JP2011060919A - 露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】TTR計測に用いるマークの微細化に伴い複数の対の同時計測が困難である。
【解決手段】原版RTまたは原版ステージRSに配置された原版側指標板RFPと基板ステージWSに配置された基板側指標板WFPとを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を投影光学系POを介して計測する計測器1Lと、前記投影光学系を制御する制御部CNTとを備える。前記原版側指標板は第1原版側マークおよび第2原版側マークを含み、前記基板側指標板は第1基板側マークおよび第2基板側マークを含む。前記制御部は、前記第1原版側マークおよび前記第1基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測すると同時に前記第2原版側マークおよび前記第2基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測することができるように、前記投影光学系の像特性を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、露光装置およびそれを使ってデバイスを製造するデバイス製造方法に関する。
半導体デバイスや液晶パネル等のデバイスを製造するためのリソグラフィー工程において、ステッパーやスキャナーと呼ばれる露光装置が使用される。露光装置では、レチクル(原版)とウエハ(基板)との相対位置合わせを行う方法として、TTR(Through The Reticle)計測が使用される。TTR計測では、レチクルまたはその近傍に設けられた指標板に形成されたレチクル側計測マークと、ウエハまたはその近傍に設けられた指標板に形成されたウエハ側計測マークとの相対的な位置関係が投影光学系を介して計測される。TTR計測では、計測光として露光光と同一の波長を含む光が用されることが一般的である。
また、TTR計測は、投影光学系によってパターンが投影される領域内の複数の点を計測することによって、様々なパラメータを計測することが可能である。例えば、投影光学系の光軸に対して垂直な平面内の2点の相対的な位置関係を計測することで、回転成分や倍率計測を行うことができる。さらに、計測点数を増加させる事で歪曲収差を計測することが可能である。同様に、光軸方向における計測点の位置を計測することで、投影光学系の像面の傾き及び湾曲収差を計測することができる(特許文献1参照)。
露光装置の限界解像度(最小加工寸法)は、露光光の波長に比例し、また投影光学系の開口数に反比例する。したがって、露光装置の開発は、限界解像度の向上のために、露光波長の短波長化と投影光学系の大開口化によって進められてきた。しかしながら、投影光学系の焦点深度は、露光光の波長に比例し、投影光学系の開口数の2乗に反比例する。よって、露光装置の高解像度化が進むにつれて焦点深度が急速に減少しており、TTR計測に基づいてなされる焦点合わせの精度に対する要求も厳しくなってきている。
また、限界解像度が向上するにつれてデバイスの線幅も細くなっていくために、TTR計測に基づいてなされる光軸に対して垂直な平面内での位置合わせの精度に対する要求も厳しくなってきている。
これらの要求を満たすためには、TTR計測において用いられるマークが投影光学系によってその像面に投影される像がデバイスの像に類似している方が望ましい。したがって、TTR計測に用いられるマークの線幅も微細化が進んでいる。
一方、露光装置は、デバイスを短時間に大量生産するために、高いスループットも要求されている。そのため、TTR計測に要する時間の短縮が求められている。複数点のTTR計測を行う場合、2点以上の計測点を同時に計測することで計測時間を短縮することができる。複数点の同時計測は、レチクル側計測マークとウエハ側計測マークとの対を複数設けることで可能になる(特許文献2参照)。
特開2005−175400号公報 特開2008−53618号公報
しかしながら、TTR計測に用いるマークの微細化に伴う検出範囲の縮小化、製造誤差、投影光学系の露光に伴う像性能変化による結像位置のずれ等のために複数の対の同時計測が困難になってきている。1つの対を構成するレチクル側計測マークおよびウエハ側計測マークをTTR計測しながら他の対を構成するレチクル側計測マークおよびウエハ側計測マークをTTR計測することが困難になってきている。
本発明は、上記の課題認識を契機としてなされたものであり、TTR計測の高速化に有利な技術を提供することを目的とする。
本発明の1つの側面は、原版のパターンを投影光学系によって基板に投影し該基板を露光する露光装置に係り、前記露光装置は、原版または原版ステージに配置された原版側指標板と基板ステージに配置された基板側指標板とを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を前記投影光学系を介して計測する計測器と、前記投影光学系を制御する制御部とを備え、前記原版側指標板は第1原版側マークおよび第2原版側マークを含み、前記基板側指標板は第1基板側マークおよび第2基板側マークを含み、前記制御部は、前記第1原版側マークおよび前記第1基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測すると同時に前記第2原版側マークおよび前記第2基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測することができるように、前記投影光学系の像特性を制御する。
本発明によれば、TTR計測の高速化に有利な技術が提供される。
