JP2010284695A - スラブの熱間圧延スケジュール決定方法とスラブの熱間圧延スケジュール決定装置 - Google Patents

スラブの熱間圧延スケジュール決定方法とスラブの熱間圧延スケジュール決定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧延速度を落としてスラブを圧延しなければならないなどの不都合を招くことなくスラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを迅速かつ最適に決定することのできるスラブの熱間圧延スケジュール決定方法を提供する
【解決手段】熱間圧延に供される各スラブのパススケジュール情報等をデータベース20に格納しておき、データベース20に格納された情報を基にスラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを、加熱炉に装入された複数のスラブのうち抽出時刻の最も早いスラブの圧延開始から抽出時刻の最も遅いスラブの剪断完了までの時間を最小化することを目的関数とし、かつ冷却床上のスラブ数が予め定めたスラブ数制限値を超えていないことを制約条件の少なくとも1つとして定式化した最適化問題をコンピュータ30により求解して決定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、熱間圧延設備で熱間圧延されるスラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定する技術に関する。
厚板材であるスラブを熱間圧延する熱間圧延設備は、一般に、スラブを加熱する加熱炉と、加熱炉で加熱されたスラブを圧延するリバース式圧延機と、リバース式圧延機で圧延されたスラブを矯正する矯正機と、矯正機で矯正されたスラブを冷却する冷却床と、冷却床で冷却されたスラブを剪断して複数の圧延板に板取りする剪断機とを備えており、リバース式圧延機と矯正機との間には、スラブをリバース式圧延機で複数回にわたってリバース圧延(繰り返し圧延)するときにスラブの温度を圧延と圧延との間で調整するための冷却設備が配置されている。
このような熱間圧延設備の加熱炉に厚さや長さ等が異なる複数のスラブを装入して複数種の圧延製品を得る場合には、加熱炉に装入されたスラブを加熱炉から抽出する順序や時刻などをスラブ毎に決めておく必要がある。しかし、加熱炉からスラブを抽出する順序や時刻などは、従来、オペレータの判断により決定されていたため、加熱炉に装入されたスラブの数が多数に及ぶ場合には加熱炉からスラブを抽出する順序や時刻などを決定するのに多くの時間を要してしまうなどの問題がある。そこで、圧延される各スラブのパススケジュール情報に基づいて、圧延の制約条件を満たす中で、全てのスラブの圧延完了時間を最小化する混合整数計画問題としてスラブ抽出順決定問題を定式化し、定式化したスラブ抽出順決定問題の解をコンピュータにより求めて加熱炉からスラブを抽出する順序を決定する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−305508号公報
特許文献1に開示された方法によると、加熱炉からスラブを抽出する順序がコンピュータによって決定されるため、加熱炉に装入されたスラブの数が多数に及ぶ場合でも加熱炉からスラブを抽出する順序などを迅速に決定することができる。しかしながら、加熱炉に装入された全てのスラブの圧延が完了するまでの時間を最小化することを最適化問題の目的関数としているため、冷却床から剪断機に搬出されたスラブの剪断作業に時間を要し、スラブの剪断時間が圧延時間を大きく上回る場合には、リバース式圧延機から矯正機を経て冷却床に搬入されたスラブが剪断待ちスラブとして滞留してしまい、これを回避するために圧延速度を落としてスラブを圧延しなければならないという事態が生じる懸念がある。
また、特許文献1に開示された方法は、2つのスラブを同時に重複して圧延できないこと、スラブの温調を予め定めた設定時間内で行うこと、圧延処理中及び待機中のスラブの合計長が待機スペースにおける収納長以下であること、圧延間の先行関係が与えられた制約を満足することを最適化問題の制約条件としているため、加熱炉とリバース式圧延機との間にスラブの追越設備が配置されている場合には対応できなくなるという懸念もある。
さらに、スラブの追い越しを含めた抽出順決定問題は論理変数制約を含むため、混合整数計画問題の枠組みでモデル化し、高速に実行可能解を得ることは困難である。
