JPH06257259A - 雨 樋 - Google Patents
雨 樋Info
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- JPH06257259A JPH06257259A JP4553993A JP4553993A JPH06257259A JP H06257259 A JPH06257259 A JP H06257259A JP 4553993 A JP4553993 A JP 4553993A JP 4553993 A JP4553993 A JP 4553993A JP H06257259 A JPH06257259 A JP H06257259A
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Abstract
れによって家屋外観の意匠性をより高め得る雨樋を提供
する。 【構成】 磨砕処理が施され白色無機顔料が表面に担持
されたセルロース系微粉粒と、有色顔料と、重合度が1
000程度の塩化ビニル樹脂とが混合され硬化されたカ
ラーペレットが、押出成形もしくは射出成形により筒状
あるいは略半筒状に成形されてなる雨樋。
Description
れる雨樋にかかり、詳しくは木質様の外観を有する雨樋
に関する。
するため樋が取り付けられている。このような樋として
は、屋根と壁との交わる部分に配設されるきわ樋、大屋
根で集めた水をその下の屋根の上を這わせて下に導くは
い樋、軒先に配設される軒樋、さらには軒樋に流れた水
を案内する呼び樋、この呼び樋に案内された水を排出す
る立て樋などがある。これら樋は、一般に銅板や亜鉛引
鉄板から形成されたものであり、屋根面積、降雨量等に
よって寸法が決定され、それぞれの取り付け位置に配設
される。
来の画一的な住居とは異なり、住む人の個性や感性を表
現し得るような家屋が求められつつある。特に、その外
観については人目につくことから、より住む人の感性に
あった、すなわち意匠性に優れたものが望まれている。
また、従来では洋風の家屋の方が、その意匠性が斬新で
あることなどから高級感があると感じられていたが、近
年では、和風の家屋の落ち着いた雰囲気のものの方が、
長年住むということからあきがこず、また手作り感があ
ることなどからむしろ洋風のものより高級感があると感
じられるようになっている。
があり、あきがこない大きな要因としては、基本的に木
が多く用いられていることにある。すなわち、日本では
木造の家の長い歴史があり、また生活様式も木造の家を
基本にして成り立っていることから、特に木に対し潜在
的に愛着があるためと考えられる。また、近年では各種
金属やセラミックスなどの素材が普及し、住宅において
も洋風のものではこれらが多く取り入れられるようにな
っているが、これらは機能的には優れている反面無機的
であり、木からもたらされる暖かみ、すなわち有機的な
感覚が得られず、そのため和風の家屋への要求が高まっ
ているのである。
ち着きのある外観を維持したまま、さらに一歩進んで高
級感、あるいは暖かみがより強く感じられるような、意
匠性に優れたものの提供が望まれている。このような和
風の家屋において、その外観意匠を損なうものの一つと
して雨樋が挙げれる。すなわち雨樋は、銅板や亜鉛引鉄
板から形成されたものの表面に防錆処理を施し、さらに
その上に家屋の配色に合わせて塗装処理しただけのもの
で、家屋全体の外観が例えば木質感に溢れていても、外
装部材である雨樋が無機的であることから全体のイメー
ジを損なってしまうのである。
で、その目的とするところは、天然の木に比べ遜色のな
い木質様を有し、これによって家屋外観の意匠性をより
高め得る雨樋を提供することにある。
記載の雨樋では、磨砕処理が施され白色無機顔料が表面
に担持されたセルロース系微粉粒と、有色顔料と、重合
度が1000程度の塩化ビニル樹脂とが混合され硬化せ
しめられてなるカラーペレットが、押出成形もしくは射
出成形により筒状あるいは略半筒状に成形されてなるこ
とを前記課題の解決手段とした。請求項2記載の雨樋で
