JP2010519229A - ベンズイミダゾール誘導体 - Google Patents

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Abstract

式(I)
Figure 2010519229

式中
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R、Q、W、XおよびZは、請求項1で示された意味を有する、
で表される新規化合物は、抗糖尿病薬に適している。

Description

本発明は、式I:
Figure 2010519229
式中、
、R、R、Rは、それぞれ、相互に独立して、H、AまたはHalを示し、
、R、R、Rは、それぞれ、相互に独立して、H、A、Hal、OHまたはOAを示し、ここで、Q=Nの場合に、Rは存在せず、
、R10、R11、R12、R13は、それぞれ、相互に独立して、H、AまたはHalを示し、ここで、R、R10、R11、R12またはR13の基のうち1つは、Hではなく、
Rは、CO−NR1819またはHetを示し、
Qは、NまたはCを示し、
Xは、OまたはNR1415を示し、
Wは、(CR1415、CO、NR1415、S(O)を示すか、または存在せず、
Zは、(CR2021を示し、
14、R15は、それぞれ、相互に独立して、HまたはAを示し、
16、R17は、それぞれ、相互に独立して、HまたはAを示し、
18、R19は、それぞれ、相互に独立して、HまたはAを示し、
20は、HまたはAを示し、
21は、H、AまたはCHOHを示し、
18およびR21はまた、一緒になって(CR1617)pを示し、
Hetは、無置換またはHal、A、OH、OA、NR1415および/または=O(カルボニル酸素)によって1、2または3置換されていてもよい、1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有する単環式または2環式の飽和、不飽和または芳香族のヘテロ環を示し、
Aは、1〜10個のC原子を有する非分枝状または分枝状のアルキルを示し、基中1〜7個のH原子がFにより置換されていてもよく、
Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、
mは、0、1、2、3または4を示し、
nは、0、1または2を示し、
pは、1、2または3を示す、
で表される化合物I、
または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのこれらの混合物に関する。
本発明は、有用な特性を有する新規な化合物、特に医薬を製造するために用いることができる化合物を見出す目的に基づいた。
式Iで表される化合物およびこれらの塩は、極めて有用な薬理学的特性を有する一方、良好に耐容されることが見出された。これらは、SGLT1およびSGLT2(ナトリウム依存性グルコース共輸送体)阻害特性を示し、したがって1型および2型糖尿病に対抗し、これを予防するために用いることができる。
小腸の刷子縁および腎臓の近位尿細管におけるグルコースの、濃度勾配に逆らった吸収は、上皮性ナトリウム依存性グルコース共輸送体(SGLT)を介して生じる。少なくとも2つの主要なクラスのSGLTが記載されている:SGLT1(例えば、Lee W.S. et al. (1994) The high-affinity Na+/Glucose co-transporter: re-evaluation of function and distribution of expression. J. Biol. Chem. 269、12032-12039)およびSGLT2(例えば、Mackenzie B. et al. (1994) SAAT1 is a low-affinity Na+/glucose cotransporter and not an amino acid transporter. J. Biol. Chem. 269、22488-22491)である。
SGLT1は、腸におけるグルコースの吸収に重要であると考えられており、一方SGLT2は、恐らく腎臓において自由に濾過されたグルコースの再吸収に主に関与する。
真性糖尿病における主な変化は高血糖である。これは、疾患の徴候であるのみならず、慢性多発性糖尿病性微小血管性および大血管性合併症ならびにインスリン分泌および感受性の障害をもたらす可能性のある病原因子でもある(Klein R. (1995)、Hyperglycemia and microvascular and macrovascular disease in diabetes、Diabetes Care 18、258-268; Rossetti L. (1995)、Glucose toxicity: the implications of hyperglycemia in the pathophysiology of diabetes mellitus、Clin. Invest. Med. 18、255-260)。したがって、糖尿病患者の場合における重要な治療目的は、専ら血糖値を正常な範囲内に調節することである。これらの記載された機能により、SGLTの阻害の結果、グルコースの低下した吸収および増大した排泄ならびにその後の血糖値の低下がもたらされる。したがって、SGLTの抑制は、糖尿病の処置への好適な代替であり得る。
文献には、SGLT作用を有する多数の群の物質が記載されている。これらの構造すべてについてのモデルは、天然物であるフロリジンであった。
芳香族グリコシド誘導体は、WO 2004/052902およびWO 2004/052903から知られている。プロピオフェノングリコシド類は、WO 0280936、WO 0280935、特開2000−80041号公報およびEP 850948に記載されている。グルコピラノシルオキシベンジルベンゼン類は、WO 0244192、WO 0228872およびWO 0168660に記載されている。グルコピラノシルオキシピラゾール類は、WO 0268440、WO 0268439、WO 0236602およびWO 0116147から知られている。O−グリコシドベンズアミド類は、WO 0174835およびWO 0174834に開示されている。C−アリールグリコシド類は、WO 0127128およびUS 2002137903に記載されている。すべての既知の構造は、極めて重要な構造的要素としてグルコースを含む。さらに、US 2002/132807には、炎症疾患および免疫疾患を処置するためのジアリールスルフィド化合物が開示されている。EP 0 953 357 A1には、一般的に、腎臓薬物担体としてのグリコシド化合物が記載されており、WO 95/23780には、スキンライトナーとしての4−ヒドロキシフェノキシヘテロシクロアルキル化合物が記載されている。
他のインドリジン誘導体は、WO 2004/108722から、およびBioorg. Med. Chem. Lett. 2006, 16, 3998ffから知られている。
本発明の化合物は、SGLTからSGLTへの所望の親和性に関して、高い乖離を有する。
式Iで表される化合物は、グルコース代謝に対する好ましい作用により際立ち、特にこれらは、血糖レベルを低下させ、1型および2型糖尿病を処置するのに適する。したがって、当該化合物を、単独で、または他の血糖低下活性成分(抗糖尿病薬)と組み合わせて用いることができる。
式Iで表される化合物はさらに、糖尿病における後期障害、例えば腎症、網膜症、神経障害など、およびシンドロームX、肥満、心臓発作、心筋梗塞、末梢動脈閉塞性疾患、血栓症、動脈硬化、炎症、免疫疾患、自己免疫疾患、例えばAIDS、喘息など、骨粗鬆症、癌、乾せん、アルツハイマー病、統合失調症および感染性疾患の予防および処置、好ましくは1型および2型糖尿病の処置に、ならびに糖尿病における後期障害、シンドロームXおよび肥満の予防および処置に適する。
式Iで表される化合物は、ヒト医学および獣医学における、特に1型および2型糖尿病の処置および予防のための医薬活性成分として用いることができる。
本発明は、式Iの化合物およびそれらの塩、ならびに式Iの化合物およびその薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩および立体異性体の調製方法であって、
a) 式II:
Figure 2010519229
式中、
、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびWは、請求項1で示された意味を有する、
で表される化合物を、式III:
Figure 2010519229
式中、R、R、R、R、R、Q、WおよびZは、請求項1で示された意味を有する、
で表される化合物と反応させること、
または、
b) 式IV:
Figure 2010519229
式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、QおよびWは、請求項1で示された意味を有する、
で表される化合物を、式V:
L−Z−R V
式中、
ZおよびRは、請求項1で示された意味を有し、
Lは、Cl、Br、Iまたはフリーの、もしくは反応的、機能的に修飾されたOH基である、
で表される化合物と反応させること、
および/または、
式Iの塩基または酸を、その塩の1つに変換すること
を特徴とする前記方法に関する。
本発明はまた、これらの化合物の光学的に活性な形態(立体異性体)、鏡像異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマーならびに水和物および溶媒和物に関する。用語「化合物の溶媒和物」は、これらの相互の引力のために形成される、化合物上への不活性溶媒分子の付加物を意味するものと解釈される。溶媒和物は、例えば、一もしくは二水和物またはアルコラートである。
用語「薬学的に使用可能な誘導体」は、例えば、本発明の化合物の塩およびまたいわゆるプロドラッグ化合物を意味するものと解釈される。
用語「プロドラッグ誘導体」は、例えばアルキルもしくはアシル基、糖またはオリゴペプチドで修飾され、生物体中で迅速に切断されて本発明の活性な化合物を形成する、式Iで表される化合物を意味するものと解釈される。
これらはまた、例えばInt. J. Pharm. 115、61-67 (1995)に記載されているように、本発明の化合物の生分解性ポリマー誘導体を含む。
本発明はまた、本発明の式Iで表される化合物の混合物、例えば2種のジアステレオマーの、例えば1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10、1:100または1:1000の比率での混合物に関する。
これらは、特に好ましくは、立体異性体化合物の混合物である。
本発明の化合物はまた、種々の多形型(polymorphic form)、例えばアモルファスおよび結晶多形型であり得る。本発明の化合物のすべての多形型は、本発明の範囲内に属し、本発明のさらなる側面である。
1回よりも多く出現するすべての基について、これらの意味は、互いに独立している。
本明細書中、基またはパラメーターR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R18、R19、Q、R、W、XおよびZは、他に明確に示さない限り、式Iの元に示した意味を有する。
Aは、アルキルを示し、非分枝状(直線状)または分枝状であり、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個のC原子を有する。Aは、好ましくは、メチル、さらにエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル、さらにまたペンチル、1−、2−または3−メチルブチル、1,1−、1,2−または2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−、2−、3−または4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,2−、2,3−または3,3−ジメチルブチル、1−または2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−または1,2,2−トリメチルプロピル、さらに好ましくは、例えばトリフルオロメチルを示す。
Aは、極めて特に好ましくは、1、2、3、4、5または6個のC原子を有するアルキル、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルまたは1,1,1−トリフルオロエチルを示す。
、R、R、Rは、好ましくは、それぞれの場合において相互に独立して、H、CH、FまたはClを示す。
