JP2010502492A - 圧力抵抗及び船体振動を改善するための流れ制御装置 - Google Patents

圧力抵抗及び船体振動を改善するための流れ制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧力抵抗及び船体振動を改善するための流れ制御装置を提供する。
【解決手段】本発明の流れ制御装置は、船舶の長さ方向において第2ステーションと第4ステーションとの間の位置及び船舶の高さ方向において船底から設計喫水の10%〜20%の間の位置に配置され、設計喫水線に対して20度〜40度の角度で傾けられた下側フィンと、船舶の長さ方向において第2ステーションと第4ステーションとの間の位置及び船舶の高さ方向において船底から設計喫水の30%〜60%の間の位置に配置され、設計喫水線に対して10度〜30度の角度で傾けられた上側フィンとを含む。更に、船舶の長さ方向において第1ステーションと第3ステーションとの間の位置及び船舶の高さ方向において船底から設計喫水の5%〜20%の間の位置に配置され、設計喫水線に対して10度〜40度の角度で傾けられた追加フィンを含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、圧力抵抗及び船体振動を改善するための流れ制御装置に関し、より詳しくは、船舶推進器によって生じる振動を減少させることによって船舶の乗員乗客が快適な環境で航海することができるようにし、また船舶の推進効率を向上させる、圧力抵抗及び船体振動を改善するための流れ制御装置に関する。
近年、航空機などの輸送手段の発達に伴い、世界各地へ貨物が迅速に輸送されている。しかしながら、石油、天然ガス、自動車、コンテナなどのように積荷体積が非常に大きく、積荷重量が重い場合、これらのものを航空機で一度に大量に輸送することができないため、船舶で輸送するのが一般的である。
船舶を用いて貨物を輸送する場合、大量の貨物を一度に迅速に輸送するために、船舶の大型化及び高速化が必要である。しかしながら、大型の船舶を高速で移動させるためにエンジンの馬力が増加することにより、船舶推進器によって発生する船体振動が増し、消費される燃料の量が大幅に増えてしまう。
このため、エンジンの馬力を増加した場合でも、船舶推進器によって発生する船体振動を減少し、燃料を節約することができる装置の開発が求められている。
図1は、従来技術による船舶のフィン装置を示す側面概略図である。図2は、従来技術による船舶のフィン装置によって制御される流体の流れを示す側面概略図である。図3は、図1のフィン装置が備えられた船舶のプロペラに流れ込む流体の流速と、フィン装置が備えられていない裸殻船体(bare hull)のプロペラに流れ込む流体の流速との比較を示す図である。図4は、図1のフィン装置が備えられた船舶の等圧力線と裸殻船体の等圧力線との比較を示す図である。
前記従来技術による船舶のフィン装置は、特許文献1で開示されているものであり、推進効率を向上し、船体抵抗を低減することを目的としている。
前記船舶の前記フィン装置は、前方側面に配置された短冊状のフィン5と、後方側面に配置された短冊状のフィン6との2つの短冊状のフィンを含む。フィン5、6の両方とも、船体の外板からほぼ直角方向に突出するように装着される。また、フィン5、6の両方とも、厚さの薄いものである。
前側フィン5は、船尾垂線8から船首側に距離S(Lbpの15%以内)の位置にその取付起点を有し、プロペラ4の中心線の高さよりも低い高さにて取り付けられる。前側フィン5は、船尾側に向かうほど船底からの高さが高くなるように傾けられている。前側フィン5の長さL1は、プロペラ4の直径D以下である。前側フィン5の船体からの突出幅は、プロペラ4の直径Dの10%以下である。
後側フィン6は、プロペラ4の中心線からプロペラチップの高さの間にて、船底に対して平行に取り付けられる。また、後側フィン6は、前記プロペラのすぐ前に取り付けられる。後側フィン6の長さL2は、プロペラ4の直径D以下である。後ろ側フィン6の船体からの突出幅は、プロペラ4の直径Dの20%以下である。
前側フィン5は、船舶の船底から船側へ螺旋状に回り込む渦(ビルジ渦)9を弱め、その渦を順次プロペラの方に誘導する役割を果たす。後側フィン6は、前側フィン5によってプロペラ4の方に誘導されたビルジ渦9の拡散を防止する役割を果たす。前側フィン5と後側フィン6との隙間を流れる流体の流れ10が、ビルジ渦9の拡散を防止する役割を果たす。
上述したようにビルジ渦9が弱められた場合、プロペラに流れ込む流体の流れがより均一になる。ビルジ渦9の拡散が防止された場合、ビルジ渦9によって発生する誘導抵抗が減少する。このようにして、船体抵抗を低減し、船舶の推進効率を向上させている。
本願発明者は、従来技術の効果を確認するために数値解析を行った。数値解析の結果は図3及び図4に示されている。図3(a)は、フィン装置が備えられていない裸殻船体のプロペラに流れ込む流体の流速を示す図であり、図3(b)は、図1のフィン装置が備えられた船舶のプロペラに流れ込む流体の流速を示す図である。図4では、青色が裸殻船体の等圧力線を示し、黒っぽい色が図1のフィン装置が備えられた船舶の等圧力線を示す。図4では、船尾側に向かうほど等圧力線が示す圧力の大きさが大きくなる。
本願発明者は、数値解析を行う際、フィンの取付条件を特許文献1で開示された実施形態の範囲内で設定した。