本発明の1つの実施形態の露光装置の構成を概略的に示す図である。 レチクル側計測マーク配置例を示す図である。 ウエハ側計測マーク配置例を示す図である。 TTR計測における波形例を示す図である。 TTR計測の原理を示す概略図である。 第2実施形態において使用されるマークを例示する図である。 第3実施形態において使用されるマークを例示する図である。 第4実施形態において使用されるマークを例示する図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。なお、明細書および添付図面において同一の要素には同一の符号が与えられている。また、明細書および図面において、投影光学系の光軸に平行な方向がZ方向、Z方向に垂直な面内における互いに直交する2つの方向がそれぞれX方向(第1方向)、Y方向(第2方向)として説明される。Z方向は、フォーカス方向とも呼ばれる。
[第1実施形態]
図1は、本発明の1つの実施形態の露光装置の構成を概略的に示す図である。光源LS1から出射された光は、照明光学系ILに入射し、X方向に長い帯状または円弧状の露光領域をレチクル(原版)RT上に形成する。レチクルRTとウエハ(基板)WFは、投影光学系POを介して光学的にほぼ共役な位置(投影光学系POの物体面、像面)に配置される。レチクルRTは、レチクルステージ(原版ステージ)RSによって保持され、ウエハWFは、ウエハステージ(基板ステージ)WSによって保持される。投影光学系POの光軸に対してレチクルステージRSとウエハステージWSの双方を投影光学系POの光学倍率に応じた速度比で移動させることによって、レチクルRTのパターンがウエハWFに投影される。ウエハWFへのパターンの投影によってウエハWFが露光され、ウエハWFに塗布されている感光剤が感光する。
レチクルRTを保持したレチクルステージRSは、レーザ干渉計と駆動機構とを含む位置制御機構によってY方向(走査露光における走査方向)に駆動される。レチクルRTの近傍には、レチクル側指標板(原版側指標板)RFPがレチクルステージRSの所定の範囲に配置されている。レチクル側指標板RFPのパターン面は、レチクルRTの反射面と略同一面内に位置する。
レチクル側指標板RFPの反射面には、Cr、Al、Ta等の金属で形成されたレチクル側計測マークが配置されている。具体的には、図2(a)に例示するように、レチクル側指標板RFPには、レチクル側計測マークとして、露光領域内のX方向における複数の像高の計測が可能なように、複数のレチクル側計測マーク(原版側マーク)RMが形成されている。図2では、一例として、複数のレチクル側計測マークRMとして、5個のマークRM1〜RM5が形成されているが、これに限るものではなく、少なくとも2個マーク(第1原版側マーク、第2原版側マーク)が形成されていればよい。
レチクル側計測マークRMは、図2(b)に例示されており、例えば、レチクルRT側に換算した露光解像線幅に近い幅を有する矩形開口と遮光部とを有するラインアンドスペースパターンである。ここでは、便宜的に、X方向と直交する方向のラインを有するマーク(X方向の位置を計測するためのマーク)をRMX、Y方向と直交するラインを有するマーク(Y方向の位置を計測するためのマーク)をRMYとする。ただし、RMXおよびRMYは、このようなマークに限定されるものではなく、例えば、X方向に対して所定の角度を持ったラインアンドスペースパターンであってもよい。また、RMXおよびRMYは、例えば、1本のラインで構成されているマークや、ラインではなく正方形のマークであってもよい。また、図2(b)では、レチクル側計測マークRMがRMXとRMYの2種類のマークを含むが、1種類又は3種類以上のマークを含んでもよい。
図1の例では、走査方向であるY方向に、レチクルRTを挟んで、2個のレチクル側指標板RFPが配置されている。しかしながら、レチクル側指標板RFPは、1個でもよいし、3個以上でもよい。また、レチクル側指標板RFPは、マークRM以外のパターンを含んでもよい。他の実施形態では、マークRMは、レチクルRTに形成されていてもよい。その場合は、露光するデバイスパターンに影響を与えないようにマークRMが配置される。
露光装置は、レチクル側指標板RFPとレチクルRTとの相対位置を計測する相対位置計測器として、レチクルアライメントセンサーRASとレチクルフォーカスセンサーRFSとを備えている。レチクルアライメントセンサーRASは、例えば、2次元撮像素子と光学素子とを含んで構成されうる。レチクルアライメントセンサーRAS又はレチクルステージRSを移動させることにより、レチクルアライメントセンサーRFPとレチクルRTとのX、Y方向における相対位置を計測することができる。図1では、レチクルアライメントセンサーRASの個数が1個であるが、2個以上のレチクルアライメントセンサーRASが設けられてもよい。例えば、X方向に間隔を持たせて2個のレチクルアライメントセンサーRASを配置することにより、X方向の倍率やZ軸周りの回転などを計測することができる。
また、レチクルフォーカスセンサーRFSとしては、例えば、斜入射方式のセンサーが使用されうる。レチクルフォーカスセンサーRFS又はレチクルステージRSを移動させることにより、レチクル側指標板RFPとレチクルステージRTとのZ方向の相対位置を計測することができる。図1では、レチクルフォーカスセンサーRFSの個数が1個であるが、2個以上のレチクルフォーカスセンサーRFSが設けられてもよい。例えば、X方向に複数個のレチクルフォーカスセンサーRFSを並べて配置し、レチクルステージRSをY方向へ移動させることで、レチクル側指標板RFPとレチクルステージRTとのZ方向の相対位置をXY平面上の凹凸として計測することができる。