、R、R、Rは、好ましくは、それぞれの場合において相互に独立して、H、CH、HalまたはOCHを示し、
ここで、Q=Nである場合に、Rは存在しない。
、R10、R11、R12、R13は、好ましくは、それぞれの場合において相互に独立して、H、CH、FまたはClを示し、ここで、R、R10、R11、R12またはR13基のうち1つは、Hではない。
、R13は、特に好ましくは、それぞれの場合において相互に独立して、CH、FまたはClを示す。
11は、特に好ましくは、HまたはCHを示す。
10、R12は、特に好ましくは、Hを示す。
Xは、好ましくは、Oを示す。
Wは、好ましくは、(CR1415またはCOを示す。
Qは、好ましくは、Cを示す。
14、R15、R16、R17、R18、R19は、好ましくは、Hを示す。
20は、好ましくは、Hを示す。
21は、好ましくは、HまたはCHOHを示す。
さらなる置換に関わりなく、Hetは、例えば、2−または3−フリル、2−または3−チエニル、1−、2−または3−ピロリル、1−、2−、4−または5−イミダゾリル、1−、3−、4−または5−ピラゾリル、2−、4−または5−オキサゾリル、3−、4−または5−イソオキサゾリル、2−、4−または5−チアゾリル、3−、4−または5−イソチアゾリル、2−、3−または4−ピリジル、2−、4−、5−または6−ピリミジニル、さらにより好ましくは、1,2,3−トリアゾール−1−、−4−または−5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−、−3−または−5−イル、1−または5−テトラゾリル、1,2,3−オキサジアゾール−4−または−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−または−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−または−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−または−5−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−または−5−イル、3−または4−ピリダジニル、ピラジニル、1−、2−、3−、4−、5−、6−、または7−インドリル、4−、または5−イソインドリル、インダゾリル、1−、2−、4−、または5−ベンズイミダゾリル、1−、3−、4−、5−、6−、または7−ベンゾピラゾリル、2−、4−、5−、6−、または7−ベンゾオキサゾリル、3−、4−、5−、6−、または7−ベンズイソオキサゾリル、2−、4−、5−、6−、または7−ベンゾチアゾリル、2−、4−、5−、6−、または7−ベンズイソチアゾリル、4−、5−、6−、または7−ベンズ−2,1,3−オキサジアゾリル、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−キノリル、1−、3−、4−、5−、6−、7−または8−イソキノリル、3−、4−、5−、6−、7−または8−シンノリニル、2−、4−、5−、6−、7−または8−キナゾリニル、5−または6−キノキサリニル、2−、3−、5−、6−、7−または8−2H−ベンゾ−1,4−オキサジニル、さらに好ましくは、1,3−ベンゾジオキソール−5−イル、1,4−ベンゾジオキサン−6−イル、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4−または−5−イル、2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−5−イルあるいはジベンゾフラニルを示す。
また、ヘテロ環基は、部分的にまたは完全に水素化されていてもよい。
したがって、さらなる置換に関わりなく、Hetは、例えば、2,3−ジヒドロ−2−、−3−、−4−または−5−フリル、2,5−ジヒドロ−2−、−3−、−4−または−5−フリル、テトラヒドロ−2−または−3−フリル、1,3−ジオキソラン−4−イル、テトラヒドロ−2−または−3−チエニル、2,3−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−ピロリル、2,5−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−ピロリル、1−、2−または3−ピロリジニル、テトラヒドロ−1−、−2−または−4−イミダゾリル、2,3−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−ピラゾリル、テトラヒドロ−1−、−3−または−4−ピラゾリル、1,4−ジヒドロ−1−、−2−、−3−または−4−ピリジル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−または−6−ピリジル、1−、2−、3−または4−ピペリジニル、2−、3−または4−モルホリニル、テトラヒドロ−2−、−3−または−4−ピラニル、1,4−ジオキサニル、1,3−ジオキサン−2−、−4−または−5−イル、ヘキサヒドロ−1−、−3−または−4−ピリダジニル、ヘキサヒドロ−1−、−2−、−4−または−5−ピリミジニル、1−、2−または3−ピペラジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−または−8−キノリル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−または−8−イソキノリル、2−、3−、5−、6−、7−、または8−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ−1,4−オキサジニル、さらに好ましくは、2,3−メチレンジオキシフェニル、3,4−メチレンジオキシフェニル、2,3−エチレンジオキシフェニル、3,4−エチレンジオキシフェニル、3,4−(ジフルオロメチレンジオキシ)フェニル、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−または−6−イル、2,3−(2−オキソメチレンジオキシ)フェニル、あるいはまた、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−6−または−7−イル、より一層好ましくは、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロ−2−オキソフラニル、3,4−ジヒドロ−2−オキソ−1H−キナゾリニル、2,3−ジヒドロベンゾオキサゾリル、2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾオキサゾリル、2,3−ジヒドロベンズイミダゾリル、1,3−ジヒドロインドール、2−オキソ−1,3−ジヒドロインドール、あるいは、2−オキソ−2,3−ジヒドロベンズイミダゾリルを示してもよい。
Hetは、好ましくは、NR1415および/または=O(カルボニル酸素)によって1または2置換されていてもよい、1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有する単環式または2環式の飽和、不飽和または芳香族のヘテロ環を示す。
Hetは、特に好ましくは、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリダジニル、ピラジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、ベンゾ−1,3−ジオキソリル、インダゾリルまたはベンゾ−2,1,3−チアジアゾリルを示し、このそれぞれは、無置換であるか、またはNR1415および/または=O(カルボニル酸素)によって1または2置換されている。
Halは、好ましくは、Iだけでなく、F、ClまたはBrを示す。
mは、好ましくは、0、1または2を示す。
nは、好ましくは、1または2を示す。
式Iで表される化合物は、1つまたは2つ以上のキラル中心を有することができ、したがって種々の立体異性体形態で存在し得る。式Iは、すべてのこれらの形態を包含する。
したがって、本発明は特に、少なくとも1つの前述の基が前に示した好ましい意味の1つを有する、式Iで表される化合物に関する。いくつかの好ましい群の化合物を、以下の従属式Ia〜Inにより表すことができ、これは、式Iに適合し、ここで、一層詳細に表していない基は、式Iの元に示した意味を有するが、ここで、
Iaでは、Aは、1、2、3、4、5または6個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、基中1〜5個のH原子は、Fにより置換されていてもよく;
Ibでは、R、R、R、Rは、それぞれ、相互に独立して、H、CH、FまたはClを示し;
Icでは、R、R、R、Rは、それぞれ、相互に独立して、H、CH、HalまたはOCHを示し、
ここで、Q=Nの場合にRは存在せず;
Idでは、R、R10、R11、R12、R13は、それぞれ、相互に独立して、H、CH、FまたはClを示し、ここで、R、R10、R11、R12またはR13の基のうち1つは、Hではなく、
Ieでは、R、R13は、それぞれ、相互に独立して、CH、FまたはClを示し、
11は、HまたはCHを示し、
10、R12は、Hを示し;
Ifでは、Xは、Oを示し;
Igでは、Wは、(CR1415またはCOを示し;
Ihでは、R14、R15は、Hを示し;
Iiでは、R16、R17は、Hを示し;
Ijでは、R18、R19は、Hを示し;
Ikでは、R20は、Hを示し、
21は、HまたはCHOHを示し;
Ilでは、Hetは、NR1415および/または=O(カルボニル酸素)によって1または2置換されていてもよい、1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有する単環式または2環式の飽和、不飽和または芳香族のヘテロ環を示し;
Imでは、Hetは、それぞれが無置換か、またはNR1415および/または=O(カルボニル酸素)によって1または2置換されている、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリダジニル、ピラジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、ベンゾ−1,3−ジオキソリル、インダゾリルまたはベンゾ−2,1,3−チアジアゾリルを示し;
Inでは、Aは、1、2、3、4、5または6個のC原子を有する非分枝状または分枝状のアルキルを示し、基中1〜5個のH原子がFにより置換されていてもよく、
Hetは、それぞれが無置換か、またはNR1415および/または=O(カルボニル酸素)によって1または2置換されている、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリダジニル、ピラジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、ベンゾ−1,3−ジオキソリル、インダゾリルまたはベンゾ−2,1,3−チアジアゾリルを示し、
、R、R、Rは、それぞれ、相互に独立して、H、CH、FまたはClを示し、
、R、R、Rは、それぞれ、相互に独立して、H、CH、HalまたはOCHを示し、
ここで、Q=Nの場合にRは存在せず、
、R13は、それぞれ、相互に独立して、CH、FまたはClを示し、
Rは、CO−NR1819またはHetを示し、
11は、HまたはCHを示し、
10、R12は、Hを示し、
Qは、NまたはCを示し、
Xは、Oを示し、
Wは、(CR1415またはCOを示し、
Zは、(CR2021を示し、
14、R15は、Hを示し、
16、R17は、Hを示し、
18、R19は、Hを示し、
20は、Hを示し、
21は、HまたはCHOHを示し、
18およびR21はまた、一緒になって(CR1617)pを示し、
mは、0、1、または2を示し、
pは、1または2を示し;
そして、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩および立体異性体、すべての比率でのそれらの混合物が含まれる。
さらに、式Iで表される化合物およびまたこれらの製造のための出発物質は、文献(例えばHouben-Weyl、Methoden der organischen Chemie [有機化学の方法]、Georg-Thieme-Verlag、Stuttgartなどの標準的学術書)に記載されているような自体公知の方法により、正確には、周知の、前述の反応に適する反応条件の下で、製造される。また、ここで、自体公知であり、ここでは一層詳細には述べない変法を用いてもよい。
