JP2010287800A - 有機デバイスの製造装置並びに有機デバイスの製造方法 - Google Patents

有機デバイスの製造装置並びに有機デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】波長変換ユニットや波長変換用の設備が不要で、装置のコンパクト化・低コスト化を図れる極めて実用性に優れた有機デバイスの製造装置並びに有機デバイスの製造方法の提供。
【解決手段】基板上に有機化合物層を含む複数の薄膜層を積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造装置であって、前記各薄膜層を夫々レーザアブレーション加工するレーザ加工部を備え、このレーザ加工部は、前記各薄膜層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工するように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機太陽電池、有機EL、有機トランジスタなど、電極間に有機化合物層を設けて成る有機デバイスの製造装置並びに有機デバイスの製造方法に関するものである。
基板一面に有機デバイスを形成する有機デバイスの製造では、デバイスの機能を発現するためにパターニングを行う必要がある。以下に有機薄膜太陽電池の例を述べる。
有機デバイスである有機薄膜太陽電池において、発電層の材料や層構造など、発電効率を改善する為に様々な研究開発が行われている。現在、薄膜太陽電池で主流のシリコン系薄膜太陽電池では、発電層をレーザ加工し、集積構造を形成することにより単一基板上で高電圧を出力できる集積モジュールが商業化されている。
ところで、このような太陽電池モジュールの製造方法としては、例えば、CIS薄膜太陽電池モジュールの製造方法が、13th European Photovoltaic Solar Energy Conference, Nice, France 23.-27.Oct.1995[Thin film solar modules based on CIS prepared by the coevaporation method]において報告されている。これは、CIS系のみならず全ての有機薄膜太陽電池に必要な集積構造である。
このように有機薄膜太陽電池を商業化するためには集積モジュールの作製は不可欠である。ところで、例えば特許文献1に開示されるように、結晶シリコンに代表されるような太陽電池のモジュール化を蒸着装置やスパッタ装置、レーザ加工機を用いて一貫して行う製造装置は存在するが、水分や酸素に弱い有機薄膜太陽電池のモジュール化をレーザ加工を含めて真空または不活性ガス雰囲気で一貫して行う有機薄膜太陽電池の製造装置は存在しない。
また、例えば特許文献2に開示されるように、薄膜太陽電池を構成する各膜をレーザによって分割する所謂レーザスクライブを行う際に、各膜に照射するレーザ波長を変化させることで、熱による盛り上がりや溶融だれを抑制する方法が知られているが、このような方法では、波長変換ユニットを複数用意し、また、この波長変換ユニットの交換や光軸調整等を自動的に行う設備が必要となり、コスト性、生産性が悪く、実用的でない。
また、有機EL照明デバイスにおいては、大きい面積を均一に発光させるために、セルを分割することが必要である(特許文献3参照)。
特許第3436678号公報 特開平11−224956号公報 特開2008−227326号公報
本発明は、上述のような現状に鑑みなされたもので、同一波長の短パルスレーザを用いて複数の薄膜を夫々加工することができ、波長変換ユニットや波長変換用の設備が不要で、装置のコンパクト化・低コスト化を図れる極めて実用性に優れた有機デバイスの製造装置並びに有機デバイスの製造方法を提供するものである。
本発明の要旨を説明する。
基板上に有機化合物層を含む複数の薄膜層を積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造装置であって、前記各薄膜層を夫々レーザアブレーション加工するレーザ加工部を備え、このレーザ加工部は、前記各薄膜層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工するように構成したことを特徴とする有機デバイスの製造装置に係るものである。
また、基板上に第一電極層、有機化合物層、第二電極層を順次積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造装置であって、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層を夫々レーザアブレーション加工するレーザ加工部を備え、このレーザ加工部は、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工するように構成したことを特徴とする有機デバイスの製造装置に係るものである。
