JP2010534122A

JP2010534122A - 中空糸膜糸折れ防止機能を有する中空糸膜モジュール

Info

Publication number: JP2010534122A
Application number: JP2010517256A
Authority: JP
Inventors: リアンガングチェン，; マンチェン，; キングチェン，
Original assignee: ソシュウリトリーピューリファイイングテクノロジーシーオー．エルティーディー．
Priority date: 2007-07-27
Filing date: 2008-05-15
Publication date: 2010-11-04
Also published as: EP2181758B1; US8246827B2; EP2181758A4; US20100206805A1; CN201098607Y; WO2009015566A1; EP2181758A1

Abstract

【課題】
中空糸膜糸と固定材との結合部での折れを有効に防止できる新規な中空糸膜モジュールを提供する。
【解決手段】
中空糸膜糸（１）、保護膜（２）、及び固定材（３）を備える中空糸膜モジュールであって、前記保護膜（２）は、中空糸膜糸（１）の端部（５）付近の外部に覆われ、その一部が固定材（３）の中に固定され、余分が固定材（３）から露出していることを特徴とする。
【選択図】図１

Description

本発明は、フィルターデバイスに関し、具体的には、中空糸膜糸折れ防止機能を有する中空糸膜モジュールに関し、さらに詳しくは、当該中空糸膜糸折れ防止機能を有する中空糸膜モジュールを備えるフィルターに関する。

中空糸膜は水処理、バイオセパレーション、空気ろ過などに広く使用されている。中空糸膜モジュールの典型的な構造形態は、束ねた中空糸膜を耐圧ケーシングに挿入して、膜束の端部（エンドヘッド）を固定し、又は膜糸の端部を固定材の端部に直接固定したものである。このように膜束をケーシングに直接挿入する形態および膜糸の端部を端部に直接固定する形態では、糸膜の結びつけや糸乱れが生じやすく、これにより透過流束の減少や膜モジュールの寿命の短縮が招かれる。

中空糸膜の膜糸は膜モジュールに実装される時、その一端または両端が膜モジュールの端部に固定される。膜モジュールが作動する時、中空糸膜糸と固定材との結合部が折れやすい。従来、この問題を避けるために、結合部に軟質ゴムを注入して糸折れを防止することもあるが、軟質ゴムが脱落し、中空糸膜糸と固定材との結合部全体が折れるおそれがある。

そこで、直接的に固定される膜モジュールの改良が行われている。膜束の表面に綱状の保護層を設けることや、仕切板で膜を複数の束に分けることは、いずれも膜をある程度保護できるが、やはり膜束に傷を付けやすく、水流の分配と生成された水の収集もうまくできず、膜糸の糸折れを招くことが多く、ろ過効率が低い。特に、膜モジュールの直径と長さが長くなる場合は、問題がより厳しくなる。

今まで、本分野においては、中空糸膜糸と固定材との結合部での折れを有効に防止できる中空糸膜モジュールが存在していない。
それで、本分野においては、中空糸膜糸と固定材との結合部での折れを有効に防止できる中空糸膜モジュールが切望されている。

本発明は、中空糸膜糸と固定材との結合部での折れを有効に防止できる新規な中空糸膜モジュールを提供することで、従来技術にある問題点を解決した。

本発明に係る中空糸膜モジュールは、中空糸膜糸、保護膜、及び固定材を備える中空糸膜モジュールであって、前記保護膜は、中空糸膜糸の端部付近の外部に覆われ、その一部が固定材の中に固定され、余分が固定材から露出していることを特徴としている。

また、本発明では、前述の保護膜は前述の中空糸膜糸の外部に外挿（カバー）され、一つの保護膜カバーには一本または複数本の中空糸膜糸が装着されることが好ましい。
さらに、本発明では、前述の保護膜カバーは、内面が前述の中空糸膜糸の外面に密着し、また、固定材から露出している一端の端部がベルマウス状になっていても良い。

また、本発明では、前述の保護膜カバーの断面の形状は、単一の円形、三角形、楕円形、四角形又は他の多辺形、或いは複数の円形、三角形、楕円形、四角形又は他の多辺形の組み合わせであっても良い。

さらに、本発明では、前述の保護膜カバー内の中空糸膜糸は膜束を形成し、前述の膜束の端部は前述の端部の固定材の中に固定され、前述の中空糸膜糸の中間流路の端部のうちの少なくとも一端は水流が出入できるように開口されていることが好ましい。

また、本発明では、二本以上の膜束の端部が前述の端部の固定材の中に固定される場合、前述の膜束は互いに接続し、接続部で形成されるギャップは円形、楕円形、三角形または多辺形で、かつ透かし彫られる又は固定材で塞がれることが好ましい。

