JP4280231B2 - 缶用素材鋼板及びその調質圧延方法 - Google Patents

缶用素材鋼板及びその調質圧延方法 Download PDF

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Description

この発明は、塗装後の白さを要求される缶用素材鋼板、特に低光沢度ぶりき原板及びその製造方法に関する。
近年、食品や飲料等の保存容器としてのスチール缶においては、薄肉化や高強度化のみならず、優れた表面光沢、特に塗装後の白さ(低光沢度)に対するユーザの要求が厳しくなっている。
このため、近年における缶用素材鋼板の表面性状の管理には、従来から用いられている算術平均粗さRaのみならずPPIによって管理するものも出現してきている(例えば、特許文献1および2参照)。PPIとは、特許文献1に詳細に記載されているとおり、米国のSAE規格で定められた、表面粗さの粗さ曲線における1インチ当たりの山数(peaks per inch)を示すものである。
なお、特許文献1は、プレス成形性に優れた冷延鋼板およびめっき鋼板の製造方法に関するものであるが、特許文献2は、このPPIと光沢度の間には比較的密接な相関関係があること、具体的には、圧延ロール表面粗度の管理要因としてのRaが同一であっても、反射面を構成する山の数、すなわちPPIの大きい方が調質圧延後の表面入射光の乱反射の割合が大きく、湿式圧延後のぶりき原板の光沢度が低減するという知見に基づいて完成した、低光沢度ぶりき原板の製造方法に関するものである。
そして、特許文献2においては、ワークロールの表面粗度については、ロール研削仕上げ時の研削砥石の移動速度を低下させることによって、砥石とロールとの単位時間当たりの接触回数を増加せしめ、これによって表面凹凸の山の高さの低減と、山数の増加を同時に達成することができるとしている。
しかし、本発明と目的を重複する低光沢度ぶりき原板の製造方法に関する特許文献2においては、砥石研磨でPPIを調整した、いわゆるスクラッチロールを用いるため、圧延液の存在下での高圧下調質圧延においてはロール表面が磨耗しやすい。このため、圧延量の増加とともに圧延ロールのPPIが低下していき、これに伴って鋼板の光沢度や色調が大きく変化してしまうという問題があった。
特開2001−288549号公報 特開平8−267104号公報
本発明の解決すべき課題は、優れた低光沢表面を有する缶用素材鋼板を安定的に得るための調質圧延方法および上記特性に優れた缶用素材鋼板を安定して提供することである。
なお、缶用素材鋼板とは、容器材料に用いられる鋼板であり、代表的なものとしては、ぶりきやティンフリースチール(TFS)、その他、Ni系めっき鋼板等があるが、本発明に係る調質圧延方法および缶用素材鋼板は、めっき処理なしの原板あるいはめっき処理を施す前の原板に関するものである。
本発明者は、鋼板表面のPPIと光沢度の間には密接な相関関係があることを踏まえた上で、ロール磨耗が進行しても鋼板表面のPPIや表面粗度の変化を抑制する方法、および鋼板表面のPPIや表面粗度を容易に制御する方法について数多くの理論検討および実験検討を行った結果、ロール表面に所定の穿孔加工を施したダルロールを用いて調質圧延をした後に、所定の表面粗度を付与したブライトロールを用いて調質圧延することにより、鋼板表面のPPIや表面粗度を容易に制御することができるとともに、ダルロールの磨耗が進行しても鋼板表面のPPIや表面粗度の変化を抑制することができるという知見を得た。
なお、本発明における調質圧延のトータル圧下率は、圧延油等の潤滑剤を用いない乾式圧延の場合は0.5〜1%であり、潤滑剤を用いる湿式圧延の場合には1〜40%の範囲である。
(A)具体的には、図1および2に示すロール表面に所定の穿孔加工を施したダルロールを用いて調質圧延を行うと、図3に示す凸状円形突起を鋼板表面に有する鋼板が得られるが、このとき当該凸状円形突起のピッチと鋼板表面のPPIとの間には密接な相関関係があること。したがって、当該凸状円形突起のピッチと鋼板表面のPPIとの間には密接な相関関係があり、さらには、鋼板表面のPPIと光沢度の間には密接な相関関係があることから、ダルロールに設ける穴のピッチを制御することにより、鋼板表面のPPIひいては光沢度を容易に制御することができること。
