JP2004514033A - 触媒系及びそれを使用するオレフィン重合方法 - Google Patents

触媒系及びそれを使用するオレフィン重合方法 Download PDF

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Abstract

活性度の高いオレフィン重合触媒系及びその触媒系の製造方法。
好ましくは単一のシクロペンタジエニル又は置換シクロペンタジエニル型環を含有する嵩高配位子メタロセン触媒化合物、第13族元素含有第1改質剤、及びシクロアルカジエン第2改質剤を含有する触媒系並びに上記触媒系を使用したオレフィン重合方法。

Description

【0001】
(発明の属する技術分野)
本発明は、一般的に、嵩高配位子メタロセン触媒及びそれを使用するオレフィン重合方法に関する。詳細には、本発明は、高められた活性度を有し、嵩高配位子メタロセン触媒化合物を含有する触媒系及びその製造方法に関する。更に詳細には、本発明は、嵩高配位子メタロセン触媒化合物、活性剤化合物、第13族元素含有第1改質剤、及びシクロアルカジエン第2改質剤を含有する触媒系、その触媒系の製造方法、並びにそれを使用するオレフィン重合方法に関する。
【0002】
(従来の技術)
優れた長所を有するポリオレフィンを製造する数多くの触媒及び触媒系が開発されている。これらの触媒の1種は、普通メタロセンと呼ばれている。メタロセンは、元素の周期律表の3〜17族又はランタニド系列の金属原子に係る1以上の成分を含む有機金属配位錯体として広く定義される。これらの触媒は、ポリオレフィンの製造に非常に有用であり、ポリオレフィンポリマーの最終特性を厳密に調整することを可能とする。
メタロセン触媒は、目的とする用途に良く適合する分子量、多分散性、メルトインデックス及び他の特性を有するポリオレフィンを得るために広く使用されているが、これら触媒の使用は高価である。従って、本発明は、メタロセン触媒系の活性を高め、この触媒系を使用する費用を低減させることを目的とする。
【0003】
有機ホウ素化合物及びホウ素化合物は、オレフィン重合系の活性化剤として知られている。活性なオレフィン重合触媒を形成するために、アルモキサン化合物の代わりにこれら化合物を活性化剤として使用することは、文献資料に記載されている。マークスら(Marks et al.)は、トリス(ペンタフロロフェニル)ボランで活性化された、アルキル脱離基を含有する4族メタロセン触媒を使用するオレフィン重合の改良を報告した(1991年)。同様に、チェンら(Chien et al.)は、ジメチルジルコニウム触媒をテトラ(ペンタフロロフェニル)ボランで活性化した(1991年)。しかし、チェンがメチルアルモキサン(MAO)をホウ素化合物と同様にプロピレン重合用ジメチルジルコニウム触媒の活性化に使用すると、少量のポリマーしか製造されなかった。
【0004】
米国特許番号第5747406号は、インデン又は他のシクロアルカジエンを活性化剤としてハーフサンドイッチ型遷移金属触媒及びMAOと共に使用すると、触媒活性が増大することを示した。その触媒組成物は、オレフィン重合において、高められた活性を示した。トリス(ジエチルカルバミン酸)(インデニル)ジルコニウム、改質MAO及びインデンを使用したエチレン/1−ヘキセンの重合では、インデンの添加は、触媒系の活性を3.5倍増大させた。
【0005】
(発明が解決しようとする課題)
上記のように従来技術の発達にもかかわらず、高度に活性なメタロセン触媒系、その製造方法、及びオレフィン重合でのその使用方法が求められている。
【0006】
(課題を解決する手段)
本発明は、触媒系、並びに嵩高配位子メタロセン触媒化合物、活性剤化合物、第13族元素含有第1改質剤、及びシクロアルカジエン第2改質剤を含有する触媒系の製造方法を提供する。第1改質剤及び第2改質剤が共に使用された場合、触媒系の活性は向上する。本発明は、更に上記記載の触媒系を使用するオレフィン重合方法を提供する。
【0007】
(発明の実施の形態)
本発明は、高められた活性度を有する触媒系、その触媒系の製造方法及びそれを使用するオレフィン重合方法を提供する。詳細には、本発明は、好ましくはハーフサンドイッチ型嵩高配位子メタロセン触媒化合物である嵩高配位子メタロセン触媒化合物、活性剤化合物、第13族元素含有第1改質剤、及びシクロアルカジエン第2改質剤を含有する触媒系を提供する。
【0008】
嵩高配位子メタロセン化合物
本発明の触媒系は、嵩高配位子メタロセン触媒を含有する。嵩高配位子メタロセン化合物には、通常、1以上の金属原子へ結合した1以上の嵩高配位子を有するハーフサンドイッチ型化合物及びフルサンドイッチ型化合物の両方が含まれる。嵩高配位子メタロセン化合物の例としては、通常1以上の嵩高配位子及び1以上の金属原子へ結合した1以上の脱離基を含むものが挙げられる。好ましい嵩高配位子メタロセン化合物は、非置換又は置換のシクロペンタジエニル配位子又はシクロペンタジエニル型配位子を1つ含有する。これらの嵩高配位子メタロセン化合物の種類は、ハーフサンドイッチ型化合物又はモノシクロペンタジエニル化合物(モノ−Cps)と称され、その言葉は本明細書で区別なく使用される。
非置換又は置換のシクロペンタジエニル配位子又はシクロペンタジエニル型嵩高配位子は、例えば元素の周期律表の第13〜16族原子から選ばれた原子を含む、通常1以上の開放環、非環式(鎖式)、若しくは縮合環又は環系である。原子は、好ましくは炭素、窒素、酸素、ケイ素、硫黄、リン、ゲルマニウム、ホウ素及びアルミニウムの群から選ばれた少なくとも一種である。非置換又は置換の、シクロペンタジエニル配位子又はシクロペンタジエニル型配位子は、ヘテロ原子置換及び/又はヘテロ原子含有シクロペンタジエニル型配位子を含むものである。
【0009】
これらの嵩高配位子として、例えば、シクロペンタジエニル配位子、シクロペンタフェナントレニル配位子、インデニル配位子、ベンズインデニル配位子、フルオレニル配位子、オクタヒドロフルオレニル配位子、シクロオクタテトラエンジイル(tetoraendiyl)配位子、シクロペンタシクロドデセン配位子、アゼニル配位子、アズレン配位子、ペンタレン配位子、フォスフォイル配位子、ホスフィンイミン(PCT国際公開番号WO99/40125)、ピロリル配位子、ピロゾリル配位子、カルバゾリル配位子、ボラベンゼン配位子、及びテトラヒドロインデニル配位子等のこれら水素化物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
1以上のヘテロ原子を含有する嵩高配位子としては、窒素、ケイ素、ホウ素、ゲルマニウム、硫黄及びリンを炭素原子と組み合わせて開放環、非環式、若しくは、好ましくはヘテロ−シクロペンタジエニル補助配位子等の縮合環又は環系を形成して含有するこれら配位子が挙げられる。他の嵩高配位子として、嵩高い、アミド、リン化物、アルコキシド、アリールオキシド、イミド、カルボリド(carbolide)、ボロリド(borollide)、ポリフィリン、フタロシアニン、コリン及び他のポリアゾ多環系が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0010】