さらに、本発明では、前述の保護膜の材料は、プラスチック、プラスチックセメント及び不織布からなる群から選ばれ、前述の材料のショア硬さは1-90であることが好ましい。
また、本発明では、前述の保護膜の材料は、シリカゲル、ポリ塩化ビニル、クロロプレンゴム、ポリエチレン、ポリスチレン、弾性プラスチック、エチレンプロピレンジエンゴム及びポリウレタンからなる群から選ばれることが好ましい。

さらに、本発明の他の好ましい実施形態において、前述の保護膜と中空糸膜糸との間にはギャップがなく、前述の中空糸膜糸の端部の上部と前述の保護膜の上部は固定材の中に固定され、固定材の中に固定される中空糸膜糸同士は固定材によって仕切られることが好ましい。

また、本発明は、前述の中空糸膜糸折れ防止機能を有する中空糸膜モジュールを備えるフィルターを提供することができる。

本発明の主な利点は以下の通りである。
本発明に係る中空糸膜モジュールは、構造が合理的であり、中空糸膜糸の利用効率が高く、ろ過効率が高く、透過流束が大きく、寿命が長く、且つ単位コストが低いので、中空糸膜糸と固定材との結合部での糸折れを有効に防止し、中空糸膜糸の引張り強さを大幅に向上させることができる。

図１は、本発明の一つの実施形態に係る保護膜が中空糸膜糸に巻回された後、固定材の中に固定される場合の断面図である。図２は、本発明の他の実施形態に係る中空糸膜糸の膜束に保護膜が巻回された後の横断面図である。図３は、本発明の他の実施形態に係る中空糸膜糸の膜束が互いに接続して形成されるギャップは透かし彫られる場合の断面図である。図４は、本発明の他の実施形態に係る中空糸膜糸の膜束が互いに接続して形成されるギャップは固定材で塞がれる場合の断面図である。

本発明の発明者は幅広く深く研究した結果、保護膜を中空糸膜糸の外部に巻回或いは外挿させることにより、中空糸膜糸と固定材端面との結合部での糸折れを徹底的に防止し、中空糸膜糸の引張り強さを大幅に向上させることができることを見出した。上記の知見に基づき、本発明を完成させた。

本発明の一つは、中空糸膜糸１、保護膜２、及び固定材３を備える中空糸膜モジュールであって、前述の保護膜２は、中空糸膜糸１の端部５付近の外部に覆われ、その一部が固定材３の中に固定され、余分が固定材３から露出していることを特徴とする、中空糸膜糸折れ防止機能を有する中空糸膜モジュールを提供する。

本発明の一つの好ましい実施形態において、前述の保護膜２は前述の中空糸膜糸１の外部に外挿され、一つの保護膜２カバーには一本または複数本の中空糸膜糸１が装着される。

本発明の他の好ましい実施形態において、前述の保護膜２カバーは、内面が前述の中空糸膜糸１の外面に密着し、また、固定材３から露出している一端の端部がベルマウス状になっている。

本発明の他の好ましい実施形態において、前述の保護膜２カバーの断面の形状は、単一の円形、三角形、楕円形、四角形又は他の多辺形、或いは複数の円形、三角形、楕円形、四角形又は他の多辺形の組み合わせである。

本発明の他の好ましい実施形態において、前述の保護膜２カバー内の中空糸膜糸１は膜束を形成し、前述の膜束の端部は前述の端部５の固定材３の中に固定され、前述の中空糸膜糸１の中間流路の端部のうちの少なくとも一端は水流が出入できるように開口されている。

本発明の他の好ましい実施形態において、二本以上の膜束の端部が前述の端部５の固定材３の中に固定される場合、前述の膜束は互いに接続し、接続部で形成されるギャップは円形、楕円形、三角形または多辺形で、かつ透かし彫られる又は固定材で塞がれる。ギャップは透かし彫られる場合、水や空気を通過させるために用いられる。

本発明の他の好ましい実施形態において、前述の保護膜の材料は柔らかい。保護膜の材質は、プラスチック、プラスチックセメント、不織布などであってもよく、例えば、シリカゲル、ポリ塩化ビニル、クロロプレンゴム、ポリエチレン、ポリスチレン、弾性プラスチック、エチレンプロピレンジエンゴム及びポリウレタンなどである。保護膜は中空糸膜糸の外部に巻回されてもよく、予め所定の形状に製作されてから、中空糸膜糸の外部に外挿されてもよい。前述の材料のショア硬さは通常、1-90である。

本発明の他の好ましい実施形態において、各中空糸膜糸１の端部５付近の外部が保護膜２で覆われ、保護膜２と中空糸膜糸１との間にはギャップがない。中空糸膜糸１の端部５の上部と保護膜２の上部は固定材３の中に固定される。固定材３の中に固定される中空糸膜糸１同士は固定材３によって仕切られる。

