JP2010510789A - 分析や診断目的のための使い捨て可能な実験用具 - Google Patents

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    • C12Q1/686Polymerase chain reaction [PCR]

Abstract

本発明は、使い捨て可能な実験用具、特に、分析および診断目的のためにポリメラーゼ連鎖反応を実施するための準備された反応容器に関する。本発明は、更に、反応容器において、安定な保存と、オリゴヌクレオチドと参照核酸との最小量の乾燥とのための方法に関する。そのオリゴヌクレオチドとその核酸は、1〜5mMのトレハロースの存在において、別の更なる成分無しに、反応容器の壁に乾燥される。

Description

本発明は、使い捨て可能な実験用具(disposable laboratory article)に関し、特に、分析や診断目的のためにポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction)を実施するための反応容器に関する。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、イン・ビトロ(in vitro)において、核酸(nucleic acid)分子の指数関数的な増幅を可能にする。PCRは、遺伝子指紋(genetic fingerprint)の決定、遺伝子のクローン作成、実父であることの決定、および、多くの他の用途のために、遺伝性で伝染性の疾病についての診断で用いられている。ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、大豆、魚、小麦、穀物、動物種、そして、任意に遺伝子組み換えが行われている有機体(GMO)、構成物質の起源の形成にて型や割合の量の決定のために、および、サルモネラ菌、リステリア菌などのような、病原になる細菌の存在の決定のためのコースの決定のために、食品化学(food chemistry )において使用されている。多くの用途にも関わらず、PCRの基本的な手順は、おおむね、いつも同様である。その分析は、本質的には、サンプル品と、増幅されたDNAまたはRNAのタイプ、または、開始オリゴヌクレオチド(starting oligonucleotide)(プライマー)、増幅されたDNA配列(DNA sequence)の先頭または末端へ補われる配列とにおいて相違する。プライマーは、アニーリングによって、そのサンプル中で、相補的なヌクレオチド鎖(nucleotide strand)に結合し、もし存在するときは、その時、その合成的に生成された新規な二重鎖(double−strand)は、さらにDNA鎖(DNA−strand)の合成をするための開始点を更に含む。その反応の感度と特異性は、プライマーの長さと配列、および、DNAポリメラーゼまたは逆転写酵素(reverse transcriptase)による、その酵素のDNA合成の顕著な忠実性(fidelity)によって与えられる。一般に、プライマーの最適な長さは、55から70℃の融点を持つ、15から40のヌクレオチドの間にある。特定のプライマーは別として、PCRのための反応混合物は、いつも、同じデオキシヌクレオシド三リン酸(deoxynucleoside triphosphate)(dNTP)、水性の緩衝液(buffer solution)、DNAポリメラーゼ、または、逆転写酵素、そして、さらに、分析されたサンプルのDNAまたはRNAを含む。PCRの後、その合成されたDNA生成物は、通常、その長さが分析され、そして、該当する場合には、酵素の制限によって照合される。特別なケースでは、そのDNAの配列決定が行われる。
分析や診断目的のために、PCRロボットが利用されるが、これらは、一定に数多くのサンプルについてのみ、経済的に操作され得る。食物の分析においては、特に、個別なコントロールまたはバッチ(batch)における分析の要求がある(たとえば、疑わしい汚染物の場合)。各調査のために、異なるプライマーとサンプルの試作が必要であることから、個別またはバッチの分析は、自動化が困難である。
DE 198 40 531(WO00/12756;CA 2 342 581)は、所定量のプライマー、および、必要ならば、既知の量の参照核酸(reference nucleic acid)でコートされた内壁を有する反応容器を開示しており、その内壁は、別に化学的または生化学的に変更されていない。実際には、その内壁のコーティングは、プラスチックの反応容器中で水性の核酸溶液の「マイルドな凍結乾燥(mild lyophilisation)」によって実施されており、核酸が内壁の上へ吸着される。吸着は、必ずしも可逆ではないので、多量な不特定なキャリア核酸(carrier nucleic acid)を特定の核酸へ混合することが、更に推奨される。バイオ・テクニックス(BioTechniques)18(6):981−984,Day INM(1995)では、乾燥されたマトリックスDNA(matrix−DNA)(reference DNA)と、PCR・スターター・オリゴヌクレオチドを、遺伝分析に関連するマイクロ滴定プレート(micro−titre plate)で保管することが開示されている。遺伝分析においては、サンプル内のDNAの量は、既知であるか、または、そのマトリックスDNAの量は、その反応容器内で、関連していない。その開示された方法は、定量分析またはDNAの未知な量の決定に対して、適していない。しかしながら、食物の分析や診断の多くの分野では、そのサンプル内での特定の核酸(DNAまたはRNA)の濃度は、正確に決定されなければならず、そして、そのような定量的な調査のための一の必要条件は、正確な標準希釈シリーズ(standard dilution series)の利用可能性である。反応に対して1から100000分子の非常に低い濃度では、核酸さえも、「不安定(unstable)」になるか、または、その分子が、その反応容器において、反応に利用されない。これは、より多量な不特定なDNAを、その検出された核酸を有する実用的な配列相同性(sequence homology)がない、低濃度な特定の核酸へ加えることで改善される。しかしながら、これは、多くの理由で解決が難しく、多くの定誤差(systematic error)をもたらし、そのために、確定した濃度の原液から始める、全ての必要な希釈ステップ(dilution step)を常に実施することが、一般に推奨される。これは、非常に作業を要し、ピペットで取ることの精度の変化が生じ、信頼性と再現性とを低減する。
国際特許出願(WO 2004/106549)は、核酸の保存のための方法が開示されており、ここでは、核酸の水性溶液が、二糖類(disaccharide)とコラーゲン(collagen)、好ましくは、トレハロース(trehalose)とコラーゲンの存在において、凍結乾燥される。トレハロースは、本質的に、より長く、核酸を形成すると思われ、そして、コラーゲンは、張り付いて、ガラス表面に存在する核酸を保護すると思われる。
国際特許出願(WO 2005/103277)は、DNAポリメラーゼ、デオキシリボヌクレオシド(deoxyribonucleoside)、緩衝成分、DNA電気泳動法(electrophoresis)のための水溶性染料、および、安定剤(stabiliser)、D−グルコース(D−glucose),二糖類(たとえば、イヌリン(innulin),スクロース(sucrose)、トレハロース、および、マルトース(maltose))、および、多糖類(polysaccharide)(たとえば、D−マンニトール(D−mannitol)、デキストラン(dextran)、フィコール(phycoll)、ポリビニルピロリドン(polyvinyl pyrrolidone)などを含む、PCRのための乾燥増幅混合(dry amplification mixture)と、技術的なPCR分析を教示している。そのPCR方法は、マグネシウムイオンを有するバッファ中での乾燥増幅混合の溶解、および、その次のプライマーとその分析されたDNAサンプルとの付加を含む。