シクロペンタジエニル配位子又はシクロペンタジエニル型嵩高配位子は、非置換でも置換基Rの組み合わせで置換されていてもよい。限定するものではないが、置換基Rとして、水素、直鎖状、分岐状アルキル基、又はアルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基又はアリール基、アシル基、アロイル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ジアルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルボモイル基、アルキルカルバモイル基、ジアルキルカルバモイル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アロイルアミノ基、直鎖状、分岐状又は環状、アルキレン基、の群から選ばれた少なくとも一種が挙げられる。置換基Rは、好ましくは50までの非水素原子、更に好ましくは1〜30の炭素を有し、ハロゲン又はヘテロ原子等で置換されていてもよい。限定するものではないが、アルキル置換基Rとして、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基又はフェニル基等並びに、例えば、t−ブチル基、イソプロピル基等のそれらの構造異性体全てが挙げられる。他のヒドロカルビル基として、フルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、ヨードプロピル、ブロモヘキシル、クロロベンジル及び、トリメチルシリル、トリメチルゲルミル、メチルジエチルシリル等のヒドロカルビルで置換された有機メタロイド基;並びにトリス(トリフルオロメチル)シリル、メチルビス(ジフルオロメチル)シリル、ブロモメチルジメチルゲルミル等のハロカルビル置換有機メタロイド基;ジメチルボロン等の2置換ボロン基;並びにジメチルアミン、ジメチルホスフィン、ジフェニルアミン、メチルフェニルホスフィン等の2置換プニクトゲン基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、フェノキシ、メチルスルフィド及びエチルスルフィド等のカルコゲン基が挙げられる。非水素置換基Rとして、炭素、ケイ素、ホウ素、アルミニウム、窒素、リン、酸素、スズ、硫黄、ゲルマニウム等の原子、例えばブテン−3−イル、プロペン−2−イル、ヘキセン−5−イル等のビニル末端配位子等のオレフィン系不飽和置換基であるオレフィンが挙げられるがこれらに限定されるものではない。同様に好ましくは、2以上のR基、2つの隣接したR基は、好ましくは互いに結合し、炭素、窒素、酸素、リン、ケイ素、ゲルマニウム、アルミニウム、ホウ素及びそれらの混合物から選ばれた3〜30の原子を有する環構造を形成する。同様に、1−ブタニル等の置換基R基は、金属Mへの炭素シグマ結合を形成する。
金属原子は、好ましくは元素の周期律表の第3〜15族、ランタニド系列又はアクチニド系列から選ばれる。好ましい金属は、第4〜12族、更に好ましくは第4,5,6族、特に好ましくは第4族、最も好ましくはチタン、ジルコニウム及びハフニウムの群から選ばれた遷移金属である。
【0011】
本発明の触媒系で使用されるハーフサンドイッチ型又はモノ−Cp嵩高配位子触媒化合物の第1の例は、下記式(III)で表される。
LMX  ・・・式(III)
(但し、Mは元素の周期律表の第3〜15族又はランタニド系列、好ましくは第4,5,6族、更に好ましくは第4族、特に好ましくはチタン、亜鉛及びハフニウムから選ばれた金属原子;
Lは、置換又は非置換で、π−結合を有しており、Mに配位しており、好ましくは置換又は非置換シクロペンタジエニル又はシクロペンタジエニル型配位子である嵩高配位子;
それぞれのXは、互いに独立して、水素;1〜20の炭素原子を有する、アリール基、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基;1〜20の炭素原子を有するヒドロカルボキシル基;ハライド;並びに1〜20の炭素原子を有する窒素含有基の群から選ばれたものであり;nはMの原子価に応じ、好ましくは2、3又は4である。)
【0012】
本発明の触媒系で使用されるハーフサンドイッチ型又はモノ−Cp嵩高配位子触媒化合物の他の例は、下記式(IV)又は式(V)で表される。
【0013】
【化3】
Figure 2004514033
・・・式(IV)
【0014】
(但し、Mは元素の周期律表の第3〜15族又はランタニド系列、好ましくは第4,5,6族、更に好ましくは第4族、特に好ましくはチタン、亜鉛及びハフニウムから選ばれた金属原子;
Lは、置換又は非置換で、π−結合を有しておりMに配位している嵩高配位子であり好ましくは置換若しくは非置換シクロペンタジエニル又はシクロペンタジエニル型配位子、;
Qは、同一でも異なっていても良く、互いに独立して−O−、−NR−、−CR−及び−S−の群から選ばれたものであり;
YはC又はS;
Zは−OR、−NR、−CR、−SR、−SiR、−PR、−H、及び置換又は非置換アリール基の群から選ばれたものであるが、Qが−NR−の場合にZは−OR、−NR、−SR、−SiR、−PR及び−Hの群から選ばれたものであり;
nは1又は2;
nが2の場合Aは1価のアニオン性基、nが1の場合Aは2価のアニオン性基;
nが2の場合、Aは上記式(IV)中に表されたQ、Q、Y、Zにより形成される基でもよく;並びに
上記同様、それぞれのRは同一又は異なり、互いに独立して炭素、ケイ素、窒素、酸素、及び/又はリンを含有する基であり、1以上のR基がL置換基に結合していても良く、好ましくはRは1〜20の炭素原子を含有する炭化水素基、更に好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基である。)
【0015】
【化4】
Figure 2004514033
・・・式(V)
【0016】
(但し、Mは元素の周期律表の第3〜15族又はランタニド系列、好ましくは第4,5,6族、更に好ましくは第4族、特に好ましくはチタン、亜鉛及びハフニウムから選ばれた金属原子;
Lは、置換又は非置換で、π−結合を有しておりMに配位している嵩高配位子であり好ましくは置換若しくは非置換シクロペンタジエニル又はシクロペンタジエニル型配位子、
Qは、同一でも異なっていても良く、互いに独立して−O−、−NR−、−CR−及び−S−の群から選ばれたものであり;
YはC又はS;
Zは−OR、−NR、−CR、−SR、−SiR、−PR、−H、及び置換又は非置換アリール基の群から選ばれたものであるが、Qが−NR−の場合にZは−OR、−NR、−SR、−SiR、−PR及び−Hの群から選ばれたものであり;
nは1又は2;
nが2の場合Aは1価のアニオン性基、nが1の場合Aは2価のアニオン性基;
nが2の場合、Aは上記式(V)中に表されたQ、Q、Y、Zにより形成される基でもよく;並びに
Rは同一又は異なり、互いに独立して炭素、ケイ素、窒素、酸素、及び/又はリンを含有する基であり、1以上のR基がL置換基に結合していても良く、好ましくはRは1〜20の炭素原子を含有する炭化水素基、更に好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基;
Tは、任意に炭素又はヘテロ原子で置換されていても良い1〜10の炭素原子を含有するアルキレン又はアリーレン基、ゲルマニウム、ケイ素及びアルキルホスフィンの群から選ばれた架橋基;
mは1〜7、好ましくは2〜6、更に好ましくは2又は3である。)
【0017】
上記式(IV)及び式(V)中でQ、Q、Y、Zにより形成される置換基は、好ましくはその高い極性化能力により電子的に影響を及ぼす1の電荷を有する多座配位子であり上記記載のシクロペンタジエニル基(L)に類似するものである。本発明の好ましい例として下記式(VI)で表される2置換カルバメート及び式(VII)で表されるカルボキシレートが挙げられる。
【0018】
【化5】
Figure 2004514033
・・・式(VI)
【0019】
【化6】
Figure 2004514033
・・・式(VII)
【0020】
