JP2010522921A - デリバティブ証券の設定及び売買のための取引所システム - Google Patents

デリバティブ証券の設定及び売買のための取引所システム Download PDF

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Abstract

コンピュータシステム1が、株価等の数値変数の動きを条件として例えば1ドル又は1ポンドのデリバティブ証券額面値の債権を担保するデリバティブ証券を設定し売買する第一の取引所システムを構築し、(a)買い注文及び売り注文を規定するデータを格納するデータベース4〜14と、(b)取引者16から注文を受け付ける入力装置と、(c)買い値及び売値、満期時、満期時の株価及びデリバティブ証券タイプ等に関してデータベース内の買い注文と売り注文がマッチングするか否かを判断する判断装置と、(d)一方の取引者のみがペイアウトされるように各取引者に相補的なデリバティブ証券を設定するモジュールと、(e)開始時に両取引者から受け取った資金を満期時に適切な取引者に対し支払う満期決済モジュールとを有する。第二の取引所システムでデリバティブ証券を売買可能である。

Description

本発明は、金融証券の取引に関する。
株式、債権、ローン等の金融証券には多くのタイプがあり、人々がそれらの取引を望む理由は様々である。例えば、ある人々若しくは組織は、資本を増やすために又は投資手段としてそれらの証券を利用しようとし、また別の人々は、所定の状況に陥った場合、例えば株式市場又は当該市場で売買されている特定の株が下がった場合に損失を被るリスクを低減するために証券の取引を行おうとするであろう。また、多くの金融デリバティブ証券(金融派生証券)も存在し、それら証券の価値は原資産の価値に依存してはいるが、必ずしもそれらが等しい必要はない。
金融証券の一形態は、先物取引であって、二人の当事者が一連の金融商品又は現物商品の将来の決済について現時点で同意した価格で取引することに同意するデリバティブ商品である。先物取引は、各取引についての質、量、決済時(所定の年における一定の満期日)及び場所により標準化されている。先物取引所は、各顧客が、取引開始に先立って現金又は許容された証券の形態で当初預託金を払い込むことを要求する。そして、その後、一旦その取引が開始されたならば、顧客は、毎日の開始時においてマージン(証拠金)を維持しなければならず、それにより顧客は常にそのファンド内にいることができる。このマージンの計算は、その先物取引の満期時まで、毎営業日の終了時にその日の価格の動きによって調整される。全ての取引は、先物ブローカー(先物取引業者)/マーケットメーカー(値付け業者)を介して行われる。
例えば、FTSE100先物取引では、FTSE100種株価指数における金利を予想して購入するが、取引規模は、指数ポイント毎の価格で計算され、取引者は、満期日におけるFTSE100種株価指数と先物取引を行った時点との差に対して利益又は損失を受けることになる。典型的なマージン要求は、先物取引の額の10%であり、初期預託金は、先物ブローカーに依ることになるが、取引者が取引可能となる前に要求される。しかし、先物取引の同意時と満期時との間にその取引者の予想に反する方向に市場が動いた場合、取引者の口座からその差額が引き落とされることになる(マージンコールとして知られている)。従って、先物取引の購入と先物取引の締めの間の"損失(ロス)"は、市場の動きに影響され不確定である。見込まれる損失を軽減するために、追加取引を行うことが必要となることがある。実際のストップロスオーダーにおいては、取引の終了を必要とし、市場が取引者の予想に反して動いた場合に、下方損失を制限するように設定可能である。
先物取引の別の形態は、差額決済契約(contract for difference:CFD)である。これは、二当事者間、すなわち取引者とCFDプロバイダ(マーケットメーカー)間の枠組み合意であり、取引開始時における対象株式の当初価格と取引終了時におけるその対象株式の価格との差額に対し、一定の株式の数を乗算してその取引終了時に取引することである。CFDは、自動的に次の日に繰り越されるオープンエンド型の取引である。
また、先物市場と同様に、取引開始に先立って当初預託金及びマージンが必要であり、そしてそのマージンはその株式の流動性に応じて異なる。頻繁に売買されない株式ほど、より高いマージンを要求される。顧客の取引口座には、その日の市場の動きに応じて日ベースで振り込まれる。オープンなCFD取引では、そのポジションを確定するためには、締めを行う必要がある、すなわち"売られ"なければならない。
実際に、CFDプロバイダは、CFD取引の根底にある現物商品(株式)を保持することによりそのポジションをヘッジする。取引者がその取引を終了させてもよいだけでなく、仮にマージンが必要な金額未満となった場合にはCFDプロバイダもまた自分のリスクを保護するためにその取引を満期日前に終了させてもよい。先物市場と同様に、損失及び下方リスクを制限するためにストップロスオーダーを設定できる。
デリバティブ証券のさらに別の形態は、オプションである。コールオプション(プットオプション)は、その保持者に対し、一定の満期日に又はその前に一定価格(ストライク)で資産を買う(売る)権利を与える。オプションは、ブローカーを介して取引所で売買され、100単位で売買される。
取引が行われるとき、取引者は、原資産価格の所定割合となる価格を支払うこととなる。原資産の価値が上がった場合、次の2つの方法で利益を確定できる。1つは、取引所売買オプションについてオプションを行使してその資産を売る方法であり、もう1つは、そのオプションを売ることによる方法(その場合の価格は、原資産の価格の上昇分だけ上昇している)である。
取引所売買株式オプションは、"現物渡し"オプションである。これは、オプションが行使された場合に、顧客口座への、又は、顧客口座からの対象株式の現物引き渡しがあることを意味する。株式オプション所有者は、関係する取引所により設定された、(ヨーロッパオプションにおける)一定時点、又は(アメリカオプションにおける)行使期日前の一定時点のいずれにおいても取引を行使できる。
プットオプション又はコールオプションを買うとき、買い手に対するリスクすなわち損失は、支払われる金額に制限されている。しかしながら、"オプションライター(option writer)"とも称されるコールオプションの売り手は、無制限のリスクを有している。なぜなら、満期日または満期日前にどのような価格であってもその株式を売る必要があるからである。
取引所売買オプションは、マーケットメーカー及びブローカーが、オプション精算機関(Options Clearing Corporation:OCC)のメンバーとなることを要求しており、取引所の中での地位を購入することによりなることができる。これらのメンバーは、最小限の財政的要請条件を充足することが必要である。OCCのマーケットメーカーのメンバーは、オプションライター(マーケットメーカー)のポジションに対する担保を提供しなければならず、そして、マーケットメーカー及びブローカーの双方のメンバーは、精算メンバーの債務不履行に対してOCCを保護する精算基金(Clearing Funds)に貢献しなければならない。
国際公開第2005/114517号パンフレット
このように、デリバティブ証券の既存の形態は、一般的に所与の取引者にとっては不利益とも思われるような多くの特徴を有している。例えば、取引開始時点では取引者の一人に対して見込まれる利益又は損失が不明であるためにヘッジすることが必要であったり、取引終了前に追加のマージンコールを受け取ったりすることである。加えて、金融商品が、マーケットメーカーを介してのみ入手可能であったり、また、ポジションを終了するためには通常一つ以上の取引(コストが伴う)が必要であったりする。さらに、デリバティブ証券を直接売買するための第二の取引所は、一般的には利用できない。
本発明は、取引所システム及び取引所システムの稼働方法を提供するものであって、対象とする数値変数の値の変化に従って多数の取引者(買い手及び売り手)の予想をマッチングさせることにより、独立して売買可能なデリバティブ証券を設定可能とするものである。このような取引者には、複数の場所にいる大量取引者及び少量取引者、投機家及びリスク管理者が含まれる。
一つの態様において、本発明は、所定の将来時点又はそれ以前の時点における、デリバティブ証券に対応付けられた明確かつ外的影響を受ける数値変数を条件として、所定のデリバティブ証券額面値の債権を担保するようなデリバティブ証券を設定するための第一の取引所を構築するコンピュータシステムを提供する。
このシステムは、次の(a)〜(e)の構成要素を有する。
(a)買い手又は売り手である取引者から受け付けたデリバティブ証券の買い注文及び売り注文を規定するデータを格納するために、以下の(i)〜(viii)を含む各注文の記録を格納するように構成されたデータベース。
(i)注文を行った取引者の識別情報
(ii)注文が買い注文であるか売り注文であるかを示すデータ
(iii)数値変数の識別情報
(iv)買い手により注文された値(買い値)又は売り手により注文された値(売り値)を示す数字
(v)所定の将来時点を示す数字
(vi)注文で指定された所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値を示す数字
(vii)取引者が債権を担保するために必要とされる、注文で指定された所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値と、所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値との間の関係を示すデータ
(viii)注文されたデリバティブ証券の数量を示す数字
(b)買い手からの買い注文を規定するデータを受け取るための入力装置。
(c)売り手からの売り注文を規定するデータを受け取るための入力装置。
(d)データベース内の買い注文と売り注文との間に、以下の(i)〜(v)の点においてマッチングが有るか否かを判断する判断装置。
(i)マッチング有りと判断された場合には同意取引値と称されることになる、買い値及び売り値
(ii)数値変数
(iii)所定の将来時点
(iv)注文で指定された所定の将来時点における数値変数の指定値
(v)注文で指定された数値変数の指定値と、所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値との間の関係
(e)マッチング有りと判断した判断装置からの出力に応答して、1又は複数のデリバティブ証券を設定するために以下の(i)及び(ii)を具備するデリバティブ証券設定モジュール。
(i)取引精算装置:買い注文と売り注文の双方が対象としているデリバティブ証券の最大数量である、デリバティブ証券の同意数量を自動的に計算し、取引者が買い手の場合にはデリバティブ証券の同意数量と同意取引値との積に実質的に相当する買い手の最大債務を計算し、又は、取引者が売り手の場合にはデリバティブ証券の同意数量と、デリバティブ証券額面値から同意取引値を引いた差額との積に実質的に相当する売り手の最大債務を計算し、かつ、それらの最大債務に相当する資金を双方の取引者から自動的に受け取る装置。
(ii)デリバティブ証券設定装置:双方の取引者に対しデリバティブ証券の設定及びそれに関するデータを通知し、かつ、そのデリバティブ証券に関するデータをデータベースに格納する装置。
(f)デリバティブ証券のタイプに従い、所定の将来時点又はそれ以前の時点に適切な取引者に対して支払うために以下の(i)〜(iii)を具備する満期決済モジュール。
(i)満期データ入力モジュール:所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値を示す、独立機関により提示されたデータを外部ソースから受け取る装置。
(ii)決定モジュール:満期データ入力モジュールからのデータに応答して、所定の将来時点又はそれ以前の時点に、数値変数の実際値が注文で指定された指定値と同じか又は大きいか若しくは小さいかを決定する装置。
