたはシステインである;X95に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、特にイソロイシンまたはロイシンである;X96に対応する残基が、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、またはグルタミン、特にセリン、アスパラギン、トレオニンまたはグルタミン酸である;X97に対応する残基が、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、リジンまたはアルギニン、特にリジン、トレオニン、バリン、アルギニン、メチオニン、またはイソロイシンである;X120に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にフェニルアラニンまたはバリンである;X125に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にグリシンまたはセリンである;X142に対応する残基が、セリン、トレオニン、アスパラギン、またはグルタミン残基、特にアスパラギンである;X147に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、アスパラギン、またはグルタミン、特にフェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、またはグルタミンである;X149に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、チロシン、フェニルアラニン、またはトリプトファン、特にグリシンまたはフェニルアラニンである;X150に対応する残基が、プロリン、ヒスチジン、アスパラギン酸、またはグルタミン酸、特にアスパラギン酸またはヒスチジンである;X152に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、アスパラギン、またはグルタミン、特にセリン、トレオニン、またはメチオニンである;X196に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にバリン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、またはイソロイシンである;X202に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にアラニン、トリプトファン、チロシン、またはメチオニンである;X205に対応する残基が、リジン、アルギニン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にアルギニンである;およびX206に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、特にメチオニンまたはチロシンである、から選択される1つ以上の特徴をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、アミノ酸配列は、2、3、4、5、6つ以上の特徴を有することができる。いくつかの実施形態において、配列番号95、96、または119で与えられる配列式(またはその領域)に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して変異されるXによって指定されない1つ以上の残基をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、変異は、上でXによって定義されない他のアミノ酸残基における約1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の変異からであり得る。いくつかの実施形態において、変異の数は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の他のアミノ酸残基であり得る。いくつかの実施形態において、変異は保存的変異を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載するようなX190に対応する残基に特徴を有する、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含む立体選択性ケトレダクターゼポリペプチドは、次の特徴:X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、イソロイシン、またはロイシンである、およびX202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にトリプトファン、メチオニン、またはチロシンである、の1つ以上または少なくともすべてをさらに有することができる。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載するようなX190に対応する残基に特徴を有する、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含む立体選択性ケトレダクターゼポリペプチドは、次の特徴:X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束された、または塩基性残基、特にヒスチジン、トリプトファン、プロリン、トレオニン、またはアルギニンである;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、イソロイシン、またはロイシンである;およびX202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にトリプトファン、メチオニン、またはチロシンである、の1つ以上または少なくともすべてをさらに有することができる。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載するようなX190に対応する残基に特徴を有する、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含む立体選択性ケトレダクターゼポリペプチドは、次の特徴:X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束された、または塩基性残基、特にヒスチジン、トリプトファン、プロリン、トレオニン、またはアルギニンである;X97に対応する残基が、極性、非極性、脂肪族、または塩基性残基、特にメチオニン、バリン、イソロイシン、トレオニン、またはアルギニンである;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、イソロイシン、またはロイシンである;X202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にトリプトファン、メチオニン、またはチロシンである、の1つ以上または少なくともすべてをさらに有することができる。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載するようなX190に対応する残基に特徴を有する、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含む立体選択性ケトレダクターゼポリペプチドは、次の特徴:X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特にシステインまたはバリンである;X96に対応する残基が、極性または酸性残基、特にトレオニンである;およびX147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、イソロイシン、またはロイシンである、の1つ以上または少なくともすべてをさらに有することができる。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載するようなX190に対応する残基に特徴を有する、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含む立体選択性ケトレダクターゼポリペプチドは、次の特徴:X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束された、または塩基性残基、特にヒスチジン、トリプトファン、プロリン、トレオニン、またはアルギニンである;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、イソロイシン、またはロイシンである;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性、または芳香族残基、特にバリン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、またはイソロイシンである;およびX202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にトリプトファン、メチオニン、またはチロシンである、の1つ以上または少なくともすべてをさらに有することができる。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、立体選択性ケトレダクターゼポリペプチドは、本明細書に記載するようなX190に対応する残基に特徴を有する、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、次の特徴:X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、イソロイシン、またはロイシンである;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性、または芳香族残基、特にバリン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、またはイソロイシンである;およびX202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基である、の1つ以上または少なくともすべてをさらに有することができる。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、立体選択性ケトレダクターゼポリペプチドは、本明細書に記載するようなX190に対応する残基に特徴を有する、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、次の特徴:X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束された、または塩基性残基、特にヒスチジン、トリプトファン、プロリン、トレオニン、またはアルギニンである;X96に対応する残基が、極性または酸性残基、特にトレオニンである;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、イソロイシン、またはロイシンである;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性、または芳香族残基、特にバリン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、またはイソロイシンである;およびX202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にトリプトファン、メチオニン、またはチロシンである、の1つ以上または少なくともすべてをさらに有することができる。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に関して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束、または塩基性残基、特にヒスチジン、トリプトファン、プロリン、トレオニン、またはアルギニンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX16に対応する残基が、極性残基、特にセリンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX43に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特にイソロイシンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX60に対応する残基が、芳香族、非極性または脂肪族残基、特にアラニンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特にシステインまたはバリンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX95に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特にロイシンまたはイソロイシンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX96に対応する残基が、極性または酸性残基、特にトレオニンまたはグルタミン酸である、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX97に対応する残基が、極性、非極性、脂肪族、または塩基性残基、特にメチオニン、バリン、イソロイシン、トレオニン、またはアルギニンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX120に対応する残基が、芳香族、非極性または脂肪族残基、特にバリンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX125に対応する残基が、極性または非極性残基、特にセリンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX142に対応する残基が、極性残基、特にアスパラギンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性または脂肪族残基、特にグルタミン、ロイシンまたはイソロイシンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX149に対応する残基が、非極性または芳香族残基、特にフェニルアラニンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX150に対応する残基が、拘束されたまたは酸性残基、特にヒスチジンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX152に対応する残基が、非極性または極性残基、特にメチオニンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にメチオニン、チロシンまたはトリプトファンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX205に対応する残基が、塩基性、非極性または脂肪族残基、特にアルギニンまたはバリンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX206に対応する残基が、非極性または芳香族残基、特にチロシンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜26、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、本開示の改良されたケトレダクターゼポリペプチドは、下の表2に挙げた変異のセットのいずれか1つを有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、ポリペプチドは、配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドに対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有し、ケトレダクターゼポリペプチドアミノ酸配列は、表2に挙げた置換組み合せのセットのいずれか1つを含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94から選択されるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである、およびX196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号8、10、14、16、24、26または48などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号8、10、14、16、24、26または48)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X125に対応する残基が、極性または非極性残基、特にセリンである;およびX196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号52などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号52)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X95に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特にロイシンまたはイソロイシンである;およびX196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号20、62、または64などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号20、62、または64)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである;およびX206に対応する残基が、非極性または芳香族残基、特にチロシンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号36などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号36)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束、または塩基性残基、特にヒスチジン、トリプトファン、プロリン、トレオニン、またはアルギニンである;およびX196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号54または56などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号54または56)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、ロイシン、またはイソロイシンである;およびX196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号22、66、68または72などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号22、66、68または72)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである;およびX202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にメチオニン、チロシン、またはトリプトファンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号28、30、または32などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号28、30、または32)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X152に対応する残基が、非極性または極性残基、特にメチオニンである;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである;およびX205に対応する残基が、塩基性、非極性または脂肪族残基、特にアルギニンまたはバリンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号20などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号20)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X43に対応する残基が、非極性または脂肪族残基、特にイソロイシンである;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、ロイシン、またはイソロイシンである;およびX196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号70などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号70)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特にシステインまたはバリンである;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである;およびX205に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、ロイシン、またはイソロイシンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号34などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号34)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X97に対応する残基が、極性、非極性、脂肪族または塩基性残基、特にアルギニン、バリン、メチオニン、トレオニンまたはイソロイシンである;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、ロイシン、またはイソロイシンである;およびX196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号74などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