本発明の好適な実施形態は、添付図面と結び付けて後述する下記の詳細な説明から一層明らかになる。
以下、添付図面に基づき、本発明の実施形態を詳述する。しかしながら、本発明は後述する実施形態に限定されるものではなく、相異なる種々の形態で実現可能であり、これらの実施形態は単に本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を持った者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。図中の同一符号は同一要素を示す。
図1は、本発明の一実施形態によるプラズマエッチング装置の概念図であり、図2は、本発明の一実施形態による下チャンバー部を示す斜視図であり、図3は、本発明の一実施形態による上チャンバー部を示す斜視図であり、図4及び図5は、本発明の一実施形態の変形例によるプラズマエッチング装置の概念図である。
図1から図5を参照すれば、この実施形態によるプラズマエッチング装置は、チャンバー100と、チャンバー100の内部を反応空間Aと分離空間Dに仕切るシールド部200と、前記シールド部200の内側の前記反応空間Aに設けられた遮蔽部300と、前記シールド部200の外側の前記分離空間Dに設けられたプラズマ生成部400と、前記遮蔽部300の下側に設けられた基板支持部500と、を備える。また、この実施形態によるプラズマエッチング装置は、遮蔽部300とプラズマ生成部400との間に設けられたファラデーシールド600を更に備える。前記遮蔽部300と基板支持部500により基板10の中心領域は遮蔽され、エッジ領域は露出される。
上述したチャンバー100は、下加熱手段112を有する下チャンバー部110と、上加熱手段122を有する上チャンバー部120と、を備える。
先ず、下チャンバー部110は、略六面体状の中空の下胴体111と、少なくとも下胴体111の側壁に設けられた下加熱手段112と、下胴体111の上壁に設けられた円形状の貫通孔113と、を備える。即ち、下胴体111は、四角形状の上面、底面及び4個の側壁を有する四角柱状に製作される。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、下胴体111は円筒状及び多面体状を呈することができ、各面の形状も多角形に製作可能である。下胴体111の内部の空き空間を通じて基板10を支持する基板支持部500が昇降する。下胴体111の一方の側には基板10の搬入及び搬出のためのゲート弁130と、チャンバー100の内部の不純物を排気するための排気部140と、が設けられる。ゲート弁130は、図1に示すように、下胴体111の側壁に位置する。そして、ゲート弁130を介して下チャンバー部110が他の工程を行うチャンバー(図示せず)に接続されることもできる。
下胴体111の少なくとも側壁の一部の領域にはチャンバー100を加熱するための下加熱手段112が設けられる。下加熱手段112は、図1に示すように、側壁内に位置する。これにより、下胴体111を加熱し、温度を制御して外部影響により下胴体111の内側の温度が急激に変化することを防止することができる。下加熱手段112として電気ヒータを使用することが好ましい。電気ヒータは、下胴体111の内部又は側部に設けられた複数の熱線112aと、前記熱線112aに電源を供給して発熱させる電源供給部112bと、を備える。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、下加熱手段112としてランプヒータを使用することもできる。このように、下胴体111の内部、即ち、胴体の側壁内部又は側部に加熱手段112を位置させて基板10の搬入段階から基板10のエッジ領域を集中的に加熱することができる。これにより、基板エッジ領域のエッチング時における反応性を向上させることができる。更に、基板10のエッジ領域に金属膜が形成された場合、基板エッジ領域の加熱を通じて金属膜と反応ガスとの間のエッチング反応を向上させ、エッチング反応により発生するエッチング反応部産物が再び堆積されることなく容易にポンピング排出できてプラズマ工程により金属膜を容易に除去することが可能になる。下加熱手段112は、下胴体111の上壁及び/又は下壁にも設けられる。
下胴体111の上壁に設けられた貫通孔113の直径は基板10の直径よりも大きなことが好ましい。これにより、基板支持部500が貫通孔130を介して下胴体111の外側に昇降することができる。
次いで、上チャンバー部120は、略六面体状の上胴体121と、上胴体121に設けられた上加熱手段122と、上胴体121に設けられた凹部123と、を備える。
上胴体121の形状はこれに限定されるものではなく、下チャンバー部110の下胴体111と類似する形状に製作される。好ましくは、上胴体121は、下胴体111の貫通孔領域を覆う形状に製作される。即ち、上胴体121の底面が下胴体111の上面に密着される。
前記上胴体121に設けられた凹部123は、下胴体111の貫通孔113と連通する。このために、凹部123は、図1及び図3に示すように、上胴体121の下壁に開口が設けられ、上壁に向かって凹んだ形状に製作される。このとき、凹部123の直径が前記貫通孔113の直径よりも大きなことが好ましい。この実施形態においては、基板支持部500の昇降を通じて基板10が上チャンバー部120の凹部123の内側に位置することになる。このとき、凹部123の内側領域においてプラズマを集中的に発生させて基板エッジ領域の膜及びパーティクルを除去することが可能になる。
上胴体121の凹部123の周縁の一部に上加熱手段122が設けられる。上加熱手段122は、上胴体121の上壁領域の一部に位置することが好ましい。上加熱手段122は、下胴体111に設けられた下加熱手段112と同様に、基板10を加熱して基板エッジ領域におけるプラズマ反応を向上させる。下加熱手段112及び上加熱手段122の加熱は略80℃付近において行われることが好ましい。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、50〜150℃の温度範囲内において加熱が行われることが効果的である。もちろん、図面には、上胴体121の上壁に上加熱手段122として使用される熱線が均一に配置されていることが示してある。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、基板エッジ領域と対応する領域に集中的に熱線が配置されてもよい。そして、上加熱手段122は下加熱手段112とは別途の電源供給部(図示せず)を介して電源を供給されることができる。これにより、チャンバー100内の下部領域と上部領域との温度バラツキを低減することができる。本発明はこれに限定されるものではなく、上加熱手段122と下加熱手段112が単一の電源供給部を介して電源を供給されることもできる。
上述したチャンバー100は、図示はしないが、上チャンバー部120の上胴体121と下チャンバー部110の下胴体111との間において開閉を行うための開閉手段(図示せず)を更に備える。このようにチャンバー100を上部領域と下部領域に仕切り、これらを結合してチャンバー100を製作することにより、チャンバー100のメンテナンスを容易に行うことができる。
本発明はこれに限定されるものではなく、図4の変形例のように、チャンバー100を単一胴体に製作することもできる。即ち、チャンバー100として、中空状の多面体又は円筒状に製作することができる。
上述したシールド部200は、下チャンバー部110の上壁から上チャンバー部120の凹部123の内側を経て上チャンバー部120の上壁まで延在するリング状に製作される。シールド部200は、下チャンバー部110の貫通孔113の周縁に配置されて上チャンバー部120と下チャンバー部110を有するチャンバー100を分離空間Dと反応空間Aに仕切る。前記反応空間Aは、基板10が位置し、空間内にプラズマが発生されて基板エッジ領域をエッチングする工程が行われる空間であり、分離空間Dは、プラズマ発生のためのプラズマ生成部400の一部が位置する空間である。前記分離空間Dと反応空間Aはシールド部200により互いに孤立されることが好ましい。例えば、分離空間Dは大気圧状態を維持し、反応空間Aは真空を維持することができる。
前記反応空間Aは、上チャンバー部120の上壁とシールド部200により取り囲まれたシールド部200の内側領域と、下チャンバー部110の内部空間と、を備える。分離空間Dは、上チャンバー部120の上壁及び側壁、下チャンバー部110の上壁、及びシールド部200により取り囲まれたシールド部200の外側領域を備える。シールド部200は、高周波エネルギーを透過させてその内側にプラズマを発生可能な物質から製作することが好ましい。例えば、絶縁体、即ち、アルミナ(Al2O3)から製造することができる。
この実施形態においては、前記基板10が基板支持部500によりシールド部200の内側領域に上昇され、シールド部200の内側領域、即ち、シールド部200と基板支持部500との間の空間においてプラズマを発生させて基板10のエッジ領域をエッチングすることができる。
シールド部200は、中空のリング状のリング胴体部210と、前記リング胴体部210の上下側にそれぞれ別々に設けられた上延在部220及び下延在部230を備える。このとき、前記上延在部220は上チャンバー部120の上壁と結合し、前記下延在部230は下チャンバー部110の上壁と結合する。リング胴体部を、基板10の形状と類似する形状を有するリング状に製作する。これにより、シールド部200と基板10との距離を一定に維持することができる。このため、基板エッジ領域にプラズマを均一に分布させることができる。ここで、前記リング胴体部210は円形リング状に製作することが好ましい。
前記下延在部230は、リング胴体部210の下側領域に設けられてリング胴体部210の外側領域に延在され、上延在部220は、リング胴体部210の上側領域に設けられてリング胴体部210の内側領域に延在することが好ましい。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、前記下延在部230はリング胴体部210の内側領域に延在されてもよく、上延在部220はリング胴体部210の外側領域に延在されてもよい。このようにリング胴体部210の上下側領域から延在された下延在部230及び上延在部220が上チャンバー部110及び下チャンバー部120に密着されて反応空間と分離空間との間に気圧差が存在するように維持することができる。即ち、下延在部230と上延在部220は反応空間を封止する封止部材の役割を果たす。
