JP2010500367A - 置換−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体の製造方法 - Google Patents

置換−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010500367A
JP2010500367A JP2009523943A JP2009523943A JP2010500367A JP 2010500367 A JP2010500367 A JP 2010500367A JP 2009523943 A JP2009523943 A JP 2009523943A JP 2009523943 A JP2009523943 A JP 2009523943A JP 2010500367 A JP2010500367 A JP 2010500367A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
alkoxy
halogen
substituted
amino
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009523943A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5331690B2 (ja
Inventor
ビラニ,フランク・ジエイ
フア,ゾング
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Janssen Pharmaceutica NV
Original Assignee
Janssen Pharmaceutica NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Janssen Pharmaceutica NV filed Critical Janssen Pharmaceutica NV
Publication of JP2010500367A publication Critical patent/JP2010500367A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5331690B2 publication Critical patent/JP5331690B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D217/00Heterocyclic compounds containing isoquinoline or hydrogenated isoquinoline ring systems
    • C07D217/02Heterocyclic compounds containing isoquinoline or hydrogenated isoquinoline ring systems with only hydrogen atoms or radicals containing only carbon and hydrogen atoms, directly attached to carbon atoms of the nitrogen-containing ring; Alkylene-bis-isoquinolines
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D217/00Heterocyclic compounds containing isoquinoline or hydrogenated isoquinoline ring systems
    • C07D217/02Heterocyclic compounds containing isoquinoline or hydrogenated isoquinoline ring systems with only hydrogen atoms or radicals containing only carbon and hydrogen atoms, directly attached to carbon atoms of the nitrogen-containing ring; Alkylene-bis-isoquinolines
    • C07D217/04Heterocyclic compounds containing isoquinoline or hydrogenated isoquinoline ring systems with only hydrogen atoms or radicals containing only carbon and hydrogen atoms, directly attached to carbon atoms of the nitrogen-containing ring; Alkylene-bis-isoquinolines with hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals attached to the ring nitrogen atom
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D491/00Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00
    • C07D491/02Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D491/04Ortho-condensed systems
    • C07D491/056Ortho-condensed systems with two or more oxygen atoms as ring hetero atoms in the oxygen-containing ring
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D519/00Heterocyclic compounds containing more than one system of two or more relevant hetero rings condensed among themselves or condensed with a common carbocyclic ring system not provided for in groups C07D453/00 or C07D455/00

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

本発明は、薬剤を合成する時の中間体として用いるに有用な置換−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体の合成方法に向けたものである。

