JP2010510356A - 難燃剤を含有するポリマー組成物およびこの製造方法 - Google Patents

難燃剤を含有するポリマー組成物およびこの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、難燃剤を含有するポリマー組成物を提供する。特に、本発明は、ポリ(トリメチレンテレフタレート)および280℃以下の温度で溶融する難燃成分を有する難燃剤を含有するポリマー組成物を提供する。本発明はまた、このような組成物を製造する方法およびこのようなポリマー組成物を取り込む材料を提供する。

Description

本発明は、難燃剤を含有する組成物およびこの組成物の製造方法に関する。さらに特定すると、本発明は、280℃以下の融点を有するホスフィン酸金属塩を含む難燃剤を含有するポリマー組成物およびこの製造方法に関する。
難燃剤は、難燃特性をポリマーに提供するためにしばしばポリマーに添加されまたは取り込まれる。次いで、難燃ポリマーは、耐燃性が望まれる用途、例えば織物またはカーペット用途に使用されることができる。
広範な種々の化合物が、難燃性をポリマーに提供するために使用されている。例えば、リン含有化合物および窒素含有化合物の多数のクラスが、ポリマー中において難燃剤として利用されている。このようなリン含有化合物のクラスは、無機リン化合物、例えば赤リン、モノマー有機リン化合物、オルトリン酸エステルまたはこれらの縮合物、リン酸エステルアミド、窒化リン化合物、ホスフィンオキシド(例えば、トリフェニルホスフィンオキシド)ならびにホスフィン酸、リン酸およびホスホン酸の金属塩を含む。ポリマー中において難燃剤として利用されているホスフィン酸の金属塩(ホスフィン酸金属塩)は、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、バナジウム、アンチモン、ビスマス、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、白金、パラジウム、銅、銀、亜鉛、カドミウム、水銀、アルミニウム、スズおよび鉛から選択される金属を含む配位中心当たり1個、2個、3個または4個のホスフィネート基を有するモノマー、オリゴマーおよびポリマー種を含む広範な種々の化合物これら自体を含む。
このような難燃化合物は、広範な種々のポリマー中において使用されている。例えば、リン含有化合物は、ポリマー、例えばモノオレフィンおよびジオレフィンのポリマー、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリイソプレンおよびポリブタジエン;ビニル芳香族モノマー、例えばスチレン、ビニルナフタレンおよびp−ビニルトルエンから誘導された芳香族ホモポリマーおよびコポリマー;水素化芳香族ポリマー、例えばポリシクロヘキシルエチレン;ハロゲン含有ポリマー、例えばポリクロロプレンおよびポリ塩化ビニル;α,β−不飽和酸およびこれらの誘導体から誘導されたポリマー、例えばポリアクリレートおよびポリアクリロニトリル;ポリアミド、例えばナイロンおよび6,6’−ナイロンならびにポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリブチレンテレフタレート(PBT)中において難燃剤として使用されている。
ポリ(トリメチレンテレフタレート)(「PTT」)は、PTTを形成するために不可欠なモノマーの1,3−プロパンジオールの近年の商業的量の入手可能性の結果として近年商業的に開発されたポリエステルである。PTTは、繊維用途に使用される場合、他のポリマー、例えばポリアミド、ポリプロピレンならびにこのポリエステル対応物のPETおよびPBTが繊維用途に使用される場合と比べて望ましい特徴、例えばソフトな肌ざわり、レジリエンスおよびこのバネ様分子構造に起因する形状回復性および良好な耐汚染性が列挙される。
難燃剤をPTTポリマー中に取り込むことにより、PTTに有効な難燃特性を提供することが望まれる。特に、PTTポリマーがPTT繊維、フィラメント、フィルムおよび成形組成物の形成に利用されることができるほど十分なポリマー強度を保有させつつ、難燃剤の有効量をPTTポリマー中に取り込むことにより有効な難燃特性を有するPTTポリマー組成物を提供することが望ましい。PTTポリマーの強度は、1つには、この固有粘度により決定され、固有粘度の増大は、ポリマー強度の増大に対応する。低い固有粘度を有するPTTポリマーは、ポリマーが紡糸時に破損するので、繊維またはフィラメントに溶融紡糸されるほど十分な強度を有することができず、ポリマーが潰れ得るので、成形組成物に形成されるほど十分な強度を有することができず、フィルムに形成されるほど十分な強度を有することができない。繊維またはフィラメント形成のためのPTTポリマーの強度は、微粒子濃度によっても影響を受け得、高微粒子濃度、例えば5重量%より大きい濃度は、インターカレートされた微粒子によりポリマーが紡糸時に破損するほどポリマーが弱化されるので、ポリマーを繊維またはフィラメントに紡糸不能にし得る。
米国特許第4,180,495号;米国特許第4,208,321号;および米国特許第4,208,322号は、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂またはポリエステル−ポリアミド樹脂に添加されることができるポリ(ホスフィン酸金属)難燃剤を提供する。このような難燃剤を添加することができるポリエステル樹脂の1種は、PTTである。ポリエステル、ポリアミドまたはポリエステル−ポリアミド樹脂に添加されることができるポリ(ホスフィン酸金属)難燃剤の列記は広範であり、上記に列記のホスフィン酸の金属塩(ホスフィン酸金属塩)、例えば、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、バナジウム、アンチモン、ビスマス、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、白金、パラジウム、銅、銀、亜鉛、カドミウム、水銀、アルミニウム、スズおよび鉛から選択される金属を含む配位中心当たり1個、2個、3個または4個のホスフィネート基を有するモノマー、オリゴマーおよびポリマー種を含む。ポリ(ホスフィン酸金属)難燃剤は、ポリマー中においてポリマー樹脂100重量部当たり0.25重量部から30重量部の量で利用することができる。しかしながら、これらの参考文献は、PTTポリマーがPTT繊維、フィラメント、フィルムおよび/または成形組成物の形成に利用されることができるほど難燃PTTポリマー組成物が十分な強度を保有する難燃剤の有効量を含有するPTTポリマー組成物を提供するものではない。
米国特許出願公開第2005/0272839号は、a)難燃剤としての、粉末状ホスフィネートおよび/またはジホスフィネートおよび/またはこれらのポリマーならびにb)減容剤としての、難燃活性を幾分有することができる可融性ホスフィン酸亜鉛を含有する圧縮造粒された難燃組成物を提供する。ホスフィネートまたはジホスフィネートは、金属がMg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Zn、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Naおよび/またはKである金属塩である。可融性ホスフィン酸亜鉛は、40℃から250℃の融点を有する。ホスフィネートまたはジホスフィネートは、圧縮造粒された難燃組成物に対して50重量%から98重量%含まれ、可融性ホスフィン酸亜鉛は、難燃組成物の2重量%から50重量%を形成する。圧縮造粒された難燃剤は、ポリエステル、特にPETおよびPBTを含む広範な種々のポリマー中において使用することができる。しかしながら、この参考文献は、PTTポリマーがPTT繊維、フィラメント、フィルムおよび/または成形組成物の形成に利用されることができるほど難燃PTTポリマー組成物が十分な強度を保有する難燃剤の有効量を含有するPTTポリマー組成物を提供するものではない。