前側フィン5は、船舶の長さ方向において船尾垂線(A.P.)からLbpの15%の位置に配置し、船舶の高さ方向において船底からプロペラの直径の30%の位置に取り付けた。さらに、前側フィン5の長さは、プロペラの直径と同じ長さに設定した。前側フィン5の幅は、プロペラの直径の7%に設定した。前側フィン5の船底に対する角度は、10度に設定した。また、後側フィン6は、船舶の長さ方向においてプロペラのすぐ前の位置、及び船舶の高さ方向において船底からプロペラの直径の90%の位置に取り付けた。後側フィン6の長さは、プロペラの直径の80%に設定した。後側フィン6の幅は、プロペラの直径の10%に設定した。後側フィン6は、船底と平行をなすように配置した。
このような条件の下で数値解析を行った結果として、図3を参照すると、図1のフィン装置が備えられた船舶のプロペラに流れ込む流体の流速は、フィン装置が備えられていない裸殻船体のプロペラに流れ込む流体の流速と比較して、プロペラの下部においてほとんどのことがわかる。また、プロペラの上部において、流速が減少した部分(薄い青色から濃い青色に変化した部分)があることもわかる。これはプロペラによって発生する振動を減少させる効果がほとんどないことを意味する。
また、図4を参照すると、図1のフィン装置が備えられた船舶の等圧力線は、裸殻船体の等圧力線とほぼ同一であるため、圧力抵抗がほとんど減少していないことがわかる。また、このように圧力抵抗が減少していないため、船舶の推進効率がそれほど向上しないことがわかる。
特開2002-362485号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、船舶推進器の上部及び下部に流れ込む流体の流れを加速することにより、船舶推進器にビルジ渦が流れ込まないようにして、船舶推進器によって発生する振動を減少し、船体抵抗を低減し得る、圧力抵抗及び船体振動を改善するための流れ制御装置を提供することにある。
本発明の一態様では、船舶の長さ方向において前記船舶の第2ステーションと第4ステーションとの間に配置され、前記船舶の高さ方向において前記船舶の船底から設計喫水の10%〜20%の間の高さに配置され、設計喫水線(又はベースライン)に対して20度〜40度の角度で傾けられた下側フィンと、前記船舶の前記長さ方向において前記船舶の前記第2ステーションと前記第4ステーションとの間に配置され、前記船舶の前記高さ方向において前記船舶の前記船底から前記設計喫水の30%〜60%の間の高さに配置され、前記設計喫水線(又はベースライン)に対して10度〜30度の角度で傾けられた上側フィンとを含むことを特徴とする圧力抵抗及び船体振動を改善するための流れ制御装置が提供される。
さらに、前記流れ制御装置は、前記船舶の前記長さ方向において前記船舶の第1ステーションと第3ステーションとの間に配置され、前記船舶の前記高さ方向において前記船舶の前記船底から前記設計喫水の5%〜20%の間の高さに配置され、前記設計喫水線(又はベースライン)に対して10度〜40度の角度で傾けられた追加フィンを含むことが好ましい。
前記下側フィンは、新たなビルジ渦を生成する。前記新たなビルジ渦は、所定のビルジ渦と相互作用することにより、前記所定のビルジ渦の経路を変更させ、前記所定のビルジ渦がプロペラに流れ込むのを防止する。また前記新たなビルジ渦は、前記プロペラがなす平面を通過する流体の流速を落とし、抵抗に関する性能を改善させる。前記上側フィン及び前記追加フィンは、前記プロペラに流れ込む流体の流速を加速し、前記プロペラによって発生する振動を減少させる。特に、前記上側フィンは、船体の表面における平滑線をより直線化するので、抵抗に関する性能を改善するのに有用である。
前記上側フィン、前記下側フィン、及び前記追加フィンは、矩形、台形又は三角形の形状をなすように形成することができる。
前記上側フィン、前記下側フィン、及び前記追加フィンはそれぞれ、厚さが20mm〜100mmであり、幅が前記船舶の長さの0.1%から0.5%の間の長さであり、長さが前記船舶の長さの0.3%から3%の間の長さである。
本発明の他の態様では、前記流れ制御装置を備える船舶が提供される。
本発明によれば、シンプルなフィンを取り付けるだけで、船舶推進器によって発生する振動を減少させることができる。これにより、乗員乗客が快適な環境で航海することができるようにし、また船舶の推進効率の向上により燃料を節約することができるようにするという効果を奏する。
従来技術による船舶のフィン装置を示す概略側面図である。 従来技術による船舶のフィン装置によって制御される流体の流れを示す概略側面図である。 図1のフィン装置が備えられた船舶のプロペラに流れ込む流体の流速と、フィン装置が備えられていない裸殻船体のプロペラに流れ込む流体の流速との比較を示す図である。 図1のフィン装置が備えられた船舶の等圧力線と、裸殻船体の等圧力線との比較を示す図である。 圧力抵抗及び船体振動を改善するための本発明の一実施形態に係る流れ制御装置が備えられた船舶の概略側面図である。 図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶の部分平面図である。 図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶のプロペラに流れ込む流体の流速と、流れ制御装置が備えられていない裸殻船体のプロペラに流れ込む流体の流速との比較を示す図である。 図7に示す流体の流速によって変化した、単位体積当たりに含まれるキャビティの量を示す図である。 図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶の等圧力線と、裸殻船体の等圧力線との比較を示す図である。 図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶の有効馬力と、裸殻船体の有効馬力との比較を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図5は、圧力抵抗及び船体振動を改善するための本発明の実施形態に係る流れ制御装置が備えられた船舶の概略側面図である。図6(a)〜6(c)は、図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶の部分平面図である。