Description

関連出願に対する相互参照
本出願は、2006年8月7日付けで出願した米国仮出願連続番号60/821,601および2007年1月30日付けで出願した米国仮出願連続番号60/887,215(これらの内容は引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)による優先権を主張するものである。
本発明は、置換−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体の製造方法に向けたものである。置換1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体は薬剤(pharmaceutical agents)を合成する時の中間体として用いるに有用である。
置換−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体は様々な薬剤の合成で用いるに有用である。しかしながら、そのような中間体の合成は典型的にいろいろな理由で困難であった。
例えば、6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンは商業的に入手可能ではあるが、現在のところ非常に高価(>$400/g)であり、かついくつかの化学資料に記載されているように、得ることができる量はミリグラムの量のみである。その上、文献に前記化合物の合成がいくつか報告されてはいるが、いずれも大規模に実施するには便利ではない。公開された方策の中で最も直接的なテトラヒドロイソキノリン製造方法は2−(3’−メトキシフェニル)エチルアミンとホルムアルデヒドのPictet−Spengler型縮合であると思われる(非特許文献1、2、3、4)。いくつかの研究グループはそのような方策を用いて目標の化合物を少量ではあるが得ている。しかしながら、2−(3’−メトキシフェニル)エチルアミンとホルムアルデヒドを直接縮合させる結果としてもたらされる生成物は油であることから、それを大規模に合成しようとすると単離および精製が困難である(非特許文献5、6)。
6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンのHCl塩を直接単離することが非特許文献7に報告されたが、HCl水溶液を蒸発乾固させる必要があることから時間を消費する。
2−(3’−メトキシフェニル)エチルアミンとホルムアルデヒドを直接縮合させることに加えて、文献に記述されているいくつかの方策では、酸触媒を用いた縮合を実施する前にアミン官能性を保護する必要がありそして続いて縮合を実施した後に追加的脱保護段階を設ける必要があった(非特許文献8、9)。
代替方策が非特許文献10に報告されており、そこでは、2−(3’−メトキシフェニル)エチルカルバミン酸メチルとポリ燐酸(PPA)のフリーデルクラフツ型の環化が用いられていて、6−メトキシ−と8−メトキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−オンがそれぞれにつき2:1の比率の混合物がもたらされる。その位置異性体にクロマトグラフィーを用いた分離を受けさせた後、水素化リチウムアルミニウムを用いた還元で相当する6−メトキシ−および8−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンを生じさせることが行われた。そのような手順をMewshawおよび共同研究者が医薬化学研究の目的で最近用い(非特許文献11)たが、環化の位置選択性が劣りかつ反応条件が苛酷なことから、それを大規模合成で用いることはできなかった。
このように、置換−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体、より詳細には6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの合成に適していて大規模生産に適する方法が求められているままである。
Whaley、W.M.;Govindachari、T.R.Organic Reactions、1951、6、151 Ivanov、I.、Venkov、A.Heterocycles、2001、55、1569 Bates、H.A.J.Org.Chem.、1983、48、4931−4935 Bates、H.A.;Bagheri、K.;Vertino、P.M.J.Org.Chem.、1986、51 3061−3063) Bojaeski、A.J.;Mokrosz、M.J.;Minol、S.C.;Koziol、A.;Wesolowska、A.;Tatarczynska、E.;Klodzinska、A.;Chojnacka−Wojcik、E.Bioorg、Med.Chem.、2002、10、87−95 Euerby、M.R.;Waigh、R.D.J.Chem.Res.、Synopses、1987、2、36−7) Bucks、J.S.、J.Am.Chem.Soc.、1934、56巻、1769−1771頁 Bojaeski、A.J.;Mokrosz、M.J.;Minol、S.C.;Koziol、A.;Wesolowska、A.;Tatarczynska、E.;Klodzinska、A.;Chojnacka−Wojcik、E.Bioorg、Med.Chem.、2002、10、87−95 Stokker、G.E.Tetrahedral Lett.、1996、37、5453−5456 Sall、D.J.;Grunewald、G.L.、J.Med.Chem.1987、30、2208−2216 Meagher、K.L.;Mewshaw、R.E.;Evrard、D.A.;Zhou、P.;Smith、D.L.;Scerni、R.;Spangler、T.;Abulhawa、S.;Shi、X.;Schechter、L.E.;Andree、T.H.Bioorg.Med.Chem.Lett.2001、11、1885−1888
発明の要約
本発明は、式(I)
Figure 2010500367
[式中、
Qは、OおよびSから成る群より選択され;
は、C1−6アルキルであり;かつ前記C1−6アルキルは場合によりハロゲン、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
前記アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
は、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが;但し1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の7位と直接結合している炭素原子と前記ハロゲンが結合していないことを条件とし;
別法として、QとRとRがこれらが結合している炭素原子と一緒になって5から8員の単環式ヘテロシクロアルキル基を形成しており、かつ前記5から8員の単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりO、NまたはSから選択される追加的ヘテロ原子を1個含有していてもよいが、但しNが1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の7位と直接結合していないことを条件とし;かつ
前記5から8員の単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
およびRは、各々独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが;但し1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の5位もしくは8位と直接結合している炭素原子と前記
ハロゲンが結合していないことを条件とし;
およびRは、各々独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、ハロゲン置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン置換C1−6アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;そして
HXは、無機酸である]
で表される化合物の製造方法に向けたものであり、この方法は、
Figure 2010500367
式(X)で表される化合物とホルムアルデヒドを無機酸の存在下の水または水とアルコールの混合物中で反応させることで相当する式(XI)で表される化合物を生じさせ、それを単離することなく、
Figure 2010500367
前記式(XI)で表される化合物を含有する反応混合物を無機塩基で処理することで相当する式(XII)で表される化合物を生じさせ、それを単離し、そして
Figure 2010500367
前記式(XII)で表される化合物と無機酸をアルコール中で反応させることで相当する式(I)で表される化合物を生じさせることを含んで成る。
本発明は、更に、式(I)
Figure 2010500367
[式中、Q、R、R、R、R、R、RおよびHXは本明細書で定義する通りである]
で表される化合物の製造方法にも向けたものであり、この方法は
Figure 2010500367
式(XII)で表される化合物と無機酸をアルコール中で反応させることで相当する式(I)で表される化合物を生じさせることを含んで成る。
1つの態様では、前記式(I)で表される化合物の製造方法に、更に、
Figure 2010500367
式(X)で表される化合物とホルムアルデヒドを無機酸の存在下の水または水とアルコールの混合物中で反応させることで相当する式(XI)で表される化合物を生じさせ、それを単離することなく、
Figure 2010500367
前記式(XI)で表される化合物を含有する反応混合物を無機塩基で処理することで相当する式(XII)で表される化合物を生じさせて、それを単離することも含める。
本発明は、更に、式(XII)