そして、シールド部200は、下延在部230又は上延在部220を介して下チャンバー部110又は上チャンバー部120に固定されることもできる。図示はしないが、シールド部200と接する上チャンバー部110及び下チャンバー部120には反応空間の封止のためのOリングなどの封止部材が更に設けられていてもよい。図1には、シールド部200が上チャンバー部110及び下チャンバー部120の表面に位置していることが示してある。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、前記シールド部200と接する上チャンバー部110及び下チャンバー部120の表面領域に所定の凹溝が形成されてもよい。シールド部200が前記凹溝内に嵌め込まれて反応空間の封止能を更に向上させることができる。また、以上においては、前記シールド部200が上チャンバー部110及び下チャンバー部120とは別設されることを説明した。しかしながら、シールド部200は上チャンバー部110又は下チャンバー部120と一体に製作されることも可能である。
そして、図4の変形例のように、チャンバー100を単一胴体に製作する場合、シールド部200はチャンバー100の上壁から延在された延長板部と、延長板部からチャンバーの側壁に突出された突出板部と、を備える。即ち、シールド部200は、その断面が、図4に示すように、「L」字状を有する。これにより、前記シールド部200と上壁及び側壁の一部により分離空間が形成される。そして、前記シールド部200の延長板部の内側領域に基板10が上昇し、延長板部の外側面にプラズマ発生のためのアンテナが配置されて、シールド部200の内側領域にプラズマを発生させてシールド部200と隣り合う基板エッジ領域の膜及びパーティクルを除去することができる。
上述した遮蔽部300は、基板支持部500上に位置する基板10の非エッチング領域、即ち、基板10の中心領域におけるプラズマ発生を遮蔽して非エッチング領域における基板10のエッチングを防止する。遮蔽部300は、基板10のエッジ領域を除く領域を遮蔽する。これにより、遮蔽部300は、基板10の形状と類似する形状に製作される。この実施形態においては、前記遮蔽部300は円板状に製作される。遮蔽部300は、基板10のサイズよりも小さなサイズを有することが好ましい。これにより、遮蔽部300により基板10のエッジ領域を選択的に露出させることができる。遮蔽部300により露出される基板エッジ領域は、基板10の先端を基準として0.1〜5mmであることが好ましい。
これにより、膜又は半導体パターンが形成されていない基板のエッジ領域を露出させることができる。即ち、前記範囲よりも小さな場合には基板エッジ領域の露出される面積が減少され、前記範囲よりも大きな場合には基板中心領域(即ち、非エッチング領域)の膜又はパターンが露出される問題が発生する可能性がある。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、遮蔽部300のサイズが基板10のサイズに等しくてもよく、基板10のサイズよりも更に大きくてもよい。そして、遮蔽部300の内部領域から不活性ガスが噴射されてプラズマ化されたエッチングガスが遮蔽部300内の基板中心領域に浸透することを防止することもできる。
遮蔽部300は、シールド部200の内側の反応空間に位置する。遮蔽部300は、図示の如く、上チャンバー部120の凹部123の底面(即ち、上チャンバー部120の上壁の下面)に設けられる。遮蔽部300は、別途の部材から製作された後、結合部材を介して凹部123の底面に取り付けられることが好ましい。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、遮蔽部300は上チャンバー部120と一体に製作されてもよい。
遮蔽部300の端部には、図示の如く、上電極部310が設けられていてもよい。このとき、上電極部310には接地電源が印加される。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、遮蔽部300の内側に上電極部が設けられてもよい。そして、遮蔽部300を上部電極として使用することもできる。このとき、遮蔽部300の一方の側には絶縁層が設けられる。このような上電極部310は基板支持部500に印加されるバイアス電源のカップリングを誘導してプラズマ密度を増加させ、これにより、基板エッジ領域のエッチング率を向上させる。
上述したプラズマ生成部400は、アンテナ部410及び電源供給部420を備える。前記アンテナ部410は、シールド部200と、上チャンバー部120及び下チャンバー部110により取り囲まれた分離空間D内に設けられる。アンテナ部410は少なくとも一つのコイルを備え、コイルがシールド部200をN回取り囲むような形状に設けられる。図中には、コイルがシールド部200を2回取り囲むような形状に示してある。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、これより多数回シールド部200を取り囲んでもよい。そして、コイルは、垂直及び/又は水平方向に互いに折畳、積層又は交差されることもできる。更に、基板10と基板に最も近いアンテナとの距離は、2〜10cmであるときに、基板の周縁部に効果的にプラズマを発生させることができる。しかしながら、基板10と基板に最も近いアンテナとの距離が2cm未満である場合、プラズマがウェーハ中心部まで生成されて不要なエッチングが行われるおそれがあり、基板10と基板に最も近いアンテナとの距離が10cmを超える場合には基板エッジの近くに密度あるプラズマを形成することが困難になる。
電源供給部420はRF電源を供給する手段であり、アンテナ部410に高周波を供給する。このとき、電源供給部420は、チャンバー100の外側領域に位置することが好ましい。プラズマ生成部400のうちアンテナ部410のみが前記チャンバー100内側の分離空間に位置し、残りの構成要素はチャンバー100外側に配置されることが好ましい。このように、この実施形態においては、アンテナ部410をチャンバー100内側、即ち、反応空間Aと隣り合う分離空間Dに位置させて高密度のプラズマをアンテナ部410に隣り合う反応空間に集中的に発生させることができる。円形リング状のシールド部200内側の反応空間に円形リング状にプラズマを発生することができる。また、アンテナ部410をチャンバー100と一体に形成して装備を単純化及び小型化させることができる。電源供給部420を介して100W〜3.0KWの電力を供給することが好ましい。そして、前記電源の周波数は2〜13.56MHzであることが好ましい。
アンテナ部410に前記プラズマ用電源(高周波電源)が印加されれば、シールド部200内側の反応空間においてプラズマが発生することになる。このようなアンテナ部410によりシールド部200の内側領域に高密度のプラズマが発生することになる。シールド部200の内側領域には遮蔽部300が設けられているため、遮蔽部300とシールド部200との間の領域、シールド部200と上昇した基板支持部500との間の領域にプラズマが集中的に発生することになる。
このように、この実施形態においては、基板支持部500により上昇された基板10の側面領域にアンテナ部410を位置させ、その上下部に接地電極を設けて基板エッジ領域に高密度のプラズマを均一に分布させることができ、基板エッジ領域にプラズマを集中的に発生させることができて基板エッジ領域のエッチング能を向上させることができる。
プラズマ生成部400は、これに限定されるものではなく、容量性結合によるプラズマ発生装置(CCP;Capacitively coupled plasma)、ハイブリッドタイプのプラズマ発生装置、ECR(Electron cyclotorn resonance)プラズマ発生装置、SWP(Surface wave plasma)発生装置などを使用することができる。
上チャンバー部120には電源供給部420とアンテナ部410を接続するための所定の連結孔(図示せず)が設けられる。前記連結孔を介して電源供給部420が延在されて上チャンバー部120の内側の反応空間内のアンテナ部410に接続されることができる。もちろん、これと反対の場合も可能である。そして、前記電源供給部420とアンテナ部410との間にインピーダンス整合のための整合手段(図示せず)を更に備えることもできる。更に、この実施形態のチャンバー100は、その内側又は側面に加熱手段112、122が設けられている。このため、これらの加熱手段112、122によるアンテナ部410の損傷を防ぐための所定の冷却部材が前記アンテナ部410の一方の領域に設けられることもできる。
上述したファラデーシールド600は、シールド部200の外側面に位置してシールド部200内側に形成されるプラズマを基板エッジ領域に集中させる。この実施形態においては、シールド部200とアンテナ部410との間の空間にファラデーシールド600が設けられることが好ましい。このとき、ファラデーシールド600は、ファラデー効果を用いてアンテナ部に位置するコイル位置にプラズマの形成が集中することを防止してチャンバー内部にプラズマが均一に形成されるようにする役割を果たし、シールド部200の内側壁面におけるコイルが位置する個所にのみエッチング副産物とポリマーが堆積できないようにスパッタリングされる現象を防止して工程チャンバーの内側全面に万遍なく最少量のエッチング副産物とポリマーが堆積されるように作用して、装備の使用時間を増大させ、工程進行中にチャンバー内側に堆積された不純物が不規則的に落ち出されてパーティクルを生成する問題が発生することを防ぐことができる。
ファラデーシールド600は、図示はしないが、リング状の胴体と、前記胴体内に設けられた複数のスリットと、を備える。スリットは、チャンバー100の上壁を基準として縦方向に設けられる。このとき、前記スリットの幅、及びスリット同士の間隔を調節してプラズマの均一度を調節することができる。ファラデーシールド600は、プラズマ発生時にアンテナコイル部とプラズマとの間に発生する所望しない電圧を極力抑え、シールド部200の全面に万遍なく分布させる役割を果たすために装備の接地部に接地させる。