米国特許第4,180,495号明細書 米国特許第4,208,321号明細書 米国特許第4,208,322号明細書 米国特許出願公開第2005/0272839号公報
発明の要旨
一態様において、本発明は、少なくとも75モル%のトリメチレンテレフタレートからなるポリ(トリメチレンテレフタレート)を少なくとも75重量%含むポリマー;および280℃以下の融点を有する難燃ホスフィン酸金属塩を含む難燃剤を含み、前記難燃ホスフィン酸金属塩は組成物の0.25重量%から5重量%含まれており、前記組成物は少なくとも0.7dl/gの固有粘度を有する、難燃ポリマー組成物に関する。本発明の一実施形態において、ポリマー組成物はポリマー成形物であり、別の実施形態において、ポリマー組成物はフィルムであり、別の実施形態において、ポリマー組成物はフィラメントであり、さらに別の実施形態において、ポリマー組成物は繊維であり、加えて別の実施形態において、ポリマー組成物は樹脂である。
別の態様において、本発明は、1)難燃ホスフィン酸金属塩を含む難燃剤および2)少なくとも75モル%のトリメチレンテレフタレートからなるポリ(トリメチレンテレフタレート)を少なくとも75重量%含むポリマーの混合物を、180℃から280℃の温度で調製することを含み:
a)難燃剤の難燃ホスフィン酸金属塩を、ホスフィン酸金属塩が280℃以下の融点を有するように選択し;
b)温度を、ポリマーおよびホスフィン酸金属塩が選択された温度より低い融点をそれぞれ有するように選択し;
c)難燃剤の量を、ホスフィン酸金属塩が難燃剤およびポリマーの総量の0.25重量%から5重量%になるように選択し;
d)混合物中のポリマーの量に対する混合物中の難燃剤の量を、混合物が少なくとも0.7dl/gの固有粘度を有するように選択する、難燃剤を含有するポリマーを製造する方法に関する。
発明の詳細な説明
本発明は、難燃PTTポリマーがPTT繊維、フィラメント、フィルムおよび/または成形組成物の形成に利用されることができるほど難燃PTTポリマー組成物が十分な強度を保有する、有効な難燃性をポリマーに提供するために十分な量の難燃剤を含有するPTTポリマー組成物を提供する。本発明の組成物において、難燃剤が280℃以下の融点を有する少なくとも1種の難燃ホスフィン酸金属塩(以下、このような(1種または複数の)ホスフィン酸金属塩は、単数形または複数形のいずれも、「溶融性ホスフィン酸金属塩」と称されることができる。)を含むので、有効な難燃性を難燃PTTポリマー組成物に提供するために少量の難燃剤のみが必要とされる。難燃剤は、1)PTTポリマー組成物中の溶融性ホスフィン酸金属塩が(非可融性微粒子である追加の難燃剤を用いることなく)有効な難燃性をPTTポリマーに提供するために十分な難燃性をこれ自体有することが見出されておるので;および、2)難燃剤の溶融性ホスフィン酸金属塩がこの融点に起因してポリマー中で十分分散され、PTTポリマーの融点がPTTポリマーおよび難燃剤が混合される温度以下であり、これによりPTTポリマーに難燃剤が十分分布されて提供され、難燃剤が組成物中で均一にまたは実質的に均一に分布されるので、有効な難燃度を有する。PTTポリマー中における難燃剤の実質的に均一な分布の結果として、最少の難燃剤が有効な難燃性をPTTポリマー組成物に提供するために必要とされる。
本発明の難燃PTTポリマー組成物は、有効な難燃性をPTTポリマーに提供するために難燃溶融性ホスフィン酸塩を含む比較的少量の難燃剤しかポリマー中に必要としないので、このポリマーは、PTT繊維、フィラメント、フィルムおよび/または成形組成物の形成に利用されることができるほど十分な強度を保有する。したがって、難燃PTTポリマー組成物は、少なくとも0.7dl/gまたは少なくとも0.8dl/gまたは少なくとも0.9dl/gの固有粘度を有し、繊維もしくはフィラメントに紡糸されるために使用されることができ、または難燃PTTポリマーから形成されるフィルムもしくは成形組成物を形成するために使用されることができる。さらに、難燃PTTポリマー組成物からの繊維形成に関して、この組成物は、難燃PTTポリマー組成物が微粒子により誘発される破損を生じさせることなく繊維に溶融紡糸されるために十分な強度を有するように、280℃より高い温度で微粒子である難燃剤を5重量%より多く添加することなく難燃剤の有効量を含有する。5
本発明の難燃ポリマー組成物は、少なくとも75モル%のトリメチレンテレフタレートからなるポリ(トリメチレンテレフタレート)を少なくとも75重量%含むポリマー(「PTTポリマー」)および280℃以下の融点を有する少なくとも1種の難燃ホスフィン酸金属塩(以下、「溶融性ホスフィン酸金属塩」、単数形は複数形をも包含するものとする。)を含む難燃剤を含有する。難燃溶融性ホスフィン酸金属塩は、組成物の0.25重量%から5重量%含まれ、難燃剤の少なくとも10重量%含まれ、50重量%超または少なくとも75重量%含まれることができる。本発明の組成物は、組成物の融点から280℃の温度で少なくとも0.7dl/gまたは少なくとも0.8dl/gまたは少なくとも0.9dl/gの固有粘度を有する。
PTTポリマーは、ホモポリマー、少量の非PTTコモノマーを含有するPTTコポリマー、PTTホモポリマーと少量の他のポリマーとのブレンド、または、少量の他のポリマーと混合された少量の非PTTコモノマーを含有するPTTコポリマーであることができる。このPTTポリマーは、成分中の他の非PTTコモノマーまたは他のポリマーにかかわらず、少なくとも75モル%のトリメチレンテレフタレートからなるポリ(トリメチレンテレフタレート)を少なくとも75重量%含有する。
本明細書中で使用される「非PTTコモノマー」は、トリメチレンテレフタレート単位を形成する少なくとも1種のモノマー、特に1,3−プロパンジオールおよびテレフタル酸またはジメチルエステルテレフタレートと置き換えることができるおよびトリメチレンテレフタレート単位を形成することなくポリマー鎖中に取り込まれることができる繰り返しトリメチレンテレフタレート単位を含有するポリマー中のモノマーと定義される。このような非PTTコモノマーは、限定されるものではないが、エチレングリコール、ブチレングリコール、1,4シクロヘキサンジメタノール、シュウ酸、コハク酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、イソフタル酸および/またはアジピン酸を含む。難燃ポリエステル組成物のPTTポリマーは、25モル%までの非PTTコモノマーを含有することができまたは最大15モル%または最大10モル%または最大5モル%の非PTTコモノマーを含有することができる。PTTポリマーは、非PTTコモノマーを含有しなくてよい(すなわち、PTTポリマーはホモポリマーである。)。
PTTポリマーとともに本発明の難燃ポリマー組成物中に含まれることができる他のポリマーは、ポリエステル、例えばポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)およびポリ(トリメチレンナフタレート)ならびにポリアミド、例えばNYLON−6またはNYLON−6,6を含む。このようなポリマーは、以下に定義される補強剤として添加されることができる。一実施形態において、組成物中の難燃溶融性ホスフィン酸金属塩の存在の結果もたらされるPTTポリマーにおいて誘発され得る固有粘度の減少を幾分またはすべて埋め合わせるために、NYLON−6またはNYLON−6,6がPTTポリマーと一緒に本発明の組成物中に含まれる。本発明の組成物の一実施形態において、PTTポリマーと一緒に本発明の組成物中に含まれることができる他のポリマーは、組成物に対して25重量%または15重量%または10重量%または5重量%を超えない。本発明の組成物の別の実施形態において、PTTポリマー以外の組成物中の他のポリマーは、ポリアミドおよび少なくとも75モル%のポリ(トリメチレンテレフタレート)を含有するポリエステル以外のポリエステルまたはこれらの混合物からなる群から選択され、PTTポリマーは、他のポリマーに対する重量比が少なくとも3:1または少なくとも4:1または少なくとも5:1または少なくとも6:1で組成物中に存在する。一実施形態において、難燃PTTポリマー組成物中にPTT自体以外のポリマーは存在しない。