Figure 2010500367
[式中、
Qは、OおよびSから成る群より選択され;
は、C1−6アルキルであり;かつ前記C1−6アルキルは場合によりハロゲン、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
前記アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
は、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが;但し1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の7位と直接結合している炭素原子と前記ハロゲンが結合していないことを条件とし;
別法として、QとRとRがこれらが結合している炭素原子と一緒になって5から8員の単環式ヘテロシクロアルキル基を形成しており、かつ前記5から8員の単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりO、NまたはSから選択される追加的ヘテロ原子を1個含有していてもよいが、但しNが1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の7位と直接結合していないことを条件とし;かつ
前記5から8員の単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
およびRは、各々独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが;但し1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の5位もしくは8位と直接結合している炭素原子と前記ハロゲンが結合していないことを条件とし;
およびRは、各々独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、ハロゲン置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン置換C1−6アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが、但し
QがOであり、RがメチルでありそしてR、R、RおよびRの各々が水素の時にはRがメトキシ以外であることを条件とする]
で表される化合物にも向けたものである。
本発明は、更に、式(XII)
Figure 2010500367
[式中、Q、R、R、R、R、R、RおよびHXは本明細書で定義した通りである]
で表される化合物の製造方法にも向けたものであり、この方法は、
Figure 2010500367
式(X)で表される化合物とホルムアルデヒドを無機酸の存在下の水または水とアルコールの混合物中で反応させることで相当する式(XI)で表される化合物を生じさせ、それを単離することなく、
Figure 2010500367
前記式(XI)で表される化合物を含有する反応混合物を無機塩基で処理することで相当する式(XII)で表される化合物を生じさせて、それを単離することを含んで成る。
本発明は、更に、本明細書に記述する方法に従って製造した式(I)および/または式(XII)で表される生成物にも向けたものである。
発明の詳細な説明
本発明は、式(I)
Figure 2010500367
[式中、Q、R、R、R、R、R、RおよびHXは本明細書で定義する通りである]
で表される化合物の製造方法に向けたものである。この式(I)で表される化合物は、薬剤、例えば2006年2月23日付けで公開されたTorrens Jover、A.他のPCT公開WO2006/018309 A1に開示されている如き5−HT7受容体拮抗薬、2004年12月2日付けで公開されたChang、G.のPCT公開WO2204/103997 A1に開示されている如きPPAR−α活性化剤などを製造する時の中間体として用いるに有用である。
1つの態様において、本発明は、式(I−A)
Figure 2010500367
で表される化合物、即ちQがOでありそしてR、R、RおよびRが各々水素である式(I)で表される化合物の製造方法に向けたものである。
本発明は、更に、式(XII)
Figure 2010500367
[式中、Q、R、R、R、R、RおよびRは本明細書で定義する通りである]
で表される化合物にも向けたものである。この式(XII)で表される化合物は、式(I)で表される化合物を製造する時の中間体として用いるに有用である。本発明の1つの態様において、QがOであり、RがメチルでありそしてR、R、RおよびRの各々が水素の時、Rはメトキシ以外である。本発明の別の態様において、QがOであり、
がC1−4アルキルであり、RがC1−4アルコキシでありそしてR、R、RおよびRの各々が水素の時、置換基-Q−RとRは同じではない。本発明の別の態様において、QがOであり、RがメチルでありそしてR、R、RおよびRの各々が水素の時、Rを水素、ヒドロキシ、C2−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択し、かつ前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが、但し1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の7位と直接結合している炭素原子と前記ハロゲンが結合していないことを条件とする。
本発明は、更に、式(XII)
Figure 2010500367
[式中、Q、R、R、R、R、RおよびRは本明細書で定義する通りである]
で表される化合物の製造方法にも向けたものである。
本発明の1つの態様におけるQはOである。本発明の別の態様におけるQはSである。本発明の別の態様におけるQはOでありそしてR、R、RおよびRは各々水素である。
本発明の1つの態様におけるRはC1−4アルキルであり、かつ前記C1−4アルキルは場合によりハロゲン、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、フェニル、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから独立して選択される1から2個の置換基(好適には1個の置換基)で置換されていてもよく、かつ前記フェニル、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より選択される1から3個の置換基(好適には1から2個の置換基)で置換されていてもよい。
本発明の別の態様におけるRもC1−4アルキルであり、かつ前記C1−4アルキルは場合によりハロゲン、C1−2アルキル、フッ素置換C1−2アルキル、C1−2アルコキシ、フッ素置換C1−2アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、フェニルまたはヘテロアリールから独立して選択される1から2個の置換基(好適には1個の置換基)で置換されていてもよく、かつ前記フェニルまたはヘテロアリールは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−
アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1から2個の置換基で置換されていてもよい。
本発明の別の態様におけるRもC1−4アルキルであり、かつ前記C1−4アルキルは場合によりアリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから独立して選択される1から2個の置換基(好適には1個の置換基)で置換されていてもよく、かつ前記アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より選択される1から3個の置換基(好適には1から2個の置換基)で置換されていてもよい。
本発明の別の態様におけるRはC1−4アルキルであり、好適には、Rはエチルまたはメチルであり、より好適には、Rはメチルである。
本発明の1つの態様では、Rを水素、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フェニル、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択し、かつ前記C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フェニル、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1から3個の置換基(好適には1から2個の置換基)で置換されていてもよい。
本発明の別の態様では、Rを水素、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フェニルまたはヘテロアリールから成る群より選択し、かつ前記C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フェニルまたはヘテロアリールは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1から3個の置換基(好適には1から2個の置換基)で置換されていてもよい。
本発明の別の態様では、Rを水素、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択し、かつ前記C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1から3個の置換基(好適には1から2個の置換基)で置換されていてもよい。
本発明の別の態様では、Rを水素およびメトキシから成る群より選択する。