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、圧延速度を落としてスラブを圧延しなければならないなどの不都合を招くことなくスラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを迅速かつ最適に決定することのできるスラブの熱間圧延スケジュール決定方法とスラブの熱間圧延スケジュール決定装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、スラブを加熱する加熱炉と、前記加熱炉で加熱されたスラブを圧延するリバース式圧延機と、前記加熱炉から前記リバース式圧延機に供給されたスラブの温度を圧延と圧延との間で調整するための冷却装置と、前記リバース式圧延機で圧延されたスラブを矯正する矯正機と、前記矯正機で矯正されたスラブを冷却する冷却床と、前記冷却床で冷却されたスラブを剪断して複数の圧延板を板取りする剪断機とを備えた熱間圧延設備で熱間圧延される各スラブの識別情報、寸法情報、抽出温度情報、材質情報、板取り情報、パススケジュール情報をデータベースに格納しておき、前記データベースに格納された情報をもとに前記スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定するにあたり、前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち抽出時刻の最も早いスラブの圧延開始から抽出時刻の最も遅いスラブの剪断完了までの時間を最小化することを目的関数とし、かつ前記加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数が予め定めたスラブ数制限値を超えていないことを制約条件の少なくとも1つとして定式化した最適化問題の解をコンピュータにより求めて前記スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定することを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1記載のスラブの熱間圧延スケジュール決定方法において、前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち抽出時刻の最も早いスラブの圧延開始から抽出時刻の最も遅いスラブの剪断完了までの時間を最小化することを目的関数とし、かつ前記加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数が予め定めたスラブ数制限値を超えていないこと、個々のスラブで始めに決めた処理スケジュールの順番は変えないこと、2つ以上のスラブが前記リバース式圧延機、前記冷却装置、前記矯正機、前記冷却床および前記剪断機に同時に供給されないこと、前記スラブの温調を予め定めた温調制限時間内で行うこと、前記加熱炉と前記リバース式圧延機との間で待機中のスラブと前記リバース式圧延機で圧延中のスラブとの合計長が予め定めた合計制限長を超えないこと、前記加熱炉と前記リバース式圧延機との間で待機中のスラブと前記リバース式圧延機で圧延中のスラブとの合計数が予め定めた合計制限数を超えないこと、前記スラブの温調を水冷または空冷のいずれかの方法で行うこと、前記スラブの加熱が予め定めた加熱設定時間内で行われること、前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち同一搬送路上のスラブは加熱炉の抽出端に近いほうから先に抽出されること、前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち追越可能なスラブ以外は前記加熱炉と前記リバース式圧延機との間に配置された追越設備を利用できないこと、前記追越設備でスラブの追越が行われない限り前記加熱炉から抽出された順序でスラブの圧延、温調、矯正、冷却、剪断が行われること、前記加熱炉から既に抽出されたスラブの圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各開始処理時刻と各処理時間を固定値とすることを制約条件として定式化した最適化問題の解をコンピュータにより求めて前記スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定することを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1または2記載のスラブの熱間圧延スケジュール決定方法において、前記加熱炉からスラブを抽出したときの冷却床上のスラブ数を実績スラブ数情報として前記データベースに格納しておき、前記加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数と前記データベースに格納された実績スラブ数情報との差を前記リバース式圧延機から矯正機を経て冷却床に搬入される単位時間当たりのスラブ搬入数と前記冷却床から剪断機に搬出される単位時間当たりのスラブ搬出数との推定誤差として求め、前記推定誤差の指数平滑値を前記スラブ数制限値に加えた制約式を作成して前記スラブの加熱、圧延、温調、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定することを特徴とするものである。