(iii)決済モジュール:決定モジュールからのデータに応答して、取引者のうちの一人又は同意した第三者に対し、デリバティブ証券の同意数量とデリバティブ証券額面値との積に実質的に相当する資金を送るための装置。
本発明によるシステム及び方法は、デリバティブ証券を、極めて単純化された手順により設定可能とする利点、及び、取引者がマーケットメーカーに対して手数料を支払う必要がなくマーケットメーカーのコストは必要に応じて取引者に転化される点で、低コストに設定可能とする利点を有する。さらに、本発明では、システムにおけるポジションの開始又は終了には、一回分の取引コストのみを含む。取引の簡素化により、その取引者が、機関投資家と称される大量取引者であるかあるいはしばしば一般投資家と称される少量取引者であるかによらず、本システムを利用できる。
本システム及び方法の重要な局面の一つは、デリバティブ証券の設定の際にデリバティブ証券について取引者が同意した金額、並びにそのデリバティブ証券の満期の際に取引者の一方が受け取る金額の双方を、契約が有効となりデリバティブ証券が設定された時点で知ることができる点である。従って、いずれかの取引者が受ける可能性がある利益又は被る可能性がある損失を、その取引に同意した時点で知ることになる。これにより、いかなる取引者のポジションもヘッジする必要がなくなる。
このように、先物取引及びCFDとは異なり、市場が取引者の予想に反して動いた場合でも、取引者はいかなるマージンコールも受けない。加えて、先物取引及びCFDとは異なり、見込まれる利益又は損失が開始時点でわかる。さらに、本発明により設定されるデリバティブ証券は、現在の先物取引及びCFDの基本を形成している対象証券と資産の組合せよりも広範な組合せを基本とすることが可能である。また、本発明によるデリバティブ証券は、明確かつ外的影響を受ける数値変数を条件とするので、債務不履行のリスクが無い。
また、オプション取引の場合、オプションライターに見込まれる損失が無制限のこともあり、かつ、オプション所有者に見込まれる利益はそのオプションの満期日における終値の関数である。オプション取引においては、見込まれる債務不履行のリスクがあり、それによりオプションライターは、対象証券の引き渡しができない可能性がある。また、現状のオプション取引は、例えば3か月又は6か月といった一定期間について売られるのに対し、本発明によるデリバティブ証券は、任意の期間について売ることが可能である。さらに、本発明によるデリバティブ証券は、原資産が買われることを必要としないので、これに関連する仲介手数料を排除できる。
本発明による取引システムのさらに別の利点は、取引者が、その取引の開始から満期までの期間に預託金として取引所に保持されている金額に対する利子を受け取るようにでき、また、この利子は、市場が取引者の予想に反して動いて取引者が損をした場合であっても取引者に対して支払い可能である点である。一方、取引所により取引者に対して課される取引コスト及び管理コストも必然的に生じることとなる。従って、取引所による取引者の債務すなわち取引者の精算のための計算について言及する際の"実質的"という用語の意図は、任意の預託された金額に対して生じた利子並びに任意の取引手数料及び管理手数料を考慮したものである。そして、このような利子及び手数料は、"価格"、"値"又は"支払額"等の用語を用いる場合にも、黙示的に考慮されている。
一般的に、デリバティブ証券に対応付けられる数値変数は、その値がいかなる時点でも明確である限り、時間により変動しその値が外的影響を受ける(取引所における取引により影響を受けてもよい)任意の変数としてよい。この数値変数は、通常は1個であり、1又は複数の取引者が保証を望むようなリスクファクターと直接的又は間接的に関係している。
通常、この数値変数は金融変数であり、例えば、株式、確定利付証券若しくは商品等の資産の価格でもよく、又は、金利指数、株式市場指数若しくは為替レート等の指数でもよい。資産は、単一資産でも、株式ポートフォリオ等の複数資産でもよい。
しかし、本発明の最も広い態様においては、その他の数値変数、特にリスクに影響するかリスクを反映する数値変数を用いてもよい。このような数値変数としては、特定の場所における温度若しくは地理的領域における平均温度、又は他の天候関連データ、人口の平均死亡率や感染率データ、犯罪統計、温室ガス発生率等を含めてもよい。このようなデータは、例えば、保険会社がこのようなリスクを軽減できるように用いているものでもよい。
数値変数の値は、株式、指数、商品若しくは他の数字のいずれの場合も、明確であることが好ましく、かつ、例えば株式や債権の取引所あるいは公的データ作成機関等の公平な管理者により管理されていることが好ましく、そして、金融資産の場合、その資産の市場が常時存在するような十分な流動性を有していることが好ましい。
このデリバティブ証券については、株式等の原資産に関連して以下に説明するが、資産は一例であって、本質的に"価値"を有していないような他の数値変数を替わりに用いてもよい。
本発明によるシステム及び方法は、従来の形態の取引所に比べて、デリバティブ証券の形態が取引所によってではなく取引者自身によって設定されるという大きな利点を有している。すなわち、取引の全体規則は取引所により用意されるけれども、一旦、取引所が対象とする数値変数の流動性及び定義について同意したならば、取引者は、満期時や満期時における対象の数値変数の値などの他のパラメータと共に、対象の数値変数をどのようなものとするかを決定することができる。従来の取引所では、行おうとする取引を規定するパラメータが取引所により用意されており、その結果、限られた数の取引のみが利用可能であった。例えば、ある取引所は、特定株式ではなく指数の値のみに関して取引が可能であるという不利な点があった。
数値変数は、ブール解析や他の論理により結合された複数の別の変数を有してもよい。但し、その数値変数は、デリバティブ証券のペイアウトをすべきか否かを決める然るべき時点において、単一の"はい"又は"いいえ"の命令を与え得るものであることを条件とする。
所定の将来時点等の"時点"とは、しばしば、取引終了時の意味であり、その場合、数値変数は、原資産又は指数の価格を意味する。原資産又は他の金融数字の価格とは、取引所又は市場により決定された市場終値を意味しており、その場合、原資産は売買中でありかつその価格が決定されている。従って、例えばUS債権の場合、US債権市場の終値を、デリバティブ証券の満期時における最終値としてもよい。しかし、取引終了時以外の時点の意味でもよく、終値以外の価格を意味してもよい。例えば、満期日における原資産の始値を用いてもよい。また、取引所の稼働方法や設定されたデリバティブ証券のタイプに応じて、取引営業日内の別の時点を満期時として用いてもよい。例えば、原資産が満期日における取引終了前に然るべき価格に達した場合に債権を担保できるデリバティブ証券については、たとえ、その取引営業日内のその後に原資産の価格が反転した場合であっても、その取引営業日又はその前の任意の時点で債権を担保できるようにしてもよい。同様に、取引終了時ではなく、一般的には正にその時点を用いることも可能である。
デリバティブ証券は、通常、一通貨単位(例えば、1ドルや1ポンド)若しくは多通貨単位又はそれらの端数による所定の額面値を有しており、そして、複数のデリバティブ証券が、いずれか1つの取引で売買されることとなる。別の形態では、一つの取引が、多通貨単位の値をもつ一つのデリバティブ証券についてのものであってもよい。これは単に概念的な違いにすぎない。さらに、取引所が、多通貨でデリバティブ証券を取り扱うことも可能である。取引所が取り扱う複数のデリバティブ証券が、異なる額面値を有していてもよく、買い注文と売り注文を規定するデータを格納するデータベースが、額面値を示す数字を保有していてもよい。
取引者が債権を担保するために必要とされる、数値変数の指定値と所定の将来時点又はそれ以前の時点における実際値との関係とは、通常、その数値変数の実際値が、注文で指定された指定値より大きい、同じである、又は、小さい、ということである。さらに、注文で指定された数値変数の指定値が、所定の将来時点における実際値と同じである場合に、取引所の規則によっては、実際値より小さい又は大きいとみなしてもよい。重要な点は、売り手と買い手のために設定されたデリバティブ証券において特定される関係は、相互排他的であり、かつ、可能性のある範囲全体に及んでいることである。
実際、好適な態様においては、判断装置がマッチング有りと判断した場合に設定されるのは、単一のデリバティブ証券のみではなく、一対の相補的なデリバティブ証券である。従って、デリバティブ証券設定モジュールは、
(a)所定の将来時点又はそれ以前の時点において、対象とする数値変数の値が、対象とする数値変数の指定値まで上昇した若しくは指定値を超えた場合、又は、指定値まで下降した若しくは指定値未満となった場合に、所定の額面値を支払うことになる、"買い手"デリバティブ証券と、
(b)所定の将来時点又はそれ以前の時点において、対象とする数値変数の値が、対象とする数値変数の指定値まで上昇しなかったす若しくは指定値を超えなかった場合、又は、指定値まで下降しなかった若しくは指定値未満とならなかった場合に、所定の額面値を支払うことになる、"売り手"デリバティブ証券と、
を設定するように動作する。
判断装置により、全ての関連項目においてマッチング有りとされたならば、一方のデリバティブ証券は買い手の名前で設定され、もう一方のデリバティブ証券は売り手の名前で設定される。(買い手又は売り手が債権を担保できる場合)買い手の場合も売り手の場合も、デリバティブ証券額面値を受け取ることになるので、買い手の利益は、実質的にデリバティブ証券額面値から同意取引値を減算したものとなり、一方、売り手の利益は、実質的に同意取引値となる。
本発明によるシステム及び方法により設定されたデリバティブ証券は、もし所望された場合は、満期まで保持されることなく売買されてもよい。デリバティブ証券は、流通証券の売買において通常用いられる任意の手段で売買可能であり、例えば金融取引所においてである。所望される場合、この第二の取引所は、第一の取引所に接続されていてもよいが、必須ではない。従って、別の態様においては、本発明は、デリバティブ証券を売買するための第二の取引所も構築するコンピュータシステムを提供する。このようなコンピュータシステムは、以下の(g)〜(k)の構成要素を含む。
(g)既存のデリバティブ証券を買うための買い注文を取引者から受け付けるための第二の入力装置。
(h)既存のデリバティブ証券を売るための売り注文を取引者から受け付けるための第二の入力装置。
(i)買い注文及び売り注文を格納するためのデータベース。
(j)第一の取引所により設定された既存のデリバティブ証券に関するデータベース内にある買い注文と売り注文の間にマッチングが有るか否かを、既存のデリバティブ証券の買い値及び売り値、既存のデリバティブ証券のタイプ、対象とする数値変数並びに所定の将来時点に基づいて判断するための第二の判断装置。
(k)第二の判断装置がマッチング有りと判断した場合にデータベースを自動的に更新し、双方の取引者に対し売り手から買い手へのデリバティブ証券の移転を通知し、かつマッチングした既存のデリバティブ証券の買い注文を行った取引者から資金を受け取るための第二の取引精算装置。
第二の取引所により売買されるデリバティブ証券は、通常、第一の取引所により設定済みであるが、それらのデリバティブ証券は、独自に設定されたものであってもよい。
さらに別の態様において、本発明は、所定の将来時点又はそれ以前の時点における、デリバティブ証券に対応付けられた明確かつ外的影響を受ける数値変数を条件として、所定の額面値の債権を担保するようなデリバティブ証券を設定するための第一の取引所を構築するコンピュータシステムの稼働方法を提供する。本方法は、以下の(a)〜(f)のステップを有する。
(a)買い手からの買い注文を規定するデータを受け付けるステップ。
(b)売り手からの売り注文を規定するデータを受け付けるステップ。
(c)双方の取引者から受け付けたデリバティブ証券の買い注文及び売り注文を規定するデータを、以下の(i)〜(viii)を含む各注文についてのレコードを格納するべく構成されたデータベースに格納するステップ。
(i)注文を行った取引者の識別情報
(ii)注文が買い注文であるか売り注文であるかを示すデータ
