JP2002028964A - 木質様製品の製造方法 - Google Patents

木質様製品の製造方法

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JP2002028964A
JP2002028964A JP2001168342A JP2001168342A JP2002028964A JP 2002028964 A JP2002028964 A JP 2002028964A JP 2001168342 A JP2001168342 A JP 2001168342A JP 2001168342 A JP2001168342 A JP 2001168342A JP 2002028964 A JP2002028964 A JP 2002028964A
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resin
cellulose
pigment
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Masayuki Kamite
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Misawa Homes Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然の木の木目に極めて近い模様を表面に有
し、手触り感等の風合いも天然の木に極めて近い木質様
製品の製造方法を提供すること。 【解決手段】 セルロース系微粉粒または表面粒付きセ
ルロース系微粉粒と樹脂と顔料とが混合されてペレット
化された、複数種類の木質様形成材ペレットと、セルロ
ース系微粉粒または表面粒付きセルロース系微粉粒と樹
脂とが混合されてペレット化された、複数種類の生地材
ペレットとを用意し、これら二種類のペレットを混合
し、この混合材料を溶融させ、その後または溶融と同時
に所望形状に成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば住宅におけ
る回り縁や幅木、家具等の各種化粧板、さらには車両の
内装部材などに好適な木質様の製品の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【背景の技術】近年、合成樹脂成形物に天然木材の有す
る表面特性に近い表面特性を付与し、各種の家具あるい
は日用品の表面を天然の木質様にする試みがなされてい
る。このような天然木材に近似した木質様樹脂製品を得
るには、木材に近似した色調に着色してその木材的な趣
きをだすため、合成樹脂成形物の成形に際し、さらには
塗膜あるいは皮膜の形成等に際して、所要量の木粉と所
望する色調に対応した顔料を形成樹脂素材に添加して目
的とする天然木材に近い色調および風合いの樹脂成形物
を得ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記形成樹
脂素材に添加される木粉は、例えば、廃材等の木材を直
接粉砕することによって得られるが、この木粉は粒径状
をなさずに、その多くが繊維状となっており、短径側で
計測した粒径が数ミクロンであっても長径側が繊毛状に
長く、このため樹脂に配合して用いた際に木粉相互が絡
み合って凝集状態を作り出すことが多く、樹脂材料に均
一に分散されない不都合を有している。また、木粉の粒
径が極端にばらついていることから、成形された樹脂製
品に成形歪み等をもたらし易く、しかも機械的な強度が
部分的に異なる等の不都合を有していた。したがって、
このような不都合から形成樹脂素材に添加される木粉と
しては、木材を直接微粉状に粉砕して得られるものは配
合上、色彩上、品質管理上限界があるとされているので
ある。
【0004】また、前記木粉が添加された形成樹脂素材
を押出成形法や射出成形法で板状に形成し、木質様製品
とする場合、当該形成樹脂素材中に木質感を与える色調
の顔料を予め添加するが、この顔料が樹脂中に均一に分
散されない場合が多く、目的とする色調の製品を得るこ
とが困難であり、また製品表面に色むらが生じるといっ
た不都合がある。
【0005】さらに、前述したような木粉にあっては、
樹脂成形時、木粉の分解によって成形機内にリグニンや
木酸ガス等の分解生成物が生じることから、成形機内を
腐食させたり、樹脂の成形性を損なうといった問題があ
り、そのため、例えばアンモニアや尿素等による化学処
理(中和処理)を施すのが普通である。しかし、このよ
うな化学処理を行うのでは、化学処理工程を十分に管理
しないと樹脂成形時における木粉の分解を確実に防止す
ることができず、したがってその製造管理(処理工程管
理)を厳密に行う必要があることから生産コストを引き
上げる大きな要因となり、また処理に用いた廃水なども
環境に対して悪影響を及ぼすことからその処理を十分に
行う必要があり、結果としてますます生産コストの上昇
を招いてしまうといった問題がある。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、天然の木の木目に極めて近い模様を表面に有し、手
触り感等の風合いも天然の木に極めて近く、しかも、製
造上の不都合を解消して製造コストの低減化を図ること
ができる木質様製品の製造方法を提供することを目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、直径が1〜100μmの粒形状をなすセルロース系