一方、ウエハWFの近傍には、ウエハ側マークとして、ウエハ側指標板(基板側指標板)WFPがウエハステージWSの所定の範囲に配置されている。基板側指標板WFPの表面は、ウエハWFの上面と同一平面内に位置する。ウエハ側指標板WFPの表面には、Cr、Al、Ta等の金属で形成されたウエハ側位置計測マークWMが配置されている。具体的には、図3(a)に例示するように、ウエハ側指標板WFPには、ウエハ側計測マークとして、露光領域内のX方向における複数の像高の計測が可能なように、複数のウエハ側計測マーク(基板側マーク)WMが形成されている。図3(a)では、一例として、複数のウエハ側マークWMとして、5個のマークWM1〜WM5が形成されているが、これに限るものではなく、少なくとも2個のマーク(第1基板側マーク、第2基板側マーク)が形成されていればよい。
ウエハ側計測マークWMは、図3(b)に例示されており、例えば、露光解像線幅に近い幅を有する矩形開口と遮光部とを有するラインアンドスペースパターンである。ここでは、便宜的に、X方向と直交するラインを有するマーク(X方向の位置を計測するためのマーク)をWMX、Y方向と直交するラインを有するマーク(Y方向の位置を計測するためのマーク)をWMYとする。ただし、WMX及びWMYは、このようなマークに限定されるものではなく、例えば、X方向に対して所定の角度を持ったラインアンドスペースパターンであってもよい。また、図3(b)では、マークWMがWMXとWMYの2種類のマークを含むが、1種類又は3種類以上のマークを含んでもよい。
ウエハステージWSには、ウエハ側計測マークWMの下方には、ウエハ側計測マークWM透過した光量を検出するための光センサー(計測器或いはTTR計測器)ISが配置されている。ウエハ側指標板WFPおよび光センサーISからなる組は、図1では、1つのウエハステージWSに1つのみ示されているが、これに限るものではなく、2組以上設けられてもよい。
ウエハステージWSは、投影光学系POの光軸方向(Z方向)及び該光軸方向と直交する平面(XY平面)内の2方向、光軸周りの回転(θ方向)、像面に対する傾き(チルト)の6軸について制御される。ウエハステージWSには、レーザ干渉計(位置計測器)からのビームを反射する移動鏡が固定されており、該レーザ干渉計によってウエハステージWSの位置が計測される。
図1に示す本発明の1つの実施形態としての露光装置は、ツインステージ露光装置として構成されていて、2つのウエハステージWSを有する。一方のウエハステージWSが露光を行うための露光ステーションESTに位置しているとき、他方のウエハステージWSはアライメント用の計測を行うための計測ステーションMSTに位置している。ここで、計測ステーションMSTで実施されるアライメント用の計測は、ウエハWFのショット領域とレチクルRTとを位置合せするために使用される情報を得るための計測を含む。
計測ステーションMSTには、フォーカスセンサーFSとアライメントセンサーASが配置されている。露光ステーションESTに位置するウエハステージESは、露光ステーションEST用のレーザ干渉計によって位置が計測される。計測ステーションMSTに位置するウエハステージWSは、計測ステーションMST用のレーザ干渉計によって位置が計測される。
一方のウエハステージWSによって保持されたウエハの露光と他方のウエハステージWSによって保持されたウエハの計測が終了すると、2つのウエハステージWSの入れ替え、即ちスワップ動作が行なわれる。スワップ動作後、ESTに移動したWSは露光動作を行い、MSTに移動したWSは、露光済みウエハの搬出を行い、必要であれば、新規ウエハの搬入及びウエハWFのショット領域とレチクルRTとを位置合せするために使用される情報を得るための計測を行う。
なお、この実施形態の露光装置は、ツインステージ構成を有するが、これに限るものではない。シングルステージ又は3個以上ステージがあっても良い。
ESTとMSTはそれぞれ独立したレーザ干渉計を用いてウエハステージWSの制御を行っている。よって、ウエハステージWSがスワップする前後ではレーザ干渉計の切換えが発生する。この切換え時にEST側のレーザ干渉計による計測値とMST側のレーザ干渉計による計測値の中継が行なわれる。このときにレーザ干渉計の計測値に誤差なく中継を行うべきであるが、実際には非常に困難である。ここで誤差が生じるとウエハステージWSの位置に誤差が生じ、露光装置の主要性能であるオーバレイ精度に影響を及ぼす。この誤差は、ウエハステージWSがESTとMSTとの間をスワップする際に発生する誤差であるため、一般的にスワップ誤差を呼ばれる。このスワップ誤差を較正するために、ESTではTTR計測と呼ばれるキャリブレーション計測が光センサー(計測器)ISを使って行なわれる。
TTR計測は、レチクルRT又はレチクル側指標板RFPとウエハ側指標板WFPの相対位置関係を検出するための計測である。光源LS1を射出した光は照明光学系ILで成形され、レチクルRT又はレチクル側指標板RFP上のレチクル側計測マークRMを照明する。レチクル側計測マークRMのガラス部を透過した光は、投影光学系POを介してウエハ側指標板WFP上のウエハ側計測マークWMに入射し、さらにその下の光センサーISに入射する。ウエハステージWSをZ方向又はXY平面方向に駆動する事で、光センサーISに入射する光量を変化させることができる。例えば、Z方向に関してTTR計測を行う場合には、ウエハWSをZ方向へ駆動しながら光センサーISに対する入射光量を計測することで、図4(a)にPbestとして例示される信号を得る事ができる。この信号は、レチクル側計測マークRMが投影光学系POを介してウエハ側計測マークWM上に投影されるコントラストを示しており、最大コントラストを示すZ位置が焦点位置を示している。さらに、計測されたZ位置において、X方向に関する計測の場合はX方向に、Y方向に関する計測の場合はY方向にウエハステージWSを駆動することで、光センサーISに入射する光量を変化させることができる。このときに得られる光センサーISの出力を図4(b)に例示する。この信号よりX方向又はY方向におけるレチクル側計測マークRMとウエハ側計測マークWMとの最も適した相対位置を求める事ができる。このように、光センサーISに対する入射光量の変化を計測することで、レチクル側計測マークRMとウエハ側計測マークWMとの相対位置関係を求める事が可能である。
