JP2010515299A - デジタルラジオ放送受信機の記録及び再生機能のための方法及び装置 - Google Patents

デジタルラジオ放送受信機の記録及び再生機能のための方法及び装置 Download PDF

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Abstract

デジタルラジオ放送信号の受信処理方法が提供される。この方法はコンテンツを含むデジタルラジオ放送信号を受信し、符号化されたコンテンツを記録し、記録した符号化コンテンツを復号して復号済みコンテンツを復元するステップを含む。記録した符号化コンテンツはプロトコルデータユニットまたはパケットを含むことができる。記録した符号化コンテンツは符号化コンテンツを論理プロトコルスタックに従って復号することにより復元可能である。

Description

本発明はデジタルラジオ放送に係り、さらに詳細には、デジタルラジオ放送の受信信号を記録し再生する方法及び装置に係る。
発明の背景
デジタルラジオ放送技術は移動式、携帯用及び固定式受信機に対してデジタル音声及びデータサービスを提供する。インバンド・オンチャンネル(IBOC)デジタル音声放送(DAB)と呼称するデジタルラジオ放送の1つのタイプは、既存の中波(MF)及び超高周波(VHF)ラジオバンドの地上送信機を使用する。IBOC DAB信号は、アナログ変調キャリアを複数のデジタル変調キャリアと組み合わせたハイブリッドフォーマットかまたはアナログ変調キャリアを使用しない全デジタルフォーマットにより送信することが可能である。ハイブリッドモードを用いると、放送事業者はAM及びFM信号を、高品質で頑健性の高いデジタル信号と同時に継続して送信することができるため、事業者自身及びその聴取者は現在の割当周波数を維持しながらアナログラジオをデジタルラジオに変換することができる。
デジタル送信システムの特徴の1つはデジタル化された音声とデータとを同時に送信できる固有の能力にある。従って、この技術によると、AM及びFMラジオ局からの無線データサービスも可能となる。放送信号はアーティスト、歌のタイトルまたは放送局の呼出符号のようなメタデータを含むことができる。イベント、交通及び天気についての特殊なメッセージも含めることが可能である。例えば、ユーザーはラジオ局からの放送を聴きながらラジオ受信機のディスプレイ上で交通情報、天気予報、ニュース及びスポーツの結果をスクロールして見ることができる。
IBOC DAB技術は、既存のアナログ放送フォーマットより優れたデジタル品質の音声を提供可能である。各IBOC DAB信号は既存のAMまたはFM割り当てチャンネルのスペクトルマスク内で送信されるため、スペクトルを新しく割り当てる必要がない。IBOC DABは、放送事業者がデジタル品質の音声を現在の聴取者に提供しながらスペクトルの経済的利用を促進する。
AMまたはFMスペクトルの1つのチャンネルにより幾つかのプログラムまたはデータ列を配信できるマルチキャスティング技術を用いると、放送局は多数のデータ列を主要周波数のそれぞれ別個の補充またはサブチャンネル上で放送することができる。例えば、多数のデータ列は予備の音楽フォーマット、地域の交通、天気、ニュース及びスポーツ情報を含むことができる。補充チャンネルには伝統的な放送局の周波数と同じように同調または探索機能を用いてアクセスすることが可能である。例えば、アナログ変調信号の中心周波数が94.1MHzであれば、IBOC DABにおける同じ放送の補充チャンネルを94.1−1、94.1−2及び94.1−3にすることができる。補充チャンネル上の極めて特殊なプログラムを的を絞った聴取者に提供することにより、広告提供者はそのブランドをプログラムのコンテンツと一体化する機会を増加することができる。本明細書に使用する用語「マルチキャスティング」は、単一のデジタルラジオ放送チャンネルまたは単一のデジタルラジオ放送信号上における1またはそれ以上のプログラムの送信を含む。マルチキャスティングされるコンテンツは主要プログラムサービス(MPS)、補充プログラムサービス(SPS)、プログラムサービスデータ(PSB)及び/または他の放送データを含むことができる。The National Association of Broadcasters and the Consumer Electronics AssociationがスポンサーであるThe National Radio Systems Committeeは、2005年9月にNRSC−5Aという表示名のIBOC規格を採択した。NRS
C−5Aは、本願の一部として引用するが、デジタル音声及び補助的データをAM及びFM放送チャンネルで放送するための条件を明らかにしている。その規格及び参考文書は、RF/送信サブシステム及びそのシステムのトランスポート及びサービス多重化サブシステムについての詳細な説明を含んでいる。その規格のコピーはNRSCから
http://www.nrscstandards.org/standards.asp で入手可能である。HDラジオ(商標)技術はアイビキュイティ・デジタル・コーポレイションにより開発されたもので、NRSC5A IBOC規格を実現したものである。HDラジオ(商標)技術に関するさらなる情報はwww.hdradio.com または www.ibiquity.com で入手可能である。
他のタイプのデジタルラジオ放送システムには、XMラジオ、Sirius及びWorldSpaceのような衛星システムや、Digital RadioMondiale(DRM)、Eureka 147(ブランド名:DAB)、DABバージョン2及びFMeXtraのような地上システムが含まれる。本明細書で用いる用語「デジタルラジオ放送」は、インバンド・オンチャンネル放送を含むデジタル音声放送だけでなく他のデジタル地上波放送及び衛星放送を包含する。
デジタルラジオ放送受信信号を記録し再生する方法及び装置をユーザーに提供することが望ましい。さらに、ユーザーが特定のプログラムの記録を予約するか記録するプログラムをジャンルまたは他のプログラム関連情報に基づいて選択し、多数のプログラムを一度に記録し、1つのプログラムを1またはそれ以上の異なるプログラムを記録しながら聴取できることが望ましい。また、再生時、プログラムサービスデータに基き、あるいは早送り及び早戻し命令を用いて、記録済みプログラムコンテンツの間をナビゲーションできることが望ましい。さらに、ファイルを個々に削除するか、ある特定の基準に従って一括して削除するか、または自動削除機能を用いるなどして記録済みプログラムコンテンツのための記録空間を管理する能力をユーザーに提供することが望ましい。
本発明は、第1の局面において、デジタルラジオ放送信号を受信し処理する方法を提供する。この方法は、コンテンツを含むデジタルラジオ放送信号を受信し、符号化コンテンツを記録し、記録済み符号化コンテンツを復号して復号済みコンテンツを復元するステップを含む。
コンテンツはプロトコルデータユニットまたはパケットを含むことができる。記録済み符号化コンテンツは論理プロトコルスタックに従って復号することにより復元可能である。
本発明は、別の局面において、デジタルラジオ放送信号を受信し処理する方法を提供する。この方法は符号化コンテンツを含むデジタルラジオ放送信号を第1のフォーマットで受信し、符号化コンテンツを処理して第2のフォーマットに変換し、符号化コンテンツを第2のフォーマットで記録し、記録済み符号化コンテンツを復号して復号済みコンテンツを復元するステップを含む。
本発明は、別の局面において、デジタルラジオ放送信号を受信し処理する受信機を提供する。この受信機はコンテンツを含むデジタルラジオ放送信号を受信する入力と、符号化コンテンツを記録するメモリと、記録済み符号化コンテンツを復号して復号済みコンテンツを復元するプロセッサとを含む。
コンテンツはプロトコルデータユニットまたはパケットを含むことができる。プロセッサは記録済み符号化コンテンツを論理プロトコルスタックに従って処理することができる。
本発明は、別の局面において、デジタルラジオ放送信号を受信し処理するシステムを提供する。このシステムは、コンテンツを含むデジタルラジオ放送信号を受信する受信機であって、符号化コンテンツを記録するメモリを含む受信機と、符号化コンテンツを再生するプレーヤであって符号化コンテンツを記録するメモリと、記録済み符号化コンテンツを復号して復号済みコンテンツを復元するプロセッサとを含むプレーヤとを含む。
本発明は、別の局面において、デジタルラジオ放送信号を受信し処理する方法であって、2またはそれ以上のマルチキャストコンテンツを単一のデジタルラジオ放送チャンネル上で受信し、マルチキャストコンテンツのうちの第1のコンテンツを再生すると同時にマルチキャストコンテンツの第2のコンテンツを記録するステップを含む方法を提供する。マルチキャストコンテンツは単一のデジタルラジオ放送信号上での受信が可能である。
本発明は、さらに別の局面において、デジタルラジオ放送信号を受信し処理する受信機であって、2またはそれ以上のマルチキャストコンテンツを単一のデジタルラジオ放送チャンネル上で受信する入力と、マルチキャストコンテンツの第1のコンテンツを再生するプロセッサと、マルチキャストコンテンツのうちの第2のコンテンツを同時に記録するメモリとを有する受信機を提供する。
本発明は、さらに別の局面において、デジタルラジオ放送信号を受信し処理する方法であって、2またはそれ以上のマルチキャストコンテンツを単一のデジタルラジオ放送信号上で受信し、それと同時に2またはそれ以上のマルチキャストコンテンツを記録するステップを含む方法を提供する。
本発明は、さらに別の局面において、デジタルラジオ放送信号を受信し処理する受信機であって、2またはそれ以上のマルチキャストコンテンツを単一のデジタルラジオ放送チャンネル上で受信する入力と、メモリと、メモリ内のマルチキャストコンテンツのうちの2またはそれ以上のコンテンツを同時に記録するプロセッサとを有する受信機を提供する。
本発明は、さらに別の局面において、デジタルラジオ放送信号を受信し処理する方法であって、デジタルラジオ放送チャンネル上のコンテンツを受信し、コンテンツを記録し、デジタルラジオ放送信号の品質が品質基準のしきい値以下であれば記録ステップを停止し、デジタルラジオ放送信号の品質が品質基準のしきい値以上であれば記録ステップを回復するステップを含む方法を提供するものである。
本発明はさらに別の局面において、デジタルラジオ放送信号を受信し処理する受信機であって、デジタルラジオ放送チャンネル上のコンテンツを受信する入力と、コンテンツを記録するメモリと、コンテンツを記録し、デジタルラジオ放送信号の品質が品質基準のしきい値以下であれば記録動作を停止し、デジタルラジオ放送信号の品質が品質基準のしきい値を超えれば記録動作を回復させるプロセッサとを有する受信機を提供する。本発明は、さらに別の局面において、デジタルラジオ放送信号を受信し処理する方法であって、以前に記録したコンテンツを再生するステップと、複数のデジタルラジオ放送チャンネルを同時にスキャンして予め選択されたコンテンツのタイプを検知し、予め選択されたタイプの新しいコンテンツを検知するとその新しいコンテンツを記録するステップより成る方法を提供する。
本発明は、さらに別の局面において、デジタルラジオ放送信号を受信し処理する受信機であって、コンテンツを記録するメモリと、以前に記録したコンテンツを再生し、チューナと協働して複数のデジタルラジオ放送チャンネルを同時にスキャンすることにより予め
選択されたコンテンツのタイプを検知し、予め選択したタイプの新しいコンテンツを検知するとその新しいコンテンツを記録するプロセッサとを有する受信機を提供する。
本発明はさらに別の局面において、デジタルラジオ放送信号を受信し処理する方法であって、デジタルラジオ放送チャンネル上のコンテンツを受信し、そのコンテンツのセグメントを継続的に記録し、新しいセグメントを記録すると前のセグメントを消去するステップを含む方法を提供する。
本発明は、さらに別の局面において、デジタルラジオ放送信号を受信し処理する受信機であって、デジタルラジオ放送チャンネル上のコンテンツを受信する入力と、コンテンツを記録するメモリと、コンテンツのセグメントを継続的に記録し、新しいセグメントが記録されると前のセグメントを消去するプロセッサとを含む受信機を提供する。