本発明の触媒系で使用できるこれらモノ−Cp嵩高配位子メタロセン触媒化合物の例として、インデニルジルコニウムトリス(ピバレート)、インデニルジルコニウムトリス(p−トルエート)、インデニルジルコニウムトリス(ベンゾエート)、(1−メチルインデニル)ジルコニウムトリス(ピバレート)、(2−メチルインデニル)ジルコニウムトリス(ジエチルカルバメート)、(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリス(ピバレート)、(シクロペンタジエニル)ジルコニウムトリス(ピバレート)、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリス(ベンゾエート)、n−ブチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリスピバレート、(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリス(ベンゾエート)、(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムトリス(ピバレート)、(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムトリス(ベンゾエート)、(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムトリス(ペンテネート)、(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリス(ピバレート)、(1,3−メチルエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリス(ピバレート)、テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリス(ピバレート)、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリス(ピバレート)、(シクロペンチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリス(ベンゾエート)、(ベンジルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリス(ベンゾエート)、(n−ブチルシクロペンタジエニル)ハフニウムトリス(ピバレート)、(n−ブチルシクロペンタジエニル)チタントリス(ピバレート)、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタンイソプロポキシド、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタン、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドチタンジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリメチル、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドジルコニウムジメチル、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニルドデシルアミドハフニウム二水和物及びジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−ドデシルアミドハフニウムジメチルが挙げられる。使用されるモノ−Cp化合物として、好ましくは1,3−ジメチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリスピバレート及びインデニルジルコニウムトリスピバレートが挙げられる。
【0021】
上記モノ−Cp嵩高配位子メタロセン触媒化合物は、公知の従来法により製造できる。この触媒の製造方法の例として、シクロペンタジエニル型配位子の原料を、式M(CR又はM(NRの金属化合物と反応させる。ここで、M及びRは上記に定義されている。得られた生成物を、次にトルエン等の不活性溶媒に溶解し、CO等のヘテロクムレンを溶解した生成物と反応させ、1以上のM−CR又はM−NR結合に挿入して、例えば、カルボキシレート又はカルバメートを形成する。本発明の触媒の製造方法の他の例が、PCT国際公開番号WO00/10709(2000年1月13日公開)に記載されており、ここで資料として使用する。
【0022】
活性化剤化合物
上記重合触媒化合物は、一般的に、多くの方法により活性化され、オレフィンに配位し、オレフィンを挿入し、オレフィンを重合する空の配位座を有する化合物を生成する。本発明の触媒系は、単一の活性化剤化合物又は活性化剤化合物の組み合わせを含むものである。本発明の明細書及び請求の範囲において、「活性化剤」は、中性の嵩高配位子メタロセン触媒化合物を触媒活性のある嵩高配位子メタロセン触媒カチオンへ変換することのできる化合物、組成物又は方法を表すものとする。
例えば、本発明の触媒系は、活性化剤としてアルモキサンを含む。アルモキサン活性化剤は、通常−Al(R)−O−サブユニットを有するオリゴマー化合物である。ここで、Rはアルキル基である。アルモキサンの例として、メチルアルモキサン(MAO)、改質メチルアルモキサン(MMAO)、エチルアルモキサン及びイソブチルアルモキサンが挙げられる。アルモキサンは、それぞれのトリアルキルアルミニウム化合物の加水分解により製造できる。MMAOは、トリメチルアルミニウム、又はトリイソブチルアルミニウム等のさらに高級なトリアルキルアルミニウムの加水分解により製造でき、通常脂肪族溶媒への溶解性がより大きく、貯蔵においてより安定である。これに限定されるものではないが、アルモキサン及び改質アルモキサンの製造方法は多く、それらは米国特許番号第4665208、4952540、5041584、5091352、5206199、5204419、4874734、4924018、4908463、4968827、5308815、5329032、5248801、5235081、5157137、5103031、5391793、5391529、5693838、5731253、5731451、5744656、5847177、5854166、5856256及び5939346号、欧州特許公開番号EP−A−0561476、EP−B1−0279586、EP−A−0594−218及びEP−B1−0586665並びにPCT国際公開番号WO94/10180に記載されており、ここではその全体を資料として使用する。
【0023】
本発明の触媒系の他の例として、改質メチルアルモキサンのヘプタン溶液(MMAO3A)がアクゾケミカル(Akzo Chemicals、Inc.)社(オランダ国)から商標「改質メチルアルモキサン タイプ3A」として市販されている。
他の例では、有機アルミニウム化合物を活性化剤として使用する。これらに限定されるものではないが、好ましい有機アルミニウム活性化剤化合物として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム等が挙げられる。
【0024】
他の例として、他の好ましく使用できる活性化剤は、PCT国際公開番号WO98/09996に嵩高配位子メタロセン型触媒化合物を過塩素酸塩、過沃素酸塩、沃素酸塩及びそれらの水和物で活性化することが記載されており、ここで資料として使用する。PCT国際公開番号WO98/30602及びWO98/30603もここで資料として使用するが、リチウム(2,2’−ビスフェニル−ジトリメチルシリケート)・4THFを嵩高配位子メタロセン触媒化合物の活性化剤として使用することが記載されている。
【0025】
