JP2010282836A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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JP2010282836A JP2009135274A JP2009135274A JP2010282836A JP 2010282836 A JP2010282836 A JP 2010282836A JP 2009135274 A JP2009135274 A JP 2009135274A JP 2009135274 A JP2009135274 A JP 2009135274A JP 2010282836 A JP2010282836 A JP 2010282836A
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梓 亀尾
Yusuke Sasaki
裕介 佐々木
Takami Saito
崇実 齋藤
Satoshi Ichikawa
聡 市川
Kenji Hosaka
賢司 保坂
Hitoshi Yashiro
仁 八代
Seung-Taek Myung
承澤 明
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Abstract

【課題】リチウムとの合金化を抑制しサイクル特性を向上させ、かつ軽量化および低コスト化が可能なリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】集電体および活物質層を含む正極と、集電体およびリチウムと合金化しうる元素を含有する活物質(ただし、グラファイトを除く)を含む活物質層を有する負極と、支持塩を含む電解液と、を有するリチウムイオン二次電池であって、前記負極集電体がアルミニウムからなり、前記電解液中の前記支持塩の濃度が0.4M以上飽和溶解度以下であり、かつ前記支持塩が、下記化学式(1)のホウ酸エステルのリチウム塩、特定構造のリン酸エステルのリチウム塩、および特定構造のイミドリチウム塩からなる群より選択される少なくとも1種を含む。

【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。特に本発明は、負極集電体の腐食を抑制し、かつリチウムイオン二次電池の軽量化および製造コストの低減を実現させうる技術に関する。
近年、大気汚染や地球温暖化に対処するため、二酸化炭素量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が盛んに行われている。
モータ駆動用二次電池としては、全ての電池の中で最も高い理論エネルギーを有するリチウムイオン二次電池が注目を集めており、現在急速に開発が進められている。リチウムイオン二次電池は、一般に、活物質等がバインダとともに集電体に塗布されてなる活物質層を有する正極および負極が、電解質層を介して接続され、電池ケースに収納される構成を有している。
上述したような自動車等のモータ駆動用電源として用いられる非水電解質二次電池には、携帯電話やノートパソコン等に使用される民生用非水電解質二次電池と比較して極めて高い出力特性を有することが求められており、かような要求に応えるべく鋭意研究開発が進められているのが現状である。
ここで、非特許文献1には、負極集電体として銅箔を用い、電解質の支持塩としてリチウムビス(オキサラト)ボレート(LiBOB)を用いたリチウムイオン二次電池が開示されている。
L.Larush−Asraf et al.,Journal of Power Sources,174,(2006),400−407
しかしながら、上記の非特許文献1に記載の技術では、負極集電体である銅箔が、過放電時に腐食されるという問題がある。
また、銅より軽量で安価なアルミニウムを負極集電体に用いると、過放電時に腐食される問題も回避されるが、充電時にリチウムと合金化し、充放電を繰り返すうちに微粉化して集電体が劣化する問題がある。
そこで、本発明は、リチウムとの合金化を抑制しサイクル特性を向上させ、かつ軽量化および低コスト化が可能なリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題に鑑み、鋭意研究を積み重ねた。その結果、電解質の支持塩の主成分として、リチウムビス(オキサラト)ボレート(LiBOB)、またはリチウムビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド(LiBETI)などの、ハロゲンを発生しない化合物を用いた場合、負極アルミニウム集電体のリチウムとの合金化を抑制できることを見出した。そして、これにより、リチウムイオン二次電池のサイクル特性が向上し、リチウムイオン二次電池の軽量化および低コスト化が可能になることを見出した。
電解液の支持塩として、ハロゲンを発生しないリチウム化合物を用いることにより、アルミニウムの酸化皮膜を侵すような強い還元力を有するイオンの解離を抑制することができる。これにより、充電時にアルミニウムとリチウムが合金化することを抑制でき、アルミニウムを負極集電体として用いてもリチウムイオン二次電池のサイクル特性を向上させることができる。また、リチウムイオン二次電池の軽量化および低コスト化が可能になる。
積層型リチウムイオン二次電池の全体構造を模式的に表した断面概略図である。 リチウムイオン二次電池の代表的な実施形態である積層型の扁平なリチウムイオン二次電池の外観を表した斜視図である。 組電池の代表的な実施形態の外観図であって、Aは組電池の平面図であり、Bは組電池の正面図であり、Cは組電池の側面図である。 組電池を搭載する自動車の概念図である。 LiBOB溶液の濃度と電気伝導度との関係を示すグラフである。 0.8M LiBOB溶液に対する1M LiPF溶液の添加量と電気伝導度との関係を示すグラフである。 1M LIPF溶液のAl集電箔使用時のCV測定を示すグラフである。 0.8M LiBOB溶液のAl集電箔使用時のCV測定を示すグラフである。 1M LiBETI溶液のAl集電箔使用時のCV測定を示すグラフである。
(リチウムイオン二次電池の構成)
以下、適宜図面を参照しながら、リチウムイオン二次電池を詳細に説明する。なお、各図面は説明の便宜上誇張されて表現されており、各図面における各構成要素の寸法比率が実際とは異なる場合がある。
電池の種類は、特に制限されないが、上記リチウムイオン二次電池を形態・構造で区別した場合には、積層型(扁平型)電池、巻回型(円筒型)電池など、従来公知のいずれの形態・構造にも適用し得るものである。また、積層型(扁平型)電池構造を採用することで簡単な熱圧着などのシール技術により長期信頼性を確保でき、コスト面や作業性の点では有利である。
[電池の全体構造]
図1は、扁平型(積層型)の非水電解質二次電池(以下、単に「積層型電池」ともいう)の一実施形態の基本構成を示す概略図である。図1に示すように、本実施形態の積層型電池10は、実際に充放電反応が進行する略矩形の発電要素21が、外装体であるラミネートシート29の内部に封止された構造を有する。ここで、発電要素21は、負極集電体11の両面に負極活物質層13が配置された負極と、電解質層17と、正極集電体12の両面に正極活物質層15が配置された正極とを積層した構成を有している。具体的には、1つの負極活物質層13とこれに隣接する正極活物質層15とが、電解質層17を介して対向するようにして、負極、電解質層および正極がこの順に積層されている。
