JPH10242048A - 投影露光装置及びデバイスの製造方法 - Google Patents
投影露光装置及びデバイスの製造方法Info
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- JPH10242048A JPH10242048A JP9368968A JP36896897A JPH10242048A JP H10242048 A JPH10242048 A JP H10242048A JP 9368968 A JP9368968 A JP 9368968A JP 36896897 A JP36896897 A JP 36896897A JP H10242048 A JPH10242048 A JP H10242048A
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- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
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Abstract
光学性能を非球面を有した光学素子を利用して補正し、
高解像度のパターンが得られる投影露光装置及びそれを
用いたデバイスの製造方法を得ること。 【解決手段】 互いに同一形状の非球面を有する1対の
光学素子を、該非球面が対向するように配置した光学手
段と、投影光学系とを有する投影系によりマスク面上の
パターンを基板面上に投影露光する投影露光装置であっ
て、該複数の光学素子の相対位置を変えて該投影系の軸
上非点収差を制御していること。
Description
バイスの製造方法に関し、例えばICやLSI等の半導
体デバイスやCCD等の撮像デバイスや液晶パネル等の
表示デバイスや磁気ヘッド等のデバイスを製造する際
に、マスクやレチクル(以下「レチクル」と総称す
る。)面上の電子回路パターンをウエハー面上に投影光
学系を介して投影露光又は走査露光し、高集積度のデバ
イスを得るリソグラフィー工程に好適なものである。
わせ(アライメント)をしてレチクル面上の電子回路パ
ターンを高集積度にシリコンウエハ面上に投影露光する
場合に好適なものである。
等をフォトリソグラフィー技術を用いて製造する際に
は、レチクル面上のパターンを投影光学系を介してフォ
トレジスト等が塗布されたウエハー又はガラスプレート
等の感光基板上に露光転写する投影露光装置(ステッパ
ー)が使用されている。
り、例えば線幅が0.25μmから更に細かなパターン
までの解像が議論の対象となっている。この中で中心的
役割を果たしている技術がステッパーに代表される光露
光技術である。光露光技術の性能の指標となる投影レン
ズ(投影光学系)の性能には大きく分けて3つの方向性
がある。すなわち短波長化,大画面化,そして高NA化
である。短波長の観点では次世代技術としてArFエキ
シマレーザからの光を用いたリソグラフィの開発も盛ん
に行われている。
の光学性能を保つという項目がある。ArFエキシマレ
ーザからのリソグラフィでは、使用できる硝材に光の吸
収があり、その光の吸収によって投影光学系の光学性能
が変化することが知られている。光の吸収については既
にi線等の光を用いたリソグラフィでも知られている。
ArFエキシマレーザを用いたステッパーでは投影光学
系の焦点深度が小さくなるため、光学性能を従来より高
精度に制御することが必要とされている。このような光
学性能の制御の中に投影光学系の諸収差がある。この諸
収差の中で補正が最も困難な収差に軸上非点収差や像面
湾曲、そして3次のディストーションや高次のディスト
ーションがある。そして更に対象物自体の持つ非回転対
称な倍率の補正も新たに問題となる。
する。ウエハ面上の露光する領域を大きくするために最
近では照明領域をスリット形状とし、該スリット形状に
対しレチクルとウエハを同期させながら走査するスキャ
ナーと呼ばれる走査型の投影露光装置の開発が盛んであ
る。このようなスリット形状の露光光を用いるとスリッ
トの形状が回転対称でない為、硝材の光吸収により光軸
に関して非対称な熱分布が生じ投影光学系に非点収差
(軸上非点収差)が発生してくる。
いる投影光学系には露光光の吸収による非対称な諸収差
の発生を該投影光学系の光学性能を変化させて補正する
手段が適用されておらず、露光光の吸収の影響による非
対称の非点収差については有効に補正することができな
かった。このため従来は投影光学系に入射する露光光の
量を制限して、諸収差の発生を少なくする等消極的な対
策が取られていたに過ぎなかった。
系が露光光を吸収し、それによって生じる像面湾曲の変
化を補正する方法としては、像面湾曲がペッツバール和
に関係するためレンズやミラー等の光学素子のパワー
(屈折力)を変える方法が知られている。しかしながら
従来より屈折力を可変とした光学素子を投影露光装置の
投影光学系に適用することがなされておらず、露光光の
吸収の影響を有効に補正することができなかった。この
ため従来は投影光学系に入射する露光光の量を制限し
て、諸収差の発生を少なくする等の消極的な対策が取ら
れていたに過ぎなかった。
半導体素子を製造する為の光露光技術に求められている
ファクターとして高解像力化の他に何層にもわたって重
ね合わされるパターン間相互の位置合わせ精度がある。
れているのはグローバルアライメントと呼ばれる手法で
ある。グローバルアライメントの誤差は大きくは焼き付
けられる各ショット間相互の誤差であるインターショッ
ト成分と、各ショット内部の誤差であるイントラショッ
ト成分とに分けられる。最近は画面サイズが大きくなり
イントラショット成分の誤差をいかに小さく抑えるかが
大きな問題となっている。実際のウエハーではプロセス
により非対称な歪が発生する。
称で補正できない成分として倍率で2ppmの誤差があ
れば 22mm×2ppm=44nm の誤差となり、線幅0.25μmの解像性能に対してこ
れだけで1/5x近くの値を持つことになる。重ね合わ
せのバジェットから見てこの値は許容外であることは明
らかで、イントラショット成分を抑えていくのが光露光
装置の大きな課題となっている。
ディストーションを制御する方法については公知の手段
がある。例えば投影光学系内の複数個の素子を光軸方向
に移動させる、光学素子間に封入されている気体の圧力
を変えるなどの手法である。倍率は光学系の基本量なの
で他の収差に変動を与えずに変化させることが可能であ
るが、3次のディストーションの補正については移動に
伴う収差の変化や、調整範囲が少ない等の問題があり、
設計当初から補正を考慮した設計を行う必要がある。特
に昨今、変形照明法あるいは位相シフトマスクなどの像
改良という名で総称される各種の結像法が採用される
と、各結像法同士でのディストーションのマッチングが
問題となる。この場合、設計に負荷をかけずに任意に3
次のディストーションを制御する技術の確立が大きな課
題である。
する。走査型の投影露光装置では走査(スキャン)によ
って非対称な倍率差、例えば光軸に対して直交する方向
にとられたx軸とy軸の倍率差を補正することができ
る。又、走査する方向については走査に伴う平均化効果
でディストーションの平均化が行われている。例えばス
リットがx方向に長く、走査がy軸方向に行われるとす
ると、走査した結果はy方向の倍率が走査の同期を制御
することで調整され、所謂3次,5次といった光学的デ
ィストーションはスリット内の平均化で小さい値に抑え
られている。
なされないので、光学的にディストーションを高精度に
制御する必要がある。公知の技術で倍率、3次のディス
トーションを補正した時に最も問題となるのが5次以上
の高次ディストーションである。これを補正することは
大きな課題といえる。
する投影光学系内に残存する投影光学系の光軸に対して
回転非対称な光学特性を調整可能とした投影露光装置が
特開平7−183190号公報で提案されている。
と、該照明光学系によって照明された前記第1物体の像
を所定の縮小倍率のもとで第2物体に投影する投影光学
系とを有する投影露光装置において、前記第1物体と前
記第2物体との間に、前記投影光学系の光軸に対して回
転非対称なパワーを持つ光学手段を配置し、前記光学手
段は、前記投影光学系に残存する前記投影光学系の光軸
に対して回転非対称な光学特性を補正するために、前記
投影光学系の光軸を中心に回転可能または前記投影光学
系の光軸に沿って移動可能に設けられる構成としてい
る。
吸収したことによる光学性能の変化を補正する方法が従
来より最も簡単な露光に伴うフォーカス補正を含め種々
となされている。しかしながら走査型の投影露光装置
(スキャナー)の時代を迎えて新たに光軸に対して非対
称な収差の発生が起こることが判明し、大きな問題点と
なろうとしている。これは照明光がスリット形状で光軸
に対して非対称、即ちスリット形状の長い方向と短い方
向で光の強度分布が異なるために起こる現象で、極端な
場合には光軸上で縦線と横線のピント差が異なる軸上非
点収差が発生する。露光負荷を大きくかけない場合には
ゼロであっても大きな露光負荷をかけると軸上非点収差
が生じることは系の不安定性を意味し、スキャナーにと
っては大きな課題となっている。
光装置において投影光学系が露光光を吸収したことによ
り変化する光学性能の1つに像面湾曲がある。この像面
湾曲の補正は前述したように、光学素子のパワーを変化
させて補正する方法がある。しかしながら一般に光学素
子のパワーを精度良く変化させて像面湾曲を良好に補正
するのが大変難しいという課題があった。
エハとを高精度に位置合わせすることが必要である。し
かしながら対象物体であるウエハに非対称な倍率差が発
生すると位置合わせ精度が低下してくる。
題となるが、ステッパーで用いている投影光学系は構成
上、光軸に対して回転対称な倍率補正機能しか持ってい
ないのが通例である。しかしながら実際の半導体プロセ
スでは、焼き付けるパターンの方向性に従ってウエハー
面上にxy座標をとったときx方向とy方向、即ち縦と
横方向の工程毎の伸縮の倍率が異なる場合が存在し、総
合的な位置合わせ精度の向上に制約を与えている。従っ
て例えばx方向の伸びとy方向の伸びに2ppmの差が
あれば、上述に示したような補正残差が残ってしまうと
いう課題があった。
対しては平均化という形でディストーションの値が改善
されるものの、スキャン方向と直交する方向については
平均化のメリットが得られないという欠点があった。特
にディストーションについては倍率と3次のディストー
ションを制御する方法については公知の手段がある。
光軸方向に移動させる、光学素子間に封入されている気
体の圧力を変えるなどの手法である。しかしながらこれ
ら公知の方法で5次以上の高次のディストーションを補
正することは困難であった。又、場合によっては3次の
ディストーションを補正するののも困難な場合がある。
マスクなどの像改良という名で総称される各種の結像法
が採用されると、各結像法同士でのディストーションの
マッチングが問題となる。この場合、最も問題となる要
素は倍率と3次のディストーションが公知の手段で補正
されたとするとxとy方向の倍率差と高次のディストー
ションであることが解析の結果明らかとなった。このう
ちxとyの倍率差はスキャン系の場合、容易に補正でき
るため、高次成分を如何に補正、制御できるかが問題で
ある。
れている投影露光装置では回転非対称なパワーを持つ光
学手段を駆動させると複数の収差が変動する為に対象と
する収差のみを補正することが難しいという問題点があ
った。
による光学性能の変化、例えば軸上非点収差,像面湾
曲,対称又は非対称な倍率、そしてディストーション等
のうち少なくとも1つを適切に設定した形状の非球面を
有する少なくとも2つの光学素子を有する光学手段を利
用することによって、他の光学性能への影響を最小限に
押えて補正し、高解像度のパターンが容易に得られる投
影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法の提供
を目的とする。
エハーの各プロセスを得た後の伸縮の状態を補正するた
めに適切に設定した形状の非球面を有する少なくとも2
つの光学素子を有する光学手段を用いることによって投
影系において非対称な補正、即ちx方向とy方向の倍率
を独立に制御することを可能とすると共に、該制御に伴
って起こる光学性能への影響を最小限に抑えた投影露光
装置及びそれを用いたデバイスの製造方法の提供を目的
とする。
は、 (1-1) 互いに同一形状の非球面を有する1対の光学素子
を、該非球面が対向するように配置した光学手段と、投
影光学系とを有する投影系によりマスク面上のパターン
を基板面上に投影露光する投影露光装置であって、該一
対の光学素子の相対位置を変えて該投影系の軸上非点収
差を制御していることを特徴としている。
学素子はそれに施されている非球面が前記投影光学系の
光軸に対して直交方向に位置調整可能となるように設け
られていることを特徴としている。
る非球面上に互いに直交するx,y軸を取り、前記光軸
に対して直交して駆動する方向をx軸としたとき、該非
球面の形状は少なくともxの3次の項を持つこと。
の駆動を予め求められている前記投影光学系の挙動の情
報に基づいて制御していることを特徴とする請求項3の
投影露光装置。
の駆動を前記投影光学系の特性を計測した値に基づいて
制御していること。
に施されている非球面の形状をf(x,y)、a,b,
c,dを定数としたとき、該非球面の形状f(x,y)
は f(x,y)=ax3 +bx2 +cx+dで表わされる
こと。
b=0であり、定数aと定数cは逆符号であること。
状をしており、該4角形状の一辺が前記x軸と平行とな
っていること。
記基板面上に投影露光する領域はスリット形状をしてお
り、該スリット形状の辺が前記x軸と平行となっている
こと。
くとも2つの光学素子はそれに施されている非球面が前
記投影光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が
同じで逆方向に位置調整可能となるように設けられてい
ること。等を特徴としている。
瞳位置近傍に配置されていることを特徴としている。
前記基板との間の光路中に配置されていることを特徴と
している。
投影光学系との間の光路中に配置されていることを特徴
としている。
対の光学素子を、複数個設け、該同一形状の非球面が対
向するように配置した光学手段と、投影光学系とを有す
る投影系によりマスク面上のパターンを基板面上に投影
露光する投影露光装置であって、該複数の光学素子の相
対位置を変えて該投影系の軸上非点収差と像面湾曲を制
御していることを特徴としている。
学素子はそれに施されている非球面が前記投影光学系の
光軸に対して直交方向に位置調整可能となるように設け
られていることを特徴としている。
光学素子は、それに施されている非球面を前記投影光学
系の光軸に対して直交方向に駆動させて制御するパラメ
ータの方向が互いに直交していること。
くとも2つの光学素子はそれに施されている非球面が互
いに直交する方向となるように駆動していること。
に施されている非球面上に互いに直交するx,y軸を取
り、前記光軸に対して直交して駆動する方向をs軸とし
たとき、該非球面の形状は少なくともsの3次の項を持
つこと。
状をしており、該4角形状の一辺が前記光学素子の駆動
方向と平行となっていること。
の駆動を予め求められている前記投影光学系の挙動の情
報に基づいて制御していること。
の駆動を前記投影光学系の特性を計測した値に基づいて
制御していること。等を特徴としている。
る前記投影光学系の光学性能の変化を補正していること
を特徴としている。
面上に互いに直交するx,y軸を取ったとき、前記複数
の光学素子のうち1つはx方向に駆動可能であり、他の
1つはy方向に駆動可能であり、該駆動によってx方向
とy方向で発生させるパワーの量を調整して、前記投影
系の像面湾曲と軸上非点収差の少なくとも一方を補正し
ていることを特徴としている。
投影露光する領域はスリット形状をしており、該スリッ
ト形状の辺が前記x軸と平行となっていること。
くとも2つの光学素子はそれに施されている非球面が前
記投影光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が
同じで逆方向に位置調整可能となるように設けられてい
ること。等を特徴としている。
瞳位置近傍に配置されていることを特徴としている。
前記基板との間の光路中に配置されていることを特徴と
している。
対の光学素子を、該非球面が対向するように配置した光
学手段と、投影光学系とを有する投影系によりマスク面
上のパターンを基板面上に投影露光する投影露光装置で
あって、該複数の光学素子の相対位置を変えて該投影系
の倍率を制御していることを特徴としている。
学素子はそれに施されている非球面が前記投影光学系の
光軸に対して直交方向に位置調整可能となるように設け
られていることを特徴としている。
る非球面上に互いに直交するx,y軸を取り、前記光軸
に対して直交して駆動する方向をx軸としたとき、該非
球面の形状は少なくともxの3次の項を持つこと。
の駆動を前記投影光学系に付随する位置合わせセンサー
からの情報に基づいて制御していること。
の駆動を入力したデータに基づいて制御していること。
に施されている非球面の形状をf(x,y)、a,b,
c,dを定数としたとき、該非球面の形状f(x,y)
は f(x,y)=ax3 +bx2 +cx+d で表わされること。
b=0であり、定数aと定数cは逆符号であること。
状をしており、該4角形状の一辺が前記x軸と平行とな
っていること。
くとも2つの光学素子は、それに施されている非球面が
前記投影光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値
が同じで逆方向に位置調整可能となるように設けられて
いること。
くとも2つの光学素子はそれに施されている非球面が前
記投影光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が
同じで逆方向に位置調整可能となるように設けられてい
ること。等を特徴としている。
前記第2物体との間の光路中に配置されていることを特
徴としている。
投影光学系との間の光路中に配置されていることを特徴
としている。
対の光学素子を、該非球面が対向するように配置した光
学手段と、投影光学系とを有する投影系によりマスク面
上のパターンを基板面上に投影露光する投影露光装置で
あって、該複数の光学素子の相対位置を変えて該投影系
の像面湾曲を制御していることを特徴としている。
学素子はそれに施されている非球面が前記投影光学系の
光軸に対して直交方向に位置調整可能となるように設け