難燃PTTポリマー組成物は、少なくとも0.7dl/gまたは少なくとも0.8dl/gまたは少なくとも0.9dl/gの固有粘度を有することができる。一実施形態において、本発明の難燃PTTポリマー組成物は、0.7dl/gから1.4dl/gの固有粘度を有することができる。好ましくは、本発明の組成物は、0.8dl/gから1.2dl/gの固有粘度を有する。本発明によれば、固有粘度は、ポリマーをフェノールおよび1,1,2,2−テトラクロロエタンの溶媒(60容量部のフェノール、40容量部の1,1,2,2−テトラクロロエタン)中に溶解させ、溶解されたポリマーの固有粘度を相対粘度計、好ましくはViscotek Companyから入手可能であるモデル番号Y501Bにより30℃で測定することにより測定される。
本発明の難燃PTTポリマー組成物は、280℃以下または270℃以下または250℃以下または230℃以下または200℃以下または180℃以下の融点を有する少なくとも1種の難燃溶融性ホスフィン酸金属塩を含有する難燃剤を含有する。難燃溶融性ホスフィン酸金属塩は、組成物の0.25重量%から5重量%含まれることができまたは組成物の0.3重量%から4重量%含まれることができまたは組成物に対して0.5重量%から2.5重量%含まれることができる。
難燃溶融性ホスフィン酸金属塩は、本発明の難燃PTTポリマー組成物中の難燃剤の少なくとも10重量%含まれ、50重量%超含まれることができまたは組成物中の難燃剤の75重量%超含まれることができる。本発明の難燃PTTポリマー組成物中の難燃剤は、本質的に難燃溶融性ホスフィン酸金属塩からなることができる。
難燃溶融性ホスフィン酸金属塩は、式(I)に示される構造を有し、280℃以下または270℃以下または250℃以下または230℃以下または200℃以下または180℃以下の融点を有するホスフィン酸金属塩のいずれでもよい。
Figure 2010510356
式(I)において、RおよびRは、同一であることができまたは異なることができ、直鎖または分枝鎖のC−C18アルキルおよび/またはアリールであり、Mは、Mg、Ca、Al、Sb、Ge、Ti、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、NaまたはKであり、mは、1から4である。この難燃溶融性ホスフィン酸金属塩は、これがポリマーを実質的に分解しない温度にてPTTポリマー中にて溶融され、分散されることができるように280℃以下または270℃以下または250℃以下または230℃以下または200℃以下または180℃以下の融点を有さなければならない。
好ましい実施形態において、この難燃溶融性ホスフィン酸金属塩は、280℃以下または270℃以下または250℃以下または230℃以下または200℃以下または180℃以下の融点を有し、RおよびRが、同一でありまたは異なり、水素、直鎖または分枝鎖のC−C18アルキルおよび/またはアリールであり、Mが亜鉛であり、mが2である式(I)の構造を有するホスフィン酸亜鉛である。一実施形態において、このホスフィン酸亜鉛は、280℃以下または270℃以下または250℃以下または230℃以下または200℃以下または180℃以下の融点を有し、RおよびRが、同一でありまたは異なり、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、t−ブチル、n−ブチルまたはフェニルであり、Mが亜鉛であり、mが2である式(I)を有する。好ましい実施形態において、このホスフィン酸亜鉛は、ジエチルホスフィン酸亜鉛、ジメチルホスフィン酸亜鉛、メチルエチルホスフィン酸亜鉛、ジフェニルホスフィン酸亜鉛、エチルブチルホスフィン酸亜鉛およびジブチルホスフィン酸亜鉛からなる群から選択される。最も好ましい実施形態において、このホスフィン酸亜鉛は、ジエチルホスフィン酸亜鉛である。
本発明の難燃PTTポリマー組成物の難燃剤は、本発明の目的のために「非可融性難燃成分」と定義される、280℃以下の融点を有さない難燃成分を含有することができる。この非可融性難燃成分は280℃より高い温度で溶融せずに分解し得るので、この非可融性難燃成分は、必須ではないが、280℃より高い融点を有し得、難燃剤の非可融性難燃成分は、存在する場合、280℃以下の融点を有しない。このような非可融性難燃剤は、280℃の温度以下で溶融しない式(I)のホスフィン酸金属塩、無機リン化合物、例えば赤リン、モノマー有機リン化合物、オルトリン酸エステルまたはこれらの縮合物、リン酸エステルアミド、窒化リン化合物、ホスフィンオキシド(例えば、トリフェニルホスフィンオキシド)ならびにリン酸およびホスホン酸の金属塩、ジホスフィン酸塩を含む280℃以下の温度で非可融性である化合物を含有する他のリン含有化合物ならびに窒素含有化合物、例えばベンゾグアナミン化合物、ポリリン酸アンモニウムおよびメラミン化合物、例えばホウ酸メラミン、シュウ酸メラミン、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリマー性リン酸メラミンおよびシアヌル酸メラミンを含む。シアヌル酸メラミンは、本発明の組成物中に使用される好ましい非可融性難燃剤である。
本発明の組成物の一実施形態において、難燃剤は、90重量%未満または50重量%未満または35重量%未満または25重量%未満または10重量%未満または5重量%未満の非可融性難燃成分を含有することができまたは非可融性難燃成分を含有しなくてよい。本発明の組成物の一実施形態において、難燃PTTポリマー組成物は、最大10重量%または最大5重量%または最大2.5重量%の微粒子状の非可融性難燃成分からなることができる。
組成物中の難燃剤の非可融性難燃成分は、存在する場合、微粒子であることができる。本発明の組成物の非可融性難燃成分の粒度は、150μmの平均粒度まで及ぶことができる。一実施形態において、難燃剤の非可融性難燃成分の平均粒度は、大きくとも10μmでありまたは非可融性難燃剤は、ナノ粒子を含有することができ、大きくとも1μMの平均粒度を有することができる。この組成物中の非可融性難燃剤のより小さい平均粒度は、少なくとも2つの利点1)組成物中での微粒子状難燃剤のより均質な分散;および2)溶融組成物中の大きい微粒子の結果としての、この組成物から溶融紡糸される繊維において誘発される破損の減少を組成物に提供する。一実施形態において、難燃剤の非可融性難燃成分は、大きくとも10μmまたは大きくとも1μmの平均粒度を有するシアヌル酸メラミンである。
難燃溶融性ホスフィン酸金属塩および非可融性難燃成分(存在する場合)を含む難燃剤は、難燃PTTポリマー組成物中に、組成物の25重量%までまたは組成物の15重量%までまたは組成物の10重量%までまたは組成物の5重量%までの量で存在することができ、難燃剤の難燃溶融性ホスフィン酸金属塩は、組成物中に組成物に対して5重量%までのみ存在することができる。難燃剤は、難燃PTTポリマー組成物中に、0.25重量%から25重量%または0.3重量%から20重量%または0.5重量%から10重量%または1重量%から5重量%の量で存在することができる。
本発明の一実施形態において、難燃PTTポリマー組成物は、樹脂であることができる。樹脂は、種々の材料、例えばポリマー成形物、フィルム、繊維およびフィラメントを難燃PTTポリマー樹脂組成物から形成するために有用であり得る。
本発明の組成物の別の実施形態において、難燃PTTポリマー組成物は、ポリマー成形組成物であることができる。ポリマー成形組成物は、充填剤、補強材料および/または改質剤を含むことができる。本発明の一実施形態において、難燃PTTポリマーのポリマー成形組成物は、0重量%から50重量%の充填剤および/または0重量%から25重量%の補強剤を含有することができ、充填剤および補強剤の総量は、組成物に対して0重量%から50重量%の量で存在することができる。難燃PTTポリマー成形組成物は、0重量%から40重量%の改質剤を含有することもできる。