EPA21 374 827は、乾燥の安定化の方法と、PCR−酵素と試薬との部分的な乾燥混合物と、さらに、これらの乾燥混合物を含むキットを開示している。これらの混合物は、クーリング・チャンバー(cooling chamber)内で、保管されるときでさえ、短期間の耐久力だけである。
Appl. Environ. Microbiol. (2005) 71 (11) 6702−10において、トムリンソン(Tomlinson JA)らは、実地試験における病原体の検出のための試薬セットを示している。彼らは、特に、室温で耐久性がある、リアルタイムに凍結乾燥されたPCR試薬を含む反応容器について述べており、DNA抽出(DNA−extraction)の成功を示す、トレハロースによりPCR試薬混合物の長期の安定性と、プラントDNA(plant DNA)のための内部のPCRコントロールを有するキットについて述べている。その容器は、10のPCR実験のための十分な試薬を含み、水が、その実験前に付加されなければならない。
J. Clin. Microbiol. (1998) 36 (6) 1799の図2において、クラスター(Klatser PR)は、トレハロースによるPCR試薬混合物の長期の安定性について示している。
IEEE (2006)における「Proceedings of the 1st Distributed Diagnosis and Home Healthcare(D2H2)Conference,Arlington,Virginia,USA,April2−4,2006,the article Dry−reagent storage for disposable lab−on−a−card diagnosis of enteric pathogens」においては、ラマチャドラン(Ramachandran S)らによる、トレハロースを用いたPCR試薬の安定性についても調査が示されている。その試薬は、マイクロ流体カード(microfluidic card)に置かれ、そこでは、保存の間、トレハロースが、プライマー−ダイマー(dimer)の形成を阻害する(同じ文献のp.18の右列)。
その技術の状態は、問題を提示している。特に、その技術の状態の一の不利益は、全ての予防措置にも関わらず、同量のDNAが容器へ導入された場合においてさえ、PCR容器中において存在するPCRの活性DNAの量が変わることである。これは、思うに、PCR試薬−デオキシリボヌクレオチド三リン酸(deoxy(ribo)nucleotide triphosphate)、プライマー・オリゴヌクレオチド、および、マトリクスRNAまたはDNAが、別々に、または、特別な物質または安定剤(非特定なDNA,ゼラチン(gelatine)、コラーゲン、グルコース、イヌリン、マルトース、マンニトール、デキストラン、トレハロース、スクロース、および、他の二糖類、THESIT(登録商標)、ポリエチレングリコール(polyethylene glycol)、ポリビニルピロリドン(polyvinyl pyrrolidone)、TRITON−X 100(登録商標)、TWEEN−20(登録商標)、ウシ血清アルブミン(bovine serum albumin)(BSA)、フィコール、緩衝塩(buffer salt)(たとえば、Tris−HCl,KCl,DTTなど)と一緒に混合されて、容器内において凍結乾燥で乾燥されることに起因する。そのような乾燥されたPCR混合物は、高い吸湿性であり、湿度の上昇で、長期保存の間に活性と能力を失う。この効果は、コラーゲンとゼラチンのような安定化剤の付加によって、更に増幅される。もし、凍結乾燥がコラーゲンやゼラチンのような、ペースト状な物質無しに実施されたときには、そのPCR試薬は、フレーク(flake)を形成し、容器内を移動して、その準備した容器内での定量的な分析が可能で無くなる。
それゆえ、特に、散在するサンプル(sporadic sample)のために適しており、特別なツール(tool)を必要とせず、いかなる実験室でもすぐに日常的に使用でき、定量的かつ分析的な調査のために、化学的技術アシスタントのような適任者による特別な準備がいらない、PCR試薬キットが必要である。本発明の目的は、上記のような問題を解決することにある。
本問題は、請求項1による、準備された反応容器を有するパッケージング・ユニットと、請求項15による独創的な方法によって解決される。本発明の好ましい実施態様は、従属請求項から派生される。
分析、診断、および、技術的な目的のためにPCRを実行するための独創的なパッケージング・ユニットは、適合する試薬、酵素、および、DNAまたはRNAのサンプルの追加後に、PCRにおいて標的配列の増幅を開始する、一連の既知な量のプライマー−オリゴヌクレオチドを有し、保管形態においてラベルされた乾燥反応容器のセットと、所定量の液体を追加後に、参照核酸の一連の濃度を与え、その参照核酸が標的配列が含む、一連の既知な量のプライマー−オリゴヌクレオチドと参照核酸と有し、保管形態においてラベルされた乾燥反応容器のセットとを具備している。本発明によれば、そのラベルされた乾燥反応容器の両セットは、保管形態において、既知の量のプライマー−オリゴヌクレオチドの水性溶液、および/または、参照核酸が、その反応容器において室温を超えた5から最大30℃の温度で、環境圧力の下、単独で、1〜5mMol/Lのトレハロースの存在において、その結果としてペレットが完全に乾燥されるが、吸湿しないような方法で、乾燥されるように準備される。本発明の別の実施形態においては、そのラベルされた乾燥反応容器の両セットは、その反応容器において、既知の量なプライマー−オリゴヌクレオチドの水性溶液、および/または、参照核酸が、環境温度で、0.1から0.3barの減圧下、単独で、1から5mMol/Lのトレハロースの存在において、その結果としてペレットが完全に乾燥されるが、吸湿しないような方法で、穏やかに乾燥されるように生成され、トレハロースが、結晶化されない。
その技術では、一貫して、オリゴヌクレオチド−プライマーまたは参照核酸の凍結乾燥について、それらの安定性を確実にするために、教示している。しかしながら、核酸またはオリゴヌクレオチドの凍結乾燥は、しばしば、リント(lint)の出現を導いて、貯蔵可能でない反応容器が得られる。また、その「アクティブな乾燥(active drying)」、または、バッファや増幅の混合物の凍結乾燥は、しばしば、表面反応をもたらす。近い水素結合は、その反応容器の壁上で、ヒドロキシ、および、他の酸素含有官能基と共に形成され、それによって、さらに、核酸が、部分的に不溶になる。そして、分離ステップにおいて、その表面から核酸とオリゴヌクレオチドを分離することが必要になる。それゆえ、その技術では、不特定なDNA、ゼラチン、コラーゲン、グルコース、イヌリン、マルトース、マンニトール、デキストラン、トレハロース、スクロース、および、他の二糖類、THESIT(登録商標)、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、TRITON−X 100(登録商標)、TWEEN−20(登録商標)、ウシ血清アルブミン(BSA)、フィコール、および、その他のもののような、水素結合を形成する分子を含む、ヒドロキシは、所望な非常な低濃度において、「安定な」オリゴヌクレオチドと核酸のために、および、その容器の壁上でそのペレットを保持するために、その乾燥混合物へ加えられる。そのような緩衝溶液のみが、ゆっくりと、不十分に、乾燥されることから、これらの溶液は、通常、凍結乾燥され、吸湿性のペレットをもたらし、そこでは、その核酸とそのプライマー−オリゴヌクレオチドは、安定で無くなる。本発明者らは、低濃度なトレハロースの存在において、わずかに高温で乾燥することが、多くの好適な結果をもたらすことを見出した。しかしながら、あまりに多くのトレハロースまたは他の緩衝塩は、その乾燥の間に、フレークの形成をもたらす。本発明によれば、ガラスのようにハードな(glass−hard)トレハロース層は、高められた温度の下での、1から4時間以上の乾燥の間に形成され、その容器の表面に強力に付着し、そこでは、プライマー−オリゴヌクレオチドおよび/または参照核酸が、埋め込まれた。そのような乾燥プロセスの間のみで、そのトレハロースは、水素結合で水分子を置換することができ、その核酸とオリゴヌクレオチドが、必要な非常に低い量で、安定に残る。