られていることを特徴としている。
る非球面上に互いに直交するx,y軸を取り、前記光軸
に対して直交して駆動する方向をx軸としたとき、該非
球面の形状は少なくともxの3次の項を持つこと。
の駆動を予め求められている前記投影光学系の挙動の情
報に基づいて制御していること。
の駆動を前記投影光学系の特性を計測した値に基づいて
制御していること。
に施されている非球面の形状をf(x,y)、a,b,
c,dを定数としたとき、該非球面の形状f(x,y)
は f(x,y)=a(3xy2 +x3 )+b(2xy+x
2 )+cx+d で表わされること。
b=0であり、定数aと定数cは逆符号であること。
くとも2つの光学素子は、それに施されている非球面が
前記投影光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値
が同じで逆方向に位置調整可能となるように設けられて
いること。等を特徴としている。
瞳位置近傍に配置されていることを特徴としている。
前記基板との間の光路中に配置されていることを特徴と
している。
対の光学素子を、該非球面が対向するように配置した光
学手段と、投影光学系とを有する投影系によりマスク面
上のパターンを基板面上に投影露光する投影露光装置で
あって、該複数の光学素子の相対位置を変えて該投影系
の光学特性を制御していることを特徴としている。
光学手段はそれらが有する光学素子に施されている非球
面形状が互いに異なっていることを特徴としている。
上非点収差、非対称な倍率、そして像面湾曲のうちの少
なくとも2つを制御していることを特徴としている。
する機能を有する光学手段、回転非対称な倍率を制御す
る機能を有する光学手段、そして像面湾曲を制御する機
能を有する光学手段のうちの少なくとも2つの光学手段
を有し、該少なくとも2つの光学手段は各々独立又は合
体して光路中に配置されていることを特徴としている。
基板面上に投影露光する領域はスリット形状をしてお
り、該スリット形状の辺が前記x軸と平行となっている
ことを特徴としている。
とも2つの光学素子はそれに施されている非球面が前記
投影光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が同
じで逆方向に位置調整可能となるように設けられている
ことを特徴としている。
したとき、前記非球面は式=axn(aは係数、nは整
数)という形状で表わされることを特徴としている。
湾曲、軸上非点収差、低次及び高次のディストーション
の何れかであることを特徴としている。
とも1つの光学素子はそれに施されている非球面が前記
投影光学系の光軸に対して直交方向に位置調整可能とな
るように設けられていることを特徴としている。
求められている前記投影光学系の挙動の情報に基づいて
制御していること。
の駆動を前記投影光学系の特性を計測した値に基づいて
制御していること。
状をしており、該4角形状の一辺が前記x軸と平行とな
っていること。
くとも2つの光学素子はそれに施されている非球面が前
記投影光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が
同じで逆方向に位置調整可能となるように設けられてい
ること。等を特徴としている。
瞳位置近傍に配置されていることを特徴としている。
前記基板との間の光路中に配置されていることを特徴と
している。
投影光学系との間の光路中に配置されていることを特徴
としている。
それと直交する方向をYとしたとき、前記非球面は式a
(xn +nxyn-1 )という形状で表わされることを特
徴としている。
湾曲、軸上非点収差、低次及び高次のディストーション
の何れかであることを特徴としている。
とも1つの光学素子はそれに施されている非球面が前記
投影光学系の光軸に対して直交方向に位置調整可能とな
るように設けられていることを特徴としている。
め求められている前記投影光学系の挙動の情報に基づい
て制御していること。
の駆動を前記投影光学系の特性を計測した値に基づいて
制御していること。
記基板面上に投影露光する領域はスリット形状をしてお
り、該スリット形状の辺が前記x軸と平行となっている
こと。
くとも2つの光学素子はそれに施されている非球面が前
記投影光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が
同じで逆方向に位置調整可能となるように設けられてい
ること。等を特徴としている。
瞳位置近傍に配置されていることを特徴としている。
前記基板との間の光路中に配置されていることを特徴と
している。
投影光学系との間の光路中に配置されていることを特徴
としている。
対の光学素子を、該非球面が対向するように配置した光
学手段と、倍率及び3次のディストーション補正機能を
持っている投影光学系とを有する投影系によりマスク面
上のパターンを基板面上に投影露光する投影露光装置で
あって、該複数の光学素子の相対位置を変えて該投影系
の高次のディストーションを制御していることを特徴と
している。
学素子はそれに施されている非球面が前記投影光学系の
光軸に対して直交方向に位置調整可能となるように設け
られていることを特徴としている。
素子に施されている非球面上に互いに直交するx,y軸
を取り、前記光軸に対して直交して駆動する方向をx軸
としたとき、該非球面の形状は少なくともxの7次以上
の項を持つことを特徴としている。
前記基板との間の光路中に配置されていることを特徴と
している。
投影光学系との間の光路中に配置されていることを特徴
としている。
基板面上に投影露光する領域はスリット形状をしてお
り、該スリット形状の辺が前記x軸と平行となっている
ことを特徴としている。
とも2つの光学素子はそれに施されている非球面が前記
投影光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が同
じで逆方向に位置調整可能となるように設けられている
ことを特徴としている。
駆動を予め求められている前記投影光学系の挙動の情報
に基づいて制御していることを特徴としている。
駆動を前記投影光学系の特性を計測した値に基づいて制
御していることを特徴としている。
対の光学素子を、該非球面が対向するように配置した光
学手段と、倍率及び3次のディストーション補正機能を
持っている投影光学系とを有する投影系によりマスク面
上のパターンを基板面上に投影露光する投影露光装置で
あって、該複数の光学素子の相対位置を変えて該投影系
の走査方向と直交する方向の高次のディストーションを
制御していることを特徴としている。
とも1つの光学素子はそれに施されている非球面が前記
投影光学系の光軸に対して直交し、更に走査方向と直交
する方向に位置調整可能となるように設けられているこ
とを特徴としている。
る非球面上に互いに直交するx,y軸を取り、前記光軸
に対して直交して駆動する方向をx軸としたとき、該非
球面の形状は少なくともxの7次以上の項を持つことを
特徴としている。
駆動を前記投影露光装置に入力されている情報に基づい
て制御していることを特徴としている。
駆動を前記投影露光装置に付随する位置合わせセンサの
計測した値に基づいて制御していることを特徴としてい
る。
前記基板との間の光路中に配置されていることを特徴と
している。
投影光学系との間の光路中に配置されていることを特徴
としている。
基板面上に投影露光する領域はスリット形状をしてお
り、該スリット形状の辺が前記x軸と平行となっている
ことを特徴としている。
とも2つの光学素子はそれに施されている非球面が前記
投影光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が同
じで逆方向に位置調整可能となるように設けられている
ことを特徴としている。
対の光学素子を、該非球面が対向するように配置した光
学手段と、投影光学系とを有する投影系によりマスク面
上のパターンを基板面上に投影露光する投影露光装置で
あって、該複数の光学素子の相対位置を変えて該投影系
の3次のディストーションを制御していることを特徴と
している。
ことを特徴としている。
とも1つの光学素子はそれに施されている非球面が前記
投影光学系の光軸に対して直交方向に位置調整可能とな
るように設けられていることを特徴としている。
る非球面上に互いに直交するx,y軸を取り、前記光軸
に対して直交して駆動する方向をx軸としたとき、該非
球面の形状は少なくともxの3次の項を持つこと。
の駆動を前記投影光学系に付随する位置合わせセンサー
からの情報に基づいて制御していること。
の駆動を入力したデータに基づいて制御していること。
に施されている非球面の形状をf(x,y)、a,b,
c,d,e,fを定数としたとき、該非球面の形状f
(x,y)は f(x,y)=ax5 +bx4 +cx3 +dx2 +ex
+f で表わされること。
b=0であり、定数aと定数cは逆符号であること。
状をしており、該4角形状の一辺が前記x軸と平行とな
っていること。
くとも2つの光学素子は、それに施されている非球面が
前記投影光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値
が同じで逆方向に位置調整可能となるように設けられて
いること。
と前記第2物体との間の光路中に配置されていること。
前記投影光学系との間の光路中に配置されていること。
等を特徴としている。
aを定数としたとき f(x,y)=a(x5 +5×y4 ) で表わされることを特徴としている。
ターンを基板面上に投影露光する投影露光方法におい
て、互いに同一又は異なった形状の非球面を有する1対
の光学素子を、該非球面が対向するように配置した光学
手段を光路中に設け、該複数の光学素子の相対位置を変
えて該投影系の高次のディストーションを制御している
ことを特徴としている。
スク面上のスリット状に照明されたパターンを基板面上
に該マスクと基板とを相対的に走査しながら投影露光す
る投影露光方法において、互いに同一又は異なった形状
の非球面を有する1対の光学素子を、該非球面が対向す
るように配置した光学手段を光路中に設け、該複数の光
学素子の相対位置を変えて該投影系の走査方向と直交す
る方向の高次のディストーションを制御していることを
特徴としている。
影露光装置に付随する位置合わせセンサの計測した値に
基づいて制御していること。
駆動を前記投影露光装置に入力されている情報に基づい
て制御していること。等を特徴としている。
露光装置を用いてレチクル面上のパターンを投影系でウ
エハー面上に投影露光し、その後ウエハーを現像処理工
程を介してデバイスを製造していることを特徴としてい
る。
法を用いてレチクル面上のパターンを投影系でウエハー
面上に投影露光し、その後ウエハーを現像処理工程を介
してデバイスを製造していることを特徴としている。
と、投影光路中に供給される、それぞれの非球面同士が
向かい合っている一対の透明な非球面部材、とを有し、
該一対の非球面部材の一方が該投影光路を横切る方向に
移動可能であり、この非球面部材の移動によって該一対
の非球面部材の非球面間の差分が示す面形状が変化する
ことによりマスクのパターンを基板上に投影するときの
光学特性が変化するようにしていることを特徴としてい
る。
むことを特徴としている。
は、前記移動の方向をx方向と仮定して、式で表わした
時にxの3次の項を含むこと、又、前記マスクと前記基
板を走査しながら前記投影露光を行なっており、前記x
方向は前記走査の方向と直交していることを特徴として
いる。
逆方向で且つ前記投影光路を横切る方向に移動すること
によって前記非球面間の差分が示す面形状が変化するこ
とを特徴としている。
とを特徴としている。
は、前記移動の方向をx方向と仮定して、式で表わした
時にxの3次の項を含み、又前記光学特性は該x方向に
関する前記像面湾曲を含むことを特徴としている。
投影露光を行なっており、前記x方向は前記走査の方向
と直交していること光路を横切る方向に移動することに
よって前記非球面間の差分が示す面形状が変化するこ
と。
々の非球面同士が向かい合っている第2の一対の透明な
非球面部材を有し、該第2の一対の非球面部材の一方が
前記投影光路を横切る方向であって且つ前記x方向に直
交するy方向に移動可能であり、この非球面部材の移動
によって該一対の非球面部材の非球面間の差分が示す面
形状が変化することにより前記マスクのパターンを基板
上に投影するときの前記y方向に関する像面湾曲が変化
しており、前記第2の一対の非球面部材の夫々の非球面
の形状は、式で表わした時にyの3次の項を含むこと。
等を特徴としている。
いて前記マスクのパターンを基板上に投影するときの像
面湾曲と軸上非点収差を調整することや、前記第2の一
対の非球面部材が互いに逆方向で且つ前記投影光路を横
切る方向に移動することによって前記非球面間の差分が
示す面形状が変化することや、前記2組の一対の非球面
部材の夫々が、互いに逆方向で且つ前記投影光路を横切
る方向に移動することによって前記非球面間の差分が示
す面形状が変化することや、前記2組の一対の非球面部
材の一方の部材が、各組共通の両面が非球面の1つの部
材であること等を特徴としている。
逆方向で且つ前記投影光路を横切る方向に移動すること
によって前記非球面間の差分が示す面形状が変化するこ
とを特徴としている。
とを特徴としている。
非球面の形状は、前記移動の方向をx方向と仮定して、
式で表わした時にxの3次の項を含み、又前記光学特性
は該x方向に関する前記投影倍率を含むこと、又前記マ
スクと前記基板を走査しながら前記投影露光を行なって
おり、前記x方向は前記走査の方向と直交していること
を特徴としている。
逆方向で且つ前記投影光路を横切る方向に移動すること
によって前記非球面間の差分が示す面形状が変化するこ
とを特徴としている。
特徴としている。
非球面の形状は、前記移動の方向をx方向と仮定して、
式で表わした時にxの5次の項を含むこと、又、前記マ
スクと前記基板を走査しながら前記投影露光を行なって
おり、前記x方向は前記走査の方向と直交していること
を特徴としている。
非球面の形状は、前記移動の方向をx方向と仮定して、
式で表わした時にxの7次の項を含むこと、又は前記マ
スクと前記基板を走査しながら前記投影露光を行なって
おり、前記x方向は前記走査の方向と直交していること
を特徴としている。
逆方向で且つ前記投影光路を横切る方向に移動すること
によって前記非球面間の差分が示す面形状が変化するこ
とを特徴としている。
ーンを基板上に転写する段階を含むことを特徴としてい
る。
施形態1の要部概略図である。本実施形態は通常のステ
ッパー又は走査型(スキャンタイプ)のステッパー(投
影露光装置)に適用した場合を示している。
物体としてのレチクル(マスク)1を照明している。露
光照明系4はArFエキシマレーザー(波長193n
m)又はKrFエキシマレーザー(波長248nm)又
はg線(436nm)やi線(365nm)を発するラ
ンプのうちの何れか1つの光源と、公知の光学系等から
構成されている。
である。2は屈折型又はカタジオプトリック系等の投影
光学系であり、露光照明系4によって照明されたレチク
ル1の回路パターンを第2物体としてのウエハー3(被
露光基板)に投影している。
る光学手段であり、後述するように夫々が非球面を有し
且つ石英又はホタル石より成る2つの光学素子11,1
2を有している。光学手段T1は投影光学系2の瞳付近
に配置してある。5はウエハーホルダーであり、ウエハ
ー3を保持している。6はウエハーステージであり、ウ
エハーホルダー5を載置しており、周知のxyz駆動及
びθ駆動、チルト駆動等を行っている。
ジ6の位置を不図示の干渉計でモニターするためのもの
である。干渉計ミラー7と干渉計から得られる信号を用
いて不図示のウエハーステージ駆動制御系によりウエハ
ー3を所定の位置に位置決めして、その状態で投影露光
を行っている。
影光学系2はマスク1面上のパターンを基板3上に投影
する投影系の一要素を構成している。以下の各実施形態
においても同様である。
光装置)であるときはレチクル1を載置している不図示
のレチクルステージとウエハーステージ6とを投影光学
系2の結像倍率に応じた速度比率で光学系2の光軸と直
交する方向に移動させて走査露光している。
不図示の光学手段T1駆動手段とを投影光路中に設けて
いるのが通常のステッパー又は走査型のステッパーと異
なっており、その他の構成は基本的に同じである。
ーザー(波長193nm)を用いた投影光学系では、A
rFエキシマレーザーからの光束の波長が短波長領域に
ある為、それに使用できる硝材の選択範囲が狭く、現在
のところ石英(SiO2 )と螢石(CaF2 )があるの
みである。
過率の点で問題があり、露光光を吸収して熱変化(光学
特性変化)を起こし結像性能を変化させる。この事情は
露光用光束としてi線(波長365nm)を用いたとき
に起きている熱変化と同じような状況である。i線では
色収差を補正するために種々の硝材を使用するが、この
中には透過率の低い硝材も含まれている。
が、ArFエキシマレーザーを用いた投影光学系ではパ
ターンの微細化が進んで焦点深度が小さくなる分、状況
はより厳しくなっている。
差変動を起こすが、このとき起こる収差の中で補正が難
しい収差の1つは非回転対称な成分の収差である軸上非
点収差の補正である。軸上非点収差は投影系に対する光
の通過の仕方が非回転対称であることにより生じる。投
影系に対するこの種の非回転対称性はスキャン光学系の
ときには照明光の断面形状が長方形のスリット状の光に
にって投影光学系2に当たる光束もスリット状になった
ことでより強調される。
さの比は通常5前後あり、投影系の内部には非回転対称
な分布(熱分布)がステッパーの場合より強調された形
で存在する。このために発生する収差には軸上と軸外に
発生する軸上非点収差がある。
を夫々が含み互いに直交する二断面に関してのピント位
置が異なるものである。
軸に対して軸対称(回転対称)になることが前提で構成
されており、露光光の吸収による光学特性の変化の非回
転対称性で軸上にまでその影響が及ぶことは想定されて
いなかった。
の発生は初期が大きく、露光を続けていくと吸収される
熱の拡散によりその値が小さくなることが確かめられて
いる。
て、それを構成する硝材が露光光を吸収することによっ
て生じる軸上非点収差の量は僅少であるが露光するパタ
ーンがハーフミクロンとかクォーターミクロンという具
合に微細になり焦点深度が小さくなってきたときには無
視できない。
量が0.2〜0.3μmのオーダでの小さな量であるの
で、新たな機能を持った透過型の光学素子を導入して補
正する可能性があることを見い出した。
は投影光学系の光路中に少なくとも2枚一組の非球面を