本発明の別の実施形態において、難燃PTTポリマー組成物は、フィルムであることができる。難燃PTTポリマーのポリマーフィルムは、0重量%から50重量%の充填剤および/または0重量%から25重量%の補強剤を含有することができ、充填剤および補強剤の総量は、組成物の0重量%から50重量%の量で存在することができる。難燃PTTポリマーフィルムは、0重量%から40重量%の改質剤を含有することもできる。
本発明の別の実施形態において、難燃PTTポリマー組成物は、繊維またはフィラメントであることができる。難燃PTTポリマー繊維またはフィラメントは、最大5重量%の充填剤および最大5重量%の改質剤を含有することができる。充填剤および/または改質剤は、溶融紡糸組成物に破損を誘発することによりPTTポリマー組成物の溶融紡糸に悪影響を及ぼすことがあるので、難燃PTTポリマー繊維またはフィラメント組成物中のこれらの材料を制限することが望ましい。本発明の一実施形態において、難燃PTTポリマー繊維またはフィラメント組成物は、最大2.5重量%の充填剤、好ましくは最大1重量%の充填剤を含有する。本発明の難燃PTTポリマー繊維またはフィラメント組成物中の好ましい充填剤は、艶消剤、好ましくは二酸化チタンである。
本明細書中で使用される用語「充填剤」は、「難燃活性を有さない微粒子または繊維材料」と定義される。充填剤は、一般に、成形用途に使用されるポリマー組成物に剛性を提供するためにまたはフィルム、フィラメントおよび繊維中において使用されるポリマー組成物中で艶消剤として使用される。本発明の組成物中に含まれることができる充填材料の例は、繊維材料、例えばガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、シリカ繊維、繊維珪灰石、シリカ−アルミナ繊維、ジルコニア繊維、チタン酸カリウム繊維、金属繊維および300℃より高い融点を有する有機繊維を含む。本発明の組成物のこの実施形態に含まれる他の充填材料は、微粒子または非晶質材料、例えばカーボンブラック、ホワイトカーボン、炭化ケイ素、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ガラス粉末、ミルド繊維、ケイ酸塩、例えばケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、クレーおよび珪藻土、金属酸化物、例えば酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛およびアルミナ、金属炭酸塩、例えば炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウム、金属硫酸塩、例えば硫酸カルシウムおよび硫酸バリウムならびに金属粉末を含む。ポリマー組成物がフィルム、フィラメントまたは繊維を製造するために使用されるべき場合、艶消の目的のために、二酸化チタンが好ましい充填剤である。
本明細書中で使用される用語「補強剤」は、構造強度および結合性をポリマー組成物に提供するために有用な材料と定義される。補強剤は、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタンエラストマー、ポリスチレン、ポリエチレンおよびポリプロピレンを含むことができる。
本明細書中で使用される用語「改質剤」は、上記定義の充填材料および補強剤を除く、ポリマー組成物の物理的特性、化学的特性、色特性および電気的特性を改質するために有用な材料と定義される。改質剤は、慣用の酸化防止剤、滑沢剤、染料および他の着色料、UV吸収剤ならびに帯電防止剤を含むことができる。
一態様において、本発明は、上述の本発明の難燃PTTポリマー組成物を製造する方法である。本発明の方法において、1)難燃ホスフィン酸金属塩を含む難燃剤および2)少なくとも75モル%のPTTからなるポリ(トリメチレンテレフタレート)を少なくとも75重量%含むポリマー(「PTTポリマー」)の混合物を、180℃から280℃の温度で調製する。難燃剤の難燃ホスフィン酸金属塩は、ホスフィン酸金属塩が280℃以下または270℃以下または250℃以下または230℃以下または200℃以下または180℃以下の融点を有するように選択される。混合物を調製する温度は、難燃溶融性ホスフィン酸金属塩をPTTポリマー中に均質に分散させることができるように、難燃溶融性ホスフィン酸金属塩およびPTTポリマーが選択温度未満の融点をそれぞれ有するように選択される。混合物中の難燃剤の量は、難燃溶融性ホスフィン酸金属塩が難燃剤およびPTTポリマーの総量の0.25重量%から5重量%または0.3重量%から4重量%または0.5重量%から2.5重量%になるように選択される。また混合物中のポリマーの量に対する混合物中の難燃剤の量は、混合物が少なくとも0.7dl/gまたは少なくとも0.8dl/gまたは少なくとも0.9dl/gの固有粘度を有するように選択される。
本発明の方法に使用されるべき難燃剤は、280℃以下または270℃以下または250℃以下または230℃以下または200℃以下または180℃以下の融点を有する少なくとも1種の難燃ホスフィン酸金属塩(上記定義の「溶融性ホスフィン酸金属塩」)を含有する。難燃溶融性ホスフィン酸金属塩は、難燃剤に対して少なくとも10重量%含まれ、または難燃剤に対して50重量%超含まれることができまたは難燃剤に対して少なくとも75重量%含まれることができる。本発明の方法に使用される難燃剤は、本質的に難燃溶融性ホスフィン酸金属塩からなることができる。
この難燃溶融性ホスフィン酸金属塩は、式(I)の構造を有し、280℃以下または270℃以下または250℃以下または230℃以下または200℃以下または180℃以下の融点を有する任意のホスフィン酸金属塩であることができる。
Figure 2010510356
式(I)において、RおよびRは、同一であることができまたは異なることができ、直鎖または分枝鎖のC−C18アルキルおよび/またはアリールであり、Mは、Mg、Ca、Al、Sb、Ge、Ti、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、NaまたはKであり、mは、1から4である。この難燃溶融性ホスフィン酸金属塩は、これがポリマーを実質的に分解しない温度でPTTポリマー中で溶融され、分散されることができるように280℃以下または270℃以下または250℃以下または230℃以下または200℃以下または180℃以下の融点を有さなければならない。
好ましい実施形態において、この難燃溶融性ホスフィン酸金属塩は、280℃以下または270℃以下または250℃以下または230℃以下または200℃以下または180℃以下の融点を有し、RおよびRが、同一でありまたは異なり、水素、直鎖または分枝鎖のC−C18アルキルおよび/またはアリールであり、Mが亜鉛であり、mが2である式(I)の構造を有するホスフィン酸亜鉛である。一実施形態において、このホスフィン酸亜鉛は、280℃以下または270℃以下または250℃以下または230℃以下または200℃以下または180℃以下の融点を有し、RおよびRが、同一でありまたは異なり、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、t−ブチル、n−ブチルまたはフェニルであり、Mが亜鉛であり、mが2である式(I)を有する。好ましい実施形態において、このホスフィン酸亜鉛は、ジエチルホスフィン酸亜鉛、ジメチルホスフィン酸亜鉛、メチルエチルホスフィン酸亜鉛、ジフェニルホスフィン酸亜鉛、エチルブチルホスフィン酸亜鉛およびジブチルホスフィン酸亜鉛からなる群から選択される。最も好ましい実施形態において、このホスフィン酸亜鉛は、ジエチルホスフィン酸亜鉛である。