他の例では、PCT国際公開番号WO99/18135には、有機ホウ素アルミニウム活性化剤の使用が記載されており、欧州特許番号EP−B1−0781299には、シリリウム塩を配位していない互換性のあるアニオンと組み合わせて使用することが記載されており、本発明の触媒系は、これら活性化剤を含むものであり、上記開示例は、ここで資料として使用する。更に、放射線(欧州特許番号EP−B1−0615981ここで資料として使用する)、電気化学酸化等を使用する活性化法も又、中性の嵩高配位子メタロセン触媒化合物又は前駆体を、オレフィン重合可能な嵩高配位子メタロセンカチオンにするための活性化法として検討された。他の嵩高配位子メタロセン型触媒化合物の活性化剤又は活性化法が、例えば、米国特許番号第5849852、5859653及び5869723号並びにPCT国際公開番号WO98/32775及びWO99/42467(ジオクタデシルメチルアンモニウム−ビス(トリス(ペンタフロロフェニル)ボラン)ベンズイミダゾリド)に記載されており、ここで資料として使用する。更に他の活性化剤として、トリス(2,2’,2”−ノナフルオロビフェニル)フルオロアルミニウム等がPCT国際公開番号WO98/07515に記載されており、ここで資料として使用する。活性化剤の組み合わせも、又例えば、欧州特許番号EP−B10573120、PCT国際公開番号WO94/07928及びWO95/14044並びに米国特許番号第5153157及び5453410号の発明で検討されており、それらの全てもここで資料として使用する。
【0026】
触媒系用改質剤
本発明の触媒系は、又第13族元素含有第1改質剤及びシクロアルカジエニル第2改質剤を含み、それらが共に使用された場合、触媒系の活性度を向上させる。
第13族元素含有第1改質剤
本発明の触媒系で使用される第1改質剤は、例えばカチオン成分及びアニオン成分を含み、下記式(I)で表される。
(L’−H) (Ad−)  ・・・式(I)
(但し、L’は中性のルイス塩基;Hは水素;(L’−H)はブレンステッド酸;Ad−は電荷(d−)を有する配位していないアニオン;及びdは1〜3の整数である。)
【0027】
カチオン成分(L−H) には、嵩高配位子メタロセン触媒化合物をプロトン化し又はそれからアルキル又はアリール等の成分から引き抜いてカチオン性遷移金属種を得ることのできる、プロトン、プロトン化ルイス塩基又は還元可能なルイス酸等のブレンステッド酸が含まれる。
例えば、カチオン成分(L−H) は、アンモニウム化合物、オキソニウム化合物、ホスホニウム化合物、シリリウム化合物及びそれらの混合物を含み、好ましくはメチルアミン、アニリン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、メチルジフェニルアミン、ピリジン、p−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン及びp−ニトロ−N,N−ジメチルアニリンから選ばれるアンモニウム化合物、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン及びジフェニルホスフィンから選ばれるホスホニウム化合物、ジメチルエーテルジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサン等のエーテルから選ばれるオキソニウム化合物、ジエチルチオエーテル及びテトラヒドロチオフェン等のチオエーテルから選ばれるスルホニウム化合物並びにそれらの混合物である。好ましい第1改質剤のカチオン成分(L−H) は、ジメチルアニリンである。
【0028】
他の例では、カチオン成分(L−H) は、銀イオン、カルボニウムイオン、トロピリウムイオン、カルベニウムイオン、フェロセニウムイオン及びそれらの混合物等の引き抜き可能な成分であり、好ましくはカルボニウムイオン及びフェロセニウムイオンである。第1改質剤のカチオン成分(L−H) として更に好ましくは、トリフェニルカルボニウムイオンである。
【0029】
他の例では、第1改質剤のアニオン成分Ad−は、下記式(II)
[Mk+d−   ・・・式(II)
(但し、kは1〜3の整数;nは2〜6の整数;(n−k)=d;
Mは元素の周期律表の第13族から選ばれた1の元素;
Qは互いに独立して、20までの炭素原子を有する、水素化物、架橋又は非架橋ジアルキルアミド、ハライド、アルコキシド、アリールオキシド、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ハロカルビル、置換ハロカルビル、及びハロ置換−ヒドロカルビル基であり、Qの1個はハライドである。)で表されるアニオンである。好ましくは、それぞれのQは、1〜20の炭素原子を有するフッ素化ヒドロカルビル基、更に好ましくはフッ素化アリール基、特に好ましくはペンタフルオリルアリール基である。
他の例として、第1改質剤のアニオン成分Ad−は、米国特許第5447895号に開示されたジボロン化合物を含み、全てここで資料として使用する。
【0030】
他の例では、第1改質剤は、三置換された、ホウ素化合物、テルル化合物、アルミニウム化合物、ガリウム化合物又はインジウム化合物又はそれらの混合物である。3つの置換基は、それぞれ互いに独立してアルキル基、アルケニル基、ハロゲン、置換アルキル基、アリール基、アリールハライド基、アルコキシ基及びハライドの群から選ばれたものである。3つの置換基は、好ましくは互いに独立してハロゲン、単環又は多環(ハロ置換を含む)アリール基、アルキル基及びアルケニル基の群から選ばれた少なくとも一種であり、更に好ましくは1〜20の炭素原子を有するアルケニル基、1〜20の炭素原子を有するアルキル基、1〜20の炭素原子を有するアルコキシ基及び3〜20の炭素原子を有するアリール基(置換アリール基を含む)である。他の例では、3つの置換基は、1〜4の炭素原子を有するアルキル基、フェニル基、ナフチル基又はそれらの混合物である。他の例では、3つの置換基はそれぞれ、1〜20の炭素原子を有するフッ素化ヒドロカルビル基、好ましくはフッ素化アリール基、特に好ましくはペンタフルオリルアリール基である。他の例では、第1改質剤は、トリスパーフルオロフェニルボロン又はトリスパーフルオロナフチルボロンである。
他の例では、第1改質剤又は活性促進剤は、米国特許第5198401、5278119、5407884、5599761、5153157及び5241025号並びにPCT国際公開番号WO−A−93/14132、WO−A−94/07927及びWO−A−95/07941の第13族有機金属化合物等の有機金属化合物であり、これらは、ここで資料として使用する。
【0031】
他の例では、第1改質剤は、トリス(ペンタフロロフェニル)ボラン(BF−15)、ジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフロロフェニル)ボラン(BF−20)、ジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフロロフェニル)アルミニウム、ジメチルアニリニウムテトラフロロアルミニウム、トリ(n−ブチル)アンモニウム)テトラ(ペンタフロロフェニル)ボラン、トリ(n−ブチル)アンモニウム)テトラ(ペンタフロロフェニル)アルミニウム、トリ(n−ブチル)アンモニウム)テトラフロロアルミニウム;並びにこれら化合物のナトリウム、カリウム、リチウム、トロピリウム及びトリフェニルカルベニウム塩の群から選ばれた少なくとも一種である。好ましくは、第1改質剤はN,N−ジメチルアニリニウムテトラ(パーフルオロフェニル)ボラン又はトリフェニルカルベニウムテトラ(パーフルオロフェニル)ボランである。
【0032】
シクロアルカジエニル第2改質剤
本発明の触媒系の第2改質剤を第1改質剤と組み合わせて使用することは、触媒系の活性度を非常に向上させる。
例えば、本発明の触媒系で使用される第2改質剤又は活性促進剤は、シクロアルカジエン化合物である。シクロアルカジエンは二以上の共役二重結合を有する有機環状化合物であり、例えば、2〜4の共役二重結合及び、4〜24、好ましくは4〜12の炭素原子を有する環状炭化水素化合物である。シクロアルカジエンは、任意で1〜12の炭素原子を有するアルキル基又はアリール基で置換されてもよい。