本発明の別の観点は、プライマー−オリゴヌクレオチドまたは核酸を有する、均一に生成された反応容器の組合せに関する。驚くべきことに、その水性溶液がトレハロースの存在においてのみ、乾燥されると、100から1000のような標的配列の小さなコピー数が、安定になる。なぜならば、そのプライマーと参照核酸とを有する反応容器は、同様な方法で生成されるので、そのサンプルと参照との間の明白な相当性は、保証される。
本発明の一の好ましい実施形態は、上記の反応容器を有するパッケージング・ユニットであって、反応容器中の水性溶液の体積が、乾燥前で、1〜25μLである。そのプライマー濃度が、1から5mMol/Lのトレハロースを有し、0.1と100μMol/Lとの間である。その標的配列が、好ましくは、ゲノムのDNAまたはプラスミド(plasmid)として、10から100000単位の量の参照核酸を有する反応容器内に存在する。増幅(amplificate)も、また、使用される。しかしながら、増幅が、このような条件の下で、より不安定になることが見出された。思うに、ヌクレアーゼ(nuclease)の外部の活性(exo−activity)は、増幅が使用されるときに導入される。反応容器当たりのコピー数は、好ましくは、100と5000との間である。
さらなる実施形態は、ホット・スタート・PCR(Hot−Start−PCR)のための反応容器に関する。この場合には、その乾燥されたプライマーまたは参照核酸は、57℃の温度で溶融が開始し、そして、水性溶液内で浮遊する、炭化水素ワックスによってカバーされる。これは、プライマーと核酸とが、低温で互いにハイブリット形成すること(hybridising)から防止する。ホット・スタート・ポリメラーゼが通常のポリメラーゼと逆転写酵素よりも相当に高価ではあるが、同じ効果は、また、50°Cを超える温度で活性になる、ホット・スタート・ポリメラーゼ(hot−start polymerase)を使用することで達成される。高融点な炭化水素ワックスの層は、また、プライマー、および/または、参照核酸を有する、底にあるペレット(underlying pellet)を、湿気から保護する。
特に好適な本発明の実施形態においては、そのキットが反応容器を含み、そこでは、PCRのためのさらなる試薬を有する水性溶液の追加後に、プライマー−オリゴヌクレオチドおよび参照核酸が、その水性溶液中へ溶解されるような方法で、空間的に分離されたプライマー−オリゴヌクレオチドと参照核酸とが、トレハロースの存在において、その容器の壁上へ乾燥される。
実用的な理由のために、その容器は、好適には、マイクロ滴定プレート内でウェル(well)として形成される。マイクロ滴定プレートは、通常、24、48、96、192、または、384のウェルを有するプレートとして、商業的に利用可能である。
その反応容器において、2つのプライマーの量は、好適には、7.5pmol(2.5〜15pmol)にセットされ、参照核酸の量が、標的配列の100〜1000コピーにセットされる。すなわち、増幅の第1段階では、マトリクス(標的配列)の量は、限定され、マトリクス、プライマー、および、ポリメラーゼが会う確率は、最適以下(suboptimal)ではあるが、増幅の第3段階の間、生成物(DNA、ピロリン酸塩(pyrophosphate)、一リン酸ヌクレオチド(monophosphate nucleotide))の量が、それらがその反応を阻害する範囲まで増加され、さらなる生成物のフラグメントが互いにハイブリッド形成されて、その基質がゆっくりと消費され、そして、最終的には、そのポリメラーゼとヌクレオチドが、ゆっくりとその熱で破壊される。指数関数的な増加は、リアルタイムなPCRのための蛍光を用いるときに、定量化が可能であり、間における段階の間にのみに生ずる。そのPCRは、12から400で開始するコピーの場合には約30サイクルで、200から3200で開始するコピーの場合には25サイクルで、および、3000から50000で開始するコピーの場合には、少なくとも20サイクルで、指数関数的であり続ける。その指数関数的な段階の開始で測定を可能にするために、そのCT値(CT−value)(threshold cycle)、または、CP値(Cp−value)(crossing point)は、しばしば、使用され、蛍光がわずかに最初のバックグラウンドな蛍光を超えて上昇する間に、そのサイクルを示す。
本パッケージング・ユニットは、さらに、たとえば、DNAまたはRNA抽出溶液、プロティナーゼ(proteinase)−K溶液、ゲル・ローディング・バッファ(gel loading buffer)、ヌクレオチド、および、増幅バッファ(amplification buffer)(MasterMix)、DNAポリメラーゼまたは逆転写酵素のような、緩衝および反応溶液の1つ以上を含む。たとえば、Roche Molecular Systems,Inc.のAmpliTaqGold(登録商標)MasterMixのように、全ての可能な手段で最適化された、より完全な増幅混合物が、すぐに利用できる形態で、商業的に利用可能であるので、ユーザーは、MasterMixを含む最後に名付けられたオプションのみが完全に述べられているように、ただ、これまでに用いられた混合物を信じる。
本発明によれば、プライマー−オリゴヌクレオチドと参照核酸のみが、その反応スペースまたは反応容器の内壁上に存在し、トレハロース膜に埋め込まれている。トレハロース(ミコース(mycose)としても知られている)は、非還元な二糖類であり、2つのα−1,1−グルコシド結合されたD−グルコース分子から形成されており、タンパク質およびヌクレオチドと水素結合を形成することができる(Colaco C et al (1992) in Bio/Technology 10,1007−1011参照)。トレハロースは、それゆえ、強いPCRエンハンサー(enhancer)であり、一方で、溶液において、融点を下げ、他方で、熱的に、そのTaq−DNAポリメラーゼを安定にする(Spiess AN at al (2004) Clinical Chemistry 50(7), 1256−1259)。さらに、ホット・スタート(Hot−Start)PCRにおいて、トレハロースの存在にて、反応成分の一部を乾燥し、そして、約57°Cで溶融するワックス内にそれらを埋め込むことが教示されている(Kaijalainen et al.(1993)Nucleic Acids Res., 21(12):2959−2960参照)。その反応成分は、ワックスの液滴内に埋め込まれ、そのとき、より高温でのワックス・コーティングの溶融の上方でPCR分析(assay)の他の反応成分のみへ放出され、ミスプリミング(mispriming)と、低温でのDNAポリメラーゼ反応の早期な開始を避ける。