本発明の1つの態様では、QとRとRがこれらが結合している炭素原子と一緒になって5から8員の単環式ヘテロシクロアルキル基を形成しており、かつ前記5から8員の単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりO、NまたはSから選択される追加的ヘテロ原子を1個含有していてもよいが、但し前記Nが1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の7位と直接結合していないことを条件とし、かつ前記5から8員の単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから独立して選択される1から3個の置換基(好適には1から2個の置換基)で置換されていてもよい。
本発明の別の態様では、QとRとRがこれらが結合している炭素原子と一緒になって5から6員の単環式ヘテロシクロアルキルを形成している。本発明の別の態様では、QとRとRがこれらが結合している炭素原子と一緒になって場合によりOまたはNから選択される追加的ヘテロ原子を1個含有していてもよい5から6員の単環式ヘテロシクロアルキルを形成している。
本発明の別の態様では、QとRとRがこれらが結合している炭素原子と一緒になって1,3−ジオキソラニルを形成している。
本発明の1つの態様では、RおよびRを各々独立して水素、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フェニル、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択し、かつ前記C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フェニル、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1から3個の置換基(好適には1から2個の置換基)で置換されていてもよい。
本発明の別の態様では、RおよびRを各々独立して水素、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フェニルまたはヘテロアリールから成る群より選択し、かつ前記C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フェニルまたはヘテロアリールは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1から3個の置換基(好適には1から2個の置換基)で置換されていてもよい。
本発明の別の態様では、RおよびRを各々独立して水素、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フェニル、5から6員のシクロアルキル、単環式ヘテロアリールまたは単環式ヘテロシクロアルキルから成る群より選択し、かつ前記C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フェニル、5から6員のシクロアルキル、単環式ヘテロアリールまたは単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1から3個の置換基(好適には1から2個の置換基)で置換されていてもよい。
本発明の別の態様におけるRおよびRは各々水素である。
本発明の1つの態様では、RおよびRを各々独立して水素、ヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、フェニル、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択し、かつ前記C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フェニル、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独
立して選択される1から3個の置換基(好適には1から2個の置換基)で置換されていてもよい。
本発明の別の態様では、RおよびRを各々独立して水素、ヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、フェニルまたはヘテロアリールから成る群より選択し、かつ前記C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フェニルまたはヘテロアリールは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1から3個の置換基(好適には1から2個の置換基)で置換されていてもよい。
本発明の別の態様では、RおよびRを各々独立して水素、ヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、フェニル、5から6員のシクロアルキル、単環式ヘテロアリールまたは単環式ヘテロシクロアルキルから成る群より選択し、かつ前記C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フェニル、5から6員のシクロアルキル、単環式ヘテロアリールまたは単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、フッ素置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フッ素置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1から3個の置換基(好適には1から2個の置換基)で置換されていてもよい。
本発明の別の態様におけるRおよびRは各々水素である。
本発明の1つの態様におけるHXは、HCl、HBrおよびHSOから成る群より選択した無機酸である。本発明の別の態様では、HXをHClおよびHBrから成る群より選択する。好適には、HXはHClである。
1つの態様において、本発明は、6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの製造方法に向けたものである。別の態様において、本発明は、6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの製造方法に向けたものである。別の態様において、本発明は、5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]イソキノリンの製造方法に向けたものである。
本明細書で用いる如き“ハロゲン”は、塩素、臭素、フッ素およびヨウ素を意味する。好適には、ハロゲンを塩素、臭素またはフッ素から選択する。
本明細書で用いる如き用語“アルキル”は、単独で用いるか或は置換基の一部として用いるかに拘わらず、直鎖および分枝鎖を包含する。例えばアルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチルなどが含まれる。特に明記しない限り、“C1−6”をアルキルに関して用いる場合、これは炭素原子数が1−6の直鎖もしくは分枝炭素鎖組成物を意味する。本発明の1つの態様では、アルキルを、これが単独であるか或は置換基の一部としてであるかに拘わらず、メチル、エチルまたはt−ブチルから選択する。
本明細書で用いる如き用語“ハロゲン置換C1−4アルキル”は、特に明記しない限り、少なくとも1個のハロゲン原子で置換、好適には少なくとも1個のフルオロ原子で置換されているC1−4アルキル基(この上で定義した如き)のいずれかを意味する。適切な例には、これらに限定するものでないが、-CF、−CH−CF、−CF−CF−CF−CFなどが含まれる。同様に、用語“フッ素置換C1−4アルキル”は、少なくとも1個のフッ素原子で置換、好適には少なくとも3個のフッ素原子で置換されているC1−4アルキル基(この上で定義した如き)のいずれかを意味する。適切な例には、これらに限定するものでないが、-CF、−CH−CF、−CF−CF−CF−CFなどが含まれる。
本明細書で用いる如き“アルコキシ”は、特に明記しない限り、上述した直鎖もしくは分枝鎖アルキル基の酸素エーテル基を表す。例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ヘキシルオキシなど。特に明記しない限り、“C1−6”をアルコキシに関して用いる場合、これは炭素原子数が1−6の直鎖もしくは分枝炭素鎖組成物の酸素エーテル基を意味する。
本明細書で用いる如き用語“ハロゲン置換C1−4アルコキシ”は、特に明記しない限り、少なくとも1個のハロゲン原子で置換、好適には少なくとも1個のフルオロ原子で置換されているC1−4アルコキシ基(この上で定義した如き)のいずれかを意味する。適切な例には、これらに限定するものでないが、-OCF、−OCH−CF、−OCF−CF−CF−CFなどが含まれる。同様に、用語“フッ素置換C1−4アルコキシ”は、少なくとも1個のフッ素原子で置換、好適には少なくとも3個のフッ素原子で置換されているC1−4アルコキシ基(この上で定義した如き)のいずれかを意味する。適切な例には、これらに限定するものでないが、-OCF、−OCH−CF、−OCF−CF−CF−CFなどが含まれる。
本明細書で用いる如き“アリール”は、特に明記しない限り、非置換炭素環式芳香基、例えばフェニル、ナフチルなどを指す。好適には、アリールは、置換されているか或は置換されていないかに拘わらず、フェニルまたはナフチル、より好適にはフェニルである。
本明細書で用いる如き用語“シクロアルキル”は、特に明記しない限り、安定な3−8員の単環式飽和環系、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルなどのいずれかを意味する。好適には、シクロアルキル基はシクロペンチルまたはシクロヘキシルである。
本明細書で用いる如き“ヘテロアリール”は、特に明記しない限り、O、NおよびSから成る群より選択されるヘテロ原子を少なくとも1個含有しかつ場合によりO、NおよびSから成る群より独立して選択される追加的ヘテロ原子を1から3個含有していてもよい5もしくは6員の単環式芳香環構造;またはO、NおよびSから成る群より選択されるヘテロ原子を少なくとも1個含有しかつ場合によりO、NおよびSから成る群より独立して選択される追加的ヘテロ原子を1から4個含有していてもよい9もしくは10員の二環式芳香環構造のいずれかを表す。このヘテロアリール基は結果として安定な構造がもたらされるように環のいずれかのヘテロ原子または炭素原子の所で結合していてもよい。
