JP2010506038A - 架橋可能な組成物におけるスコーチを最小限に抑えるためのニトロキシド化合物 - Google Patents
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Abstract
スコーチが、TEMPO化合物(例えば、4−ヒドロキシ−テトラヒドロカルビルピペリジン−1−オキシル)の誘導体(好ましくは、エーテル誘導体、エステル誘導体又はウレタン誘導体)のスコーチ阻害量を溶融加工及び架橋の前のポリマーに配合することによって架橋可能なポリマー(例えば、EPDM)のフリーラジカル架橋の期間中に阻害される。本発明のスコーチ阻害剤は、スコーチ阻害及び最終的な架橋度に関して、類似するポリマー組成物及び類似条件下において、その4−ヒドロキシ−テトラヒドロカルビルピペリジン−1−オキシル対応体よりも良好でないとしても、その4−ヒドロキシ−テトラヒドロカルビルピペリジン−1−オキシル対応体と同様に作用するが、より小さい揮発性及びポリマー組成物内でのより小さい移行を示す。
Description
本発明は架橋可能な組成物に関する。1つの態様において、本発明は、架橋がフリーラジカル開始剤によって開始される架橋可能な組成物に関し、一方で、別の態様において、本発明は、そのような架橋可能な組成物の早まった架橋の阻害に関する。さらに別の態様において、本発明は、そのような早まった架橋を阻害するためのニトロキシドの使用に関し、一方で、さらに別の態様において、本発明は、ニトロキシドをそのような阻害剤としての使用のために選択する方法に関する。
熱により活性化されるフリーラジカル開始剤(例えば、有機ペルオキシド化合物及び有機アゾ化合物)を、エラストマー物質及び熱可塑性物質を架橋すること(すなわち、硬化処理すること)において使用する際の1つの難点として、そのようなフリーラジカル開始剤が、硬化処理が所望されるプロセス全体における実際の段階の前に、配合時及び/又は加工時における早まった架橋(すなわち、スコーチ(scorch))を開始させる場合があることが挙げられる。従来の配合方法(例えば、錬り、Banbury又は押出しなど)を用いた場合、時間−温度の関係により、フリーラジカル開始剤が熱分解を受け、ゲル粒子を配合ポリマーの塊の中に生じさせ得る架橋反応を結果的には開始させる状態がもたらされるとき、スコーチが生じる。これらのゲル粒子は最終的な製造物の均質性に悪影響を及ぼし得る。そのうえ、過度なスコーチは材料の可塑的性質を大きく低下させることがあり、その結果、材料は効率的に加工することができなくなり、そのバッチ全体が無駄になる可能性が高くなる。
スコーチを最小限に抑えるための広く受け入れられている方法の1つが、十分に高い活性化温度を有し、その結果、配合工程及び/又は他の加工工程を最終的な硬化処理工程の前に問題なく完了させることができるフリーラジカル開始剤を選ぶことである。このクラスの開始剤の典型的なものが、高い10時間半減期温度を有する開始剤である。この方法の欠点は、硬化時間が長くなることであり、従って、処理能が低下することである。より高い硬化温度を、長くなった硬化時間を補うために使用することができるが、その場合、より大きなエネルギーコストを招く。より高い硬化温度はまた、材料の熱安定性に悪影響を及ぼし得る。
スコーチを最小限に抑える別の方法は、架橋剤のスコーチ安全限界を改善するために配合温度及び/又は加工温度を低くすることである。しかしながら、この方法は、関与するポリマー及び/又はプロセスに依存して範囲を限定してしまう場合がある。加えて、この場合もまた、より低い温度での硬化処理はより長い硬化時間を必要として、処理能の低下をもたらす。より低い温度はまた、結果的には混合をより困難にし得る材料の粘度を増大させることがあり、また、ポリマーの凝固点と衝突する可能性を増大させることがある。
スコーチを最小限に抑えるさらに別の方法は、スコーチ阻害剤を組成物に配合することである。例えば、英国特許第1,535,039号は、有機ヒドロペルオキシド及びエチレンポリマーを含む、スコーチを受けにくい組成物を開示する。米国特許第3,751,378号は、N−ニトロソジフェニルアミン又はN,N’−ジニトロソ−para−フェニルアミンを、長いムーニースコーチ時間を様々なエラストマー配合物において提供するために多官能性アクリラート架橋性モノマーに配合されるスコーチ遅延剤として使用することを開示する。米国特許第3,202,648号は、様々なニトリト化合物(例えば、イソアミルニトリト及びtert−デシルニトリトなど)をポリエチレンのためのスコーチ遅延剤として使用することを開示する。米国特許第3,954,907号は、モノマーのビニル化合物をスコーチからの保護として使用することを開示する。米国特許第3,335,124号は、芳香族アミン、フェノール性化合物、メルカプトチアゾール化合物、ビス(N,N−二置換チオカルバモイル)スルフィド、ヒドロキノン化合物及びジアルキルジチオカルバマート化合物の使用を記載する。米国特許第4,632,950号は、一方の金属塩が銅に基づく二置換ジチオカルバミン酸の2つの金属塩の混合物の使用を開示する。
フリーラジカル開始剤含有組成物(具体的には、ペルオキシド開始剤含有組成物)において使用される一般に使用されているスコーチ阻害剤の1つが4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルであり、これはまた、ニトロキシル2として、又はNR1として、又は4−オキシピペリドールとして、又はtanolとして、又はtempolとして、又はtmpnとして、又は、おそらくは最も一般的には4−ヒドロキシ−TEMPOとして、又は、一層より簡便にはh−TEMPOとしても公知である。4−ヒドロキシ−TEMPOの添加は、スコーチを、溶融加工温度における架橋可能なポリマーのフリーラジカル架橋を「停止する」ことによって最小限に抑えるが、4−ヒドロキシ−TEMPOの添加はまた、その後で上げられる(加硫)温度における架橋速度及び架橋度を低下させる。さらには、4−ヒドロキシ−TEMPOは比較的低い分子量を有しており、そのようなものとして、4−ヒドロキシ−TEMPOは比較的揮発性であり、このことは設備での加工及び組み立ての期間中における喪失を昇華のために生じさせ得る。
