JP2010284683A - 長寿命冷延ロール - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた表面性状を備える缶用鋼板を製造することができ、かつ、寿命の長い冷延ロールを提供する。
【解決手段】ロール表面にレーザーを照射し、円周方向及びロール軸方向に、所定の間隔で穴を形成した冷延ロールにおいて、(i)穴の半径rと深さdが下記式(1)を満たし、かつ、(ii)穴の周縁が平坦であることを特徴とする長寿命冷延ロール。
0.90・r≦d≦1.20・r(30μm≦r≦125μm)・・・(1)
【選択図】図1

Description

本発明は、表面性状を損なわずに、めっきに供する缶用鋼板を圧延する長寿命ロールに関するものである。
近年、飲料缶や、食品缶の形状、意匠は多様化し、缶用めっき鋼板には、薄肉化や高強度化の他、形状、意匠の多様化に対応し得る特性が求められている。特に、缶用めっき鋼板の表面性状は、意匠を創作するうえで重要であり、これまで以上に、鮮映性や、美麗性が求められている。
缶用めっき鋼板においては、めっき層の光沢度や、平坦度を調整して、優れた表面性状を得ることができるが、めっき前の缶用鋼板の表面性状は、めっき層の表面性状に、大きく影響するので、優れた表面性状を備える缶用めっき鋼板を製造するためには、缶用鋼板の表面性状をより一層改善する必要がある。
缶用鋼板は、80〜94%の全圧下率で、所定の板厚(例えば、標準もの:200μm、薄もの:100μm)まで冷間圧延されるが、全圧下率が高いが故、(i)圧延ロールが磨耗し易い、及び、(ii)表面性状が摩擦係数の影響を大きく受ける等の課題が生じることになる。
圧延ロールが磨耗すると、圧延ロールと鋼板の間の摩擦係数が変化する。摩擦係数が、所定の摩擦係数を下回ると、鋼板にスリップ疵が生じ、一方、摩擦係数が過大になると、ロールや鋼板から金属粉が発生し、巻込み疵が生じる。スリップ疵及び巻込み疵は、表面性状を損なう致命的な欠陥である。
圧下率が高いほど、摩擦係数が、表面性状に大きく影響するので、適正な摩擦係数のもとで冷間圧延を行う必要があるが、適正摩擦係数の範囲は、圧下率の上昇に伴い狭くなる。それ故、缶用鋼板の冷間圧延において、優れた表面性状を得るためには、適正な摩擦係数のもとで冷間圧延を行うことが重要である。
通常、缶用鋼板の圧延には、タンデム式冷間圧延機を用いるが、最終スタンドを除くスタンドでは、レーザー照射で表面に多数の穴を形成して、鋼板との摩擦係数を高めた圧延ロールを用いて、高圧下率で圧延する(特許文献1〜5、参照)。
圧延ロールの表面にレーザー照射で形成した穴の周縁には、通常、盛上り部(リム部)が形成される。このリム部により、鋼板との摩擦を確保することができ、高圧下圧延が可能となるが、リム部は、圧延の進行とともに磨耗し、ロールと鋼板との間の摩擦係数は変化し、また、リム部の形状は鋼板表面に転写される。
圧延ロールと鋼板との間の摩擦係数の変化は、冷間圧延の制御を難しくするので、スリップ疵及び巻込み疵の発生を完全に抑制することは困難である。リム部が磨耗し、所定の摩擦係数を確保することができなくなれば、圧延ロールを交換しなければならないので、レーザー照射で形成した穴の周縁にリム部を備える圧延ロールの寿命は、結局、短くなる。
前段スタンドで生成した“リム部の転写痕跡”が、そのまま、鋼板表面に残存すれば、表面性状を阻害するので、最終圧延スタンドにおける圧延で消去するが、“リム部の転写痕跡”を完全に消去することは困難である。
缶用鋼板の表面に残るスリップ疵、巻込み疵、及び、リム部の転写痕跡は、めっき斑を誘発し、缶用めっき鋼板の表面性状を阻害する。したがって、優れた鮮映性や、美麗性を備える缶用めっき鋼板を製造するため、表面性状に優れた缶用鋼板を製造することができ、かつ、生産性の観点から、寿命の長い冷延ロールを開発することが求められている。