(iii)数値変数の識別情報
(iv)買い手により注文された値(買い値)又は売り手により注文された値(売り値)を示す数字
(v)所定の将来時点を示す数字
(vi)注文で指定された所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値を示す数字
(vii)取引者が債権を担保するために必要とされる、注文で指定された所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値と、所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値との間の関係を示すデータ
(viii)注文されたデリバティブ証券の数量を示す数字
(d)データベース内の買い注文と売り注文の間に、以下の(i)〜(v)の点に関してマッチングが有るか否かを判断する判断ステップ。
(i)マッチング有りと判断された場合には同意取引値と称されることになる買い値及び売り値
(ii)数値変数
(iii)所定の将来時点
(iv)注文で指定された所定の将来時点における数値変数の指定値
(v)所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値と、取引者が債権を担保するために必要な所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値との間の関係
(e)判断ステップにおいてマッチング有りと判断されたことに応答して、以下の(i)及び(ii)のステップを含むデリバティブ証券を設定するステップ。
(i)買い注文と売り注文の双方の対象とするデリバティブ証券の最大数量である、デリバティブ証券の同意数量を自動的に計算し、取引者が買い手の場合にはデリバティブ証券の同意数量と同意取引値との実質的に積に相当する買い手の最大債務を計算し、又は、取引者が売り手の場合にはデリバティブ証券の同意数量と、デリバティブ証券額面値から同意取引値を引いた差額との積に実質的に相当する売り手の最大債務を計算し、かつ、それらの最大債務に相当する資金を双方の取引者から自動的に受け取るステップ
(ii)双方の取引者に対しデリバティブ証券の設定及びそれに関するデータを通知し、かつ、そのデリバティブ証券に関するデータをデータベースに格納するステップ
(f)デリバティブ証券のタイプに従い、所定の将来時点又はそれ以前の時点に適切な取引者に対して支払うために以下の(i)〜(iii)のステップを含む満期決済ステップ。
(i)所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値を示す、独立機関により提示されたデータを外部ソースから受け取る満期データ入力ステップ
(ii)満期データ入力ステップからのデータに応答して、所定の将来時点又はそれ以前の時点に、数値変数の実際値が注文で指定された指定値と同じか又は大きいか若しくは小さいかを決定する決定ステップ
(iii)決定ステップからのデータに応答して、取引者のうちの一人又は同意した第三者に対し、デリバティブ証券の同意数量とデリバティブ証券額面値との積に実質的に相当する資金を送るための決済ステップ
本発明のさらに別の態様においては、コンピュータに対し第一の取引所システム又は第二の取引所システムを構築させるための、又は、上述した方法を実行するための、実行可能な命令を有するコンピュータプログラムを搭載した媒体を提供する。
第一の取引所システム及び第二の取引所システムにおいては、少なくとも所与の状況下においては、取引が完了する前にデリバティブ証券の出来高に関してもマッチングが有るか否かを判断することが望ましい場合がある。別の態様として、デリバティブ証券の一部のみを買うだけの買い手しかいない場合にデリバティブ証券の出来高の一部について取引を行ったり、複数の売り手により注文されたデリバティブ証券の出来高について取引を行ったりすることも、全く可能である。
必須ではないが、第二の取引所が第一の取引所と連係して稼働することが極めて望ましい。これにより、取引者及びデリバティブ証券に関する必要な情報を、2つのシステム間で受け渡すことができる。第二の取引所は、第一の取引所と異なるハードウェアにより、又は、同じハードウェアにより稼働することができる。顧客リスト等、2つの取引所により必要とされる多くのデータは、第一の取引所及び第二の取引所の双方に共通であるので、同じデータベースを利用することが有益である。
上述の通り、取引可能なデリバティブ証券は、対象とする数値変数の値の変化に基づき、異なる取引者たちの予想をマッチングさせることにより設定される。これは、第一の取引所により行われ、そこでは、デリバティブ証券を買おうとする又は売ろうとする取引者たちによる注文をマッチングさせることにより取引が行われる。従って、設定されたデリバティブ証券は、原資産の満期値や取引者の予想する原資産価格等の変化を含む多数のファクタに応じて、取引者が市場において設定した価格を有する。実際に、一人の取引者において適切な満期値が、別の取引者にとっては適切ではない場合もある。なぜなら、その満期値は純粋にその取引者自身の状況により決定されるからである。
取引リスク管理取引のコンピュータシステム及び方法は、特許文献1(Hedgestreet Inc.による)で提示された。このシステムでは、束にした取引が設定され、市場制度により注文を受ける。束の中の各取引は、多数の互いに排他的な結果の一つが発生したときにペイアウト(支払い)となり、取引がペイアウトとなる状況は、コンピュータシステムを稼働する市場制度により設定される。一つの取引のみをペイアウト可能であるので、束の総合的な価値は、個々の取引のペイアウトに等しい。取引者は、市場制度から取引の束を買い、そして取引者がその取り得る価格について関心のない1又は複数の個々の取引を、市場にある束の中から売ることによりリスクをヘッジすることが可能である。このシステムは、束の中の個々の取引がペイアウトとなる状況が、その特定の取引者に適切でない場合、その方法ではその取引者のリスクをヘッジすることができないという欠点がある。
コンピュータシステムにより設定されるこのデリバティブ証券は、それ自体新規である。それ故に、さらに別の態様において、本発明は、このデリバティブ証券の所有者が"デリバティブ証券額面値"と称される所定の合計金額を受け取るための法的拘束力のある権利を有する、売買可能なデリバティブ証券を提供する。受け取る条件とは、そのデリバティブ証券に対応付けられ独立機関により提示される数値変数の値が、所定の将来時点又はそれ以前の時点において、指定値まで上昇すること若しくは指定値を超えること、又は、指定値まで下降すること若しくは指定値未満となること、又は、指定値まで上昇しないこと若しくは指定値を超えないこと、又は、指定値まで下降しないこと若しくは指定値未満とならないこと、である。デリバティブ証券額面値は、証券口座に預託されており、所有者及び所有者と同意したもう一方の取引者から受け取ったものである。その同意とは、上記条件時には所有者がデリバティブ証券額面値を受け取り、それ以外の条件時にはもう一方の取引者がデリバティブ証券額面値を受け取ること、である。
所有者及び所有者と同意したもう一方の取引者から受け取るデリバティブ証券額面値の割合は、通常は同じではなく、通常は取引所における取引により決定されることになる。
さらに別の態様において、本発明は、デリバティブ証券に対応付けられ独立機関により提示される数値変数の値が、所定の将来時点又はそれ以前の時点において指定値まで上昇したこと若しくは指定値を超えたこと、又は、指定値まで下降したこと若しくは指定値未満となったこと、あるいは、指定値まで上昇しなかったこと若しくは指定値を超なかったこと、又は、指定値まで下降しなかったこと若しくは指定値未満とならなかったことを条件として、そのデリバティブ証券の所有者がデリバティブ証券額面額と称される所定の合計金額を受領するための法的拘束力のある権利を有する、売買可能なデリバティブ証券を提供する。このデリバティブ証券は、証券取引所のデータベースに格納されたデータを有し、そのデータは、以下の(i)〜(vi)を規定する。
(i)所有者の識別情報
(ii)数値変数の識別情報
(iii)所定の将来時点
(iv)数値変数の指定値
(v)デリバティブ証券において指定された所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値と、所有者が債権を担保するために必要とされる将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値との間の関係
(vi)デリバティブ証券を買うために用いられた証券口座に保持されている資金を識別するデータ
資金は、通常、安全な口座に預託されており、好適にはその口座は取引所とは独立している。当該資金は、所有者及び所有者と同意したもう一方の者から受領したものである。当該同意とは、上記条件の場合は所有者が当該資金を受け取り、それ以外の条件の場合はもう一方の者が当該資金を受け取る、というものである。預託は、取引者による取引の開始時又は進行持に、取引者自身により又は取引所により行ってもよい。もちろん、取引者は個人である必要はない。本明細書で"取引者"と称する場合、複数の取引者を含んでいてもよく、例えば、コンソーシアム(企業連合)を形成していてもよい。
デリバティブ証券の担保を形成する資金が、(個々の取引者に関係する口座ではなく)設定された証券に対応付けた独立した口座に預託されていることは、第二の取引所を用いるだけでなく金融商品の売買に用いる通常の任意の手段を用いることによっても、その証券を売買可能であることを意味する。さらに、デリバティブ証券の担保が、取引所ではなく安全な独立口座に保持されていることは、取引所が破産した場合にも、取引者には債務のリスクが全くない、ということである。また、一旦取引が同意されてデリバティブ証券が設定されたならば、それ以降、取引所は証券に干渉することができない。資金は、そのデリバティブ証券の満期まで、その独立口座で保持されることになる。
本発明によるデリバティブ証券は、交換可能であるので、株式及びオプション等の他の証券に替えて、又は、他の証券に加えて、例えば、他の証券と同じ運用成績を達成するようにポートフォリオの一部として利用可能である。また、このデリバティブ証券は、他の証券を置換したり、他の証券により置換されたりすることが可能である。
取引者の信用度に応じて、取引者がその取引コストの一部を支払いかつコストの残余を第三者又は取引所が保証することも可能である。いずれにしても、取引者から払込まれるべき又は取引者へ支払うべきいかなる資金も、同意した第三者から受領し又は第三者に対して支払うようにすることが、一般的に可能である。そして、本明細書において、"取引者からの受領"又は"取引者への支払"と称する場合は、第三者からの資金の受領又は第三者への支払を含むものとして解釈されるべきである。
異なる条件下でペイアウトとなるような、多数の異なる形態のデリバティブ証券を、本発明によるシステム及び方法により設定することが可能である。このデリバティブ証券は、本明細書では、"State Prices in an e-Xchange for Contingencies(ステート・プライシズ・イン・エクスチェンジ・フォア・コンティンジェンシイズ)"と称され、"SPeCs(スペックス)"と略称される。このデリバティブ証券は、所定の時点において対象とする数値変数が指定値(以下、"満期値"、と称する)を獲得した場合に、デリバティブ証券額面値を支払うことができる。例えば、数値変数が所与の株式の価格に関する場合、特定の日の株式取引所の取引終了時又は所定の時点までの任意の時点に、その株価が満期値を獲得したとき、としてもよい。別の例では、所定の将来時点に数値変数が所定の値未満に降下している場合又は所定の将来時点より前の任意の時点に所定の値まで降下した場合に、デリバティブ証券額面値を支払うようにしてもよい。
マッチングした各取引は、2つの独立して取引可能なデリバティブ証券を生じる。すなわち、SPeCs(買い手)証券及びSPeCs(売り手)証券である。