しかしながら、ポリエチレン・ワイヤ上でのワックス液滴(wax droplet)内におけるその反応成分の一部の埋め込み(embedding)が、複雑であることから、本プロセスが、非常に多いサンプルの数に対して、唯一、適している。ポリエチレン・ワイヤ(wire)上での、プライマーと参照核酸の長期耐久性の教示は、ない。本発明によれば、ワックス液滴技術とは異なり、そのプライマーおよび/または参照核酸は、トレハロースの存在において、反応容器の壁上へ、好ましくは、容器の底(base)の上に乾燥される。そのように具体的に準備されたサンプル容器は、そのとき、水と増幅混合物(DNAポリメラーゼ、dNTPs、Mg2+、Tris−HCl buffer、pH 8.0)の定義済みな量の追加によって、活性化される。そのラベルされたサンプル容器が、すでに、プライマーと、既知な量で前もって決定された標的配列のコピー数とを含み、ガラスのようなトレハロース層によって保護され、PCRのその条件の下で、完全に溶解されているので、さらなるステップは、必要ではない。そのトレハロースは、参照核酸の2、3のコピーのために、たいてい、溶解補助剤(dissolution aid)として作用する。
酵素反応(enzymatic reaction)のために必要な試薬を反応容器へプレ導入し、必要ならば、そのサンプル容器の表面上へその試薬を乾燥することが知られているが、その試薬が凍結乾燥または乾燥の間に互いに異なって結晶化して、小さなフレークを形成し、その表面に付着せずに、容器全体を介して散乱することが問題になる。その容器の底(base)で、ペレットとして、その試薬の全てを凝縮したいときには、多量な塩(salt)が必要になる。これは、次の酵素反応を妨害し、そして、異なる試薬の安定性がもはや確保できないが、それらも、水に結合する。本発明によれば、この問題は、過剰な試薬の除去により、および、生理学的な量のトレハロースの存在において、オリゴヌクレオチドと参照核酸のみを、ポリエチレンの壁のような、不活性な基材(inert substrate)上へ乾燥することにより、解決される。全ての糖が適するとは限らず、ガラスのような層を乾燥で形成するだけである。同時に、その糖は、水の存在において、速く溶解しなければならない。
これらの必要条件は、理想的には、トレハロースによって満たされる。トレハロースは、若干、吸湿性があり、比較的に高いゲル化およびガラス転移(glass transition)温度を有する。本質的に、トレハロースは、霜または冷凍保存状態の間、および、また、乾燥期間(drought period)の間の氷結晶からの損傷から、セルを保護する。ある方法では、トレハロースは、機能上、ショ糖(saccharose)と同等であるが、異なるガラス点(glass−point)と安定化特性を有する。トレハロースは、植物(plant)や、キノコ(fungi)や、多くの昆虫の血リンパ(hemolymph)中において、自然に存在する。トレハロースは、化学的および熱的に安定であって、酸に対して安定であり、そして、水に容易に溶解し、それにより、トレハロースは、低い温度では、ショ糖よりも溶解せずに、高温では、より溶解する。二糖類と対照的に、トレハロースは、加水分解性(hydrolysable)でなく、アミノ酸またはタンパク質とのメイラード反応(Maillard reaction)に加わらない。また、プラスチックの壁に、高い密着性を有する。
それゆえ、PCRのための反応容器が利用でき、室温で、何月、何年の間、保存することができる。必要なときは、その反応容器は、すぐに使用できる。したがって、不連続または散発的なサンプルを有する、小さく、中間なサイズの実験室でさえ、定量的なPCR分析の必要性が、手作業で、即時かつ多大な努力なしに、これらを処理できる。全てのプライマーおよび参照核酸は、正確な量、および、その反応容器中での即時の使用のために利用でき、そして、特定な分析反応とマスターミックス(Mastermix)(amplification mixture)とのために準備されたサンプルDNAまたはRNAのみが、加えられなければならない。しかしながら、これは、いつも、必須である。本発明によれば、プライマーと参照核酸の量の不適当な追加または不適当な決定によってもたらされる、起こりうるエラーが、除かれる。好ましい実施例においては、「不適当な(wrong)」核酸を有する容器、または、さらにポジティブおよびネガティブなコントロールは、独創的なサンプル容器と同様に、供給される。
すぐに使用できるマスターまたは増幅混合物は、自然に、または、遺伝的に変性、または、化学的に変性されたDNAポリメラーゼまたは逆転写酵素を変更して、多くのサプライヤーから商業的に入手される。典型的に使用されるDNAポリメラーゼは、Taq−DNAポリメラーゼ、5’−3’−外部活性(exoactivity)(KlenTaq)が欠落している、Taq−DNAポリメラーゼの組み替え型(recombinant)のトランケートされた形態、ホット・スタート(Hot−Start)PCRのために化学的に変性されたTaq−DNAポリメラーゼ、または、Pyrococcus abyssiiからの高い忠実度(high−fidelity)な組み替え体である熱安定性のDNAポリメラーゼなどである。そのマスター混合物は、繰り返して、濃縮され、マグネシウムイオンを含むか、または、含まない。これは、そのマグネシウムイオンが、分離されたマグネシウム・ストック(たとえば、25mMのMgCl2)から加えられることを意味する。そのマスターミックス(Mastermix)は、さらに、サンプルの密度を増加させる成分を含み、そのPCRからの生成物が、分析または定量的なアガロース・ゲルのポケットへ直接的に追加される。そのマスターミックス(Mastermix)は、リアルタイムなPCR、または、アガロース・ゲル上での分析のいずれか一方のために、さらに、染料を含む。
本発明のさらなる問題点、利点、および、解決が、下記の実施例と図から導かれる。
図1は、異なるサンプルと参照核酸を有する、本発明のラベルされた反応容器において、増幅された生成物のゲル電気泳動を示している。 図2は、37℃で6月間(エージングの挙動の比較)のエージング実験における、従来のサンプルと、本発明による参照核酸の乾燥サンプルを有する、ラベルされた反応容器において、増幅された生成物のゲル電気泳動を示している。 図3は、異なる量でヘーゼルナッツDNAが加えられ、37℃で6月を越えてエージング(感度実験)がされた本発明の反応容器において、増幅された生成物のゲル電気泳動を示している。
実施例1:食品におけるヘーゼルナッツ(Corylus Avellana)の検出のためのテスト
