JP5592544B2 - 表面処理装置および表面処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、押出成形してなる成形品の表面に木目模様を施すための表面処理装置および表面処理方法に関する。
近年、住宅用内装部品や日用品に使用されている合成樹脂成形物の表面に、天然木材に似た木目模様や色調等の特性を施すことが試みられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の技術は、セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉に樹脂および原料を混合し、かつ融解させて押出成形した木質様成形品の表面にエンボス加工やヘアライン加工、着色加工、研磨加工、塗装加工を施すことによって、天然木材の木目に極めて近い模様を表面に有し、手触り感等の風合いも天然木材に近い木質様成形品を提供できる、というものである。
特開平10−272695号公報
ところで、特許文献1に記載された木質様成形品において、表面に施された木目模様は、その幅や密度がほぼ均一であるため、このような木質様成形品を住宅用内外装部品や日用品に使用した場合、外観上本物の木材ではないことが判ってしまうことがあり、外観品質をさらに向上させることが望まれていた。
本発明の課題は、外観品質の高い木目模様を施すことが可能な表面処理装置および表面処理方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1に示すように、木質様成形品1を構成し、かつ、セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂とを混合し溶融させて押出成形してなる成形品1aの表面に、不均一な幅および密度で、かつ前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しないように形成される複数の溝部1b,1b…で構成された木目模様を施すために、この成形品1aを一定の方向に搬送する搬送手段11と、
この搬送手段11の搬送方向の下流側に設けられるとともに、前記成形品1aの搬送方向と同じ方向または逆方向に回転しながら、該成形品1aの表面に押し当てられるローラーブラシ12とを備えており、
前記ローラーブラシ12は、このローラーブラシ12の表面に、このローラーブラシ12の軸方向および周方向に沿って設けられる鋼製のワイヤー毛13を多数有しており、
これら多数のワイヤー毛13,13…は、ワイヤー毛13ごとの長さが略等しくなるように設定されるとともに、ワイヤー毛13ごとの太さが不規則に設定され、さらに、前記ローラーブラシ12の軸方向および周方向に沿って隣り合うワイヤー毛13,13同士の間隔が不規則に設定されており、
前記ローラーブラシ12は、軸方向および周方向に沿って前記多数のワイヤー毛13,13…を有する複数の環状ブラシ体14,15,16と、
これら複数の環状ブラシ体14,15,16が軸方向に沿って隣り合うようにして外挿固定されるとともに、前記成形品1aの搬送方向と同じ方向または逆方向に回転する回転軸部17とを備えており、
この回転軸部17の軸方向に沿って隣り合う環状ブラシ体14,15,16同士の間隔が不規則に設定されていることを特徴とする。
ここで、前記セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉(微粉粒)は、例えば、木材の粗粉砕物、バカスの粗粉砕物、稲藁の粗粉砕物等における各種植物細胞体の原料材粗粉砕物を出発原料とし、これを磨砕処理することによって得ることができる。
磨砕処理とは、粉砕処理と研磨処理とを併せ持つ処理を言うものであり、これら粉砕処理と研磨処理とを同時に行う処理であっても、粉砕処理を行った後、研磨処理を行う二工程からなる処理であってもよい。すなわち、ここで言う磨砕処理とは、後述するように、粗粉砕物から微粉砕物にする粉砕処理と、微粉際された粉粒を、繊維状態のものが絡み合い、その表面が繊毛で覆われている状態の粉粒形状から、表面に繊毛が少ない状態となるように表面研磨する研磨処理とを併せた処理を指している。
また、前記樹脂としては、一旦は製造された樹脂をも含めた、硬質樹脂、軟質樹脂のことであり、塩化ビニル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂等が用いられるが、中でも塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂がより好適である。
ここで、一旦は製造された樹脂とは、ペットボトルやビニールシートのように成形品として一旦は機能したものの他、成形時に不良となったもの、成形時・加工時などに生じる端材のことである。
また、セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂とを混合し溶融する際に顔料を加えても良い。顔料が加わることで、成形された成形品の木質感を得た表面に木目柄としての顔料が表れ、木質感に加えて、表面上には天然の木目に極めて近い木目柄が形成される。この場合、前記顔料としては、カドミウムイエロー、酸化鉄、カーボンブラックなどの黄色、赤色、黒色の三色の無機顔料からなり、得られる製品の生地自体における色および木目柄の色に応じて適宜選択して用いられる。
また、前記セルロース系の粉砕粉(微粉粒)は、直径が1〜100μmの粒径状をなすものとすれば、従来のような繊毛上の突出部分がなく、従来の木粉のごとく水(湿気を含む)、溶剤等を吸着することのない、防水性、防腐性を持った成形品として形成される。なお成形方法としては特に押出成形等が挙げられる。
