JP2010284896A - 木質様成形品の製造方法および木質様成形品 - Google Patents

木質様成形品の製造方法および木質様成形品 Download PDF

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政良 根沢
Konomi Hasumi
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Abstract

【課題】コスト高の招来を防ぐとともに、確実に表面に柾目模様を構成することが可能な木質様成形品の製造方法および木質様成形品を提供することを目的とする。
【解決手段】木質様成形品1の材料になるとともに所定の融解点に設定されたベース材料と、木質様成形品1の材料になるとともに前記ベース材料よりも高い融解点に設定された添加材料とを、所定の重量比率で配合し、これらベース材料と添加材料とを混練・溶融して所定形状に成形することにより木質様成形品1を製造することを特徴とする木質様成形品1の製造方法と、この製造方法によって製造される木質様成形品1。ベース材料の融解点に合わせて成形を行うことで、融解点の高い前記添加材料が完全に融解しないまま、木質様成形品1が成形されることになり、添加材料を、ベース材料に対して、このベース材料の成形方向に沿って筋状に表出させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、木質様成形品の製造方法および木質様成形品に関する。
従来、床材、壁材等の高級内装材として、目の細かな柾目模様を有する板材が用いられている。板材における柾目模様は、木材が有する年輪模様に起因して表れるものであり、伐採した木材をその長手方向に切断することにより板材の表面上に得ることができる。このような柾目模様を有する板材を得るには、比較的大きな径を有する木材を用い、この大径の木材の内から最適な部分を使用する必要がある。しかしながら、大きな径を有する木材は非常に高価であり、さらに、その内の最適な部分のみを使用するため、柾目模様を有する板材は必然的に高価なものとなってしまい、コスト高を招来することとなる。
そこで、近年、住宅用の内外装部品や日用品に使用されている合成樹脂成形物の表面に、天然木材に似た木目模様や色調等の特性を施すことが試みられている。
この技術の一例として、特許文献1に記載された技術がある。この技術について説明すると、セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉に樹脂および顔料を混合し、かつ融解させて押出成形した木質様成形品の表面にエンボス加工やヘアライン加工、着色加工、研磨加工、塗装加工を施す。すると、天然木材の木目に近い模様を表面に有し、手触り感等の風合いも天然木材に近い木質様成形品を提供することができる。
特開平10−272695号公報
ところが、特許文献1に記載の技術では、木質様成形品の表面に木目模様を形成するために、エンボス加工、ヘアライン加工、着色加工、研磨加工、塗装加工等の表面処理を行っており、処理工程数が多いという問題がある。
また、従来、メイン押出機のシリンダーの出口付近にて、サブ押出機にて混練した被覆樹脂を合流させて押出成形してなり、ベースとなる第1層の上に重ね合わされた第2層の表面に柾目模様が表出された複層押出成形品を製造する技術も行われているが、通常1つで済む押出機を少なくとも2つ以上用いなければならない。
すなわち、このように処理工程数が多かったり、設備投資を行うとなると、いずれにしても結果的に、多工程数・設備投資に伴う機材等の導入費用や維持費、機材を扱う作業員に係る人件費等によってコスト高を招来する場合がある。
本発明の課題は、コスト高の招来を防ぐとともに、確実に表面に柾目模様を構成することが可能な木質様成形品の製造方法および木質様成形品を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図5に示すように、セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂とを含む木質様成形品1の製造方法において、
木質様成形品1の材料になるとともに所定の融解点に設定されたベース材料と、木質様成形品の材料になるとともに前記ベース材料よりも高い融解点に設定された添加材料とを、所定の重量比率で配合し、これらベース材料と添加材料とを混練・溶融して所定形状に成形することにより木質様成形品1を製造することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、前記ベース材料と添加材料とを所定の重量比率で配合し、これらベース材料と添加材料とを混練・溶融して所定形状に成形することにより木質様成形品1を製造するので、前記ベース材料の融解点に合わせて成形を行うことで、融解点の高い前記添加材料が完全に融解しないまま、木質様成形品1が成形されることになる。これによって、前記添加材料が、前記ベース材料に対して、このベース材料の成形方向に沿って筋状に表出することになるので、木質様成形品1の表面に柾目模様を構成することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、例えば図2に示すように、請求項1に記載の木質様成形品1の製造方法において、