ラベルされたポリプロピレン反応容器が供給され、そのウェル(well)内においては、ヘーゼルナッツと、参照核酸としての完全なヘーゼルナッツDNAの検出のための既知の量(200μL)の特定なプライマーが、乾燥された。これは、濃度が10μMol/Lである第1のプライマーCaMAV−F3の0.75μLと、濃度が10μMol/Lである第2のプライマーCa−R05の0.75μLと、5mMol/Lであるトレハロース溶液の2μLと、0.5μLの水との混合物に相当する。その参照核酸は、200pgであるゲノムのヘーゼルナッツDNAであって、標的配列(target sequence)(単位複製配列)の100回のコピーに相当しており、および、それの5倍(five−fold)および10倍(ten−fold)が、それぞれ、0.5μL中で溶解され、水に代わって、溶液中へ加えられる。その乾燥時間は、環境気圧(ambient pressure)の下で、40℃で3時間であり、乾式加熱オーブン(dry heating oven)内で実行される。その反応容器は、使用まで、閉められていた。このステージでは可能であったが、リアルタイムなPCRのためのPCRプローブについては、さらに乾燥しなかった。最後に、そのマイクロ滴定プレート(microtiter plate)の準備したウェルは、サンプル内にてヘーゼルナッツDNAの検出するために、または、ネガティブなコントロール(マスター混合物の汚染物をチェックすること)のため、および、抽出コントロール(汚染物の抽出をチェックすること)のために、最適な量で必要になるプライマーを含む。赤でラベルされた反応ウェルは、プライマーの付加において、低量なヘーゼルナッツDNAを含む。それらは、一方でポジティブなコントロールがなされ(マスター混合物の機能)、他方で、阻害コントロール(inhibition control)(阻害剤のためのDNAアイソレート(DNA−isolate)をチェックすること)、および、さらに、サンプル中でDNAの定量化することを許容する。
DNA抽出は、シリカ・マトリックス(silica matrix)上での精製を伴うCTAB手順(ISO21571,Foodstuffs−Methods of analysis for the detection of genetically modified organisms and derived products− Methods for nucleic acid extraction)に従って、実施された。そのサンプルは、均質化され、15mLの遠心分離チューブへ、1g分、入れられ、10mLのCTAB抽出溶液(2%セチルトリメチルアンモニウムブロマイド(cetyl trimethyl ammonium bromide)、1.4mol/L NaCl、0.02M EDTA、0.1mol/L Tris−HCl, pH8.0)と、50μLのプロティナーゼ(Proteinase)−K(10mg/mL)が加えられ、60℃で少なくとも90分間シェイクして混合と培養を実施した。1mLの液体は、各サンプルから移動されて、17000×gで5分間、遠心分離され、そして、750μLの上澄み(supernatant)が、300μLのクロロホルム(chloroform)/イソアミルアルコール(isoamyl alcohol)「Ready Red(商標)」(MB Biomedicals, Illkirch, France)で抽出された。これは、17000×gで5分間、さらに遠心分離された。500μLの水性の上澄みは、300μLのイソプロパノール(isopropanol)で処理され、混合され、そして、その沈殿したDNAが、17000×gで10分間、ペレット化された。そのペレットは、500μLのエタノール(ethanol(70%))で洗浄され、そして、再び、17000×gで5分間、ペレット化された。その上澄みは、移動され、そのDNAペレットは、簡潔に、空気で乾燥され、100μLの水に溶解された。(もし必要であれば、超音波処理(ultrasonic treatment)を用いる)。
さらに、DNA精製が、Qiagen GmbH(Hilden,Germany)のQIAquick(登録商標)PCR精製キットを用いて、実施された。500μLのPBバッファ(Qiagen GmbH)は、100μLのDNA抽出物へ加えられて、よく混合され、その溶液がそのカラム上へ搭載され、そして、そのカラムが、17000×gで1分間、遠心分離された。その貫流(flow−through)は、処分され、750μLのPEバッファ(Qiagen GmbH)が、そのカラム上に搭載されて、17000×gで30秒間、遠心分離された。その貫流は、再び処分され、そして、そのカラムは、さらなる搭載無しに、別途、30秒間、17000×gで遠心分離された。その回収したチューブは、処分され、そして、そのカラムは、新規な反応容器中へ導入された。250μLのEBバッファと共にカラムを搭載した後に、17000×gで1分間、遠心分離し、そのカラムは、処分され、そして、その溶出液が、PCRで使用された。全ての手順が、通常の保護手段(protective measure)を用いて実施された。繰越しを回避するために、保護服と共に、フィルタ付きのミクロピペット(micropipett)を使用することが推奨された。
その分離されて精製されたDNAは、マイクロ滴定プレート(microtiter plate)の反応ウェル内で、増幅される。12.5μLのDNA抽出と、12.5μLの2×AmpliTaqGold(登録商標)マスターミックス(Applied Biosystems)とが、そのウェルへ加えられる。その標的配列の増幅が、サーモサイクラー(thermocycler)(Eppendorf Mastercycler)で次に行われる。このケースでは、そのサイクラーのプロファイルは、ポリメラーゼ(polymerase)の初期活性化(initial activation)として、95℃で10分間、45サイクルの間で95℃で15秒間、および、62℃で60秒間である。もし、必要であるならば、その時間プロファイルは、変えなければならない。5μLの増幅(78の塩基対の増幅)は、2.5%のアガロース・ゲル(agarose gel)(TAEバッファ中での2から4μLのエチジウムブロマイド(ethidium bromide))でのローディング・バッファー(loading buffer)の付加と、通常の電気泳動(3〜6V/cm)で10分)の後、分析され、そして、その生成物が、トランスイルミネーター(transilluminator)で可視化される。
正確な分析結果を得るために、その標的配列を有するポジティブなリファレンスが、78の塩基対の長さのバンドを示さなければならず、そして、ネガティブなコントロールが、このエリアにおいてバンドを示さなかった(図1参照)。もし、そのサンプルが、リファレンス以上の高いバンドを示すときには、その反応は、ポジティブとして確認される。もし、バンドがないときには、これは、ヘーゼルナッツDNAがそのサンプルにて存在しないか、または、その反応が阻害されたことを意味するのみである。阻害は、参照核酸と共にウェル中で同じDNA分離が、明確にポジティブなときに、除外される。もし、そのようなケースでないときには、その反応の阻害があり、そして、そのDNA分離が、より高い希釈で増幅される。
分解に起因して参照核酸が不十分な量で存在するケースが起こらないために、全てのサンプルの組合せは、独創的なマイクロ滴定プレート上にて、標準化された量のリファレンスと、制御核酸と、最適化されたプライマー濃度でテストされる。
その増幅の配列の同定は、付加的に、制限によってテストされ、たとえば、BamH Iを用いる。ヘーゼルナッツDNAの場合には、これは、20pbと58pbのそれぞれの長さの2つのフラグメント(fragment)をもたらす。ゲノムのヘーゼルナッツDNAのための検出限界は、約50pgである。本反応は、以下の種のいずれの100ngのDNAに対して特有である。ピーナッツ、アーモンド、カシュナッツ、マカダミアナッツ、クルミ、ペカン・ナッツ(pecan nut)、ピスタチオ、アプリコット、コーン、大豆、セロリ、アブラナ属(brassica))、オレンジ、マンダリン、ブラジル・ナッツ、小麦、ライ麦、大麦、カラスムギ(oat)、スペルト小麦(spelt)、ソバ(fagopyrum)(図1参照)
参照核酸との強度を比較することで、ポジティブなサンプルDNAの定量化もまた、可能になる。
実施例2:トレハロースの存在と非存在とにおける乾燥でのエージングおよび相対感度;保存性(storability)のアセスメントのためのストレステスト/耐久性(durability)/収率(yield)