請求項4の発明は、スラブを加熱する加熱炉と、前記加熱炉で加熱されたスラブを圧延するリバース式圧延機と、前記加熱炉から前記リバース式圧延機に供給されたスラブの温度を圧延と圧延との間で調整するための冷却装置と、前記リバース式圧延機で圧延されたスラブを矯正する矯正機と、前記矯正機で矯正されたスラブを冷却する冷却床と、前記冷却床で冷却されたスラブを剪断して複数の圧延板を板取りする剪断機とを備えた熱間圧延設備で熱間圧延されるスラブの加熱、圧延、温調、剪断、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定する装置であって、前記スラブの識別情報、寸法情報、抽出温度情報、材質情報、板取り情報、パススケジュール情報を格納するデータベースと、前記データベースに格納された情報をもとに前記スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定するスケジュール決定手段とを備え、前記スケジュール決定手段が、前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち抽出時刻の最も早いスラブの圧延開始から抽出時刻の最も遅いスラブの剪断完了までの時間を最小化することを目的関数とする最適化問題を定式化し、前記加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数が予め定めたスラブ数制限値を超えていないことを制約条件の少なくとも1つとする制約プログラミングの枠組みで前記最適化問題を求解して前記スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定することを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項4記載のスラブの熱間圧延スケジュール決定装置において、前記スケジュール決定手段が、前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち抽出時刻の最も早いスラブの圧延開始から抽出時刻の最も遅いスラブの剪断完了までの時間を最小化することを目的関数とする最適化問題を定式化し、前記加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数が予め定めたスラブ数制限値を超えていないこと、個々のスラブで始めに決めた処理スケジュールの順番は変えないこと、2つ以上のスラブが前記リバース式圧延機、前記冷却装置、前記矯正機、前記冷却床および前記剪断機に同時に供給されないこと、前記スラブの温調を予め定めた温調制限時間内で行うこと、前記加熱炉と前記リバース式圧延機との間で待機中のスラブと前記リバース式圧延機で圧延中のスラブとの合計長が予め定めた合計制限長を超えないこと、前記加熱炉と前記リバース式圧延機との間で待機中のスラブと前記リバース式圧延機で圧延中のスラブとの合計数が予め定めた合計制限数を超えないこと、前記スラブの温調を水冷または空冷のいずれかの方法で行うこと、前記スラブの加熱が予め定めた加熱設定時間内で行われること、前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち同一搬送路上のスラブは加熱炉の抽出端に近いほうから先に抽出されること、前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち追越可能なスラブ以外は前記加熱炉と前記リバース式圧延機との間に配置された追越設備を利用できないこと、前記追越設備でスラブの追越が行われない限り前記加熱炉から抽出された順序でスラブの圧延、温調、矯正、冷却、剪断が行われること、前記加熱炉から既に抽出されたスラブの圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各開始処理時刻と各処理時間を固定値とすることを制約条件とする制約プログラミングの枠組みで前記最適化問題を求解して前記スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定することを特徴とするものである。
請求項6の発明は、前記加熱炉からスラブを抽出したときの冷却床上のスラブ数が前記データベースに実績スラブ数情報として格納され、前記スケジュール決定手段が、前記加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数と前記データベースに格納された実績スラブ数情報との差を前記リバース式圧延機から矯正機を経て冷却床に搬入される単位時間当たりのスラブ搬入数と前記冷却床から剪断機に搬出される単位時間当たりのスラブ搬出数との推定誤差として求め、前記推定誤差の指数平滑値を前記スラブ数制限値に加えた制約式を作成して前記スラブの加熱、圧延、温調、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定することを特徴とするものである。
請求項1、2、4、5の発明によると、スラブの剪断時間が圧延時間を大きく上回る場合でもリバース式圧延機から矯正機を経て冷却床に搬入されたスラブが剪断待ちスラブとして滞留することがない。したがって、圧延速度を落としてスラブを圧延しなければならないなどの不都合を招くことなくスラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを迅速かつ最適に決定することができる。
また、論理制約を持つ最適化に対しても高速に実施可能解を得ることのできる制約プログラミングの枠組みで最適化するため、追い越し圧延を含めた操業にも対応できる。