本実施形態では、上側フィン102は、船舶100の長さ方向(X軸方向)において第2ステーションと第4ステーションとの間の位置、及び船舶100の高さ方向(Z軸方向)において船底108から設計喫水の30%〜60%の間の高さH1に配置される。上側フィン102は、設計喫水線(又はベースライン)に対して10度〜30度の角度D1で傾斜して取り付けられる。
下側フィン104は、船舶100の長さ方向(X軸方向)において第2ステーションと第4ステーションとの間の位置、及び船舶100の高さ方向(Z軸方向)において船底108から設計喫水の10%〜20%の間の高さH2に配置される。下側フィン104は、設計喫水線(又はベースライン)に対して20度〜40度の角度D2で傾斜して取り付けられる。
追加フィン106は、船舶100の長さ方向(X軸方向)において第1ステーションと第3ステーションとの間の位置、及び船舶100の高さ方向(Z軸方向)において船底108から設計喫水の5%〜20%の間の高さH3に配置される。上側フィン106は、設計喫水線(又はベースライン)に対して10度〜40度の角度D3で取り付けられる。
ここで、「ステーション」という用語は、LBPを均等に20のセクションに分割した場合の隣接するセクション同士の間の境界のことをいう。各ステーションの番号は船尾部側から付与される。第1ステーションの番号は0で、最後のステーションの番号は20である。「LBP」とは、船首垂線と船尾垂線との間の距離のことである。「船首垂線(F.P)」とは、設計垂線と船尾の前面との交点を通り、且つ前記設計垂線に対して垂直な仮想線のことである。「船尾垂線(A.P)」とは、船舶がラダーポスト(舵柱)を有している場合には、ラダーポストの後面と設計垂線との交点を通る仮想鉛直線のことであり、船舶がラダーポストを有していない場合には、ラダーストック(舵柄)の中心線と設計垂線との交点を通る仮想鉛直線のことである。
上側フィン102、下側フィン104、及び追加フィン106は、矩形、台形又は三角形の形状をなすように形成される。上側フィン102、下側フィン104、及び追加フィン106は、同じ形状をしていても良く、或いは異なる形状をしていても良い。上側フィン102、下側フィン104、及び追加フィン106は、船舶の両側面に対称をなすようにして取り付けられる。
上側フィン102、下側フィン104、及び追加フィン106の厚さT1、T2、T3はそれぞれ、20mm〜100mmの間の厚さである。上側フィン102、下側フィン104、及び追加フィン106は、幅が、船舶100の長さの0.1%〜0.5%の間の長さである。上側フィン102、下側フィン104、及び追加フィン106の長さL1、L2、L3はそれぞれ、船舶100の長さの0.3%〜3%の間の長さである。ここで、「幅」とは、船体の表面から突出したフィン102、104、及び106の高さのことである。
上側フィン102は、プロペラの上部に流れ込む流体の流れを加速する役割を果たす。追加フィン106は、プロペラの下部に流れ込む流体の流れを加速する役割を果たす。特に、追加フィン106は、船体の表面における平滑線を直線化する役割を果たすので、抵抗に関する性能を改善するのに有用である。プロペラに流れ込む流体の流れが速くなった場合、前記プロペラのブレードで生成される空洞現象(キャビテーション)が減少する。したがって、船体の変動圧力が減少し、それによって船体の振動が減少する。「空洞現象」とは、特定の温度で周囲圧力が蒸気圧よりも低くなり、液体状態から気体状態に変わる現象のことである。
下側フィン104は、船底108に対する平滑線の流れ角度よりも大きな角度を有するように取り付けられるため、渦を生成する。前記渦は、船舶の船底から船側へ螺旋状に回り込む渦(即ち、ビルジ渦)と相互作用し、前記ビルジ渦がプロペラの上方を上方向に向かって流れるように誘導する。このため、前記ビルジ渦は、プロペラの側方に流れ込むことがない。ビルジ渦(即ち、不安定な渦)が、プロペラのブレードに流れ込まない場合、プロペラのブレードの後流は均一となり、船体の変動圧力を減少させることができるので、船体の振動が減少する。
また、下側フィン104によってプロペラの上部へ誘導されるビルジ渦は、プロペラの上部に流れ込む流体の流速を落とす役割を果たすので、プロペラの上部の圧力が増加する。プロペラの上部で増加した圧力は、船体を前進させる力として作用する。その結果として、船体の圧力抵抗が低減される。
図7は、図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶のプロペラに流れ込む流体の流速と、流れ制御装置が備えられていない裸殻船体のプロペラに流れ込む流体の流速との比較を示す図である。図8は、図7に示す流体の流速により変化した、単位体積当たりに含まれるキャビティ(cavity)の量を示す図である。図9は、図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶の等圧力線と、裸殻船体の等圧力線との比較を示す図である。図10(a)及び10(b)は、図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶の有効馬力と、裸殻船体の有効馬力との比較を示す図である。