そのラベルされた反応容器は、参照DNAを有するいくつかの反応容器が、トレハロースの存在中で乾燥されると共に、参照DNAを有するいくつかの反応容器が、トレハロースの存在なしに乾燥されることを、相違点として、実施例1にて示すように、生成されている。その反応容器は、37℃で6月間、保管された。増幅のために、その反応容器は、12.5μLの2倍に濃縮されたマスターミックス(MasterMix (AmpliTaqGold(登録商標) MasterMix))と、12.5μLの水とで満たされて、閉じられ、そして、PCRサイクラー(cycler)(Eppendorf Mastercycler)中へ置かれた。そのサイクラーのプロファイルは、実施例1でのプロファイルと同一である。その後のゲル電気泳動は、両者の反応容器について、78bpでバンドを示した。しかしながら、トレハロースなしの反応容器からのバンド強度は、トレハロース有りの反応容器からのバンド強度の約1/3であった(図2参照)。
これは、プライマーと参照DNAがトレハロースの存在で乾燥されない反応容器が、増幅において、明確に低い収率を与えることを示しており、したがって、それらがもし長期間保管されたときには、より感度が低下することを示している。
実施例3:37℃での保管後の感度
そのラベルされた反応容器は、実施例1で示したように、生成され、そして、37℃で6月保管された。増幅のために、その反応容器は、12.5μLの2倍に濃縮されたマスターミックス(AmpliTaqGold(登録商標)MasterMix)と、12.5μLのDNA分離体(DNA−isolate)とで満たされて、閉じられ、そして、PCRサイクラー(cycler)(Eppendorf Mastercycler)中へ置かれた。そのDNA分離体(DNA−isolate)は、100pg,50pg,25pg,6.25pg、そして、ヘーゼルナッツDNAなしの量で、ヘーゼルナッツDNAを含む。そのサイクラーのプロファイルは、実施例1でのプロファイルと同一である。そのゲル電気泳動は、ヘーゼルナッツDNAを含まないものを除いた、全ての反応容器において、78bpの長いフラグメントの増幅を示した(図3参照)
したがって、もしそのプライマーが、5mMol/Lのトレハロースの存在で乾燥されたときには、それらは、上昇された温度で、より長期な保管後でも、それらの活性を維持する。
実施例4:リアルタイムなPCRでの適用
50μMol/Lの濃度である0.45μLの第1のプライマーCaMAV−F3、50μMol/Lの濃度である0.45μLの第2のプライマーCa−R05、10μMol/Lの濃度である0.625μLのプローブCaMAV−S1、5mMol/Lである2μLのトレハロース溶液、および、0.475μLの水の混合物を、各反応容器へ加える。参照核酸は、標的配列(単位複製配列)の100回のコピーに相当する、200pgのゲノムのヘーゼルナッツDNAであり、0.475μLに溶解され、水に代わって溶液へ加えられる。乾燥は、周囲圧力の下、乾燥加熱オーブン内において、40℃で3時間以上、実施された。反応容器は、ホイルでラップされ、使用まで、暗所で保管された。
増幅のために、12.5μLのユニバーサル・マスターミックス(Universal MasterMix)(登録商標)(Applied Biosystems)と、12.5μLのDNA分離体(DNAisolate)は、各反応容器へ加えられ、その反応容器は、リアルタイムなPCRマシン(Applied BiosystemsのSDS 7500)中へ置かれた。増幅は、実施例1と同じ温度プロファイルに従って実施された。
ヘーゼルナッツDNA分離体は、マトリクスとして、異なる濃度へ追加された。反応容器当たりのコピー数は、20と100000との間であった。各コピー数は、3倍に増幅された。その結果については、表1に示してある。
本発明によって準備された反応容器中でのリアルタイムPCR
得られたCt値は、コピー数の全範囲にわたって、良い直線性を示している。
実施例5:蛍光終点決定における適用
本発明による反応容器は、終点決定で用いるPCR分析を許容するように、標準化される。これは、サルモネラ(salmonella)DNAの決定のために、ここに示される。
25g(mL)の食品サンプルは、無菌なストマッカー(Stomacher)バッグ中へ計量され、225mLの緩衝されたペプトン水で1:10(w/v)に希釈され、37℃で18時間、プレ培養される。サルモネラ菌の選択的な再生が、起こった。そのために、0.1mLのプレ培養は、10mLのRVSブイヨン(bouillon)と共に、細菌培養管(culture tube)中へ移動され、そして、42℃で5〜6時間、培養された。
DNA抽出のために、その選択的な培養の1mLは、100000×gで5分間、遠心分離され、その上澄みが移動され、そのペレットが、0.2mL 0.1×TEバッファで再懸濁(re−suspended)され、そして、10分間、95℃へ加熱された。冷却後、そのプローブは、5分間、14000×gで遠心分離され、そして、そのDNAを含む上澄みが、直接的に、PCRにおいて使用された。
SYBRグリーン蛍光終点を有するPCRのために、マイクロ滴定プレートのキャビティ(cavity)は、プレ乾燥されたプライマーまたは参照DNA(PCR Fast salmonella, Lot TSAL_39531)と、12.5μLのマスターミックス(MasterMix)(Power SYBR(登録商標)Green PCR MasterMix,Applied Biosystems Nr.4367659)で満たされた。そのとき、食品サンプルおよびその希釈物からのDNA分離体の12.5μLが、加えられ、その片(strip)が閉じられて、PCR−サーモサイクラー(thermocycler)(STRATAGENE Mx 3005 P)中へ置かれた。増幅は、下記の温度プロファイルで実行された。:95℃,10分、95℃で15秒を30サイクル、および、67℃で60秒。
増幅の末端での最後のサイクル(R Last/蛍光終点決定、ハロゲンランプからの白色光による刺激、および、520nmでの放射測定、単位なし(no unit))の後の蛍光の測定は、以下の値を与えた。
PCRの状態(プローブ検出):プレ乾燥されたプライマーとサンプル(PCR Fast salmonella,Lot RSAL_39239)を含むウェルは、12.5μLのマスターミックス(MasterMix)(AmpliTaq Gold(登録商標)PCR MasterMix, Applied Biosystems Nr.4318739)で処理された。そのとき、食品サンプルからのDNA分離体の12.5μLが、加えられ、その片が閉じられて、PCRサーモサイクラー(thermocycler)(STRATAGENE Mx 3005 P)内へ置かれた。増幅は、下記の温度プロファイルで実施された。:95℃,10分、95℃で30秒を35サイクル、60℃で45秒間、および、72℃で30秒。増幅末端での蛍光値(R Last、ハロゲンランプからの白色光による刺激、および、520nmでの放射測定、単位なし(no unit))の測定は、終点決定のために、下記の蛍光値を与えた。
両者の実験は、ポジティブとネガティブなコントロールの間、または、サンプルでの蛍光終点決定における測定の相違が、それぞれで大きく、複雑な測定なしに、食品サンプルにおいて、サルモネラ菌の有無を容易に区別できることを示している。その測定のために、ハロゲンランプからの白色光を用いた刺激と、520nmでの放射測定で(別のユニットなしに)十分であった。したがって、サルモネラ菌のテストは、非常に基本的な装備の実験室で、PCRを用いて実行された。好ましくは、反応容器は、好適には、ポリカーボネートのように、関連有る波長で透明なものが、使用される。