インバンド・オンチャンネルデジタル音声放送システムに用いる送信機のブロック図である。 ハイブリッドFM IBOC波形の概略図である。 拡張ハイブリッドFM IBOC波形の概略図である。 全デジタルFM IBOC波形の概略図である。 ハイブリッドAM IBOC DAB波形の概略図である。 全デジタルAM IBOC DAB波形の概略図である。 AM IBOC DAB受信機の機能ブロック図である。 FM IBOC DAB受信機の機能ブロック図である。 放送の視点から見たIBOC DAB論理プロトコルスタックを示す図である。 放送の視点から見たIBOC DAB論理プロトコルスタックを示す図である。 IBOC DAB受信機の単純化したブロック図である。 受信機の視点から見たIBOC DAB論理プロトコルスタックを示す図である。 図10の受信機の1つのスクリーン表示を有する代表的なユーザーインターフェイスを示す。 図10の受信機の別のスクリーン表示を有する代表的なユーザーインターフェイスを示す。 図10の受信機の別のスクリーン表示を有する代表的なユーザーインターフェイスを示す。 図10の受信機の別のスクリーン表示を有する代表的なユーザーインターフェイスを示す。 図10の受信機の別のスクリーン表示を有する代表的なユーザーインターフェイスを示す。 図10の受信機の別のスクリーン表示を有する代表的なユーザーインターフェイスを示す。 図10の受信機の別のスクリーン表示を有する代表的なユーザーインターフェイスを示す。 図10の受信機の別のスクリーン表示を有する代表的なユーザーインターフェイスを示す。
図面を参照して、図1はFM IBOC DAB信号の放送に使用可能なスタジオサイト10、FM送信機サイト12及びスタジオから送信機へのリンク(STL)14に関連す
るコンポーネントを示す機能的ブロック図である。スタジオサイトは、とりわけ、スタジオ自動化装置34、アンサンブル・オペレーションズ・センター(EOC)16及びスタジオ送信機リンク(STL)の送信機48を含み、EOCはインポータ18、エクスポータ20及びエキサイタ補助サービスユニット(EASU)22を含む。送信機サイトはSTL受信機54、エキサイタエンジン(exgine)サブシステム58を含むデジタルエキサイタ56及びアナログエキサイタ60を含む。図において、エクスポータはラジオ局のスタジオサイトに常駐し、エキサイタは送信機サイトに位置するが、これらの要素を共に送信機サイトに配置することが可能である。
スタジオサイトでは、スタジオ自動化装置は主要プログラムサービス(MPS)音声42をEASUへ、MPSデータ40をエクスポータへ、補充プログラムサービス(SPS)音声38をインポータへ、またSPSデータ36をインポータへ供給する。MPS音声は主要音声プログラミングソースとして働く。ハイブリッドモードでは、それはアナログ及びデジタル送信の両方で既存のアナログラジオプログラミングフォーマットを維持する。プログラムサービスデータ(PSD)としても知られるMPSデータは、音楽タイトル、アーティスト、アルバム名などのような情報を含む。補充プログラムサービスはプログラム関連データだけでなく補充音声コンテンツを含むことができる。
インポータは最新アプリケーションサービス(AAS)を供給するすハードウェア及びソフトウェアを含む。「サービス」はIBOC DAB放送を介してユーザーへ送られるコンテンツであり、AASはMPSまたはSPSとして分類されない任意タイプのデータを含むことができる。AASデータの例には、リアルタイム交通及び天気情報、ナビゲーション地図更新情報または他の画像情報、電子プログラムガイド、マルチキャストプログラミング、マルチメディアプログラミング情報、他の音声サービス及び他のコンテンツが含まれる。サービスプロバイダ44はAASのコンテンツを供給できるが、このサービスプロバイダはサービスデータ46をアプリケーション・プログラム・インターフェイス(API)を介してインポータへ提供する。サービスプロバイダはスタジオサイトに位置するかまたは外部にソースがある放送事業者でもよく、インポータは多数のサービスプロバイダ間のセッションの接続を確立することができる。インポータはサービスデータ46、SPS音声38、SPSデータ36を符号化及び多重化してエクスポータリンクデータ24を発生させるが、このデータはデータリンクを介してエクスポータへ出力される。
エクスポータ20は、主要プログラムサービス及び局情報サービス(SIS)を供給して放送するために必要なハードウェア及びソフトウェアを含む。SISはコールサイン、絶対時間、GPSに関連する位置情報などのような局情報を提供する。エクスポータは音声インターフェイスを介してデジタルMPS音声26を受取り、この音声を圧縮する。エクスポータはまた、MPSデータ40、エクスポータリンクデータ24及び圧縮したデジタルMPS音声28を多重化してエキサイタリンクデータ52を発生させる。加えて、エクスポータはその音声インターフェイスを介してアナログMPS音声28を受け入れ、予めプログラムされた遅延を適用して遅延済みアナログMPS音声信号30を発生させる。このアナログ音声はハイブリッドIBOC DAB放送のバックアップチャンネルとして放送することが可能である。この遅延はデジタルMPS音声のシステム遅延を補償するものであり、受信機は時間シフトなしにデジタルプログラムとアナログプログラムを混合することができる。AM送信システムでは、遅延済みMPS音声信号30はエクスポータによりモノラル信号に変換され、エキサイタリンクデータ52の一部としてSTLへ直接送られる。
EASU22はスタジオ自動化装置からMPS音声42を受け取り、それを適当なシステムクロックへレート変換し、その信号の2つのコピー、即ち1つのデジタルコピー(26)と、1つのアナログコピー(28)を出力する。EASUはアンテナ25に接続され
たGPS受信機を含む。GPS受信機は、EASUがGPSユニットを使用してエキサイタクロックへ同期されるマスタークロック信号の抽出を可能にする。EASUはエクスポータにより使用されるマスターシステムクロックを提供する。EASUはまた、エクスポータが壊滅的な故障によりもはや作動できない場合に、アナログMPS音声をバイパス(または経路指定)してエクスポータを経由しないようにするために使用される。
STL送信機48は、遅延済みアナログMPA音声50と、エキサイタリンクデータ52とを受信する。この送信機はエキサイタリンクデータ及び遅延済みアナログMPS音声を、単方向または双方向のいずれかであるSTLリンク14を介して出力する。STLリンクは、例えば、デジタルマイクロ波またはイサーネットリンクでよく、標準のユーザーデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol)または標準のTCT/IPを使用してもよい。
送信機サイトは、STL受信機54、エキサイタ56及びアナログエキサイタ60を含む。STL受信機54は、音声及びデータ信号と共に命令及び制御メッセージを含むエキサイタリンクデータをSTLリンク14を介して受信する。エキサイタリンクデータはIBOC DAB波形を発生させるエキサイタ56へ送られる。エキサイタは、ホストプロセッサ、デジタルアップコンバータ、RFアップコンバータ及びエックスジン(exgine)サブシステム58を含む。エックスジンは、エキサイタリンクデータを受けてIBOC DAB波形のデジタル部分を変調する。エキサイタ56のデジタルアップコンバータは、エックスジン出力のベースバンド部分をデジタルからアナログへ変換する。デジタルからアナログへの変換は、EASUから抽出されるエクスポータのGPSに基づくクロックの変換と同様に、GPSクロックに基づく。したがって、エキサイタ56はGPSユニット及びアンテナ57を含む。エクスポータクロックとエキサイタクロックを同期させる別の方法は、本願の一部として引用する米国特許出願第11/081,267号(公開番号第2006/0209941 A1)に記載されている。エキサイタのRFアップコンバータはアナログ信号を適当なインバンドチャンネル周波数へ上方変換する。上方変換された信号はその後、高出力増幅器62及びアンテナ64へ送られて放送される。AM送信システムでは、エックスジンサブシステムはバックアップアナログMPS音声をハイブリッドモードにおいてデジタル波形にコヒーレントに付加するため、AM送信システムにはアナログエキサイタ60を含まれない。加えて、エキサイタ56は位相及び振幅情報を発生し、アナログ信号は直接、高出力増幅器へ出力される。
IBOC DAB信号は種々の波形を用いてAM及びFMラジオバンドの両方で送信可能である。これらの波形には、FMハイブリッドIBOC DAB波形、FM全デジタルIBOC DAB波形、AMハイブリッドIBOC DAB波形、AM全デジタルIBOC DAB波形が含まれる。
図2は、ハイブリッドFM IBOC波形70の概略図である。この波形は、放送チャンネル74の中心に位置するアナログ変調信号72と、上側波帯78にある第1の複数の等間隔直交周波数分割多重化サブキャリア76と、下側波帯82にある第2の複数の等間隔直交周波数分割多重化サブキャリア80とを含む。デジタル変調サブキャリアは複数のパーティションに分割され、種々のサブキャリアが基準サブキャリアと表示されている。1つの周波数パーティションは、18個のデータサブキャリアと1つの基準サブキャリアを含む19個のOFDMサブキャリアより成る群である。
ハイブリッド波形は、アナログFM変調信号にデジタル変調された一次主サブキャリアを加えたものである。これらのサブキャリアの周波数は等間隔であり、各サブキャリアの位置は−546から+546まで番号を付してある。図2の波形では、サブキャリアは+356から+546及び−356から−546の位置にある。それぞれの一次主側波帯は
10個の周波数パーティションより成る。一次主側波帯に含まれるサブキャリア546及び−546はさらに別の基準サブキャリアである。各サブキャリアの振幅は振幅スケール係数によりスケーリングすることができる。
図3は、拡張ハイブリッドFM IBOC波形90の概略図である。拡張ハイブリッド波形は、ハイブリッド波形に存在する一次主側波帯に一次拡張側波帯92、94を付加することにより生まれる。サービスモードによるが、1個、2個または4個の周波数パーティションを各一次主側波帯の内側端縁部に付加することができる。拡張ハイブリッド波形は、アナログFM信号に加えてデジタル変調一次主サブキャリア(サブキャリア+356乃至+546及び−356乃至−546)と、幾つかのまたは全ての一次拡張サブキャリア(サブキャリア+280乃至+355及び−280乃至−355)とを含む。
上方の一次拡張側波帯は、サブキャリア337乃至355(1つの周波数パーティション)、318乃至355(2つの周波数パーティション)または280乃至355(4つの周波数パーティション)を含む。下方の一次拡張側波帯は、サブキャリア−337乃至−355(1つの周波数パーティション)、−318乃至−355(2つの周波数パーティション)または−280乃至−355(4つの周波数パーティション)を含む。各サブキャリアの振幅は振幅スケール係数によりスケーリング可能である。
図4は、全デジタルFM IBOC波形100の概略図である。全デジタル波形はアナログ信号を停止し、一次デジタル側波帯102、104の帯域幅を完全に拡張し、アナログ信号により空いたスペクトルに低出力の二次側波帯106、108を付加することにより構成される。図示の実施例における全デジタル波形は、サブキャリア位置−546乃至+546にデジタル変調サブキャリアを含むが、アナログFM信号はない。
全デジタル波形の各一次側波帯には、10個の主周波数パーティションに加えて全部で4個の拡張周波数パーティションが存在する。各二次パーティションは10個の二次主(SM)周波数パーティション及び4個の二次拡張(SX)周波数パーティションをも有する。しかしながら、一次側波帯とは異なり、二次主周波数パーティションはチャンネルの中心に近い所にマッピングされ、拡張周波数パーティションは中心からさらに離れたところにある。
各二次側波帯はまた、12個のOFDMサブキャリアと基準サブキャリア279、−279を含む小さな二次保護(SP)領域110、112をサポートする。これらの側波帯は、アナログまたはデジタル障害により影響を受ける可能性が最も少ないスペクトル領域に位置するため「保護」領域と呼ばれる。さらに別の基準サブキャリアがチャンネルの中心(0)に配置される。SP領域の周波数パーティションの順序はSP領域が周波数パーティションを含まないため適用されない。
各二次主側波帯はサブキャリア1から190または−1から−190へまたがる。上方の二次拡張側波帯はサブキャリア191乃至266を含み、上方の二次保護側波帯はサブキャリア267乃至278と、さらに別の基準サブキャリア279を含む。下方の二次拡張側波帯はサブキャリア−191乃至−266を含み、下方の二次保護側波帯はサブキャリア−267乃至−278と、さらに別の基準サブキャリア−279を含む。完全デジタルのスペクトルの周波数の全幅は396,803Hzである。各サブキャリアの振幅は振幅スケール係数によりスケーリング可能である。二次側波帯の振幅スケール係数はユーザーにより選択可能である。4つのうち任意の1つは二次側波帯に適用するために選択可能である。
各波形において、デジタル信号は直交周波数分割多重化(OFDM)により変調される
。OFDMは、データ列が同時に送信される多数の直交サブキャリアを変調する並列変調方式である。OFDMは固有の柔軟性を備えており、種々の群のサブキャリアへの論理チャンネルのマッピングを容易に行なうことができる。
ハイブリッド波形では、デジタル信号はハイブリッド波形のアナログFM信号の各側の一次主(PM)側波帯において送信される。各側波帯の出力レベルはアナログFM信号の全出力よりもかなり低い。アナログ信号はモノラルまたはステレオであって、子機通信許可(SCA)チャンネルを含む。
