JP2010506388A - 光学システムの結像特性を改善する方法及びその光学システム - Google Patents
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Abstract
【選択図】図1
Description
上述の方法は、一般性を制限することなく、光学システムとしてマイクロリソグラフィのための投影対物器械の事例で説明するが、本発明をこの事例に限定するものではない。
投影対物器械は、半導体構成要素の製造に用いられる投影露光機械の一部である。この目的を達成するために、投影対物器械の対物面に配列されたレチクルとして表すパターンが、ウェーハとして表す基板の感光層上に投影対物器械によって結像される。
その結果、マイクロリソグラフィのための投影対物器械の収差を非常に低いレベルまで低減することは常に目指すところである。
投影対物器械の場合には、収差は、製造するだけで発生し、すなわち、投影対物器械の製造の後には既に発生している可能性があり、これらの収差は、再加工、例えば、投影対物器械の個々のレンズの非球面化、又は反射又は反射屈折投影対物器械の場合は個々のミラーの非球面化によって排除することができる。
投影対物器械の作動中に発生する収差は、例えば、結像光による投影対物器械の加熱によって引き起こされる。加熱によって誘起されるそのような収差は、最新の投影対物器械の場合にそうであるが、特に投影対物器械を通じるビーム経路が光軸に関して回転対称ではなく、更に、特に個々の光学要素がビーム経路によって部分領域においてのみ用いられる時に、複雑な視野プロフィールをもたらす場合がある。従って、作動中に発生するそのような収差をできる限り動的に補正することが作動中に可能であることが望ましい。
老朽化によって誘起される収差は、例えば、光学要素の材料の圧密化によって引き起こされる個々の光学要素における材料変化等によって生じる。
更に、光学システムの結像特性を改善する方法の必要性、及び特により高次のゼルニケ次数、特にZ5/6よりも高いゼルニケ次数の結像誤差を補正するのに用いることができるような光学システムの必要性が存在する。
本発明の目的は、比較的単純な構造の手段を用いて、そのような方法及び光学システムを提供することである。
本発明による方法及び本発明のよる光学システムでは、少なくとも1つの補正配列の非球面補正要素のうちの1つが、少なくとも1つのマニピュレータを用いて光軸方向に変位される。特に、本発明による手順は、少なくとも1つの補正配列が瞳の近傍又は瞳に配列されるので、視野依存収差の補正を可能にする。非球面補正要素の少なくとも1つを光軸方向に変位させることにより、視野依存収差、例えば、線形視野プロフィールを有する収差を補正することができる。これは、光学システムの視野内の位置が光学システムの瞳内の角度に対応するということに基づいている。光軸上の視野点から発するビームは、光軸に対して平行又は実質的に平行に光学補正配列を通過し、少なくとも1つの補正要素の光軸方向のシフトによる影響を受けない。しかし、光軸の外側の視野点から発するビームは、光軸に対して斜めに補正配列を移動し、それによってこれらのビームは、少なくとも1つの補正要素の光軸方向のシフトの際に影響を受け、この光学作用の程度は、光軸からの距離が長い視野点ほど高くなる。それによって少なくとも1つの補正要素の光軸方向の変位中に、補正配列の視野依存の光学作用が生じる。
近軸部分口径比Sは、次式で与えられる。
ここで、rは、近軸周辺光線高さであり、hは、近軸主光線高さであり、関数「sgn x」は、xの符号を意味し、「sgn 0」=1と定められる。主光線高さは、最大視野高さを絶対値の意味で有する物体視野の視野点の主光線の光線高さと理解すべきである。周辺光線高さは、物体視野の中央から発する光線の最大開口の光線高さである。
当然ながら、少なくとも1つの補正配列を光学システムの瞳平面の外側に配列することも可能であり、視野依存補正作用は、補正配列の瞳平面からの距離が長くなるほど弱まり、視野一定補正作用は強まる。
少なくとも1つの補正配列のこの改良は、構造的に簡素な設計という利点を有する。2つの補正要素のみが設けられた場合には、これらの表面輪郭は互いに補完的であり、従って、互いに加えると全体として少なくとも近似的にゼロになる。