少なくとも前記セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂と顔料と発泡剤とを混合して混合材料とし、この混合材料を混練・溶融してペレット化することによって前記ベース材料を製造し、
少なくとも前記セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂と顔料とを混合して混合材料とし、この混合材料を混練・溶融してペレット化することによって前記添加材料を製造することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、少なくとも前記セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂と顔料と発泡剤とを混合して混合材料とし、この混合材料を混練・溶融してペレット化することによって前記ベース材料を製造し、少なくとも前記セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂と顔料とを混合して混合材料とし、この混合材料を混練・溶融してペレット化することによって前記添加材料を製造するので、前記発泡剤の融解点の設定如何によって、前記ベース材料の融解点と、前記添加材料の融解点とを異なるものとすることができる。
また、前記ベース材料の混合材料も、前記添加材料の混合材料もペレット化するので、例えばペレット化せずに、セルロース材の粉砕粉のまま成形する場合に比して粉塵が放散しづらく、成形性がより一層良好となり、容易に木質様成形品1を製造することができる。
請求項3に記載の発明は、例えば図2に示すように、請求項1または2に記載の木質様成形品1の製造方法において、
前記ベース材料と添加材料とを、添加材料:ベース材料=1:5〜1:100の重量比率で配合することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、前記ベース材料と添加材料とを、添加材料:ベース材料=1:5〜1:100の重量比率で配合するので、これらベース材料と添加材料とを混練・溶融して所定形状に成形することにより木質様成形品1を製造する際に、前記添加材料を前記ベース材料に対して、確実に、このベース材料の成形方向に沿って筋状に表出させることができる。
請求項4に記載の発明は、例えば図1〜図3に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の木質様成形品1の製造方法において、
前記ベース材料および添加材料を所定形状に成形した後、この成形品1の表面に、複数の溝部で構成された木目模様を施すことを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、前記ベース材料および添加材料を所定形状に成形した後、この成形品1の表面に、複数の溝部で構成された木目模様を施すことによって、見た目だけでなく、手触り感等の風合いも天然木材に近づけることができる。
請求項5に記載の発明は、例えば図1〜図5に示すように、請求項1〜5のいずれか一項に記載の木質様成形品1の製造方法により製造されることを特徴とする。
そして、請求項5に記載の木質様成形品1によれば、請求項1〜7のいずれかに記載の効果を有するものとなる。
本発明によれば、木質様成形品の材料になるとともに所定の融解点に設定されたベース材料と、このベース材料よりも高い融解点に設定された添加材料とを、所定の重量比率で配合し、これらベース材料と添加材料とを混練・溶融して所定形状に成形することにより木質様成形品を製造するので、ベース材料の融解点に合わせて成形を行うことで、融解点の高い添加材料が完全に融解しないまま、木質様成形品が成形されることになる。これによって、添加材料が、ベース材料に対して、このベース材料の成形方向に沿って筋状に表出することになるので、木質様成形品の表面に柾目模様を構成することが可能となる。
本発明の木質様成形品の一例を示す斜視図である。 本発明の木質様成形品を製造するための製造ラインの一部を示す概略図である。 サンディングベルトの製造方法を説明するための斜視図である。 着色装置による着色作業時の状態を示す断面図である。 木質様成形品の製造ラインに設けられたユーティリティー設備を示す概略図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る木質様成形品の一例を示す斜視図である。