また、仕込室と、プラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、電極蒸着室、封止室、グローブボックス室等の一つ若しくは複数種の処理室と、この処理室に基板を搬送する搬送室とから成り、前記仕込室と前記処理室とを前記搬送室の周囲に気密を保持したまま一連に基板を処理加工できるように放射状に設け、前記各処理室に対する基板の搬送を前記搬送室を介して行うように構成し、基板上に第一電極層、有機化合物層、第二電極層を順次積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造装置であって、前記処理室として、前記第一電極層、前記有機化合物層若しくは前記第二電極層を夫々レーザアブレーション加工するレーザ加工部を有するレーザ加工室を設けて、このレーザ加工室の前記レーザ加工部は、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工するように構成したことを特徴とする有機デバイスの製造装置に係るものである。
また、仕込室と、プラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、電極蒸着室、封止室、グローブボックス室等の一つ若しくは複数種の処理室とを気密を保持したまま一連に基板を処理加工できるように直列に設け、基板を保持した搬送体を前記各室内を順次通過させることで前記各処理室により基板を処理加工して、基板上に第一電極層、有機化合物層、第二電極層を順次積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造装置であって、前記処理室として、前記第一電極層、前記有機化合物層若しくは前記第二電極層を夫々レーザアブレーション加工するレーザ加工部を有するレーザ加工室を設けて、このレーザ加工室の前記レーザ加工部は、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工するように構成したことを特徴とする有機デバイスの製造装置に係るものである。
また、前記レーザ加工室を複数設け、この各レーザ加工室において前記レーザ加工部により、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層のいずれか1つ以上の層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工を行うように構成したことを特徴とする請求項3,4のいずれか1項に記載の有機デバイスの製造装置に係るものである。
また、前記処理室として設けるプラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、電極蒸着室、封止室及び前記レーザ加工室内の雰囲気は、真空雰囲気若しくは不活性ガスなどによる非酸化性雰囲気としたことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の有機デバイスの製造装置に係るものである。
また、基板上に有機化合物層を含む複数の薄膜層を積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造方法であって、前記各薄膜層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工することを特徴とする有機デバイスの製造方法に係るものである。
また、基板上に第一電極層、有機化合物層、第二電極層を順次積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造方法であって、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工することを特徴とする有機デバイスの製造方法に係るものである。
また、仕込室と、プラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、電極蒸着室、封止室、グローブボックス室等の一つ若しくは複数種の処理室と、この処理室に基板を搬送する搬送室とから成り、前記仕込室と前記処理室とを前記搬送室の周囲に気密を保持したまま一連に基板を処理加工できるように放射状に設け、前記各処理室に対する基板の搬送を前記搬送室を介して行うように構成し、基板上に第一電極層、有機化合物層、第二電極層を順次積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造装置であって、前記処理室として、前記第一電極層、前記有機化合物層若しくは前記第二電極層を夫々レーザアブレーション加工するレーザ加工部を有するレーザ加工室を設けた有機デバイスの製造装置を用い、前記レーザ加工室において、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工することを特徴とする有機デバイスの製造方法に係るものである。