所望により、出発物質をまた、これらを反応混合物から単離せず、代わりに直ちにこれらをさらに式Iで表される化合物に変換することにより、in situで生成することができる。
式II、IIIおよびIVで表される出発化合物は、一般的に周知である。しかし、これらが新規である場合には、これらを、自体公知の方法により調製することができる。
式Iで表される化合物は、好ましくは、式IIで表される化合物を式IIIおよびIVで表される化合物と反応させることにより、得ることができる。
反応は、一般的には不活性溶媒中で、好適なオキシダント、例えば二亜硫酸ナトリウムまたは酸素の存在下で行う。
用いられる条件に依存して、反応時間は、数分〜14日間の間であり、反応温度は、約0℃〜150℃、通常30℃〜140℃、特に好ましくは60℃〜120℃である。
好適な不活性溶媒は、例えば炭化水素類、例えばヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンもしくはキシレン;塩素化炭化水素類、例えばトリクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロホルムもしくはジクロロメタンなど;アルコール類、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノールもしくはtert−ブタノールなど;エーテル類、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)もしくはジオキサンなど;グリコールエーテル類、例えばエチレングリコールモノメチルもしくはモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)など;ケトン類、例えばアセトンもしくはブタノンなど;アミド類、例えばアセトアミド、ジメチルアセトアミドもしくはジメチルホルムアミド(DMF)など;ニトリル類、例えばアセトニトリルなど;スルホキシド類、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)など;二硫化炭素;カルボン酸類、例えばギ酸もしくは酢酸など;ニトロ化合物、例えばニトロメタンもしくはニトロベンゼンなど;エステル類、例えば酢酸エチルなど、または前述の溶媒の混合物である。n−メチルピロリドン(NMP)が特に好ましい。
式Iの化合物は、より好ましくは、式IVの化合物を式Vの化合物と反応させることにより得ることができる。
反応は、一般に、酸結合剤、好ましくはアルカリまたはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、あるいはアルカリまたはアルカリ土類金属(好ましくはカリウム、ナトリウム、カルシウム、セシウム)の弱酸のその他の塩の存在下にて、不活性溶媒中で行う。また、有機塩基、例えば、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ピリジン、またはキノリン等の添加、あるいは過剰の式IVのフェノール成分または式Vのアルキル化誘導体の添加も好ましい。用いる条件によるが、反応時間は、数分から14日の間であり、反応温度は、0℃から150℃の間、通常10℃から130℃の間、特に好ましくは、20℃から80℃の間である。
好ましい不活性溶媒は、例えば、炭化水素、例えばヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンまたはキシレン等;塩化炭化水素、例えば、トリクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロホルムまたはジクロロメタン等;アルコール、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノールまたはtert−ブタノール等;エーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)またはジオキサン等;グリコールエーテル、例えば、エチレングリコールモノメチルまたはモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)等;ケトン、例えば、アセトンまたはブタノン等;アミド、例えば、アセトアミド、ジメチルアセトアミドまたはジメチルホルムアミド(DMF)等;ニトリル、例えば、アセトニトリル等;スルホキシド、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)等;二硫化炭素;カルボン酸、例えば、ギ酸または酢酸等;ニトロ化合物、例えば、ニトロメタンまたはニトロベンゼン等;エステル、例えば、酢酸エチル等、あるいは、前記溶媒の混合物である。アセトニトリルが、特に好ましい。
式Vの化合物中、Lは、好ましくは、Cl、Br、I、あるいはフリーのOH基または反応的に修飾されたOH基、例えば、活性エステル、イミダゾリド、または1〜6個のC原子を有するアルキルスルホニルオキシ(好ましくは、メチルスルホニルオキシもしくはトリフルオロメチルスルホニルオキシ)または6〜10個のC原子を有するアリールスルホニルオキシ(好ましくは、フェニル−もしくはp−トリルスルホニルオキシ)等を示す。Lは、特に好ましくは、Brを示す。
薬学的塩および他の形態
式Iで表される前述の化合物を、これらの最終的な非塩形態で用いることができる。一方、本発明はまた、これらの化合物を、当該分野において公知の手順により、種々の有機および無機酸類および塩基類に由来し得るこれらの薬学的に許容し得る塩の形態で用いることを包含する。式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る塩形態は、大部分、慣用の方法により調製される。式Iで表される化合物がカルボキシル基を含む場合には、この好適な塩の1種を、当該化合物を好適な塩基と反応させて対応する塩基付加塩を得ることにより、生成することができる。このような塩基は、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化リチウムを含むアルカリ金属水酸化物;アルカリ土類金属水酸化物、例えば水酸化バリウムおよび水酸化カルシウムなど;アルカリ金属アルコキシド類、例えばカリウムエトキシドおよびナトリウムプロポキシドなど;ならびに種々の有機塩基、例えばピペリジン、ジエタノールアミンおよびN−メチルグルタミンなどである。
式Iで表される化合物のアルミニウム塩が、同様に包含される。式Iで表される数種の化合物の場合において、酸付加塩は、これらの化合物を薬学的に許容し得る有機および無機酸類、例えばハロゲン化水素、例えば塩化水素、臭化水素またはヨウ化水素など、他の鉱酸およびこれらの対応する塩、例えば硫酸塩、硝酸塩またはリン酸塩など、ならびにアルキルおよびモノアリールスルホン酸塩類、例えばエタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩およびベンゼンスルホン酸塩など、ならびに他の有機酸およびこれらの対応する塩、例えば酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、アスコルビン酸塩などで処理することにより生成することができる。
したがって、式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る酸付加塩には、以下のものが含まれる:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アルギニン酸塩(arginate)、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、重硫酸塩、重亜硫酸塩、臭化物、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、クロロ安息香酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、リン酸二水素塩、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、ガラクタル酸塩(ムチン酸から)、ガラクツロン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミコハク酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、イソ酪酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル安息香酸塩、リン酸一水素塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、フタル酸塩。しかしこれは、限定を表すものではない。
さらに、式Iで表される化合物の塩基性塩には、アルミニウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、銅塩、鉄(III)塩、鉄(II)塩、リチウム塩、マグネシウム塩、マンガン(III)塩、マンガン(II)塩、カリウム塩、ナトリウム塩および亜鉛塩が含まれるが、これは、限定を表すことを意図しない。前述の塩の中で、好ましいのは、アンモニウム塩;アルカリ金属塩であるナトリウム塩およびカリウム塩、ならびにアルカリ土類金属塩であるカルシウム塩およびマグネシウム塩である。
薬学的に許容し得る有機無毒性塩基から誘導される、式Iで表される化合物の塩には、第一、第二および第三アミン類、天然に存在する置換アミン類をも含む、置換アミン類、環状アミン類、ならびに塩基性イオン交換樹脂、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、クロロプロカイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン(ベンザチン)、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リドカイン、リジン、メグルミン、N−メチル−D−グルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミノ樹脂、プロカイン、プリン類、テオブロミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミンおよびトリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン(トロメタミン)の塩が含まれるが、これは、制限を表すことを意図しない。
塩基性窒素含有基を含む本発明の式Iで表される化合物は、剤、例えば(C〜C)アルキルハロゲン化物、例えば塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、イソプロピルおよびtert−ブチルなど;ジ(C〜C)アルキル硫酸塩、例えば硫酸ジメチル、ジエチルおよびジアミルなど;(C10〜C18)アルキルハロゲン化物、例えば塩化、臭化およびヨウ化デシル、ドデシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルなど;ならびにアリール(C〜C)アルキルハロゲン化物、例えば塩化ベンジルおよび臭化フェネチルなどを用いて四級化することができる。式Iで表される水溶性および油溶性化合物のいずれも、かかる塩を用いて調製することができる。
好ましい前述の薬学的塩には、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ベシル酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、ヘミコハク酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、イセチオン酸塩、マンデル酸塩、メグルミン、硝酸塩、オレイン酸塩、ホスホン酸塩、ピバリン酸塩、リン酸ナトリウム、ステアリン酸塩、硫酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、チオリンゴ酸塩、トシル酸塩およびトロメタミンが含まれるが、これは、制限を表すことを意図しない。
式Iで表される塩基性化合物の酸付加塩は、遊離塩基形態を十分な量の所望の酸と接触させ、慣用の方法で塩の形成を生じさせることにより調製する。遊離塩基は、塩形態を塩基と接触させ、慣用の方法で遊離塩基を単離することにより再生することができる。遊離塩基形態は、ある観点において、いくつかの物理的特性、例えば極性溶媒への溶解性などの点で、これらの対応する塩形態と異なる。しかし、本発明の目的のために、当該塩は、他の点では、これらのそれぞれの遊離塩基形態に相当する。