拡張ハイブリッド波形では、ハイブリッド側波帯の帯域幅はデジタル容量を増加するためにアナログFM信号の方へ拡張可能である。各一次主側波帯の内側端縁部に割り当てられるこの付加的なスペクトルを一次拡張(PX)側波帯と呼ぶ。
全デジタル波形はアナログ信号がなく、一次デジタル側波帯の帯域幅が拡張ハイブリッド波形のように完全に拡張されている。加えて、この波形は低電力のデジタル二次側波帯をアナログFM信号により空いたスペクトルで送信するのを可能にする。
図5は、AMハイブリッドIBOC DAB波形120の概略図である。このハイブリッドフォーマットは、ほぼ30kHz幅のDAB信号124と共に従来のAMアナログ信号122(約±5kHzのバンドに制限されている)を含む。このスペクトルは約30kHzの帯域幅を有するチャンネル126内に収まる。このチャンネルは上方の周波数バンド130と、下方の周波数バンド132とに分割される。上方のバンドは、チャンネルの中心周波数から中心周波数から約+15kHz離れた所まで延びる。下方のバンドは中心周波数から約−15kHzの所まで延びる。
AMハイブリッドIBOC DAB信号フォーマットは、一例として、アナログ変調キャリア信号134と、上方及び下方のバンドをまたぐOFDMサブキャリア位置とより成る。送信すべき音声またはデータ信号(プログラム材)を表す符号化されたデジタル情報はこれらのサブキャリア上で送信される。シンボルレートはシンボル間のガード時間によりサブキャリアの間隔よりも小さい。
図5に示すように、上方のバンドは一次セクション136、二次セクション138及び三次セクション144に分割される。下方のバンドは一次セクション140、二次セクション142、三次セクション143に分割される。この説明のために、三次セクション143及び144は、図5において複数群のサブキャリア146、148、150、152を含むものと考えることができる。チャンネルの中心に近い所に位置する三次セクション内のサブキャリアを内側サブキャリアと呼び、チャンネルの中心から離れた所に位置する三次セクション内のサブキャリアを外側サブキャリアと呼ぶ。この例では、群148、150の内側サブキャリアの出力レベルは中心周波数からの周波数間隔が大きくなるに従って線形的に減少するように示されている。三次セクションの残りの群のサブキャリア146、152は実質的に一定の出力レベルである。図5はまた、システム制御のための2個の基準サブキャリア154、156を示すが、これらのレベルはそれ以外の側波帯とは異なる値に固定されている。
デジタル側波帯のサブキャリアの出力はアナログAM信号の全出力よりも有意に低い。所与の一次または二次セクション内の各OFDMサブキャリアのレベルは一定値に固定されている。一次または二次セクションは相対的にスケーリングすることが可能である。さらに、状態及び制御情報は主キャリアの両側に位置する基準サブキャリア上で送信される。IBOCデータサービス(IDS)チャンネルのような別個の論理チャンネルは、上方及び下方二次側波帯の周波数端縁部のすぐ上または下の個々のサブキャリアで送信可能で
ある。各一次OFDMサブキャリアの出力レベルは未変調主アナログキャリアに関して固定されている。しかしながら、二次サブキャリア、論理チャンネルサブキャリア及び三次サブキャリアの出力レベルは調整可能である。
アナログ変調キャリア及びデジタル変調サブキャリアは、図5の変調フォーマットを用いることにより、米国内での標準AM放送用として規定されたチャンネルマスク内で送信される。ハイブリッドシステムは同調及びバックアップのためにアナログAM信号を使用する。
図6は、全デジタルAM IBOC DAB波形のサブキャリア割り当てを示す概略図である。全デジタルAM IBOC DAB信号160は主サブキャリアと呼ばれる第1及び第2の群の等間隔サブキャリアの162、164を含み、これらは上方及び下方バンド166、168に位置する。それぞれ二次及び三次サブキャリアと呼ぶ第3及び第4の群のサブキャリア170、172も上方及び下方バンド166、168内に位置する。第3の群の2つの基準サブキャリア174、176はチャンネル中心に最も近い所にある。サブキャリア178、180はプログラム情報データの送信に使用可能である。
図7は、AM IBOC DAB受信機200の単純化した機能的ブロック図である。受信機は、アンテナ204に接続された入力202と、チューナまたはフロントエンド206と、ライン210上にベースバンド信号を発生させるデジタルダウンコンバータ208とを含む。アナログ復調器212は、ベースバンド信号のアナログ変調部分を復調してライン214上にアナログ音声信号を発生させる。デジタル復調器216はベースバンド信号のデジタル変調部分を復調する。デジタル信号は、その後、デインターリーバ218によりデインターリービング処理を受け、ビタビ復号器220により復号される。サービス復調器222は主及び補充プログラム信号をデータ信号から分離する。プロセッサ224はプログラム信号を処理してライン226上にデジタル音声信号を発生させる。アナログ音声信号と主要デジタル音声信号とをブロック228に示すように混合するかまたは補充デジタル音声信号がこのブロックを通過するようにしてライン230上に音声出力を発生させる。データプロセッサ232はデータ信号を処理し、ライン234、236及び238上にデータ出力信号を発生させる。データ信号は、例えば、局情報サービス(SIS)、主要プログラムサービスデータ(MPSD)、補充プログラムサービスデータ(SPSD)及び1またはそれ以上の補助アプリケーションサービス(AAS)を含むことができる。
図8は、FM IBOC DAB受信機250の単純化した機能的ブロック図である。この受信機は、アンテナ254に接続された入力252と、チューナまたはフロントエンド256と、ライン260上にベースバンド信号を発生させるデジタルダウンコンバータ258とを有する。アナログ復調器262はベースバンド信号のアナログ変調部分を復調してライン264上にアナログ音声信号を発生させる。側波帯信号はブロック266に示すように隔離され、フィルタリングを受けた後(ブロック268)、復調されて(ブロック272)、ベースバンド信号のデジタル変調部分が復調される。デジタル信号はその後、デインターリーバ274によるデインターリービング処理を受け、ビタビ復号器276により復号される。サービス復調器278は主要及び補充プログラム信号をデータ信号から分離する。プロセッサ280は主要及び補充プログラム信号をデータ信号から分離する。プロセッサ280は主要及び補充プログラム信号を処理してライン282上にデジタル音声信号を発生させる。アナログ音声信号と主要デジタル音声信号とをブロック284で示すように混合するかまたは補充プログラム信号をそのブロックを通過させることによりライン286上に音声出力を発生させる。データプロセッサ288はデータ信号を処理し、ライン290、292及び294上にデータ出力信号を発生させる。データ信号は、例えば、局情報サービス(SIS)、主要プログラムサービスデータ(MPSD)、補充プロ
グラムサービスデータ(SPSD)及び1またはそれ以上の補助アプリケーションサービス(AAS)を含むことができる。
実際には、図7及び8の受信機に示す信号処理機能の多くは1またはそれ以上の集積回路を用いて実現することが可能である。
図9a及び9bは、送信機の視点から見たIBOC DAB論理プロトコルスタックを示す図である。受信機の視点から見ると、論理スタックは反対方向に展開される。プロトコルスタック内の種々のエンティティ間を送られるデータの大部分はプロトコルデータユニット(PDU)形式である。PDUはプロトコルスタックの特定のレイヤー(またはレイヤー内のプロセス)により発生される構造化したデータブロックである。所与のレイヤーのPDUはスタックの次に高いレイヤーからのPDUを包含しそして/またはそのレイヤー(またはプロセス)自体を起源とするコンテンツデータ及びプロトコル制御情報を含む場合がある。送信機プロトコルスタックの各レイヤー(またはプロセス)により発生されるPDUは、受信機プロトコルスタックの対応レイヤー(またはプロセス)への入力である。
図9a及び9bに示すように、構成及び制御情報をプロトコルスタック内の種々のエンティティへ供給するシステム機能である構成アドミニストレータ330がある。この構成/制御情報はユーザーが規定する設定と、GPS時間及び位置のようなシステム内から発生される情報を含むことができる。サービスインターフェイス331はSISを除く全てのサービスのためのインターフェイスを表す。このサービスインターフェイスは種々のタイプのサービスのそれぞれにとって異なる場合がある。例えば、MPS音声及びSPS音声では、サービスインターフェイスは音声カードの場合がある。MPSデータ及びSPSデータでは、インターフェイスは異なるアプリケーションプログラムインターフェイス(API)より成る。他の全てのデータサービスでは、インターフェイスは単一のAPIより成る。音声コーデック332はMPS音声及びSPS音声の両方を符号化してMPS及びSPS符号化パケット列を発生させ、これらのパケット列は音声トランスポート333へ送られる。音声コーデック332はまた、未使用容量状態をシステムの他の部分へ中継することによりオポチュニスティックデータを含めるのを可能にする。MPS及びSPSデータはプログラムサービスデータ(PSD)トランスポート334により処理されてMPS及びSPSデータPDUを発生させ、これらは音声トランスポート333へ送られる。音声トランスポート333は符号化された音声パケット及びPSD PDUを受信し、圧縮された音声及びプログラムサービスデータを両方含むビット列を出力する。SISトランスポート335は構成アドミニストレータからSISデータを受信し、SIS PDUを発生させる。SIS PDUは局同定及び位置情報と共にGPSに関連する絶対時間及び位置情報を含むことができる。AASトランスポート336は音声トランスポートからのオポチュニスティック帯域幅データだけでなくサービスインターフェイスからのAASデータを受信し、サービスパラメータの品質に基づかせることが可能なAASデータPDUを発生させる。トランスポート及び符号化機能は一括してプロトコルスタックのレイヤー4と呼び、対応のトランスポートPDUはレイヤー4PDUまたはL4PDUと呼ぶ。チャンネル多重化レイヤーであるレイヤー2(337)はSISトランスポート、AASデータトランスポート及び音声トランスポートからトランスポートPDUを受信し、それらをフォーマットしてレイヤー2PDUにする。レイヤー2PDUはプロトコル制御情報及びペイロードを含むが、これらは音声、データまたは音声とデータの組み合わせの場合がある。レイヤー2PDUは正確な論理チャンネルを通ってレイヤー1(338)へ経路指定されるが、論理チャンネルとはL1PDUを特定のサービス等級でレイヤー1を通す信号パスである。サービスモードに応じて多数のレイヤー1論理チャンネルが存在するが、サービスモードとはスループット、性能レベル、選択された論理チャンネルを特定する動作パラメータの特定の構成である。アクティブなレイヤー1論理チャンネルの数及び
それらを規定する特性はサービスモードにより異なる。状態情報もレイヤー2とレイヤー1との間で送られる。レイヤー1はレイヤー2からのPDU及びシステム制御情報を送信するためにAMまたはFM IBOC DAB波形に変換する。レイヤー1の処理にはスクランブリング、チャンネル符号化、インターリービング、OFDMサブキャリアのマッピング及びOFDM信号の発生を含むことができる。OFDM信号発生の出力は特定のシンボルについてIBOC信号のデジタル部分を表す複素ベースバンド時間領域パルスである。離散シンボルを連接処理して連続した時間領域波形を発生させるが、これを変調すると送信用のIBOC波形となる。
図10は、記録及び再生機能の実現を可能にするコンポーネントを備えたIBOC DAB受信機の単純化したブロック図である。受信機はラジオ信号を受信するAMアンテナ342及びFMアンテナ343に接続する入力を備えたチューナ341を有し、これらのラジオ信号は全デジタル、全アナログまたはハイブリッドIBOC波形で変調されている。チューナはフロントエンド回路345へ送られる中間周波数(IF)信号344を発生るが、この回路はIF信号をベースバンド信号346に変換する。プロセッサ347はベースバンド信号を図9a及び9bにより説明する論理プロトコルスタックに従って処理することにより復号済みデジタル音声信号348及び復号済みデジタルデータ信号349を発生させる。デジタル−アナログコンバータ350は復号済みデジタル音声信号をアナログ信号に変換してその信号を増幅器351へ送る。1個またはそれ以上のスピーカ、ヘッドホンまたは他の任意タイプの音声出力装置でよい出力装置352は音声出力を発生させる。復号済みデジタルデータ信号349はホストコントローラ353へ送られる。ホストコントローラはデジタル信号をユーザーインターフェイス354へ送るが、このインターフェイスはテキストまたは映像のような可視データを出力するディスプレイ355を含むことができる。ユーザーインターフェイスの1つの形式を図12−19に関連して詳細に説明する。ホストコントローラはまた、プロセッサ及びユーザーインターフェイスと状態及び制御情報357を交換する。