図示はしないが、ファラデーシールド600とアンテナ部410との間には絶縁のための絶縁部材が設けられていてもよい。前記ファラデーシールド600は、シールド部600の外側面に接触されて、プラズマ形成のためのアンテナコイルと所定の間隔を維持することが好ましい。
上述した基板支持部500は、チャンバー100の反応空間内に位置して基板10を支持し、下チャンバー部110を介して搬入された基板10を遮蔽部300とシールド部200が位置する上チャンバー部120の凹部123領域まで上昇させたり、凹部123まで上昇した基板10を下チャンバー部110領域に下降させる。
基板支持部500は、基板10を支持する基板支持チャック520と、基板支持チャック520を昇降させる駆動部540及び基板支持チャック520にバイアス電源を供給するバイアス電源供給部550を備える。そして、基板支持部500は、図示はしないが、リフトピンを更に備え、前記基板支持チャック520にはリフトピンが昇降する所定の貫通孔が穿設される。
基板支持チャック520は、基板10と類似する形状を有し、基板10のサイズよりも小さなサイズを有する板形状に製作される。これにより、基板支持チャック520上に位置する基板10はその下側エッジ領域がプラズマ生成空間に露出可能である。基板支持チャック520内には基板支持チャック520を加熱するための基板加熱手段530が設けられる。基板加熱手段530は、基板支持チャック520内に設けられた熱線531と、前記熱線531に電源を供給する熱線電源供給装置532と、を備える。そして、基板加熱手段530の熱線が基板支持チャック520のエッジ領域に集中的に配置されることが好ましい。基板支持チャック520上に位置する基板エッジ領域を加熱して基板エッジ領域の反応性を向上させることができる。前記基板加熱手段530の加熱温度は150〜550℃であることが好ましい。この実施形態においては、基板加熱手段530により基板支持チャックを約350℃近傍の温度に加熱することが好ましい。
バイアス電源供給部550は、10〜1000Wの電力を供給することが好ましい。そして、バイアス電源の周波数は2〜13.56MHzであることが好ましい。このように、バイアス電源供給部550は、バイアス電源を基板支持チャック520に印加し、これにより基板支持チャック520上の基板10にバイアス電源が提供される。このようなバイアス電源により基板支持チャック520と遮蔽部300の外側に露出された基板エッジ領域にプラズマを移動することができる。
基板支持チャック520の端部には、図示の如く、下電極部510が設けられていてもよい。下電極部510は接地電源と接続される。下電極部510は基板支持部500に印加されるバイアス電源のカップリングを誘導してプラズマ密度を増加させ、これにより、基板エッジ領域のエッチング率を向上させる。
基板支持チャック520にはバイアス電源が提供されるため、基板支持チャック520と下電極部510との間には絶縁層511が設けられる。図1には、基板支持チャック520の側面周縁部に沿って絶縁層511が設けられることが示してある。この場合、基板支持部500のサイズは基板支持チャック520と絶縁層511を含むサイズになる。このため、基板支持部500上に位置する基板10は、絶縁層511の先端から0.1〜5mm突出される。もちろん、絶縁層511が基板支持チャック520と下電極部510との間の領域にのみ位置する場合、即ち、絶縁層511が基板10と接しない場合には基板支持チャック520の先端から基板が0.1〜5mm突出されることが好ましい。そして、図5の変形例のように、基板支持チャック520の側面に下電極部510を配設することを省略することができ、これにより、絶縁層511も省略することができる。
駆動部540は、チャンバー100の内側に延在されて基板支持チャック520を昇降させる駆動軸部541と、前記駆動軸部541を移動させる駆動部材542と、を備える。
上述したプラズマエッチング装置は、プラズマ発生領域(即ち、シールド部200と遮蔽部300及び基板支持部500の間の空間)に工程ガスを供給するガス供給部700を更に備える。ガス供給部700は、チャンバー100内の反応空間に工程ガスを噴射する噴射部710と、噴射部710に工程ガスを供給するガスパイプ720及び前記ガスパイプ720に工程ガスを提供するガス貯蔵槽730を備える。前記噴射部710は複数のノズル状に製作されて遮蔽部300の周縁部に沿って上チャンバー部120に設けられる。これにより、遮蔽部300の周縁部に均一な工程ガスを提供することができる。このとき、上述したように、この実施形態によるチャンバー100内には加熱手段112、122が設けられている。このため、これらの加熱手段112、122によりチャンバー100の内部空間に工程ガスを噴射する前に工程ガスを加熱することができる。
もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、種々に変更可能であり、例えば、図5の変形例のように、ガス供給部700はシールド部200を介してシールド部200の内側に提供されることもできる。即ち、シールド部200の内側面に均一に複数の噴射部710が設けられ、上チャンバー部120を貫通してガスパイプ720が延在されて工程ガスをシールド部200の内側領域、即ち、プラズマ発生領域に提供することができる。
上述した構造を有するこの実施形態によるプラズマエッチング装置のエッチング方法を簡略に説明すれば、下記の通りである。
チャンバー100の側壁に設けられたゲート弁130が開放され、前記ゲート弁を介してチャンバー100の内側、即ち、反応空間Aに基板10が搬入される。搬入された基板10は基板支持部500上に位置する。このとき、チャンバー100内部は基板支持部及びチャンバー100内に設けられた加熱手段112、122、531により所定の温度に加熱されることもでき、基板10の搬入と同時に加熱されることもできる。特に、基板エッジ領域を加熱して前記領域におけるエッチング反応性を向上させる。
基板10を基板支持部500に位置させた後、ゲート弁130が閉じられ、チャンバー100内部の反応空間Aの圧力を目標とする圧力に調節する。前記圧力が1×10-3torr以下になるようにする。そして、基板支持部500を上昇させて上チャンバー部120の凹部123の内側に移動させる。このとき、基板支持部500を凹部123内に設けられた遮蔽部300の近くに位置させる。即ち、基板支持部500と遮蔽部300との距離が0.1〜10mmを維持するようにする。前記範囲を維持することにより、基板支持部500と遮蔽部300との間の領域におけるプラズマ発生を防止することができる。そして、基板10、基板支持部500及び遮蔽部300は円形状に製作され、これらの中心が一致する。これにより、隣設された基板支持部500と遮蔽部300により基板10のエッジ領域がこれらの外側領域に露出される。遮蔽部300と基板10との距離が近い場合、遮蔽部300下側の基板領域にはプラズマが発生しない。
次いで、ガス供給部700を介して反応空間Aに工程ガスを供給し、プラズマ発生部400を介して工程ガスが供給される反応空間Aにプラズマを発生させる。これにより、プラズマ化された工程ガスを生成する。このとき、工程圧力は5〜500mTorrであることが好ましい。
シールド部の外側空間(即ち、分離領域D)に設けられたアンテナ部410に高周波電源を印加し、遮蔽部300側面の上電極部310と基板支持部500側面の下電極部510とに接地電源を印加すれば、これらの間の空間、即ち、シールド部200の内側空間にプラズマが発生される。即ち、例えば、アンテナ部410に2MHzの周波数を有し、1.5KWの電力を有する高周波電源を供給して基板エッジ領域にプラズマを発生させる。
このとき、遮蔽部300の周縁部に沿って工程ガスが均一に噴射され、前記工程ガスはプラズマにより活性化される。そして、シールド部200の内側表面に設けられたファラデーシールド600によりプラズマ化された工程ガスが基板10のエッジ領域に集中する。このとき、遮蔽部300の周縁部に設けられた上部電極部310と基板支持部500の周縁部に設けられた下部電極部510にバイアス電源を印加して基板エッジ領域の膜及びパーティクルを除去する。例えば、13.56MHzの周波数を有し、500Wの電力を有するバイアス電源を基板支持部500に提供すれば、バイアス電源によりプラズマが露出された基板エッジ領域がエッチングされる。この実施形態においては、基板エッジ領域に金属膜が形成された場合にも、チャンバー100内側又は側面及び基板支持部500の内側に設けられた加熱手段により基板に蒸着された金属膜を加熱した後、活性化されたプラズマにより基板エッジ領域をエッチングして金属膜を除去することができる。
前記基板エッジ領域のエッチングを完了した後に、プラズマ発生と工程ガス注入を停止し、チャンバー100内部の残留ガスを排気する。そして、基板支持部500は、下チャンバー部110の下壁領域に下降する。このとき、必要に応じて、所要ガスを注入し、アンテナとバイアス高周波電力を徐々に減少させて、残留ガスが排気されるまで、又は基板支持部500が下降するまで工程プラズマを維持して徐々に消去されるように誘導した方が、パーティクル問題と欠陥を低減する上で有効である。この後、ゲート弁130が開放され、工程が完了された基板10をチャンバー100の外部に取り出す。
もちろん、本発明は上述した説明に限定されるものではなく、種々の実施形態が採用可能である。
以下、本発明の第2実施形態によるプラズマエッチング装置を説明する。後述する説明のうち上述した第1実施形態と重複する説明は省略する。そして、後述する第2実施形態の技術は前記第1実施形態に適用可能である。
図6は、本発明の第2実施形態によるプラズマエッチング装置の概念断面図である。図7は、第2実施形態による上チャンバー部を説明するための斜視図である。図8は、図6のK領域の拡大図である。