このニトロキシド系スコーチ阻害剤に関する別の問題は、1つ又はそれ以上のペルオキシド開始剤の助けをかりて架橋される多くの汎用ポリマーとのその不適合性である。これらのポリマーには、エチレン−プロピレン−ジエンモノマー(EPDM)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、約10wt%未満の酢酸ビニル含有量を有するエチレンビニルアセタート(EVA)、及び、不飽和アクリラート化合物(例えば、約10wt%未満のアクリル酸含有量を有するメチルアクリラート、エチルアクリラート又はブチルアクリラート)などが含まれる。この不適合性の結果として、4−ヒドロキシ−TEMPOが、ペレット又はシートにされた製造物の表面に移行し、様々な取り扱い上の問題(例えば、粉塵形成、偏析及び粘着性)などを引き起こし得る。加えて、製造物はそのスコーチ阻害効力を時間とともに失うことがあり、従って、その貯蔵寿命が損なわれることがある。この移行問題は通常、ニトロキシドが、高濃度物又はマスターバッチを作製するためにポリマーと混合されるときに現れ、この移行問題はまた、完全に配合された製造物におけるニトロキシドの濃度を制限し得る。
1つの実施形態において、本発明の、熱により活性化されるフリーラジカル開始剤含有ポリマー組成物は、(i)フリーラジカル開始剤と、(ii)架橋可能なポリマーと、(iii)スコーチ阻害量の、テトラヒドロカルビルピペリジン−1−オキシル又はテトラヒドロカルビルピペリジン−1−アルキルオキシ(TEMPO)の誘導体(好ましくは、エーテル誘導体、エステル誘導体又はウレタン誘導体)とを含み、ただし、この誘導体は、類似条件下(under like conditions)の4−ヒドロキシTEMPOと比較して組成物中での低下した移行(reduced migration)を示し、また、好ましくは、架橋可能なポリマーにおいて可溶性である。「類似条件下」及び類似する用語は、4−ヒドロキシTEMPOをスコーチ阻害剤として含有する組成物と、TEMPO化合物の誘導体をスコーチ阻害剤として含有する組成物との間における唯一の物質上の違いがスコーチ阻害剤そのものであることを意味する。組成物のすべての他の態様、及び、移行が測定される条件、例えば、架橋可能なポリマー及び組成物の構成成分及びそれらのそれぞれの量、温度、時間などは同じであり、又は、本質的に同じである。
「移行」及び類似する用語は、物質が、一方の材料から、この材料が密着している別の材料に移動すること、又は、物質が配合されている材料の表面に移動することを意味する。強制又は刺激された移行の条件のもとでは、例えば、移行する物質が、その物質が配合されている材料の表面から絶えず、又は定期的に除かれる条件のもとでは、配合された物質のすべてでないとしても、そのほとんどが母材ポリマー(例えば、フィルム又は成形製造物)から拡散する。移行のための駆動力、すなわち、化学的ポテンシャルの勾配が、溶質のモル体積及び温度などを含む様々な要因に関係づけられる。本発明の実施において使用されるTEMPO誘導体について、移行は、多くの場合、ポリマーにおけるTEMPO誘導体の溶解性によって駆動される。TEMPO溶質がポリマーの溶解度限界よりも低いならば、移行は一般に低下する。
本発明のスコーチ阻害剤は、スコーチ阻害及び最終的な架橋度に関して、類似する量の類似するフリーラジカル開始剤を含有し、かつ、類似条件下で架橋された類似するポリマー組成物において、その4−ヒドロキシ−テトラヒドロカルビルピペリジン−1−オキシル対応体よりも良好でないとしても、その4−ヒドロキシ−テトラヒドロカルビルピペリジン−1−オキシル対応体と同様に作用するが、一般には、分子量がより大きく、揮発性がより小さい。加えて、本発明の実施において使用されるスコーチ阻害剤のすべてでないとしても、そのほとんどが組成物のポリマー及び他の構成成分とのより良好な適合性を明らかにするので、これらの阻害剤はより良好にポリマーマトリックスに混ざり、従って、その4−ヒドロキシ−テトラヒドロカルビルピペリジン−1−オキシル対応体及び4−ヒドロキシ−テトラヒドロカルビルピペリジン−1−アルキルオキシ対応体が示すよりも良好な加工性(例えば、相分離が存在したとしても、ほんの少しの相分離を伴うより良好な混合、低下した潤滑、例えば、より良好な組成均質性をもたらす低下した潤滑、より大きい処理能など)を示す。
4−ヒドロキシ−TEMPOは、下記(I)の化学構造式、
を有する。
誘導体、具体的には、エーテル誘導体、エステル誘導体及びウレタン誘導体を調製することができるTEMPO化合物は、下記の式(II)、
を有する。
本発明の組成物においてスコーチ阻害剤として使用される、TEMPO化合物のエーテル誘導体、エステル誘導体及びウレタン誘導体は、下記(III)の化学構造式、
を有し、
ただし、上記式において、
式IIのXは、式IIIのエーテル基、エステル基又はウレタン基(あるいは、対応するイオウ誘導体、リン誘導体又はアミン誘導体)を形成するために別の化合物(例えば、アルコール、カルボン酸、アルキルスルファート、イソシナートなど)と反応することができる任意の基であり、好ましくは、Xは、ヒドロキシル基、アミン基、メルカプタン基、ホスフィノ(H2P−)基、ホスフィニル(H2P(O)−)基又はシリル(H3Si−)基であり、より好ましくは、Xはヒドロキシルである;
式IIIのX’は少なくとも二価原子であり、好ましくは、酸素原子、イオウ原子、窒素原子、リン原子又はケイ素原子であり、より好ましくは酸素原子又はイオウ原子であり、最も好ましくは酸素原子である;
また、式II及び式IIIの両方に関して、
R1−R4はそれぞれが独立して、C1−12ヒドロカルビル基であり、又は、R1−R4基のいずれかはそれ以外のR1−R4基の1つ又は複数と結合して、1つ又はそれ以上のヒドロカルビル環(好ましくは、少なくとも5個の炭素原子を有するヒドロカルビル環)を形成することができる;
R5はオキシル(O・)基又はC1−20ヒドロカルビルオキシ基である;
R6は、水素基又はC1−12ヒドロカルビル基又はカルボキシル基、あるいは、下記式のウレタン基、
であり、ただし、R1−R4基がメチルであるならば、R6は水素ではない;
及び、R7はC2−30ヒドロカルビル基である。
誘導体、具体的には、エーテル誘導体、エステル誘導体及びウレタン誘導体を調製することができるTEMPO化合物は、下記の式(II)、