本願発明者は、本発明に係る実施形態の効果を立証するために水槽でシミュレーション試験を行った。シミュレーション試験では、船舶の方形係数は0.81に設定した。上側フィン102は、X軸方向において第3ステーションに配置し、Z軸方向において船底108から設計喫水の40%の高さに配置し、設計喫水線(又はベースライン)に対して18.5度の角度で傾けて取り付けた。また、下側フィン104は、X軸方向において第3ステーションに配置し、Z軸方向において船底108から設計喫水の15%の高さに配置し、設計喫水線(又はベースライン)に対して32度の角度で傾けて取り付けた。追加フィン106は、X軸方向において第2ステーションに配置し、Z軸方向において船底108から設計喫水の10%の高さに配置し、設計喫水線(又はベースライン)に対して23度の角度で傾けて取り付けた。フィン102、104、及び106は、矩形形状を有し、その長さL1、L2、及びL3はそれぞれ、LBPの1%に設定し、その幅Wは、LBPの0.2%に設定した。
上述の条件の下で実施したシミュレーション試験及び数値解析の結果が図7〜図10に示されている。
図7は、プロペラに流れ込む流体の軸線方向の流速の分布を示す図である。図7(a)は、流れ制御装置が備えられていない裸殻船体の実施例を示し、図7(b)は、本実施形態に係る流れ制御装置が備えられた船舶の実施例を示す図である。
図7(a)と図7(b)を比較すると、図7(a)では、プロペラの上部に流れ込む流体の流速が、0.4〜0.5の範囲を示す青色及び空色で表示されているのに対して、図7(b)では、プロペラに流れ込む流体の流速が、0.65〜0.85の範囲を示す緑色及び黄色で表示されていることがわかる。また、プロペラの下部に流れ込む流体の流速を示す部分が、図7(a)では緑色で表示されているのに対して、図7(b)ではオレンジ色で表示されているので、プロペラの下部に流れ込む流体の流速が0.7から0.9へと速くなったことがわかる。
上述したようにプロペラに流れ込む流体の流速が速くなった場合、プロペラによって発生する振動が減少する。その結果が図8に示されている。
図8では、横軸は、プロペラを船体後方から見たときの、12時の方向を基準とした時計回り方向の回転角度(正の値)及び反時計回り方向の回転角度(負の値)を示し、縦軸は、単位体積当たりに含まれるキャビティを示す。
図8では、黄色の線(細い線)が、裸殻船体の実施例の場合の値に対応し、黄緑色の線(太い線)が、本実施形態の実施例の場合の値に対応する。これら2つの値より、単位体積当たりに含まれるキャビティの量は、裸殻船体の実施例の場合よりも本実施形態の実施例の場合の方が少ないことがわかる。キャビティの量が減少すれば、プロペラによって発生する振動は減少する。その結果、プロペラによって発生する振動は、裸殻船体の実施例の場合よりも本実施形態の実施例の場合の方が少なくなることを理解されたい。
図9は、船体の表面における等圧力線を示す。図9では、青色が本実施形態の実施例の場合の等圧力線に対応し、青色が裸殻船体の実施例の場合の等圧力線に対応する。等圧力線が示す値は、船尾の方に向かうほど大きくなる。
図9を参照すると、任意の1つの点に関して、裸殻船体の実施例の場合よりも本実施形態の実施例の場合の方が、前記任意の1つの点における圧力が大きいことがわかる。裸殻船体の実施例の場合と本実施形態の実施例の場合との間の差が著しく大きい部分は、円形の点線で示されている。
船体後方における圧力が上昇した場合、その圧力は、船舶を船首の方に向かって押す力として作用する。その結果として、圧力抵抗が減少するという効果が得られる。上述したように圧力抵抗が減少した場合、船舶の推進効率が向上する。その結果が図10に示されている。
図10(a)及び10(b)は、船舶の有効馬力を示す図である。図10(a)及び10(b)では、横軸は船舶の速度を示し、縦軸は船舶の有効馬力を示す。そして、実線は本実施形態の実施例を示し、点線は裸殻船体の実施例を示す。
図10(a)及び10(b)を参照すると、船舶を約15.5ノットの速度で前進させるために、本実施形態の実施例の場合には18000PSの馬力が必要であるのに対して、裸殻船体の実施例の場合には19000PSの馬力が必要であることがわかる。換言すれば、有効馬力が約5%改善されたということがわかる。
本発明によれば、シンプルなフィンを取り付けるだけで、船舶推進器によって発生する振動を減少させることができる。これにより、乗員乗客が快適な環境で航海することができるようにし、また船舶の推進効率の向上により燃料を節約することができるようにする。
本発明について好適な実施形態を用いて図示及び説明してきたが、特許請求の範囲で定義される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく多様な変更及び変形を加えることができることは当業者であれば理解されるであろう。
本発明は、圧力抵抗及び船体振動を改善するための流れ制御装置に関し、より詳しくは、船舶推進器によって生じる振動を減少させることによって船舶の乗員乗客が快適な環境で航海することができるようにし、また船舶の推進効率を向上させることによって燃料を節約することができるようにし得る、圧力抵抗及び船体振動を改善するための流れ制御装置に関する。
