JP2005512151A - カタジオプトリック縮小対物レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】 物体側においてテレセントリック性を有する投影対物レンズは、鏡面の被覆に関する適度な要件によって十分に補正されうるとともに、相対的に小さいレンズ寸法を用いて実現されうるようにする。
【解決手段】 中間実像を生じしめることにより、物体平面上に配置されるパターンを像面上に結像させるカタジオプトリック投影対物レンズは、前記物体平面と前記像面との間において、反射屈折性の第1の対物レンズ部分と凹面鏡と光線偏向装置と前記光線偏向装置の後ろに配置される屈折性の第2の対物レンズ部分とを有する。前記光線偏向装置は、前記物体平面から到来する光を前記凹面鏡へと偏向させる第1の全反射面を有する。正の屈折力が、前記第1の反射面の後ろかつ前記反射面と前記凹面鏡との間において、前記物体平面から到来する光の最外側フィールド点の主光線高さが周辺光線高さより大となる、前記物体平面の光学的近傍に配置される。

Description

本発明は、物体平面上に配置されるパターンを像面上に結像させるカタジオプトリック投影対物レンズに関する。
このような投影対物レンズは、特にウェーハスキャナおよびウェーハステッパにおいて半導体素子およびその他の微細構造の素子を製造する投影露光装置に用いられる。これらの投影対物レンズは、最高の解像度と縮小倍率とで、本明細書において以下で一般にマスクまたはレクチルと呼ばれるフォトマスクまたはレクチルから感光層により被覆された物体上にパターンを投影するのに用いられる。
ここで、さらに一層微細な構造を製作するためには、一方では投影対物レンズの結像側の開口数(NA)を増大させ、かつ他方ではさらに一層短い波長、好ましくは約260nm未満の波長を有する紫外線光を用いることが必要である。
数種類の十分に透明な材料、特に合成石英ガラスおよびフッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、フッ化バリウム、フッ化リチウム、フッ化リチウムカルシウムアルミニウムまたはフッ化リチウムストロンチウムアルミニウム等のフッ化物結晶のみが、この波長領域において光学素子の製造に利用可能である。利用可能な材料のアッベ定数は、互いに相対的に近い値であるため、十分な色誤差(色収差)補正を有する純粋な屈折系を得ることは困難である。この問題は、純粋な反射系を用いることによって解決されうる。しかしながら、このような鏡系の製造には、高い費用が必要になる。
前記の問題を考慮して、主にカタジオプトリック系が、最高の解像度を有するとともに、屈折および反射素子、すなわち特にレンズと鏡とが組み合わされた前記種類の投影対物レンズに用いられる。
結像鏡面の使用においては、不明瞭化がなく、かつ口径食がない像形成を達成しなければならない場合は、光線偏向装置を用いることが必要である。1個以上の反射偏向鏡を有する装置と、さらにまた物理的ビームスプリッタを有する装置とが周知である。また、さらに他の平面鏡を用いて光路を折り曲げることができる。これらは、一般に構造的空間要件を満たすため、特に物体平面と像面とを互いに平行に整合させるために用いられる。これらの折曲鏡は、光学的に必要であるとは限らない。
たとえばビームスプリッタキューブ(BSC)の形態をとる物理的ビームスプリッタを有する装置は、軸方向(軸上)の装置が実現されうるという利点を有する。この場合は、たとえば入射光の好適な偏光方向によって反射的または透光的に作用する偏光選択効果を持つ反射面が用いられる。このような装置の欠点は、適切な透明材料を必要なだけ大量に入手することがほとんどできないところにある。さらにまた、ビームスプリッタ内において光学的に活性なビームスプリッタ層を生じしめることは、多大な困難を伴う。特に、大きな入射角および/または大きな角帯域の入射光が反射面において存在する場合は、そうである。
物理的ビームスプリッタを有する装置の一例は、欧州特許第0475020A号(米国特許第5,052,763号に対応)に示されている。この場合は、マスクは、直接ビームスプリッタキューブ上に配置され、中間像は、ビームスプリッタキューブの内側のビームスプリッタ面の後ろに配置される。また他の例が、米国特許第5,808,805号または付随する米国継続出願第5,999,333号に示されている。この場合は、正の屈折力を有する多レンズのレンズ群が、物体平面とビームスプリッタキューブとの間において配置される。収束光ビームは、最初に偏光ビームスプリッタ面により凹面鏡の方向に偏向されるとともに、該凹面鏡によってビームスプリッタ内へと反射されて、全体として正の屈折力を有する次のレンズ群の方向にビームスプリッタ面を通り抜ける。中間像は、ビームスプリッタキューブ内においてビームスプリッタ面のすぐ近傍に配置される。
ビームスプリッタキューブを有する装置の欠点は、光線偏向装置内において1個以上の偏向鏡を有する装置によって部分的に回避されうる。これらの装置は、当然ながら、原則的に、軸外れの装置、すなわち軸外れの物体フィールドを有する装置が必然的に伴う欠点を有する。
このようなカタジオプトリック縮小対物レンズは、欧州特許第0989434A号(米国特許出願第09/364382号に対応)に示されている。この対物レンズにおいては、物体平面と像面との間に、凹面鏡と光線偏向装置とを有する反射屈折性の第1の対物レンズ部分が、そしてその後ろに屈折性の第2の対物レンズ部分が配置される。反射プリズムとして構成されるビームスプリッタ装置は、物体平面から到来する光線を凹面鏡へと偏向させる第1の反射面と、前記凹面鏡から反射される光線を、屈折素子のみを含む第2の対物レンズ部分へと屈折させる第2の反射面とを有する。正のレンズが、物体平面と第1の反射面との間において配置される。このレンズの屈折力は、凹面鏡が瞳孔の領域内に配置されるように調節される。反射屈折性の第1の対物レンズ部分は、第2の反射面の後ろに短い距離をおいて、かつ第2の対物レンズ部分の第1のレンズの前にある距離をおいて配置される中間実像を生じしめる。このため、この中間像は、自由に接近可能であり、以って、たとえば照明付き視野絞りの配設に用いられうる。特に第1の反射面における大きな最大入射角は、入射光線が大体において均一に反射されることを保証するために、鏡の被覆に関してさらに多くの要件を課する。
偏向鏡を有する光線偏向装置を含むまた他の縮小対物レンズが、米国特許第5,969,882号(欧州特許第0869383A号に対応)に説明されている。この装置において、偏向鏡は、物体平面から到来する光が最初に第1の対物レンズ部分の凹面鏡に入射した後に、前記凹面鏡によって光線偏向装置の偏向鏡へと反射されるように配置される。光は、前記偏向鏡により、光を純粋に屈折性の第2の対物レンズ部分のレンズの方へと偏向するさらに他の反射面へと反射される。中間像の形成に用いられる第1の対物レンズ部分の素子は、中間像が光線偏向装置の偏向鏡に近接して配置されるように設計される。第2の対物レンズ部分は、中間像を、中間像の後の反射面により物体平面に対して平行に配置されうる像面上に再焦点合わせする役割を果たす。
米国特許第6,157,498号に、中間像が光線偏向装置の反射面の上または近くに配置される同様の構造が示されている。第2の対物レンズ部分の数個のレンズは、この反射面と第2の対物レンズ部分の偏向鏡との間において配置される。非球面が、さらにまた中間像のすぐ近傍または該中間像の位置に配置される。これにより、もっぱらゆがみが、その他の結像誤差に影響を与えることなしに補正される。
光線偏向装置の偏向鏡の近傍において縮小用カタジオプトリック部分系と中間像とを有する投影対物レンズは、独国特許第19726058号に示されている。
前記の米国特許第5,999,333号において、物体平面から到来する光は、正の屈折力を有するレンズ群を通過した後に、最初に凹面鏡に衝突し、該凹面鏡によって偏向装置の単一反射面上へと反射される、偏向鏡を有するまた他のカタジオプトリック縮小対物レンズが示されている。カタジオプトリック部分により生じしめられる中間像は、この反射面に近接して配置される。この反射面は、中間像を像面上に結像させる屈折性の第2の対物レンズ部分へと光を反射する。カタジオプトリック対物レンズ部分とジオプトリック部分とのいずれもが、縮小横倍率を有する。
カタジオプトリック対物レンズ部分により生じしめられる中間像が同様に光線偏向装置の単一偏向鏡に近接して配置される同様の対物レンズ構造は、特開平10−010429号に示されている。偏向鏡のすぐ後ろに配置される次のジオプトリック対物レンズ部分のレンズ部分は、非球面とされて、ゆがみの補正に特に効果的に寄与する。
軸外れ物体フィールド、幾何学的ビームスプリッティング、単一凹面鏡、中間像および次のジオプトリック部分を有するその他の対物レンズは、米国特許第5,052,763号、米国特許第5,691,802号および欧州特許第1079253A号の各公報から周知である。
中間像が反射面の近傍または該反射面上に配置される装置は、小型構造を可能にする。加えて、これらの軸外れ照明付き装置の補正フィールド半径は、小さく維持され得、このことが結像誤差の補正を容易にする。
ビームスプリッタを有するカタジオプトリック系は、一般に、物体フィールドから凹面鏡へと至る光路上と凹面鏡から像フィールドへと至る光路上とにおいて通過される二回透過型レンズ群を有する。米国特許第5,691,802号において、このレンズ群に正の屈折力を持たせて、それによって結果的に凹面鏡の直径を小さくすることが提案されている。光線案内部の偏向鏡の近傍において個別の二回透過型正レンズを有する装置は、米国特許第6,157,498号において説明されている。