図1において符号1は、この木質様成形品を示す。この木質様成形品1は、例えば図1に示す開口部枠材A等の製品を構成する部材として用いられている。
すなわち、この開口部枠材Aは、開口部に面する壁の開口部側面を化粧するための表面部である前記木質様成形品1と、この表面部1が取り付けられるとともに、壁の開口部側面に固定される下地部2とを備えている。
また、この下地部2は、壁の開口部側面に連続する壁の室内側面に貼り付けられる石膏ボード等の下地壁面材の側端部によって遮蔽されるようにして設けられるものである。
また、前記表面部1は、この表面部1の長さ方向と平行な両側縁部には、該表面部1の長さ方向と直交する方向に沿って突出する突出縁部1aを有しており、この突出縁部1aに対して、前記石膏ボード等の下地壁面材の側端面が当接するように構成されている。
また、前記表面部1は、戸当たり等を取り付けるための係合溝1bを有しており、前記下地部2は、この係合溝1bが嵌め込まれる溝部2aを有している。さらに、前記表面部1は、前記突出縁部1aの基端部から下地部2側に突出する突部1cを有しており、前記下地部2は、この突部1cが嵌め合わされる切欠部2bを有している。
これにより、前記表面部1を下地部2に確実に取り付けることができ、開口部枠材Aを形成できることになる。
さらに、前記表面部1の表面には、この表面部1の長さ方向に沿って筋状の柾目模様が表出しているとともに、複数の溝部で構成された木目模様が施されている。したがって、前記表面部1を、外観・手触り共に天然木に近いものとすることができる。これによって、実際の樹木から切り出す板材に比して低コストで済ませることができるとともに、前記表面部1を備える製品に銘木のような高級感を漂わせることができる。
以上のような表面部1である木質様成形品1は、セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂とを含むものであり、所定の融解点に設定されたベース材料と、このベース材料よりも高い融解点に設定された添加材料とを、所定の重量比率で配合し、これらベース材料と添加材料とを混練・溶融して所定形状に成形することによって製造されている。
また、前記ベース材料は、少なくとも前記セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂と顔料と発泡剤とを混合して混合材料とし、この混合材料を混練・溶融してペレット化することによって製造されている。
また、前記添加材料は、少なくとも前記セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂と顔料とを混合して混合材料とし、この混合材料を混練・溶融してペレット化することによって製造されている。
なお、前記セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉は、以下のようにして得られる。つまり、インペラーミル(IMP−250;株式会社セイシン企業製)を使用して、天然木材の他、おがくず、稲藁、バカス等も含む、建築・廃材・産業廃材等を機械的な衝撃破砕により粉砕して150メッシュ、好ましくは120メッシュよりも細かい粒径の、出発原料となる粗粉砕物を作成する。
そして、このように原料材粉砕物(粗粉砕物)と、ジルコニア系及びアルミナ系の外形3mmから5mmのセラミックスボールとを、ボールミル本体内に装填し、これらをロータで撹拌することにより、撹拌されるセラミックスボールに接触した原料材粉砕物は粉砕されて微粉砕物となるとともに、その表面が研磨されることによって繊毛部分が非常に少ない表面を有する粉砕粉となる。
この際、セラミックボールの表面温度を90度から120度の範囲に、室内温度を80度以下に設定し、磨砕処理に加えて原料材粉砕物の乾燥処理も同時に行う。
すなわち、原料材粉砕物はセラミックボールの表面に接触した際、機械的に圧潰されかつ摩耗されて粉砕・研磨され、これと同時に加熱・乾燥されることから、含有水分が効率よく取り除かれる。
また、セラミックスボールから離脱した際、急速に冷却されることから、加熱−冷却の繰り返しを受けることによって、原料材粉砕物中の繊維が膨縮作用を受けるとともに急速に乾燥され、これによって繊維の先端部がセラミックスボールにより効率よく磨砕され、結果として周面に繊毛の少ない、独立した粒径状をなす磨砕処理されたセルロース系粉砕粉が得られる。
このようにして得られたセルロース系粉砕粉を分級することにより、所望する範囲の粒径に揃え、該セルロース系粉砕粉と、該セルロース系粉砕粉よりも小径で、かつ硬い白色顔料(表面粒)とをボールミル内において混合し、得られた混合粒子を気相中に分散させながら衝撃力を主体とする機械的熱的エネルギーを粒子に付与し、セルロース系粉砕粉を母粒子とし、この母粒子の外周面に白色顔料粒子を担持させ、表面粒付きセルロース系粉砕粉とする。
なお、担持させる白色顔料の量としては、母粒子となるセルロース系粉砕粉の周面に重なり合って該周面を覆いつくす量が上限とされるが、下限については作成する木質様成形品の所望する色相に応じて適宜決定される。