また、仕込室と、プラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、電極蒸着室、封止室、グローブボックス室等の一つ若しくは複数種の処理室とを気密を保持したまま一連に基板を処理加工できるように直列に設け、基板を保持した搬送体を前記各室内を順次通過させることで前記各処理室により基板を処理加工して、基板上に第一電極層、有機化合物層、第二電極層を順次積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造装置であって、前記処理室として、前記第一電極層、前記有機化合物層若しくは前記第二電極層を夫々レーザアブレーション加工するレーザ加工部を有するレーザ加工室を設けた有機デバイスの製造装置を用い、前記レーザ加工室において、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工することを特徴とする有機デバイスの製造方法に係るものである。
また、前記レーザ加工室を複数設けた有機デバイスの製造装置を用い、前記各レーザ加工室において、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層のいずれか1つ以上の層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工を行うことを特徴とする請求項9,10のいずれか1項に記載の有機デバイスの製造方法に係るものである。
また、前記処理室として設けるプラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、電極蒸着室、封止室及び前記レーザ加工室内の雰囲気は、真空雰囲気若しくは不活性ガスなどによる非酸化性雰囲気とすることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の有機デバイスの製造方法に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、同一波長の短パルスレーザを用いて複数の薄膜を夫々加工することができ、波長変換ユニットや波長変換用の設備が不要で、装置のコンパクト化・低コスト化を図れる極めて実用性に優れた有機デバイスの製造装置並びに有機デバイスの製造方法となる。
本実施例の構成概略説明図である。 本実施例に係る工程を示す概略説明図である。 別例1の構成概略説明図である。 別例2の構成概略説明図である。 実施例1の透明電極層のレーザ加工状態を示す電子顕微鏡写真である。 実施例2の有機化合物層のレーザ加工状態を示す電子顕微鏡写真である。 実施例3の金属電極層のレーザ加工状態を示す電子顕微鏡写真である。 ITO膜及びCuPc/C60膜の吸収率を示すグラフである。 実施例1,2及び比較例1の実験結果を比較した表である。 実施例1及び比較例2の実験結果を比較した表である。 実施例2,3及び比較例3,4の実験結果を比較した表である。 比較例3の有機化合物層のレーザ加工状態を示す光学顕微鏡写真である。 比較例4の金属電極層のレーザ加工状態を示す電子顕微鏡写真である。 フルエンスと各層の加工幅を示すグラフである。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、本発明の作用を示して簡単に説明する。
レーザ加工部により、基板上に順次積層される複数の薄膜、例えば有機薄膜太陽電池を構成する透明電極層、有機化合物層及び金属電極層をレーザアブレーション加工(スクライブ加工)してスクライブ溝を形成し各層を分割する(所望のパターンに形成する)。
この際、同一波長のレーザを用いて各層を夫々加工することが可能となり、各層毎に異なる波長のレーザを照射するために複数の異種類のレーザ発振器を用意したり、波長変換ユニットの交換等を行ったりする必要がなく、それだけ装置のコンパクト化・低コスト化を図ることが可能となる。
しかも、同一波長のレーザであっても、フルエンスを0.1〜1.5J/cmの範囲で調整設定することで、下地層等の他の層にダメージを与えることなく良好に加工を行うことができ、直列構造を形成した際の配線抵抗のばらつきを抑制することにより、それだけ高品質の有機デバイスの製造が可能となる。
更に、フルエンスを所定の範囲で適宜変更するだけで各層毎に最適なレーザアブレーション加工を行うことができるため、機器の調整設定等が容易で、それだけ扱い易いものとなる。
また、シャドーマスクを用いることなくパターニングを行うことが可能となり、基板とシャドーマスクとの正確な位置合わせや高精細マスクが必要なく、製造時のランニングコストを低く抑えることが可能となる。
