JP2010513710A - イオン伝導性アルカリ電解質/セパレーターを使用したアルカリアルコラート形成のための電解方法 - Google Patents

イオン伝導性アルカリ電解質/セパレーターを使用したアルカリアルコラート形成のための電解方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、3室電解槽(10)を使用し、アルカリ金属塩溶液とアルコールとからアルカリアルコラート(アルカリアルコキシドとも言う)を製造する方法に関する。電解槽(10)は、アノード(26)を有する陽極液室(22)と、緩衝室(24)と、カソード(28)を有する陰極液室(20)とから成る。アルカリイオンを選択的に透過できるように構成されたアルカリイオン伝導性固体電解質(16)が、陽極液室(22)と緩衝室(24)との間に配置される。アルカリイオン透過性セパレーター(14)が、緩衝室(24)と陰極液室(20)との間に配置される。陰極液はアルカリアルコラート及びアルコールから成る。陽極液は少なくとも1つのアルカリ塩から成る。緩衝室溶液は、可溶のアルカリ塩およびアルカリアルコラートのアルコール溶液から成る。

Description

本発明は、アルカリアルコラート(アルカリアルコキシドとも言う)の電気化学的製造に関し、詳しくは、アルカリイオン伝導性固体電解質およびセパレーターを有する電解槽を使用した、アルカリ金属塩溶液とアルコールとからアルカリアルコラートを電気化学的に製造することに関する。
アルカリアルコラートは、工業的に広い範囲で利用される化合物である。アルカリ塩溶液からアルカリアルコラートを製造するのに使用される電解システムが提案されている。これらのシステムにおいて、陽極液室、緩衝室および陰極液室間のある室から他の室へのイオンの透過のために、種々のイオン伝導性固体電解質およびセパレーター材が配置される。固体電解質は、ポリマー材料またはセラミック材料あるいはポリマー材料とセラミック組合せ材料から成る特定のアルカリイオン伝導体である。
酸および苛性環境下における高い伝導性および耐性の理由から、ポリマー材料がアルカリ塩溶液の電解において電解質として使用される。ポリマー材料の欠点の1つは、イオン種の選択性が低いことである。ポリマー材料は所望のアルカリ金属イオンをその膜を介して透過させるが、水の電気浸透透過が行われてしまうので電解槽の作動効率が十分でない。
特に有用なアルカリアルコラートはナトリウムメチラート(ナトリウムメトキシドとも言う)である。ナトリウムメトキシドは、金属ナトリウムをメタノールに反応させてナトリウムメトキシドとするナトリウム系プロセスにおいて工業的に作られる。この方法は金属ナトリウムを原料として使用する。しかしながら、金属ナトリウムは高価であり、低級アルコールとは激しく反応するためにその反応制御が困難である。金属ナトリウムは水とも激しく反応するため、金属ナトリウムの貯蔵、取扱い及び輸送において複雑で高価な装置やシステムが必要とされる。
他の商業的方法としては、水銀槽の中で塩素アルカリから製造したナトリウムアマルガムとメタノールを反応させてナトリウムメトキシドを作る方法である。この方法の欠点は、製品および環境が、発癌物質として衆知の水銀に汚染されることである。この理由から、この方法によって製造されるナトリウムメトキシドは、農業、薬剤、バイオディーゼル等の用途では興味が持たれない。
それ故、安価でより効率的な、アルカリイオン伝導性固体電解質またはセラミック膜を使用した、アルカリ金属塩溶液からアルカリアルコキシドの製造方法の提供におけるアルカリアルコキシドの製造方法の改良が望まれている。そのような方法を本発明では提供する。
本発明によれば、アルカリアルコラート(アルカリアルコキシドとも言う)の電解製造方法が提供される。本発明の方法は、アノードを有する陽極液室と緩衝室とカソードを有する陰極液室の少なくとも3室を有する電解槽を使用する。アルカリイオンを選択的に透過できるように構成されたアルカリイオン伝導性固体電解質が、陽極液室と緩衝室との間に配置される。アルカリイオンを透過させるセパレーターが、緩衝室と陰極液室との間に配置される。
本発明の方法において、第1溶液を陰極液室に導入し、セパレーターとカソードとを連通させる。第1溶液はアルカリアルコラート及びアルコールから成る。第1溶液を陽極液室に導入し、第2溶液によってアルカリイオン伝導性固体電解質とアノードとを連通させる。第2溶液は少なくとも1つのアルカリ塩から成り、pHは4を超えてもよい。第3溶液を緩衝室に供給し、アルカリイオン伝導性固体電解質とセパレーターとを連通させる。第3溶液は、アルコール中にアルカリ塩およびアルカリアルコラートを有し、pHは4を超えてもよい。
電解槽に電位差を印加し、アルカリイオン伝導性固体電解質を経て特定のアルカリイオンを陽極液室から緩衝室に透過させる。アルカリイオンは緩衝室内の溶液内に残存し、多孔質セパレーターを介して陰極液室に拡散し、アルコールと反応してアルカリアルコラートを形成する。アルカリアルコラートは陰極液室内で形成され、ある料のアルカリアルコラートを回収除去することにより、陰極液室内のアルカリアルコラートの濃度を、陰極液室内の内容物を基準として約2重量%〜約28重量%に維持する。他の実施態様では、陰極液室内のアルカリアルコラートの濃度は、約3重量%〜約28重量%に、又は約2重量%〜約20重量%に、あるいは約5重量%〜約13重量%に維持する。アルカリアルコラートの濃度は溶液のイオン伝導性に影響を及ぼす。もしアルカリアルコラートの濃度があまりにも低いまたは高い場合、陰極液のイオン抵抗が高くなり、作動電圧が高くなる。
アルカリイオン伝導性固体電解質は、アルカリイオンを選択的に透過するように構成されている。それは特定のアルカリイオン伝導体である。例えば、アルカリイオン伝導性固体電解質は、固体MSICON(Metal Super Ion Conducting)材料で、MがNa、K又はLiである。他のアルカリイオン伝導性固体電解質としては、式:M1+xZrSi3−x12、0≦x≦3、M=Na、K又はLiで示される材料から成る。他のアルカリイオン伝導性固体電解質としては、MRESi12、M=Na、K又はLi、RE=Y、Nd、Dy、Sm又はそれらの混合物で示される材料から成る。また、他のアルカリイオン伝導性固体電解質としては、式:(MRESi121−δ(RE・2SiOδ、M=Na、K又はLi、RE=Nd、Dy、Sm又はそれらの混合物、δは化学量論的からの偏差の尺度で示される化学量論的にアルカリ不足材料から成る。アルカリイオン伝導性固体電解質はβ−アルミナから成っていてもよい。
アルカリイオン伝導性固体電解質は、一体化型平板、一体化型チューブ、一体化型ハニカム又は前記の構造体で支持されていてもよい。アルカリイオン伝導性固体電解質は、アルカリイオン選択性ポリマーがアルカリイオン伝導性セラミック固体電解質材料上に積層されて成るアルカリイオン伝導性セラミック−ポリマー複合膜から成っていてもよい。
セパレーターはアルカリイオンを透過させる必要がある。そのため、多孔質セラミック又はポリマーセパレーターであってもよい。セパレーターはポリエチレン、ポリプロピレン、有機または無機酸化物材料から成っていてもよい。セパレーターはアルカリイオン伝導性固体電解質であってもよい陽極液室と緩衝室とを分離する固体電解質と類似のアルカリイオン伝導性固体電解質であってもよい。