レチクル側計測マークRM及びウエハ側計測マークWMの対を複数配置して、それらを使ってTTR計測を行うことで、より正確な位置情報を得ることができる。例えば、Z方向について複数像高で計測を行った場合、像面湾曲や非点収差、像面傾きなどを求めることができる。また、X方向及びY方向における複数像高で計測した場合は、倍率や歪曲収差及び回転などを求めることができる。これらの計測結果を用いて投影光学系POの像特性を最適化したり、レチクルステージRSとウエハステージWSを最適な位置へ相対駆動させたりすることが可能となる。
しかしながら、Z方向に関してTTR計測を行う場合において、レチクル側計測マークRMとウエハ側計測マークWMとのXY方向における位置が予め許容範囲内で一致している必要がある。もし両者の位置が許容範囲を超えてずれている場合、光センサーISで検出される信号は、図4(a)にPerrとして例示されるような信号となり、正しい計測を行うことができない。XY方向における許容範囲は、TTR計測に使用されるマークであるRMおよびWMの線幅が狭くなるにつれて厳しくなる。RMとWMとのX又はY方向の位置を許容範囲内で一致させるために、一般的には、スワップ誤差を小さく抑えたり、TTR計測を繰り返したりする。
高生産性に対応するために計測時間の短縮が求められている状況では、複数対のRMとWMを同時にTTR計測することが有効である。そのためには、複数対のRMとWMの相対位置関係が複数対の間で略一致している必要がある。換言すると、1つの対におけるRMとWMとの相対位置関係と他の対におけるRMとWMとの相対位置関係とが略一致している必要がある。しかし、複数のレチクル側計測マークRMのそれぞれに製造誤差があり、設計値と同一ではない。ウエハ側計測マークWMについても同様である。また、デバイス製造中の負荷状況や環境変化などにより投影光学系POの像特性(例えば、倍率、歪曲収差)などが変化する。よって、RMとのRMとの間の距離(例えば、図2(a)におけるRM1とRM2との距離)が設計値に対して誤差を持ち、且つ、投影光学系POを介してウエハ側計測マークWM上に投影されるRMの像の位置もデバイス製造中に変動する。また、ウエハ側計測マークWMについても同様であり、WMとWMとの間の距離(例えば、図3(a)におけるWM1とWM2との距離)が設計値に対して誤差を持つ。このため、複数対のRMとWMを同時に計測するために、複数対のRMとWMの相対的な位置合わせを行うことは難しい。
この実施形態では、制御部CNTは、複数対のRMとWMを同時に計測することができるように投影光学系POの像特性(典型的には倍率および歪曲収差)の少なくとも一方を制御或いは変更する。
説明の簡略化のため、まず、図2(a)におけるRM1と図3(a)におけるWM1からなる対を使った計測と、図2(a)におけるRM5と図3(a)におけるWM5からなる対を使った計測(即ち、2像高についての計測)を同時に行う方法について説明する。
図5はTTR計測時の露光装置の概略図であり、説明に不要な箇所は省略してある。レチクル側指標板RFP上に形成されているRM1とRM5の設計上の距離をdRとし、製造誤差などによる設計値と実際の距離の差をΔdRとする。同様に、ウエハ側指標板WFP上に形成されているWM1とWM5の設計上の距離をdWとし、製造誤差などによる設計値と実際の距離の差をΔdWとする。まず、設計上の誤差が無い場合において、投影光学系POの定常状態の投影倍率をβとすると、RM1、RM5、WM1、WM5の相対位置関係が適正な状態は式(1)で表される。ここで、相対位置関係が適正とは、RM1とWM1からなる対を使ったTTR計測と、RM5とWM5からなる対を使ってTTR計測とを同時に行うことができることを意味する。
dR・β=dW ・・・式(1)
次に、設計上の誤差ΔdRとΔdWがある場合において、投影光学系POの投影倍率βに変更することによってRM1、RM5、WM1、WM5との相対位置関係を適正にした状態は式(2)で表される。
(dR+ΔdR)・β=dW+ΔdW ・・・式(2)
さらに、デバイス製造に伴う負荷及び環境変化に伴う影響による投影光学系POの倍率変化分をΔβとする。このとき、投影光学系POの投影倍率βに変更することによってRM1、RM5、WM1、WM5の相対位置関係が適正にした状態式(3)で表される。
(dR+ΔdR)・(β+Δβ)=dW+ΔdW ・・・式(3)
ここで、βは式(4)で表される。
β=β−Δβ ・・・式(4)
以上の原理に従って、制御部CNTは、マークの製造誤差などによるマークの実際位置の設計値からの乖離及びデバイス製造に伴う負荷や環境変化に応じて投影光学系POの投影倍率βを変化させる。この変化量は、RM1およびWM1からなる対を使ったTTR計測と、RM5およびWM5からなる対を使ったTTR計測とを同時に行うことができるように決定される。