これにより、隣接する負極、電解質層および正極は、1つの単電池層19を構成する。したがって、本実施形態の積層型電池10は、単電池層19が複数積層されることで、電気的に並列接続されてなる構成を有するともいえる。なお、発電要素21の両最外層に位置する最外層負極集電体には、いずれも片面のみに負極活物質層13が配置されているが、両面に活物質層が設けられてもよい。すなわち、片面にのみ活物質層を設けた最外層専用の集電体とするのではなく、両面に活物質層がある集電体をそのまま最外層の集電体として用いてもよい。また、図1とは正極および負極の配置を逆にすることで、発電要素21の両最外層に最外層正極集電体が位置するようにし、該最外層正極集電体の片面または両面に正極活物質層が配置されているようにしてもよい。
負極集電体11および正極集電体12は、各電極(負極および正極)と導通される負極集電板25および正極集電板27がそれぞれ取り付けられ、ラミネートシート29の端部に挟まれるようにしてラミネートシート29の外部に導出される構造を有している。負極集電板25および正極集電板27はそれぞれ、必要に応じて負極リードおよび正極リード(図示せず)を介して、各電極の負極集電体11および正極集電体12に超音波溶接や抵抗溶接等により取り付けられていてもよい。
以下、本実施形態のリチウムイオン二次電池を構成する部材について説明するが、下記の形態のみに制限されない。
[集電体]
集電体は、活物質層と外部とを電気的に接合するための部材であって、導電性の材料から構成される。正極集電体の材料の例としては、アルミニウム箔、ニッケル箔、銅箔、ステンレス(SUS)箔などが挙げられる。
本実施形態において、負極集電体はアルミニウムからなる。本実施形態のリチウムイオン二次電池は、電解液の支持塩がハロゲンを有さない化合物を主成分としているため、ハロゲンイオンなどの腐食性が強いイオンを遊離しない。したがって、負極集電体上の酸化皮膜の還元を抑制でき、ひいてはリチウムとアルミニウムとの合金化を抑制することができる。これにより、従来、負極集電体として用いることが困難であったアルミニウム箔を、負極集電体として用いることが可能となる。
集電体の大きさは、電池の使用用途に応じて決定される。大型の電池に用いられる大型の電極を作製するのであれば、面積の大きな集電体が用いられる。小型の電極を作製するのであれば、面積の小さな集電体が用いられる。また、集電体の一般的な厚さは、1〜30μmである。ただし、この範囲を外れる厚さの集電体を用いても、勿論よい。
[活物質層]
<負極(負極活物質層)>
負極活物質層13は、リチウムと合金化しうる元素を含有する負極活物質(ただし、グラファイトを除く)を含む。ここで、リチウムと合金化しうる元素としては、例えば、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、アルミニウム、インジウム、コバルト、および亜鉛からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。かような元素を含む活物質を負極活物質として用いることで、電池の高容量化が可能となる。なかでも、コバルトまたはスズが負極活物質に含まれることがより好ましい。
上述した合金系負極活物質の具体的な例としては、例えば、金属化合物、金属酸化物、リチウム金属化合物、リチウム金属酸化物(リチウム−遷移金属複合酸化物を含む)などが挙げられる。金属化合物の形態の負極活物質としては、LiAl、LiSi、Li4.4Pb、LiSn等が挙げられる。また、金属酸化物の形態の負極活物質としては、SnO、SnO、GeO、GeO、InO、In、PbO、PbO、Pb、Pb、SiO、ZnO、Co等が挙げられる。なお、これらの負極活物質は1種のみが負極活物質層13に含まれてもよいし、2種以上が負極活物質層13に含まれてもよい。なかでも、LiSi、LiSn、SnO、SnO、SiO、Coが負極活物質として好ましく用いられ、特に好ましくはSnO、Coが用いられる。
なお、負極活物質としてグラファイトを用いた場合、アルミニウム上の酸化被膜がグラファイトの不純物との反応およびグラファイトの触媒作用によって分解され、0V付近においてリチウムとの合金化反応が進行する。
負極活物質層13中に含まれる成分の配合比は、特に限定されない。配合比は、リチウムイオン二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)やイオン伝導性を考慮して調整されうる。
<正極(正極活物質層)>
正極活物質層15は正極活物質を含む。正極活物質層15に含まれる成分の配合比および正極活物質層の厚さについても特に限定されず、リチウムイオン二次電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。
正極活物質は、特にリチウムの吸蔵放出が可能な材料であれば特に限定されず、リチウムイオン二次電池に通常用いられる正極活物質が利用されうる。具体的には、リチウム−遷移金属複合酸化物が好ましく、例えば、LiMnなどのLi−Mn系複合酸化物、LiNiOなどのLi−Ni系複合酸化物、LiNi0.5Mn0.5などのLi−Ni−Mn系複合酸化物が挙げられる。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。
正極活物質層15中に含まれる成分の配合比も、特に限定されない。配合比は、リチウムイオン二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)やイオン伝導性を考慮して調整されうる。
正極活物質の平均粒子径は、0.1〜100μmであることが好ましい。当該平均粒子径は、より好ましくは0.1〜10μmであり、さらに好ましくは0.1〜1μmである。
一方、負極活物質の平均粒子径は、0.1〜100μmであることが好ましい。当該平均粒子径は、より好ましくは0.1〜10μmであり、さらに好ましくは0.1〜1μmである。なお、本明細書において、平均粒子径は、レーザー回折法により測定した平均粒子径D50の値を採用するものとする。
<導電助剤>
活物質層には導電助剤が含まれる。導電助剤は、活物質層の導電性を向上させる役割を果たす。導電助剤の例としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、活性炭、グラファイトなどの炭素材料、チタン酸カリウム、炭化チタン、二酸化チタン、炭化ケイ素、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、二酸化錫、および酸化インジウムなどが挙げられる。導電助剤の含有量は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。また、導電助剤の平均粒子径も特に制限されない。
<バインダ>
さらに、前記活物質層には、バインダが含まれうる。バインダは、活物質と導電助剤とを結着させる役割を果たす添加剤である。前記バインダは、活物質と導電助剤とを結着できるものであれば特に制限されない。具体的な例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリイミド、セルロース、カルボキシメチルセルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物などの熱可塑性高分子、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルプロピナール、ポリビニルブチラール、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のヒドロキシル基含有化合物、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴム等が挙げられる。これらのバインダは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