アルコールとしては、これに限定されるものではないが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、tert−アミルアルコール及びこれらの組合せが挙げられる。アルカリアルコラートとしては、これに限定されるものではないが、ナトリウム、リチウム及びカリウムのアルカリ金属のメトキシド、エトキシド、n−プロポキシド、イソ−プロポキシド、n−ブトキシド及びtert−アモキシドが挙げられる。アルカリ塩としては、MXで表され、MはNa、K、Li及びこれらの混合物から選択され、Xは、これに限定されるものではないが、F、Cl、Br、I、OH,NO 、NO 、SO 2−、ClO 、ClO 、H 、HCO 、CO 2−、HCOO、PO 3−、C 3−及びこれらの混合物で示される化合物が挙げられる。
アルカリアルコラートを製造する本発明の製造方法は、連続式でもバッチ式でも実施できる。連続操作の場合、第1溶液を陰極液室に連続して導入する。同様に、第2及び第3溶液を陽極液室および緩衝室にそれぞれ連続して導入する。連続操作にするために、溶液および/または生成物は陰極液室、陽極液室および緩衝室から連続的に回収除去しなければならない。本発明の電解方法は、陰極液室、陽極液室および緩衝室から回収除去した溶液の一部をそれぞれの室に循環、再供給することにより、より効率良く実施できる。
本発明の電解方法におけるアノード及びカソード反応ならびに電解槽の作動は、約25℃〜50℃で実施される。他の実施態様では、本発明の電解方法は、約40℃〜70℃で実施される。
本発明の電解方法において、アルカリイオン伝導性固体電解質は、約20mA/cm〜約180mA/cmの電流密度を負荷して作動させてもよい。ある実施態様においては、アルカリイオン伝導性固体電解質に約100mA/cmの電流密度を負荷して作動させる。
本明細書を通じて、その要旨、技術効果または同様の文言は、本発明を実施する際の種々の実施態様のすべての要旨および技術効果を暗示するものではない。要旨および技術効果を参照する用語は、実施態様に係わる特定の要旨、技術効果、特性が本発明の少なくとも1つの実施態様に包含されることを意味するとして理解されるべきである。それゆえ、要旨および技術効果の議論ならびに本明細書を通じた同様の用語は、必ずしも必要とされないが、同じ実施態様を参照するものである。
更に、本発明の要旨、技術効果および性質は、種々の適切な方法により組合せてもよい。当業者ならば、特定の実施態様の1つ以上の要旨または技術効果を用いずに本発明を実施できると理解するであろう。他の例示、追加され得る要旨および技術効果は、本発明のすべてに記載される実施態様に無いある実施態様において理解されるであろう。
本発明の実施形態の他の要旨および利点は、以下の記載および請求の範囲から明らかになり、あるいは、以下に記載の発明を実施することによって習得されるであろう。
本発明により、安価でより効率的な、アルカリイオン伝導性固体電解質またはセラミック膜を使用した、アルカリ金属塩溶液からアルカリアルコキシドの製造方法を提供することが出来る。
図1は、本発明のアルカリ−カチオン伝導性セラミック膜を有する3室電解槽の概略図である。 図2は、図1に示す本発明の3室電解槽を50℃で作動させて陰極液室/陽極液室内のメタノール溶液においてナトリウムメトキシドを製造した際の電流−電圧−時間の関係を示すグラフである。
本明細書を通じて「ある実施態様」、「1実施態様」または同様の用語は、その実施態様に係わる特定の要旨、構造または性質を、本発明の少なくとも1つの実施態様において含むことを意味する。それゆえ、本明細書を通じて「ある実施態様」、「一実施態様」または同様の用語が記載された場合、必ずしも必要とされないが、同じ実施態様を参照するものである。
更に、1つ以上の実施態様において記載された本発明の要旨、技術効果および性質は、種々の適切な方法により組合せてもよい。以下の記載において、電解槽、膜、プロセス、方法などの多数の特定の構成要素は、本発明の実施態様を理解する上で付与されるものである。当業者ならば、これらの1つ以上の構成要素無しで、または他の方法、構成要素、材料、その他色々のものを使用することにより本発明を実施できることが理解できるであろう。その他の例、公知の構造、材料または操作は、本発明の要旨を曖昧にすることを避けるため、詳細について記載または図示を行っていない。
似たような構成要素は図面を通じて同じ符号を付し、記載されている本発明の実施態様は図面を参照することにより、よく理解できるであろう。添付図面に一般的に記載され、描かれた構成要素は、種々の異なる構成に配置、設計変更できることは容易に理解できる。それゆえ、以下の図面に例示された本発明のアルカリイオン伝導性固体電解質およびセパレーターを使用する3室電解槽および3室電解槽を使用したプロセスの実施態様の具体的な記載は本発明の範囲を限定するものではなく、本発明に従った実施態様の単なる代表例である。
ここに記載されるのは、電解槽のアルカリ金属塩水溶液の電解による非水アルカリアルコキシドのプロセスまたは製造方法である。アルカリアルコキシドはしばしばアルカリアルコラートと称される。ある実施態様において、本方法はナトリウムイオン伝導性セラミック固体電解質の使用を含む。本方法は、電解槽においてメタノールと水酸化ナトリウム水溶液とから、メタノール中のナトリウムメトキシド溶液の作成も含む。本方法は、電解槽においてアルコールとアルカリ金属塩水溶液とから、アルコールに対応する他のアルカリアルコキシドの製造も含む。ある実施態様において、アルキル基は低級アルキル基である。本発明のプロセス及び製造方法は他のアルコキシドの製造も含み、他のアルコキシドとしては、これに限定されないが、メトキシド、エトキシド、n−プロポキシド(プロパン−1−オール)、イソ−プロポキシド(プロパン−2−オール)、n−ブトキシド(ブタン−1−オール)、tert−ブトキシド(2−メチルプロパン−2−オール)及びtert−アモキシド(2−メチルブタン−2−オール)が挙げられる。当業者にとって当然のことながら、これらのアルコキシドは、乾燥パウダー、元のアルコール(原料アルコール)溶液、シクロヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラン等の他の溶媒による溶液の形態で、市販品として入手できる。当業者に公知の他のアルコキシド及びアルコキシドの形成も本発明の範囲内である。アルコキシドを形成するのに使用される対応アルコールは、特に制限無いが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、tert−アミルアルコール及びこれらの組合せが挙げられる。
図1に、以下に説明する本発明に従ったアルカリアルコラートの製造方法に使用する電解槽10の略図を示す。ある実施態様において、電解槽10はアルカリアルコラートの溶液を作るのに使用される。電解槽10は、耐食性の容器または外郭12を有する。セパレーター14と、骨格またはホルダー18内に配置または支持されるアルカリイオン伝導固体電解質16と、それらと一緒に容器12とが、陰極液室20、陽極液室22及び緩衝室24とを規定する。陽極液室22はアノード26を有するように構成される。陰極液室20はカソード28を有するように構成される。
容器12及び電解槽10の他の部材は、金属、ガラス、プラスチック、複合体、セラミック、その他の材料またはこれらの組合せ等の適切な材料で成っていてもよい。電解槽10の各部を形成する材料は、電解プロセスにおいて化学的に及びその条件下で実質的に反応しない又は分解しないようなザ雨量であることが好ましい。
電解槽10は、更に、陽極液室22に化学薬品を注入するための陽極液室注入口32と、陽極液室22から陽極液を除去または受容するための陽極液室排出口34とを有する。電解槽10は、緩衝室(中央室)24に化学薬品を注入するための中央の緩衝室注入口38を有する緩衝室(中央室)24から溶液を除去するための中央の緩衝室排出口38を有する。電解槽10は、更に、陰極液室20に化学薬品を注入するための陰極液室注入口40と、陰極液室20から陰極液を除去または受容するための陽極液室排出口42とを有する。当業者には、セルの形状、注入口と排出口の相対的な配置は本発明の教示を更に実践するうちに種々取り得ることがわかるであろう。