本発明の組成物においてスコーチ阻害剤として使用される、TEMPO化合物のエーテル誘導体、エステル誘導体及びウレタン誘導体は、下記(III)の化学構造式、
ただし、上記式において、
式IIのXは、式IIIのエーテル基、エステル基又はウレタン基(あるいは、対応するイオウ誘導体、リン誘導体又はアミン誘導体)を形成するために別の化合物(例えば、アルコール、カルボン酸、アルキルスルファート、イソシナートなど)と反応することができる任意の基であり、好ましくは、Xは、ヒドロキシル基、アミン基、メルカプタン基、ホスフィノ(H2P−)基、ホスフィニル(H2P(O)−)基又はシリル(H3Si−)基であり、より好ましくは、Xはヒドロキシルである;
式IIIのX’は少なくとも二価原子であり、好ましくは、酸素原子、イオウ原子、窒素原子、リン原子又はケイ素原子であり、より好ましくは酸素原子又はイオウ原子であり、最も好ましくは酸素原子である;
また、式II及び式IIIの両方に関して、
R1−R4はそれぞれが独立して、C1−12ヒドロカルビル基であり、又は、R1−R4基のいずれかはそれ以外のR1−R4基の1つ又は複数と結合して、1つ又はそれ以上のヒドロカルビル環(好ましくは、少なくとも5個の炭素原子を有するヒドロカルビル環)を形成することができる;
R5はオキシル(O・)基又はC1−20ヒドロカルビルオキシ基である;
R6は、水素基又はC1−12ヒドロカルビル基又はカルボキシル基、あるいは、下記式のウレタン基、
及び、R7はC2−30ヒドロカルビル基である。
本明細書で使用される場合、「エーテル誘導体、エステル誘導体及びウレタン誘導体」は、X’が二価の酸素基である式IIIの化合物である。R1−R7のヒドロカルビル基には、アルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル及びアルケニルなどが含まれるが、これらに限定されない。好ましくは、R1−R4はそれぞれが独立して、C1−4アルキル基であり、より好ましくは、R1−R4はそれぞれが独立して、メチル基である。好ましくは、R5はオキシル基又はC1−12アルキルオキシ基であり、より好ましくはオキシル基である。好ましくは、R6は、C1−12アルキル基、又は、C1−12アルキルカルボキシル基もしくはアリールカルボキシル基、又は、ウレタン基であり、より好ましくはC1−8アルキル基又は安息香酸基又はウレタン基である。好ましくは、R7はC5−30アルキル基であり、より好ましくはC5−20アルキル基である。4−ヒドロキシ−TEMPOの代表的なエーテル誘導体及びウレタン誘導体には、メチルエーテルTEMPO、ブチルエーテルTEMPO、ヘキシルエーテルTEMPO、アリルエーテルTEMPO及びステアリルウレタンTEMPOが含まれる。
本発明のスコーチ阻害剤は、類似するポリマー組成及び類似条件下での4−ヒドロキシ−TEMPOと比較して、本発明のスコーチ阻害剤が混合されるポリマー組成物における低下した移行を示す。例えば、また、具体的な実施形態の表4に報告される移行研究の関連において、「低下した移行」は、100ミリリットルの溶媒について約50ミリグラム未満(好ましくは約40ミリグラム未満、より好ましくは約30ミリグラム未満、一層より好ましくは約20ミリグラム未満、なおさらにより好ましくは約10ミリグラム未満)のスコーチ阻害剤が組成物から移行することを意味する。
本発明のスコーチ阻害剤は好ましくはまた、類似条件(例えば、周囲の条件)のもとでの類似ポリマーにおいて4−ヒドロキシ−TEMPOとほぼ同じ溶解性を示すか、又は、4−ヒドロキシ−TEMPOよりも大きい溶解性を示す。溶解性は、具体的な実施形態(セクションC、溶解性)において記載される通りに測定される。
本発明のスコーチ阻害剤は、公知のスコーチ阻害剤と同じ様式及び量で使用され、特には、4−ヒドロキシ−TEMPOと同じ様式及び量で使用される。本発明の組成物において使用されるスコーチ阻害剤の好ましい量は、その分子量、並びに、組成物のそれ以外の構成成分(特には、フリーラジカル開始剤)の量及び性質とともに変化するが、典型的には、LDPEの系において1.7重量パーセント(wt%)のペルオキシドとともに使用されるスコーチ阻害剤の最少量は、ポリマーの重量に基づいて少なくとも約0.01wt%(好ましくは少なくとも約0.05wt%、より好ましくは少なくとも約0.1wt%、最も好ましくは少なくとも約0.15wt%)である。スコーチ阻害剤の最大量は広範囲に変化し得るが、何よりも、コスト及び効率の関数である。LDPEの系において1.7wt%のペルオキシドとともに使用されるスコーチ阻害剤の典型的な最大量は、ポリマーの重量に基づいて約2wt%を越えず、好ましくは約1.5wt%を越えず、より好ましくは約1wt%を越えない。
本発明のスコーチ阻害剤は、噴霧、浸漬及び溶融配合(これらに限定されない)を含めて、様々な従来の配合手段を用いることによって、架橋可能なエラストマーポリマー系及び/又は熱可塑性ポリマー系と混合される。本発明のスコーチ阻害剤は直接に組成物に混合することができ、あるいは、組成物のそれ以外の構成成分への添加の前に組成物の1つ又はそれ以上の他の構成成分とともに配合することができる。1つの好ましい実施形態において、スコーチ阻害剤が、マスターバッチを形成するために、架橋可能なポリマーとともに配合され、その後、マスターバッチが、均質な組成物を形成するためにポリマーの残り成分と溶融混合される。