上述のように、式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る塩基付加塩は、金属またはアミン類、例えばアルカリ金属およびアルカリ土類金属または有機アミン類などを用いて形成する。好ましい金属は、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウムである。好ましい有機アミン類は、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチル−D−グルカミンおよびプロカインである。
式Iで表される酸性化合物の塩基付加塩は、遊離酸形態を十分な量の所望の塩基と接触させ、慣用の方法で塩の形成を生じさせることにより調製する。遊離酸は、塩形態を酸と接触させ、慣用の方法で遊離酸を単離することにより、再生することができる。遊離酸形態は、ある観点において、いくつかの物理的特性、例えば極性溶媒への溶解性などの点で、これらの対応する塩形態と異なる。しかし、本発明の目的のために、当該塩は、他の点では、これらのそれぞれの遊離酸形態に相当する。
式Iで表される化合物が、このタイプの薬学的に許容し得る塩を形成することができる1つよりも多い基を含む場合には、式Iはまた、多重塩(multiple salt)を包含する。典型的な多重塩形態には、例えば、重酒石酸塩、二酢酸塩、二フマル酸塩、ジメグルミン、二リン酸塩、二ナトリウムおよび三塩酸塩が含まれるが、これは、制限を表すことを意図しない。
上記で述べたことに関して、本文脈における表現「薬学的に許容し得る塩」は、式Iで表される化合物をその塩の1種の形態で含む活性成分を意味するものと解され、これは、この塩形態が、活性成分に対して、活性成分の遊離形態または従来用いられていた活性成分の任意の他の塩形態と比較して改善された薬物動態学的特性を付与する場合には特にそうである。活性成分の薬学的に許容し得る塩形態はまた、この活性成分に、初めて、従来は有していなかった所望の薬物動態学的特性を付与することができ、さらには、身体におけるその治療有効性に関して、この活性成分の薬力学に対する正の影響を有することさえできる。
これらの分子構造のために、本発明の式Iで表される化合物は、キラルであり得、したがって種々の鏡像体形態で存在し得る。したがって、これらは、ラセミ体または光学的に活性な形態で存在し得る。
本発明の化合物のラセミ体または立体異性体の薬学的活性は異なり得るため、鏡像体を用いるのが望ましい場合がある。これらの場合において、最終生成物またはさらには中間体を、鏡像体化合物に、当業者に公知の化学的もしくは物理的手段により分離するかまたは、さらには、それ自体を合成において用いることができる。
ラセミ体アミン類の場合において、ジアステレオマーが、混合物から光学的に活性な分割剤との反応により形成される。好適な分割剤の例は、光学的に活性な酸、例えば酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸、好適なN保護アミノ酸類(例えばN−ベンゾイルプロリンもしくはN−ベンゼンスルホニルプロリン)または種々の光学的に活性な樟脳スルホン酸類のR体およびS体である。また有利なのは、光学的に活性な分割剤(例えばジニトロベンゾイルフェニルグリシン、三酢酸セルロースもしくは炭水化物の他の誘導体またはシリカゲル上に固定された、キラル的に誘導体化されたメタクリレートポリマー類)によるクロマトグラフィー鏡像体分割である。この目的に適する溶離剤は、水性またはアルコール性溶媒混合物、例えば、82:15:3の比率での、ヘキサン/イソプロパノール/アセトニトリルである。
本発明はさらに、式Iで表される化合物および/またはこれらの生理学的に許容し得る塩の、医薬(医薬組成物)の、特に非化学的方法による製造のための使用に関する。この場合において、これらを、少なくとも1種の固体、液体および/または半液体補形剤または補助剤と共に、および任意に1種または2種以上の他の活性成分と組み合わせて、好適な投薬形態に変換することができる。
本発明はさらに、少なくとも1種の式Iで表される化合物および/または、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩および立体異性体(すべての比率でのこれらの混合物を含む)、ならびに任意に補形剤および/または補助剤を含む医薬に関する。
これらの組成物を、ヒト医学または獣医学における医薬として用いることができる。
医薬製剤は、投与単位あたり所定量の活性成分を含む投与単位の形態で投与することができる。このような単位は、処置される疾患状態、投与の方法ならびに患者の年齢、体重および状態に依存して、例えば0.5mg〜1g、好ましくは1mg〜700mg、特に好ましくは5mg〜100mgの本発明の化合物を含むことができるか、または医薬製剤を、投与単位あたり所定量の活性成分を含む投薬単位の形態で投与することができる。好ましい投与単位製剤は、上記に示したように、活性成分の1日用量もしくは部分用量、またはその対応する一部を含むものである。さらに、このタイプの医薬製剤は、薬学分野において一般的に知られている方法を用いて製造することができる。
医薬製剤は、任意の所望の好適な方法を介した、例えば口腔内(頬側もしくは舌下を含む)、直腸内、鼻腔内、局所(頬側、舌下もしくは経皮を含む)、膣内または非経口(皮下、筋肉内、静脈内もしくは皮内を含む)手法による投与のために適合させることができる。このような製剤は、薬学分野において既知のすべての方法を用いて、例えば活性成分を補形剤(1種もしくは2種以上)または補助剤(1種もしくは2種以上)と組み合わせることにより製造することができる。
経口投与に適合する医薬製剤は、個別の単位、例えばカプセルもしくは錠剤;粉末もしくは顆粒;水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液;食用発泡体(edible foam)もしくは発泡体食品;または水中油液体エマルジョンもしくは油中水液体エマルジョンとして投与することができる。
したがって、例えば、錠剤またはカプセルの形態での経口投与の場合において、活性成分要素を、経口的で、無毒の、薬学的に許容し得る不活性補形剤、例えばエタノール、グリセロール、水などと組み合わせることができる。粉末は、化合物を好適な微細な大きさに粉砕し、これを同様にして粉砕した薬学的補形剤、例えば食用炭水化物、例えばデンプンまたはマンニトールなどと混合することにより製造する。風味剤、保存剤、分散剤および染料が、同様に存在してもよい。
カプセルは、上記のように粉末混合物を調製し、成形したゼラチン殻をこれで充填することにより製造する。流動促進剤および潤滑剤、例えば高分散ケイ酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたは固体形態のポリエチレングリコールを、充填操作の前に粉末混合物に加えることができる。崩壊剤または可溶化剤、例えば寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムなどを、同様に加えて、カプセルを服用した後の医薬の利用率を改善することができる。
さらに、所望により、または所要に応じて、好適な結合剤、潤滑剤および崩壊剤ならびに染料を、同様に混合物中に包含させることができる。好適な結合剤には、デンプン、ゼラチン、天然糖類、例えばグルコースまたはベータ−ラクトースなど、トウモロコシから製造された甘味剤、天然および合成ゴム、例えばアカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなど、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ろうなどが含まれる。これらの投与形態において用いられる潤滑剤には、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが含まれる。崩壊剤には、限定されずに、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが含まれる。錠剤は、例えば粉末混合物を調製し、混合物を顆粒化または乾燥圧縮し、潤滑剤および崩壊剤を加え、混合物全体を圧縮して錠剤を得ることにより製剤する。
粉末混合物は、好適な方法で粉砕した化合物を上記のように希釈剤または基剤と、および任意に結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチンまたはポリビニルピロリドンなど、溶解遅延剤、例えばパラフィンなど、吸収促進剤、例えば第四級塩など、および/または吸収剤、例えばベントナイト、カオリンまたはリン酸二カルシウムなどと混合することにより調製する。粉末混合物は、これを結合剤、例えばシロップ、デンプンペースト、アカシア粘液またはセルロースの溶液またはポリマー材料などで湿潤させ、これをふるいを介して押圧することにより、顆粒化することができる。顆粒化の代替として、粉末混合物を、打錠機に通し、不均一な形状の塊を得、これを崩壊させて、顆粒を形成することができる。
顆粒は、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油を加えることにより潤滑化して、打錠型への粘着を防止することができる。次に、潤滑化した混合物を圧縮して、錠剤を得る。活性成分はまた、自由流動の不活性補形剤と組み合わせ、次に圧縮して、顆粒化または乾燥圧縮工程を行わずに錠剤を直接得ることができる。セラックシール層、糖またはポリマー材料の層およびろうの光沢層からなる透明な、または不透明な保護層が存在してもよい。染料を、これらのコーティングに加えて、異なる投与単位同士を区別可能にすることができる。
経口液体、例えば溶液、シロップおよびエリキシル剤は、投与単位の形態で調製し、所定量が予め特定された量の化合物を含むようにすることができる。シロップは、化合物を水溶液に好適な風味剤と共に溶解することにより調製することができ、一方エリキシル剤は、無毒なアルコール性ビヒクルを用いて調製することができる。懸濁液は、化合物を無毒なビヒクル中に分散させることにより製剤できる。可溶化剤および乳化剤、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール類およびポリオキシエチレンソルビトールエーテル類など、保存剤、風味添加剤、例えばペパーミント油もしくは天然甘味剤もしくはサッカリンなど、または他の人工甘味料などを、同様に加えることができる。
経口投与用の投与単位製剤は、所望により、マイクロカプセル中にカプセル封入することができる。製剤はまた、放出が延長されるかまたは遅延されるように、例えば粒子状材料をポリマー、ろうなどの中にコーティングするかまたは包埋することにより、調製することができる。
式Iで表される化合物および塩、溶媒和物およびこれらの生理機能性誘導体および他の活性成分はまた、リポソーム送達系、例えば小さい単層ベシクル(small unilamellar vesicles)、大きい単層ベシクル(large unilamellar vesicles)および多層ベシクル(multilamellar vesicles)の形態で投与することができる。リポソームは、種々のリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリン類から形成することができる。
式Iで表される化合物および塩、溶媒和物およびこれらの生理機能性誘導体および他の活性成分はまた、モノクローナル抗体を、化合物分子を結合させる個別の担体として用いて送達することができる。化合物はまた、標的化された医薬担体としての可溶性ポリマーに結合させることができる。かかるポリマーは、パルミトイル基により置換されたポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール(polyhydroxyethylaspartamidophenol)またはポリエチレンオキシドポリリジンを包含することができる。化合物はさらに、医薬の制御放出を達成するのに適した生分解性ポリマーの群、例えばポリ乳酸、ポリ−イプシロン−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル類、ポリアセタール類、ポリジヒドロキシピラン類、ポリシアノアクリレート類およびヒドロゲルの架橋された、または両親媒性のブロックコポリマーなどに結合することができる。
経皮投与に適合する医薬製剤は、レシピエントの表皮との長期間の密接な接触のための独立したプラスターとして投与することができる。したがって、例えば、活性成分を、Pharmaceutical Research, 3(6), 318 (1986)に一般的に記載されているように、イオントフォレーシスによりプラスターから送達することができる。