電解槽の作動中にガスが放出されるため、ベント手段(44、46)が設けられ、陽極液室22及び/又は陰極液室20からのガスを排気、処理および/または捕捉する。このベント手段は、開口部、孔、穴などの単純なベントシステムであってもよい。ベント手段は、更に、これらに限定されるわけではないが、陽極液室22及び/又は陰極液室20内の液面の上の空間または液面と差がある場所に連通される捕捉チューブ、ホース、配管などであってもよい。排出ガスは捕捉され、電解槽10の外へ排気され、スクラバー又は他の処理装置を介して送出され、あるいは他の適切な方法により処理される。
アノード26及びカソード28は、それらが媒体中に露出されていても安定で良好な電気伝導材である。その材料としては、種々の好適な材料があげられ、固体、メッキ体、多孔体、発泡体などでもよい。ある実施態様において、アノード26及びカソード28の材料は、チタン被覆酸化ルテニウム(RuO/Ti)から成る寸法安定性アノードである。好適なアノード26は、ニッケル、コバルト、タングステン酸ニッケル及びその他の貴金属から形成され、白金メッキチタン等の基材にメッキされた固体であってもよい。ステンレススチール、鉛、グラファイト、タングステンカーバイド、二ホウ化チタン等もアノード材料として利用できる。好適なカソード28は、ニッケル、白金、銀などの金属から形成される。カソード28は、少量のニッケルを有するチタニウムカーバイド等の合金で形成されていてもよい。ある実施態様において、カソードは約3%未満のニッケルを含有するチタニウムカーバイドから成る。他の実施態様において、カソードは、FeAl、NiAl、ステンレススチール、ペロブスカイトセラミック等で成っていてもよい。グラファイトもカソード材料として利用できる。ある実施態様において、低電極コストと電気的効率とのバランスによるコストパフォーマンスが最大限となるように電極材料が選択される。
電極材料は、本発明の範囲内の好適な形状であればよく、当業者には理解できるであろう。ある特定の実施態様において、電極材料の形状は以下の少なくとも1つを有する:密または多孔固体形状、基材上にメッキされた密または多孔の層形状、多孔体形状、メッシュを含む発泡(伸長)体形状、またはこれらの組合せである。
ある実施態様において、電解反応のみ電解セル内で生じ、電気反応は省略または非常に小さくする。従って、アルカリイオン伝導性固体電解質16は、電気反応を省略または非常に小さくして電解反応のみを生じさせるようなものを含む特別なアルカリイオン伝導体であってもよい。ある実施態様において、アルカリイオン伝導体は高イオン伝導性でかつ最小または無視し得る電気伝導性を有する。アルカリイオン伝導体は、所望のイオン種の高選択性を有する。アルカリイオン伝固体は又、中央の緩衝室から陽極液室を物理的に分離する。これに伴い、密なアルカリイオン伝導体を使用する。ある実施態様において、固体アルカリ電解質は、最小または無視し得る電気伝導性を有しかつ高イオン伝導性を有する。
ある実施態様において、セパレーター14はポリマーセパレーター材料から成る。セパレーター14は、中央の緩衝室と陰極液室とを物理的に分離する多孔質セラミック又はポリマー或いは有機材料から成る。セパレーター14は電池内の室を分離するために使用される材料から成っていてもよい。セパレーターの空隙率は30〜45%であってもよい。セパレーター14は、固体電解質16と類似または同じアルカリ伝導性固体電解質から成っていてもよい。
アルカリアルコキシドの製造のためのある実施態様において、電解槽は約20℃〜約80度で作動させることができ、この範囲には約25℃、約30℃、約40℃、約50℃、約60℃、約70℃が含まれており、これらの各温度を境界値とした温度範囲内で作動させてもよい。作動温度は、陰極液室、陽極液室および緩衝室内で使用する溶液の沸点より低い温度に維持する。電解槽は、3室が実質的に同じ圧力となるように大気圧下で作動させてもよい。
アルカリイオン伝導性固体電解質16は、陽極液室22から緩衝室24に、他のカチオン種の存在にもかかわらず選択的に所望のアルカリ金属カチオン種を透過させる。アルカリイオン伝導性固体電解質16は、水および/または所望でない金属カチオンに対して不透過性である。ある特定の実施態様において、アルカリイオン伝導性固体電解質16は、約0.3〜1アンペア/インチ(約50mA/cm〜約150mA/cm)電流密度を負荷して作動させる。ある実施態様において、アルカリイオン伝導性固体電解質を介する電流として、イオン電流が優勢である。
ある実施態様において、アルカリイオン伝導性固体電解質16は、第2溶液または陽極液と第3溶液または緩衝室溶液との構成溶液を実質的に透過しない。これらのアルカリイオン伝導性固体電解質16は、低い又は無視し得る電気伝導性を有していてもよく、これにより、固体電解質16を有する電解槽から印加電圧または電流が除去された際の実際上の電流反応を除去することが出来る。他の実施態様において、これらアルカリイオン伝導性固体電解質16は、所望のアルカリ金属イオンを選択でき、所望の化学種の高い輸率のために、水分子の電気浸透透過をほぼゼロにできるために極めて低い効率のロスを達成できる。
アルカリイオン伝導性固体電解質材料種としては、本分野で公知のものであり、本発明のアルカリイオン伝導性固体電解質16を構成する好適な材料であればよく、当業者に公知である。本発明によれば、ある実施態様において、アルカリ金属イオン超イオン伝導体(MSICON、M=Na、K又はLi)材料から成る電解質アルカリイオン伝導性固体電解質組成物が使用され、この組成物は低温において、アルカリイオン伝導性、アルカリイオンの選択性、電流効率ならびに定常および電気化学的条件下で水、イオン溶液および腐食アルカリ媒体に対する化学的安定性に優れる。そのようなアルカリイオン伝導性固体電解質16は、以下の水性または非水性電気化学分野における1つ以上または全ての所望の好適な性状を有する。ある性状は、密であり、アルカリイオン伝導性固体電解質16が少なくとも実質的に水輸送に対して不透過であり、溶液中に存在している2価のイオン、3価のイオン及び4価のイオン或いは溶解している固体のスケーリングや沈殿よる影響を受けないことである。アルカリイオン伝導性固体電解質16は、他のイオンの存在下でナトリウムイオンを選択的に輸送し、その輸送効率は例えば95%を超える。他の実施態様において、固体電解質16は、沈殿物の付着に耐性を有する、及び/又は、有機またはポリマー材料に共通するように水の電気浸透輸送が無い。
上述のように、ある特定の実施態様において、アルカリイオン伝導性固体電解質によって伝導するアルカリカチオンはナトリウムイオン(Na)である。ある特定の実施態様において、ナトリウムイオン伝導性固体電解質は、一般式Na1+xZrSi3−x12、0≦x≦3で示される材料から成っていてもよく、この材料は米国特許第5290405号明細書に記載されている。アルカリイオン伝導性固体電解質としては、一般式NaRESi12、及び、一般式(NaRESi121−δ(RE・2SiOδ、RE=Nd、Dy、Sm又はそれらの混合物、δは化学量論的からの偏差の尺度で示される化学量論的にアルカリ不足材料から成っていてもよく、これらの材料は米国特許第5580430号明細書に記載されている。これらのナトリウムイオン伝導性固体電解質の類似体はリチウムやカリウム等の他のアルカリ金属を透過する。そのような類似体は、本分野の当業者にわかるように、他のアルカリアルコキシドの製造に使用できる。前述のアルカリイオン伝導性固体電解質材料は、特に、類似のアルカリ(ナトリウム、カリウム、リチウム等)塩溶液の電解によるアルカリアルコキシドの製造のための電解システムにおいて有効である。