架橋可能なポリマーのための様々なフリーラジカル架橋プロセスが当分野では周知であり、一般には、PCT出願公開公報WO2005/063896、同WO2005/066280及び同WO2005/066282において十分に記載される(これらはすべてが参考として本明細書中に組み込まれる)。本発明において包含される熱可塑性ポリマー及び/又はエラストマーポリマーは、本質的に熱可塑性及び/又は粘弾性であるそのような天然ポリマー又は合成ポリマーで、架橋剤の作用によって架橋(硬化処理)することができるそのようなポリマーである。Rubber World、「Elastomer Crosslinking with Diperoxyketals」(1983年10月、26頁から32頁)、Rubber and Plastic News、「Organic Peroxides for Rubber Crosslinking」(1980年9月29日、46頁から50頁)、及び、上記で引用されたPCT出願公開公報はすべて、架橋作用及び代表的な架橋可能なポリマーを記載する。本発明における使用のために好適な様々なポリオレフィンがまた、上記PCT出願公開公報、及び、Modern Plastics Encyclopedia(89、63頁から67頁、74頁から75頁)に記載される。例示的なポリマーには、LLDPE、LDPE、HDPE、中密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エチレン−プロピレンターポリマー(例えば、エチレン−プロピレン−ブタジエン)、ポリブタジエン、スチレン−アクリロニトリル(SAN)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、エチレンビニルアセタート(EVA)、エチレン−プロピレンコポリマー(EP)、シリコーンゴム、クロロスルホン酸化ポリエチレン及びフルオロエラストマーなどが含まれる。
加えて、2つまたはそれ以上のポリマーのブレンド物を用いることができる。上記で記載されるポリマー、及び、これらのポリマーから調製される架橋可能な組成物は、当業者には公知である様々な他の添加剤を含有することができ、そのような添加剤には、フィラー(例えば、カーボンブラック、二酸化チタン、及び、アルカリ土類金属の炭酸塩など)、及び、モノマー架橋補助剤(例えば、トリアリルシアヌラート、アリルジグリコールカルボナート、トリアリルイソシアヌラート、トリメチロールプロパン、ジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリメタクリラート及び様々なアリル化合物など)が含まれるが、これらに限定されない。メタクリラート化合物及びアクリラート化合物はまた、上記で特定される様々なポリマーに別個に加えることができる。本発明の架橋可能な組成物はまた、酸化防止剤、安定剤、可塑剤及び加工油などのような従来の添加剤を含有することができる。
本発明の実施において使用されるフリーラジカル開始剤には、比較的不安定であり、少なくとも2つのラジカルに分解する、熱により活性化される任意の化合物が含まれる。このクラスの化合物の代表的なものが、ペルオキシド(特には、有機ペルオキシド)及びアゾ開始剤である。架橋剤として使用されるフリーラジカル開始剤の中で、ジアルキルペルオキシド及びジペルオキシケタール開始剤が好ましい。これらの化合物が、Encyclopedia of Chemical Technology(第3版、第17巻、27頁から90頁、1982年)に記載される。
ジアルキルペルオキシドの群において、好ましい開始剤が、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−アミルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−アミルペルオキシ)ヘキシン−3、α,α−ジ[(t−ブチルペルオキシ)イソプロピル]ベンゼン、ジ−t−アミルペルオキシド、1,3,5−トリ−[(t−ブチルペルオキシ)イソプロピル]ベンゼン、1,3−ジメチル−3−(t−ブチルペルオキシ)ブタノール、1,3−ジメチル−3−(t−アミルペルオキシ)ブタノール、及び、これらの開始剤の2つまたはそれ以上の混合物である。
ジペルオキシケタール開始剤の群において、好ましい開始剤が、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル4,4−ジ(t−アミルペルオキシ)バレラート、エチル3,3−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブチラート、2,2−ジ(t−アミルペルオキシ)プロパン、3,6,6,9,9−ペンタメチル−3−エトキシカルボニルメチル−1,2,4,5−テトラオキサシクロノナン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレラート、エチル−3,3−ジ(t−アミルペルオキシ)ブチラート、及び、これらの開始剤の2つまたはそれ以上の混合物である。
他のペルオキシド開始剤、例えば、00−t−ブチル−0−ヒドロジェン−モノペルオキシスクシナート;00−t−アミル−0−ヒドロジェン−モノペルオキシスクシナート、及び/又は、アゾ開始剤、例えば、2,2’−アゾビス−(2−アセトキシプロパン)もまた、架橋されたポリマーマトリックスを提供するために使用することができる。他の好適なアゾ化合物には、米国特許第3,862,107号及び同第4,129,531号に記載されるアゾ化合物が含まれる。2つまたはそれ以上のフリーラジカル開始剤の混合物もまた、本発明の範囲内において開始剤と一緒に使用することができる。加えて、フリーラジカルを、剪断エネルギー、熱又は放射線から形成することができる。
本発明の架橋可能な組成物に存在する架橋剤の量は広範囲に変化し得るが、最少量は、架橋の所望される範囲を与えるために十分な量である。開始剤の最少量は、架橋されるポリマー(1つ又は複数)の重量に基づいて、典型的には少なくとも約0.02wt%であり、好ましくは少なくとも約0.05wt%であり、より好ましくは少なくとも約0.1wt%である。これらの組成物において使用される開始剤の最大量は広範囲に変化し得るが、典型的には、コスト、効率、及び、所望される架橋の程度のような要因によって決定される。最大量は、架橋されるポリマー(1つ又は複数)の重量に基づいて、典型的には約20wt%未満であり、好ましくは約15wt%未満であり、より好ましくは約10wt%未満である。
いくつかの適用については、液状又は無添加のフリーラジカル開始剤の使用が望ましいか、又は、要求さえされる。1つのそのような適用が押出し配合においてである。1つの一般的な商業的プロセス技術では、押出し配合の前にポリマーのペレット又は顆粒を被覆するためにポリマーのペレット又は顆粒に噴霧される液状の開始剤が用いられる。これにより、増大した製造効率を提供することができ、また、有害な化合物の物理的取り扱いを排除することができる。