請求項1に記載の発明によれば、前記成形品1aの表面に、不均一な幅および密度で、かつ前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しないように形成される複数の溝部1b,1b…で構成された木目模様が施されているので、この木目模様の一本一本の幅や木目模様の密度が不均一になるとともに、前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しないこととなる。これによって、外観および触感を、天然の木材に極めて近づけることができるので、従来に比して、外観品質をさらに向上させることが可能となる。
また、上面11aに、前記成形品1aが、この成形品1aの加工面の側端縁1cが搬送方向と平行しないように載せられるとともに、この成形品1aを一定の方向に搬送する搬送手段11を備えているので、この搬送手段11の上面11aに前記成形品1aを、前記側端縁1cが搬送方向と平行しない状態のまま、一定の方向に搬送することができる。
また、この搬送手段11の搬送方向の下流側に設けられるとともに、前記成形品1aの搬送方向と同じ方向または逆方向に回転しながら、該成形品1aの表面に押し当てられ、さらに、前記鋼製のワイヤー毛13を多数有するローラーブラシ12とを備えているので、前記搬送手段11によって、前記側端縁1cが搬送方向と平行しない状態のまま移動する成形品1aの表面に不均一な幅および密度で、かつ前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しない複数の溝部1b,1b…を形成することができる。
これによって、表面加工される成形品1aの表面に、不均一な幅および密度で、かつ前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しない複数の溝部1b,1b…を形成して、外観品質の高い木目模様を施すことが可能となる。
また、前記回転軸部17の軸方向に沿って隣り合う環状ブラシ体14,15,16同士の間隔が不規則に設定されているので、これら環状ブラシ体14,15,16によって形成される複数の溝部1b,1b…を、各環状ブラシ体14,15,16ごとに不規則な間隔で形成することができる。
また、隣り合う環状ブラシ体14,15,16同士の間隔を適宜変更することで、これに合わせて、前記成形品1aの表面に施される木目模様を変更することができるので、様々なバリエーションの木目模様が施された木質様成形品1を提供できることになる。
請求項2に記載の発明は、例えば図4に示すように、請求項1に記載の表面処理装置10において、
前記複数の環状ブラシ体14,15,16は、それぞれ所定の幅寸法に形成されており、
これら所定の幅寸法に形成された複数の環状ブラシ体14,15,16が、前記回転軸部17に、任意の順番で外挿固定されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、前記複数の環状ブラシ体14,15,16は、それぞれ所定の幅寸法に形成されており、これら所定の幅寸法に形成された複数の環状ブラシ体14,15,16が、前記回転軸部17に、任意の順番で外挿固定されているので、これら環状ブラシ体14,15,16の順番を変更することで、これに合わせて、前記成形品1aの表面に施される木目模様を変更することができ、より様々なバリエーションの木目模様が施された木質様成形品1を提供できることになる。
請求項3に記載の発明は、例えば図3に示すように、請求項1または2に記載の表面処理装置10において、
前記搬送手段11の上面11aの、前記成形品1aの搬送方向と直交する方向の長さW1は、前記成形品1aの短手方向の長さW2よりも長くなるように設定されており、
前記ローラーブラシ12の軸方向の長さW3は、この搬送手段11の上面11aの、前記成形品1aの搬送方向と直交する方向の長さW1と同等以上となるように設定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、前記搬送手段11の上面11aの、前記成形品1aの搬送方向と直交する方向の長さW1は、前記成形品1aの短手方向の長さW2よりも長くなるように設定されており、前記ローラーブラシ12の軸方向の長さW3は、この搬送手段11の上面11aの、前記成形品1aの搬送方向と直交する方向の長さW1と同等以上となるように設定されているので、前記搬送手段11によって、前記成形品1aを、前記搬送手段11の上面11aからはみ出さないように搬送すれば、この成形品1aの表面全体に前記複数の溝部1b,1b…を確実に形成できる。
これによって、前記成形品1aが前記搬送手段11の上面11aからはみ出さない範囲で、該成形品1aを、搬送方向に対して任意の角度で、かつ前記搬送手段11の上面11aの任意の場所に載せて搬送することができるので、さらに様々なバリエーションの木目模様が施された木質様成形品1を提供できることになる。
請求項4に記載の発明は、例えば図1〜図5に示すように、請求項3に記載の表面処理装置10によって木質様成形品1を構成する成形品1aの表面に木目模様を施すための表面処理方法であって、
上面11aの、前記成形品1aの搬送方向と直交する方向の長さW1が、前記成形品1aの短手方向の長さW2よりも長くなるように設定されるとともに、前記成形品1aを一定の方向に搬送する搬送手段11の上面11aに、前記成形品1aを、この成形品1aの加工面の側端縁1cが搬送方向と平行しないように載せる工程と、