特定の方法において、アルカリイオン伝導性固体電解質16は、緩衝室24から陽極液室22を分離する。アルカリイオン輸送は、電位差の影響下で、陽極液室から中央の緩衝室に固体電解質を横切って行われる。あるアルカリイオン伝導性固体電解質は水の輸送を行なわず、非含水アルカリアルコキシドの製造に有利である。陰極液室20に水が浸入することを防ぐ方法として、緩衝室24に浸入する水の量を制限することは好ましいことである。更に、これらの固体電解質材料は、低電気伝導性、耐腐食性に優れ特定のアルカリイオンの流量が高く高いイオン伝導性を有する。
ある実施態様において、アルカリイオン伝導性固体電解質組成物として以下のものが挙げられる:一般式M1+x Si3−x12、0≦x≦3、MはLi、Na、K又はそれらの混合物、MはZr、Ge、Ti、Sn、Hf又はそれらの混合物で示される材料;一般式Na1+zZr2−z12、0≦z≦2.0、LはCr、Yb、Er、Dy、Sc、Fe、In、Y又はそれらの混合物で示される材料;MII RESi12、MIIはLi、Na又はそれらの混合物、REはY又は希土類元素で示される材料である。ある特定の実施態様において、固体電解質材料は、以下に示す少なくとも1つである:一般式Na1+xZr2−/3Si3−x12−2x/3、1.55≦x≦3で示されるジルコニウム不足(またはナトリウム過剰)の非化学量論材料。ある特定の実施態様において、固体電解質材料は、以下に示す少なくとも1つである:一般式Na1+x(AZr2−y)Si3−z12−δ、AはYb、Er、Dy、Sc、In、Y又はそれら混合物もしくは組合せで、1.8≦x≦2.6、0≦y≦0.2、x<z、δは化学的に中性となる数で示されるナトリウム不足の非化学量論材料。ある特定の実施態様において、固体電解質材料は、一般式Na3.1ZrSi2.30.712−δで示されるナトリウム不足の非化学量論材料である。
その他のナトリウムイオン超伝導材料(NaSICON型材料)の具体例としては、H.Y−P.Hong著、「Na1+xZr2−Si3−x12系の結晶構造および結晶化学(Crystal structures and crystal chemistry in the system Na1+xZr2−Si3−x12)」、Materials Research Bulletin、第11巻、173−182頁(1976);J.b.Goodenough et al「Naイオン高速輸送骨格構造(Fast Na−ion transport skeleton structures)」、Materials Research Bulletin、第11巻、203−220頁(1976);J.J.Bentzen et al 「高密度、高伝導性NaGbSi12 NaSICON(NGS)の製造と特性付け(The preparation and characterization of dense, highly conductive NaGbSi12 NaSICON(NGS))」、Materials Research Bulletin、第15巻、1737−1745頁(1980);C.Delmas et al「Na1+xZr2−x(PO(L=Cr,In,Yb)固体溶液の結晶化学(Crystal chemistry of the Na1+xZr2−x(PO(L=Cr,In,Yb) solid solutions)」、Materials Research Bulletin、第16巻、285−290頁(1981);V.von Alpen et al「NASICON系(Na1+xSiZr3−x12)における電気化学および構造パラメーターの組成依存性(Compositional dependence of the electrochemical and structural parameters in the NASICON system (Na1+xSiZr3−x12))」、Solid State Ionics、第3/4巻、215−218頁(1981);S.Fujitsu et al「焼結イオン伝導性材料Na1+xZr2−x(POにおける伝導性パス(Conduction paths in sintered ionic conductive material Na1+xZr2−x(PO)」、Materials Research Bulletin、第16巻、1299−1309頁(1981);Y.Saito et al「NASICON系Na1.50.5Zr1.5(PO(M:Al3+,Ga3+,Cr3+,Sc3+,Fe3+,In3+,Yb3+,Y3+)イオン伝導体のイオン伝導性(Ionic conductivity of NASICON−type conductors Na1.50.5Zr1.5(PO(M:Al3+,Ga3+,Cr3+,Sc3+,Fe3+,In3+,Yb3+,Y3+))」、Solid State Ionics、第58巻、327−331頁(1992);J.Alamo「NZP骨格を有する固体の化学および性質(Chemistry and properties of solid with the [NZP] skelton)」、Solid State Ionics、第63−65巻、547−561頁(1993);K.Shimazu「NASICON系における電気伝導性およびTi4+イオン置換範囲(Electrical conductivity and Ti4+ ion substitution range in NASICON system)」、Solid State Ionics、第79巻、106−110頁(1995);Y.Miyajima「NASICON型Na1+xZr2−x12(M:Yb,Er,Dy)のイオン伝導性(Ionic conductivity of NASICON−type Na1+xZr2−x12(M:Yb,Er,Dy) 」、Solid State Ionics、第84巻、61−64頁(1996)等が例示でき、これらのすべては参照により本発明に包含される。
本願で開示されるアルカリイオン伝導性固体電解質材料は、アルカリイオン超伝導性(MSICON、Mはアルカリ金属)材料の処方を含むが、単純化するためにNaSICON材料から成る特定のセラミック膜を含む。上記材料の1例としてのNaSICON材料について注目して説明するが、これに本発明を限定するわけではない。例えば、高伝導性および高選択性を有するここで開示される材料は、アルカリアルコキシド製造のためのナトリウム(Na)、リチウム(Li)、カリウム(K)等の種々のアルカリイオンを透過または伝導できるアルカリイオン超伝導性材料を含む。
本発明の製造方法および装置において使用するために、アルカリイオン伝導性固体電解質材料は、当業者には理解できるような種々の形態で使用され、製造される。ある特定の実施形態では、アルカリイオン伝導性固体電解質の形状は、一体化型平板形状、一体化型平板における支持形状、一体化型チューブ形状、一体化型チューブにおける支持形状、一体化型ハニカム形状および一体化型ハニカムにおける支持形状の少なくとも1つである。
他の実施態様において、固体電解質16は、当業者に公知の支持膜である。支持構造または支持膜は、多孔質支持体上にイオン伝導性セラミック固体電解質の密な層が設けられている。支持膜の種々の形状が知られており、支持構造に付随するアルカリイオン伝導性膜のための支持膜を提供するために好適に使用される。その構造としては、穴が形成されている層、穿孔された層、メッシュを含む発泡層(伸長層)またはこれらの組合せである。ある実施態様において、多孔質支持体の空隙は、実質的に連続開放型空隙であって、アルカリイオン伝導性固体電解質の両側において液体溶液は、アルカリイオン伝導性セラミック固体の緻密層の大きな表面積で密に接触し、場合によっては連続開放型空隙率が約30体積%〜約90体積%となる。本発明のある実施態様において、支持構造体のための多孔質支持体は、アルカリイオン伝導性セラミック固体の緻密層の片側にのみ存在する。本発明のある実施態様において、支持構造体のための多孔質支持体は、アルカリイオン伝導性セラミック固体の緻密層の両側に存在する。