2個のカタジオプトリック部分系を有する装置において、凹面鏡の大きさを減じる効果は、たとえば米国特許第5,323,263号において第2の部分系の例で説明されている。
2個のカタジオプトリック部分系を有する装置が説明されているその他の文献において、凹面鏡へと向かう光束と凹面鏡から反射される光束とが互いに分離されて進み、以って重なり合わない位置に配置される半円形レンズまたは切頭形レンズが説明されている。このレンズの例は、欧州特許第0527043A号、欧州特許第0581585B号および特開平8−21955号に示されている。これらの半円形レンズは、一般に、実質的にいかなる屈折力も持たない補正レンズ群、たとえばアクロマート型の正および負レンズと組み合わされる。
二回透過型レンズは、一般に、光線、特に反射および吸収に対する負の効果が2回生じるという欠点を有する一方で、結像の補正に関する自由度が得られるという利点は1回しかないため、2つの光線方向に対する効果間において対処がなされなければならない。
その一方で、半円形レンズを取り付ける工程および方法は、十分に開発されていない。半円形レンズの取り付けは、その幾何学的な非対称性によって困難になる。この問題は、隣接する光路が侵害されてはならないため、レンズの切除側に取付部品を用いることができないという事実によってさらに複雑化する。
特にNA=0.80以上の非常に高い開口数を有する157nmのマイクロリソグラフィーの分野においては、たとえば材料費が高くつき、かつ大型レンズ用のフッ化カルシウム結晶材料の入手可能性がごく限られるという問題が生じる。したがって、レンズの個数と大きさとを減じることを可能にし、かつ同時に結像品質の維持またはさらなる向上に寄与する手段が望まれる。
欧州特許第0475020A号 米国特許第5,052,763号 米国特許第5,808,805号 米国継続出願第5,999,333号 欧州特許第0989434A号 米国特許出願第09/364382号 米国特許第5,969,882号 欧州特許第0869383A号 米国特許第6,157,498号 独国特許第19726058号 特開平10−010429号 米国特許第5,691,802号 欧州特許第1079253A号 米国特許第5,323,263号 欧州特許第0527043A号 欧州特許第0581585B号 特開平8−21955号
本発明の目的は、従来技術の欠点を回避することにある。本発明のひとつの態様によれば、反射面のオプティカルコートに関する適度な要件によって十分に補正されうるとともに、適度な大きさの光学素子を用いて構成されうる投影対物レンズが得られる。本発明の他の態様によれば、レンズの個数と大きさとが減じられる一方で、光学的結像性能は維持されるか、または向上する。
この目的を達成するために、本発明では、独立請求項の特徴を有するカタジオプトリック投影対物レンズを提案する。有利な開発態様は、従属請求項に示されている。全ての請求項の語句表現は、本明細書の内容を参照して行なわれている。
本発明の解決手段を例示すると、次のとおりである。
(1)中間実像を生じしめることにより、物体平面上に配置されるパターンを像面に結像させるカタジオプトリック投影対物レンズにおいて、
前記物体平面と前記像面との間において、凹面鏡と光線偏向装置とを有する反射屈折性の第1の対物レンズ部分と、前記光線偏向装置の後ろに配置される、好ましくは屈折性の第2の投影対物レンズ部分とが配置され;
前記光線偏向装置は、前記物体平面から到来する光を前記凹面鏡へと偏向し;
正の屈折力が、前記第1の反射面の後ろにおいて前記第1の反射面と前記凹面鏡との間に、前記物体平面の光学的近傍に配置されるカタジオプトリック投影対物レンズ。
(2)前記物体平面の前記光学的近傍において、結像側の最外側フィールド点の主光線高さは、周辺光線高さより大である前述の投影対物レンズ。
(3)前記光線偏向装置は、前記凹面鏡から到来する光を前記第2の対物レンズ部分へと偏向させる第2の反射面を有し、前記中間像は、前記第2の反射面の近傍において配置される前述の投影対物レンズ。
(4)前記中間像は、前記第2の反射面の前において配置される前述の投影対物レンズ。
(5)正の屈折力が、前記中間像の近傍、特に前記中間像と前記光線偏向装置の第2の反射面との間において配置される前述の投影対物レンズ。
(6)前記反射屈折性の第1の投影対物レンズ部分は、β>0.95の横倍率、好ましくはβ=1に近い横倍率を有する前述の投影対物レンズ。
(7)前記第1の反射面は、投影対物レンズの光軸に対して45°を外れた傾斜角で斜めに配置され、前記傾斜角は、好ましくは約50°〜約55°の範囲内である前述の投影対物レンズ。
(8)前記第1の反射面に衝突する光の入射角は、下式で与えられるαにすぎなくなり、
Figure 2005512151
ここで、βは、投影対物レンズの横倍率であり、NAは、像側の開口数であり、αHOAは、前記物体平面に対して垂直に延在する光軸の一部分と前記第1の反射面における折曲によって生じる光軸の一部分とがなす角度である前述の投影対物レンズ。
(9)正の屈折力を有する単一のレンズが、前記第1の反射面の後ろにおいて前記物体平面の光学的近傍に配置される前述の投影対物レンズ。
(10)少なくとも1個の多領域レンズが、二回透過領域内、特に前記光線偏向装置と前記凹面鏡との間において配置されるとともに、光が第1の方向に通過する第1のレンズ領域と、光が第2の方向に通過する第2のレンズ領域とを有し、前記第1のレンズ領域と前記第2のレンズ領域とは、前記レンズの少なくとも一方の側において重複しない前述の投影対物レンズ。
(11)少なくとも1個の多領域レンズは、少なくとも2つの隣接して配置される、異なる屈折特性を有するレンズ領域を備え、前記多領域レンズは、好ましくは一体構成である前述の投影対物レンズ。
(12)前記多領域レンズは、第1および第2のレンズ面を有し、一方の前記レンズ面のみが異なる曲率の領域を有する前述の投影対物レンズ。
(13)前記多領域レンズは、少なくとも1個の領域において非球面である少なくとも1個のレンズ面を有する前述の投影対物レンズ。
(14)前記多領域レンズは、異なる曲率の領域を有する少なくとも1個のレンズ面を有し、少なくとも1個の前記領域は、非球面である前述の投影対物レンズ。
(15)前記光線偏向装置は、前記物体平面から到来する光を前記凹面鏡へと偏向させる第1の全反射面と、前記第1の全反射面に対して角度をなして配置されて、前記凹面鏡から到来する光を前記第2の対物レンズ部分へと偏向させる第2の全反射面とを有する前述の投影対物レンズ。
(16)前記第1および第2の反射面は、光線偏向プリズム上において形成される前述の投影対物レンズ。
(17)いかなる正の屈折力も、幾何学的に前記物体平面と前記第1の反射面との間の空間に配置されない前述の投影対物レンズ。
(18)前記物体平面と前記第1の反射面との間に配置される屈折力は、皆無またはわずかだけである前述の投影対物レンズ。
(19)負の屈折力が、前記物体平面と前記第1の反射面との間において配置される前述の投影対物レンズ。
(20)前記物体平面のすぐ後ろの第1の光学素子は、実質的に平面状の入射面を有する前述の投影対物レンズ。
(21)前記第1の光学素子は、負レンズである前述の投影対物レンズ。
(22)物体側および像側においてテレセントリック性を有する前述の投影対物レンズ。
(23)約120nm〜約260nmの範囲内の波長を有する紫外線光用、特に約157nmまたは約193nmの動作波長用に設計される前述の投影対物レンズ。
(24)0.7を超える像側開口数NAを有し、前記像側開口数NAは、好ましくは少なくとも0.8、特に約0.85である前述の投影対物レンズ。
(25)照明系とカタジオプトリック投影対物レンズとを有するマイクロリソグラフィー用投影露光装置において、前記投影対物レンズが、前述の構成である投影露光装置。
(26)半導体構造素子およびその他の微細構造素子の製造方法において:
所定のパターンを有するマスクを用意するステップと;
所定の波長の紫外線光を用いて前記マスクを照射するステップと;
前述のカタジオプトリック投影対物レンズを用いて、前記パターンの像を投影対物レンズの像面の領域内において配置される感光性基板上に投影するステップとからなる方法。
(27)中間実像を生じしめることにより、物体平面上に配置されるパターンを像面に結像させるカタジオプトリック投影対物レンズにおいて、
単一の凹面鏡と幾何学的光線偏向装置とを有する反射屈折性の第1の対物レンズ部分と、前記光線偏向装置の後ろに配置される、好ましくは屈折性の第2の対物レンズ部分とが、前記物体平面と前記像面との間において配置され;
光軸に対して垂直に整合せしめられて、前記凹面鏡へと向かう方向に進む第1の光線束と前記凹面鏡から戻る第2の光線束とが重なり合うことなしに互いにすれ違う少なくとも1個の平面が存在し、
レンズ機構が、前記平面の領域内に配置されるとともに、前記第1の光線束と前記第2の光線束とに対して異なる光学効果を有するカタジオプトリック投影対物レンズ。
(28)前記レンズ機構は、前記平面の領域内において、一方の前記光線束を屈折させるとともに自身が他方の前記光線束内まで延在しないように配置される少なくとも1個の切頭形レンズを有する前述の投影対物レンズ。
(29)前記レンズ機構は、互いに隣接して配置される2個の切頭形レンズを有する前述の投影対物レンズ。
(30)前記レンズ機構は、円盤状の透明部材を含み、少なくとも一方の切頭形レンズは、前記透明部材に固定される前述の投影対物レンズ。
(31)前記透明部材は、レンズまたは平行平面板である前述の投影対物レンズ。