ここで、担持する白色顔料としては、酸化チタン、リトポン、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム等が使用可能であるが、特に酸化チタンが、熱的、化学的に安定であり、しかも着色力、隠蔽力にも優れていることから、得られる木質様成形品に十分な白色度を付与することができ好ましい。
また、この白色無機顔料の粒径については、前記セルロース系粉砕粉より十分に小さく調整されたものとされ、具体的には0.1μm程度のものが好適とされる。
前記樹脂としては、一旦は製造された樹脂をも含めた、硬質樹脂、軟質樹脂のことであり、塩化ビニル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂等が用いられるが、中でも塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂がより好適である。
ここで、一旦は製造された樹脂とは、ペットボトルやビニールシートのように成形品として一旦は機能したものの他、成形時に不良となったもの、成形時・加工時などに生じる端材のことである。
また、前記顔料とは有色顔料であり、多数の色の中から、得られる製品の生地自体における色および木目模様の色に応じて適宜選択して用いられる。
そして、前記樹脂の種類、顔料の種類を適宜選択して、複数種類の木質様形成材ペレットを製造する。なお、複数種類の木質様形成材ペレットを製造するには、前記樹脂および顔料の種類の他、セルロース系粉砕粉の原料の種類、表面粒の種類等を適宜選択することでも製造できる。
前記発泡剤としては、加熱分解により、多量の窒素ガスや炭酸ガスを放出する無機もしくは有機化合物、気化により著しく体積を増す有機溶剤等を適宜割合で混合して成形機による成形時の熱でもって該樹脂を発泡させるものが用いられる。
本実施の形態の発泡剤としてはA.D.C.A(アゾジカルボンアミド)が使用されている。
なお、発泡剤は以上のものに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であり、例えば炭酸ガスを放出する発泡剤としてはO.B.S.H.(オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジッド)や、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド等を挙げることができる。
上記のようにして得られた表面粒付きセルロース系粉砕粉に樹脂および顔料、発泡剤を混合して一旦溶融させ、その溶融したものを押し出して前記ベース材料がペレット化されている。また、上記のようにして得られた表面粒付きセルロース系粉砕粉に樹脂および顔料を混合して一旦溶融させ、その溶融したものを押し出して前記添加材料がペレット化されている。
そして、これらペレットを形成し、実際に押出成形により所望形状に成形するには、後述のように、これらペレットを適宜配合して、さらに溶融させて用いられる。
次に、以上のような木質様成形品1を製造する方法について説明する。
なお、図2中の破線は、前記ベース材料および添加材料と、これらベース材料および添加材料を混合してなる混合材料と、この混合材料をゲル化してなるペレット溶融物と、このペレット溶融物を成形してなる木質様成形品1との一連の流れを示すものである。
図2に示すように、まず、配合機10の複数のタンク10a,10aに、前記ベース材料と添加材料とを別々に貯留しておく。
続いて、このように別々に貯留されたベース材料と添加材料とを、それぞれ別々の投入部10b,10bへと送る。
続いて、これら投入部10b,10bへと送られたベース材料と添加材料とを、計量部10cへと送り、所定の重量比率で配合できるように計量する。
続いて、計量されたベース材料と添加材料とを混合ミキサ10cへと投入し、さらに熱を加えながら攪拌する。攪拌は、高速回転後、低速状態で練りこむようにして行う。
ここで、前記ベース材料と添加材料との所定の重量比率とは、添加材料:ベース材料=1:5〜1:100の範囲で設定されている。
なお、本実施の形態において、前記ベース材料と添加材料とは、添加材料:ベース材料=1:10の重量比率で配合されているものとするが、これに限られるものではなく、これらベース材料と添加材料とから木質様成形品1を製造する際に、前記添加材料を前記ベース材料に対して、確実に、このベース材料の成形方向に沿って筋状に表出させることができる重量比率であればよい。
例えば、添加材料:ベース材料=1:7の重量比率でもよいし、添加材料:ベース材料=1:33の重量比率等でもよい。
続いて、前記ベース材料と添加材料との混合材料を、ホッパ11へと送る。このホッパ11は、ホッパドライヤであり、前記ベース材料と添加材料との混合材料を除湿乾燥させるものである。