微粉粒、または直径が1〜100μmの粒形状をなすセ
ルロース系微粉粒の外周面に該セルロース系微粉粒より
小径でかつ硬い表面粒が固定された表面粒付きセルロー
ス系微粉粒と樹脂と顔料とが混合されてペレット化され
た、複数種類の木質様形成材ペレットと、直径が1〜1
00μmの粒形状をなすセルロース系微粉粒、または直
径が1〜100μmの粒形状をなすセルロース系微粉粒
の外周面に該セルロース系微粉粒より小径でかつ硬い表
面粒が固定された表面粒付きセルロース系微粉粒と樹脂
とが混合されてペレット化された、複数種類の生地材ペ
レットとを用意し、前記複数種類の木質様形成材ペレッ
トと、複数種類の生地材ペレットとのうちの少なくとも
二種類を混合し、この混合材料を溶融させ、その後また
は溶融と同時に所望形状に成形することで木質様成形品
を製造することを特徴とする。
【0008】前記セルロース系微粉粒は、例えば、木材
の粗粉砕物、バカスの粗粉砕物、稲藁の粗粉砕物等の各
種植物細胞体の原料材粗粉砕物を出発原料とし、これを
磨砕処理することによって得ることができる。ここで、
磨砕処理とは、粉砕処理と研磨処理とを併せ持つ処理を
言うものであり、これら粉砕処理と研磨処理とを同時に
行う処理であっても、粉砕処理を行った後研磨処理を行
う二工程からなる処理であってもよい。すなわち、ここ
で言う磨砕処理とは、後述するように粗粉砕物から微粉
砕物にする粉砕処理と、微粉砕された粉粒を、繊維状態
のものが絡み合い、その表面が繊毛で覆われている状態
の粉粒形状から、表面に繊毛が少ない状態となるように
表面研磨する研磨処理とを併せた処理を指しているので
ある。
【0009】出発原料となる粗粉砕物を得るには、その
チップ等を、例えばインペラーミル(IMP−250;
株式会社セイシン企業製)を用いて、機械的な衝撃破砕
により粉砕して150メッシュ、好ましくは120メッ
シュよりも細かい粒径の粗粉砕粉を得る。そして、この
ような原料材粉砕物(粗粉砕物)の磨砕処理としては、
例えば図1に示すボールミルによって行う。
【0010】このボールミルによる磨砕処理では、粗粉
状態で投入された原料材粉砕物にボール3が接触するこ
とにより、該ボール3に接触した原料粉砕物は粉砕され
て微粉砕物となるとともに、その表面が研磨されること
によって繊毛部分が非常に少ない表面を有するセルロー
ス系微粉粒となる。このようなセルロース系微粉粒は、
粒径が所望する範囲、例えば1μm〜100μmに揃え
られ、しかも含有水分が3.0重量%以下程度に調整さ
れる。前記セルロース系微粉粒は、直径が1〜100μ
mの粒形状をなすものであり、従来のような繊毛状の突
出部分がないので、従来の木粉のごとく水(湿気を含
む)、溶剤を吸着しあるいはこれを放出することに起因
する伸縮が極めて少なくなり、よって、このセルロース
系微粉粒を含有してなる木質様製品は寸法安定性に極め
て優れたものとなる。
【0011】表面粒付きセルロース系微粉粒は、セルロ
ース系微粉粒の外周面に、該セルロース系微粉粒より小
径でかつ硬い表面粒を固定したものである。前記表面粒
としては、前記セルロース系微粉粒より小径でかつ硬い
ものであればどのようなものでもよく、例えば、無機質
材、金属材またはプラスチック材のうちの少なくなくと
も一つの材料を用いることができる。
【0012】このように、セルロース系微粉粒の外周面
に表面粒を固定することによって表面粒付きセルロース
系微粉粒を形成すれば、成形時の流動性の向上が図れる
ことから作業性が向上するとともに、成形品の特性を表
面粒の選択によって変更させることができる。特に、表
面粒として、白色無機顔料を用いると、表面粒付きセル
ロース系微粉粒が白色になるので、成形品を白っぽい木
材に似せる場合に使用できるだけでなく、成形品を成形
する際に他の色の顔料を用いることによって、黒っぽい
あるいは茶色っぽい木材に似せた成形品にも使用するこ
とができる。
【0013】また、表面粒として、無機質顔料を用いる
と、耐熱性が向上するので、表面粒がない場合に比べ
て、成形時の熱影響が少なく、よって色や形状の変化な
どが抑制される。さらに、表面粒を固定させたことによ
ってセルロース系微粉粒はその表面が覆われ、これによ
り成形時に熱分解等によって微粉粒中に含まれるリグニ
ンや木酸が放出されることが抑制されるため、該リグニ
ンや木酸の放出に起因する成形不良を防止することがで
きる。
【0014】表面粒付きセルロース系微粉粒と樹脂と顔
料とを混合してなる混合材料を成形した、成形体の表面
には、前記表面粒付きセルロース系微粉粒が露出する
が、該表面粒付きセルロース系微粉粒はその種類によっ
て色調が異なるので、表面粒付きセルロース系微粉粒の
種類を適宜選択することで、得られる木質様製品の表面
に、選択された表面粒付きセルロース系微粉粒に応じた
表面模様を形成することができる。
【0015】前記表面粒として、白色無機顔料を使用す
ると、得られる成形体(木質様製品)中において、表面
粒付きセルロース系微粉粒が有色の顔料より表面側にく
る場合には、その下の有色の顔料の色が隠蔽され、これ
により有色の顔料によって形成される成形体表面の着色
部はその色や太さなどが極めて不均一なものとなり、天
然の木目模様に近いものとなる。さらに、成形体の表面
を研削すると、前記表面粒が削り取られてセルロース系
微粉粒が露出するので、さらに木質感に富んだものとな
るとともに、セルロース系微粉粒の種類を適宜選択する