号74)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束、または塩基性残基、特にヒスチジン、トレオニン、プロリン、トリプトファン、またはアルギニンである;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、ロイシン、またはイソロイシンである;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである;およびX202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にメチオニン、チロシン、またはトリプトファンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号40、76、78、80、または82などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号40、76、78、80、または82)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束、または塩基性残基、特にヒスチジン、トレオニン、プロリン、トリプトファン、またはアルギニンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特にシステインまたはバリンである;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、ロイシン、またはイソロイシンである;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである;およびX202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にメチオニン、チロシン、またはトリプトファンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号42などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号42)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束、または塩基性残基、特にヒスチジン、トレオニン、プロリン、トリプトファン、またはアルギニンである;X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特にシステインまたはバリンである;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、ロイシン、またはイソロイシンである;X149に対応する残基が、非極性または芳香族残基、特にフェニルアラニンである;X150に対応する残基が、拘束または酸性残基、特にヒスチジンである;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである;およびX202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にメチオニン、チロシン、またはトリプトファンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号84などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号84)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束、または塩基性残基、特にヒスチジン、トレオニン、プロリン、トリプトファン、またはアルギニンである;X96に対応する残基が、極性または酸性残基、特にトレオニンまたはグルタミン酸である;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、ロイシン、またはイソロイシンである;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである;およびX202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にメチオニン、チロシン、またはトリプトファンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号44または46などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号44または46)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束、または塩基性残基、特にヒスチジン、トレオニン、プロリン、トリプトファン、またはアルギニンである;X96に対応する残基が、極性または酸性残基、特にトレオニンまたはグルタミン酸である;X120に対応する残基が、芳香族、非極性または脂肪族残基、特にバリンである;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、ロイシン、またはイソロイシンである;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである;およびX202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にメチオニン、チロシン、またはトリプトファンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号86などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号86)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、改良されたケトレダクターゼは、配列番号95、96、もしくは119の配列式に基づくアミノ酸配列、またはその領域、例えば、残基90〜211を含み、アミノ酸配列は、少なくとも次の特徴:X190に対応する残基が、非芳香族残基、特にアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束された、または塩基性残基、特にヒスチジン、トレオニン、プロリン、トリプトファン、またはアルギニンである;X97に対応する残基が、極性、非極性、脂肪族、または塩基性残基、特にバリン、メチオニン、トレオニン、またはイソロイシンである;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、ロイシン、またはイソロイシンである;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性または芳香族残基、特にメチオニン、イソロイシン、ロイシン、またはフェニルアラニンである;およびX202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にメチオニン、チロシン、またはトリプトファンである、を有する。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号88、90、92または94などの先行する特徴を備えた配列番号2、4または98の参照配列と比較して他の残基位置に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、他のアミノ酸残基において1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴(例えば、配列番号88、90、92または94)を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、本開示の改良されたケトレダクターゼは、X190に対応する残基がチロシンではない、配列番号95、96、または119の配列式の残基90〜211に対応する領域またはドメインを有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、X190に対応する残基が非芳香族残基、例えば、脂肪族、拘束、非極性、またはシステイン残基であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、X190に対応する残基がアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリン、特にプロリンであるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または98の参照配列の対応するドメインと比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、または1〜20個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、ドメイン内の他のアミノ酸残基にて1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、または約20個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、X190に対応する残基が少なくとも先行する特徴を有する配列番号95、96、または119の配列式の残基90〜211に対応するドメインまたは領域を備えたアミノ酸配列を含み、ドメインまたは領域のアミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列の残基90〜211に対応するアミノ酸配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、配列番号95、96、または119の配列式の残基90〜211に対応するドメインまたは領域を備え、本明細書に記載するX190に対応する残基に規定された特徴を有するケトレダクターゼポリペプチドは領域またはドメイン内に、次のもの:X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族基である;X95に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;X96に対応する残基が、極性または酸性残基である;X97に対応する残基が、極性、非極性、脂肪族、または塩基性残基である;X120に対応する残基が、芳香族、非極性または脂肪族残基である;X125に対応する残基が、極性または非極性残基である;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基である;X149に対応する残基が、非極性または芳香族残基である;X150に対応する残基が、拘束または酸性残基である;X152に対応する残基が、非極性または極性残基である;X196に対応する残基が、脂肪族、非極性、または芳香族残基である;X202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基である;X205に対応する残基が、塩基性、非極性または脂肪族残基である;およびX206に対応する残基が、非極性または芳香族残基である、から選択される1つ以上の特徴をさらに含むことができる。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または98の参照配列の対応するドメインと比較して他のアミノ酸残基に約1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、または1〜20個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、ドメイン内の他のアミノ酸残基にて1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、または約20個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。
いくつかの実施形態において、上記のような、配列番号95、96、または119の配列式の残基90〜211に対応するアミノ酸配列を備えたドメインまたは領域を有するケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98の対応するドメインのアミノ酸配列と比較してドメインまたは領域内に1つ以上の保存的変異を有することができる。このような保存的変異の例は、これに限定されるわけではないが:X94アラニン(A)に対応する残基の、別の極性または脂肪族残基、例えば、バリン、ロイシン、またはイソロイシンによる置換;X95バリン(V)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、アラニン、ロイシン、またはイソロイシンによる置換;X96セリン(S)に対応する残基の、別の極性残基、例えば、アスパラギン、グルタミン、またはトレオニンによる置換;X196バリン(V)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、アラニン、ロイシン、またはイソロイシンによる置換;およびX205アラニン(A)に対応する残基の、別の非極性または脂肪族残基、例えば、バリン、ロイシン、またはイソロイシンによる置換などのアミノ酸置換を含む。
いくつかの実施形態において、配列番号95、96または119の配列式の残基90〜211に対応するドメインまたは領域を備え、本明細書に記載するようなX190に対応する残基に規定された特徴を有するケトレダクターゼポリペプチドは領域またはドメイン内に、次のもの:X94に対応する残基が、システイン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にアラニン、バリンまたはシステインである;X95に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、特にイソロイシンまたはロイシンである;X96に対応する残基が、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、またはグルタミン、特にセリン、アスパラギン、トレオニンまたはグルタミン酸である;X97に対応する残基が、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、リジンまたはアルギニン、特にリジン、トレオニン、バリン、アルギニン、メチオニン、またはイソロイシンである;X120に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にフェニルアラニンまたはバリンである;X125に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にグリシンまたはセリンである;X142に対応する残基が、セリン、トレオニン、アスパラギン、またはグルタミン残基、特にアスパラギンである;X147に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、アスパラギン、またはグルタミン、特にフェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、またはグルタミンである;X149に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、チロシン、フェニルアラニン、またはトリプトファン、特にグリシンまたはフェニルアラニンである;X150に対応する残基が、プロリン、ヒスチジン、アスパラギン酸、またはグルタミン酸、特にアスパラギン酸またはヒスチジンである;X152に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、アスパラギン、またはグルタミン、特にセリン、トレオニン、またはメチオニンである;X196に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にバリン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、またはイソロイシンである;X202に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にアラニン、トリプトファン、チロシン、またはメチオニンである;X205に対応する残基が、リジン、アルギニン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にアルギニンである;およびX206に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、特にメチオニンまたはチロシンである、から選択される1つ以上の特徴をさらに含むことができる。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または98の参照配列の対応するドメインと比較して他のアミノ酸残基に約1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、または1〜20個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、ドメイン内の他のアミノ酸残基にて1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、または約20個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。
いくつかの実施形態において、配列番号95、96または119の配列式の残基90〜211に対応するドメインまたは領域を備え、本明細書に記載するようなX190に対応する残基に規定された特徴を有するケトレダクターゼポリペプチドは領域またはドメイン内に、次のもの:X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、ロイシン、またはイソロイシンである、およびX202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にトリプトファン、メチオニン、またはチロシンである、から選択される1つ以上またはすべての特徴をさらに含むことができる。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または98の参照配列のドメインと比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、または1〜20個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、ドメイン内の他のアミノ酸残基にて1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、または約20個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列の残基90〜111に対応するアミノ酸配列と比較して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、配列番号95、96または119の配列式の残基90〜211に対応するドメインまたは領域を備え、本明細書に記載するようなX190に対応する残基に規定された特徴を有するケトレダクターゼポリペプチドは領域またはドメイン内に、次のもの:X97に対応する残基が、極性、非極性、脂肪族、または塩基性残基、特にメチオニン、バリン、イソロイシン、トレオニン、またはアルギニンである;X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、ロイシン、またはイソロイシンである;X202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基、特にトリプトファン、メチオニン、またはチロシンである、から選択される1つ以上またはすべての特徴をさらに含むことができる。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または98の参照配列のドメインと比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、または1〜20個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、ドメイン内の他のアミノ酸残基にて1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、または約20個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列の残基90〜211に対応するアミノ酸配列と比較して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、配列番号95、96または119の配列式の残基90〜211に対応するドメインまたは領域を備え、本明細書に記載するようなX190に対応する残基に規定された特徴を有するケトレダクターゼポリペプチドは領域またはドメイン内に、次のもの:X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基、特にシステインまたはバリンである;X96に対応する残基が、極性または酸性残基、特にトレオニンである;およびX147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基、特にグルタミン、イソロイシン、またはロイシンである、から選択される1つ以上またはすべての特徴をさらに含むことができる。いくつかの実施形態において、残基90〜211に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または98の参照配列のドメインと比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、または1〜20個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、ドメイン内の他のアミノ酸残基にて1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、または約20個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列の残基90〜211に対応するアミノ酸配列と比較して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号95、96または119の配列式の残基1〜89に対応するドメインまたは領域をさらに含むことができる。いくつかの実施形態において、残基1〜89に対応する領域またはドメインは、次の特徴:X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束、または塩基性残基である;X16に対応する残基が、極性残基である;X43に対応する残基が、非極性または極性残基である;およびX60に対応する残基が、芳香族または極性、または脂肪族残基である、の1つ以上を有することができる。