(32)少なくとも一方の切頭形レンズは、前記透明部材に押込みばめまたは接着によって固定される前述の投影対物レンズ。
(33)前記第1または第2の光線束の領域内において配置される切頭形レンズは、正の屈折力を有する前述の投影対物レンズ。
(34)前記レンズ機構は、第1の通過方向に通過される第1のレンズ領域と第2の通過方向に通過される第2の領域とを有する多領域レンズを含み、前記第1のレンズ領域と前記第2のレンズ領域とは、前記多領域レンズの少なくとも一方の側において互いに重なり合うことがない前述の投影対物レンズ。
(35)前記多領域レンズは、2個のレンズ面を有し、少なくとも一方の前記レンズ面は、第1の光線束が通過する第1の領域と第2の光線束が通過する第2の領域とにおいて異なる湾曲を有する前述の投影対物レンズ。
(36)前記平面の領域内において配置されるレンズは、レンズ領域において正の屈折力を有するレンズ群を形成する前述の投影対物レンズ。
(37)前記多領域レンズは、第1の領域と第2の領域とにおいて非球面である少なくとも1個のレンズ面を有し、前記領域は、それぞれ共通の基礎球面と前記共通の基礎球面からの異なる非球面偏差とを有する非球面形状を有する前述の投影対物レンズ。
(38)前記平面の領域内において配置されるレンズは、光軸に対して回転対称的に湾曲する前述の投影対物レンズ。
(39)前記凹面鏡と可能性として1個以上の二回透過型レンズとを有する光学素子群は、実質的に1から外れる横倍率を有し、前記横倍率は、0.5〜0.95の範囲内または1.05〜1.2の範囲内である前述の投影対物レンズ。
(40)投影対物レンズ用、特にカタジオプトリック投影対物レンズ用の多領域レンズにおいて、第1のレンズ領域と前記第1のレンズ領域の近くに配置される第2のレンズ領域とを有し、前記レンズ領域は、異なる屈折力を有する多領域レンズ。
(41)2個のレンズ面を有し、少なくとも一方の前記レンズ領域内の少なくとも一方の前記レンズ面は、非球面形状を有する前述の多領域レンズ。
(42)前記第1のレンズ領域と前記第2のレンズ領域とにおいて非球面形状を有する少なくとも1個のレンズ面を有し、前記第1のレンズ領域の前記非球面形状と前記第2のレンズ領域の前記非球面形状とは、共通の基礎球面を有する前述の多領域レンズ。
(43)前記共通の基礎球面からの前記非球面形状の偏差は、共通軸に対して回転対称的である前述の多領域レンズ。
(44)結像に用いられない区域が、前記第1のレンズ領域と前記第2のレンズ領域との間に位置するとともに、好ましくは不透明である前述の多領域レンズ。
(45)光学レンズ機構、特に投影対物レンズ用の光学レンズ機構において、円盤状の透明部材と前記円盤状透明部材に固定される少なくとも1個の切頭形レンズとを有する光学レンズ機構。
(46)前記透明部材は、レンズまたは平行平面板である前述の光学レンズ機構。
(47)前記透明部材は、環状縁部を有し、実質的に環状の取付台が、前記環状縁部の領域内において固定される前述のレンズ機構。
(48)照明系とカタジオプトリック投影対物レンズとを有するマイクロリソグラフィー用投影露光装置において、前記投影対物レンズは、前述の構成である投影露光装置。
(49)半導体素子およびその他の微細構造素子の製造方法において:
所定のパターンを有するマスクを用意するステップと;
所定の波長の紫外線光を用いて前記マスクを照射するステップと;
前述のカタジオプトリック投影対物レンズを用いて、前記パターンの像を投影対物レンズの像面の領域内において配置される感光性基板上に投影するステップとからなる方法。
発明を実施するための形態
本発明のひとつの態様にしたがったカタジオプトリック投影対物レンズは、物体平面上に配置されるパターンを像面上に結像させる一方で、中間実像を生じしめるように構成される。物体平面と像面との間において、この投影対物レンズは、凹面鏡と光線偏向装置とを有する反射屈折性の第1の対物レンズ部分と、前記光線偏向装置の後ろに配置されるとともに、好ましくは屈折性であり、以っていかなる結像反射面も有さない第2の対物レンズ部分を有する。前記光線偏向装置は、物体平面から到来する光を凹面鏡へと偏向する第1の反射面を有する。正の屈折力が、第1の反射面の後ろ、以って前記反射面と凹面鏡との間において物体平面の光学的近傍において配置される。この光学的近傍は、特に像の主光線高さが周辺光線高さより大となるという点において区別される。
物体平面と凹面鏡との間における正の屈折力は、投影対物レンズの瞳孔面を凹面鏡の領域内、すなわち凹面鏡の上または近傍のいずれかに位置させることに寄与する。さらにまた、対物レンズの物体側のテレセントリック性は、物体平面の前記光学的近傍における適切な強さの正の屈折力によって達成されるとともに、物体側における焦点はずれ誤差を防ぐのに有利である。第1の反射面の後ろに正の屈折力を配置することにより、テレセントリック的に、または大体において装置の光軸に対して平行に進む結像側の主光線を前記光軸に対して平行な第1の反射面に衝突させることも可能になる。正の屈折力が物体平面と第1の反射面との間に配置される従来設計とは対照的に、このことは、第1の反射面の角負荷の顕著な減少をもたらす。従来技術との比較において、第1の反射面における最大入射角の減少と、さらにまた可能性として入射光の角帯域の減少とが、投影対物レンズの第1の反射面と光軸との間における傾斜角によって可能になる。第1の反射面に施されるオプティカルコートの角負荷性に関する要件は、これによって従来技術に比べて軽減されて、相対的に単純な構造の蒸着装置を用いて、入射角の範囲全体にわたって大体において均一な反射率を達成することができるようになる。第1の反射面の後ろに配置される正の屈折力は、好ましくは単一のレンズによってもたらされる。
好適な実施例において、第1の反射面に衝突する光の入射角は、物体側の開口数が0.2125である場合は、約68°しかなくなり、わずか66°の最大入射角さえ達成されうる。一般に、本発明により、第1の反射面における入射角が下式のαしかない対物レンズを構成することが可能になる。
Figure 2005512151
ここで、βは、投影対物レンズの結像の縮尺であり、NAは、像側の開口数であり、αHOAは、物体平面および可能性として像面に対して垂直に延在する光軸の一部分と凹面鏡を支持する水平アームの領域内の光軸の一部分とがなす角度である。
これらの相対的に低い最大入射角は、特に、第1の反射面が投影対物レンズの光軸に対して45°から外れた傾斜角で斜めに配置される実施例において実現されうる。この傾斜角は、たとえば50°以上、特に50°〜55°の範囲内とされうる。
さらにまた、第1の反射面の後ろに近接して配置される正の屈折力は、物体平面までの距離が周知の設計と比べて大きくなっており、以って結像側の周辺光線における周辺光線高さがより大きくなるため、より強い屈折力を有する。これを利用して、従来設計と比べて変わらない大きさの構造の場合に、正の屈折力の後ろの光学素子、特に凹面鏡を含む鏡群の光学素子をより小さい直径を有して構成することができる。これにより、カタジオプトリック対物レンズ部分の省資材構成が促進される。
好適な実施例は、光線偏向装置が、凹面鏡から到来する光を第2の対物レンズ部分へと偏向させる第2の反射面を有するとともに、周辺光線中間像が、第2の反射面の近傍に配置されるという際立った特徴を有する。この第2の反射面の近傍は、特に、第2の反射面における周辺光線高さが凹面鏡の半径の20%未満、特に10%未満となるような大きさとされうる。周辺光線中間像は、さらにまた実質的に第2の反射面上にも配置されうる。第2の反射面のすぐ近傍において結像側の周辺光線中間像が配置されることは、対物レンズのエタンデュを最小限に抑える上で有利であり、以って収差の補正が容易になる。
周辺光線中間像が実質的に第2の反射面上に配置されないとすれば、周辺光線中間像は、光伝搬方向において第2の反射面の前に配置されることが好ましい。正の屈折力が中間像の近傍、特に中間像と第2の反射面との間において配置される実施例が特に好ましい。第1の反射面の後ろに近接する正の屈折力との関連において、瞳孔が凹面鏡または主鏡の近傍に配置される、大体において対称的な構成が可能になる。物体平面から中間像までの横倍率βは、これにより、略1:1、特に0.95より大に設定されうる。光伝搬方向において中間像の後ろに配置される好ましくは単一の正レンズによってもたらされる正の屈折力は、中間像の後の主光線の過剰拡散を阻止しうる。中間像の後ろの第2の対物レンズ部分のレンズの直径は小さく維持され得、このことは、この対物レンズの省資材構成を可能にする。
有利な投影対物レンズは、少なくとも1個の多領域レンズが、投影対物レンズの二回透過領域内、特に光線偏向装置と凹面鏡との間において配置されるとともに、光が第1の方向に通過する第1のレンズ領域と光が第2の方向に通過する第2のレンズ領域とを有し、前記第1のレンズ領域と前記第2のレンズ領域とが、レンズの少なくとも一方の側において重なり合わないという点において区別される。光線経路の足跡がレンズの2つの側の少なくとも一方において重なり合わなければ、このような多領域レンズは、互いに独立的に作用する2個のレンズを幾何学的に共通の位置に配置することを可能にする。さらにまた、互いに独立的に作用する2個のレンズを1個のレンズ素材から具体的に1個のレンズ、すなわち一体的な多領域レンズとして製作することが可能になる。このような多領域レンズは、この種の多領域レンズにおいては互いに独立して通過する光線に与える光学効果がレンズ領域の屈折面の適切な独立成形によって互いに独立して影響を受けるため、従来の二回透過型レンズとは明らかに区別される。これに代わる方法として、単体の多領域レンズの位置に、少なくとも1個の半円形レンズまたは切頭形レンズを有するレンズ機構を配置して、互いを通過する光束に互いに独立的に作用させることができる。
