JP2010284067A - 車両用電動駆動・伝達装置 - Google Patents

車両用電動駆動・伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電動駆動装置自体に差動装置の働きを持たせることで、無駄なエネルギー損失を避けると共に小型で軽量な車両用電動駆動・伝達装置を提供。
【解決手段】回転可能に支持されたステータ10と該ステータに回転可能に支持されたロータ20とからなるモータと、前記ステータ10に駆動結合される第1のギア30と第2のギア32とからなる第1の回転部材と、前記ロータ20に駆動結合される第3のギア40と第4のギア42とからなる第2の回転部材と、前記第1の回転部材又は前記第2の回転部材のいずれか一方に配置され、前記第1の回転部材又は前記第2の回転部材の出力軸の回転方向を反転させる第5のギア30″からなる第3の回転部材と、前記第2のギア32の回転軸33にユニバーサルジョイント61を介して連設される一方の懸架軸60と、前記第4のギア42の回転軸43にユニバーサルジョイント71を介して連設される他方の懸架軸70とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動駆動・伝達装置、特に、自動車や電車などの車両に搭載するのに好適な車両用電動駆動・伝達装置に関する。
従来、車両には、車体の転向をスムーズに行わせるために、転向時に生じる内側の車輪と外側の車輪の速度差を吸収しつつ、1個の駆動装置からトルクを振り分けて伝えることのできる差動装置が搭載されている。
そのような差動装置として、例えば、特許文献1に示されるものがあるので、以下、これについて説明する。
特許文献1に記載された車両用左右駆動力配分装置は、エンジンからの駆動力を入力される入力部と、該入力部を介して伝達された駆動力を車両の左右の各車輪へ出力する左右一対の出力軸と、前記入力部と前記出力軸との間に設けられて各出力軸の差動を許容すると共に前記駆動力を前記左右一対の各出力軸に伝達する差動機構と、該差動機構の外周を構成するデフケースと、前記入力部と前記各出力軸との間にそれぞれ介設されて前記駆動力の伝達状態を制御して左右の駆動力配分を調整する駆動力伝達制御機構と、を備えた車両用左右駆動力配分装置において、前記駆動力伝達制御機構は、前記各出力軸に付設されて該出力軸の回転速度を変速する変速機構と、該変速機構によって変速されて対応出力軸と異なる速度で回動しうるように各変速機構に接続された駆動力伝達補助部材と、前記各駆動力伝達補助部材と前記入力部との間にそれぞれ介装され係合時に当該駆動力伝達補助部材と当該入力部との間で駆動力の伝達を行なって左右の駆動力配分を調整しうる流体圧式の多板クラッチ機構と、を具備し、前記多板クラッチ機構は、クラッチ部と、該クラッチ部を流体圧駆動するピストン部とから構成され、前記クラッチ部は、前記ケース内に配設され、前記ピストン部は、前記ケース外に配設されていることを特徴とするものである。
また、従来、電動駆動装置を車両用駆動装置として用いるものがある。
そのような電動駆動装置として、例えば、特許文献2に示されるものがあるので、以下、これについて説明する。
特許文献2に示されるステータ回転可能型回転電機は、ケースに回転可能に支持されたステータと、該ステータを前記ケースに固定する第1のブレーキ装置とを具えたステータ回転可能型回転電機において、遊星ギア機構からなる差動装置と、前記遊星ギア機構のリングギアを前記ケースに固定する第2のブレーキ装置とを設け、前記遊星ギア機構のサンギアは、当該回転電機のロータと駆動結合され、前記遊星ギア機構のリングギアは、前記ステータと駆動結合されることを特徴とするものである。
特開平5−77653号公報 特開2007−174757号公報
特許文献1に示される車両用左右駆動力配分装置によれば、通常用いられているキャリア等の部品の共用化が可能となり、自由自在な駆動力配分を行なえる機構を製造コストの上昇を招かないで装備することが可能になるだけでなく、多板クラッチ機構におけるクラッチ部の作動が差動機構のデフケース外に配設されたピストン部を駆動することによって生じるデフケース内に配設されたクラッチ部への流体加圧により行なわれるので、ピストンがその有効加圧面積をデフケースの形状に依存することなく設定でき、これによって、十分な有効加圧面積を確保することが可能になるが、デフケースの両外側に、各出力軸の回転速度を変速する変速機構と、この変速機構によって変速されて対応する出力軸と異なる速度で回転しうるように各変速機構に接続される駆動力伝達補助部材とを配置しているので、左右輪方向の寸法が長大化してしまうといった問題がある。
そして、左右輪方向の寸法が長大化することから、等速ジョイントを両側にもつ車輪のドライブ軸の全長が短縮され、車体レイアウトから決まる車軸と出力軸の位置の違い、サスペンションストロークに応じた上下ストローク、車種の変化に応じた上下方向のズレ、車両のリバウンド等の動的な変化などによりドライブ軸のジョイント角度が大きくなり、ドライブ軸の強度低下、伝達効率の低下、ジョイント部からの振動・騒音問題の原因になる可能性があるだけでなく、通常用いられるキャリア等の部品の共用化が可能になるとしても、結局のところ、デフケースの両側に複数の部品からなる駆動力伝達補助部材と変速機構とを配置することから、装置全体が大型化し、また、構造が複雑化すると共に、更に、構成部品点数の増加など製造コストや質量増加を招くという問題もある。また、いわゆる“デフ(differential gear)”なので、ここで、エンジン動力の力が数拾%程度消費されてしまうという固有の問題もある。