本発明の方法に利用される難燃剤は、上記定義によれば、「非可融性難燃成分」と定義される、280℃以下の融点を有さない難燃剤を含有することができる。この非可融性難燃成分は溶融せずに分解し得るので、この非可融性難燃成分は、必須ではないが280℃より高い融点を有し得、難燃剤の非可融性難燃成分は、存在する場合、280℃以下の融点を有さない。このような非可融性難燃剤は、280℃の温度以下で溶融しない式(I)のホスフィン酸金属塩、例えばジエチルホスフィン酸カルシウム、無機リン化合物、例えば赤リン、モノマー有機リン化合物、オルトリン酸エステルまたはこれらの縮合物、リン酸エステルアミド、窒化リン化合物、ホスフィンオキシド(例えば、トリフェニルホスフィンオキシド)ならびにリン酸およびホスホン酸の金属塩、ジホスフィン酸塩を含む280℃以下の温度で非可融性である化合物を含有する他のリン含有化合物ならびに窒素含有化合物、例えばベンゾグアナミン化合物、ポリリン酸アンモニウムおよびメラミン化合物、例えばホウ酸メラミン、シュウ酸メラミン、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリマーリン酸メラミンおよびシアヌル酸メラミンを含むことができる。シアヌル酸メラミンは、本発明の方法において難燃剤中に使用される好ましい非可融性難燃剤である。
本発明の方法において使用される難燃剤の非可融性難燃成分は、微粒子であることができる。非可融性難燃成分の粒度は、150μmの平均粒度まで及ぶことができる。一実施形態において、難燃剤の非可融性難燃成分の平均粒度は、大きくとも10μmでありまたは難燃剤の非可融性難燃成分は、ナノ粒子を含有することができ、大きくとも1μmの平均粒度を有することができる。一実施形態において、本発明の方法に使用される難燃剤の非可融性難燃成分は、大きくとも10μmまたは大きくとも1μmの平均粒度を有するシアヌル酸メラミンである。
難燃剤およびPTTポリマーの混合物は、難燃PTTポリマーが少なくとも0.7dl/gの固有粘度を有するように、本発明の方法において調製する。難燃PTTポリマーが少なくとも0.7dl/gの固有粘度を有することを確保するため、ポリマーの量に対する混合物中の難燃剤の量は、混合物が少なくとも0.7dl/gまたは少なくとも0.8dl/gまたは少なくとも0.9dl/gの固有粘度を有するように選択される。溶融性ホスフィン酸金属塩を含む難燃剤を添加することにより、難燃剤の溶融性ホスフィン酸金属塩成分に起因して、難燃剤が添加されるポリマーの固有粘度が減少することがある。当業者は、難燃剤中の溶融性ホスフィン酸金属塩の量および難燃剤が混合されるポリマーの固有粘度またはポリマーが難燃剤と混合されながら形成される反応条件に基づき、過度の実験を行うことなく、ポリマーと混合するための難燃剤の適切な量を決定することができる。一般に、混合物中の溶融性ホスフィン酸金属塩の濃度が増大するにつれ、混合物の固有粘度は低下し、反対に、混合物中の溶融性ホスフィン酸金属塩の濃度が低下するにつれ、混合物の固有粘度は増大する。混合物中の溶融性ホスフィン酸金属塩の濃度は、難燃剤中の溶融性ホスフィン酸金属塩の割合を増大させることおよび/または混合物中の難燃剤の量を増大させることにより増大させることができる。同様に、混合物中の溶融性ホスフィン酸金属塩の濃度は、難燃剤中の溶融性ホスフィン酸金属塩の割合を低下させることおよび/または混合物中の難燃剤の量を低下させることにより低下させることができる。したがって、PTTポリマーが0.7dl/gより顕著に大きい(例えば、0.85dl/gより大きい)固有粘度を有する場合または0.7dl/gより顕著に大きい固有粘度を有するPTTポリマーが形成される反応条件を選択する場合、より多量の難燃剤および/または高い割合の溶融性ホスフィン酸金属塩を有する難燃剤をPTTポリマーと混合することができる。反対に、PTTポリマーが0.7dl/gよりわずかに大きい(例えば、0.85dl/g以下の)固有粘度を有する場合または0.7dl/gよりわずかに大きい固有粘度を有するPTTポリマーが形成される反応条件を選択する場合、より少量の難燃剤および/または低い割合の溶融性ホスフィン酸金属塩を有する難燃剤をPTTポリマーと混合することができる。
PTTポリマーに対する難燃剤の相対量は、難燃剤中の難燃溶融性ホスフィン酸金属塩の割合およびPTTポリマーの固有粘度に基づき選択することができる。PTTポリマーに対する難燃剤の相対量は、混合物中の難燃溶融性ホスフィン酸金属塩の量が混合物に対して最大5重量%であり、混合物が少なくとも0.7dl/gまたは少なくとも0.8dl/gまたは少なくとも0.9dl/gの固有粘度を有するように選択することができる。一実施形態において、PTTポリマーに対する難燃剤の量は、混合物中の難燃溶融性ホスフィン酸金属塩の量が4重量%以下または3重量%以下または2.5重量%以下または2重量%以下または1重量%以下であり、混合物が少なくとも0.7dl/gまたは少なくとも0.8dl/gまたは少なくとも0/9dl/gの固有粘度を有するように選択され得る。
本発明の方法の一実施形態において、難燃溶融性ホスフィン酸金属塩は、難燃剤に対して50重量%超含まれることができ、難燃剤の量は、混合物中の難燃剤とPTTポリマーとの重量比が1:400から1:10まで(これ自体は含めない)または1:100から1:20または1:50から1:25の範囲内であり、混合物が、選択された重量比で少なくとも0.7dl/gまたは少なくとも0.8dl/gまたは少なくとも0.9dl/gの固有粘度を有するように選択される。本発明の方法の別の実施形態において、難燃溶融性ホスフィン酸金属塩は、難燃剤に対して10重量%から50重量%含まれることができ、難燃剤の量は、混合物中の難燃剤とPTTポリマーとの重量比が1:200から1:1まで(これ自体は含めない)または1:100から1:5または1:50から1:10の範囲内であり、混合物が、少なくとも0.7dl/gまたは少なくとも0.8dl/gまたは少なくとも0/9dl/gの固有粘度を有するように選択される。
難燃剤は、PTTポリマーを形成する重合工程においてまたはPTTポリマーが重合により形成された後に、180℃から280℃の温度でPTTポリマーと混合され得る。難燃剤およびPTTポリマーが混合される温度は、PTTポリマーおよび難燃剤の難燃溶融性ホスフィン酸金属塩の融点より高くするべきである。
本発明の方法の一実施形態において、難燃剤は、PTTポリマーを製造する工程において1,3−プロパンジオール(「PDO」)、テレフタル酸(「TPA」)、PTTポリマーおよび場合によって非PTTコモノマーと混合する。PTTポリマーは、TPAによりPDOをエステル化し、次いで場合によって反応生成物を予備重縮合させ、好ましくはモル過剰のPDOと重縮合させることにより作製することができ、さらに好ましくは、反応条件は溶融反応混合物中でPDOおよびTPAを比較的低い濃度で維持することを含む。PDOおよびTPAからのPTTの重合は、連続工程または回分工程において実施され得る。
エステル化ステップにおいて、反応塊中の未反応のPDOの瞬間濃度は、高い固有粘度のPTTポリマーを得るために比較的低く維持され得る。このことは、圧力およびモノマー供給の調整により達せられる。PDOおよびTPAは、約1.1:1から約3:1の範囲内の総供給モル比で反応容器に供給され得る。好ましいPDO:TPAの供給比は、生成されるアクロレイン副生物の量を最少にするため、約1.1:1から1.5:1である。PDOおよびTPAは、エステルへの変換を生じさせる時間を与え、PDOおよびTPA濃度を低く保持するために徐々に添加され得る。
また、エステル化ステップは大気圧より大きい圧力で行われ得るが、エステル化ステップにおいてPDOの所望の瞬間濃度を維持するため、比較的低い反応圧力を維持することが好ましい。低圧エステル化ステップにおける圧力は、0.3MPa(絶対圧)未満、一般に約0.07MPa(絶対圧)から約0.15MPa(絶対圧)の範囲内に維持され得る。エステル化ステップの温度は、240℃から270℃であることができる。エステル化ステップの時間は、1時間から4時間に及ぶことができる。