好適な投影対物レンズにおいて、第1の反射面のすぐ後ろに設けられる正の屈折力と第2の反射面の前に設けられる正の屈折力とは、このような多領域レンズによって得られる。多領域レンズの2つのレンズ面(入射側および出射側またはその逆)の一方のレンズ面のみが異なる曲率の領域を有する場合に、製造技術面での利点が達成されうる。すなわち、製造は、レンズを最初に2個の面部分の一方の形状に事前加工するようにして行なわれうる。この形状は、好ましくは球形である。この領域は、これによって、すでに所定の曲率を有している。次に、他方の面部分に、所定の事後加工により最初の面の曲率とは異なる曲率が与えられる。この目的のために、特にイオンビームを用いて、コンピュータにより数値的に制御されうる研磨が、用いられうる。
多領域レンズが、少なくとも1個の部分領域において非球面である少なくとも1個のレンズ面を有する場合は、設計範囲の有意な拡大が達成されうる。特に、異なる曲率の領域を有するレンズ面において、これらの領域の少なくとも1個を非球面にすることができる。このことには、特に、レンズ面の2個以上の部分領域を異なる非球面にする可能性が含まれる。レンズ半分体の異なる曲率は、これにより、それぞれの光学的光線経路においてシミュレートされうる。その後、2個の異なる非球面を共通の基礎球面から導き出し、かつ異なる非球面偏差によって前記基礎球面と相違させると有利である。
軸外れの物体フィールドと反射屈折性の第1の対物レンズ部分と少なくとも1個の偏向鏡を用いて作用する幾何学的ビームスプリッタとさらにまた単一の凹面鏡と中間像と好適な屈折性の第2の対物レンズ部分とを有する前記の種類の投影対物レンズは、前記凹面鏡へと向かう第1の光線束と前記凹面鏡から戻る第2の光線束とが互いに重なり合うことなしに互いにすれ違う少なくとも1個の平面を光軸に対して垂直に配置されて有する。本発明のひとつの態様によれば、一方の光線束を屈折させるとともに、他方の光線束には接触されないか、またはその光線経路内まで延在しない少なくとも1個の半円形レンズまたは切頭形レンズが、2個の部分領域において独立的に通過される前記平面の領域内に配置される。これにより、このような高度に進歩した投影対物レンズの設計において新しい自由度を得ることができる。このような2個の部分レンズは、前記平面内に配置されて、各レンズが互いにすれ違う光線束のそれぞれの一方に対して独立的に作用しうる。1個または配設される場合には2個の半円形レンズが透明な円盤状支持体、たとえばレンズまたは平行平面板に固定されるこのような実施例は、取付技術において有利である。固定は、たとえば押込みばめによるか、または接合または接着によって行なわれうる。前記支持体の透明な本体は、実質的に環状の取付台において自身の環状縁部に沿って取り付けられうる。光が分離状態で通過する平面上に配置される前記レンズは、好ましくは、この領域内において光軸に対して回転対称をなして湾曲する。これにより、装置は、軸対称光学系のままとなり、このことは、設計および製造に関して有利である。
凹面鏡と1個以上の二回透過型レンズとを含む光学素子群は、1から明らかに外れた横倍率、特に0.5〜0.95の範囲内または1.05〜1.2の範囲内とされうる横倍率を有することが有利である。これにより、半円形レンズまたは多領域レンズの領域内において互いにすれ違う2個の光線束の角分布を有意に異ならせることができる。その結果として、光が分離状態で通過する相対的に同様の形状のレンズ面は、像補正に対して異なる作用を有する。
好適な投影対物レンズにおいて、物体平面と凹面鏡との間に配置される正の屈折力は、大体または完全に第1の反射面の後ろに配置されうるため、投影対物レンズを、物体平面と第1の反射面との間において配置される屈折力が皆無またはわずかとなるように構成することが可能である。この領域において、たとえば、大体において面平行の入口板のみを配設することができる。この入口板は、2つの機能を果たしうる。一方では、不活性ガス、たとえばヘリウムにより満たされた投影対物レンズの内側空間が、可能性としてまた他の不活性ガス、たとえば窒素により満たされた外側空間から密封されうる。さらにまた、周囲媒体に対する対物レンズの平面状の境界面により、投影対物レンズの結像性能は、圧力変動の影響を受けなくなる。これは、ペッツヴァル和の、よってフィールド曲率の圧力従属性の寄与が少なくなるためである。入口素子と第1の反射面との間における幾何学空間から光学素子、特に正レンズを排除することができ、この領域における構造の小型化が可能になる。
好適な実施例において、第1の光学素子は、負レンズによって形成される。負の屈折力が、物体平面と第1の反射面との間に配置される場合は、いずれにしても小さい第1の反射面の角負荷は、本発明にしたがった投影対物レンズにおいて、さらに減じられうる。加えて、口径食のない結像が、さらに一層低費用で可能になる。前記の圧力安定化の利点を利用可能にするために、負レンズの入口側は、好ましくは大体において平面状とされる。
ひとつの実施例において、良好な単色補正または高い結像性能と低い収差とを非常に高い開口数で少量の材料を用いて達成するために、1個以上の非球面が設けられる。より多数の非球面が通例的に設けられるが、好ましくは7個以下とする。次に、特に球面収差およびコマ収差の補正に関して、少なくとも1個の非球面を開口絞り面の領域内に配置することが適切である。特に有効な補正は、この表面に関して、開口半径に対する前記表面における周辺光線高さの比を約0.8〜約1.2の範囲内にした場合に達成される。したがって、周辺光線高さは、非球面において、開口絞り領域における最大周辺光線高さに近くなる。
ゆがみおよびその他のフィールド収差の効果的な補正を可能にするために、少なくとも1個の非球面をフィールド近傍においても設けることが適切である。中間像を有する設計では、フィールド付近の領域は、物体平面の近傍、像面の近傍および少なくとも一方の中間像の近傍において配置される。フィールド付近のこれらの領域は、好ましくは、関連ある装置開口絞りの半径に対する前記表面における周辺光線高さの比が約0.8未満、好ましくは0.6未満であるという点において区別される。
少なくとも1個の非球面をフィールド近傍において配置するとともに、少なくとも1個の非球面を装置開口絞りの近傍において配置すると有利である。これにより、前記の全ての結像誤差が十分に補正されうる。本発明にしたがった投影対物レンズは、少なくとも1個の中間像を有するため、物体平面と像面とに加えて、少なくとも1個のさらに他のフィールド面が存在するとともに、装置開口絞りに加えて、少なくとも1個の共役開口絞り面が存在して、効果的な非球面を配設するための多くの自由度が得られるようになっている。
前記およびさらに他の特徴は、特許請求の範囲と、さらにまた本明細書および図面とから明らかになる。個別の特徴は、本発明の実施例およびその他の分野において、それぞれ単独で、または複数の特徴を部分的に組み合わせた形態で実施化されうるとともに、それら自体もまた特許権保護を受けうる有利な実施例を表しうる。
以下の好適な実施例の説明において、「光軸」という概念は、光学素子の曲率中点を通る直線または連続する直線部分を示す。光軸は、偏向鏡またはその他の反射面において折り曲げられる。方向および距離は、像面または該像面に配置される露光対象の基板の方へと向かう場合は「像側」として、光軸に対して物体の方へと向かう場合は「物体側」として表現される。例において、物体は、集積回路のパターンを有するマスク(レクチル)であるが、また他のパターン、たとえば格子と関わりがあってもよい。例において、像は、フォトレジスト層が設けられるとともに基板としての役割を果たすウェーハ上に形成されるが、その他の基板、たとえば液晶表示装置用の素子または光学格子用の基板であってもよい。
さまざまな実施例の同一の、または互いに対応する特徴は、以下では簡単にするために同じ参照符号によって示される。
本発明にしたがったカタジオプトリック縮小対物レンズ1のひとつの態様の一般的な構造が、第1の実施例を用いて、図1に示されている。このレンズは、レクチル等の物体平面2に配置されるパターンを、単一の中間実像3を物体平面2に対して平行に配置される像面4において縮尺倍率、たとえば4:1の比率で生じしめることにより、結像させる役割を果たす。対物レンズ1は、物体平面2と像面3との間において、凹面鏡6と光線偏向装置7とを有する反射屈折性の第1の対物レンズ部分5を、前記光線偏向装置の後ろに、屈折性の光学素子のみを内蔵する屈折性の第2の対物レンズ部分8を有する。光線偏向装置7は、ミラープリズムとして構成されるとともに、物体平面2から到来する光を凹面鏡の方向に、かつさらに第1の反射面に対して直角に偏向させる第1の平面状の反射面9と、結像側の凹面鏡6により反射される光を第2の対物レンズ部分8の方向に偏向させる平面状の第2の反射面10とを有する。第1の反射面9は、凹面鏡6の方へのビーム偏向に必要とされる一方で、第2の反射面10は、削除されてもよい。さらに他の偏向鏡がない場合は、物体平面と像面とは、実質的に互いに垂直になる。折曲は、屈折性の対物レンズ部分8においても行なわれうる。