近年、航空機などの輸送手段の発達に伴い、世界各地へ貨物が迅速に輸送されている。しかしながら、石油、天然ガス、自動車、コンテナなどのように積荷体積が非常に大きく、積荷重量が重い場合、これらのものを航空機で一度に大量に輸送することができないため、船舶で輸送するのが一般的である。
船舶を用いて貨物を輸送する場合、大量の貨物を一度に迅速に輸送するために、船舶の大型化及び高速化が必要である。しかしながら、大型の船舶を高速で移動させるためにエンジンの馬力が増加することにより、船舶推進器によって発生する船体振動が増し、消費される燃料の量が大幅に増えてしまう。
このため、エンジンの馬力を増加した場合でも、船舶推進器によって発生する船体振動を減少し、燃料を節約することができる装置の開発が求められている。
図1は、従来技術による船舶のフィン装置を示す側面概略図である。図2は、従来技術による船舶のフィン装置によって制御される流体の流れを示す側面概略図である。図3は、図1のフィン装置が備えられた船舶のプロペラに流れ込む流体の流速と、フィン装置が備えられていない裸殻船体(bare hull)のプロペラに流れ込む流体の流速との比較を示す図である。図4は、図1のフィン装置が備えられた船舶の等圧力線と裸殻船体の等圧力線との比較を示す図である。
前記従来技術による船舶のフィン装置は、特許文献1で開示されているものであり、推進効率を向上し、船体抵抗を低減することを目的としている。
前記船舶の前記フィン装置は、前方側面に配置されたフィン5と、後方側面に配置されたフィン6との2つのフィンを含む。フィン5、6の両方とも、船体の外板からほぼ直角方向に突出するように装着される。また、フィン5、6の両方とも、厚さの薄いものである。
前側フィン5は、船尾垂線8から船首側に距離S(Lbpの15%以内)の位置にその取付起点を有し、プロペラ4の中心線の高さよりも低い高さにて取り付けられる。前側フィン5は、船尾側に向かうほど船底からの高さが高くなるように傾けられている。前側フィン5の長さL1は、プロペラ4の直径D以下である。前側フィン5の船体からの突出幅は、プロペラ4の直径Dの10%以下である。
後側フィン6は、プロペラ4の中心線からプロペラチップの高さの間にて、船底に対して平行に取り付けられる。また、後側フィン6は、前記プロペラのすぐ前に取り付けられる。後側フィン6の長さL2は、プロペラ4の直径D以下である。後ろ側フィン6の船体からの突出幅は、プロペラ4の直径Dの20%以下である。
前側フィン5は、船舶の船底から船側へ螺旋状に回り込む渦(ビルジ渦)9を弱め、その渦を順次プロペラの方に誘導する役割を果たす。後側フィン6は、前側フィン5によってプロペラ4の方に誘導されたビルジ渦9の拡散を防止する役割を果たす。前側フィン5と後側フィン6との隙間を流れる流体の流れ10が、ビルジ渦9の拡散を防止する役割を果たす。
上述したようにビルジ渦9が弱められた場合、プロペラに流れ込む流体の流れがより均一になる。ビルジ渦9の拡散が防止された場合、ビルジ渦9によって発生する誘導抵抗が減少する。このようにして、船体抵抗を低減し、船舶の推進効率を向上させている。
本願発明者は、従来技術の効果を確認するために数値解析を行った。数値解析の結果は図3及び図4に示されている。図3(a)は、フィン装置が備えられていない裸殻船体のプロペラに流れ込む流体の流速を示す図であり、図3(b)は、図1のフィン装置が備えられた船舶のプロペラに流れ込む流体の流速を示す図である。図4では、従来技術として示された線が、フィン装置が備えられた船舶の等圧力線を示し、裸殻船体として示された線が裸殻船体の等圧力線を示す。図4では、船尾側に向かうほど等圧力線が示す圧力の大きさが大きくなる。
本願発明者は、数値解析を行う際、フィンの取付条件を特許文献1で開示された実施形態の範囲内で設定した。
前側フィン5は、船舶の長さ方向において船尾垂線(A.P.)からLbpの15%の位置に配置し、船舶の高さ方向において船底からプロペラの直径の30%の位置に取り付けた。さらに、前側フィン5の長さは、プロペラの直径と同じ長さに設定した。前側フィン5の幅は、プロペラの直径の7%に設定した。前側フィン5の船底に対する角度は、10度に設定した。また、後側フィン6は、船舶の長さ方向においてプロペラのすぐ前の位置、及び船舶の高さ方向において船底からプロペラの直径の90%の位置に取り付けた。後側フィン6の長さは、プロペラの直径の80%に設定した。後側フィン6の幅は、プロペラの直径の10%に設定した。後側フィン6は、船底と平行をなすように配置した。
このような条件の下で数値解析を行った結果として、図3を参照すると、図1のフィン装置が備えられた船舶のプロペラに流れ込む流体の流速は、フィン装置が備えられていない裸殻船体のプロペラに流れ込む流体の流速と比較して、プロペラの下部においてほとんど流速が変化していないことがわかる。また、プロペラの上部において、図1のフィン装置が備えられた船舶のプロペラに流れ込む流体の流速が減少した部分があることもわかる。これは図1のフィン装置が備えられた船舶のプロペラによって発生する振動を減少させる効果がほとんどないことを意味する。
また、図4を参照すると、図1のフィン装置が備えられた船舶の等圧力線は、裸殻船体の等圧力線とほぼ同一であるため、圧力抵抗がほとんど減少していないことがわかる。また、このように圧力抵抗が減少していないため、船舶の推進効率がそれほど向上しないことがわかる。