続いて、除湿乾燥された混合材料を、押出機12のホッパ12a内に投入し、加熱シリンダ12b内で加熱しながらシリンダ内部のスクリュー(図示せず)によってダイ12dに向かって押し出す。
なお、本実施の形態の押出機12としては、例えば、押出成形機を用いる。この押出機12は、円筒状の加熱シリンダ12bとこの内部に設けられたスクリューと、円筒状の加熱シリンダ12bの後端部に設けられる前記ホッパ12aと、加熱シリンダ12bの先端に設けられてペレット溶融物に所望する形状を付与するダイ12dと、これら加熱シリンダ12bと第12dとの間に設けられる整流・柄付けデバイス部12cとを備えている。
前記加熱シリンダ内12bでは、前記ホッパ12aから投入された時点でペレットの状態であった混合材料が、加熱シリンダ12bの先端に向かうにつれてゲル化され、徐々に圧縮されて押し出される。
なお、ここまでの工程において、前記ベース材料と添加材料との混合材料を加熱する際には、前記ベース材料の融解点に合わせて加熱を行うものとする。
前記整流・柄付けデバイス部12cでは、前記加熱シリンダ12b内のスクリューによって回転しながら押し出されるペレット溶融物を、直流方向へと押し出すとともに、成形品に表出する柾目模様の太さ等をコントロールしている。
続いて、前記整流・柄付けデバイス12cから押し出されるペレット溶融物を、前記ダイ12dによって所望する形状へと成形していく。
このダイ12dはいわゆる金型であり、図示しない複数の金型プレートを並設してなるものであり、押し出されるにつれて形を整えていき、徐々に所望する形状へと成形できるように構成されている。
続いて、前記ベース材料と添加材料とのペレット溶融物を前記押出機12によって押出成形してなる木質様成形品1を、水槽13へと送りだす。
この水槽13は、水が貯められており、前記ダイ12dから押し出された木質様成形品1を冷却することができる。
なお、本製造ラインの水槽13の後には、引き取り機14が配置されており、前記ダイ12dから押し出された木質様成形品1は、前記引き取り機14によって引き取られるようにして、この水槽13を通過し、この引き取り機14の後工程へと送りだされる。
続いて、前記引き取り機14によって引き取られて送りだされた木質様成形品1を、切断機15によって所定長さに切断する。
続いて、所定長さに切断された木質様成形品1の表面に、複数の溝部で構成された木目模様を施す。
この作業は、例えば表面に、所定間隔の幅の帯状の研磨部16a〜16dを形成してなる無端状のサンディングベルト16を備えた浮造り研磨機によって、前記木質様成形品1の表面を研磨するものである。
なお、前記サンディングベルト16の研磨部16a〜16dは、図3に示すように、基板17aと、この基板17aの表面に無端状のサンディングベルト16の幅方向に所定間隔をもって固定された複数の研磨紙17b〜17fとを備えた研磨治具17を用意しておき、表面全体に砥粒が付着した前記無端状のサンディングベルト16を回転させながら、このサンディングベルト16の表面の一部に、前記研磨治具17の研磨紙17b〜17fを当てて、前記砥粒の一部を削り取ることによって形成されている。
続いて、図示はしないが、前記浮造り研磨機によって複数の溝部で構成された木目模様が施された木質様成形品1に対して、ワイピング塗装を行う。
このワイピング塗装とは、アルコール系ワイピング塗料などの着色塗料を、エアガンや刷毛などによって木質様成型品10の表面に塗布し、その後、乾かない内にウエス等の拭き取り用布で拭き取り、木質様成形品1の表面の複数の溝部のみを着色する処理である。また、ワイピング塗料が塗布された木質様成形品1は、次工程に送る前に乾燥処理を行うようにする。
なお、このワイピング塗装は、次工程で着色される染料のための下地塗りとしての役割を担っている。
続いて、ワイピング塗装に続く塗装工程として、柄出しごき作業を行う。
この作業は、図4に示すように、着色装置18の入口18aから前記木質様成形品1を挿入して、該着色装置18の内部に設けた染料塗布ローラ18bを回転させながら該染料塗布ローラ18bに含浸した染料18cを前記木質様成形品1の表面(複数の溝部が形成された面)に塗布する工程と、該染料塗布ローラ18bを通過した前記木質様成形品1の染料塗布面に、着色装置18の排出口18dに設けられるとともに先端が薄厚となったゴム板等の染料拭き取り可撓板18eを当接して、該染料拭き取り可撓板18eと前記染料塗布面との摺動によって前記複数の溝部を除く前記木質様成形品1の表面のみの染料18cを拭き取る工程とを含む着色方法である。
このような柄出しごき作業を終えた木質様成形品1は、次工程に送る前に乾燥処理を行うようにする。
続いて、柄出しごき作業に続く塗装工程として、上塗り作業を行う。
この作業においては、図示はしないが、木質様成形品1の表面にウレタン樹脂系の塗料、具体的にはクリアウレタンによってトップコートを施す。