図1から理解されうるように、像から遠い物体平面2側の照明系(図示せず)からの光は、投影対物レンズに入射するとともに、最初に物体平面に配置されるマスクを通過する。透過された光は、次に、物体平面2と光線偏向装置7との間に配置される平行平面板11を通過するとともに、然る後に光線偏向装置7の折曲鏡9によって鏡群12の方向に偏向せしめられる。この鏡群には、凹面鏡6と、さらに該鏡6のすぐ前に配置されるとともにそれぞれ該鏡の方向に向く凸面を有する2個の負レンズ13、14とが含まれる。この折曲鏡9は、その前の対物レンズ部分の光軸15に対して45°から外れた角度に向けられて、偏向が、90°を超える偏向角、本例においては103°〜105°の範囲内で行なわれるようになっている。凹面鏡6により反射されるとともに、二回透過型負レンズ13、14を通って光線偏向装置7に戻る光は、光線偏向装置7の第2の折曲鏡10によって屈折性の第2の対物レンズ部分8の方向に偏向される。これにより、中間実像3が、第2の折曲鏡10の近傍において、光伝搬方向において該鏡の前に形成される。第2の対物レンズ部分8の光軸16は、入口部分の光軸15に対して平行に延在して、以って物体平面2と像面4との間における平行配置を可能にし、これにより単純な走査動作が可能になる。
反射屈折性の第1の対物レンズ部分5は、特別な特徴として、光線偏向装置7のすぐ近傍に配置されるとともに、第1の反射面9と凹面鏡6との間における光路上とさらにまた凹面鏡6と第2の反射面10との間における光路上とのいずれにおいても反射面9、10のすぐ近傍において正の屈折力をもたらす両凸正レンズを有する。この本実施例における二球面正レンズ20は、凹面鏡6へと向かう光路上において用いられる第1のレンズ領域30と第2の鏡10へと向かう光路上において用いられる第2のレンズ領域31とが互いに重なり合うことがない多領域レンズとして用いられる。レンズ領域30、31によってもたらされる屈折力は、原則的に、互いに独立したレンズにより別個にもたらされうる。
第2の対物レンズ部分8のレンズは、機能的に、伝達群41と焦点合わせ群42とに分けられうるとともに、共通に、第2の反射面10の前において生じしめられる中間像3を像面4に結像させる役割を果たす。この中間像に最も近接するレンズ43は、物体の方へと湾曲する面を有する正のメニスカスレンズである。このレンズの後ろには、弱い負の屈折力を有する反対方向に湾曲するメニスカスレンズ44が配置される。より大きい距離をおいて、物体の方へと湾曲する面を有する負のメニスカスレンズ45が配置され、その後ろに両凸正レンズ46が、伝達群41の最後のレンズとして配置される。このレンズの後ろには、より大きい距離をおいて、物体の方へと湾曲する面を有する負のメニスカスレンズ47が、焦点合わせ群42の最初のレンズとして配置され、このレンズの後ろには、さらに両凸正レンズ48と物体の方へと湾曲するまた他の負のメニスカスレンズ49とまた他の両凸正レンズ50とが配置される。自由に接近可能な装置開口絞り60は、その後ろのより大きい空間内に配置される。この空間の後ろには、両凸正レンズ51と両凸負レンズ52と物体の方へと湾曲する面を有する2個の正メニスカスレンズ54、55と両凸正レンズ56とが配置される。この対物レンズは、実質的に平行平面形の閉鎖板57によって閉鎖され、この閉鎖板の後ろにおいて像面4が約8mmの像側作業距離に配置される。
Figure 2005512151
この設計の仕様は、第1列に屈折面、反射面またはその他の所定の面Fの番号が、第2列に面の半径r(単位はmm)が、第3列にその面からすぐ後ろの面までの厚さとして表示される距離d(単位はmm)が示されている表1において表形式にまとめられている。第4列には、入射面の後ろの素子の材料の屈折率(屈折率として表示)が示されている。反射面は、第5列において明示されている。第6列には、光学素子の光学的に有効な自由直径Dがmmの単位で示されている。物体平面と像面との間における対物レンズの全長Lは、約1,230mmである。
Figure 2005512151
この実施例において、7個の面、すなわち面F9〜F15、F23、F27、F30、F34、F41およびF49は、非球面である。これらの非球面は、図において、二重ダッシュで明示されている。表2には、対応する非球面データ、すなわち次式にしたがって計算される非球面の矢が示されている:
Figure 2005512151
ここで、半径の逆数(1/r)は、面頂点における面の曲率を表し、hは、光軸から面点までの距離を表す。したがって、p(h)は、この矢、すなわち面頂点から面点までのz方向、すなわち光軸の方向における距離を表す。定数K、C1、C2、・・・は、表2では、再現されている。
これらのデータを用いて再現されうる光学系1は、全てのレンズに用いられるレンズ材料であるフッ化カルシウムが屈折率n=1.55841を有する157nmの作動波長用に設計されている。像側の開口数NAは0.85であり、横倍率は4:1である。この装置は、26×5.5mmの大きさの像フィールド用に設計されている。この装置は、二重テレセントリック系である。
この光学系の機能といくつかの有利な際立った特徴とを以下に詳細に説明する。物体平面2と第1の折曲部9との間には、いかなる屈折力も存在しないため、折曲鏡9における光軸15と主光線または周辺光線との間において生じる角度は、物体平面2上における対応する光線角度に正確に対応する。光線経路が第1の偏向鏡9において90°を超える角度で折り曲げられることは、対物レンズの全幅にわたる大きい作業距離にとって有利である。第1の反射面9の後ろの光路内において該反射面と凹面鏡6との間に配置される正レンズ20は、像の最外側フィールド点の主光線高さが周辺光線高さより大となる、物体平面2の光学的近傍に配置される。この主光線高さは、この場合は、瞳孔の領域において光軸を横切る周辺フィールド光線の光線高さを表す。周辺光線高さは、装置開口の縁部へと至る中心フィールド光線の光線高さを表す。第1の折曲鏡のすぐ後ろに配置される正の屈折力は、物体平面と第1の折曲鏡との間における消滅的な屈折力とともに、物体側のテレセントリック性によって、結像側の主光線を第1の反射面9に軸方向に平行に入射させる効果を有する。正の屈折力が第1の折曲鏡9の前に配置される設計と比較すると、これによって、第1の反射面9に衝突する光の入射角がより小さくなる。これらの入射角は、図示された実施例においては68°しかなく、約66°の最大入射角が得られる。この相対的に小さい最大入射角は、反射面9に相対的に簡単に形成される反射コーティングを用いて、全角帯域にわたって大体において均一な反射が折曲鏡9において達成されることを可能にする。さらにまた、正レンズ20は、物体平面2から相対的に大きい距離をおいて配置され、以って周辺光線高さが増すため、結像側の周辺光線に対してより強い屈折効果を有する。鏡群12、特に凹面鏡6の直径は、これによって小さく維持され得、このことは、製造技術上および構成上の利点をもたらす。物体側のテレセントリック性が必要ではない場合または望まれない場合は、物体平面の近傍に配置される正レンズ20の屈折力を相応に低下させることができる。これは、第1の鏡9における入射角にも影響を与える。
凹面鏡6のすぐ前の2個の負のメニスカスレンズ13、14は、縦方向の色収差CHLの補正に用いられる。
さらに他の際立った特徴は、正の屈折力が凹面鏡6と第2の反射面10との間の光路内において、前記反射面のすぐ近傍に配置されるところにある。この屈折力は、同様に正レンズ20によってもたらされる。第2の折曲鏡10の前に配置される正の屈折力は、主光線を略視準し、以ってその後ろの屈折性の対物レンズ部分8のレンズに相対的に小さい直径を持たせることを可能にして、省資材設計を促進する。
光が第1の折曲鏡9のすぐ後ろにおいて通過する正レンズ20と鏡群12とによって構成される、レンズ領域の屈折力は、像側の中間実像3が第2の反射面10の近傍に配置されるように調節される。正確には、近軸中間像25は、実質的に正レンズ20の、光線偏向装置7から遠いレンズ面26上、以って凹面鏡6と折曲鏡10との間において正レンズ20の入射側の光路内に配置される一方で、周辺光線の中間像は、第2の反射面により近接するが、該反射面より前に配置される。このように、この中間像は、好ましくは第2の反射面10の前に位置し、正確には、特に正の屈折力が近軸中間像とこの第2の反射面との間に配置されるように位置する。中間像が第2の折曲鏡10の近傍に配置されるため、フィールドの大きさが一定である投影対物レンズ全体のエタンデュは、最小限に抑えられうる。瞳孔が主鏡6の近傍に配置される略対称な構成にするためには、反射屈曲性の第1の対物レンズ部分の横倍率βが、1:1に近く、かつ一般に約0.95を超えることが必要とされる。
これらの要件の同時的な実現は、図示された実施例において、反射面9、10のすぐ近傍に設けられるとともに、一方では第1の反射面9と凹面鏡との間の光路内において、他方では凹面鏡6と第2の反射面10との間の光路内において作用する正の屈折力が、単一の一体的な多領域レンズ、すなわち正レンズ20によってもたらされることによって簡単になる。このレンズは、光が第1の折曲鏡9から凹面鏡6へと至る光路に沿って通過する第1のレンズ領域30と、光が凹面鏡6から第2の折曲鏡10へと至る光路に沿って通過する第2のレンズ領域31とを有する。レンズ領域30、31は、折曲鏡9に対面する側でも鏡群12に対面する側でも互いに重なり合うことはなく、これらのレンズ領域が互いに完全に独立して用いられるようになっている。これに対応して、レンズ領域30、31の光学効果は、2個の分離されたレンズによっても達成されうる。しかしながら、単一のレンズに合体させることにより、対物レンズの構成が容易になる。