ことで、得られる木質様製品の表面に、選択されたセル
ロース系微粉粒に応じた表面模様を形成することができ
る。
【0016】このように、セルロース系微粉粒の外周面
に表面粒を固定することによって表面粒付きセルロース
系微粉粒を形成すれば、成形時の流動性の向上が図れる
ことから作業性が向上するとともに、成形品の特性を表
面粒の選択によって変更させることができる。特に、表
面粒として、白色無機顔料を用いると、表面粒付きセル
ロース系微粉粒が白色になるので、成形品を白っぽい木
材に似せる場合に使用できるだけでなく、成形品を成形
する際に他の色の顔料を用いることによって、黒っぽい
あるいは茶色っぽい木材に似せた成形品にも使用するこ
とができる。
【0017】また、この木質様製品にあっては、表面粒
として、無機質顔料を用いると、耐熱性が向上するの
で、表面粒がない場合に比べて、成形時の熱影響が少な
く、よって色や形状の変化などが抑制される。さらに、
表面粒を固定させたことによってセルロース系微粉粒は
その表面が覆われ、これにより成形時に熱分解等によっ
て微粉粒中に含まれるリグニンや木酸が放出されること
が抑制されるため、該リグニンや木酸の放出に起因する
成形不良を防止することができる。
【0018】また、前記樹脂としては、塩化ビニル樹
脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレ
タン樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂等が用いられ
るが、中でも塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、パリ
プロピレン樹脂がより好適である。前記樹脂は、前記混
合物を成形してなる成形体の、成形時の流動性や溶融温
度を決めるものであり、該樹脂によって前記成形時にお
ける顔料の流れや、混合の度合いが異なる。したがっ
て、該樹脂の種類を適宜選択することで、得られる木質
様製品の表面に、選択された樹脂に応じた表面模様を形
成することができる。さらに、前記顔料としては、カド
ミウムイエロー、酸化鉄、カーボンブラックなどの黄
色、赤色、黒色の三色の無機顔料からなり、得られる製
品の生地自体の色および木目模様の色に応じて適宜選択
して用いられる。
【0019】前記顔料の種類としては、上述したよう
に、カドミウムイエロー、酸化鉄、カーボンブラックな
どの黄色、赤色、黒色の三色の無機顔料が挙げられる
が、これに限るものでもなく、また、これら顔料を適宜
選択して混合したものも含むものである。前記顔料は、
前記混合物を成形してなる成形体の生地自体の色を決め
るとともに、混合していない一部の顔料が成形中に流れ
ることにより、成形体に天然の木目模様に近い、縞模様
を形成するものである。したがって、前記顔料の種類を
適宜選択することで、得られる木質様製品の表面に、選
択された顔料に応じた表面模様を形成することができ
る。
【0020】そして、前記複数種類の木質様形成材ペレ
ットと、複数種類の生地材ペレットのうちから少なくと
も二種類を混合するとは、木質様形成材ペレットのみを
二種類以上混合することや、生地材ペレットのみを二種
類以上混合することも含むものである。
【0021】そして、前記種々のペレットのうちから少
なくとも二種類を、セルロース系微粉粒または表面粒付
きセルロース系微粉粒を含むようにして混合する場合、
例えば以下のような場合がある。 (1)前記木質様形成材ペレットを複数種類作り、これ
ら木質様形成材ペレットのうち顔料の異なる木質様形成
材ペレットを2種以上混合する。そして、この混合物を
溶融させ、その後または溶融と同時に押出成形または射
出成形により所望の形状に成形する。この場合、両木質
様形成材ペレットが完全に混合しない状態で成形を行う
と、両木質様形成材ペレットどうしも完全に混合せず、
成形時にこの混合していない顔料が縞模様を呈すること
で、天然の木目に極めて近い木目模様を形成することが
できる。
【0022】なお、上記の場合において、混合する木質
様形成材ペレットの溶融温度を変化させると、低い溶融
温度の木質様形成材ペレットを溶融させるに足る温度に
設定すると、高い溶融温度の木質様形成材ペレットが完
全に溶融しないままとなり、両木質様形成材ペレットの
顔料も完全に混合せず、成形時にこの混合していない顔
料が縞模様を呈することで、天然の木目に極めて近い木
目模様を形成することができる。同様に、上記の場合に
おいて、混合する木質様形成材ペレットの溶融時におけ
る流動性に差をつけると、両木質様形成材ペレットの混
合が完全には行いにくく、成形時にこの混合しにくい木
質様形成材ペレットの顔料が複雑な縞模様を呈すること
で、天然の木目に極めて近い木目模様を形成することが
できる。
【0023】(2)前記生地材ペレットと、木質様形成
材ペレットとを形成し、これらを混合する。そして、こ
の混合物を溶融させ、その後または溶融と同時に所望の
形状に成形する。この場合、両ペレットが完全に混合し
ない状態で成形を行うと、木質様形成材ペレットの顔料
も完全に混合せず、成形時にこの混合していない顔料が
縞模様を呈することで、天然の木目に極めて近い木目模
様を形成することができる。
【0024】この場合において、生地材ペレットよりも
木質様形成材ペレットの方の溶融温度を高く設定し、低
い溶融温度の生地材ペレットを溶融させる温度にする
と、高い溶融温度の木質様形成材ペレットが完全に溶融