上記の例において、ΔdRおよびΔdWは予め計測によって知ることができる値である。また、ΔdRおよびΔdWを相殺するために必要なβについても、予め知ることができる値である。即ち、式(2)におけるdR、ΔdR、dW、ΔdWが分れば、式(2)に基づいてβを決定することができる。所望のβを得るための投影光学系POにおける倍率調整用の光学素子の駆動量についても予め知ることができる。Δβに関しても、予めデバイス製造負荷及び各種の環境負荷等の負荷と投影光学系POの倍率変化分Δβとの関係を予め測定又はシミュレーションによって知ることができる。よって、負荷に対応するΔβを当該関係に基づいて決定することができる。βとΔβの値によってβが定まるので、式(3)を常に成り立たせる事が可能である。
ここで、βは、複数の像高(複数の位置)でTTR計測を同時に行うために最適な投影光学系POの倍率であるものの、デバイスの製造のためのウエハの露光時(以下、単に露光時)における最適な倍率値ではかもしれない。この場合においては、露光時における最適倍率とは別にβを保持しておき、TTR計測時にのみ投影光学系POの倍率をβとし、露光時には該倍率を元に戻すとよい。これにより、TTR計測時及び露光時の双方で投影光学系POの倍率を最適にすることができる。このときTTR計測によって得られた計測値から、βを考慮して露光装置に反映させる補正値を算出することで、製造誤差(ΔdR、ΔdW)や投影倍率変化分(Δβ)が発生している場合においても、正確な位置合わせを行うことが可能である。
次に、βを決定する他の方法として、露光装置においてβを決定するための方法を説明する。RM1、RM5を使ったTTR計測とWM1、WM5を使ったTTR計測とを同時に行うことが可能であれば同時に、そうでなければ順に行って、それらの結果に基づいてβを求めることができる。すなわち、RM1、WM1を使ったTTR計測による計測値の設計値と、RM5、WM5を使ったTTR計測による計測値の設計値からのずれ量とに基づいてβを求めることができる。このような計測において、ΔdRやΔdWなどの製造誤差のために図4(a)にPerrとして例示されるような信号となってしまう場合がありうる。このような場合は、X又はY方向に微小にマークの位置を変更してZ計測を繰り返すなどの模索計測を行うことで、Pbestの信号を得ることが可能である。微小位置変更は、WM又はRMの矩形開口幅よりも小さくなければ効果が小さく、矩形開口幅の1/2程度であることが好ましい。また、微小位置変更の繰り返し回数は、累積した位置変更量が最大でも矩形開口幅と遮光部の合算値と同等になるまでが好ましく、それ以上の繰り返しをしても周期的な繰り返しとなるため時間的に無駄である。この方法では、ΔdRとΔdWとを分離しないで計測を行っている。
一方、ΔdRとΔdWとを分離して計測したい場合は、まず、RM1、WM1を使ってTTR計測を行い、次に、RM1、WM5を使ってTTR計測を行う。これにより、ウエハステージWSの駆動量を基準としてWM1とWM5との間隔、すなわちΔdWを計測することができる。また、RM1、WM1を使ってTTR計測を行い、次に、RM5、WM1を使ってTTR計測を行うことで、やはりウエハステージWSの駆動量を基準として、RM1とRM5との間隔であるΔdRを計測することができる。但し、この場合は、ΔdRには投影光学系POの投影倍率も含まれるため、投影光学系POが定常状態であるか又は既知の状態であることが望ましい。以上は、βを決定する方法であるが、Δβが既知であれば、βについても決定することができる。
また、TTR計測して得られた結果においてΔβが変化している傾向が見られた場合、次回のTTR計測時にΔβの変化に合わせてβを変更することで、常に最適な状態でTTR計測を行うことが可能である。
ここで、RMやWMの計測順序や組み合わせについては上記に限るものではない。
上記では、簡略化のため、RM1、RM5、WM1、WM5の4つのマークの相対位置を合わせる方法について記載したが、さらに多くのマークの相対位置を合わせることも可能である。その場合のβは、投影倍率のような1次の係数(即ち、倍率)ではなく、高次の多項式とすれば良い。一般的な半導体露光装置の場合、倍率を1次の係数、歪曲収差を3次の多項式として取り扱う事が多いため、βも1次の係数もしくは3次の多項式で取り扱うのが望ましい。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について説明する。ここで言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。図6を参照して説明する。X方向における位置を計測するためのマークWMXとしてのマークWMX11とマークWMX12とは、設計上のX座標が微小距離Δxだけ隔てて配置されている。WMX1nはWMX11に対してn個目に配置されているWMマークであり、WMX11に対して距離Δx・(n−1)だけ隔てて配置されている。WMX51、WMX52、・・・、WMX5nも同様であり、Δxの方向がWMX11、WMX12、・・・、WMX1nとは正反対となっている。つまり、WMX1とWMX5の相対距離を微小に異ならせた状態で複数配置されている。
ここで、図6の紙面上で上からm番目に配置されているWMX1とWMX5をそれぞれWMX1m、WMX5mと表し、そのX方向の相対距離をdWmとする。RM1、RM5にそれぞれWMX1m、WMX5mが位置合わせされた状態は、式(5)で表される。
(dR+ΔdR)・β≒dWm ・・・式(5)
m=1,2,・・・n
つまり、定常状態における投影光学系POの倍率βにおいては、RMX1、RMX5とWMX1、WMX5の相対位置が最適となるm番目のマークを用いればよい。マークの選択(つまり、mの値の決定)は、制御部CNTによってなされる。
また、Δβが発生している状況では、
(dR+ΔdR)・(β’+Δβ)≒dWm’ ・・・式(6)
m’=1,2,・・・n
となるため、最適なm’を用いればよい。