請求項3及び6の発明によると、指数平滑値がスラブ数制限値に対する補正係数となり、リバース式圧延機から矯正機を経て冷却床に搬入される単位時間当たりのスラブ搬入数と冷却床から剪断機に搬出される単位時間当たりのスラブ搬出数との間に大きな差があっても加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数がスラブ数制限値を超えてしまうことがないので、スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールをより最適に決定することができる。
本発明の一実施形態が適用される熱間圧延設備の一例を示す図である。 本発明の一実施形態によりスラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定するときに用いられるスケジュール決定装置の一例を示す図である。 データベースに格納される情報の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るスラブの熱間圧延スケジュール決定方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るスラブの熱間圧延スケジュール決定方法を説明するための説明図である。 本発明の一実施形態によりスラブの熱間圧延スケジュールを決定した結果の一例を示す図である。 スラブの熱間圧延スケジュールをオペレータの経験と勘を頼りに決定した場合と本発明の一実施形態により決定した場合とを比較して示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本発明の一実施形態が適用される熱間圧延設備の一例を図1に示す。図1に示される熱間圧延設備は加熱炉2,4、リバース式圧延機6、矯正機8、冷却床10、剪断機12、冷却設備14、追越設備16を備えており、加熱炉2,4には図示しないスラブ装入テーブルにより複数のスラブSが並列に装入されるようになっている。
加熱炉2,4に装入された複数のスラブSは加熱炉2,4内に配置された複数列のスラブ搬送ローラテーブル(図示せず)により各加熱炉の抽出端に搬送される間に加熱され、加熱炉2,4内で所定の温度(例えば1200℃)に加熱されたスラブSはリバース式圧延機6に一枚ずつ供給され、ここで所定の板厚になるまでリバース圧延(繰り返し圧延)されるようになっている。そして、リバース式圧延機6で圧延されたスラブSは矯正機8によって反り等が矯正された後、スラブSを冷却する冷却床10を経て剪断機12に供給され、ここで所定の板幅に剪断されて複数の圧延板に板取りされるようになっている。
冷却設備14はスラブSの温度を圧延と圧延との間で調整するためのものであって、リバース式圧延機6と矯正機8との間に配置されている。
追越設備16は加熱炉2または加熱炉4から先に抽出されたスラブ(以下「先行スラブ」という。)の温調時間が加熱炉2または加熱炉4から後に抽出されたスラブ(以下「後行スラブ」という。)の温調時間より長い場合に先行スラブと後行スラブとの関係を逆転させるためのものであって、加熱炉2,4とリバース式圧延機6との間に配置されている。
なお、剪断機12で複数の圧延板に剪断されたスラブSは矯正機8の下流に配置された手入れ設備18で手入れされるようになっている。
本発明の一実施形態によりスラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定するときに用いられるスケジュール決定装置の一例を図2に、また、図2のデータベース20に格納される情報の一例を図3に示す。
図2に示されるスケジュール決定装置はデータベース20、情報収集装置22、実行管制装置24、コンピュータ(スケジュール決定手段)30等を備えており、データベース20には、図3に示される情報、すなわち熱間圧延設備で熱間される各スラブの識別情報(スラブNo.)、寸法情報(厚さ、長さ、幅など)、抽出温度情報(抽出上限温度、抽出下限温度など)、材質情報(鋼種など)、板取り情報(剪断幅、板取り数など)、パススケジュール情報(圧延回数、圧延時間、圧延寸法、圧延温度、温調温度、温調タイミング、温調方法など)が格納されている。
また、データベース20には、情報収集装置22により熱間圧延設備から収集された各種の情報(加熱炉から抽出されたスラブの現状態、加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数、加熱炉からスラブを抽出したときの冷却床上のスラブ数、スラブを各工程で実際に処理したときの実開始時刻や実処理時間など)が格納されるようになっており、情報収集装置22により収集される各種の情報のうち加熱炉からスラブを抽出したときの冷却床上のスラブ数は実績スラブ数情報としてデータベース20に格納されるようになっている。
実行管制装置24はデータベース20に格納された情報をモニターテレビ等の表示装置26に表示したりデータベース20に格納された情報の内容を訂正したりするものであって、データベース20に格納された情報の内容を訂正する指令はキーボード等の入力装置28から実行管制装置24に入力されるようになっている。
コンピュータ30はデータベース20に格納された情報をもとにスラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュール(加熱開始時刻、加熱処理時間、抽出温度、圧延開始時刻、圧延処理時間、温調開始時刻、矯正開始時刻、矯正処理時間、冷却開始時刻、冷却処理時間、剪断開始時刻、剪断処理時間、剪断終了時刻など)を決定するものであって、このコンピュータ30で決定された工程スケジュールは熱間圧延設備の各機器にプロセス制御信号としてプロセス制御装置32から共有通信路34を介して供給されるようになっている。