架橋可能な組成物は、所望される架橋度を得るために十分な時間に至るまで熱硬化処理することができる。熱硬化処理では、ポリマー化合物及び存在するペルオキシド開始剤に主に依存する温度−時間の関係があるが、その関係は、配合における他の成分によって影響される場合がある。慣例的な硬化時間は典型的には開始剤の約3倍から8倍の半減期であるが、これは、操作者の自由選択での経験、及び、最終製造物において所望される正確な特性に基づいて変化させることができる。
架橋(硬化処理)温度は典型的には約100℃から約300℃以上の間である。硬化処理時間は温度と逆の関係である。好ましい開始剤を用いる組成物は、約120℃から約200℃及び約0.5分から約30分の温度−時間の関係で熱硬化する。熱硬化を任意の従来的様式で行うことができ、例えば、型硬化、油浴硬化(この場合、オイルはポリマー化合物を傷つけない)、オーブン硬化、スチーム硬化及び高温金属塩浴硬化などにおいて行うことができる。
本発明の組成物が下記の実施例によってさらに記載され、データは、硬化制御、移行及び溶解性に関する様々なニトロキシドの性能に関連する。別途記されない限り、すべての部及び百分率は重量比である。
(具体的な実施形態)
A.硬化制御:早まった架橋の阻害
架橋可能なポリマー樹脂は、Nordel(商標)IP3722(18のムーニー粘度、0.55wt%の5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)及び70.5wt%のエチレン)及びIP4640 EPDM(40のムーニー粘度、4.9wt%の5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)及び55wt%のエチレン)(これらの樹脂はともにDuPont Dow Elastomers(現在、The Dow Chemical Company)から得られる)、並びに、LDPEペレット(2dg/分のMI及び0.92g/ccの密度、0.6wt%の加工助剤/フェノール系酸化防止剤混合物を含有する)である。スコーチ阻害剤は表1から表3において特定される。液体@RTは、スコーチ阻害剤が室温で液状であることを意味する。ムーニー粘度はASTM D−1646の方法によって求められ、パーセントENBはASTM D−6047法によって求められ、パーセントエチレンはASTM D−3900法によって求められる。
A.硬化制御:早まった架橋の阻害
架橋可能なポリマー樹脂は、Nordel(商標)IP3722(18のムーニー粘度、0.55wt%の5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)及び70.5wt%のエチレン)及びIP4640 EPDM(40のムーニー粘度、4.9wt%の5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)及び55wt%のエチレン)(これらの樹脂はともにDuPont Dow Elastomers(現在、The Dow Chemical Company)から得られる)、並びに、LDPEペレット(2dg/分のMI及び0.92g/ccの密度、0.6wt%の加工助剤/フェノール系酸化防止剤混合物を含有する)である。スコーチ阻害剤は表1から表3において特定される。液体@RTは、スコーチ阻害剤が室温で液状であることを意味する。ムーニー粘度はASTM D−1646の方法によって求められ、パーセントENBはASTM D−6047法によって求められ、パーセントエチレンはASTM D−3900法によって求められる。
サンプル調製
それぞれのEPDM樹脂を最初に実験室規模(45グラム)のBrabenderミキサーに入れ、その後、それ以外の添加剤(ペルオキシドなど)を加え、35rpm及び90℃で5分間混合する。その後、混合物を取り出し、冷えないうちにシートに圧縮する。
それぞれのEPDM樹脂を最初に実験室規模(45グラム)のBrabenderミキサーに入れ、その後、それ以外の添加剤(ペルオキシドなど)を加え、35rpm及び90℃で5分間混合する。その後、混合物を取り出し、冷えないうちにシートに圧縮する。
LDPE樹脂については、最初に、ペルオキシドを、水浴を使用して60℃で別個に融解し、その後、これをポリマーペレットに浸漬する。浸漬手順は下記の通りである。ポリマーペレットをガラス製ジャーにおいて60℃で4時間加熱する。その後、融解ペルオキシドを、シリンジを使用してペレットに加え、ペレットが熱い間に5分間タンブル混合する。ポリマーペレットをペルオキシドとともに含有するジャーをその後、オーブンに60℃で少なくとも3時間入れる。その後、このペルオキシド浸漬ペレットを使用して、約40グラムの様々な組成物を、Brabender混合ボウルを使用する溶融配合工程で作製する。ペレットをボウルに入れ、融解するまで35rpm及び120℃で混合する。その後、TEMPO誘導体のスコーチ阻害剤を加え、設定された温度及び速度の同じ条件でさらに4分間混合する。
硬化性能についての試験、
サンプルを前記工程で調製されたシートから切断し、その後、硬化(すなわち、架橋)性能分析のためにレオメーターチャンバーの中に置く。レオメーターチャンバーは、Alpha Technologiesから得られるMDR2000であり、分析がASTM D5289の手順に従って行われる。
サンプルを前記工程で調製されたシートから切断し、その後、硬化(すなわち、架橋)性能分析のためにレオメーターチャンバーの中に置く。レオメーターチャンバーは、Alpha Technologiesから得られるMDR2000であり、分析がASTM D5289の手順に従って行われる。
スコーチ阻害特性をEPDM組成物について求めるために、MDRを140℃で30分間操作し、ts0.1(トルクが最小トルク又はベースライントルクを0.1インチ/ポンド(in/lb)上回るための分単位での時間)及びts1(トルクが最小トルク又はベースライントルクを1 in/lb上回るための分単位での時間)の両方を得る。硬化特性を測定するために、装置を177℃で12分間操作し、最大トルク応答(MH)及び最小トルク(ML)を得る。結果が表1及び表2に報告される。すべての百分率は重量比である。MLは、記録された架橋最小値であり、MHは、記録された架橋最大値である。