(B)また、ダルロールを用いて調質圧延を行うと、鋼板表面の粗度が同じであっても、スクラッチロールを用いた場合よりもPPIを大きく制御することができること。
(C)さらには、鋼板の光沢度を50以下とするためには、鋼板表面のPPIを400以上とする必要があり、そのためには、鋼板表面に形成される凸状円形突起のピッチを600μm以下にすればよいこと。すなわち、ダルロールに設ける穴のピッチを600μm以下にすればよいこと。
次に、本発明者は、もう1つの管理指標である鋼板表面の粗度を正確に調整すべく、さらには調整した表面粗度の圧延量の増加に伴う変化を抑制すべく、前記ダルロールの表面粗度が鋼板表面の粗度、特に平坦部の粗度に与える影響について数多くの理論検討および実験検討を行った結果、以下の知見を得た。
なお、前記ダルロールを用いて圧延することにより、鋼板表面には凸状円形突起が所定のピッチで生成されるが、以降、凸状円形突起が生成されない平坦な鋼板表面部分を平坦部と称する。
(D)平坦部の粗度については、ダルロールの表面粗度が0.4μmRaを超える場合には、この粗さに比例した粗さになり、しかも調質圧延の進行とともに変化すること。
(E)一方、ダルロールの表面粗度を0.4μmRa以下にすると、平坦部の粗度は冷延鋼板(調質圧延前の鋼板)の粗度にのみ影響されて、ダルロールの表面粗度には影響されないこと。これは湿式圧延の場合には、ロールと鋼板の間に潤滑剤の皮膜が形成され、当該皮膜がダルロールの表面粗度が鋼板表面に転写されるのを防ぐためである。また、乾式圧延の場合には圧下率が0.5〜1%と低いため、転写率も低くなるからである。
(F)このため、ダルロールの表面粗度を0.4μmRa以下にすれば、平坦部の粗度については冷延鋼板(調質圧延前の鋼板)の粗度により制御することができること。これにより、高圧下調質圧延によりダルロールの磨耗が進行しても平坦部の粗度変化を抑制することができること。
次に、本発明者は、前記のダルロールおよびブライトロールの表面粗度が鋼板表面の凸状円形突起部の粗度に与える影響について数多くの理論検討および実験検討を行った結果、以下の知見を得た。
(G)凸状円形突起部の粗度は、ブライトロール、詳細には複数のブライトロールを用いる場合には、最も粗度の大きいブライトロールの表面粗度に影響されること。
(H)また、ブライトロールによる調質圧延の圧下率は、最初に行うダルロールによる調質圧延の圧下率と比較すると極めて低いので、圧延量が増加してもブライトロールの表面粗度はダルロールと比較すると変化量が少ないこと。
(I)ただし、凸状円形突起部の面積率が5%未満の場合には、凸状円形突起がブライトロールによって容易につぶれるので、ブライトロールの表面粗度が平坦部に転写して、平坦部の粗度に対して影響を及ぼすこと。
(J)一方、凸状円形突起部の面積率が5%以上の場合には、ブライトロールの表面粗度が平坦部に転写せずに、凸状円形突起部の粗度にのみ影響を与えること。
(K)このため、冷延鋼板(調質圧延前の鋼板)の粗度により調整した平坦部の粗度変化を抑制するためには、鋼板表面に生成される凸状円形突起の面積率を5%以上にすればよいこと。すなわち、ダルロールに設ける穴の面積率を5%以上にすればよいこと。
(L)また、ブライトロールの表面粗度が大きすぎると、冷延鋼板との摩擦係数が過大となり調質圧延することが困難となるので、ブライトロールの表面粗度については0.15〜0.7μmRa、冷延鋼板の表面粗度については0.1〜0.4μmRaの範囲とするのが望ましいこと。
(M)さらには、鋼板の表面粗度と色調との間には相関関係があること。より詳細には、凸状円形突起部の粗度と平坦部の粗度の面積加重平均値を平均粗度と定義した場合、当該平均粗度を0.2〜0.45μmRaの範囲に設定すると、色調の要素であるL値およびb値を改善することができること。