しないままとなり、木質様形成材ペレットの顔料も完全
に混合せず、成形時にこの混合していない顔料が縞模様
を呈することで、天然の木目に極めて近い木目模様を形
成することができる。また同様に、生地材ペレットより
も木質様形成材ペレットの方の溶融時の流動性を低くす
ると、両ペレットの混合が完全には行いにくく、成形時
にこの混合しにくい木質様形成材ペレットの顔料が縞模
様を呈することで、天然の木目に極めて近い木目模様を
形成することができる。
【0025】請求項2の木質様製品の製造方法は、請求
項1記載の木質様成形品の製造方法において、押出成形
機として、ホッパと少なくとも1つ以上のベント孔を有
するベント式押出成形機を用い、前記複数種類の木質様
形成材ペレットと、複数種類の生地材ペレットとのうち
から少なくとも二種類を選択し、これら選択された複数
種類のペレットを、前記ホッパと複数のベント孔に選択
的に供給して押出成形することを特徴とする。
【0026】前記複数種類の木質様形成材ペレットと、
複数種類の生地材ペレットとのうちから少なくとも二種
類を選択するとは、セルロース系微粉粒または表面粒付
きセルロース系微粉粒を含む木質様形成材ペレットのみ
を二種類以上選択することや、セルロース系微粉粒また
は表面粒付きセルロース系微粉粒を含む生地材ペレット
のみを二種類以上選択することも含むものである。
【0027】請求項2の木質様製品の製造方法にあって
は、複数種類の木質様形成材ペレットと、複数種類の生
地材ペレットとのうちから少なくとも二種類を選択し、
これら選択された複数種類のペレットを、前記ホッパと
ベント孔に選択的に供給して押出成形するので、ホッパ
側に投入されたペレットに比べてベント孔側に投入した
ペレットの溶融時間が短く、しかも、ベント孔に投入さ
れたそれぞれのペレットにおいては、ホッパに遠い側の
ベント孔に投入されたペレットほど溶融時間が短くな
る。
【0028】したがって、前記選択された投入された各
ペレット溶融物間に温度差が生じ、また、これらが混ざ
り合う時間も各ペレットを同時にホッパに投入した場合
に比べて短くなることから、得られる押出成形品につい
てもペレット間の混合にムラがあるものとなる。したが
って、これらペレットに含有される顔料間においても、
その混合の度合いにムラが生じてこれらが不均一に流れ
ることから、得られる成形品に不均一な濃淡の着色部が
形成されるとともに、これら着色部の多くが連続した筋
状のものでなく断続的に独立したものとなる。
【0029】また、木質様形成材ペレット中のセルロー
ス系微粉粒の表面の表面粒が白色顔料をであれば、得ら
れる成形品中において、白色顔料が有色顔料より表面側
にくることによってその下の有色顔料の色が隠蔽され、
これにより有色顔料によって形成される成形品表面の着
色部はその色や太さなどがより不均一なものとなり、得
られる成形品は一層天然の木目模様に近い着色部を有し
たものとなる。また、表面に白色顔料を担持したセルロ
ース系微粉粒を骨材としていることにより、該微粉粒に
よる樹脂の吸着・吸い込みが極めて少なくなって成形歪
みを生ずることがほとんどなくなる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例につ
いて説明する。本例では、木質様製品を大きく以下の工
程で製造する。 第1工程:原料としてのセルロース材から粒形状をなす
セルロース系微粉粒を製造する。 第2工程:前記セルロース系微粉粒の外周面に、該セル
ロース系微粉粒よりも小径で、かつ硬い表面粒を固定さ
せて表面粒付きセルロース系微粉粒とする。 第3工程:前記表面粒付きセルロース系微粉粒に樹脂お
よび顔料を混合したものを押出成形によって所望の形状
に成形する。
【0031】次に、前記各工程を説明する。 (1)第1工程 出発原料となる粗粉砕物を得るには、そのチップ等を機
械的な衝撃破砕により粉砕して150メッシュ、好まし
くは120メッシュよりも細かい粒径の粗粉砕粉を得
る。ここで機械的な粉砕には、例えばインペラーミル
(IMP−250;株式会社セイシン企業製)が好適に
使用される。そして、このような原料材粉砕物(粗粉砕
物)の磨砕処理としては、例えば図1に示すボールミル
によって行うのが好ましい。このボールミルは、大気解
放型のミル本体1の周壁に冷却ジャケット2を設けたも
ので、供給パイプ8から冷却ジャケット2内に冷却水を
供給し、排水パイプ9から排出することで冷却水を循環
させ、これによってミル本体1内の温度を予め設定した
温度、例えば80℃以下となるようにするものである。
【0032】ここで、ミル本体1の上部にはモータ5が
配設されており、このモータ5の底部にはミル本体1内
のボール3を攪拌するロータ4が配設されている。ロー
タ4は、モータ5の駆動によって回転し、ボール3と被
磨砕処理物とを攪拌することにより、これらを機械的に
接触させるものである。また、ミル本体1の錐形下部に
はバルブ6で開閉される取出し口7が設けられており、
磨砕処理後の被磨砕処理物を排出できるようになってい
る。
【0033】このボールミルのミル本体1内に装填され
るボール3は、外径3mm〜5mmのセラミックスボール、
特にジルコニア系やアルミナ系のセラミックスボールを
用いるのが好ましく、ステンレス、スチール等の金属製
のボールの使用は避けるのが望ましい。なぜなら、ステ
ンレス、スチール等の金属製のボールでは、木粉等の粉
砕セルロース系粉がボールの表面に結着し、あるいは金
属製ボール相互の接触に伴う発熱によって粉砕粉に変質