屈折性の第2の対物レンズ部分8の際立った特徴は、拡散空間が負レンズとその後ろの正レンズとの間に配置されるとともに、特に凹凸レンズの幾何学形状を有しうる少なくとも1個の負正レンズ群が設けられるところにある。このような連続するレンズは、特に開口絞りの付近に設けられることが有利である。図1にしたがった例では、像側において凹面を有するレンズ47または49の後ろにメニスカス形の空間が配置される2個のこのようなレンズ群47、48および49、50が開口絞り60の前において設けられる。
図2にしたがった投影対物レンズ100の実施例の仕様は、表3および4に示されている。光学素子または構造部材の番号は、図1にしたがった実施例の番号に対応する。
Figure 2005512151
Figure 2005512151
図1にしたがった実施例との本質的な相違は、折曲鏡9、10のすぐ近傍に配置される正の屈折力である多領域レンズ120が、「分割」レンズとして構成されるところにある。光線偏向装置7と多領域レンズ120とを含む領域は、図3において簡単にするために拡大略図に示されている。この多領域レンズ120において、折曲鏡9、10に対面するとともに該鏡の方向に湾曲するレンズ面121は、第2の折曲鏡10に割り当てられるレンズ領域131の屈折力以外に、第1の折曲鏡9に割り当てられるレンズ領域130が屈折力を有するように物理的に分割される。これは、異なる曲率の入射面123と出射面124とによって達成される。このような異なる屈折力を有する多領域レンズは、こうした投影対物レンズの設計範囲を広げる。
このような分割レンズの製造を容易にするために、好適な製造方法において、レンズ120が単一の素材から製造されることが規定される。2個の面部分123、124は、互いに対してわずかな変形を有していなければならない。これは、分割面121として示される表面が最初に周知の態様に事前製作されるという点において単純な手段により達成されうる。この面形状から外れる面形状が企図される面部分は、第1の面部分から制御研磨によって加工される。好ましくはイオンビームを用いる表面成形がこの目的に用いられる。このため、加工処理時間は、実質的に必要な研磨除去体積に比例する。図2に示された実施例において、面部分124が非球面である一方で、面部分123は球面である。レンズ領域130、131の異なる曲率は、互いに分離状態のそれぞれの光学的光線経路内における非球面化によってシミュレートされる。これにより、設計範囲の有意な拡大が可能になる。
図1および2に示された実施例は、平行平面板を第1の光学素子11として有する。この平行平面板は、少なくとも2つの重要な機能を果たす。第1に、例示の対物レンズにおいてはヘリウムにより満たされた投影対物レンズの内側空間は、たとえば窒素により満たされうる外側空間から密封されうる。さらにまた、周囲媒体に対する対物レンズの平面状の境界面により、この設計は、明らかに圧力変動の影響を受けにくくなる。これは、実質的に、ペッツヴァル和の、よってフィールド曲率の圧力従属性の寄与が少なくなるためである。
図4にしたがった投影対物レンズ200の実施例の仕様は、表5および6に示されている。光学素子または光学的構造部材の番号は、前記実施例の番号に対応する。
Figure 2005512151
Figure 2005512151
前記実施例との本質的な相違は、負の屈折力が、ここでは物体平面2と第1の反射面9との間において設けられるところにある。この屈折力は、平面状の入射面と物体平面の方へと湾曲する凹状の出射面とを有する負レンズ211によってもたらされる。これによってもたらされる負の屈折力は、この場合も第1の折曲鏡9における角負荷を前記実施例と比べて減少させるとともに、この設計の口径食の問題に有利に対処する。入射面が平面状であるため、圧力安定化に関係ある平面状入射面の全ての利点が維持される。最大入射角は、たとえば、図1にしたがった実施例と比べて約0.3だけ減じられうる。この設計改良は、さらにまた、この場合は近軸中間像225が、多領域レンズ220の、主鏡6に対面するレンズ面の前において明白な距離をおいて配置されるという点において区別される。
表7および8に仕様が示されている投影対物レンズ300の実施例は、図5に示されている。この設計改良は、図1に従った実施例と同様に、面平行の入口素子311と、光線偏向装置7の近くに配置される、その他の実施例においても非球面レンズとして少なくとも部分的に構成されうる二球面多領域レンズ320とを有する。この設計の際立った特徴は、この場合は容易に認識されうる周辺光線像326と、さらにまた凹面鏡のより近くに配置される近軸中間像(図示せず)とのいずれもが、多領域レンズ320の外側に明白な距離をおいて、該レンズと凹面鏡との間に配置されるところにある。このため、全体の中間像は、光学材料の外側に位置する。多領域レンズ320の両側において、光線経路の足跡が重複することはない。このように中間像が、多領域レンズの、光線偏向装置から遠い側において光学材料の完全に外側に配置されることは、高品質、特に高い材料均質性を有する光学材料が、たとえば入手不能であるか、またはあまりにも高価であるために、こうした材料を多領域レンズ320に用いない場合または用いることができない場合に特に有利となりうる。これは、レンズ材料内に欠陥が存在する可能性がある像面において像が形成されることを回避することができるからである。この設計では、中間像の前記位置は、このようなシステムの本来的な傾向である球面補正過剰とは逆の球面補正不足に対応するため、補正手段により厳しい要件が課せられる。中間像の補正不足は、この場合は、主に鏡群内の適切な形状の非球面によって達成される。
Figure 2005512151
Figure 2005512151
図6から、本明細書において説明される多くの利点は、光線偏向装置と可能性としてさらに他の反射面とを用いていかなる折曲形状が設定されるかに関わりなく用いられうることがわかる。図6の設計は、図1に示された設計から導き出されており、レンズの形状は変更されないままになっている。したがって、対応する素子は、同様の参照番号によって示されている。図1の投影対物レンズの実施例は、物体平面2から到来する光が、入口平行平面板11と2つの光線方向において用いられる2個の正レンズ20とを通過した後に、最初に凹面鏡6に衝突して、該凹面鏡から光線偏向装置7の第1の反射面9の方向に反射されるという点において区別される。偏向鏡59は、その後ろの伝達群41と該伝達群の後ろの焦点合わせ群42との間において配置されて、物体平面と像面との平行な整合を可能にする。中間像3は、この場合は、第1の反射面9の前に位置し、近軸中間像(図示せず)は、凹面鏡6に対面する正レンズ20の入射面上に位置し、周縁光線中間像は、該凹面鏡と偏向鏡9との間に位置する。入口板11と偏向鏡9との間の空間内にはいかなる光学素子も存在せず、物体平面と光線偏向装置7との間において小型の軸方向に濃密な構造形態が得られるようになっていることがわかる。さらにまた、正レンズ20の、光線偏向装置7に対面する球面状のレンズ面は、該レンズ面側では光線束が重なり合うことがないため、物体平面と凹面鏡との間を進む光ビームと凹面鏡と第1の反射面9との間を進む光ビームとにより独立的に利用されることがわかる。このように、光線束に割り当てられるレンズ領域30、31を互いに外れる形状に適切に成形することによって、異なる曲率を有する2個の独立レンズの光学効果が、一体的な多領域レンズ20によりシミュレートされうる。
図7に、物体平面2上に位置する軸外れの物体フィールドを、補正されない中間像3によって、像面4上に配置される26mm×8mmの大きさの矩形の像フィールドに4:1の縮小横倍率で像側開口数NA=0.80で結像させるカタジオプトリック投影対物レンズ400が示されている。像フィールドの波面補正は、全フィールドにわたって波長(157nm)の約1%r.m.s.である。
中間像3は、第1の反射面9がプリズム401の裏側反射面である幾何学的ビームスプリッタ7を有する反射屈折性の第1の対物レンズ部分5によって生じしめられる。光は、凹面鏡6に近接して群をなして配置される2個の負レンズを2回通過する。光線偏向装置の第2の反射面10は、中間像の近くに配置される。その後ろの屈折性の第2の対物レンズ部分8は、開口絞り面402を有するとともに、周知の技術にしたがって構成される。非球面状のレンズ面は、高い開口率のための要件と157nmでの透過問題とさらにまたフッ化カルシウム製レンズの入手可能性および価格とに関して、レンズの個数を減少させる役割を果たす。正レンズによって引き起こされる軸上色誤差とペッツヴァル和の増大とに対する事前補償は、鏡群12の負レンズによって達成される。
物体フィールドにおける光軸15と屈折性の第2の対物レンズ部分8における光軸16とが平行になって、物体平面と像面との平行配置が達成される。加えて、該物体平面と像面とは、同軸となるか、またはわずかだけ互いに横方向に変位する。折曲鏡9および10と凹面鏡との間における部分の光軸17は、前記光軸から最適な角度で偏位して、折曲鏡9、10を口径食のない構成にすることを可能にする。その他の折曲態様、たとえば図6に対応するh形折曲も、この設計の範囲内において同様に可能である。