また、例えば、請求項3,4に記載したようなクラスタ方式若しくはインライン方式において、処理室として設けるプラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、電極蒸着室、封止室及び前記レーザ加工室内の雰囲気を、真空雰囲気若しくは不活性ガスなどによる非酸化性雰囲気とした場合には、水分や酸素に弱い有機化合物を外気等にさらすことなく非酸化性雰囲気下で処理を行うことができ、それだけ不良発生の少ない高品質な有機デバイスの作製が可能となる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、仕込室と、プラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、金属電極蒸着室、封止室、グローブボックス室等の一つ若しくは複数種の処理室と、この処理室に基板を搬送する搬送室とから成り、前記仕込室と前記処理室とを前記搬送室の周囲に気密を保持したまま一連に基板を処理加工できるように放射状に設け、前記各処理室に対する基板の搬送を前記搬送室を介して行うように構成し、基板上に透明電極層、有機化合物層、金属電極層を順次積層して成る有機薄膜太陽電池を製造する有機薄膜太陽電池の製造装置であって、前記処理室として、前記透明電極層、前記有機化合物層若しくは前記金属電極層を夫々レーザアブレーション加工するレーザ加工部を有するレーザ加工室を設けて、このレーザ加工室の前記レーザ加工部は、前記透明電極層、前記有機化合物層及び前記金属電極層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工するように構成したものである。
本実施例は、図1に図示したような所謂クラスタ方式の有機薄膜太陽電池の製造装置であり、基板を装置内に導入するための基板仕込室(仕込室)、透明電極層となるITO膜を成膜するためのITO成膜室、有機化合物層となるCuPc層とC60層との積層膜を成膜するための有機層成膜室、金属電極層となるAl層を成膜するための金属膜成膜室(金属電極蒸着室)、前記透明電極層、前記有機化合物層及び前記金属電極層にレーザを照射して所望のパターンを形成するレーザ加工部を有するレーザパターニング室(レーザ加工室)、基板を封止室へと受け渡すための受渡室を、夫々搬送室の周囲に開閉部(ゲート弁)を介して放射状に配置している。尚、各処理室は夫々真空雰囲気か若しくは一旦真空雰囲気とした後、窒素ガス等を導入した不活性ガス雰囲気などの非酸化性雰囲気として基板処理を行えるように構成している。
また、搬送室としては、搬送ロボットや、各処理室に基板を搬送する搬送台車を備えると共にレール付きターンテーブルにより搬送台車の向きを360°変えることができる搬送機構など、一般的な手段により基板を各室に搬送できる構成を採用している。
本実施例においては、レーザパターニング室には、レーザ発振器と加工対象基板載置用の基板ステージが設けられている。
レーザ発振器としては、レーザ波長1560nmのレーザを照射するもので、レーザフルエンスを0.1〜1.5J/cmの範囲で、パルス幅を1fs〜1psの範囲で、繰り返し周波数を100kHz〜1MHzの範囲で夫々調整できるものを採用している。
また、基板ステージは、所定の速度でレーザ光に対して基板を移動できるように構成している。本実施例においては、加工時間を可及的に短縮すべく100mm/sec〜200mm/secの範囲で移動速度を調整する。
尚、レーザ波長は上記波長に限らず、1000〜1600nmの範囲であれば適宜採用することが可能である。この範囲であれば、有機薄膜太陽電池を構成する透明電極層、有機化合物層、金属電極層の夫々で良好にレーザが吸収され効率的にレーザアブレーション加工を行えるからである。
上記構成の装置を用いて図2に図示したような工程を経て有機薄膜太陽電池モジュールを作製する。
具体的には、先ず、基板仕込室から導入されるガラス基板を搬送室を介してITO成膜室に搬送し、基板上にITO膜を成膜し、基板を搬送室を介してレーザパターニング室に搬送し、ITO膜をスクライブ加工してパターニングを行う。
続いて、基板を搬送室を介して有機層成膜室に搬送し、ITO膜上に有機化合物層を蒸着し、基板を搬送室を介してレーザパターニング室に搬送し、有機化合物層をスクライブ加工してパターニングを行う。
続いて、基板を搬送室を介して金属層成膜室に搬送し、有機化合物層上に金属電極層を蒸着し、基板を搬送室を介してレーザパターニング室に搬送し、金属電極層をスクライブ加工してパターニングを行う。
続いて、基板を搬送室を介して受渡室に搬送し、この受渡室から封止室内に基板を導入し、乾燥剤を設けた封止ガラスを上記膜を覆うようにUV接着剤で接着することで封止処理を行うことで、有機薄膜太陽電池モジュールを作製できる。
ここで、本実施例においては、1つのレーザパターニング室に1つのレーザ発振器(単一のレーザ波長)を設けるだけで、上記各層に夫々スクライブ加工を施すことが可能であり、各層毎に異なるレーザ波長のレーザ発振器を用いたり、波長変換ユニットを用いることなく、複数層へのレーザパターニングが可能で、それだけ装置のコンパクト化・低コスト化を図ることが可能となる。