特許文献2に示されるステータ回転可能型回転電機によれば、ステータとロータとを差動装置で駆動結合し、ロータの高回転時には、第1のブレーキ装置を解放してステータを回転自在とし、この差動装置を制御することによってステータ及びロータ間の相対回転数を決定することが可能になり、出力軸の絶対回転数が高回転数であっても相対回転数を低回転にすることができるので、弱め界磁制御をすることなく誘起電圧を抑制することが可能になる他、出力軸回転数を高回転領域にしたまま運転することが可能になるだけでなく、このことから、誘起電圧の抑制と回転電機の駆動及び回生運転とを同時に実行することができ、更に、降坂路を走行中や減速走行中であっても誘起電圧を抑制しつつエネルギーを回生することが可能になると共に、バッテリの充電が可能になるが、差動装置として用いられる遊星ギア機構(planetary gear mechanism)は、サンギア(sun gear)とプラネタリギア(planetary gear)とリングギア(ring gear)以外に、プラネタリギアの公転運動を拾うプラネタリ・キャリア(planetary carrier)とからなると共に、第1及び第2のブレーキ装置も用いられることから、回転電機本体の部品点数が増加して、製造コストや重量増加を招くという問題があるだけでなく、回転電機本体自体で、動力源としての力に減耗が生じるという問題もある。
これに加えて、出力軸が回転電機のロータの回転軸のみ、つまり、動力源が一軸なので、この動力源の力を車両の左右の車輪に駆動分配するために、いわゆる“デフ(differential gear)”の類を用いざるを得ず、特許文献1に示される車両用左右駆動力配分装置と同様に、ここで、駆動源としての回転電機の力が数拾%程度消費されてしまうという固有の問題もある。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、電動駆動装置自体に差動装置の働きを持たせることで、無駄なエネルギー損失を避けると共に小型で軽量な車両用電動駆動・伝達装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、以下の発明を開示する。
第1の発明は、回転可能に支持されたステータと該ステータに回転可能に支持されたロータとからなるモータと、前記ステータに駆動結合される第1の回転部材と、前記ロータに駆動結合される第2の回転部材と、前記第1の回転部材又は前記第2の回転部材のいずれか一方に配置され、前記第1の回転部材又は前記第2の回転部材の出力軸の回転方向を反転させる第3の回転部材と、を備えたことを特徴とする車両用電動駆動・伝達装置である。
第2の発明は、前記第1の回転部材は、前記ステータの回転軸に直接連結される第1のギアと該第1のギアに駆動結合される第2のギアとからなり、前記第2の回転部材は、前記ロータの回転軸に直接連結される第3のギアと該第3のギアに駆動結合される第4のギアとからなり、前記第3の回転部材は、前記第1のギアと前記第2のギアとの間又は前記第3のギアと前記第4のギアとの間に配置され、前記第1のギアの回転を前記第2のギアに又は前記第3のギアの回転を前記第4のギアに誘導する第5のギアからなると共に、前記第1のギアと前記第3のギアの歯数及び前記第2のギアと前記第4のギアの歯数を、それぞれ、同じものとし、前記第5のギアの歯数を前記第1のギアと前記第3のギアの歯数と同じか又は前記第2のギアと前記第4のギアの歯数と同じものとし、且つ、前記第2のギアと前記第4のギアの歯数を前記第1のギアと前記第3のギアの歯数よりも多いものとすることを特徴とする請求項1に記載の車両用電動・駆動装置である。
第3の発明は、前記第1の回転部材は、第1のギアと該第1のギアに駆動結合される第2のギアとからなり、前記第2の回転部材は、第3のギアと該第3のギアに駆動結合される第4のギアとからなり、前記第3の回転部材は、前記ステータの回転軸又は前記ロータの回転軸に直接連結される第6のギアと該第6のギアに直交駆動結合される第7のギアと該第7のギアに直交駆動結合され、前記第1のギア又は前記第3のギアと直接連結される第8のギアとからなると共に、前記第1のギアと前記第3のギアの歯数及び前記第2のギアと前記第4のギアの歯数を、それぞれ、同じものとし、且つ、前記第2のギアと前記第4のギアの歯数を前記第1のギアと前記第3のギアの歯数よりも多いものとすることを特徴とする請求項1に記載の車両用電動・駆動装置である。
第4の発明は、前記第1の回転部材の前記第2のギアの回転軸が車両の左右の車輪の内の一方の車輪の回転軸に連設され、前記第2の回転部材の前記第4の回転軸が車両の左右の車輪の内の他方の車輪の回転軸に連設されることを特徴とする請求項2又は3のいずれか1項に記載の車両用電動駆動・伝達装置である。
第5の発明は、前記連設がユニバーサルジョイントを介して行われることを特徴とする請求項4に記載の車両用電動駆動・伝達装置である。
第6の発明は、前記モータが直流モータ又は交流モータのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用電動駆動・伝達装置である。
第1の発明によれば、小型で軽量なだけでなく、エネルギー損失の少ない車両用電動駆動・伝達装置を提供することができる。
第2及び第3の発明によれば、第1の発明の車両用電動駆動・伝達装置に減速機構を持たせることができ、第4の発明によれば、第1の発明の車両用電動駆動・伝達装置を車両に搭載するのに好適なものとすることができ、第5の発明によれば、第1の発明の車両用電動駆動・伝達装置を車両に搭載する際の配置位置の自由度を増すものとすることができ、第6の発明によれば、第1の発明の車両用電動駆動・伝達装置を製造する際の設計の自由度を増すものとすることができる。
以下、図を用いて本発明の一実施形態について説明するが、以下に説明する実施形態はあくまでも説明のためのものであって、本発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であれば、以下に説明する実施形態の適宜な要素を均等なものに置き換えた実施形態を採用することができるが、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
以下では、直流電動モータを駆動源とする例について説明する。