適切なヘテロアリール基の例には、これらに限定するものでないが、ピロリル、フリル、チエニル、オキサゾリル、イミダゾリル、プラゾリル(purazolyl)、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラニル、フラザニル、インドリジニル、インドリル、イソインドリニル、インダゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、プリニル、キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、イソチアゾリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、プテリジニルなどが含まれる。
本明細書で用いる如き用語“ヘテロシクロアルキル”は、O、NおよびSから成る群より選択されるヘテロ原子を少なくとも1個含有しかつ場合によりO、NおよびSから成る群より独立して選択される追加的ヘテロ原子を1から3個含有していてもよい5から8員の単環式飽和もしくは部分不飽和環構造;またはO、NおよびSから成る群より選択されるヘテロ原子を少なくとも1個含有しかつ場合によりO、NおよびSから成る群より独立して選択される追加的ヘテロ原子を1から4個含有していてもよい9から10員の二環式飽和、部分不飽和もしくは部分芳香環系のいずれかを表す。このヘテロシクロアルキル基は結果として安定な構造がもたらされるように環のいずれかのヘテロ原子または炭素原子の所で結合していてもよい。
適切なヘテロシクロアルキル基の例には、これらに限定するものでないが、ピロリニル、ピロリジニル、ジオキサラニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ジオキサニル、モルホリニル、ジチアニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、トリチアニル、インドリニル、クロメニル、3,4−メチレンジオキシフェニル、2,3−ジヒドロベンゾフリルなどが含まれる。
個々の基(例えばアルキル、アルコキシ、ヘテロアリール)が「置換されている」場合、そのような基は置換基のリストから独立して選択される置換基を1つ以上、好適には置換基を1から5個、より好適には置換基を1から3個、最も好適には置換基を1から2個持っていてもよい。
置換基の言及に関して、用語「独立して」は、そのような置換基が2個以上可能な場合にそのような置換基が互いに同じまたは異なってもよいことを意味する。
当業者は、式(I)で表される化合物の構造を示す図、例えば以下に示す如き図
Figure 2010500367
において、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル中心部の回りの番号はQ−R、R、R、R、RおよびR置換基が1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル中心部と結合している位置の番号付けに関する指針を与えることを意図することを認識するであろう。
本明細書で用いる如き用語“反溶媒(anti−solvent)”は、特に明記しない限り、特定の物質を溶かさないことで前記物質を沈澱させる目的で前記物質の溶液に直接または蒸気拡散で添加される溶媒を指す。
本発明は、以下のスキーム1により詳細な概略を示す如き式(I)で表される化合物の製造方法に向けたものである。
Figure 2010500367
従って、適切に置換されている式(X)で表される化合物(公知化合物または公知方法で調製可能な化合物)と公知化合物であるホルムアルデヒドの反応を前記ホルムアルデヒドを約2から約10モル当量(式(X)で表される化合物の量に対して)の範囲の量で存在、好適には前記ホルムアルデヒドを約4から約5モル当量の範囲の量で存在させて;
無機酸、例えばHCl、HBr、HSOなどの存在[前記酸を約1から約4モル当量(式(X)で表される化合物の量に対して)の範囲の量で存在、好適には前記酸を約1.2から約2モル当量の範囲の量で存在]下で;
溶媒、例えば水、または水とアルコールの混合物、例えばメタノールと水の混合物、エタノールと水の混合物など中で;ほぼ室温から約100℃の範囲内の温度、好適には約40℃から約60℃の範囲内の温度で起こさせることで、相当する式(XI)で表される化合物を生じさせる。この式(XI)で表される化合物の単離を行わない。
前記式(XI)で表される化合物を含有する反応混合物に無機塩基、例えばNaOH、KOH、LiOHなどによる処理をpHが約9に等しいか或はそれ以上、好適にはpHが約9から約14の範囲、より好適にはpHが約11から約12の範囲内になるように;
ほぼ室温から約60℃の範囲内の温度、好適には約25℃から約30℃の範囲内の温度で受けさせることで、相当する式(XII)で表される化合物を生じさせる。
前記式(XII)で表される化合物を単離し、そして場合によりそれの精製を公知方法に従って実施してもよい。例えば、前記式(XII)で表される化合物を公知方法に従っ
て、例えば溶媒の蒸発、濾過または他の適切な方法などで単離してもよい。好適には、前記式(XII)で表される化合物を濾過で単離する。前記式(XII)で表される化合物にさらなる精製を公知方法に従って、例えばクロマトグラフィー、再結晶化または他の適切な方法などで受けさせてもよい。
前記式(XII)で表される化合物と無機酸(HX)、例えばHCl、HBr、HSOなどの反応を前記酸を約1から約4モル当量(式(XII)で表される化合物の量に対して)の範囲内の量で存在、好適には前記酸を約2から約2.5モル当量の範囲内の量で存在させて;
アルコール、例えばイソプロピルアルコール(IPA)、エタノール(EtOH)、メタノール(MeOH)など中で、約0℃から約60℃の範囲内の温度、好適には約20℃から約25℃の範囲内の温度で起こさせることで、相当する式(I)で表される化合物を生じさせる。
前記式(I)で表される化合物を公知方法に従って単離する。例えば、前記式(I)で表される化合物の単離を溶媒の蒸発、濾過または他の適切な方法で実施してもよい。好適には、前記式(I)で表される化合物の単離を反溶媒(即ち生成物の沈澱に影響を与える溶媒)を反応混合物に添加することで実施する。例えば、非極性有機溶媒、例えばメチルt−ブチルエーテル(MTBE)、酢酸エチルなどを添加することで単離を実施する。前記式(I)で表される化合物にさらなる精製を公知方法に従って、例えばクロマトグラフィー、再結晶化または他の適切な方法などで受けさせてもよい。
当業者は、R、R、R、R、RおよびR基およびR、R、R、R、RおよびR基上の置換基のいずれもそれらが強酸性および塩基性条件下で安定である(即ち反応しない)ように選択することを認識するであろう。好適には、そのような置換基はpH<約2およびpH>約11、より好適にはpH<約1および好適にはpH>約12で安定である、
当業者は、本発明の反応段階をいろいろな溶媒もしくは溶媒系中で実施可能である場合に前記反応段階をまた適切な溶媒または溶媒系の混合物中で実施することも可能であることを認識するであろう。
説明をより簡潔にする目的で、本明細書に示す量的表現のいくつかには用語「約」による制限を受けさせていない。用語「約」を明確に用いるか否かに拘わらず、本明細書に示す量は全てが実際の所定値を指すことを意味しかつまた前記所定値の近似値(当該技術分野の通常の技術を基にして妥当であると推測される)[実験および/または測定条件による前記所定値の近似値を包含]も指すことを意味すると理解する。
本発明の化合物を調製する過程のいずれかを実施する時、関係する分子のいずれかが有する敏感もしくは反応性基を保護する必要がありそして/またはその方が望ましい可能性がある。これは通常の保護基、例えばProtective Groups in Organic Chemistry,J.F.W.McOmie編集,Plenum Press,1973;およびT.W.Greene & P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,1991などに記述されている如きそれらを用いて達成可能である。そのような保護基は当該技術分野で公知の方法を用いて後の便利な段階で除去可能である。
以下の実施例は本発明の理解の補助で示すものであり、決して本明細書の以下に示す請求項に挙げる発明を限定することを意図するものでなくかつそのように解釈されるべきでない。
あらゆる反応体および溶媒を商業的供給業者から購入したまま直接用いた。H−NMRおよび13C−NMRスペクトルの記録をBruker Avance−300を用いて300MHzで実施した。質量スペクトルをFannigan Navigator MSを用いて実施した。元素分析値はRobertson Microlit Laboratories、Inc.による分析値であった。
ビス(6−メトキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メタン
Figure 2010500367
2−(3−メトキシフェニル)エチルアミン(200.0g、1.28モル)を1NのHCl水溶液(1.92L、1.92モル)に入れることで生じさせた溶液にホルムアルデヒド水溶液(416.5g、37重量%、5.13モル)を加えた。その反応混合物を60℃で1時間撹拌した。次に、その反応混合物を室温に冷却した後、50%のNaOH溶液(174.4g、2.18モル)を下記の順で用いて塩基性にした:
(a)NaOH溶液総量の40%を10分かけてゆっくり加えながら氷水バッチを用いて内部反応温度を25−30℃の範囲内に維持した。次に、その結果として生じた軽質懸濁液を25-30℃の範囲内の温度で1時間撹拌した。