前記搬送手段11の搬送方向の下流側に設けられるとともに、前記成形品1aの搬送方向と同じ方向または逆方向に回転しながら、該成形品1aの表面に押し当てられるローラーブラシ12によって、前記搬送手段11によって移動する成形品1aの表面に不均一な幅および密度で、かつ前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しない複数の溝部1b,1b…を形成する工程とを行うことを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、上面11aの、前記成形品1aの搬送方向と直交する方向の長さW1が、前記成形品1aの短手方向の長さW2よりも長くなるように設定されるとともに、前記成形品1aを一定の方向に搬送する搬送手段11の上面11aに、前記成形品1aを、この成形品1aの加工面の側端縁1cが搬送方向と平行しないように載せるので、前記搬送手段11の上面11aからはみ出さないように搬送すれば、前記成形品1aを、前記側端縁1cが搬送方向と平行しない状態のまま、前記搬送手段11で一定の方向に搬送することができ、この成形品1aの表面全体に前記複数の溝部1b,1b…を確実に形成できる。
また、前記ローラーブラシ12によって、前記搬送手段11によって移動する成形品1aの表面に不均一な幅および密度で、かつ前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しない複数の溝部1b,1b…を形成するので、これら複数の溝部1b,1b…で構成される木目模様の一本一本の幅や木目模様の密度が不均一になるとともに、前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しないこととなり、外観品質の高い木目模様を施すことが可能となる。
請求項5に記載の発明は、例えば図3に示すように、請求項4に記載の表面処理方法において、
前記成形品1aを、この成形品1aが搬送中に前記搬送手段11の上面11aからはみ出さない範囲で、この搬送手段11の上面11aの任意の場所に載せることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、前記成形品1aを、この成形品1aが搬送中に前記搬送手段11の上面11aからはみ出さない範囲で、この搬送手段11の上面11aの任意の場所に載せるので、前記成形品1aの表面に不均一な幅および密度で複数の溝部1b,1b…を前記ローラーブラシ12で形成することによって、載せられた場所ごとに異なる複数の溝部1b,1b…を前記成形品1の表面に形成できる。これによって、様々なバリエーションの木目模様が施された木質様成形品1を提供できることになる。
本発明によれば、成形品の表面に、不均一な幅および密度で、かつ成形品の加工面の側端縁に平行しないように形成される複数の溝部で構成された木目模様が施されているので、この木目模様の一本一本の幅や木目模様の密度が不均一になるとともに、成形品の加工面の側端縁に平行しないこととなる。これによって、外観および触感を、天然の木材に極めて近づけることができるので、従来に比して、外観品質をさらに向上させることが可能となる。
木質様成形品の一例を示す斜視図である。 本発明の表面処理装置の一例を示す概略側面図である。 同、概略平面図である。 ローラーブラシの平面図である。 環状ブラシ体を回転軸部に外挿固定した状態を示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態における木質様成形品1は、セルロース材を粉砕して得られたセルロース系粉砕粉(微粉粒)と樹脂と顔料とを混合し、この混合材料を溶融させて押出成形してなる成形品1aで構成されている。なお、本実施の形態において、前記成形品1aは、押出成形してなるものである。
ここで、この混合材料から前記成形品1aを製造する方法について説明する。
まず、インペラーミル(IMP−250;株式会社セイシン企業製)を使用して、天然木材の他、おがくず、稲藁、バカス等も含む、建築・廃材・産業廃材等を機械的な衝撃破砕により粉砕して150メッシュ、好ましくは120メッシュよりも細かい粒径の、出発原料となる粗粉砕物を作成する。
そして、このように原料材粉砕物(粗粉砕物)と、ジルコニア系及びアルミナ系の外形3mmから5mmのセラミックスボールとを、ボールミル本体内に装填し、これらをロータで撹拌することにより、撹拌されるセラミックスボールに接触した原料材粉砕物は粉砕されて微粉砕物となるとともに、その表面が研磨されることによって繊毛部分が非常に少ない表面を有する粉砕粉となる。
この際、セラミックボールの表面温度を90度から120度の範囲に、室内温度を80度以下に設定し、磨砕処理に加えて原料材粉砕物の乾燥処理も同時に行う。
すなわち、原料材粉砕物はセラミックボールの表面に接触した際、機械的に圧潰されかつ摩耗されて粉砕・研磨され、これと同時に加熱・乾燥されることから、含有水分が効率よく取り除かれる。
また、セラミックスボールから離脱した際、急速に冷却されることから、加熱−冷却の繰り返しを受けることによって、原料材粉砕物中の繊維が膨縮作用を受けるとともに急速に乾燥され、これによって繊維の先端部がセラミックスボールにより効率よく磨砕され、結果として周面に繊毛の少ない、独立した粒径状をなす磨砕処理されたセルロース系粉砕粉が得られる。
このようにして得られたセルロース系粉砕粉を分級することにより、所望する範囲の粒径に揃え、該セルロース系粉砕粉と、該セルロース系粉砕粉よりも小径で、かつ硬い白色顔料(表面粒)とをボールミル内において混合し、得られた混合粒子を気相中に分散させながら衝撃力を主体とする機械的熱的エネルギーを粒子に付与し、セルロース系粉砕粉を母粒子とし、この母粒子の外周面に白色顔料粒子を担持させ、表面粒付きセルロース系粉砕粉とする。
なお、担持させる白色顔料の量としては、母粒子となるセルロース系粉砕粉の周面に重なり合って該周面を覆いつくす量が上限とされるが、下限については作成する成形品の所望する色相に応じて適宜決定される。