図1は、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の全体構成を側面から見た一部断面図であり、図2は、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の全体構成を上面から見た一部断面図であり、図3は、本発明の直流電動モータの詳細構造を示す一部断面図であり、図4は、図1のA−A″から見た本発明の直流電動モータの断面図であり、図5は、本発明の直流電動モータの回転動作を示す動作図であり、図6は、本発明の直流電動モータを駆動するための電気信号の波形図であり、図7は、図1のB−B″から見たギアの断面図であり、図8は、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の回転方向反転機構の第1の実施形態を示すものであって、図1のC−C″から見たギアの断面図であり、図9は、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の回転方向反転機構の第2の実施形態を示す一部断面図であり、図10は、“デフ(differential gear)”の差動原理を示す一部断面図であり、図11は、本発明の車両用電動駆動・伝達装置と車両の左右の車輪との連設の一例を側面から見た一部断面図であり、図12は、本発明の車両用電動駆動・伝達装置と車両の左右の車輪との連設の一例を上面から見た一部断面図である。
(全体構造)
先ず、図1及び図2を用いて、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の全体構造について説明する。
本発明の車両用電動駆動・伝達装置は、動力源となる駆動部と、駆動部の動力を外部に伝達する伝達部とを備え、駆動部となる直流電動モータは、第1の回転体と、第1の回転体と回転中心が同じ第2の回転体とからなり、駆動部の動力を外部に伝達する伝達部は、第1の回転部材と、第2の回転部材と、第3の回転部材とからなる。
第1の回転体は、回転体本体となるステータ10と、ステータ10の内周面に間隔を置いて複数配置されたコイル磁気発生器11と、不図示の外部制御回路に接続され、スリップリングを介してコイル磁気発生器11と後述するエンコーダ14に動作電力を供給するための二組のブラシ12と、ステータ10の回転中心軸となる回転軸13とからなり、第2の回転体は、回転体本体となるロータ20と、ロータ20の外周面に間隔を置いて取り付けられた複数の珪素鋼板21と、ロータ20の回転中心軸となる回転軸23とからなる。通常、モータのステータは固定されるが、本発明では、これも回転可能となっている。
第1の回転部材は、ステータ10の回転軸13と同じ回転中心を持つ回転軸31を有する第1のギア30と、第1のギア31に駆動結合される第2のギア32とからなり、第2の回転部材は、ロータ20の回転軸23と同じ回転中心を持つ回転軸41を有する第3のギア40と、第3のギア40に駆動結合される第4のギア42とからなり、第3の回転部材は、第1のギア30と第2のギア32との間に配置され、第1のギア30の回転を第2のギア32に誘導する第5のギア30″からなる。
第1のギア30の回転軸31は、ステータ10の回転軸13に連結され、第2のギア32は、車両用電動駆動・伝達装置の一方の出力軸となる回転軸33を有し、第3のギア40の回転軸41は、ロータ20の回転軸23に連結さ、第4のギア42は、車両用電動駆動・伝達装置の他方の出力軸となる回転軸43を有する。
本発明の車両用電動駆動・伝達装置は、更に、固定金具50を備え、固定金具50には、立設された支持盤51〜54がボルト締めされ、支持盤51〜54の所定箇所には、それぞれ、ベアリング55が埋設される。
支持盤51に埋設されたベアリング55は、第1のギア30の回転軸31を回転可能に支持し、支持盤42に埋設されたベアリング55は、ステータ10の回転軸13を回転可能に支持し、支持盤53に埋設されたベアリング55は、ロータ20の回転軸23を回転可能に支持し、支持盤54に埋設されたベアリング55は、第3のギア40の回転軸41を回転可能に支持する。
ベアリング55は、ステータ10にも埋設され、ステータ10に埋設されたベアリング55は、ロータ20の回転軸23を回転可能に支持する。ステータ10の側面をボルト締めするカバー盤10″で構成した場合、ベアリング55は、カバー盤10″に埋設される。
なお、図中60及び70は、車両の左右の車輪との懸架軸を示すが、この懸架軸60及び70を用いての本発明の車両用電動駆動・伝達装置と車両の左右の車輪との連設については、後で説明するので、ここでは触れない。
(減速機構)
第1のギア30と第3のギア40の歯数及び第2のギア32と第4のギア42の歯数を、それぞれ、同じものとすると共に、第2のギア32と第4のギア42の歯数を第1のギア30と第3のギア40の歯数より多くすることにより、第1の回転部材と第2の回転部材を同じ減速比を持つ減速機構とすることができる。第5のギア30″の歯数は、第1のギア30又は第2のギア32のいずれか一方の歯数と同じものとする。
第2のギア32と第4のギア42の歯数及び第1のギア30と第3のギア40の歯数との比は任意に設定することができるので、これにより、所望の減速比を持つ減速機構を実現することができる。
(モータの構成)
次ぎに、図3〜図4を用いて、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の直流電動モータの構造について説明する。
第1の回転体は、先に説明したステータ10と、コイル磁気発生器11と、二組のブラシ12と、ステータ10の回転軸13と、ロータ20に対するステータ10の位置を把握するためのエンコーダ14と、エンコーダ14に配置された読み取りセンサ15と、エンコーダ14に配置された無接点リレー16と、ブラシ12の一組と無接点リレー16の入力端と接続され、コイル磁気発生器11を励磁する動作電流を供給するための線17と、コイル磁気発生器11と無接点リレー16の出力端との間に接続された複数の線18と、ブラシ12の他の組とエンコーダ15との間に接続され、エンコーダ15に動作電圧を供給するための線19とからなり、第2の回転体は、先に説明したロータ20と、珪素鋼板21と、回転軸23と、ロータ20と共に回転するスリット式文字板24とからなる。
エンコーダ14は、読み取りセンサ15によって読み取られたスリット式文字板24の文字から、ステータ10とロータ20との位置関係を把握し、無接点リレー16を切り替える。これにより、線17と複数の線18との接続関係が切り替えられる。また、エンコーダ14は、無接点リレー16の接・断タイミングについても制御する。
図4に示すように、コイル磁気発生器11は、ステータ10の内周面に等間隔を置いて複数配置され、珪素鋼板21は、コイル磁気発生器11と1対1で対応するようにロータ20に取り付けられる。珪素鋼板21は、軸の反対側に取り付けられた珪素鋼板21とつながっている。
(モータの駆動方法)
次ぎに、図5〜図6を用いて、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の直流電動モータの駆動方法について説明する。なお、これらの図は、説明の便宜のため、簡素化してある。
図5(a)は、初期状態を示す。初期状態では、図6に示すように、コイル磁気発生器11のM1のコイルのみに、M1の先端が“N極”となるような動作電流が供給されており、対応する珪素鋼板K1は、“S状態”に磁化されている。
この初期状態からロータ20を右回り方向に回転させるには、図6に示すように、コイル磁気発生器11のM1のコイルに供給していた動作電流の方向を反転させると共に、コイル磁気発生器11のM2のコイルに、M2の先端が“N極”となるような動作電流を供給する。これにより、コイル磁気発生器11のM1の先端が“S極”となって、珪素鋼板K1とコイル磁気発生器11のM1との間には反発する力が働くと共に、珪素鋼板K1とコイル磁気発生器11のM2との間には引き合う力が働くので、図5(b)に示すように、珪素鋼板K1は、コイル磁気発生器11のM1の位置からコイル磁気発生器11のM2の位置に向けて移動を始める。動作電流の切り替えは、無接点リレー16を制御することにより行うが、この制御とタイミングについては、後で説明するので、ここでは触れない。
図5(c)に示すように、珪素鋼板K1がコイル磁気発生器11のM2の位置に達したとき、コイル磁気発生器11のM1のコイルに供給していた動作電流を遮断すると共に、コイル磁気発生器11のM2のコイルに供給していた動作電流を反転させる。その後、コイル磁気発生器11のM3のコイルに、M3の先端が“N極”となるように動作電流を供給する。これにより、コイル磁気発生器11のM2の先端が“S極”となって、珪素鋼板K1とコイル磁気発生器11のM2との間には反発する力が働くと共に、珪素鋼板K1とコイル磁気発生器11のM3との間には引き合う力が働くので、図5(d)に示すように、珪素鋼板K1は、コイル磁気発生器11のM3に向けて更に移動する。以下同様にして、コイル磁気発生器11に流す動作電流を順次制御することにより、ロータ20は右回り方向に回転し続ける。
先に、珪素鋼板21は、軸の反対側に取り付けられた珪素鋼板21とつながっていると説明したが、上で説明した珪素鋼板K1とつながっている珪素鋼板をKiとすると、珪素鋼板Kiは、珪素鋼板K1が“S状態”に磁化されていることから、“N状態”に磁化されている。
この“N状態”に磁化されている珪素鋼板Kiに対応するコイル磁気発生器11のコイルに流す動作電流の接・断及び切り替えを、上の制御とタイミングを合わせて行えば、珪素鋼板Kiに右回り方向の回転力を与えることができる。この回転方向は、先に説明した珪素鋼板K1の回転方向と同じなので、これにより、右回り方向のトルクを強くすることができる。
先に説明したことから理解できるように、エンコーダ14は、読み取りセンサ15によって読み取られたスリット式文字板24の文字から、ステータ10とロータ20との位置関係を把握して、動作電流の接・断及び切り替えタイミングの制御を行なう。なお、図6中、t0〜t3は、動作電流の接・断及び切り替えタイミングを示す。t0は、コイル磁気発生器11のM1のコイルに供給していた動作電流を反転させると共に、コイル磁気発生器11のM2のコイルにM2の先端が“N極”となるような動作電流を供給するタイミングを示し、t1は、コイル磁気発生器11のM1のコイルに供給していた動作電流を遮断すると共に、コイル磁気発生器11のM2のコイルに供給していた動作電流を反転させるタイミングを示し、t2は、コイル磁気発生器11のM3のコイルに先端が“N極”となるような動作電流を供給するタイミングを示し、t3は、コイル磁気発生器11のM2のコイルに供給していた動作電流を遮断すると共に、コイル磁気発生器11のM3のコイルに供給していた動作電流を反転させるタイミングを示す。t1とt2の間隔を短くすればするほど、ロータ20の回転速度は速くなる。これは、ロータ20の回転速度が、供給される電流の周波数により制御されることを意味する。
このようにして、ロータ20は右回り方向に回転すると共に、その反作用で、ステータ10は、左回り方向に回転する。
ロータ20を左回り方向に回転させるには、t0のタイミングで、コイル磁気発生器11のM2のコイルではなく、コイル磁気発生器11のM1の反対側に配置されたコイル磁気発生器11のMnのコイルに先端が“N極”となるような動作電流を供給し、以下、順次、Mn−1のコイル、Mn−2のコイルに対して、先の制御と同様に制御すればよい。この場合、その反作用で、ステータ10は、右回り方向に回転する。
このようにして、ステータ10とロータ20とは互いに相反方向に回転し、その結果、ステータ10の回転軸13とロータ20の回転軸23から、等しいトルクで回転方向の異なる2軸出力を得ることができる。
(回転方向反転機構)
次ぎに、図7及び図8を用いて、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の回転方向反転機構の第1の実施形態について説明する。
今、図1又は図2の右側から見て、ロータ20が左回り方向に回転すると仮定すると、ステータ10は、右回り方向に回転し、その結果、ロータ20の回転軸23に連結された第3のギア40の回転軸41は、左回り方向に回転し、ステータ10の回転軸13に連結された第1のギア30は、右回り方向に回転する。
第4のギア42は、第3のギア40に直接駆動結合されると、第3のギア40が左回り方向に回転するので、右回り方向に回転することになるが、これに対して、第2のギア32を第1のギア30に直接駆動結合されるようにすると、第1のギア30が右回り方向に回転するので、左回り方向に回転することになる。
しかしながら、第2のギア32の回転軸33と第4のギア42の回転軸43とは、共に、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の出力軸なので、このままでは、自動車等の車両に搭載することはできない。
そこで、本発明では、第3の回転部材として、第1のギア30と第2のギア32との間に回転を誘導する第5のギア30″を採用した。こうすることにより、第5のギア30″は、第1のギア30が右回り方向に回転するので、左回り方向に回転し、第2のギア32は、第5のギア30″に駆動結合されて、右回り方向に回転する。これで、第2のギア32の回転軸33と第4のギア42の回転軸43は、いずれも、右回り方向に回転することになる。
反対に、ロータ20が左回り方向に回転すると仮定すると、上と同様にして、第2のギア32の回転軸33と第4のギア42の回転軸43は、いずれも、左回り方向に回転することになる。
このようにして、第2のギア32の回転軸33と第4のギア42の回転軸43は、共に、等しいトルクで同一方向に回転することになる。
次ぎに、図9を用いて、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の回転方向反転機構の第2の実施形態について説明する。図9は、本発明の車両用電動駆動・伝達装置を上面から見た図である。
第2の実施形態の場合、第3の回転部材は、ステータ10の回転軸13と同じ回転中心を持つ第6のギア35と、第6のギア35と直交駆動結合される第7のギア36と、第7のギア36と直交駆動結合される第8のギア37とからなる。いずれのギアも、いわゆる“ベベルギア(bevel gear)”、つまり、傘型のギアで構成される。
今、図9の右側から見て、ロータ20が左回り方向に回転すると仮定すると、ステータ10は、右回り方向に回転し、その結果、ロータ20の回転軸23に連結された第3のギア40の回転軸41は、左回り方向に回転し、ステータ10の回転軸13に連結された第6のギア35は、右回り方向に回転する。
第7のギア36は、先に説明したように、第6のギア35に直交駆動結合されているので、図9の下側から見て、右回り方向に回転し、これにより、第7のギア36に直交駆動結合された第8のギア37は、左回り方向に回転する。第1のギア30の回転軸31は、第7のギア37の回転軸38に連結されているので、左回り方向に回転する。
このようにして、第1のギア30の回転軸31と第3のギア40の回転軸41は、いずれも、左回り方向に回転することになる。
反対に、ロータ20が右回り方向に回転すると仮定すると、上と同様にして、第1のギア30の回転軸31と第3のギア40の回転軸41は、共に右回り方向に回転することになる。
第2のギア32は、第1のギア30に駆動結合され、第4のギア42は、第3のギア40に駆動結合されているので、第2のギア32の出力軸としての回転軸33と第4のギア42の出力軸としての回転軸43は、共に、等しいトルクで同一方向に回転することになる。
(差動機能)
次ぎに、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の差動機能について説明するが、その前に、図10を用いて、いわゆる“デフ(differential gear)”の原理について説明する。
動力は、ドライブシャフトDSとドライブピニオンDPを介してリングギアRGに伝えられ、このリングギアRGに固定されたデフケースDCを回転させる。デフケースDCの対向する部分には、上ディファレンシャルピニオンUDPと下ディファレンシャルピニオンLDPのディファレンシャルピニオンシャフトDPSがデフケースDCの回転方向と直交する方向に回転可能に支持されており、上ディファレンシャルピニオンUDPと下ディファレンシャルピニオンLDPの間には、これらのギアと直交駆動結合する左サイドギアLSGと右サイドギアRSGが配置されているので、デフケースDCが回転すると、左サイドギアLSGと右サイドギアRSGが回転する。左サイドギアLSGには、左アクセルシャフトLASが連結され、右サイドギアRSGには右アクセルシャフトRASが連結されている。通常状態では、左アクセルシャフトLASと右アクセルシャフトRASは、同一速度で同一方向に回転するので、上ディファレンシャルピニオンUDPと下ディファレンシャルピニオンLDPは、ディファレンシャルピニオンシャフトDPSを回転中心軸とした回転はしない。
ここで、先に説明した“デフ(differential gear)”を搭載した車両が左側にカーブを切る場合について考えると、この場合は、左アクセルシャフトLASに連設された左側の車輪に回転速度を落とそうとする力が加わり、この結果、左アクセルシャフトLASの回転数を落とそうとする力が加わる。
左サイドギアLSGは、左アクセルシャフトLASに連結されているので、結局、左側の車輪に回転速度を落とそうとする力が加わると、左サイドギアLSGの回転数が落ちることになる。その一方で、右サイドギアRSGの回転数は変わらないので、この結果、左サイドギアLSGの回転数と右サイドギアRSGの回転数とに差が出てくることになる。
このような状態になると、その差を埋めるように、上ディファレンシャルピニオンUDPと下ディファレンシャルピニオンLDPがディファレンシャルピニオンシャフトDPSを回転中心軸として回転するが、これにより、右サイドギアRSGは、それまでの回転数に左サイドギアLSGの回転数が落ちた分の回転数を加えた回転数で回転することになる。
右サイドギアRSGは、右アクセルシャフトRASに連結され、右アクセルシャフトRASは、右側の車輪に連設されているので、結局、右サイドギアRSGの回転数が上がると、右側の車輪の回転速度が上がることになる。
このように、“デフ(differential gear)”を搭載した車両が左側にカーブを切る際には、右側の車輪の回転速度が左側の車輪の回転速度を上回るので、車体をスムーズに左側に転向させることができる。
その後、左側へのカーブを曲がり終えるにつれ、車両が直進走行状態に戻ろうとするときは、左側の車輪に加わっていた回転速度を落とそうとする力が弱まると共に、右側の車輪の回転速度が未だ左側の車輪の回転速度より上回っているため、今度は、右側の車輪に回転速度を落とそうとする力が加わり、この結果、右側の車輪に連結されている右アクセルシャフトRASに回転数を落とそうとする力が加わる。
右アクセルシャフトRASは、右サイドギアRSGに連結されているので、結局、外側の車輪に回転速度を落とそうとする力が加わると、右サイドギアRSGの回転数が落ちることになる。
右サイドギアRSGの回転数が落ちた場合、その分だけ、上ディファレンシャルピニオンUDPと下ディファレンシャルピニオンLDPの回転数も落ちてくるので、左サイドギアLSGの回転数が上がることになるが、これにより、両者の回転数は、互いに等しい状態に近づいて行く。この作用は、両者の回転数が等しくなるまで繰り返される。
このように、左側へのカーブを曲がりきって、車両が直進走行状態に戻ったときは、右側の車輪の回転速度が左側の車輪の回転速度と等しくなっているので、安定した直進走行状態となる。
以下、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の差動機能について説明するが、回転方向反転機構として、第1の実施形態のものを用いた場合について説明する。
車両が直進走行状態にあるときは、車両の左右の車輪は、同じ回転速度で回転しているが、カーブを曲がるなどの車体の転向時には、車両の左右の車輪の回転速度に差が生じる。
仮に、第2のギア32の回転軸33に連設されている回転軸が内側の車輪のものであり、第4のギア42の回転軸43に連設されている回転軸が外側の車輪のものであるとすると、この場合は、内側の車輪に回転速度を落とそうとする力が加わり、この結果、内側の車輪の回転軸に連結されている第2のギア32の回転軸33に回転数を落とそうとする力が加わる。
第2のギア32は、第1のギア30に駆動連結され、第1のギア30の回転軸31は、ステータ10の回転軸13に連結されているので、結局、内側の車輪に回転速度を落とそうとする力が加わると、ステータ10の絶対回転数が落ちることになる。なお、絶対回転数とは、モータの外部から見た回転数、つまり、出力軸の回転数のことである。
ところが、ステータ10の絶対回転数が落ちた場合は、ステータ10とロータ20との相対回転数が変わらないことから、ステータ10の絶対回転数が落ちた分だけロータ20の絶対回転数が上がることになる。なお、相対回転数とは、ステータ10から見たロータ20の回転数又はロータ20から見たステータ10の回転数のことである。例えば、ステータ10の絶対回転数を“Rs”とし、ロータ20の絶対回転数を“Rr”とすると、ステータ10とロータ20とは互いに相反方向に回転するので、相対回転数は、“Rs+Rr”となる。言うまでもないが、車両が直進走行状態にあるときは、“Rs=Rr”である。
ロータ20の回転軸23は、第3のギア40の回転軸41に連結され、第3のギア40は、第4のギア42に駆動結合され、外側の車輪の回転軸は、第4のギア42の回転軸43に連結されているので、結局、ロータ20の絶対回転数が上がると、外側の車輪の回転速度が上がることになる。
このように、カーブを曲がるなどの車体の転向時には、ステータ10とロータ20の相対作用により、外側の車輪の回転速度が内側の車輪の回転速度を上回るので、車体をスムーズに転向させることができる。
その後、カーブを曲がり終えるにつれ、車両が直進走行状態に戻ろうとするときは、内側の車輪に加わっていた回転速度を落とそうとする力が弱まると共に、外側の車輪の回転速度が未だ内側の車輪の回転速度より上回っているため、今度は、外側の車輪に回転速度を落とそうとする力が加わり、この結果、外側の車輪の回転軸に連結されている第4のギア42の回転軸43に回転数を落とそうとする力が加わる。
第4のギア42は、第3のギア40に駆動連結され、第3のギア40の回転軸41は、ロータ20の回転軸23に連結されているので、結局、外側の車輪に回転速度を落とそうとする力が加わると、ロータ20の絶対回転数が落ちることになる。
ロータの20の絶対回転数が落ちた場合、その分だけステータ10の絶対回転数が上がることになるのは、先の説明から明らかであるが、これにより、両者の絶対回転数は、互いに等しい状態に近づいて行く。この作用は、両者の絶対回転数が等しくなるまで繰り返される。なお、ロータ20の絶対回転数が落ちたとき、外側の車輪の回転速度が落ち、ステータ10の絶対回転数が上がったとき、内側の車輪の回転速度が上がる機構については、先に説明したことから明らかなので、説明を省略する。
このように、カーブを曲がりきって、車両が直進走行状態に戻ったときは、ステータ10とロータ20の相対作用により、外側の車輪の回転速度が内側の車輪の回転速度と等しくなっているので、安定した直進走行状態となる。
回転方向反転機構として、第2の実施形態のものを用いた場合についても同様に考えることができる。
以上説明したことから、本発明の車両用電動駆動・伝達装置がこれ自体で差動機能を持つものであることは明らかである。
(車両の左右の車輪との連設例)
次ぎに、図11及び図12を用いて、本発明の車両用電動駆動・伝達装置と車両の左右の車輪との連設例について説明する。
本発明の車両用電動駆動・伝達装置の一方の出力軸となる第2のギア32の回転軸33が持つトルクは、この回転軸33に連結されたユニバーサルジョイント61と、ユニバーサルジョイント61にその一端が連結された懸架軸60と、懸架軸60の他端に連結されたユニバーサルジョイント62を介して、車輪64の回転軸65に伝達され、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の他方の出力軸となる第4のギア42の回転軸43が持つトルクは、この回転軸43に連結されたユニバーサルジョイント71と、ユニバーサルジョイント71に一端が連結された懸架軸70と、懸架軸70の他端に連結されたユニバーサルジョイント72を介して、車輪74の回転軸75に伝達される。車輪64の回転軸65は、回転支軸63によって支持され、車輪74の回転軸75は、回転支軸73によって支持される。
(変形例・好ましい実施形態)
最後に、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の種々の変形例や好ましい実施形態について概説する。
上では、モータとして、直流電動モータを電流制御する例について説明したが、電圧制御するものとしてもよい。また、本発明の原理に従って動作するモータであれば、異なるタイプの直流電動モータであってもよく、更に、交流電動モータであってもよい。
また、上では、固定金具50上に立設され、ボルト締めされた複数の支持盤51〜54によって、車両用電動駆動・伝達装置の各部品を支持する例について説明したが、本発明の原理に従って支持するものであれば、このような構造のものでなくてもよい。
また、上では、ステータ10側の回転方向を反転する例について説明したが、ロータ20側の回転方向を反転するようにしてもよい。
また、上では、回転方向反転機構として、第1のギア30の回転を第2のギア32に誘導する第5のギア30″を設けた構造と3個のベベルギアを用いた構造とについて説明したが、このような構造のものでなくてもよい。例えば、先に説明した遊星ギア機構(planetary gear mechanism)を用いてもよい。なお、回転方向反転機構として、遊星ギア機構を用いる場合には、遊星ギア機構自体が減速機能を有しているので、第1の回転部材の第2のギア32の歯数は、第2の回転部材の第4のギア42の歯数より少なくしなければならない。
また、上では、車両の左右の車輪との連設例として、懸架軸60と70とを交差させる例を説明したが、これは、回転方向反転機構として、第1の実施形態を採用した場合には適用可能であるが、回転方向反転機構として、第2の実施形態を採用した場合には適用不可である。何故ならば、回転方向反転機構として、第1の実施形態を採用した場合には、第2のギア32の回転軸33の回転中心と第4のギア42の回転軸43の回転中心とが一致せず、その一方で、回転方向反転機構として、第2の実施形態を採用した場合には、第2のギア32の回転軸33の回転中心と第4のギア42の回転軸43の回転中心とが一致するからである。
更に、モータ周りについては、全体にカバーをして、水が入りにくくすると共に、通気性が確保できる構造とするのが好ましく、ギア周りについては、回転部材単位でギアボックスに入れ、それぞれ、潤滑油を入れる構造とするのが好ましい。
本発明によれば、小型で軽量なだけでなく、エネルギー損失の少ない車両用電動駆動・伝達装置を提供することができることに加えて、車両に搭載する際の配置位置の自由度や製造する際の設計の自由度を増すことができる。また、本発明の車両用電動駆動・伝達装置は、自動車だけでなく、電車に搭載することもできる。
本発明の車両用電動駆動・伝達装置の全体構成を側面から見た一部断面図である。 本発明の車両用電動駆動・伝達装置の全体構成を上面から見た一部断面図である。 本発明の直流電動モータの詳細構造を示す一部断面図である。 図1のA−A″から見た本発明の直流電動モータの断面図である。 本発明の直流電動モータの回転動作を示す動作図である。 本発明の直流電動モータを駆動するための電気信号の波形図である。 図1のB−B″から見た本発明のギアの断面図である。 図1のC−C″から見た本発明のギアの断面図であって、本発明の車両用電動駆動・伝達装置の回転方向反転機構の第1の実施形態を示す図である。 本発明の車両用電動駆動・伝達装置の回転方向反転機構の第2の実施形態を示す一部断面図である。 “デフ(differential gear)”の差動原理を示す一部断面図である。 本発明の車両用電動駆動・伝達装置と車両の左右の車輪との連設の一例を側面から見た一部断面図である。 本発明の車両用電動駆動・伝達装置と車両の左右の車輪との連設の一例を上面から見た一部断面図である。
[第1の回転体]
10 ステータ
11 コイル磁気発生器
12 ブラシ
13 ステータの回転軸
10″ カバー盤
[第1の回転部材(一方の減速機構)]
30 第1のギア
31 第1のギアの回転軸
32 第2のギア
33 第2のギアの回転軸(一方の出力軸)
[第2の回転体]
20 ロータ
21 珪素鋼板
23 ロータの回転軸
[第2の回転部材(他方の減速機構)]
40 第3のギア
41 第3のギアの回転軸
42 第4のギア
43 第4のギアの回転軸(他方の出力軸)
[第3の回転部材]
30″ 第5のギア
35 第6のギア
36 第7のギア
37 第8のギア
38 第8のギアの回転軸
[固定支持機構]
50 固定金具
51〜54 支持盤
[一方の連設機構]
60 一方の懸架軸
61 一方の出力軸側のユニバーサルジョイント
62 一方の車輪側のユニバーサルジョイント
[他方の連設機構]
70 他方の懸架軸
71 他方の出力軸側のユニバーサルジョイント
72 他方の車輪側のユニバーサルジョイント
[車輪]
63 一方の車輪の回転支軸
64 一方の車輪
65 一方の車輪の回転軸
73 他方の車輪の回転支軸
74 他方の車輪
75 他方の車輪の回転軸
[デフ“differential gear”]
DS ドライブシャフト
DP ドライブピニオン
RG リングギア
DC デフケース
DPS ディファレンシャルピニオンシャフト
UDP 上ディファレンシャルピニオン
LDP 下ディファレンシャルピニオン
LSG 左サイドギア
RSG 右サイドギア
LAS 左アクセルシャフト
RAS 右アクセルシャフト
の発明は、回転可能に支持されたステータと該ステータに回転可能に支持されたロータとからなるモータと、前記ステータに駆動結合される第1の回転部材と、前記ロータに駆動結合される第2の回転部材と、前記第1の回転部材又は前記第2の回転部材のいずれか一方に配置され、前記第1の回転部材又は前記第2の回転部材の出力軸の回転方向を反転させる第3の回転部材と、を備えた車両用電動駆動・伝達装置であって、
前記第1の回転部材は、前記ステータの回転軸に直接連結される第1のギアと該第1のギアに駆動結合される第2のギアとからなり、
前記第2の回転部材は、前記ロータの回転軸に直接連結される第3のギアと該第3のギアに駆動結合される第4のギアとからなり、
前記第3の回転部材は、前記第1のギアと前記第2のギアとの間又は前記第3のギアと前記第4のギアとの間に配置され、前記第1のギアの回転を前記第2のギアに又は前記第3のギアの回転を前記第4のギアに誘導する第5のギアからなると共に、
前記第1のギアと前記第3のギアの歯数及び前記第2のギアと前記第4のギアの歯数を、それぞれ、同じものとし、前記第5のギアの歯数を前記第1のギアと前記第3のギアの歯数と同じか又は前記第2のギアと前記第4のギアの歯数と同じものとし、且つ、前記第2のギアと前記第4のギアの歯数を前記第1のギアと前記第3のギアの歯数よりも多いものとし、
更に、前記第2のギアの回転軸は、車両の左右の車輪の内の一方の車輪の回転軸に第1の懸架軸を介して交差連設され、前記第4の回転軸は、前記車両の左右の車輪の内の他方の車輪の回転軸に第2の懸架軸を介して交差連設されることを特徴とする車両用電動・駆動装置である。
の発明は、前記連設がユニバーサルジョイントを介して行われることを特徴とする請求項に記載の車両用電動駆動・伝達装置である。
の発明は、前記モータが直流モータ又は交流モータのいずれかであることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の車両用電動駆動・伝達装置である。
第1の発明によれば、小型で軽量なだけでなく、エネルギー損失の少ない車両用電動駆動・伝達装置を提供することができるに留まらず、車両用電動駆動・伝達装置に減速機構を持たせることができ、更に、車両用電動駆動・伝達装置を車両に搭載するのに好適なものとすることができ、第の発明によれば、第1の発明の車両用電動駆動・伝達装置を車両に搭載する際の配置位置の自由度を増すものとすることができ、第の発明によれば、第1の発明の車両用電動駆動・伝達装置を製造する際の設計の自由度を増すものとすることができる。
第1のギア30の回転軸31は、ステータ10の回転軸13に連結され、第2のギア32は、車両用電動駆動・伝達装置の一方の出力軸となる回転軸33を有し、第3のギア40の回転軸41は、ロータ20の回転軸23に連結され、第4のギア42は、車両用電動駆動・伝達装置の他方の出力軸となる回転軸43を有する。
第1の発明は、回転可能に支持されたステータと該ステータに回転可能に支持されたロータとからなるモータと、前記ステータに駆動結合される第1の回転部材と、前記ロータに駆動結合される第2の回転部材と、前記第1の回転部材又は前記第2の回転部材のいずれか一方に配置され、前記第1の回転部材又は前記第2の回転部材の出力軸の回転方向を反転させる第3の回転部材と、を備えた車両用電動駆動・伝達装置であって、
前記第1の回転部材は、前記ステータの回転軸に直接連結される第1のギアと該第1のギアに駆動結合される第2のギアとからなり、
前記第2の回転部材は、前記ロータの回転軸に直接連結される第3のギアと該第3のギアに駆動結合される第4のギアとからなり、
前記第3の回転部材は、前記第1のギアと前記第2のギアとの間又は前記第3のギアと前記第4のギアとの間に配置され、前記第1のギアの回転を前記第2のギアに又は前記第3のギアの回転を前記第4のギアに誘導する第5のギアとからなると共に、
前記第1のギアと前記第3のギアの歯数及び前記第2のギアと前記第4のギアの歯数を、それぞれ、同じものとし、前記第5のギアの歯数を前記第1のギアと前記第3のギアの歯数と同じか又は前記第2のギアと前記第4のギアの歯数と同じものとし、且つ、前記第2のギアと前記第4のギアの歯数を前記第1のギアと前記第3のギアの歯数よりも多いものとし、
更に、前記第2のギアの回転軸は、車両の左右の車輪の内の一方の車輪の回転軸に第1の懸架軸を介して交差連設され、前記第4のギアの回転軸は、前記車両の左右の車輪の内の他方の車輪の回転軸に第2の懸架軸を介して交差連設されることを特徴とする車両用電動・駆動装置である。

Claims (6)

  1. 回転可能に支持されたステータと該ステータに回転可能に支持されたロータとからなるモータと、
    前記ステータに駆動結合される第1の回転部材と、
    前記ロータに駆動結合される第2の回転部材と、
    前記第1の回転部材又は前記第2の回転部材のいずれか一方に配置され、前記第1の回転部材又は前記第2の回転部材の出力軸の回転方向を反転させる第3の回転部材と、
    を備えたことを特徴とする車両用電動駆動・伝達装置。
  2. 前記第1の回転部材は、前記ステータの回転軸に直接連結される第1のギアと該第1のギアに駆動結合される第2のギアとからなり、前記第2の回転部材は、前記ロータの回転軸に直接連結される第3のギアと該第3のギアに駆動結合される第4のギアとからなり、前記第3の回転部材は、前記第1のギアと前記第2のギアとの間又は前記第3のギアと前記第4のギアとの間に配置され、前記第1のギアの回転を前記第2のギアに又は前記第3のギアの回転を前記第4のギアに誘導する第5のギアからなると共に、前記第1のギアと前記第3のギアの歯数及び前記第2のギアと前記第4のギアの歯数を、それぞれ、同じものとし、前記第5のギアの歯数を前記第1のギアと前記第3のギアの歯数と同じか又は前記第2のギアと前記第4のギアの歯数と同じものとし、且つ、前記第2のギアと前記第4のギアの歯数を前記第1のギアと前記第3のギアの歯数よりも多いものとすることを特徴とする請求項1に記載の車両用電動・駆動装置。
  3. 前記第1の回転部材は、第1のギアと該第1のギアに駆動結合される第2のギアとからなり、前記第2の回転部材は、第3のギアと該第3のギアに駆動結合される第4のギアとからなり、前記第3の回転部材は、前記ステータの回転軸又は前記ロータの回転軸に直接連結される第6のギアと該第6のギアに直交駆動結合される第7のギアと該第7のギアに直交駆動結合され、前記第1のギア又は前記第3のギアと直接連結される第8のギアとからなると共に、前記第1のギアと前記第3のギアの歯数及び前記第2のギアと前記第4のギアの歯数を、それぞれ、同じものとし、且つ、前記第2のギアと前記第4のギアの歯数を前記第1のギアと前記第3のギアの歯数よりも多いものとすることを特徴とする請求項1に記載の車両用電動・駆動装置。
  4. 前記第1の回転部材の前記第2のギアの回転軸は、車両の左右の車輪の内の一方の車輪の回転軸に連設され、前記第2の回転部材の前記第4の回転軸は、車両の左右の車輪の内の他方の車輪の回転軸に連設されることを特徴とする請求項2又は3のいずれか1項に記載の車両用電動駆動・伝達装置。
  5. 前記連設は、ユニバーサルジョイントを介して行われることを特徴とする請求項4に記載の車両用電動駆動・伝達装置。
  6. 前記モータは、直流電動モータ又は交流電動モータのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用電動駆動・伝達装置。
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