これらの知見を総合すると、ダルロールに設ける穴のピッチを600μm以下に、ダルロールの表面粗度を0.4μmRa以下に、ダルロールに設ける穴の面積率を5%以上にすることにより、鋼板表面のPPIについてはダルロールのみによって制御することができる。また、鋼板の凸状円形突起部の粗度についてはブライトロールの表面粗度のみによって制御することができる。さらに、鋼板の平坦部の粗度については冷延鋼板の表面粗度のみによって制御することができる。
すなわち、鋼板の光沢度と相関のあるPPIについてはダルロールによって、鋼板の色調と相関のある表面粗度についてはブライトロールおよび冷延鋼板の表面粗度によってというように、鋼板表面のPPIと表面粗度とをまったく独立に制御することが可能となる。しかも、鋼板表面のPPIと表面粗度とをまったく独立に制御することが可能になるという優れた効果により、高圧下調質圧延によりダルロールの磨耗が進行してもPPIと表面粗度の変化量を抑制することができ、優れた低光沢表面を有する缶用素材鋼板を安定的に得ることが可能となる。
上記の知見に基づき、本発明者は、優れた低光沢表面を有する缶用素材鋼板を安定的に得るための調質圧延方法および上記特性に優れた缶用素材鋼板に想到した。その要旨とするところは以下の通りである。
(1)表面粗度が0.1〜0.4μmRaの冷延鋼板を、表面粗度が0.4μmRa以下のロール表面に穴の面積率≧5%、穴のピッチ≦600μmである穿孔加工を施したダルロールを用いて圧延した後に、表面粗度が0.15〜0.7μmRaのブライトロールを用いて圧延することを特徴とする缶用素材鋼板の調質圧延方法。
(2)凸状円形突起を鋼板表面に有する缶用素材鋼板において、鋼板表面のPPI(カットレベル0.24μm)≧400、凸状円形突起部の粗度と平坦部の粗度の面積加重平均値としての鋼板表面の平均粗度が0.2〜0.45μmRa、鋼板表面に対する凸状円形突起の面積率≧5%、凸状円形突起のピッチ≦600μm、凸状円形突起が生成されない平坦な鋼板表面部分である平坦部の粗度が0.1〜0.4μmRaであることを特徴とする缶用素材鋼板。
(3)凸状円形突起を鋼板表面に有する缶用素材鋼板において、鋼板表面のPPI(カットレベル0.24μm)≧400、凸状円形突起部の粗度と平坦部の粗度の面積加重平均値としての鋼板表面の平均粗度が0.2〜0.45μmRa、鋼板表面に対する凸状円形突起の面積率≧5%、凸状円形突起のピッチ≦600μm、凸状円形突起が生成されない平坦な鋼板表面部分である平坦部の粗度が0.1〜0.4μmRaである缶用素材鋼板であり、表面粗度が0.1〜0.4μmRaの冷延鋼板を、表面粗度が0.4μmRa以下のロール表面に穴の面積率≧5%、穴のピッチ≦600μmである穿孔加工を施したダルロールを用いて圧延した後に、表面粗度が0.15〜0.7μmRaのブライトロールを用いて圧延して製造することを特徴とする缶用素材鋼板。
(A)本発明によれば、鋼板表面のPPIと表面粗度とをまったく独立に制御することができるため、鋼板表面の光沢度および色調を容易かつ任意に設定することができる。具体的には、光沢度≦50、L値≦70、b値≦0の光沢度と色調を有する缶用素材鋼板を安定して得ることが可能となる。
(B)また、鋼板表面のPPIと表面粗度とを独立に制御することができるため、高圧下調質圧延によりダルロールの磨耗が進行してもPPIと表面粗度の変化量を抑制することができ、優れた低光沢表面を有する缶用素材鋼板を安定的に得ることが可能となる。具体的には、スクラッチロールを用いる従来方法においては、累積圧延量が600ton程度でロールを交換しなければならなかったが、本発明によれば累積圧延量が1200tonにおいても優れた光沢度と色調を満足する缶用素材鋼板を得ることができる。
以下、図1〜図6を参照して、本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は本発明で用いるダルロールの表面を模式的に示す図、図2は本発明に係るダルロール表面に設けた穴を示す断面図、図3は本発明に係るダルロールを用いた場合の鋼板表面を示す断面図、図4はPPIの定義に関する表面粗さの粗さ曲線を示す説明図、図5は鋼板表面のPPIと光沢度との関係を示すグラフ、図6は鋼板表面に形成された凸状円形突起のピッチとPPIとの関係を示すグラフである。