ここで、担持する白色顔料としては、酸化チタン、リトポン、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム等が使用可能であるが、特に酸化チタンが、熱的、化学的に安定であり、しかも着色力、隠蔽力にも優れていることから、得られる成形品に十分な白色度を付与することができ好ましい。
また、この白色無機顔料の粒径については、前記セルロース系粉砕粉より十分に小さく調整されたものとされ、具体的には0.1μm程度のものが好適とされる。
上記のようにして得られた表面粒付きセルロース系粉砕粉に樹脂及び顔料を混合して一旦溶融させ、その溶融したものを押し出して木質様形成材ペレットを形成し、実際に押出成形により所望形状に成形するには、この木質様形成材ペレットを溶融させて用いる。
前記樹脂としては、一旦は製造された樹脂をも含めた、硬質樹脂、軟質樹脂のことであり、塩化ビニル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂等が用いられるが、中でも塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂がより好適である。
ここで、一旦は製造された樹脂とは、ペットボトルやビニールシートのように成形品として一旦は機能したものの他、成形時に不良となったもの、成形時・加工時などに生じる端材のことである。
また、前記顔料とは、有色顔料であり、カドミウムイエロー、酸化鉄、カーボンブラックなどの黄色、赤色、黒色の三色の無機顔料からなり、得られる成形品の生地自体における色および木目柄の色に応じて適宜選択して用いられる。
そして、前記樹脂の種類、顔料の種類を適宜選択して、複数種類の木質様形成材ペレットを製造する。
なお、複数種類の木質様形成材ペレットを製造するには、前記樹脂および顔料の種類の他、セルロース系粉砕粉の原料の種類、表面粒の種類等を適宜選択することでも製造できる。
また、同様にして、前記表面粒付きセルロース系粉砕粉に前記樹脂を混合して一旦溶融させ、その溶融したものを押し出して生地材ペレットを形成し、実際の押出成形の際には、この生地材ペレットを溶融させて用いる。
そして、前記樹脂の種類を適宜選択して、複数種類の生地材ペレットを製造する。
なお、複数種類の生地材ペレットを製造するには、前記樹脂の種類の他、セルロース系粉砕粉の原料の種類、表面粒の種類等を適宜選択することでも製造できる。さらに同様にして、前記樹脂と顔料とを混合して一旦溶融させ、その溶融したものを押し出して顔料ペレットを形成し、実際の押出成形の際には、この顔料ペレットを溶融させて用いる。
そして、前記樹脂および顔料の種類を適宜選択して、複数種類の生地材ペレットを製造する。
その後、上記のようにして得られた複数種類の木質様形成材ペレットと、複数種類の生地材ペレットと、複数種類の顔料ペレットとのうちから少なくとも二種類を、セルロース系粉砕粉または表面粒付きセルロース系粉砕粉を含むようにして選択し、これら選択された複数の種類のペレットを、例えばベント式押出成形機に選択的に供給して押出成形することで木目柄が表出し、防水性、防腐性を持った成形品1aを形成することができる。
なお、本実施の形態の木質様成形品は、セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂とを混合し溶融させて押出成形してなる成形品1aを用いるものとしたが、これに限るものではない。
すなわち、不純物を含む木質廃材から得られた木質廃材粉砕粉と、不純物を含む樹脂廃材から得られた樹脂廃材粉砕粉とを混合し溶融させて押出成形してなる成形品2aを用いるようにしてもよい。
この成形品2aを構成する木質廃材粉砕粉は、木質部分(セルロース材)と不純物とが混合されたものであり、樹脂廃材は樹脂と不純物とが混合されたものである。
つまり、この成形品2aは、セルロース粉砕粉と樹脂とを有する前記成形品1aの混合材料に、建築用廃材から出る石膏、断熱材、樹脂部材等の不純物が含まれ、これら不純物が含まれた状態で混合して溶融させて成形してなる。
なお、木質部分および樹脂は、前記成形品1aのセルロース材および樹脂とそれぞれ同様のものであり説明は省略する。このように、成形品2aは、木質廃材と樹脂廃材とから得た材料に基づいて成形されるので、木質感を得た成形品2aとなっているとともに不純物を含み、資源の有効利用や環境保護の観点からも優れた成形品2aとなっている。
そして、このように不純物を含む木質廃材から得られた木質廃材粉砕粉と、不純物を含む樹脂廃材から得られた樹脂廃材粉砕粉とを混合し溶融させて押出成形してなる成形品2aを用いる木質様成形品であっても、外観および触感を、天然の木材に極めて近づけることができ、従来に比して、外観品質をさらに向上させることが可能となる。
次に、図1に基づいて、木質様成形品1の構成について説明する。
図1は、本実施の形態の木質様成形品1の一例を示す斜視図であり、図1において符号1は、木質様成形品を示す。
この木質様成形品1は長尺材であり、上述のように、セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂とを混合し溶融させて押出成形してなる成形品1aで構成されている。なお、この木質様成形品1は、例えば最長で4m程度の長さを有するものである。
また、このような成形品1aは、予め、表面に細かな砥粒が付着したサンディングベルトを用いて、ワーク(例えば木質様成形品)の表面を研磨するサンディング処理が施されており、これによって、ワークの表面に細かい傷による木目模様が形成されている。
この成形品1aは、長手方向に延在する、表面部3および裏面部4と、これら表面部3および裏面部4の両側端部間に設けられる側面部5,5と、これら側面部5,5間において前記表面部3と裏面部4との間に設けられる複数のリブ6,6…とを備えている。本実施の形態においては、前記表面部3が、木目模様が施される加工面となっている。