【0033】
活性を向上させるシクロアルカジエンとして、例えば、非置換及び置換の、シクロペンタジエン、インデン、フルオレン、及びフルベン、例えば、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、エチルシクロペンタジエン、t−ブチルシクロペンタジエン、ヘキシルシクロペンタジエン、オクチルシクロペンタジエン、1,2−ジメチルシクロペンタジエン、1,3−ジメチルシクロペンタジエン、1,2,4−トリメチルシクロペンタジエン、1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエン、ペンタメチルシクロペンタジエン、インデン、4−メチル−1−インデン、4,7−ジメチルインデン、4,5,6,7−テトラヒドロインデン、フルオレン、メチルフルオレン、シクロヘプタトリエン、メチルシクロヘプタトリエン、シクロオクタトラエン、メチルシクロオクタトラエン、フルベン及びジメチルフルベン等が挙げられる。これらの化合物は、2〜8の炭素原子、好ましくは2〜3の炭素原子を有するアルキレン基、例えば、ビス−インデニルエタン、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)エタン、1,3−プロパンジエニル−ビス(4,5,6,7−テトラヒドロ)インデン、プロピレン−ビス(1−インデン)、イソプロピル(1−インデニル)シクロペンタジエン、ジフェニルメチレン(9−フルオレニル)、シクロペンタジエン及びイソプロピルシクロペンタジエニル−1−フルオレンを橋渡しとして結合されていても良い。好ましいシクロアルキルジエンは、シクロペンタジエン及びインデン等の1,3型ジエンである。
【0034】
本発明の触媒系では、上記第1改質剤及び第2改質剤の添加は、嵩高配位子メタロセンモノ−Cp/MAO触媒成分の触媒活性度に相乗作用的効果を与えることが見いだされた。第1改質剤、例えば、BF−20、が単独で使用された場合に重合活性度の向上は見られず、第2改質剤、例えばインデンを単独で改質剤として使用した場合には活性度の向上は、両者が併用された場合の様に顕著なではない。従って、本発明の範囲では、オレフィン重合用触媒系の活性度は、第13族元素含有改質剤及びシクロアルカジエン改質剤の両方の添加無しの同じ触媒系の活性度よりも高められる。本発明の例では、触媒系の活性度は、改質剤無しの同じ触媒系の活性度の200%以上、好ましくは400%以上、更に好ましくは600%以上、更に好ましくは700%以上、更に好ましくは800%以上、更に好ましくは900%以上、最も好ましくは1000%以上に高められる。
【0035】
例えば、それぞれの改質剤は、触媒系活性度を上昇させるのに必要な量を添加される。他の例では、第13族元素含有第1改質剤のモル比は、嵩高配位子メタロセン触媒化合物に含まれる金属に対して約0.01〜100、好ましくは約0.01〜10、更に好ましくは0.05〜5、特に好ましくは0.1〜2.0である。他の例では、シクロアルカジエン第2改質剤のモル比は、嵩高配位子メタロセン触媒化合物に含まれる金属に対して約0.01〜100、好ましくは約0.01〜10、更に好ましくは約0.05〜5、特に好ましくは0.1〜2.0である。
【0036】
重合プロセス
本発明の上記触媒系は、広い範囲の温度及び圧力での重合プロセスで使用できる。温度は、好ましくは−60℃〜約280℃、更に好ましくは50℃〜約200℃の範囲であり、圧力は、1〜約500気圧又はそれ以上の範囲である。
重合プロセスは、溶液重合、気相重合、スラリー重合及び高圧重合のプロセスやそれらの組み合わせを使用できる。好ましくは1以上のオレフィンであり、その内の少なくとも1はエチレン又はプロピレンであるオレフィンの気相重合又はスラリー重合である。
例えば、本発明の方法は、2〜30の炭素原子、好ましくは2〜12の炭素原子、更に好ましくは2〜8の炭素原子を有する1以上のオレフィンモノマーの、溶液、高圧、スラリー又は気相重合プロセスを対象とする。これら触媒系を使用して合成されることのできるポリオレフィンとして、例えば、エチレン並びに、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン及び1−オクテン等の3〜約12の炭素原子を含有するより高級なα−オレフィンで約0.86〜約0.97の範囲の密度を有するものの、ホモポリマー、コポリマー及びターポリマー;ポリプロピレン;エチレン/プロピレンゴム(EPR);エチレン/プロピレン/ジエンターポリマー(EPDM)等であるが、これらは本発明を限定するものではない。
【0037】
本発明の方法に使用できる他のモノマーは、エチレン性不飽和モノマー、4〜18の炭素原子を有するジオレフィン、共役又は非共役ジエン、ポリエン、ビニルモノマー及び環状オレフィンを含む。本発明に使用できるモノマーは、ノルボルネン、ノルボルナジエン、イソブチレン、イソプレン、ビニルベンゾシクロブタン、スチレン、アルキル置換スチレン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン及びシクロペンテンを含むが、これらは本発明を限定するものではない。
本発明の方法の最も好ましい例では、エチレンのコポリマーが製造される。即ち、エチレン、並びに1以上の4〜15の炭素原子、好ましくは4〜12の炭素原子、特に好ましくは4〜8の炭素原子を有するα−オレフィンを含むコモノマーが、気相プロセスで重合される。
【0038】
気相重合プロセスにおいて、一般に、反応器システムのサイクルの一部、即ちリサイクル流又は流動化媒体として知られる循環ガス流が、重合熱により反応器中で加熱される連続サイクルが使用される。この熱は、反応器外部の冷却システムにより、サイクルの他の部分でリサイクル組成物から除去される。通常、ポリマー製造用気相流動床プロセス中で、1以上のモノマーを含有するガス流は、触媒存在の反応条件下で、流動床を通って連続的に循環する。ガス流は、流動床から引き出され、反応器へ再びリサイクルされる。同時に、ポリマー生成物は、反応器から引き出され、新たなモノマーが添加され重合されたモノマーと置き換わる(例えば、米国特許番号第4543399、4588790、5028670、5317036、5352749、5405922、5436304、5453471、5462999、5616661及び5668228号参照。これらは、全てここで資料として使用する。)。
【0039】
気相プロセス中の反応器圧力は、約60psig(690kPa)〜約500psig(3448kPa)、好ましくは約200psig(1379kPa)〜約400psig(2759kPa)、更に好ましくは約250psig(1724kPa)〜約350psig(2414kPa)の範囲をとることができる。
気相プロセス中の反応器温度は、約30℃〜約120℃、好ましくは約60℃〜約115℃、更に好ましくは約70℃〜110℃、特に好ましくは約70℃〜約95℃の範囲をとることができる。
【0040】
本発明の方法が使用できる他の気相プロセスとしては、連続又は多段階重合プロセスである。同様に本発明の方法が使用できる気相プロセスは、米国特許番号第5627242、5665818及び5677375号、並びに欧州特許公開番号EP−A−0794200、EP−B1−0649992、EP−A−0802202及びEP−B−634421に記載されたものを含み、これら文献も全てここで資料として使用する。