特開2002-362485号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、船舶推進器の上部及び下部に流れ込む流体の流れを加速することにより、船舶推進器にビルジ渦が流れ込まないようにして、船舶推進器によって発生する振動を減少し、船体抵抗を低減し得る、圧力抵抗及び船体振動を改善するための流れ制御装置を提供することにある。
本発明の一態様では、船舶の長さ方向において前記船舶の第2ステーションと第4ステーションとの間に配置され、前記船舶の高さ方向において前記船舶の船底から設計喫水の10%〜20%の間の高さに配置され、設計喫水線(又はベースライン)に対して20度〜40度の角度で傾けられた下側フィンと、前記船舶の前記長さ方向において前記船舶の前記第2ステーションと前記第4ステーションとの間に配置され、前記船舶の前記高さ方向において前記船舶の前記船底から前記設計喫水の30%〜60%の間の高さに配置され、前記設計喫水線(又はベースライン)に対して10度〜30度の角度で傾けられた上側フィンとを含むことを特徴とする圧力抵抗及び船体振動を改善するための流れ制御装置が提供される。
さらに、前記流れ制御装置は、前記船舶の前記長さ方向において前記船舶の第1ステーションと第3ステーションとの間に配置され、前記船舶の前記高さ方向において前記船舶の前記船底から前記設計喫水の5%〜20%の間の高さに配置され、前記設計喫水線(又はベースライン)に対して10度〜40度の角度で傾けられた追加フィンを含むことが好ましい。
前記下側フィンは、新たな渦を生成する。前記新たな渦は、所定のビルジ渦と相互作用することにより、前記所定のビルジ渦の経路を変更させ、前記所定のビルジ渦がプロペラに流れ込むのを防止する。また前記新たな渦は、前記プロペラがなす平面を通過する流体の流速を落とし、抵抗に関する性能を改善させる。前記上側フィン及び前記追加フィンは、前記プロペラに流れ込む流体の流速を加速し、前記プロペラによって発生する振動を減少させる。特に、前記上側フィンは、船体の表面における平滑線をより直線化するので、抵抗に関する性能を改善するのに有用である。
前記上側フィン、前記下側フィン、及び前記追加フィンは、矩形、台形又は三角形の形状をなすように形成することができる。
前記上側フィン、前記下側フィン、及び前記追加フィンはそれぞれ、厚さが20mm〜100mmであり、幅が前記船舶の長さの0.1%から0.5%の間の長さであり、長さが前記船舶の長さの0.3%〜3%の間の長さである。
本発明の他の態様では、前記流れ制御装置を備える船舶が提供される。
本発明によれば、シンプルなフィンを取り付けるだけで、船舶推進器によって発生する振動を減少させることができる。これにより、乗員乗客が快適な環境で航海することができるようにし、また船舶の推進効率の向上により燃料を節約することができるようにするという効果を奏する。
従来技術による船舶のフィン装置を示す概略側面図である。 従来技術による船舶のフィン装置によって制御される流体の流れを示す概略側面図である。 図1のフィン装置が備えられた船舶のプロペラに流れ込む流体の流速と、フィン装置が備えられていない裸殻船体のプロペラに流れ込む流体の流速との比較を示す図である。 図1のフィン装置が備えられた船舶の等圧力線と、裸殻船体の等圧力線との比較を示す図である。 圧力抵抗及び船体振動を改善するための本発明の一実施形態に係る流れ制御装置が備えられた船舶の概略側面図である。 図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶の部分平面図である。 図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶のプロペラに流れ込む流体の流速と、流れ制御装置が備えられていない裸殻船体のプロペラに流れ込む流体の流速との比較を示す図である。 図7に示す流体の流速によって変化した、単位体積当たりに含まれるキャビティの量を示す図である。 図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶の等圧力線と、裸殻船体の等圧力線との比較を示す図である。 図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶の有効馬力と、裸殻船体の有効馬力との比較を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図5は、圧力抵抗及び船体振動を改善するための本発明の実施形態に係る流れ制御装置が備えられた船舶の概略側面図である。図6(a)〜6(c)は、図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶の部分平面図である。
本実施形態では、上側フィン102は、船舶100の長さ方向(X軸方向)において第2ステーションと第4ステーションとの間の位置、及び船舶100の高さ方向(Z軸方向)において船底108から設計喫水の30%〜60%の間の高さH1に配置される。上側フィン102は、設計喫水線(又はベースライン)110に対して10度〜30度の角度D1で傾斜して取り付けられる。
下側フィン104は、船舶100の長さ方向(X軸方向)において第2ステーションと第4ステーションとの間の位置、及び船舶100の高さ方向(Z軸方向)において船底108から設計喫水の10%〜20%の間の高さH2に配置される。下側フィン104は、設計喫水線(又はベースライン)110に対して20度〜40度の角度D2で傾斜して取り付けられる。