このように、微小に設計座標を相互に異ならせた複数のマークWMXを配置し、制御部CNTがそれらの中から最適なマークスパンを持つマークを選択する事により、複数の像高(ここでは、2つの像高)で同時にTTR計測を行うことができる。
ここで、制御部CNTによる最適なmの決定方法を説明する。TTR計測によってRM1とWMX11との相対位置関係と、RMX5とWMX51との相対位置関係とを同時に計測することができる場合には同時に、そうでなければ順に計測する。このとき、必要であれば、第1実施形態のように模索計測を行ってもよい。それぞれ求めた相対位置関係の設計値からのずれ量より、同時計測を行うための最適なWMX1とWMX5との間隔を計算することができ、所望の間隔を持つm番目に配置されたWMXを使ってTTR計測を行えばよい。さらに正確には、m番目に配置されたWMXも製造誤差を持っている場合があるため、例えば、m−1、m+1などのm番目近傍のWMXをいくつか計測し、より適するWMXを選択してもよい。
前述の場合は、ΔdRとΔdWとを分離することなく計測を行っている。一方、ΔRとΔdWとを分離して計測したい場合は、第1実施形態と同様に、ウエハステージWSの駆動量を基準としてΔdRとΔdWの計測を別個に行ってもよい。
上記ではmの求め方の説明をしたが、m’においても同様に求めることが可能である。また、1からnの配置に至るまで、上記の方法で製造誤差を予め計測し、記憶しておくことでΔβが変化した場合においても常に最適なm’を求めることが可能である。また、計測して得られた結果からΔβが変化している傾向が見られた場合、次回のTTR計測時にΔβの変化に合わせてm’を選択し直すことで、常に最適な状態でTTR計測を行うことが可能である。
mおよびm’の求め方について説明を行ってきたが、RMXやWMXの計測順序や組み合わせについては上記に限るものではない。図6では簡略化のために、WMXのみ記載してあるが、WMYを含んでもよい。ここでは、X方向の位置を計測するためのWMXがWMX1とWMX5の2つのマークを含む場合について説明したが、さらに多くのマークを含んでもよい。また、ここでは、ウエハ側計測マークWMXについて説明したが、ウエハ側計測マークWMXではなく、レチクル側計測マークRMXを同様の構成にしてもよいし、ウエハ側計測マークWMXとレチクル側計測マークRMXの両方を上記のような構成にしてもよい。
dW(m=0)及びdx、dyの値は、RMXやWMXの製造誤差、投影光学系POの倍率βの変動量などを考慮して最適化しておくことが望ましい。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態について説明する。ここで言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。
図7を参照して説明する。第3実施形態では、マークWMのうちWMXは、平行四辺形であり、且つ略Y方向に伸びている。WMX1とWMX5は、Y軸対称となっている。図7の紙面上でマークWMXの上端におけるWMX1とWMX5の相対距離をdWとし、上端から下方へのY方向の距離をΔy、そのときにおけるWMX1とWMX5の相対距離をdWyとすると、式(7)で表される。
dWy=(dx/dy)・Δy・2+dW ・・・式(7)
つまり、Δyを可変とすることでWMX1とWMX5との相対距離dWyを任意に決定する事が可能となる。dWyの決定は、制御部CNTによってなされる。
したがって、ΔdRやΔβが発生している場合においても、制御部CNTがΔyを適切に決定して光センサーISに計測を実行させる事により、複数の像高(ここでは、2つの像高)で同時にTTR計測を行うことができる。ΔdWはdWに含めることができる。ここで、光センサーISが2次元撮像素子を含む場合、撮像領域をΔyに応じて決定すればよい。
ここでは、WMを構成するラインアンドスペースが直線の場合について説明を行ったがこれに限るものではなく、曲線であってもよい。また、WM1とWM5がY軸対称である場合について説明を行ったがこれに限るものではなく、Δyに対するWM1とWM5の相対距離が予め分っていれば、Y軸対称でなくても効果を発揮する。
Δyの求め方及び選択の方法については、第2実施形態におけるm及びm’の求め方とほぼ同等であり、第2実施形態におけるmが断続的なのに対して、第3実施形態におけるΔyは連続的であることのみが違う。
ここでは、X方向の位置を計測するためのWMXがWMX1とWMX5の2つのマークを含む場合について説明したが、さらに多くのマークを含んでもよい。その場合においては、各マークのΔyにおける相対距離を予め知っておく必要がある。また、ここでは、ウエハ側計測マークWMXについて説明したが、ウエハ側計測マークWMXではなく、レチクル側計測マークRMXを同様の構成にしてもよいし、ウエハ側計測マークWMXとレチクル側計測マークRMXの両方を上記のような構成にしてもよい。
dW(Δy=0)及びΔyの最大値、Δxの最適値は、RMやWMの製造誤差、投影光学系POの倍率βの変動量などを考慮して最適化しておくことが望ましい。
図7では簡略化のためWMXのみ記載したが、WMYを含んでもよい。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態について説明する。ここで言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。
図8(a)を参照して説明する。第4実施形態は、X方向の位置を計測するためのマークWMXおよびY方向の位置を計測するためのマークWMYと配置が第1実施形態と異なる。なお、図示されていないが、レチクル側計測マークRMに関しても、ウエハ側計測マークWMと同様の配置を有する。