買い手証券の場合、価格pをもつSPeCsspot+(買い手)証券は、対象とする数値変数が、任意の指定された時点(以下、"満期時"又は"終了時"と称する)においてその満期値又はそれを超える値を獲得した場合に、デリバティブ証券額面値、例えば1ポンド(又は1ドルや1ユーロ等の他の任意の簡便な通貨単位)を支払うという条件付き債権を担保する。
価格pをもつSPeCsspot−(買い手)証券は、対象とする数値変数が、満期時において満期値又はそれ未満の値に降下した場合に、デリバティブ証券額面値を支払うという条件付き債権を担保する。
価格pをもつSPeCsgen+(買い手)証券は、対象とする数値変数が、デリバティブ証券設定時から満期時までの間の任意の時点において満期値又はそれを超える値を獲得した場合に、デリバティブ証券額面値を支払うという条件付き債権を担保する。
価格pをもつSPeCsgen−(買い手)証券は、対象とする数値変数が、デリバティブ証券設定時から満期時までの間の任意の時点において満期値又はそれ未満の値に降下した場合に、デリバティブ証券額面値を支払うという条件付き債権を担保する。
売り手証券の場合も、4種のデリバティブ証券が存在することになる。すなわち、
対象とする数値変数が、満期時において満期値又はそれを超える値を獲得できなかった場合に、デリバティブ証券額面値を支払うというSPeCsspot+(売り手)証券、
対象とする数値変数が、満期時において満期値又はそれ未満の値に降下しなかった場合に、デリバティブ証券額面値を支払うというSPeCsspot−(売り手)証券、
対象とする数値変数が、デリバティブ証券設定時から満期時までの任意の時点において満期値又はそれを超える値を獲得できなかった場合に、デリバティブ証券額面値を支払うというSPeCsgen+(売り手)証券、及び、
対象とする数値変数が、デリバティブ証券設定時から満期時までの任意の時点において満期値又はそれ未満の値に降下しなかった場合に、デリバティブ証券額面値を支払うというSPeCsgen−(売り手)証券である。
一例として、ロンドン株式取引所(LSE)に上場されているShell社の株式に関係するSPeCsデリバティブ証券を想定する。

原資産: Shell
本日(2006年2月1日)の株価: 5.45ポンド
所定の将来時点(満期時): 2007年2月1日のLSEの取引終了時
UK取引上場コード: Shel
所定の将来時点における価格(満期値): 7.00ポンド
デリバティブ証券額面値: 1ポンド
7.00ポンド(すなわち、現在値より高い値)の満期値をもつShellに関しては、次の4つのSPeCs証券が存在する可能性がある。
(i)SPeCsspotShel+(買い手)(Feb0107):2007年2月1日のロンドン株式取引所の取引終了時である満期時に、Shellの株価が7.00ポンド又はそれを超える値を獲得した場合に1ポンドを支払う。
(ii)SPeCsgenShel+(買い手)(Feb0107):証券設定時から2007年2月1日のロンドン株式取引所の取引終了時である満期時までの任意の時点に、Shellの株価が7.00ポンド又はそれを超える値を獲得した場合に1ポンドを支払う。
(iii)SPeCsspotShel+(売り手)(Feb0107):2007年2月1日のロンドン株式取引所の取引終了時である満期時に、Shellの株価が7.00ポンド又はそれを超える値を獲得しなかった場合に1ポンドを支払う。
(iv)SPeCsgenShel+(売り手)(Feb0107):証券設定時から2007年2月1日のロンドン株式取引所の取引終了時である満期時までの任意の時点に、Shellの株価が7.00ポンド又はそれを超える値を獲得しなかった場合に1ポンドを支払う。
さらに、現在値よりも低い満期値、例えば5.00ポンドの満期値をもつShell株に基づくデリバティブ証券を設定可能である。上記した対象の株データに基づいて、現在値より低い満期値をもつ次の4つのSPeCs証券を想定できる。
(i)SPeCsspotShel−(買い手)(Feb0107):2007年2月1日のロンドン株式取引所の取引終了時である満期時に、Shellの株価が5.00ポンド又はそれ未満の値に降下した場合に1ポンドを支払う。
(ii)SPeCsgenShel−(買い手)(Feb0107):証券設定時から2007年2月1日のロンドン株式取引所の取引終了時である満期時までの任意の時点に、Shellの株価が5.00ポンド又はそれ未満の値に降下した場合に1ポンドを支払う。
(iii)SPeCsspotShel−(売り手)(Feb0107):2007年2月1日のロンドン株式取引所の取引終了時である満期時に、Shellの株価が5.00ポンド又はそれ未満の値に降下しなかった場合に1ポンドを支払う。
(iii)SPeCsgenShel−(売り手)(Feb0107):証券設定時から2007年2月1日のロンドン株式取引所の取引終了時である満期時までの任意の時点に、Shellの株価が5.00ポンド又はそれ未満の値に降下しなかった場合に1ポンドを支払う。
ここに記載した通り、取引者は、取引所オペレータとは無関係である。しかしながら、取引所オペレータが取引者の一人となることにより、その取引所オペレータがそのデリバティブ証券や別のデリバティブ証券のマーケットメーカーとなることも、本発明の概念の範囲内に含まれるものである。この場合、取引所オペレータは、売り手の役割を果たし、取引所オペレータの選択した所定の価格又は価格範囲でデリバティブ証券を注文する。
本発明によるコンピュータシステム及び取引方法の一形態を、添付の図面を参照して実施例を用いて説明することとする。
デリバティブ証券を設定しかつ取引するための本発明によるコンピュータシステムの概略構成図である。 デリバティブ証券を設定するときの、コンピュータシステムの全体プロセスのフロー図である。 取引者から注文を受けるためにシステムを開始することに関するプロセスのフロー図である。 デリバティブ証券を設定する処理において、取引者の売り注文と買い注文をマッチングさせるときのコンピュータシステムのプロセスのフロー図である。 第一の取引所の顧客データベースに格納された情報を示している。 図5の顧客データベースの"決済情報"データベースに格納された情報の一例である。 "非マッチング取引"データベースに格納された情報を示している。 特定のデリバティブ証券に関するマッチングしない売り注文と買い注文を示す、取引者に提示可能なディスプレイの一例である。 第一の取引所の"マッチング取引"データベースに格納された情報を示している。 第一の取引所の取引決済処理に関する各ステップを示すフロー図である。 デリバティブ証券の満期時の決済に関する各ステップを示すフロー図である。 第一の取引所により設定された既存のデリバティブ証券を取引するときの第二の取引所を形成するコンピュータシステムの全体プロセスのフロー図である。 証券に必要なデータを示す、本発明により設定されたデリバティブ証券の一対の証書の概略図である。
図面を参照すると、図1は、本発明においてSPeCs証券を設定しかつ取引するための取引所システムを示している。この取引所システムは、異なる取引者からの買い注文と売り注文をマッチングさせてSPeCsデリバティブ証券を設定するための第一の取引所を形成するコンピュータシステム1と、システム1により設定されたデリバティブ証券を取引するためのコンピュータシステム2とを備えている。
第一の取引所システムは、通常、サーバであり、中央演算処理装置(CPU)とRAM、ROM、光媒体若しくは磁気媒体又は他の任意形態の記憶装置であるメモリとを具備するコンピュータを備えている。記憶装置には、売買取引の種々の局面に関する複数のデータベース4〜14を格納でき、そして、取引所システムは、多数の取引者("第一の取引者"と称する)16と第一の取引所通信サーバ17並びに、例えばローカルエリアネットワーク(LAN)若しくはワイドエリアネットワーク(WAN)であるネットワーク18を介して、そして特にインターネットを介して通信することができる。第一の取引所通信サーバは、末端ユーザと通信可能とするための任意の手段及びウェブ(Web)を具備してもよく、適宜のプロトコルによる無線、音声操作、テレビジョン、携帯装置、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯電話等による。全ての通信は、接続性及びファイアウォールを確保するために工業標準プロトコルに適合していることが好ましい。
サーバ1は、この証券の取引を行うサーバを用いていない他の機関20と通信することもできる。例えば種々の株式取引所又は債券、通貨若しくは商品取引所であり、それは、例えば資産価格や商品価格に関する情報などの一般的な市場情報を受信するためである。株証券の場合、資産価格は、各々の株式取引所で取引されるリアルタイムで更新される価格となる。一方、他の形態の証券については、リアルタイムの為替レート、商品価格等が必要となる。この取引所の登録ユーザが取扱い可能な、若しくは取扱い可能とできる資産に関するデリバティブ情報を受信してもよい。例えば株証券については、資産価格解析として、配当利回り、株価収益率、純現金収支、対象先物取引及びオプション価格等を含む。確定利付証券については、資産価格解析として、5年債権利回り、対象債権先物取引及びオプション等を含む。
さらに、サーバは、後述する取引の決済時又は証券の満期時に資金を預託しかつ回収するために、そして取引者の信用度を調査するために、複数の銀行と通信することになる。必要に応じて、さらに別の機関がサーバ1と通信してもよい。
サーバ1の記憶装置は、次のデータベースを備えている。
(i)顧客データベース4
このデータベースは、顧客による安全な取引及び利用、全ての顧客記録の機密保持、並びに、取引所がその枠内で取引するところの規制機関及び管轄法令の順守を確保するために必要な顧客の関連情報を格納している。
顧客データベースは、図5に示されており、口座所有者名50及び口座所有者住所51、並びに会社名52、会社の場合は住所及び承認等のその他の関連情報のフィールドを含む複数のフィールドを備えている。さらに、顧客データベースは、管轄の規制機関により具体化された法令規制情報53、取引者に課される取引限度54も含む。加えて、顧客データベースは、各取引者用のフィールドがあり、安全情報57、決済情報55及び取引情報56が含まれる。
安全情報57は、種々の取引者により用いられるパスワード及びパスワード履歴、取引者のユーザ名、並びにセットアップ情報を含む。この情報はまた、顧客による安全な取引を可能とするために必要な任意の追加プロトコル情報も含む。
決済情報55は、全ての取引が決済されることになる銀行口座の詳細情報、顧客及び顧客の銀行からの承認情報、並びに顧客の開始した取引の決済を保証するために維持する必要のある任意の追加情報、例えば第三者からの保証情報を含む。決済情報のデータベースは、図6に示されている。
(ii)数値変数情報データベース6
この情報は、数値変数の値と、解析情報とを含む。例えば、上述した株式の株価収益率、配当利回り等であり、株式取引所、気象庁、WHO等の種々の機関20から取得される。
(iii)取引履歴データベース12
この情報は、詳細取引レベルの取引履歴、口座の入出金記録、及び顧客との連絡内容を含む。
(iv)非マッチング取引データベース14
このデータベースは、図7に詳細に示されており、マッチングが見出されなかったデリバティブ証券についての取引者からの売り注文及び買い注文を全て格納している。取引者を識別するデータを別として、このデータベースは、非マッチング取引が売り注文であるか買い注文であるか、取引に関係する対象の数値変数、デリバティブ証券のタイプ(すなわち"+"証券であるか"−"証券であるか、"spot"であるか"gen"であるか、そして"買い手"証券であるか"売り手"証券であるか)、取引値、及び、買い又は売りの注文で指定された証券の数量を格納する。このデータベースは、この取引所の取引者がどのように買い注文をするかを決定するためにアクセスすることができるウェブ配信を生成するために用いられる。非マッチング取引データベース内の取引者IDフィールドは、ウェブ配信の生成には用いられず、よって全ての取引者が匿名とされる。