また、前記表面部3および裏面部4と、前記側面部5またはリブ6とに沿って中空部7が複数形成されている。
そして、このような成形品1aの表面には、不均一な幅および密度で、かつ前記成形品1aの加工面(表面部3)の側端縁1cに平行しないように形成される複数の溝部1b,1b…で構成された木目模様が施されている。
ここで、前記複数の溝部1b,1b…の、前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しない状態とは、本実施の形態においては、図1に示すように、平面視において各溝部1bが前記側端縁1cに対して所定の角度で斜め方向に延在することを指している。
なお、このような状態だけに限られず、例えば図示はしないが、平面視において各溝部1bが、前記側端縁1cに対して湾曲する状態や、前記側端縁1cに対して蛇行する状態であってもよく、適宜変更可能である。
また、図示はしないが、前記成形品1aには、上述のように顔料等によって木目柄が表出している状態となっていることから、この木目柄と前記複数の溝部1b,1b…との相乗効果によって、外観および触感を、天然の木材に極めて近づけることができるようになっている。
次に、図面に基づいて、木質様成形品1を構成する成形品1aの表面に木目模様を施すための表面処理装置10について説明する。
すなわち、このような表面処理装置10は、図2に示すように、所定の設置面上に設置される本体下部10aと、この本体下部10aと連結するとともに該本体下部10aに対して上下移動可能に設定される本体上部10bとからなる。
また、図2〜図5に示すように、上面11aに、前記成形品1aが、この成形品1aの加工面の側端縁1cが搬送方向と平行しないように載せられるとともに、この成形品1aを一定の方向に搬送する搬送手段11と、この搬送手段11の搬送方向の下流側に設けられるとともに、前記成形品1aの搬送方向と同じ方向または逆方向に回転しながら、該成形品1aの表面に押し当てられるローラーブラシ12とを備えている。
前記本体上部10bは、図2に示すガイドバー10cを含む油圧シリンダ装置によって、前記本体下部10aに対して上下移動可能に設定されている。つまり、前記本体上部10bは、前記油圧シリンダ装置によって上方または下方に移動する際は、前記ガイドバー10cに沿って移動することとなる。
このように前記本体上部10bが上下移動可能に設定されることによって、前記成形品1aの種々の厚みに対応させることができるので、前記成形品1aの種々の厚みに応じて確実に複数の溝部1b,1b…を形成できる。
なお、図示はしないが、前記本体下部10aには、例えば、前記成形品1aの搬送中に該成形品1aの搬送方向を変更するための搬送方向変更手段を設けてもよいものとする。これにより、前記成形品1aの加工面に複数の溝部1b,1b…を形成する際に、これら複数の溝部1b,1b…を直線状にするだけでなく、例えば前記加工面の側端縁1cに平行しないように湾曲させたり、蛇行させたりすることができる。
このような搬送方向変更手段としては、例えば湾曲状に形成された一対のガイド壁が挙げられ、これらガイド壁間を通過させながら、前記成形品1aの加工面に複数の溝部1b,1b…を形成することによって、前記成形品1aの表面に湾曲した木目模様を形成できることとなる。また、これらガイド壁には前記成形品1aの搬送をスムーズにするローラを複数設けてもよいものとする。
前記搬送手段11は、図2および図3に示すように、前記本体下部10aに設けられるベルトコンベア部11bと、このベルトコンベア部11bの搬送方向の下流側に位置する加工下地部11cおよびローラ11d,11dと、前記本体上部10bに設けられる複数のローラ11e,11e…とを有している。
前記加工下地部11cは、前記本体上部10bに設けられるローラーブラシ12に対向するように配置されている。
なお、前記成形品1aが載せられる搬送手段11の上面11aとは、前記本体下部10a側に設けられるベルトコンベア部11bと加工下地部11cとローラ11d,11dとの上方に向く面を指しているものとする。
また、この上面11aの、前記成形品1aの搬送方向と直交する方向の長さW1は、前記成形品1aの短手方向の長さW2よりも長くなるように設定されている。
また、前記本体下部10aおよび本体上部10bは、図示はしないが、前記搬送手段11のベルトコンベア部11bとローラ11d,11dとローラ11e,11e…を所定の方向に回転させる回転駆動手段と、この回転駆動手段の動作を制御する制御手段とを有しているものとする。
したがって、この制御手段によって前記回転駆動手段を制御し、前記ベルトコンベア部11bとローラ11d,11dとローラ11e,11e…の回転速度等を適宜変更できるので、前記成形品1aを搬送方向に沿って確実に搬送できる。
前記ローラーブラシ12は、前記本体上部10bに搬送方向に沿って並設される複数のローラ11e,11e…と同列に設けられている。すなわち、図2に示すように、本実施の形態において前記ローラーブラシ12は、搬送方向の最も下流側に位置するローラ11eと、このローラ11eの上流側に隣り合うように設けられるローラ11eとの間に配置されている。
また、このローラーブラシ12も、図示はしないが、前記本体上部10bに備えられる回転駆動手段と、この回転駆動手段の動作を制御する制御手段とによって適宜回転できるように設定されているものとする。
なお、本実施の形態のローラーブラシ12を回転させる回転駆動手段は、前記ベルトコンベア部11bとローラ11d,11dとローラ11e,11e…を回転させる回転駆動手段とは別に、前記制御手段によって制御されているものとし、前記ローラーブラシ12を、前記ベルトコンベア部11bとローラ11d,11dとローラ11e,11e…の回転方向と同じ方向や逆方向に回転させることができるように設定されている。