また、必要であれば、導電剤、結着剤、支持塩(リチウム塩)、イオン伝導性ポリマーなどが含まれうる。また、イオン伝導性ポリマーが含まれる場合には、前記ポリマーを重合させるための重合開始剤が含まれてもよい。
上述した各成分の活物質層における含有量については特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。活物質層の厚さについても特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。
[電解質層]
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、電解液の支持塩として、下記化学式(1)で表されるホウ酸エステルのリチウム塩、下記化学式(2)で表されるリン酸エステルのリチウム塩、および下記化学式(3)で表されるイミドリチウム塩からなる群より選択される少なくとも1種を含む。
前記化学式(1)および(2)中、A、A、A、A、およびAは、それぞれ独立して、ジカルボニル基、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分枝状のアルキレン基、炭素数2〜11の直鎖状もしくは分枝状のアルキレンカルボニル基、炭素数3〜12の直鎖状もしくは分枝状のアルキレンジカルボニル基、炭素数6〜20のアリーレン基、炭素数7〜21のアリーレンカルボニル基、または炭素数8〜22のアリーレンジカルボニル基である。また、前記化学式(3)のAおよびAは、それぞれ独立して、フルオロ基、または炭素数1〜12の直鎖状もしくは分枝状のフルオロアルキル基である。
負極集電体としてアルミニウム箔を用いると、LiPFなどのハロゲン原子を含む支持塩は、ハロゲンイオンを解離させ、このハロゲンイオンがアルミニウム箔表面上の酸化皮膜を侵し、アルミニウムとリチウムとを合金化させてしまう。しかしながら、前記化学式(1)および(2)で表される支持塩は、分子内にハロゲン原子を有しておらず、還元力の強いイオンを解離させず、アルミニウム箔表面上の酸化皮膜を侵すことはほとんどない。また、前記化学式(3)で表される支持塩は、AおよびAで表される基にハロゲンを有しているものの、フッ化物イオンの結合が強いために、還元力の強いハロゲンイオンを解離しない。したがって、アルミニウム箔を負極集電体として用いることができる。その結果、リチウムイオン二次電池のサイクル特性を向上させることができ、また、リチウムイオン二次電池の軽量化および低コスト化が可能になる。
前記化学式(1)および(2)中のA、A、A、A、およびAで用いられうる炭素数1〜10の直鎖状または分枝状のアルキレン基の例としては、例えば、メチレン基、例えば、メチレン基、エチレン基、i−プロピレン基、n−プロピレン基、i−ブチレン基、n−ブチレン基、s−ブチレン基、t−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基、n−ヘプチレン基、n−オクチレン基、n−ノネン基、またはn−デセン基などが挙げられる。
前記化学式(1)および(2)中のA、A、A、A、およびAで用いられうる炭素数2〜11の直鎖状または分枝状のアルキレンカルボニル基の例としては、例えば、メチレンカルボニル基、エチレンカルボニル基、i−プロピレンカルボニル基、n−プロピレンカルボニル基、i−ブチレンカルボニル基、n−ブチレンカルボニル基、s−ブチレンカルボニル基、t−ブチレンカルボニル基、n−ペンチレンカルボニル基、n−ヘキシレンカルボニル基、n−ヘプチレンカルボニル基、n−オクチレンカルボニル基、n−ノネンカルボニル基、n−デセンカルボニル基、カルボニルメチレンカルボニル基などが挙げられる。
前記化学式(1)および(2)中のA、A、A、A、およびAで用いられうる炭素数3〜12の直鎖状または分枝状のアルキレンジカルボニル基の例としては、例えば、1,2−ジメチレンジカルボニル基、1,3−トリメチレンジカルボニル基、1,4−テトラメチレンジカルボニル基、1,5−ペンタメチレンジカルボニル基、1,6−ヘキサメチレンジカルボニル基、1,7−ペンタメチレンジカルボニル基、1,8−オクタメチレンジカルボニル基、1,9−ノナメチレンジカルボニル基、1,10−デカメチレンジカルボニル基などが挙げられる。
前記化学式(1)および(2)中のA、A、A、A、およびAで用いられうる炭素数6〜20のアリーレン基の例としては、例えば、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、ナフチレン基、アントラセニレン基、フェナントレニレン基、ピレニレン基、ペリレニレン基、フルオレニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ルブレニレン基、クリセニレン基、またはトリフェニレニレン基などが挙げられる。
前記化学式(1)および(2)中のA、A、A、A、およびAで用いられうる炭素数7〜21のアリーレンカルボニル基の例としては、例えば、p,p’−ジフェニレンカルボニル基などが挙げられる。
前記化学式(1)および(2)中のA、A、A、A、およびAで用いられうる炭素数8〜22のアリーレンジカルボニル基の例としては、例えば、1,2−ジカルボニルフェニレン基、1,3−ジカルボニルフェニレン基、1,4−ジカルボニルフェニレン基、ジカルボニルビフェニレン基、ジカルボニルナフタレン基などのジカルボニルアリーレン基などが挙げられる。
前記化学式(3)中のAおよびAで用いられうる炭素数1〜12の直鎖状または分枝状のフルオロアルキル基の例としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基などが挙げられる。
これらの電解質の中でも、ホウ酸エステルおよびリン酸エステルについては分子量が小さく、電気伝導度に優れることから、下記化学式(4)および下記化学式(5)で表されるリチウム塩の少なくとも一方が好ましい。また、イミドについては高電位におけるアルミニウム腐食の懸念が少ないことから、下記化学式(6)で表されるリチウム塩が好ましい。
前記化学式(4)および(5)中、R、R、R、R、およびRは、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝状のアルキレン基、または1,2−フェニレン基である。また、前記化学式(6)中、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分枝状のフルオロアルキル基である。
前記化学式(4)で表される好ましい支持塩の具体的な例としては、次のような支持塩が挙げられる。
・リチウムビス(オキサラト)ボレート(LiBOB)(RおよびRがそれぞれ単結合)
・リチウムビス(マロナト)ボレート(RおよびRがそれぞれメチレン基)
・リチウムビス(スクシナート)ボレート(RおよびRがそれぞれエチレン基)
・リチウムビス(フタレート)ボレート(RおよびRがそれぞれ1,2−フェニレン基)。
前記化学式(5)で表される好ましい支持塩の具体的な例としては、次のような支持塩が挙げられる。
・リチウムトリス(オキサラト)ホスフェート(R、R、およびRがそれぞれ単結合)
・リチウムトリス(マロナト)ホスフェート(RおよびRがそれぞれメチレン基)
・リチウムトリス(スクシナート)ホスフェート(RおよびRがそれぞれエチレン基)
・リチウムトリス(フタレート)ホスフェート(RおよびRがそれぞれ1,2−フェニレン基)。
前記化学式(6)で表される好ましい支持塩の具体的な例としては、次のような支持塩が挙げられる。
・リチウム(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(RおよびRがそれぞれトリフルオロメチル基)