追加フィン106は、船舶100の長さ方向(X軸方向)において第1ステーションと第3ステーションとの間の位置、及び船舶100の高さ方向(Z軸方向)において船底108から設計喫水の5%〜20%の間の高さH3に配置される。追加フィン106は、設計喫水線(又はベースライン)110に対して10度〜40度の角度D3で取り付けられる。
ここで、「ステーション」という用語は、LBPを均等に20のセクションに分割した場合のセクションの船舶の長さ方向における位置のことを意味する。各ステーションの番号は船尾垂線側から付与される。第1ステーションのステーション番号は0で、最後のステーションのステーション番号は20である。「LBP」とは、船首垂線と船尾垂線との間の距離のことである。「船首垂線(F.P)」とは、設計喫水線と船尾の前面との交点を通り、且つ前記設計喫水線に対して垂直な仮想線のことである。「船尾垂線(A.P)」とは、船舶がラダーポスト(舵柱)を有している場合には、ラダーポストの後面と設計喫水線との交点を通る仮想鉛直線のことであり、船舶がラダーポストを有していない場合には、ラダーストック(舵柄)の中心線と設計喫水線との交点を通る仮想鉛直線のことである。
上側フィン102、下側フィン104、及び追加フィン106は、矩形、台形又は三角形の形状をなすように形成される。上側フィン102、下側フィン104、及び追加フィン106は、同じ形状をしていても良く、或いは異なる形状をしていても良い。上側フィン102、下側フィン104、及び追加フィン106は、船舶の両側面に対称をなすようにして取り付けられる。
上側フィン102、下側フィン104、及び追加フィン106の厚さT1、T2、T3はそれぞれ、20mm〜100mmの間の厚さである。上側フィン102、下側フィン104、及び追加フィン106は、幅が、船舶100の長さの0.1%〜0.5%の間の長さである。上側フィン102、下側フィン104、及び追加フィン106の長さL1、L2、L3はそれぞれ、船舶100の長さの0.3%〜3%の間の長さである。ここで、「幅」とは、船体の表面から突出したフィン102、104、及び106の高さのことである。
上側フィン102は、プロペラの上部に流れ込む流体の流れを加速する役割を果たす。追加フィン106は、プロペラの下部に流れ込む流体の流れを加速する役割を果たす。特に、上側フィン102及び追加フィン106は、船体の表面における平滑線を直線化する役割を果たすので、抵抗に関する性能を改善するのに有用である。プロペラに流れ込む流体の流れが速くなった場合、前記プロペラのブレードで生成される空洞現象(キャビテーション)が減少する。したがって、船体の変動圧力が減少し、それによって船体の振動が減少する。「空洞現象」とは、特定の温度で周囲圧力が蒸気圧よりも低くなり、液体状態から気体状態に変わる現象のことである。
下側フィン104は、船底108に対する平滑線の流れ角度よりも大きな角度を有するように取り付けられるため、渦を生成する。前記渦は、船舶の船底から船側へ螺旋状に回り込む渦(即ち、ビルジ渦)と相互作用し、前記ビルジ渦がプロペラの上方を上方向に向かって流れるように誘導する。このため、前記ビルジ渦は、プロペラの側方に流れ込むことがない。ビルジ渦(即ち、不安定な渦)が、プロペラのブレードに流れ込まない場合、プロペラのブレードの後流は均一となり、船体の変動圧力を減少させることができるので、船体の振動が減少する。
また、下側フィン104によってプロペラの上方の領域へ誘導されるビルジ渦は、プロペラの上方の領域に流れ込む流体の流速を落とす役割を果たすので、プロペラの上方の領域の圧力が増加する。プロペラの上方の領域で増加した圧力は、船体を前進させる力として作用する。その結果として、船体の圧力抵抗が低減される。
図7は、図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶のプロペラに流れ込む流体の流速と、流れ制御装置が備えられていない裸殻船体のプロペラに流れ込む流体の流速との比較を示す図である。図8は、図7に示す流体の流速により変化した、単位体積当たりに含まれるキャビティ(cavity)の量を示す図である。図9は、図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶の等圧力線と、裸殻船体の等圧力線との比較を示す図である。図10(a)及び10(b)は、図5に示す流れ制御装置が備えられた船舶の有効馬力と、裸殻船体の有効馬力との比較を示す図である。
本願発明者は、本発明に係る実施形態の効果を立証するために水槽でシミュレーション試験を行った。シミュレーション試験では、船舶の方形係数は0.81に設定した。上側フィン102は、X軸方向において第3ステーションに配置し、Z軸方向において船底108から設計喫水の40%の高さに配置し、設計喫水線(又はベースライン)110に対して18.5度の角度で傾けて取り付けた。また、下側フィン104は、X軸方向において第3ステーションに配置し、Z軸方向において船底108から設計喫水の15%の高さに配置し、設計喫水線(又はベースライン)110に対して32度の角度で傾けて取り付けた。追加フィン106は、X軸方向において第2ステーションに配置し、Z軸方向において船底108から設計喫水の10%の高さに配置し、設計喫水線(又はベースライン)110に対して23度の角度で傾けて取り付けた。フィン102、104、及び106は、矩形形状を有し、その長さL1、L2、及びL3はそれぞれ、LBPの1%に設定し、その幅Wは、LBPの0.2%に設定した。
上述の条件の下で実施したシミュレーション試験及び数値解析の結果が図7〜図10に示されている。