なお、本実施の形態のローラーブラシ12は、前記成形品1aの搬送方向とは逆の方向に回転しているものとする。つまり、前記ベルトコンベア部11bとローラ11d,11dとローラ11e,11e…の回転方向とは逆の方向に回転している。これにより、このローラーブラシ12と前記成形品1aの加工面とが当接する時間が長くなる。
また、このローラーブラシ12の回転方向を、前記成形品1aの搬送方向と同じ方向とすると、このローラーブラシ12と前記成形品1aの加工面とが当接する時間が短くなるように設定することもできる。
また、このように前記ローラーブラシ12と前記成形品1aの加工面とが当接する時間は、前記ローラーブラシ12の回転速度や、前記成形品1aの搬送速度によっても調節することができる。
また、図3に示すように、前記ローラーブラシ12の軸方向の長さW3は、この搬送手段11の上面11aの、前記成形品1aの搬送方向と直交する方向の長さW1と同等以上となるように設定されている。
また、このローラーブラシ12は、図2に示すように、このローラーブラシ12の表面に、このローラーブラシ12の軸方向および周方向に沿って設けられる鋼製のワイヤー毛13を多数有している。
これら多数のワイヤー毛13,13…は、ワイヤー毛13ごとの長さが略等しくなるように設定されるとともに、ワイヤー毛13ごとの太さが不規則に設定され、さらに、前記ローラーブラシ12の軸方向および周方向に沿って隣り合うワイヤー毛13,13同士の間隔が不規則に設定されている。
より詳細には、本実施の形態のローラーブラシ12は、図4および図5に示すように、軸方向および周方向に沿って多数のワイヤー毛13,13…を有する複数の環状ブラシ体14,15,16と、これら複数の環状ブラシ体14,15,16が軸方向に沿って隣り合うようにして外挿固定されるとともに、前記成形品1aの搬送方向と同じ方向または逆方向に回転する回転軸部17とを備えている。
なお、これら複数の環状ブラシ体14,15,16は、それぞれ所定の幅寸法に形成されている。本実施の形態においては、図4に示すように、幅寸法の短いもの(環状ブラシ体14)や長いもの(環状ブラシ体16)、これら幅寸法の短い環状ブラシ体14と、幅寸法の長い環状ブラシ体16との中間程度の幅寸法に設定された環状ブラシ体15とが用いられている。
前記環状ブラシ体14(15、16)は、図4および図5に示すように、図示しない本体筒部と、この本体筒部の軸方向および周方向に沿って設けられる前記多数のワイヤー毛13,13…と、これらワイヤー毛13,13…の基端部側を挟みこむとともに前記本体筒部の軸方向の両端部に設けられる一対のフランジ部14a,14a(15a,15a、16a,16a)と、これら一対のフランジ部14a,14a(15a,15a、16a,16a)のうちの一方のフランジ部14a(15a、16a)と一体形成されるリング部14b(15b、16b)とを備えている。
また、前記リング部14b(15b、16b)には、このリング部14b(15b、16b)の外周面から内周面まで貫通する螺合孔部が形成されており、この螺合孔部には、環状ブラシ体14(15、16)を前記固定軸部17に固定するための固定ボルト14c(15c、16c)が螺合可能となっている。
また、前記回転軸部17は、図5に示すように、この回転軸部17の長さ方向に沿って平坦部17aが形成されている。この平坦部17aは、前記リング部14b(15b、16b)の螺合孔部に螺合された固定ボルト14c(15c、16c)の先端部が当接する部分である。
このように前記固定ボルト14c(15c、16c)の先端部を前記平坦部17aに当接させるようにして前記固定ボルト14c(15c、16c)を前記リング部14b(15b16b)に取り付けて、前記環状ブラシ体14(15、16)を前記回転軸部17外挿固定することで、これら環状ブラシ体14(15、16)が前記回転軸部17の周方向に沿って回転してしまうことを防ぐことができる。
また、本実施の形態において、前記回転軸部17の軸方向に沿って隣り合う環状ブラシ体14,15,16同士の間隔は不規則に設定されている。
さらに、これら環状ブラシ体14,15,16は、前記回転軸部17に、任意の順番で外挿固定されている。本実施の形態では、図4において左から、環状ブラシ体16、環状ブラシ体14、環状ブラシ体15、環状ブラシ体15、環状ブラシ体15、環状ブラシ体16、の順番で並べられている。
また、これら隣り合う環状ブラシ体14,15,16間に、図4に示すような間隔が空いており、これら環状ブラシ体14,15,16のワイヤー毛13が、前記成形品1aの表面に当たらない場合があるが、上述のように前記成形品1aには予めサンディング処理が施されているため、前記表面部3において木目模様が施されない部分が無いように構成される。
さらに、隣り合う環状ブラシ体14,15,16間の間隔が狭い場合は、環状ブラシ体14,15,16同士の境界が曖昧となり、成形品1aの加工中に、隣り合う環状ブラシ体14,15,16のワイヤー毛13同士が重なり合う場合がある。これによって、前記表面部3に、単に一つの環状ブラシ体14(15,16)で表面加工を行う場合に比して、より不規則性を持つ複数の溝部を形成することができるので好ましい。
なお、本実施の形態のローラーブラシ12は、上述のように複数の環状ブラシ体14,15,16と、回転軸部17とを備えてなるものとしたが、これに限られるものではなく、例えば回転軸に対して1本1本ワイヤー毛13を植毛してなるようなものでもよく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
以上のようにして表面処理装置10が構成されている。
なお、この表面処理装置10の搬送方向の上流側および下流側には、前記成形品1aを搬送するための搬送台20が設けられている。この搬送台20は、上面が、前記搬送手段11の上面11aと略等しい高さに設定される搬送ローラ20aを備えている。