は、磨砕処理が施され白色無機顔料が表面に担持された
セルロース系微粉粒と樹脂とが混合されペレット化され
てなる生地材ペレットと、磨砕処理が施され白色無機顔
料が表面に担持されたセルロース系微粉粒と樹脂と有色
顔料とが混合されペレット化されてなり、かつ前記生地
材ペレットより溶融温度が高い木質様形成材ペレットと
が混合され、該ペレット混合物が押出成形もしくは射出
成形により筒状あるいは略半筒状に成形されてなること
を前記課題の解決手段とした。
白色無機顔料を担持したセルロース系微粉粒が磨砕処理
されていることから、従来の木材を直接微粉状に粉砕し
たものが繊維状であるのと異なり、その表面に繊毛が少
なく粒状となり、よって繊維状のものが配合分散した際
その繊維状部分が絡み合って団子状、綿状になってしま
うのと異なり、個々が独立した状態で分散されるため、
顔料担持微粉粒自体も樹脂に対し極めて分散性が良くな
り、したがって成形されて得られた筒状体あるいは略半
筒状体についても十分に均一な材質のものとなる。
粒状をなしているため、従来の繊維状木粉のごとく水
(湿気を含む)、溶剤を吸着しあるいはこれを放出する
ことに起因する伸縮が極めて少なく、よってこれを含有
して形成された雨樋は寸法安定性に極めて優れたものと
なる。また、磨砕処理を施しかつ表面に白色無機顔料を
担持したセルロース系微粉粒を骨材としていることによ
り、該微粉粒による樹脂の吸着・吸い込みが極めて少な
くなって成形歪みを生ずることがほとんどなくなる。
微粉粒が白色無機顔料を担持していることから担持前に
比べ耐熱性が向上していることにより、単に木粉等セル
ロース系微粉粒を配合させ成形する場合に比べ成形時の
熱影響が少なく、よって色や形状の変化など変質が抑制
される。また、顔料を担持したことによってセルロース
系微粉粒はその表面が覆われ、これにより微粉粒中に含
まれるリグニンや木酸が成形時に放出されることが抑制
されるため、該リグニンや木酸の放出に起因する成形不
良が防止される。
塩化ビニル樹脂を用いたカラーペレットを、押出成形も
しくは射出成形することによって形成したものであるか
ら、成形時に塩化ビニル樹脂が融合せず分離した状態と
なり、これによって顔料による着色部が押し出し方向も
しくは射出方向に筋状に形成される。そして、この筋状
の着色部が天然の木目に極めて近い木目模様となる。
ば、生地材ペレットとこれより溶融温度の高い木質様形
成材ペレットとのペレット混合物が、押出成形もしくは
射出成形によって成形されるので、成形時、木質様形成
材ペレットが生地材ペレットに比べ溶融までの時間が長
く、したがってこれを利用し予め成形条件を設定してお
くことにより、木質様形成材ペレット中の有色顔料が成
形中の溶融材中に規則的に、あるいは均一に流れること
なく、不規則に流れて筋状の着色部を形成する。そし
て、この筋状の着色部が天然の木目に極めて近い木目模
様となる。しかも、各ペレット中のセルロース系微粉粒
がその表面に白色無機顔料を担持しているので、得られ
る成形体中において、該微粉粒が有色顔料より表面側に
くることによってその下の有色顔料の色が隠蔽され、こ
れにより有色顔料によって形成される成形体表面の着色
部はその色や太さなどがきわめて不均一なものとなり、
一層天然の木目模様に近いものとなる。
ける請求項1記載の雨樋は、カラーペレットを原料と
し、このカラーペレットを円筒形状あるいは半筒形状に
押出成形もしくは射出成形することによって得られたも
のである。原料となるカラーペレットは、磨砕処理が施
され、かつ白色無機顔料が表面に担持されたセルロース
系微粉粒と、有色顔料と、重合度が1000程度の塩化
ビニル樹脂とが混合され硬化せしめられてなるものであ
る。
粒としては、木材の粗粉砕物、バカスの粗粉砕物、稲藁
の粗粉砕物等の各種植物細胞体の原料材粗粉砕物を磨砕
処理することによって得られたものが用いられる。ここ
で、磨砕処理とは、粉砕処理と研磨処理とを併せ持つ処
理を言うものであり、これら粉砕処理と研磨処理とを同
時に行う処理であっても、粉砕処理を行った後研磨処理