まとめ(Summary)
本発明に従って準備された反応容器によれば、生体分子の食品分析は、シンプルかつ標準化された方法で、実施される。したがって、革新的な製品が、食品および飼料(fodder)において、特有なDNAフラグメントのシンプルな生体分子の決定にて利用可能になる。その準備された反応容器は、アレルゲン、GMO、動物種、および、衛生の分野において、すべての関連するパラメータに適用される。
これは、最も重要なキーとなる試薬が、すぐに利用できる独創的なPCR容器において、最適な量で(特有なプライマー配列、および、必要な特有のポジティブなコントロールで)与えられるからである。したがって、全ての面倒なピペット操作(pipetting)ステップと、品質を保証するための測定と、PCRプロセスの間での汚染の回避が、除かれる。その種−特定なDNA−コントロールは、ポジティブコントロールの供給(マスターミックスの機能的な能力のためのチェック)と、その抽出されたサンプルDNAにおける阻害効果(阻害コントロール)のためのチェックのようにPCRの完璧なチェックを許容する。同時に、そのテストするキットは、ネガティブ・コントロール(water control)と、汚染物無しの抽出(contamination−free extraction)(抽出コントロール)のチェックとを許容する。これらのコントロールは、分析物に対して同等であり、そして、マトリクスの実用的な阻害コントロールを許容する。
そのサンプルのDNAのみが、標準化されたサンプルの拡張プロトコルに従って、分離される。DNA拡張キットは、従来技術によって提案および確認されているように利用可能であり、そして、そのパッケージング・ユニットを加えることができる。そのサンプル材料からのDNAの抽出後、そのPCRの拡張のために、2つのピペット操作ステップが必要とされる。12.5μLのサンプルDNAと、ポリメラーゼ、ヌクレオチド、塩化マグネシウム(magnesium chloride)、および、最適濃度でのバッファを含む12.5μLの2倍に濃縮されたマスターミックス(MasterMix)が、その反応容器中へ滴下される。ユーザーは、テストキットから、その必要な数の反応容器を取り、そして、シンプルに、不要な反応容器を保管庫へ戻すことができる。その反応容器は、好ましくは、ラック内において、マイクロ滴定プレートと同じように、きれいに配置される。
その試薬を有する反応容器のテストは、2〜10℃で2年間、保管される。プライマーから離れて、そのラベルされた反応容器は、また、そのコントロールDNAを含む。そのマスターミックス(MasterMix)は、アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems Inc)のような、リーディング・サプライヤーから、得ることができる。そのユニバーサル・マスターミックス(Universal MasterMix)は、全てのパラメータに適合し、一のマスターミックス(MasterMix)のみが、完全な生産ラインのために必要とされることを意味する。これは、実験室における作業付加(work−load)を相当に減少させ、そして、安全性と、PCRの再現性とを増加させる。
その温度とサイクラー(cycler)のプロファイルは、全てのパラメータにとって、ほぼ同様であり、そのテストキットの説明で予め決められている。これは、1回で、同時な分析と、異なるパラメータの決定とを許容するそのユーザーは、そこにおいて自身で、マイクロチップに組み立てることができる(たとえば、アレルゲン、大豆、ヘーゼルナッツ、そして、ピーナッツ、または、平行ないくつかのGMOパラメータの同時に行うスクリーニング)。
検出は、通常、エチジウムブロマイドを有するアガロース・ゲルにおいて実施される。選択されたパラメータは、また、ブロック・サイクラー(block cycler)において急冷するために、リアルタイムに、考慮される。
以下のパラメータが、とりわけ、独創的なテストキットで考えられる。:
食品アレルゲン(foodstuff allergen):ヘーゼルナッツ、アーモンド、くるみ、ペカン・ナッツ、ブラジル・ナッツ、カシュナッツ、ピスタチオ、ピーナッツ、小麦/大麦/ライ麦、小麦、セロリ、マスタード、ゴマ、大豆、魚、ルピナス(lupins)
動物種:豚、牛、反芻動物(ruminant)、哺乳類、チキン、ターキー(turkey)、アヒル(duck)家禽(poultry)、ヒツジ(sheep)、ヤギ(goat)、馬(horse)、リス(rodent)、犬(dog)、猫(cat)
GMO:Screen 35S、Screen nos、Roundup Ready Soy(RRS)、カリフラワー・モザイク・ウィルス(Cauliflower mosaic virus(CMV))、コーン MON810(corn MON810)、コーンMON863(corn MON863)、コーンBT176(corn BT176)、コーンBT11(corn BT11)、コーンGA21(corn GA21)、コーンNK603(corn NK 603)、コーンT25(corn T25)、ライスLL601(rice LL601)、ライスLL62(rice LL62)
衛生(Hygiene):サルモネラ(salmonella)spp、リステリア・モノシトゲン(monocytogene)、カンピロバクター菌(campilobacter)(jejuni, coli, lari)、EHEC、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、セレウス菌(Bacillus cereus)、腸炎エルシニア(Yersinia enterocolitica)、ウェルシュ菌(Clostridium perfringens)、フレクスナー菌(Shigella flexneri)
独創的な反応容器の利点は、:
・試験システムが、保管可能になること
・プライマーと種の特有のポジティブなコントロールが、すぐに利用できること
・液体なしに、プライマーの取り扱いと必要な制御がされること
・汚染物(contamination)の更なるリスクがないこと
・新規なパラメータと生成物へのシンプルな拡張
・PCRの全体的な標準化
・サンプルの独立
・いくつかのパタメータが、1回で、同時にテストされること
・全てのパタメータのために必要とされるのが、単一なユニバーサル・マスターマトリックスのみであること
生体分子の食品分析は、品質管理(quality control)において、ますます、重要な役割を演じる。特有なDNAフラグメントは、その方法でのPCRによって、検出され、可視化される。今日、未解決な分析の問題は、DNA分析で明確に解決できる。最近の例では、マジパン(marzipan)におけるアプリコットの種の検出、または、マスタードまたはセロリのように、アレルギーをもたらす物資の特有な検出が、挙げられる。
遺伝的に変性された有機体の同定のために、PCRは、病原に衛生的なエリアにおいて同様に、均一に重要な役割を有する。したがって、病原菌は、早期かつ迅速に、検出され、分析のリリースまでの保管時間が、相当に減少される。独創的な反応容器では、食品産業と分析実験室の全エリアにおけるPCRの標準化が、可能になる。

Claims (17)

  1. 分析、診断、および、技術的な目的のためにPCRを実行するためのパッケージング・ユニットまたはキットであって、
    適合する試薬、酵素、および、DNAまたはRNAのサンプルの追加後に、PCRにおいて標的配列の増幅を開始する、一連の既知な量のプライマー−オリゴヌクレオチドを有し、保管形態においてラベルされた乾燥反応容器のセットと、