受信機はプロセッサが使用するメモリ358、359と、ユーザーにより選択されるプログラムコンテンツを記録するメモリ360とを有するが、メモリはプロセッサと通信するためのメモリバスを共用する。メモリ360はマルチメディアカード(MMC)のような取外し不可の記録装置であるのが好ましい。他の適当なタイプの記録装置としてハードディスク、フラッシュメモリ、USBメモリ、メモリスティックなどを用いることが可能である。
さらに、ホストコントローラはファイルシステム機能及びSAP(記録及びプレイ、記録及び再生とも呼ばれる)制御機能を含む命令処理機能を実行する。ファイルシステム機能は、記録装置が使用するファイルシステムの初期化及びフォーマット、記録装置の状態の特定、記録装置に記録されたファイルの状態の特定、ファイル記述の取得、ファイルの消去及びファイルディレクトリの更新を含むことができる。SAP制御機能は、デジタル音声プログラムの記録、再生モードの可能化または無効化、デジタル音声プログラムの再生、再生時における記録済みファイルのナビゲーション及び再生及び記録状態情報の表示を含むことができる。代表的なナビゲーション命令は、早送り、戻し、一時休止、再スタート、次のPSDメッセージへの前進、前のPSDメッセージへの戻しを含むことができる。プログラムコンテンツを記録するために、プロセッサは受信機の視点から見てベースバンド信号を論理プロトコルスタックに従って処理することにより、記録装置により記録されるカプセル化された符号化パケット361を発生させる。図11は、記録及び再生機能を実現するための受信機の視点から見た論理プロトコルスタックを示す。HDラジオ(商標)波形は物理的レイヤーであるレイヤー1(560)により受信されるが、このレイヤーはその信号を復調して、論理チャンネルに分離する処理を行なう。論理チャンネルの数及び種類はサービスモードにより異なるが、論理チャンネルP1−P3、PIDS、S
1−S5及びSIDSを含むことができる。レイヤー1は論理チャンネルに対応するL1
PDUを発生し、そのPDUをレイヤー2(565)へ送るが、このレイヤーはL1 PDUを逆多重化することにより主要プログラムサービス及び任意の補充プログラムサービスのためSIS PDU、AAS PDU、PSD PDUと、列0(コア)音声PDU及び列1(オプションである増強された)音声PDUを発生させる。その後、SIS PDUはSISトランスポート570により処理されてSISデータが発生するが、AAS PDUはAASトランスポート575により処理されてAASデータが発生し、またPDS PDUはPSPトランスポート580により処理されてMPSデータ(MPSD)及び任意のSPSデータ(SPSD)が発生する。SISデータ、AASデータ、MPSD及びSPSDはその後ユーザーインターフェイス590へ送られる。SISデータはその後、ユーザーによりリクエストされた場合は表示可能である。同様に、MPSD、SPSD及び任意のテキストベースまたはグラフィカルAASデータを表示することができる。列0及び列1PDUは音声トランスポート590及び音声復号器595より成るレイヤー4により処理される。HDラジオ(商標)波形上の受信プログラム数に対応する最大N個の音声トランスポートが存在することがある。各音声トランスポートは、各受信プログラムに対応する符号化MPSパケットまたはSPSパケットを発生する。レイヤー4は記録、再生プログラムのような命令を含むユーザーインターフェイスからの制御情報を受信する。レイヤー4はまた、状態情報をユーザーインターフェイスへ提供する。ユーザーが受信プログラムを聴こうとして選択している場合、音声トランスポートは対応の符号化パケットを音声復号器へ送るが、この復号器はパケットを復号してPCMデータの形の復号済み音声を発生させ、このPCMデータはその後デジタル−アナログコンバータ600に出力された後、スピーカ605により音声出力として出力される。ユーザーが記録しようとして1またはそれ以上のプログラムを選択している場合、音声トランスポートにより発生される対応のMPS及び/またはSPS符号化パケットは関連のプログラム特定データによりカプセル化されてカプセル化された符号化パケットとなり、これらのパケットはその後図10に示すメモリ360のような記録メディアへ送られる。受信機が記録済みコンテンツを再生すると、カプセル化された符号化コンテンツが記録装置からレイヤー4へ提示され、そこで音声トランスポートが符号化音声データとPSDを分離する。符号化音声コンテンツはその後、音声復号器により復号される結果、復号化コンテンツ(PCMサンプル)が発生するが、このコンテンツはその後DACへ送られる。加えて、対応のPSDがホストコントローラにより利用可能な状態となる。
受信機が信号をレイヤー2及びトランスポート機能により処理した後、カプセル化された符号化音声パケット及び対応のプログラムサービスデータを図11に示すように記録するのが好ましいが、受信機は信号をプロトコルスタックの任意のレイヤーで処理した後に対応のPDUまたはパケットを記録するようにしてもよい。その後、音声パケットの残りの処理及び復号が再生時に実行される。さらに別の例として、受信機は信号をプロトコルスタックのレイヤー1で処理した後にL2 PDUを記録するかまたはL2 PDUをプロトコルスタックのレイヤー2に従って逆多重化した後、その結果生じたSIS、MPS、SPS、AASデータPDUを記録するようにしてもよい。その後、残りの処理は再生時に実行される。
オプションとして、ユーザーはファイル内のコンテンツを論理プロトコルスタックに従いカプセル化された符号化パケットとして記録するかまたはMP3のような別のフォーマットに変換するかを選択することができる。従って、カプセル化された符号化パケットを別の符号化フォーマットにコード変換し、新しいフォーマットで記録し、再生時に復号することができる。あるいは、カプセル化された符号化パケットを復号し、新しいフォーマットに再び符号化し、記録した後、再生時に復号することができる。
PDU及び/または符号化音声及び/またはデータより成るパケットを符号化コンテン
ツと呼称する。符号化コンテンツは、デジタルラジオ信号がマルチキャスティングを利用する時のように2以上のプログラムから抽出可能である。符号化コンテンツを記録すると、単一のチューナにより単一のデジタルラジオ信号上で受信される複数のプログラムまたはプログラムの複数部分を効率的に記録することができる。符号化コンテンツはその後、再生のためにさらなる処理を受ける。記録済み符号化コンテンツが多数のプログラムから抽出される時、記録済みプログラムのうちの任意の1つに対応するコンテンツを一度に選択して再生することができる。
図10に示すプロセッサは、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途集積回路(ASIC)またはこれらタイプの集積回路のうちの1またはそれ以上の任意の組み合わせでよい。さらに、本明細書に記載したプロセッサとホストコントローラの機能は任意の1またはそれ以上の集積回路に展開させてもよい。加えて、受信信号のデジタル及びアナログ復調は同一のまたは異なる集積回路により実行させてもよく、受信機はオプションとしてアナログ復調または処理能力を具備しない場合がある。さらに別の選択肢として、図10に示す装置の受信及び記録/再生能力を1またはそれ以上の装置にわたって分岐させてもよい。例えば、携帯用再生装置のためのドッキングステーションは符号化パケット及び/またはPDUを発生させた後記録させるためにIBOC DAB波形を受信し部分的に処理する回路及び機能を含むことができる。例えば、MP3プレーヤのような携帯用再生装置がドッキングステーションにドッキングされている時、符号化済みパケット及び/またはPDUをプレーヤに転送しそれに記録させることが可能である。ユーザーが記録済みのコンテンツを聞きたい場合、そのコンテンツを復号して再生する。
記録済みコンテンツは離散ファイルとして記録できる。これらのファイルはファイル割当て表(FAT)ファイルシステムを用いて記録させる。新しいファイルを削除したファイルにより空いた空間に書き込む。例えば、ユーザーが12個のファイルを以前記録した後、ファイル2、8及び11を削除する場合、新しいファイルは新しく利用可能になったメモリを利用する。各ファイルには唯一無二のファイル名を割当てる。ファイルの命名については任意の取り決めを用いることができる。1つのシステムは放送周波数、時間及び日付、プログラムタイプ、プログラム番号、プログラム名、放送局名を含むファイルコンテンツに関する情報をひとつなぎにする。この情報をファイルコンテンツの一部として記録してもよい。ファイルはまた、全ファイル時間、コーデックモード、存在する圧縮(符号化)された列数、現在選択されているプログラムのデジタル音声に適用される受信機の音声利得の大きさ、ビットレート、プログラム音声処理、プログラムアクセス許可、コンテンツID、PFDパケットの数及びナビゲーションフラッグのようなパラメータを含む。最大ファイルサイズは利用可能なメモリの記録量に基づく。使用するメモリはコンテンツの記録に好適な任意サイズのものでよく、少なくとも512MBであるのが好ましい。データレートを96Kbpsとすると、512MBのメモリは約10時間のプログラムコンテンツを記録できるであろう。
PSDが利用可能な時のプログラムサービスデータメッセージ及び/またはID3タグは、再生時にユーザーにタイトル、アーティスト、アルバム、ジャンル及び他の情報のような情報を含む記録済みコンテンツの記述が提供されるように各ファイルについて記録させるのが好ましい。ID3タグに関連のさらなる情報については、www.id3.org で得られる規格及び仕様書類を参照されたい。ホストコントローラは、記録済みコンテンツを再生しながら、Get_PSD命令を用いてPSDメッセージを取り出し、そのッセージを復号することができる。ホストコントローラは、生放送記録時に、PSD情報を取り出し中である場合、デジタル音声プログラムのPSDメッセージは記録される。ホストコントローラが生放送記録時にPSD情報を取り出し中でない場合は、デジタル音声プログラムのPSDメッセージは記録されない。放送局がPSD情報を送信中でない場合、生放送記録時に
0のPSDメッセージが記録される。PSDメッセージは記録済みファイルを再生するために前進させるためにも使用される。能動的記録時には、PSDソースは生のデジタル音声信号列内にある。再生時、PSDソースは記録済みデジタル音声ファイル内にある。「生」または「現在の」PSD情報の表示は再生モード時は不可能である。同一プログラムの能動的記録と再生が同時に進行中であり、Get_PSD命令が発せられる場合、ホストコントローラは記録済みファイルに記録されたPSDメッセージを受信する。能動的記録(空中)に関連する現在のPSDメッセージはホストコントローラへは送られない。異なるプログラムについて能動的記録と再生が同時に進行中であり、Get_PSD命令が発せられる場合、ホストコントローラは記録済みファイルに記録されたPSDメッセージを受信する。能動的記録(空中)に関連のある現在のPSDメッセージはアクセス不可であり、後でホストコントローラへ送られることはない。
ユーザーにはプログラムコンテンツを記録するための幾つかのオプションがあり、それにはAMまたはFMデジタルコンテンツ及び主要または補充プログラミングを含むことができるのが好ましい。例えば、受信機のユーザーインターフェイス上の適当なボタンを押すと、ユーザーは放送中にプログラムの記録を開始することができる。受信機は、メモリがいっぱいになるまで、信号が失われるか同調をはずれるまで、もしくはユーザーが記録を停止するまで、コンテンツを記録する。ユーザーは所定の記録時間をプログラムすることも可能である。従って、放送中のプログラムを聞いていて記録を開始したい場合、受信機は所定の記録時間が切れるまで、メモリがいっぱいになるまで、信号が失われるか同調をはずれるまで、もしくはユーザーが記録を停止するまで、コンテンツを記録する。ユーザーは特定の日付及び時間に始まり特定の時間の間継続する特定の放送局のプログラムの記録を予約することも可能である。受信機は、予めセットした時間に、選択されている放送局に自動的に同調して記録を開始し、上述した記録時間の間、放送局の同調がはずれるか、メモリがいっぱいになるか、もしくは聴取者が記録を停止するまで記録を継続する。
ユーザーは単一のチャンネル上で放送される多数のプログラム(即ち、マルチキャストコンテンツを含む)を同時に記録することができる。ユーザーは主要プログラムを聞きながら1またはそれ以上の補充プログラムを記録したり、1つの補充プログラムを聞きながら主要プログラムと1またはそれ以上の補充プログラムを記録したり、1つの補充プログラムを聞きながら1またはそれ以上の補充プログラム及び/または主要プログラムを記録することができる。同時に記録可能なプログラムの数は特定のチャンネルで放送中の補充プログラムの数により決まる。一例として、IBOC DAB波形は単一チャンネル上の最大8個のマルチキャストプログラムをサポートすることが可能であるが、これら全てを一度に記録することができる。