図8は、このようなウェブ配信の1ページの一部を示している。このページは、ロンドン株式取引所に上場しているShellの対象株式についてのSPeCsspot+証券に関して配信されるページの一部である。Shell株60のspot価格は、左列に545.00ペンスと付けられている。そして、2006年3月10日のロンドン株式取引所の取引終了時である満期時すなわち終了時と共にSPeCs証券の買い又は売りの複数の取引者により種々の価格が提示されている。このページの行62、63の各々は、異なる満期値(すなわち対象株式の満期時すなわち終了時における株価)をもつSPeCs証券についての売り(売り注文)及び買い(買い注文)を示している。よって、セル66は、一証券につき20ペンスで100証券まで売るための売り注文(多数の取引者からの売りからなる場合がある)を表しており、もしShell株が2006年3月10のロンドン株式取引所の取引終了時に550.00ペンス又はそれを超える値に上昇しなかった場合、一証券につき1.00ポンド支払うことになる。一方、セル68は、一証券につき18ペンスで50証券まで買うための買い注文を表しており、もしShell株が2006年3月10のロンドン株式取引所の取引終了時に550.00ペンス又はそれを超える値に上昇した場合、一証券につき1.00ポンド支払うことになる。
図8は、取引画面の一部のみを示している。取引画面には、4つの異なるタイプのデリバティブ証券(spot/gen又は+/−)についての買い注文及び売り注文が表示され、異なる満期値及び満期時をもつ対象数値変数の各値に対する売り注文及び買い注文を視るために画面を上下にスクロールできる。一方、同じ対象数値変数及び満期時すなわち終了時について異なる買値及び売値を視るために画面を左右にスクロールすることもできる。"売り注文"の項目の下にある各セルは、所与の取引値で売り注文された所与の満期値(550ペンス又は565ペンス)をもつデリバティブ証券の数を示している。これらの売り注文は、1又は複数の取引者からの提示される。同様に、"買い注文"の項目の下にある各セルは、異なる取引値でデリバティブ証券を買おうとする注文が示されている。最高の買値と最安の売値の間の差に相当する価格帯は、買い注文と売り注文とがマッチングする可能性のある取引値をよく表しているものである。
(v)マッチング取引データベース8
このデータベースは、マッチングされかつSPeCs証券が設定された全ての売り注文及び買い注文を含む。通常、このデータベースは、図9に示したSPeCs証券の設定に関する情報を格納することとなる。その情報は、非マッチング取引データベース14から取得されたものを含み、また、そのデータの幾つかは、取引がマッチングされたときに判断装置により生成されたものである。この情報は、その取引の当事者の名前71及び識別情報72並びに任意の認証情報、設定されるSPeCs証券の数73、対象の数値変数を識別する情報74、取引日(又は適切であれば取引日内の時点)75、満期値すなわち最終値76、満期時すなわち終了時77、SPeCs証券のタイプ78(例えばSPeCsspot+(買い手)証券、SPeCsspot−(買い手)証券、SPeCsgen+(買い手)証券、SPeCsgen−(買い手)証券、SPeCsspot+(売り手)証券、SPeCsspot−(売り手)証券、SPeCsgen+(売り手)証券、又はSPeCsgen−(売り手)証券)である。この情報はまた、取引値79すなわちマッチングしたときに取引者同士により同意された価格と、売り手80及び買い手81から受け取った全資金とを含む。この情報は、SPeCs証券が満期となったとき又はSPeCs証券が売られたときに当事者に対し償還するために必要である。
(viii)投資資金データベース10
このデータベースは、SPeCs証券が設定されたときに取引者から受け取りそして預託された全ての資金の記録を格納する。
<証券の設定>
図2は、SPeCs証券が設定されるときに第一の取引所により行われる各ステップのフロー図である。いずれの取引も、開始可能となる前に、顧客が取引所1に取引口座を開設し、それにより顧客の名前及び識別情報を顧客データベース4に登録することが必要である。この情報は、顧客による安全な取引及び利用を確保するために、顧客記録の機密性を維持するために、そして、全ての活動が規制機関及び関係法令を順守するものとなるために必要である。
顧客口座が開設されたならば、顧客は取引を開始できる。取引中、取引所すなわちサーバ1は、異なる複数の取引者から買い注文及び売り注文を受け付ける(ステップS22)。種々の買い注文及び売り注文に対して、取引所1は、2つの注文をマッチングさせようとする。図3は、第一の取引上の取引者が注文をする最初のプロセスで実行するステップを示すフロー図である。ステップS221において、買い手は、デリバティブ証券のタイプ(例えば、その取引が"spot"であるか"gen"であるか、"+"であるか"−"であるか、又は、デリバティブ証券の買い手であるか売り手であるか)を入力する。これにより、取引所により有効化された買い注文は、入力画面上で取引所に配置されることになる。次に、買い手は、SPeCs証券の取引の対象となる数値変数の詳細を入力する(ステップS222)。そして、取引所により数値変数は有効化される。有効化の後、買い手は、対象とする数値変数の満期値すなわち最終値及び/又は数値変数の満期値範囲すなわち最終値範囲を入力する(ステップS223)。さらに、買い注文しようとしている証券の数量を入力する(ステップS224)。正確な数量を入力する必要はなく、数量の最大値を入力することも、また所望する場合は最小値を入力することも可能である。次に、満期時すなわち終了時を入力する。あるいは、満期時範囲すなわち終了時範囲を入力してもよい。例えば、デリバティブ証券を買おうと考えている1〜6か月の期間である。
買い手とは独立して、売り手は、自らが売ろうとするデリバティブ証券の対応する詳細を、買い手と同様の方法で入力することになる(ステップS226〜S230)。買い手であれ売り手であれ、取引者がその所望する取引の証券の詳細を入力したならば、取引所は、取引者に確認を要求する(ステップS231)。確認を受け取ると、取引所は、取引者が取引の決済に利用可能な資金を有していることを確認するために、適宜、銀行又はクレジットの事前承認を取得する(ステップS232)。いずれかの承認が得られない場合、取引者は取引拒否を通知される(ステップS236)。承認が得られた場合、取引所は、買い注文と売り注文のマッチングを試みる(ステップS24)。
このプロセスは、図4に示されており、これは、買い注文と売り注文のマッチング処理S24の各ステップのフロー図である。第一の取引所の処理装置は、先ず、満期時及びその他のデータの有効性に関して各注文をチェックする(ステップS32)。そして、SPeCs証券の対象とする数値変数の詳細をマッチングさせようとする。数値変数が株価である場合は、数値変数の詳細は、対象の証券に固有の新証券コード(International Securities Identification Number(ISIN))のステップにより表現されている(ステップS34)。対象の数値変数の詳細をマッチングさせた後、取引所は、デリバティブ証券のタイプをマッチングさせようと試みる(ステップS36)。つまり、買いか売りか、例えばSPeCsspot証券かSPeCsgen証券か、"+"証券か"−"証券か、などである。その後、取引所は、満期時すなわち終了時又は満期時期間のマッチングを試みる(ステップS38)。さらに、数値変数の満期値すなわち最終値又は満期値範囲のマッチングを試みる(ステップS39)。一方又は双方の取引者により満期時及び/又は満期値の範囲が指定されている場合、マッチング操作において精確な1又は複数のパラメータを指定することが必要である。例えば、一方の取引者のみにより数値変数の値の範囲又は満期時範囲が指定されており、もう一方の取引者により精確な数値変数の値又は満期時が指定されている場合、コンピュータは、精確な数値変数の値又は満期時を特定することにより、買い注文と売り注文をマッチングさせてもよい。しかしながら、双方の取引者が範囲を指定している場合は、パラメータを精確に特定するには、何らかの追加的なアルゴリズムが必要である。例えば、コンピュータは、2つの範囲の間で重なった範囲を判断し、その範囲内の所与のポイント例えば中間点を双方の取引者間の同位置として決定してもよい。別の例として、期間中の最先時点など、端点を選択してもよい。一貫性があり全ての取引者が認知できる限りにおいて、特別なアルゴリズムであることは重要ではない点を理解されたい。最後に、取引所すなわちサーバ1は、買い注文/売り注文で取扱い可能なデリバティブ証券の数量をマッチングさせようと試みる(ステップS40)。デリバティブ証券の数量が完全にマッチングしない場合、買い手及び売り手の選択として、一部の数量をマッチングさせてもよい。取引所は、不連続な間隔で増加する最小取引量(例えば100証券)を、取引のために利用するように決めてもよい。
もちろん、全ての基準についてマッチングした場合にのみ、マッチングが成立するので、上記ステップを実行する順序は、入れ替えてもよい。
最後に、有効な注文時期において連続的に全ての非マッチング取引がチェックされる(ステップS42)。そして、非マッチング取引データがウェブ上に配信される前に、非マッチング取引データベース14が更新される。
全ての観点において全ての取引をマッチングさせたならば(ステップS24)、それらの取引はリアルタイムで決済可能である(ステップS26)。これは、図10に示されており、双方の取引者の名義口座から取引所名義口座へ資金の支払いを開始し(ステップS90)、双方の取引者に対し確認を送信する(ステップS92)を含む。これらの資金は、前述の通り、取引所により取引コストを徴収された(ステップS94)後の正味金額である。そして、SPeCs証券の満期までは、担保資金現金管理口座に投資される(ステップS96)。投資された資金の利子は、取引所により管理手数料を引かれた上で生じるが、その利子は、通常、取引者が支払った資金に比例して取引者に対して支払われる。例えば、(対象の数値変数の値に依って)満期時に1.00ポンドを支払うことになる価格がpペンスのSPeCs証券の場合、マッチングの際に、買い手は、デリバティブ証券毎にpペンスが口座引落しされる一方、売り手は、1.00ポンドからpペンスを引いた金額が口座引落しされる。顧客データベースは、ステップS98で更新される。ステップS99において、現金口座内の資金の投資確認が、双方の取引者へ送信され、ステップS100において、確認と証書が取引者へ送信される。これらのステップは、図10に示されている。買い手の取引又は売り手の取引が完全にヘッジされ、取引所に全くリスクが無い場合、買い手又は売り手の要求により余剰資金を解放してもよい。
取引の決済により、デリバティブ証券が設定され(ステップS28)、このプロセスでは、デリバティブ証券の設定の確認が双方の取引者へ送信される。一方が"買い手"証券であり、他方が"売り手"証券である。証書は、できる限り早期に当事者に対して送られる。デリバティブ証券は、電子フォーマットで発行してもよい。例えば、対象の株式に基づくデリバティブ証券は、所有権の詳細を記録した電子株証書と同様のものとしてもよい。図13は、一つの取引に関して作成された一対の証書130及び132を示す概略図である。この取引により設定されたデリバティブ証券を規定する、第一の取引所コンピュータのデータベースに保持された情報を示している。通常、証書には、少なくとも対象の数値変数の名前又はその他の識別情報74と、デリバティブ証券78のタイプ(すなわち、"spot"又は"gen"134、買い手又は売り手138、"+"又は"−"140)と、数値変数の満期値すなわち最終値76と、満期時77と、取引を形成するデリバティブ証券の数量73と、デリバティブ証券額面値144とを記録する。他方の当事者に関する情報は無関係である。なぜなら、デリバティブ証券の設定に関係する資金は、保全資金に投資されているからである。
その後、マッチング取引データベース及び取引履歴データベースは、デリバティブ証券の設定を反映するように更新される。そして、証券の設定に続く所定の規定された期間の後、デリバティブ証券の詳細を示すために取引所のウェブ配信が更新される。これらの詳細は、他の財政情報供給者を通して入手可能としてもよい。通常、デリバティブ証券の詳細は、デリバティブ証券の設定された次の日にウェブ配信において入手可能とされるが、他の時間スケールを採用してもよい。