また、本実施例においては上述のように構成しているが、例えば図3に図示した別例1のように、処理室を放射状に設ける搬送室同士を受渡室を介して連設し、より多くの処理室を設ける構成としても良い。
別例1には処理室として、基板を多数ストックしておく基板ストック室、ITO成膜室、一の搬送室から他の搬送室へと基板を受け渡す受渡室、有機化合物層となるCuPc層とC60層とを夫々別々の部屋で成膜するためのCuPc蒸着室とC60蒸着室、電子注入層となるLiF層を成膜するためのLiF蒸着室、金属電極層となるAl層を2回に分けて蒸着するためのAl蒸着室(1)とAl蒸着室(2)、封止処理を2回に分けて行うための封止室(1)と封止室(2)、封止ガラスストック室から取り出されUVクリーニング室においてUVクリーニングされて接着材塗布室においてUV接着材が塗布され乾燥剤貼付室において乾燥剤が貼り付けられた封止ガラスをデガスするデガス室、太陽電池パネルを取り出す基板取出室を設けている。
別例1において基板は、基板ストック室から、ITO成膜室、レーザパターニング室(1):ITO膜のパターニング、CuPc蒸着室、C60蒸着室、レーザパターニング室(1):有機化合物層のパターニング、受渡室、LiF蒸着室、Al蒸着室(1)、Al蒸着室(2)、レーザパターニング室(2):金属電極層のパターニング、受渡室:当該受渡室以降は真空雰囲気からN雰囲気に置換される、封止室(1):デガス室を介して導入される封止ガラスによる封止、封止室(2)、基板取出室、の順に夫々搬送室を介して搬送され、各室で処理される。
また、別例1においては、2つの搬送室に夫々レーザパターニング室を設けている。一方(処理上流側)のレーザパターニング室(1)は透明電極層及び有機化合物層をパターニングし、他方(処理下流側)のレーザパターニング室(2)は金属電極層をパターニングするが、いずれのレーザパターニング室にも同一の上記レーザ発振器を設けている。
即ち、各レーザ加工室においてレーザ加工部により、透明電極層、有機化合物層及び金属電極層のいずれか1つ以上の層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工を行うように構成している。従って、装置全体で扱うレーザ発振器を統一でき、それだけ調整設定作業等が容易となり、扱い易いものとなる。
また、クラスタ方式に限らず、例えば図4に図示した別例2のように、仕込室と、プラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、金属電極蒸着室、封止室、グローブボックス室等の一つ若しくは複数種の処理室とを気密を保持したまま一連に基板を処理加工できるように夫々開閉部(ゲート弁)を介して直列に設け、基板を保持した搬送体を前記各室内を順次通過させることで前記各処理室により基板を処理加工するインライン方式を採用しても良い。
別例2において基板は、基板仕込室から、ITO成膜室、レーザパターニング室(1):ITO膜のパターニング、CuPc蒸着室、C60蒸着室、レーザパターニング室(2):有機化合物層のパターニング、Al蒸着室、レーザパターニング室(3):金属電極層のパターニング、受渡室、封止室(1):デガス室を介して導入される封止ガラスによる封止、封止室(2)、封止室(3)、基板取出室、の順に夫々搬送体を介して搬送され、各室で処理される。
また、別例2においても別例1と同様に、透明電極層をパターニングするレーザパターニング室(1)、有機化合物層をパターニングするパターニング室(2)、金属電極層をパターニングするレーザパターニング室(3)のいずれのレーザパターニング室にも同一の上記レーザ発振器を設けている。
本実施例は上述のように構成したから、レーザ加工部により透明電極層、有機化合物層及び金属電極層をレーザアブレーション加工(スクライブ加工)してスクライブ溝を形成し各層を分割する(所望のパターンに形成する)際、同一波長のレーザを用いて各層を夫々加工することが可能となり、各層毎に異なる波長のレーザを照射するために複数の異種類のレーザ発振器を用意したり、波長変換ユニットの交換等を行ったりする必要がなく、それだけ装置のコンパクト化・低コスト化を図ることが可能となる。
また、同一波長のレーザであっても、フルエンスを0.1〜1.5J/cmの範囲で調整設定することで、下地層等の他の層にダメージを与えることなく良好に加工を行うことができ、直列構造を形成した際の配線抵抗のばらつきを抑制することにより、それだけ高品質の有機薄膜太陽電池モジュールの製造が可能となる。
更に、フルエンスを所定の範囲で適宜変更するだけで各層毎に最適なレーザアブレーション加工を行うことができるため、機器の調整設定等が容易で、それだけ扱い易いものとなる。
また、シャドーマスクを用いることなくパターニングを行うことが可能となり、基板とシャドーマスクとの正確な位置合わせや高精細マスクが必要なく、製造時のランニングコストを低く抑えることが可能となる。