を行う二工程からなる処理であってもよい。すなわち、
ここで言う磨砕処理とは、後述するように粗粉砕物から
微粉砕物にする粉砕処理と、微粉砕された粉粒を、繊維
状態のものが絡み合い、その表面が繊毛で覆われている
状態の粉粒形状から、表面に繊毛が少ない状態となるよ
うに表面研磨する研磨処理とを併せた処理を指している
のである。
等を機械的な衝撃破砕により粉砕して150メッシュ、
好ましくは120メッシュよりも細かい粒径の粗粉砕粉
を得る。ここで機械的な粉砕には、例えばインペラーミ
ル(IMP−250;株式会社セイシン企業製)が好適
に使用される。そして、このような原料材粉砕物の磨砕
処理としては、例えば図1に示すボールミルによって行
うのが好ましい。このボールミルは、大気解放型のミル
本体1の周壁に冷却ジャケット2を設けたもので、供給
パイプ8から冷却ジャケット2内に冷却水を供給し、排
水パイプ9から排出することで冷却水を循環させ、これ
によってミル本体1内の温度を予め設定した温度、例え
ば80℃以下となるようにするものである。
配設されており、このモータ5の底部にはミル本体1内
のボール3を攪拌するロータ4が配設されている。ロー
タ4は、モータ5の駆動によって回転し、ボール3と被
磨砕処理物とを攪拌することにより、これらを機械的に
接触させるものである。また、ミル本体1の錐形下部に
はバルブ6で開閉される取出し口7が設けられており、
磨砕処理後の被磨砕処理物を排出できるようになってい
る。
るボール3は、外径3mm〜5mmのセラミックスボール、
特にジルコニア系やアルミナ系のセラミックスボールを
用いるのが好ましく、ステンレス、スチール等の金属製
のボールの使用は避けるのが好ましい。なぜなら、ステ
ンレス、スチール製等の金属製のボールでは、木粉等の
粉砕セルロース系粉がボールの表面に結着し、あるいは
金属製ボール相互の接触に伴う発熱によって粉砕粉に変
質をもたらすおそれがあり、また金属製ボールのかけら
等が発生し、粉砕セルロースの表面にそのかけらが担持
されて所望する微粉粒と異質のものになるおそれがある
からである。なお、この乾式ボールミルは密閉タイプで
あっても大気解放タイプであっても良いが、密閉タイプ
を採用した場合にはミル内に窒素ガス等の不活性ガスを
充填して用いるのが好ましい。
の表面温度が90℃〜120℃の範囲となるように調整
され、ミル本体1の室内温度が80℃を超えないよう調
整されることにより、前記の原料材粉砕物の磨砕処理に
加えてその乾燥処理も同時に行われる。ここで、使用ボ
ール3の温度制御については、ミル本体1の容量と、こ
のミル本体1内に投入されるボール3の量と、ボール3
の材質、寸法ならびに投入粉砕物の投入温度、量、含有
水分量とに基づき、攪拌速度ならびにミル本体1の周面
に設けた冷却ジャケット2による冷却量等を調整するこ
とによって行われる。
よっても異なるものの、例えば木材粉の場合には100
℃〜120℃の範囲にするのが、磨砕の効率の点から好
ましい。ただし、磨砕に長時間を要する場合には暴爆の
防止の点から90℃〜100℃であることが望ましい。
また、磨砕において暴爆を生ずる危険のある場合には、
ミル本体1内の酸素濃度を15%以内とするのが好まし
く、その場合には例えばボールミル内に連続して窒素ガ
スを供給するといった方法を採用してもよい。
れば、ボール3の回転に伴って生ずる摩擦熱によりミル
本体1の内部温度が上昇し、一方冷却ジャケット2に循
環される冷却水よってミル本体1内の温度およびボール
3の表面温度が前記した範囲に調節されることにより、
原料材粉砕物が粉砕されると同時に強い加熱条件下にお
かれて乾燥せしめられ、これによって粒径が所望する範
囲、例えば100μm以下に揃えられ、しかも含有水分
が2.0重量%以下に調整されるのである。また、この
処理によれば、粗粉状態で投入された原料材粉砕物にボ
ール3が接触することにより、該ボール3に接触した原
料粉砕物は粉砕されて微粉砕物となるとともに、その表
面が研磨されることによって繊毛部分が非常に少ない表
面を有する微粉粒となる。