・リチウム(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド(RおよびRがそれぞれペンタフルオロエチル基)。
これら好ましい支持塩の中でも、ホウ酸エステルについては分子量がより小さく、電気伝導度により優れることから、下記化学式(7)で表されるリチウム塩(リチウムビス(オキサラト)ボレート:LiBOB)が特に好ましい。また、イミドについては高電位におけるアルミニウム腐食の懸念が少ないことと、電気伝導度のバランスに優れることから、下記化学式(8)で表されるリチウム塩(リチウムペンタフルオロエチルスルホニルイミド:LiBETI)が特に好ましい。
本実施形態のリチウムイオン二次電池において、電解液中の支持塩の濃度は、0.4M以上飽和溶解度以下の範囲である。この範囲であれば、上述の効果がより顕著に発現する。前記濃度は好ましくは0.4〜1.2M、より好ましくは0.6〜1.0Mである。前記濃度が0.4M未満であると、電気伝導度が低下し、電池性能の出力が低下する。一方、前記濃度が飽和溶解度を超えると、電解液中に支持塩が析出してしまい、電解液としての使用が困難となる。
なお、上記の飽和溶解度は、電解液に用いる有機溶媒によって異なりうる。
前記化学式(1)、(2)、および(3)で表される支持塩は、市販品を用いてもよいし、合成品を用いてもよい。例えば、前記化学式(1)で表される支持塩の合成方法としては、ジカルボン酸、ホウ酸、および炭酸リチウムを反応させる方法(特許第4190887号公報に記載の方法)が挙げられる。前記化学式(2)で表される支持塩の合成方法としては、ジカルボン酸と五塩化リンを反応させたのち水素化リチウムを反応させる方法(特表2003−505464号公報に記載の方法)などが挙げられる。前記化学式(3)で表される支持塩の合成方法としては、パーフルオロスルホニルハロゲン化物と無水アンモニアまたはアンモニウム塩とフッ化リチウムを反応させることによる方法(特許3623452号公報に記載の方法)などが挙げられる。
上記の電解質を含んでいれば、電解質層の形態は特に制限されない。例えば、可塑剤である有機溶媒に支持塩であるリチウム塩が溶解した形態である液体電解質、リチウムイオン伝導性を有するマトリックスポリマーに、上記の液体電解質が注入されてなる構成される高分子ゲル電解質などが挙げられる。
電解質層において用いられる前記有機溶媒の具体的な例としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)等の鎖状カーボネート類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン等のエーテル類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトニトリル等のニトリル類;プロピオン酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;酢酸メチル、蟻酸メチルの中から選ばれる少なくとも1種または2種以上を混合した非プロトン性溶媒等の有機溶媒(可塑剤)が使用できる。ただし、これらに制限されるわけではない。
前記リチウムイオン伝導性を有するマトリックスポリマーの具体的な例としては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリテトラフルオロエチレン(PVdF)、およびこれらの共重合体などが挙げられる。かようなマトリックスポリマーには、リチウム塩などがよく溶解しうる。
なお、電解質層が液体電解質やゲル電解質から構成される場合には、電解質層にセパレータを用いてもよい。セパレータの具体的な形態としては、例えば、ハロゲン原子を含まない、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンからなる微多孔膜が挙げられる。高分子ゲル電解質を用いれば、電池からの液漏れの虞がほとんどなくなり、電池の信頼性が向上しうる。
高分子ゲル電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発揮しうる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用いて、高分子電解質形成用の重合性ポリマー(例えば、PEOやPPO)に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合などの重合処理を施せばよい。
本実施形態のリチウムイオン二次電池に用いられる支持塩は、前記化学式(1)で表される支持塩および前記化学式(2)で表される支持塩の少なくとも一方の支持塩の他に、添加剤をさらに含んでいても良い。この際、前記添加剤は、LiBF、LiAlF、LiGaF、LiPF、LiAsF、LiSbFからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。上記の支持塩が電解液中に含まれることにより、電解液の電気伝導度がより向上しうると共に、わずかに生じるフッ素イオンによりアルミニウムの表面に安定な皮膜を形成させることができる。これらの中でも、LiBF、LiPFがより好ましく、LiPFが特に好ましい。
前記添加剤を用いる場合の使用量は、電解液に含まれる支持塩(ハロゲンを発生しないリチウム化合物)の種類によって異なりうる。そして、前記添加剤を使用する場合は、溶液の形態で使用することが好ましい。
添加剤の溶液中の濃度は、0.1〜2.0Mであることが好ましく、0.5から1.5Mであることがより好ましく、1Mであることが特に好ましい。
例えば、1Mの濃度である添加剤溶液の添加量は、ハロゲンを発生しないリチウム化合物を含む電解液に対して、0.01〜5.6質量%であることが好ましく、1〜5.6質量%であることがさらに好ましい。添加量が0.01質量%未満であると、電気伝導度が低下するため、リチウムイオン二次電池の出力性能が低下する場合がある。一方、5.6質量%を超えると、負極集電体であるアルミニウム箔上の酸化皮膜が侵され始め、その結果、LiとAlとの合金化に伴う電流が流れ始める虞がある。
さらに具体的には、例えば、前記添加剤として好ましいLiPFを用いる場合、1M LiPF溶液の添加量は、好ましくは0.01〜5.6質量%、より好ましくは1〜5.6質量%、さらに好ましくは3〜5.6質量%である。
なお、上記電解質は電極の活物質層中に含まれてもよい。
(タブおよびリード)
電池外部に電流を取り出す目的で、タブを用いてもよい。タブは最外層集電体や集電板に電気的に接続され、電池外装材であるラミネートシートの外部に取り出される。
タブを構成する材料は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池用のタブとして従来用いられている公知の高導電性材料が用いられうる。タブの構成材料としては、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等の金属材料が好ましく、より好ましくは軽量、耐食性、高導電性の観点からアルミニウム、銅などが好ましい。なお、正極タブと負極タブとでは、同一の材質が用いられてもよいし、異なる材質が用いられてもよい。
正極端子リードおよび負極端子リードに関しても、必要に応じて使用する。正極端子リードおよび負極端子リードの材料は、公知のリチウムイオン二次電池で用いられる端子リードを用いることができる。なお、電池外装材29から取り出された部分は、周辺機器や配線などに接触して漏電したりして製品(例えば、自動車部品、特に電子機器等)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆するのが好ましい。
(電池外装材)
電池外装材29としては、公知の金属缶ケースを用いることができるほか、発電要素(電池要素)を覆うことができる、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた袋状のケースが用いられうる。該ラミネートフィルムには、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。高出力化や冷却性能に優れ、EV、HEV用の大型機器用電池に好適に利用することができるという観点から、ラミネートフィルムが望ましい。
(製造方法)
続いて、リチウムイオン二次電池の製造方法を説明する。リチウムイオン二次電池の製造方法は特に制限されず、リチウムイオン二次電池の製造分野において従来公知の知見を適宜参照することにより製造されうる。なお、該製造方法は、以下の形態のみに制限されない。
リチウムイオン二次電池に用いられる電極は、以下のような製造方法で製造されうる。例えば、活物質、導電助剤、およびバインダを溶媒に添加することにより、活物質を含むスラリーを調製する(活物質スラリーの調製工程)。その後、活物質を含むスラリー集電体の表面に塗布し、乾燥させることにより塗膜を形成する(塗膜形成工程)。次いで、前記塗膜形成工程を経て作製された積層体を積層方向にプレスする(プレス工程)ことにより製造されうる。多孔質体スラリーにイオン伝導性ポリマーが添加され、当該イオン伝導性ポリマーを架橋させる目的で重合開始剤がさらに添加される場合がある。その際には、塗膜形成工程における乾燥と同時に、または当該乾燥の前もしくは後に、重合処理を施してもよい(重合工程)。
以下、かような製造方法について、工程順に詳細に説明するが、下記の形態のみには制限されない。
[活物質スラリーの調製工程]
本工程においては、活物質、導電助剤、バインダ、および必要に応じて他の成分(例えば、支持塩(リチウム塩)、イオン伝導性ポリマー、重合開始剤など)を、溶媒中で混合する。このようにして、活物質を含むスラリー(以下、単に「活物質スラリー」とも称する)を調製する。この活物質スラリー中に配合される各成分の具体的な形態については、上記のリチウムイオン二次電池の構成の欄において説明した通りであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
溶媒の種類は特に制限されず、電池の製造についての従来公知の知見が適宜参照されうる。溶媒の一例を挙げると、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルホルムアミドなどが用いられうる。バインダとしてフッ化ビニリデン(PVdF)を採用する場合には、NMPを溶媒として用いるとよい。
混合手段も特に制限されないが、あらかじめ前記バインダを溶解させた溶液中に、前記活物質や導電助剤を分散させる方法を採用すれば、後述の塗膜形成工程で得られる塗膜において、活物質の分布が均一になりやすいため、好ましい。
[塗膜形成工程]
続いて、集電体を準備し、上記で調製した前記活物質スラリーを当該集電体の表面に塗布し、乾燥させる。これにより、集電体の表面に前記活物質スラリーからなる塗膜が形成される。この塗膜は、後述するプレス工程を経て、活物質層となる。
準備する集電体の具体的な形態については、上記の構成の欄において説明した通りであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
活物質スラリーを塗布するための塗布手段も特に限定されないが、例えば、自走型コータ、ドクターブレード法、スプレー法などの一般的に用いられている手段が採用されうる。
塗膜は、製造される電極における集電体と活物質層との所望の配置形態に応じて形成される。
その後、集電体の表面に形成された塗膜を乾燥させる。これにより、塗膜中の溶媒が除去される。
塗膜を乾燥させるための乾燥手段も特に制限されず、電極製造について従来公知の知見が適宜参照され、例えば、加熱処理が例示できる。乾燥条件(乾燥時間、乾燥温度など)は、スラリーの塗布量やスラリーの溶媒の揮発速度に応じて適宜設定されうる。
塗膜が重合開始剤を含む場合には、さらに重合工程を行うことで、塗膜中のイオン伝導性ポリマーが架橋性基によって架橋される。
重合工程における重合処理も特に制限されることはなく、従来公知の知見を適宜参照すればよい。例えば、塗膜が熱重合開始剤(AIBNなど)を含む場合には、塗膜に熱処理を施す。また、塗膜が光重合開始剤(BDKなど)を含む場合には、紫外光などの光を照射する。なお、熱重合のための熱処理は、上記の乾燥工程と同時に行われてもよいし、当該乾燥工程の前または後に行われてもよい。
[プレス工程]
続いて、前記塗膜形成工程を経て作製された積層体を積層方向にプレスする。これにより、リチウムイオン二次電池に用いられる電極が完成する。
プレス処理の具体的な手段やプレス条件は特に制限されず、従来公知の知見を参考に、適宜調節されうる。プレス処理の具体的な形態としては、例えば、ホットプレス機やカレンダーロールプレス機などが挙げられる。
上記のようにして得られる正極と負極との間に、セパレータである適当な厚さ(例えば、25μm程度)のポリプロピレン等の多孔質膜を介して正極と負極とを交互に積層させて積層体を得る。そして、正極および負極にそれぞれ電流取り出し用の端子を接続する。
上記積層体を、上述の電流取出し用の端子を取り出した構造にて、アルミニウムのラミネートフィルムバッグなどの外装材に収めて、例えば、注液機により電解液を注液して、減圧下で端部をシールして電池とする。
また、上記電解質が熱や光によって架橋しうるものである場合には、別途加熱工程や光照射工程を設け、電解質を架橋してもよい。乾燥工程における加熱によって電解質を架橋しても勿論よい。なお、電解質が架橋可能なものである場合には、従来公知の熱重合開始剤や光重合開始剤を予め活物質スラリー中に添加しておくことが好ましい。
電解質が電解液の電池のほか、電解質が高分子ゲル電解質の電池の製造は、従来公知の技術を参照して適宜採用されうる。例えば、高分子ゲル電解質を用いた電池を製造する場合、電極を積層する前に高分子ゲル電解質をセパレータや、正極、負極に塗布または含浸させて電解質層を形成することができる。
(リチウムイオン二次電池の外観構成)
図2は、リチウムイオン二次電池の代表的な実施形態である積層型の扁平なリチウムイオン二次電池の外観を表した斜視図である。
図2に示すように、積層型の扁平なリチウムイオン二次電池50では、長方形状の扁平な形状を有しており、その両側部からは電力を取り出すための正極タブ58、負極タブ59が引き出されている。発電要素(電池要素)57は、リチウムイオン二次電池50の電池外装材52によって包まれ、その周囲は熱融着されており、発電要素(電池要素)57は、正極タブ58および負極タブ59を外部に引き出した状態で密封されている。ここで、発電要素(電池要素)57は、先に説明した図1に示すリチウムイオン二次電池10の発電要素(電池要素)21に相当するものであり、正極(正極活物質層)15、電解質層17および負極(負極活物質層)13で構成される単電池層(単セル)19が複数積層されたものである。
なお、上記リチウムイオン二次電池は、積層型の扁平な形状のものに制限されるものではなく、巻回型のリチウムイオン二次電池では、円筒型形状のものであってもよいし、こうした円筒型形状のものを変形させて、長方形状の扁平な形状にしたようなものであってもよいなど、特に制限されるものではない。上記円筒型の形状のものでは、その外装材に、ラミネートフィルムを用いてもよいし、従来の円筒缶(金属缶)を用いてもよいなど、特に制限されるものではない。好ましくは、発電要素(電池要素)がアルミニウムラミネートフィルムで外装される。当該形態により、軽量化が達成されうる。