好ましい例として、本発明に使用される反応器は、500lbsのポリマー/1時間(227Kg/hr)を超え約200,000lbs/hr(90,900Kg/hr)まで、好ましくは1000lbs/hr(455Kg/hr)を超え、更に好ましくは10,000lbs/hr(4540Kg/hr)を超え、更に好ましくは25,000lbs/hr(11,300Kg/hr)を超え、更に好ましくは35,000lbs/hr(15,900Kg/hr)を超え、更に好ましくは50,000lbs/hr(22,700Kg/hr)を超え、更に好ましくは65,000lbs/hr(29,000Kg/hr)〜100,000lbs/hr(45,500Kg/hr)を超える製造が可能であり、本発明の方法は上記製造を行なっている。
【0041】
スラリー重合プロセスは、通常、圧力は約1〜約50気圧及びそれ以上の範囲並びに温度は0℃〜約120℃の範囲を使用する。スラリー重合では、液体重合希釈媒体中に、エチレン及びコモノマー並びに任意で水素が触媒と併用して添加され、固体、微粒子のポリマーの懸濁液が形成される。希釈剤を含有する懸濁液は、間欠的又は連続的に、揮発性成分がポリマーから分離される反応器から除去されて反応器へリサイクルされるが、除去は蒸留後でもよい。重合溶媒として使用される液体希釈剤は、例えば、3〜7の炭素原子を有するアルカン、好ましくは分岐状アルカンである。使用される溶媒は、重合条件下で液体であり、比較的不活性である。プロパン溶媒が使用される場合、プロセスは、反応希釈剤臨界温度及び臨界圧力を超えて操作される。好ましくは、ヘキサン溶媒又はイソブタン溶媒が使用される。
【0042】
本発明の好ましい重合技術は、粒子形成重合又はスラリープロセスと称され、ポリマーが溶液となる温度よりも下に保たれるものである。この様な技術は公知であり、例えば米国特許番号第3248179号に記載されており、この文献も全てここで資料として使用する。他のスラリープロセスでは、ループ反応器及び直列、並列又はそれら組み合わせた複数の攪拌反応器を使用する。スラリープロセスは、連続ループプロセス又は攪拌タンクプロセスを含むが、これらに限定されるものではない。同様に、スラリープロセスの他の例は、米国特許番号第461,3484号に記載されており、全てここで資料として使用する。
例えば、本発明のスラリープロセスで使用される反応器は、2000lbsのポリマー/1時間(907Kg/hr)を超え、好ましくは5000lbs/hr(2268Kg/hr)を超え、好ましくは10,000lbs/hr(4540Kg/hr)を超える製造が可能であり、本発明の方法は上記製造を行なっている。他の例では、本発明のプロセス中で使用されるスラリー反応器は、15,000lbsのポリマー/1時間(6804Kg/hr)を超え、好ましくは25,000lbs/hr(11,340Kg/hr)〜約100,000lbs/hr(45,500Kg/hr)の製造が可能であり、本発明の方法は上記製造を行なっている。
【0043】
溶液プロセスの例は、米国特許番号第4271060、5001205、5236998及び5589555号に記載されており、全てここで資料として使用する。
好ましい本発明の方法は、プロセス、好ましくはスラリープロセス又は気相プロセスが、本発明の嵩高配位子メタロセン触媒系の存在下で、かつトリエチルアルミニウム、トリメチルアルミニウム、トリ−イソブチルアルミニウム及びトリ−n−ヘキシルアルミニウム並びにジエチルアルミニウムクロライド、ジブチル亜鉛等の(ラジカル)捕獲剤の非存在下又は本質的にフリーな状態で行われるものである。この好ましいプロセスは、PCT国際公開番号WO96/08520並びに米国特許番号第5712352及び5763543号に記載されており、全てここで資料として使用する。
【0044】
ポリマー生成物
本発明の方法で製造されるポリマーは、広く種々の製造品及び最終使用用途で使用できる。本発明の方法で製造されるポリマーは、直鎖状低密度ポリエチレン、エラストマー、プラストマー、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリプロピレン又はポリエチレンコポリマーを含む。
本発明のポリマーは、他のポリマーと混合し及び/又は共押出することができる。限定するものではないが、他のポリマーには、従来のチーグラー−ナッタ触媒及び/又は嵩高配位子メタロセン触媒作用を経由して製造される直鎖状低密度ポリエチレン、エラストマー、プラストマー、高圧低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等が含まれる。
本発明の好ましいポリマーは、50%以上のポリエチレンを含むものである。1−ブテン、1−ペンタン、1−ヘキサン、ベンジルシクロブタン及びスチレン等のコモノマーが好ましい。好ましいポリマー生成物は、好ましくは0.85〜0.96g/cc、更に好ましくは約0.88〜0.96g/cc、特に好ましくは約0.90〜0.96g/ccの密度を有する。
【0045】
本発明の方法により製造されるポリマー及びそれらのブレンドは、フィルム押出、シート押出、ファイバー押出及び共押出成形、ブロー成形、射出成形並びに回転式成形等の成形作業で使用できる。上記ポリマーから得られるフィルムは、共押出又は積層により形成された、ブローフィルム、キャストフィルムを含み、シュリンクフィルム、ラップフィルム、ストレッチフィルム、シーリングフィルム、配向フィルム、スナック菓子包装フィルム、高耐久性バッグ、買い物袋、加熱食品又は冷凍食品の包装フィルム、医療包装フィルム、工業用ライナ、膜等、食品接触又は非接触用途で使用できる。上記ポリマーから得られるファイバーは、溶融紡績、溶液紡績又は溶融ブローファイバー作業に適用でき、織編物又は不織布の形でフィルタ、おむつ布、医療用被服、ジオテキスタイル等に使用できる。上記ポリマーから得られる押出成形品は、医療用チューブ、ワイヤコーティング、ケーブルコーティング、遮水シート及び湖沼ライナとして使用できる。上記ポリマーから得られる成形品は、ボトル、タンク、大型中空品、硬質食品容器、及び玩具等の形状の単層又は複層構造体を含む。
【0046】
(実施例)
本発明及びその代表的な効果を更に理解するために、下記に実施例を示す。
表1に記載された活性度は、1時間あたり、エチレン重合圧力100psi(689KPa)当りの、触媒中の遷移金属のmmol当り製造されたポリマーグラム数で表した標準値である。
H−NMRスペクトルは、ブルッカー(Bruker)社製AMX300を使用して測定された。
多分散性インデックス(PDI)は、分子量分布(Mw/Mn、但しMwは重量平均分子量でMnは数平均分子量)と等しく、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより決定される。
メチルアルモキサン(MAO)はトルエン溶液(30重量%)として使用された。(BF−20)はジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフロロフェニル)ボラン(BF−20)、触媒成分Aは1,3−ジメチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリスピバレートであり、触媒成分Bはインデニルジルコニウムトリスピバレートである。
【0047】
実施例1 1,3−ジメチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリスピバレート(触媒成分A)の合成
ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド(1,390g、3.99mmol)及びピバリン酸(1.520g、14.9mmol)の25℃トルエン溶液へ、トリエチルアミン(1.815g、18.10mmol)単体を攪拌して添加した。白色沈殿物が直ちに生成し、濾別された。化合物は、薄黄色粉として、88%収率で単離され、NMR結果によると純度99%であった。H−NMR(トルエン−d):δ5.84(m、2H)、5.53(m、1H)、2.18(s、6H)、1.1,3(s、27H).