に接触した際、機械的に圧潰されかつ磨耗されて粉砕・
研磨され、これと同時に加熱・乾燥されることから、含
有水分が効率良く取り除かれるのである。また、ボール
3から離脱した際急速に冷却されることから、加熱−冷
却の繰返しを受けることによって原料材粉砕物中の繊維
が膨縮作用を受けるとともに、急速に乾燥され、これに
よって繊維の先端部がボール3によって効率良く磨砕さ
れ、結果として周面に繊毛の少ない、独立した粒形状を
なす磨砕処理セルロース系微粉粒が得られるのである。
そして、このようにして得られたセルロース系微粉粒を
分級し、所望する範囲の粒径(例えば1〜10μm、1
0〜20μm、20〜50μm、50〜100μm)に
揃え、白色無機顔料を担持するための本発明のセルロー
ス系微粉粒とする。
1に示すボールミルに代えて、例えば図2に示すような
粉砕機30を用いて行うこともできる。この粉砕機30
は、石うすの原理を利用したもので、2枚の砥石31、
31を所定の間隙を介して対向させ、これらの間に原料
粉砕物を入れた後、一方の砥石31を高速回転させるこ
とによって粉砕処理および研磨処理を、すなわち磨砕処
理を行うものである。
いくに連れて漸次上方あるいは下方に傾斜する皿型のも
のであり、これらはその中央部間が広く、周辺部間が狭
くなるよう対向配置されて用いられるものである。ま
た、これら砥石31は、図3に示すようにその中央部に
取り付け用の孔32を形成したドーナッツ板状のもの
で、その内面に多数の送り溝33…を形成したものであ
る。送り溝33は、砥石31の回転によって生じる遠心
力により、被処理物を砥石31の半径方向に無理なく案
内するためのものである。
の磨砕処理を行うには、2枚の砥石31、31のそれぞ
れの中央部間に原料粉砕物を投入し、その後一方の砥石
31を高速回転する。すると、原料粉砕物は2枚の砥石
31、31間で遠心力、衝撃力、剪断力等を受けて漸次
粉砕され、小径となるに連れて遠心力により送り溝33
…に沿って半径方向外周側に移動せしめられ、さらにそ
の過程で衝撃力、剪断力を受けて粉砕されるとともにそ
の周面(表面)が研磨処理され、結果として磨砕処理さ
れて周面に繊毛の少ない、独立した粒形状をなす磨砕処
理セルロース系微粉粒となるのである。
ス系微粉粒についても、ボールミルによる場合と同様に
分級され所望する範囲の粒径に揃えられることにより、
白色無機顔料を担持するための本発明のセルロース系微
粉粒となる。担持される白色無機顔料としては、酸化チ
タン、リトポン、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム等
が使用可能であるが、特に酸化チタンが、得られる雨樋
に十分な白色度を付与することができ、しかも酸化チタ
ン自身耐候性(特に耐日光性)に優れているため、外装
部材となる雨樋には極めて好適となる。また、この白色
無機顔料の粒径については、前記セルロース系微粉粒よ
り十分に小さく調整されたものとされる。
微粉粒への担持方法としては、図1に示したボールミル
によってセルロース系微粉粒を得た場合、例えば前記セ
ルロース系微粉粒と白色顔料とを混合し、得られた混合
粒子を気相中に分散させながら衝撃力を主体とする機械
的熱的エネルギーを粒子に付与し、セルロース系微粉粒
を母粒子とし、この母粒子の周面に顔料粒子を担持させ
るといった方法が採用される。すなわち、この方法はセ
ルロース系微粉粒に比べ顔料粒子の方が硬いことを利用
した方法であり、このような硬度の違いによって顔料粒
子をセルロース系微粉粒の表面にめりこませ、あるいは
喰い込ませた状態に担持せしめ得るのである。なお、ボ
ールミルによって得られたセルロース系微粉粒は、前述
したように磨砕処理と同時に乾燥処理もなされているこ
とから、担持処理に供すまでの保管を乾燥状態が十分に
保てるようにしておけば、担持処理後特に乾燥処理を行
うことなく後述する成形処理に供すことができる。
した粉砕機30を用いてセルロース系微粉粒を得た場合
には、セルロース系微粉粒と白色顔料との混合粒子を図
1に示したようなボールミルに投入し、再度磨砕処理を