IBOC DAB信号を上述したように処理すると、逆多重化された主要プログラムサービス及び補充プログラムサービスの符号化パケットと共に対応のプログラムサービスデータを得ることができる。ユーザーが放送中の主要または補充プログラムのうちの1つを聞きたい場合、それに対応する符号化パケットを復号し、デジタルからアナログへ変換して音声出力装置へ送る。ユーザーが放送中の主要または補充プログラムのうちの1またはそれ以上のプログラムを記録したい場合、所望の各プログラムに対応する符号化パケットを上述したフォーマットの対応するプログラムサービスデータと共に別個のファイルに記録させる。従って、ユーザーが記録しようとして選択した各プログラムは、再生しようとしてユーザーが後で選択可能な別個のファイルに記録されるが、再生時、符号化パケットは復号され、デジタルからアナログへ変換された後に音声出力装置へ送られる。
ユーザーは、選択した好みのプログラムジャンルまたはプログラムタイプに基づき補充プログラムを記録するように受信機をプログラムすることも可能である。そうすると、受信機は所望のプログラムジャンルまたはプログラムタイプを求めてデジタルラジオ受信信
号をモニターし、それが検知されるとそのプログラムジャンルまたはプログラムタイプを記録する。例えば、受信機は補充プログラムをそれが交通関連であれば自動的に記録することができる。この機能を実現するために、受信機は聴取者の好みを記録し、これらの好みに合致する任意の補充プログラムを自動的に記録する。プログラムのジャンルが変化すれば必ず自動的に記録を停止させる。受信機はステーション・インフォメーション・サービス(SIS)を利用して特定のチャンネル上で放送されるプログラムのタイプを特定することができる。SISはプログラムのタイプを特定するためのフィールドを含む。例えば、8ビットのプログラム・サービス・タイプ・フィールドはNRSC−4−A規格に記載されているように国家規格のラジオ放送データシステム(RDBS)に対応する。ユーザーは特定のジャンルのプログラムコンテンツを記録するために継続時間及び頻度(毎時、毎日、毎週など)を選ぶことも可能であり、再生時にユーザーが最も最近のプログラムコンテンツだけを聞けるように同じジャンルの以前記録したファイルを新しいファイルで置き換える選択をすることが可能である。
さらに、放送事業者は利用可能な帯域幅を使用して、予め記録したプログラムのような非ストリーミングモードのプログラムオブジェクトを放送するような選択を行なうことが可能である。例えば、放送事業者は種々のテレビまたはラジオプログラムの記録を作成するか受信することができる。放送事業者はその後、これらのプログラムをIBOC波形上で放送することが可能であり、受信機はユーザーが望むプログラムをタイトルまたはプログラムタイプのような関連データに基づき記録することができる。完全なプログラムオブジェクトが受信機により一旦受信され記録されると、ユーザーはそのプログラムを選択して再生することができる。上述したように、プログラムはカプセル化された符号化パケットとして記録され、再生時に復号される。プログラムオブジェクトはリアルタイムで聞くために放送中ではないため、コンテンツは利用可能な帯域幅に応じてリアルタイムよりも早いか遅いレートで1つの単位として転送するかまたは小片に分割して、後で受信機が再構成するようにしてもよい。
別の実施例において、ユーザーが以前記録したコンテンツを聞いている時、受信機は所望のプログラムジャンルまたはプログラムタイプを求めて複数のデジタルラジオ信号をスキャンし、そのプログラムジャンルまたはプログラムタイプを検出すると記録することができる。この自動的なスキャニング及び記録もまた、ユーザーが現在受信中のまたは記録済みのコンテンツを聞いていない時に実現することも可能である。従って、受信機が記録済みファイルを再生中であるかあるいはユーザーが聴取するための特定の放送局に同調していなければ、単一のチューナがスキャニング機能を実行することができる。
さらなる記録能力を可能にするために、受信機にユーザーの好みにマッチするコンテンツを求めて利用可能な放送のスキャニングを行えるさらに別のチューナを設けてもよい。1またはそれ以上別のチューナを付加すると、ユーザーは別の放送局のプログラムを聞きながら1つの放送局のプログラムを記録することが可能となる。
1つの実施例において、受信機のディスプレイは、記録時、受信中または記録中の音声の品質を示す可視表示を含む。デジタル信号が失われた場合、記録が自動的に停止し、デジタル信号を取得すると記録が再開されるが、ユーザーが対応の好みを設定することによりそうしないことを選択する場合はこの限りではない。受信機のディスプレイは、使用済み記録容量または残存記録容量もしくは使用済み時間または残存時間のようなメモリの使用についての表示をユーザーに示すこともできる。この表示に基づき、ユーザーはさらに記録可能な量または時間を制御することが可能である。メモリがいっぱいになると、受信機はユーザーに対して適当な指示を表示することができる。メモリが記録中にいっぱいになった場合、自動消去機能がオンになっていない限り記録が自動的に停止する。自動消去機能がオンになっていれば、受信機はメモリがいっぱいになると、ファイルタイプ、ファ
イルの古さに基づき、あるいはファイルがユーザーにより低優先度または高優先度に、もしくは「消去するな」と指示されているか否かにより、受信機が記録したコンテンツまたは記録済みファイルを自動的に消去する。自動消去がオンになっていない場合、メモリがいっぱいになるとユーザーはファイルを手動消去せよという通告を受ける。ユーザーはまた、特定のファイルを記録するための日数を選択可能である。特定日数が経過すると記録済みファイルは自動的に消去される。
記録済みプログラムコンテンツを再生するために、プロセッサは記録装置から符号化音声及びデータを受信し、その信号を論理プロトコルスタックに従って処理して、復号済み音声及びデータ348、349を発生させる。再生はチャンネル状態とは無関係であるため、受信機は特定の放送局へ同調する必要はない。さらに、再生モードにある受信機は生の音声と同じ混合アルゴリズムを使用することが可能であり、音声の品質が悪ければ消音するように混合できる。受信機は特定のファイル中の問題のある圧縮済み音声の百分比を示すなどにより記録済み音声ファイルの品質を表示可能である。この表示に基づき、ホストコントローラは50%のようなある特定の百分比しきい値に到達するファイルを再生しないようにできる。ユーザーには記録済みコンテンツの再生につき幾つかのオプションがあるのが好ましい。例えば、ユーザーは特定のファイルを再生するかまたは記録済みファイルを全て継続的に再生するように選択できる。ユーザーはまた、再生するファイルを選択するために種々のやり方で記録済みコンテンツ間をナビゲーションすることもできる。このようなやり方のひとつは戻しまたは送り機能を用いることである。例えば、早送り機能によりユーザーは1つのファイルから次のファイルへスキップするか、1つのファイルを10、30または60秒のようなインターバルで送ることができる。同様に、戻し機能によりユーザーは前のファイルへスキップするか、または10、30、60秒のようなインターバルで1つのファイル内を戻ることができる。ユーザーはまた、次のPSDメッセージへ進むかまたは前のPSDメッセージへ退くこともできる。何れの場合も、受信機は新しく選択されたPSDメッセージに対応するファイル内の位置から再生を開始する。何れのファイルを再生するかのユーザーの選択を容易にするために、受信機は例えば記録の日付及び時間又はプログラムのタイトルによるような種々のやり方で記録済みファイルを表示することができる。ユーザーはまた、記録済みファイルのプログラムサービスデータをスキャンすることにより、記録済みファイルのコンテンツを下見した後、再生したいファイルを選択することができる。特定の記録済みプログラムを聞くのを停止したい場合、ユーザーは最初からファイルを再生せずに、たとえ電源を切った後でも、ファイルまたはコンテンツの一部を再開できるようにするマーカーを挿入してもよい。
上述した受信機は、音声出力を2つのモード、即ち、ライブモードと再生モードで提供する。受信機がライブモードにある時、音声ソースはリアルタイムの空中信号であり、ユーザーによる記録が可能である。再生モードでは、音声ソースは記録済みデジタルファイルである。再生モードにある時、受信機は特定の放送局に同調した状態にあってその放送局からのプログラムコンテンツを記録することが可能である。
図12は、記録または再生のような最新アプリケーションサービス(AAS)の取扱いが可能なIBOC DAB受信機のユーザーインターフェイスの一例を示す。このユーザーインターフェイスは受信機動作の制御に使用する複数のキー(ボタンとも呼ぶ)を含む。動作モードは制御ボタン370、372、374、376、378または380のうちの1つを用いて選択する。AMボタン370は、受信機がFMモードにあればチューナをAMモードにセットする。記録済みファイルを再生中にAMボタンを押すと再生が停止し、再生が停止したファイルの個所を示すマーカーが挿入され、受信機が最後に聞いていたAM放送局に戻る。FMボタン372は受信機がAMモードであればチューナをFMモードにセットする。記録済みファイルを再生中にFMボタンを押すと再生動作は停止し、マーカーが挿入され、受信機が最後に聞いていたFM放送局に戻る。HD Now(商標)
ボタン374は記録済みファイルのリストを含むプレーヤスクリーンを表示する。電子プログラムガイド(EPG)ボタン376はEPG情報を表示する。EPGスケジュールは主要スクリーンまたは別個のEPGスクリーン上に表示させればよい。AUDIOボタン378は音声処理ディスプレイウィンドウを表示する。SETUPボタン380は主要メニュースクリーンを表示する。ユーザーはこのスクリーンからサブメニューへナビゲーションすることが可能である。1つの例として、メニューオプションには日付/時間設定、自動同調HD放送局設定、記録及び再生の好み及びラジオのハードウェア及びソフトウェアの構成表示が含まれる。ボタン382、384、386、388、390はメニューまたはリストナビゲーション制御手段である。UP ARROWボタン384はメニューの選択を上方にスクロールするか構成パラメータを歩進させることができる。DOWN ARROWボタン388はメニューの選択を下方にスクロールするか構成パラメータを歩退させることができる。LEFT ARROWボタン382はメニューの選択を左方にスクロールできる。RIGHT ARROWボタン386はメニューの選択を右方にスクロールできる。ENTERボタン390は強調表示された構成パラメータを受け入れるかメニュースクリーンから出るために使用する。このボタンは選択済み記録のプログラムサービスデータ(PSD)の表示にも使用される。ボタン392−404はチューナまたはメディアプレーヤ制御手段である。ボタン406−420はチューナプリセット/チャンネル選択ボタンである。受信機がライブモードにあれば、これらのボタンはAM/FMチューナプリセットとして働く。受信機がHD Now(商標)モードに入るのであれば、これらのボタンによりユーザーはいずれのチャンネル(MPS及びSPS)を記録するかの選択を行なうことができる。ユーザーが記録ボタン404を選択すると、これらのボタンは記録可能なプログラムを指示する。下方探索/前スキップボタン396は、受信機がライブモードにあれば次のAMまたはFM放送局を求めて下方探索動作を行うか、受信機がHD Now(商標)モードにあれば前の歌へスキップする。上方探索/後スキップボタン398は、受信機がライブモードにあれば次のAMまたはFM放送局を求めて上方探索するか、受信機がHD Now(商標)モードにあれば次の歌へスキップする。下方同調/戻しボタン392は受信機がライブモードにあれば次のAMまたはFM放送局へ下方同調するかまたは次の最も低いマルチキャストプログラムを選択するか、もしくは受信機がHD Now(商標)モードにあればメディアプレーヤを戻し状態にセットする。上方同調/早送りボタン394は受信機がライブモードにあれば次のAMまたはFM放送局へ上方同調するかまたは次の最も高いマルチキャストプログラムを選択するか、もしくは受信機がHD Now(商標)モードにあればメディアプレーヤを早送りにセットする。STOPボタン402は選択されたファイルの再生を停止する。STOPボタンはまた、ユーザーが同じ放送局によりマルチキャスト中の多数のプログラムを記録している場合に全てのプログラムの記録を停止するために使用可能である。再生/一時停止ボタン400はメディアプレーヤを、選択済み記録ファイルを再生中に、再生または一時休止の何れかにセットする。記録ボタン404により、ユーザーは現在聞いているプログラムを直ちに記録することが可能である。ボタンに近いかその上にあるインジケータは、例えば赤色に点灯して記録が進行中であることを示す。信号が存在しなければ記録ボタンは何の作用も及ぼさない。