スコーチ阻害特性をLDPE組成物について求めるために、組成物の架橋速度論もまた、MDRを使用するが、(スコーチが望ましくない溶融加工条件を模擬するために)150℃で2分間、及び、(迅速かつ効果的な架橋が望ましい加硫条件を模擬するために)182℃で12分間、調べられる。結果が表3に報告される。この場合もまた、すべての百分率は重量比であり、ポリマー重量は加工助剤/酸化防止剤混合物を含む。MLは、記録された架橋最小値であり、MHは、記録された架橋最大値である。
B.移行研究
サンプル調製
それぞれの組成物について、最初に、EPDM樹脂を実験室規模(45グラム)のBrabenderミキサーに入れ、その後、TEMPO化合物を加え、35rpm及び90℃で5分間混合する。その後、混合物を取り出し、型に入れて圧縮して、89mm×44mm×4mmの大きさの飾り板を作製する。飾り板の表面積はおよそ89cm2であり、飾り板の重量は約13gである。飾り板の表面に存在する何らかのニトロキシドは直ちにアセトニトリルに溶解される。飾り板サンプルの表面におけるニトロキシド形成のレベルを高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)分析によって求める。
サンプル調製
それぞれの組成物について、最初に、EPDM樹脂を実験室規模(45グラム)のBrabenderミキサーに入れ、その後、TEMPO化合物を加え、35rpm及び90℃で5分間混合する。その後、混合物を取り出し、型に入れて圧縮して、89mm×44mm×4mmの大きさの飾り板を作製する。飾り板の表面積はおよそ89cm2であり、飾り板の重量は約13gである。飾り板の表面に存在する何らかのニトロキシドは直ちにアセトニトリルに溶解される。飾り板サンプルの表面におけるニトロキシド形成のレベルを高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)分析によって求める。
手順
1.200mlの結晶化皿を約80mlのHPLC規格のアセトニトリルで満たす。
1.200mlの結晶化皿を約80mlのHPLC規格のアセトニトリルで満たす。
2.飾り板の全表面を、サンプルを溶媒に沈めることによってアセトニトリルにより洗浄する。
3.溶媒を表面からふき取り、乾燥させたサンプルを、サンプルの表面がバッグの内側表面と接触していないようにPEバッグの中に置く。
4.飾り板を周囲温度で貯蔵し、それぞれの飾り板を定期的に調べる。同じ飾り板サンプルをそれぞれの指定された間隔でアセトニトリルにより洗浄し、それぞれの洗浄からの回収液をそのサンプルからのそれ以外の洗浄のすべてからの回収液と一緒にする。特定のサンプルから集められたスコーチ阻害剤の累積量が100mlの溶媒あたりの阻害剤のミリグラム数で表4に報告される。
5.それぞれの洗浄の後、溶液を慎重に結晶化皿から100mlのメスフラスコに移し、フラスコをアセトニトリルで100mlにまで満たす。
6.工程5の溶液の高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)分析では、下記の条件が使用される。
装置: Agilent 1100 Series
移動相:H2O/CAN
カラム:AquaSil C−18;2.1×100mm、5um
グラジエント: 時間(分) %B
0 50
3 50
5 100
8 100
10 50
15 50
操作総時間: 25分
ポスト時間: 10分
シグナル: 240nm、16;ref:360、40
流速: 0.30ml/分
オーブン温度:40℃
注入: 5μl
装置: Agilent 1100 Series
移動相:H2O/CAN
カラム:AquaSil C−18;2.1×100mm、5um
グラジエント: 時間(分) %B
0 50
3 50
5 100
8 100
10 50
15 50
操作総時間: 25分
ポスト時間: 10分
シグナル: 240nm、16;ref:360、40
流速: 0.30ml/分
オーブン温度:40℃
注入: 5μl
HPLC結果は100ミリリットルあたりのmgである。AquaSil C−18はThermo Electron Corporation(Waltham、MA)から得られる。データが表4に報告される。プロピルエステルTEMPO誘導体、アセチルTEMPO誘導体及びベンジルエステルTEMPO誘導体は比較例である。これらの物質は、Nordel IP3722 EPDMと比較して大きい移行を明らかにする。しかしながら、それ以外のTEMPO誘導体のスコーチ阻害剤はEPDMポリマーからの移行をほとんど示さない。
C.溶解性
TEMPO誘導体の溶解性が、矩形ポリマーサンプル(およそ40ミルの厚さ)を分析用天秤で0.1mgの精度に重量測定することによって測定される(減量前重量)。ポリマーサンプルは典型的には1gから3gである。その後、サンプルを液状のTEMPO誘導体サンプルに約1週間から16週間にわたって沈める。サンプルを液状のTEMPO誘導体から取り出し、表面の液体を除くためにふき取り、分析用天秤で重量測定する。定期的な重量測定を、平衡でのTEMPO誘導体取り込みが達成されるまで続ける。重量分率でのTEMPO誘導体取り込みを、100x(時間tでのTEMPO含有ポリマーの総重量−初期ポリマー重量)/(時間tでのTEMPO含有ポリマーの総重量)として計算する。
TEMPO誘導体の溶解性が、矩形ポリマーサンプル(およそ40ミルの厚さ)を分析用天秤で0.1mgの精度に重量測定することによって測定される(減量前重量)。ポリマーサンプルは典型的には1gから3gである。その後、サンプルを液状のTEMPO誘導体サンプルに約1週間から16週間にわたって沈める。サンプルを液状のTEMPO誘導体から取り出し、表面の液体を除くためにふき取り、分析用天秤で重量測定する。定期的な重量測定を、平衡でのTEMPO誘導体取り込みが達成されるまで続ける。重量分率でのTEMPO誘導体取り込みを、100x(時間tでのTEMPO含有ポリマーの総重量−初期ポリマー重量)/(時間tでのTEMPO含有ポリマーの総重量)として計算する。
固体のTEMPO誘導体については、減量前重量のポリマーサンプルを固体のTEMPO誘導体の上に密閉容器において吊す。サンプルを定期的に分析用天秤で重量測定して、TEMPO誘導体の取り込みを求める。