施すことによってセルロース系微粉粒周面に白色無機顔
料粒子を担持させるのが好ましい。なぜなら、ボールミ
ルによる磨砕処理では前述したようにその処理の過程で
摩擦熱が生じ、結果として乾燥処理が同時に行われるか
らである。すなわち、白色顔料担持セルロース系微粉粒
としては、後述する成形処理に際してはその含水率が例
えば3重量%以下程度に低いものであることが成形上好
ましく、したがって予め乾燥処理を施しておくことが望
ましいものの、ボールミル法によって担持処理がなされ
た場合にはその処理過程にて乾燥処理も同時になされる
ことから、得られた担持微粉粒をそのまま成形処理に供
すことができるからである。
4に示すように白色無機顔料粒子10…はセルロース系
微粉粒11の周面に喰い込み状態で担持されたものとな
る。なお、担持させる白色無機顔料の量としては、母粒
子となるセルロース系微粉粒の周面に重なり合って該周
面を覆いつくす量が上限とされるが、下限については軸
の所望する色相に応じて適宜決定される。
ス系微粉粒は、白色無機顔料の色調とほぼ同一の色調を
有するものとなり、該担持微粉粒の製造過程においても
保管の過程においてもその凝集が認められなかった。カ
ラーペレットを形成する材料である有色顔料とは、本発
明においては白色顔料を除く酸化鉄等の茶色顔料やカー
ボン等の黒色顔料などを指しており、得られる筆記具用
軸に要求される色相に応じて従来公知の顔料が適宜選択
され使用される。
る樹脂としては、重合度が1000程度の塩化ビニル樹
脂が用いられる。ここで、重合度を1000程度とした
のは、例えば800程度では押し出し成形時に樹脂同士
が融合し、結果として得られる成形体表面に有色顔料に
よる着色部が筋状に形成され、これが木目模様になると
いった後述する効果が薄れるからである。また、このよ
うなカラーペレットにおいて、塩化ビニル樹脂と白色無
機顔料担持のセルロース系微粉粒との配合比率として
は、重量比で、塩化ビニル樹脂:セルロース系微粉粒=
70:30〜50:50程度とされる。なぜなら、セル
ロース系微粉粒の配合比率が30重量%(ただし、塩化
ビニル樹脂とセルロース系微粉粒との総量を100重量
%として)未満では、得られる成形体に十分な木質様が
得られないからであり、50重量%を越えると、押し出
し成形が十分行えなかったり、得られる成形体の強度が
不足するなどの不都合を生じる恐れがあるからである。
に要求される色相に応じて適宜量が配合される。そし
て、このようなカラーペレットが150〜180℃程度
で所望する寸法の円筒形状あるいは略半筒形状、すなわ
ち軒樋であれば角筒あるいは円筒をその軸方向で半割り
した形状、また立て樋であれば円筒状に成形されること
により、例えば図5に示すような本発明の雨樋が得られ
るのである。図5において符号20は半円筒状に形成さ
れた軒樋であり、21は円筒状に形成された立て樋であ
る。
21は、セルロース系微粒子が白色無機顔料を担持しこ
れにより該微粒子が白色顔料として機能することから樋
の素地が白色系となり、かつ有色顔料により所望する木
質様の色相、すなわち家屋の外観の配色に適合した色相
に着色されたものとなる。しかも成形時に、塩化ビニル
樹脂が十分融合せずしたがって有色顔料による着色にむ
らが生じ、このむらによる着色部22が押し出し方向に
筋状に形成されることから、結果としてこの筋状の着色
部22が天然の木目に極めて近い木目模様となる。
理としてその表面にカラークリアーやラッカーなどが塗
布される。そして、これら軒樋20や立て樋21は、呼
び樋(図示略)等とともに屋根や外壁等に取り付けられ
ることにより家屋に組み込まれる。
地材ペレットとこの生地材ペレットより溶融温度が高い
木質様形成材ペレットとを所定比で混合し、該ペレット
混合物を押出成形もしくは射出成形により所望形状に成
形して得られたものである。生地材ペレットは、磨砕処
理が施され白色無機顔料が表面に担持されたセルロース
系微粉粒と樹脂とが混合されペレット化されたものであ
る。このペレットの成分とされる樹脂としては、塩化ビ
ニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フ
ェノール樹脂、ABS樹脂等各種のものが用いられる
が、中でも塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂がより好適である。
面に担持されたセルロース系微粉粒としては、前記請求
項1の雨樋を成形するに際して用いられたものと同一の
ものが用いられる。そして、このような白色顔料担持セ
ルロース系微粉粒と前記樹脂の粉末とが適宜比、例えば
重量比で、微粉粒:樹脂=30:70〜50:50程度
の範囲となるよう混合され、ペレット化されることによ
り生地材ペレットが得られる。ペレット化については、
例えば混合粉を多孔円形ノズルからひも状に押し出し、
これを切断するといった従来公知の手段によってなされ
る。
れ白色無機顔料が表面に担持されたセルロース系微粉粒
と、樹脂と有色顔料とが混合されペレット化されたもの
であり、前記生地材ペレットに比べその溶融温度が高い
ものである。溶融温度については、具体的には生地材ペ
レットの溶融温度(℃)に比べ3%程度高い温度、例え
ば生地材ペレットが180℃であれば木質様形成材ペレ
ットは約185℃となるよう予め調製される。ここで、
木質様形成ペレットの溶融温度を生地材ペレットの溶融
温度より高くするためには、溶融温度を高めるための公
知の添加剤を加えたり、あるいは後述するように樹脂の
グレードを溶融温度が高いものに代えるといった方法が
採用される。
は、前記生地材ペレットに用いた樹脂、すなわち塩化ビ
ニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が
用いられる。なお、樹脂の選択に際しては、当然生地材
ペレットに用いた樹脂と同一種のものを用いるのが望ま
しい。また、樹脂のグレードについては、前述のごとく
最終的に得られる木質様形成材ペレットが生地材ペレッ
トよりその溶融温度が高くなるように、別のものを選択
することができる。磨砕処理が施され白色無機顔料が表
面に担持されたセルロース系微粉粒については、生地材
ペレットに用いたものと同様の処理により得られたもの
が用いられる。
ミウムイエロー、カーボンブラックなどの無機顔料が一
種あるいは複数種所望する色相、すなわち得られる製品
の生地自体の色、および後述する木目模様の色に応じて
適宜選択され用いられる。そして、白色顔料担持セルロ
ース系微粉粒と前記樹脂の粉末と有色顔料が適宜比で混
合され、ペレット化されることにより木質様形成材ペレ
ットが得られる。混合比については、白色顔料担持微粉
粒と樹脂粉末との比は前記生地材ペレットと同様の範囲
の重量比とされ、有色顔料の配合比は全体の5〜30重
量%程度とされる。なお、ペレット化については、生地
材ペレットと同様に従来公知の手段によってなされる。
レットとが混合され、該ペレット混合物が押出成形もし
くは射出成形によって所望の筒状あるいは略半筒状に成
形されることにより、本発明の雨樋が得られる。生地材
ペレットと木質様形成ペレットとの混合比については、
得られる雨樋の色相や木質様形成材ペレット中の有色顔
料の比率に基づいて適宜決定されるが、通常は、生地材
ペレット:木質様形成材ペレット=90:10〜99:
1(重量比)とされる。
は射出成形するにあたっては、予め生地材ペレットの溶
融温度に合わせて成形温度を設定するとともに、成形時
間も生地材ペレットに合わせて設定する。このような条
件で成形を行うと、生地材ペレットは正常に溶融し成形
方向に均一に流れる。一方、木質様形成材ペレットは生
地材ペレットより溶融温度が高いため溶融はするもの
の、生地材ペレットに比べその溶融状態が十分でなく、
したがって流れも悪く不均一になる。
ることから、木質様形成材ペレット中の有色顔料も当然
均一に流れず、したがって得られた成形体は図6に示す
ようにその内部および表層部にて有色顔料による着色部
22が不均一に散在する。また、成形体表面では、有色
顔料が成形方向に沿って不均一に流れることにより図5