証書に必要な情報に加えて、図13では、当該取引所データベースに記録された他のデータも示している。取引値146、買い手の支払った金額148、売り手の支払った金額150、並びに取引日及び/又は取引時152であるが、これらは証書上に示す必要はない。
<証券の満期>
図11は、デリバティブ証券の満期の際に資金を支払うプロセスを示すフロー図である。デリバティブ証券の設定後、デリバティブ証券の満期時の支払を開始する第一の取引所により満期リストが作成される(ステップS100)。デリバティブ証券の満期処理を開始する条件は、デリバティブ証券のタイプに依存する。例えば、SPeCsspot満期リストは、所定の時点においてデリバティブ証券の満期処理を開始する。一方、SPeCsgen満期リストは、(デリバティブ証券のタイプに依存して)数値変数が満期時すなわち終了時又はそれ以前の時点に所与の値又はそれを超える値に上昇したか、所与の値又はそれ未満の値に降下したときに、デリバティブ証券の満期処理を開始する。満期リストにより、現金管理口座から取引所名義口座への資金の移動を開始する(ステップS102及びS104)。この資金は、デリバティブ証券のタイプに応じて、そして支払い条件に合致しているか否かに応じて、買い手又は売り手に支払われる。さらに、当初支払われた合計金額に対して生じた利子もまた、買い手及び売り手の双方に支払われる(取引所が管理手数料を控除した正味金額)。顧客データベースは、デリバティブ証券の満期を記録するために更新され、また、デリバティブ証券の最終値を記録した満期明細書が発行され、買い手及び売り手に対して確認書が送られる(ステップS110)。
<第二の取引所>
本発明により設定されたデリバティブ証券は、その流通期間中に売買されてもよい。デリバティブ証券を売買する目的で、図1に示した第二の取引所2を設けてもよい。第二の取引所2は、第一の取引所1と連係することが好ましく、売買を円滑とするために第一の取引所との間で関連情報を交換してもよい。第一の取引所と同様に、第二の取引所は、RAM、ROM、光媒体若しくは磁気媒体又は他の任意形態の記憶装置であるメモリと接続された中央演算処理装置(CPU)22を具備するコンピュータを備えている。記憶装置には、データベース24〜32が格納される。第二の取引所2を形成するコンピュータは、例えばローカルエリアネットワーク(LAN)やワイドエリアネットワーク(WAN)であるネットワーク38を介して、特にインターネットを介して多くの取引者("第二の取引者"と称する)と通信可能である。第二の取引所は、第二の取引所通信サーバ39を用いてネットワーク38と接続される。第一の取引所と同様に、第二の取引所通信サーバは、無線、音声操作、テレビ、携帯装置、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯電話等を用いて適宜のプロトコルにより末端ユーザ36及びウェブと通信できる。
第二の取引所を形成するコンピュータの記憶装置内にあるデータベースは、通常、第一の取引所1におけるデータベースと同じである。すなわち、図5に示した顧客情報を格納する顧客データベース24は、顧客への資金を支払い及び顧客からの資金の受領を可能とするためのものである。(口座所有者名及び住所、会社名、承認、法令/規制情報、決済情報、その顧客の取引限度及び安全情報等がある)。安全情報57は、パスワード、パスワード履歴、ユーザ名及びセットアップ情報、並びに安全な取引を可能とするために必要な任意の追加情報である。第二の取引所は、取引履歴データベース30も備え、詳細な取引履歴、口座明細及び関係する第二の取引者との連絡内容を格納している。第一の取引所と同様に、第二の取引所は、非マッチング取引データベース26を備えるが、第二の取引所の場合、このデータベースは、取引者により売り注文及び/買い注文された全ての既存のSPeCs証券の詳細を格納している。
<第二の取引所での取引>
第二の取引所の稼働方法は、第一の取引所と同様であるので、第一の取引所1と同じ処理ステップについては、詳細に説明しないこととする。
第二の取引所2における取引は、図12に示されている(ステップS120〜S128)。このプロセスは、ステップS126において証券が設定される替わりに証券が売り手から買い手へと渡されることを除き、ほぼ図2の第一の取引所における取引のプロセスと同じである。取引の開始は、取引者から買い注文/売り注文を受け付けることである(ステップS120)。これは、図3に示した第一の取引所における買い注文及び売り注文の受付けに相当し、全く同じである。加えて、取引者は、そのデリバティブ証券が買い手証券か売り手証券かを指定する必要がある。買い注文及び売り注文は、デリバティブ証券の8つの異なるタイプ(spot/gen、+/−、買い手/売り手)が表示されることを除いて第一の取引所について図8に示したものとほぼ同じ画面上に表示してもよい。さらに、第一の取引所の場合の確認ステップ(S231)及び承認ステップ(S232)との違いがあり、第二の取引所の場合は、売り手から銀行又はクレジットの事前承認を得る必要がない。なぜなら、売り手は買い手から資金を受け取るだけだからである。
取引者から売り注文及び買い注文を受け付けることに加えて、第二の取引所処理装置は、売り手がそのデリバティブ証券の正当な所有者でありかつ売られるデリバティブ証券の数がその売り手の記録と一致していること(すなわち、その売り手が少なくとも売ろうとしている数のデリバティブ証券を保有していること)を、そのデリバティブ証券及び第一の取引所の決済データベースから確認する。
次に、プロセスは、買い注文と売り注文のマッチングに進む(ステップS122)。このステップは、本質的に、図4に示したデリバティブ証券の設定において第一の取引所により実行される買い注文と売り注文のマッチングのステップと同じである。取引所は、注文の有効性をチェックし、対象の数値変数、デリバティブ証券のタイプ及び満期時並びに取引値をマッチングさせ、そして、デリバティブ証券の数量をマッチングさせるか又は一部数量をマッチングさせようとする。その後、取引は決済され、資金の支払いが開始される。買い手名義口座から売り手名義口座への資金(取引コストの正味金額)が支払われ、その後、売られた数量についての売り手の所有権を取り消してその数量を買い手の名前で登録することにより、デリバティブ証券が移転される。各取引者は、確認書を送られる。その後、第二の取引所及び顧客データベースは、マッチング取引データベースと共に更新され、関連情報が第二の取引所のウェブ配信に送信される。
1 第一の取引所サーバ
2 第二の取引所サーバ
3、22 CPU
4、24 顧客データベース
6、26 数値変数情報データベース
8、28 マッチング取引データベース
10、32 投資資金データベース
12、30 取引履歴データベース
14、26 非マッチング取引データベース
16 第一の取引者
17 第一の取引所通信サーバ
18、38 ネットワーク
20 他の機関
36 第二の取引者
39 第二の取引所通信サーバ

Claims (37)

  1. 所定の将来時点又はそれ以前の時点における、デリバティブ証券に対応付けられた明確かつ外的影響を受ける数値変数を条件として、所定のデリバティブ証券額面値の債権を担保するようなデリバティブ証券を設定するための第一の取引所システムを構築するコンピュータシステムであって、
    (a)買い手又は売り手である取引者から受け付けたデリバティブ証券の買い注文及び売り注文を規定するデータを格納するために、
    (i)注文を行った取引者の識別情報と、
    (ii)注文が買い注文であるか売り注文であるかを示すデーと、
    (iii)数値変数の識別情報と、
    (iv)買い手により注文された値(買い値)又は売り手により注文された値(売り値)を示す数字と、
    (v)所定の将来時点を示す数字と、
    (vi)注文で指定された所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値を示す数字と、
    (vii)取引者が債権を担保するために必要とされる、注文で指定された所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値と、所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値との間の関係を示すデータと、
    (viii)注文されたデリバティブ証券の数量を示す数字と、を含む各注文の記録を格納するように構成されたデータベースと、
    (b)買い手からの買い注文を規定するデータを受け取るための入力装置と、
    (c)売り手からの売り注文を規定するデータを受け取るための入力装置と、
    (d)データベース内の買い注文と売り注文との間に、
    (i)マッチング有りと判断された場合には同意取引値と称されることになる、買い値及び売り値と、
    (ii)数値変数と、
    (iii)所定の将来時点と、
    (iv)注文で指定された所定の将来時点における数値変数の指定値と、
    (v)注文で指定された数値変数の指定値と、所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値との間の関係と、においてマッチングが有るか否かを判断する判断装置と、
    (e)マッチング有りと判断した判断装置からの出力に応答して、1又は複数のデリバティブ証券を設定するために、
    (i)買い注文と売り注文の双方が対象としているデリバティブ証券の最大数量である、デリバティブ証券の同意数量を自動的に計算し、取引者が買い手の場合にはデリバティブ証券の同意数量と同意取引値との積に実質的に相当する買い手の最大債務を計算し、又は、取引者が売り手の場合にはデリバティブ証券の同意数量と、デリバティブ証券額面値から同意取引値を引いた差額との積に実質的に相当する売り手の最大債務を計算し、かつ、それらの最大債務に相当する資金を双方の取引者から自動的に受け取る取引精算装置と、
    (ii)双方の取引者に対しデリバティブ証券の設定及びそれに関するデータを通知し、かつ、そのデリバティブ証券に関するデータをデータベースに格納するデリバティブ証券設定装置と、を具備するデリバティブ証券設定モジュールと、
    (f)デリバティブ証券のタイプに従い、所定の将来時点又はそれ以前の時点に適切な取引者に対して支払うために、
    (i)所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値を示す、独立機関により提示されたデータを外部ソースから受け取る満期データ入力モジュールと、
    (ii)満期データ入力モジュールからのデータに応答して、所定の将来時点又はそれ以前の時点に、数値変数の実際値が注文で指定された指定値と同じか又は大きいか若しくは小さいかを決定する決定モジュールと、
    (iii)決定モジュールからのデータに応答して、取引者のうちの一人又は同意した第三者に対し、デリバティブ証券の同意数量とデリバティブ証券額面値との積に実質的に相当する資金を送るための決済モジュールと、を具備する満期決済モジュールと、
    を備えたコンピュータシステム。
  2. 独立機関により提示された数値変数の値を、1又は複数の外部ソースから受信するための提示値入力手段を有する、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  3. 取引者からの注文のうち、少なくとも判断装置によりマッチングしないと判断された注文を配信するための手段を有する、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  4. 数値変数に関係する情報を配信するための配信装置を有する、請求項2に記載のコンピュータシステム。