【0048】
実施例2 インデニルジルコニウムトリスピバレート(触媒成分B)の合成
化合物(Ind)Zr(NEt(37mg、0.088mmole)を1.0mLのベンゼン−d6に溶解させた。1.0mLベンゼン−d6のピバリン酸(27mg、0.26mmole)溶液が攪拌して添加された。H−NMRは、NEtH及び(Ind)Zr(OCCMeに帰属される共鳴を示した。H−NMR(C)d7.41(AA’BB’、インデニル、2H)、6.95(AA’BB’、インデニル、2H)、6.74(t、J=3.3Hz、2−インデニル、1H)、6.39(d、J=3.3Hz、1−インデニル、2H)、1.10(s、CH、27H).
【0049】
実施例3 重合プロセス
実施例1及び2で調製された触媒化合物を使用して、ポリエチレンがスラリー反応器中で製造された。
実施例1及び2で調製された成分A及びBのトルエン溶液(0.0036M)がそれぞれ調製された。この溶液の一定量(0.5ml)が、MAOの一定量(0.2ml)が含まれるトルエン(3.15M)が満たされている容量6オンス(177ml)の容器に加えられた。トルエン(0.0030M)中のインデンの一定量(0.6ml)、その次にトルエン(0.0018M)中のBF−20の一定量(1.0ml)が混合器に投入された。水性条件は保持された。実施例1及び2全てに必要な重合時間は、30分であった。下記表1は、実施例1及び2のための触媒組成物を示す。
スラリー反応器は、機械式攪拌装置を備えた、1.65リットル、ステンレススチールオートクレーブである。最初に、反応器を乾燥窒素流下で40分間96℃に加熱して乾燥した。反応器を50℃まで冷却した後、1000mlのヘキサンを添加し、反応器中の成分を、穏やかな窒素気流下で攪拌した。ヘキセン−1(20ml)を反応器へ投入し、同様にトリイソブチルアルミニウム一定量(0.5ml、0.86M)のヘキサン溶液を、(ラジカル)捕獲剤として作用させるために添加した。反応器の温度を徐々に70℃まで上昇し、反応器に、エチレンにより150psi(1034KPa)までの圧力をかけた。次に上記調製され、プレミックスされた触媒溶液を反応器へ注入し重合を開始した。加熱は、85℃の重合温度が達成されるまで続けた。特記しない限り、重合を30分続け、その時間内にエチレンを連続的に反応器へ加え、一定圧力を保った。30分終了後に、反応器を開口し開放系とした。
【0050】
比較例(C1−C6)
比較例C1〜C6として、インデン及びBF−20の混合物を使用しないことを除けば実施例1及び2と同様の条件で、ポリエチレンを製造した。比較例におけるそれぞれの重合時間は、30分であった。
実施例及び比較例で調製された触媒化合物により得られた種々のポリエチレンの触媒系の活性度、分子量(Mw及びMn)、分子量分布(Mw/Mn、PDIと同様)を表1に示す。表1のとおり、第13族元素含有第1改質剤及びシクロアルカジエン第2改質剤を有する本発明の触媒系は、非常に高い活性度を有した。
【0051】
【表1】
Figure 2004514033

Claims (19)

  1. (a)嵩高配位子メタロセン触媒化合物、
    (b)第13族元素含有化合物を含有する第1改質剤、及び
    (c)シクロアルキルジエンを含有する第2改質剤、
    を含有するオレフィン重合用触媒系。
  2. 第1改質剤は、下記式(I)で表される請求項1の触媒系。
    (L’−H) (Ad−)  ・・・式(I)
    (但し、L’は中性のルイス塩基;Hは水素;(L’−H)はブレンステッド酸;Ad−は電荷(d−)を有する配位していないアニオン;及びdは1〜3の整数である。)
  3. (L’−H) は、メチルアミン、アニリン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、メチルジフェニルアミン、ピリジン、p−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン、p−ニトロ−N,N−ジメチルアニリンであるアンモニウム化合物;トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィンであるホスホニウム化合物;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサン等のエーテルであるオキソニウム化合物;ジエチルチオエーテル及びテトラヒドロチオフェン等のチオエーテルであるスルホニウム化合物の群から選ばれた少なくとも一種である請求項2の触媒系。
  4. (L−H) は、メチルアミン、アニリン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、メチルジフェニルアミン、ピリジン、p−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン、及びp−ニトロ−N,N−ジメチルアニリンの群から選ばれた少なくとも一種のアンモニウム化合物である請求項3の触媒系。
  5. d−は、下記式(II)で表される請求項2の触媒系。
    [Mk+d−  ・・・式(II)
    (但し、kは1〜3の整数;nは2〜6の整数;(n−k)=d;
    Mは元素の周期律表の第13族から選ばれた1の元素;
    Qはそれぞれ独立して、水素化物、架橋又は非架橋ジアルキルアミド、ハライド、アルコキシド、アリールオキシド、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ハロカルビル、置換ハロカルビル、及びハロ置換−ヒドロカルビル基であるが、Qは20までの炭素原子を有するが、Qの1個はハライドである。)
  6. それぞれのQは1〜20の炭素原子を有するフッ素化ヒドロカルビル基である請求項5の触媒系。
  7. 第1改質剤はトリス(ペンタフロロフェニル)ボラン、ジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフロロフェニル)ボラン、ジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフロロフェニル)アルミニウム、ジメチルアニリニウムテトラフロロアルミニウム、(トリ(n−ブチル)アンモニウム)テトラ(ペンタフロロフェニル)ボラン、(トリ(n−ブチル)アンモニウム)テトラ(ペンタフロロフェニル)アルミニウム、(トリ(n−ブチル)アンモニウム)テトラフロロアルミニウム、これら化合物のナトリウム、カリウム、リチウム、シクロヘプタトリエニウム(tropylium)及びトリフェニルカルベニウム塩の群から選ばれた少なくとも一種である請求項1の触媒系。