更に、この場合には、2つの補正要素が直近に隣接して配列されることが好ましい。
ここでも構造的に簡素な補正配列が生じるが、この場合には、互いに反対側の表面上での非球面表面輪郭の配列に起因して、この補正配列が瞳平面に配列された場合には、補正配列が光学作用を起こさない2つの補正要素の互いに関するゼロ位置は存在しない。しかし、この配列は、例えば、光学システムの製造の後に存在するシステムに内在する収差を補償するのに用い、更に、例えば、システムの個々光学要素の加熱に起因する作動によって誘起される収差の発生の際に用いることができ、検出された収差を補償する付加的な光学作用を得るために、2つの補正要素の間の距離はこれに応じて変更される。
本発明による本方法の場合には、この改良の一部として、補正要素の少なくとも1つを変位させることができる。
2つの内側補正要素は、例えば、常設、すなわち、固定設置のものとすることができ、その一方、すなわち、2つの外側補正要素のうちの少なくとも一方に、光軸方向の移動のためのマニピュレータが割り当てられる。
従って、上述の改良とは異なり、2つの中間補正要素は、組み合わされて単一の補正要素を形成し、中間補正要素の表面輪郭の振幅は、2つの外側補正要素の表面輪郭の個々の振幅の2倍大きい。4構成要素補正配列と比較すると、この改良の利点は、特に3つの光学補正要素にしか表面輪郭を設ける必要がないので、構造的に経費負担が低いことにある。
この手段の利点は、ここでは、この配列が収差の双方向補正を可能にしながら、この改良のこの目的に対して全体で2つの補正要素しか要求されないことにある。
この場合には、第1の表面輪郭を有する補正要素の一方は、中間の第3の補正要素と一体的に加工することができる。
上述の改良も、同様に、例えば、第1の表面輪郭を有する補正要素に割り当てられた1つのマニピュレータしか要求されない。
更に好ましい改良では、表面輪郭のうちの少なくとも1つは、Zn(x、y)がn次のゼルニケ係数である関数∫Zn(x、y)に比例する。
更に好ましい改良では、少なくとも1つの補正配列に対して、互いに加えると全体として少なくとも近似的にゼロになるが、この少なくとも1つの補正配列の表面輪郭とは個々に異なる非球面表面輪郭が設けられた複数の光学補正要素を有する交換補正配列を提供し、又はそのようなものが待機した状態で保持される。本発明による方法では、交換補正要素の少なくとも1つを残りの光学交換補正要素の少なくとも1つに対して少なくとも光軸の方向の方向成分に変位させることによって交換補正配列の望ましい補正作用を設定するために、少なくとも1つの補正配列は、交換補正配列と交換される。
この改良における利点は、光学システムにおいていくつかの収差を特に互いに独立して同時に補正することができることにある。更に、少なくとも2つの補正配列を設けることにより、2つの基本的な収差の重ね合わせとして表すことができる収差を補正するために、補正作用の重ね合わせを用いることができる。有利な態様においては、この改良は、本発明による光学システムの補正潜在力を更に改善する。
視野依存収差に加えて、視野一定収差を補正することを可能にするために、有利な態様においては、少なくとも第2の補正配列又は更に別の補正配列が、光学システムの視野平面内又はその近くに配列される。
この手段は、少なくとも1つの補正要素のシフト又は光軸方向の補正要素のシフトと、光軸に対して横手方向の補正要素のシフトとを重ね合わせすることにより、同じ光学作用を得る上で光軸方向の変位経路を小さく保つことができるという利点を有し、場合によって、これは、光学システム内部のスペースの理由から有利である。
更に好ましい改良では、補正要素は、光学システムの互いに光学的に共役な平面に配列される。
ここでは、個々の補正要素の像に対する作用が少なくとも近似的に等しいことは有利である。例えば、第1の補正要素を光学システムの第1の瞳平面に配列し、第2の補正要素を第2の瞳平面に配列することができる。
上述の特徴及び下記に更に説明する特徴は、本発明の枠組みから逸脱することなく、それぞれに明示する組合せだけでなく、他の組合せにおいて又はそれ自体独立して用いることができることは言うまでもない。