持った光学素子より成る光学手段を一つあるいは複数個
夫々の素子の非球面が対面するように挿入し、該組とな
った光学素子を光軸と直交する方向に横ずらして該方向
に関する相対位置を変化させて、これにより軸上非点収
差を調整し、補正している。組となった2枚の非球面よ
り成る光学素子より成る光学手段はそれの非回転対称な
パワーをずらし量に応じて発生させ、結果的に投影系の
軸上非点収差を変化させることによって補正することを
可能としている。
起こる軸上非点収差の発生量が小さいことに着目し、小
さな非球面量しか持たない光学手段を利用して効果のあ
る補正を行っている。又本実施形態の光学手段は非球面
量の絶対値が小さいため、軸上非点収差の補正のみを行
ない、他の光学特性に悪影響を与えないことが可能であ
るため、収差の補正手段としても好ましい手段である。
するための光学手段の具体的な構成について説明する。
本実施形態の光学手段は2枚組の光学素子を用いて、該
2枚の光学素子を一体のものとして考えたときに微小な
パワーが発生でき且つこのパワーが微妙に変えられるよ
うに構成したことを特徴としている。
は、このような光学手段を用いて投影光学系の軸上非点
収差を補正している場合を示している。
1の構成について説明する。図2は本実施形態の軸上非
点収差を制御する機能を有する光学手段T1の要部断面
図である。
ている2つの光学素子11と12は外側の面11a,1
2aが平面であり、向き合っている面11b,12bが
同一形状の非球面であり、両方の面を重ね合わせた時、
一致するように向き合っている。尚、面11b,12b
は互いに形状が異なった非球面であっても良い。
でx,y軸を取り、互いに向かい合っている非球面の形
状として光学素子11の非球面形状をfa(x,y)、
光学素子12の非球面形状をfb(x,y)とし、ずら
す方向をx方向とすると、両者の非球面形状は定数項だ
け異なる次の式で与えられる。即ち fa(x,y)=ax3 +bx2 +cx+d1 fb(x,y)=ax3 +bx2 +cx+d2 ‥‥‥(1a) となる。
は、2つの光学素子11,12がy方向については平面
であり、x方向については非球面であり、x方向に対す
る相対位置をずらしてx方向の光学的パワー(焦点距
離)のみを制御するからである。x方向への素子の横ず
らしによって光学的なパワーを発生させるため、xは3
次の項まで用いる。
形状fa(x,y)と光学素子12の非球面形状fb
(x,y)の凹凸が完全に一致するため、光学素子11
と光学素子12より成る光学手段は光学的パワーを有さ
ず平行平面板としての働きをするに過ぎない。光学素子
11と光学素子12の間の光軸A方向の距離(即ち間
隔)は小さいほどよく例えば100μm程度の値が典型
的である。ここで光学素子11を距離Δだけx方向に動
かした場合を想定する。このときの影響はa,b,cを
各々定数とすると fa(x+Δ,y)−fb(x,y) =3aΔx2 +2bΔx+cΔ+(d1 −d2 ) +3aΔ2 +bΔ2 +aΔ3 ‥‥‥(2a) となる。
無視し、さらに実施形態の効果を理解し易くするため、
b=c=0 ‥‥‥(3a)とする。その結果
(2a)式は、簡単に次の(4a)式で表わすことがで
きる。
本実施形態の根幹である。このため横ずらし量Δによっ
て光学素子11,12はx方向のみに光学的パワーを持
つ光学素子となり、しかもそのパワーを横ずらし量Δに
よって自由に変えることが可能である。
そのものなので、非球面の形状として3次の項を入れて
おき、微分の効果で光学的パワーを与える2次の成分を
出しているのが光学素子11,12の作用である。
=c=0としたが、(2a)式の2bΔxの項はシフト
分に相当する。Δはパワーを制御する目的から既知の量
となるため、シフト分については補正を行うことができ
る。b≠0としたとき、具体的にシフトが問題となるの
はアライメントの場合である。グローバルアライメント
の時には光学素子11,12というペアの光学素子の相
対位置を変化させた結果生じるシフトを逆補正するよう
にステージに指令を与えれば、この問題は回避される。
(x,y),fb(x,y)で表わされる非球面に対し
平面からのずれの絶対値を小さくできる効果がある。し
たがって定数aの値によっては定数b,cをゼロにせ
ず、故意に値を与えることも効果的である。実際には定
数bはゼロとし、定数cに定数aと逆符号の値を与えて
も良い。
の測定時の入射光束の傾きで補正できるので、C=0と
しても問題はない。
前後の小さな値を補正するために要求される非球面の量
の絶対値は非常に小さい。実際に有効な量は光学素子1
1,12を置く位置にもよるがニュートン縞で数本のと
ころである。代表的な例として仮にパワー成分として発
生させる量を数本ということで1μmとし、レンズの径
を200mm、このときのずらし量Δを5mmとすると
(4a)式より、 3a×5×100×100=0.001 となり、 a=6.7×10-9 という値が得られる。
値を示しているが、仮にb=c=0とすると、(1a)
式で非球面の量は 6.7×10-9×100×100×100=6.7×10-3 という値となり、±6.7μmの非球面量を光学素子1
1,12が持っている。
これに定数cの項を加えるとよい。100mmのところ
で6.7μmの値を与える定数cの値は6.7×10
-5 なので、定数aと定数cを逆符号として c=−6.7×10-5 とすると非球面量の平面からのずれは±2.6μmにま
で減少させることができる。
状、図3は定数cに上記の値を入れたときのy=0の断
面での形状である。200mmの径の中で非球面が緩や
かな形状をしており、しかも光学素子11と光学素子1
2が互いに補いあう形(相補形)をしているため、光学
素子11と光学素子12の相対位置の変化による他の収
差の発生量はほとんど無視する程度の値に抑えることが
でき、軸上非点収差のみを微小修正することができる。
光学特性の微小だが補正が必要な変化が生じる場合があ
るので、この時はこの他の光学特性の補正を行えば投影
系の性能は不変と見なすことができる。
つその量を連続的に変えながら制御するという考え方は
なく、その意味で本実施形態は高機能を要求される半導
体素子製造用の投影露光装置の更なる高機能化に寄与す
るところが大きい。
いため、使用する非球面を干渉計で計測することが容易
な量にまで小さくすることが本実施形態のもう一つのポ
イントである。
た2つの非球面の差分から所望の軸上非点収差を発生さ
せるため、光学素子11及び光学素子12自体の非球面
量は差分の量よりも一桁近く大きい値となる。上記の例
でいえば横ずらしによる効果として1μmの値を得るた
めに6.7μmの非球面が必要とされる。これに傾きの
最適化を行って±2.6μmまで小さくすることで干渉
計の高精度な測定域に入ってくるというのが本実施形態
を適用するに当たってのキーポイントである。非球面の
製作に当たっては面が所望する形状に正確に加工された
かの確認が重要であるが、本実施形態程度の量に抑える
ことができれば現行の技術が充分適用できる。
ンジを小さくする)、又はずらし量を大きくすることで
非球面量はより小さくすることもできる。
ワーの補正を屈折作用をもつ光学素子で実現できたこと
で投影露光装置に用いられる屈折型、カタジオプトリッ
ク型の双方に対し有効な手段を提供できることも大きな
利点である。
光(以下「スリット」と呼ぶ)で露光を行うスキャンタ
イプのステッパーでは、スリットの方向性と密接な関係
がある。従って制御対象となる光学的パワーを持つ上記
のx方向はスリットの長手または短手方向と一致するよ
うに設定される。実際的にいえば図1で正方形の形状を
したレチクル1の外形の方向と一致するように設定され
る。
に伴い発生する収差(露光収差)の発生時にも有効であ
る。本実施形態では軸上非点収差を簡単に説明するため
スキャンタイプのステッパーを例にとったが通常のステ
ッパーでもレチクル上のパターンが方向性を持つと、回
折光が非回転対称に分布し、軸上非点収差を発生させる
ことがある。レチクル上のパターンは回路パターンを設
計する際のCADの特性からレチクルの外形と平行なエ
ッジを持つ特性をもち、x方向をレチクルの外形と平行
に設定すると、露光収差の発生する方向とx方向を一致
することができ、発生する収差を抑えることができる。
を変えて調整する不図示の駆動機構は、予め投影露光装
置の本体内のCPUに記憶されている軸上非点収差の特
性の設定によって指示され駆動される。駆動量は予め実
験、あるいはシミュレーションによって装置に記憶され
た軸上非点収差の特性から、露光量、レチクルのパター
ン率、露光エネルギー等を用いて補正量を計算し、制御
することができる。また予め入力されている系の特性か
ら計算するのではなくて、投影光学系の特性を計測しな
がら駆動量を制御する方法も適用できる。軸上非点収差
の発生量は露光によるフォーカス変化と相関をもつ特性
があり、露光によるフォーカス変化量をモニタして補正
量を換算し、光学素子11及び/又は光学素子12の駆
動量を算出することも適用できる。
の値を光学素子11,12の相対位置駆動量にフィード
バックしてもよい。
時間的に変化するため、光学素子11及び/又は光学素
子12の駆動量も時間的に変化する。
素子をx方向にずらす方式で説明したが、これ以外に一
方をx方向にδ、もう一方をx方向に−δ移動させても
良い。この様子を図4に示す。
+d1 −d2 となる。
ー変化量は2倍になる。あるいは、同じパワー変化を得
るためには係数(定数)aの値を半分にできる。これは
非球面量を半減することにつながり、形状評価を容易に
する効果をもたらす。更に、同じパワー変化を得るため
にずらし量を半分にできる。これは駆動系に設けるスペ
ースや位置決め精度に有利になる。
面を非球面とする系で説明したが、非球面を両面に設け
ても良い。この様子を図5に示す。この時、光学素子2
1,22の厚みが薄いことを前提とすれば、これまでの
説明で用いた作用効果は単純に加算される。従って、す
べて同一形状の非球面の場合は前述の例と同じ光学的パ
ワーの変化を得るためには係数aの値を半分にできる。
また、当然一方の素子を駆動する方式も両方の素子を互
いに逆方向に駆動する方式でも採用できる。又、1対の
光学素子は互いに同一形状の他に互いに異なった形状の
非球面であっても良い。
いても同様の効果が得られる。その一例を図6に示す。
ある。本実施形態では光学手段T1を投影光学系2とウ
エハー3との間の光路中に配置しており、図1の実施形
態1に比べて、光学手段T1の光路中への挿入位置が異
なっており、その他の構成は同じである。
の間に、これまで説明した、2つの互いに横ずらした非
球面の組み合わせより所望の非球面(効果)を形成する
光学素子を入れて軸上非点収差の補正を行っている。光
学素子自身の作用は実施形態1のとおりであるが、本実
施形態で用いる光学手段は投影光学系2の瞳面近傍以外
でも投影光学系の構成により適宜挿入する位置を見出
し、この位置に設けている。
瞳面近傍、及び投影光学系2とウエハー3あるいはレチ
クル1との間が好ましい。なぜならば、前記3つの箇所
は収差コントロールの独立性が高く、好適な位置である
からである。しかし投影光学系内の瞳面近傍以外の位置
にも光学手段T1を挿入可能である。
段T13のx方向断面とy方向断面の夫々についての要
部概略図である。本実施形態の投影露光装置の光学手段
T13以外の部分は図1又は図7に示す構成を有してい
る。
素子21,22,23を有している。これまでの各実施
形態では非点収差の発生する方向がスリットの長手方向
や走査方向と関係があるので、一方向の光学的パワーの
補正のみを考えてきた。しかしながら軸上非点収差だけ
でなく像面湾曲の発生が無視できない場合があるので、
これにも対処するために本実施形態がある。
く、x方向に直交するy方向にも同じ光学的パワー可変
機能をつけて、x,yの2つの方向の光学的パワーを独
立に制御できるようにすることによって、像面湾曲と軸
上非点収差の双方を補正することができるようにしたも
のである。
学系があり、図の下方にウエハがある。そして光学素子
21の上の面21aが平面で、光学素子21の下の面2
1bと光学素子22の上の面22aの夫々が互いに対面
する非球面になっており、これらが相互にy方向にずれ
ることで、y方向の光学的パワーを持つ、且つ変えられ
るようになっている。y方向の光学的パワーを制御する
原理は前述の(1a)〜(4a)式で説明したものと同
じで、ただしパラメータのxをyに交換したものとな
る。
子23の上の面23aの夫々が対面する非球面となって
おり、これらが相互にx方向にずれることで、x方向の
光学的パワーを持つようになっている。x方向の光学的
パワーを制御する原理は前述の(1a)〜(4a)式で
説明したものと同じである。光学素子23の下の面23
bは平面である。光学素子21と22、光学素子22と
23を構成する2種類の非球面のパラメータa,b,c
は同じであってもよいし、また異なっていても良く、パ
ワーを計算する(2a)式に従ってずらし量を制御すれ
ばよい。
方向の夫々の光学的パワーを独立に制御することができ
る。x方向とy方向で発生させる光学的パワーの量を、
同じとすれば像面湾曲が補正され、互いに異なった量と
すれば像面湾曲と軸上非点収差が補正され、x方向とy
方向の片一方の光学的パワーのみを発生させれば軸上非
点収差が補正されるという組み合わせとなる。
方向に、下の面22bをx方向の制御に用いたが、光学
素子22を上下2つに分割してx方向の制御とy方向の
制御を固体として完全に分離してもよい。光学素子21
から光学素子23までの相対位置関係の駆動指示につい
てはこれまで説明した例と同一で、予め認識している系
の特性から計算しても、実際に測定したデータから計算
して行ってもよい。制御対象が1次元的なものから2次
元的なものに増えたため、動かし方が少し複雑になるだ
けに過ぎないので、詳しい駆動法についてはここでは説
明を省略する。
あるいは像面湾曲を補正する際、ベストフォーカスの設
定値が微小量変化したりするが、非球面光学素子の駆動
量からその変化量が計算でき、既知量となるので、半導
体投影露光装置内のCPUで変化量を求めて、投影光学
系の光軸方向に関するウエハ面位置の制御値に反映させ
れば問題がない。その他の光学性能、例えば倍率への影
響も同様に非球面の駆動量から計算できる量なので同様
に補正可能である。
能への影響をほとんど無視しうるくらい小さく抑えるこ
とができるのは前述のとおりである。一方、例えば軸上
非点収差を発生させたときに非回転対称な倍率の発生の
可能性があるが、スキャンタイプのステッパーでは非回
転対称な倍率、即ち走査方向とスリット長手方向の倍率
差を補正できるため問題がない。
称倍率補正機能を付加し、作用させれば問題はない。
は、投入エネルギーによらず、安定した所定の性能を発
揮できることになり、投影露光装置の信頼性が向上する
とともに、投入エネルギーの制約の向上にともなってス
ループットが向上し、半導体チップのコスト削減に大き
く寄与する。又発生量が可変であることより、種々の変
動にも対応できるため、汎用性に富み、非球面量が小さ
いために他の光学性能に対する影響を無視できる値に抑
えることができる。また系の構成によっては軸上非点収
差に加えて像面湾曲を制御できることも大きな利点とな
っている。
の要部概略図である。本実施形態は通常のステッパー又
はスキャンタイプのステッパーである投影露光装置に適
用した場合を示している。
物体としてのレチクル1を照明している。露光照明系4
は、ArFエキシマレーザー(波長193nm)又はK
rFエキシマレーザー(波長248nm)又はg線(4
36nm)やi線(波長365nm)を発するランプの
いずれか1つの光源と公知の光学系等から構成されてい
る。
は屈折型又はカタジオプトリック型の投影光学系であ
り、露光照明系4によって照明されたレチクル1の回路
パターンを第2物体としてのウエハー(基板)3に投影
している。
称な倍率を制御する機能を有する光学手段であり、後述
するように非球面を有する2つの光学素子31,32と
を有している。光学手段T2はレチクル1と投影光学系
2の間の光路中に配置している。5はウエハーホルダー
であり、ウエハー3を保持している。6はウエハーステ
ージであり、ウエハーホルダー5を載置しており、xy
z駆動及びθ駆動、チルト駆動等を行っている。
ジ6の位置を不図示の干渉計でモニターするためのもの
である。干渉計ミラー7と干渉計から得られる信号を用
いて不図示のウエハーステージ駆動制御系によりウエハ
ー3を所定の位置に位置決めし、この状態で投影露光を
行っている。
であるときはレチクル1を載置しているレチクルステー
ジ(不図示)とウエハーステージ6とを投影光学系2の
結像倍率に応じた速度比で光学系2の光軸と直交する方
向へ駆動することによって走査露光を行う。
けているのが通常のステッパー又は走査型のステッパー
と異なっており、その他の構成は基本的に同じである。
御方法としては投影系内の光学素子を光軸方向に移動さ
せる手法、投影系の一部の密封空間内の圧力を制御する
方法等が知られており、これらはいずれも本実施形態に
適用することができる。
転対称な倍率を制御するものであり、アナモルフィック
な倍率への補正、即ちそれぞれが光軸に対し直交し、且
つ互いに直交する2つの軸であるx軸とy軸の夫々の方
向の倍率を互いに異なる値に制御することはできない。
ナモルフィックな倍率がウエハー自身に引き起こされる
ことが確認されている。複雑なものでは優に20を越え
るウエハーの製造工程では成膜や拡散などの高熱工程が
繰り返される。一方でそのような高熱工程の前には露光
によるパターニングが行われる。半導体素子で形成され
るパターンは工程毎に必ずしも等方的なものではなく、
例えばビット線工程であればx方向の線ばかり、ワード
線工程であればy方向の線ばかり、というようにある特
定の方向に片寄った構成となる場合が多い。
際のCADが、x,y座標をベースにしていること、ま
た半導体素子自体が繰り返しパターンを多く必要とする
ため工程毎に構成する線の方向が片寄ってしまうことな
どによる。従ってでき上がった半導体素子はx方向とy
方向の線が同じくらい使われていたとしても、製造途中
の個々の工程のレベルでは方向性が顕著に現われること
があり、パターニングのあとに行われる高熱工程での伸
びは当然パターンの方向性に従った異方性を持つ。これ
が本実施形態の技術的な背景となっている。
露光装置側の位置検出センサのアライメント検出機能を
用いて決定することができる。このときの伸縮の検出は
アライメント過程の中で、あらかじめウエハー側に設け
ておいたアライメント専用マークを投影露光装置側の位
置検出センサで読み取ることで行う。
イメントとダイバイダイアライメントなど公知の全ての