多孔質支持体または支持膜のための種々の材料が本分野で知られており、アルカリイオン伝導性固体電解質のための好適な多孔質支持体を提供する。その例としては、電極材料、NaSICON型材料、β−アルミナ、βII−アルミナ、他のイオン伝導性セラミック及び固体電解質、ならびに、プラスチックやセラミック材料などの非伝導性材料、金属、金属アロイ等が挙げられる。一体化構造中のアルカリイオン伝導性固体電解質材料の緻密層の厚さは、通常約0.3mm〜約5mmで、好ましくは約0.5mm〜約1.5mmである。支持構造体中のアルカリイオン伝導性セラミック固体電解質材料の緻密層の厚さは、約25μm〜約2mm、好ましくは約0.5mm〜約1.5mmである。約25μm〜約0.5mmの厚さの層は容易に形成できることは当業者には理解できるであろう。
ある実施態様において、多孔質支持体は、アルカリイオン伝導性固体電解質と類似の熱膨張を有し、良好に結合し、良好な機械的強度を有する。支持構造体としてアルカリイオン伝導性固体電解質16を構築するために使用される層の数や形状は、本発明の範囲内で種々変更できることは当業者に理解できるであろう。
ある実施態様において、アルカリイオン伝導性固体電解質は、アルカリイオン伝導性セラミック固体電解質と、使用時の際にイオン伝導性および電気伝導性に乏しい非伝導性材料との複合体であってもよい。種々の絶縁性非伝導材料が公知であり、当業者には理解できる。ある特定の実施態様において、非伝導性材料は、媒体中に露出させても安定なセラミック材料、ポリマー及び/又はプラスチックの少なくとも1つである。
本発明において、アルカリイオン伝導性固体電解質として、積層アルカリイオン伝導性セラミック−ポリマー複合体膜を用いることは特に好ましい。積層アルカリイオン伝導性セラミック−ポリマー複合体膜は、通常、イオン選択性ポリマーがアルカリイオン伝導性セラミック固体電解質材の上に積層されている。ある特定の実施態様において、積層アルカリイオン伝導性セラミック−ポリマー複合体膜のアルカリイオン伝導性セラミック固体電解質は、アルカリイオン超イオン伝導型材料またはβアルミナの少なくとも1つを有する。イオン選択性ポリマー材料はナトリウムイオンの選択性に乏しいという欠点があるが、耐薬品性に優れるという利点も有する。それ故、耐薬品性のイオン選択性ポリマー層とアルカリイオン伝導性セラミック材料とを有する積層アルカリイオン伝導性セラミック−ポリマー複合体膜の使用は、本発明において好ましい。ある特定の実施態様において、積層アルカリイオン伝導性セラミック−ポリマー複合体構造に使用されるイオン選択性ポリマー材料の種類としては、ペルフルオロスルホン酸ポリマーポリ電解質、カルボン酸ポリマーポリ電解質、Nafion(登録商標)材料(E.I du Pont de Nemours社製(Wilmington、ドイツ)、ポリ塩化ビニル(PVC)、マトリックス系ポリマー、共重合体およびブロック共重合体の少なくとも1つである。
ある特定の実施態様において、積層アルカリイオン伝導性セラミック−ポリマー複合体のためのポリマーは、高耐薬品性、高イオン伝導性、アルカリイオン伝導性セラミック材料との良好な接着性および/または不純物汚染に対する不応性の少なくとも1つの性質を有することは当業者には理解できるであろう。
ある特定の実施態様において、アルカリイオン伝導性固体電解質は2以上の異なるアルカリイオン伝導性固体電解質材料の層が結合したものであってもよい。このような共結合したアルカリイオン伝導性固体電解質層は、例えば、アルカリイオン超伝導性材料が、βアルミナ等(これには限定されないが)の他のアルカリイオン伝導性固体電解質に結合している形態を含む。このような共結合した層は、以下に限定されるわけではないが、熱スプレー法、プラズマスプレー法、共焼成およびそれに引続く焼結法などでそれぞれの層を結合させる。また、当業者に公知の他の適切な方法も本発明に含まれる。
本発明で開示されるアルカリイオン伝導性セラミック固体電解質は、特にアルカリ金属塩溶液の電解質において使用することが好適であり、これは、低温におけるアルカリ金属カチオンに対して、高イオン伝導性、アルカリ金属カチオンの高選択性、良好な流量効率および水や腐食媒体に対し静的条件においても電気化学的条件においても安定性を有するからである。一方、βアルミナは300℃を超える温度においてイオン伝導性が高いセラミック材料であるが、100℃未満ではイオン伝導性が低く、100℃未満では実用的に劣る。
NaSICON構造におけるナトリウムイオン伝導性は、通常温度の関数として増加するという温度のアルヘニウスの関係を有する。NaSICON材料から成るセラミック膜のナトリウムイオン伝導性は、室温から85℃の間で約1×10−4S/cm〜約1×10−1S/cmの範囲である。
NaSICON材料から成るアルカリイオン伝導性セラミック膜、特に本明細書で記載のされているものは、低いか無視し得る電気伝導性を有し、電圧を印加したり電流を除去した際に、電気反応を実質的に除去し得る。本発明のあるNaSICON類似品は、極めて移動可能なカチオンを有し、このカチオンとしては、以下に限定されることはないが、リチウムイオン、ナトリウムイオン及びカリウムイオンであり、高イオン伝導性、低電気伝導性および高耐腐食性を付与する。
アルカリイオン伝導性固体電解質16は、平板形状、チューブ形状、支持されている形状を有する。アルカリイオン伝導性固体電解質16は、耐薬品性を有するHDPEプラスチックから成る2つのポケットに挟まれ、EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー)ラバーガスケット又はOリング等の適当なガスケット又はOリングを使用して圧力負荷により密閉されている。
本発明において「水に対して著しく不透過である」という意味は、少量の水はアルカリイオン伝導性固体電解質16を透過してもよいが、その量は、ナトリウムメトキシド溶液の製造の実用性を減じるものでは無い量である。本発明において「水に対して本質的に不透過である」という意味は、アルカリイオン伝導性固体電解質16が水を全く通さないか、または通したとしても通常の分析機器によって検知できない限られた量であることである。本明細書の他の箇所において、「著しく」と「本質的に」との語が使用されるが、同様の強調語である。
陰極液室20と中央の緩衝室24との間に配置されるセパレーター14はアルカリイオンを透過する。セパレーター14は、緩衝室内の緩衝溶液から陽極液を物理的に分離する。セパレーター14は多孔性セラミック又はポリマーセパレーター材料から成る。セパレーター14は、陽極液室と緩衝室とを分離する固体電解質と類似または同一のアルカリイオン伝導性固体電解質であってもよい。セパレーター14はポリマー製アルカリカチオン伝導性膜であってもよい。