特開2008−254061号公報 特開2007−275978号公報 特開2006−167783号公報 特開2006−167782号公報 特開2006−167781号公報
本発明は、上記要望に鑑み、優れた表面性状を備える缶用鋼板を製造することができ、かつ、ロール寿命の長い冷延ロールを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題の解決に当り、「圧延ロールの表面にレーザー照射で穴を形成する際、穴の周縁に盛上り部(リム部)を形成しなければ、摩擦係数の変化、及び、転写痕跡の原因がなくなるので、冷延ロールの寿命が長くなり、かつ、表面性状に優れた缶用鋼板を製造することができるのではないか」と発想し、鋭意検討した。
その結果、次の知見を得るに至った。
(i)レーザー照射条件を適切に選択すれば、穴の周縁に、盛上り部(リム部)は形成されない。
(ii)穴の周縁に盛上り部(リム部)がない冷延ロールでも、鋼板を高圧下するのに充分な摩擦係数を確保することができる。
(iii)穴の周縁に盛上り部(リム部)がない冷延ロールは、ロール寿命が長い。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨以下のとおりである。
(1) ロール表面にレーザーを照射し、円周方向及びロール軸方向に、所定の間隔で穴を形成した冷延ロールにおいて、
(i)穴の半径rと深さdが下記式(1)を満たし、かつ、
0.90・r≦d≦1.20・r ・・・(1)
ただし、30μm≦r≦125μm
(ii)穴の周縁が平坦である
ことを特徴とする長寿命冷延ロール。
(2) ロール表面にレーザーを照射し、円周方向及びロール軸方向に、所定の間隔で穴を形成した冷延ロールにおいて、
(i)穴の半径rと深さdが下記式(1)を満たし、かつ、
0.90・r≦d≦1.20・r ・・・(1)
ただし、30μm≦r≦125μm
(ii)盛上り部の穴周占有率pが下記式(2)を満たす
p≦4.0×10-4 ・・・(2)
ことを特徴とする長寿命冷延ロール。
(3) 前記dが、30〜160μmであることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の長寿命冷延ロール。
(4) 前記円周方向における所定の間隔が、80〜1500μmであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の長寿命冷延ロール。
(5) 前記ロール軸方向にける所定間隔が、80〜1500μmであることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の長寿命冷延ロール。
本発明によれば、優れた表面性状を備え、めっきに供する缶用鋼板を製造することができ、かつ、ロール寿命の長い冷延ロールを提供することができる。また、本発明によれば、タンデム式冷間圧延機の全てのスタンドに適用できる冷延ロールを提供することができるので、ロール交換作業の効率が向上し、生産性が向上する。
タンデム式冷間圧延機で圧延した缶用鋼板の表面の光学顕微鏡像(倍率:50)を示す図である。(a)は、本発明ロールによる表面像を示し、(b)は、通常ロールによる表面像を示す。 3種の穴形状を示す図である。 冷延ロールの磨耗量を示す図である。 タンデム式冷間圧延機でブリキ材を圧延する過程における摩擦係数の推移を示す図である。(a)は、第4スタンドにおける摩擦係数の推移を示し、(b)は、第5スタンドにおける摩擦係数の推移を示す。
本発明について詳細に説明する。
480mmφの冷延ロールの表面に、レーザーを照射して、直径110μm、深さ30μm以上の穴を、C方向ピッチ550μm、L方向ピッチ550μmで形成した。穴の周縁に、盛上り部(リム部)は形成されなかった。なお、形成されても、高さは5μm未満であった。