次に、図面に基づいて、木質様成形品1を構成する成形品1aの表面に木目模様を施すための表面処理方法について説明する。
すなわち、上面11aの、前記成形品1aの搬送方向と直交する方向の長さW1が、前記成形品1aの短手方向の長さW2よりも長くなるように設定されるとともに、前記成形品1aを一定の方向に搬送する搬送手段11の上面11aに、前記成形品1aを、この成形品1aの加工面の側端縁1cが搬送方向と平行しないように載せる工程と、前記搬送手段11の搬送方向の下流側に設けられるとともに、前記成形品1aの搬送方向と同じ方向または逆方向に回転しながら、該成形品1aの表面に押し当てられるローラーブラシ12によって、前記搬送手段11によって移動する成形品1aの表面に不均一な幅および密度で、かつ前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しない複数の溝部1b,1b…を形成する工程とを行う。
より詳細には、まず、前記成形品1aを、図示しない押出成形機によって押出成形してから、このような成形品1aを、前記表面処理装置10まで搬送する。
続いて、前記搬送手段1の上面11aに、この成形品1aの加工面の側端縁1cが搬送方向と平行しないように載せる。
なお、この成形品1aを前記搬送手段1の上面11aに載せる際は、図3に示すように、この成形品1aが搬送中に前記搬送手段1の上面11aからはみ出さない範囲で、この搬送手段11の上面11aの任意の場所に載せるようにする。
続いて、前記搬送手段11によって、前記成形品1aを搬送方向に沿って移動させる。
続いて、この搬送手段11によって搬送された成形品1aは、前記ローラーブラシ12が設けられた位置まで移動し、このローラーブラシ12によって加工面に複数の溝部1b,1b…が形成されることになる。
そして、このように表面に複数の溝部1b,1b…が形成された成形品1aが前記搬送手段11から前記搬送台20へと送られる。
以上のようにして、前記成形品1aの表面に複数の溝部1b,1b…で構成される木目模様を施してなる木質様成形品1を形成することが可能となる。
本実施の形態によれば、前記成形品1aの表面に、不均一な幅および密度で、かつ前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しないように形成される複数の溝部1b,1b…で構成された木目模様が施されているので、この木目模様の一本一本の幅や木目模様の密度が不均一になるとともに、前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しないこととなる。これによって、外観および触感を、天然の木材に極めて近づけることができるので、従来に比して、外観品質をさらに向上させることが可能となる。
また、前記表面処理装置10において、上面11aに、前記成形品1aが、この成形品1aの加工面の側端縁1cが搬送方向と平行しないように載せられるとともに、この成形品1aを一定の方向に搬送する搬送手段11を備えているので、この搬送手段11の上面11aに前記成形品1aを、前記側端縁1cが搬送方向と平行しない状態のまま、一定の方向に搬送することができる。
また、この搬送手段11の搬送方向の下流側に設けられるとともに、前記成形品1aの搬送方向と同じ方向または逆方向に回転しながら、該成形品1aの表面に押し当てられ、さらに、前記鋼製のワイヤー毛13を多数有するローラーブラシ12とを備えているので、前記搬送手段11によって、前記側端縁1cが搬送方向と平行しない状態のまま移動する成形品1aの表面に不均一な幅および密度で、かつ前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しない複数の溝部1b,1b…を形成することができる。
これによって、表面加工される成形品1aの表面に、不均一な幅および密度で、かつ前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しない複数の溝部1b,1b…を形成して、外観品質の高い木目模様を施すことが可能となる。
また、前記回転軸部17の軸方向に沿って隣り合う環状ブラシ体14,15,16同士の間隔が不規則に設定されているので、これら環状ブラシ体14,15,16によって形成される複数の溝部1b,1b…を、各環状ブラシ体14,15,16ごとに不規則な間隔で形成することができる。
また、隣り合う環状ブラシ体14,15,16同士の間隔を適宜変更することで、これに合わせて、前記成形品1aの表面に施される木目模様を変更することができるので、様々なバリエーションの木目模様が施された木質様成形品1を提供できることになる。
また、前記複数の環状ブラシ体14,15,16は、それぞれ所定の幅寸法に形成されており、これら所定の幅寸法に形成された複数の環状ブラシ体14,15,16が、前記回転軸部17に、任意の順番で外挿固定されているので、これら環状ブラシ体14,15,16の順番を変更することで、これに合わせて、前記成形品1aの表面に施される木目模様を変更することができ、より様々なバリエーションの木目模様が施された木質様成形品1を提供できることになる。
また、前記搬送手段11の上面11aの、前記成形品1aの搬送方向と直交する方向の長さW1は、前記成形品1aの短手方向の長さW2よりも長くなるように設定されており、前記ローラーブラシ12の軸方向の長さW3は、この搬送手段11の上面11aの、前記成形品1aの搬送方向と直交する方向の長さW1と同等以上となるように設定されているので、前記搬送手段11によって、前記成形品1aを、前記搬送手段11の上面11aからはみ出さないように搬送すれば、この成形品1aの表面全体に前記複数の溝部1b,1b…を確実に形成できる。