いくつかの実施形態において、残基1〜89に対応するドメインまたは領域は、X7に対応する残基に芳香族、非極性、極性、拘束、または塩基性残基、特にヒスチジンを有する配列番号2、4、または98に基づく参照配列の残基1〜89に対応するアミノ酸配列に少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有することができるが、但し、ケトレダクターゼポリペプチドの領域またはドメインが、X7に対応する残基が芳香族、非極性、極性、拘束、または塩基性残基、特にヒスチジンであるアミノ酸配列を有することを条件とする。いくつかの実施形態において、残基1〜89に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または98の参照配列のドメインと比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、また1〜16個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、ドメイン内の他のアミノ酸残基にて1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、または約16個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列の残基1〜89に対応するアミノ酸配列と比較して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、残基1〜89に対応する領域またはドメインは、次の特徴:X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束、または塩基性残基である;X16に対応する残基が、極性残基である;X43に対応する残基が、非極性または極性残基である;およびX60に対応する残基が、芳香族または極性、または脂肪族残基である、の1つ以上または少なくともすべてを有することができる。いくつかの実施形態において、残基1〜89に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または98の参照配列のドメインと比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、また1〜16個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、ドメイン内の他のアミノ酸残基にて1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、または16個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列の残基1〜89に対応するアミノ酸配列と比較して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態において、残基1〜89に対応する領域またはドメインは、次の特徴:X7に対応する残基が、トリプトファン、チロシン、フェニルアラニン、プロリン、ヒスチジン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン、またはリジン、特にグリシン、ヒスチジン、トレオニン、プロリン、トリプトファン、アルギニン、ヒスチジン、またはアスパラギンである;X16に対応する残基が、セリン、トレオニン、アスパラギン、またはグルタミン、特にセリンである;X43に対応する残基が、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にイソロイシンである;およびX60に対応する残基が、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、グリシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、またはイソロイシン、特にアラニンである、の1つ以上または少なくともすべてを有することができる。いくつかの実施形態において、残基1〜89に対応する領域またはドメインは、配列番号2、4または98の参照配列のドメインと比較して他のアミノ酸残基に1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、また1〜16個の残基相違をさらに有することができる。いくつかの実施形態において、相違の数は、ドメイン内の他のアミノ酸残基にて1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、または16個の残基相違であり得る。いくつかの実施形態において、相違は保存的変異を含む。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも先行する特徴を備えたアミノ酸配列を含み、アミノ酸配列は、先行する特徴を備えた配列番号2、4または98に基づく参照配列の残基1〜89に対応するアミノ酸配列と比較して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。
下の表2は、本発明で開示した配列番号のいくつかのリストを、置換アセトフェノンの還元に関する関連する活性レベルと共に示す。下のすべての配列は、別途規定しない限り、野生型L.kefirケトレダクターゼ配列(配列番号3および4)に由来する。
上の表2では、活性の欄で、プラス1個「+」は、配列番号6の活性の100〜450%の活性改良を表し、プラス2個「++」は、配列番号6の450〜1500%の活性改良を表し、プラス3個「+++」は、配列番号6の1500%を超える活性改良を表す。安定性の欄において、プラス1個「+」は、50℃にて2時間の処理後にポリペプチドが測定可能な活性を示すことを表し、プラス2個「++」は、50℃にて2時間の熱処理後に両方のタンパク質の活性を比較したときに、ポリペプチドが配列番号16と比較して活性の400%を超える改良を有することを表す。
いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼポリペプチドは、(S)選択性、例えば、配列番号6を有する改変KRED酵素と比較して、その酵素活性の率、例えば、基質を生成物に変換する率に関して改良されている。配列番号6の配列を有するポリペプチドが本明細書で参照ポリペプチドとして使用されるのは、野生型L.kefirまたはL.brevis KREDが、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを(S)−1−[2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル]−エタノールに変換するための感知可能な活性を示さないためである。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号6の率の少なくとも5倍、10倍、25倍、50倍、75倍、100倍、150倍、200倍、250倍、または300倍の率で基質を生成物に変換することができる。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号6の率の少なくとも100%、150%、250%、300%、400%、450%、500%、750%、1000%、1250%、または1500%である率で基質を生成物に変換することができる。
いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼポリペプチドは、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを(S)−1−[2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル]−エタノールに、99%を超える立体異性体過剰率で、および配列番号6を有するケトレダクターゼポリペプチドよりも改良された率で変換することができる。酵素活性に関して配列番号6よりも改良されている例示的なポリペプチドは、これに限定されるわけではないが、配列番号8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼポリペプチドは、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを(S)−1−[2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル]−エタノールに、99%を超える立体異性体過剰率で、および配列番号6を有するケトレダクターゼポリペプチドよりも改良された率で変換することができ、ポリペプチドは、配列番号6の配列を有するポリペプチドと比較して改良された熱安定性も有する。このような改良を有する例示的なポリペプチドは、これに限定されるわけではないが、配列番号8、16、18、20、22、26、28、30、32、34、38、40、42、44、46、54、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼポリペプチドは、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを(S)−1−[2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル]−エタノールに、99%を超える立体異性体過剰率で、および配列番号6を有するケトレダクターゼポリペプチドよりも少なくとも約450%大きい率で変換することができる。このような改良が可能である例示的なポリペプチドは、これに限定されるわけではないが、配列番号8、10、14、16、18、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼポリペプチドは、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを(S)−1−[2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル]−エタノールに、99%を超える立体異性体過剰率で、および配列番号6を有するケトレダクターゼポリペプチドよりも少なくとも約450%大きい率で変換することができ、ポリペプチドは、配列番号6の配列を有するポリペプチドと比較して改良された熱安定性も有する。このような特性を有する例示的なポリペプチドは、これに限定されるわけではないが、配列番号8、16、18、22、26、28、30、32、34、38、40、42、44、46、54、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼポリペプチドは、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを(S)−1−[2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル]−エタノールに、99%を超える立体異性体過剰率で、および配列番号6を有するケトレダクターゼポリペプチドよりも少なくとも約1500%大きい率で変換することができる。このような改良が可能である例示的なポリペプチドは、これに限定されるわけではないが、配列番号18、32、34、36、38、40、42、44、46、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼポリペプチドは、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを(S)−1−[2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル]−エタノールに、99%を超える立体異性体過剰率で、および配列番号6を有するケトレダクターゼポリペプチドよりも少なくとも約1500%大きい率で変換することができ、ポリペプチドは、配列番号6の配列を有するポリペプチドと比較して改良された熱安定性も有する。このような特性を有する例示的なポリペプチドは、これに限定されるわけではないが、配列番号18、32、34、36、38、40、42、44、46、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼポリペプチドは、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノン基質の量に対して約1重量%未満の量のポリペプチドを用いて実施するときに、約24時間未満で2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを(S)−1−(2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル)エタノールに少なくとも約99%の立体異性体過剰率で変換することができる。この能力を有する例示的なポリペプチドは、これに限定されるわけではないが、18、32、34、36、38、40、42、44、46、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼポリペプチドは、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを(S)−1−[2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル]−エタノールに、99%を超える立体異性体過剰率で、および配列番号6を有するケトレダクターゼポリペプチドよりも少なくとも約450%大きい率で変換することができ、ポリペプチドは50℃で2時間の熱処理の後に、配列番号16の配列を有するポリペプチドよりも少なくとも約400%大きい率で基質を生成物に変換することもできる(配列番号16のポリペプチドも同じ熱処理によって処理された場合)。このような特性を有する例示的なポリペプチドは、これに限定されるわけではないが、配列番号18、32、34、36、38、40、42、44、46、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも約99%であるエナンチオマー過剰率で基質を生成物に立体選択的に還元することが可能であり、ポリペプチドは、配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、または94に対応するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、少なくとも約25%、50%、75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.9%、または99.99%の立体異性体過剰パーセントで、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを(S)−1−(2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル)エタノールに立体選択的に還元することができる。
いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4もしくは98、またはその領域もしくはドメイン、例えば、残基90〜211に少なくとも約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を含むことができるが、但し、残基X190に対応する残基がチロシン、特に非芳香族残基でないことを条件とし、ポリペプチドは少なくとも約85%のエナンチオマー過剰率で基質を生成物に還元できる。いくつかの実施形態において、X190に対応する残基は、脂肪族、拘束された、非極性、またはシステイン残基である。いくつかの実施形態において、X190に対応する残基はプロリンであり、ポリペプチドが(立体選択性、酵素活性、および/または熱安定性について)野生型L.kefirケトレダクターゼまたは別の改変ケトレダクターゼよりもさらに改良されるように、次の置換:7→H、T、P、W、R、N(すなわち配列番号2、4、または98の残基7に対応する残基が、ヒスチジン、トレオニン、プロリン、トリプトファン、アルギニン、またはアスパラギンに置換される);16→S;43→I;60→A;94→C、V;95→I、L;96→E、T;97→R、V、M、T、I;120→V;125→S;142→N;147→L、Q、I、V;149→F;150→H;152→H;196→I、L、M、F;202→W、M、F;および206→Y、の1つ以上をさらに有する。いくつかの実施形態において、X190に対応する残基はプロリンであり、ポリペプチドが野生型kefirケトレダクターゼまたは別の改変ケトレダクターゼよりもさらに改良されるように、次の置換:7→H;94→V;96→T;147→L;196→L;および202→Wの1つ以上をさらに有する。
当業者に認識されるように、上で定義したカテゴリのいくつかは、別途規定しない限り、相互に排他的ではない。それゆえ、2つ以上の物理化学特性を示す側鎖を有するアミノ酸は、複数のカテゴリに含まれ得る。任意のアミノ酸または残基の適切な分類は、特に本明細書に与える詳細な開示を考慮すれば、当業者に明らかとなるだろう。
いくつかの実施形態において、改良された改変ケトレダクターゼ酵素は、天然に存在するケトレダクターゼポリペプチドの欠失または他の改変ケトレダクターゼポリペプチドの欠失を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載する改良された改変ケトレダクターゼ酵素はそれぞれ、本明細書に記載する欠失を含むことができる。それゆえ、本開示のケトレダクターゼポリペプチドの1つ1つの実施形態では、欠失は、ケトレダクターゼ活性の機能活性が維持される限り、ケトレダクターゼポリペプチドの、1個以上のアミノ酸、2個以上のアミノ酸、3個以上のアミノ酸、4個以上のアミノ酸、5個以上のアミノ酸、6個以上のアミノ酸、8個以上のアミノ酸、10個以上のアミノ酸、15個以上のアミノ酸、または20個以上のアミノ酸、アミノ酸の総数の10%まで、アミノ酸の総数の20%まで、またはアミノ酸の総数の30%を含むことができる。いくつかの実施形態において、欠失は、約1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、1〜14、1〜15、1〜16、1〜18、1〜20、1〜22、1〜24、1〜25、1〜30、1〜35または約1〜40個のアミノ酸残基を含むことができる。いくつかの実施形態において、欠失の数は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、20、22、24、26、30、35または約40個のアミノ酸であり得る。いくつかの実施形態において、欠失は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、18、または20個のアミノ酸残基であり得る。
本明細書に記載するように、本開示のケトレダクターゼポリペプチドは、ケトレダクターゼポリペプチドが他のポリペプチド、例えば、抗体タグ(例えば、mycエピトープ)または精製配列(例えば、Hisタグ)に融合された融合ポリペプチドの形であり得る。それゆえ、ケトレダクターゼポリペプチドは、他のポリペプチドへの融合があってもなくても使用できる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載するポリペプチドは、遺伝的にコードされたアミノ酸に限定されない。遺伝的にコードされたアミノ酸に加えて、本明細書に記載するポリペプチドは、全部または一部のどちらかが、天然に存在するおよび/または合成非コードアミノ酸より成り得る。本明細書に記載するポリペプチドの、ある一般に見られる非コードアミノ酸は、これに限定されるわけではないが:遺伝的にコードされたアミノ酸のD−立体異性体;2,3−ジアミノプロピオン酸(Dpr);α−アミノイソ酪酸(Aib);ε−アミノヘキサン酸(Aha);δ−アミノ吉草酸(Ava);N−メチルグリシンまたはサルコシン(MeGlyまたはSar);オルニチン(Orn);シトルリン(Cit);t−ブチルアラニン(Bua);t−ブチルグリシン(Bug);N−メチルイソロシン(MeIle);フェニルグリシン(Phg);シクロヘキシルアラニン(Cha);ノルロイシン(Nle);ナフチルアラニン(Nal);2−クロロフェニルアラニン(Ocf);3−クロロフェニルアラニン(Mcf);4−クロロフェニルアラニン(Pcf);2−フルオロフェニルアラニン(Off);3−フルオロフェニルアラニン(Mff);4−フルオロフェニルアラニン(Pff);2−ブロモフェニルアラニン(Obf);3−ブロモフェニルアラニン(Mbf);4−ブロモフェニルアラニン(Pbf);2−メチルフェニルアラニン(Omf);3−メチルフェニルアラニン(Mmf);4−メチルフェニルアラニン(Pmf);2−ニトロフェニルアラニン(Onf);3−ニトロフェニルアラニン(Mnf);4−ニトロフェニルアラニン(Pnf);2−シアノフェニルアラニン(Ocf);3−シアノフェニルアラニン(Mcf);4−シアノフェニルアラニン(Pcf);2−トリフルオロメチルフェニルアラニン(Otf);3−トリフルオロメチルフェニルアラニン(Mtf);4−トリフルオロメチルフェニルアラニン(Ptf);4−アミノフェニルアラニン(Paf);4−ヨードフェニルアラニン(Pif);4−アミノメチルフェニルアラニン(Pamf);2,4−ジクロロフェニルアラニン(Opef);3,4−ジクロロフェニルアラニン(Mpcf);2,4−ジフルオロフェニルアラニン(Opff);3,4−ジフルオロフェニルアラニン(Mpff);ピリジ−2−イルアラニン(2pAla);ピリジ−3−イルアラニン(3pAla);ピリジ−4−イルアラニン(4pAla);ナフチ−1−イルアラニン(1nAla);ナフチ−2−イルアラニン(2nAla);チアゾリルアラニン(taAla);ベンゾチエニルアラニン(bAla);チエニルアラニン(tAla);フリルアラニン(fAla);ホモフェニルアラニン(hPhe);ホモチロシン(hTyr);ホモトリプトファン(hTrp);ペンタフルオロフェニルアラニン(5ff);スチリルアラニン(sAla);アウトリルアラニン(aAla);3,3−ジフェニルアラニン(Dfa);3−アミノ−5−フェニペンタン酸(Afp);ペニシラミン(Pen);1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸(Tic);β−2−チエニルアラニン(Thi);メチオニンスルホキシド(Mso);N(w)−ニトロアルギニン(nArg);ホモリジン(hLys);ホスホノメチルフェニルアラニン(pmPhe);ホスホセリン(pSer);ホスホトレオニン(pThr);ホモアスパラギン酸(hAsp);ホモグルタニン酸(hGlu);1−アミノシクロペンタ−(2または3)−エン−4カルボン酸;ピペコリン酸(PA)、アゼチジン−3−カルボン酸(ACA);1−アミノシクロペンタン−3−カルボン酸;アリルグリシン(aOly);プロパギルグリシン(pgGly);ホモアラニン(hAla);ノルバリン(nVal);ホモロイシン(hLeu)、ホモバリン(hVal);ホモイソロイシン(hIle);ホモアルギニン(hArg);N−アセチルリジン(AcLys);2,4−ジアミノ酪酸(Dbu);2,3−ジアミノ酪酸(Dab);N−メチルバリン(MeVal);ホモシステイン(hCys);ホモセリン(hSer);ヒドロキシプロリン(Hyp)およびホモプロリン(hPro)を含む。本明細書に記載するポリペプチドが構成され得るさらなる非コードアミノ酸は、当業者に明らかになるだろう(例えば、Fasman,1989,CRC Practical Handbook of Biochemistry and Molecular Biology,CRC Press,Boca Raton,FL,pp.3−70および本明細書で引用した参考文献に示された各種のアミノ酸を参照、そのすべては参照により組入れられている)。これらのアミノ酸は、L−またはD−立体配置のどちらかであり得る。