RM1およびWM1を使ったTTR計測とRM5およびWM5を使ったTTR計測との同時に行う場合を考える。この場合、X方向における位置を計測するためのレチクル側計測マークとウエハ側計測マークとには、X方向の高い相対位置あわせ精度が求められる。一方、Y方向における位置を計測するためのレチクル側計測マークとウエハ側計測マークとには、X方向の高い位置合わせ精度は必要ない。Y方向における位置を計測するためのマークに対する要求は、X方向における位置を計測するためのマークに対する要求とは逆の関係となる。よって、RMやWMの製造誤差、投影光学系POの倍率変動などの影響があった場合においても、X方向における位置を計測するためのマークとY方向における位置を計測するためのマークとの同時計測であれば、高い相対位置あわせ精度は必要ない。
したがって、WMX1とそれに対応するRMX1とを使ってX方向に関するTTR計測を行いながら、それと同時にWMY5とそれに対応するRMY5とを使ったY方向に関するTTR計測とを行うことができる。また、WMY1とそれに対応するRMY1とを使ってY方向に関するTTR計測を行いながら、それと同時にWMX5とそれに対応するRMX5とを使ったX方向に関するTTR計測とを行うことができる。この場合において、レチクル側計測マークとウエハ側計測マークとの相対的に位置関係をX方向およびY方向の双方に同時に変化させながら図4(b)に例示される信号を得ることになる。
以上の説明では、RM1とWM1、RM5とWM5の2組のマークを使うものであるが、さらに多くのマークの組み合わせであっても本発明は有効である。例えば、図8(b)に例示するような5組のマークを使ってもよい。5組のマークを使う場合、第1実施形態では、投影光学系POの像を最適化するために1次の収差成分(倍率成分)のみではなく3次の収差成分(歪曲収差成分)も補正することが必要になる場合もありうる。しかしながら、第4実施形態では、WMX1、WMY2、WMX3、WMY4、WMX5を使って同時に計測を行う場合において、WMY2、WMY4はY方向における位置を計測するマークであるので、X方向に関する相対位置合わせに高い精度を求められていない。よって、WMX1、WMX3、WMX5に関しては1次倍率のみの補正で良く、簡便にRMとWMの相対位置合わせを行うことが可能である。したがって、第4実施形態は、複数のRMと複数のWMが形成されている場合においても有用である。
以上の4つの実施形態は、相互に独立である必要は無く、組み合わせて用いた場合にも効果を発揮する。特に、第1実施形態は、第2〜第4実施形態のいずれとも組み合わせが可能である。
[デバイス製造方法]
本発明の好適な実施形態のデバイス製造方法は、例えば、半導体デバイス、液晶デバイス等のデバイスの製造に好適である。前記方法は、感光剤が塗布された基板を、上記の露光装置を用いて露光する工程と、前記露光された基板を現像する工程とを含みうる。さらに、前記デバイス製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含みうる。

Claims (8)

  1. 原版のパターンを投影光学系によって基板に投影し該基板を露光する露光装置であって、
    原版または原版ステージに配置された原版側指標板と基板ステージに配置された基板側指標板とを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を前記投影光学系を介して計測する計測器と、
    前記投影光学系を制御する制御部とを備え、
    前記原版側指標板は第1原版側マークおよび第2原版側マークを含み、前記基板側指標板は第1基板側マークおよび第2基板側マークを含み、
    前記制御部は、前記第1原版側マークおよび前記第1基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測すると同時に前記第2原版側マークおよび前記第2基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測することができるように、前記投影光学系の像特性を制御する、
    ことを特徴とする露光装置。
  2. 前記制御部によって制御される前記像特性は、前記投影光学系の倍率および歪曲収差の少なくとも1つを含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 原版のパターンを投影光学系によって基板に投影し該基板を露光する露光装置であって、
    原版または原版ステージに配置された原版側指標板と基板ステージに配置された基板側指標板とを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を前記投影光学系を介して計測する計測器と、
    前記投影光学系を制御する制御部とを備え、
    前記原版側指標板は複数の第1原版側マークおよび複数の第2原版側マークを含み、前記基板側指標板は第1基板側マークおよび第2基板側マークを含み、
    前記制御部は、前記複数の第1原版側マークの1つおよび前記第1基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測すると同時に前記複数の第2原版側マークの1つおよび前記第2基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測することができるように、前記複数の第1原版側マークの中から計測に使用する1つの第1原版側マークを選択するとともに前記複数の第2原版側マークの中から計測に使用する1つの第2原版側マークを選択する、
    ことを特徴とする露光装置。
  4. 原版のパターンを投影光学系によって基板に投影し該基板を露光する露光装置であって、