局所投与に適合する医薬化合物は、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、粉末、溶液、ペースト、ゲル、スプレー、エアゾールまたは油として製剤できる。
眼または他の外部組織、例えば口および皮膚などの処置のために、製剤は、好ましくは、局所軟膏またはクリームとして適用する。軟膏を得るための製剤において、活性成分を、パラフィン系または水混和性クリーム基剤のいずれかと共に用いることができる。あるいはまた、活性成分を、水中油クリーム基剤または油中水基剤と共に製剤してクリームを得ることができる。
眼への局所適用に適合する医薬製剤には、活性成分が、好適な担体、特に水性溶媒中に溶解しているか、または懸濁している点眼剤が含まれる。
口内の局所適用に適合する医薬製剤は、薬用キャンデー、トローチおよび洗口剤を包含する。
直腸内投与に適合する医薬製剤は、坐剤または浣腸剤の形態で投与することができる。
担体物質が固体である鼻腔内投与に適合する医薬製剤は、例えば20〜500ミクロンの範囲内の粒子サイズを有する粗末を含み、これを、嗅ぎタバコを服用する方法で、即ち鼻に近接して保持した粉末を含む容器からの鼻孔を介した迅速な吸入により投与する。担体物質としての液体を有する、鼻腔内スプレーまたは点鼻薬としての投与に適する製剤は、水または油に溶解した活性成分溶液を包含する。
吸入による投与に適合する医薬製剤は、微細な粒子状ダストまたはミストを包含し、これは、エアゾールを有する種々のタイプの加圧ディスペンサー、ネブライザーまたは吸入器により生成し得る。
膣内投与に適合する医薬製剤は、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォームまたはスプレー製剤として投与することができる。
非経口投与に適合する医薬製剤には、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤および製剤を処置されるべきレシピエントの血液と等張にする溶質を含む、水性の、および非水性の無菌注射溶液;ならびに懸濁媒体および増粘剤を含んでもよい水性の、および非水性の無菌懸濁液が含まれる。製剤は、単回用量または多用量の容器、例えば密封したアンプルおよびバイアルなどで提供し、使用の直前の、無菌の担体液体、例えば注射用水などの添加のみが必要となるように、フリーズドライ(凍結乾燥)状態で貯蔵することができる。
処方箋に従い製造する注射溶液および懸濁液は、無菌の粉末、顆粒および錠剤から調製することができる。
上記で特定的に述べた構成成分に加えて、製剤はまた、製剤の特定のタイプに関して当該分野において慣用の他の剤をも含むことができることは言うまでもない。したがって、例えば、経口投与に適する製剤は、風味剤を含んでいてもよい。
式Iで表される化合物および他の活性成分の治療有効量は、例えば、動物の年齢および体重、処置を必要とする正確な疾患状態、ならびにその重篤度、製剤の性質および投与の方法を含む多くの要因に依存し、最終的には、処置する医師または獣医師により決定される。しかし、化合物の有効量は、一般的に、1日、レシピエント(哺乳類)の体重1kgあたり0.1〜100mgの範囲内、特に典型的には1日、体重1kgあたり1〜10mgの範囲内である。したがって、体重が70kgである成体の哺乳類についての1日あたりの実際の量は、通常70〜700mgであり、ここで、この量を、1日あたり個別の用量として、またはより普通には1日あたり一連の分割用量(例えば2、3、4、5または6分割)で投与し、合計の毎日の用量が同一であるようにすることができる。塩もしくは溶媒和物の、またはこの生理機能性誘導体の有効量を、化合物自体の有効量の比として決定することができる。
本発明はさらに、式Iで表される化合物の、少なくとも1種の他の医薬活性成分と組み合わせての、好ましくは1型および2型糖尿病の処置のための、特に血糖を低下させるための使用に関する。
組み合わせ調製物に適する他の活性成分は、以下のものである:
Rote Liste [Red List] 2001, Chapter 12において述べられているすべての抗糖尿病薬。これらを、本発明の式Iで表される化合物と組み合わせて、特に作用を相乗的に増強することができる。活性成分の組み合わせを、活性成分を患者に別個に投与することにより、または複数の活性成分を単一の医薬組成物中に含む組み合わせ調製物の形態で投与することができる。以下に列挙する活性成分のほとんどは、USP Dictionary of USAN and International Drug Names, US Pharmacopeia, Rockville 2001中に開示されている。抗糖尿病薬には、インスリンおよびインスリン誘導体、例えばLantus(R)(www.lantus.comを参照)またはHMR 1964など、速効型インスリン(US 6,221,633を参照)、GLP−1誘導体、例えばNovo Nordisk A/SによりWO 98/08871中に開示されたものなど、ならびに経口的に有効な低血糖活性成分が含まれる。
経口的に有効な低血糖活性成分には、好ましくは、スルホニル尿素類、ビグアニジン類、メグリチニド類、オキサジアゾリジンジオン類、チアゾリジンジオン類、グルコシダーゼ阻害剤、グルカゴンアンタゴニスト、GLP−1アゴニスト、カリウムチャネルオープナー、例えばNovo Nordisk A/SによりWO 97/26265およびWO 99/03861に開示されているものなど、インスリン感受性改善薬、糖新生および/またはグリコーゲン分解の刺激に関与する肝臓酵素の阻害剤、グルコース取り込みモジュレーター、脂肪代謝を改変する化合物、例えば抗高脂血症(antihyperlipidaemic)活性成分および抗脂血症(antilipidaemic)活性成分、食物の摂取を低減させる化合物、PPARおよびPXRアゴニスト、ならびにベータ細胞のATP依存性カリウムチャネルに対して作用する活性成分が含まれる。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、HMGCoA還元酵素阻害剤、例えばシンバスタチン、フルバスタチン、プラバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、セリバスタチン、ロスバスタチンなどと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、コレステロール吸収阻害剤、例えばエゼチミブ、チクエシド(tiqueside)、パマクエシドなどと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、PPARガンマアゴニスト、例えばロシグリタゾン、ピオグリタゾン、JTT−501、GI 262570などと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、PPARアルファアゴニスト、例えばGW 9578、GW 7647などと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、混合PPARアルファ/ガンマアゴニスト、例えばGW 1536、AVE 8042、AVE 8134、AVE 0847、AVE 0897、またはWO 00/64888、WO 00/64876、WO 03/20269に記載されたものなどと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、フィブラート、例えばフェノフィブラート、クロフィブラート、ベザフィブラートなどと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、MTP阻害剤、例えばインプリタピド、BMS−201038、R−103757などと組み合わせて投与する。本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、胆汁酸吸収阻害剤(例えば、US 6,245,744またはUS 6,221,897を参照)、例えばHMR 1741などと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、CETP阻害剤、例えばJTT−705などと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、ポリマー胆汁酸吸着剤、例えばコレスチラミン、コレセベラムなどと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、LDLレセプター誘導剤(US 6,342,512を参照)、例えばHMR1171、HMR1586などと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、ACAT阻害剤、例えばアバシミブなどと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、酸化防止剤、例えばOPC−14117などと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、リポタンパク質リパーゼ阻害剤、例えばNO−1886などと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、ATPクエン酸リアーゼ阻害剤、例えばSB−204990などと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、スクアレンシンセターゼ阻害剤、例えばBMS−188494などと組み合わせて投与する。本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、リポタンパク質(a)アンタゴニスト、例えばCI−1027またはニコチン酸などと組み合わせて投与する。本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、リパーゼ阻害剤、例えばオーリスタットなどと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、式Iで表される化合物は、インスリンと組み合わせて投与する。
一態様において、式Iで表される化合物は、スルホニル尿素、例えばトルブタミド、グリベンクラミド、グリピジドまたはグリメピリドなどと組み合わせて投与する。
一態様において、式Iで表される化合物は、ビグアニド、例えばメトホルミンなどと組み合わせて投与する。
他の態様において、式Iで表される化合物は、メグリチニド、例えばレパグリニドなどと組み合わせて投与する。
一態様において、式Iで表される化合物は、チアゾリジンジオン、例えばトログリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾンまたはDr. Reddy’s Research FoundationによりWO 97/41097に開示されている化合物、特に5−[[4−[(3,4−ジヒドロ−3−メチル−4−オキソ−2−キナゾリニルメトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオンなどと組み合わせて投与する。
一態様において、式Iで表される化合物は、α−グルコシダーゼ阻害剤、例えばミグリトールまたはアカルボースなどと組み合わせて投与する。
一態様において、式Iで表される化合物は、ベータ細胞のATP依存性カリウムチャネルに対して作用する活性剤、例えばトルブタミド、グリベンクラミド、グリピジド、グリメピリドまたはレパグリニドなどと組み合わせて投与する。
一態様において、式Iで表される化合物は、1種より多い前述の化合物と組み合わせて、例えばスルホニル尿素およびメトホルミン、スルホニル尿素およびアカルボース、レパグリニドおよびメトホルミン、インスリンおよびスルホニル尿素、インスリンおよびメトホルミン、インスリンおよびトログリタゾン、インスリンおよびロバスタチンなどと組み合わせて投与する。
他の態様において、式Iで表される化合物は、CARTモジュレーター(“Cocaine-amphetamine-regulated transcript influences energy metabolism, anxiety and gastric emptying in mice” Asakawa, A, et al., M.:Hormone and Metabolic Research (2001), 33(9), 554-558を参照)、NPYアンタゴニスト(例えばナフタレン−1−スルホン酸{4−[(4−アミノキナゾリン−2−イルアミノ)メチル]シクロヘキシルメチル}アミド、塩酸塩(CGP 71683A))、MC4アゴニスト(例えば1−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸[2−(3a−ベンジル−2−メチル−3−オキソ−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−1−(4−クロロフェニル)−2−オキソエチル]アミド、(WO 01/91752))、