周囲温度よりも高い温度又は低い温度での溶解性については、類似した方法が使用される。TEMPOサンプル及びポリマーを小さいジャー(例えば、約1/2パイントのジャー)に入れる。TEMPO/ポリマーサンプルを含有するジャーを温度制御オーブン又は冷蔵庫/冷凍庫のどちらかに置く。結果が、表5、及び、表4の最後の列に報告され、これらの結果は、これらの異なる構造が異なる溶解性を有することを明らかにする。これらの結果はまた、高融点TEMPO誘導体が周囲条件において低い溶解性を有し、従って、ポリマーからの移行を起こしやすいことを明らかにする。
D.スコーチ及び硬化の制御
下記のTEMPO誘導体が評価される。4−ヒドロキシTEMPO、アミノ−TEMPO(4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ−オキシ)、アリルエーテルTEMPO及びステアリルウレタンTEMPO。
下記のTEMPO誘導体が評価される。4−ヒドロキシTEMPO、アミノ−TEMPO(4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ−オキシ)、アリルエーテルTEMPO及びステアリルウレタンTEMPO。
ステアリルウレタンTEMPOが、およそ0.1%のジブチルスズジラウラート(DBTDL)を触媒として用いて、4−ヒドロキシ−TEMPO、ステアリルイソシアナートの1:1のモル混合物として調製される。これらの反応物を80℃で融解し、0.1重量%の適切な触媒を4−ヒドロキシ−TEMPOに加え、ボルテックスミキサーで混合し、約1分間にわたって再加熱する。その後、これら2つの液体を一緒に注ぎ、ボルテックスミキサーで混合し、反応を、130℃で完了するまで進行させる。アリコートを分析のために使用し、スペクトルを透過によりNicolet Magna 750 FT−IR分光計で集める。サンプルを、塩の間で圧縮される毛細管フィルムとして調製する。その後、塩を、デジタル温度コントローラーに接続される加熱可能なセルホルダーに入れる。分解能が4cm−1で設定され、64回の走査が、シグナル対ノイズ(s/n)比を高めるために同時に加えられる。スペクトルが三角アポダイゼーションにより処理される。
図1の実施例
使用された樹脂は低密度ポリエチレン(2.4dg/分のメルトインデックス(MI)、0.9200g/ccの密度)である。ペルオキシドを下記の手順に従ってポリマーのペレットに浸漬する。
使用された樹脂は低密度ポリエチレン(2.4dg/分のメルトインデックス(MI)、0.9200g/ccの密度)である。ペルオキシドを下記の手順に従ってポリマーのペレットに浸漬する。
LDPEペレットをガラス製ジャーにおいて60℃で2時間加熱する。
60℃に、すなわち、40℃のその融点より高く別個に予熱されたDiCupRペルオキシド(ジクミルペルオキシド、DCP)。
予熱されたペルオキシドを、シリンジを使用して加え、室温で30分間タンブル混合する。
ジャーを、60℃で一晩、オーブンに戻す。
ジャーの全内容物を、125℃及び30rpmで10分間、Brabender混合ボウルにおいて混合する。
TEMPO誘導体を下記の手順に従って加える。
1.Brabender混合ボウルを30rpmで使用して、40グラムの各配合物を作製する。
2.混合ボウルは窒素によりパージされない。
3.LDPE含有ペルオキシドを加え、125℃で3分間溶かす。
4.TEMPOを加え、125℃でさらに7分間混合する。
ブレンド物の架橋速度論を、MDRを(スコーチが望ましくない溶融加工条件を模擬するための)140℃及び(迅速かつ効果的な架橋が望ましい加硫条件を模擬するための)182℃で使用して調べる。結果が図1に示される。4−ヒドロキシ−TEMPOとの比較において、
1.ステアリルウレタンTEMPOは、望ましいことに、スコーチ時間、すなわち、トルクにおける1 in−lbの増大のための時間ts1を140℃の温度において増大させ、架橋度におけるほんのわずかな低下(最大トルク(MH)−最小トルク(ML))を182℃において有する;及び
2.アミノ−TEMPOは架橋度を182℃において増大させるが、アミノ−TEMPOはまた、スコーチ保護を140℃において低下させる。
1.ステアリルウレタンTEMPOは、望ましいことに、スコーチ時間、すなわち、トルクにおける1 in−lbの増大のための時間ts1を140℃の温度において増大させ、架橋度におけるほんのわずかな低下(最大トルク(MH)−最小トルク(ML))を182℃において有する;及び
2.アミノ−TEMPOは架橋度を182℃において増大させるが、アミノ−TEMPOはまた、スコーチ保護を140℃において低下させる。
図2の実施例
使用された樹脂は、0.6%の加工助剤/フェノール系酸化防止剤混合物を含有するLDPE(2.0dg/分のMI、0.9200g/ccの密度)のペレット化された配合物である。使用されたペルオキシドは、Geo Peroxy Chemicalsから入手可能なVulCup(化学名:a,a’−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン)である。
使用された樹脂は、0.6%の加工助剤/フェノール系酸化防止剤混合物を含有するLDPE(2.0dg/分のMI、0.9200g/ccの密度)のペレット化された配合物である。使用されたペルオキシドは、Geo Peroxy Chemicalsから入手可能なVulCup(化学名:a,a’−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン)である。
サンプル調製、
最初に、ペルオキシドを、水浴を使用して60℃で別個に融解し、その後、これをポリマーペレットに浸漬する。浸漬手順は下記の通りである。ポリマーペレットをガラス製ジャーにおいて60℃で4時間加熱する。その後、融解ペルオキシドを、シリンジを使用してペレットに加え、ペレットが熱い間に5分間タンブル混合する。ポリマーペレットをペルオキシドとともに含有するジャーをその後、オーブンに60℃で最小で3時間入れる。その後、このペルオキシド浸漬ペレットを使用して、約40グラムの様々な組成物のそれぞれを、Brabender混合ボウルを使用する溶融配合工程で作製する。ペレットをボウルに入れ、融解するまで35rpm及び120℃で混合する。その後、TEMPOスコーチ阻害剤を加え、設定された温度及び速度の同じ条件でさらに4分間さらに混合する。