をもたらすおそれがあり、また金属製ボールのかけら等
が発生し、粉砕セルロースの表面にそのかけらが担持さ
れて所望する微粉粒と異質のものになるおそれがあるか
らである。なお、この乾式ボールミルは密閉タイプであ
っても大気解放タイプであっても良いが、密閉タイプを
採用した場合にはミル内に窒素ガス等の不活性ガスを充
填して用いるのが好ましい。
【0034】また、このボールミルでは、使用ボール3
の表面温度が90℃〜120℃の範囲となるように調整
され、ミル本体1の室内温度が80℃を超えないよう調
整されることにより、前記の原料材粉砕物の磨砕処理に
加えてその乾燥処理も同時に行われる。ここで、使用ボ
ール3の温度制御については、ミル本体1の容量と、こ
のミル本体1内に投入されるボール3の量と、ボール3
の材質、寸法ならびに投入粉砕物の投入温度、量、含有
水分量とに基づき、攪拌速度ならびにミル本体1の周面
に設けた冷却ジャケット2による冷却量等を調整するこ
とによって行われる。
【0035】なお、ボール3の表面温度は、対象材料に
よっても異なるものの、例えば木材粉の場合には100
℃〜120℃の範囲にするのが、磨砕の効率の点から好
ましい。ただし、磨砕に長時間を要する場合には暴爆の
防止の点から90℃〜100℃であることが望ましい。
また、磨砕において暴爆を生ずる危険のある場合には、
ミル本体1内の酸素濃度を15%以内とするのが好まし
く、その場合には例えばボールミル内に連続して窒素ガ
スを供給するといった方法を採用することができる。
【0036】このようなボールミルによる磨砕処理によ
れば、ボール3の回転に伴って生ずる摩擦熱によりミル
本体1の内部温度が上昇し、一方冷却ジャケット2に循
環される冷却水よってミル本体1内の温度およびボール
3の表面温度が前記した範囲に調節されることにより、
原料材粉砕物が粉砕されると同時に適正な加熱条件下に
おかれて乾燥され、これによって粒径が所望する範囲、
例えば100μm以下に揃えられ、しかも含有水分が
3.0重量%以下程度に調整されるのである。
【0037】また、この処理によれば、粗粉状態で投入
された原料材粉砕物にボール3が接触することにより、
該ボール3に接触した原料粉砕物は粉砕されて微粉砕物
となるとともに、その表面が研磨されることによって繊
毛部分が非常に少ない表面を有する微粉粒となる。すな
わち、原料材粉砕物はボール3の表面に接触した際、機
械的に圧潰されかつ磨耗されて粉砕・研磨され、これと
同時に加熱・乾燥されることから、含有水分が効率良く
取り除かれるのである。また、ボール3から離脱した際
急速に冷却されることから、加熱−冷却の繰返しを受け
ることによって原料材粉砕物中の繊維が膨縮作用を受け
るとともに、急速に乾燥され、これによって繊維の先端
部がボール3によって効率良く磨砕され、結果として周
面に繊毛の少ない、独立した粒形状をなす磨砕処理セル
ロース系微粉粒が得られるのである。なお、セルロース
系微粉粒の種類は、該セルロース系微粉粒を製造する際
の出発原料の種類であり、例えばツガ、ラワンなどの針
葉樹、広葉樹や、バカス、稲藁等が挙げられる。
【0038】そして、このようにして得られたセルロー
ス系微粉粒を分級し、所望する範囲の粒径(例えば1〜
10μm、10〜20μm、20〜50μm、50〜1
00μm)に揃えることにより、白色顔料(表面粒)を
担持するためのセルロース系微粉粒とする。また、原料
粉砕物の磨砕処理としては、図1に示すボールミルに代
えて、例えば図2に示すような粉砕機30を用いて行う
こともできる。この粉砕機30は、石うすの原理を利用
したもので、2枚の砥石31、31を所定の間隙を介し
て対向させ、これらの間に原料粉砕物を入れた後、一方
の砥石31を高速回転させることによって粉砕処理およ
び研磨処理を、すなわち磨砕処理を行うものである。
【0039】ここで、砥石31は、その内面が中心部に
いくに連れて漸次上方あるいは下方に傾斜する皿型のも
のであり、これらはその中央部間が広く、周辺部間が狭
くなるよう対向配置されて用いられるものである。ま
た、これら砥石31は、図3に示すようにその中央部に
取り付け用の孔32を形成したドーナッツ板状のもの
で、その内面に多数の送り溝33…を形成したものであ
る。送り溝33は、砥石31の回転によって生じる遠心
力により、被処理物を砥石31の半径方向に無理なく案
内するためのものである。
【0040】このような粉砕機30によって原料粉砕物
の磨砕処理を行うには、2枚の砥石31、31のそれぞ
れの中央部間に原料粉砕物を投入し、その後一方の砥石
31を高速回転する。すると、原料粉砕物は2枚の砥石
31、31間で遠心力、衝撃力、剪断力等を受けて漸次
粉砕され、小径となるに連れて遠心力により送り溝33
…に沿って半径方向外周側に移動せしめられ、さらにそ
の過程で衝撃力、剪断力を受けて粉砕されるとともにそ
の周面(表面)が研磨処理され、結果として磨砕処理さ
れて周面に繊毛の少ない、独立した粒形状をなす磨砕処
理セルロース系微粉粒となるのである。そして、このよ
うにして得られたセルロース系微粉粒についても、ボー
ルミルによる場合と同様に分級され所望する範囲の粒径
に揃えられることにより、白色顔料を担持するための本
発明のセルロース系微粉粒となる。
【0041】(2)第2工程 白色顔料(表面粒)を前記セルロース系微粉粒(磨砕処
理済微粉粒)へ担持させて表面粒付きセルロース系微粉
粒を形成する方法としては、例えば、図1に示したボー