オレキシンアンタゴニスト(例えば1−(2−メチルベンゾキサゾール−6−イル)−3−[1,5]ナフチリジン−4−イル尿素、塩酸塩(SB−334867−A))、H3アゴニスト(3−シクロヘキシル−1−(4,4−ジメチル−1,4,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−イル)プロパン−1−オン、シュウ酸塩(WO 00/63208))、TNFアゴニスト、CRFアンタゴニスト(例えば[2−メチル−9−(2,4,6−トリメチルフェニル)−9H−1,3,9−トリアザフルオレン−4−イル]ジプロピルアミン(WO 00/66585))、CRF BPアンタゴニスト(例えばウロコルチン)、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト(例えば1−(4−クロロ−3−メタンスルホニルメチルフェニル)−2−[2−(2,3−ジメチル−1H−インドール−6−イルオキシ)エチルアミノ]エタノール、塩酸塩(WO 01/83451))、MSH(メラニン形成細胞刺激ホルモン)アゴニスト、CCK−Aアゴニスト(例えば{2−[4−(4−クロロ−2,5−ジメトキシフェニル)−5−(2−シクロヘキシルエチル)チアゾール−2−イルカルバモイル]−5,7−ジメチルインドール−1−イル}酢酸、トリフルオロ酢酸塩(WO 99/15525))、セロトニン再取り込み阻害剤(例えばデクスフェンフルラミン)、混合セロトニン化合物およびノルアドレナリン作動性化合物(例えばWO 10 00/71549)、
5HTアゴニスト、例えば1−(3−エチルベンゾフラン−7−イル)ピペラジン、シュウ酸塩(WO 01/09111)、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン(例えばヒト成長ホルモン)、成長ホルモン放出化合物(6−ベンジルオキシ−1−(2−ジイソプロピルアミノエチルカルバモイル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−カルボン酸tert−ブチル(WO 01/85695))、TRHアゴニスト(例えばEP 0 462 884を参照)、脱共役タンパク質2もしくは3モジュレーター、レプチンアゴニスト(例えばLee, Daniel W.; Leinung, Matthew C.; Rozhavskaya-Arena, Marina; Grasso, Patricia. Leptin agonists as a potential approach to the treatment of obesity, Drugs of the Future (2001), 26(9), 873-881を参照)、DAアゴニスト(ブロモクリプチン、ドプレキシン(doprexin))、リパーゼ/アミラーゼ阻害剤(例えばWO 00/40569)、PPARモジュレーター(例えばWO 00/78312)、RXRモジュレーターまたはTR−βアゴニストと組み合わせて投与する。
本発明の一態様において、追加の活性成分は、レプチンである(例えば、“Perspectives in the therapeutic use of leptin”, Salvador, Javier; Gomez Ambrosi, Javier; Fruhbeck, Gema, Expert Opinion on Pharmacotherapy (2001), 2(10), 1615-1622を参照)。
一態様において、追加の活性成分は、デキサンフェタミンまたはアンフェタミンである。
一態様において、追加の活性成分は、フェンフルラミンまたはデクスフェンフルラミンである。
さらに別の態様において、追加の活性成分は、シブトラミンである。
一態様において、追加の活性成分は、オーリスタットである。
一態様において、追加の活性成分は、マジンドールまたはフェンテルミンである。
一態様において、式Iで表される化合物は、粗飼料、好ましくは不溶性粗飼料(例えば、Carob/Caromax(R)(Zunft H J; et al., Carob pulp preparation for treatment of hypercholesterolemia, ADVANCES IN THERAPY (2001 Sep-Oct), 18(5), 230-6.)と組み合わせて投与する。Caromaxは、Nutrinova, Nutrition Specialties & Food Ingredients GmbH, Industriepark Hoechst, 65926 Frankfurt/Mainからのイナゴマメ含有製品である。Caromax(R)との組み合わせは、単一の組成物において、または式Iで表される化合物およびCaromax(R)を別個に投与することにより、行うことができる。これに関連して、Caromax(R)は、食物の形態で、例えばパン、菓子類製品またはミューズリーバーなどにて投与することもできる。
本発明の化合物と前述の化合物の1種または2種以上および任意に1種または2種以上の他の薬理学的に活性な物質との各々の好適な組み合わせが、本発明の保護の範囲内にあると見なされることは言うまでもない。
Figure 2010519229
本発明はまた、
(a)式Iで表される化合物および/または、その薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩および立体異性体(すべての比率でのこの混合物を含む)の有効量、
ならびに
(b)有効量の他の医薬活性成分
の個別のパックからなる、セット(キット)に関する。
このセットは、好適な容器、例えば箱、個別のビン、袋またはアンプルを含む。このセットは、例えば、個別のアンプルを含んでいてもよく、各々は、有効量の式Iで表される化合物および/または、その薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物および立体異性体(すべての比率でのこの混合物を含む)、ならびに、溶解したかまたは凍結乾燥された形態での、有効量の他の医薬活性成分を含む。
化合物は、SGLT1およびSGLT2を発現するBHK細胞により、そのSGLT阻害特性について試験することができる。細胞の産生および試験を、以下に記載するようにして行うことができる。
BHK細胞におけるSGLT1の構築および発現
SGLT1発現ベクター(KL225)を構築するために、SLC5A1遺伝子(NM_000343と相同)を、cDNAライブラリーから標準的なPCR技術を用いて増幅し、ネオマイシンを選択マーカーとして含むpcDNA3.1発現ベクター(Invitrogen)中にNheI/XhoI部位にわたりクローニングした。このベクターにおいて、転写には、ヒトサイトメガロウイルスのエンハンサー/プロモーターを用いる。
最終的なベクターKL225を、選択マーカーとしてジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子を含む追加のベクターと共に、細胞内に導入した。10%ウシ胎仔血清(FCS)および20mMのグルタミンを添加したDMEM培地(GIBCO/BRL)中で培養したBHK21細胞(ATCC CCL−10)へのトランスフェクションを、5〜20μgの未切断プラスミドを10個の細胞に対して用い、Graham, F.L. and van der Ebb, A.J. (1973), Virology 52: 456に従って、リン酸カルシウム形質移入を用いて行った。好適なトランスフェクタントを、1mg/mlのG418(GIBCO/BRL)および20〜5000nMのメトトレキセートを最終濃度として含む培地中で選択し、そこでは、ネオマイシン遺伝子を発現し、dhfr遺伝子を過剰発現した細胞のみが増殖できた。2〜3週間にわたる増殖の後、細胞をクローニングし(0.5細胞/ウェル)、クローンを、放射活性取り込み試験でSGLT発現について調査した。
BHK細胞におけるSGLT2の構築および発現
SGLT2発現ベクター(KL224)を構築するために、SLC5A2遺伝子(NM_003041と相同)を、cDNAライブラリーから標準的なPCR技術を用いて増幅し、ネオマイシンを選択マーカーとして含むPCI−neo発現ベクター(Promega)中にNheI/XhoI部位にわたりクローニングした。このベクターにおいて、転写には、ヒトサイトメガロウイルスのエンハンサー/プロモーターおよびSV40ポリアデニル化シグナルを用いる。
最終的なベクターKL224を、選択マーカーとしてジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子を含む追加のベクターと共に、細胞中に導入した。10%ウシ胎仔血清(FCS)および20mMのグルタミンを添加したDMEM培地(GIBCO/BRL)中で培養したBHK21細胞(ATCC CCL−10)へのトランスフェクションを、5〜20μgの未切断プラスミドを10個の細胞に対して用い、Graham, F.L. and van der Ebb, A.J. (1973), Virology 52: 456に従って、リン酸カルシウムトランスフェクションを用いて行った。好適なトランスフェクタントを、1mg/mlのG418(GIBCO/BRL)および20〜5000nMのメトトレキセートを最終濃度として含む培地中で選択し、そこでは、ネオマイシン遺伝子を発現し、dhfr遺伝子を過剰発現した細胞のみが増殖できた。2〜3週間にわたる増殖の後、細胞をクローニングし(0.5細胞/ウェル)、クローンを、放射活性取り込み試験でSGLT発現について調査した。
SGLT1/2活性測定の方法
14C−α−メチル−D−グルコピラノシド(AMG)の、例えば、対応するcRNAを注射したXenopus卵母細胞における取り込みは、原理的に記載されている(例えばWen-Sen Lee et al. (1994), J. Biol. Chem. 269, 12032-12039; Guofeng You et al. (1995), J. Biol. Chem. 270, 29365-29371)。
96ウェルの細胞に基づくアッセイを開発し、HTS要件に適合させた:
BHK細胞(SGLT1またはSGLT2でトランスフェクトした)を、96ウェルマイクロタイタープレート(Cultureplates, Perkin Elmer)中に播種した。少なくとも24時間後、培地を除去し、細胞層を、アッセイ緩衝液(140mMのNaCl、2mMのKCl、1mMのCaCl、1mMのMgCl、10mMのHEPES、5mMのTris、1MのKOHを用いてpH7.4に調整)で洗浄した。40μlのアッセイ緩衝液、50μlのAMG(SGLT1については50μM、SGLT2については2mM)を化合物の存在下または不在下で加えた後、細胞を、100μlの合計容積において37℃で90分間インキュベートした。上清を、吸引により除去し、廃棄した。細胞を洗浄し、50μlの水を加えることにより溶解した。室温にて10分後、200μlのMicrsoscint 40 (Perkin Elmer)を加えた。放射活性を、Topcountマイクロプレートシンチレーションカウンター(Perkin Elmer)で計測した。非特異的な取り込みが、ナトリウム非含有アッセイ緩衝液(266mMのスクロース、2mMのKCl、1mMのCaCl、1mMのMgCl、10mMのHEPES、5mMのTris、1MのKOHを用いてpH7.4に調整)において決定された。
本明細書中、すべての温度は℃で示す。以下の例において、「慣用のワークアップ」は、以下のことを意味する:所要に応じて水を加え、pHを所要に応じて、最終生成物の構成に依存して2〜10の値に調整し、混合物を、酢酸エチルまたはジクロロメタンで抽出し、相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ、生成物をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより、および/または結晶化により精製する。シリカゲル上でのRf値;溶離剤:酢酸エチル/メタノール9:1。
質量分析法(MS):EI(電子衝撃イオン化)M