チューナプリセット/チャンネル選択ボタン1−8は記録すべきプログラムがさらにあればユーザーにその選択を促す。マルチキャストチャンネルに対応するインジケータはプログラムが記録できることを示すために(例えば、黄色に)点灯する。さらに別のプログラムの記録は、それぞれのプログラムにつきチューナプリセット/チャンネル選択ボタンを押して開始可能である。
何れのプログラムの記録も、それぞれのプログラムのチューナプリセット/チャンネル選択ボタンを手で押すかHD Now(商標)記録お好みメニューに入力された記録時間により停止することができる。全てのプログラムの記録の停止は停止ボタンを手で押すこ
とにより可能である。
ユーザーインターフェイスはまた、種々の情報をユーザーに提供するディスプレイ422を含む。ステレオインジケータ424はデジタル信号が検知されず、ラジオがアナログFM信号を受信中であれば「ステレオ」の表示をする。デジタル音声インジケータ(DAAI)バー426はHDラジオ(商標)信号を受信中であればその信号の強度を示す。クロックフィールド428は時刻を時間と秒(HH:MM)で示す。周波数フィールド430はチューナの現在のRF周波数設定を示す。コールサインフィールド432はAM及びFM HDラジオ(商標)放送局のSIS短縮局名かアナログFM放送局のRBDSコールサインパラメータを表示する。HDラジオ(商標)放送局が拡張型SISを使用する場合、拡張型SIS局フィールド434は局のスローガンを表示するが、そうでなければSISの長い名前を表示する。HDラジオ(商標)放送局が拡張型SISを使用する場合、拡張型SIS局メッセージフィールド436は局メッセージを表示し、そうでなければこのフィールドはブランクである。
チャンネル(CH)インジケータ438、440はマルチキャストプログラム番号を示す。ユーザーが現在聞いているマルチキャストプログラムは、例えば黄色で強調表示可能である。この例では、一度に最大2個のプログラムを一度に表示可能であるため、放送局が2またはそれ以上のマルチキャストプログラムを放送中であればそれらのプログラム番号がスクロールされる。
プログラムサービスデータ(PSD)ディスプレイフィールド424、444はHDラジオ(商標)信号を受信中であれば歌のタイトルとアーティストを示す。アナログFMモードにあって、放送局がRBDS情報を送信している場合、PSDディスプレイ1はRBDSラジオテキストメッセージを表示する。マルチキャストステーション上の利用可能な全てのチャンネルのPSD情報が表示される。PSDディスプレイのお好みはユーザーにより設定可能である。
テキストディスプレイ領域446はユーザーとの対話が必要とされる「プロンプト」メッセージの表示に使用可能である。それはまた、EPGまたは他のテキスト(交通、天気、株価情報など)の表示に使用できる。ディスプレイスクリーンのこの領域はユーザーの好みに基づき再生中の歌のアルバムアートの表示に使用することも可能である。
聴取者は選択するディスプレイのお好みを設定可能である。例えば、聴取者は特定の周波数上の全てのマルチキャストプログラムのPSD情報を表示する選択を行うか、放送中の歌のアルバムアートの表示を選択することが可能である。
受信機の記録及び再生のお好みはSETUPボタンを押し、ディスプレイのお好みを選択することにより設定可能である。図13は記録及び再生のお好みのディスプレイ448を示す。タイトルフィールド450はディスプレイのタイトルを示す。この例では、PSDディスプレイボタン452を用いることにより、聴取者がPSD情報の表示を望むか否かによりPSDディスプレイをオンまたはオフに設定できる。PSDディスプレイのライン数はラインディスプレイボタン454を用いて1ラインまたは2ラインに設定可能である。これは聴取している現在のチャンネルにかかわるものである。聴取者はまた、アルバムアートを表示するか否かまたはアルバムアートボタン456を使用しないかの選択を行える。制御キー(上、下、右及び左方の矢印)を用いることによりメニュー項目の間をスクロールできる。ENTERキーを用いて選択しようとするメニュー項目を選び且つ利用可能なオプションを表示させる。UP及びDOWN制御キーはメニュー項目の値の選択に使用される。ENTERキーを用いてドロップダウンリストからその特定のメニュー項目の選択された値を入力する。BACKキーは前のメニューに戻るために使用する。
図14はSETUPディスプレイ460を示す。このディスプレイは、日付/時間設定462、自動同調464、HD Now(商標)お好み466、ハードウェア/ソフトウェア構成468、EPGお好み470、条件付アクセス472、表示お好み474及びプログラムタイプお好み476を含む種々のオプションの実行に使用する複数のフィールド462/467を含む。
図15はHD Now(商標)PREFERENCEディスプレイ480を示す。このディスプレイはさらに別のオプションの選択に用いる幾つかのフィールド482−486を含む。聴取者はSETUPを押し、HD Now(商標)PREFERENCEを選択し、FILE MANAGEMENTを選択し、ファイル管理設定を調整することにより、受信機の記録ファイルの管理を行うためのお好みを設定することができる。ファイル管理フィールド482により、ユーザーは1またはそれ以上の記録済み音声ファイルを削除し、記録装置をフォーマットし、音声ファイルの自動削除を可能化できる。記録が進行中であり、記録装置がほとんどいっぱいになれば、自動削除機能がユーザーの介入なしにファイルを除去して記録スペースを解放する。ファイルは古さに応じて削除することができるが、最も古いファイルが最初に削除されるか、再生回数に応じてまれにしか再生されなかったファイルが最初に削除される。予約済み記録フィールド484は、ユーザーが1またはそれ以上のプログラムの記録を予約するのを可能にする。ユーザーは記録の時間、日付、周波数、マルチキャストプログラム番号、継続時間及び頻度のようなデータを入力する。頻度は、例えば、「1回だけ」、「毎日」、「月曜日から金曜日まで」、または「毎週」のように設定可能である。プログラムタイプ記録フィールド486により、ユーザーはタイプまたはジャンルに基づきプログラムを記録するように受信機に命令を発することができる。
図16はファイル管理ディスプレイ490を示す。このディスプレイはラジオに記録された例示的なファイル492−504を示す。ボタン506は自動消去機能を作動する。この機能がオンに設定されていれば、受信機のメモリがいっぱいになるごとに記録時間に基づき最も古いx(例えば3)個のファイルが自動的に削除される。この機能がオフに設定されていれば、受信機のメモリがいっぱいになると聴取者にはファイルを手動で削除せよという指示が与えられる。この例では、デフォルトはオフである。聴取者には選択済みファイルを削除するか保護するかのオプションが提示される。ファイルの削除はこのボタンを選択してENTERボタンを押すと可能である。記録状態フィールド510は利用可能なメモリ容量及び利用可能なメモリの指示を与える。ドロップアウト許容508は受信機が何回ドロップアウトを許容するかを制御するものである。ドロップアウトは、受信中のデジタルラジオ放送信号の品質が信号対雑音比、干渉または他の信号歪みに基づくようなある特定のしきい値以下になると起こる。受信機が記録中であり、周波数または放送局が同調をはずれると、受信機は現在のプログラムの記録を継続するために新しいファイルを作成する。これは信号ドロップアウトにより開始される。この例ではデフォルト値は4であるが、これはあるプログラムを記録中かまたは特定の時間フレームの間にドロップアウトが4回続けて発生した場合に記録を停止することを意味する。ドロップアウトの許容値は例えば0乃至10の範囲にすることができる。フォーマットメモリボタン512をクリックすることにより、聴取者は受信機のオンボードメモリ全体をフォーマットすることができる。制御キー(上、下、右、左矢印)を用いてメニュー項目の間をスクロールできる。
選択した放送局または周波数の予め設定した時間における記録を予約するために、ユーザーはSETUPを押し、HD Now(商標)PREFERENCEを選択し、SCHEDULED RECORDINGを選択し、予約記録設定を入力することによりお好みメニューにアクセスすることができる。図17は予約記録スクリーン530を示す。これ
らの設定には、所望のAMまたはFM放送局の周波数、プログラムチャンネル番号(1−8)、開始日(今日の日付がデフォルトで表示される)、開始時間(現在の時間がデフォルトで表示される)及び記録の継続時間が含まれる。継続時間パラメータにより、ユーザーはどのくらい長くプログラムを記録するかを特定することができる。継続時間パラメータのデフォルト値は、ユーザーが停止ボタンを押さなければ、またはユーザーが異なる周波数に同調しなければもしくは記録スペースに残りがなければ記録が停止しないことを示す。このデフォルトとは別に、ユーザーは30、45、60、90、120または240分の値を選択するオプションを有する。これにより、特定長さの時間が経過するとユーザーが停止ボタンを押さなくても記録を停止することができる。頻度パラメータは特定の予約記録の頻度を示す。オプションとして一度、毎日または毎週がある。ユーザーは予約の保存に関する質問に対して入力した予約を保存したいか否か、YESかNOを示すことにより応答する。新しい予約パラメータによりユーザーは別の予約記録を行うことができる。YESであれば、別の予約記録スクリーンが提示される。ユーザーには、予約時間の10分前に、予め設定した放送局の予約記録の開始がせまっているというプロンプトと、記録を継続するかまたはキャンセルするかの選択が提示される。何もしなければデフォルトとして記録は継続される。継続を選択した場合、予約時間が来ると受信機は予め選択した放送局に自動的に同調して記録を開始する。予約記録がマルチキャスティング中のチャンネルに設定されており、ユーザーが現在その放送局を聞いている場合、そのチャンネルの記録が開始され、インジケータがその放送局のマルチキャストチャンネルが記録中であることを指示する。受信機が特定の放送局に同調されており、次の予約記録時間の前に終了する記録が進行中である場合、プロンプトは次の予約記録時間の10分前に表示される。予約時間が来ると、受信機は予約された記録を自動的に開始する。聴取者が現在の放送局を記録中であり、異なるチャンネル(異なるステーションに対応する)の記録を同時に行う予約をしている場合、聴取者には予約時間の10分前に表示されるプロンプトと、現在の記録を継続するか、予約された記録を開始できるようにその記録を停止するかの選択が提示される。聴取者が再生モードにあり、記録済みファイルを聞いている場合、予約時間の10分前にそのプロンプトが表示され、受信機は予約時間に予めセットされた放送局に自動的に同調して記録を開始する。予約した継続時間が経過するかSTOPボタンを押すと記録が停止する。聴取者が別の放送局または周波数に同調した場合も記録が停止する。メモリがいっぱいになり、自動削除オプションが可能化されていない場合も記録が停止する。
予約記録リストディスプレイ530より聴取者は受信機上に設定された全ての予約記録を示すことができる。図18は、ユーザーが予約記録を編集または削除する選択を行う予約記録リストスクリーンを示す。制御キー(上、下、右、左矢印)はメニュー項目の間をスクロールするために使用する。ユーザーはENTERキーを押して選択するメニュー項目を選び、利用可能なオプションを表示することができる。上、下制御キーによりドロップダウンリストからメニュー項目の値を選択する。ENTERキーによりその特定のメニュー項目の選択された値を入力する。BACKキーは前のメニューに戻るために使用する。プログラミング手順の一例として、制御ボタンにより記録時間(分)のフィールドへナビゲーションする。ENTERキーによりデフォルト、30、45、60、120、240のオプションを表示させる。例えば、所望の記録時間が30分であれば、ENTERキーを押して30分の記録時間の値を入力する。
プログラムタイプお好みの設定はセットアップメニューを用いてPROGRAM TYPE PREFERENCEを表示することにより可能である。聴取者はその後、プログラムタイプにより記録を予約するかまたはプリセットをプログラムする選択を入力できる。これはSETUPを押し、HD Nowラジオ(商標)PREFERENCEを選択し、PROGRAM TYPE RECORDINGを選択することにより行う。図19はプログラムタイプ記録スクリーン540を示す。