最初に、ペルオキシドを、水浴を使用して60℃で別個に融解し、その後、これをポリマーペレットに浸漬する。浸漬手順は下記の通りである。ポリマーペレットをガラス製ジャーにおいて60℃で4時間加熱する。その後、融解ペルオキシドを、シリンジを使用してペレットに加え、ペレットが熱い間に5分間タンブル混合する。ポリマーペレットをペルオキシドとともに含有するジャーをその後、オーブンに60℃で最小で3時間入れる。その後、このペルオキシド浸漬ペレットを使用して、約40グラムの様々な組成物のそれぞれを、Brabender混合ボウルを使用する溶融配合工程で作製する。ペレットをボウルに入れ、融解するまで35rpm及び120℃で混合する。その後、TEMPOスコーチ阻害剤を加え、設定された温度及び速度の同じ条件でさらに4分間さらに混合する。
組成物の架橋速度論を、MDRを(スコーチが望ましくない溶融加工条件を模擬するための)150℃(60分)及び(迅速かつ効果的な架橋が望ましい加硫条件を模擬するための)182℃(12分)で使用して調べる。結果が図2に示される。
TEMPOスコーチ阻害剤を伴わないペルオキシドとの比較において、
1.アリルTEMPOは、望ましいことではあるが、スコーチ時間ts1(トルクにおける1 lb−インチの増大のための時間)を150℃の温度においてほんのわずかに増大させるが、アリルTEMPOはまた、架橋度におけるわずかな低下(最大トルク(MH)−最小トルク(ML))を182℃においてもたらす。
1.アリルTEMPOは、望ましいことではあるが、スコーチ時間ts1(トルクにおける1 lb−インチの増大のための時間)を150℃の温度においてほんのわずかに増大させるが、アリルTEMPOはまた、架橋度におけるわずかな低下(最大トルク(MH)−最小トルク(ML))を182℃においてもたらす。
2.アミノ−TEMPOは、望ましいことではあるが、スコーチ時間を150℃の温度において増大させるが、アミノ−TEMPOはまた、架橋度を182℃において低下させる。
3.ステアリルウレタンTEMPOはスコーチ時間ts1及び架橋度の両方を著しく増大させ、これらはともに、望ましい硬化制御特性である。
4.4−ヒドロキシ−TEMPOは、増大したスコーチ時間ts1をもたらすが、架橋度における著しい低下という犠牲を払っている。
本発明が前記の実施例によってかなり詳しく記載されるが、本発明は下記の請求項に記載され、この詳細は例示のためであり、本発明の精神及び範囲に対する限定として解釈してはならない。
Claims (25)
- (i)フリーラジカル開始剤、(ii)架橋可能なポリマー、及び、(iii)スコーチ阻害量のスコーチ阻害剤を含み、スコーチ阻害剤が、類似条件下の4−ヒドロキシTEMPOと比較して組成物中での低下した移行を示す、TEMPO化合物の誘導体である、ポリマー組成物。
- 前記TEMPO化合物の前記誘導体が、下記の式、
X’は少なくとも二価原子である;
R1−R4はそれぞれが独立して、C1−12ヒドロカルビル基であり、又は、R1−R4基のいずれかはそれ以外のR1−R4基の1つ又は複数と結合して、1つ又はそれ以上のヒドロカルビル環(好ましくは、少なくとも5個の炭素原子を有するヒドロカルビル環)を形成することができる;
R5はオキシル(O・)基又はC1−20ヒドロカルビルオキシ基である;
R6は、水素基又はC1−12ヒドロカルビル基又はカルボキシル基、あるいは、下記式のウレタン基、
R7はC2−30ヒドロカルビル基である)
である、請求項1に記載の組成物。 - X’が、酸素原子、イオウ原子、窒素原子、リン原子又はケイ素原子である、請求項2に記載の組成物。
- X’が酸素原子である、請求項2に記載の組成物。
- 前記TEMPO化合物のそれぞれのR1−R4基がメチル基である、請求項4に記載の組成物。
- 前記TEMPO化合物のR5がオキシル基である、請求項5に記載の組成物。
- 前記TEMPO化合物のR6がC1−8アルキル基又は安息香酸基又はウレタン基である、請求項6に記載の組成物。
- 前記TEMPO化合物のR7がC5−20アルキル基である、請求項7に記載の組成物。
- 前記TEMPO化合物が、メチルエーテルTEMPO、ブチルエーテルTEMPO、ヘキシルエーテルTEMPO、アリルエーテルTEMPO及びステアリルウレタンTEMPOの少なくとも1つである、請求項1に記載の組成物。
- 前記TEMPO化合物が組成物の少なくとも約0.01wt%を構成する、請求項9に記載の組成物。
- 前記フリーラジカル開始剤がペルオキシド化合物又はアゾ化合物の少なくとも1つである、請求項10に記載の組成物。
- 前記架橋可能なポリマーがエラストマーポリオレフィン又は熱可塑性ポリオレフィンの少なくとも1つである、請求項11に記載の組成物。
- フリーラジカル開始剤と架橋可能なポリマーのスコーチを阻害する方法であって、類似条件下の4−ヒドロキシTEMPOと比較して組成物中での低下した移行を示す、スコーチ阻害量のTEMPO化合物の誘導体をフリーラジカル架橋前のポリマーと混合することを含む、方法。
- 類似条件下の4−ヒドロキシTEMPOと比較して組成物中での低下した移行を示す、スコーチ阻害量のTEMPO化合物を含む架橋ポリマー。
- 下記の式、
- X’が酸素原子である、請求項15に記載のTEMPO化合物。
- 前記スコーチ阻害剤が、TEMPO化合物のエーテル誘導体、エステル誘導体又はウレタン誘導体である、請求項1に記載のポリマー組成物。
- 前記スコーチ阻害剤が前記架橋可能なポリマーに可溶性である、請求項1に記載のポリマー組成物。
- 前記スコーチ阻害剤が、TEMPO化合物のエーテル誘導体、エステル誘導体又はウレタン誘導体である、請求項13に記載の方法。
- 前記スコーチ阻害剤が前記架橋可能なポリマーに可溶性である、請求項13に記載の方法。
- 前記スコーチ阻害剤が、TEMPO化合物のエーテル誘導体、エステル誘導体又はウレタン誘導体である、請求項14に記載の架橋ポリマー。
- 前記スコーチ阻害剤が、ポリマーが架橋される前のポリマーに可溶性である、請求項14に記載の架橋ポリマー。
- 請求項1に記載されるポリマー組成物を含む物品。
- 請求項14に記載される架橋ポリマーを含む物品。
- 請求項15に記載されるTEMPO化合物のウレタン誘導体を含む物品。
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