当業者は、側鎖保護基を持つアミノ酸または残基も本明細書に記載するポリペプチドを構成し得ることを認識するであろう。このような保護アミノ酸の非制限的な例は、この場合は芳香族カテゴリに属し(保護基はカッコ内に挙げる)、これに限定されるわけではないが:Arg(tos)、Cys(メチルベンジル)、Cys(ニトロピリジンスルフェニル)、Glu(δ−ベンジルエステル)、Gln(キサンチル)、Asn(N−δ−キサンチル)、His(bom)、His(ベンジル)、His(tos)、Lys(fmoc)、Lys(tos)、Ser(O−ベンジル)、Thr(O−ベンジル)およびTyr(O−ベンジル)を含む。
本明細書に記載するポリペプチドが構成され得る立体配座的に制限された非コードアミノ酸は、これに限定されるわけではないが、N−メチルアミノ酸(L−立体配置);1−アミノシクロペンタ−(2または3)−エン−4−カルボン酸;ピペコリン酸;アゼチジン−3−カルボン酸;ホモプロリン(hPro);および1−アミノシクロペンタン−3−カルボン酸を含む。
上記のように、改変ケトレダクターゼ酵素を産生するために天然に存在するポリペプチドに導入された各種の修飾は、酵素の特異的な特性を標的とすることができる。
改変ケトレダクターゼをコードするポリヌクレオチド
別の態様において、本開示は、改変ケトレダクターゼ酵素をコードするポリヌクレオチドを提供する。ポリヌクレオチドは、遺伝子発現を制御してポリペプチドを発現できる組み換えポリヌクレオチドを生成する1つ以上の異種調節配列に動作可能に結合され得る。改変ケトレダクターゼをコードする異種ポリヌクレオチドを含有する発現構築物は、対応するケトレダクターゼポリペプチドを発現するために適切な宿主細胞中に導入できる。
各種のアミノ酸に対応するコドンが知られているため、タンパク質配列が入手できることによって対象をコードできるすべてのポリヌクレオチドの記述が得られる。同じアミノ酸が代わりのまたは同義のコドンによってコードされる、遺伝コードの縮重によって極めて多数の核酸が作製され、その核酸はすべて本明細書に開示される改良ケトレダクターゼ酵素をコードする。それゆえ、当業者は、特定のアミノ酸配列を同定すると、タンパク質のアミノ酸配列を変えない方法で1つ以上のコドンの配列を修飾するだけで任意の数の異なる核酸を作製できる。この点で、本開示は、可能なコドン選択に基づいて組み合せを選択することによって作製できる1つ1つの可能なポリヌクレオチドの変形を特に考慮しており、このような変形はすべて、表2に示したアミノ酸配列を含めて本明細書に開示する任意のポリペプチドについて特に開示されると見なされる。各種の実施形態において、コドンは好ましくは、タンパク質が産生される宿主細胞に適合するように選択される。例えば、細菌で使用される好ましいコドンは、細菌中で遺伝子を発現するために使用される;酵母で使用される好ましいコドンは、酵母中での発現に使用される;および哺乳動物で使用される好ましいコドンは、哺乳動物細胞での発現に使用される。一例として、配列番号3のポリヌクレオチドは、E.coli中での発現に最適化されたコドンであるが、そうでなければLactobacillus kefirの天然に存在するケトレダクターゼをコードする。
いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載する参照改変ケトレダクターゼポリペプチドのいずれかに対して少なくとも約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%またはそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を備えたケトレダクターゼポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、コードされたケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号2、4または98のX190に対応する残基がチロシンでないアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチドは、X190に対応する残基が非芳香族残基であるアミノ酸配列を含むケトレダクターゼポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態において、ポリペプチドは、X190に対応する残基がアラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリン、特にプロリンであるアミノ酸配列を含むケトレダクターゼポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチドは、配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94から選択されるアミノ酸配列を含む改変ケトレダクターゼポリペプチドをコードする。
いくつかの実施形態において、改変ケトレダクターゼをコードするポリヌクレオチドは、配列番号5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、および93から選択される。いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチドは、高ストリンジェント条件下で配列番号5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、および93を含むヌクレオチドにハイブリダイズすることが可能であり、高ストリンジェント条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドは、置換アセトフェノン基質に対して(S)−選択性を有し、例えば、構造式(I)の基質を構造式(II)の生成物に還元または変換することができる。いくつかの実施形態において、高ストリンジェント条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドは、構造式(III)の基質を構造式(IV)の生成物に還元または変換できる。
いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチドは本明細書に記載するポリペプチドをコードするが、改変ケトレダクターゼをコードする参照ポリヌクレオチドに対してヌクレオチドレベルで、約80%またはそれ以上の配列同一性、約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%またはそれ以上の配列同一性を有する。いくつかの実施形態において、参照ポリヌクレオチドは、配列番号5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、および93に対応するポリヌクレオチド配列から選択される。
改良されたケトレダクターゼポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドは、ポリペプチドの発現を与える各種の方法で操作され得る。単離ポリヌクレオチドの操作は、発現ベクターによってベクターへのその挿入前であることが所望または必要であり得る。組み換えDNA法を利用してポリヌクレオチドおよび核酸配列を修飾する技法は、当分野で周知である。ガイダンスは、Sambrookら、2001,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,3rd Ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press;およびCurrent Protocols in Molecular Biology,Ausubel.F.ed.,Greene Pub.Associates,1998,updates to 2006に与えられている。
細菌宿主細胞では、本開示の核酸構築物の転写を指示する好適なプロモータは、E.coli lacオペロン、Streptomyces coelicolorアガラーゼ遺伝子(dagA)、Bacillus subtilisレバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、Bacillus licheniformisアルファ−アミラーゼ遺伝子(amyL)、Bacillus stearothermophilusマルトジェニックアミラーゼ遺伝子(amyM)、Bacillus amyloliquefaciensアルファ−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、Bacillus licheniformisペニシリナーゼ遺伝子(penP)、Bacillus subtilis xylAおよびxylB遺伝子、ならびに原核生物ベータ−ラクタマーゼ遺伝子(Villa−Kamaroffら、1978,Proc.Natl Acad.Sci.USA 75:3727−3731)から得られたプロモータはもちろんのこと、tacプロモータ(DeBoerら、1983,Proc.Natl Acad.Sci.USA 80:21−25)も含む。さらなるプロモータは、Sambrookら、同上に記載されている。
糸状真菌宿主細胞では、本開示の核酸構築物の転写を指示する好適なプロモータは、アスAspergillus oryzae TAKAアミラーゼ、Rhizomucor mieheiアスパラギン酸プロテイナーゼ、Aspergillus niger中性アルファ−アミラーゼ、Aspergillus niger酸安定性アルファ−アミラーゼ、Aspergillus nigerまたはAspergillus awamoriグルコアミラーゼ(glaA)、Rhizomucor mieheiリパーゼ、Aspergillus oryzaeアルカリ性プロテアーゼ、Aspergillus oryzaeトリオースリン酸異性化酵素、Aspergillus nidulansアセトアミダーゼ、およびFusarium oxysporumトリプシン様プロテアーゼ(WO 96/00787)の遺伝子から得られたプロモータはもちろんのこと、NA2−tpiプロモータ(Aspergillus niger中性アルファ−アミラーゼおよびAspergillus oryzaeトリオースリン酸異性化酵素の遺伝子からのプロモータのハイブリッド)、ならびにそのミュータント、切断、およびハイブリッドプロモータも含む。
酵母宿主では、有用なプロモータは、Saccharomyces cerevisiaeエノラーゼ(ENO−1)、Saccharomyces cerevisiaeガラクトキナーゼ(GAL1)、Saccharomyces cerevisiaeアルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼ(ADH2/GAP)、およびSaccharomyces cerevisiae3−ホスホグリセレートキナーゼの遺伝子からであり得る。酵母宿主細胞の他の有用なプロモータは、Romanosら、1992,Yeast 8:423−488に記載されている。
制御配列は、好適な転写ターミネータ配列、すなわち転写を終了することが宿主によって認識された配列でもあり得る。ターミネータ配列は、ポリペプチドをコードする核酸配列の3’末端に操作可能に結合される。最適な宿主細胞中で機能性であるいずれのターミネータも本発明で使用され得る。
例えば、糸状真菌宿主細胞の例示的な転写ターミネータは、Aspergillus oryzae TAKAアミラーゼ、Aspergillus nigerグルコアミラーゼ、Aspergillus nidulansアントラニル酸合成酵素、Aspergillus nigerアルファ−グルコシダーゼ、およびFusarium oxysporumトリプシン様プロテアーゼの遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞の例示的なターミネータは、Saccharomyces cerevisiaeエノラーゼ、Saccharomyces cerevisiaeチトクロムC(CYC1)、およびSaccharomyces cerevisiae3−ホスフェートデヒドロゲナーゼの遺伝子から得られる。酵母宿主細胞の他の有用なターミネータは、Romanosら、1992,同上に記載されている。
制御配列は、好適なリーダー配列、すなわち宿主細胞による翻訳にとって重要であるmRNAの領域の非翻訳領域でもあり得る。リーダー配列は、ポリペプチドをコードする核酸配列の5’末端に操作可能に連結される。最適な宿主細胞において機能性であるいずれのリーダー配列も使用され得る。糸状真菌宿主細胞のための例示的なリーダー配列は、Aspergillus oryzae TAKAアミラーゼおよびAspergillus nidulansトリオースリン酸異性化酵素の遺伝子から得られる。酵母宿主細胞に好適なリーダーは、Saccharomyces cerevisiaeエノラーゼ(ENO−1)、Saccharomyces cerevisiae3−ホスホグリセレートキナーゼ、Saccharomyces cerevisiaeアルファ因子、およびSaccharomyces cerevisiaeアルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼ(ADH2/GAP)の遺伝子から得られる。
制御配列は、ポリアデニル化配列、すなわち核酸配列の3’末端に操作可能に連結され、転写されるときに、転写mRNAにポリアデノシン残基を付加するシグナルとして宿主細胞によって認識される配列ででもあり得る。最適な宿主細胞中で機能性であるいずれのポリアデニル化配列も本発明で使用され得る。糸状真菌宿主細胞の例示的なポリアデニル化配列は、Aspergillus oryzae TAKAアミラーゼ、Aspergillus nigerグルコアミラーゼ、Aspergillus nidulansアントラニル酸合成酵素、Fusarium oxysporumトリプシン様プロテアーゼ、およびAspergillus nigerアルファ−グルコシダーゼの遺伝子から得られる。酵母宿主細胞の有用なポリアデニル化配列は、Guo and Sherman,1995,Mol Cell Bio 15:5983−5990によって記載されている。
制御配列は、ポリペプチドのアミノ末端に連結されたアミノ酸配列をコードして、コードされたポリペプチドを細胞の分泌経路に向けるシグナルペプチドをコードする領域でもあり得る。核酸配列のコード配列の5’端は、分泌ポリペプチドをコードするコード領域のセグメントを備えた翻訳読み枠内に自然に結合されたシグナルペプチドをコードする領域を固有に含有することができる。または、コード配列の5’端は、コード配列に外来性であるシグナルペプチドをコードする領域を含有することができる。外来性シグナルペプチドをコードする領域は、コード配列がシグナルペプチドをコードする領域を自然に含有していない場合に要求され得る。
または、外来性シグナルペプチドをコードする領域は、ポリペプチドの分泌を促進するために、シグナルペプチドをコードする領域を単に置換することがある。しかし、発現されたポリペプチドを最適な宿主細胞の分泌経路に向けるいずれのシグナルペプチドをコードする領域も本発明で使用され得る。
細菌宿主細胞の有効シグナルペプチドをコードする領域は、Bacillus NClB 11837マルトジェニックアミラーゼ、Bacillus stearothermophilusアルファ−アミラーゼ、Bacillus licheniformisスブチリシン、Bacillus licheniformisベータ−ラクタマーゼ、Bacillus stearothermophilus中性プロテアーゼ(nprT、nprS、nprM)、およびBacillus subtilis prsAの遺伝子から得たシグナル・ペプチド・コード領域である。さらなるシグナルペプチドは、Simonen and Palva,1993,Microbiol Rev 57:109−137に記載されている。
糸状真菌宿主細胞の有効なシグナルペプチドをコードする領域は、Aspergillus oryzae TAKAアミラーゼ、Aspergillus niger中性アミラーゼ、Aspergillus nigerグルコアミラーゼ、Rhizomucor mieheiアスパラギン酸プロテイナーゼ、Humicola insolensセルラーゼ、およびHumicola lanuginosaリパーゼの遺伝子から得たシグナルペプチドをコードする領域であり得る。
酵母宿主細胞の有用なシグナルペプチドは、Saccharomyces cerevisiaeアルファ因子およびSaccharomyces cerevisiaeインベルターゼの遺伝子からであり得る。他の有用なシグナルペプチドをコードする領域は、Romanosら、1992,同上に記載されている。
制御配列は、ポリペプチドのアミノ末端に位置するアミノ酸配列をコードするプロペプチドコード領域でもあり得る。得られたポリペプチドは、プロ酵素またはプロポリペプチド(またはいくつかの場合ではチモーゲン)として公知である。プロポリペプチドは一般に不活性であり、プロポリペプチドからのプロペプチドの触媒的または自己触媒的切断によって成熟した活性ポリペプチドに変換できる。プロペプチドコード領域は、Bacillus subtilisアルカリプロテアーゼ(aprE)、Bacillus subtilis中性プロテアーゼ(nprT)、Saccharomyces cerevisiaeアルファ因子、Rhizomucor mieheiアスパラギン酸プロテイナーゼ、およびMyceliophthora thermophilaラクターゼ(WO 95/33836)の遺伝子から得られる。
シグナルペプチドおよびプロペプチド領域の両方がポリペプチドのアミノ末端に存在する場合、プロペプチド領域はポリペプチドのアミノ末端に隣接して位置しており、シグナルペプチド領域はプロペプチド領域のアミノ末端に隣接して位置している。
宿主細胞の成長に対するポリペプチドの発現の調節を可能にする調節配列を付加することも所望であり得る。調節系の例は、調節化合物の存在を含む化学的または物理的刺激に応答して遺伝子の発現のオンまたはオフを引き起こす調節系である。原核宿主細胞では、好適な調節配列はlac、tacおよびtrpオペレータ系を含む。酵母宿主細胞では、好適な調節系は例として、ADH2系またはGAL1系を含む。糸状真菌では、好適な調節配列は、TAKAアルファ−アミラーゼプロモータ、Aspergillus nigerグルコアミラーゼプロモータ、およびAspergillus oryzaeグルコアミラーゼプロモータを含む。
調節配列の他の例は、遺伝子増幅を可能にする調節配列である。真核系では、これらはメトトレキサートの存在下で増幅されるジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子と、重金属によって増幅されるメタロチオネインとを含む。これらの場合では、本発明のKREDポリペプチドをコードする核酸配列は調節配列と操作可能に連結されるであろう。
それゆえ、いくつかの実施形態において、本開示は、改変ケトレダクターゼポリペプチドまたはその変異体をコードするポリヌクレオチド、およびそれらが導入される宿主の種類に応じたプロモータおよびターミネータ、複製起点などの1つ以上の発現調節領域を含む組み換え発現ベクターにも関する。上述の各種の核酸および制御配列は共に結合されて、1つ以上の好都合な制限部位を含むことができる組み換え発現ベクターを生成して、制限部位はこのような部位でのポリペプチドをコードする核酸配列の挿入または置換を可能にする。または、本開示の核酸配列は、核酸配列または配列を含む核酸構築物を発現に適切なベクターに挿入することによって発現され得る。発現ベクターを作製する際に、コード配列が発現に適切な制御配列と操作可能に連結するように、コード配列はベクター内に配置される。
組み換え発現ベクターは、組み換えDNA手順に従って好都合に組み換えすることができ、ポリヌクレオチド配列の発現を引き起こすことができる、任意のベクター(例えば、プラスミドまたはウイルス)であり得る。ベクターの選択は通例、ベクターとベクターが導入される宿主細胞との適合性によって変わるであろう。ベクターは直鎖状または閉環状プラスミドであり得る。
発現ベクターは、自己複製ベクター、すなわち、その増幅が染色体複製とは無関係である染色体外実体として存在するベクター、例えば、プラスミド、染色体外要素、ミニ染色体、または人工染色体であり得る。ベクターは確実に自己複製するための任意の手段を含有することができる。または、ベクターは、宿主細胞中に導入されるときに、ゲノムに組み込まれ、ベクターが中に組み込まれた染色体と共に増幅されるベクターであり得る。さらに、宿主細胞のゲノムに導入される全DNA、またはトランスポゾンを共に含有する1つのベクターまたはプラスミドまたは2つ以上のベクターまたはプラスミドが使用され得る。
本発明の発現ベクターは好ましくは、形質転換された細胞を容易に選択できるようにする1つ以上の選択可能なマーカーを含む。選択可能なマーカーは遺伝子であり、その生成物は殺生物剤またはウイルス耐性、重金属耐性、原栄養体から栄養要求体などを供給する。細菌性の選択可能なマーカーの例は、Bacillus subtilisまたはBacillus licheniformisからのdal遺伝子、またはアンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコール(実施例1)もしくはテトラサイクリン耐性などの抗生物質耐性を与えるマーカーである。酵母宿主細胞の適切なマーカーは、ADE2、HIS3、LEU2、LYS2、MET3、TRP1、およびURA3である。