エステル化触媒は、最終ポリマーの重量に対して5ppmから100ppm(金属)または5ppmから50ppmの量にて任意に選択される。エステル化触媒は、比較的高い活性を有することができ、エステル化ステップの水副生物による失活に耐性であることができる。このようなエステル化触媒は、チタンアルコキシドおよびこれらの誘導体、例えばテトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、テトラステアリルチタネート、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナト)チタン、ジ−n−ブトキシ−ビス(トリエタノールアミノアト)チタン、トリブチルモノアセチルチタネートおよびテトラ安息香酸チタネート;チタン錯塩、例えばアルキルチタンオキサレートおよびマロネート、カリウムヘキサフルオロチタネートおよびチタンならびにヒドロキシカルボン酸、例えば酒石酸、クエン酸または乳酸を有するチタン錯体、触媒、例えば二酸化チタン/二酸化ケイ素共沈物ならびに水和アルカリ含有二酸化チタン;ならびに対応するジルコニウム化合物を含むチタンおよびジルコニウム化合物を含む。他の金属、例えばアンチモン、スズ、亜鉛などの触媒を使用することもできる。PTTポリマーの調製におけるエステル化および重縮合ステップの両方に有用な触媒は、チタンテトラブトキシドである。
非PTTコモノマーを、エステル化ステップにおいて含めることができる。非PTTコモノマーは、限定されるものではないが、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4シクロヘキサンジメタノール、シュウ酸、コハク酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、イソフタル酸および/またはアジピン酸を含む。
予備縮合(予備重合)ステップは、本方法のこの実施形態においてあってもなくてもよいが、高い固有粘度のPTTポリマーを得るために有用である。このようなステップを実施する場合、エステル化生成混合物上の圧力は0.02MPa未満に減少させ、温度は250℃から270℃の範囲内で維持し、予備縮合は2時間未満で行うことができる。予備縮合ステップは、特に連続工程において、圧力を第2の段階において低下させる2つの真空段階において実施され得る。非PTTコモノマーは、PTTポリマー中に含めるために予備縮合ステップにおいて添加することができ、上述の非PTTコモノマーを含む。
本方法のこの実施形態の重縮合(または重合)ステップにおいて、0.7dl/gから1.5dl/gの固有粘度を有するPTTポリマーが得られるまで、反応混合物を2Paから25Paの圧力の真空下で、245℃から270℃の温度で1時間から6時間の時間維持することができる。重縮合ステップは、多量の蒸気塊の移動が可能な大きい表面積の発生反応器、例えば籠型バスケット反応器、有孔ディスク反応器、ディスクリング反応器または2軸スクリュー反応器内で好適に実施される。重縮合は、金属重縮合触媒、例えば上述のチタン化合物の存在下で実施され得る。チタンブトキシドは、PTTポリマーを製造するために有効な重縮合触媒であり、25ppmから100ppmのチタンの量で使用することができる。非PTTコモノマーは、PTTポリマー中に含めるために重縮合ステップにおいて添加され得、上述の非PTTコモノマーを含む。
PTTポリマー中に含めるためにエステル化、予備重縮合および/または重縮合ステップにおいて添加される非PTTコモノマーは、PTTポリマーが少なくとも75モル%のトリメチレンテレフタレート単位をポリマー鎖中に含有するように、非PTTコモノマーと、ポリマー鎖中で非PTTコモノマーに置き換えられることが意図されるPTTコモノマーのジオールまたは酸とのモル比を最大1:4で提供するための量にて添加され得る。一実施形態において、非PTTコモノマーは、非PTTコモノマーと、ポリマー鎖中で非PTTコモノマーに置き換えられることが意図されるPTTコモノマーのジオールまたは酸とのモル比を最大1:10で提供するための有効量にて添加され得る。別の実施形態において、非PTTコモノマーは、PTTポリマーがPTTホモポリマーになるように、PTTポリマーの製造において添加されない。
難燃剤/PTTポリマーの混合物を形成するため、難燃溶融性ホスフィン酸金属塩を含有する難燃剤を、PDOおよびTPAからPTTポリマーを製造する工程において工程の初期に(例えば、供給反応物の一方または両方と混合しながら)添加することができまたは工程の間に(例えば、エステル化段階またはあってもなくてもよい予備重縮合段階または重縮合段階において)もしくはPTTが依然として溶融形態である重縮合後に別個に添加することができる。難燃剤は、難燃剤/PTTポリマー混合物を生じさせるため、PTTポリマーが形成される際、例えばエステル化段階においてまたはポリマーが形成された後、例えばPTTが依然として溶融形態である重縮合後にPTTと混合され得る。
難燃剤は、PTTポリマーおよび難燃剤の難燃溶融性ホスフィン酸金属塩の融点より高い温度でPTTポリマーと混合し、この温度は、180℃から280℃の範囲内であり、好ましくは245℃から270℃の温度である。好ましくは、難燃剤およびPTTポリマーは、PTTポリマー中での難燃剤の均質な分散を提供するため、PTTポリマーおよび難燃剤の溶融性ホスフィン酸金属塩の融点より高い温度で接触時に十分に混合される。
別の実施形態において、難燃剤は、PTTポリマーを製造する工程において1,3−プロパンジオール(「PDO」)、ジメチルテレフタレート(「DMT」)およびPTTポリマーと混合される。PTTポリマーは、DMTによりPDOをトランスエステル化し、次いで反応生成物を場合によって予備重縮合させ、好ましくはモル過剰のPDOと重縮合させることにより作製され得、さらに好ましくは、反応条件は、溶融反応混合物中でPDOおよびDMTを比較的低い濃度で維持することを含む。PDOおよびDMTからのPTTの重合は、連続工程または回分工程において実施することができる。
PDOおよびDMTからPTTポリマーを製造する工程ステップは、この工程においてDMTがTPAに置換されていることを除き、PDOおよびTPAからPTTポリマーを製造する上述の工程ステップに類似している。非PTTコモノマーは、PDOおよびTPAからPTTポリマーを製造するにつき上述の工程において添加され得る。難燃溶融性ホスフィン酸金属塩を含有する難燃剤は、難燃剤をPDOおよびTPAの重合により形成されるPTTポリマーと混合することに関して上述のとおり、PDOおよびDMTからPTTポリマーを製造する工程に工程の初期に(例えば、供給反応物の一方または両方と混合しながら)添加され得または工程の間に(例えば、トランスエステル化段階またはあってもなくてもよい予備重縮合段階もしくは重縮合段階において)またはPTTが依然として溶融形態である重縮合後に別個に添加され得る。難燃剤は、やはり上述のとおり、PTTポリマーおよび難燃剤の難燃溶融性ホスフィン酸金属塩の融点より高い温度でPTTポリマーと混合される。
別の実施形態において、難燃溶融性ホスフィン酸金属塩を含む難燃剤は、PTTポリマー、例えばPTTポリマーおよび難燃溶融性ホスフィン酸金属塩の融点より高い温度に加熱されるペレット化固体PTTポリマーと重合工程後に混合され得る。難燃剤は、PTTポリマーと、加熱前に接触させることができ、PTTポリマーおよび難燃溶融性ホスフィン酸金属塩の融点より高く加熱した後にPTTポリマーと混合され得または難燃剤はPTTポリマーの融点より高く加熱した後に溶融PTTポリマーと接触させることができ、PTTポリマーおよび難燃剤をPTTポリマーおよび難燃溶融性ホスフィン酸金属塩両方の融点より高く加熱した後にPTTポリマーと混合され得る。いずれの場合においても、難燃剤は、PTTポリマーの融点より高く、難燃剤のホスフィン酸金属塩の融点より高い温度でPTTポリマーと混合される。