本発明は、所定の表面粗度を有する冷延鋼板を、所定の穿孔加工を施したダルロール1を用いて圧延した後に、所定の表面粗度を有するブライトロールを用いて圧延することにより、所定の光沢度及び色調を有する缶用素材鋼板を得る調質圧延方法であるが、その最大の特徴および効果は、鋼板の光沢度と相関のあるPPIについては所定の穿孔加工を施したダルロール1によって制御することにより、また、鋼板の色調と相関のある表面粗度については所定の表面粗度を有するブライトロールおよび冷延鋼板の表面粗度によって制御することにより、鋼板表面の光沢度および色調を容易かつ任意に設定するものである。
まず、鋼板の光沢度と相関のあるPPIについて説明する。PPIとは、特許文献1に詳細に記載されているとおり、米国のSAE規格で定められた、表面粗さの粗さ曲線における1インチ当たりの山数(peaks per inch)を示すものである。
図4に示す米国のThe Engineering Society for Advancing Mobility Land Sea Air and Space:SAE J911-JUN 86 「SURFACE TEXTURE MEASUREMENT OF COLD ROLLED SHEET STEEL」で定められたPPIの定義に関する表面粗さの粗さ曲線を用いて詳細に説明すると、所定の評価長さLnについて、当該粗さ曲線の平均線に対して一定の基準レベル(カットレベル)Hを設けて、負の基準レベルを越えたあとに正の基準レベルを越えたとき1カウントするようにカウントしたときのカウント総数が、カットレベルHにおけるPPIである。
なお、本発明においては、評価長さLnは25.4mm(1インチ)、カットレベルHは0.24μmとしている。また、評価長さLnについては、圧延方向に対して直角方向の粗さ曲線を用いている。
本発明は、図1および2に示すロール表面に所定の穿孔加工を施したダルロール1を用いて調質圧延を行うと、図3に示す凸状円形突起7を鋼板表面に有する鋼板6が得られるが、図6に示すように当該凸状円形突起のピッチと鋼板表面のPPIとの間には密接な相関関係があるという新たな知見、および図5に示すように従来から知られている鋼板表面のPPIと光沢度の間には密接な相関関係があるという事実から、ダルロールに設ける穴のピッチ3を制御することにより、鋼板表面のPPIひいては光沢度を容易に制御することができるという知見に基づいて完成したものである。
具体的には、図5は、鋼板表面のPPIと光沢度との関係を示すグラフであるが、両者の間には密接な相関関係があることがわかり、光沢度を50以下にするためには、PPI(カットレベル0.24μm)を400以上に設定する必要があることがわかる。
また、図6は、鋼板表面に形成された凸状円形突起のピッチ(圧延方向に対して直角方向のピッチ)とPPIとの関係を示すグラフであるが、やはり両者の間には密接な相関関係があることがわかり、PPI(カットレベル0.24μm)を400以上に設定するためには、凸状円形突起のピッチを600μm以下に設定する必要があることがわかる。
したがって、ダルロールに設ける穴のピッチ3としては、600μm以下にすることが望ましい。鋼板表面の光沢度を50以下とするためには、鋼板表面のPPI(カットレベル0.24μm)を400以上とする必要があり、そのためには、鋼板表面に生成される凸状円形突起のピッチを600μm以下にする必要があるからである。
ダルロールの表面粗度としては、0.4μmRa以下とすることが望ましい。これは前記したようにダルロールの表面粗度を0.4μmRa以下にすると、鋼板の平坦部9の粗度が冷延鋼板の粗度にのみ影響されて、ダルロールの表面粗度が影響を及ぼさなくなるからである。換言すると、鋼板の平坦部9の粗度を冷延鋼板の表面粗度のみによって制御することが可能となるからである。
なお、当該現象については、数多くの実験検討の結果、本発明者が初めて知見したものであり、これは湿式圧延の場合には、ロールと鋼板の間に潤滑剤の皮膜が形成され、当該皮膜がダルロールの表面粗度が鋼板表面に転写されるのを防ぐためである。また、乾式圧延の場合には圧下率が0.5〜1%と低いため、転写率も低くなるからである。