本発明のある実施態様において、実質的に少なくとも中央の緩衝室内の緩衝室溶液および陰極液室内の陰極液の両方の溶媒成分に対して実質的に不透過であるポリマー製アルカリカチオン伝導性膜を使用することが好ましい。ポリマー製カチオン伝導性膜は、実質的に露出する媒体中で安定である。ポリマー製カチオン伝導性膜としては種々のものが知られており、本発明において構成されるポリマー製カチオン伝導性膜として適当であることは当業者に理解できるであろう。ある特定の実施態様において、ポリマー製カチオン伝導性膜としては、NEOSEPTA(登録商標)(カチオン交換膜、ASTOM社製(日本、トクヤマと旭工業との合弁会社))があり、その種類として、NEOSEPTA(登録商標) CM−1、NEOSEPTA(登録商標) CM−2、NEOSEPTA(登録商標) CMX、NEOSEPTA(登録商標) CMS、NEOSEPTA(登録商標) CMB及びNEOSEPTA(登録商標) CM−1;Ionac(登録商標) MC−3470(カチオン膜、Sybron Chemical Inc社製、ニュージャージー州);ULTREX(商標) CMI−7000(カチオン膜、Socada LLC社製、ニュージャージー州);DuPont(商標)NAFION(登録商標) N112、NAFION(登録商標) N115、NAFION(登録商標) N117、NAFION(登録商標) N1110、NAFION(登録商標) NE1035、NAFION(登録商標) NE1135、NAFION(登録商標) PFSA NRE−211及びNAFION(登録商標) PFSA NRE−212;PC−SK(カチオン膜、PCA GmbH社製、ドイツ)等が挙げられる。
ポリマー製カチオン伝導性膜は、本発明の製造方法や装置において好ましい形態で使用され又は作られてもよく、当業者には理解できるであろう。ある特定の実施態様において、ポリマー製カチオン伝導性膜の形状としては、一体化型平板形状、一体化型平板における支持形状、チューブにおける支持形状、ハニカムにおける支持形状などの少なくとも1つである。支持形状は、多孔性支持体上に緻密なポリマー製カチオン伝導性材料の層が支持される構造から成る。多孔性支持体の形状としては種々の形状が知られており、支持構造体を有するポリマー製カチオン伝導性膜のための多孔性支持体を付与する適当な形態としては、連続的な空隙を有して密度を最大限下げるように焼結したセラミック層、穴を形成した層、穿孔層、メッシュを含む発泡(伸長)層またはそれらの組合せである。ある実施態様において、多孔性支持体の空隙は、実質的に連続開放型空隙であって、ポリマー製カチオン伝導性膜の両側において液体溶液は、ポリマー製カチオン伝導性膜の緻密層の大きな表面積で密に接触し、場合によっては連続開放型空隙率が約30体積%〜約90体積%となる。本発明のある実施態様において、支持構造体のための多孔質支持体は、ポリマー製カチオン伝導性膜の緻密層の片側にのみ存在する。本発明のある実施態様において、支持構造体のための多孔質支持体は、ポリマー製カチオン伝導性膜の緻密層の両側に存在する。支持構造体としてポリマー製カチオン伝導性膜を構築するために使用される層の数や形状は、本発明の範囲内で種々変更できることは当業者に理解できるであろう。
本発明の電解槽の実施態様において、陰極液は、1つ以上のアルコールの中に1つ以上のアルカリアルコキシド(アルカリアルコラートとも言う)を含む溶液から成り、陽極液は、1つ以上の無機および/または有機アルカリ塩水溶液から成り、中央の緩衝室は、1つ以上のアルコールの中にアルカリ塩および1つ以上のアルカリアルコキシドを含む溶液から成る。中央の緩衝室のアルカリ塩は1つ以上のアルコールに溶解することが好ましい。陽極液中のアルカリ塩は、中央の緩衝室のアルカリ塩と同一であっても異なっていてもよい。アルカリ塩は、一般式MXで示され、MはNa、K、Li又はそれらの混合物、Xはアニオンであり、以下に限定されないが、F、Cl、Br、I、OH、NO 、NO 、SO 2−、CLO 、ClO 、H 、H 、HCO 、CO 2−、HCOO、PO 3−、C 3−及びこれらの混合物が挙げられる。
ある実施態様において、電解槽10の運転は、連続運転(連続運転モード)であってもバッチ式運転(バッチモード)であってもよい。例えば、連続運転モードにおいて、第1溶液または陰極液は、電解槽10の陰極液室20に導入される。第1溶液または陽極液は陽極液室22に導入される。第3溶液または緩衝室溶液は中央の緩衝室24に導入される。陽極液室22は、最初、アルカリ金属塩溶液から成る陽極液で満たされている。緩衝室24は、最初、アルカリアルコキシドのアルコール溶液にアルカリ金属塩を含む溶液から成る緩衝室溶液で満たされる。陰極液室20は、最初、アルカリアルコキシドのアルコール溶液から成る陰極液で満たされる。陰極液は、好ましくは約2重量%から約28重要%のアルカリアルコキシド溶液から成る。
電圧は、電解槽のアノード26とカソード28とに負荷し、作動中、注入口32、36及び40を通じて電解槽に追加溶液が導入され、排出口34、38及び42或いはベント手段44及び46を通じて、電解槽の作動を停止すること無く電解槽から生成物、副生物および/または希釈された溶液が排出され、その間、陰極液室28内のアルカリアルコキシドのアルコール溶液中の組成を約2重量%〜約28重量%に維持する。
電解槽10の連続運転モードの他の実施態様において、陽極液室22は、初期において、約3重量%〜約28重量%のアルカリアルコキシドの組成のアルカリアルコキシド−アルコール溶液から成る陽極液で満たされている。中央の緩衝室24は、初期において、アルカリアルコキシド−アルコール溶液中にアルカリ金属塩を有する緩衝溶液で満たされている。電解槽のアノード26とカソード28との間に電圧を負荷し、そして作動を開始し、追加の溶液が開口部32、36及び40を介して電解セル中に供給され、生成物、副生物および/または希釈された溶液は排出口34、38及び42を介して及び/又はベント手段44及び46を介して除去され、これらは作動を停止することなく、陰極液室20中のアルカリアルコキシド−アルコール溶液中のアルカリアルコキシドの濃度を約3重量%〜約28重量%の範囲に維持しながら行われる。
電解槽10の連続運転モードの他の実施態様において、陽極液室22は、初期において、アルカリ金属塩から成る陽極液で満たされている。陰極液室20は、初期において、アルカリアルコキシドの濃度が約5重量%〜約13重量%の組成のアルカリアルコキシド−アルコール溶液から成る陰極液で満たされている。中央の緩衝室24は、初期において、アルカリアルコキシド−アルコール溶液中にアルカリ金属塩を有する緩衝溶液で満たされている。電解槽のアノード26とカソード28との間に電圧を負荷し、そして作動を開始し、追加の溶液が開口部32、36及び40を介して電解セル中に供給され、生成物、副生物および/または希釈された溶液は排出口34、38及び42を介して及び/又はベント手段44及び46を介して除去され、これらは作動を停止することなく、陰極液室20中のアルカリアルコキシド−アルコール溶液中のアルカリアルコキシドの濃度を約5重量%〜約13重量%の範囲に維持しながら行われる。
連続運転モードは、第1溶液または陰極液、第1溶液または陽極液、あるいは、第3溶液または緩衝溶液を連続的または間欠的に導入または供給する。すなわち、1つ以上の室が空とならないように、溶液の需要に応じて供給溶液の流入を開始または停止する、及び/又は、電解槽中の溶液濃度を所望の濃度に維持する。同様に、連続運転において、陽極液室および陰極液室から連続的または間欠的に溶液の除去も行う。電解槽からの溶液の供給および/または除去は適当な手段によりなされる。そのような手段としては、1人以上のオペレーターによる手動操作、コンピューター又はアナログコントロールによるセンサー、電気バルブ、実験室ロボット等を使用した自動操作などが挙げられる。自動操作において、バルブや栓は、タイマー、センサーの出力または他の手段を基にしたコンピューター又は電子制御器からの受取る信号に従って開閉が行われてもよい。自動操作については本分野でよく知られている。手動操作および自動操作をいくつか組合せてもよい。また、定常状態を維持するための単位時間当たりの供給または除去されるそれぞれの溶液の量は、定常状態の流量条件を達成するような溶液のシステム内またはシステム外への流れを与えられた電解槽に対して実験的に決定する。