ルミルによってセルロース系微粉粒を得た場合、例えば
前記セルロース系微粉粒と白色顔料とを混合し、得られ
た混合粒子を気相中に分散させながら衝撃力を主体とす
る機械的熱的エネルギーを粒子に付与し、セルロース系
微粉粒を母粒子とし、この母粒子の周面に白色顔料粒子
を担持させるといった方法が採用される。すなわち、こ
の方法はセルロース系微粉粒に比べ白色顔料粒子の方が
硬いことを利用した方法であり、このような硬度の違い
によって白色顔料粒子をセルロース系微粉粒の表面にめ
りこませ、あるいは喰い込ませた状態に担持せしめ得る
のである。
【0042】また、他の担持方法として、特に図2に示
した粉砕機30を用いてセルロース系微粉粒を得た場合
には、セルロース系微粉粒と白色顔料との混合粒子を図
1に示したようなボールミルに投入し、再度磨砕処理を
施すことによってセルロース系微粉粒周面に白色顔料粒
子を担持させるのが好ましい。なぜなら、ボールミルに
よる磨砕処理では前述したようにその処理の過程で摩擦
熱が生じ、結果として乾燥処理が同時に行われるからで
ある。
【0043】このような担持処理を施すことにより、図
4に示すように白色顔料粒子10…がセルロース系微粉
粒11の周面に喰い込み状態で担持され、これによって
磨砕処理が施されたセルロース系微粉粒11の表面に白
色顔料が担持された表面粒付きセルロース系微粉粒が得
られる。このようにして得られた表面粒付きセルロース
系微粉粒は、白色無機顔料の色調とほぼ同一の色調を有
するものとなり、該表面粒付きセルロース系微粉粒の製
造過程においても保管の過程においてもその凝集が認め
られなかった。
【0044】なお、担持させる白色顔料の量としては、
母粒子となるセルロース系微粉粒の周面に重なり合って
該周面を覆いつくす量が上限とされるが、下限について
は作製する木質様成形品の所望する色相に応じて適宜決
定される。ここで、担持する白色顔料としては、酸化チ
タン、リトポン、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム等
が使用可能であるが、特に酸化チタンが、後述するよう
に熱的、化学的に安定であり、しかも着色力、隠蔽力に
も優れていることから、得られる木質様成形品に十分な
白色度を付与することができ好ましい。また、この白色
無機顔料の粒径については、前記セルロース系微紛粒よ
り十分に小さく調整されたものとされ、具体的には0.
1μm程度のものが好適とされる。
【0045】(3)第3工程 上記のようにして得られた表面粒付きセルロース系微粉
粒に樹脂および顔料を混合して一旦溶融させ、その溶融
したものを押し出して木質様形成材ペレットを形成し、
実際に押出成形により所望形状に成形するには、この木
質様形成材ペレットを溶融させて用いる。前記樹脂とし
ては、塩化ビニル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フェノール樹脂、ウレ
タン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、ポリスチレ
ン樹脂等が用いられるが、中でも塩化ビニル樹脂より好
適に用いられる。
【0046】さらに、前記顔料としては、カドミウムイ
エロー、酸化鉄、カーボンブラックなどの黄色、赤色、
黒色の三色の無機顔料からなり、得られる製品の生地自
体の色および木目模様の色に応じて適宜選択して用いら
れる。そして、前記樹脂の種類、顔料の種類を適宜選択
して、複数種類の木質様形成材ペレットを製造する。な
お、複数種類の木質様形成材ペレットを製造するには、
前記樹脂および顔料の種類の他、セルロース系微粉粒の
原料の種類、表面粒の種類等を適宜選択することでも製
造できる。
【0047】また、同様にして、前記表面粒付きセルロ
ース系微粉粒に前記樹脂を混合して一旦溶融させ、その
溶融したものを押し出して生地材ペレットを形成し、実
際の押出成形の際には、この生地材ペレットを溶融させ
て用いる。そして、前記樹脂の種類を適宜選択して、複
数種類の生地材ペレットを製造する。なお、複数種類の
生地材ペレットを製造するには、前記樹脂の種類の他、
セルロース系微粉粒の原料の種類、表面粒の種類等を適
宜選択することでも製造できる。
【0048】さらに同様にして、前記樹脂と顔料とを混
合して一旦溶融させ、その溶融したものを押し出して顔
料ペレットを形成し、実際の押出成形の際には、この顔
料ペレットを溶融させて用いる。そして、前記樹脂およ
び顔料の種類を適宜選択して、複数種類の顔料ペレット
を製造する。
【0049】次に、本発明では、上記のようにして得ら
れた複数種類の木質様形成材ペレットと、複数種類の生
地材ペレットとのうちから少なくとも二種類を選択し、
これら選択されたセルロース系微粉粒または表面粒付き
セルロース系微粉粒を含む複数種類のペレットを、ベン
ト式押出成形機に選択的に供給して押出成形するが、本
例では、前記木質様形成材ペレットと生地材ペレットと
を供給して成形する方法について説明する。
【0050】すなわち、図5において符号40はベント
式押出成形機(以下、押出機と略称する)であり、この
押出機40は、円筒状のシリンダ41とこの内部に設け
られたスクリュー42と、シリンダ41の後端部に設け
られたホッパ(第一のホッパ)43と、シリンダ41の
中央部先端側に形成されたベント孔44と、シリンダ4
1の先端に設けられてペレット溶融物に所望する形状を
付与するダイ45とを備えた単軸式の公知の押出機であ