物体から凹面鏡へと進む光線束と凹面鏡から中間像3へと戻る光線束とが互いに分離された状態で進むとともに互いに重なり合うことがない軸方向領域404は、折曲鏡9、10を有する光線偏向装置7と凹面鏡6との間に位置する。これは、その他の種類のカタジオプトリック投影対物レンズにおける物理的な光線分割に対して、幾何学的な光線分割の結果である。この設計の際立った特徴である2個の半円形レンズまたは切頭形レンズ405、406は、2つの光ビームが分離された状態で通過して互いにすれ違う領域404内において配置される。これらの半円形レンズ405、406は、それぞれ正の屈折力を有して、光線束の直径が鏡群12の領域において小さく維持されるようにする。さらにまた、偏向鏡9、10における光線束の分割が単純化され、物体フィールドの軸外れ偏位が少なくなりうる。物体平面の近くに配置される正の半円形レンズ405の屈折力は、物体側のテレセントリック性に影響を与えるため、屈折力を適切に選択することによって、テレセントリック性および非テレセントリック性の変形態様が可能になる。必要に応じて、半円形レンズ405、すなわち物体平面と凹面鏡との間の正の屈折力を排除することもできる。
いずれの半円形レンズ405および406も、凹面鏡へと至る対物レンズ部分の光軸17に対して回転対称をなす屈折面を有する。これに対応して、全体の投影対物レンズは、軸対称光学系である。
第1の鏡9と凹面鏡6との間に配置される第1の半円形レンズ405においては、より大きい曲率を有する面が物体フィールドの方を向く一方で、第2の半円形レンズ406は、より急な湾曲を有するレンズ面を、第2の反射面10から遠くかつ凹面鏡6の方を向く側に有する。このため、光線入射面は、光線出射面より急な湾曲を有する。第2の半円形レンズ406における光線の拡散は、凹面鏡6と該鏡の前の負レンズとの組合せが縮小横倍率を有するため、第1の半円形レンズ405の場合より大きくなる。これに対応して、半円形レンズ405、405は、結像に対して異なる補正効果を有する。2個の半円形レンズの代わりに単一の回転対称レンズによって、これを達成することはできない。
この設計において、物体平面2と第1の反射面9との間の視野レンズは、任意である。光線分割と折曲とは、平面状偏向鏡またはプリズムの裏面によって達成されうる。主光線のテレセントリック構成およびさらにまたホロセントリック構成のいずれもが可能である。折曲鏡の近傍において中間像3を配置することは、口径食を減少または防止する上で有利である。2つの光線束に対して1個のレンズ面のみが異なる場合は、好ましくは物体フィールドに近い側または中間像に近い側をこの目的のために選択して、フィールド特異的収差に対してより高い効果を達成することができる。口径食効果は、本明細書に記載の方策によって、物体フィールドが光軸の近傍に移動せしめられる程度まで減じられ得、その結果として補正対象のフィールド半径が小さくなる。これにより、必要とされるレンズ直径が小さくなり、省資材設計に有利となる。像誤差の補正は、この設計において自由度が増すことによって簡単になる。
前記実施例において、全ての透明光学素子は、同じ材料、すなわちフッ化カルシウムによって構成される。作動波長において透明であるその他の材料、特に冒頭で述べたフッ化物結晶材料も必要に応じて用いられうる。必要に応じて、少なくとも1個の第2の材料を用いて、たとえば色補正を支援することもできる。本発明の利点は、当然ながら、紫外線領域のその他の作動波長、たとえば248nmまたは193nm用の装置にも用いられうる。図示された実施例においては、1個のレンズ材料のみが用いられるため、当業者は、特に容易に、図示された設計をその他の波長に適応させることができる。特に、より長い波長用の装置においては、その他のレンズ材料、たとえば合成石英ガラスを一部または全部の光学素子に用いることができる。
さらにまた、前記投影対物レンズの中には、物理的な光線分割機能を有して構成されうるものもある。特に、光線偏向装置は、幾何学的に合致しうる偏光選択反射面として構成される第1および第2の反射面を有しうる。これらの反射面は、たとえばビームスプリッタブロック(BSC)内に配置されうる。
本発明にしたがった投影対物レンズは、全ての適切なマイクロリソグラフィー投影露光装置、たとえばウェーハステッパまたはウェーハスキャナにおいて用いられうる。ウェーハスキャナ150が、例として、図8において略図に示されている。この装置は、レーザ光源151とレーザの帯域を狭める関連装置とを含む。照明系153は、鮮明な境界線を有するとともに非常に均一に照明される大きな像フィールドを作り出し、この像フィールドは、続く投影対物レンズ1のテレセントリック性の要件に適合する。照明系153は、照明モードを選択する装置を有するとともに、たとえば可変コヒーレンス度を有する従来式照明と環状フィールド照明とダイポールまたはクアドラポール照明との間において切換え可能である。照明系の後ろにおいて、マスク155を保持および操作する装置154が、マスク155が投影対物レンズ1の像面2内に位置するように配置されるとともに、前記像面上において走査動作のために移動可能になっている。この装置154は、図示されたウェーハスキャナの場合には、相応にスキャナ駆動装置を含む。
縮小対物レンズ1は、続いてマスク面2の後ろに配置されて、マスクを、フォトレジスト層により被覆されるとともに縮小対物レンズ1の像面4上に配置されるウェーハ156上に縮小倍率で結像させる。ウェーハ156は、スキャナ駆動装置を含んでウェーハをレチクルと同期的に移動させる装置157によって保持される。全ての装置は、制御装置158により制御される。このような装置の構成と、さらにまたその動作態様とは、本質的に周知であり、したがってこれ以上の説明はしない。
投影対物レンズの第1の実施例の縦断面図である。 投影対物レンズの第2の実施例の縦断面図である。 図2における光線偏向装置の領域の拡大図である。 投影対物レンズの第3の実施例の縦断面図である。 投影対物レンズの第4の実施例の縦断面図である。 投影対物レンズの第5の実施例の縦断面図である。 投影対物レンズの第6の実施例の縦断面図である。 本発明にしたがったマイクロリソグラフィー投影露光装置の実施例の図である。
符号の説明
1 カタジオプトリック縮小対物レンズ
2 物体平面
3 中間実像
4 像面
6 凹面鏡
7 光線偏向装置
9、10 反射面、折曲鏡
11 平行平面板
12 鏡群
13、14 負レンズ
20 二球面正レンズ
25、225 近軸中間像
30、31、130、131 レンズ領域
41 伝達群
59 偏向鏡
60 開口絞り
100、200、300、400 投影対物レンズ
120、220、320 多領域レンズ
123 入射面
124 出射面
150 ウェーハスキャナ
151 レーザ光源
153 照明系
155 マスク
156 ウェーハ
311 入口素子
326 周辺光線像
401 プリズム
402 開口絞り面
404 軸方向領域
405、406 半円形レンズ

Claims (49)

  1. 中間実像を生じしめることにより、物体平面上に配置されるパターンを像面に結像させるカタジオプトリック投影対物レンズにおいて、
    前記物体平面と前記像面との間において、凹面鏡と光線偏向装置とを有する反射屈折性の第1の対物レンズ部分と、前記光線偏向装置の後ろに配置される、好ましくは屈折性の第2の投影対物レンズ部分とが配置され;
    前記光線偏向装置は、前記物体平面から到来する光を前記凹面鏡へと偏向し;
    正の屈折力が、前記第1の反射面の後ろにおいて前記第1の反射面と前記凹面鏡との間に、前記物体平面の光学的近傍に配置されるカタジオプトリック投影対物レンズ。
  2. 前記物体平面の前記光学的近傍において、結像側の最外側フィールド点の主光線高さは、周辺光線高さより大である請求項1に記載の投影対物レンズ。
  3. 前記光線偏向装置は、前記凹面鏡から到来する光を前記第2の対物レンズ部分へと偏向させる第2の反射面を有し、前記中間像は、前記第2の反射面の近傍において配置される請求項1または2に記載の投影対物レンズ。
  4. 前記中間像は、前記第2の反射面の前において配置される請求項3に記載の投影対物レンズ。
  5. 正の屈折力が、前記中間像の近傍、特に前記中間像と前記光線偏向装置の第2の反射面との間において配置される前記請求項の1項に記載の投影対物レンズ。
  6. 前記反射屈折性の第1の投影対物レンズ部分は、β>0.95の横倍率、好ましくはβ=1に近い横倍率を有する前記請求項1〜5のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  7. 前記第1の反射面は、投影対物レンズの光軸に対して45°を外れた傾斜角で斜めに配置され、前記傾斜角は、好ましくは約50°〜約55°の範囲内である前記請求項1〜6のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  8. 前記第1の反射面に衝突する光の入射角は、下式で与えられるαにすぎなくなり、
    Figure 2005512151
    ここで、βは、投影対物レンズの横倍率であり、NAは、像側の開口数であり、αHOAは、前記物体平面に対して垂直に延在する光軸の一部分と前記第1の反射面における折曲によって生じる光軸の一部分とがなす角度である前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  9. 正の屈折力を有する単一のレンズが、前記第1の反射面の後ろにおいて前記物体平面の光学的近傍に配置される前記請求項1〜8のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  10. 少なくとも1個の多領域レンズが、二回透過領域内、特に前記光線偏向装置と前記凹面鏡との間において配置されるとともに、光が第1の方向に通過する第1のレンズ領域と、光が第2の方向に通過する第2のレンズ領域とを有し、前記第1のレンズ領域と前記第2のレンズ領域とは、前記レンズの少なくとも一方の側において重複しない前記請求項1〜9のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  11. 少なくとも1個の多領域レンズは、少なくとも2つの隣接して配置される、異なる屈折特性を有するレンズ領域を備え、前記多領域レンズは、好ましくは一体構成である前記請求項1〜10のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  12. 前記多領域レンズは、第1および第2のレンズ面を有し、一方の前記レンズ面のみが異なる曲率の領域を有する請求項11に記載の投影対物レンズ。