(b)次に、NaOH溶液総量の別の15%を5分かけてゆっくり加えながら反応混合物の内部温度を25−30℃の範囲内に維持した。その結果として生じた軽質懸濁液を25-30℃の範囲内の温度で1時間撹拌した。
(c)NaOH溶液総量の別の15%を5分かけてゆっくり加えながら内部反応温度を25−30℃の範囲内に維持した。その結果として生じた軽質懸濁液を25-30℃の範囲内の温度で1時間撹拌した。
(d)NaOH溶液の残りの30%を5分かけてゆっくり添加しながら反応混合物の内部温度を25−30℃の範囲内に維持した。
前記NaOH溶液の全部を添加した後、その結果として生じた重質懸濁液を25-30℃の範囲内の温度で2時間撹拌した。その結果として生じた固体状生成物を真空濾過で集め、HO(200mL)で洗浄した後、空気で乾燥させた。表題の化合物を白色の固体として得た。
融点:121℃(DSC分析による)
H NMR(300MHz、CDCl):δ 6.95(d、J=8.4Hz、2H)、6.70(dd、J=8.4、2.6Hz、2H)、6.65(d、J=2.5Hz、2H)、3.77(s、6H)、3.25(s、2H)、3.23(s、4H)、2.85(m、8H)
13C NMR(300MHz、CDCl):δ 157.9、136.0、127.6、127.3、113.3、112.0、80.7、55.2、53.9、49.0、29.4
2126に関する元素分析:
計算値: C、74.52;H、7.74;N、8.21
測定値: C、74.20;H、7.95;N、8.11
6−メトキシテトラヒドロイソキノリンのHCl塩
Figure 2010500367
前記実施例1に示したようにして調製したビス(6−メトキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メタン(213.4g、0.63モル)をIPA(1.06L)に入れて懸濁させ、それに濃HCl水溶液(140.4g、36重量%、1.38モル)をゆっくり加えた。HCl添加後直ちに固体の大部分が溶解した。その後数秒以内に固体が再び沈澱した。その結果として生じた懸濁液を室温で18時間撹拌した。MTBE(530mL)を加えた後の懸濁液を室温で更に4時間撹拌した。固体を濾過で取り出し、MTBE:IPAが1:1の混合物(100mL)で濯いだ後、空気で乾燥させた。表題の化合物を白色の固体として得た。
融点:239℃(DSC分析による)
H NMR(300MHz、DMSO−d):δ 7.13(d、J=8.4Hz、1H)、6.81(d、J=8.4、2.6Hz、1H)、6.79(s、1H)、3.77(s、6H)、4.14(br s、2H)、3.73(s、3H)、3.10(br m、2H)、2.50(t、J=1.6Hz、2H)
13C NMR(300MHz、DMSO−d):δ 158.8、133.7、128.2、121.2、113.5、113.4、55.5、43.4、40.7、25.3
1014NOClに関する元素分析:
計算値: C、60.15;H、7.07;N、7.01;Cl、17.76
測定値: C、60.23;H、7.27;N、6.88;Cl、17.89
ビス(7,8−ジヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]イソキノリン−6(5H)−イル)メタン
Figure 2010500367
3,4−メチレンジオキシフェネチルアミンHCl(2.158g、98重量%、10.5ミリモル)を1NのHCl水溶液(19.2mL、19.2ミリモル)に入れることで生じさせた溶液にホルムアルデヒド水溶液(4.165g、37重量%、51.3ミリモル)を加えた。その反応混合物を40℃で18時間撹拌した。次に、その反応混合物を室温に冷却した後、3NのNaOH水溶液(7.3mL、21.8ミリモル)を下記のようにして分割して用いることで塩基性にした:(a)NaOH溶液総量の40%を10分かけてゆっくり加えた後、その結果として生じた軽質懸濁液を25−30℃で1時間撹拌し;(b)NaOH溶液総量の15%を5分かけてゆっくり加えた後、その結果として生じた軽質懸濁液を25−30℃で1時間撹拌し;(c)NaOH溶液総量の別の15%を5分かけてゆっくり加えた後、その結果として生じた軽質懸濁液を25−30℃で1時間撹拌し;(d)NaOH溶液総量の最後の30%を5分かけてゆっくり加えた後、その結果として生じた重質懸濁液を25−30℃で2時間撹拌した。固体状生成物を真空濾過で集め、蒸留水(2.0mL)で洗浄した後、空気で一晩乾燥させることで表題の化合物を淡い桃色の微細な固体として得た。
融点:116.32℃(DSC分析による)
H−NMR(300MHz、CDCl):δ 6.57(s、2H)、6.50(s、2H)、5.89(s、4H)、3.63(s、4H)、3.23(s、2H)、2.80(s、8H)
13C−NMR(300MHz、CDCl):δ 145.9、145.6、127.8、127.7、108.5、106.6、106.4、100.5、80.4、54.4、49.1、29.0
2122に関する元素分析:
計算値: C、68.84;H、6.05;N、7.65
測定値: C、68.58;H、6.10;N、7.48
5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]イソキノリンのHCl塩
Figure 2010500367
前記実施例3に示したようにして調製したビス(7,8−ジヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]イソキノリン−6(5H)−イル)メタン(1.791g、4.9ミリモル)をIPA(15.8mL)に入れて懸濁させた後、濃HCl水溶液(1.293g、36重量%、12.7ミリモル)をゆっくり加えた。実施例3に示したようにして調製した化合物がHCl添加後直ちに溶解し、続いて撹拌を数秒間実施すると固体が再び沈澱した。その結果として生じた懸濁液を室温で18時間撹拌した。MTBE(7.9mL)を加えた後の懸濁液を室温で更に4時間撹拌した。固体状生成物を真空濾過で集め、IPA/MTBEが1/1の混合物(10.0mL)で洗浄した後、空気で一晩乾燥させることで表題の化合物を微細な白色の固体として得た。
融点:265.0℃で分解
1011NO・HCl・0.26HOに関する元素分析:
計算値: C、56.21;H、5.66;N、6.56;Cl、16.59
測定値: C、55.33;H、5.62;N、6.06;Cl、16.21
ビス(6,7−ジメトキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メタン
Figure 2010500367
2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミン(2.391g、97重量%、12.8ミリモル)を1NのHCl水溶液(19.2mL、19.2ミリモル)に入れることで生じさせた溶液にホルムアルデヒド水溶液(4.165g、37重量%、51.3ミリモル)を加えた。その反応混合物を60℃で2時間撹拌した。次に、その反応混合物を室温に冷却した後、3NのNaOH水溶液(7.3mL、21.8ミリモル)を下記のようにして分割して用いることで塩基性にした:(a)NaOH溶液総量の40%を10分かけてゆっくり加えた後、その結果として生じた軽質懸濁液を25−30℃で1時間撹拌し;(b)NaOH溶液総量の15%を5分かけてゆっくり加えた後、その結果として生じた軽質懸濁液を25−30℃で1時間撹拌し;(c)NaOH溶液総量の別の15%を5分かけてゆっくり加えた後、その結果として生じた軽質懸濁液を25−30℃で1時間撹拌し;(d)NaOH溶液総量の最後の30%を5分かけてゆっくり加えた後、その結果として生じた重質懸濁液を25−30℃で2時間撹拌した。固体状生成物を真空濾過で集め、蒸留水(2.0mL)で洗浄した後、空気で一晩乾燥させることで表題の化合物を淡黄色の微細な固体として得た。
融点:126.23℃(DSC分析による).
H−NMR(300MHz、CDCl):δ 6.61(s、2H)、6.55(s、2H)、3.84(d、J=19.9Hz、12H)、3.67(s、4H)、3.27(s、2H)、2.84(s、8H)
13C−NMR(300MHz、CDCl):147.4、147.2、126.9、126.6、111.5、109.6、80.6、55.9、55.9、54.0、49.1、28.6
2330に関する元素分析:
計算値: C、69.32;H、7.59;N、7.03
測定値: C、69.20;H、7.40;N、6.96
6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリンのHCl塩
Figure 2010500367
前記実施例5に示したようにして調製したビス(6,7−ジメトキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メタン(2.159g、5.4ミリモル)をIPA(9.5mL)に入れて懸濁させた後、濃HCl水溶液(1.279g、36重量%、12.6ミリモル)をゆっくり加えた。固体状の出発材料がHCl添加後直ちに溶解した後、撹拌を数秒間実施すると固体が再び沈澱した。その結果として生じた懸濁液を室温で18時間撹拌した。MTBE(10mL)を加えた後の懸濁液を室温で更に4時間撹拌した。固体状生成物を真空濾過で集め、IPA/MTBEが1/1の混合物(1.0mL)で洗浄した後、空気で一晩乾燥させることで表題の化合物を微細な白色の固体として得た。融点:246.45℃(DSC分析による).
1115NO・HClに関する元素分析:
計算値: 57.52;H、7.02;N、6.10;Cl、15.43
測定値: C、57.50;H、7.02;N、5.97;Cl、15.27
この上に示した明細に説明の目的で与えた実施例を伴わせて本発明の原理を教示してきたが、本発明の実施は以下に示す請求項およびこれらの相当物の範囲内に入る如き通常の変形、応用形および/または修飾形の全部を包含することは理解されるであろう。