アライメント方法が適用できる。グローバルアライメン
トの場合はウエハー全体での伸縮が各ショットの伸びと
一致するという計算方式を用いると良い。
る熱によるウエハーの異方性は極めて小さな量であるこ
とが判明した。ウエハーの平均的伸縮、即ちx方向とy
方向の伸縮の平均値は10ppm前後にまで達する。こ
のなかで異方性の占める割合は工程にもよるが最大10
%から20%程度で、2ppm前後である。従って、ウ
エハー自身の非回転対称な倍率の補正は後述する光学系
その他の誤差要因を考えると5ppm位までの値を制御
することが必要とされる。
2ppm程度の異方性伸縮量は今まで問題とされない値
であったが、画面サイズの大型化と、対称線幅の微細化
によって新たな問題として浮かび上がってきている。
(伸縮)を修正するための光学手段の具体的な構成につ
いて説明する。本実施形態では2枚組の光学素子を用い
た光学手段を利用して投影光学系に回転対称又は非回転
対称な異方性の結像倍率を発生させることを特徴として
いる。
は、このような光軸に関して非回転対称な結像倍率を光
学手段T2を用いて補正している。特に本実施形態では
投影光学系2の最もレチクル1側に近いところまたはそ
の等価な位置に2枚組の非球面を持った光学素子より成
る光学手段T2を挿入し、該光学素子の光軸と直交する
方向についての位置関係を変更し、調整することによっ
て光軸に関し非回転対称な倍率を補正している。
きる2つの方向を半導体素子パターンをCAD上で設計
するときに用いるX方向およびY方向に一致させること
で、実際の半導体素子製造時に起きる非対称な倍率の動
きにマッチした光学系の制御を行うことを容易としてい
る。
2の構成について説明する。図10は本実施形態で用い
た光軸に関して非回転対称な所望の倍率を供給する機能
を有した光学手段T2の要部断面概略図である。同図に
おいて互いに向かい合って配置されている2つの光学素
子31と32は外側の面31a,32aが平面であり、
向き合っている面31b,32bが、図示する状態で互
いに重ね合わせた時に一致するような同一の非球面形状
を持っている。
り、互いに向かい合っている非球面の形状として、光学
素子31の非球面形状をfa(x,y)、光学素子32
の非球面形状をfb(x,y)とすると、両者の非球面
形状は定数項だけ異なるxの同一の3次式で与えられ
る。即ち fa(x,y)=ax3 +bx2 +cx+d1 fb(x,y)=ax3 +bx2 +cx+d2 ‥‥(1b) となる。
xの方向にのみ光学的なパワー(有限の焦点距離)を与
えるためである。光学素子31,32はx方向に関する
相対位置をずらすことによって用いられるが、このよう
な横ずらしによって光学手段T2に光学的なパワーを発
生させるため、非球面の形状としてはxの3次の項まで
用いている。
y)は非球面形状fb(x,y)と凹凸が完全に一致す
るため、光学素子31と光学素子32より成る光学手段
T2は光学的パワーを有さず平行平面板としての働きを
するに過ぎない。光学素子31と光学素子32の間の光
軸A方向の距離間隔は小さいほどよく、例えば100μ
m程度の値が典型的である。
した場合を想定する。このときの影響はa,b,cを定
数とすると fa(x+Δ,y)−fb(x,y) =3aΔx2 +2bΔx+cΔ+(d1 −d2 ) +3aΔ2 x+bΔ2 +aΔ3 ‥‥(2b) となる。
て無視し、 b=c=0 ‥‥(3b) とすると、(2b)式は簡単となって、 fa(x+Δ,y)−fb(x,y)=3aΔx2 +(d1 −d2 ) ‥‥(4b) となる。
本実施形態の根幹である。このため横ずらし量Δによっ
て光学素子31,32はx方向にのみ光学的パワーを持
つ光学素子となり、しかもその光学的パワーを横ずらし
量Δを変えることによって自由に変えることが可能であ
る。
そのものなので、非球面の形状として3次を入れてお
き、微分の効果でパワーを与える2次の成分を出してい
るのが光学素子31,32の作用である。
=c=0とした。又(2b)式の2bΔxの項はシフト
分に相当する。Δはパワーを制御する目的から既知の量
となるため、シフト分については補正を行うことができ
る。具体的にシフトが問題となるのはアライメントを行
うときである。ペアの光学素子31,32の相対位置を
変化させた結果生じるシフトを逆補正するようにステー
ジに指令を与えれば、この問題は回避される。
面の平面からのずれの絶対値を与えることも効果的であ
る。実際には非球面量の値を小さく抑えるために定数b
はゼロとし、定数cに定数aと逆符号の値を与えること
が好ましい。また前述の理由でC=0としても構わな
い。
正するために要求される非球面の量の絶対値は非常に小
さい。実際に有効な量は光学素子31,32を置く位置
にもよるが、ニュートン縞で数本のところである。代表
的な例として仮にパワー成分として発生させる量を数本
ということで1μmとし、レンズの径を200mm、こ
のときのずらし量Δを5mmとすると(4b)式より 3a×5×100×100=0.001 となり、 a=6.7×10-9 という値が得られる。100は径が200mmなのでそ
の半径の値を示しているが、仮にb=c=0とすると、
(1b)式で非球面の量は 6.7×10-9×100×100×100=6.7×10-3 という値となり、±6.7μmの非球面量を光学素子3
1,32が持っている。平面からのずれの実際量を小さ
くするにはこれに定数cの項を加えるとよい。100m
mのところで6.7μmの値を与える定数cの値は6.
7×10-5なので、定数aと定数cを逆符号として c=−6.7×10-5 とすると非球面量の平面からのずれは±2.6μmにま
で減少させることができる。
状、図11は定数cに上記の値を入れたときの形状であ
る。200mmの径のなかで非球面がこのくらいの緩や
かな形状をしており、しかも光学素子31,32が互い
に補いあう形(相補形)をしているため、光学素子31
と光学素子32の相対位置の変化による収差の発生量は
ほとんど他の光学性能に影響を与えず、倍率のみを微小
修正することができる。
学素子をx方向に横ずらす方式で説明したが、これ以外
に一方をx方向にδ、もう一方をx方向に−δ移動させ
ても良い。この様子を図12に示す。即ち、 fa(x+δ,y)−fb(x−δ,y) =2a(3δx2 +δ3 )+4bδx+2cδ+d1 −d2 であるから、先程と同様に、 b=c=0 とし、δの高次の項の影響を無視すると fa(x+δ,y)−fb(x−δ,y)≒6ax2 δ
+d1 −d2 となる。
的パワー変化量は2倍になる。あるいは、Δ=δとする
と同じ光学的パワー変化を得るためには係数(定数)a
の値を半分にできる。これは非球面量を半減することに
つながり、形状評価を容易にする効果をもたらす。更に
Δ=δとすると同じ光学的パワー変化を得るためにずら
し量を半分にできる。これは駆動系に設けるスペースや
位置決め精度に有利になる。
とで相対ずれ量が2倍になった効果で非球面量が半減す
る。
一面を非球面とする系で説明したが、非球面を両面に設
けても良い。この様子を図13に示す。この時、光学素
子31,32の厚みが薄い前提とすれば、これまでの説
明で用いた作用効果は単純に加算される。従って全て同
一形状の場合は前述の例と同じ光学的パワーの変化を得
るためには係数aの値を半分にできる。また、当然一方
を駆動する方式も両方を逆方向に駆動する方式でも採用
できる。
組用いても同様の効果が得られる。その一例をして図1
4に示す。
ロセスによるもののほかにも、複数の装置間のディスト
ーションマッチング、複数の露光モードでのディストー
ションマッチング、あるいはレチクル作成の誤差の補正
などに用いることもできる。この場合の倍率の非回転対
称(異方性)の補正量も数ppmで、該補正量は露光装
置にマニュアルで入力する等の手段でデータがパラメー
タ設定され、該設定されたパラメータに基づいて光学素
子31,32の相対位置が不図示の駆動機構により調整
され、装置の設定が行われる。勿論パラメータのセッテ
ィングは自動計測による値から直接、露光装置側に入力
することもできる。
系で行われることから、これまで説明してきた光軸に直
交するx方向とy方向はCADのx方向とy方向と合致
することが望ましい。
方向と一致しているため、光学素子31と32のx,y
方向がレチクルの端面の縦横の辺方向と一致する。この
x,y方向はステージ6の移動するxy方向と一致し、
グローバルアライメントを行うときに求められるx倍
率,y倍率と対応をとることができる。
ショット成分は前述のようにウエハーの伸縮がショット
の伸縮と同一であるという計算で補正する。この仮定は
ウエハー全体の伸縮率がウエハー内で一定である、即ち
良いリニアリティが保たれているという事実に基づくも
ので、良い補正結果をもたらすことが確認されている。
にsppm、y方向にtppmの伸びが観測された場合
には投影光学系が本来持っている公知手段による回転対
称な倍率補正手段でtppmを補正し、非回転対称な倍
率補正ができるx方向について光学素子31を駆動する
ことで(s−t)ppmを補正するか、または投影光学
系が本来持っている対称な倍率補正手段でsppmを補
正し、非対称な補正ができるx方向について光学素子3
1を駆動することで(t−s)ppmを補正すれば良
い。
を非球面を有する光学素子を用いて光学素子の位置を可
変にしながら制御しており、本実施形態は高機能を要求
される半導体素子製造用の投影露光装置のさらなる高機
能化に寄与するところが大きい。
る光学素子をずらした差から所望の光学性能を発生させ
るため、もとの非球面の量、即ち光学素子31,32自
体の非球面量は得たい最終形(ずらした差分)よりも一
桁近く大きい値となる。上記の例でいえば1μmの値を
得るために、6.7μmの非球面が必要とされる。これ
に傾きの最適化を行って2.6μmまで小さくすること
で干渉計の高精度な測定域に入ってくるというのが本実
施形態を適用するに当たってのキーポイントである。非
球面の製作に当たっては面が所望する形状に正確に加工
されたかを計測できるかというのが重要であるが、本実
施形態程度の量に抑えることができれば現行の技術で充
分である。
素子を駆動する指令は前述のように実際のウエハーの計
測値に基づいても、マニュアルでも良い。補正はマニュ
アルの場合はすぐに、またグローバルアライメント時に
は計測が終了して補正量が計算され露光動作に入る直前
に、露光装置全体を制御するCPUから駆動機構に指示
が出て行われる。
である。本実施形態では光軸に対して非回転対称な倍率
を補正する機能を有する光学手段T2を投影光学系2と
ウエハー3との間の光路中に配置しており、図9の実施
形態4に比べて、光学手段T2の光路中への挿入位置が
異なっており、その他の構成は基本的に同じである。
より成る光学手段はこのように種々の場所に入れること
ができるが、挿入位置によっては倍率の補正範囲に制限
が加わる場合があるので、これを考慮して挿入位置を決
める。
スに起因した伸縮、装置間のディストーションマッチン
グ、レチクル作成誤差等、投影系の光軸に対して非回転
対称な倍率(成分)を調整できるため、半導体素子を作
成する際のオーバーレイ精度が格段に向上する。256
MDRAMあるいはそれ以降の微細加工時には解像力よ
りもむしろ位置合わせ精度が制約になるという予測もあ
る中で、従来は補正できない成分として残存していた非
回転対称成分を補正できるため、本実施形態の効果は非
常に大きい。
種々の変動にも対応できるため、汎用性に富み、非球面
量が小さいために、他の性能に対する影響を無視できる
値に抑えたまま倍率のみを制御できるという大きな利点
がある。
6の要部概略図である。本実施形態は通常のステッパー
又はスキャンタイプのステッパーである投影露光装置に
適用した場合を示している。
物体としてのレチクル1を照明している。露光照明系4
は、ArFエキシマレーザー(波長193nm)又はK
rFエキシマレーザー(波長248nm)又はg線(4
36nm)やi線(波長365nm)を発するランプの
うちのいずれか1つの光源と公知の光学系等から構成さ
れている。
は屈折型又はカタジオプトリック型等の投影光学系であ
り、露光照明系4によって照明されたレチクル1の回路
パターンを第2物体としてのウエハー(基板)3に投影
している。
学手段であり、後述するようにそれぞれが非球面を有す
る2つの光学素子41,42とを有している。光学手段
T3は投影光学系2の瞳付近に配置している。5はウエ
ハーホルダーであり、ウエハー3を保持している。6は
ウエハーステージであり、ウエハーホルダー5を載置し
ており、xyz駆動及びθ駆動、チルト駆動等を行って
いる。
ジ6の位置を不図示の干渉計でモニターするためのもの
である。干渉計ミラー7と干渉計から得られる信号を用
いて不図示のウエハーステージ駆動制御系によりウエハ
ー3を所定の位置に位置決めして、その状態で投影露光
を行っている。
光装置)であるときはレチクル1を載置している不図示
のレチクルステージとウエハーステージ6とを投影光学
系2の結像倍率に応じた速度比で投影光学系2の光軸と
直交する方向へ駆動して走査露光している。
けているのが通常のステッパー又は走査型のステッパー
と異なっており、その他の構成は基本的に同じである。
ーザー(波長193nm)を用いた投影光学系では、A
rFエキシマレーザーからの光束の波長が短波長領域に
ある為、それに使用できる硝材の選択範囲が狭く、現在
のところ石英(SiO2)と螢石(CaF2)があるのみ
である。
過率の点で問題があり、露光光を吸収して熱変化(光学
的変化)を起こし結像性能を変化させる。この事情は露
光用光束としてi線(波長365nm)を用いたときに
起きている熱変化と同じような状況である。i線では色
収差を補正するために種々の硝材を使用するが、この中
には透過率の低い硝材も含まれている。
が、ArFエキシマレーザーを用いた投影光学系ではパ
ターンの微細化が進んで焦点深度が小さくなる分、状況
はより厳しくなっている。
に収差変動が起こるがこのとき起こる収差は球面収差,
コマ収差、非点収差、像面湾曲等あらゆる収差がある。
これらの収差のうち特に補正が難しいものの1つは像面
湾曲である。
あるが、露光するパターンが微細になって焦点深度が小
さくなったため、特に問題となってきた。
0.2〜0.3μmのオーダであるため、補正量が小さ
く、新たな機能を持った透過型の光学素子を導入して補
正することができることを見い出した。
の光路中にそれぞれが非球面を持った一対の光学素子よ
り成る光学手段を挿入し、該光学素子の位置関係を光軸
と直交する方向に関する位置関係を変えることにより像
面湾曲を補正している。
光学素子は相対的に横ずらしすることによって光学的パ
ワーが可変となり、結果的に光学系全体のペッツバール
和を変えて像面湾曲を制御している。特に本実施形態で
は露光光の吸収によって起こる像面湾曲の変化が小さい
ことに着目し、小さな非球面量しか持たない光学素子を
利用して効果のある像面湾曲補正を行っている。
値が小さいため、像面湾曲のみを補正し、他の光学性能
に影響を与えないことが可能であるため、収差の補正機
能としても好ましい手段である。
ための光学手段の具体的な構成について説明する。本実
施形態は、2枚の非球面光学素子より成る光学手段を用
いて、該2枚の光学素子を一体のものとして考えたとき
に微小な光学的パワーを有し且つこのパワーが可変であ
るように構成したことを特徴としている。このための光
学的パワー可変の光学手段としては例えば特公昭43−
10034号公報に見られるような横ずらしによる光学
パワー制御素子を利用している。
は、このような光学手段を用いて投影系の像面湾曲を補
正している場合を示している。
説明する。図17は本実施形態の像面湾曲を制御する機
能を有した光学手段T3の要部断面図である。同図にお
いて互いの非球面が向かい合って配置されている2つの
光学素子41と42は、外側の面41a,42aが平面
であり、向き合っている面41b,42b同士が同一の
非球面形状を持っている。図中光軸Aに直交する形で
x,y軸を取り、互いに向かい合っている非球面の形状
として、光学素子41の非球面形状をfa(x,y)、
光学素子42の非球面形状をfb(x,y)とし、相対
的に位置をずらす方向をx方向とすると、両者の非球面
形状は定数項だけ異なる次の式で与えられる。即ち fa(x,y)=a(3xy2 +x3 )+b(2xy+x2 )+cx+d1 fb(x,y)=a(3xy2 +x3 )+b(2xy+x2 )+cx+d2 ‥‥‥(1c) となる。
対称な形となっていないのは、光学素子41,42がx
方向に関して相対位置をずらす素子であるからである。
x方向のずらしによって光学的なパワーを発生させるた
め、xは3次の項までを用いる。
y)と非球面形状fb(x,y)の凹凸が一致するた
め、光学素子41と光学素子42はトータルとして光学
的パワーがなく、平行平面板としての働きをするに過ぎ
ない。光学素子41と光学素子42の間の距離は小さい
ほどよく例えば100μm程度の値が典型的である。こ
こで光学素子41をΔだけx方向に動かした場合を想定
する。このときの影響はa,b,cを定数とすると fa(x+Δ,y)−fb(x,y) =3aΔ(x2 +y2 )+2bΔ(x+y)+cΔ+(d1 −d2 ) +3aΔ2 +bΔ2 +aΔ3 ‥‥‥(2c) となる。
いとして無視し、さらに実施形態の効果を理解し易くす
るため、 b=c=0 ‥‥‥(3c) とすると、(2c)式は簡単に、 fa(x+Δ,y)−fb(x,y) =3aΔ(x2 +y2 )+(d1 −d2 ) ‥‥(4c) となる。
いることが本実施形態の根幹である。このため横ずらし
量Δによって光学素子41,42は光軸に対して回転対
称なパワーを持つ光学素子となり、しかもそのパワーを
横ずらし量Δによって自由に制御することが可能であ
る。
ものなので、非球面の形状として3次の項を入れてお
き、微分の効果でパワーを与える2次の成分を出してい
るのが光学素子41,42の作用である。
=c=0としたが、(2c)式の2bΔ(x+y)の項
はシフト分に相当する。b≠0の場合でもΔはパワーを
制御する目的から既知の量となるため、シフト分につい
ては補正を行うことができる。具体的にシフトが問題と
なるのはアライメントを行うときである。グローバルア
ライメントではペアの光学素子41,42の相対関係を
調整した結果生じるシフトを逆補正するようにステージ
に指令を与えれば、この問題は回避される。
(x,y),fb(x,y)で表わされる非球面の平面
からのずれの絶対値を小さくできる効果がある。従って
定数aの値によっては定数b,cをゼロにせず、故意に
値を与えることも効果的である。実際には非球面量の値