本発明の他の好ましい実施形態において、二本または複数本の中空糸膜糸１が一つの膜束に束ねられ、膜束の外部が保護膜２で覆われ、中空糸膜糸１の端部５の部分と保護膜２の上部が固定材３の中に固定され、固定材３の中に固定され保護膜２で覆われていない中空糸膜糸１の上部同士は固定材３によって仕切られる。

本発明のもう一つは、前述の中空糸膜糸折れ防止機能を有する中空糸膜モジュールを備えるフィルターを提供する。
以下、図面によって、さらに本発明を説明するが、これらは本発明を説明するために用いるもので、発明の範囲の制限にはならないと理解されるものである。

図１は本発明の一つの実施形態に係る保護膜が中空糸膜糸に巻回された後、固定材の中に固定される中空糸膜モジュールの断面図である。図１に示すように、中空糸膜モジュールは、中空糸膜糸１と、中空糸膜糸１の端部５付近の外部に巻回した保護膜２とを備え、前述の保護膜２は、その一部が固定材３の中に固定され、余分が固定材３から露出しており、固定材の端面４を境界とする。保護膜２と中空糸膜糸１との間にはギャップがない。固定材３の中に固定される中空糸膜糸１同士は固定材３によって仕切られる。

図２は本発明の他の実施形態に係る中空糸膜糸の膜束に保護膜が巻回された後の横断面図である。図２に示すように、保護膜は、内面が中空糸膜糸の外面に密着し、また、固定材から露出している一端の端部がベルマウス状になっている。

図３は本発明の他の実施形態に係る中空糸膜糸の膜束が互いに接続して形成されるギャップは透かし彫られる場合の断面図である。図３に示すように、前述のギャップは完全に透かし彫られて、水や空気を通過させるために用いられる。

図４は本発明の他の実施形態に係る中空糸膜糸の膜束が互いに接続して形成されるギャップは固定材で塞がれる場合の断面図である。図4に示すように、前述のギャップは固定材で完全に塞がれて、水や空気を通過させるために用いることができない。

はっきりと理解されるために、本発明を詳細に説明したが、この分野の技術者は、明細書を読み終わった後、本発明の精神と実質的な前提から離れることなく各種の修正や変更をすることができ、それらの修正や変更はすべて本発明の請求の範囲に含まれると理解されるべきである。

１中空糸膜糸
２保護膜
３固定材
４端面
５端部

Claims

中空糸膜糸（１）、保護膜（２）、及び固定材（３）を備える中空糸膜モジュールであって、前記保護膜（２）は、中空糸膜糸（１）の端部（５）付近の外部に覆われ、その一部が固定材（３）の中に固定され、余分が固定材（３）から露出していることを特徴とする、中空糸膜糸折れ防止機能を有する中空糸膜モジュール。
前記保護膜は前述の中空糸膜糸の外部に外挿され、一つの保護膜カバーには一本または複数本の中空糸膜糸が装着されることを特徴とする、請求項１に記載の中空糸膜モジュール。
前記保護膜カバーは、内面が前述の中空糸膜糸の外面に密着し、また、固定材から露出している一端の端部がベルマウス状になっていることを特徴とする、請求項２に記載の中空糸膜モジュール。
前記保護膜カバーの断面の形状は、単一の円形、三角形、楕円形、四角形又は他の多辺形、或いは複数の円形、三角形、楕円形、四角形又は他の多辺形の組み合わせであることを特徴とする、請求項２または３に記載の中空糸膜モジュール。
前記保護膜カバー内の中空糸膜糸は膜束を形成し、前記膜束の端部は前記端部の固定材の中に固定され、前記中空糸膜糸の中間流路の端部のうちの少なくとも一端は水流が出入できるように開口されていることを特徴とする、請求項４に記載の中空糸膜モジュール。
二本以上の膜束の端部が前記端部の固定材の中に固定される場合、前記膜束は互いに接続し、接続部で形成されるギャップは円形、楕円形、三角形または多辺形で、かつ透かし彫られる又は固定材で塞がれることを特徴とする、請求項５に記載の中空糸膜モジュール。
前記保護膜の材料は、プラスチック、プラスチックセメント及び不織布からなる群から選ばれ、前記材料のショア硬さは1-90であることを特徴とする、請求項１〜３のいずれかに記載の中空糸膜モジュール。
前記保護膜の材料は、シリカゲル、ポリ塩化ビニル、クロロプレンゴム、ポリエチレン、ポリスチレン、弾性プラスチック、エチレンプロピレンジエンゴム及びポリウレタンからなる群から選ばれることを特徴とする、請求項７に記載の中空糸膜モジュール。
前記保護膜と中空糸膜糸との間にはギャップがなく、前記中空糸膜糸の端部の上部と保護膜の上部は固定材の中に固定され、固定材の中に固定される中空糸膜糸同士は固定材によって仕切られることを特徴とする、請求項２に記載の中空糸膜モジュール。
請求項１〜９のいずれかに記載の中空糸膜モジュールを備えるフィルター。