Claims (22)

  1. 式(I)
    Figure 2010500367
    [式中、
    Qは、OおよびSから成る群より選択され;
    は、C1−6アルキルであり;かつ前記C1−6アルキルは場合によりハロゲン、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
    前記アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    は、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
    前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが;但し1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の7位と直接結合している炭素原子と前記ハロゲンが結合していないことを条件とし;
    或は、QとRとRがこれらが結合している炭素原子と一緒になって5から8員の単環式ヘテロシクロアルキル基を形成しており、かつ前記5から8員の単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりO、NまたはSから選択される追加的ヘテロ原子を1個含有していてもよいが、但しNが1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の7位と直接結合していないことを条件とし;かつ
    前記5から8員の単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    およびRは、各々独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
    前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが;但し1,2,3,4−
    テトラヒドロイソキノリン中心部の5位もしくは8位と直接結合している炭素原子と前記ハロゲンが結合していないことを条件とし;
    およびRは、各々独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、ハロゲン置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン置換C1−6アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
    前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;そして
    HXは、無機酸である]
    で表される化合物の製造方法であって、
    Figure 2010500367
    式(XII)で表される化合物と無機酸をアルコール中で反応させることで相当する式(I)で表される化合物を生じさせることを含んで成る方法。
  2. 前記式(I)で表される化合物を単離する請求項1記載の方法。
  3. 前記式(I)で表される化合物を含有する反応混合物を反溶媒で処理することで前記式(I)で表される化合物を単離する請求項2記載の方法。
  4. 更に
    Figure 2010500367
    式(X)で表される化合物とホルムアルデヒドを無機酸の存在下の水または水とアルコールの混合物中で反応させることで相当する式(XI)で表される化合物を生じさせ、それを単離することなく、
    Figure 2010500367
    前記式(XI)で表される化合物を含有する反応混合物を無機塩基で処理することで相当する式(XII)で表される化合物を生じさせて、それを単離することも含んで成る請求項1記載の方法。
  5. 前記式(XII)で表される化合物を濾過で単離する請求項4記載の方法。
  6. QがOでありそしてR、R、RおよびRの各々が水素である請求項1記載の方法。
  7. QがOであり、Rがメチルであり、Rが水素またはメトキシから成る群より選択されるか、或はQとRとRがこれらが結合している炭素原子と一緒になって1,3−ジオキソラニルを形成しており、そしてR、R、RおよびRの各々が水素である請求項1記載の方法。
  8. HXをHCl、HBrおよびHSOから成る群より選択する請求項1記載の方法。
  9. HXがHClである請求項8記載の方法。
  10. 式(I)
    Figure 2010500367
    [式中、
    Qは、OおよびSから成る群より選択され;
    は、C1−6アルキルであり;かつ前記C1−6アルキルは場合によりハロゲン、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
    前記アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    は、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
    前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが;但し1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の7位と直接結合している炭素原子と前記ハロゲンが結合していないことを条件とし;
    別法として、QとRとRがこれらが結合している炭素原子と一緒になって5から8員の単環式ヘテロシクロアルキル基を形成しており、かつ前記5から8員の単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりO、NまたはSから選択される追加的ヘテロ原子を1個含有していてもよいが、但しNが1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の7位と直接結合していないことを条件とし;かつ
    前記5から8員の単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    およびRは、各々独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
    前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが;但し1,2,3,4−
    テトラヒドロイソキノリン中心部の5位もしくは8位と直接結合している炭素原子と前記ハロゲンが結合していないことを条件とし;
    およびRは、各々独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、ハロゲン置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン置換C1−6アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
    前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;そして
    HXは、無機酸である]
    で表される化合物の製造方法であって、
    Figure 2010500367
    式(X)で表される化合物とホルムアルデヒドを無機酸の存在下の水または水とアルコールの混合物中で反応させることで相当する式(XI)で表される化合物を生じさせ、それを単離することなく、
    Figure 2010500367
    前記式(XI)で表される化合物を含有する反応混合物を無機塩基で処理することで相当する式(XII)で表される化合物を生じさせ、それを単離し、そして
    Figure 2010500367
    前記式(XII)で表される化合物と無機酸をアルコール中で反応させることで相当する式(I)で表される化合物を生じさせることを含んで成る方法。
  11. 前記式(XII)で表される化合物を濾過で単離しそして前記式(I)で表される化合物を含有する反応混合物を反溶媒で処理することで式(I)で表される化合物を単離する請求項10記載の方法。
  12. QがOでありそしてR、R、RおよびRの各々が水素である請求項10記載の方法。
  13. QがOであり、Rがメチルであり、Rが水素またはメトキシから成る群より選択されるか、或はQとRとRがこれらが結合している炭素原子と一緒になって1,3−ジオキソラニルを形成しており、そしてR、R、RおよびRの各々が水素である請求項10記載の方法。
  14. HXをHCl、HBrおよびHSOから成る群より選択する請求項10記載の方法。
  15. HXがHClである請求項14記載の方法。
  16. 式(XII)
    Figure 2010500367
    [式中、
    Xは、OおよびSから成る群より選択され;
    は、C1−6アルキルであり;かつ前記C1−6アルキルは場合によりハロゲン、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
    前記アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    は、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
    前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが;但し
    1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の7位と直接結合している炭素原子と前記ハロゲンが結合していないことを条件とし;
    或は、XとRとRがこれらが結合している炭素原子と一緒になって5から8員の単環式ヘテロシクロアルキル基を形成しており、かつ前記5から8員の単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりO、NまたはSから選択される追加的ヘテロ原子を1個含有していてもよいが;但し前記Nが1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の7位と直接結合していないことを条件とし;かつ
    前記5から8員の単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    およびRは、各々独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
    前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが;但し
    1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の5位もしくは8位と直接結合している炭素原子と前記ハロゲンが結合していないことを条件とし;
    およびRは、各々独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、ハロゲン置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン置換C1−6アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
    前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが、但し
    QがOであり、RがメチルでありそしてR、R、RおよびRの各々が水素の時にはRがメトキシ以外であることを条件とする]
    で表される化合物。
  17. QがOであり;そして
    、R、RおよびRの各々が水素であるが;但し
    がメチルの時にはRがメトキシ以外であることを条件とする;
    請求項16記載の化合物。
  18. QがOであり;
    がメチルであり;
    が水素またはメトキシから成る群より選択されるか;
    或は、QとRとRがこれらが結合している炭素原子と一緒になって1,3−ジオキソラニルを形成しており;そして
    、R、RおよびRの各々が水素であるが;但し
    QがOでありそしてRがメチルの時にはRがメトキシ以外であることを条件とする;請求項16記載の化合物。
  19. 式(XII)
    Figure 2010500367
    [式中、
    Qは、OおよびSから成る群より選択され;
    は、C1−6アルキルであり;かつ前記C1−6アルキルは場合によりハロゲン、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
    前記アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    は、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
    前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが;但し1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の7位と直接結合している炭素原子と前記ハロゲンが結合していないことを条件とし;
    或は、QとRとRがこれらが結合している炭素原子と一緒になって5から8員の単環式ヘテロシクロアルキル基を形成しており、かつ前記5から8員の単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりO、NまたはSから選択される追加的ヘテロ原子を1個含有していてもよいが、但しNが1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の7位と直接結合
    していないことを条件とし;かつ
    前記5から8員の単環式ヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    およびRは、各々独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
    前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノおよびハロゲンから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいが;但し1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン中心部の5位もしくは8位と直接結合している炭素原子と前記ハロゲンが結合していないことを条件とし;
    およびRは、各々独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、ハロゲン置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン置換C1−6アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから成る群より選択され;かつ
    前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、ハロゲン置換C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン置換C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノおよびジ(C1−4アルキル)アミノから成る群より独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい]
    で表される化合物の製造方法であって、
    Figure 2010500367
    式(X)で表される化合物とホルムアルデヒドを無機酸の存在下の水または水とアルコールの混合物中で反応させることで相当する式(XI)で表される化合物を生じさせ、それを単離することなく、
    Figure 2010500367
    前記式(XI)で表される化合物を含有する反応混合物を無機塩基で処理することで相当する式(XII)で表される化合物を生じさせて、それを単離することを含んで成る方法。
  20. 前記式(XII)で表される化合物を濾過で単離する請求項19記載の方法。
  21. QがOでありそしてR、R、RおよびRの各々が水素である請求項19記載の方法。
  22. QがOであり、Rがメチルであり、Rが水素またはメトキシから成る群より選択されるか、或はQとRとRがこれらが結合している炭素原子と一緒になって1,3−ジオキソラニルを形成しており、そしてR、R、RおよびRの各々が水素である請求項19記載の方法。
JP2009523943A 2006-08-07 2007-08-07 置換−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体の製造方法 Expired - Fee Related JP5331690B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US82160106P 2006-08-07 2006-08-07
US60/821,601 2006-08-07
US88721507P 2007-01-30 2007-01-30
US60/887,215 2007-01-30
PCT/US2007/075324 WO2008019356A2 (en) 2006-08-07 2007-08-07 Process for the preparation of substituted-1,2,3,4-tetrahydroisoquinoline derivates