レーザー照射で、上記寸法の穴を形成した冷延ロール(以下「LTロール」という。)を、6スタンド構成のタンデム式冷間圧延機の第3スタンドと第4スタンドに用いて、厚さ0.19mm×幅1020mmの缶用鋼板を製造した。
また、通常のレーザー照射条件で、直径110μm、深さ20μm程度で、周囲に、高さ5〜10μmの盛上り部(リム部)を有する穴を、C方向ピッチ550μm、L方向ピッチ550μmで、ロール表面に形成した480mmφの冷延ロール(以下「通常ロール」という。)を、同じく、タンデム式冷間圧延機の第3スタンドと第4スタンドに用いて、厚さ0.19mm×幅1020mmの缶用鋼板を製造した。
図1に、タンデム式冷間圧延機で圧延した缶用鋼板の表面の光学顕微鏡像(倍率:50)を示す。図1(a)は、本発明のLTロールによる缶用鋼板の表面像を示し、図1(b)は、通常ロールによる缶用鋼板の表面像を示す。
図1(a)に示すように、LTロールで圧延した缶用鋼板(以下「LT鋼板」ということがある。)の表面は、“スクラッチ目”で覆われているが、該表面に“ダル目残り”はない。図1(a)と図1(b)の対比から、穴の周縁にリム部がないLTロールを用いても、通常ロールで圧延した缶用鋼板の表面と遜色ない表面を有する缶用鋼板を製造できることが解る。
表1に、図1(a)と図1(b)に光学顕微鏡像を示す2つの缶用鋼板の表面状態を、RaとPPI(C方向とL方向)で示す。なお、PPIは、米国のSAE規格で定められた、表面粗さを定量化する指標であり、粗さ曲線における1インチ当りの山の数(peaks per inch)である。
表1に、RaとPPIの管理値を併せて示したが、LTロール鋼板のRa及びPPIはLT鋼板の表面性状が正常であることを示している。
次に、図1(a)と図1(b)に光学顕微鏡像を示す、2つの缶用鋼板の表面に、Snめっきを施し、めっき表面を観察し、また、めっき特性を評価した。
めっき付着量や、耐蝕性等のめっき特性の点でも、LTめっき鋼板と通常めっき鋼板の間に差異はなく、また、外観にも差異はないことを確認した。このことからも、LTロールで圧延した缶用鋼板が、めっき用の素材鋼板として有効に使用し得るものであることが解る。
以上のことから、ロール表面に、穴の周縁にリム部がないLTロールを用いて缶用鋼板を圧延して、表面性状が優れた、めっき用の缶用鋼板を製造できることが判明した。本発明は、この知見を基礎にするものである。
本発明者らは、穴の周縁にリム部がないLTロールの作用効果を確認するため、6スタンド構成のタンデム式冷間圧延機の第2〜4スタンドの冷延ロールとして、穴の周縁にリム部がないLTロールを採用し、缶用鋼板を圧延した。その結果、LTロールに起因すると推測される押し疵が、缶用鋼板の表面に発生した。
これは、圧延中に発生している鋼板の磨耗粉が、深さの深い穴に入り込んで成長し、成長した塊が、何らかのきっかけで、穴から脱落したことが原因であると推測できるので、穴形状(φ、深さ)を変えて、疵の発生態様を調査した。
図2に穴形状を示す。穴形状は、A型(φ:100μm、深さ:35〜45μm)B型(φ:115μm、深さ:50〜60μm)、及び、C型(φ:125μm、深さ:150〜200μm)の3種類とした。穴のピッチは、C方向及びL方向のいずれも、550μmとした。
C型穴の場合、第2〜6スタンドの出側で、鋼板表面に、ほぼ0.9mm×0.2mmの鉄粉疵が発現した。圧延終了後において、冷延ロールの穴は、ほぼ100%が穴詰まり状態にあった。
B型穴の場合、第4〜6スタンドの出側で、鋼板表面に鉄粉疵が発現した。第6スタンドの出側で、鉄粉疵の大きさは、C型穴の場合に比べ小さくなっていて、ほぼ0.5mm×0.1mmであった。圧延終了後、冷延ロールの穴は、50〜60%が穴詰まり状態にあった。
A型穴の場合、第4スタンド及び第5スタンドの出側で、鋼板表面に鉄粉疵が発現した。第6スタンドの出側で、板厚0.19〜0.28mmの鋼板には、鉄粉疵を確認できなかったが、板厚0.35mmの鋼板には、薄い鉄粉疵(0.3mm×0.1mm)を確認した。圧延終了後、冷延ロールの穴の穴詰まりは、10〜20%にとどまっていた。
以上の結果によれば、LTロールにA型穴(φ:100μm、深さ:35〜45μm)を形成すると、表面性状の優れた缶用鋼板を得ることができる。
本発明者らは、A型穴の形状を前提に、優れた表面性状が得られる穴の形状について調査した。その結果、盛上り部(リム部)がなく、平坦な周縁の穴において、穴の半径rと深さdが、下記式(1)を満たすと、タンデム式冷間圧延機の最終スタンドの出側において、鋼板の表面に、鉄粉疵が生じないことが判明した。この点が、本発明の特徴である。
0.90・r≦d≦1.20・r ・・・(1)
ただし、30μm≦r≦125μm
穴の深さdは、30〜160μmが好ましいが、A型穴の形状に基づけば、30〜80μmがより好ましい。レーザー照射条件によっては、穴の周縁に、高さ5μm未満の盛上り部(リム部)が形成されることがある。この場合、穴周占有率pは、下記式(2)を満たすことが好ましい。
p≦4.0×10-4 ・・・(2)
上記式(2)を満たす範囲の盛上り部(リム部)であれば、盛上り部(リム部)が鋼板表面に転写されて生じる痕跡が、鋼板の表面性状に影響を与えるおそれはない。
穴の間隔は、形成する穴の形状に応じて、適宜、設定する。穴の間隔は、円周方向及びロール軸方向のいずれにおいても、80〜1500μmが好ましく、300〜600μmがより好まし。
表面に、上記式(1)を満たす穴を、間隔300〜600μmで形成した冷延ロールは、缶用鋼板において優れた表面性状を確保することができ、かつ、冷延ロールをタンデム式冷間圧延機のすべてのスタンドに適用することができる。
優れた表面性状が得られるA型穴の穴詰まりが、10〜20%にとどまっていることから、A型穴を備える冷延ロールは、長期間の使用に耐え得るものと推測できるので、本発明者らは、上記式(1)に従う穴を備える冷延ロールの寿命について定量的に検討した。
6スタンド構成のタンデム式冷間圧延機の第4スタンド及び第5スタンドに用いる冷延ロール(表2に、ロールに係る下地条件を示す。)のそれぞれに、表2に示す加工条件で、表2に示す穴形状の、リム部がなく周縁が平坦な穴を形成した。
タンデム式冷間圧延機で、ブリキ材1800トンを圧延した後、冷延ロールの磨耗量、及び、穴の磨耗量(深さ変化)を測定した。
図3に、冷延ロールの磨耗量を示す。冷延ロールの磨耗量は、ブリキ材1800トンを圧延した後でも、平均で約10μm程度である。これは、ロール疲労層の厚さの半分程度であり、疲労面から問題になることはない。
表3に、穴の磨耗量(深さ変化)を示す。穴深さは、ポータブル顕微鏡による焦点深度の変化量を、ダイヤルゲージで計測して評価した。表3から、ブリキ材1800トンを圧延した後でも、充分な穴深さが残っていることが解る。
ブリキ材1800トンを圧延した後も、充分な穴深さが残り、かつ、穴の輪郭が明瞭であることから、上記冷延ロールは、継続して、鋼板を高圧下するのに充分な穴形状を保っているということができる。
ブリキ材1800トンを圧延した後において、疲労層の厚さは20μm程度ある。このことから、上記冷延ロールのロール寿命が長いことが解る。なお、厚さ20μm程度の疲労層は、研削で削除できる範囲内であるので、疲労層を研削すれば、再度、高圧下が可能な冷延ロールとして使用することが可能である。
図4に、タンデム式冷間圧延機でブリキ材を圧延する過程における第4スタンド及び第5スタンドでの摩擦係数の推移を示す。第4スタンド及び第5スタンドにおける摩擦係数の変動は、従来ロールを用いた場合における摩擦係数の変動より小さい。また、ブリキ材1800トンを圧延した後も、摩擦係数は、ほぼ一定値に維持されている。