  5. マッチングした取引に関係する情報を配信するための配信装置を有する、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  6. 数値変数が所定の時点又はそれ以前の時点に指定値まで上昇するかそれを超えた場合、又は、指定値まで降下するかそれ未満となった場合に債権及び債務を発生するデリバティブ証券と、数値変数が所定の時点に指定値まで上昇するかそれを超えた場合、又は、指定値まで降下するかそれ未満となった場合に債権及び債務を発生するデリバティブ証券とを含む、異なるタイプのデリバティブ証券を設定するために稼働する、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  7. 判断装置がマッチングが存在すると判断した場合に、デリバティブ証券設定モジュールは、(a)所定の将来時点又はそれ以前の時点に、数値変数が、その数値変数の指定値まで上昇した若しくはそれを超えた場合又は指定値まで下降した若しくはそれ未満となった場合に、所定のデリバティブ証券額面値を支払うことになる"買い手"のデリバティブ証券と、(b)所定の将来時点又はそれ以前の時点に、数値変数が、その数値変数の指定値まで上昇しなかった若しくはそれを超えなかった場合又は指定値まで下降しなかった若しくはそれ未満とならなかった場合に、所定のデリバティブ証券額面値を支払うことになる"売り手"のデリバティブ証券とを設定するべく稼働し、これら2つのデリバティブ証券は、判断装置によりマッチングすると判断された両取引者の各々の名前でそれぞれ設定される、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  8. 決定モジュールは、所定の将来時点において、数値変数の実際値が、注文で指定された指定値と同じか又は大きいか若しくは小さいかを決定するべく稼働する、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  9. 決定モジュールは、所定の将来時点又はそれ以前の時点において、数値変数の実際値が、注文で指定された指定値と同じか又は大きいかを決定するべく稼働する、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  10. 取引精算装置がデリバティブ証券を設定した時に、両取引者又は同意した第三者の各々から自動的に資金を受け取り、その資金を安全な口座に預託するべく構成された、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  11. 満期決済モジュールは、安全な口座に預託されている資金を取り出して債権をもつ取引者へ支払うべく稼働する、請求項10に記載のコンピュータシステム。
  12. データベースは、設定されたデリバティブ証券の額面値を示す数字を格納する、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  13. 第一の取引所システムにより設定された既存のデリバティブ証券を売買するための第二の取引所システムも構築する、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  14. (g)既存のデリバティブ証券を買うための買い注文を取引者から受け付けるための第二の入力装置と、
    (h)既存のデリバティブ証券を売るための売り注文を取引者から受け付けるための第二の入力装置と、
    (i)買い注文及び売り注文を格納するためのデータベースと、
    (j)第一の取引所により設定された既存のデリバティブ証券に関するデータベース内にある買い注文と売り注文の間にマッチングが有るか否かを、既存のデリバティブ証券のタイプ、対象とする数値変数及び所定の将来時点に基づいて判断するための第二の判断装置と、
    (k)第二の判断装置からのマッチング有りの出力に応じて、第二の取引所で売買される既存のデリバティブ証券の同意数量が買い注文及び売り注文の対象である既存のデリバティブ証券の最大数となるように自動的に計算し、第二の判断装置がマッチングが存在すると判断した場合に既存のデリバティブ証券の買い注文をした取引者の債務を計算して当該取引者から自動的に資金を受け取ると共にデータベースを更新し、かつ、両取引者に対し売り手から買い手へのデリバティブ証券の移転を通知するための第二の取引精算装置と、を有する、請求項13に記載のコンピュータシステム。
  15. 既存のデリバティブ証券を売買するための第二の取引所システムを構築するコンピュータシステムであって、
    (g)既存のデリバティブ証券を買うための買い注文を取引者から受け付けるための第二の入力装置と、
    (h)既存のデリバティブ証券を売るための売り注文を取引者から受け付けるための第二の入力装置と、
    (i)買い注文及び売り注文を格納するためのデータベースと、
    (j)第一の取引所により設定された既存のデリバティブ証券に関するデータベース内にある買い注文と売り注文の間にマッチングが有るか否かを、既存のデリバティブ証券のタイプ、対象とする数値変数及び所定の将来時点に基づいて判断するための第二の判断装置と、
    (k)第二の判断装置からのマッチング有りの出力に応じて、第二の取引所で売買される既存のデリバティブ証券の同意数量が買い注文及び売り注文の対象である既存のデリバティブ証券の最大数となるように自動的に計算し、第二の判断装置がマッチングが存在すると判断した場合に既存のデリバティブ証券の買い注文をした取引者の債務を計算して当該取引者から自動的に資金を受け取ると共にデータベースを更新し、かつ、両取引者に対し売り手から買い手へのデリバティブ証券の移転を通知するための第二の取引精算装置と、を有する、コンピュータシステム。
  16. 買い手による既存のデリバティブ証券の購入に関して、既存のデリバティブ証券の売り手又は同意した第三者の名義の口座へ自動的に資金を送るように構成された、請求項13に記載のコンピュータシステム。
  17. 所定の将来時点又はそれ以前の時点における、デリバティブ証券に対応付けられた明確かつ外的影響を受ける数値変数を条件として、所定の額面値の債権を担保するようなデリバティブ証券を設定するための第一の取引所システムを構築するコンピュータシステムの稼働方法であって、
    (a)買い手からの買い注文を規定するデータを受け付けるステップと、
    (b)売り手からの売り注文を規定するデータを受け付けるステップと、
    (c)双方の取引者から受け付けたデリバティブ証券の買い注文及び売り注文を規定する、
    (i)注文を行った取引者の識別情報と、
    (ii)注文が買い注文であるか売り注文であるかを示すデータと、
    (iii)数値変数の識別情報と、
    (iv)買い手により注文された値(買い値)又は売り手により注文された値(売り値)を示す数字と、
    (v)所定の将来時点を示す数字と、
    (vi)注文で指定された所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値を示す数字と、
    (vii)取引者が債権を担保するために必要とされる、注文で指定された所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値と、所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値との間の関係を示すデータと、
    (viii)注文されたデリバティブ証券の数量を示す数字と、を含む各注文についてのレコードを格納するべく構成されたデータベースに格納するステップと、
    (d)データベース内の買い注文と売り注文の間に、
    (i)マッチング有りと判断された場合には同意取引値と称されることになる買い値及び売り値と、
    (ii)数値変数と、
    (iii)所定の将来時点と、
    (iv)注文で指定された所定の将来時点における数値変数の指定値と、
    (v)所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値と、取引者が債権を担保するために必要な所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値との間の関係と、に関してマッチングが有るか否かを判断する判断ステップと、
    (e)判断ステップにおいてマッチング有りと判断されたことに応答して、
    (i)買い注文と売り注文の双方の対象とするデリバティブ証券の最大数量である、デリバティブ証券の同意数量を自動的に計算し、取引者が買い手の場合にはデリバティブ証券の同意数量と同意取引値との実質的に積に相当する買い手の最大債務を計算し、又は、取引者が売り手の場合にはデリバティブ証券の同意数量と、デリバティブ証券額面値から同意取引値を引いた差額との積に実質的に相当する売り手の最大債務を計算し、かつ、それらの最大債務に相当する資金を双方の取引者から自動的に受け取るステップと、
    (ii)双方の取引者に対しデリバティブ証券の設定及びそれに関するデータを通知し、かつ、そのデリバティブ証券に関するデータをデータベースに格納するステップと、を含む、デリバティブ証券を設定するステップと、
    (f)デリバティブ証券のタイプに従い、所定の将来時点又はそれ以前の時点に適切な取引者に対して支払うために、
    (i)所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値を示す、独立機関により提示されたデータを外部ソースから受け取る満期データ入力ステップと、
    (ii)満期データ入力ステップからのデータに応答して、所定の将来時点又はそれ以前の時点に、数値変数の実際値が注文で指定された指定値と同じか又は大きいか若しくは小さいかを決定する決定ステップと、
    (iii)決定ステップからのデータに応答して、取引者のうちの一人又は同意した第三者に対し、デリバティブ証券の同意数量とデリバティブ証券額面値との積に実質的に相当する資金を送るための決済ステップと、を含む満期決済ステップと、を備えたコンピュータシステムの稼働方法。
  18. 独立機関により提示された数値変数の値を、1又は複数の外部ソースから受信する提示値入力ステップを有する、請求項17に記載のコンピュータシステムの稼働方法。
  19. 取引者からの注文のうち、少なくとも判断装置によりマッチングしないと判断された注文を配信するステップを有する、請求項17に記載のコンピュータシステムの稼働方法。
  20. 数値変数に関係する情報を配信するステップを有する、請求項17に記載のコンピュータシステムの稼働方法。
  21. マッチングした取引に関係する情報を配信するステップを有する、請求項17に記載のコンピュータシステムの稼働方法。
  22. 数値変数が所定の時点又はそれ以前の時点に指定値まで上昇するかそれを超えた場合、又は、指定値まで降下するかそれ未満となった場合に債権及び債務を発生するデリバティブ証券と、数値変数が所定の時点に指定値まで上昇するかそれを超えた場合、又は、指定値まで降下するかそれ未満となった場合に債権及び債務を発生するデリバティブ証券とを含む、異なるタイプのデリバティブ証券を設定するために稼働する、請求項17に記載のコンピュータシステムの稼働方法。
  23. マッチングが存在すると判断された場合に、(a)所定の将来時点又はそれ以前の時点に、数値変数が、その数値変数の指定値まで上昇した若しくはそれを超えた場合又は指定値まで下降した若しくはそれ未満となった場合に、所定のデリバティブ証券額面値を支払うことになる"買い手"のデリバティブ証券、及び、(b)所定の将来時点又はそれ以前の時点に、数値変数が、その数値変数の指定値まで上昇しなかった若しくはそれを超えなかった場合又は指定値まで下降しなかった若しくはそれ未満とならなかった場合に、所定のデリバティブ証券額面値を支払うことになる"売り手"のデリバティブ証券の、2つのデリバティブ証券が設定され、これら2つのデリバティブ証券は、判断ステップにおいてマッチングすると判断された両取引者の各々の名前でそれぞれ設定される、請求項17に記載のコンピュータシステムの稼働方法。
  24. デリバティブ証券を設定した時に、両取引者又は同意した第三者の各々から自動的に資金を受け取り、その資金を安全な口座に預託することを含む、請求項17に記載のコンピュータシステムの稼働方法。