を小さく抑えるためには定数bはゼロとし、定数cに定
数aと逆符号の値を与えることが行われる。
時に問題であり、cの影響は計測ビームを傾けることで
キャンセルできるのでc=0でも構わない。
の小さな値を補正するために要求される非球面の量の絶
対値は非常に小さい。実際に有効な量は光学素子41,
42を置く位置にもよるがニュートン縞で数本のところ
である。代表的な例として仮にパワー成分として発生さ
せる量を数本ということで1μmとし、レンズの径を2
00mm、このときの横ずらし量Δを5mmとすると
(4a)式より、 3a×5×100×100=0.001 となり、 a=6.7×10-9 という値が得られる。
値を示しているが、仮にb=c=0とすると、(1c)
式でy=0の断面での非球面の量は 6.7×10-9×100×100×100=6.7×10-3 という値となり、±6.7μmの非球面量をもともとの
光学素子41,42が持っていたことになる。
これに定数cの項を加えるとよい。100mmのところ
で6.7μmの値を与える定数cの値は6.7×10E
−5なので、定数aと定数cを逆符号として c=−6.7×10-5 とすると非球面量の平面からのずれはy=0の断面で±
2.6μmにまで減少させることができる。
状、図18は定数cに上記の値を入れたときのy=0の
断面での形状である。200mmの径の中で非球面が緩
やかな形状をしており、しかも光学素子41と光学素子
42が互いに補いあう相補形をしているため、光学素子
41と光学素子42の相対位置の変化による他の収差の
発生量はほとんど他の光学特性に影響を与えず、像面湾
曲のみを微小修正することができる。場合によっては他
の光学特性について多少の微小補正を装置側で加える必
要がある場合があるが、投影系全体としての性能変化は
ない。
を用いて補正量を可変にしながら制御するこれにより、
本実施形態は高機能を要求される半導体素子製造用の投
影露光装置の更なる高機能化に寄与するところが大き
い。
め、使用する非球面は干渉計で計測することが容易な量
にまで小さくすることが本実施形態のもう一つのポイン
トである。
した差から所望の光学特性を発生させるため、もとの非
球面の量、即ち光学素子41及び光学素子42自体の非
球面量は得たい最終形(差分)よりも一桁近く大きい値
となる。上記の例でいえば1μmの値を得るために6.
7μmの非球面が必要とされる。これに傾きの最適化を
行って±2.6μmまで小さくすることで干渉計の高精
度な測定域に入ってくるというのが本実施形態を適用す
るに当たってのキーポイントである。非球面の製作に当
たっては面が所望する形状に正確に加工されたかの確認
が重要であるが、本実施形態程度の量に抑えることがで
きれば現行の技術が充分適用できる。
屈折作用をもつ光学素子で実現できたことで半導体素子
製造用の投影露光装置に用いられる屈折型、カタジオプ
トリック型の双方に対し有効な手段を提供できることも
大きな利点である。
を調整する不図示の駆動機構は、予め投影露光装置本体
のCPUに記憶されている露光像面(湾曲)特性の設定
によって指示され駆動される。この場合予め実験、ある
いはシミュレーションによって露光像面(湾曲)の特性
が装置に記憶されており、露光量、レチクルのパターン
率、露光エネルギーなどから露光に伴う像面湾曲変化量
や像面湾曲量が計算され、ウエハステージが制御され
る。また別の方法として、このようなアプリオリの特性
からではなくて、投影光学系の特性を計算しながら駆動
量を制御する方法も適用することができる。露光に伴う
像面湾曲変化量や像面湾曲量は露光によるフォーカス変
化と深い相関を持っており、露光に伴うフォーカス変化
量やフォーカス位置をモニタして像面湾曲量を換算しな
がら駆動量を算出することも適用することができる。
を光学素子41,及び/又は光学素子42の駆動量にフ
ィードバックしてもよい。
をx方向にずらす方式で説明したが、これ以外に一方を
x方向にδ、もう一方をx方向に−δ移動させても良
い。この様子を図19に示す。
の変化量は2倍になる。あるいは、Δ=δにすると同じ
パワー変化を得るために係数(定数)aの値を半分にで
きる。これは非球面量を半減することにつながり、非球
面の形状の評価を容易にする効果をもたらす。更にΔ=
δにすると、同じ光学的パワー変化を得るためのずらし
量を半分にできる。これは駆動系に設けるスペースや位
置決め精度に有利になる。
一面を非球面とする系で説明したが、これを両面に設け
ても良い。この様子を図20に示す。この時、光学素子
41,42の厚みが薄い前提とすれば、これまでの説明
で用いた作用効果は単純に加算される。従って、すべて
同一形状の非球面の場合は前述の例と同じ光学的パワー
変化を得るためには係数aの値を半分にできる。また、
当然一方を駆動する方式も両方を逆方向に駆動する方式
でも採用できる。
組用いても同様の効果が得られる。その一例を図21に
示す。
である。本実施形態では光学手段T3を投影光学系2と
ウエハー3との間の光路中に配置しており、図16の実
施形態6に比べて光学手段T3の光路中への挿入位置が
異なっており、その他の構成は同じである。
ハー3との間に上述のそれぞれが非球面を有した一対の
光学素子より成る光学手段T3を入れて像面湾曲の補正
を行っている。光学手段T3自体の作用は前述の実施形
態6のとおりである。光学手段T3を挿入する位置は、
本実施形態のように瞳面近傍付近以外でも、投影光学系
の構成に応じて適宜設定することが可能である。
は、上記の瞳面近傍及び投影光学系とウエハーの間以外
にはレチクルと投影光学系の間がある。
ルの際、独立性が高く、好都合であるからである。
ベストフォーカスの設定値が微小量変化するが、非球面
光学素子の駆動量から、その量が計算でき、既知量とな
るので、この量を投影露光装置内のCPUで求めて投影
光学系の光軸方向に対するウエハ位置の制御値に反映さ
せれば問題がない。その他の光学性能、例えば倍率への
影響も同様に、非球面光学素子の駆動量から倍率変化量
が計算でき、既知量となるので、補正可能である。従っ
て本実施形態の光学手段T3の導入による他の光学性能
への影響をほとんど無視しうるくらい小さく抑えること
ができる。
種々の変動にも対応できるため、汎用性に富み、非球面
量が小さいために他の光学性能に対する影響を無視でき
る値に抑えたまま像面湾曲のみを制御できることも大き
な利点となっている。
する機能を有する光学手段T1、非回転対称な倍率を制
御する機能を有する光学手段T2、そし像面湾曲を制御
する機能を有する光学手段T3のうちから、少なくとも
2つの光学手段を選択して、各々独立に又は合体したよ
うな構成の光学手段を光路中に配置し(図8の実施形態
3の光学手段T13は光学手段T1と光学手段T3とを
選択したものに相当)、軸上非点収差、非回転対称な倍
率、そして像面弯曲のうちの2つ又は3つを補正するよ
うにしても良い。
で、半導体製造用投影露光装置であるところの通常のス
テッパーやスキャンタイプのステッパーの投影光学系に
3次のディストーション補正を行う2枚一組の非球面光
学素子を投影光学系とレチクルの間に挿入した例であ
る。ここで3次のディストーションとは倍率成分と光学
の解説書などで樽型や糸巻型と呼ばれる3次特性をもつ
ディストーション成分であると定義する。
ディストーションを制御する方法については公知の手段
がある。例えば投影光学系の複数個の素子を光軸方向に
移動させる、投影光学系の光学素子間に封入されている
気体の圧力を変えるなどの手法である。倍率は光学系の
基本量であり、他の収差に変動を与えずに変化させるこ
とが可能であるが、3次のディストーションの補正につ
いては補正に伴う他の収差の変化や、調整範囲が少ない
等の問題があり、設計当初から補正を考慮した設計を行
う必要がある。
マスクなどの像改良という名で総称される各種の結像法
が採用されると、各結像法同士でのディストーションの
マッチングが問題となる。このマッチングの誤差は光学
系の加工誤差等から発生するものが主である。この場合
3次のディストーションまで補正することは基本的な要
求となる。ここでは設計に与える制約を最小限として、
該3次のディストーションの補正、制御を自在に行うと
ともに、それに伴って起こる他性能への影響を最小限に
抑えることを特徴とした光学系を提供する。
ーに関するもので、投影光学系内、例えば最もレチクル
側に近いところに2枚一組の非球面光学素子を挿入し、
該2枚の非球面素子の少なくとも一方を光軸と直交する
方向にずらして両素子の位置関係を調整することによっ
て走査方向と直交する方向についての投影光学系の3次
のディストーションを補正することを可能としたことを
特徴としている。
と直交する方向に一致させることによって走査型露光装
置に生じる問題となる3次のディストーションを補正す
ることを特徴としている。
のでもカタジオプトリック系でもよく、また該投影光学
系は倍率を制御する手段を備えている。
しい結像法が混在して使用されるようになると各結像法
相互間でのディストーションのマッチングが問題とな
る。
向の倍率差は同期して走査されるレチクルとウエハーの
夫々の速度の比を調節することによって容易に補正する
ことができるので、2枚の非球面素子による3次ディス
トーション成分の補正は走査方向と直交する方向で行わ
れる。
って、設計上、あるいは補正範囲に制約のあった3次の
ディストーションを自由に制御し、マッチング精度を向
上させる。このため光学的に補正の容易な倍率成分につ
いては公知の方法、例えば投影光学系の1部の素子を光
軸方向に移動する、あるいは光学系内の圧力を制御する
といったを使用し、3次のディストーション成分につい
ての補正を行う。
御するための光学系の構成について説明する。前記実施
形態のように2枚一組の光学素子より成る光学手段を用
いて投影光学系に3次のディストーションを発生させ
る。
表わしたもので、1はレチクル、2は投影光学系、3は
ウェハー、4は照明光学系、5はウェハーホールダ、6
はステージ、7は6のステージを制御するために載置さ
れたレーザ干渉計用のミラーである。走査型であるの
で、レチクルとウェハーが同期して走査され、レチクル
上のパターンがウェハー上に転写される。図23の構成
は通常のスキャン型のステッパーと同一の構成である
が、本実施例で異なっているのは51,52で示されて
いる3次のディストーションの調整を行う光学素子T4
の存在である。
って配置されている光学素子51と52は、夫々外側の
面が平面であり、向き合っている面同士が同一の非球面
形状を持つ対となった非球面素子である。図中光軸Aに
直交する形でx,y軸を取り、y方向を装置の走査方向
と一致させる。互いに向かい合っている非球面の形状で
51の方をfa(x,y)、52の方をfb(x,y)
とすると、両者は定数項だけが異なる同一のxの5次式
で与えられる。即ち fa(x,y) = ax5 + b1 fb(x,y) = ax5 + b2 (1d) (1d)で走査方向のyの項が無いのは2枚の非球面素子よ
り成る光学手段に投影光学系に対し走査方向y方向と直
交するx方向にのみ光学的な特性を与えるためである。
走査を行うy方向については走差による平均化のため高
次のディストーションがキャンセルされるため、本実施
形態では3次のディストーションを制御するのはx方向
のみでよい。51と52は互いにx方向に関する相対位
置をずらすことによって用いられるが、横ずらしによっ
て3次のディストーションを発生させるため、非球面の
形状としてはxの5次の項が必須である。
非球面形状fb(x,y)と凹凸が一致してキャンセルするた
め、光学素子51,52はトータルとして光学的パワー
がゼロであり、平行平面板としての働きをするに過ぎな
い。光学素子51と52の間の距離は小さいほどよく例
えば100μm程度の値が典型的である。ここで素子51を
Δだけx方向に動かした場合を想定する。このときの影
響は fa(x +Δ,y) −fb(x,y) =5aΔx4 + 10aΔ2x3 +10a Δ3x2 +5aΔ4x+ (b1−b2) ‥‥‥ (2d) ここでΔの高次の項は移動量が小さいとして無視する
と、(2d)式は簡単となって、 fa(x+Δ,y) −fb(x,y) =5aΔx4+( b1−b2 ) ‥‥‥(3d) となる。(3d)式が xの4乗の項を持っていることが本発
明の根幹である。このためずらし量Δによって光学素子
51,52はx方向にのみに4次の特性をもつ素子とな
り、しかもその特性を横ずらし量Δを変えることによっ
て自由に制御(変更)することが可能であることが特徴
である。
ものなので、非球面の形状として7次を入れておき、微
分の効果で4次の成分を出しているのが光学素子51と
52の作用である前述のマッチングのために小さなディ
ストーションの値を補正するために要求される非球面の
量の絶対値は非常に小さい。代表的な例として仮に所望
のディストーションを発生させるための非球面量を1μ
mとし、レンズの径を200mm、このときのずらし量Δを5m
mとすると(3d)より 5a × 5×10-8= 0.001 となり、 a = 4.00 ×10-13 という値が得られる。100 は径が200mmなので半径の値
を示している。従って(1d)式より非球面の量は 4.00×(10-13) ×(10-10) =4.00×10-3 という値となり、±4.00μm の非球面量をもともとの光
学素子51,52が持っていたことになる。平面からの
ずれの実際量を小さくするにはこれにx の1次の項であ
るcxの項を加えるとよい。100mm のところで4.00μm の
値を与えるc の値は4.00×10-5なので、a とc を逆符号
として c =−2.86×10-5 とすると非球面量の平面からのずれは±2.14μm にまで
減少させることができる。200mm の径のなかで非球面が
このくらいの緩やかな形状をしており、しかも光学素子
51と52の非球面形状が互いに補いあう相補形をして
いるため、光学素子51と52の相対位置の変化による
収差の発生量はほとんど投影光学系の他の光学特性に影
響を与えず、3次のディストーションのみを修正するこ
とができる。
正方向を装置の走査方向と直交する方向としたことが特
徴であるが、補正量が小さいことや及びずらし量の絶対
値を適当に選べることにより、使用する非球面が干渉計
で計測することが容易な量にまで小さくできる。本発明
においては2つの非球面のずらした差から所望の光学特
性を発生させるため、もとの非球面の量、即ち光学素子
51及び52自体の非球面量は得たい最終形よりも大き
い値となる。上記の例でいえば 1μm の非球面量を得る
ために夫々の光学素子に 4.00 μm の非球面が必要とさ
れる。
で小さくなり、干渉計の高精度な測定域に入ってくる。
非球面の製作に当たっては面が所望する形状に正確に加
工されたかを計測できるかというのが重要であるが、本
発明程度の量に抑える ことができれば現行の技術で充
分である。この値をさらに小さくするためにはここで5m
m に設定したずらし量をさらに大きな値とすればよい。
の指令は予め装置に記憶された手順に従って変更しても
よいし、実際のウェハーの計測値に基づいて行ってもよ
い。たとえば照明モードあるいはNAの違いによって3次
のディストーションが変化する場合には、予め変化量を
記憶しておいて、照明モードやNAを変更したときに前述
の非球面光学素子の横ずらしを行えばよい。このときに
は同時に倍率成分も公知の補正手段により補正が行われ
る。
はなくて、ディストーションの計測できるレチクルを用
いて画面内のディストーション成分を分析し、その値に
基づいて倍率成分と3次のディストーション成分をそれ
ぞれ補正してもよい。この場合の計測は装置上で自動的
に行ってもよいし、一旦レチクルの像をウエハー上に焼
き付けてから計測するオフライン的なものでも構わな
い。
の実施形態9である。実施形態8と異なるのは3次のディ
ストーションの制御を行う光学手段T4を構成する2枚
の光学素子51,52がウェハーと投影光学系の間に設
けられていることである。その他の作用は前述の実施形
態とほぼ同じである。
向して置かれた2つの非球面光学素子の一方のみを動か
して所望の特性を得る場合を示したが、両者の相対的な
動きはこれに限るものではなく、光軸に対して双方を対
称にたとえば上の光学素子51を右にΔ、下の光学素子
52を左にΔ動かすような動きにしてもよい。
走査方向に直交する方向についてのみ行ったが、走査ス
リットの幅が大きくなった場合や、ステッパーに応用す
る場合には非球面の形状を ga(x,y) = a(x5+ 5x4y) +b1 gb(x,y) = a(x5+ 5x4y) + b2 ‥‥‥(4d) とする。初期状態においては非球面 ga(x,y)は非球面gb
(x,y)と凹凸が一致してキャンセルするため、光学素子
51と光学素子52はトータルとして光学的パワーがゼ
ロであり、平行平面板としての働きをするに過ぎない。
光学素子51と52の間の距離は小さいほどよく例えば
100μm程度の値が典型的である。ここで素子51をΔだ
けx方向に動かした場合を想定する。このときの影響は
Δの高次の項の影響が小さいとして無視すると、 ga(x+Δ,y) −gb(x,y) =5aΔ(x4 +y4) +( b1−b2 ) ‥‥‥ (5d) となる。(5d)式が x4 +y4の項を持っていることが本発
明の根幹である。このためずらし量Δによって光学素子
51,52より成る光学手段は回転対称に4 次の特性を
もつ光学素子となり、しかもその特性を横ずらし量Δに
よって自由に制御することが可能であることが特徴であ
る。
ものなので、非球面の形状として7次を入れておき、微
分の効果で4 次の成分を出しているのが光学素子51と
52の作用である。これにより3次のディストーション
を自由に制御することができる。なお光学素子51と5
2の挿入位置については前記実施形態と同様に、投影光
学系とレチクルの間、あるいは投影光学系とウエハーの
間等が考えられる。また、場合によっては投影光学系の
中に本素子を組み込むことも可能である。
方の光学素子のみを動かすのではなく、他の実施形態で
説明したように光学素子51,52を光軸に対称に(逆
方向に)動かす構成としても良い。
10の要部概略図である。本実施形態は通常のステッパ
ー又はスキャンタイプのステッパーである投影露光装置
に適用した場合を示している。
物体としてのレチクル1を照明している。露光照明系4
は光源として、ArFエキシマレーザー(波長193n
m)又はKrFエキシマレーザー(波長248nm),
又はi線(波長365nm)を発するランプを用いるも
ので、公知の光学系から構成されている。
は屈折型又はカタジオプトリック系等の投影光学系であ