糸状真菌宿主細胞で使用するための選択可能なマーカーは、これに限定されるわけではないが、amdS(アセトアミダーゼ)、argB(オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ)、bar(ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ)、hph(ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ)、niaD(ニトレートレダクターゼ)、pyrG(オロチジン−5’−リン酸デカルボキシラーゼ)、sC(硫酸アデニルトランスフェラーゼ)、およびtrpC(アントラニル酸合成酵素)はもちろんのこと、その同等物も含む。Aspergillus細胞で使用するための実施形態は、Aspergillus nidulansまたはAspergillus oryzaeのamdSおよびpyrG遺伝子ならびにStreptomyces hygroscopicusのbar遺伝子を含む。
本発明の発現ベクターは、宿主細胞ゲノムへのベクターの組み込またはゲノムとは無関係の細胞内でのベクターの自己複製を可能にする要素を含有できる。宿主細胞ゲノムへの組み込では、ベクターは、相同または非相同組み換えによるゲノム内へのベクターの組み込のためにベクターのポリペプチドまたはその他の要素をコードする核酸配列に依存し得る。
または、発現ベクターは、宿主細胞のゲノム内への相同組み換えによる組み込を指示するためのさらなる核酸配列を含有することができる。さらなる核酸配列によって、ベクターの宿主細胞ゲノム内で染色体の正確な位置への組み込が可能となる。正確な位置に組み込まれる可能性を上昇させるために、組み込要素は好ましくは、相同組み換えの確率を上昇させるために対応する標的配列と高度に相同性である、100〜10,000個の塩基対、好ましくは400〜10,000個の塩基対、最も好ましくは800〜10,000個の塩基対などの十分な数の核酸を含有すべきである。組み込要素は、宿主細胞のゲノム内の標的配列と相同性である任意の配列であり得る。さらに組み込要素は、非コードまたはコード核酸配列であり得る。他方、ベクターは非相同組み換えによって宿主細胞のゲノム内に組み込まれ得る。
自己複製では、ベクターは、ベクターが問題の宿主細胞内で自己複製できるようにする複製起点をさらに含むことができる。細菌複製起点の例は、P15A oriまたはプラスミドpBR322、pUC19、pACYCl77(プラスミドがP15Aoriを有する)、もしくはE.coliにおける増幅を可能にするpACYC184、およびBacillusでの増幅を可能にするpUB110、pE194、pTA1060、またはpAMβ1の複製起点である。酵母宿主細胞で使用する複製起点の例は、2ミクロン複製起点、ARS1、ARS4、ARS1およびCEN3の組み合せ、ならびにARS4およびCEN6の組み合せである。複製起点は、宿主細胞中でその機能を温度感受性にする変異を有する複製起点であり得る(例えば、Ehrlich,1978,Proc Natl Acad Sci.USA 75:1433を参照)。
本発明の核酸配列の1つ以上のコピーは、遺伝子産物の生成を増加するために宿主細胞内に挿入され得る。核酸配列のコピー数は、配列の少なくとも1つのさらなるコピーを宿主細胞ゲノムに組み込むことによって、または増幅可能な選択可能マーカー遺伝子を細胞が選択可能マーカー遺伝子の増幅されたコピーを含有する核酸配列と共に含めることによって増加させることができ、それにより核酸配列のさらなるコピーは、適切な選択可能因子の存在下で細胞を培養するために選択できる。
本開示で使用する発現ベクターの多くは市販されている。適切な市販発現ベクターは、哺乳動物宿主細胞における発現のためのCMVプロモータおよびhGHポリアデニル化部位ならびにpBR322複製起点およびE.coliにおける増幅のためのアンピシリン耐性マーカーを含む、Sigma−Aldrich Chemicals,St.Louis MO.によるp3xFLAGTM(商標)発現ベクターを含む。他の適切な発現ベクターは、Stratagene、LaJolla CAより市販されているpBluescriptII SK(-)およびpBK-CMV、ならびにpBR322(Gibco BRL)、pUC(Gibco BRL)、pREP4、pCEP4(Invitrogen)またはpPoly(Latheら、1987、Gene 57、193-201)に由来するプラスミドである。
ケトレダクターゼポリペプチド発現のための宿主細胞
別の態様において、本開示は、本開示の改良ケトレダクターゼポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む宿主細胞を提供し、ポリペプチドは宿主細胞でのケトレダクターゼ酵素の発現のための1つ以上の制御配列に操作可能に連結されている。本発明の発現ベクターによってコードされるKREDポリペプチドを発現するのに使用される宿主細胞は、当分野で周知であり、これに限定されるわけではないが、細菌細胞、例えば、E.coli、Lactobacillus kefir、Lactobacillus brevis、Lactobacillus minor、StreptomycesおよびSalmonella typhimurium細胞;真菌細胞、例えば、酵母細胞(例えば、Saccharomyces cerevisiaeまたはPichia pastoris(ATCCアクセッション番号201178));昆虫細胞、例えば、ショウジョウバエS2およびヨトウSf9細胞;動物細胞、例えば、CHO、COS、BHK、293、およびBowes黒色腫細胞;ならびに植物細胞を含む。上述の宿主細胞に適切な培地および増殖条件は当分野で周知である。
ケトレダクターゼの発現のためのポリヌクレオチドは、当分野で公知の各種の方法によって細胞内に導入され得る。技法は特に、電気穿孔、微粒子銃、リポソーム媒介トランスフェクション、塩化カルシウムトランスフェクション、および原形質体融合を含む。ポリヌクレオチドを細胞内に導入するための各種の方法は、当業者に明らかになるであろう。
例示的な宿主細胞は、Escherichia coli W3110である。発現ベクターは、改良ケトレダクターゼをコードするポリヌクレオチドを、lacIリプレッサの制御下でlacプロモータに操作可能に連結されたプラスミドpCK110900内に操作可能に連結することによって作製した。発現ベクターは、P15a複製起点およびクロラムフェニコール耐性遺伝子も含有していた。Escherichia coli W3110内に主題のポリヌクレオチドを含有する細胞は、細胞にクロラムフェニコール選択を受けさせることによって単離できる。
改変ケトレダクターゼポリペプチドを産生する方法
いくつかの実施形態において、本開示の改良KREDポリヌクレオチドおよびポリペプチドを作製するために、還元反応を触媒する天然に存在するケトレダクターゼ酵素は、Lactobacillus kefir、Lactobacillus brevisまたはLactobacillus minorより得た(または由来する)。いくつかの実施形態において、親ポリヌクレオチド配列は、規定された宿主細胞におけるケトレダクターゼの発現を増強するためにコドン最適化される。例として、Lactobacillus kefirの野生種KREDポリペプチドをコードする親ポリヌクレオチド配列は、Genbankデータベースで入手可能なLactobacillus kefir KREDの公知のポリペプチド配列(Genbankアクセッション番号AAP94029 GI:33112056)に基づいて調製されたオリゴヌクレオチドから作製した。配列番号3と呼ばれる親ポリヌクレオチド配列はE.coliでの発現のためにコドン最適化し、コドン最適化したポリヌクレオチドを発現ベクター内にクローニングして、lacプロモータおよびlacIリプレッサ遺伝子の制御下でケトレダクターゼ遺伝子を発現させた。E.coliにおいて活性ケトレダクターゼを発現するクローンを同定し、遺伝子を配列決定してその同一性を確認した。指定された配列(配列番号3)は、Lactobacillus kefirケトレダクターゼから進化した改変ケトレダクターゼの大半の実験の起始点およびライブラリ構築として利用される親配列であった。
改変ケトレダクターゼは、上述したように、天然に存在するケトレダクターゼをコードするポリヌクレオチドに突然変異誘発および/または定方向進化法を受けさせることによって得られる。例示的な定方向進化技法は、Stemmer,1994,Proc Natl Acad Sci USA 91:10747−10751;WO 95/22625;WO 97/0078;WO 97/35966;WO 98/27230;WO 00/42651;WO 01/75767および米国特許第6,537,746号に記載されているような突然変異誘発および/またはDNAシャッフリングである。利用できる他の定方向進化手順は、特にねじれ形伸長プロセス(StEP)、インビトロ組み換え(Zhaoら、1998,Nat.Biotechnol.16:258−261)、突然変異誘発PCR(Caldwellら、1994,PCR Methods Appl.3:S136−S140)、およびカセット突然変異誘発(Blackら、1996,Proc Natl Acad Sci USA 93:3525−3529)を含む。本明細書の目的に有用なさらなる突然変異誘発および定方向進化は、次の文献に見出すことができる:Lingら、1997,“Approaches to DNA mutagenesis:an overview,”Anal.Biochem.254(2):157−78;Daleら、1996,“Oligonucleotide−directed random mutagenesis using the phosphorothioate method,”Methods Mol.Biol.57:369−74;Smith,1985,“In vitro mutagenesis,”Ann.Rev.Genet.19:423−462;Botsteinら、1985,“Strategies and applications of in vitro mutagenesis,”Science 229:1193−1201;Carter,1986,“Site−directed mutagenesis,”Biochem.J.237:1−7;Kramerら、1984,“Point Mismatch Repair,”Cell,38:879−887;Wellsら、1985,“Cassette mutagenesis:an efficient method for generation of multiple mutations at defined sites,”Gene 34:315−323;Minshullら、1999,“Protein evolution by molecular breeding,”Curr Opin Chem Biol 3:284−290;Christiansら、1999,“Directed evolution of thymidine kinase for AZT phosphorylation using DNA family shuffling,”Nature Biotech 17:259−264;Crameriら、1998,“DNA shuffling of a family of genes from diverse species accelerates directed evolution,”Nature 391:288−291;Crameriら、1997,“Molecular evolution of an arsenate detoxification pathway by DNA shuffling,”Nature Biotech 15:436−438;Zhangら、1997,“Directed evolution of an effective fructosidase from a galactosidase by DNA shuffling and screening,”Proc Natl Acad Sci USA 94:45−4−4509;Crameriら、1996,“Improved green fluorescent protein by molecular evolution using DNA shuffling,”Nature Biotech 14:315−319;およびStemmer,1994,“Rapid evolution of a protein in vitro by DNA shuffling,”Nature 370:389−391。すべての刊行物は参照により本明細書に組入れられている。
突然変異誘発処理後に得たクローンは、所望の改良酵素特性を有する改変ケトレダクターゼについてスクリーニングする。発現ライブラリからの酵素活性の測定は、それがNAD+またはNADP+に変換されるときのNADHまたはNADPH濃度の低下率(吸収または蛍光の低下による)を監視する標準生化学技法を使用して実施できる(例えば、実施例7を参照)。この反応では、ケトレダクターゼがケトン基質を対応するヒドロキシル基に還元するときに、NADHまたはNADPHはケトレダクターゼによって消費(酸化)される。単位時間当りの吸収または蛍光の低下によって測定されるようなNADHまたはNADPH濃度の低下率は、固定量の溶解液(またはそれから作製した凍結乾燥粉末)中でのKREDポリペプチドの相対(酵素)活性を示す。生成物の空間的配置は各種の公知の技法によって、実施例で与えられているように確認できる。所望の改良酵素特性が熱安定性である場合、酵素活性は、酵素調製物を所定の温度にさらした後に測定でき、熱処理後に残存する酵素活性の量を測定する。ケトレダクターゼをコードするポリヌクレオチドを含有するクローンを次に単離し、配列決定してヌクレオチド配列の変化(存在する場合)を同定し、宿主細胞中で酵素を発現するために使用する。
改変ポリペプチドの配列が公知である場合、酵素をコードするポリヌクレオチドは、公知の合成方法に従って標準固相方法によって調製できる。いくつかの実施形態において、約100塩基までの断片を個別に合成し、次に(例えば、酵素もしくは化学連結、またはポリメラーゼ媒介方法によって)結合して任意の所望の連続配列を形成できる。例えば、本発明のポリヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドは、例えば、Beaucageら、1981,Tet Lett 22:1859−69に記載された古典的なホスホラミダイト法、または例えば、自動合成法で通例実施されるような、Matthesら、1984,EMBO J.3:801−05に記載された方法を使用する化学合成によって調製できる。ホスホラミダイト法により、オリゴヌクレオチドを例えば、自動DNA合成装置で合成して、精製し、アニーリングして、適切なベクター中に連結およびクローニングする。さらに本質的にどの核酸もThe Midland Certified Reagent Company,Midland,TX,The Great American Gene Company,Ramona,CA,ExpressGen Inc.Chicago,IL,Operon Technologies Inc.,Alameda,CA、およびその他多数などの各種の市販元のいずれからでも入手できる。
宿主細胞で発現した改変ケトレダクターゼ酵素は、特にリゾチーム処理、超音波処理、濾過、塩析出、超遠心分離、およびクロマトグラフィーを含む、タンパク質精製の周知の技法のいずれか1つ以上を使用して細胞または培地から回収できる。E.coliなどの細菌からのタンパク質の溶解および高効率抽出のための好適な溶液は、St.Louis MO.のSigma−Aldrichから商標名CelLytic B(商標)で市販されている。
ケトレダクターゼポリペプチドの単離のためのクロマトグラフィー技法は特に、逆相クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル電気泳動、およびアフィニティクロマトグラフィーを含む。特定の酵素を精製するための条件は、一部は正味電荷、疎水性、親水性、分子量、分子形状などの因子によって変わるであろうし、当業者に明らかとなるであろう。
いくつかの実施形態において、アフィニティ技法を使用して改良ケトレダクターゼ酵素が分離され得る。アフィニティクロマトグラフィー精製では、ケトレダクターゼポリペプチドに特異的に結合する任意の抗体が使用され得る。抗体の生成では、これに限定されるわけではないが、ウサギ、マウス、ラットなどを含む各種の宿主動物がケトレダクターゼ注射によって免疫化され得る。ケトレダクターゼポリペプチドは、側鎖官能基または側鎖官能基に結合されたリンカーによって、BSAなどの好適な担体に結合され得る。これに限定されるわけではないが、フロイント(完全または不完全)、水酸化アルミニウムなどのミネラルゲル、プルロニックポリオール、ポリアニオン、ペプチド、油性エマルジョン、キーホールリンペットへモシアニン、ジニトロフェノールなどの界面活性物質、ならびにBCG(バチルスカルメットゲラン)およびCorynebacterium parvumなどの潜在的に有用なヒトアジュバントを含む各種のアジュバントが、宿主種に応じて、免疫応答を上昇させるために使用され得る。
ケトレダクターゼは、酵素を発現する細胞の形で、粗抽出物として、または単離もしくは精製調製物として調製および使用され得る。ケトレダクターゼは、凍結乾燥物として、粉末形(例えば、アセトン粉末)で調製され得るか、または酵素溶液として調製され得る。いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼは実質的に純粋な調製物の形であり得る。
いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼポリペプチドは固体基質に結合できる。基質は固相、表面、および/または膜であり得る。固体支持体は、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフルオロエチレン、ポリエチレンオキシ、およびポリアクリルアミドなどの有機ポリマーはもちろんのこと、そのコポリマーおよびグラフトによっても構成できる。固体支持体は、ガラス、シリカ、孔径制御ガラス(CPG)、逆相シリカまたは金もしくは白金などの金属でもあり得る。基質の配置はビーズ、球、粒子、顆粒、ゲル、膜または表面の形であり得る。表面は、平面、実質的に平面、または非平面であり得る。固体支持体は多孔性または非多孔性であり、膨潤または非膨潤特徴を有することができる。固体支持体は、ウェル、くぼみ、または他のコンテナ、容器、機構、もしくは位置の形で構成され得る。試薬のロボット送達で、または検出方法および/または器具によって処置できるように、複数の支持体をアレイとして各種の位置に構成できる。
改変ケトレダクターゼ酵素の使用方法およびそれを用いて調製した化合物
本明細書に記載するケトレダクターゼ酵素は、3’、4’、および5’位の1つ以上において場合により置換された2’,6’置換アセトフェノン基質におけるケト基の、対応する置換(S)フェネタノールへの還元反応を触媒できる。
いくつかの実施形態において、ケトレダクターゼは、構造式(I)の基質化合物(2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノン)を
構造式(II)の対応するキラルアルコール生成物、(S)−1−[2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル]−エタノールに還元または変換することができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載するケトレダクターゼは、構造式(III)の2’,6’−置換アセトフェノン化合物
(式中、YおよびZは、CH
3、CF
3、NH
2、OH、OCH
3、Cl、およびBrから独立して選択される)を構造式(IV)の対応するキラルアルコール生成物に還元または変換できる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載するケトレダクターゼは、3’、4’、および5’位の1つ以上において同様に置換可能である、構造式(III)の2’,6’−置換アセトフェノン化合物の、対応する(S)−アルコール生成物への還元反応を触媒できる。アセトフェノンに加えて、特異的なさらに置換された2’,6’−置換アセトフェノン化合物の還元反応を触媒する、本明細書に記載するケトレダクターゼの能力は、日常的な実験によって、例えば、実施例に記載したような方法によって決定できる。構造式(I)の化合物2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンは、さらに置換された2’,6’−置換アセトフェノン化合物の一例である。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書で開示するケトレダクターゼ酵素は、構造式(V)の化合物
(式中、YおよびZは、CH
3、CF
3、NH
2、OH、OCH
3、Cl、およびBrから独立して選択され、Wは、HまたはF、Cl、もしくはBrから選択される)の、構造式(IV)の対応する(S)アルコール生成物への還元反応を触媒できる。