    一連の既知な量のプライマー−オリゴヌクレオチドと参照核酸と有し、所定量の液体を追加後に、その参照核酸の一連の濃度を与え、その参照核酸が標的配列を含んでいる、保管形態においてラベルされた乾燥反応容器のセットと
    を具備しており、
    ラベルされた乾燥反応容器の両セットは、保管形態において、既知の量のプライマー−オリゴヌクレオチドの水性溶液、および/または、参照核酸が、その反応容器において室温を超えた5から最大30℃の温度で、環境圧力の下、単独で、1〜5mMol/Lのトレハロースの存在において、その結果としてペレットが完全に乾燥されるが、吸湿しないような方法で、乾燥されるように、準備されることを特徴とする、
    パッケージング・ユニットまたはキット。
  2. 分析、診断、および、技術的な目的のためにPCRを実行するためのパッケージング・ユニットまたはキットであって、
    適合する試薬、酵素、および、DNAまたはRNAのサンプルの追加後に、PCRにおいて標的配列の増幅を開始する、一連の既知な量のプライマー−オリゴヌクレオチドを有し、保管形態においてラベルされた乾燥反応容器のセットと、
    一連の既知な量のプライマー−オリゴヌクレオチドと参照核酸とを有し、所定量の液体を追加後に、その参照核酸の一連の濃度を与え、その参照核酸が標的配列を含んでいる、保管形態においてラベルされた乾燥反応容器のセットと
    を具備しており、
    ラベルされた乾燥反応容器の両セットは、その反応容器において、既知の量なプライマー−オリゴヌクレオチドの水性溶液、および/または、参照核酸が、環境温度で、0.1〜0.3barの減圧下、単独で、1〜5mMol/Lのトレハロースの存在において、その結果としてペレットが完全に乾燥されるが、吸湿しないような方法で、穏やかに乾燥されるように、生成されることを特徴とする、
    パッケージング・ユニットまたはキット。
  3. 反応容器中の水性溶液の体積が、乾燥前が、1〜25μLであり、プライマーの量が、0.1〜20nMol/Lの間である、
    請求項1または2に記載のキット。
  4. その参照核酸を有する反応容器は、好ましくは、ゲノムのDNAまたはプラスミドとしての10〜10000のコピーの標的配列を含む、
    請求項1〜3のいずれかに記載のキット。
  5. ベッセルの壁上の乾燥ペレットが、炭化水素ワックスによってカバーされ、57℃の温度で溶融が開始し、そして、水性溶液内で浮遊する、
    請求項1〜4のいずれかに記載のキット。
  6. PCRの付加的な試薬を含む水性溶液の追加後に、プライマー−オリゴヌクレオチドと参照核酸とが、その水性溶液中に溶解されるように、空間的に分離されたプライマー−オリゴヌクレオチドと参照核酸とが、トレハロースの存在において、その容器の壁上へ乾燥されている反応容器
    をさらに有する、
    請求項1〜5のいずれかに記載のキット。
  7. その反応容器が、マイクロ滴定プレートのウェルである
    請求項1〜6のいずれかに記載のキット。
  8. その反応容器においては、両者のプライマーの量が7.5〜15pMolで、参照核酸の量が標的配列の100または1000のコピーで、標準化されている、
    請求項1〜7のいずれかに記載のキット。
  9. さらに、DNAまたはRNA抽出溶液、プロティナーゼ(proteinase)−K溶液、ゲル・ローディング・バッファ(gel loading buffer)、ヌクレオチドおよび増幅バッファ、DNAポリメラーゼ、AmpliTaqGold MasterMix(登録商標)の1以上の緩衝および反応溶液を含む、
    請求項1〜8のいずれかに記載のキット。
  10. その反応容器は、ハイブリダイゼーション(hybridisation)プローブ(LightCycler(登録商標) probe)、加水分解プローブ(TaqMan(登録商標) probes)、モレキュラー・ビーコン(molecular beacon)、スコーピオン(scorpion)−プライマー、または、Lux(登録商標)−プライマーのような、リアルタイムなPCRのためにラベルされたFRETプローブを含む、
    請求項1〜9のいずれかに記載のキット。
  11. 特定の蛍光放射によって定量化可能であり、2重鎖DNAとDNA蛍光染料コンプレックスを形成する、インターカレートする蛍光染料の存在の下において、PCRの実施のために準備されている、
    請求項1〜9のいずれかに記載のキット。
  12. その蛍光染料は、SYBR−Green(登録商標)、SYBR Gold、SYBR Safe、 YO(オキサゾール・イエロー)、TO(チアゾール・オレンジ)、および、PicoGreen(登録商標)のグループから選択される、
    請求項11に記載のキット。
  13. 保管形態においてラベルされた乾燥反応容器のセット中にて、プライマー−オリゴヌクレオチドと、標的配列を有する参照核酸の量は、そのインターカレートする蛍光染料の存在において、所定数のPCRサイクルの後に、そのDNA蛍光染料コンプレックスの特有な蛍光放射のために、視覚的または容易に検出可能なターゲット値が得られるような方法で選択される、
    請求項11または12に記載のキット。
  14. その反応容器は、そのインターカレートする蛍光染料の吸収および放射周波数に対して、透明である、
    請求項10〜13のいずれかに記載のキット。
  15. 分析、診断、および、技術的な目的のためにPCRを実行するプロセスであって、
    適合する試薬、酵素、および、DNAまたはRNAのサンプルの追加後に、PCRにおいて標的配列の増幅を開始する、一連の既知な量のプライマー−オリゴヌクレオチドを有する、保管形態においてラベルされた乾燥反応容器のセットと、
    一連の既知な量のプライマー−オリゴヌクレオチドと参照核酸と有しており、所定量の液体を追加後に、その参照核酸の一連の濃度を与え、その参照核酸が標的配列を含んでいる、保管形態においてラベルされた乾燥反応容器のセットとを使用することを具備しており、
    ラベルされた乾燥反応容器の両セットは、保管形態において、既知の量のプライマー−オリゴヌクレオチドの水性溶液、および/または、参照核酸が、その反応容器において室温を超えた5から最大30℃の温度で、環境圧力の下、単独で、1〜5mMol/Lのトレハロースの存在において、その結果としてペレットが完全に乾燥されるが、吸湿しないような方法で、乾燥されるように、準備されることを特徴とする、
    プロセス。
  16. 保管形態において、既知な量のプライマー−オリゴヌクレオチドと参照核酸とを有する、ラベルされた乾燥反応容器のセット中において、プライマー−オリゴヌクレオチドと標的配列を含む参照核酸との量は、既知な量のインターカレートする蛍光染料の存在、および、所定数のPCRサイクルで、そのDNA蛍光染料コンプレックスの特有な蛍光放射のための、視覚的または容易に検出可能なターゲット値が得られ、そして、所定数のPCRサイクルの実行後に、DNA蛍光染料コンプレックスの特有な蛍光放射の決定が、そのサンプルを含む反応容器中と、参照核酸を含む反応容器中とにおいて、そのターゲット値に到達するような方法で、選択される、
    請求項15に記載のプロセス。
  17. そのDNA蛍光染料コンプレックスの特有な蛍光放射の決定は、モバイルな蛍光測定デバイスを用いて実施される、
    請求項16に記載のプロセス。
JP2009538728A 2006-12-01 2007-12-03 分析や診断目的のための使い捨て可能な実験用具 Pending JP2010510789A (ja)

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