また、コンピュータ30はCPU(中央演算処理装置)301、RAM(ランダムアクセスメモリ)302及びROM(リードオンリメモリ)303を有しており、ROM303には、加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数を制限するスラブ数制限値、スラブの温調処理時間を制限する温調制限時間、加熱炉とリバース式圧延機との間で待機中のスラブとリバース式圧延機で圧延中のスラブとの合計長を制限する合計制限長、スラブの加熱時間を制限する加熱設定時間などが制約条件情報として記憶されている。
図4及び図5は本発明の一実施形態に係るスラブの熱間圧延スケジュール決定方法を説明するための図であり、図2に示されるコンピュータ30のCPU301は図4に示すフローチャートに従ってスラブSの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定している。
すなわち、CPU301は加熱炉2または加熱炉4内に複数のスラブSが存在するか否かをデータベース20に格納された現状態情報を基に判断し、加熱炉2または加熱炉4内に複数のスラブSが存在する場合には、加熱炉2または加熱炉4内に存在する各スラブSの識別情報、寸法情報、抽出温度情報、材質情報、板取り情報、パススケジューリング情報をデータベース20から読み込む(図4のステップS1,S2参照)。
図4のステップS2でデータベース20から必要な情報を取得したならば、CPU301は加熱炉2または加熱炉4からスラブSを抽出するときの冷却床上の現在のスラブ数と加熱炉2または加熱炉4からスラブSを抽出したときの冷却床上の過去のスラブ数(実績スラブ数情報)とをデータベース20から取得し、冷却床上の現在のスラブ数と過去のスラブ数との差をリバース式圧延機6から矯正機8を経て冷却床10に搬入される単位時間当たりのスラブ搬入数と冷却床10から剪断機12に搬出される単位時間当たりのスラブ搬出数との推定誤差αとして下式(1)から求める(図4のステップS3参照)。そして、推定誤差αを式(1)から求めたならば、CPU301は推定誤差αを指数平滑した指数平滑値αを下式(2)から求める(図4のステップS4参照)。
Figure 2010284695
図4のステップS4で推定誤差αの指数平滑値αを式(2)から求めたならば、CPU301は指数平滑値αをスラブ数制限値に対する補正係数として下式(3)に示される制約式を作成し、作成した制約式をRAM302に格納する(図4のステップS5参照)。
Figure 2010284695
図4のステップS5で式(3)に示される制約式を作成したならば、CPU301は加熱炉2,4内に存在する全てのスラブSのうち加熱炉2,4の抽出端から装入側に向かってX(X≧1)列目までの各スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールをステップS2で取得した情報に基づいて決定する。
具体的には、図5に示すように、例えば加熱炉2,4の抽出端から装入側に向かって3列目までのスラブ数が12個の場合には、12個のスラブSのうち抽出時刻の最も早いスラブの圧延開始から抽出時刻の最も遅いスラブの剪断完了までの時間を最小化することを目的関数とする最適化問題を定式化し、定式化した最適化問題を下記の条件1〜12を制約条件とする制約プログラミングの枠組みで求解する(図4のステップS6,S7参照)。そして、ステップS7で得られた最適化問題の解を基に12個のスラブSの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定し、決定したスケジュール項目をデータベース20に格納する(図4のステップS8,S9参照)。なお、制約プログラミングとしては、人工知能学会誌、vol.6、No.6、p47−59、1991に記載されたものを利用できる。
[制約条件]
条件1:個々のスラブで始めに決めた処理スケジュールの順番は変えないこと。
条件2:2つ以上のスラブがリバース式圧延機、冷却装置、矯正機、冷却床および剪断機に同時に供給されないこと。
条件3:スラブの温調を予め定めた温調制限時間内で行うこと。
条件4:加熱炉とリバース式圧延機との間で待機中のスラブとリバース式圧延機で圧延中のスラブとの合計長が予め定めた合計制限長を超えないこと。
条件5:加熱炉とリバース式圧延機との間で待機中のスラブとリバース式圧延機で圧延中のスラブとの合計数が予め定めた合計制限数を超えないこと。
条件6:スラブの温調が水冷または空冷のいずれかの方法で行われること。
条件7:スラブの加熱が予め定めた加熱設定時間内で行われること。
条件8:加熱炉に装入された複数のスラブのうち同一搬送路上のスラブは加熱炉の抽出端に近いほうから先に抽出されること。
条件9:加熱炉に装入された複数のスラブのうち追越可能なスラブ以外は加熱炉とリバース式圧延機との間に配置された追越設備を利用できないこと。
条件10:追越設備でスラブの追越が行われない限り加熱炉から抽出された順序でスラブの圧延、温調、矯正、冷却、剪断が行われること。
条件11:加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数がスラブ数制限値を超えていないこと(加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数が式(3)の制約式を満たすこと)。
条件12: 加熱炉から既に抽出されたスラブの圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各開始時刻と各処理時間を固定値とすること。
なお、制約条件1〜8,11,12については、直感的な記述方法で対応できるが、制約条件9,10については決定変数に対する論理制約(if−then)を含むため直感的には記述できない。アルゴリズム中の繰り返し計算の中で逐次、解をチェックすることで対応する方法が挙げられるが、計算負荷が増えることによる解の劣化が懸念されるため現実的でない。そこで、制約条件9,10に対するモデルは、想定される圧延候補パターンを列挙し、列挙された候補のうち1つを選ぶ記述とする。
例えば、あるスラブの圧延ミルにおける処理が、「圧延処理1、冷却処理2、圧延処理3」とあるとき、冷却処理2は追い越しで代用可能であるとする。そのとき、
(a)圧延処理1、冷却処理、圧延処理2
(b)圧延処理1、追い越し冷却、圧延処理2
の2つのパターンを列挙し、このパターンを決定変数で選択する。この決定変数を用いることによって、条件10の制約を立てる。
図6は本発明の一実施形態によりスラブの熱間圧延スケジュールを決定した結果の一例を示す図であり、この図では加熱炉から抽出される4つのスラブの各工程スケジュールを示している。
図7はスラブの熱間圧延スケジュールをオペレータの経験と勘を頼りに決定した場合(従来)と本発明の一実施形態により決定した場合とを比較して示す図であり、図7に示されるように、スラブの熱間圧延スケジュールをオペレータの経験と勘を頼りに決定し、加熱炉から順に抽出された7本のスラブの剪断が完了するまでの時間を計測したところ、約102分を要した。
これに対し、スラブの熱間圧延スケジュールを本発明の一実施形態により決定し、加熱炉から順に抽出された7本のスラブの剪断が完了するまでの時間を計測したところ、図7に示されるように、約90分で終了した。したがって、スラブの熱間圧延スケジュールをコンピュータにより決定することで、オペレータの判断により決定する場合と比較して、スラブの熱間圧延スケジュールを短時間で決定することができる。
上述のように、熱間圧延設備で熱間圧延される各スラブの寸法情報、抽出温度情報、材質情報、板取り情報、パススケジューリング情報をデータベース20に格納しておき、データベース20に格納された情報をもとにスラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定するにあたり、加熱炉に装入された複数のスラブのうち抽出時刻の最も早いスラブの圧延開始から抽出時刻の最も遅いスラブの剪断完了までの時間を最小化することを目的関数とし、かつ上記の条件1〜12を制約条件として定式化した最適化問題の解をコンピュータ30により求めてスラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定すると、スラブの剪断時間が圧延時間を大きく上回る場合でもリバース式圧延機6から矯正機8を経て冷却床10に搬入されたスラブが剪断待ちスラブとして滞留することがない。したがって、圧延速度を落としてスラブを圧延しなければならないなどの不都合を招くことなくスラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを迅速かつ最適に決定することができる。
また、上述のように、加熱炉からスラブを抽出したときの冷却床上のスラブ数を実績スラブ数情報としてデータベース20に格納しておき、加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数とデータベース20に格納された実績スラブ数情報との差をリバース式圧延機から矯正機を経て冷却床に搬入される単位時間当たりのスラブ搬入数と冷却床から剪断機に搬出される単位時間当たりのスラブ搬出数との推定誤差αとして求め、推定誤差αの指数平滑値αをスラブ数制限値に加えた制約式を作成してスラブの加熱、圧延、温調、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定すると、指数平滑値αがスラブ数制限値に対する補正係数となり、リバース式圧延機から矯正機を経て冷却床に搬入される単位時間当たりのスラブ搬入数と冷却床から剪断機に搬出される単位時間当たりのスラブ搬出数との間に大きさ差があっても加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数がスラブ数制限値を超えてしまうことがないので、スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールをより最適に決定することができる。
上述した本発明の一実施形態では加熱炉の基数が2つの熱間圧延設備に適用した場合を例示したが、加熱炉の基数は1基でもよいし3基以上であってもよい。
また、加熱炉とリバース式圧延機との間に追越設備が配置された熱間圧延設備に適用した場合を例示したが、加熱炉とリバース式圧延機との間に追越設備を持たない熱間圧延設備についても本発明を適用することができる。
また、図5に示した例ではスケジュール決定対象スラブを加熱炉2,4の抽出端から装入側に向かって3列目までのスラブとしたが、これに限られるものではなく、例えば加熱炉の抽出端から装入側に向かって1列目または2列目までのスラブをスケジュール決定対象スラブとしてもよい。
2,4…加熱炉、6…リバース式圧延機、8…矯正機、10…冷却床、12…剪断機、14…冷却設備、16…追越設備、18…手入れ設備、20…データベース、22…情報収集装置、24…実行管制装置、26…表示装置、28…入力装置、30…コンピュータ(スケジュール決定手段)、301…CPU、302…RAM、303…ROM。

Claims (6)

  1. スラブを加熱する加熱炉と、前記加熱炉で加熱されたスラブを圧延するリバース式圧延機と、前記加熱炉から前記リバース式圧延機に供給されたスラブの温度を圧延と圧延との間で調整するための冷却装置と、前記リバース式圧延機で圧延されたスラブを矯正する矯正機と、前記矯正機で矯正されたスラブを冷却する冷却床と、前記冷却床で冷却されたスラブを剪断して複数の圧延板を板取りする剪断機とを備えた熱間圧延設備で熱間圧延される各スラブの識別情報、寸法情報、抽出温度情報、材質情報、板取り情報、パススケジュール情報をデータベースに格納しておき、前記データベースに格納された情報をもとに前記スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定するにあたり、
    前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち抽出時刻の最も早いスラブの圧延開始から抽出時刻の最も遅いスラブの剪断完了までの時間を最小化することを目的関数とし、かつ前記加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数が予め定めたスラブ数制限値を超えていないことを制約条件の少なくとも1つとして定式化した最適化問題の解をコンピュータにより求めて前記スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定することを特徴とするスラブの熱間圧延スケジュール決定方法。
  2. 前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち抽出時刻の最も早いスラブの圧延開始から抽出時刻の最も遅いスラブの剪断完了までの時間を最小化することを目的関数とし、かつ前記加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数が予め定めたスラブ数制限値を超えていないこと、個々のスラブで始めに決めた処理スケジュールの順番は変えないこと、2つ以上のスラブが前記リバース式圧延機、前記冷却装置、前記矯正機、前記冷却床および前記剪断機に同時に供給されないこと、前記スラブの温調を予め定めた温調制限時間内で行うこと、前記加熱炉と前記リバース式圧延機との間で待機中のスラブと前記リバース式圧延機で圧延中のスラブとの合計長が予め定めた合計制限長を超えないこと、前記加熱炉と前記リバース式圧延機との間で待機中のスラブと前記リバース式圧延機で圧延中のスラブとの合計数が予め定めた合計制限数を超えないこと、前記スラブの温調を水冷または空冷のいずれかの方法で行うこと、前記スラブの加熱が予め定めた加熱設定時間内で行われること、前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち同一搬送路上のスラブは加熱炉の抽出端に近いほうから先に抽出されること、前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち追越可能なスラブ以外は前記加熱炉と前記リバース式圧延機との間に配置された追越設備を利用できないこと、前記追越設備でスラブの追越が行われない限り前記加熱炉から抽出された順序でスラブの圧延、温調、矯正、冷却、剪断が行われること、前記加熱炉から既に抽出されたスラブの圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各開始処理時刻と各処理時間を固定値とすることを制約条件として定式化した最適化問題の解をコンピュータにより求めて前記スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定することを特徴とする請求項1記載のスラブの熱間圧延スケジュール決定方法。
  3. 請求項1または2記載のスラブの熱間圧延スケジュール決定方法であって、前記加熱炉からスラブを抽出したときの冷却床上のスラブ数を実績スラブ数情報として前記データベースに格納しておき、前記加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数と前記データベースに格納された実績スラブ数情報との差を前記リバース式圧延機から矯正機を経て冷却床に搬入される単位時間当たりのスラブ搬入数と前記冷却床から剪断機に搬出される単位時間当たりのスラブ搬出数との推定誤差として求め、前記推定誤差の指数平滑値を前記スラブ数制限値に加えた制約式を作成して前記スラブの加熱、圧延、温調、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定することを特徴とするスラブの熱間圧延スケジュール決定方法。
  4. スラブを加熱する加熱炉と、前記加熱炉で加熱されたスラブを圧延するリバース式圧延機と、前記加熱炉から前記リバース式圧延機に供給されたスラブの温度を調整するための冷却装置と、前記リバース式圧延機で圧延されたスラブを矯正する矯正機と、前記矯正機で矯正されたスラブを冷却する冷却床と、前記冷却床で冷却されたスラブを剪断して複数の圧延板を板取りする剪断機とを備えた熱間圧延設備で熱間圧延されるスラブの加熱、圧延、温調、剪断、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定する装置であって、
    前記スラブの識別情報、寸法情報、抽出温度情報、材質情報、板取り情報、パススケジュール情報を格納するデータベースと、
    前記データベースに格納された情報をもとに前記スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定するスケジュール決定手段とを備え、
    前記スケジュール決定手段が、前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち抽出時刻の最も早いスラブの圧延開始から抽出時刻の最も遅いスラブの剪断完了までの時間を最小化することを目的関数とする最適化問題を定式化し、前記加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数が予め定めたスラブ数制限値を超えていないことを制約条件の少なくとも1つとする制約プログラミングの枠組みで前記最適化問題を求解して前記スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定することを特徴とするスラブの熱間圧延スケジュール決定装置。
  5. 請求項4記載のスラブの熱間圧延スケジュール決定装置において、前記スケジュール決定手段が、前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち抽出時刻の最も早いスラブの圧延開始から抽出時刻の最も遅いスラブの剪断完了までの時間を最小化することを目的関数とする最適化問題を定式化し、前記加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数が予め定めたスラブ数制限値を超えていないこと、個々のスラブで始めに決めた処理スケジュールの順番は変えないこと、2つ以上のスラブが前記リバース式圧延機、前記冷却装置、前記矯正機、前記冷却床および前記剪断機に同時に供給されないこと、前記スラブの温調を予め定めた温調制限時間内で行うこと、前記加熱炉と前記リバース式圧延機との間で待機中のスラブと前記リバース式圧延機で圧延中のスラブとの合計長が予め定めた合計制限長を超えないこと、前記加熱炉と前記リバース式圧延機との間で待機中のスラブと前記リバース式圧延機で圧延中のスラブとの合計数が予め定めた合計制限数を超えないこと、前記スラブの温調を水冷または空冷のいずれかの方法で行うこと、前記スラブの加熱が予め定めた加熱設定時間内で行われること、前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち同一搬送路上のスラブは加熱炉の抽出端に近いほうから先に抽出されること、前記加熱炉に装入された複数のスラブのうち追越可能なスラブ以外は前記加熱炉と前記リバース式圧延機との間に配置された追越設備を利用できないこと、前記追越設備でスラブの追越が行われない限り前記加熱炉から抽出された順序でスラブの圧延、温調、矯正、冷却、剪断が行われること、前記加熱炉から既に抽出されたスラブの圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各開始処理時刻と各処理時間を固定値とすることを制約条件とする制約プログラミングの枠組みで前記最適化問題を求解して前記スラブの加熱、圧延、温調、矯正、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定することを特徴とするスラブの熱間圧延スケジュール決定装置。
  6. 前記加熱炉からスラブを抽出したときの冷却床上のスラブ数が前記データベースに実績スラブ数情報として格納され、前記スケジュール決定手段が、前記加熱炉からスラブを抽出するときの冷却床上のスラブ数と前記データベースに格納された実績スラブ数情報との差を前記リバース式圧延機から矯正機を経て冷却床に搬入される単位時間当たりのスラブ搬入数と前記冷却床から剪断機に搬出される単位時間当たりのスラブ搬出数との推定誤差として求め、前記推定誤差の指数平滑値を前記スラブ数制限値に加えた制約式を作成して前記スラブの加熱、圧延、温調、冷却、剪断の各工程スケジュールを決定することを特徴とするスラブの熱間圧延スケジュール決定装置。
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