それゆえ、いくつかの実施形態において、本明細書に記載したケトレダクターゼは、3’、4’、または5’位の1つ以上で場合により置換された2’,6’置換アセトフェノン基質を対応する置換(S)−フェネタノールに還元する方法で使用可能であり、該方法は、置換アセトフェノンを対応する置換(S)−フェネタノールに還元または変換するのに好適な反応条件下で、置換アセトフェノン基質を本明細書に記載するケトレダクターゼと接触させるステップを含む。この方法のいくつかの実施形態において、基質は約25%、50%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、または99.9%を超える立体異性体過剰率で生成物に還元される。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載したケトレダクターゼは、式(III)の2’,6’−置換アセトフェノン基質を式(IV)の対応する置換(S)−フェネタノール化合物に還元する方法で使用することが可能であり、該方法は、式(III)の化合物を式(IV)の対応する置換(S)−フェネタノール化合物に還元または変換するのに好適な反応条件下で、式(III)の化合物を本明細書に記載するケトレダクターゼと接触またはインキュベートさせるステップを含む。この方法のいくつかの実施形態において、基質は約25%、50%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、または99.9%を超える立体異性体過剰率で生成物に還元される。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載するケトレダクターゼは、式(I)の2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノン基質を式(II)のその対応する(S)−アルコール生成物、(S)−1−(2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル]−エタノールに還元する方法で使用することが可能であり、該方法は、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを(S)−1−[2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル]−エタノールに還元または変換するのに好適な反応条件下で、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを本明細書に記載するケトレダクターゼポリペプチドと接触またはインキュベートするステップを含む。いくつかの実施形態において、基質は約85%、90%、95%、99%、または99.9%を超える立体異性体過剰率で生成物に還元される。いくつかの実施形態において、基質は約85%を超える立体異性体過剰率で生成物に還元され、ここで、ケトレダクターゼポリペプチドは配列番号95、96または119の配列式に基づくアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、野生型Lactobacillus種ケトレダクターゼ酵素に由来する改変(S)−選択性ケトレダクターゼ酵素は、約85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.9%またはそれ以上よりも大きい立体異性体過剰率でアセトフェノンを(S)−1−フェネタノールに還元する方法で使用できる。
いくつかの実施形態において、基質は約99%を超える立体異性体過剰率で生成物に還元され、該方法に使用されるケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94から選択されるアミノ酸配列を含む。本方法のいくつかの実施形態において、該方法が2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノン基質の量に対して約1重量%未満の量でケトレダクターゼポリペプチドを用いて実施されるとき、基質の少なくとも約95%が24時間未満で約99%を超える立体異性体過剰率で生成物に還元される。
方法のいくつかの実施形態において、該方法が少なくとも約200g/Lの基質および約1g/L未満のケトレダクターゼポリペプチドを用いて実施されるとき、基質の少なくとも約95%が24時間未満で少なくとも約99%の立体異性体過剰率で生成物に還元され、該方法に使用されるケトレダクターゼポリペプチドは、配列番号18、32、34、36、38、40、42、44、46、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94から選択されるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、本開示のケトレダクターゼポリペプチドおよび方法は、WO2006021886(アミノヘテロアリール化合物)、WO2006021884(エナンチオマー的に実質的に純粋なアミノヘテロアリール化合物)、WO2006021881(ピラゾール置換アミノヘテロアリール化合物)、およびWO2004076412(アミノヘテロアリール化合物))に記載されているプロテインチロシンキナーゼ阻害化合物の合成に使用可能であり、その合成は中間体としての式(II)の化合物に依存している。すべての参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み入れられている。
したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に記載するケトレダクターゼポリペプチドおよび方法は、構造式(VII)のプロテインチロシンキナーゼ阻害薬
(その塩、水和物、および溶媒和物を含む)を、参考文献WO04076412およびWO06021884に記載されているように生成するのに使用可能であり、式中、R
1、R
2、YおよびNはそこで記載されている通りである。いくつかの実施形態において、式(VII)の化合物では、
Yは、NまたはCR
12であり;
R
1は、水素、ハロゲン、C
6−12アリール、5〜12員ヘテロアリール、C
3−12シクロアルキル、3〜12員ヘテロ脂環式、−O(CR
6R
7)
nR
4、−C(O)R
4、−C(O)OR
4、−CN、−NO
2、−S(O)
mR
4、−SO
2NR
4R
5、−C(O)NR
4R
5、−NR
4C(O)R
5、−C(=NR
6)NR
4R
5、C
1−8アルキル、C
2−8アルケニル、およびC
2−8アルキニルより選択され;ならびにR
1の各水素は、1つ以上のR
3基によって場合により置換され;
R
2は、水素、ハロゲン、C
1−2アルキル、C
2−12アルケニル、C
2−12アルキニル、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリール、−S(O)
mR
4、−SO
2NR
4R
5、−S(O)
2OR
4、−NO
2、−NR
4R
5、−(CR
6R
7)
nOR
4、−CN、−C(O)R
4、−OC(O)R
4、−O(CR
6R
7)
nR
4、−NR
4C(O)R
5、−(CR
6R
7)
nC(O)OR
4、−(CR
6R
7)
nNCR
4R
5、−C(=NR
6)NR
4R
5、−NR
4C(O)NR
5R
6、−NR
4S(O)
PR
5または−C(O)NR
4R
5であり、R
2の各水素は、R
8によって場合により置換され;
各R
3は独立して、ハロゲン、C
1−2アルキル、C
2−12アルケニル、C
2−12アルキニル、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリール、−S(O)
mR
4、−SO
2NR
4R
5、−S(O)
2OR
4、−NO
2、−NR
4R
5、−(CR
6R
7)
nOR
4、−CN、−C(O)R
4、−OC(O)R
4、−O(CR
6R
7)
nR
4、−NR
4C(O)R
5、−(CR
6R
7)
nC(O)OR
4、−(CR
6R
7)
nOR
4、−(CR
6R
7)
nC(O)NR
4R
5、−(CR
6R
7)
nNCR
4R
5、−C(=NR
6)NR
4R
5、−NR
4C(O)NR
5R
6、−NR
4S(O)PR
5または−C(O)NR
4R
5であり、R
3の各水素は、R
8によって場合により置換され、隣接原子のR
3基は一緒になって、C
6−12アリール、5〜12員ヘテロアリール、C
3−12シクロアルキルまたは3〜12員ヘテロ脂環式基を形成してもよく;
各R
4、R
5、R
6およびR
7は独立して、水素、ハロゲン、C
1−12アルキル、C
2−12アルケニル、C
2−12アルキニル、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリールであり;または同じ窒素原子に結合したR
4、R
5、R
6およびR
7のいずれか2つが、それらが結合した窒素と共に一緒になって、N、O、およびSより選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を場合により含有する3〜12員ヘテロ脂環式もしくは5〜12員ヘテロアリール基を形成してもよく;または同じ炭素原子に結合したR
4、R
5、R
6およびR
7のいずれか2つが一緒になって、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式または5〜12員ヘテロアリール基を形成してもよく;R
4、R
5、R
6およびR
7の各水素は、R
8によって場合により置換され;
各R
8は独立して、ハロゲン、C
1−12アルキル、C
2−12アルケニル、C
2−12アルキニル、C
3−12シクロアルキル、C6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリール、−NH
2、−CN、−OH、−O−C
1−12アルキル、−O−(CH
2)
nC
3−12シクロアルキル、−O−(CH
2)
nC
6−12アリール、−O−(CH
2)
n(3〜12員ヘテロ脂環式)または−O−(CH
2)
n(5〜12員ヘテロアリール)であり;R
8の各水素は、R
11によって場合により置換され;
各R
9およびR
10は独立して、水素、ハロゲン、C
1−12アルキル、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリール、−S(O)
mR
4、−SO
2NR
4R
5、−S(O)
2OR
4、−NO
2、−NR
4R
5、−(CR
6R
7)
nOR
4、−CN、−C(O)R
4、−OC(O)R
4、−NR
4C(O)R
5、−(CR
6R
7)
nC(O)OR
4、−(CR
6R
7)
nNCR
4R
5、−NR
4C(O)NR
5R
6、−NR
4S(O)
PR
5または−C(O)NR
4R
5であり;R
9またはR
10は、Aの環原子またはAの置換基と一緒になって、Aに縮合したC
3−12シクロアルキル、3〜12員ヘテロ脂環式、C
6−12アリールまたは5〜12員ヘテロアリール環を形成してもよく;R
9またはR
10の各水素は、R
3によって場合により置換され;
各R
11は独立して、ハロゲン、C
1−12アルキル、C
1−12アルコキシ、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリール、−O−C
1−12アルキル、−O−(CH
2)
nC
3−12シクロアルキル、−O−(CH
2)
nC
6−12アリール、−O−(CH
2)
n(3〜12員ヘテロ脂環式)、−O−(CH
2)
n(5〜12員ヘテロアリール)または−CNであり、R
11の各水素は、ハロゲン、−OH、−CN、部分的または完全にハロゲン化され得る−C
1−12アルキル、部分的または完全にハロゲン化され得る−O−C
1−12アルキル、−CO、−SOまたは−SO
2によって場合により置換され;
R
12は、水素、ハロゲン、C
1−12アルキル、C
2−12アルケニル、C
2−12アルキニル、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリール、−S(O)
mR
4、−SO
2NR
4R
5、−S(O)
2OR
4、−NO
2、−NR
4R
5、−(CR
6R
7)
nOR
4、−CN、−C(O)R
4、−OC(O)R
4、−O(CR
6R
7)
nR
4、−NR
4C(O)R
5、−(CR
6R
7)
nC(O)OR
4、−(CR
6R
7)
nNCR
4R
5、−C(=NR
6)NR
4R
5、−NR
4C(O)NR
5R
6、−NR
4S(O)
PR
5または−C(O)NR
4R
5であり、R
12の各水素は、R
3によって場合により置換され;
各R
13は独立して、ハロゲン、C
1−12アルキル、C
2−12アルケニル、C
2−12アルキニル、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリール、−S(O)
mR
4、−SO
2NR
4R
5、−S(O)
2OR
4、−NO
2、−NR
4R
5、−(CR
6R
7)
nOR
4、−CN、−C(O)R
4、−OC(O)R
4、−O(CR
6R
7)
nR
4、−NR
4C(O)R
5、−(CR
6R
7)
nC(O)OR
4、−(CR
6R
7)
nOR
4、−(CR
6R
7)
nC(O)NR
4R
5、−(CR
6R
7)
nNCR
4R
5、−C(=NR
6)NR
4R
5、−NR
4C(O)NR
5R
6、−NR
4S(O)
PR
5、−C(O)NR
4R
5、(CR
6R
7)
n(3〜12員ヘテロ脂環式)、−(CR
6R
7)
n(C
3−12シクロアルキル)、−(CR
6R
7)
n(C
6−12アリール)、−(CR
6R
7)
n(5〜12員ヘテロアリール)、−(CR
6R
7)
nC(O)NR
4R
5、または−(CR
6R
7)
nC(O)R
4であり、隣接原子のR
13基は一緒になって、C
6−12アリール、5〜12員ヘテロアリール、C
3−12シクロアルキルまたは3〜12員ヘテロ脂環式基を形成してもよく、R
13の各水素は、R
3によって場合により置換され;
式中、各mは独立して、0、1または2であり;各nは独立して、0、1、2、3または4であり;各pは独立して、1または2である。式(VII)に含まれる具体的な化合物と同様に各種の置換基の説明は、WO04076412およびWO06021884に記載されている。
したがって、構造式(VII)のエナンチオマー的に純粋な化合物を生成する方法において、方法のステップは、式(I)の基質化合物を式(II)の生成物化合物に還元または変換するのに好適な反応条件下で本明細書に記載するケトレダクターゼポリペプチドを使用して、式(I)の化合物を式(II)の化合物に還元または変換することを含むことができる。式(II)の化合物からの式(VII)の化合物の合成は、引用した参考文献に記載されている。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載するケトレダクターゼポリペプチドおよび方法は、構造式(VIII)のプロテインチロシンキナーゼ阻害薬
(その塩、水和物、および溶媒和物を含む)を、WO06021886に記載されているように生成するのに使用可能であり、式中、R
10、R
2、YおよびNはそこで記載されている通りである。いくつかの実施形態において、式(VIII)の化合物では、
Yは、NまたはCR
1であり;
R
1は、水素、ハロゲン、C
1−2アルキル、C
2−12アルケニル、C
2−12アルキニル、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリール、−S(O)
mR
4、−SO
2NR
4R
5、−S(O)
2OR
4、−NO
2、−NR
4R
5、−(CR
6R
7)
nOR
4、−CN、−C(O)R
4、−OC(O)R
4、−O(CR
6R
7)
nR
4、−NR
4C(O)R
5、−(CR
6R
7)
nC(O)OR
4、−(CR
6R
7)
nNCR
4R
5、−C(=NR
6)NR
4R
5、−NR
4C(O)NR
5R
6、−NR
4S(O)
PR
5または−C(O)NR
4R
5であり、R
1の各水素は、R
3によって場合により置換され;
R
2は、水素、ハロゲン、C
1−2アルキル、C
2−12アルケニル、C
2−12アルキニル、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリール、−S(O)
mR
4、−SO
2NR
4R
5、−S(O)
2OR
4、−NO
2、−NR
4R
5、−(CR
6R
7)
nOR
4、−CN、−C(O)R
4、−OC(O)R
4、−O(CR
6R
7)
nR
4、−NR
4C(O)R
5、−(CR
6R
7)
nC(O)OR
4、−(CR
6R
7)
nNCR
4R
5、−C(=NR
6)NR
4R
5、−NR
4C(O)NR
5R
6、−NR
4S(O)
PR
5または−C(O)NR
4R
5であり、R
2の各水素は、R
8によって場合により置換され;
各R
3は独立して、ハロゲン、C
1−12アルキル、C
2−12アルケニル、C
2−12アルキニル、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリール、−S(O)
mR
4、−SO
2NR
4R
5、−S(O)
2OR
4、−NO
2、−NR
4R
5、−(CR
6R
7)
nOR
4、−CN、−C(O)R
4、−OC(O)R
4、−O(CR
6R
7)
nR
4、−NR
4C(O)R
5、−(CR
6R
7)
nC(O)OR
4、−(CR
6R
7)
nOR
4、−(CR
6R
7)
nC(O)NR
4R
5、−(CR
6R
7)
nNCR
4R
5、−C(=NR
6)NR
4R
5、−NR
4C(O)NR
5R
6、−NR
4S(O)pR
5または−C(O)NR
4R
5であり、R
3の各水素は、R
8によって場合により置換され、隣接原子のR
3基は一緒になって、C
6−12アリール、5〜12員ヘテロアリール、C
3−12シクロアルキルまたは3〜12員ヘテロ脂環式基を形成してもよく;
各R
4、R
5、R
6およびR
7は独立して、水素、ハロゲン、C
1−12アルキル、C
2−12アルケニル、C
2−12アルキニル、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリールであるか;または同じ窒素原子に結合したR
4、R
5、R
6およびR
7のいずれか2つがそれらが結合した窒素と共に一緒になって、N、O、およびSより選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を場合により含有する3〜12員ヘテロ脂環式もしくは5〜12員ヘテロアリール基を形成してもよく;または同じ炭素原子に結合したR
4、R
5、R
6およびR
7のいずれか2つが一緒になって、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式または5〜12員ヘテロアリール基を形成してもよく;R
4、R
5、R
6およびR
7の各水素は、R
8によって場合により置換され;
各R
8は独立して、ハロゲン、C
1−12アルキル、C
2−12アルケニル、C
2−12アルキニル、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリール、−NH
2、−CN、−OH、−O−C
1−12アルキル、−O−(CH
2)
nC
3−12シクロアルキル、−O−(CH
2)
nC
6−12アリール、−O−(CH
2)
n(3〜12員ヘテロ脂環式)または−O−(CH
2)
n(5〜12員ヘテロアリール)であり;R
8の各水素は、R
9によって場合により置換され;
各R
9は独立して、ハロゲン、C
1−12アルキル、C
1−12アルコキシ、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリール、−O−C
1−12アルキル、−O−(CH
2)
nC
3−12シクロアルキル、−O−(CH
2)
nC
6−12アリール、−O−(CH
2)
n(3〜12員ヘテロ脂環式)、−O−(CH
2)
n(5〜12員ヘテロアリール)または−CNであり、R
9の各水素は、ハロゲン、−OH、−CN、部分的または完全にハロゲン化され得る−C
1−12アルキル、部分的または完全にハロゲン化され得る−O−C
1−12アルキル、−CO、−SOまたは−SO
2によって場合により置換され;
R
10は、1、2または3個の任意の置換基、独立して、ハロゲン、C
1−12アルキル、C
2−12アルケニル、C
2−12アルキニル、C
3−12シクロアルキル、C
6−12アリール、3〜12員ヘテロ脂環式、5〜12員ヘテロアリール、−S(O)
mR
4、−SO
2NR
4R
5、−S(O)
2OR
4、−NO
2、−NR
4R
5、−(CR
6R
7)
nOR
4、−CN、−C(O)R
4、−OC(O)R
4、−O(CR
6R
7)
nR
4、−NR
4C(O)R
5、−(CR
6R
7)
nC(O)OR
4、−(CR
6R
7)
nOR
4、−(CR
6R
7)
nC(O)NR
4R
5、−(CR
6R
7)
nNCR
4R
5、−C(=NR
6)NR
4R
5、−NR
4C(O)NR
5R
6、−NR
4S(O)
PR
5、−C(O)NR
4R
5、(CR
6R
7)
n(3〜12員ヘテロ脂環式)、−(CR
6R
7)
n(C
3−12シクロアルキル)、−(CR
6R
7)
n(C
6−12アリール)、−(CR
6R
7)
n(5〜12員ヘテロアリール)、または−(CR
6R
7)
nC(O)NR
4R
5を表し、R
10の各水素は、R
3によって場合により置換され;
式中、各mは独立して、0、1または2であり;各nは独立して、0、1、2、3または4であり;各pは独立して、1または2である。式(VIII)に含まれる具体的な化合物と同様に各種の置換基の説明は、WO06021886に記載されている。
したがって、構造式(VIII)の化合物を生成する方法において、方法のステップは、式(I)の基質化合物を式(II)の生成物化合物に還元または変換するのに好適な反応条件下で本明細書に記載するケトレダクターゼポリペプチドを使用して、式(I)の化合物を式(II)の化合物に還元または変換することを含むことができる。式(II)の化合物からの式(VIII)の化合物の合成は、引用した参考文献に記載されている。
当業者には公知であるように、ケトレダクターゼ触媒還元反応は、代表的に補因子を必要とする。本明細書に記載する操作されたケトレダクターゼ酵素によって触媒される還元反応も代表的に補因子を必要とするが、本操作されたケトレダクターゼの多くの実施形態は、野生型ケトレダクターゼ酵素で触媒される反応よりはるかに少ない補因子しか必要としない。本明細書において用いる場合、用語「補因子」は、ケトレダクターゼ酵素との組み合わせで動作する非タンパク質化合物を指す。本明細書に記載する操作されたケトレダクターゼ酵素と共に使用するために適する補因子としては、NADP+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)、NADPH(NADP+の還元形)、NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)およびNADH(NAD+の還元形)が挙げられるが、これらに限定されない。一般に、前記補因子の還元形を反応混合物に添加する。前記還元NAD(P)H形は、場合によっては、補因子再生系を使用してその酸化NAD(P)+形から再生させることができる。
用語「補因子再生系」は、補因子の酸化形を還元する反応(例えば、NADP+からNADPH)に関与する1セットの反応物を指す。ケト基質のケトレダクターゼ触媒還元によって酸化された補因子は、補因子再生系によって還元形に再生される。補因子再生系は、還元性水素等価物の源であり、且つ、その補因子の酸化形を還元できる、化学量論的量の還元剤を含む。補因子再生系は、その還元剤によるその補因子の酸化形の還元を触媒する触媒、例えば酵素触媒、をさらに含み得る。NAD+またはNADP+からそれぞれNADHまたはNADPHを再生するための補因子再生系は、当該技術分野において公知であり、本明細書に記載する方法においてそれらを使用することができる。