本発明の方法の一実施形態において、難燃溶融性ホスフィン酸金属塩を含む難燃剤とおよび少なくとも75モル%のトリメチレンテレフタレートからなるポリ(トリメチレンテレフタレート)を少なくとも75重量%含むPTTポリマーとを接触させ、加熱し、押出機内で、PTTポリマーの融点より高く、難燃剤の難燃溶融性ホスフィン酸金属塩の融点より高い温度で一緒に混合して、難燃PTT含有ポリエステルが製造される。
本発明の方法の一実施形態において、補助ポリマーを180℃から280℃の温度でPTTポリマーおよび難燃剤と混合することができる。補助ポリマーは、補助ポリマーが溶融され、難燃剤およびPTTポリマーと混合されることができるように、280℃未満の融点を有するべきであり、この混合温度は、補助ポリマー、難燃剤の難燃溶融性ホスフィン酸金属塩およびPTTポリマーが選択された温度より低い融点を有するように選択されるべきである。補助ポリマーは、ポリエステルおよびポリアミドからなる群から選択されることができる。一実施形態において、補助ポリマーは、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ(トリメチレンナフタレート)、ポリ(ε−カプロアミド)、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)またはこれらの混合物であることができる。一実施形態において、補助ポリマーは、補助ポリマーを有さないPTTポリマーおよび難燃剤と比べて、補助ポリマー、PTTポリマーおよび難燃剤の混合物の粘度が増大し、混合物から溶融紡糸される繊維の引っ張り強さが増大するように、ポリ(ε−カプロアミド)、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)またはこれらの混合物であるように選択される。補助ポリマーの量は、補助ポリマーが難燃剤、PTTポリマーおよび補助ポリマーの混合物の25重量%までまたは15重量%までまたは10重量%までまたは5重量%までの量で存在するように選択され得る。別の実施形態において、難燃剤は、難燃溶融性ホスフィン酸金属塩と混合される280℃以下の融点を有するポリマーをさらに含む。ポリマーおよび難燃溶融性ホスフィン酸金属塩を含む難燃剤ならびにPTTポリマーは、180℃から280℃の温度で混合され得、この温度は、PTTポリマー、難燃溶融性塩および難燃剤のポリマーが選択された混合温度より低い融点をそれぞれ有するように選択される。ポリマーを含有する難燃剤の量は、1)難燃溶融性ホスフィン酸金属塩が難燃剤およびPTTポリマーの総量の0.25重量%から5重量%または0.3重量%から4重量%または0.5重量%から2.5重量%であり、2)混合物が少なくとも0.7dl/gの固有粘度を有し、3)混合物が少なくとも75モル%のトリメチレンテレフタレートを含有するポリ(トリメチレンテレフタレート)を少なくとも75重量%含有するように選択され得る。
溶融性ホスフィン酸金属塩および280℃以下の融点を有するポリマーを含む難燃剤は、280℃以下の融点を有する難燃溶融性ホスフィン酸金属塩および280℃以下の融点を有するポリマーとを接触させ、加熱され、難燃溶融性ホスフィン酸金属塩およびポリマーの融点より高くなるように選択される混合温度で混合されることにより形成され得る。ポリマーと混合される難燃溶融性ホスフィン酸金属塩の量は、難燃溶融性ホスフィン酸金属塩およびポリマーの混合物が0.5重量%から70重量%または2重量%から50重量%または3重量%から40重量%または4重量%から30重量%または5重量%から25重量%の難燃溶融性ホスフィン酸金属塩を含有するように選択され得る。ポリマーを含む難燃剤中の難燃溶融性ホスフィン酸塩は、上述の1種または複数の難燃溶融性ホスフィン酸金属塩から選択され得る。一実施形態において、難燃剤のポリマーは、ポリアミドまたはポリエステルであるように選択され得、ポリ(トリメチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ(トリメチレンナフタレート)、ポリ(ε−カプロアミド)、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)またはこれらの混合物からなる群から選択され得る。一実施形態において、ポリマーを含む難燃剤は、少なくとも0.7dl/gの固有粘度を有することができる。一実施形態において、ポリマーを含む難燃剤は、0.7dl/g未満の固有粘度を有する。
本発明の方法の一実施形態において、難燃剤およびPTTポリマーを混合した後、如何にこれらを混合したとしても、難燃剤およびPTTポリマーを含有する混合物を冷却して、難燃PTTポリマー樹脂を形成することができる。混合物は、混合物を150℃未満の温度、好ましくは10℃から40℃の温度に冷却されることにより、冷却されて樹脂が形成され得る。
本発明の方法の一実施形態において、難燃PTTポリマーは、成形組成物に形成されることができる。難燃PTTポリマーは、射出成形、発泡射出成形、ブロー成形、ガス内圧成形および圧縮成形を含むポリマー成形組成物を形成する慣用の方法により、成形組成物に形成され得る。成形工程の前および間に、0重量%から50重量%の上記定義の充填剤を、難燃PTTポリマーに添加することができおよび/または0重量%から25重量%の上記定義の補強剤を、難燃PTTポリマーに添加することができおよび/または0重量%から40重量%の上記定義の改質剤を、難燃PTTポリマーに添加することができ、充填剤、補強剤および/または改質剤は、好ましくは、難燃PTTポリマーに、ポリマーが溶融状態であるときに添加される。充填剤および補強剤を両方とも、成形組成物を形成する工程において難燃PTTポリマーに添加する場合、充填剤および補強剤の総量が成形組成物に対して50重量%を超えないことが好ましい。
本発明の方法の一実施形態において、難燃PTTポリマーは、フィルムに形成される。難燃PTTポリマーは、フィルム成形、積層またはコーティングを含むポリマーフィルムを形成する慣用の方法によりフィルムに形成され得る。フィルム作製工程の前および間に、0重量%から50重量%の上記定義の充填剤を、難燃PTTポリマーに添加することができおよび/または0重量%から25重量%の上記定義の補強剤を、難燃PTTポリマーに添加することができおよび/または0重量%から40重量%の上記定義の改質剤を、難燃PTTポリマーに添加することができ、充填剤、補強剤および/または改質剤は、好ましくは、難燃PTTポリマーに、ポリマーが溶融状態であるときに添加される。充填剤および補強剤を両方とも、フィルムを形成する工程において難燃PTTポリマーに添加する場合、充填剤および補強剤の総量がフィルムに対して50重量%を超えないことが好ましい。
本発明の方法の一実施形態において、難燃PTTポリマーは、溶融吹きつけ繊維またはフィラメントに形成される。難燃PTTポリマーは、溶融吹きつけポリマー繊維またはフィラメントを形成する慣用の方法により溶融吹きつけ繊維またはフィラメントに形成され得る。繊維またはフィラメント作製工程の前および間に、0重量%から50重量%の上記定義の充填剤を、難燃PTTポリマーに添加することができおよび/または0重量%から25重量%の上記定義の補強剤を、難燃PTTポリマーに添加することができおよび/または0重量%から40重量%の上記定義の改質剤を、難燃PTTポリマーに添加することができ、充填剤、補強剤および/または改質剤は、好ましくは、難燃PTTポリマーに、ポリマーが溶融状態であるときに添加される。充填剤および補強剤を両方とも、フィラメントを形成する工程において難燃PTTポリマーに添加する場合、充填剤および補強剤の総量がフィラメントに対して50重量%を超えないことが好ましい。本発明の方法の一実施形態において、充填剤、例えば二酸化チタンは、難燃PTTポリマー繊維またはフィラメントの形成において艶消剤として特に有用である。