  8. 第2改質剤は、非置換及び置換シクロペンタジエン、インデン、フルオレン及びフルベンの群から選ばれた少なくとも一種である請求項1の触媒系。
  9. 第2改質剤は、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、エチルシクロペンタジエン、t−ブチルシクロペンタジエン、ヘキシルシクロペンタジエン、オクチルシクロペンタジエン、1,2−ジメチルシクロペンタジエン、1,3−ジメチルシクロペンタジエン、1,2,4−トリメチルシクロペンタジエン、1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエン、ペンタメチルシクロペンタジエン、インデン、4−メチル−1−インデン、4,7−ジメチルインデン、4,5,6,7−テトラヒドロインデン、フルオレン、メチルフルオレン、シクロヘプタトリエン、メチルシクロヘプタトリエン、シクロオクタトラエン、メチルシクロオクタトラエン、フルベン及びジメチルフルベン、ビス−インデニルエタン、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)エタン、1,3−プロパンジエニル−ビス(4,5,6,7−テトラヒドロ)インデン、プロピレン−ビス(1−インデン)、イソプロピル(1−インデニル)シクロペンタジエン、ジフェニルメチレン(9−フルオレニル)、シクロペンタジエン、イソプロピルシクロペンタジエニル−1−フルオレンの群から選ばれた少なくとも一種である請求項1の触媒系。
  10. 第2改質剤は、1,3−ジエンである請求項1の触媒系。
  11. 第2改質剤は、インデンである請求項1の触媒系。
  12. 第1改質剤のモル比は、嵩高配位子メタロセン触媒化合物に含まれる金属に対して0.01〜100、好ましくは0.01〜10である請求項1の触媒系。
  13. 第2改質剤のモル比は、嵩高配位子メタロセン触媒化合物に含まれる金属に対して0.01〜100、好ましくは0.01〜10である請求項1の触媒系。
  14. 嵩高配位子メタロセン触媒化合物は、下記式(III)で表される請求項1の触媒系。
    LMX  ・・・式(III)
    (但し、Mは元素の周期律表の第3〜15族、ランタニド系列又はアクチニド系列から選ばれた金属原子;
    Lは、置換又は非置換で、π−結合を有しておりMに配位している嵩高配位子;
    それぞれのXは、互いに独立して、水素;1〜20の炭素原子を有する、アリール基、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基;1〜20の炭素原子を有するヒドロカルボキシル基;ハライド;並びに1〜20の炭素原子を有する窒素含有基の群から選ばれたものであり;
    nはMの原子価に応じて2、3又は4である。)
  15. 嵩高配位子メタロセン触媒化合物は下記式(IV)又は式(V)で表される請求項1の触媒系。
    Figure 2004514033
    ・・・式(IV)
    (但し、Mは元素の周期律表の第3〜15族又はランタニド系列から選ばれた金属原子;
    Lは、置換又は非置換で、π−結合を有しておりMに配位している嵩高配位子;
    それぞれのQは、同一でも異なっていても良く、−O−、−NR−、−CR−及び−S−の群から選ばれたものであり;
    YはC又はS;
    Zは−OR、−NR、−CR、−SR、−SiR、−PR、−H、及び置換又は非置換アリール基の群から選ばれたものであるが、Qが−NR−の場合にZは−OR、−NR、−SR、−SiR、−PR及び−Hの群から選ばれたものであり;
    nは1又は2;
    nが2の場合Aは1価のアニオン性基、nが1の場合Aは2価のアニオン性基;
    nが2の場合、Aは上記式(IV)中に表されたQ,Q,Y,Zにより形成される基でもよく;
    Rは同一又は異なり、互いに独立して炭素、ケイ素、窒素、酸素、及び/又はリンを含有する基であり、1以上のR基がL置換基に結合していても良い。)
    Figure 2004514033
    ・・・式(V)
    (但し、Mは元素の周期律表の第3〜15族又はランタニド系列から選ばれた金属原子;
    Lは、置換又は非置換で、π−結合を有しておりMに配位している配位子;
    Qは同一又は異なり、互いに独立して−O−、−NR−、−CR−及び−S−の群から選ばれたものであり;
    YはC又はS;
    Zは−OR、−NR、−CR、−SR、−SiR、−PR、−H、及び置換又は非置換アリール基の群から選ばれたものであるが、Qが−NR−の場合Zは−OR、−NR、−SR、−SiR、−PR及び−Hの群から選ばれたものであり;
    nは1又は2;
    nが2の場合Aは1価のアニオン性基、nが1の場合Aは2価のアニオン性基;
    nが2の場合、Aは上記式(V)中に表されたQ,Q,Y,Zにより形成される基でもよく;
    Rは同一又は異なり、互いに独立して炭素、ケイ素、窒素、酸素、及び/又はリンを含有する基であり、1以上のR基がL置換基に結合していても良く;
    Tは、任意に炭素又はヘテロ原子で置換されていても良い1〜10の炭素原子を含有するアルキレン又はアリーレン基、ゲルマニウム、ケイ素及びアルキルホスフィンの群から選ばれた架橋基;
    mは1〜7である。)
  16. 触媒系が、メチルアルモキサン、改質メチルアルモキサン及びそれらの組み合わせの群から選ばれた活性化剤化合物を更に含有する請求項1の触媒系。
  17. 請求項1〜16の触媒系存在下でのオレフィンの重合方法。
  18. 嵩高配位子メタロセン触媒は、モノシクロペンタジエニル(ジルコニウム)トリカルボキシレート、モノシクロペンタジエニル(ジルコニウム)トリスピバレート、及び1,3−ジメチルシクロペンタジエニルジルコニウムの群から選ばれたものであり、触媒系は、同じ嵩高配位子メタロセン触媒を含み改質剤を含まない別の触媒系の活性度の400%以上大きい活性度を有する請求項17の重合方法。
  19. 触媒系の活性度は、嵩高配位子メタロセン触媒化合物及び第2改質剤のみを含む別の触媒系より200%以上大きい請求項17の重合方法。
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