ある実施態様において、第1溶液を陰極液室に供給する工程は、陰極液室から受容した溶液の少なくとも一部分を陰極液室に戻すリサイクル工程を含む。更に、第2溶液を陽極液室に供給する工程は、陽極液室から受容した溶液の少なくとも一部分を陽極液室に戻すリサイクル工程を含む。同様に、第3溶液を緩衝室に供給する工程は、緩衝室から受容した溶液の少なくとも一部分を緩衝室に戻すリサイクル工程を含む。これらの方法において、それぞれの室における溶液濃度やpHを制御または管理してもよい。例えば、ある実施態様において、陽極液室の溶液のpHは、約pH4より大きい。他の実施態様において緩衝室の溶液のpHは、約pH4より大きい。アルカリアルコキシドの製造において各室のpHは種々のpH値に維持および/または制御できる。
他の実施態様において、電解セル10はバッチ式運転(バッチモード)であってもよい。電解セル10のバッチ式運転のある実施態様において、陽極液室22は、初期において、アルカリ金属塩から成る陽極液で満たされている。陰極液室20は、初期において、アルカリアルコキシドの濃度が約2重量%〜約20重量%の組成のアルカリアルコキシド−アルコール溶液から成る陰極液で満たされている。中央の緩衝室24は、初期において、アルカリアルコキシド−アルコール溶液中にアルカリ金属塩を有する緩衝溶液で満たされている。電解槽のアノード26とカソード28との間に電圧を負荷し、そして作動を開始し、副生物はベント手段44及び46を介して除去され、陰極液室20中にアルコール中のアルカリアルコキシドの濃度が所望の濃度になるまでアルカリアルコキシドを製造し、その間、陰極液室20中のアルコール中のアルカリアルコキシドの濃度が約2重量%〜約28重量%に維持するようにする。電解セル10は空の状態となり、アルコール中の生成物アルカリアルコキシドを回収または受容し、電解槽はプロセスを再開始するために再充填される。同様に、バッチ式運転において、初期の溶液濃度は種々変更できる。
連続式運転およびバッチ式運転の両方において、溶液の動的な流れがあることに注目すべきである。連続式運転のある実施態様において、陽極液作成溶液は、陽極液室22中のアルカリイオン濃度を所定濃度に維持するように陽極室開口部32を介して供給される。バッチ式運転のある実施態様において、アルカリイオン輸送によってアルカリイオン伝導性固体電解質16を介して緩衝室24にアルカリイオンの所定量が陽極液室22から除去される。緩室室は、アルカリイオン濃度実質的に一定の濃度に維持するために設けられ、アルカリイオンは陽極液室22から緩衝室24に流入し、実質的に同量のアルカリイオンがセパレーター14を介して陰極液室20に輸送される。陰極液室20中のアルコール中のアルカリアルコキシドの濃度が約2重量%〜約28重量%に維持するようにしてアルコール−アルカリアルコキシド溶液組成を維持しながら、陽極液室22中のアルカリイオン濃度が所定の濃度まで減少した際、または、陰極液室20内のアルカリアルコキシド濃度が所定の濃度に到達した際に、バッチ式運転を停止する。
以下に示す実施例は、本発明の範囲内の種々の実施態様を示したものである。これらの実施例は単に例示であり、本発明に従って実施できる多くの実施態様を除外するものではない。
実施例1:
図1に示す3室電解槽50℃でバッチ式作動させた。固体電解質膜16はナトリウムイオン伝導性固体セラミック電解質であり、セパレーター14は多孔質ポリマーセパレーターであった。陽極液室22の陽極液は水酸化ナトリウム水溶液であった。陰極液室20の陰極液はナトリウムメトキシドのメタノール溶液であった。緩衝室24の緩衝液はヨウ化ナトリウム及びナトリウムメトキシドのメタノール溶液であった。陽極液、陰極液室および緩衝室に供給する溶液は連続的に循環させた(リサイクル)。試験中、電解槽は電気モードにおいて作動させた。電場の影響下で、電圧および電流はアノードとカソードの電極間に印加した。電圧および電流の測定およびその結果のグラフを図2に示す。電極反応により、水酸化ナトリウム水性陽極液(陽極液室)からイオン伝導性固体電解質を介して中央の緩衝室にNaイオンが輸送され、Naイオンは緩衝室溶液(NaI+ナトリウムメトキシドのメタノール溶液)で変換された。電極反応をまとめると以下のようになる。
アノード:2NaOH→2Na+1/2O+HO+2e (1)
カソード:2CHOH+2e+2Na→2NaOCH+H (2)
総反応:2NaOH+2CHOH→2NaOCH+H+1/2O+HO (3)
Naイオンはポリマーセパレーターを通過し、陰極液室(第3室)に流入し、反応してナトリウムメトキシドのメタノール溶液を形成する(アルカリ金属アルコラート)。
本発明における緩衝室は陽極液室から陰極液室への水の流入を防止するのに役立つ。これは、陰極液室で生成するアルカリアルコラートのアルコール溶液の水による不純物汚染を避けるのに好ましい。緩衝室は、陽極液室から緩衝室に流入する水を捕捉するような緩衝領域を付与する。この方法において、陽極液室内において低コストの水性アルカリ塩を使用することを緩衝室により可能とする。
緩衝室の他の目的としては高アルカリイオン伝導性を付与することである。緩衝室内で使用するアルカリ塩はアルコールに対する溶解度が高いことが好ましい。緩衝室により好適なアルカリ塩を広く選択できることが可能である。
上述の記載を含む本発明の方法は、クリーンな製造方法であり、基本的に、本製造方法で製造される全ての材料は有効利用でき、リサイクル可能であり、及び/又は環境に害を及ぼさない。例えば、陽極液室22から排出口34を介して排出される希苛性溶液は濃縮して再利用でき、本製造プロセス内に再供給できるという工程を含む。陽極液室および陰極液室でそれぞれ発生する酸素および水素ガスは、使用のために回収し、輸送し及び/又は圧縮される。そして、このガスは、更に冷却器またはスクラバーを通過させ、不純物を除去する。生成した水素ガスは燃料としてまたは燃料電池などのエネルギー源として使用できる。ある実施態様において、電解槽から生成した水素ガスは、直接または間接的に電解槽および/または構成部材に電力を供給する。また、ガス状排出物は、スクラバー、火災抑制器または他の安全予防装置を使用または非使用で大気中に排出されてもよい。
水酸化ナトリウムを原料溶液として使用した製造方法は、他の金属ナトリウムを直接メタノールに反応させてナトリウムメトキシドを製造する方法と比較して、コストパフォーマンスに優れる。自然発火したり大気中の水分と激しく反応することを防ぐ特殊な貯蔵、操作および輸送手段が必要である金属ナトリウムと比較して、水酸化ナトリウムは、取扱いが容易であり安全である。水酸化ナトリウムは金属ナトリウムに対し、ナトリウム等モル量で比較して通常安価である。
ある実施態様において、製造されたアルカリアルコキシドは高い純度を有し、純度は原料として使用するアルコールの純度によって基本的に決定される。アルキルアルコキシド溶液は実質的に水銀および/または他の重金属を含まない。ここで、「実質的に水銀を含まない」とは、本質的に水銀の検出限界以下である(「本質的に含まない」)、および検出される少量の水銀は含むがバイオディーゼルの用途を制限するような量ではないという広い意味である。ある実施態様において、溶液中の水銀の量は、本分野で使用される検出方法で検出できない量である。ある実施態様において、ナトリウムアルコキシド溶液は無色または実質的に無色である
本発明の特定の実施形態に関して記載および例示したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能であり、本発明の権利範囲は、添付請求の範囲によって限定されるものである。