    原版または原版ステージに配置された原版側指標板と基板ステージに配置された基板側指標板とを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を前記投影光学系を介して計測する計測器と、
    前記投影光学系を制御する制御部とを備え、
    前記原版側指標板は第1原版側マークおよび第2原版側マークを含み、前記基板側指標板は複数の第1基板側マークおよび複数の第2基板側マークを含み、
    前記制御部は、前記第1原版側マークおよび前記複数の第1基板側マークの1つを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測すると同時に前記第2原版側マークおよび前記複数の第2基板側マークの1つを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測することができるように、前記複数の第1基板側マークの中から計測に使用する1つの第1基板側マークを選択するとともに前記複数の第2基板側マークの中から計測に使用する1つの第2基板側マークを選択する、
    ことを特徴とする露光装置。
  5. 原版のパターンを投影光学系によって基板に投影し該基板を露光する露光装置であって、
    原版または原版ステージに配置された原版側指標板と基板ステージに配置された基板側指標板とを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を前記投影光学系を介して計測する計測器と、
    前記投影光学系を制御する制御部とを備え、
    前記原版側指標板は第1原版側マークおよび第2原版側マークを含み、第1方向における前記第1原版側マークと前記第2原版側マークとの間隔は、前記第1方向と直交する第2方向における位置に応じて変化していて、前記基板側指標板は第1基板側マークおよび第2基板側マークを含み、
    前記制御部は、前記計測器が前記第1原版側マークおよび前記第1基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測すると同時に前記第2原版側マークおよび前記第2基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測することができる前記第2方向における位置を決定し、当該決定した位置において前記計測器に計測を実行させる、
    ことを特徴とする露光装置。
  6. 原版のパターンを投影光学系によって基板に投影し該基板を露光する露光装置であって、
    原版または原版ステージに配置された原版側指標板と基板ステージに配置された基板側指標板とを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を前記投影光学系を介して計測する計測器と、
    前記投影光学系を制御する制御部とを備え、
    前記原版側指標板は第1原版側マークおよび第2原版側マークを含み、前記基板側指標板は第1基板側マークおよび第2基板側マークを含み、第1方向における前記第1基板側マークと前記第2基板側マークとの間隔は、前記第1方向と直交する第2方向における位置に応じて変化していて、
    前記制御部は、前記計測器が前記第1原版側マークおよび前記第1基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測すると同時に前記第2原版側マークおよび前記第2基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測することができる前記第2方向における位置を決定し、当該決定した位置において前記計測器に計測を実行させる、
    ことを特徴とする露光装置。
  7. 原版のパターンを投影光学系によって基板に投影し該基板を露光する露光装置であって、
    原版または原版ステージに配置された原版側指標板と基板ステージに配置された基板側指標板とを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を前記投影光学系を介して計測する計測器を備え、
    前記原版側指標板は第1原版側マークおよび第2原版側マークを含み、前記基板側指標板は第1基板側マークおよび第2基板側マークを含み、前記第1原版側マークおよび前記第1基板側マークは、第1方向における前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測するために使用され、前記第2原版側マークおよび前記第2基板側マークは、前記第1方向に直交する第2方向おける前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測するために使用され、
    前記計測器は、前記第1原版側マークおよび前記第1基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの前記第1方向における相対的な位置関係を計測すると同時に前記第2原版側マークおよび前記第2基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの前記第2方向における相対的な位置関係を計測する、
    ことを特徴とする露光装置。
  8. デバイスを製造するデバイス製造方法であって、
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    該基板を現像する工程と、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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