FAB(高速原子衝撃)(M+H)
ESI(エレクトロスプレーイオン化)(M+H)(他に示さない限り)
LC−MSおよびHPLC条件
下記の例で示すM+Hデータは、LC−MS測定による測定結果である:
以下の特徴を有するHewlett Packard HP 1100シリーズシステム:イオン源:エレクトロスプレー(ポジティブモード);スキャン:100〜1000m/e;フラグメンテーション電圧:60V;ガス温度:300℃;DAD:220nm。
流速:2.4ml/min。DAD後のMSへの流速を0.75ml/minに下げるため、スプリッターを用いる。
カラム:Chromolith SpeedROD RP-18e 50-4.6
溶媒:Merck KGaAのLiChrosolvグレード
溶媒A:HO(0.01%のTFA)
溶媒B:ACN(0.008%のTFA)
下記の例で示す保持時間Rt[min]は、上記LC−MS測定による測定結果である。
例1
2−{2−[1−(2,6−ジメチルベンジル)−6−フルオロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−メトキシ−3−メチルフェノキシ}アセトアミド(“A1”)の調製は、下記のスキームと同様にして行う:
Figure 2010519229
1.1 2,6−ジメチルベンゾニトリル(“1”)を、メタノール/NH(w=10%)に溶解し、5bar、50℃にて、ラネーニッケルおよび水素によって、16時間水素化させる。反応液を、セライトで濾過し、そして、溶媒を真空下で除去して、定量的な収率で油分として生成物“2”を得る。LC-MS: 1.307 min、m/e 136.5 (M+H+)。
1.2 2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(“3”、1eq)をDMFに溶解させ、そして、“2”(1eq)のDMF溶液を添加する。N−エチルジイソプロピルアミン(1eq)の添加後、反応物を18時間、85℃で熱する。冷却後、溶媒を真空下で除去し、残渣をジエチルエーテルに入れて、水で3回洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムによって乾燥させ、溶媒を真空下で除去し、64%の収率で粗生成物“4”を得、これをさらなる精製なしに、次のステップに供する。LC-MS: 2.496 min、m/e 275.15 (M+H+)、297.15 (M+Na+)。
1.3 ニトロアミン“4”(1eq)を氷酢酸中に懸濁させ、亜鉛(荒い粉末状、5.9eq)を添加する。懸濁液を、30分以内に、還流下で3時間熱する。室温まで冷却した後、混合物を水で希釈し、NaOH水溶液(32%)を用いてpH14に調整し、ジクロロメタンで4回抽出する。合わせた有機抽出物を、飽和NaCl溶液で2度洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空下で除去する。粗生成物を、ノーマルフェーズシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーで精製し、39%の収率で粉として生成物“5”を得る。LC-MS 1.591 min、m/e 245.15 (M+H+)。
1.4 DMF(5eq)を10℃未満に冷却し、塩化ホスホリル(1.3eq)を慎重に滴加する。その後、DMF(3.4eq)中の3,5−ジヒドロキシトルエン(1eq)を10℃未満の温度で慎重に滴加し、一晩、室温に暖める。懸濁液を冷却し、氷を添加する。その後、濃NaOHを用いて混合物をpH9〜14に調整し、90℃に加熱する。この操作の間に、pHが安定するまで、濃NaOHを用いて、pHを9〜14に絶えず再調整する。その後、混合物を10℃に冷却し、濃塩酸を用いてpH1〜3に調整する。懸濁液を一晩冷却し、吸引によって濾過して、氷水で洗浄する。結晶を真空下で乾燥し、63%の収率でオレンジ−黄色の粉として生成物“7”を得る。m.p. 181-183℃、LC-MS: 0.974 min、m/e: 153.1 (M+H+)。
1.5 アルデヒド“7”(1eq)をアセトンに溶解させ、ヨードメタン(1.2eq)および炭酸カリウム(2.2eq)を添加し、混合物を還流下で5時間沸騰させる。溶剤を真空下で除去し、生成物をノーマルフェーズシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーで精製し、68%の収率で生成物“8”を得る。LC-MS: 1.538 min、m/e 167.1 (MH+)。
1.6 アルデヒド“8”(1eq)をアセトニトリルに溶解させ、炭酸カリウム(3eq)および2−ヨードアセトアミド(1.2eq)を添加する。溶液を20分間にわたって還流するまで加熱し、4時間攪拌を続ける。濾過後、物質を2日間にわたって晶析する。結晶を濾取し、アセトニトリルで洗浄し、40℃にて、真空下で乾燥して、74%の収率で生成物“9”を得る。m.p. 173-174℃、LC-MS: 0.975 min、m/e 224.15 (M+H+)、246.15 (M+Na+)。
1.7 ジアミン“5”(1eq)およびアルデヒド“9”(1.1eq)をNMPに溶解させ、二亜硫酸ナトリウム(1.1eq)を添加する。その後、溶液を115℃にて4時間攪拌する。冷却後、溶液を水中に攪拌し、生成した沈殿物を濾取して、40℃で乾燥する。粗生成物をノーマルフェーズシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーで精製し、74%の収率で無色の粉として生成物“A1”を得る。LC-MS: 1.921 min、448.15 m/e M+H+
Figure 2010519229
例2
2−{2−[1−(2,6−ジメチルベンジル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]フェノキシ}アセトアミド(“A2”)の調製は、以下に示すようにして行う。
Figure 2010519229
アルコール“10”の調製は、上述の例1と同様にして行う。
アルコール“10”(1eq)をアセトニトリルに溶解し、炭酸カリウム(3eq)および2−ブロモアセトアミド(1.1eq)を添加する。溶液を室温にて5時間攪拌し、その後、還流下で22時間加熱し、室温にて4日間放置する。濾過後に、溶媒を真空下で除去する。ノーマルフェーズシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーによる精製により、8%の収率で粉として生成物“A2”を得る。LC-MS: 1.787 min、m/e 86.2 (M+H+)
Figure 2010519229
以下の化合物を同様にして得る。
Figure 2010519229
Figure 2010519229
Figure 2010519229
Figure 2010519229
実施例3
(5−{2−[1−(2,6−ジメチルベンジル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]フェニル}−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)メチルアミン(“A31”)の調製は、以下に示すようにして行う。
Figure 2010519229
a) 5mlのジメチルホルムアミド中の、430mg(1.7mmol)の2−(1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−安息香酸メチル(Paulder et. al., J.Org.Chem(1969),34(7)2130-40)、266.3mg(1.7mmol)の2,6−ジメチルベンジルクロリド、235mg(1.7mmol)の炭酸カリウムおよび28mgのヨウ化カリウムの混合物を室温で48時間攪拌する。その後、20mlの水を反応混合物に添加し、沈殿した沈殿物を分離し、10mlの水で2回洗浄し、空気中で乾燥させる。このようにして得られる2−[1−(2,6−ジメチルベンジル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]安息香酸メチル(MS:M+H=371)を、4mlのテトラヒドロフラン、6mlのメタノールおよび2mlの水の混合物中に溶解させ、100mgの水酸化リチウムを添加し、溶液を室温にて12時間攪拌する。その後、反応液を真空下で濃縮し、残渣を5mlの水に溶解させ、溶液を1N塩酸を用いて酸性化させ、各回10mlの酢酸エチルで3回抽出を行う。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で溶媒を除去することにより、460mg(75%)の2−[1−(2,6−ジメチルベンジル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]安息香酸メチルを黄色の樹脂として得る。MS: M+H=357。
b) 10mlのジメチルホルムアミド中の0.46g(1.3mmol)の2−[1−(2,6−ジメチルベンジル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]安息香酸、154mg(1.4mmol)の4−メチルチオセミカルバジド、300mg(1.55mmol)のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド、392mg(1.68mmol)の1−ヒドロキシベンゾトリアゾールおよび390mg(3.87mmol)の4−メチルモルホリンの混合物を室温で12時間攪拌し、その後、50mlの水を加える。沈殿した沈殿物を分離し、10mlの水で2回洗浄して、真空下、50℃にて重量が一定となるまで乾燥し、436mg(88%)の白色の粉末としての1−[2−[1−(2,6−ジメチルベンジル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]ベンゾイル]−4−メチルチオセミカルバジドを得る。MS: M+H=444。
c) 436mg(0.98mmol)のステップb)からの化合物と344.6mg(1.08mmol)の酢酸水銀(II)との溶液を室温で12時間攪拌し、その後、珪藻土を通して濾過する。濾液を乾燥するまで蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル:酢酸エチル/メタノール 9/1)によって精製し、232mg(57.6%)の白色の粉としての“A31”を得る。MS: M+H: 410; 1H-NMR (d6-DMSO): 8.1 ppm (m, 1H); 7.93 ppm (m, 1H); 7.84 ppm (d, 1H); 7.80 ppm (d, 1H); 7.22-6.65 ppm (m, 4H); 6.99 ppm (t, 1H); 6.73 ppm (d, 2H)。
Figure 2010519229
Figure 2010519229
以下の例は、医薬組成物に関する:
例A:注射バイアル
100gの式Iで表される活性成分および5gのリン酸水素二ナトリウムを3lの2回蒸留水に溶解した溶液を、2N塩酸を用いてpH6.5に調整し、滅菌濾過し、注射バイアル中に移し、滅菌条件下で凍結乾燥し、滅菌条件下で密封する。各々の注射バイアルは、5mgの活性成分を含む。
例B:座剤
20gの式Iで表される活性成分と、100gの大豆レシチンおよび1400gのココアバターとの混合物を溶融し、型に注入し、放冷する。各々の座剤は、20mgの活性成分を含む。
例C:溶液
1gの式Iで表される活性成分、9.38gのNaHPO・2HO、28.48gのNaHPO・12HOおよび0.1gの塩化ベンザルコニウムから、940mlの2回蒸留水中に溶液を調製する。pHを6.8に調整し、溶液を1lにし、照射により滅菌する。この溶液を、点眼剤の形態で用いることができる。
例D:軟膏
500mgの式Iで表される活性成分を、99.5gのワセリンと、無菌条件下で混合する。
例E:錠剤
1kgの式Iで表される活性成分、4kgのラクトース、1.2kgのジャガイモデンプン、0.2kgのタルクおよび0.1kgのステアリン酸マグネシウムの混合物を、慣用の方法で圧縮して、錠剤を得、各々の錠剤が10mgの活性成分を含むようにする。
例F:被覆錠剤
例Eと同様にして、錠剤を圧縮し、次に、慣用の方法で、スクロース、ジャガイモデンプン、タルク、トラガカントおよび染料の被膜で被覆する。
例G:カプセル
2kgの式Iで表される活性成分を、硬質ゼラチンカプセル中に、慣用の方法で導入して、各々のカプセルが20mgの活性成分を含むようにする。
例H:アンプル