本発明の方法の別の実施形態において、難燃PTTポリマーは、繊維またはフィラメントに紡糸され得る。難燃PTTポリマーは、ポリマーから繊維またはフィラメントを紡糸する慣用の方法、例えば溶融紡糸方法により繊維またはフィラメントに形成され得る。繊維またはフィラメントを紡糸するための好ましい実施形態において、最大5重量%または最大2.5重量%または最大1重量%の上記定義の充填剤を、繊維またはフィラメントを紡糸する前に難燃PTTポリマーと混合することができる。本発明の一実施形態において、充填剤、例えば二酸化チタンは、難燃PTTポリマー紡糸繊維またはフィラメントの形成において艶消剤として特に有用である。別の実施形態において、溶融紡糸工程の間の繊維またはフィラメントの破損を制限または回避するため、ポリマーを繊維またはフィラメントに紡糸する前に難燃PTTポリマーと混合される微粒子、例えば充填剤を最小化することが好ましい。別の実施形態において、0重量%から5重量%の上記定義の補強剤および/または0重量%から5重量%の上記定義の改質剤を、ポリマーを繊維またはフィラメントに紡糸する前に難燃PTTポリマーに添加することができる。

Claims (24)

  1. 少なくとも75モル%のトリメチレンテレフタレートからなるポリ(トリメチレンテレフタレート)を少なくとも75重量%含むポリマー;および
    280℃以下の融点を有する難燃ホスフィン酸金属塩を含む難燃剤
    を含み、前記ホスフィン酸金属塩は組成物の0.25重量%から5重量%含まれており、組成物は少なくとも0.7dl/gの固有粘度を有する、難燃ポリマー組成物。
  2. 難燃剤が、組成物の0.3重量%から4重量%または0.5重量%から2.5重量%含まれている、請求項1に記載の難燃ポリマー組成物。
  3. 難燃ホスフィン酸金属塩が、難燃剤の50重量%超もしくは少なくとも75重量%含まれており、または難燃剤が、本質的に難燃ホスフィン酸金属塩からなる、請求項1または2に記載の難燃ポリマー組成物。
  4. 難燃ホスフィン酸金属塩が、式(I)
    Figure 2010510356
    [式中、
    およびRは、同一でありまたは異なり、水素、C−C18アルキルおよびC−C18アリールからなる群から選択され;
    Mは亜鉛であり;
    mは2である。]
    を有するホスフィン酸亜鉛またはこのポリマーである、請求項1または2から3のいずれかに記載の難燃ポリマー組成物。
  5. ホスフィン酸亜鉛が、ジエチルホスフィン酸亜鉛、ジメチルホスフィン酸亜鉛、メチルエチルホスフィン酸亜鉛、ジフェニルホスフィン酸亜鉛、エチルブチルホスフィン酸亜鉛およびジブチルホスフィン酸亜鉛からなる群から選択される、請求項4に記載の難燃ポリマー組成物。
  6. ホスフィン酸亜鉛がジエチルホスフィン酸亜鉛である、請求項5に記載の難燃ポリマー組成物。
  7. 難燃剤が、微粒子状の非可融性難燃成分をさらに含む、請求項1または2から6のいずれかに記載の難燃ポリマー組成物。
  8. 微粒子状の非可融性難燃成分が、組成物の最大10重量%または組成物の最大5重量%または組成物の最大2.5重量%含まれる、請求項7に記載の難燃ポリマー組成物。
  9. ポリアミドおよび少なくとも75モル%のトリメチレンテレフタレートからなるポリ(トリメチレンテレフタレート)を少なくとも75重量%含むポリエステル以外のポリエステルからなる群から選択されるポリマーをさらに含む、請求項1または2から8のいずれかに記載の難燃ポリマー組成物。
  10. ポリマー樹脂である、請求項1または2から9のいずれかに記載の難燃ポリマー組成物。
  11. ポリマー成形物である、請求項1または2から9のいずれかに記載の難燃ポリマー組成物。
  12. ポリマーフィルムである、請求項1または2から9のいずれかに記載の難燃ポリマー組成物。
  13. フィラメントまたは繊維である、請求項1または2から9のいずれかに記載の難燃ポリマー組成物。
  14. 1)難燃ホスフィン酸金属塩を含む難燃剤;および
    2)少なくとも75モル%のトリメチレンテレフタレートからなるポリ(トリメチレンテレフタレート)を少なくとも75重量%含むポリマーの混合物
    を180℃から280℃の温度で調製することを含み:
    a)難燃剤の難燃ホスフィン酸金属塩を、難燃ホスフィン酸金属塩が280℃以下の融点を有するように選択し;
    b)温度を、ポリマーおよび難燃ホスフィン酸金属塩が選択された温度より低い融点をそれぞれ有するように選択し;
    c)混合物中の難燃剤の量を、難燃ホスフィン酸金属塩が難燃剤およびポリマーの総量の0.25重量%から5重量%になるように選択し;および
    d)混合物中のポリマーの量に対する混合物中の難燃剤の量を、混合物が少なくとも0.7dl/gの固有粘度を有するように選択する、難燃剤を含有する
    ポリマーを調製する方法。
  15. 難燃剤およびポリマーの混合物が、難燃剤を
    (a)ポリ(トリメチレンテレフタレート)を製造する工程において1,3−プロパンジオール、テレフタル酸およびポリ(トリメチレンテレフタレート)と混合することにより;または
    (b)ポリ(トリメチレンテレフタレート)を製造する工程において1,3−プロパンジオール、ジメチルテレフタレートおよびポリ(トリメチレンテレフタレート)と混合することにより;または
    (c)少なくとも75モル%のトリメチレンテレフタレートからなるポリ(トリメチレンテレフタレート)を少なくとも75重量%含むポリマーと混合することにより
    調製される、請求項14に記載の方法。
  16. 難燃剤が、難燃剤およびポリマーの総量の0.25重量%から5重量%含まれる、請求項14または15に記載の方法。
  17. 難燃ホスフィン酸金属塩が、難燃剤の50重量%超もしくは少なくとも75重量%含まれており、または難燃剤が、本質的に難燃ホスフィン酸金属塩からなる、請求項14または15から16のいずれかに記載の方法。
  18. 難燃ホスフィン酸金属塩が、式(I)
    Figure 2010510356
    [式中、
    およびRは、同一でありまたは異なり、水素、C−C18アルキルおよびC−C18アリールからなる群から選択され;
    Mは亜鉛であり;
    mは2である。]
    を有するホスフィン酸亜鉛またはこのポリマーである、請求項14または15から17のいずれかに記載の方法。
  19. ホスフィン酸亜鉛が、ジエチルホスフィン酸亜鉛、ジメチルホスフィン酸亜鉛、メチルエチルホスフィン酸亜鉛、ジフェニルホスフィン酸亜鉛、エチルブチルホスフィン酸亜鉛およびジブチルホスフィン酸亜鉛からなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
  20. ホスフィン酸亜鉛がジエチルホスフィン酸亜鉛である、請求項19に記載の方法。
  21. 難燃剤が、微粒子状の非可融性難燃成分をさらに含む、請求項14または15から20のいずれかに記載の方法。
  22. 難燃剤およびポリマーを、ポリアミド、少なくとも75モル%のトリメチレンテレフタレートからなるポリ(トリメチレンテレフタレート)の少なくとも75重量%からなるポリエステル以外のポリエステルまたはこれらの混合物からなる群から選択される補助ポリマーと混合することをさらに含み、混合温度は、補助ポリマーが混合温度より低い融点を有するように選択され、補助ポリマーの量は、混合物がポリ(トリメチレンテレフタレート)を少なくとも75重量%含有するように選択される、請求項14または15から21のいずれかに記載の方法。
  23. 難燃剤が、前記ホスフィン酸金属塩と混合されたポリマーをさらに含み、前記温度は、難燃剤のポリマーが選択された温度より低い融点を有するようにさらに選択される、請求項14または15から22のいずれかに記載の方法。
  24. 難燃剤のポリマーが、ポリ(トリメチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ(トリメチレンナフタレート)、ポリ(ε−カプロアミド)、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項23に記載の方法。
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