利用することができる、適する例示的補因子再生系としては、グルコースおよびグルコースデヒドロゲナーゼ、ホルマートおよびギ酸デヒドロゲナーゼ、グルコース−6−リン酸塩およびグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、第二級(例えば、イソプロパノール)アルコールおよび第二級アルコールデヒドロゲナーゼ、亜リン酸塩および亜リン酸デヒドロゲナーゼ、分子水素およびヒドロゲナーゼなどが挙げられるが、これらに限定されない。これらの系を、補因子としてNADP+/NADPHまたはNAD+/NADHいずれかと併用することができる。ヒドロゲナーゼを使用する電気化学的再生も、補因子再生系として用いることができる。例えば、米国特許第5,538,867号および同第6,495,023号参照(これらの両方が参照により本明細書に援用されている)。金属触媒および還元剤(例えば、分子水素またはホルマート)を含む化学的補因子再生系も適する。例えば、PCT公報WO 2000/053731参照(これは参照により本明細書に援用されている)。
用語「グルコースデヒドロゲナーゼ」および「GDH」は、グルコン酸およびNADHまたはNADPHへのD−グルコースおよびNAD+またはNADP+の変換をそれぞれ触媒する、NAD+またはNADP+依存性酵素を指すために本明細書では交換可能に用いている。下の反応式(1)は、グルコースによるNAD+またはNADP+のグルコースデヒドロゲナーゼ触媒還元を説明する。
本明細書に記載する方法の実施の際の使用に適するグルコースデヒドロゲナーゼは、天然由来グルコースデヒドロゲナーゼと非天然由来グルコースデヒドロゲナーゼの両方を含む。天然由来グルコースデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子は、文献に報告されている。例えば、Baccilus subtilis 61297 GDH遺伝子が、E.coliにおいて発現され、そしてその天然宿主において生産された酵素と同じ物理化学的性質を示すと報告されている(Vasanthaら,1983,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:785)。GenBankアクセッション番号M12276に対応するB.subtilis GDH遺伝子の遺伝子配列は、Lampelら,1986,J.Bacteriol.166:238〜243により報告されており、そして補正された形のものは、GenBankアクセッション番号D50453としてYamaneら,1996,Microbiology 142:3047〜3056により報告されている。天然由来のGDH遺伝子は、B.cereus ATCC 14579からのGDHをコードするもの(Nature,2003,423:87〜91;GenBankアクセッション番号AE017013)およびB.megateriumからのGDHをコードするもの(Eur.J.Biochem.,1988,174:485〜490,GenBankアクセッション番号X12370;J.Ferment.Bioeng.,1990,70:363〜369,GenBankアクセッション番号GI216270)も含む。Bacillus種からのグルコースデヒドロゲナーゼは、PCT公報WO 2005/018579に、(そのPCT公報の配列番号9および11にそれぞれ対応するポリヌクレオチド配列によってコードされる)配列番号10および12として提供されており、その開示は参照により本明細書に援用される。
非天然由来グルコースデヒドロゲナーゼは、例えば突然変異誘発、定方向進化などのような公知の方法を用いて生じさせることができる。天然由来であろうと、非天然由来であろうと、適する活性を有するGDH酵素は、PCT公報WO 2005/018579の実施例4に記載されているアッセイを用いて容易に同定することができ、その開示は参照により本明細書に援用される。例示的非天然由来グルコースデヒドロゲナーゼは、PCT公報WO 2005/018579に配列番号62、64、66、68、122、124、および126として提供されている。それらをコードするポリヌクレオチド配列は、PCT公報WO 2005/018579に、それぞれ、配列番号61、63、65、67、121、123、および125として提供されている。これらの配列のすべてが参照により本明細書に援用される。本明細書に開示するケトレダクターゼ触媒還元反応において使用するために適する追加の非天然由来グルコースデヒドロゲナーゼは、米国特許出願公開第2005/0095619号および同第2005/0153417号に提供されており、これらの開示は、参照により本明細書に援用される。
本明細書に記載するケトレダクターゼ触媒還元反応に利用されるグルコースデヒドロゲナーゼは、PCT公報WO 2005/018579の実施例4に記載されているアッセイにおいて、少なくとも約10μmol/分/mgの、および時として少なくとも約102μmol/分/mgまたは約103μmol/分/mg、約104μmol/分/mgまで、またはそれより高い活性を示すことができる。
本明細書に記載するケトレダクターゼ触媒還元反応は、一般に、溶媒中で行われる。適する溶媒としては、水、有機溶媒(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、1−オクタノール、ヘプタン、オクタン、メチルt−ブチルエーテル(MTBE)、トルエンなど)、イオン性液体(例えば、テトラフルオロホウ酸1−エチル−4−メチルイミダゾリウム、テトラフルオロホウ酸1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、ヘキサフルオロリン酸1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムなど)が挙げられる。一部の実施形態では、水および水性共溶媒系をはじめとする水性溶媒が、使用される。
例示的水性共溶媒系は、水および1つ以上の有機溶媒を有する。一般に、水性共溶媒系の有機溶媒成分は、それがケトレダクターゼ酵素を完全には不活性化しないように選択される。適切な共溶媒系は、本明細書に記載するものなどの酵素活性アッセイを利用して、候補溶媒系中での対象となる規定された基質を用いて特定の操作されたケトレダクターゼ酵素の酵素活性を測定することによって、容易に特定することができる。
水性共溶媒系の有機溶媒成分は、その水性成分と混和性であって、単一の液相を生じさせる場合もあり、またはその水性成分と部分混和性もしくは不混和性であって、2つの液相を生じさせる場合もある。一般に、水性共溶媒系を利用するときには、有機溶媒に分散された水、またはその逆で、二相性になるように選択する。一般に、水性共溶媒系を利用するときには、水相から容易に分離することができる有機溶媒を選択することが望ましい。一般に、前記共溶媒系中の水の有機溶媒に対する比率は、代表的に、有機溶媒対水 約90:10から約10:90(v/v)の範囲、および有機溶媒対水 80:20と20:80(v/v)の間である。前記共溶媒系は、反応混合物に添加する前に前もって形成される場合もあり、または反応容器内でインサイチュで形成される場合もある。
水性溶媒(水または水性共溶媒系)は、pH緩衝されていても、緩衝されていなくてもよい。一般に、前記還元は、約10以下、通常は約5から約10の範囲のpHで行うことができる。一部の実施形態において、前記還元は、約9以下、通常は約5から約9の範囲のpHで行われる。一部の実施形態において、前記還元は、約8以下、多くの場合、約5から約8の範囲、および通常は約6から約8の範囲のpHで行われる。前記還元は、約7.8以下、または約7.5以下のpHで行われる場合もある。あるいは、前記還元は、中性pH、すなわち約7、で行われる場合がある。
前記還元反応の過程で、反応混合物のpHが変わることがある。反応の過程で酸または塩基を添加することにより、その反応混合物のpHを所望のpHでまたは所望のpH範囲内で維持することができる。あるいは、緩衝剤を含む水性溶媒を使用することによって、pHを制御することができる。所望のpH範囲を維持するために適する緩衝剤は、当該技術分野において公知であり、それらとしては、例えば、リン酸緩衝液、トリエタノールアミン緩衝液などが挙げられる。緩衝と酸または塩基添加とを併用してもよい。
グルコース/グルコースデヒドロゲナーゼ補因子再生系を用いる場合、反応式(1)で表されるようなグルコン酸の共生成(pKa=3.6)は、結果として生ずる水性グルコン酸を別の方法で中和しなければ、その反応混合物のpHを低下させる。反応混合物のpHは、備わっている緩衝能まで緩衝剤がグルコン酸を中和する標準的な緩衝技術によって、またはその変換の過程で並行して塩基を添加することによって、所望のレベルで維持することができる。緩衝と塩基添加とを併用してもよい。所望のpH範囲を維持するために適する緩衝剤は、上に記載されている。グルコン酸の中和に適する塩基は、有機塩基、例えばアミン、アルコキシドなど、および無機塩基、例えば水酸化物塩(例えば、NaOH)、炭酸塩(例えば、NaHCO3)、重炭酸塩(例えば、K2CO3)、塩基性リン酸塩(例えば、K2HPO4、Na3PO4)などである。前記変換の過程と並行した塩基の添加は、その反応混合物のpHをモニターしながら手作業で、またはより適便には、pHスタットのような自動滴定装置を使用することによって、行うことができる。プロセス制御のために、部分緩衝能と塩基添加とを併用することもできる。
ケトレダクターゼ触媒還元反応中に放出されるグルコン酸を中和するために塩基添加を用いる場合、pHを維持するために添加する塩基の量によってその変換の進行をモニターすることができる。代表的に、還元の過程で緩衝されていない反応混合物または部分緩衝反応混合物に添加される塩基は、水溶液で添加される。
一部の実施形態において、前記補因子再生系は、ギ酸デヒドロゲナーゼを含み得る。用語「ギ酸デヒドロゲナーゼ」および「FDH」は、二酸化炭素およびNADHまたはNADPHへのホルマートおよびNAD+またはNADP+の変換をそれぞれ触媒する、NAD+またはNADP+依存性酵素を指すために、本明細書では交換可能に用いている。本明細書に記載するケトレダクターゼ触媒還元反応における補因子再生系としての使用に適するギ酸デヒドロゲナーゼは、天然由来のギ酸デヒドロゲナーゼと、非天然由来ギ酸デヒドロゲナーゼの両方を含む。ギ酸デヒドロゲナーゼとしては、PCT公報2005/018579の配列番号69および71にそれぞれ対応するポリヌクレオチド配列によってコードされる、PCT公報WO 2005/018579の配列番号70(Pseudomonas種)および72(Candida boidinii)に対応するものが挙げられ、これらの開示は参照により本明細書に援用される。本明細書に記載する方法において用いられるギ酸デヒドロゲナーゼは、天然由来であろうと、または非天然由来であろうと、少なくとも約1μmol/分/mg、時として少なくとも約10μmol/分/mg、または少なくとも約102μmol/分/mg、約103μmol/分/mgまで、またはそれより高い活性を示すことができ、およびPCT公報WO 2005/018579の実施例4に記載されているアッセイで活性について容易にスクリーニングすることができる。
本明細書において用いる場合、用語「ホルマート」は、ギ酸アニオン(HCO2 −)、ギ酸(HCO2H)、およびこれらの混合物を指す。ホルマートは、塩の形態、代表的にアルカリまたはアンモニウム塩(例えば、HCO2Na、KHCO2NH4など)の形態で、ギ酸、代表的にギ酸水溶液、の形態で、またはそれらの混合物で供給することができる。ギ酸は、穏やかな酸である。そのpKa(水中で、pKa=3.7)の数pH単位以内の水溶液中では、ホルマートは、平衡濃度でHCO2 −とHCO2Hの両方として存在する。約pH4より高いpH値では、ホルマートは、主としてHCO2 −として存在する。ホルマートをギ酸として供給する場合、代表的に、塩基の添加によってその反応混合物を緩衝してまたはより低酸性にして、代表的に約pH5以上の、所望のpHを生じさせる。ギ酸の中和に適する塩基としては、有機塩基、例えばアミン、アルコキシドなど、および無機塩基、例えば水酸化物塩(例えば、NaOH)、炭酸塩(例えば、NaHCO3)、重炭酸塩(例えば、K2CO3)、塩基性リン酸塩(例えば、K2HPO4、Na3PO4)などが挙げられるが、これらに限定されない。
ホルマートが主としてHCO2 −として存在する約pH5より高いpH値については、下の反応式(2)によって、ホルマートによるNAD+またはNADP+のギ酸デヒドロゲナーゼ触媒還元が説明される。
ホルマートおよびギ酸デヒドロゲナーゼを補因子再生系として用いる場合、備わっている緩衝能まで緩衝剤がプロトンを放出する標準的な緩衝技術によって、またはその変換の過程と並行して酸を添加することによって、その反応混合物のpHを所望のレベルで維持することができる。pHを維持するためにその反応の過程で添加される適する酸としては、有機酸、例えばカルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸など、および鉱酸、例えば、ハロゲン化水素酸(例えば、塩化水素酸)、硫酸、リン酸など、酸性塩、例えば二水素リン酸塩(例えば、KH
2PO
4)、重硫酸塩(例えば、NaHSO
4)などが挙げられる。一部の実施形態は、ギ酸を利用し、それによって、その溶液のホルマート濃度とpHの両方を維持する。
ホルマート/ギ酸デヒドロゲナーゼ補因子再生系を使用する還元反応中にpHを維持するために酸添加を用いる場合、そのpHを維持するために添加する酸の量によって、その変換の進行をモニターすることができる。代表的に、変換の過程で緩衝されていない反応混合物または部分緩衝反応混合物に添加される酸は、水溶液で添加される。
用語「第二級アルコールデヒドロゲナーゼ」および「sADH」は、ケトンおよびNADHまたはNADPHへの第二級アルコールおよびNAD+またはNADP+の変換をそれぞれ触媒する、NAD+またはNADP+依存性酵素を指すために、本明細書では交換可能に用いている。下の反応式(3)は、イソプロパノールによって例証される第二級アルコールによるNAD+またはNADP+の還元を説明する。
本明細書に記載するケトレダクターゼ触媒還元反応において補因子再生系としての使用に適する第二級アルコールデヒドロゲナーゼは、天然由来第二級アルコールデヒドロゲナーゼと、非天然由来第二級アルコールデヒドロゲナーゼの両方を含む。天然由来第二級アルコールデヒドロゲナーゼとしては、Thermoanerobium brockii、Rhodococcus etythropolis、Lactobacillus kefir、およびLactobacillus brevisからの公知アルコールデヒドロゲナーゼが挙げられ、そして非天然由来第二級アルコールデヒドロゲナーゼとしては、それらから誘導された操作されたアルコールデヒドロゲナーゼが挙げられる。本明細書に記載する方法において用いられる第二級アルコールデヒドロゲナーゼは、天然由来であろうと、または非天然由来であろうと、少なくとも約1μmol/分/mg、時として少なくとも約10μmol/分/mg、または少なくとも約10
2μmol/分/mg、約10
3μmol/分/mgまで、またはそれより高い活性を示すことができる。
適する第二級アルコールとしては、低級第二級アルコールおよびアリール−アルキルカルビノールが挙げられる。低級第二級アルコールの例としては、イソプロパノール、2−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノールなどが挙げられる。1つの実施形態において、前記第二級アルコールは、イソプロパノールである。適するアリール−アルキルカルビノールとしては、非置換および置換1−アリールエタノールが挙げられる。
第二級アルコールおよび第二級アルコールデヒドロゲナーゼを補因子再生系として用いる場合、結果として生ずるNAD+またはNADP+は、その第二級アルコールデヒドロゲナーゼによるその第二級アルコールのケトンへの共役酸化によって還元される。一部の操作されたケトレダクターゼは、第二級アルコール還元体を脱水素する活性も有する。還元体として第二級アルコールを使用する一部の実施形態では、その操作されたケトレダクターゼとその第二アルコールケトレダクターゼが同じ酵素である。
補因子再生系を用いる本明細書に記載するケトレダクターゼ触媒還元反応の実施形態を行う場合、最初にその補因子の酸化形を供給してもよいし、還元形を供給してもよい。上で説明したように、補因子再生系は、酸化された補因子をその還元形に変換し、その後、それがケトレダクターゼ基質の還元に利用される。
一部の実施形態では、補因子再生系を使用しない。補因子再生系を使用せずに行われる還元反応については、補因子を還元形で反応混合物に添加する。
一部の実施形態において、宿主生物の全細胞を使用して前記プロセスを行う場合、その全細胞は、生得的に補因子を提供することができる。あるいは、または併せて、前記細胞は、生得的にまたは組換えにより、グルコースデヒドロゲナーゼを提供することができる。
本明細書に記載する立体選択的還元反応を行う場合、前記操作されたケトレダクターゼ酵素、および任意の補因子再生系を構成する任意の酵素は、精製された酵素の形態、それらの酵素をコードする遺伝子(単数もしくは複数)で形質転換された全細胞の形態、ならびに/またはそのような細胞の細胞抽出物および/もしくは溶解産物の形態で、その反応混合物に添加することができる。操作されたケトレダクターゼ酵素および任意の補因子再生酵素をコードする遺伝子(単数または複数)は、宿主細胞に別々に形質転換することができ、または一緒に同じ宿主細胞に形質転換することができる。例えば、一部の実施形態では、前記操作されたケトレダクターゼ酵素をコードする遺伝子(単数または複数)で1セットの宿主細胞を形質転換し、前記補因子再生酵素をコードする遺伝子(単数または複数)で別のセットを形質転換することができる。形質転換された細胞の両方のセットを、一緒に、全細胞の形態で、またはそれから誘導した溶解産物もしくは抽出物の形態で、反応混合物に用いることができる。他の実施形態では、前記操作されたケトレダクターゼ酵素と前記補因子再生酵素の両方をコードする遺伝子(単数または複数)で宿主細胞を形質転換することができる。
前記操作されたケトレダクターゼ酵素および/もしくは任意の補因子再生酵素をコードする遺伝子(単数もしくは複数)で形質転換された全細胞、またはそれらの細胞抽出物および/もしくは溶解産物は、固体(例えば、凍結乾燥されたもの、噴霧乾燥されたものなど)または半固体(例えば、粗製ペースト)をはじめとする様々な異なる形態で用いることができる。
前記細胞抽出物または細胞溶解産物は、沈殿(硫酸アンモニウム、ポリエチレンイミンまたは熱処理など)、続いて脱塩手順、その後凍結乾燥(例えば、限外濾過、および透析など)によって部分的に精製することができる。いずれの細胞調製物も、例えばグルタルアルデヒドなどの公知架橋剤を使用する架橋または固相への固定化(例えば、Eupergit Cなど)によって安定させることができる。
固体反応物(例えば、酵素、塩など)は、粉末(例えば、凍結乾燥されたもの、噴霧乾燥されたものなど)、溶液、乳濁液、懸濁液などをはじめとする様々な異なる形態で反応に供給することができる。前記反応物は、当業者に公知である方法および装置を用いて容易に凍結乾燥または噴霧乾燥させることができる。例えば、前記タンパク質溶液を−80℃で少量ずつ凍結させ、その後、予冷した凍結乾燥チャンバにそれを添加し、その後、真空を適用することができる。それらのサンプルから水を除去した後、代表的にその温度を2時間、4℃に上昇させ、その後、真空を解放し、凍結乾燥サンプルを回収する。
一般に、還元反応に使用される反応物の量は、所望される生成物の量によって、および付随して、利用されるケトレダクターゼ基質の量によって変わる。以下のガイドラインを用いて、使用するケトレダクターゼ、補因子および任意の補因子再生系の量を決定することができる。一般に、ケト基質は、約50mgから約5gのケトレダクターゼおよび約10mgから約150mgの補因子を使用して、約20から300グラム/リットルの濃度で利用することができる。所望の生産性レベルおよび生産規模に合わせるためにこれらの量を変える方法は、当業者には容易にわかるであろう。任意の補因子再生系の適切な量は、用いる補因子および/またはケトレダクターゼの量に基づき慣用的実験によって容易に決定することができる。一般に、還元体(例えば、グルコース、ホルマート、イソプロパノール)をケトレダクターゼ基質の等モルレベルより高いレベルで用いて、そのケトレダクターゼ基質の本質的に完全なまたはほぼ完全な変換を達成する。
反応物の添加順序は、重要でない。反応物を一緒に溶媒(例えば、単相溶媒、二相水性共溶媒系など)に添加してもよいし、あるいは反応物の一部を別々に、および一部を異なる時点で一緒に添加してもよい。例えば、補因子再生系、補因子、ケトレダクターゼ、およびケトレダクターゼ基質を最初に溶媒に添加してもよい。
水性共溶媒系を使用する際の混合効率改善のために、補因子再生系、ケトレダクターゼ、および補因子を最初に水相に添加して混合する。その後、有機相を添加して混合し、その後、ケトレダクターゼ基質を添加することができる。あるいは、水相に添加する前に、ケトレダクターゼ基質を有機相に予め混合することができる。
本明細書に記載するケトレダクターゼ触媒還元反応を行うために適する条件は、操作されたケトレダクターゼ酵素と基質とを実験pHおよび温度で接触させ、例えば本明細書に提供する実施例において説明する方法を用いて、生成物を検出することを含む(しかし、これらに限定されない)慣用的な実験によって、容易に最適化することができる、多種多様な条件を含む。
前記ケトレダクターゼ触媒還元は、代表的に、約15℃から約75℃の範囲の温度で行われる。一部の実施形態について、前記反応は、約20℃から約55℃の範囲の温度で行われる。さらに他の実施形態では、約20℃から約45℃の範囲の温度で行われる。前記反応は、周囲条件下で行われる場合もある。
一般に、前記還元反応を本質的に完了またはほぼ完了するまで進行させ、基質の還元を達成する。基質および/または生成物を検出することによる公知の方法を用いて、基質の生成物への還元をモニターすることができる。適する方法としては、ガスクロマトグラフィー、HPLCなどが挙げられる。前記反応混合物において生成されるアルコール還元生成物の変換収率は、一般に約50%より高く、約60%より高い場合もあり、約70%より高い場合もあり、約80%より高い場合もあり、約90%より高い場合もあり、および多くの場合、約97%より高い。