Claims (36)

  1. (a)アノードを有する陽極液室(第1室)と緩衝室(第2室)との間に配置されるアルカリイオンを選択的に透過できるように構成されたアルカリイオン伝導性固体電解質と、緩衝室(第2室)とカソードを有する陰極液室(第3室)との間に配置されるアルカリイオンを透過できるように構成された多孔質セパレーターとから成る電解槽を提供する工程と、(b)アルカリアルコラート及びアルコールから成る第1溶液を電解槽の陰極液室に導入し、多孔質セパレーターとカソードとを連通させる工程と、(c)少なくとも1つのアルカリ塩から成る溶液(第2溶液)を電解槽の陽極液室に導入し、第2溶液によってアルカリイオン伝導性固体電解質とアノードとを連通させる工程と、(d)アルカリアルコラート溶液(第3溶液)、アルコール、及びアルカリ塩を緩衝室に供給する工程と、(e)電解槽に電位差を印加し、アルカリイオン伝導性固体電解質を経てアルカリイオンを緩衝室(第2室)に透過させ、多孔質セパレーターを介して緩衝室からのアルカリイオンを陰極液室に拡散させ、緩衝室内のアルカリイオン濃度を実質的に一定に保ちながら陰極液室中にアルカリアルコラートを形成させる工程と、(f)電解槽の陰極液室内のアルカリアルコラートの濃度を、陰極液室内の内容物を基準として約2重量%〜約28重量%に維持する工程とから成るアルカリアルコラートの製造方法。
  2. 多孔質セパレーターが多孔質セラミック又はポリマーセパレーター材である請求項1に記載の製造方法。
  3. 多孔質セパレーターがアルカリイオン伝導性固体電解質である請求項1に記載の製造方法。
  4. アルカリイオン伝導性固体電解質が特定のアルカリイオン伝導体である請求項1に記載の製造方法。
  5. アルコールが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、tert−アミルアルコール及びこれらの組合せから成る群の1種である請求項1に記載の製造方法。
  6. アルカリアルコラートが、ナトリウム、リチウム及びカリウムのアルカリメトキシド、アルカリエトキシド、アルカリn−プロポキシド、アルカリイソ−プロポキシド、アルカリn−ブトキシド及びアルカリtert−アモキシドから成る群の1種である請求項1に記載の製造方法。
  7. 第1溶液および第3溶液がナトリウム、リチウム及びカリウムのアルカリメトキシド、アルカリエトキシド、アルカリn−プロポキシド、アルカリイソ−プロポキシド、アルカリn−ブトキシド及びアルカリtert−アモキシドから成る群の1種のアルカリアルコラートを含む請求項1に記載の製造方法。
  8. 第1溶液および第3溶液が、アルコール中にNa、K、Li及びこれらの混合物から選択されるアルカリ金属から成るアルカリアルコラートを含む請求項1に記載の製造方法。
  9. 第3溶液がMXで表されるアルカリ塩を含み、MはNa、K、Li及びこれらの混合物から選択され、XはF、Cl、Br、I、OH,NO 、NO 、SO 2−、ClO 、ClO 、H 、HCO 、CO 2−、HCOO、PO 3−、C 3−及びこれらの混合物を含むアニオンである請求項1に記載の製造方法。
  10. 第2溶液がMXで表されるアルカリ塩を含み、MはNa、K、Li及びこれらの混合物から選択され、XはF、Cl、Br、I、OH,NO 、NO 、SO 2−、ClO 、ClO 、H 、HCO 、CO 2−、HCOO、PO 3−、C 3−及びこれらの混合物を含むアニオンである請求項1に記載の製造方法。
  11. 第2溶液を陰極液室に導入する工程が連続操作である請求項1に記載の製造方法。
  12. 第1溶液を陽極液室に導入する工程が連続操作である請求項1に記載の製造方法。
  13. 第3溶液を緩衝室に導入する工程が連続操作である請求項1に記載の製造方法。
  14. 第1溶液を陰極液室に導入する工程が、陰極液室から受け入れられた溶液の少なくとも1部分を陰極液室に戻すリサイクル工程を有する請求項1に記載の製造方法。
  15. 第2溶液を陽極液室に導入する工程が、陽極液室から受け入れられた溶液の少なくとも1部分を陽極液室に戻すリサイクル工程を有する請求項1に記載の製造方法。
  16. 第3溶液を緩衝室に導入する工程が、緩衝室から受け入れられた溶液の少なくとも1部分を緩衝室に戻すリサイクル工程を有する請求項1に記載の製造方法。
  17. 電解槽の陰極液室中のアルカリアルコラートの濃度を陰極液室内の内容物を基準として約2重量%〜約20重量%に維持する請求項1に記載の製造方法。
  18. 電解槽の陰極液室中のアルカリアルコラートの濃度を陰極液室内の内容物を基準として約5重量%〜約13重量%に維持する請求項1に記載の製造方法。
  19. 電解槽を約25℃〜50℃で作動させる請求項1に記載の製造方法。
  20. 電解槽を約40℃〜70℃で作動させる請求項1に記載の製造方法。
  21. 緩衝室と陰極液室との間のセパレーターが多孔質ポリエチレンセパレーターである請求項1に記載の製造方法。
  22. 緩衝室と陰極液室との間のセパレーターが多孔質のポリプロピレン、有機またはセラミック酸化物材料から成る請求項1に記載の製造方法。
  23. 緩衝室と陰極液室との間のセパレーターがアルカリイオン伝導性固体電解質から成る請求項1に記載の製造方法。
  24. 陽極液室から緩衝室を分離するアルカリイオン伝導性固体電解質が、有機またはポリマーイオン交換膜である請求項1に記載の製造方法。
  25. 陽極液室から緩衝室を分離するアルカリイオン伝導性固体電解質が、固体アルカリ金属イオン超伝導材料であり、当該アルカリ金属がNa、K又はLiである請求項1に記載の製造方法。
  26. 陽極液室から緩衝室を分離するアルカリイオン伝導性固体電解質が、式:M1+xZrSi3−x12、0≦x≦3、M=Na、K又はLiで示される材料から成る請求項1に記載の製造方法。
  27. アルカリイオン伝導性固体電解質が、式:Na1+xZrSi3−x12、0≦x≦3で示される材料から成る請求項3に記載の製造方法。
  28. アルカリイオン伝導性固体電解質が、式:MRESi12、M=Na、K又はLi、RE=Y、Nd、Dy、Sm又はそれらの混合物で示される材料から成る請求項3に記載の製造方法。
  29. アルカリイオン伝導性固体電解質が、式:(MRESi121−δ(RE・2SiOδ、M=Na、K又はLi、RE=Nd、Dy、Sm又はそれらの混合物、δは化学量論的からの偏差の尺度で示される化学量論的にアルカリ不足材料から成る請求項3に記載の製造方法。
  30. アルカリイオン伝導性固体電解質がβ−アルミナから成る請求項3に記載の製造方法。
  31. 陽極液室の溶液のpHが約4より大きい請求項1に記載の製造方法。
  32. 緩衝室の溶液のpHが約4より大きい請求項1に記載の製造方法。
  33. 約20mA/cm〜約180mA/cmの電流密度を負荷してアルカリイオン伝導性固体電解質を作動させる請求項1に記載の製造方法。
  34. 約100mA/cmの電流密度を負荷してアルカリイオン伝導性固体電解質を作動させる請求項1に記載の製造方法。
  35. アルカリイオン伝導性固体電解質が、一体化型平板、一体化型チューブ、一体化型ハニカム又は前記の構造体で支持されている請求項3に記載の製造方法。
  36. アルカリイオン伝導性固体電解質が、ナトリウムイオン選択性ポリマーがアルカリイオン伝導性セラミック固体電解質材料上に積層されて成るアルカリイオン伝導性セラミック−ポリマー複合膜から成る請求項3に記載の製造方法。
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