り、露光照明系4によって照明されたレチクル1の回路
パターンを第2物体としてのウエハー(基板)3に投影
している。
機能を有する光学手段であり、後述するように非球面を
有する2つの光学素子61,62とを有しており、各光
学素子61,62の位置関係を光軸と直交する方向に少
なくとも1つの素子をずらして変化させ、例えば走査と
直交する方向に素子をずらしてこの方向について高次の
ディストーションを補正している。光学手段T5はレチ
クル1と投影光学系2の間の光路中に配置している。5
はウエハーホルダーであり、ウエハー3を保持してい
る。6はウエハーステージであり、ウエハーホルダー5
を載置しており、xyz駆動及びθ駆動、チルト駆動等
を行っている。
ジ6の位置を不図示の干渉計でモニターするためのもの
である。干渉計ミラー7と干渉計から得られる信号を用
いて不図示のウエハーステージ駆動制御系によりウエハ
ー3を常に所定の位置となるように位置決めして、これ
より露光を行っている。
ときはレチクル1を載置している不図示のレチクルステ
ージとウエハーステージ6とを投影光学系2の結像倍率
に応じた速度比率で光軸Aと直交する方向へ駆動して走
査露光している。
けているのが通常のステッパー又は走査型のステッパー
と異なっており、その他の構成は基本的に同じである。
ション補正を行う2枚一組の夫々が非球面を有する光学
素子より成る光学手段T5を投影光学系2とレチクル1
との間に挿入している。
成分と光学の解説書などで樽型や糸巻型と呼ばれる像高
の値に対して3次特性をもつ成分までを除いた、4次以
上のより高次のディストーション成分と定義する。
のものでもカタジオプトリック系でもよく、また該投影
光学系は予め倍率と3次のディストーションを制御する
機能を備えている。倍率及び3次のディストーションの
制御手段としては、例えば投影光学系内の光学素子(レ
ンズ等)を光軸方向に移動させる手法や投影光学系の一
部の空間内の圧力を制御する手法などの公知手段が知ら
れており、これらはいずれも本実施形態に適用可能であ
る。しかしながらこれらの手段は倍率と3次までの低次
のディストーション成分を制御するもので、高次のディ
ストーション成分を制御することはできない。
相シフトマスクなど種々の新しい結像法が混在して使用
されるようになると各結像法相互間でのディストーショ
ンのマッチングが問題となる。このマッチングの誤差は
光学系の加工誤差などから発生するものが主である。
によると、倍率と3次のディストーションを補正した場
合、誤差の主成分は高次のディストーション成分と、互
いに直交するx方向とy方向の倍率差の2つが主であるこ
とが判明した。スキャン型の露光装置の場合にはこのよ
うな2方向の倍率差は同期走査の時の速度比を調節する
ことによって容易に補正することができる。しかしなが
ら高次の成分を調節することは普通の光学系では困難で
あった。これは単純に光学素子を光軸方向に動かしたり
空間内の圧力を制御するだけでは3次のディストーショ
ン成分までが変わるだけで、5次以上の高次成分はほと
んど変化しないという事実に基づいている。
なパターンの解像を目指して変形照明や位相シフトマス
クなどの新しい結像法を用いると、用いた結像法の数に
付随して高次のディストーションの値も変化する。従っ
て高次の値を自由に制御するというのはマッチングの精
度を向上させるための必須用件となってきている。
系では発生量をコントロールするのが困難であったこの
高次のディストーションを非球面より成る光学素子を用
いて自由に制御し、マッチング精度を向上させている。
次のディストーション成分については公知の方法、例え
ば投影光学系の1部の光学素子を光軸方向に移動する、
レチクルを光軸方向に移動する、あるいは光学系内の圧
力を制御するといった方法を使用し、さらに高次の成分
については光学手段T5を用いて補正するようにしてい
る。
御するための光学手段T5の構成について説明する。
る光学手段T5を用いて投影光学系2に高次のディスト
ーションを発生させることを特徴としている。このため
の光学素子としては例えば特公昭43−10034号公
報に開示されているような光学素子を適用している。
概略図である。本実施形態の光学手段T5の互いに向か
い合って配置されている光学素子61と62は、それぞ
れ外側の面が平面であり、向き合っている面同士が同一
の非球面形状を持っている。
り、y方向を装置の走査方向と一致させている。互いに
向かい合っている非球面の形状で光学素子61の方をf
a(x,y)、光学素子62の方をfb(x,y)とす
ると、両者は定数項だけ異なるxの同一の7次式で与え
られる。即ち fa(x,y) = ax7 + b1 fb(x,y) = ax7 + b2 ‥‥‥(1e) (1e)式で走査方向のyの項が無いのは光学手段T5
に投影光学系に対し走査方向y方向と直交するx方向に
のみ光学的な特性を与えるためである。走査を行うy方
向については走査による平均化のため高次のディストー
ションがキャンセルされるため、本実施形態で高次のデ
ィストーションを制御するのはx方向のみでよい。光学
素子61と62はx方向に少なくとも一方をずらして同
方向に関する相対位置を変化させることによって用いら
れるが、ずらしによって高次のディストーションを発生
させるため、非球面の形状としてはxの7次以上の項が
必須である。
は非球面fb(x,y)と凹凸が一致してキャンセルす
るため、光学素子61と62はトータルとして光学的パ
ワーがゼロであり、平行平面板としての働きをするに過
ぎない。光学素子61と62の間の距離は小さいほどよ
く例えば100μm程度の値が典型的である。ここで光
学素子61をΔだけx方向に動かした場合を想定する。
このときの影響は fa(x +Δ,y) −fb(x,y) =7aΔx6+ 21aΔ2x5 +35a Δ3x4 +35a Δ4x3 + 21aΔ5x2 +7aΔ6x+Δ7 +(b1 −b2 ) ‥‥(2e) ここでΔの高次の項は移動量が小さいとして無視する
と、(2e) 式は簡単となって、 fa(x+Δ,y) −fb(x,y) =7aΔx6+( b1−b2 ) ‥‥(3e) となる。
本実施形態の根幹である。このため横ずらし量Δによっ
て光学素子61,62はx方向にのみに6次の特性をも
つ光学素子となり、しかもその特性をずらし量Δによっ
て自由に制御することが可能である。
ものなので、非球面の形状として7次を入れておき、微
分の効果で6次の成分を出しているのが光学素子61と
62の作用である。
ーションの値を補正するために要求される非球面の量の
絶対値は非常に小さい。代表的な例として仮に所望のデ
ィストーションを発生させるための非球面量を1μmと
し、レンズの径を200mm 、このときの横ずらし量Δを5m
m とすると(3e)式より 7 a × 5×1012= 0.001 となり、 a = 2.86 ×10-17 という値が得られる。
いる。従って(1e)式より非球面の量は 2.86×(10-17) ×(1014)=2.86×10-3 という値となり、±2.86μm の非球面量をもともとの光
学素子61,62が持っていたことになる。
これにxの1次の項であるcxの項を加えるとよい。100mm
のところで2.86μmの値を与えるcの値は2.86×10-5なの
で、aとc を逆符号として c=−2.86×10-5 とすると非球面量の平面からのずれは±1.77μm にまで
減少させることができる。
図28はcに上記の値を入れたときの形状である。200mm
の径のなかで非球面がこのくらいの緩やかな形状をして
おり、しかも光学素子61と62の非球面が互いに補い
あう相補形をしているため、光学素子61と62の相対
位置の変化による収差の発生量はほとんど他光学特性に
影響を与えず、高次のディストーションのみを修正する
ことができる。
補正方向を装置の走査方向と直交する方向としたことが
特徴であるが、補正量が小さいこと、及びずらし量の絶
対値を適当に選べることにより、使用する非球面が干渉
計で計測することが容易な量にまで小さくできることが
本実施形態のもう一つのポイントである。
した差から所望の光学特性を発生させるため、もとの非
球面の量、即ち光学素子61及び62自体の非球面量は
得たい最終形(差分)よりも大きい値となる。上記の例
でいえば1μmの値を得るために2.86μmの非球面が必要
とされる。これに傾きの最適化を行えば1.77μmまで小
さくなる。これらの値が干渉計の高精度な測定域に入っ
てくるというのが本実施形態を適用するに当たってのキ
ーポイントである。
状に正確に加工されたかを計測できるかというのが重要
であるが、本実施形態程度の量に抑えることができれば
現行の技術で充分である。この値をさらに小さくするた
めには5mmに設定したずらし量をさらに大きな値とすれ
ばよい。
め装置に記憶された手順(データ)に従って変更しても
よいし、実際のウェハーの計測値に基づいて行ってもよ
い。たとえば照明モードあるいはNAの違いによって高次
のディストーションが変化する場合には、予め変化量を
記憶しておいて、照明モードやNAを変更したときに前述
の非球面光学素子の横ずらしを行えばよい。このときに
は同時に高次のディストーションより低次のディストー
ション成分、たとえば3次のディストーションや倍率成
分も公知の補正手段により補正が行われる。
はなくて、ディストーションの計測できるレチクルを用
いて画面内のディストーション成分を分析し、その値に
基づいて倍率から高次にいたるまでのディストーション
をそれぞれ補正してもよい。この場合の計測は装置上で
自動的に行ってもよいし、一旦レチクルの像をウエハー
上に焼き付けてから計測するオフライン的なものでも構
わない。
図である。本実施形態は図23の実施形態10に比べて
光学手段T5を投影光学系2とウエハ3との間に設けて
いる点が異なっているだけであり、その他の構成は同じ
である。
は対向して置かれた2つの非球面より成る光学素子の一
方のみを動かして所望の特性を得る場合を示したが、両
者の相対的な動きはこれに限るものではなく、光軸に対
して双方を対称に(逆方向に)たとえば上の光学素子1
1を右にΔ、下の光学素子12を左にΔ動かすような動
きにしてもよい。
ーションとして5次のディストーションまで考えたが、
さらに高次の特性まで考えるときには非球面の形状とし
てさらに高次の項、例えば9次あるいはそれ以上の項を
加えた形状にしてもよい。
では従来より補正できなかった高次のディストーション
成分を投影露光装置で可変補正することを可能としてい
る。この結果、照明モードやNAの変化に伴うディスト
ーションの変化や装置間のディストーションマッチン
グ、レチクル作成誤差等、従来より補正できなかった高
次のディストーション成分を可変で調整できる為、デバ
イス(半導体)を作成する際のオーバーレイ精度が格段
に向上する。256MDRAMあるいはそれ以降の微細
加工時には解像力よりもむしろ位置合わせ精度が制約に
なるという予測もあるなかで、従来より補正できない成
分として残存していた高次成分を補正できるため、本実
施形態10,11の効果は非常に大きい。
るため、種々の変動にも対応でき、非球面量が小さいた
めに他性能に対する影響を無視できる値に抑えることが
できるということも大きな利点である。
ストーションを発生させる方向を走査型の投影露光装置
の走査方向と直交する方向とした。走査方向に平均化の
効果の無い方向で、ディストーションを補正できること
でシステム全体のバランスが向上し、トータルとしての
位置合わせ精度に大きく寄与する効果も持たせることが
できる。
補正を走査方向に直交する方向についてのみ行ったが、
走査スリットの幅が大きくなった場合や、ステッパーに
応用する場合には非球面の形状を ga(x,y)=a(x7+7x6y)+b1 gb(x,y)=a(x7+7x6y)+b2 ‥‥‥ (4e) とする。初期状態においては非球面 ga(x,y) は非球面
gb(x,y)と凹凸が一致してキャンセルするため、光学素
子61と62はトータルとして光学的パワーがゼロであ
り、平行平面板としての働きをするに過ぎない。61と
62の間の距離は小さいほどよく例えば100 μm 程度の
値が典型的である。ここで素子61をΔだけx 方向に動
かした場合を想定する。このときの影響はΔの高次の項
の影響が小さいとして無視すると、 ga(x+Δ,y) ーgb(x,y) =7aΔ(x6 +y6) +( b1−b2 ) ‥‥‥ (5e) となる。(5e)式が x6 +y6の項を持っていることが本発
明の根幹である。このためずらし量Δによって光学素子
61,62より成る光学手段T5は回転対称に6次の特
性をもつ光学系となり、しかもその特性を横ずらし量Δ
によって自由に制御することが可能であることが特徴で
ある。
ものなので、非球面の形状として7次を入れておき、微
分の効果で6次の成分を出しているのが光学素子61と
62の作用である。これにより高次のディストーション
を自由に制御することができる。なお光学素子61と6
2の挿入位置については前記実施形態と同様に投影光学
系とレチクルの間、あるいは投影光学系とウエハーの間
等が考えられる。また、場合によっては投影光学系の中
に本素子を組み込むこともできる。
61と62を光軸に関して対称に(逆方向に)動かす構
成としても良い。
で表わされる2つの面を対向して配置し、両者を互いに
所望の量だけ横ずらして、所望の光学特性を得ることを
特徴としている。2つの面は横ずらし0の基準状態にお
いては互いに補いあって、光学特性を持たず、横ずらし
した状態で該ずらし方向に対する微分効果で発生する光
学特性を持つ。
取った直交座標系(x,y)において、横ずらしする方
向をx方向とすると、本発明の面形状p(x,y)は p(x,y)=axn という項を持つことを特徴としている。nが3のときは
2次の項で表わされる諸特性、例えば倍率や、フォーカ
ス位置を変えることができる。式が一方向なので変える
ことができるのはずらした方向の倍率や、フォーカス位
置である。具体的にはx方向とy方向の倍率差や、x方
向とy方向パターンのフォーカス差、即ち非点収差が制
御対象となる。どの収差がコントロールされるかは本発
明の素子を挿入する位置によるのは先の実施形態で示し
たとおりである。
の場合には走査スリットの方向に平行であるか、直交す
る方向が好ましい。これはマスクのパターニングされた
有効領域の長方形領域の辺に平行または直交する方向で
もある。またずらし方も対応する2つの素子を光軸に対
して互いに対称な移動量になるように動かしたり、一方
を固定して、他方を動かす方法が適用できる。
り経時的に変化しながら非点収差が発生する可能性があ
るため、nが3の場合の非点収差補正は本発明の素子の
際立った特徴である。補正量はずらし量によって正にも
負にも自由にコントロールすることができる。またずら
し量が数値例で示したように5mm等大きな値であるた
め、設定公差が緩くメカニカルに特別に高精度な構造を
とる必要がない。
きの補正もできる。
ると補正が容易である。nが4の場合には偏心による2
次の歪曲収差、nが5の場合には3次の歪曲収差、nが
6の場合には偏心等による4次の高次の歪曲収差、nが
7の場合には5次の高次の歪曲収差が補正できる。
に制御する数だけ本発明の素子が必要である。またnが
奇数のときには形成される関数であるxn-1が偶関数で
はないため、ずらのし効果がxの正方向と負の方向で異
なることに注意してずらし量を決めねばならない。
の歪曲収差が制御できるのであれば、公知手段の及ばな
い成分の制御に本発明を適用させればよい。
て q(x,y)=a(xn +nxyn-1 ) という形状が適している例も示した。形状がq(x,
y)の場合はx方向にずらしてxn-1 +yn-1 に基づく
特性を持たすことができる。p(x,y)の場合に比べ
てyも含んだ特性はステッパーや、スキャナーでスリッ
ト幅が大きく単純にxの一方向補正のみでは不十分な場
合に有効である。
の場合には走査スリットの方向に平行であるか、直交す
る方向が好ましい。これはマスクのパターニングされた
有効領域の長方形領域の辺に平行または直交する方向で
もある。またずらし方も前述した全ての実施例と同じく
対応する2つの素子を光軸に対して互いに対称な移動量
になるように動かしたり、一方を固定して、他方を動か
す方法が適用できる。
うのは本発明の大きな特徴である。nを5とすれば高次
の像面湾曲の補正も可能である。
きの補正もできる。
ると補正が容易である。nが4の場合には偏心による2
次の歪曲収差、nが5の場合には3次の歪曲収差、nが
6の場合には偏心等による4次の高次の歪曲収差、nが
7の場合には5次の高次の歪曲収差が補正できる。
独立に制御する数だけ本発明の素子が必要である。また
nが奇数のときには形成される関数であるxn-1+yn-1
が偶関数ではないため、ずらしの効果がxの正方向と負
の方向で異なることに注意してずらし量を決めねばなら
ない。
半導体デバイスの製造方法の実施例を説明する。
の半導体チップ、或は液晶パネルやCCD等)の製造の
フローチャートである。
では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2
(マスク製作)では設計した回路パターンを形成したマ
スクを製作する。
コン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4
(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、前記用意したマ
スクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ
上に実際の回路を形成する。
れ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導
体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。
された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト
等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイス
が完成し、これが出荷(ステップ7)される。
の詳細なフローチャートである。まずステップ11(酸
化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(C
VD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。
電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打