PRESET SETTINGは聴取者がプログラムタイプをオンかオフに予め設定できるように設けられている。種々のプログラムタイプを予め設定可能である。聴取者はRECORDボタン及び適当なCHANNEL SELECTボタンを押すことにより現在聞いているプログラムまたはチャンネル(MPSまたはSPS)を自動的に記録することができる。記録時間はUP、DOWN、ENTER制御キーを繰り返し押すことにより固定インターバルで変更可能である。ユーザーは最初にRECORDボタンを押すであろう。そうすると、利用可能なチャンネルのためのCHANNEL SELECTボタンが黄色に点灯し、メモリ使用インジケータが10秒間表示される。CHANNEL SELECTボタン1番を押すとチャンネル1の現在の放送局を記録することができる。この記録はデフォルト記録時間の間行われるが、これは聴取者がSTOPを押すか、同調が外れるか、メモリがいっぱいになるまでである。CHANNEL SELECTボタン1番のインジケータは赤色に点灯する。
記録時間を変更するために、ユーザーはENTER制御キーを押した後、UP制御キーを押す。例えば30分のデフォルト値が表示される。記録時間はUP、DOWN及びENTER制御キーを用いて30、45、60、90、120、240分の値に選択可能である。その後、ENTERボタンを押して所望の記録時間を選択することができる。
記録を停止するには、選択したCHANNEL SELECTボタンまたはSTOPボタンを押せばよい。聴取者が別の放送局または周波数に同調しても記録が停止する。メモリがいっぱいになるか、自動削除オプションが可能化されていない場合も記録が停止する。
放送局がマルチキャスティング中である時別のプログラムを記録するために、聴取者は現在聞いているプログラムに加えて同一放送局の任意のプログラムを記録することができる。聴取者は種々のマルチキャストプログラムの記録を開始することも可能である。聴取者は補充プログラムの記録を主要プログラムまたは他の補充プログラムを聞きながら行うことが可能である。
記録を開始するにはユーザーはRECORDを押せばよい。そうすると、利用可能なチャンネルのCHANNEL SELECTボタンが黄色に点灯し、メモリ使用インジケータが10秒間表示される。次に、ユーザーは所望のCHANNEL SELECTボタンを押して所望のチャンネルを記録する。この記録はデフォルト記録時間の間行われるが、これは聴取者がSTOPを押すか、同調が外れるか、メモリがいっぱいになるまでである。記録されるCHANNEL SELECTのインジケータが赤色に点灯する。
記録継続時間を変更するには、ユーザーはUP、DOWN制御キーにより記録中の所望のチャンネルを選択し、ENTER制御キーを押せばよい。30分のデフォルト値が表示される。その後、UP、DOWN及びENTER制御キーを用いて30、45、60、90、120、240分の記録時間の値を選択する。次いで、ENTERボタンを押して所望の記録時間を選択する。
記録を停止するには、ユーザーは選択したCHANNEL SELECTボタンを押せばよい。記録中の全てのチャンネルの記録を停止するには、ユーザーはSTOPを押せばよい。聴取者が別の放送局または周波数に同調すれば記録は停止する。メモリがいっぱいになり、自動削除オプションが可能化されていない場合も記録が停止する。
聞いているチャンネルを強調表示することが可能である。聞いているチャンネルの小さな記録インジケータが表示される。ユーザーは所望のCHANNEL SELECTボタ
ンを押して所望のチャンネルを記録する。デフォルトの記録時間の間記録が行われるが、これは聴取者がSTOPを押すか、同調がはずれるか、またはメモリがいっぱいになるまでである。
聞いているチャンネルはディスプレイ上で固定された状態にある。利用可能な残りのチャンネルは必要に応じて垂直方向にスクロールする。所望であれば、聴取者は制御キーまたは同調アップ/同調ダウンキーを用いて所望のチャンネルに同調し、RECORDを押して同調したチャンネルの記録を開始することができる。
記録済みファイルを再生するには、聴取者はHD Nowラジオ(商標)ボタンを押せばよい。受信機は記録済みの全ファイルのリスト(デフォルトで記録時間により分類されている)を表示する。聴取者がPLAYボタンを押すまで生放送が依然として継続中である。
聴取者は制御キーを用いて再生したいファイルを選択し、PLAYボタンまたはENTERボタンを押して再生を開始させる。選択したファイルのPSDがスクロールさせる。SKIPボタン(<及び>)を用いてリストにある前のファイルまたは次のファイルの再生を開始することができる。戻しまたは早送りボタンを用いて再生中のファイル内で早送りまたは戻しをすることができる。STOPボタンにより再生を停止できる。
ユーザーはいつでもAMまたはFMボタンを押すことにより生放送に戻ることができる。再生中のファイルにマーカーを配置すると、ユーザーが再びそのファイルを聞きたい場合に、再生を停止したプログラムの個所で再生が再開される。同様に、再生中はいつでも、異なるファイルを選択してPLAYボタンを押せばそのファイルの再生を開始することができる。最初に再生したファイルにマーカーがあるため、受信機はマーカーが示す所でそのファイルの再生を再開する。
記録済みファイルを再生する前に、聴取者はそのファイルのコンテンツに関連するPSD情報またはID3タグの間をスクロールすることにより選択したそのファイルのコンテンツを下見することができる。ファイルを下見するには、HD Now(商標)ボタンを押せばよい。受信機は記録済みの全ファイルのリスト(デフォルトでは記録時間により分類されている)を表示する。PLAYボタンを押すまで生放送が継続する。
ついで、ユーザーは制御キーにより再生したいファイルを選択し、「次へスキップ」または「前へスキップ」の矢印制御キーを押して選択したファイルのPSDコンテンツの間をスクロールすることができる。赤いバーのインジケータがそのファイル内の進行状況を示す。PSDの所望の個所で、聴取者はPLAYボタンを押すことによりPSD箇所に基づきファイルを再生することが可能である。
PSDメッセージによりファイルをナビゲーションし、ファイルの終了点に到達すると、聴取者は記録済みファイルリストを表示するHD Now(商標)スクリーンへ戻る。ユーザーはHD Now(商標)ボタンを押して記録済みファイルリストへ戻ることができる。
1つのファイル内でナビゲーション(早送り/戻し)をするには、早送りまたは戻しボタンを使用すればよい。これによりファイルが10秒のインターバルで前進または逆進するが、このインターバルは早送りボタンを長く押せば押すほど20秒、30秒に増加し、最大で2分間になる。
メモリがいっぱいになると、ユーザーは手動でファイルを削除してさらに多くのプログ
ラムまたはコンテンツを記録させることができる。ファイルを削除するには、SEPUPを押し、HD Now(商標)PREFERENCEを選択し、FILE MANAGEMENTを選択し、制御キーにより所望のファイルを選択し、選択したファイルのDELETEキーを選択し、ENTERを押す。ユーザーには削除の確認が提示される。
その後、ユーザーはAMまたはFMボタンを押して、生放送に戻るかまたはHD Now(商標)ボタンを押して再生に戻ることができる。記録中にメモリがいっぱいになれば、ファイルを削除するために、ユーザーにはメモリがいっぱいになる前の少なくとも95%表示が提供される。
ユーザーは制御キー及びENTERキーによりMANAGE FILESまたはCANCEL RECORDINGを選択し、CANCEL RECORDINGを押せば記録を停止した後ファイルを削除するか、MANAGE FILESを押せばファイルを手動で削除することができる。
聴取者が必要でないファイルを手動で削除すると記録は継続する。この時点で、ユーザーはAMまたはFMボタンを押して記録中の放送局へ戻ることができる。
記録中に受信機のメモリがいっぱいになると、自動削除機能を可能化していればユーザーの介入なしにファイルを自動的に削除することができる。自動削除を設定するには、SETUPを押し、HD Now(商標)PREFERENCEを選択し、FILE MANAGEMENTを選択し、自動削除をオンに設定すればよい。記録中にメモリがいっぱいになった場合、自動削除により最も古いファイルから記録済みファイルの上書きが継続して行われるため記録が継続する。
制御キー及びENTERキーにより、ユーザーはCONTINUE RECORDINGまたはCANCEL RECORDINGを選択することができる。その後、ユーザーはCANCEL RECORDINGを押して記録を停止し、ファイルを削除するかまたはCONTINUE RECORDINGを押してメモリからファイルを自動的に削除することにより記録を継続することができる。
自動削除は記録済みの最も古いファイルを自動的に削除するため、メモリがいっぱいになるまで現在の記録が継続する。現在の記録により全てのメモリがいっぱいになると、聴取者は不要なファイルを手動で削除しなければならない。
聴取者は記録した任意のファイルを再生すると同時に生放送を記録することができる。記録中に、ユーザーはHD Now(商標)ボタンを押すことができ、そうすると、記録済みファイルリストが表示される。その後、ユーザーは制御キーにより再生したいファイルを選択し、PLAYボタンまたはENTERボタンを押して再生を開始させる。生放送の記録と、再生が継続する。
ユーザーはいつでもAMまたはFMボタンを押して、記録中のそれぞれの生の放送に戻ることができる。再生に戻るには、HD Now(商標)ボタンを再び押して、PLAYボタンを押せばよい。選択したファイルの再生は以前停止したところから開始する。
聴取者は生放送の再生時にその放送を記録できるが、再生の中断は不要である。RECORD及びCHANNEL SELECTボタンにより、HD Now(商標)スクリーンがでている間に記録を設定することが可能である。それぞれのCHANNEL SELECTボタンの上に放送局名とチャンネル番号が現れる。前述したように制御キーにより記録時間を設定し、CHANNEL SELECTボタンにより記録を停止することが可能
である。
生放送に切り替えて記録をセットするには、ユーザーはAMまたはFMボタンを押せばよい。再生を一時停止し、ファイルにマーカーを挿入すると、再生をプログラムの同じ個所で再開することができる。そうすると、ディスプレイが生放送へ切り替わる。ついで、ユーザーがRECORDボタンと、それぞれのCHANNEL SELECTボタンを押すと、記録が開始される。記録時間は制御キーにより設定可能である。ユーザーはHD Now(商標)ボタンを押せば再生に戻れる。最後に再生したファイルが自動的に再生される。
生放送に切り替えながら再生を停止して記録を設定するには、ユーザーは停止ボタンを押すか、AMもしくはFMボタンを二度押せばよい。ディスプレイが生放送に切り替わる。次に、ユーザーはRECORDボタンとそれぞれのCHANNEL SELECTボタンを押すと記録を開始できる。記録時間は制御キーにより設定可能である。ユーザーはHD Now(商標)ボタンを押すと記録済みファイルの再生リストに戻り、再生すべきファイルを選択することができる。
聴取者は、ラジオ信号が弱く、プログラムの記録中に良好な通信が可能な範囲から出たり入ったりする場合がある。この状況に対処するには、ユーザーはSETUPメニューのファイル管理設定においてドロップアウト許容度を設定すればよい。一例として、記録中に許容できるドロップアウトの数はデフォルトで4である。記録中に信号が消えると、聴取者には信号が消えたため記録が停止したという指示が与えられる。括弧内の1、「(1)」は信号が消える最初の例を示す。HDラジオ(商標)信号が再び捕捉されると記録が継続する。聴取者が信号状態のよくない別の放送局に同調しようと決心した場合、記録は永続的に停止する。信号の消失がSETUPに入力した「4」回を超えると、聴取者には記録を継続しないという指示が与えられる。
信号が再び取得されて記録が自動的に開始されると、記録は受信機上で別のファイルとして記録される。別のファイルを用いることにより同一ファイル内での長い沈黙期間の記録が防止され、聴取者には特定のプログラムの記録に中断があったという指示が与えられる。
オプションとしての機能にHD UPDATE(商標)がある。この機能を用いると、聴取者は選択したプログラムタイプを短い時間の間(またはセグメント)記録することができる。受信機は、選択した放送局の周波数で、特定したプログラムタイプに基づき、プログラムを自動的に記録する。そのプログラムの記録により、前に記録したコンテンツが上書きされ、聴取者には最も最近更新されたプログラムコンテンツが提示される。プログラムタイプは、NEWS(ニュース)、SPORTS(スポーツ)、WEATHER(天気)、EMERGENCY(緊急)、TRAFFIC(交通)、TALK(トーク)、INFORMATION(情報)を含むことができる。聴取者はまたプログラムタイプのためのプリセットボタンを使用できる。HD UPDATE(商標)機能はオンまたはオフにできる。
HD UPDATE(商標)開始時間は、ドロップダウンリストにより1時乃至12時の時間、00、15、30、45分の分、及び及びAM/PMフィールドを選択することができる。現在の時間がデフォルトとして表示される。記録時間パラメータより、ユーザーはどのくらい長い時間プログラムを記録するかを特定することができる。ユーザーは2、5、10、15分の値を選択するオプションを有する。これにより、特定した時間経過後にユーザーが停止ボタンを押すことなく記録を停止することができる。