また、図2に示すタブ58、59の取り出しに関しても、特に制限されるものではなく、正極タブ58と負極タブ59とを同じ辺から引き出すようにしてもよいし、正極タブ58と負極タブ59をそれぞれ複数に分けて、各辺から取り出しようにしてもよいなど、図2に示すものに制限されるものではない。また、巻回型のリチウムイオン電池では、タブに変えて、例えば、円筒缶(金属缶)を利用して端子を形成すればよい。
上記リチウムイオン電池は、電気自動車やハイブリッド電気自動車や燃料電池車やハイブリッド燃料電池自動車などの大容量電源として、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に好適に利用することができる。
(組電池)
組電池は、上記リチウムイオン二次電池を複数個接続して構成した物である。詳しくは少なくとも2つ以上用いて、直列化あるいは並列化あるいはその両方で構成されるものである。直列、並列化することで容量および電圧を自由に調節することが可能になる。
図3は、組電池の代表的な実施形態の外観図であって、図3Aは組電池の平面図であり、図3Bは組電池の正面図であり、図3Cは組電池の側面図である。
図3に示すように、本実施形態の組電池300は、上記のリチウムイオン電池が複数、直列に又は並列に接続して装脱着可能な小型の組電池250を形成する。この装脱着可能な小型の組電池250をさらに複数、直列に又は並列に接続して、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に適した大容量、大出力を持つ組電池300を形成することもできる。図3Aは、組電池の平面図、図3Bは正面図、図3Cは側面図を示しているが、作成した装脱着可能な小型の組電池250は、バスバーのような電気的な接続手段を用いて相互に接続し、この組電池250は接続治具310を用いて複数段積層される。何個のリチウムイオン二次電池を接続して組電池250を作製するか、また、何段の組電池250を積層して組電池300を作製するかは、搭載される車両(電気自動車)の電池容量や出力に応じて決めればよい。
(車両)
本実施形態の車両は、上記のリチウムイオン二次電池またはこれらを複数個組み合わせてなる組電池を搭載したことを特徴とするものである。長期信頼性および出力特性に優れた高寿命の電池を構成できることから、こうした電池を搭載するとEV走行距離の長いプラグインハイブリッド電気自動車や、一充電走行距離の長い電気自動車を構成できる。言い換えれば、上記のリチウムイオン二次電池またはこれらを複数個組み合わせてなる組電池は、車両の駆動用電源として用いられうる。リチウムイオン二次電池またはこれらを複数個組み合わせてなる組電池を、例えば、自動車ならばハイブリット車、燃料電池車、電気自動車(いずれも四輪車(乗用車、トラック、バスなどの商用車、軽自動車など)のほか、二輪車(バイク)や三輪車を含む)に用いることにより高寿命で信頼性の高い自動車となるからである。ただし、用途が自動車に限定されるわけではなく、例えば、他の車両、例えば、電車などの移動体の各種電源であっても適用は可能であるし、無停電電源装置などの載置用電源として利用することも可能である。
図4は、組電池を搭載した車両の概念図である。
図4に示したように、組電池300を電気自動車400のような車両に搭載するには、電気自動車400の車体中央部の座席下に搭載する。座席下に搭載すれば、車内空間およびトランクルームを広く取ることができるからである。なお、組電池300を搭載する場所は、座席下に限らず、後部トランクルームの下部でもよいし、車両前方のエンジンルームでも良い。以上のような組電池300を用いた電気自動車400は高い耐久性を有し、長期間使用しても十分な出力を提供しうる。さらに、燃費、走行性能に優れた電気自動車、ハイブリッド自動車を提供できる。
本発明を、以下の実施例および比較例を用いて、さらに詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
(製造例1:リチウムビス(フタレート)ボレートの製造)
ホウ酸 15.46g(250mmol)およびフタル酸 83.07g(500mmol)をモルタル中で一緒にして細砕し、500mlのフラスコ中に移した。炭酸リチウム 9.24g(125mmol)を添加し、減圧(約9×10Pa)下で120℃に加熱し、この温度で1.5時間維持した。
その後、真空を解除し、フラスコの内容物をモルタルにより微粉砕した。粉末状の生成物をフラスコ中に戻し、120℃、真空(最終的に1.5×10Pa)で2.5時間乾燥させ、リチウムビス(フタレート)ボレートが得られた。
(製造例2:リチウムトリ(オキサラト)ホスフェートの製造)
500mlの三口フラスコ中で、シュウ酸 52.95g(588mmol)(3%過剰)をエーテル300mlに溶解し、計量供給装置を用いて五塩化リン(PCl)39.59g(190.2mmol)を添加した後、還流温度まで加熱した。
計量供給の終結後、2時間還流を行ない、この場合には、全部で6.5l(約270mmol=理論値の約28%)のHClガスが排出された。室温への冷却後、上相を傾瀉し、下の生成物相を200mlのエーテルで4回洗浄した。
下相を、最終的に70℃の浴温で、真空中で蒸発濃縮して乾燥させた。その結果、微結晶の白色固体が残存した。
残留物をジエチルエーテル約200ml中に懸濁させ、LiH 7.9gを添加した。室温で45分間攪拌した際に、ほとんどHガスが発生しなかったので、約5時間還流させ、その際2.9lのガス(エーテル飽和水素)が排出された。さらに、室温で14時間攪拌した際に、3.9lのガスが排出された。エーテルを留去し、残留物をTHF 300ml中に入れ、LiH 0.95gを添加した。15分間の攪拌の後、極めて緩徐に濾過を行なった。
溶液を蒸発濃縮させ、残存する固体を真空中、室温で乾燥させた。部分的に塊状であり、部分的に結晶性である生成物を、グローブボックス中乳棒で擦り潰し、再び真空中で乾燥させ、リチウムトリ(オキサラト)ホスフェートが得られた。
なお、リチウムビス(オキサラト)ボレート(LiBOB)は、Chemetall社製のものを、リチウムビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド(LiBETI)はキシダ化学株式会社製のものをそれぞれ使用した。
(実施例1)
1.正極の作製
正極活物質としてマンガン酸リチウム(LiMnO)(平均粒子径(D50)10μm、正極活物質層の総質量に対して85質量%)、導電助剤としてアセチレンブラック(正極活物質層の総質量に対して5質量%)、および結着剤としてポリフッ化ビニリデン(正極活物質層の総質量に対して10質量%)からなる固形分に対し、スラリー粘度調整溶媒としてのNMPを適量添加して、粘度が3000〜7000mPa・sである正極活物質スラリーを調製した。
正極集電体としてのアルミニウム箔(厚さ:20μm、大きさ:155cm×125cm)の片面に、上記で調製した正極活物質スラリーを目付け量16mg/cmで塗布し、130℃にて60分間乾燥させて、積層体を得た。次いで、得られた積層体を、プレス機を用いてプレスし、集電体にタブを接続して正極を作製した。
2.負極の作製
負極活物質としてSnO(負極活物質層の総質量に対して90質量%)、および結着剤としてポリアクリル酸(負極活物質層の総質量に対して5質量%)を混合し、次いでスラリー粘度調製溶媒であるNMPに分散して、粘度が3000〜7000mPa・sである負極活物質スラリーを調製した。