に示したように着色部22が筋状に現われ、これが天然
の木目模様にきわめて近い模様となる。しかも、特に成
形体の表層部においては、生地材ペレットあるいは木質
様形成材ペレット中の白色顔料を担持してなるセルロー
ス系微粉粒が着色部22の上にくると、セルロース系微
粉粒に担持された白色顔料により着色部22の色が隠蔽
されることから、図5に示した表面に見える着色部22
(筋状の模様)に不均一な濃淡が生じ、これによって着
色部22は一層天然の木目模様に近いものとなる。
トと木質様ペレットとを所望する色相に応じて適宜比で
混合し、これを押出もしくは射出成形することによって
容易に得られたものであり、しかもその木質様が筋状の
木目模様に濃淡があり、また生地部においても木質様ペ
レット中の有色顔料が不均一に流れることから人工的で
ない濃淡が形成され、結果として全体が極めて天然の木
質様に酷似したものとなる。
料による着色部が押し出し方向もしくは射出方向に筋状
に形成されることにより、天然の木目に極めて近い木目
模様を有したものとなるので、天然の木に近い外観を有
したものとなり、よって例えばこれを和風の木造住宅に
組み込めば、その外観が一層木質感にあふれ、暖かみが
あり落ち着いた雰囲気を醸し出すものとなるとともに、
高級感をも呈するものとなる。また、従来では樹脂等か
らなる成形体に木目模様を付与するにあたっては、プリ
ントや表面を研削したのち塗料を塗布するといった方法
が一般に採られていたが、本発明の雨樋では単に押出成
形もしくは射出成形のみで木目模様を付与することがで
きるため、極めて生産性に優れたものとなり、結果とし
て雨樋のコストを低減することができる。また、磨砕処
理が施され、かつ白色無機顔料を表面に担持したセルロ
ース系微粉粒を用いていることから、成形されて得られ
た筒状体あるいは略半筒状体が十分に均質でかつ成形歪
みがなく寸法安定性に優れたものとなる。
木質様形成材ペレットの溶融温度の違いにより木質様形
成材ペレット中の有色顔料が不規則、不均一に流れて筋
状の着色部が形成されているとともに、生地そのものも
不均一に着色されたものとなっており、この筋状の着色
部が天然の木目に極めて近い木目模様となることなどか
ら表面が極めて天然の木質様を呈するものとなる。しか
も、各ペレット中のセルロース系微粉粒がその表面に白
色無機顔料を担持しているので、得られる成形体中にお
いて、該微粉粒が有色顔料より表面側にくることによっ
てその下の有色顔料の色が隠蔽され、これにより有色顔
料によって形成される成形体表面の着色部がその色や太
さなどがきわめて不均一なものとなり、一層天然のもの
に近い木質様を呈するものとなる。したがって、本発明
の雨樋は、このように天然の木質様に極めて近い表面を
有していることから、樹脂と同様の成形方法で得られる
ため低い生産コストで得られるにもかかわらず天然の木
材からなるものとほぼ同等の外観が得られ、従来代替品
として用いられていた樹脂成形品に木目模様を印刷した
ものに比べ格段の高級感が得られる。
構成図。
図。
顔料を担持した状態を示す断面図。
Claims (2)
- 【請求項1】 磨砕処理が施され白色無機顔料が表面に
担持されたセルロース系微粉粒と、有色顔料と、重合度
が1000程度の塩化ビニル樹脂とが混合され硬化せし
められてなるカラーペレットが、押出成形もしくは射出
成形により筒状あるいは略半筒状に成形されてなること
を特徴とする雨樋。 - 【請求項2】磨砕処理が施され白色無機顔料が表面に担
持されたセルロース系微粉粒と樹脂とが混合されペレッ
ト化されてなる生地材ペレットと、磨砕処理が施され白
色無機顔料が表面に担持されたセルロース系微粉粒と樹
脂と有色顔料とが混合されペレット化されてなり、かつ
前記生地材ペレットより溶融温度が高い木質様形成材ペ
レットとが混合され、該ペレット混合物が押出成形もし
くは射出成形により筒状あるいは略半筒状に成形されて