  13. 前記多領域レンズは、少なくとも1個の領域において非球面である少なくとも1個のレンズ面を有する請求項11または12に記載の投影対物レンズ。
  14. 前記多領域レンズは、異なる曲率の領域を有する少なくとも1個のレンズ面を有し、少なくとも1個の前記領域は、非球面である請求項13に記載の投影対物レンズ。
  15. 前記光線偏向装置は、前記物体平面から到来する光を前記凹面鏡へと偏向させる第1の全反射面と、前記第1の全反射面に対して角度をなして配置されて、前記凹面鏡から到来する光を前記第2の対物レンズ部分へと偏向させる第2の全反射面とを有する前記請求項1〜14のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  16. 前記第1および第2の反射面は、光線偏向プリズム上において形成される請求項15に記載の投影対物レンズ。
  17. いかなる正の屈折力も、幾何学的に前記物体平面と前記第1の反射面との間の空間に配置されない前記請求項1〜16のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  18. 前記物体平面と前記第1の反射面との間に配置される屈折力は、皆無またはわずかだけである前記請求項1〜17のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  19. 負の屈折力が、前記物体平面と前記第1の反射面との間において配置される請求項1〜17のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  20. 前記物体平面のすぐ後ろの第1の光学素子は、実質的に平面状の入射面を有する前記請求項1〜19のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  21. 前記第1の光学素子は、負レンズである前記請求項1〜20のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  22. 物体側および像側においてテレセントリック性を有する前記請求項1〜21のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  23. 約120nm〜約260nmの範囲内の波長を有する紫外線光用、特に約157nmまたは約193nmの動作波長用に設計される前記請求項1〜22のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  24. 0.7を超える像側開口数NAを有し、前記像側開口数NAは、好ましくは少なくとも0.8、特に約0.85である前記請求項1〜23のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  25. 照明系とカタジオプトリック投影対物レンズとを有するマイクロリソグラフィー用投影露光装置において、前記投影対物レンズが、前記請求項1〜24のいずれか1項に記載の構成である投影露光装置。
  26. 半導体構造素子およびその他の微細構造素子の製造方法において:
    所定のパターンを有するマスクを用意するステップと;
    所定の波長の紫外線光を用いて前記マスクを照射するステップと;
    請求項1〜24の1項に記載のカタジオプトリック投影対物レンズを用いて、前記パターンの像を投影対物レンズの像面の領域内において配置される感光性基板上に投影するステップとからなる方法。
  27. 中間実像を生じしめることにより、物体平面上に配置されるパターンを像面に結像させるカタジオプトリック投影対物レンズにおいて、
    単一の凹面鏡と幾何学的光線偏向装置とを有する反射屈折性の第1の対物レンズ部分と、前記光線偏向装置の後ろに配置される、好ましくは屈折性の第2の対物レンズ部分とが、前記物体平面と前記像面との間において配置され;
    光軸に対して垂直に整合せしめられて、前記凹面鏡へと向かう方向に進む第1の光線束と前記凹面鏡から戻る第2の光線束とが重なり合うことなしに互いにすれ違う少なくとも1個の平面が存在し、
    レンズ機構が、前記平面の領域内に配置されるとともに、前記第1の光線束と前記第2の光線束とに対して異なる光学効果を有するカタジオプトリック投影対物レンズ。
  28. 前記レンズ機構は、前記平面の領域内において、一方の前記光線束を屈折させるとともに自身が他方の前記光線束内まで延在しないように配置される少なくとも1個の切頭形レンズを有する請求項27に記載の投影対物レンズ。
  29. 前記レンズ機構は、互いに隣接して配置される2個の切頭形レンズを有する請求項27に記載の投影対物レンズ。
  30. 前記レンズ機構は、円盤状の透明部材を含み、少なくとも一方の切頭形レンズは、前記透明部材に固定される請求項27に記載の投影対物レンズ。
  31. 前記透明部材は、レンズまたは平行平面板である請求項30に記載の投影対物レンズ。
  32. 少なくとも一方の切頭形レンズは、前記透明部材に押込みばめまたは接着によって固定される請求項30に記載の投影対物レンズ。
  33. 前記第1または第2の光線束の領域内において配置される切頭形レンズは、正の屈折力を有する請求項28に記載の投影対物レンズ。
  34. 前記レンズ機構は、第1の通過方向に通過される第1のレンズ領域と第2の通過方向に通過される第2の領域とを有する多領域レンズを含み、前記第1のレンズ領域と前記第2のレンズ領域とは、前記多領域レンズの少なくとも一方の側において互いに重なり合うことがない請求項27に記載の投影対物レンズ。
  35. 前記多領域レンズは、2個のレンズ面を有し、少なくとも一方の前記レンズ面は、第1の光線束が通過する第1の領域と第2の光線束が通過する第2の領域とにおいて異なる湾曲を有する請求項34に記載の投影対物レンズ。
  36. 前記平面の領域内において配置されるレンズは、レンズ領域において正の屈折力を有するレンズ群を形成する請求項34に記載の投影対物レンズ。
  37. 前記多領域レンズは、第1の領域と第2の領域とにおいて非球面である少なくとも1個のレンズ面を有し、前記領域は、それぞれ共通の基礎球面と前記共通の基礎球面からの異なる非球面偏差とを有する非球面形状を有する請求項34に記載の投影対物レンズ。
  38. 前記平面の領域内において配置されるレンズは、光軸に対して回転対称的に湾曲する請求項27に記載の投影対物レンズ。
  39. 前記凹面鏡と可能性として1個以上の二回透過型レンズとを有する光学素子群は、実質的に1から外れる横倍率を有し、前記横倍率は、0.5〜0.95の範囲内または1.05〜1.2の範囲内である請求項34に記載の投影対物レンズ。
  40. 投影対物レンズ用、特にカタジオプトリック投影対物レンズ用の多領域レンズにおいて、第1のレンズ領域と前記第1のレンズ領域の近くに配置される第2のレンズ領域とを有し、前記レンズ領域は、異なる屈折力を有する多領域レンズ。
  41. 2個のレンズ面を有し、少なくとも一方の前記レンズ領域内の少なくとも一方の前記レンズ面は、非球面形状を有する請求項40に記載の多領域レンズ。
  42. 前記第1のレンズ領域と前記第2のレンズ領域とにおいて非球面形状を有する少なくとも1個のレンズ面を有し、前記第1のレンズ領域の前記非球面形状と前記第2のレンズ領域の前記非球面形状とは、共通の基礎球面を有する請求項40に記載の多領域レンズ。
  43. 前記共通の基礎球面からの前記非球面形状の偏差は、共通軸に対して回転対称的である請求項42に記載の多領域レンズ。
  44. 結像に用いられない区域が、前記第1のレンズ領域と前記第2のレンズ領域との間に位置するとともに、好ましくは不透明である請求項40に記載の多領域レンズ。
  45. 光学レンズ機構、特に投影対物レンズ用の光学レンズ機構において、円盤状の透明部材と前記円盤状透明部材に固定される少なくとも1個の切頭形レンズとを有する光学レンズ機構。
  46. 前記透明部材は、レンズまたは平行平面板である請求項45に記載の光学レンズ機構。
  47. 前記透明部材は、環状縁部を有し、実質的に環状の取付台が、前記環状縁部の領域内において固定される請求項45に記載のレンズ機構。
  48. 照明系とカタジオプトリック投影対物レンズとを有するマイクロリソグラフィー用投影露光装置において、前記投影対物レンズは、請求項27〜39のいずれか1項に記載の構成のものである投影露光装置。
  49. 半導体素子およびその他の微細構造素子の製造方法において:
    所定のパターンを有するマスクを用意するステップと;
    所定の波長の紫外線光を用いて前記マスクを照射するステップと;
    請求項27〜39のいずれか1項に記載のカタジオプトリック投影対物レンズを用いて、前記パターンの像を投影対物レンズの像面の領域内において配置される感光性基板上に投影するステップとからなる方法。

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