負極集電体としてのアルミニウム箔(厚さ:20μm、大きさ:160cm×130cm)の片面に、上記で調製した負極活物質スラリーを目付け量1.6mg/cmで塗布し、130℃にて60分間乾燥させて、積層体を得た。次いで、得られた積層体を、プレス機を用いてプレスし、集電体にタブを接続して負極を作製した。
3.電解液の調製
LiBOBを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、0.8Mの濃度としたものを使用した。
4.評価用セルの作製
上記の通り作製した正極および負極を、セパレータとしてポリエチレン(PE)製微多孔膜(厚さ:20μm、大きさ:165cm×135cm)を介して対向させるように積層して評価用セルを作製した。なお、各電極にはニッケル製タブリードおよびアルミニウム製タブリードを超音波溶接にて接続させた。次いで、前記の評価用電池要素を1対のラミネート外装の内部に設置し、電解液を1ml注入後真空封止して評価用セルを作製した。
(実施例2)
リチウムビス(フタレート)ボレートを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、0.8Mの濃度である電解液を調製した。この電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(実施例3)
リチウムトリス(オキサラト)ホスフェートを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、0.8Mの濃度である電解液を調製した。この電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(実施例4)
リチウムビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド(LiBETI)を、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。この電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(実施例5)
LiBOBおよびLiBETIをエチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、LiBOBの濃度が0.4Mであり、かつLiBETIの濃度が0.5Mである電解液を調製した。この電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(実施例6)
LiBOBを、エチレンカーボネート:プロピレンカーボネート=1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。
この電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(実施例7)
ポリフッ化ビニリデン(PVdF)10gに対して、実施例1で調製した0.8M LiBOB電解液 90gを注入し、ゲル電解質とした(ゲル電解質中のPVdFの量は10質量%)。このゲル電解質を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(実施例8)
負極活物質としてCo(負極活物質層の総質量に対して90質量%)、および結着剤としてポリアクリル酸(負極活物質層の総質量に対して5質量%)を混合し、次いでスラリー粘度調製溶媒であるNMPに分散して、粘度が3000〜7000mPa・sである負極活物質スラリーを調製した。
負極集電体としてのアルミニウム箔(厚さ:20μm、大きさ:160cm×130cm)の片面に、上記で調製した負極活物質スラリーを目付け量1.8mg/cmで塗布し、130℃にて60分間乾燥させて、積層体を得た。次いで、得られた積層体を、プレス機を用いてプレスし、集電体にタブを接続して負極を作製した。
この負極活物質を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作成した。
(実施例9)
リチウムビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド(LiBETI)を、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。この電解液を用いたこと以外は、実施例8と同様の方法で評価用セルを作製した。
(実施例10)
LiBOBおよびLiBETIをエチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、LiBOBの濃度が0.4Mであり、かつLiBETIの濃度が0.5Mである電解液を調製した。この電解液を用いたこと以外は、実施例8と同様の方法で評価用セルを作製した。
(実施例11)
LiPFを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。
前記で調製した1.0M LiPF電解液 5.6gを、実施例1で調製した0.8M LiBOB電解液 100gにさらに加え混合した(1M LiPF溶液の0.8MLiBOB電解液への添加量は、5.6質量%)。この電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(実施例12)
LiPFを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。
前記で調製した1.0M LiPF電解液 5.6gを、実施例4で調製した1.0M LiBETI電解液 100gにさらに加え混合した(1M LiPF溶液の1M LiBETI電解液への添加量は、5.6質量%)。この電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(実施例13)
LiPFを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。
前記で調製した1.0M LiPF6電解液 5.6gを、実施例5で調製した0.4MLiBOB+0.5M LiBETI電解液 100gにさらに加え混合した(1M LiPF6溶液の、0.4M LiBOB電解液+0.5M LiBETI電解液への添加量は、5.6質量%)。この電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(実施例14)
LiPFを、エチレンカーボネート:プロピレンカーボネート=1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。
前記で調製した1.0M LiPF電解液 5.6gを、実施例6で調製した1.0M LiBOB電解液 100gにさらに加え混合した(1M LiPF溶液の0.8M LiBOB電解液への添加量は、5.6質量%)。この電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(実施例15)
LiPFを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。
前記で調製した1.0M LiPF電解液 10gを、実施例1で調製した0.8M LiBOB電解液 100gにさらに加え混合した(1M LiPF溶液の0.8M LiBOB電解液への添加量は、10質量%)。この電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(比較例1)
LiPFを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。
この電解液を用い、さらに負極集電体として、銅箔(厚さ:20μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(比較例2)