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010500367A true JP2010500367A (ja) 2010-01-07
JP5331690B2 JP5331690B2 (ja) 2013-10-30

Family

ID=39033611

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009523943A Expired - Fee Related JP5331690B2 (ja) 2006-08-07 2007-08-07 置換−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体の製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7872138B2 (ja)
EP (1) EP2061763B1 (ja)
JP (1) JP5331690B2 (ja)
AU (1) AU2007281746B2 (ja)
ES (1) ES2576477T3 (ja)
WO (1) WO2008019356A2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101119969B (zh) 2004-07-15 2014-04-09 阿尔巴尼分子研究公司 芳基和杂芳基取代的四氢异喹啉及其阻断去甲肾上腺素、多巴胺和血清素的重摄取的应用
US9156812B2 (en) 2008-06-04 2015-10-13 Bristol-Myers Squibb Company Crystalline form of 6-[(4S)-2-methyl-4-(2-naphthyl)-1,2,3,4-tetrahydroisoquinolin-7-yl]pyridazin-3-amine
ES2528404T3 (es) 2009-05-12 2015-02-10 Bristol-Myers Squibb Company Formas cristalinas de (S)-7-([1,2,4]triazol[1,5-a]piridin-6-il)-4-(3,4-diclorofenil)-1,2,3,4-tetrahidroisoquinolina y sus usos
ES2446971T3 (es) 2009-05-12 2014-03-11 Albany Molecular Research, Inc. Tetrahidroisoquinolinas sustituidas con arilo, heteroarilo, y heterociclo y su uso
ES2662072T3 (es) * 2009-05-12 2018-04-05 Albany Molecular Research, Inc. 7-([1,2,4]triazolo[1,5-a]piridin-6-il)-4-(3,4-diclorofenil)-1,2,3,4-tetrahidroisoquinolina y uso de la misma
US20100318171A1 (en) * 2009-06-15 2010-12-16 Boston Scientific Scimed, Inc. Multiple Stent Delivery System
CN112409256B (zh) * 2019-08-21 2024-04-02 山东福长药业有限公司 5,7-二氯四氢异喹啉缩醛胺类化合物、其制备方法与应用

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3499901A (en) * 1966-07-01 1970-03-10 Hoffmann La Roche Partially hydrogenated phenanthridines
JPH01503233A (ja) * 1986-10-28 1989-11-02 スミス・クライン・アンド・フレンチ・ラボラトリース・リミテッド 製薬活性化合物

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6987118B2 (en) 2003-05-21 2006-01-17 Pfizer Inc. Tetrahydroisoquinoline derivatives as PPAR-alpha activators
ES2257168B1 (es) 2004-08-18 2007-06-01 Laboratorios Del Dr Esteve, S.A. Ligandos del receptor 5-ht7.

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3499901A (en) * 1966-07-01 1970-03-10 Hoffmann La Roche Partially hydrogenated phenanthridines
JPH01503233A (ja) * 1986-10-28 1989-11-02 スミス・クライン・アンド・フレンチ・ラボラトリース・リミテッド 製薬活性化合物

Non-Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN5009014129; BUCK,JOHANNES S.: J.AM.CHEM.SOC. V56, 193408, P1769-1771 *
JPN5009014131; CRAIG,L.E.: J.AM.CHEM.SOC. V71, 194902, P462-465 *
JPN5009014134; KALAUS GY: ACTA CHIMICA ACADEMIAE SCIENTIARUM HUNGARICAE V63 N4, 1970, P443-446 *
JPN6012063380; Campaigne E et al.: Journal of Heterocyclic Chemistry Vol.16(7), 1979, p.1321-1324 *
JPN6012063382; H. Marlon Zhong et al.: Organic Process Research & Development Vol.11, 2007, p.463-465 *

Also Published As

Publication number Publication date
WO2008019356A2 (en) 2008-02-14
EP2061763A2 (en) 2009-05-27
US7872138B2 (en) 2011-01-18
WO2008019356A3 (en) 2008-05-29
US20080033177A1 (en) 2008-02-07
AU2007281746A1 (en) 2008-02-14
EP2061763B1 (en) 2016-03-16
JP5331690B2 (ja) 2013-10-30
AU2007281746B2 (en) 2013-05-09
ES2576477T3 (es) 2016-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2019201352B2 (en) Bromodomain inhibitors
JP5331690B2 (ja) 置換−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体の製造方法
JP5348725B2 (ja) チエノピリミジン化合物の製造方法
ES2585221T3 (es) Un proceso para la preparación de 6-(7-((1-aminociclopropil)metoxi)-6-metoxiquinolin-4-iloxi)-n-metil-1-naftamida y productos intermedios sintéticos de la misma
EP4249077A1 (en) Novel acridinium salt and method for producing same
WO2017094026A1 (en) 3-pyrimidinyl pyrrolo [2,3-b] pyridine as new anticancer agents and the process for the preparation thereof
MX2008015980A (es) Moleculas duales que contienen un derivado peroxidico, su sintesis y sus aplicaciones terapeuticas.
US10336704B2 (en) Method for preparing indenoisoquinoline derivatives
BR112021011854A2 (pt) Síntese de gama-carbolinas heterocíclicas fundidas substituídas
US7834184B2 (en) Opiate intermediates and methods of synthesis
ES2807587T3 (es) Procedimientos de preparación de medicamentos para el tratamiento de enfermedades cardiovasculares e intermedios para uso en estos
WO2022134262A1 (zh) 二吡咯甲烯-1-酮类化合物及其制备方法
WO2008032702A1 (fr) Composé de fluorobore ayant un noyau aromatique ou sel de celui-ci, et procédé de fabrication du composé ayant un noyau aromatique fusionné à un éther cyclique à l'aide de celui-ci
WO2008097483A2 (en) Methods for preparing aryl-substituted ketophosphonates
WO2022194087A1 (en) Modified proteins and protein binders
CN112979529B (zh) 一种芳香胺吲哚萘醌衍生物及其制备方法
EA037179B1 (ru) Способ получения энантиомеров пирлиндола и их солей
CN111100123A (zh) 一种制备玫瑰树碱或取代玫瑰树碱的简便方法
CN110483511B (zh) 一种喹唑啉酮类多环化合物的合成方法
CN113429407B (zh) 1-烷基-3-芳基取代中氮茚类化合物的简便合成方法
RU2785543C1 (ru) 2,8-БИС-(5-МЕТИЛИЗОКСАЗОЛ-3-ИЛ ИЛИ 1,5-ДИМЕТИЛ-3-ОКСО-2-ФЕНИЛ-1,2-ДИГИДРО-3Н-ПИРАЗОЛ-4-ИЛ)-2,3,8,9,12c,12d-ГЕКСАГИДРО-1Н,7Н-5,11-ДИОКСА-2,3a.4,6,6b8,9a,10,12,12b-ДЕКААЗАДИЦИКЛОПЕНТА[e,l]ПИРЕНЫ, СПОСОБ ИХ ПОЛУЧЕНИЯ И ПРИМЕНЕНИЕ В КАЧЕСТВЕ СРЕДСТВ С ЦИТОТОКСИЧЕСКОЙ АКТИВНОСТЬЮ
US6426417B1 (en) Processes and intermediates useful to make antifolates
Dominguez et al. Improved preparation of 5-hydroxyprotoberberine derivatives via 3-aryltetrahydroisoquinolines
SAIGA et al. Synthesis of 1, 2, 3, 4-tetrahydro-β-carboline derivatives as hepatoprotective agents. IV. Positional isomers of 1, 2, 3, 4-tetrahydro-2-methylthiothiocarbonyl-β-carboline-3-carboxylic acid and its 1-alkylated derivatives
US3621041A (en) Chromans

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100804

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121211

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130311

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130318

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130729

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5331690

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees