JP2010285550A - 共役ジエン重合体の製造方法 - Google Patents

共役ジエン重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】イットリウム化合物を含有する触媒を用いた、1,4−シス構造含有率の高い共役ジエン重合体を高効率で製造する方法を提供する。
【解決手段】(A)イットリウム化合物、(B)非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物、(C)有機アルミニウム化合物、および(D)シクロペンタジエンから得られる触媒を用いて共役ジエンを重合することを特徴とする共役ジエン重合体の製造方法。
【効果】高い重合温度においても1,4−シス構造含有率を低下させることなく、高効率で共役ジエン重合体を得ることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、イットリウム化合物を含有する触媒を用いた、1,4−シス構造含有率の高い共役ジエン重合体の製造方法に関する。
1,3−ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンの重合触媒に関しては、従来数多くの提案がなされており、その幾つかは工業化されている。例えば、シス−1,4構造含有率の高い共役ジエン重合体の製造には、チタン、コバルト、ニッケル、ネオジム等の遷移金属化合物と有機アルミニウムを組合せた触媒がよく用いられる。
周期律表第3族元素を触媒とする共役ジエンの重合は公知であり、これまでに様々な重合方法が提案されてきた。例えば、特開平7−268013号公報(特許文献1)には、希土類金属の塩、周期律表第I〜III族元素の有機金属化合物、含フッ素有機ホウ素化合物からなる触媒系が開示されている。また、特開平11−80222号公報(特許文献2)には、周期律表第IIIB族金属の化合物、非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物、周期律表第I〜III族元素の有機金属化合物からなる重合触媒が開示されている。
イットリウム化合物を用いた重合触媒としては、国際公開第2006/049016号パンフレット(特許文献3)に、嵩高い置換基を有するイットリウム化合物を用いた触媒系が開示されている。
特開平7−70143号公報 特開平7−268013号公報 国際公開第2006/049016号パンフレット
本発明は、イットリウム化合物を含有する触媒を用いた、1,4−シス構造含有率の高い共役ジエン重合体を高効率で製造する方法を提供することを目的とする。
本発明は、(A)イットリウム化合物、(B)非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物、(C)有機アルミニウム化合物、および(D)シクロペンタジエンから得られる触媒を用いて共役ジエンを重合することを特徴とする共役ジエン重合体の製造方法である。
本発明のイットリウム化合物は、下記一般式で表されるイットリウム化合物であるのが好ましく、共役ジエンは1,3−ブタジエンであるのが好ましい。また、重合温度は50〜150℃の範囲が好ましい。
Figure 2010285550
Figure 2010285550
(R、R、Rは水素、または炭素数1〜12の置換基を表し、Oは酸素原子を表し、Yはイットリウム原子を表す。)
本発明により、高い重合温度においても1,4−シス構造含有率を低下させることなく、高効率で共役ジエン重合体を得ることができる。
触媒系の(A)成分であるイットリウム化合物の例として、三塩化イットリウム、三臭化イットリウム、三ヨウ化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウム、トリフルオロメタンスルホン酸イットリウム、酢酸イットリウム、トリフルオロ酢酸イットリウム、マロン酸イットリウム、オクチル酸(エチルヘキサン酸)イットリウム、ナフテン酸イットリウム、バーサチック酸イットリウム、ネオデカン酸イットリウム等のイットリウム塩や、イットリウムトリメトキシド、イットリウムトリエトキシド、イットリウムトリイソプロポキシド、イットリウムトリブトキシド、イットリウムトリフェノキシドなどのアルコキシド、トリスアセチルアセトナトイットリウム、トリス(ヘキサンジオナト)イットリウム、トリス(ヘプタンジオナト)イットリウム、トリス(ジメチルヘプタンジオナト)イットリウム、トリス(テトラメチルヘプタンジオナト)イットリウム、トリスアセトアセタトイットリウム、シクロペンタジエニルイットリウムジクロライド、ジシクロペンタジエニルイットリウムクロライド、トリシクロペンタジエニルイットリウムなどの有機イットリウム化合物、イットリウム塩ピリジン錯体、イットリウム塩ピコリン錯体等の有機塩基錯体、イットリウム塩水和物、イットリウム塩アルコール錯体などを挙げることができる。特に下記の一般式で表されるイットリウム錯体が好ましい。
Figure 2010285550
Figure 2010285550
(R、R、Rは水素、または炭素数1〜12の置換基を表し、Oは酸素原子を表し、Yはイットリウム原子を表す。)
上記の炭素数1〜12の置換基の具体例としては、メチル基、エチル基、ビニル基、n−プロピル基、イソプロピル基、1−プロペニル基、アリル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、トルイル基、フェネチル基などが挙げられる。さらに、それらにヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボメトキシ基、カルボエトキシ基、アミド基、アミノ基、アルコキシ基、フェノキシ基などが任意の位置に置換されているものも含まれる。
上記一般式で表されるイットリウム化合物の例として、トリス(アセチルアセトナト)イットリウム、トリス(ヘキサンジオナト)イットリウム、トリス(ヘプタンジオナト)イットリウム、トリス(ジメチルヘプタンジオナト)イットリウム、トリス(トリメチルヘプタンジオナト)イットリウム、トリス(テトラメチルヘプタンジオナト)イットリウム、トリス(ペンタメチルヘプタンジオナト)イットリウム、トリス(ヘキサメチルヘプタンジオナト)イットリウム、トリスアセトアセタトイットリウムなどを挙げることができる。
触媒系の(B)成分である非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物は、公知の非配位性アニオン及びカチオンの中から、それぞれ任意に選択して組み合わせたものを用いることができる。
非配位性アニオンの例として、テトラ(フェニル)ボレ−ト、テトラ(フルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(ジフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(トリフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロメチルフェニル)ボレ−ト、テトラ(トルイル)ボレ−ト、テトラ(キシリル)ボレ−ト、トリフェニル(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、トリス(ペンタフルオロフェニル)(フェニル)ボレ−ト、トリデカハイドライド−7,8−ジカルバウンデカボレ−ト、テトラフルオロボレ−ト、ヘキサフルオロホスフェ−トなどを挙げることができる。
一方、カチオンの例として、カルボニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプタトリエニルカチオン、フェロセニウムカチオンなどを挙げることができる。
カルボニウムカチオンの具体例として、トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ置換フェニルカルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオンを挙げることができる。また、トリ置換フェニルカルボニウムカチオンの具体例として、トリ(メチルフェニル)カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カルボニウムカチオンなどを挙げることができる。
アンモニウムカチオンの具体例として、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン、トリ(n−ブチル)アンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオン、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N−ジアルキルアニリニウムカチオン、ジ(i−プロピル)アンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンを挙げることができる。
ホスホニウムカチオンの具体例として、トリフェニルホスホニウムカチオン、テトラフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、テトラ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオン、テトラ(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのアリ−ルホスホニウムカチオンを挙げることができる。
好ましい非配位性アニオンとカチオンの組み合わせは、ホウ素含有化合物とカルボカチオンであり、イオン性化合物の具体例として、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、トリフェニルカルボニウムテトラキス(フルオロフェニル)ボレ−ト、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、1,1'−ジメチルフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−トなどを挙げることができる。これらイオン性化合物は単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、(B)成分である非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物の代わりにアルミノキサンを用いることもできる。アルミノキサンは有機アルミニウム化合物と縮合剤とを接触させることによって得られるものであって、一般式(−Al(R')O−) n で示される鎖状アルミノキサン、あるいは環状アルミノキサンを挙げることができる。(R' は炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロゲン原子及び/又はアルコキシ基で置換されたものも含む。nは重合度であり、5以上、好ましくは10以上である)。R' として、メチル、エチル、プロピル、イソブチル基などが挙げられるが、メチル基が好ましい。アルミノキサンの原料として用いられる有機アルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム及びその混合物などが挙げられる。
それらの中でも、トリメチルアルミニウムとトリブチルアルミニウムの混合物を原料として用いたアルミノキサンンを好適に用いることができる。
上記の縮合剤の典型的なものとしては水が挙げられるが、この他にもトリアルキルアルミニウムが縮合反応する任意のもの、例えば、無機物などの吸着水やジオールなどが挙げられる。
触媒系の(C)成分である有機アルミニウム化合物の例として、トリアルキルアルミニウムのほか、ジアルキルアルミニウムクロライド、ジアルキルアルミニウムブロマイド、アルキルアルミニウムセスキクロライド、アルキルアルミニウムセスキブロマイド、アルキルアルミニウムジクロライドなどの有機アルミニウムハロゲン化合物、ジアルキルアルミニウムハイドライドなどの水素化有機アルミニウム化合物などを挙げることができる。
トリアルキルアルミニウムの具体例として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどを挙げることができる。
有機アルミニウムハロゲン化合物の具体例として、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライドなどのジアルキルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライドなどを、また、水素化有機アルミニウム化合物の具体例として、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、エチルアルミニウムセスキハイドライドなどを挙げることができる。
これらの有機アルミニウム化合物は、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
触媒成分(A)〜(C)の量およびこれら相互の比は、得られる重合体が目的とする物性を有するよう必要に応じて調整する。通常、(A)成分の量は共役ジエンモノマー100gに対し0.0001〜0.5mmolが好ましく、0.0005〜0.1が特に好ましい。(A)成分と(B)成分のモル比(A)/(B)は1/1.0〜1/5.0が好ましく、1/1.0〜1/3.0が特に好ましい。(A)成分と(C)成分のモル比(A)/(C)は1/1〜1/5000が好ましく、1/10〜1/2000が特に好ましい。
触媒成分の(D)成分であるシクロペンタジエンの量は、得られる重合体の物性と生産性が最適となるよう調整する。通常は、(A)成分に対するモル比(D)/(A)で0.01〜1.0の範囲が好ましく、より好ましくは0.05〜0.8、特に好ましくは0.1〜0.5である。添加量が少なすぎると1,4−シス構造含有率が低く、分岐度が高い重合体となり、添加量が多すぎると生産性が低下する。
本発明で得られる共役ジエン重合体は、シス−1,4構造を90%以上含有することが好ましく、92%以上含有することがさらに好ましく、95%以上含有することが特に好ましい。
また、本発明の共役ジエン重合体は、25℃で測定した5重量%トルエン溶液粘度(Tcp)と100℃におけるム−ニ−粘度(ML1+4)との比(Tcp/ML1+4)が1.0〜5.0であるのが好ましく、1.2〜4.0であるのがより好ましく、1.5〜3.0であることが特に好ましい。Tcp/ML1+4は重合体の分岐度の指標の一つであり、その値が小さいほど分岐度が高いことを示す。
触媒成分の添加順序は、特に、制限はないが、(A)成分と(C)成分をあらかじめ熟成して用いることが好ましい。例えば、不活性有機溶媒中、重合すべき共役ジエンの存在下又は不存在下に(C)成分と(A)成分を混合して一定条件で熟成し、(D)成分と(B)成分を添加する方法を用いることができる。
このときの熟成温度は−50〜80℃、好ましくは−10〜50℃であり、熟成時間は0.01〜24時間、好ましくは0.05〜5時間、特に好ましくは0.1〜1時間である。
上述のようにして得られる触媒は、無機化合物または有機高分子化合物などに担持して用いることもできる。
重合溶媒に制限はなく、例えばブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、上記のオレフィン化合物やシス−2−ブテン、トランス−2−ブテン等のオレフィン系炭化水素等を用いることができる。特にベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、あるいは、シス−2−ブテンとトランス−2−ブテンとの混合物などが好ましい。また、モノマーそのものを重合溶媒とする塊状重合(バルク重合)を行うこともできる。
溶液重合における共役ジエンモノマーの濃度は5〜70重量%が好ましく、10〜50重量%が特に好ましい。
重合温度は50〜150℃の範囲が好ましく、60〜100℃の範囲が特に好ましい。重合時間は1分〜12時間の範囲が好ましく、5分〜5時間が特に好ましい。
重合することができる共役ジエンの例として、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン(ピペリレン)、1,3−ヘキサジエン、1,3−シクロヘキサジエンなどを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて共重合体を得ることもできる。好ましくは1,3−ブタジエンまたはイソプレンである。
共役ジエンを重合する際、水素、水素化金属化合物、または水素化有機金属化合物を分子量調節剤として用いることができるが、特に水素を用いて分子量を調節することが好ましい。
所定時間重合を行った後、重合槽内部を必要に応じて放圧し、洗浄、乾燥工程等の後処理を行う。
以下に本発明に基づく実施例について具体的に記載する。重合条件並びに重合結果については表1にまとめて記載した。また、測定方法は次に示した通りである。
(1)ムーニー粘度(ML1+4):JIS K 6300に準じて100℃で測定した。
(2)5重量%トルエン溶液粘度(Tcp):25℃における5重量%トルエン溶液の粘度を測定した。
(3)ミクロ構造:赤外吸収スペクトル分析によって行った。シス740cm-1、トランス967cm-1、ビニル910cm-1の吸収強度比からミクロ構造を算出した。
(4)固有粘度([η]):トルエン溶液を使用して30℃で測定した。
(5)重量平均分子量(M)、数平均分子量(M)、および分子量分布(M/M):GPCにより測定した重合体の溶出曲線より、標準ポリスチレン換算の値として求めた。
(実施例1)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.03MPa/cmを添加した。溶液の温度を30℃とした後、シクロペンタジエンのトルエン溶液(0.01mol/L)0.06mlおよびトリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.2mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(5mmol/L)1.2mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.0mlを添加し、80℃まで昇温した。80℃で15分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
(実施例2)
シクロペンタジエンのトルエン溶液の添加量を0.12mlとしたほかは、実施例1と同様に重合を行った。重合結果を表1に示した。
(実施例3)
水素ガスの圧力を0.025MPa/cmとし、シクロペンタジエンのトルエン溶液の添加量を0.18mlとしたほかは、実施例1と同様に重合を行った。重合結果を表1に示した。
(実施例4)
水素ガスの圧力を0.02MPa/cmとし、シクロペンタジエンのトルエン溶液の添加量を0.24mlとしたほかは、実施例1と同様に重合を行った。重合結果を表1に示した。
(実施例5)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン650ml及びブタジエン350mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.01MPa/cmを添加した。溶液の温度を30℃とした後、シクロペンタジエンのトルエン溶液(0.01mol/L)0.6mlおよびトリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)2.0mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(5mmol/L)2.0mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)5.0mlを添加し、80℃まで昇温した。80℃で15分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
(比較例1)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.045MPa/cmを添加した。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.2mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(5mmol/L)1.2mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.0mlを添加し、80℃まで昇温した。80℃で15分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
(比較例2)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.06MPa/cmを添加した。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.6mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.14mlを添加した。40℃で25分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
Figure 2010285550

Claims (4)

  1. (A)イットリウム化合物、(B)非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物、(C)有機アルミニウム化合物、および(D)シクロペンタジエンから得られる触媒を用いて共役ジエンを重合することを特徴とする共役ジエン重合体の製造方法。
  2. イットリウム化合物が下記一般式で表されるイットリウム化合物である請求項1に記載の共役ジエン重合体の製造方法。
    Figure 2010285550
    Figure 2010285550
    (R、R、Rは水素、または炭素数1〜12の置換基を表し、Oは酸素原子を表し、Yはイットリウム原子を表す。)
  3. 共役ジエンが1,3−ブタジエンであることを特徴とする請求項1または2に記載の共役ジエン重合体の製造方法。
  4. 重合温度が50〜150℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の共役ジエン重合体の製造方法。
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