る。
【0051】この押出機40には、ベント孔44に連通
して第二のホッパ46が連結されており、この第二のホ
ッパ46には前記生地材ペレットかあるいは木質様形成
材ペレットの一方が供給され貯留される。また、前記第
一のホッパ43には、第二のホッパ45に貯留されたペ
レットとは別のペレットが供給され貯留される。なお、
これら第一、第二のホッパ43、46は、それぞれ貯留
されたペレットを所定量シリンダ41内のスクリュー4
2上に供給するよう構成されたもので、それぞれホッパ
ローダ(図示略)に連結されこれによってペレットが自
動供給されるものとなっている。
【0052】スクリュー42には、ベント孔44が形成
された位置と対応する位置に深溝部42aが形成されて
おり、これによって第二のホッパ46からのペレット
は、該深溝部42aにて、第一のホッパ43から投入さ
れシリンダ41内を加熱溶融されつつスクリュー42に
よって運ばれたペレット溶融物中に支障なく投入され混
入されるようになっている。ここで、押出機40の成形
温度、すなわちペレットの加熱溶融温度としては、ペレ
ットを形成する樹脂の種類によっても異なるものの、例
えば塩化ビニルを用いた場合には180〜210℃程度
とされる。
【0053】生地材ペレットと木質様形成ペレットとの
混合比については、得られる成形品の色相や各ペレット
中の有色顔料の比率に基づいて適宜決定されるが、通常
は、生地材ペレット:木質様形成材ペレット=90:1
0〜99:1(重量比)とする。また、これらペレット
をそれぞれどちらのホッパに供給するか決定するにあた
っては、これらペレットの混合比に基づき、配合比率の
高い方を第一のホッパ43に、低い方を第二のホッパ4
5に供給するのが好ましい。なぜなら、配合比率の高い
方を第一のホッパ43に供給して十分に溶融させるよう
にすれば、逆にした場合に比べ成形不良が生ずるのがよ
り防止できるからである。
【0054】このような押出機40によって成形を行う
と、第一のホッパ43から供給されたペレットは、シリ
ンダ41内に投入されここで加熱溶融されつつスクリュ
ー42によって前方に押し出される。また、第二のホッ
パ46から供給されたペレットは、ベント孔44を通っ
てシリンダ41内に投入され、スクリュー42の深溝部
42aに供給される。すると、第一のホッパ43からの
溶融物は、深溝部42a以前に比べ該深溝部42aのシ
リンダ41内容積が大きくなることから、該深溝部42
aにて十分な空隙を形成するものとなり、これによって
第二のホッパ46からのペレットは、ペレット溶融物に
よる大きな応力を受けることなく該空隙に供給され、該
溶融物中に混入せしめられるものとなる。また、第二の
ホッパ46からのペレットは、シリンダ41内にて加熱
溶融されつつ、スクリュー42によって第一のホッパ4
3からのペレット溶融物に混合されて該ペレット溶融物
とともに押し出される。そして、このようにして生地材
ペレットと木質様形成材ペレットとは、溶融され混合さ
れてダイ45から押し出され、所望する形状に成形され
た木質様成形品となる。
【0055】このような製造方法によれば、生地材ペレ
ットと木質様形成材ペレットとが溶融して成形方向に流
れ、これにより各樹脂、担持セルロース微粉粒(表面粒
付きセルロース系微粉粒)、第一の有色顔料、第二の有
色顔料がそれぞれ混ざり合う。しかし、一方のペレット
をダイ45に近いベント孔44から供給して両ペレット
の溶融時間に差をつけ、これによりペレット間の温度に
も差をつけていることから、これらペレットは十分均一
に混ざり合うまでには至らず、また、当然両ペレット中
の第一の有色顔料と第二の有色顔料も十分均一に混ざら
ず、したがって得られる成形品には、図6に示すように
その内部および表層部にて有色顔料による着色部20…
が不均一に散在し、また、成形品表面では、例えば板状
に成形した場合に図7に示すように筋状であるものの連
続的でなく断続的に独立したものであり、またその濃淡
が不均一でしかも筋の太さも不均一な着色部20…が形
成される。
【0056】また、特に成形品の表層部においては、木
質様形成材ペレット中の白色顔料を担持してなるセルロ
ース系微粉粒が着色部20の上にくると、白色顔料によ
り着色部20の色が隠蔽されることから、図7に示した
表面に見える着色部20(筋状の模様)の濃淡にさらに
不均一さが増し、これによって着色部20は一層天然の
木目模様に近いものとなる。また、特に白色顔料として
酸化チタンを用いた場合、セルロース系微粉粒が熱的、
化学的に安定な酸化チタンを担持していることにより、
セルロース微粉粒にアルカリ処理等の化学処理を施すこ
となく、成形時におけるセルロース微粉粒の分解を抑制
することができる。
【0057】なお、上記の例では、木質様形成材ペレッ
トと生地材ペレットとをホッパ43とベント孔44から
供給するようにしたが、これに加えて、ベント孔44の
数を2つに増やし、増やしたベント孔に顔料ペレットを
供給するようにしてもよく、さらに、ベント孔44の位
置を変えて、各ペレットを供給するようにしてもよい。
【0058】また、上記の例では、押出機として単軸式
のものを用いたが、二軸式の押出機を用いてもよいのは
もちろんであり、その場合に同方向二軸式、異方向二軸
式のいずれも使用可能である。さらに、上記の例では、
表面粒付きセルロース系微粉粒に樹脂および顔料を混合
して木質様形成材ペレットを形成したが、表面粒がない
セルロース系微粉粒に樹脂および顔料を混合して木質様