頻度パラメータは特定の予約記録の頻度を特定する。オプションとして毎日または毎週がある。SAVEボタンを用いて、ユーザーが入力した予約を保存したいことを指示する。NEXTボタンにより、ユーザーはプログラムタイプに基づく別の記録を作成できる。イエスであれば、別の記録予約スクリーンが提示される。
プログラムの記録は、聴取者が記録中に別の周波数または放送局に同調すると停止する。受信機が記録中に別の周波数に同調されると、聴取者には、同調がはずれると記録が停止されるという警告メッセージが与えられる。動作を継続するかキャンセルするかのオプションが与えられる。ユーザーは、CANCELを押して、記録と同一放送局への同調を継続するか、CONTINUEを押して記録をキャンセルし現在の放送局への同調をはずすことができる。
本発明を好ましい実施例に関連して説明したが、特許請求の範囲に記載される発明の範囲から逸脱することなく図示説明した実施例に対して種々の変形例及び設計変更が可能であることが当業者に理解されるであろう。

Claims (58)

  1. デジタルラジオ放送信号を受信し処理する方法であって、
    コンテンツを含むデジタルラジオ放送信号を受信し、
    符号化されたコンテンツを記録し、
    記録した符号化コンテンツを復号して復号済みコンテンツを復元するステップより成るデジタルラジオ放送信号受信処理方法。
  2. 符号化されたコンテンツを記録するステップはユーザーが選択したコンテンツを記録する請求項1の方法。
  3. 記録した符号化コンテンツはプロトコルデータユニットまたはパケットより成る請求項1の方法。
  4. パケットは音声パケットである請求項3の方法。
  5. 記録した符号化コンテンツを復号化して復号済みコンテンツを復元するステップは論理プロトコルスタックに従って記録した符号化コンテンツを処理する請求項1の方法。
  6. 受信したコンテンツは1またはそれ以上のプログラムを表すマルチキャストコンテンツより成る請求項1の方法。
  7. マルチキャストコンテンツは主要プログラム及び1またはそれ以上の補充プログラムを表す請求項6の方法。
  8. 記録した符号化コンテンツは1またはそれ以上のプログラムを表すマルチキャストコンテンツより成る請求項1の方法。
  9. 記録した符号化コンテンツは主要プログラム及び1またはそれ以上の補充プログラムを表す請求項8の方法。
  10. 符号化されたコンテンツの記録ステップは、デジタルラジオ放送信号の品質が品質基準のしきい値以下になると停止し、品質基準のしきい値を超えると再開される請求項1の方法。
  11. 符号化されたコンテンツの記録が再開されると符号化コンテンツは新しいファイルに記録される請求項9の方法。
  12. デジタルラジオ放送信号が品質基準のしきい値以下であるため記録した符号化コンテンツが不良になると消音するように復号済みコンテンツを混合するステップをさらに含む請求項10の方法。
  13. ドロップアウト許容パラメータを特定し、
    ドロップアウトの数がドロップアウト許容パラメータを超えると記録ステップを停止するステップをさらに含む請求項1の方法。
  14. 受信したデジタルラジオ放送信号の品質を可視表示するステップをさらに含む請求項1の方法。
  15. デジタルラジオ放送信号のコンテンツをモニターし、
    デジタルラジオ放送信号中に予め選択したタイプのコンテンツが検知されるとデジタルラジオ放送信号の符号化コンテンツを記録するようにユーザーを促すステップをさらに含む請求項1の方法。
  16. デジタルラジオ放送信号のコンテンツをモニターし、
    デジタルラジオ放送信号中において予め選択したタイプのコンテンツが検知されるとデジタルラジオ放送信号からの符号化コンテンツを自動的に記録するステップをさらに含む請求項1の方法。
  17. 復号済みコンテンツに関連するプログラムサービスデータ及び/またはデータタグを記録するステップをさらに含む請求項1の方法。
  18. データタグはID3タグである請求項17の方法。
  19. 第2のコンテンツを含む第2のデジタルラジオ放送信号を受信し、
    符号化された第2のコンテンツを記録するステップをさらに含む請求項1の方法。
  20. メモリがいっぱいになると以前記録した符号化コンテンツを自動的に削除するステップをさらに含む請求項1の方法。
  21. 以前記録した符号化コンテンツは再生された回数に基づき選択されて削除される請求項20の方法。
  22. デジタルラジオ放送信号を受信し処理する方法であって、
    第1のフォーマットの符号化コンテンツを含むデジタルラジオ放送信号を受信し、
    符号化コンテンツを処理して第2のフォーマットに変換し、
    第2のフォーマットの符号化コンテンツを記録し、
    記録した符号化コンテンツを復号して復号済みコンテンツを復元するステップより成るデジタルラジオ放送信号の受信処理方法。
  23. デジタルラジオ放送信号を受信し処理する受信機であって、
    コンテンツを含むデジタルラジオ放送信号を受信する入力と、
    符号化されたコンテンツを記録するメモリと、
    記録した符号化コンテンツを復号して復号済みコンテンツを復元するプロセッサとより成る受信機。
  24. 記録した符号化コンテンツはプロトコルデータユニットまたはパケットより成る請求項23の受信機。
  25. パケットは音声パケットである請求項24の受信機。
  26. プロセッサは記録した符号化コンテンツを論理プロトコルスタックに従って処理する請求項23の受信機。
  27. 受信したコンテンツは1またはそれ以上のプログラムを表すマルチキャストコンテンツより成る請求項23の受信機。
  28. マルチキャストコンテンツは主要プログラム及び1またはそれ以上の補充プログラムを表す請求項27の受信機。
  29. 記録した符号化コンテンツは1またはそれ以上のプログラムを表すマルチキャストコンテンツより成る請求項23の受信機。
  30. 記録した符号化コンテンツは主要プログラム及び1またはそれ以上の補充プログラムを表す請求項29の受信機。
  31. プロセッサは、デジタルラジオ放送信号の品質が品質基準のしきい値以下であるため記録した符号化コンテンツが不良になると消音するように復号済みコンテンツを混合する請求項23の受信機。
  32. 受信したデジタルラジオ放送信号の品質を示すインジケータをさらに含む請求項23の受信機。
  33. プロセッサは、デジタルラジオ放送信号のコンテンツをモニターし、デジタルラジオ放送信号中に予め選択したタイプのコンテンツが検知されるとデジタルラジオ放送信号の符号化コンテンツを記録するようにユーザーを促す請求項23の受信機。
  34. プロセッサは、デジタルラジオ放送信号のコンテンツをモニターし、デジタルラジオ放送信号中において予め選択したタイプのコンテンツが検知されるとデジタルラジオ放送信号の符号化コンテンツをメモリに自動的に記録させる請求項23の受信機。
  35. メモリは復号済みコンテンツに関連するプログラムサービスデータ及び/またはデータタグを記録する請求項23の受信機。
  36. データタグはID3タグである請求項35の受信機。
  37. 入力は第2のコンテンツを含む第2のデジタルラジオ放送信号を受信し、メモリは符号化された第2のコンテンツを記録する請求項23の受信機。
  38. 記録した符号化コンテンツをプレーヤに転送するドッキングステーションをさらに含む請求項23の受信機。
  39. デジタルラジオ放送信号を受信し処理するシステムであって、
    コンテンツを含むデジタルラジオ放送信号を受信し、符号化されたコンテンツを記録するメモリを備えた受信機と、
    符号化コンテンツを再生し、符号化コンテンツを記録するメモリ及び記録した符号化コンテンツを復号して復号するコンテンツを復元するプロセッサを備えたプレーヤとより成るデジタルラジオ放送信号受信処理システム。
  40. デジタルラジオ放送信号を受信し処理する方法であって、
    2またはそれ以上のマルチキャストコンテンツより成るデジタルラジオ放送信号を受信し、
    マルチキャストコンテンツのうちの第1のコンテンツを再生し、
    マルチキャストコンテンツのうちの第2のコンテンツを同時に記録するステップより成るデジタルラジオ放送信号の受信処理方法。
  41. マルチキャストコンテンツは主要プログラム及び1またはそれ以上の補充プログラムを表す請求項40の方法。
  42. デジタルラジオ放送信号を受信し処理する受信機であって、
    2またはそれ以上のマルチキャストコンテンツより成るデジタルラジオ放送信号を受信する入力と、
    マルチキャストコンテンツのうちの第1のコンテンツを再生するプロセッサと、
    マルチキャストコンテンツのうちの第2のコンテンツを同時に記録するメモリとより成る受信機。
  43. マルチキャストコンテンツは主要プログラム及び1またはそれ以上の補充プログラムを表す請求項42の受信機。
  44. デジタルラジオ放送信号を受信し処理する方法であって、
    2またはそれ以上のマルチキャストコンテンツより成るデジタルラジオ放送信号を受信し、
    マルチキャストコンテンツのうち少なくとも2つのコンテンツを記録するステップより成るデジタルラジオ放送信号受信処理方法。
  45. マルチキャストコンテンツは主要プログラム及び1またはそれ以上の補充プログラムを表す請求項44の方法。
  46. マルチキャストコンテンツのうち少なくとも2つのコンテンツを記録しながら記録済みコンテンツのうちの第1のコンテンツを再生するステップをさらに含む請求項44の方法。
  47. デジタルラジオ放送信号を受信し処理する受信機であって、
    2またはそれ以上のマルチキャストコンテンツより成るデジタルラジオ放送信号を受信する入力と、
    プロセッサと、
    マルチキャストコンテンツのうちの2またはそれ以上のコンテンツを同時に記録するメモリとより成る受信機。
  48. マルチキャストコンテンツは主要プログラム及び1またはそれ以上の補充プログラムを表す請求項47の受信機。
  49. デジタルラジオ放送信号を受信し処理する方法であって、
    デジタルラジオ放送信号上のコンテンツを受信し、
    該コンテンツを記録し、
    デジタルラジオ放送信号の品質が品質基準のしきい値以下になると記録ステップを停止し、
    デジタルラジオ放送信号の品質が品質基準のしきい値を超えると記録ステップを再開するステップより成るデジタルラジオ放送信号の受信処理方法。
  50. コンテンツは記録ステップが再開される毎に別個のファイルに記録される請求項49の方法。
  51. 受信したコンテンツは主要プログラム及び1またはそれ以上の補充プログラムを表す請求項49の方法。
  52. デジタルラジオ放送信号を受信し処理する受信機であって、
    デジタルラジオ放送信号上のコンテンツを受信する入力と、
    該コンテンツを記録するメモリと、
    メモリに該コンテンツを記録させ、デジタルラジオ放送信号の品質が品質基準のしきい
    値以下になると記録を停止させ、品質基準のしきい値を超えると記録を再開させるプロセッサとより成る受信機。
  53. 受信したコンテンツは主要プログラム及び1またはそれ以上の補充プログラムを表す請求項52の受信機。
  54. デジタルラジオ放送信号を受信し処理する方法であって、
    以前記録したコンテンツを再生し、
    予め選択したコンテンツタイプを検知するために複数のデジタルラジオ放送チャンネルを同時にスキャンし、
    予め選択したタイプの新しいコンテンツを検知するとその新しいコンテンツを記録するステップより成るデジタルラジオ放送信号の受信処理方法。
  55. デジタルラジオ放送信号を受信し処理する受信機であって、
    コンテンツを記録するメモリと、
    以前記録したコンテンツを再生し、予め選択したコンテンツタイプを検知するために複数のデジタルラジオ放送チャンネルを同時にスキャンし、予め選択したタイプの新しいコンテンツを検知するとメモリに新しいコンテンツを記録させるプロセッサとより成る受信機。
  56. デジタルラジオ放送信号を受信し処理する方法であって、
    デジタルラジオ放送信号上のコンテンツを受信し、
    該コンテンツのセグメントを記録し、
    新しいセグメントが記録されると以前記録したセグメントを削除するステップより成るデジタルラジオ放送信号受信処理方法。
  57. セグメントのうち最も最近記録したセグメントを再生するステップを含む請求項56の方法。
  58. デジタルラジオ放送信号を受信し処理する受信機であって、
    デジタルラジオ放送信号上のコンテンツを受信する入力と、
    コンテンツを記録するメモリと、
    メモリにコンテンツのセグメントを記録させ、新しいセグメントが記録する時以前記録したセグメントを削除させるプロセッサとより成る受信機。
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