なることを特徴とする雨樋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04553993A JP3298690B2 (ja) | 1993-03-05 | 1993-03-05 | 雨 樋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04553993A JP3298690B2 (ja) | 1993-03-05 | 1993-03-05 | 雨 樋 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06257259A true JPH06257259A (ja) | 1994-09-13 |
JP3298690B2 JP3298690B2 (ja) | 2002-07-02 |
Family
ID=12722184
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04553993A Expired - Fee Related JP3298690B2 (ja) | 1993-03-05 | 1993-03-05 | 雨 樋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3298690B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5620642A (en) * | 1993-03-05 | 1997-04-15 | Misawa Homes Co., Ltd. | Simulated wood product manufacturing method and simulated wood product |
JP2010248747A (ja) * | 2009-04-14 | 2010-11-04 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 雨樋部品 |
GB2481030A (en) * | 2010-06-08 | 2011-12-14 | Polypipe Ltd | Method and apparatus for extruding a pipe, gutter or the like with a textured outer surface |
-
1993
- 1993-03-05 JP JP04553993A patent/JP3298690B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5620642A (en) * | 1993-03-05 | 1997-04-15 | Misawa Homes Co., Ltd. | Simulated wood product manufacturing method and simulated wood product |
JP2010248747A (ja) * | 2009-04-14 | 2010-11-04 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 雨樋部品 |
GB2481030A (en) * | 2010-06-08 | 2011-12-14 | Polypipe Ltd | Method and apparatus for extruding a pipe, gutter or the like with a textured outer surface |
GB2481030B (en) * | 2010-06-08 | 2017-06-28 | Polypipe Ltd | Method and apparatus for extruding a pipe, gutter or the like,and a pipe, gutter or the like |
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---|---|
JP3298690B2 (ja) | 2002-07-02 |
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