これによって、前記成形品1aが前記搬送手段11の上面11aからはみ出さない範囲で、該成形品1aを、搬送方向に対して任意の角度で、かつ前記搬送手段11の上面11aの任意の場所に載せて搬送することができるので、さらに様々なバリエーションの木目模様が施された木質様成形品1を提供できることになる。
また、上述の表面処理方法において、上面11aの、前記成形品1aの搬送方向と直交する方向の長さW1が、前記成形品1aの短手方向の長さW2よりも長くなるように設定されるとともに、前記成形品1aを一定の方向に搬送する搬送手段11の上面11aに、前記成形品1aを、この成形品1aの加工面の側端縁1cが搬送方向と平行しないように載せるので、前記搬送手段11の上面11aからはみ出さないように搬送すれば、前記成形品1aを、前記側端縁1cが搬送方向と平行しない状態のまま、前記搬送手段11で一定の方向に搬送することができ、この成形品1aの表面全体に前記複数の溝部1b,1b…を確実に形成できる。
また、前記ローラーブラシ12によって、前記搬送手段11によって移動する成形品1aの表面に不均一な幅および密度で、かつ前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しない複数の溝部1b,1b…を形成するので、これら複数の溝部1b,1b…で構成される木目模様の一本一本の幅や木目模様の密度が不均一になるとともに、前記成形品1aの加工面の側端縁1cに平行しないこととなり、外観品質の高い木目模様を施すことが可能となる。
また、前記成形品1aを、この成形品1aが搬送中に前記搬送手段11の上面11aからはみ出さない範囲で、この搬送手段11の上面11aの任意の場所に載せるので、前記成形品1aの表面に不均一な幅および密度で複数の溝部1b,1b…を前記ローラーブラシ12で形成することによって、載せられた場所ごとに異なる複数の溝部1b,1b…を前記成形品1aの表面に形成できる。これによって、様々なバリエーションの木目模様が施された木質様成形品1を提供できることになる。
1 木質様成形品
1a 成形品
1b 溝部
1c 側端縁
2 木質様成形品
2a 成形品
2b 溝部
2c 側端縁
10 表面処理装置
11 搬送手段
11a 上面
12 ローラーブラシ
13 ワイヤー毛

Claims (5)

  1. 木質様成形品を構成し、かつ、セルロース材を粉砕して得られた粉砕粉と樹脂とを混合し溶融させて押出成形してなる成形品の表面に、不均一な幅および密度で、かつ前記成形品の加工面の側端縁に平行しないように形成される複数の溝部で構成された木目模様を施すために、この成形品を一定の方向に搬送する搬送手段と、
    この搬送手段の搬送方向の下流側に設けられるとともに、前記成形品の搬送方向と同じ方向または逆方向に回転しながら、該成形品の表面に押し当てられるローラーブラシとを備えており、
    前記ローラーブラシは、このローラーブラシの表面に、このローラーブラシの軸方向および周方向に沿って設けられる鋼製のワイヤー毛を多数有しており、
    これら多数のワイヤー毛は、ワイヤー毛ごとの長さが略等しくなるように設定されるとともに、ワイヤー毛ごとの太さが不規則に設定され、さらに、前記ローラーブラシの軸方向および周方向に沿って隣り合うワイヤー毛同士の間隔が不規則に設定されており、
    前記ローラーブラシは、軸方向および周方向に沿って前記多数のワイヤー毛を有する複数の環状ブラシ体と、
    これら複数の環状ブラシ体が軸方向に沿って隣り合うようにして外挿固定されるとともに、前記成形品の搬送方向と同じ方向または逆方向に回転する回転軸部とを備えており、
    この回転軸部の軸方向に沿って隣り合う環状ブラシ体同士の間隔が不規則に設定されていることを特徴とする表面処理装置。
  2. 請求項1に記載の表面処理装置において、
    前記複数の環状ブラシ体は、それぞれ所定の幅寸法に形成されており、
    これら所定の幅寸法に形成された複数の環状ブラシ体が、前記回転軸部に、任意の順番で外挿固定されていることを特徴とする表面処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の表面処理装置において、
    前記搬送手段の上面の、前記成形品の搬送方向と直交する方向の長さは、前記成形品の短手方向の長さよりも長くなるように設定されており、
    前記ローラーブラシの軸方向の長さは、この搬送手段の上面の、前記成形品の搬送方向と直交する方向の長さと同等以上となるように設定されていることを特徴とする表面処理装置。
  4. 請求項3に記載の表面処理装置によって木質様成形品を構成する成形品の表面に木目模様を施すための表面処理方法であって、
    上面の、前記成形品の搬送方向と直交する方向の長さが、前記成形品の短手方向の長さよりも長くなるように設定されるとともに、前記成形品を一定の方向に搬送する搬送手段の上面に、前記成形品を、この成形品の加工面の側端縁が搬送方向と平行しないように載せる工程と、
    前記搬送手段の搬送方向の下流側に設けられるとともに、前記成形品の搬送方向と同じ方向または逆方向に回転しながら、該成形品の表面に押し当てられるローラーブラシによって、前記搬送手段によって移動する成形品の表面に不均一な幅および密度で、かつ前記成形品の加工面の側端縁に平行しない複数の溝部を形成する工程とを行うことを特徴とする表面処理方法。
  5. 請求項4に記載の表面処理方法において、
    前記成形品を、この成形品が搬送中に前記搬送手段の上面からはみ出さない範囲で、この搬送手段の上面の任意の場所に載せることを特徴とする表面処理方法。
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