形成材ペレットを形成してもよく、また、表面粒がない
セルロース系微粉粒に樹脂を混合して生地材ペレットを
形成してもよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の木質様製品の製造方法によれば、複数種類の木質様形
成材ペレットと、複数種類の生地材ペレットとを用意
し、これらペレットのうちの少なくとも二種類を混合
し、この混合材料を溶融させ、その後または溶融と同時
に所望形状に成形するので、得られる木質様製品の表面
に、選択されたペレットに応じた表面模様を形成するこ
とができるとともに、選択されたペレットに含まれてい
て、成形時に混合していない顔料の一部が流れて縞模様
を呈することで、木質様製品の表面に天然の木目に極め
て近い木目模様を形成することができる。
【0060】請求項2の木質様製品の製造方法によれ
ば、複数種類の木質様形成材ペレットと、複数種類の生
地材ペレットとのうちから選択された複数種類のペレッ
トを、押出成形機のホッパと少なくとも1つ以上のベン
ト孔に選択的に供給して押出成形するので、得られる木
質様製品の表面に、選択されたペレットに応じた表面模
様を形成することができる。
【0061】また、押出成形機のホッパとベント孔に供
給された各ペレット溶融物間に温度差が生じ、また、こ
れらが混ざり合う時間も各ペレットを同時にホッパに投
入した場合に比べて短くなることから、得られる押出成
形品についてもペレット間の混合にムラがあるものとな
る。したがって、これらペレットに含有される顔料間に
おいても、その混合の度合いにムラが生じてこれらが不
均一に流れることから、得られる成形品に不均一な濃淡
の着色部を形成するとともに、これら着色部の多くを連
続した筋状のものでなく天然の木目模様に近い断続的に
独立したものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】解放型のボールミルの要部破断正面図である。
【図2】磨砕処理に用いられる粉砕機の一例を示す概略
構成図である。
【図3】図2に示した粉砕機の砥石の一例を示す平面図
である。
【図4】本発明の木質様製品を構成する表面粒付きセル
ロース系微粉粒の一例を示す断面図である。
【図5】本発明の製造方法に用いられる押出機の一例を
示す側断面図である。
【図6】本発明の木質様製品の一例を示す側断面拡大図
である。
【図7】本発明の木質様製品の表面状態を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 ミル本体 3 ボール 10 白色顔料粒子(表面粒) 11 セルロース系微粉粒 20 着色部 30 粉砕機 40 ベント式押出機 43 ホッパ 44 ベント孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/00 C08K 3/00 C08L 97/00 C08L 97/00 101/00 101/00 // B29K 1:00 B29K 1:00 105:10 105:10 Fターム(参考) 4F070 AA11 AA41 AC72 AE04 FA06 FA17 FB07 4F071 AA15 AA20 AA22 AA24 AA41 AA53 AA73 AE09 AH03 BA01 BB06 4F207 AB16 AB19 AF08 AH48 AL01 AL03 KA01 KA17 KK12 KL03 KL22 KL41 KL45 KL47 4J002 AH00X BB03W BB12W BC03W BD04W BN15W CC03W CK02W DA036 DE096 DE116 FD096

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直径が1〜100μmの粒形状をなすセル
    ロース系微粉粒、または直径が1〜100μmの粒形状
    をなすセルロース系微粉粒の外周面に該セルロース系微
    粉粒より小径でかつ硬い表面粒が固定された表面粒付き
    セルロース系微粉粒と樹脂と顔料とが混合されてペレッ
    ト化された、複数種類の木質様形成材ペレットと、 直径が1〜100μmの粒形状をなすセルロース系微粉
    粒、または直径が1〜100μmの粒形状をなす前記セ
    ルロース系微粉粒の外周面に該セルロース系微粉粒より
    小径でかつ硬い表面粒が固定された表面粒付きセルロー
    ス系微粉粒と樹脂とが混合されてペレット化された、複
    数種類の生地材ペレットとを用意し、 前記複数種類の木質様形成材ペレットと、複数種類の生
    地材ペレットとのうちの少なくとも二種類を混合し、 この混合材料を溶融させ、その後または溶融と同時に所
    望形状に成形することを特徴とする木質様製品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】押出成形機として、ホッパと少なくとも1
    つ以上のベント孔を有するベント式押出成形機を用い、 前記複数種類の木質様形成材ペレットと、複数種類の生
    地材ペレットとのうちから少なくとも二種類を選択し、 これら選択された複数種類のペレットを、前記ホッパと
    複数のベント孔に選択的に供給して押出成形することを
    特徴とする請求項1記載の木質様製品の製造方法。
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