図7は、プロペラに流れ込む流体の軸線方向の流速の分布を示す図である。図7(a)は、流れ制御装置が備えられていない裸殻船体の実施例を示し、図7(b)は、本実施形態に係る流れ制御装置が備えられた船舶の実施例を示す図である。
図7(a)と図7(b)を比較すると、図7(a)では、プロペラの上部に流れ込む流体の流速が、0.4〜0.5であるのに対して、図7(b)では、プロペラに流れ込む流体の流速が、0.65〜0.85であることがわかる。また、プロペラの下部に流れ込む流体の流速が、図7(a)では0.7であるのに対して、図7(b)では0.9であるので、当該流速が速くなったことがわかる。
上述したようにプロペラに流れ込む流体の流速が速くなった場合、プロペラによって発生する振動が減少する。その結果が図8に示されている。
図8では、横軸は、プロペラを船体後方から見たときの、12時の方向を基準とした時計回り方向の回転角度(正の値)及び反時計回り方向の回転角度(負の値)を示し、縦軸は、単位体積当たりに含まれるキャビティを示す。
図8では、細線が、裸殻船体の実施例の場合の値に対応し、太線が、本実施形態の実施例の場合の値に対応する。これら2つの値より、単位体積当たりに含まれるキャビティの量は、裸殻船体の実施例の場合よりも本実施形態の実施例の場合の方が少ないことがわかる。キャビティの量が減少すれば、プロペラによって発生する振動は減少する。その結果、プロペラによって発生する振動は、裸殻船体の実施例の場合よりも本実施形態の実施例の場合の方が少なくなることを理解されたい。
図9は、船体の表面における等圧力線を示す。図9では、太い実線の矢印が本実施形態の実施例の場合の等圧力線に対応し、点線の矢印が裸殻船体の実施例の場合の等圧力線に対応する。等圧力線が示す値は、船尾の方に向かうほど大きくなる。
図9を参照すると、任意の1つの点に関して、裸殻船体の実施例の場合よりも本実施形態の実施例の場合の方が、前記任意の1つの点における圧力が大きいことがわかる。裸殻船体の実施例の場合と本実施形態の実施例の場合との間の差が著しく大きい部分は、円形の点線で示されている。
船体後方における圧力が上昇した場合、その圧力は、船舶を船首の方に向かって押す力として作用する。その結果として、圧力抵抗が減少するという効果が得られる。上述したように圧力抵抗が減少した場合、船舶の推進効率が向上する。その結果が図10に示されている。
図10(a)及び10(b)は、船舶の有効馬力を示す図である。図10(a)及び10(b)では、横軸は船舶の速度を示し、縦軸は船舶の有効馬力を示す。そして、実線は本実施形態の実施例を示し、点線は裸殻船体の実施例を示す。
図10(a)及び10(b)を参照すると、船舶を約15.5ノットの速度で前進させるために、本実施形態の実施例の場合には18000PSの馬力が必要であるのに対して、裸殻船体の実施例の場合には19000PSの馬力が必要であることがわかる。換言すれば、有効馬力が約5%改善されたということがわかる。
本発明によれば、シンプルなフィンを取り付けるだけで、船舶推進器によって発生する振動を減少させることができる。これにより、乗員乗客が快適な環境で航海することができるようにし、また船舶の推進効率の向上により燃料を節約することができるようにする。
本発明について好適な実施形態を用いて図示及び説明してきたが、特許請求の範囲で定義される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく多様な変更及び変形を加えることができることは当業者であれば理解されるであろう。

Claims (5)

  1. 圧力抵抗及び船体振動を改善するための流れ制御装置であって、
    船舶の長さ方向において前記船舶の第2ステーションと第4ステーションとの間の位置、及び前記船舶の高さ方向において前記船舶の船底から設計喫水の10%から20%の間の位置に配置され、設計喫水線(又はベースライン)に対して20度から40度の角度で傾けられた下側フィンと、
    前記船舶の前記長さ方向において前記船舶の前記第2ステーションと前記第4ステーションとの間の位置、及び前記船舶の前記高さ方向において前記船舶の前記船底から前記設計喫水の30%から60%の間の位置に配置され、前記設計喫水線(又はベースライン)に対して10度から30度の角度で傾けられた上側フィンとを含むことを特徴とする流れ制御装置。
  2. 前記船舶の前記長さ方向において前記船舶の第1ステーションと第3ステーションとの間の位置、及び前記船舶の前記高さ方向において前記船舶の前記船底から前記設計喫水の5%から20%の間の位置に配置され、前記設計喫水線(又はベースライン)に対して10度から40度の角度で傾けられた追加フィンを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の流れ制御装置。
  3. 前記上側フィン、前記下側フィン、及び前記追加フィンは、矩形、台形又は三角形の形状をなすように形成されることを特徴とする請求項2に記載の流れ制御装置。
  4. 前記上側フィン、前記下側フィン、及び前記追加フィンはそれぞれ、厚さが20mmから100mmであり、幅が前記船舶の長さの0.1%から0.5%の間の長さであり、長さが前記船舶の前記長さの0.3%から3%の間の長さであることを特徴とする請求項3に記載の流れ制御装置。
  5. 船舶であって、
    請求項1に記載の前記流れ制御装置を備えることを特徴とする船舶。
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