1kgの式Iで表される活性成分を60lの2回蒸留水に溶解した溶液を、滅菌濾過し、アンプル中に移し、滅菌条件下で凍結乾燥し、滅菌条件下で密封する。各々のアンプルは、10mgの活性成分を含む。

Claims (24)

  1. 式I:
    Figure 2010519229
    式中、
    、R、R、Rは、それぞれ、相互に独立して、H、AまたはHalを示し、
    、R、R、Rは、それぞれ、相互に独立して、H、A、Hal、OHまたはOAを示し、
    ここで、Q=Nの場合には、Rは存在せず、
    、R10、R11、R12、R13は、それぞれ、相互に独立して、H、AまたはHalを示し、
    ここで、R、R10、R11、R12またはR13の基のうち1つは、Hではなく、
    Rは、CO−NR1819またはHetを示し、
    Qは、NまたはCを示し、
    Xは、OまたはNR1415を示し、
    Wは、(CR1415、CO、NR1415、S(O)を示すか、または存在せず、
    Zは、(CR2021を示し、
    14、R15は、それぞれ、相互に独立して、HまたはAを示し、
    16、R17は、それぞれ、相互に独立して、HまたはAを示し、
    18、R19は、それぞれ、相互に独立して、HまたはAを示し、
    20は、HまたはAを示し、
    21は、H、AまたはCHOHを示し、
    18およびR21はまた、一緒になって(CR1617)pを示し、
    Hetは、無置換か、またはHal、A、OH、OA、NR1415および/または=O(カルボニル酸素)によって1、2または3置換されていてもよい、1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有する単環式または2環式の飽和、不飽和または芳香族のヘテロ環を示し、
    Aは、1〜10個のC原子を有する非分枝状または分枝状のアルキルを示し、基中1〜7個のH原子がFにより置換されていてもよく、
    Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、
    mは、0、1、2、3または4を示し、
    nは、0、1または2を示し、
    pは、1、2または3を示す、
    で表される化合物、
    または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  2. Aが、1、2、3、4、5または6個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、ここで1〜5個のH原子が、Fにより置換されていてもよい、
    請求項1に記載の化合物または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  3. 、R、R、Rが、それぞれ、相互に独立して、H、CH、FまたはClを示す、
    請求項1または2に記載の化合物または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  4. 、R、R、Rが、それぞれ、相互に独立して、H、CH、HalまたはOCHを示し、
    ここで、Q=Nの場合には、Rが存在しない、
    請求項1〜3のいずれかに記載の化合物または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  5. 、R10、R11、R12、R13が、それぞれ、相互に独立して、H、CH、FまたはClを示し、
    ここで、R、R10、R11、R12またはR13の基のうち1つがHではない、
    請求項1〜4のいずれかに記載の化合物または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  6. 、R13が、それぞれ、相互に独立して、CH、FまたはClを示し、
    11が、HまたはCHを示し、
    10、R12が、Hを示す、
    請求項1〜5のいずれかに記載の化合物または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  7. Xが、Oを示す、
    請求項1〜6のいずれかに記載の化合物または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  8. Wが、(CR1415またはCOを示す、
    請求項1〜6のいずれかに記載の化合物または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  9. 14、R15が、Hを示す、
    請求項1〜8のいずれかに記載の化合物または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  10. 16、R17が、Hを示す、
    請求項1〜9のいずれかに記載の化合物または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  11. 18、R19が、Hを示す、
    請求項1〜10のいずれかに記載の化合物または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  12. 20が、Hを示し、
    21が、HまたはCHOHを示す、
    請求項1〜11のいずれかに記載の化合物または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  13. Hetが、NR1415および/または=O(カルボニル酸素)によって1または2置換されていてもよい、1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有する単環式または2環式の飽和、不飽和または芳香族のヘテロ環を示す、
    請求項1〜12のいずれかに記載の化合物、または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  14. Hetが、それぞれが無置換か、またはNR1415および/または=O(カルボニル酸素)によって1または2置換されている、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリダジニル、ピラジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、ベンゾ−1,3−ジオキソリル、インダゾリルまたはベンゾ−2,1,3−チアジアゾリルを示す、
    請求項1〜13のいずれかに記載の化合物、または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  15. Aが、1、2、3、4、5または6個のC原子を有する非分枝状または分枝状のアルキルであり、基中1〜5個のH原子がFにより置換されていてもよく、
    Hetが、それぞれが無置換か、またはNR1415および/または=O(カルボニル酸素)によって1または2置換されている、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリダジニル、ピラジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、ベンゾ−1,3−ジオキソリル、インダゾリルまたはベンゾ−2,1,3−チアジアゾリルを示し、
    、R、R、Rが、それぞれ、相互に独立して、H、CH、FまたはClを示し、
    、R、R、Rが、それぞれ、相互に独立して、H、CH、HalまたはOCHを示し、
    ここで、Q=Nの場合には、Rは存在せず、
    、R13が、それぞれ、相互に独立して、CH、FまたはClを示し、
    Rが、CO−NR1819またはHetを示し、
    11が、HまたはCHを示し、
    10、R12が、Hを示し、
    Qが、NまたはCを示し、
    Xが、Oを示し、
    Wが、(CR1415またはCOを示し、
    Zが、(CR2021を示し、
    14、R15が、Hを示し、
    16、R17が、Hを示し、
    18、R19が、Hを示し、
    20が、Hを示し、
    21が、HまたはCHOHを示し、
    18およびR21はまた、一緒になって(CR1617)pを示し、
    mが、0、1、または2を示し、
    pが、1または2を示す、
    請求項1〜14のいずれかに記載の化合物、または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  16. 下記群
    Figure 2010519229
    Figure 2010519229
    Figure 2010519229
    Figure 2010519229
    から選択される請求項1に記載の化合物、または、それらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体、または、すべての比率でのそれらの混合物。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載の式Iの化合物、またはその薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩もしくは立体異性体の調製方法であって、
    a) 式II:
    Figure 2010519229
    式中、
    、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびWは、請求項1で示された意味を有する、
    で表される化合物を、式III:
    Figure 2010519229
    式中、R、R、R、R、R、Q、WおよびZは、請求項1で示された意味を有する、
    で表される化合物と反応させること、
    または、
    b) 式IV:
    Figure 2010519229
    式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、QおよびWは、請求項1で示された意味を有する、
    で表される化合物を、式V:
    L−Z−R V
    式中、
    ZおよびRは、請求項1で示された意味を有し、
    Lは、Cl、Br、Iあるいはフリーの、または反応的、機能的に修飾されたOH基である、
    で表される化合物と反応させること、
    および/または、
    式Iの塩基または酸を、その塩の1つに変換すること
    を特徴とする前記方法。
  18. 請求項1〜16のいずれかに記載の式Iで表される少なくとも1種の化合物および/または、その薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩および立体異性体、および/またはすべての比率でのこれらの混合物、ならびに、任意に補形剤および/または補助剤を含む、医薬。
  19. 請求項1〜16のいずれかに記載の式Iで表される少なくとも1種の化合物および/または、その薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物および立体異性体、および/またはすべての比率でのこれらの混合物、ならびに少なくとも1種の他の医薬活性成分を含む、医薬。
  20. 請求項1〜16のいずれかに記載の化合物および/またはその生理学的に許容し得る塩および溶媒和物の、1型および2型糖尿病を処置するための医薬を製造するための使用。
  21. 請求項1〜16のいずれかに記載の化合物および/またはその生理学的に許容し得る塩および溶媒和物の、血糖を低下させるための医薬を製造するための使用。
  22. 請求項1〜16のいずれかに記載の化合物および/またはその生理学的に許容し得る塩および溶媒和物ならびに他の医薬活性成分の、1型および2型糖尿病を処置するための医薬を製造するための使用。
  23. (a)有効量の請求項1〜16のいずれかに記載の式Iで表される化合物および/または、その薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩および立体異性体、および/またはすべての比率でのこれらの混合物、
    ならびに
    (b)有効量の他の医薬活性成分
    の個別のパックからなる、セット(キット)。
  24. 請求項1〜16のいずれかに記載の化合物および/またはその生理学的に許容し得る塩および溶媒和物ならびに他の医薬活性成分の、血糖を低下させるための医薬を製造するための使用。
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