ダルロールに設ける穴の面積率としては、5%以上とすることが望ましい。これは前記したように鋼板表面に対する凸状円形突起部の面積率が5%未満の場合には、凸状円形突起がブライトロールによって容易につぶれるので、ブライトロールの表面粗度が平坦部9に転写して平坦部の粗度に対して影響を及ぼすのに対し、凸状円形突起部の面積率が5%以上の場合には、ブライトロールの表面粗度が平坦部に転写せずに、凸状円形突起部の粗度にのみ影響を与えるからである。換言すると、冷延鋼板の粗度により調整した平坦部の粗度変化を抑制するためには、鋼板表面に生成される凸状円形突起の面積率を5%以上にする必要がある。
ダルロールに設ける円形穴の直径4としては、30〜120μmの範囲とすることが望ましい。30μm未満では圧延中に異物が穴に入って穴を潰すおそれがあり、120μm超では圧延後の鋼板表面に穴の跡が目立って表面性状を害するおそれがある。
なお、円とは、真円のみを意味するものではなく、楕円や長円、円の一部が欠けた円等をも含むものとする。
ダルロールの穿孔方法、すなわちロール表面に穴を開ける方法としては、パルスレーザーを用いて1つずつ穴を開けるパルスレーザー法、エネルギー密度の高い電子ビームを用いて1つずつ穴を開ける電子ビーム法、ロール表面と電極の間でスパークを発生させることでロール表面を溶融させ、同時に発生するガスの圧力によって溶融部を吹き飛ばす放電ダル加工法、ロール表面に穴のマークを書いた感光膜を張って光で感光させた後に穴のマーク部のみをエッチングするフォトエッチング法等がある。
しかし、レーザー強度が高く、かつ単発照射により穴を開けようとすると穴の周囲にリム5が形成され、当該リムが鋼板表面に転写されると、PPIや表面粗度に悪影響を与えるので、レーザー強度や照射時間を適度に設定して穴を形成するのが望ましい。例えば、パルスレーザーの単発照射に必要な1パルス分のパルス幅を複数個に分割すれば、単発照射を複数回の照射にすることができるので、リム5の形成ないしは穴の周囲の盛り上がり部の高さを低減することができる。なお、電子ビーム法や放電ダル加工法を使用する場合についても同様である。
なお、フォトエッチング法は、前記リムの形成ないしはリム高さを低減することができるので、この点においてはパルスレーザー法等に比べて有利である。
以上説明してきたようにダルロール1に設ける穴のピッチを600μm以下に、ダルロールの表面粗度を0.4μmRa以下に、ダルロールに設ける穴の面積率を5%以上にすることにより、鋼板表面のPPIをダルロールのみによって制御することができる。また、鋼板の凸状円形突起部の粗度についてはブライトロールの表面粗度のみによって制御することができる。さらに、鋼板の平坦部9の粗度については冷延鋼板の表面粗度のみによって制御することができる。
ブライトロールの表面粗度としては、0.15〜0.7μmRaの範囲とするのが望ましい。これは、ブライトロールの表面粗度が大きすぎると、冷延鋼板との摩擦係数が過大となり調質圧延することが困難となるからである。
また、冷延鋼板の表面粗度としては、0.1〜0.4μmRaの範囲とするのが望ましい。これも冷延鋼板の表面粗度が大きすぎると、ダルロールやブライトロールとの摩擦係数が過大となり調質圧延することが困難となるからである。
次に、本発明の実施例について説明するが、本実施例の条件は、本発明の実施可能性および顕著な効果を立証するために採用した一条件であり、本発明は、この一条件に限定されるものではない。
実施例の調質圧延条件を表1に、得られた鋼板の表面性状を表2に示す。トータル圧下率は表1に示す通りであり、圧延速度は400mpmとした。また、潤滑剤はパーム油ベースの潤滑剤を使用している。
また、比較例は、比較例8がダルロールの穴のピッチおよび面積率が、比較例9がダルロールの面積率およびブライトロールの表面粗度が、比較例10がブライトロールの表面粗度が、比較例11がダルロールの表面粗度が、比較例12が冷延鋼板の表面粗度が本発明範囲から外れ、それ以外は本発明例と同一条件である。
Figure 0004280231
Figure 0004280231