本開示の各種の特徴および実施形態は、例証的であり、限定するものではない、次の代表的な実施例で説明する。
次の説明において、グルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)を使用する場合は必ず、Julich Chiral Solutions,Julich,Germanyから入手できるGDH CDX901である。
(実施例1)
野生型ケトレダクターゼ遺伝子獲得および発現ベクターの構築
参照により本明細書に組入れられている米国特許仮出願番号第60/848,950号およびWO2008042876の実施例1に記載された、ケトレダクターゼの報告されたアミノ酸配列およびコドン最適化アルゴリズムに基づいて、E.coli中での発現のためにケトレダクターゼ(KRED)コード遺伝子を設計した。遺伝子は、42ヌクレオチドで構成されたオリゴヌクレオチドを使用して合成し、lacプロモータの制御下で発現ベクターpCK110900(米国特許出願公開第20060195947号の図3として示されている)中にクローニングした。発現ベクターは、P15a複製起点およびクロラムフェニコール耐性遺伝子も含有していた。得られたプラスミドは標準方法を使用してE.coli W3110に形質転換した。コドン最適化遺伝子およびコード化ポリペプチドも表3に示す。野生型ケトレダクターゼの活性は、米国特許仮出願番号第60/848,950号に記載されているように確認した。
本開示の改変ケトレダクターゼをコードするポリヌクレオチドは、E.coli W3110での発現のためにベクターpCK110900内に同様にクローニングした。
(実施例2)
ケトレダクターゼ粉末の生成:振とうフラスコ手順
対象のケトレダクターゼ遺伝子を持つプラスミドを含有するE.coliの単一の菌コロニーを、30μg/mLクロラムフェニコールおよび1%グルコースを含有するLB培地50mLに接種した。細胞を、30℃のインキュベータにおいて250rpmで振とうしながら、一晩(少なくとも16時間)増殖させた。培養物を1lフラスコ内でTB培地250mL(12g/Lバクトトリプトン、24g/L酵母抽出物、4mL/Lグリセロール、65mMリン酸カリウム、pH7.0、1mM MgSO4、30μg/mLクロラムフェニコール)に600nmの吸光度(OD600)0.2まで希釈し、30℃で増殖した。培養物のOD600が0.6〜0.8であるとき、ケトレダクターゼ遺伝子の発現は1mM IPTGによって誘導され、一晩(少なくとも16時間)インキュベートされた。細胞を遠心分離(5000rpm、15分、4℃)によって収集して、上清は廃棄した。細胞ペレットを、等量の100mM冷(4℃)トリエタノールアミン(塩化物)緩衝液、pH7.0(ADH−LKおよびADH−LBならびにそれに由来した改変ケトレダクターゼの場合、2mM MgSO4を含む)で再懸濁し、遠心分離により上記のように収集した。洗浄した細胞を2倍量の冷トリエタノールアミン(塩化物)緩衝液に再懸濁し、4℃に維持しながらフレンチプレスに12000psiで2回通した。細胞片を遠心分離(9000rpm、45分、4℃)によって除去した。透明溶解液上清を収集して、−20℃で貯蔵した。凍結した透明溶解液の凍結乾燥により、粗ケトレダクターゼ酵素の乾燥粉末を得た。
(実施例3)
ケトレダクターゼの生成:発酵手順
通気撹拌15L発酵槽で、0.88g/L硫酸アンモニウム、0.98g/Lクエン酸ナトリウム;12.5g/Lリン酸水素二カリウム三水和物、6.25g/Lリン酸二水素カリウム、6.2g/LTastone−154酵母抽出物、0.083g/Lクエン酸第二鉄アンモニウム、ならびに2g/L塩化カルシウム二水和物、2.2g/L硫酸亜鉛七水和物、0.5g/L硫酸マンガン一水和物、1g/L硫酸第一銅七水和物、0.1g/Lモリブデン酸アンモニウム四水和物および0.02g/L四ホウ酸ナトリウム十水和物を含有する8.3mL/L微量元素溶液を含有する成長培地6.0Lの温度を30℃とした。発酵槽に、対象のケトレダクターゼ遺伝子を持つプラスミドを含有し、実施例3に記載するように振とうフラスコ内で0.5〜2.0の開始OD600まで増殖させた、E.coli W3110の指数後期培養物を接種した。発酵槽を500〜1500rpmで撹拌し、空気を発酵容器に1.0〜15.0L/分にて供給して溶解酸素レベルを30%飽和またはそれ以上に維持した。20%v/v水酸化アンモニウムの添加により、培養物のpHを7.0に制御した。500g/Lセレロース、12g/L塩化アンモニウムおよび10.4g/L硫酸マグネシウム七水和物を含有する供給溶液の添加により、培養物の増殖を維持した。培養物はOD600が50に達した後、イソプロピル−b−D−チオガラクトシド(IPTG)の添加により、ケトレダクターゼの発現を最終濃度1mMまで誘導した。培養物をさらに14時間増殖させた。次に培養物を4℃まで冷却して、収集するまで4℃に維持した。細胞を、4℃でSorval RC12BP遠心分離機において5000Gで40分間遠心分離して、収集した。収集した細胞は次の下流回収プロセスで直接使用するか、またはそのように使用するまで4℃にて貯蔵した。
細胞ペレットを、湿潤細胞ペーストの各量に対して2倍量の100mMトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液、pH6.8に4℃で再懸濁した。12000psigの圧力を使用して2ステージ・ホモジナイズ・バルブ・アセンブリを装着したホモジナイザに懸濁液を通過させることによって、細胞内ケトレダクターゼを細胞から放出させた。破壊直後に、細胞ホモジネートを4℃まで冷却した。10%w/vポリエチレンイミン溶液、pH7.2を溶解液に最終濃度0.5%w/vまで添加して、30分間撹拌した。得られた懸濁物を、標準実験用遠心分離機において5000Gで30分間遠心分離にして、清澄にした。透明上清をデカンテーションして、分子量カットオフが30Kdのセルロース限外濾過膜を使用して10倍に濃縮した。最終濃縮物を浅型コンテナに分配して、−20℃で凍結し、凍結乾燥し、粉末とした。ケトレダクターゼ粉末は−80℃で貯蔵した。
(実施例4)
2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンの(S)−1−[2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル]−エタノールへの変換およびエナンチオマー過剰率を決定する分析方法
2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンの還元およびアルコール生成物のキラル純度は、逆相キラルHPLC(4.6×150mm Chiralpak AD−RHカラム(ガードカートリッジなし);0.8mL/分にて50:50 ACN/H2O;25oC;次の保持時間による254nmにおける検出:(S)−アルコール5.77分;(R)−アルコール6.19分;ケトン7.49分)または順相キラルHPLC(4.6×250mm Chiralpak ADカラム(ガードカートリッジなし);室温で2.5mL/分にて2:98 IPA/ヘキサン(調節せず);次の保持時間による220nmにおける検出:(S)−アルコール4.72分;(R)−アルコール5.30分;ケトン2.03分)によって決定した。
または、次のガスクロマトグラフィー分析方法を使用した:50℃/分での100℃(1分)〜200℃(4分)の温度プログラムによるHP−5カラム(30m×0.25mm)を使用するアキラル方法(保持時間は、ケトンで4.33分、アルコールで4.70分であった)および165℃等温にてベータシクロデキストリン(DM)カラム(30m×0.25mm)を使用するキラル方法(保持時間は、ケトンで3.42分、R−異性体で5.92分、およびS−異性体で6.25分であった)。
(実施例5)
2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンの還元についての野生型ケトレダクターゼの評価
実施例1の表3に記載したKREDを、化学量論的NADHまたはNADPHを補因子として使用してスクリーニングした。96ウェル深型プレートの各ウェルに、KRED 5〜10mg、100mM pH7.0トリエタノールアミン(塩化物)緩衝液500μL中のNAD(P)H20mgおよび基質15μLを添加した(基質約40g/L;補因子により変換は約25に制限)。プレートを密封して、6時間振とうした。EtOAc1mLを添加して、反応を停止した。生成物の変換および立体純度を実施例4に記載するようにアッセイした。
これらの条件下で、YDL、YGL、GRE、ADH−RE、ADH−SB、ADH−SC、ADH−HL、LDH−LL、ADH−CP、ADH−CB、およびDR−LBは、NADPHまたはNADHのどちらでも検出可能な変換は見られなかったのに対して、ADH−LB、およびYPRでは<0.5%の変換が見られた。ADH−LKは、基質の<1%をキラルアルコールに変換した。
この実施例は、野生型ケトレダクターゼが2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンに対して、有するとしてもごくわずかな活性しか有さないことを示している。
(実施例6)
2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンの還元についてのADH−LK変異体の評価
2007年8月24日に出願された米国特許仮出願番号第60/957,974号および2008年8月24日に出願された米国特許仮出願番号第12/197,286号に記載されているように産生された複数のADH−LK変異体は、実施例5に記載された条件下で評価したとき、表4に挙げるように基質の>0.5%をキラルアルコールに変換した。
本実施例は、190位のチロシン残基がフェニルアラニン、プロリン、システインまたはアラニンに変更されたADH−LK変異体が2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを対応するS−アルコールに還元したことを示す。
(実施例7)
2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンを還元する酵素を同定するための、高スループットNADPH蛍光プレスクリーン
定方向進化によって得られ、進化したケトレダクターゼ遺伝子を含有するプラスミドライブラリをE.coli W3110に形質転換して、1%グルコースおよび30μg/mLクロラムフェニコール(CAM)を含有するルリア−ベルターニ(LB)寒天培地で培養した。30℃にて少なくとも16時間のインキュベーションの後、Q−bot(登録商標)ロボット・コロニー・ピッカー(Genetix USA,Inc.,Beaverton,OR)を使用して、TB培地180μL、1%グルコースおよび30μg/mLクロラムフェニコール(CAM)を含有する96ウェル浅型ウェル・マイクロタイター・プレートにコロニーをピッキングした。細胞を、200rpmで振とうしながら30℃にて一晩増殖した。次に、この培養物5μLを、TB培地380μL、1mM MgSO4および30μg/mL CAMを含有する96ウェル深型ウェルプレートに移した。30℃にて250rpmで振とうしながらの2.5〜3時間にわたる深型ウェルプレートでのインキュベーションの後、イソプロピルチオガラクトシド(IPTG)によって細胞培養物による組み換え遺伝子発現を最終濃度1mMまで誘導した。次に、プレートを250rpmで振とうしながら30℃にて15〜17時間インキュベートした。
細胞を遠心分離によってペレット化して、溶解緩衝液300μLに懸濁させ、室温にて少なくとも1時間振とうすることによって溶解させた。溶解緩衝液は、100mMトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液、pH7.0〜7.2、1mg/mLリゾチームおよび750μg/mLポリミキシンBサルフェートを含有していた。次にプレートを遠心分離機で400RPMにて20分間、4℃で回転させ、透明上清(溶解液)を蛍光アッセイで分析した。
96ウェル黒色マイクロタイタープレートで、各溶解液20μl(40〜50℃にて0〜24時間前処理;必要な場合、100mMトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液、pH7.0、1mM MgSO4で希釈)を100mMトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液、pH7.0、1mM MgSO4、0.2g/L NADPH、100〜600mMグルコース、600〜900mMグルコン酸ナトリウムおよび0.2g/L 2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンより成るアッセイ混合物180μlに添加して、Flexstation(Molecular Devices,USA)で、330nmでの励起後に445nmでのNADPHの蛍光の低下を追跡することによって、反応の進行を測定した。
本実施例は、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンの還元率を改良したKRED変異体を同定するために使用された方法を説明している。
(実施例8)
ADH−LKに由来する改変ケトレダクターゼによる2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンの還元
2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンの(S)−1−[2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル]−エタノールへの還元のための改良ADH−LK変異体を、小規模な化学反応で分析した。PTFEコート磁気撹拌棒および要求に応じて塩基を容器へ供給管を介してpH制御によって添加するための自動滴定装置に連結されたpH電極を装備した100mL3口容器に、25℃の100mMトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液(pH7)30mL、2mM MgSO4)、下の表に記載するような配列番号を持つKRED200mg、GDH50mg、NADP−Na15mg、グルコース3.13g、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノン(200g/L)6gを注入した。自動滴定装置は、4N NaOHの添加によってpHを7に維持し、このことを継続的に記録した。反応の進行は、塩基の率および累積添加量ならびに実施例4の方法による酢酸エチルでの抽出および分析のための反応混合物の定期的サンプリングによって監視した。
表5に、ケトレダクターゼに対応する配列番号、野生型ADH−LKからのアミノ酸変異の数および2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンから(S)−1−[2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロフェニル]−エタノールへの変換を示す。S−アルコールの立体純度は常に>99.9%であった。
本実施例は、野生型ケトレダクターゼADH−LKに由来する改変ケトレダクターゼにより、ADH−LKと比較して改良された活性が与えられることを示している。
(実施例9)
ADH−LBに由来する改変ケトレダクターゼによる2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンの還元
2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンの(S)−1−[2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロフェニル]−エタノールへの還元のための改良ADH−LB変異体を、実施例8でADH−LK変異体について記載したような小規模な化学反応で分析した。表6に、ケトレダクターゼに対応する配列番号、野生型ADH−LKからのアミノ酸変異の数および2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンから(S)−1−[2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロフェニル]−エタノールへの変換を示す。S−アルコールの立体純度は常に>99.9%であった。
本実施例は、野生型ケトレダクターゼADH−LBに由来する改変ケトレダクターゼによっても、ADH−LBと比較して改良された活性が与えられることを示している。
(実施例10)
(S)−1−[2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロフェニル]−エタノールの調製規模での生成
Aceガラス機械式スターラ(75mm径テフロン(登録商標)製スターラブレード)と、要求に応じて塩基を送達管を介して容器へpH制御によって添加するための自動滴定装置に連結されたpH電極とを装備した、500mLジャケット付き3口丸底フラスコに、水(120mL)、トリエタノールアミン(1.8g)および次に塩酸を添加してpHを7.0に調整した。硫酸マグネシウムを1M溶液(MgSO
4、120μL、0.12mmol、14.4mg)として添加した。フラスコのジャケット内に加熱流体を循環させて溶液を30℃まで加熱した。グルコース(20g)に続いて、Na−NADP(120mg)、GDH(0.50g)および配列番号38を有するKRED(0.50g)を添加した。送達管を通じての4N NaOHの添加により、pHスタットがpH7.0±0.1を維持するように設定した。2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノン(50g)を添加して反応を開始させた。酵素由来の物質を除去するために、電極を定期的にすすぐ必要があった。反応が進行するにつれて、さらなるグルコースを数回に分けて添加した:104分に10g(4N NaOH17.5mLを添加した後)、275分に5g(4N NaOH35.2mLを添加した後)、379分に5g(4N NaOH42mLを添加した後)、および488分に8g(4N NaOH47mLを添加した後)。反応は24時間後に停止させた。次にヘプタン(150mL)を添加して、混合物を40℃にて45分間加熱した。30℃に冷却した後、得られた混合物を分液漏斗に注入すると、下部の水層の大半が排出された。上層のヘプタンエマルジョンは真空下、セライトパッドを通して濾過した(350mL、85mm径粗目フィルタ)。フィルタをヘプタン(150mL)で洗浄して、濾液を分液漏斗に移し、2相を分離した。ヘプタン相を回転蒸発器で濃縮して(〜50℃、〜150mmHg、40mmHgまで上昇)、(S)−1−[2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロフェニル]−エタノールを油(47.8g、94%)として得たが、これを静置すると結晶化した。
(実施例11)
ADH−LKに由来する改変ケトレダクターゼによる2’,6’−置換アセトフェノンの還元
2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンの(S)−1−[2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロフェニル]−エタノールへの還元のために改良された野生型ADH−LKおよびADH−LK変異体を、2つの他の2’,6’−置換アセトフェノンに対する活性について試験した。100mMトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液5mL(pH7、2mM MgSO
4)、配列番号10を有するKRED33mg、GDH8mg、NADP−Na3mgおよびグルコース330mgの溶液を調整した。この溶液1mLを25℃の1mMトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液、pH7、0.3mLおよび2’,6’−置換アセトフェノン20mgで処理した。反応サンプル(24時間)を実施例5の方法で分析した。
表7に、ADH−LKおよび配列番号10を持つADH−K変異体による、2つの2’,6’−置換アセトフェノンの変換および得られたキラルアルコールのエナンチオマー純度を示す。
本実施例は、Y190P変異を含有するADH−LK変異体が2’,6’−置換アセトフェノンに改良された活性をもたらし、対応する2’,6’−置換(S)−1−フェネタノールを与えることを示す。
(実施例12)
ADH−LKおよびY190の変異を含有するADH−LKに由来した改変ケトレダクターゼによる非置換アセトフェノンの還元
実施例7に記載したように調製した、ウェル当り細胞溶解液100μLを含有する96ウェルプレートの各プレートに:100mMトリエタノールアミン(塩化物)緩衝液pH7.0中の7mM Na−NADP
+50μL、イソプロパノール300μL、およびTHF中の100mg/mLのアセトフェノン50μLを添加した。プレートを密封して、オービタルシェーカーで850rpm、室温にて24時間撹拌した。メチルt−ブチルエーテル(MTBE)1mLを各ウェルに添加して、プレートを密封し、次に850rpm、室温にて10分間振とうした。プレートを4,000rpm(3220xg)で2分間遠心分離にかけて相を分離し、各ウェルの有機相50μLを、MTBE150μLを含有する浅型ウェルプレートのウェルに移した。プレートを密封して、順相HPLC(OD−Hガードカラムを装備したDaicel Chiralcel OD−Hカラム(4.6×250mm);注入2.5μL;移動相:95:5v/vヘプタン−IPA;流速:1.5mL分−1;カラム温度:40℃;波長:215nm)によって分析した。保持時間:アセトフェノン:3.5分;(R)−1−フェニルエタノール:5.3分;(S)−1−フェニルエタノール:5.8分。
表8は、ADH−LKおよびADH−LK変異体によるアセトフェノンの変換および得られたキラルアルコールの立体異性純度を示す。
本実施例は、野生型Lactobacillusケトレダクターゼがアセトフェノンに対してR−選択性であり、それに由来する本発明の改変ケトレダクターゼがアセトフェノンに対してS−選択性であることを示す。
各種の具体的な実施形態が例証および説明されたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく各種の変更を行えることが認識されるであろう。
本願で引用されるすべての刊行物、特許、特許出願および他の文書は、各刊行物、特許、特許出願および他の文書それぞれがあらゆる目的のために参照により組入れられるように個別に指示されたのと同じ程度まで、あらゆる目的でその全体が参照により本明細書に組入れられている。