本発明の例示的な実施形態を添付図面に例示し、これらの図面を参照して、これらの例示的な実施形態を以下により詳細に以下に説明する。
投影対物器械12は、複数の光学要素を有し、一例としてそのうちの2つの光学要素30及び32をレンズの形態で図1に示している。
しかし、2つの光学要素30及び32以外に、投影対物器械12は、レンズ及び/又はミラーの形態における更に別の光学要素を有することは言うまでもない。
補正配列34は、投影対物器械12の瞳平面36に配列されるか又は瞳平面36の少なくとも近くに位置する。
投影対物器械内の補正配列が瞳平面の近くに存在するか否かを判断するために、近軸部分口径比を用いることができる。
ここで、rは、近軸周辺光線高さであり、hは、近軸主光線高さであり、関数「sgn x」は、xの符号を意味し、sgn0=1と定められる。主光線高さは、最大視野高さを絶対値の意味で有する物体視野の視野点の主光線の光線高さと理解すべきである。周辺光線高さは、物体視野の中央から発する光線の最大開口の光線高さである。
補正配列36の構成へとより詳細に立ち入る前に、最初に、瞳平面36の領域内の結像光のビームプロフィールに関して図2を参照して説明を行う。
理解を助けるために、図2では瞳領域36’を拡大して例示している。同様に、図2には、視野平面38及び視野平面40を示しており、場合にもよるが、視野平面38は像平面18であり、視野平面40は対物面14である。しかし、視野平面38及び40は、投影対物器械12の中間像平面とすることができる。
それとは対照的に、軸外視野点44から発する光ビーム44aは、瞳領域36’を光軸28に対して斜めに横断し(線44b)、ここでもまた、視野平面40内の視野点44cで一緒になる。
このことから、異なる視野点42、44のビームが、瞳平面36内で光軸に対して異なる角度を有することが分る。この角度は、視野点の光軸28からの距離が長くなるほど増大する。
図3の例示的な実施形態によると、光学補正配列34は、第1の光学補正要素54及び第2の光学補正要素56を有する。光学補正要素54には、特に、補正要素56に対面するその表面58上に非球面表面輪郭が設けられ、第2の補正要素56は、補正要素54に対面するその表面60には、補正要素54の表面輪郭に対して補完的な非球面表面輪郭が設けられる。従って、表面輪郭の総和は、ゼロである。
図3に破線で例示しているように、今度は、補正要素54及び56が互いに分離するように光軸方向に変位された場合には、表面58及び60の非球面化に起因して、図2を参照した前の説明に従って光学作用が出現し、この光学作用により、表面58及び60の非球面化の表面輪郭に従って特定の収差、特に、線形視野プロフィールを有する収差を補正することができる。
光学補正要素54及び56の非球面表面輪郭は、Zn(x、y)がn次のゼルニケ係数である関数∫Zn(x、y)に比例するように選択される。
表面輪郭の光学作用は、表面輪郭の勾配に比例するので、非球面表面輪郭が収差の積分に比例する時には、光学補正要素54及び56の互いに対する変位の場合では、この非球面表面輪郭の光学作用は、補正される収差に正確に対応する。
極座標(r、θ)では、次式が成り立つ。
Z10=r3cos(3θ)
Z10を直交座標に変換すると、次式が得られる。
Z10=x3-3y2x
補正要素54及び56の非球面表面輪郭O(x、y)を計算するために、上述の関数をxに対して積分する。
ここで、表面関数O(x、y)は、補正要素54の表面58に対してO(x、y)として一度、及び補正要素56の表面60に対して−O(x、y)として一度適用され、又はその逆である。
図3に補正要素54及び56の実線で例示しているように、2つの表面58と60が互いに直接に又はほぼ直接に重なって位置する場合には、補正配列34による補正作用は生じない。しかし、補正要素54と56が互いに対して光軸28の方向に変位された場合には、上述のように光学補正作用が生じる。
最初に関数O(x、y)を瞳半径Rに対して正規化する。
次に、非球面表面輪郭の振幅A0を導入する。
補正要素54及び56の上記の量による変位は、次式の光学作用を生じる。
Δnは、空気とガラスの間の屈折率の差を表している。
更に、表面振幅A0に対して以下の計算がもたらされる。
ここで、
DMは、Z方向に100μmの全変位経路である。
x=R^y=0
R=50mm
Δn=0.5
以上の式から、以下の最大アブレーション高さAmaxが得られる。
すなわち、選択されたパラメータに対する結果は、6.4μmの振幅のアブレーション形状を有する非球面表面輪郭である。
このように判断された非球面表面輪郭は、補正要素54に適用され、更に、反対の符号で補正要素56に適用される。
図3の補正配列34の場合には、補正配列34が光学補正作用を起こさないように、更に、1つの方向に視野プロフィールを有する収差のみを補正配列34によって補償することができるように、補正要素34及び56は、ゼロ位置でほぼ又は完全に接触すべきであるが、補正配列34’の場合には、これらの特性は排除される。
しかし、光学補正要素54’及び56’の順序、及び従ってこれらに付随する表面輪郭の順序は、光学補正要素54及び56の順序の真逆である。
12 投影対物器械
28 光軸
34 光学補正配列
36 瞳平面
Claims (29)
- 少なくとも局所的に光軸(28)を定め、かつ互いに加えると全体として少なくとも近似的にゼロになる非球面表面輪郭が設けられた複数の光学補正要素(54、56)を有する少なくとも1つの光学補正配列(34)を有する光学システム(10)、特に、マイクロリソグラフィのための投影対物器械(12)の結像特性を改善する方法であって、
補正配列(34)の望ましい補正作用を設定するために、補正要素(54、56)の少なくとも1つを残りの光学補正要素(54、56)の少なくとも1つに対して光軸(28)の方向に少なくとも方向成分で変位させる段階、
を含み、
前記少なくとも1つの補正配列(34)は、光学システム(10)の瞳平面(36)の少なくとも近くに配列される、
ことを特徴とする方法。 - 前記少なくとも1つの補正配列(34)は、2つの補正要素(54、56)を有し、そのそれぞれの表面輪郭は、該2つの補正要素(54、56)の互いに対面する表面(58、60)上に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記2つの補正要素(54、56)は、直近に隣接していることを特徴とする請求項2に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの補正配列(34)は、2つの補正要素(54、56)を有し、そのそれぞれの表面輪郭は、該2つの補正要素(54、56)の互いに反対側の表面(66、68)上に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの補正配列(34’)は、4つの補正要素(54、54’、56、56’)を有し、そのうちの2つ(56、56’)は、それぞれ、同一の第1の表面輪郭を有し、他方の2つ(54、54’)は、それぞれ、該第1の表面輪郭に対して補完的である同一の第2の表面輪郭を有し、該第2の表面輪郭を有する該2つの補正要素(54、54’)は、該第1の表面輪郭を有する該2つの補正要素(56、56’)の間に配列されていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記補正要素(54、54’、56、56’)のうちの少なくとも1つは、変位されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの補正配列(34’’)は、3つの補正要素(54’’、56、56’)を有し、そのうちの2つ(56、56’)は、それぞれ、同一の第1の表面輪郭を有し、第3のもの(54’’)は、該2つの他の補正要素(56、56’)の該第1の表面輪郭の総和に対して少なくとも近似的に補完的である第2の表面輪郭を有し、該第3の補正要素(54’’)は、該第1の表面輪郭を有する該2つの補正要素(56、56’)の間に配列され、該第1の表面輪郭を有する該補正要素(56、56’)の少なくとも一方は、変位されていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記表面輪郭のうちの少なくとも1つは、Zn(x、y)をn次のゼルニケ係数とした時に関数∫Zn(x、y)に比例することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの補正要素(54、56)は、個々の表面輪郭の光学作用が互いに相殺する第1の位置から前記望ましい補正作用が達成される第2の位置内に変位されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの補正配列(34)に対して、互いに加えると全体として少なくとも近似的にゼロになるが、該少なくとも1つの補正配列(34)の表面輪郭とは個々に異なる非球面表面輪郭が設けられた複数の交換補正要素(80、82)を有する交換補正配列(78)が待機状態に保たれ、
前記少なくとも1つの補正配列(34)は、前記交換補正要素(80、82)の少なくとも1つを残りの光学交換補正要素(80、82)の少なくとも1つに対して前記光軸(28)の方向に少なくとも方向成分で変位させることにより、該交換補正配列(78)の望ましい補正作用を設定するために該交換補正配列(78)によって置換されることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の方法。 - 前記光学システム(10)は、少なくとも局所的に光軸(28)を定めて互いに加えると全体として少なくとも近似的にゼロになるが前記少なくとも1つの補正配列(34)の表面輪郭とは個々に異なる非球面表面輪郭が設けられた複数の第2の光学補正要素を有する少なくとも1つの第2の補正配列(86)を有し、
前記第2の補正要素の少なくとも1つは、前記第2の補正配列の望ましい補正作用を設定するために残りの第2の補正要素の少なくとも1つに対して前記光軸の方向に少なくとも方向成分で変位される、
ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法。 - 前記補正要素(54、56)の少なくとも1つは、前記光軸(28)に対して横手方向に方向成分で追加的に又は限定的に変位されることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の方法。
- 少なくとも1つの更に別の補正配列(86)が、視野平面の少なくとも近くに配列され、
この更に別の補正配列の少なくとも1つ補正要素は、前記光軸の方向に少なくとも方向成分で変位される、
ことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の方法。 - 少なくとも局所的に光軸(28)を定め、かつ互いに加えると全体として少なくとも近似的にゼロになる非球面表面輪郭が設けられた複数の光学補正要素(54、56)を有する少なくとも1つの光学補正配列(34)を有し、該補正要素(54、56)の少なくとも1つには、該補正要素(54、56)を残りの補正要素(54、56)の少なくとも1つに対して該光軸(28)の方向に少なくとも方向成分で変位させるための少なくとも1つのマニピュレータ(62)が割り当てられた光学システム、特に、マイクロリソグラフィのための投影対物器械であって、
少なくとも1つの補正配列(34)が、光学システム(10)の瞳平面(36)の少なくとも近くに配列されている、
ことを特徴とする光学システム。 - 前記少なくとも1つの補正配列(34)は、2つの補正要素(54、56)を有し、そのそれぞれの表面輪郭は、該2つの補正要素(54、56)の互いに対面する表面(58、60)上に設けられていることを特徴とする請求項14に記載の光学システム。
- 前記2つの補正要素(54、56)は、直近に隣接して配列されていることを特徴とする請求項15に記載の光学システム。
- 前記少なくとも1つの補正配列(34)は、2つの補正要素(54、56)を有し、そのそれぞれの表面輪郭は、該2つの補正要素(54、56)の互いに反対側の表面(66、68)上に設けられていることを特徴とする請求項14に記載の光学システム。
- 前記少なくとも1つの補正配列(34’)は、4つの補正要素(54、54’、56、56’)を有し、そのうちの2つ(56、56’)は、それぞれ、同一の第1の表面輪郭を有し、他方の2つ(54、54’)は、それぞれ、該第1の表面輪郭に対して補完的である同一の第2の表面輪郭を有し、該第2の表面輪郭を有する該2つの補正要素(54、54’)は、該第1の表面輪郭を有する該2つの補正要素(56、56’)の間に配列されていることを特徴とする請求項14に記載の光学システム。
- 前記少なくとも1つのマニピュレータ(62a、62b)は、外側の補正要素(56、56’)の少なくとも一方に割り当てられることを特徴とする請求項18に記載の光学システム。
- 前記少なくとも1つのマニピュレータ(62’)は、内側の補正要素(54、54’)の少なくとも一方に割り当てられることを特徴とする請求項18に記載の光学システム。
- 前記少なくとも1つの補正配列(34’)は、3つの補正要素(54’’、56、56’)を有し、そのうちの2つ(56、56’)は、それぞれ、同一の第1の表面輪郭を有し、第3のもの(54’’)は、該2つの他の補正要素(56、56’)の該第1の表面輪郭の総和に対して少なくとも近似的に補完的である第2の表面輪郭を有し、該第3の補正要素(54’’)は、該第1の表面輪郭を有する該2つの補正要素(56、56’)の間に配列されていることを特徴とする請求項14に記載の光学システム。
- 前記第1の表面輪郭を有する前記補正要素(56、56’)の1つは、中間の前記第3の補正要素(54’’)にそこから離間した方式で接続されることを特徴とする請求項21に記載の光学システム。
- 前記第1の表面輪郭を有する前記補正要素(56、56’)の少なくとも1つには、前記少なくとも1つのマニピュレータ(62)が割り当てられることを特徴とする請求項21又は請求項22に記載の光学システム。
- 前記表面輪郭のうちの少なくとも1つは、Zn(x、y)をn次のゼルニケ係数とした時に関数∫Zn(x、y)に比例することを特徴とする請求項14から請求項23のいずれか1項に記載の光学システム。
- 前記少なくとも1つの補正配列(34)に対して、互いに加えると全体として少なくとも近似的にゼロになるが、該少なくとも1つの補正配列(34)の表面輪郭とは個々に異なる非球面表面輪郭が設けられた複数の交換補正要素(80、82)を有する交換補正配列(78)が待機状態に保たれ、
前記少なくとも1つの補正配列(34)は、前記交換補正配列(78)によって置換することができる、
ことを特徴とする請求項14から請求項24のいずれか1項に記載の光学システム。 - 少なくとも局所的に光軸(28)を定め、かつ互いに加えると全体として少なくとも近似的にゼロになるが前記少なくとも1つの補正配列(34)の表面輪郭とは個々に異なる非球面表面輪郭が設けられた複数の第2の光学補正要素を有する少なくとも1つの第2の補正配列(86)が存在し、
前記第2の補正要素の少なくとも1つには、この補正要素を残りの第2の補正要素の少なくとも1つに対して前記光軸(28)の方向に少なくとも方向成分で変位させるための少なくとも1つの第2のマニピュレータ(88)が割り当てられる、
ことを特徴とする請求項14から請求項25のいずれか1項に記載の光学システム。 - 前記補正要素(54、56)の少なくとも1つには、該補正要素を前記光軸(28)に対して横手方向に方向成分で追加的に又は限定的に変位させるためのマニピュレータ(62)が割り当てられることを特徴とする請求項14から請求項26のいずれか1項に記載の光学システム。
- 少なくとも1つの更に別の補正配列(86)が、視野平面の少なくとも近くに配列され、
この更に別の補正配列(86)の少なくとも1つの補正要素には、該補正要素を前記光軸(28)の方向に少なくとも方向成分で変位させるための少なくとも1つのマニピュレータ(88)が割り当てられる、
ことを特徴とする請求項14から請求項27のいずれか1項に記載の光学システム。 - 前記補正要素は、光学システム(10)の互いに光学的に共役な平面に配列されることを特徴とする請求項14から請求項28のいずれか1項に記載の光学システム。
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