また、処理室として設けるプラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、金属電極蒸着室、封止室及び前記レーザ加工室内の雰囲気を、真空雰囲気若しくは不活性ガスなどによる非酸化性雰囲気としたから、水分や酸素に弱い有機化合物を外気等にさらすことなく非酸化性雰囲気下で処理を行うことができ、それだけ不良発生の少ない高品質な有機薄膜太陽電池モジュールの作製が可能となる。
よって、本実施例は、同一波長の短パルスレーザを用いて複数の薄膜を夫々加工することができ、波長変換ユニットや波長変換用の設備が不要で、装置のコンパクト化・低コスト化を図れるなど、極めて実用性に優れたものとなる。
尚、本実施例においては、有機薄膜太陽電池の製造装置に本発明を適用した例について説明しているが、例えば有機EL照明デバイスや有機TFTデバイスなど、ガラス/ITO/有機層/電極層から成る他の有機デバイスの製造装置であっても同様の効果を発揮できることを確認している。
本実施例の効果を裏付ける実験例について説明する。
[実施例1]
実施例1では、ガラス基板上に透明電極層としてのITO(酸化インジウム錫)膜を設け、この透明電極層にレーザにより微細加工を施した。具体的には、レーザはエルビウム系光パルスエネルギーモデルのフェムト秒(fs)ファイバーレーザであり、レーザ波長1560nm、レーザフルエンス1.5J/cm、パルス幅1ps、繰り返し周波数195kHz、に設定してレーザアブレーションによる微細加工を行った。尚、連続的に前記レーザによる加工を施すために、基板を載置した加工ステージを200mm/secで適宜移動させた。
実施例1は、薄膜成膜側から、近赤外領域の波長のレーザを照射することで透明電極層にレーザエネルギーを吸収させ、透明電極層でのみレーザアブレーション現象が生じるようにした。ITO膜の光学特性として波長1000nm以上の光に対して高い吸収率を有することが知られている。そのため、前記レーザの波長は1560nmであることから、レーザエネルギーは効率良く加工に用いられる。また、フェムト秒レーザは超短時間(フェムト秒:10−5秒)にエネルギーを圧縮したパルス状のレーザであり、光ピークパワーのレーザ光を極めて限られた範囲に照射することができる。集光したフェムト秒レーザはその焦点近傍でのみ加工に利用され、照射すると材料に熱伝導が起こる前に瞬時にエネルギーが注入される。これにより、照射部への熱的影響を最小限にできるため、熱によるダレを抑制し、透明電極層を良好に加工することができた(図5参照)。
[実施例2]
実施例2では、ガラス基板に透明電極層として設けたITO上に、有機化合物層としてのCuPc(p型半導体層:20nm)とC60(n型半導体層:50nm)とから成る積層膜を設け、この有機化合物層にレーザにより微細加工を施した。尚、レーザフルエンスを0.2J/cmとした以外は実施例1と同条件である。
有機化合物層の光吸収率はITO膜に比べて低いが、集光したフェムト秒レーザはその焦点近傍でのみ加工に利用され、照射すると材料に熱伝導が起こる前に瞬時にエネルギーが注入される。これにより、照射部への熱的影響を最小限にできるため、熱影響が大きい有機化合物層の熱的劣化を抑制し、有機化合物層のみを良好に加工することができた(図6参照)。
[実施例3]
実施例3では、ガラス基板/ITO(透明電極層)/CuPc(p型半導体層:20nm)/C60(n型半導体層:50nm)/LiF(電子注入層:0.5nm)/Al(金属電極層:150nm)から成る有機薄膜太陽電池の金属電極層にレーザにより微細加工を施した。尚、レーザフルエンスを1.0J/cmとした以外は実施例1と同条件である。
集光したフェムト秒レーザはその焦点近傍でのみ加工に利用され、照射すると材料に熱伝導が起こる前に瞬時にエネルギーが注入される。これにより、金属電極層のみでレーザアブレーション現象を生じさせることで、下地層である有機化合物層へのダメージを最小限に抑えることができ、金属電極層のみを良好に加工することができた(図7参照)。
[比較例1]
比較例1では、実施例1,2における透明電極層と有機化合物層の吸収率を測定した。一般的なシリコン系薄膜太陽電池の加工では、YAGレーザが多く用いられている。YAGレーザの波長は、基本波である1064nmと第二高調波532nmの二種類を用いて薄膜の加工を行っているが、レーザ波長に対する材料の吸収率が高いと、レーザエネルギーを効率良く加工に使うことができることから、図8から明らかなように、レーザ波長1560nmの実施例1,2で使用したレーザを用いることにより、YAGレーザに比し高品質な透明電極層の加工が可能となる。また、有機化合物層に関しても、波長1000nm以上で吸収があるため、レーザエネルギーが加工に有効利用される。尚、YAGレーザの第二高調波では有機化合物層の吸収率が低く、吸収されないレーザエネルギーは熱となり、有機化合物層に熱影響が発生する。実施例1,2におけるフェムト秒レーザとYAGレーザの加工状態の比較を図9に示す。図9より、フェムト秒レーザを用いることで、熱影響の少ない加工ができることが確認できる。