  25. 決済ステップにおいて、安全な口座に預託されている資金を取り出して債権をもつ取引者又は第三者へ支払う、請求項17に記載のコンピュータシステムの稼働方法。
  26. 第一の取引所システムにより設定された既存のデリバティブ証券を売買することを含む、請求項17に記載のコンピュータシステムの稼働方法。
  27. (g)既存のデリバティブ証券を買うための買い注文を取引者から受け付けるステップと、
    (h)既存のデリバティブ証券を売るための売り注文を取引者から受け付けるステップと、
    (i)買い注文及び売り注文をデータベースに格納するステップと、
    (j)第一の取引所により設定された既存のデリバティブ証券に関するデータベース内にある買い注文と売り注文の間にマッチングが有るか否かを、既存のデリバティブ証券のタイプ、対象とする数値変数及び所定の将来時点に基づいて判断する第二の判断ステップと、
    (k)第二の判断ステップからのマッチング有りの出力に応じて、既存のデリバティブ証券の買い注文をした取引者又は同意した第三者から自動的に資金を受け取り、両取引者に対し売り手から買い手へのデリバティブ証券の移転を通知し、かつ、第二の判断ステップでマッチングが存在すると判断された場合にデータベースを更新するための第二の取引精算ステップと、を有する、請求項26に記載のコンピュータシステムの稼働方法。
  28. 第一の取引所システムにより設定された既存のデリバティブ証券を売買するための第二の取引所システムを構築するコンピュータシステムの稼働方法であって、
    (g)既存のデリバティブ証券を買うための買い注文を取引者から受け付けるステップと、
    (h)既存のデリバティブ証券を売るための売り注文を取引者から受け付けるステップと、
    (i)買い注文及び売り注文をデータベースに格納するステップと、
    (j)第一の取引所により設定された既存のデリバティブ証券に関するデータベース内にある買い注文と売り注文の間にマッチングが有るか否かを、既存のデリバティブ証券のタイプ、対象とする数値変数及び所定の将来時点に基づいて判断する第二の判断ステップと、
    (k)第二の判断ステップからのマッチング有りの出力に応じて、既存のデリバティブ証券の買い注文をした取引者又は同意した第三者から自動的に資金を受け取り、両取引者に対し売り手から買い手へのデリバティブ証券の移転を通知し、かつ、第二の判断ステップでマッチングが存在すると判断された場合にデータベースを更新するための第二の取引精算ステップと、を有する、コンピュータシステムの稼働方法。
  29. 買い手による既存のデリバティブ証券の購入に関して、既存のデリバティブ証券の売り手又は同意した第三者の名義の口座へ自動的に資金を送るように構成された、請求項27に記載のコンピュータシステムの稼働方法。
  30. 売買可能なデリバティブ証券であって、
    独立した機関により決定されデリバティブ証券に対応付けられた数値変数の値が、所定の将来時点又はそれ以前の時点において、指定値まで上昇したか若しくはそれを超えたこと、指定値まで下降したか若しくはそれ未満となったこと、指定値まで上昇しなかったか若しくはそれを超えなかったこと、又は、指定値まで下降しなかったか若しくはそれ未満とならなかったことを条件として、その所有者が、デリバティブ証券額面値である所定の合計額を受け取れる法的拘束力のある権利を有するものであり、
    デリバティブ証券額面値は、所有者及び所有者と同意したもう一方の取引者から受け取って安全な口座に預託されており、その同意は、上記条件においては所有者がデリバティブ証券額面値を受け取り、それ以外の条件においてはもう一方の取引者がデリバティブ証券額面値を受け取ることとされている、売買可能なデリバティブ証券。
  31. デリバティブ証券額面値は、取引所システムでの取引により決定された割合で所有者及びもう一方の取引者による安全な口座に預託されている、請求項30に記載の売買可能なデリバティブ証券。
  32. 売買可能なデリバティブ証券であって、
    独立した機関により決定されデリバティブ証券に対応付けられた数値変数の値が、所定の将来時点又はそれ以前の時点において、指定値まで上昇したか若しくはそれを超えたこと、指定値まで下降したか若しくはそれ未満となったこと、指定値まで上昇しなかったか若しくはそれを超えなかったこと、又は、指定値まで下降しなかったか若しくはそれ未満とならなかったことを条件として、その所有者がデリバティブ証券額面値である所定の合計額を受け取れる法的拘束力のある権利を有するものであり、
    そのデリバティブ証券は、デリバティブ証券取引所システムのデータベースに格納されたデータを有し、そのデータは、
    (i)所有者の識別情報と、
    (ii)数値変数の識別情報と、
    (iii)所定の将来時点と、
    (iv)数値変数の指定値と、
    (v)デリバティブ証券において指定された所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値と、所有者が債権を担保するために必要とされる将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値との間の関係と、
    (vi)デリバティブ証券を買うために用いられた証券口座に保持されている資金を識別するデータと、を含む、売買可能なデリバティブ証券。
  33. 数値変数の値が、所定の将来時点又はそれ以前の時点において、数値変数の指定値まで上昇したか若しくはそれを超えたこと、又は、数値変数の指定値まで下降したか若しくはそれ未満となったことを条件として、その所有者がデリバティブ証券額面値である所定の合計額を受け取れる法的拘束力のある権利を有するものである、請求項32に記載の売買可能なデリバティブ証券。
  34. 数値変数の値が、所定の将来時点又はそれ以前の時点において、数値変数の指定値まで上昇しなかったか若しくはそれを超えなかったこと、又は、数値変数の指定値まで下降しなかったか若しくはそれ未満とならなかったことを条件として、その所有者がデリバティブ証券額面値である所定の合計額を受け取れる法的拘束力のある権利を有するものである、請求項32に記載の売買可能なデリバティブ証券。
  35. 所定の合計額が、一通貨単位若しくはその端数又はそれらを合わせたものである、請求項30に記載のデリバティブ証券。
  36. 所定の将来時点又はそれ以前の時点における、デリバティブ証券に対応付けられた明確かつ外的影響を受ける数値変数を条件として、所定の額面値の債権を担保するようなデリバティブ証券を設定するための第一の取引所システムをコンピュータに対して構築させる、プロセッサにより処理可能な命令を含むコンピュータプログラムを搭載した媒体であって、
    (a)売り手又は買い手である取引者から受け付けたデリバティブ証券の買い注文及び売り注文を規定するデータを格納するコンピュータ記憶装置のデータベースであって、
    (ii)注文が買い注文であるか売り注文であるかを示すデータと、
    (iii)数値変数の識別情報と、
    (iv)買い手により注文された値(買い値)又は売り手により注文された値(売り値)を示す数字と、
    (v)所定の将来時点を示す数字と、
    (vi)注文で指定された所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値を示す数字と、
    (vii)取引者が債権を担保するために必要とされる、注文で指定された所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値と、所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値との間の関係を示すデータと、
    (viii)注文されたデリバティブ証券の数量を示す数字と、を含む各注文についてのレコードを格納するべく構成されたデータベースを作成するためのコードと、
    (b)買い手からの買い注文を規定するデータを受け付けるためのコードと、
    (c)売り手からの売り注文を規定するデータを受け付けるためのコードと、
    (d)データベース内の買い注文と売り注文の間に、
    (i)マッチング有りと判断された場合には同意取引値と称されることになる買い値及び売り値と、
    (ii)数値変数と、
    (iii)所定の将来時点と、
    (iv)注文で指定された所定の将来時点における数値変数の指定値と、
    (v)所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の指定値と、取引者が債権を担保するために必要な所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値との間の関係と、に関してマッチングが有るか否かを判断するためのコードと、
    (e)マッチング有りと判断されたことに応答して、
    (i)買い注文と売り注文の双方の対象とするデリバティブ証券の最大数量である、デリバティブ証券の同意数量を自動的に計算し、取引者が買い手の場合にはデリバティブ証券の同意数量と同意取引値との実質的に積に相当する買い手の最大債務を計算し、又は、取引者が売り手の場合にはデリバティブ証券の同意数量と、デリバティブ証券額面値から同意取引値を引いた差額との積に実質的に相当する売り手の最大債務を計算し、かつ、それらの最大債務に相当する資金を双方の取引者から自動的に受け取る取引精算ステップののためのコードと、
    (ii)双方の取引者に対しデリバティブ証券の設定及びそれに関するデータを通知し、かつ、そのデリバティブ証券に関するデータをデータベースに格納するデリバティブ証券設定ステップのためのコードと、を含む、デリバティブ証券を設定するためのコードと、
    (f)デリバティブ証券のタイプに従い、所定の将来時点又はそれ以前の時点に適切な取引者に対して支払うために、
    (i)所定の将来時点又はそれ以前の時点における数値変数の実際値を示す、独立機関により提示されたデータを外部ソースから受け取る満期データ入力ステップのためのコードと、
    (ii)満期データ入力ステップからのデータに応答して、所定の将来時点又はそれ以前の時点に、数値変数の実際値が注文で指定された指定値と同じか又は大きいか若しくは小さいかを決定する決定ステップのためのコードと、
    (iii)決定ステップからのデータに応答して、取引者のうちの一人又は同意した第三者に対し、デリバティブ証券の同意数量とデリバティブ証券額面値との積に実質的に相当する資金を送る決済ステップのためのコードと、を含む満期決済ステップのためのコードと、を備えた、コンピュータプログラムを搭載した媒体。
  37. デリバティブ証券を売買するための第二の取引所システムをコンピュータに対して構築させる、プロセッサにより処理可能な命令を含むコンピュータプログラムを搭載した媒体であって、
    (g)既存のデリバティブ証券を買うための買い注文を取引者から受け付けるためのコードと、
    (h)既存のデリバティブ証券を売るための売り注文を取引者から受け付けるためのコードと、
    (i)買い注文及び売り注文をデータベースに格納するためのコードと、
    (j)第一の取引所により設定された既存のデリバティブ証券に関するデータベース内にある買い注文と売り注文の間にマッチングが有るか否かを、既存のデリバティブ証券のタイプ、対象とする数値変数及び所定の将来時点に基づいて判断する第二の判断ステップのためのコードと、
    (k)第二の判断ステップからのマッチング有りの出力に応じて、既存のデリバティブ証券の買い注文をした取引者又は同意した第三者から自動的に資金を受け取り、両取引者に対し売り手から買い手へのデリバティブ証券の移転を通知し、かつ、第二の判断ステップでマッチングが存在すると判断された場合にデータベースを更新するための第二の取引精算ステップのためのコードと、を有する、コンピュータプログラムを搭載した媒体。
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