以上のような工程を経ることで、長さ方向に沿って筋状の柾目模様が表出しているとともに、複数の溝部で構成された木目模様が施されてなる木質様成形品1を得ることができる。
なお、上述の製造ラインを稼動させるためのユーティリティー設備として、図5に示すように、気圧を圧縮して圧力を高めるコンプレッサー19や、該製造ラインの必要な箇所に冷却水を提供する冷却水設備20、場内の気体中に浮遊する粉塵などを集めて取り除く集塵機21、また該製造ライン全体の稼動を制御する制御盤22等が設けられているものとする。
本実施の形態によれば、前記ベース材料と添加材料とを所定の重量比率で配合し、これらベース材料と添加材料とを混練・溶融して所定形状に成形することにより木質様成形品1を製造するので、前記ベース材料の融解点に合わせて成形を行うことで、融解点の高い前記添加材料が完全に融解しないまま、木質様成形品1が成形されることになる。これによって、前記添加材料が、前記ベース材料に対して、このベース材料の成形方向に沿って筋状に表出することになるので、木質様成形品1の表面に柾目模様を構成することが可能となる。
また、少なくとも前記セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂と顔料と発泡剤とを混合して混合材料とし、この混合材料を混練・溶融してペレット化することによって前記ベース材料を製造し、少なくとも前記セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂と顔料とを混合して混合材料とし、この混合材料を混練・溶融してペレット化することによって前記添加材料を製造するので、前記発泡剤の融解点の設定如何によって、前記ベース材料の融解点と、前記添加材料の融解点とを異なるものとすることができる。
また、前記ベース材料の混合材料も、前記添加材料の混合材料もペレット化するので、例えばペレット化せずに、セルロース材の粉砕粉のまま成形する場合に比して粉塵が放散しづらく、成形性がより一層良好となり、容易に木質様成形品1を製造することができる。
また、前記ベース材料と添加材料とを、添加材料:ベース材料=1:5〜1:100の重量比率で配合するので、これらベース材料と添加材料とを混練・溶融して所定形状に成形することにより木質様成形品1を製造する際に、前記添加材料を前記ベース材料に対して、確実に、このベース材料の成形方向に沿って筋状に表出させることができる。
また、前記ベース材料および添加材料を所定形状に成形した後、この成形品1の表面に、複数の溝部で構成された木目模様を施すことによって、見た目だけでなく、手触り感等の風合いも天然木材に近づけることができる。
1 木質様成形品

Claims (5)

  1. セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂とを含む木質様成形品の製造方法において、
    木質様成形品の材料になるとともに所定の融解点に設定されたベース材料と、木質様成形品の材料になるとともに前記ベース材料よりも高い融解点に設定された添加材料とを、所定の重量比率で配合し、これらベース材料と添加材料とを混練・溶融して所定形状に成形することにより木質様成形品を製造することを特徴とする木質様成形品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の木質様成形品の製造方法において、
    少なくとも前記セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂と顔料と発泡剤とを混合して混合材料とし、この混合材料を混練・溶融してペレット化することによって前記ベース材料を製造し、
    少なくとも前記セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂と顔料とを混合して混合材料とし、この混合材料を混練・溶融してペレット化することによって前記添加材料を製造することを特徴とする木質様成形品の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の木質様成形品の製造方法において、
    前記ベース材料と添加材料とを、添加材料:ベース材料=1:5〜1:100の重量比率で配合することを特徴とする木質様成形品の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の木質様成形品の製造方法において、
    前記ベース材料および添加材料を所定形状に成形した後、この成形品の表面に、複数の溝部で構成された木目模様を施すことを特徴とする木質様成形品の製造方法。
  5. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の木質様成形品の製造方法により製造されることを特徴とする木質様成形品。
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