込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では前記説明した露光装置によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼付露光する。
を現像する。ステップ18(エッチング)では現像した
レジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジス
ト剥離)ではエッチングがすんで不要となったレジスト
を取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことに
よってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
の半導体デバイスを容易に製造することができる。
系が露光光を吸収したことによる光学性能の変化、例え
ば軸上非点収差,像面湾曲やウエハのプロセス要因等で
起こるウエハー自身の非対称な倍率やディストーション
等のうち少なくとも1つを適切に設定した形状の非球面
を有する少なくとも2つの光学素子を有する光学手段を
利用することによって、他の光学特性への影響を最小限
に押えて補正し、高解像度のパターンが容易に得られる
投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法を達
成することができる。
ウエハーの各プロセスを得た後の伸縮の状態の補正の他
に装置用のディストーションマッチングやレチクルの描
画誤差の補正等も、適切に設定した形状の非球面を有す
る少なくとも2つの光学素子を有する光学手段を用い、
互いに直交するx方向とy方向の倍率を独立に制御する
ことによって可能とすると共に、該制御に伴って起こる
他の光学特性への影響を最小限に抑えた投影露光装置及
びそれを用いたデバイスの製造方法を達成することがで
きる。
チャート
チャート
2,51,52,61,62 光学素子
Claims (137)
- 【請求項1】 互いに同一形状の非球面を有する1対の
光学素子を、該非球面が対向するように配置した光学手
段と、投影光学系とを有する投影系によりマスク面上の
パターンを基板面上に投影露光する投影露光装置であっ
て、該一対の光学素子の相対位置を変えて該投影系の軸
上非点収差を制御していることを特徴とする投影露光装
置。 - 【請求項2】 前記一対の光学素子のうち少なくとも1
つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影光
学系の光軸に対して直交方向に位置調整可能となるよう
に設けられていることを特徴とする請求項1の投影露光
装置。 - 【請求項3】 前記少なくとも1つの光学素子に施され
ている非球面上に互いに直交するx,y軸を取り、前記
光軸に対して直交して駆動する方向をx軸としたとき、
該非球面の形状は少なくともxの3次の項を持つことを
特徴とする請求項2の投影露光装置。 - 【請求項4】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動を
予め求められている前記投影光学系の挙動の情報に基づ
いて制御していることを特徴とする請求項3の投影露光
装置。 - 【請求項5】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動を
前記投影光学系の特性を計測した値に基づいて制御して
いることを特徴とする請求項3の投影露光装置。 - 【請求項6】 前記少なくとも1つの光学素子に施され
ている非球面の形状をf(x,y)、a,b,c,dを
定数としたとき、該非球面の形状f(x,y)は f(x,y)=ax3 +bx2 +cx+d で表わされることを特徴とする請求項3の投影露光装
置。 - 【請求項7】 前記形状f(x,y)においてb=0で
あり、定数aと定数cは逆符号であることを特徴とする
請求項6の投影露光装置。 - 【請求項8】 前記マスクの有効領域は4角形状をして
おり、該4角形状の一辺が前記x軸と平行となっている
ことを特徴とする請求項3の投影露光装置。 - 【請求項9】 前記マスク面上のパターンを前記基板面
上に投影露光する領域はスリット形状をしており、該ス
リット形状の辺が前記x軸と平行となっていることを特
徴とする請求項3の投影露光装置。 - 【請求項10】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
2つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が同じで
逆方向に位置調整可能となるように設けられていること
を特徴とする請求項2の投影露光装置。 - 【請求項11】 前記光学手段が前記投影光学系の瞳位
置近傍に配置されていることを特徴とする請求項1の投
影露光装置。 - 【請求項12】 前記光学手段が前記投影光学系と前記
基板との間の光路中に配置されていることを特徴とする
請求項1の投影露光装置。 - 【請求項13】 前記光学手段が前記マスクと前記投影
光学系との間の光路中に配置されていることを特徴とす
る請求項1の投影露光装置。 - 【請求項14】 互いに同一形状の非球面を有する1対
の光学素子を、複数個設け、該同一形状の非球面が対向
するように配置した光学手段と、投影光学系とを有する
投影系によりマスク面上のパターンを基板面上に投影露
光する投影露光装置であって、該複数の光学素子の相対
位置を変えて該投影系の軸上非点収差と像面湾曲を制御
していることを特徴とする投影露光装置。 - 【請求項15】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
1つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向に位置調整可能となるよ
うに設けられていることを特徴とする請求項14の投影
露光装置。 - 【請求項16】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
2つの光学素子は、それに施されている非球面を前記投
影光学系の光軸に対して直交方向に駆動させて制御する
パラメータの方向が互いに直交していることを特徴とす
る請求項15の投影露光装置。 - 【請求項17】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
2つの光学素子はそれに施されている非球面が互いに直
交する方向となるように駆動していることを特徴とする
請求項16の投影露光装置。 - 【請求項18】 前記少なくとも1つの光学素子に施さ
れている非球面上に互いに直交するx,y軸を取り、前
記光軸に対して直交して駆動する方向をs軸としたと
き、該非球面の形状は少なくともsの3次の項を持つこ
とを特徴とする請求項17の投影露光装置。 - 【請求項19】 前記光学手段を駆動したことによる前
記投影光学系の光学性能の変化を補正していることを特
徴とする請求項14の投影露光装置。 - 【請求項20】 前記マスクの有効領域は4角形状をし
ており、該4角形状の一辺が前記光学素子の駆動方向と
平行となっていることを特徴とする請求項15の投影露
光装置。 - 【請求項21】 前記光学素子に施されている非球面上
に互いに直交するx,y軸を取ったとき、前記複数の光
学素子のうち1つはx方向に駆動可能であり、他の1つ
はy方向に駆動可能であり、該駆動によってx方向とy
方向で発生させるパワーの量を調整して、前記投影系の
像面湾曲と軸上非点収差の少なくとも一方を補正してい
ることを特徴とする請求項14の投影露光装置。 - 【請求項22】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を予め求められている前記投影光学系の挙動の情報に基
づいて制御していることを特徴とする請求項18の投影
露光装置。 - 【請求項23】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を前記投影光学系の特性を計測した値に基づいて制御し
ていることを特徴とする請求項18の投影露光装置。 - 【請求項24】 前記マスク面上のパターンを前記基板
面上に投影露光する領域はスリット形状をしており、該
スリット形状の辺が前記x軸と平行となっていることを
特徴とする請求項15の投影露光装置。 - 【請求項25】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
2つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が同じで
逆方向に位置調整可能となるように設けられていること
を特徴とする請求項15の投影露光装置。 - 【請求項26】 前記光学手段が前記投影光学系の瞳位
置近傍に配置されていることを特徴とする請求項14の
投影露光装置。 - 【請求項27】 前記光学手段が前記投影光学系と前記
基板との間の光路中に配置されていることを特徴とする
請求項14の投影露光装置。 - 【請求項28】 互いに同一形状の非球面を有する1対
の光学素子を、該非球面が対向するように配置した光学
手段と、投影光学系とを有する投影系によりマスク面上
のパターンを基板面上に投影露光する投影露光装置であ
って、該複数の光学素子の相対位置を変えて該投影系の
倍率を制御していることを特徴とする投影露光装置。 - 【請求項29】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
1つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向に位置調整可能となるよ
うに設けられていることを特徴とする請求項28の投影
露光装置。 - 【請求項30】 前記少なくとも1つの光学素子に施さ
れている非球面上に互いに直交するx,y軸を取り、前
記光軸に対して直交して駆動する方向をx軸としたと
き、該非球面の形状は少なくともxの3次の項を持つこ
とを特徴とする請求項29の投影露光装置。 - 【請求項31】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を前記投影光学系に付随する位置合わせセンサーからの
情報に基づいて制御していることを特徴とする請求項3
0の投影露光装置。 - 【請求項32】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を入力したデータに基づいて制御していることを特徴と
する請求項30の投影露光装置。 - 【請求項33】 前記少なくとも1つの光学素子に施さ
れている非球面の形状をf(x,y)、a,b,c,d
を定数としたとき、該非球面の形状f(x,y)は f(x,y)=ax3 +bx2 +cx+d で表わされることを特徴とする請求項30の投影露光装
置。 - 【請求項34】 前記形状f(x,y)においてb=0
であり、定数aと定数cは逆符号であることを特徴とす
る請求項33の投影露光装置。 - 【請求項35】 前記マスクの有効領域は4角形状をし
ており、該4角形状の一辺が前記x軸と平行となってい
ることを特徴とする請求項30の投影露光装置。 - 【請求項36】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
2つの光学素子は、それに施されている非球面が前記投
影光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が同じ
で逆方向に位置調整可能となるように設けられているこ
とを特徴とする請求項29の投影露光装置。 - 【請求項37】 前記光学手段が前記投影光学系と前記
第2物体との間の光路中に配置されていることを特徴と
する請求項28の投影露光装置。 - 【請求項38】 前記光学手段が前記マスクと前記投影
光学系との間の光路中に配置されていることを特徴とす
る請求項28の投影露光装置。 - 【請求項39】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
2つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が同じで
逆方向に位置調整可能となるように設けられていること
を特徴とする請求項30の投影露光装置。 - 【請求項40】 互いに同一形状の非球面を有する1対
の光学素子を、該非球面が対向するように配置した光学
手段と、投影光学系とを有する投影系によりマスク面上
のパターンを基板面上に投影露光する投影露光装置であ
って、該複数の光学素子の相対位置を変えて該投影系の
像面湾曲を制御していることを特徴とする投影露光装
置。 - 【請求項41】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
1つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向に位置調整可能となるよ
うに設けられていることを特徴とする請求項40の投影
露光装置。 - 【請求項42】 前記少なくとも1つの光学素子に施さ
れている非球面上に互いに直交するx,y軸を取り、前
記光軸に対して直交して駆動する方向をx軸としたと
き、該非球面の形状は少なくともxの3次の項を持つこ
とを特徴とする請求項41の投影露光装置。 - 【請求項43】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を予め求められている前記投影光学系の挙動の情報に基
づいて制御していることを特徴とする請求項42の投影
露光装置。 - 【請求項44】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を前記投影光学系の特性を計測した値に基づいて制御し
ていることを特徴とする請求項42の投影露光装置。 - 【請求項45】 前記少なくとも1つの光学素子に施さ
れている非球面の形状をf(x,y)、a,b,c,d
を定数としたとき、該非球面の形状f(x,y)は f(x,y)=a(3xy2 +x3 )+b(2xy+x
2 )+cx+d で表わされることを特徴とする請求項42の投影露光装
置。 - 【請求項46】 前記形状f(x,y)においてb=0
であり、定数aと定数cは逆符号であることを特徴とす
る請求項45の投影露光装置。 - 【請求項47】 前記光学手段が前記投影光学系の瞳位
置近傍に配置されていることを特徴とする請求項40の
投影露光装置。 - 【請求項48】 前記光学手段が前記投影光学系と前記
基板との間の光路中に配置されていることを特徴とする
請求項40の投影露光装置。 - 【請求項49】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
2つの光学素子は、それに施されている非球面が前記投
影光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が同じ
で逆方向に位置調整可能となるように設けられているこ
とを特徴とする請求項41の投影露光装置。 - 【請求項50】 互いに同一形状の非球面を有する1対
の光学素子を、該非球面が対向するように配置した光学
手段と、投影光学系とを有する投影系によりマスク面上
のパターンを基板面上に投影露光する投影露光装置であ
って、該複数の光学素子の相対位置を変えて該投影系の
光学特性を制御していることを特徴とする投影露光装
置。 - 【請求項51】 前記投影系は複数の光学手段を有し、
該複数の光学手段はそれらが有する光学素子に施されて
いる非球面形状が互いに異なっていることを特徴とする
請求項50の投影露光装置。 - 【請求項52】 前記複数の光学手段によって前記投影
系の軸上非点収差、非対称な倍率、そして像面湾曲のう
ちの少なくとも2つを制御していることを特徴とする請
求項51の投影露光装置。 - 【請求項53】 前記投影系は軸上非点収差を制御する
機能を有する光学手段、回転非対称な倍率を制御する機
能を有する光学手段、そして像面湾曲を制御する機能を
有する光学手段のうちの少なくとも2つの光学手段を有
し、該少なくとも2つの光学手段は各々独立又は合体し
て光路中に配置されていることを特徴とする請求項50
又は51の投影露光装置。 - 【請求項54】 前記マスク面上のパターンを前記基板
面上に投影露光する領域はスリット形状をしており、該
スリット形状の辺が前記x軸と平行となっていることを
特徴とする請求項50の投影露光装置。 - 【請求項55】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
2つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が同じで
逆方向に位置調整可能となるように設けられていること
を特徴とする請求項50の投影露光装置。 - 【請求項56】 前記光学素子のずらし方向をxとした
とき、前記非球面は式=axn (aは係数、nは整数)
という形状で表わされることを特徴とする請求項50の
投影露光装置。 - 【請求項57】 前記光学特性が像面の傾き、像面湾
曲、軸上非点収差、低次及び高次のディストーションの
何れかであることを特徴とする請求項50の投影露光装
置。 - 【請求項58】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
1つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向に位置調整可能となるよ
うに設けられていることを特徴とする請求項50の投影
露光装置。 - 【請求項59】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を予め求められている前記投影光学系の挙動の情報に基
づいて制御していることを特徴とする請求項58の投影
露光装置。 - 【請求項60】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を前記投影光学系の特性を計測した値に基づいて制御し
ていることを特徴とする請求項58の投影露光装置。 - 【請求項61】 前記マスクの有効領域は4角形状をし
ており、該4角形状の一辺が前記x軸と平行となってい
ることを特徴とする請求項58の投影露光装置。 - 【請求項62】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
2つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が同じで
逆方向に位置調整可能となるように設けられていること