[比較例2]
特開2004−247099の表1〜3において、実施例1〜3と同等のフルエンスでパルス幅が20psのレーザを用いて透明電極層の加工を行っている。一般的にパルス幅が長いほど加工量は大きくなるが加工対象物に与える熱影響は大きくなり、熱による盛り上がりや溶融だれが起きる。また、特開2004−247009の段落[0059]に走査速度が0.1mm/secが良好であると記載があるが、極端に遅い速度のため大面積では加工時間が長くなり、更にパルスのオーバーラップが大きくなるので熱影響を避けられない。実施例1では1psの短いパルス幅のレーザ、走査速度200mm/secを用いているので、加工対象物の熱影響を低減し高速且つ高品質な加工を実現できる。比較結果を図10に示す。
[比較例3]
比較例3では、照射するレーザ光のフルエンスを0.08J/cmとして、それ以外は実施例2と同条件で実験を行った。
フルエンスを本発明の範囲外の0.08J/cmにした場合、有機化合物層に充分にアブレーション加工を行うことができない。光学顕微鏡観察において、有機化合物層が加工されていないことが確認できる(図12)。図11に実施例2との比較を示す。
[比較例4]
比較例4では、照射するレーザ光のフルエンスを1.6J/cmとして、それ以外は実施例3と同条件で実験を行った。
フルエンスを本発明の範囲外の1.6J/cmにした場合、金属電極層を加工した余剰のエネルギーが下層へ伝わる。走査型電子顕微鏡(SEM)観察において、金属電極層のみならず下地ITO層まで加工されていることが分かる(図13)。図11に実施例3との比較を示す。
以上から、フルエンスが0.1〜1.5J/cmの範囲では各層における加工状態が良好となり、下地層にダメージを与えることなく加工できることが確認できた。また、図14に示したフルエンスと加工幅との関係から、0.1〜1.5J/cmの範囲では加工幅も適正であることが確認できた。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。

Claims (12)

  1. 基板上に有機化合物層を含む複数の薄膜層を積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造装置であって、前記各薄膜層を夫々レーザアブレーション加工するレーザ加工部を備え、このレーザ加工部は、前記各薄膜層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工するように構成したことを特徴とする有機デバイスの製造装置。
  2. 基板上に第一電極層、有機化合物層、第二電極層を順次積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造装置であって、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層を夫々レーザアブレーション加工するレーザ加工部を備え、このレーザ加工部は、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工するように構成したことを特徴とする有機デバイスの製造装置。
  3. 仕込室と、プラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、電極蒸着室、封止室、グローブボックス室等の一つ若しくは複数種の処理室と、この処理室に基板を搬送する搬送室とから成り、前記仕込室と前記処理室とを前記搬送室の周囲に気密を保持したまま一連に基板を処理加工できるように放射状に設け、前記各処理室に対する基板の搬送を前記搬送室を介して行うように構成し、基板上に第一電極層、有機化合物層、第二電極層を順次積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造装置であって、前記処理室として、前記第一電極層、前記有機化合物層若しくは前記第二電極層を夫々レーザアブレーション加工するレーザ加工部を有するレーザ加工室を設けて、このレーザ加工室の前記レーザ加工部は、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工するように構成したことを特徴とする有機デバイスの製造装置。
  4. 仕込室と、プラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、電極蒸着室、封止室、グローブボックス室等の一つ若しくは複数種の処理室とを気密を保持したまま一連に基板を処理加工できるように直列に設け、基板を保持した搬送体を前記各室内を順次通過させることで前記各処理室により基板を処理加工して、基板上に第一電極層、有機化合物層、第二電極層を順次積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造装置であって、前記処理室として、前記第一電極層、前記有機化合物層若しくは前記第二電極層を夫々レーザアブレーション加工するレーザ加工部を有するレーザ加工室を設けて、このレーザ加工室の前記レーザ加工部は、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工するように構成したことを特徴とする有機デバイスの製造装置。