図6から図8を参照すれば、この実施形態による基板エッジエッチング装置は、チャンバー1100と、チャンバー1100内部を反応空間Aと分離空間Dに仕切るシールド部1200と、前記シールド部1200内側の前記反応空間Aに設けられた遮蔽部1300と、前記シールド部1200外側の前記分離空間Dに設けられたプラズマ生成部1400と、前記遮蔽部1300下側に設けられた基板支持部1500と、遮蔽部1300とプラズマ生成部1400との間に設けられたファラデーシールド1600と、を備える。このとき、前記遮蔽部1300と基板支持部1500により基板10の中心領域は遮蔽され、エッジ領域は露出される。前記基板エッジエッチング装置は、前記遮蔽部1300を貫通してシールド部1200内側の反応空間(即ち、基板のエッジ領域)に工程ガスを供給する工程ガス供給部1700と、前記遮蔽部1300を貫通して遮蔽部1300下側の基板10の中心領域に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部1800と、を備える。
上述したチャンバー1100は、加熱手段1112、1122を有する下チャンバー部1110及び上チャンバー部1120を備える。チャンバー1100は、図示はしないが、上チャンバー部1120の上胴体1121と下チャンバー部1110の下胴体1111との間において開閉を行うための開閉手段(図示せず)を更に備える。このようにチャンバー1100を上部領域と下部領域に仕切り、これらを結合してチャンバー1100を製作することにより、チャンバー1100のメンテナンスを容易に行うことができる。
もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、チャンバー1100を単一胴体に製作することもできる。即ち、チャンバー1100を中空の多面体形状又は円筒形状に製作することができる。
この実施形態においては、上述したように、チャンバー1100を分離空間Dと反応空間Aとに仕切るシールド部1200を備える。
この実施形態においては、前記基板10が基板支持部1500によりシールド部1200の内側領域に上昇され、シールド部1200の内側領域、即ち、シールド部1200と基板支持部1500との間の空間においてプラズマを発生させて基板10のエッジ領域をエッチングすることができる。前記シールド部1200が上チャンバー部1110及び下チャンバー部1120とは別設される。しかしながら、シールド部1200は上チャンバー部1110又は下チャンバー部1120と一体に製作されることもできる。
加えて、チャンバー1100を単一胴体に製作する場合、シールド部1200はチャンバー1100の上壁から延在された延長板部と、延長板部からチャンバーの側壁に突出された突出板部と、を備える。即ち、シールド部1200はその断面がL字状を有する。これにより、前記シールド部1200と上壁及び側壁の一部により分離空間が形成される。また、前記シールド部1200の延長板部の内側領域に基板10が上昇し、延長板部の外側面にプラズマ発生のためのアンテナが配置されて、シールド部1200の内側領域にプラズマを発生させることにより、シールド部1200と隣り合う基板エッジ領域の膜及びパーティクルを除去することができる。
この実施形態においては、上述したように、基板1100の非エッチング領域を保護するための遮蔽部1300を備える。
この実施形態においては、上述したように、チャンバー1100の反応空間Aにプラズマを発生させるためのプラズマ生成部1400を備える。プラズマ生成部1400は、アンテナ部1410及び電源供給部1420を備える。前記アンテナ部1410は、シールド部1200と、上チャンバー部1120及び下チャンバー部1110により取り囲まれた分離空間D内に設けられる。電源供給部1420は、RF電源を供給する手段であり、アンテナ部1410に高周波を供給する。アンテナ部1410に前記プラズマ用電源(高周波電源)が印加されれば、シールド部1200内側の反応空間においてプラズマが発生する。このようなアンテナ部1410によりシールド部1200の内側領域に高密度のプラズマが発生することになる。シールド部1200の内側領域には遮蔽部1300が設けられているため、遮蔽部1300とシールド部1200との間の領域、シールド部1200と上昇した基板支持部1500との間の領域にプラズマが集中的に発生することになる。
この実施形態においては、上述したように、プラズマを基板エッジ領域に集中させるためのファラデーシールド1600を備える。ファラデーシールド1600はシールド部1200の外側面に位置して、シールド部1200の内側に形成されるプラズマを基板エッジ領域に集中させる。ファラデーシールド1600は、図示はしないが、リング状の胴体と、前記胴体内に設けられた複数のスリットと、を備える。スリットは、チャンバー1100の上壁を基準として縦方向に設けられる。
この実施形態においては、前記エッチング装置は、基板1100を支持する基板支持部1500を備える。基板支持部1500はチャンバー1100の反応空間内に位置して基板10を支持し、下チャンバー部1110を介して搬入された基板10を遮蔽部1300とシールド部1200が位置する上チャンバー部1120の凹部1123領域まで上昇させたり、凹部1123まで上昇した基板10を下チャンバー部1110の領域に下降させる。
基板支持部1500は、基板10を支持する基板支持チャック1520と、基板支持チャック1520を昇降させる駆動部1540及び基板支持チャック1520にバイアス電源を供給するバイアス電源供給部1550を備える。また、基板支持部1500は、図示はしないが、リフトピンを更に備え、前記基板支持チャック1520にはリフトピンが昇降する所定の貫通孔が穿設される。
この実施形態によるエッチング装置は、反応空間A中のプラズマ発生領域(即ち、シールド部1200と遮蔽部1300及び基板支持部1500の間の空間)に工程ガスを供給するガス供給部1700を備える。以下、この工程ガス供給部1700について説明する。
ガス供給部1700は、チャンバー1100内の反応空間に工程ガスを噴射する噴射部1730と、噴射部1730に工程ガスを供給するガスパイプ1720及び前記ガスパイプ1720に工程ガスを提供するガス貯蔵槽1710を備える。
前記噴射部1730は複数のノズル状に製作され、複数のノズルが上チャンバー部1120に設けられた遮蔽部1300の側壁面の周縁に沿って設けられる。これにより、遮蔽部1300の側面領域に工程ガスを均一に提供することができる。
このために、前記ガスパイプ1720は、図6に示すように、上チャンバー部1120を貫通し、遮蔽部1300の内側に延在される。ガスパイプ1720の両端はそれぞれ別々に噴射部1730とガス貯蔵槽1710に接続される。図示の如く、前記ガスパイプ1720は、複数の分岐ラインを有していてもよい。
ここで、この実施形態によるチャンバー1100内には加熱手段1112、1122が設けられている。このため、上チャンバー部1120を貫通するガスパイプ1720の一部を加熱して、工程ガスの噴射前に工程ガスを加熱することができる。
この実施形態によるエッチング装置は、上述したように、基板10の非エッチング領域に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部1800を備える。以下、この不活性ガス供給部1800について説明する。
不活性ガス供給部1800は、遮蔽部1300を貫通して設けられ、遮蔽部1300下側の基板中心領域に不活性ガスを供給する。これにより、基板中心領域に工程ガスが浸透する現象を防止して、基板エッジ領域のエッチング時に基板中心領域がエッチングされる現象を防止することができる。即ち、基板中心領域に不活性ガスを供給すれば、基板中心領域の圧力が基板エッジ領域の圧力よりも相対的に高くなって、不活性ガスが基板中心領域から基板エッジ領域に移動する。このようなガスの流れにより工程ガスが基板中心領域に浸透できなくなる。
不活性ガス供給部1800は、図6に示すように、不活性ガスが貯留された不活性ガス貯蔵槽1810と、前記遮蔽部1300の底面に設けられた噴射ノズル部1840と、前記不活性ガスを前記噴射ノズル部1840に提供する不活性ガス流路と、を備える。前記不活性ガスとしては、Ar、N2などを使用することができる。
ここで、不活性ガス流路は、不活性ガス貯蔵槽1810からチャンバー1100を貫通して遮蔽部1300の内側に延在された延長流路1820と、前記延長流路1820から分岐されて前記噴射ノズル部1840に接続された複数の分岐流路1830と、を備える。
延長流路1820は、チャンバー1100と遮蔽部1300が接した面に対して略垂直な方向に延在される。このとき、前記チャンバー1100には延長流路1820が貫通する貫通孔が穿設される。図6には、単一の延長流路1820が遮蔽部1300の内側に延在することが示してある。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の延長流路1820が前記遮蔽部1300の内側に延在されていてもよい。複数の分岐流路1830は、延長流路1820の先端から放射状に分岐された複数の流路を備える。複数の分岐流路1830それぞれの延長量は互いに同じであることが好ましい。このとき、分岐流路1830は延長流路1820の進行方向と略垂直な方向に延在される。即ち、遮蔽部1300の底面と水平な方向に延在される。図6には、不活性ガス流路を直線形状に示してあるが、これに限定されるものではなく、曲線形状又は斜線形状に形成されてもよい。
噴射ノズル部1840は、不活性ガス流路から遮蔽部1300の底面(即ち、基板10と対向する面)に延在された溝形状に製作される。これにより、不活性ガス流路からの不活性ガスを遮蔽部1300の底面領域(即ち、遮蔽部1300と基板10との間の領域)に噴射することができる。
好ましくは、複数の噴射ノズル部1840が前記遮蔽部1300の底面に設けられる。また、遮蔽部1300の中心を基準として最外側に設けられた噴射ノズル部1840の先端を連結した線の形状が略円形状であることが好ましい。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、最外側に設けられた噴射ノズル部1840の先端を連結した線の形状が基板10の形状に応じて種々に変化可能である。これにより、噴射ノズル部1840により供給される不活性ガスを基板中心領域に均一に噴射することができる。
図7を参照すれば、遮蔽部1300の中心点と隣接して4個の噴射ノズル部1840が内側に設けられ、6個の噴射ノズル部1840が略円形状に外側に設けられる。もちろん、噴射ノズル部1840の数はこれに限定されるものではなく、これよりも多数であっても少数であってもよい。そして、図7には、噴射ノズル部1840が円形孔の形状に示してある。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、噴射ノズル部1840がスリット状に設けられてもよい。更に、噴射ノズル部1840が遮蔽部1300の底面に均一に設けられることもできる。
前記噴射ノズル部1840は、噴射溝1841と、ノズル流路1842と、を備える。図8に示すように、ノズル流路1842は、噴射溝1841に向かってその直径が次第に縮径する形状に製作されることが好ましい。そして、ノズル流路1842は遮蔽部1300の底面を基準として所定の角度だけ傾いた形状に製作されることが好ましい。これにより、基板中心領域からエッジ領域に向かって不活性ガスを噴射することが可能になる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形例が可能である。即ち、例えば、ガス供給手段と一体化された遮蔽部の内側にバッフルを設けて均一に不活性ガスを提供することができる。以下、本発明の第2実施形態によるプラズマエッチング装置の変形例について説明する。
図9は、本発明の第2実施形態の変形例によるプラズマエッチング装置の概念断面図である。図10は、本発明の第2実施形態の変形例による遮蔽部の底面図である。図11は、図9のL領域の拡大図である。図12及び図13は、本発明の第2実施形態の変形例によるプラズマエッチング装置の概念断面図である。図14から図16は、図12のM領域を説明するための断面図である。図17及び図18は、図13のN領域を説明するための断面図である。
図9から図18を参照すれば、この実施形態による基板エッジエッチング装置は、チャンバー1100と、基板10を支持する基板支持部1500と、チャンバー1100の上側に設けられて前記基板10の非エッチング領域を遮蔽し、凹部1320を有する遮蔽部1300と、凹部1320内に設けられたバッフル1900と、前記バッフル1900に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部1800と、基板エッジ領域にプラズマを発生させるプラズマ生成部1400と、基板エッジ領域に工程ガスを供給するガス供給部1700と、を備える。
この実施形態による遮蔽部1300の凹部1320は、遮蔽部1300の底面から内側に凹んだ形状に製作される。凹部1320の開口は円形状を有する。凹部1320の上面には不活性ガスを供給するための不活性ガス流路が設けられる。
バッフル1900は不活性ガス流路の下に配置されて、不活性ガス流路を介して供給された不活性ガスがバッフル1900にぶつかることにより、不活性ガスが広く拡散されて均一に噴射される。
このために、バッフル1900は、図9に示すように、凹部1320の開口領域に位置する。そして、バッフル1900は、図10に示すように、円板状に製作される。このとき、バッフル1900の直径が前記凹部1320の直径よりも小さなことが好ましい。即ち、図示の如く、バッフル1900と凹部1320との間に不活性ガスが排出される溝(図10のG領域参照)が設けられる。前記溝は円形リング状に設けられることが示してある。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、複数のスリット又は貫通孔がリング状に配置されることもできる。そして、図示の如く、バッフル1900が斜めの側壁を有するように製作されて、バッフル1900の側壁に沿って排出される不活性ガスが基板10の表面を基準として垂直に噴射されず、所定の角度をもって噴射されるようにできる。これにより、不活性ガスを基板のエッジ領域の方向に噴射することができる。
図13に示すように、バッフル1900は、基板10のエッジ領域と隣り合う領域まで延在可能である。これにより、不活性ガスを基板エッジの隣接領域に印加してエッジ領域の工程ガスが基板中心領域(即ち、非エッチング領域)に浸透することを防止する。
この実施形態においては、バッフル1900を用いて非エッチング領域の上側を遮蔽することが好ましい。バッフル1900は、図9、図12及び図13に示すように、遮蔽部1300の底面に位置するためである。このとき、図17に示すように、遮蔽部1300と基板10との間隔T1、及びバッフル1900と基板10との間隔T1を同一に維持するだけではなく、図18に示すように、バッフル1900の高さを調節してバッフル1900と基板10との間隔T2を遮蔽部1300と基板10との間隔T1よりも更に狭めることができる。このように、バッフル1900を基板10と隣設してバッフル1900と基板10との間にプラズマが発生することを防止することができ、プラズマにより基板中心領域が損傷を受けることを防止することができる。また、バッフル1900と基板10との間隔を狭めることにより、バッフル1900と基板10との間の空間に基板エッジ領域のエッチング時に不純物が浸透することを防ぐことができる。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、バッフル1900と基板10との間隔が遮蔽部1300と基板10との間隔よりも広くてもよい。
この実施形態によるガス供給部1700は、図11に示すように、遮蔽部1300の側壁面に設けられた噴射部1730と、チャンバー1100と遮蔽部1300を貫通して噴射部1730に接続されたガスパイプ1720と、を備える。ここで、噴射部1730は、上電極部1310の下側に位置する。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、図14に示すように、前記の噴射部1730が上電極部1310の側面に位置し、前記ガスパイプ1720はチャンバー1100、遮蔽部1300及び電極部1310を貫通して噴射部1730と連通される。これにより、上電極部1310の側面方向に工程ガスを噴射することができる。また、図15に示すように、噴射部1730が上電極部1310の下側に設けられ、前記ガスパイプ1720は上電極部1310の内側において折り曲げられてガスパイプ1720と連通される。これにより、工程ガスを上電極部1310の下側領域、即ち、基板エッジ領域に工程ガスを噴射することができる。そして、図16に示すように、噴射部1730が上電極部1310の下側に設けられ、ガスパイプ1720はチャンバー1100と上電極部1310を貫通して噴射部1730と連通される。即ち、ガスパイプ1720が遮蔽部1300を貫通しなくてもよい。
また、図13に示すように、チャンバー1100と遮蔽部1300との間の空間にガス流路1740が設けられ、ガス流路1740は遮蔽部1300と上電極部1310との間の空間を通じてチャンバー1100の反応空間Aに噴射される。ガス流路1740はチャンバー110と遮蔽部1300との間の空間に前記ガスパイプ1720を延在させて製作することが好ましい。もちろん、ガス流路1740はチャンバー1100と遮蔽部1300を離隔させて製作してもよい。また、チャンバー1100及び/又は遮蔽部1300の一部を削って流路を製作することもできる。これにより、チャンバー1100の空間を十分に活用することができる。
ガス流路1740を通って移動された工程ガスは、遮蔽部1300と上電極部1310との間の空間に噴射される。このとき、上電極部1310は遮蔽部1300の側面方向(即ち、基板と水平な方向)に噴射されるガスを垂直方向(即ち、基板方向)に導いて基板エッジ領域に工程ガスを供給する。このとき、前記遮蔽部1300と上電極部1310との間の空間は、これらを離隔させて形成することもでき、密着された遮蔽部1300と上電極部1310との間の空間にパイプを挿入して製作することもでき、遮蔽部1300及び/又は上電極部1310の一部を削って製作することもできる。更に、前記ガス流路1740は、図14から図16に示すように変形可能である。即ち、前記ガス流路1740は、上電極部1310を貫通して設けられてもよく、基板10と上電極部1310との間の空間に延設されてもよい。
図示はしないが、前記遮蔽部1300はシャワーヘッドと一体に製作可能である。即ち、例えば、遮蔽部1300の内側に上述したバッフル1900を備える内部空間が設けられ、前記内部空間の底面には不活性ガスを噴射する複数の噴射部が設けられて、不活性ガスを遮蔽部1300底面の基板中心領域に均一に噴射することもできる。
以下、上述した構造を有する本発明による基板エッジエッチング装置のエッチング方法を第1実施形態を基準として簡略に説明する。
チャンバー1100の側壁に設けられたゲート弁1130が開放され、前記ゲート弁を介してチャンバー1100の内側、即ち、反応空間Aに基板10が搬入される。搬入された基板10は基板支持部1500上に位置する。このとき、チャンバー1100の内部は基板支持部及びチャンバー1100内に設けられた加熱手段1112、1122、1531により所定の温度に加熱されることもでき、基板10の搬入と同時に加熱されることもできる。特に、基板エッジ領域を加熱して前記領域におけるエッチング反応性を向上させる。
基板10を基板支持部1500に位置させた後、ゲート弁1130が閉じられ、チャンバー1100内部の反応空間Aの圧力を目標とする圧力に調節する。
そして、基板支持部1500を上昇させて上チャンバー部1120の凹部1123の内側に移動させる。このとき、基板支持部1500を凹部1123内に設けられた遮蔽部1300の近くに位置させる。即ち、基板支持部1500と遮蔽部1300との距離を0.1〜10mmに維持する。この範囲を維持することにより、基板支持部1500と遮蔽部1300との間の領域におけるプラズマ発生を防止することができる。そして、基板10、基板支持部1500及び遮蔽部1300は円形状に製作され、これらの中心が一致する。これにより、近くに配置された基板支持部1500と遮蔽部1300により基板10のエッジ領域がこれらの外側領域に露出される。遮蔽部1300と基板10との距離が近い場合、遮蔽部1300下側の基板領域にはプラズマが発生しない。
次いで、ガス供給部1700を介して反応空間Aに工程ガスを供給し、不活性ガス供給部1800を介して基板10と遮蔽部1300との間の領域(即ち、非エッチング領域)に不活性ガスを供給する。次いで、プラズマ発生部1400を用いてプラズマ発生領域(即ち、基板エッジ領域)にプラズマを発生させる。
このとき、遮蔽部1300の側壁面の周縁部に沿って工程ガスが均一に噴射され、工程ガスは遮蔽部1300の側壁面の周縁部に形成されたプラズマにより活性化される。このとき、遮蔽部1300の周縁部に設けられた上電極部1310と基板支持部1500の周縁部に設けられた下部電極部1510にバイアス電源を印加して基板エッジ領域の膜及びパーティクルを除去する。例えば、13.56MHzの周波数を有し、500Wの電力を有するバイアス電源を基板支持部1500に提供すれば、バイアス電源によりプラズマが露出された基板エッジ領域がエッチングされる。一方、遮蔽部1300の中心領域には不活性ガス供給部1800を介して不活性ガスが提供されて、プラズマ化された工程ガスが基板の中心領域に浸透することを防止することができる。
前記基板エッジ領域のエッチングを完了した後、プラズマ発生と工程ガス注入を停止し、チャンバー1100内部の残留ガスを排気する。排気工程中に不活性ガスは注入し続けてチャンバー1100内部の工程ガスを完全に外部に排気することが好ましい。そして、基板支持部1500は下チャンバー部1110の下壁領域に下降する。このとき、必要に応じて、所要ガスを注入し、アンテナとバイアス高周波電力を徐々に減少させて、残留ガスが排気されるまで、又は、基板支持部1500が下降するまで工程プラズマを維持して徐々に消去されるようにした方が、パーティクルと欠陥を低減する上で好適である。この後、ゲート弁1130が開放され、工程が完了された基板10をチャンバー1100の外部に取り出す。
もちろん、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態が可能である。
以下、本発明の第3実施形態によるプラズマエッチング装置と、ここに使用される基板支持装置を説明する。後述する説明のうち、上述した第1及び第2実施形態と重複する説明は省略する。そして、後述する第3実施形態において説明される記述は第1及び第2実施形態に適用可能である。
図19は、本発明の第3実施形態によるプラズマエッチング装置の概念断面図である。図20は、本発明の第3実施形態による電極パターンを説明するための基板支持部の平面図である。図21は、本発明の第3実施形態の変形例による基板支持部の平面図である。図22から図24は、本発明の第3実施形態の変形例による基板支持部の電圧印加方法を説明するための概念図である。図25は、本発明の第3実施形態による昇降部を説明するための基板支持部の概念断面図である。図26は、本発明の第3実施形態による昇降部の背面図である。
図19から図26を参照すれば、この実施形態によるプラズマエッチング装置は、チャンバー2100と、チャンバー2100の内部を反応空間Aと分離空間Dとに仕切るシールド部2200と、前記シールド部2200内側の前記反応空間Aに設けられた遮蔽部2300と、前記シールド部2200外側の前記分離空間Dに設けられたプラズマ生成部2400と、前記遮蔽部2300下側に設けられた基板支持部2500と、を備える。また、前記プラズマエッチング装置は、遮蔽部2300とプラズマ生成部2400との間に設けられたファラデーシールド2600を更に備える。前記の遮蔽部2300と基板支持部2500により基板10の中心領域は遮蔽され、エッジ領域は露出される。
上述したチャンバー2100は、加熱手段2112、2122を有する下チャンバー部2110及び上チャンバー部2120を備える。
先ず、下チャンバー部2110は、中空の略六面体形状の下胴体2111と、少なくとも下胴体2111の側壁に設けられた下加熱手段2112と、下胴体2111の上壁に設けられた円形状の貫通孔2113と、を備える。
下胴体2111の内部の空き空間を通じて基板10を支持する基板支持部2500が昇降する。下胴体2111の一方の側には、基板10の搬入及び搬出のためのゲート弁2130と、チャンバー2100内部の不純物を排気するための排気部2140と、が設けられる。
下胴体2111の少なくとも側壁の一部の領域にはチャンバー2100を加熱するための下加熱手段2112が設けられる。これにより、下胴体2111を加熱し、温度を制御して、外部の影響により下胴体2111内側の温度が急激に変化することを防止することができる。下加熱手段2112は、下胴体2111内部又は側部に設けられた複数の熱線2112aと、前記熱線2112aに電源を供給して発熱させる電源供給部2112bと、を備える。
下胴体2111の上壁に設けられた貫通孔2113の直径は基板10の直径よりも大きなことが好ましい。これにより、基板支持部2500が貫通孔2130を介して下胴体2111の外側に昇降することができる。
次いで、上チャンバー部2120は、略六面体状の上胴体2121と、上胴体2121に設けられた上加熱手段2122と、上胴体2121に設けられた凹部2123と、を備える。好ましくは、上胴体2121は下胴体2111の貫通孔領域を覆う形状に製作される。即ち、上胴体2121の底面が下胴体2111の上面に密着される。
前記上胴体2121に設けられた凹部2123は、下胴体2111の貫通孔2130と連通される。このために、凹部2123は、図19に示すように、上胴体2121の下壁に開口が設けられ、上壁方向に凹んだ形状に製作される。このとき、凹部2123の直径が前記貫通孔2113の直径よりも大きなことが好ましい。
この実施形態においては、基板支持部2500の昇降により基板10が上チャンバー部2120の凹部2123の内側に位置する。このとき、凹部2123の内側領域においてプラズマを集中的に発生させて基板エッジ領域の膜及びパーティクルを除去することが可能になる。
上胴体2121の凹部2123の周縁の一部に上加熱手段2122が設けられる。下加熱手段2112及び上加熱手段2122の加熱温度は略80℃であってもよい。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、50〜150℃の温度範囲内において加熱が行われてもよい。
上述したチャンバー2100は、図示はしないが、上チャンバー部2120の上胴体2121と下チャンバー部2110の下胴体2111との間において開閉を行うための開閉手段(図示せず)を更に備える。このようにチャンバー2100を上部領域と下部領域とに仕切り、これらを結合してチャンバー2100を製作することにより、チャンバー2100のメンテナンスを容易に行うことができる。
上述したシールド部2200は、下チャンバー部2110の上壁から上チャンバー部2120の凹部2123内側を経て上チャンバー部2120の上壁に延在されたリング状(又は、フレーム形状)に製作される。シールド部2200は、下チャンバー部2110の貫通孔2112の周縁に配置されて上チャンバー部2120と下チャンバー部2110を有するチャンバー2100を分離空間Dと反応空間Aとに仕切る。前記反応空間Aは、基板10が位置し、空間内にプラズマが発生されて基板エッジ領域をエッチングする工程が行われる空間であり、分離空間Dは、プラズマ発生のためのプラズマ生成部2400の一部が位置する空間である。前記分離空間Dと反応空間Aはシールド部2200により互いに孤立されることが好ましい。例えば、分離空間Dは大気圧状態を維持し、反応空間Aは真空を維持することができる。
前記反応空間Aは、上チャンバー部2120の上壁とシールド部2200により取り囲まれたシールド部2200の内側領域と、下チャンバー部2110の内部空間と、を備える。分離空間Dは、上チャンバー部2120の上壁及び側壁、下チャンバー部2110の上壁、及びシールド部2200により取り囲まれたシールド部2200の外側領域を備える。シールド部2200は、高周波エネルギーを透過させてその内側にプラズマを発生可能な物質から製作することが好ましい。例えば、絶縁体、即ち、アルミナ(Al2O3)から製造することができる。
シールド部2200は、中空のリング状のリング胴体部2210と、前記リング胴体部2210の上下側にそれぞれ別々に設けられた上延在部2220及び下延在部2230を備える。
そして、シールド部2200は、下延在部2230又は上延在部2220を介して下チャンバー部2110又は上チャンバー部2120に固定されることもできる。図示はしないが、シールド部2200と接する下チャンバー部2110及び上チャンバー部2120には、反応空間の封止のためのOリングなどの封止部材が更に設けられてもよい。
以上、前記シールド部2200が上チャンバー部2110及び下チャンバー部2120とは別途に製作されることを説明した。しかしながら、シールド部2200は上チャンバー部2110又は下チャンバー部2120と一体に製作されてもよい。
上述した遮蔽部2300は、基板支持部2500上に位置する基板10の非エッチング領域、即ち、基板10の中心領域におけるプラズマ発生を遮蔽して非エッチング領域における基板10のエッチングを防止する。遮蔽部2300は、基板10のエッジ領域を除く領域を遮蔽する。遮蔽部2300は、基板10の形状と類似する形状に製作される。この実施形態においては、遮蔽部2300は円板状に製作される。遮蔽部2300は、基板10のサイズよりも小さなサイズを有することが好ましい。これにより、遮蔽部2300により基板10のエッジ領域を選択的に露出することができる。遮蔽部2300により露出される基板エッジ領域は、基板10の先端を基準として0.1〜5mmであることが好ましい。
これにより、膜又は半導体パターンが形成されていない基板のエッジ領域を露出することができる。即ち、前記範囲を下回る場合には基板エッジ領域の露出される面積が減少され、前記範囲を上回る場合には基板中心領域(即ち、非エッチング領域)の膜又はパターンが露出される問題が発生する可能性がある。そして、遮蔽部2300の内部領域から不活性ガスが噴射されてプラズマ化されたエッチングガスが遮蔽部2300内の基板中心領域に浸透することを防止することもできる。即ち、図示はしないが、遮蔽部2300の底面(即ち、基板に対応する面)に不活性ガスを噴射する噴射部が設けられ、遮蔽部2300内には不活性ガスが移動するガス流路が設けられてもよい。
遮蔽部2300は、シールド部2200内側の反応空間に位置する。遮蔽部2300は、図示の如く、上チャンバー部2120の凹部2123の底面(即ち、上チャンバー部2120の上壁の底面)に設けられる。遮蔽部2300は別途の部材から製作された後、結合部材により凹部2123の底面に取り付けられることが好ましい。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、遮蔽部2300は上チャンバー部2120と一体に製作されてもよい。
遮蔽部2300の端部には、図示の如く、上電極部2310が設けられてもよい。このとき、上電極部2310には接地電源が印加される。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、遮蔽部2300内側に上電極部が設けられてもよい。そして、遮蔽部2300の一部を上電極部として使用することもできる。このとき、遮蔽部2300の一方の側には絶縁層が設けられる。この上電極部2310は基板支持部2500に印加されるバイアス電源のカップリングを誘導してプラズマ密度を増加させ、これにより、基板エッジ領域のエッチング率を向上させる。
上述したプラズマ生成部2400は、アンテナ部2410及び電源供給部2420を備える。前記アンテナ部2410は、シールド部2200と、上チャンバー部2120及び下チャンバー部2110により取り囲まれた分離空間D内に設けられる。アンテナ部2410は少なくとも一つのコイルを備え、コイルがシールド部2200をN回取り囲むような形状に設けられる。そして、基板10と基板に最も近いアンテナ(コイル)との距離が2〜10cmであるとき、基板のエッジ部に効果的にプラズマを発生させることができる。しかしながら、基板10と基板に最も近いアンテナ(コイル)との距離が2cm未満である場合、プラズマがウェーハ中心部まで生成されて不要なエッチングが行われる恐れがあり、基板10と基板に最も近いアンテナ(コイル)との距離が10cmを超える場合には基板エッジの近くに密度あるプラズマ形成が困難である。
電源供給部2420は、RF電源を供給する手段であり、アンテナ部2410に高周波を供給する。このとき、電源供給部2420は、チャンバー2100の外側領域に位置することが好ましい。プラズマ生成部2400中のアンテナ部2410だけが前記チャンバー2100内側の分離空間に位置し、残りの要素はチャンバー2100外側に配置されることが好ましい。この実施形態においては、アンテナ部2410をチャンバー2100の内側においてチャンバー2100と一体に形成して装備を単純化及び小型化させることができる。電源供給部2420を介して100W〜3.0KWの電力を供給することが好ましい。そして、前記電源の周波数は2〜13.56MHzであることが好ましい。
アンテナ部2410に上記のプラズマ用電源(高周波電源)が印加されれば、シールド部2200内側の反応空間においてプラズマが発生する。このアンテナ部2410によりシールド部2200の内側領域に高密度のプラズマが発生する。シールド部2200の内側領域には遮蔽部2300が設けられているため、遮蔽部2300とシールド部2200との間の領域、シールド部2200と上昇した基板支持部2500との間の領域にプラズマが集中的に発生する。
プラズマ生成部2400は、これに限定されるものではなく、容量性結合によるプラズマ発生装置(CCP;Capacitively coupled plasma)、ハイブリッドタイプのプラズマ発生装置、ECR(Electron cyclotorn resonance)プラズマ発生装置、SWP(Surface wave plasma)発生装置などを使用することができる。前記電源供給部2420とアンテナ部2410との間にインピーダンス整合のための整合手段(図示せず)を更に設けることもできる。
上述したファラデーシールド2600は、シールド部2200の外側面に位置してシールド部2200の内側に形成されるプラズマを基板エッジ領域に集中させる。ファラデーシールド2600は、シールド部2200とアンテナ部2410との間の空間に設けられることが好ましい。このとき、ファラデーシールド2600はファラデー効果を用いてアンテナ部に位置するコイル位置にプラズマの形成が集中することを防止して、チャンバー内部への均一なプラズマの形成を誘導する役割を果たし、シールド部2200の内側壁面におけるコイルが位置する部分にのみエッチング副産物とポリマーが堆積できないようにスパッタリングされる現象を防止して工程チャンバーの内側全面に万遍なく最少量のエッチング副産物とポリマーが堆積されるように作用して、装備の使用時間を増大させ、工程進行中にチャンバー内側に堆積された不純物が不規則的に落ち出されてパーティクルを生成する問題が発生することを防ぐことができる。
図示はしないが、ファラデーシールド2600とアンテナ部2410との間には絶縁のための絶縁部材が設けられてもよい。前記ファラデーシールド2600はシールド部2600の外側面に接触されて、プラズマ形成のためのアンテナコイルと所定の間隔を維持させることが好ましい。
前記プラズマエッチング装置は、上述したプラズマ発生領域(即ち、シールド部2200と遮蔽部2300及び基板支持部2500の間の空間)に工程ガスを供給するガス供給部2700を更に備える。
ガス供給部2700は、チャンバー2100内の反応空間に工程ガスを噴射する噴射部2710と、噴射部2710に工程ガスを供給するガスパイプ2720及び前記ガスパイプ2720に工程ガスを提供するガス貯蔵槽2730を備える。前記噴射部2710は複数のノズル状に製作されて、遮蔽部2300の周縁部に沿って上チャンバー部2120に設けられる。これにより、遮蔽部2300の周縁部に均一な工程ガスを提供することができる。
もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、前記ガス供給部2700は前記上チャンバー部2120と遮蔽部2300との間の空間を通じて工程ガスを移送することができる。また、ガス供給部2700は遮蔽部2300と上電極部2310との間の空間を通じて工程ガスをプラズマ発生領域に供給することもできる。そして、ガス供給部2700の一部が遮蔽部2300を貫通して設けられることもできる。
この実施形態による上述した基板支持部2500は、基板10を支持する胴体部2510と、前記胴体部2510の中心領域に設けられた第1電極2520と、前記第1電極2520から離れて胴体部2510のエッジ領域に設けられた第2電極2530と、第1電極2520に基板10を固定するための基板固定電圧を供給する固定電源供給部2540と、第2電極2530にバイアス電源を供給するためのバイアス電源供給部2550と、を備える。
胴体部2510は、図19に示すように、基板10の背面と接続され、基板10のエッジ領域を露出するチャック部2511と、チャック部2511を固定する固定胴体2512と、を備える。
図示の如く、前記チャック部2511の直径は、前記基板10の直径よりも小さなことが好ましい。そして、固定胴体部2512の直径は、前記チャック部2511の直径よりも大きなことが好ましい。もちろん、固定胴体部2512の直径が基板10の直径よりも大きくてもよい。これにより、チャック部2511上に位置する基板10のエッジ下側領域に空間が形成され、この空間にプラズマが自由に流入できて基板10のエッジ下側領域のエッチングが円滑に行われる。
チャック部2511は、セラミックから製作することが好ましい。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、絶縁性を有する様々な物質から製作してもよい。固定胴体2512は、チャック部2511と同じ物質膜から製作される。もちろん、固定胴体2512は、チャック部2511と異なる物質から製作されてもよい。例えば、固定胴体2512は、導電性物質膜から製作可能である。固定胴体2512とチャック部2511をそれぞれ別々に別途の工程により製作した後、これらを結合して製作する。即ち、固定胴体2512とチャック部2511が別設される。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、固定胴体2512とチャック部2511が一体に製作されてもよい。好ましくは、チャック部2511は、基板10の形状と同じ形状を有する。
前記チャック部2511の上側表面(即ち、基板10の背面と接続された面)には前記第1電極2520が設けられる。これにより、前記第1電極2520は電磁気力を用いて基板10を固定することができる。
即ち、図20に示すように、第1電極2520はチャック部2511の中心部に円板状に設けられる。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、第1電極2520は複数のブロックに分離されて製作されてもよい。図21の変形例のように、第1電極2520は、チャック部2511の中心に円板状に設けられた第1電極ブロック2520aと、第1電極ブロック2520の周縁部に所定の幅を有するように設けられたリング状の第2電極ブロック2520bと、を備えてもよい。もちろん、図示はしないが、第1電極2520は扇子形状の複数のブロックが円板状に配置されて製作されてもよい。このとき、各ブロックは、図21の変形例のように、それぞれ別々に製作される。これにより、大面積の第1電極2520を製作することができる。この場合、分離されたブロックのそれぞれが固定電源供給部に接続可能である。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、各ブロックが電気的に接続されてもよい。また、図示はしないが、各ブロックには所定の切開部が設けられることもできる。これにより、冷却流路又はリフトピンなどの別途の部材が移動することができる。
第2電極2530は、チャック部2511の周縁部に沿ってリング状に設けられる。即ち、第2電極2530は第1電極2520と電気的に分離され、第1電極2520とチャック部2511の先端との間の領域に設けられる。
このようにチャック部2511の中心に第1電極2520を配置して基板支持部2500の基板10把持力を一定に維持することができ、チャック部2511の周縁に第2電極2520を配置して基板エッジ領域のプラズマ密度を増大させることができる。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、複数のブロックに分けられた第1電極2520の一部のブロックが第2電極2530として使用されてもよい。例えば、図20中、第2電極ブロックが第2電極2530として使用され、第1電極ブロックだけが第1電極2520として使用されてもよい。