本発明の解決すべき課題の一つは、ダルロールに設ける穴のピッチを600μm以下に、ダルロールの表面粗度を0.4μmRa以下に、そしてダルロールに設ける穴の面積率を5%以上にすることにより、鋼板表面のPPIを制御し、ひいては鋼板表面の光沢度を制御することにあるので、これについて検証する。
図7は本発明に係る実施例のダルロールの穴のピッチと原板の光沢度との関係を示したグラフであるが、前記条件を満たす本発明例1〜7はいずれも原板の光沢度が50以下であり、しかも、ダルロールに設けた穴のピッチと原板の光沢度が比例関係になっていることを確認することができる。
これに対して、ダルロールに設ける穴のピッチが本発明範囲(600μm以下)から唯一外れる比較例8については、鋼板表面のPPI(カットレベル0.24μm)が本発明範囲(400以上)から外れ、その結果、図7に示すように原板の光沢度は62となり、缶用素材鋼板に要求される低光沢度(50以下)を満足することが出来なかった。
なお、図7においては、比較例8のみならず、比較例10も本発明範囲から外れているが、これはブライトロールの表面粗度が細か過ぎたことによるものと思われる。
以上から、ダルロールの表面粗度が0.4μmRa以下、ダルロールに設ける穴の面積率が5%以上という条件下においては、ダルロールに設ける穴のピッチを制御することにより、鋼板表面の光沢度を制御できることを確認することができた。具体的には、当該条件下においては、ダルロールに設ける穴のピッチを600μm以下にすることにより、缶用素材鋼板に要求される低光沢度(50以下)を満足できることを確認することができた。
次に、本発明の解決すべき課題の別の一つは、前記ダルロールによる圧延によって鋼板表面に生成された凸状円形突起の粗度を、ブライトロールの表面粗度によって制御することにあるので、これについて検証する。
図8は本発明に係る実施例のブライトロールの表面粗度と突起部の表面粗度との関係を示したグラフであるが、本発明例1〜7においては、ブライトロールの表面粗度と突起部の表面粗度とが比例関係となっており、このことからも前記ダルロールを用いて圧延した後に、表面粗度が0.15〜0.7μmRaのブライトロールを用いて圧延することにより、突起部の表面粗度を制御することができることを確認することができる。
なお、比較例8〜12については図示していないが、比較例においても上記関係が成立することを確認することができた。
次に、本発明の解決すべき課題のさらに別の一つは、鋼板の平坦部の粗度を冷延鋼板の表面粗度によって制御することにあるので、これについて検証する。
図9は本発明に係る実施例の冷延鋼板の表面粗度と平坦部の表面粗度との関係を示したグラフであるが、本発明例1〜7においては、冷延鋼板の表面粗度と平坦部の表面粗度とが比例関係となっており、このことからも冷延鋼板の表面粗度により、平坦部の表面粗度を制御することができることを確認することができる。
これに対して、ダルロールに設ける穴の面積率が本発明範囲(5%以上)から外れる比較例9については、ダルロール圧延によって鋼板表面に形成された凸状円形突起がブライトロールによって潰されて、ブライトロールの表面粗度が平坦部に転写された。しかも、比較例9は、ダルロールに設ける穴の面積率のみならず、ブライトロールの表面粗度についても本発明範囲(0.15〜0.7μmRa)より上方に外れているので、図9に示すように平坦部の粗度が著しく上昇し、その結果、鋼板表面の平均粗度が本発明範囲(0.2〜0.45μmRa)から著しく外れた。
なお、ダルロールに設ける穴の面積率が本発明範囲(5%以上)から著しく外れる比較例8については、比較例9と比較すると平坦部の表面粗度の上昇が緩やかであるが、これは、比較例8のブライトロールの表面粗度が0.8μmRaであるのに対し、比較例8のブライトロールの表面粗度が0.5μmRaであるので、ブライトロールの表面粗度が強く影響し、このような結果になったものと思われる。