  5. 前記レーザ加工室を複数設け、この各レーザ加工室において前記レーザ加工部により、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層のいずれか1つ以上の層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工を行うように構成したことを特徴とする請求項3,4のいずれか1項に記載の有機デバイスの製造装置。
  6. 前記処理室として設けるプラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、電極蒸着室、封止室及び前記レーザ加工室内の雰囲気は、真空雰囲気若しくは不活性ガスなどによる非酸化性雰囲気としたことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の有機デバイスの製造装置。
  7. 基板上に有機化合物層を含む複数の薄膜層を積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造方法であって、前記各薄膜層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工することを特徴とする有機デバイスの製造方法。
  8. 基板上に第一電極層、有機化合物層、第二電極層を順次積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造方法であって、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工することを特徴とする有機デバイスの製造方法。
  9. 仕込室と、プラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、電極蒸着室、封止室、グローブボックス室等の一つ若しくは複数種の処理室と、この処理室に基板を搬送する搬送室とから成り、前記仕込室と前記処理室とを前記搬送室の周囲に気密を保持したまま一連に基板を処理加工できるように放射状に設け、前記各処理室に対する基板の搬送を前記搬送室を介して行うように構成し、基板上に第一電極層、有機化合物層、第二電極層を順次積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造装置であって、前記処理室として、前記第一電極層、前記有機化合物層若しくは前記第二電極層を夫々レーザアブレーション加工するレーザ加工部を有するレーザ加工室を設けた有機デバイスの製造装置を用い、前記レーザ加工室において、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工することを特徴とする有機デバイスの製造方法。
  10. 仕込室と、プラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、電極蒸着室、封止室、グローブボックス室等の一つ若しくは複数種の処理室とを気密を保持したまま一連に基板を処理加工できるように直列に設け、基板を保持した搬送体を前記各室内を順次通過させることで前記各処理室により基板を処理加工して、基板上に第一電極層、有機化合物層、第二電極層を順次積層して成る有機デバイスを製造する有機デバイスの製造装置であって、前記処理室として、前記第一電極層、前記有機化合物層若しくは前記第二電極層を夫々レーザアブレーション加工するレーザ加工部を有するレーザ加工室を設けた有機デバイスの製造装置を用い、前記レーザ加工室において、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工することを特徴とする有機デバイスの製造方法。
  11. 前記レーザ加工室を複数設けた有機デバイスの製造装置を用い、前記各レーザ加工室において、前記第一電極層、前記有機化合物層及び前記第二電極層のいずれか1つ以上の層に、夫々1000〜1600nmの範囲で同一の波長の短パルスレーザを0.1〜1.5J/cmのフルエンスで照射してレーザアブレーション加工を行うことを特徴とする請求項9,10のいずれか1項に記載の有機デバイスの製造方法。
  12. 前記処理室として設けるプラズマ洗浄室、有機成膜室、スパッタ室、CVD室、電極蒸着室、封止室及び前記レーザ加工室内の雰囲気は、真空雰囲気若しくは不活性ガスなどによる非酸化性雰囲気とすることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の有機デバイスの製造方法。
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