を特徴とする請求項58の投影露光装置。 - 【請求項63】 前記光学手段が前記投影光学系の瞳位
置近傍に配置されていることを特徴とする請求項50の
投影露光装置。 - 【請求項64】 前記光学手段が前記投影光学系と前記
基板との間の光路中に配置されていることを特徴とする
請求項50の投影露光装置。 - 【請求項65】 前記光学手段が前記マスクと前記投影
光学系との間の光路中に配置されていることを特徴とす
る請求項50の投影露光装置。 - 【請求項66】 前記光学素子のずらし方向をx、それ
と直交する方向をYとしたとき、前記非球面は式a(x
n +nxyn-1 )という形状で表わされることを特徴と
する請求項50の投影露光装置。 - 【請求項67】 前記光学特性が像面の傾き、像面湾
曲、軸上非点収差、低次及び高次のディストーションの
何れかであることを特徴とする請求項50の投影露光装
置。 - 【請求項68】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
1つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向に位置調整可能となるよ
うに設けられていることを特徴とする請求項50の投影
露光装置。 - 【請求項69】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を予め求められている前記投影光学系の挙動の情報に基
づいて制御していることを特徴とする請求項68の投影
露光装置。 - 【請求項70】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を前記投影光学系の特性を計測した値に基づいて制御し
ていることを特徴とする請求項68の投影露光装置。 - 【請求項71】 前記マスク面上のパターンを前記基板
面上に投影露光する領域はスリット形状をしており、該
スリット形状の辺が前記x軸と平行となっていることを
特徴とする請求項68の投影露光装置。 - 【請求項72】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
2つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が同じで
逆方向に位置調整可能となるように設けられていること
を特徴とする請求項68の投影露光装置。 - 【請求項73】 前記光学手段が前記投影光学系の瞳位
置近傍に配置されていることを特徴とする請求項50の
投影露光装置。 - 【請求項74】 前記光学手段が前記投影光学系と前記
基板との間の光路中に配置されていることを特徴とする
請求項50の投影露光装置。 - 【請求項75】 前記光学手段が前記マスクと前記投影
光学系との間の光路中に配置されていることを特徴とす
る請求項50の投影露光装置。 - 【請求項76】 互いに同一形状の非球面を有する1対
の光学素子を、該非球面が対向するように配置した光学
手段と、倍率及び3次のディストーション補正機能を持
っている投影光学系とを有する投影系によりマスク面上
のパターンを基板面上に投影露光する投影露光装置であ
って、該複数の光学素子の相対位置を変えて該投影系の
高次のディストーションを制御していることを特徴とす
る投影露光装置。 - 【請求項77】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
1つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向に位置調整可能となるよ
うに設けられていることを特徴とする請求項76の投影
露光装置。 - 【請求項78】 前記少なくとも1つの光学素子に施さ
れている非球面上に互いに直交するx,y軸を取り、前
記光軸に対して直交して駆動する方向をx軸としたと
き、該非球面の形状は少なくともxの7次以上の項を持
つことを特徴とする請求項77の投影露光装置。 - 【請求項79】 前記光学手段が前記投影光学系と前記
基板との間の光路中に配置されていることを特徴とする
請求項76の投影露光装置。 - 【請求項80】 前記光学手段が前記マスクと前記投影
光学系との間の光路中に配置されていることを特徴とす
る請求項76の投影露光装置。 - 【請求項81】 前記マスク面上のパターンを前記基板
面上に投影露光する領域はスリット形状をしており、該
スリット形状の辺が前記x軸と平行となっていることを
特徴とする請求項76の投影露光装置。 - 【請求項82】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
2つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が同じで
逆方向に位置調整可能となるように設けられていること
を特徴とする請求項76の投影露光装置。 - 【請求項83】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を予め求められている前記投影光学系の挙動の情報に基
づいて制御していることを特徴とする請求項76の投影
露光装置。 - 【請求項84】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を前記投影光学系の特性を計測した値に基づいて制御し
ていることを特徴とする請求項76の投影露光装置。 - 【請求項85】 互いに同一形状の非球面を有する1対
の光学素子を、該非球面が対向するように配置した光学
手段と、倍率及び3次のディストーション補正機能を持
っている投影光学系とを有する投影系によりマスク面上
のパターンを基板面上に投影露光する投影露光装置であ
って、該複数の光学素子の相対位置を変えて該投影系の
走査方向と直交する方向の高次のディストーションを制
御していることを特徴とする投影露光装置。 - 【請求項86】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
1つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交し、更に走査方向と直交する
方向に位置調整可能となるように設けられていることを
特徴とする請求項87の投影露光装置。 - 【請求項87】 前記少なくとも1つの光学素子に施さ
れている非球面上に互いに直交するx,y軸を取り、前
記光軸に対して直交して駆動する方向をx軸としたと
き、該非球面の形状は少なくともxの7次以上の項を持
つことを特徴とする請求項86の投影露光装置。 - 【請求項88】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を前記投影露光装置に入力されている情報に基づいて制
御していることを特徴とする請求項85の投影露光装
置。 - 【請求項89】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を前記投影露光装置に付随する位置合わせセンサの計測
した値に基づいて制御していることを特徴とする請求項
85の投影露光装置。 - 【請求項90】 前記光学手段が前記投影光学系と前記
基板との間の光路中に配置されていることを特徴とする
請求項85の投影露光装置。 - 【請求項91】 前記光学手段が前記マスクと前記投影
光学系との間の光路中に配置されていることを特徴とす
る請求項85の投影露光装置。 - 【請求項92】 前記マスク面上のパターンを前記基板
面上に投影露光する領域はスリット形状をしており、該
スリット形状の辺が前記x軸と平行となっていることを
特徴とする請求項85の投影露光装置。 - 【請求項93】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
2つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が同じで
逆方向に位置調整可能となるように設けられていること
を特徴とする請求項85の投影露光装置。 - 【請求項94】 互いに同一形状の非球面を有する1対
の光学素子を、該非球面が対向するように配置した光学
手段と、投影光学系とを有する投影系によりマスク面上
のパターンを基板面上に投影露光する投影露光装置であ
って、該複数の光学素子の相対位置を変えて該投影系の
3次のディストーションを制御していることを特徴とす
る投影露光装置。 - 【請求項95】 前記投影光学系は倍率の制御機能を備
えていることを特徴とする請求項94の投影露光装置。 - 【請求項96】 前記複数の光学素子のうち少なくとも
1つの光学素子はそれに施されている非球面が前記投影
光学系の光軸に対して直交方向に位置調整可能となるよ
うに設けられていることを特徴とする請求項94の投影
露光装置。 - 【請求項97】 前記少なくとも1つの光学素子に施さ
れている非球面上に互いに直交するx,y軸を取り、前
記光軸に対して直交して駆動する方向をx軸としたと
き、該非球面の形状は少なくともxの3次の項を持つこ
とを特徴とする請求項96の投影露光装置。 - 【請求項98】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を前記投影光学系に付随する位置合わせセンサーからの
情報に基づいて制御していることを特徴とする請求項9
7の投影露光装置。 - 【請求項99】 前記少なくとも1つの光学素子の駆動
を入力したデータに基づいて制御していることを特徴と
する請求項97の投影露光装置。 - 【請求項100】 前記少なくとも1つの光学素子に施
されている非球面の形状をf(x,y)、a,b,c,
d,e,fを定数としたとき、該非球面の形状f(x,
y)は f(x,y)=ax5 +bx4 +cx3 +dx2 +ex
+f で表わされることを特徴とする請求項97の投影露光装
置。 - 【請求項101】 前記形状f(x,y)においてb=
0であり、定数aと定数cは逆符号であることを特徴と
する請求項100の投影露光装置。 - 【請求項102】 前記マスクの有効領域は4角形状を
しており、該4角形状の一辺が前記x軸と平行となって
いることを特徴とする請求項97の投影露光装置。 - 【請求項103】 前記複数の光学素子のうち少なくと
も2つの光学素子は、それに施されている非球面が前記
投影光学系の光軸に対して直交方向で互いに絶対値が同
じで逆方向に位置調整可能となるように設けられている
ことを特徴とする請求項96の投影露光装置。 - 【請求項104】 前記光学手段が前記投影光学系と前
記第2物体との間の光路中に配置されていることを特徴
とする請求項96の投影露光装置。 - 【請求項105】 前記光学手段が前記第1物体と前記
投影光学系との間の光路中に配置されていることを特徴
とする請求項96の投影露光装置。 - 【請求項106】 前記非球面の形状f(x,y)はa
を定数としたとき f(x,y)=a(x5 +5×y4 ) で表わされることを特徴とする請求項94の投影露光装
置。 - 【請求項107】 投影光学系を有する投影系によりマ
スク面上のパターンを基板面上に投影露光する投影露光
方法において、互いに同一又は異なった形状の非球面を
有する1対の光学素子を、該非球面が対向するように配
置した光学手段を光路中に設け、該複数の光学素子の相
対位置を変えて該投影系の高次のディストーションを制
御していることを特徴とする投影露光方法。 - 【請求項108】 投影光学系を有する投影系によりマ
スク面上のスリット状に照明されたパターンを基板面上
に該マスクと基板とを相対的に走査しながら投影露光す
る投影露光方法において、互いに同一又は異なった形状
の非球面を有する1対の光学素子を、該非球面が対向す
るように配置した光学手段を光路中に設け、該複数の光
学素子の相対位置を変えて該投影系の走査方向と直交す
る方向の高次のディストーションを制御していることを
特徴とする投影露光方法。 - 【請求項109】 前記少なくとも1つの光学素子の駆
動を前記投影露光装置に付随する位置合わせセンサの計
測した値に基づいて制御していることを特徴とする請求
項108の投影露光方法。 - 【請求項110】 前記少なくとも1つの光学素子の駆
動を前記投影露光装置に入力されている情報に基づいて
制御していることを特徴とする請求項108の投影露光
方法。 - 【請求項111】 請求項1から93のいずれか1項に
記載の投影露光装置を用いてレチクル面上のパターンを
投影系でウエハー面上に投影露光し、その後ウエハーを
現像処理工程を介してデバイスを製造していることを特
徴とするデバイスの製造方法。 - 【請求項112】 請求項107から110のいずれか
1項に記載の投影露光方法を用いてレチクル面上のパタ
ーンを投影系でウエハー面上に投影露光し、その後ウエ
ハーを現像処理工程を介してデバイスを製造しているこ
とを特徴とするデバイスの製造方法。 - 【請求項113】 マスクのパターンを基板上に投影す
る投影光学系と、投影光路中に供給される、それぞれの
非球面同士が向かい合っている一対の透明な非球面部
材、とを有し、該一対の非球面部材の一方が該投影光路
を横切る方向に移動可能であり、この非球面部材の移動
によって該一対の非球面部材の非球面間の差分が示す面
形状が変化することによりマスクのパターンを基板上に
投影するときの光学特性が変化するようにしていること
を特徴とする投影露光装置。 - 【請求項114】 前記光学特性は軸上非点収差を含む
ことを特徴とする請求項113の投影露光装置。 - 【請求項115】 前記一対の非球面部材の夫々の非球
面の形状は、前記移動の方向をx方向と仮定して、式で
表わした時にxの3次の項を含むことを特徴とする請求
項114の投影露光装置。 - 【請求項116】 前記一対の非球面部材が互いに逆方
向で且つ前記投影光路を横切る方向に移動することによ
って前記非球面間の差分が示す面形状が変化することを
特徴とする請求項114の投影露光装置。 - 【請求項117】 前記マスクと前記基板を走査しなが
ら前記投影露光を行なっており、前記x方向は前記走査
の方向と直交していることを特徴とする請求項115の
投影露光装置。 - 【請求項118】 前記光学特性は像面湾曲を含むこと
を特徴とする請求項113の投影露光装置。 - 【請求項119】 前記一対の非球面部材の夫々の非球
面の形状は、前記移動の方向をx方向と仮定して、式で
表わした時にxの3次の項を含み、又前記光学特性は該
x方向に関する前記像面湾曲を含むことを特徴とする請
求項118の投影露光装置。 - 【請求項120】 前記一対の非球面部材が互いに逆方
向で且つ前記投影光路を横切る方向に移動することによ
って前記非球面間の差分が示す面形状が変化することを
特徴とする請求項118の投影露光装置。 - 【請求項121】 前記マスクと前記基板を走査しなが
ら前記投影露光を行なっており、前記x方向は前記走査
の方向と直交していることを特徴とする請求項119の
投影露光装置。 - 【請求項122】 前記光学特性は投影倍率を含むこと
を特徴とする請求項113の投影露光装置。 - 【請求項123】 前記一対の非球面部材の夫々の非球
面の形状は、前記移動の方向をx方向と仮定して、式で
表わした時にxの3次の項を含み、又前記光学特性は該
x方向に関する前記投影倍率を含むことを特徴とする請
求項122の投影露光装置。 - 【請求項124】 前記一対の非球面部材が互いに逆方
向で且つ前記投影光路を横切る方向に移動することによ
って前記非球面間の差分が示す面形状が変化することを
特徴とする請求項122の投影露光装置。 - 【請求項125】 前記マスクと前記基板を走査しなが
ら前記投影露光を行なっており、前記x方向は前記走査
の方向と直交していることを特徴とする請求項123の
投影露光装置。 - 【請求項126】 前記光学特性は歪曲を含むことを特
徴とする請求項113の投影露光装置。 - 【請求項127】 前記一対の非球面部材の夫々の非球
面の形状は、前記移動の方向をx方向と仮定して、式で
表わした時にxの5次の項を含むことを特徴とする請求
項126の投影露光装置。 - 【請求項128】 前記一対の非球面部材の夫々の非球
面の形状は、前記移動の方向をx方向と仮定して、式で
表わした時にxの7次の項を含むことを特徴とする請求
項126の投影露光装置。 - 【請求項129】 前記一対の非球面部材が互いに逆方
向で且つ前記投影光路を横切る方向に移動することによ
って前記非球面間の差分が示す面形状が変化することを
特徴とする請求項126の投影露光装置。 - 【請求項130】 前記マスクと前記基板を走査しなが
ら前記投影露光を行なっており、前記x方向は前記走査
の方向と直交していることを特徴とする請求項127の
投影露光装置。 - 【請求項131】 前記マスクと前記基板を走査しなが
ら前記投影露光を行なっており、前記x方向は前記走査
の方向と直交していることを特徴とする請求項128の
投影露光装置。 - 【請求項132】 前記投影光路中に、更に、夫々の非
球面同士が向かい合っている第2の一対の透明な非球面
部材を有し、該第2の一対の非球面部材の一方が前記投
影光路を横切る方向であって且つ前記x方向に直交する
y方向に移動可能であり、この非球面部材の移動によっ
て該一対の非球面部材の非球面間の差分が示す面形状が
変化することにより前記マスクのパターンを基板上に投
影するときの前記y方向に関する像面湾曲が変化してお
り、前記第2の一対の非球面部材の夫々の非球面の形状
は、式で表わした時にyの3次の項を含むことを特徴と
する請求項119の投影露光装置。 - 【請求項133】 前記2組の一対の非球面部材を用い
て前記マスクのパターンを基板上に投影するときの像面
湾曲と軸上非点収差を調整することを特徴とする請求項
132の投影露光装置。 - 【請求項134】 前記第2の一対の非球面部材が互い
に逆方向で且つ前記投影光路を横切る方向に移動するこ
とによって前記非球面間の差分が示す面形状が変化する
ことを特徴とする請求項132の投影露光装置。 - 【請求項135】 前記2組の一対の非球面部材の夫々
が、互いに逆方向で且つ前記投影光路を横切る方向に移
動することによって前記非球面間の差分が示す面形状が
変化することを特徴とする請求項132の投影露光装
置。 - 【請求項136】 前記2組の一対の非球面部材の一方
の部材が、各組共通の両面が非球面の1つの部材である
ことを特徴とする請求項132の投影露光装置。 - 【請求項137】 請求項113から136の何れか1
項記載の投影露光装置によってデバイスパターンを基板
上に転写する段階を含むことを特徴とするデバイスの製
造方法。
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