また、比較例11についても、本発明例1〜7に見られる冷延鋼板の表面粗度と平坦部の表面粗度との比例関係が成立しないが、これは、比較例11のダルロールの表面粗度が本発明範囲(0.4μmRa以下)から外れるので、ダルロールの表面粗度が平坦部の粗度に影響を与えたことによるものである。なお、ダルロールの表面粗度が本発明範囲から外れる比較例11のロール寿命は、比較例1のダルロールの約7割程度であった。これはダルロールの表面粗度が0.4μmRa以下の場合には、ダルロールと鋼板との間に潤滑剤の皮膜が形成され、これによりダルロールの表面粗度が鋼板表面に転写されるのを防ぐことができるが、比較例11の場合にはこのような効果が発生せず、圧延量の増加とともにロール磨耗が進行したことによるものである。
なお、比較例12においては、本発明例1〜7に見られる冷延鋼板の表面粗度と平坦部の表面粗度との比例関係が成立しているが、冷延鋼板の表面粗度が本発明範囲(0.1〜0.4μmRa)から外れる比較例12においては、平坦部の粗度が過大となり、その結果、表2に示すように鋼板表面の平均粗大が本発明範囲(0.2〜0.45μmRa)から外れている。
なお、鋼板の平均粗度については、凸状円形突起部と平坦部の任意の4箇所をレーザ粗度計で測定し、これを面積率で重み付けしたときの平均値を用いている。
以上の結果は、ダルロールの表面粗度が0.4μmRa以下、ダルロールに設ける穴の面積率が5%以上という条件下においては、平坦部の表面粗度は冷延鋼板(調質圧延前の鋼板)の表面粗度にのみ影響されて、ダルロールの表面粗度には影響されないことを示すものである。
本発明で用いるダルロールの表面を模式的に示す図である。 本発明に係るダルロール表面に設けた穴を示す断面図である。 本発明に係るダルロールを用いた場合の鋼板表面を示す断面図である。 PPIの定義に関する表面粗さの粗さ曲線を示す説明図である。 鋼板表面のPPIと光沢度との関係を示すグラフである。 鋼板表面に形成された凸状円形突起のピッチとPPIとの関係を示すグラフである。 本発明に係る実施例のダルロールの穴のピッチと原板の光沢度との関係を示すグラフである。 本発明に係る実施例のブライトロールの表面粗度と突起部の表面粗度との関係を示すグラフである。 本発明に係る実施例の冷延鋼板の表面粗度と平坦部の表面粗度との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 ダルロール
2 穴
3 穴のピッチ
4 穴の直径
5 リム
6 鋼板
7 凸状円形突起
8 凸状円形突起の直径
9 平坦部

Claims (3)

  1. 表面粗度が0.1〜0.4μmRaの冷延鋼板を、表面粗度が0.4μmRa以下のロール表面に穴の面積率≧5%、穴のピッチ≦600μmである穿孔加工を施したダルロールを用いて圧延した後に、表面粗度が0.15〜0.7μmRaのブライトロールを用いて圧延することを特徴とする缶用素材鋼板の調質圧延方法。
  2. 凸状円形突起を鋼板表面に有する缶用素材鋼板において、鋼板表面のPPI(カットレベル0.24μm)≧400、凸状円形突起部の粗度と平坦部の粗度の面積加重平均値としての鋼板表面の平均粗度が0.2〜0.45μmRa、鋼板表面に対する凸状円形突起の面積率≧5%、凸状円形突起のピッチ≦600μm、凸状円形突起が生成されない平坦な鋼板表面部分である平坦部の粗度が0.1〜0.4μmRaであることを特徴とする缶用素材鋼板。
  3. 凸状円形突起を鋼板表面に有する缶用素材鋼板において、鋼板表面のPPI(カットレベル0.24μm)≧400、凸状円形突起部の粗度と平坦部の粗度の面積加重平均値としての鋼板表面の平均粗度が0.2〜0.45μmRa、鋼板表面に対する凸状円形突起の面積率≧5%、凸状円形突起のピッチ≦600μm、凸状円形突起が生成されない平坦な鋼板表面部分である平坦部の粗度が0.1〜0.4μmRaである缶用素材鋼板であり、
    表面粗度が0.1〜0.4μmRaの冷延鋼板を、表面粗度が0.4μmRa以下のロール表面に穴の面積率≧5%、穴のピッチ≦600μmである穿孔加工を施したダルロールを用いて圧延した後に、表面粗度が0.15〜0.7μmRaのブライトロールを用いて圧延して製造することを特徴とする缶用素材鋼板。
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