この実施形態においては、第1電極2520と第2電極2530を電気的に分離してチャック部2511内に製作する。これにより、第1電極2520と第2電極2530にそれぞれ別々に電源を供給することができる。
これにより、この実施形態においては、胴体部2510の中心領域とエッジ領域に印加される電源を別途に管理することが可能である。即ち、固定電源供給部2540は基板固定電源を第1電極2520に供給する。固定電源供給部2540の基板固定電源として直流電圧(DC)を使用する。直流電源を供給された第1電極2520により胴体部2510の中心領域において基板10を把持することが可能になる。直流電源として400〜2000Vの電圧を使用することが好ましい。
バイアス電源供給部2550は、バイアス電源を第2電極2530に供給する。バイアス電源供給部2550のバイアス電源として高周波電源(RF)を使用する。バイアス電源供給部2550は、10〜1000Wの電力を供給することが好ましい。そして、バイアス電源の周波数は2〜13.56MHzであることが好ましい。高周波電源を供給された第2電極2530は、胴体部2510のエッジ領域におけるプラズマ集中度を向上させることができる。即ち、高周波電源の損失によるプラズマ密度の低下を防止し、これにより、基板エッジ領域のエッチング率が減少する現象を防止することができる。
図22の変形例のように、前記バイアス電源供給部2550は、第2電極2530だけではなく、固定胴体2512にもバイアス電源を供給することができる。また、図23の変形例のように、前記バイアス電源供給部2550の出力端に高周波電源を分割する別途のスプリッター551を更に備えることができる。これにより、第2電極2530と固定胴体2512に供給される電源のレベルを異ならせることができる。また、図24の変形例のように、バイアス電源供給部2550と第2電極2530との間に第1キャパシターC1が設けられる。バイアス電源供給部2550と固定胴体2512との間に第2キャパシターC2が設けられる。即ち、第2電極2530の一方の端と固定胴体2512との間に第2キャパシターC2が位置することが好ましい。そして、固定電源供給部2540と固定胴体2512との間には第1インダクターL1及び第2インダクターL2と第1抵抗R1がシリアル接続される。そして、第1インダクターL1/第2インダクターL2と接地との間に第3キャパシターC3が設けられる。前記第2キャパシターC2と第1抵抗R1との間に別途の電源配線が接続される。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の電源印加方式を通じて第1電極2520及び第2電極2530に直流電源と高周波電源をそれぞれ別々に供給することができる。
このように胴体部2510の中心とエッジ領域に印加される電源を分離して基板中心領域のプラズマ損傷を防止することができて、基板中心領域に設けられた回路パターンの損傷を極力抑えることができる。
加えて、この実施形態による基板支持部2500は、胴体部2510を昇降させるための昇降部2560と、昇降部2560に駆動力を印加するステージ部2570と、を更に備える。また、チャンバー2100の封止のために、胴体部2510と下チャンバー部2110の底面との間に設けられて昇降軸2560を取り囲むジャバラ部2580を更に備える。
昇降部2560は、図25に示すように、ステージ部2570の運動力を伝える昇降軸2561と、胴体部2510を固定する昇降支持部2563と、昇降支持部2563と昇降軸2561との間に設けられたグラウンド部2562と、を備える。昇降支持部2563は、胴体部2510と同じサイズに製作される。そして、昇降支持部2563は、所定の結合部材により胴体部2510と結合される。昇降支持部2563は、前記胴体部2510の固定胴体2512と類似する熱伝導率を有する物質から製作される。これにより、胴体部2510の急激な熱的変化を防止することが好ましい。そして、グラウンド部2562は、図25に示すように、昇降支持部2563を取り囲む形状に製作される。グラウンド部2562は、グラウンド(即ち、接地)に接続されて昇降軸2561の内部がプラズマにより損傷されることを防止する。更に、グラウンド部2562は、昇降支持部2563よりも熱伝導率が低い物質から製作する。これにより、昇降支持部2563の熱が昇降軸2561に伝わることを防止することができる。
また、前記昇降軸2561の内側は中空の筒形状であり、その内部空間には複数のパイプが設けられる。即ち、図7に示すように、高周波電源(バイアス電源)ラインが位置する高周波ライン用パイプ2564aと、直流電源(固定電源)ラインが位置する直流ライン用パイプ2565aと、を備える。図示はしないが、冷媒が移動する冷媒パイプと、リフトピンが貫通するリフトピン用パイプと、が設けられる。
これらのパイプは、前記グラウンド部2562及び昇降支持部2563の内側に延在される。このため、前記グラウンド部2562と昇降支持部2563を貫通する複数の貫通孔が設けられる。即ち、図26に示すように、高周波ライン用パイプ2564aが貫通する高周波貫通孔2564bと、直流ライン用パイプ2565aが貫通する直流貫通孔2565bと、冷媒パイプが貫通する冷媒貫通孔2566と、リフトピン用パイプが貫通するリフト貫通孔2568と、を備える。そして、胴体部2510の加熱のための部材がその内側に延在される加熱貫通孔2567が更に配設される。
この実施形態においては、図26に示すように、前記孔を基板10の中心領域に相当する昇降部2560の中心領域に配置することが好ましい。即ち、この実施形態による基板エッジエッチング装置は、基板のエッジ領域だけをエッチングターゲットとするため、エッジ領域における工程条件の変化量に極めて敏感である。このため、工程条件に変化を与えうる要因、即ち、高周波ライン、直流ライン、冷媒及び加熱部材を昇降部2560の中心領域に配置させてエッジ領域の工程条件の変化を極力抑えることができる。
そして、昇降部2560の中心領域を通じて冷媒を胴体部2510に提供して基板の温度が上昇することを防止することができる。このために、前記胴体部2510には、冷媒が移動する冷媒流路が設けられる。また、加熱部材を胴体部2510に提供して基板を所定の温度に加熱することができる。胴体部2510には、加熱部材と接続されて加熱される加熱手段が設けられる。前記胴体部の加熱温度は、150℃〜550℃であることが好ましい。そして、胴体部2510にもリフトピンが貫通する別途の貫通孔が穿設可能である。
以下、上述した構造を有するこの実施形態によるプラズマエッチング装置のエッチング方法を簡略に説明する。
チャンバー2100の側壁に設けられたゲート弁2130が開放され、前記ゲート弁を介してチャンバー2100内側、即ち、反応空間Aに基板10が搬入される。搬入された基板10は基板支持部2500上に位置する。
基板10を基板支持部2500の胴体部2510上に位置させた後、ゲート弁2130が閉じられ、チャンバー2100内部の反応空間Aの圧力を目標とする圧力に調節する。このとき、胴体部2510内の第1電極2520に固定電源である直流電圧を印加して基板10を把持する。そして、反応空間Aの圧力は1×10-3torr以下にする。
続けて、胴体部2510を上昇させて上チャンバー部2120の凹部2123の内側に移動させる。このとき、基板支持部2500の胴体部2510を凹部2123内に設けられた遮蔽部2300近くに位置させる。
この実施形態においては、基板10と、胴体部2510及び遮蔽部2300は円形状に製作され、これらの中心が一致する。これにより、近くに配置された胴体部2510と遮蔽部2300により基板10のエッジ領域がこれらの外側に露出される。
遮蔽部2300と基板10との距離が近い場合、遮蔽部2300下側の基板領域にはプラズマが発生しない。即ち、胴体部2510と遮蔽部2300との距離を0.1〜10mmに維持する。前記範囲を維持することにより、胴体部2510と遮蔽部2300が近くに位置する領域におけるプラズマ発生を防止することができる。
次いで、ガス供給部2700を介して反応空間Aに工程ガスを供給し、プラズマ発生部2400を介して工程ガスが供給される反応空間Aにプラズマを発生させる。これにより、プラズマ化された工程ガスを生成する。このとき、工程圧力は5〜500mTorrであることが好ましい。
シールド部の外側空間(即ち、分離領域D)に設けられたアンテナ部2410に高周波電源を印加し、遮蔽部2300側面の上電極部2310と、基板支持部2500側面の下電極部2510に接地電源を印加すれば、これらの間の空間、即ち、シールド部2200の内側空間にプラズマが発生する。即ち、例えば、アンテナ部2410に2MHzの周波数を有し、1.5KWの電力を有する高周波電源を供給して基板エッジ領域にプラズマを発生させる。
このとき、遮蔽部2300の周縁部に沿って工程ガスが均一に噴射され、前記工程ガスはプラズマにより活性化される。そして、シールド部2200の内側表面に設けられたファラデーシールド2600によりプラズマ化された工程ガスが基板10のエッジ領域に集中される。このとき、遮蔽部2300の周縁部に設けられた上部電極部2310と胴体部2510内の第2電極2530にバイアス電源を印加して基板エッジ領域の膜及びパーティクルを除去する。例えば、13.56MHzの周波数を有し、500Wの電力を有するバイアス電源を胴体部2510の第2電極2530に提供すれば、バイアス電源によりプラズマが露出された基板エッジ領域がエッチングされる。この実施形態においては、基板エッジ領域に金属膜が形成された場合にも、チャンバー2100の内側又は側面及び胴体部2510の内側に設けられた加熱手段により基板に蒸着された金属膜を加熱した後、活性化されたプラズマにより基板エッジ領域をエッチングして金属膜を除去することができる。
前記基板エッジ領域のエッチングを完了した後、プラズマ発生と工程ガス注入を停止し、チャンバー2100内部の残留ガスを排気する。そして、基板が把持された胴体部2510は下チャンバー部2110の下壁領域に下降する。このとき、必要に応じて、所要ガスを注入し、アンテナとバイアス高周波電力を徐々に減少させて、残留ガスが排気されるまで、又は胴体部2510が下降するまで工程プラズマを維持して徐々に消去されるようにした方が、パーティクルと欠陥を低減する上で好適である。この後、ゲート弁2130が開放され、工程が完了された基板10をチャンバー2100の外部に取り出す。