以上のことから、本発明の冷延ロールは、寿命が長いものであることが解る。
次に、本発明の冷延ロールの製造方法について説明する。
表2に、周縁が平坦な穴を形成するためのレーザー照射条件の一例を示したが、レーザー照射条件は、この照射条件例に限定されるものではない。レーザー照射で、冷延ロールの表面に形成する穴は、(i)穴の周縁に盛上り部(リム部)がないこと、及び、(ii)穴の半径rと深さdが上記式(1)を満たすことが必要であり、上記(i)及び(ii)を満たす限りで、レーザー照射条件は、特定の条件に限定されない。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
表2に示すレーザー照射条件で、480mmφの冷延ロールの周面に、上記式(1)を満たす半径と深さの穴を、ロール円周方向ピッチ550μm及びロール軸方向ピッチ550μmで形成した。
上記冷延ロールを、6スタンド構成のタンデム式冷間圧延機の第3〜5スタンドに用いて、厚さ0.19mm×幅1020mmの缶用鋼板を製造し、表面を光学顕微鏡で観察した。缶用鋼板の表面にダル目残りはなく、上記冷延ロールで製造した缶用鋼板は、優れた表面性状を備えていた。
この缶用鋼板に、Snめっきを施し、めっき表面を観察した。缶用めっき鋼板のめっき層は、優れた表面性状を下地としているので、優れた鮮映性と美麗性を備えていた。
圧延終了後、第3〜5スタンドの冷延ロールの表面性状を調査した。穴の形状は明瞭で、かつ、穴の深さも充分に残っていた。そこで、冷延ロールをそのまま用い、さらに、缶用鋼板1800トンを圧延した。同様に、優れた表面性状を備える缶用鋼板を製造することができた。
前述したように、本発明によれば、優れた表面性状を備え、めっきに供する缶用鋼板を製造することができ、かつ、ロール寿命の長い冷延ロールを提供することができる。また、本発明によれば、タンデム式冷間圧延機の全てのスタンドに適用できる冷延ロールを提供することができるので、ロール交換作業の効率が向上し、生産性が向上する。よって、本発明は、鋼板めっき産業において利用可能性が高いものである。

Claims (5)

  1. ロール表面にレーザーを照射し、円周方向及びロール軸方向に、所定の間隔で穴を形成した冷延ロールにおいて、
    (i)穴の半径rと深さdが下記式(1)を満たし、かつ、
    0.90・r≦d≦1.20・r ・・・(1)
    ただし、30μm≦r≦125μm
    (ii)穴の周縁が平坦である
    ことを特徴とする長寿命冷延ロール。
  2. ロール表面にレーザーを照射し、円周方向及びロール軸方向に、所定の間隔で穴を形成した冷延ロールにおいて、
    (i)穴の半径rと深さdが下記式(1)を満たし、かつ、
    0.90・r≦d≦1.20・r ・・・(1)
    ただし、30μm≦r≦125μm
    (ii)盛上り部の穴周占有率pが下記式(2)を満たす
    p≦4.0×10-4 ・・・(2)
    ことを特徴とする長寿命冷延ロール。
  3. 前記dが、30〜160μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の長寿命冷延ロール。
  4. 前記円周方向における所定の間隔が、80〜1500μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の長寿命冷延ロール。
  5. 前記ロール軸方向にける所定間隔が、80〜1500μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の長寿命冷延ロール。
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