LiBOBを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、0.8Mの濃度である電解液を調製した。
この電解液を用い、さらに負極集電体として、銅箔(厚さ:20μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(比較例3)
LiBETIを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。
この電解液を用い、さらに負極集電体として、銅箔(厚さ:20μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(比較例4)
LiPFを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。
この電解液を用い、さらに負極集電体として、銅箔(厚さ:20μm)を用いたこと以外は、実施例8と同様の方法で評価用セルを作製した。
(比較例5)
LiBOBを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、0.8Mの濃度である電解液を調製した。
この電解液を用い、さらに負極集電体として、銅箔(厚さ:20μm)を用いたこと以外は、実施例8と同様の方法で評価用セルを作製した。
(比較例6)
LiBETIを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。
この電解液を用い、さらに負極集電体として、銅箔(厚さ:20μm)を用いたこと以外は、実施例8と同様の方法で評価用セルを作製した。
(比較例7)
LiPFを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。この電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(比較例8)
LiPFを、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。この電解液を用いたこと以外は、実施例8と同様の方法で評価用セルを作製した。
(比較例9)
負極活物質としてグラファイト(負極活物質層の総質量に対して90質量%)、および結着剤としてポリフッ化ビニリデン(負極活物質層の総質量に対して10質量%)を混合し、次いでスラリー粘度調製溶媒であるNMPに分散して、粘度が3000〜7000mPa・sである負極活物質スラリーを調製した。
負極集電体としてのアルミニウム箔(厚さ:20μm、大きさ:160cm×130cm)の片面に、上記で調製した負極活物質スラリーを目付け量5.4mg/cmで塗布し、130℃にて60分間乾燥させて、積層体を得た。次いで、得られた積層体を、プレス機を用いてプレスし、集電体にタブを接続して負極を作製した。
この負極活物質を用いたこと意外は実施例1と同様の方法で評価用セルを作成した。
(比較例10)
リチウムビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド(LiBETI)を、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(体積比)の混合溶媒に溶解させ、1.0Mの濃度である電解液を調製した。この電解液を用いたこと以外は、比較例9と同様の方法で評価用セルを作製した。
(評価:電気伝導度)
電気伝導度は、所定濃度のLiBOB溶液、および0.8M LiBOB溶液と1M LiPF溶液とを所定の割合で混合した混合溶液の電導度を、自動温度補正付き電導度計(東亜電波工業株式会社製、CM−30ET)を用いて測定した。
図5は、LiBOB溶液の濃度と電気伝導度との関係を示すグラフである。図5から明らかように、LiBOB溶液の濃度が高くなるにつれ、電気伝導度が高くなる傾向が見られた。
図6は、0.8M LiBOB溶液に対する1M LiPF溶液の添加量と電気伝導度との関係を示すグラフである。図6から明らかなように、1M LiPF溶液の添加量が増えるに従い、電気伝導度が高くなる傾向が見られた。
実施例で用いられている、0.8M リチウムビス(フタレート)ボレート溶液、0.8M リチウムトリ(オキサラト)ホスフェート溶液、1M LiBETI溶液、1M LiBOB溶液、および0.4M LiBOB+0.5M LiBETI溶液でも同様の傾向が得られた。
(電流密度)
分極測定は、評価用セルを40℃の恒温槽に入れ、ポテンショスタット(北斗電工株式会社製、HABF5001)を用いて、走査速度1mV/s、または10mV/s、電位範囲0〜5V vs Li/Liで往復分極曲線を測定した。分極は、自然電位から開始し、最初に0Vまで分極後5Vまでアノード分極し、以後これを繰り返した。電流密度は、電位0V(vs Li/Li)の値とした。
図7は、1M LIPF溶液のAl集電箔使用時のCV測定を示すグラフである。図7から明らかなように、0Vにおいて合金化に伴う電流が流れることが分かる。図8および図9は、それぞれ0.8M LiBOB溶液および1.0M LiBETI溶液のAl集電箔使用時のCV測定を示すグラフである。図8および図9から明らかなように、0Vにおける合金化に伴う電流が抑えられることが分かる。
実施例で用いられている、0.8M リチウムビス(フタレート)ボレート溶液、0.8M リチウムトリ(オキサラト)ホスフェート溶液、1M LiBOB溶液、および0.4M LiBOB+0.5M LiBETI溶液でも同様の傾向が得られた。
(充放電サイクル試験)
上記で作製した実施例1〜14および比較例1〜11の評価用セルに対して、25℃にて100サイクルの充放電サイクル試験を行った。サイクル条件は、250mAで4.2Vまでの定電流定電圧充電を3時間実施し、250mAで2.5Vまでの定電流放電を1サイクルとした。初期の放電容量に対して、25℃で100サイクル後の放電容量の百分率を算出し、容量維持率(%)とした。
電流密度、および充放電サイクル試験の評価結果を下記表1に示す。
実施例1〜7では、負極集電体にアルミニウム、負極活物質としてSnO、電解液としてハロゲンを発生しない支持塩を含む溶液をそれぞれ用いている。このため、過放電に強く、合金化に伴う電流はほとんど流れない。
実施例8〜10では、負極集電体にアルミニウム、負極活物質としてCo、電解液としてハロゲンを発生しない支持塩を含む溶液をそれぞれ用いている。このため、過放電に強く、合金化に伴う電流はほとんど流れない。
実施例11〜14では、添加剤としてのLiPFの添加量を最適化しているが、LiPF6も5.6質量%以下であれば合金化に伴う電流が流れず、電気伝導度が向上し、電池抵抗を改善することができる。
一方、比較例1〜6の電池は、集電箔に銅を用いているため、過放電時の銅が溶出し、また、銅はアルミニウムよりもコストが高く、質量の点においても不利となる。比較例7〜8は、集電箔にAlを用い、電解液の支持塩がLiPFであるが、アルミニウムとリチウムとの合金化に伴う電流が流れる(リチウムの挿入・脱離に伴い、負極集電体の表面が微紛化するなどの劣化が起こる)。比較例9〜10は、負極活物質としてグラファイトを用いているが、アルミニウムとリチウムとの合金化に伴う電流が流れる。
10、50 リチウムイオン二次電池、
11 負極集電体、
12 正極集電体、
13 負極活物質層(負極)、
15 正極活物質層(正極)、
17 電解質層、
19 単電池層(単セル)、
21 発電要素、
25 負極集電板、
27 正極集電板、
29 電池外装材(ラミネートシート)、
52 電池外装材、
58 正極タブ、
59 負極タブ、
250 小型の組電池、
300 組電池、
310 接続治具、
400 電気自動車。

Claims (8)

  1. 正極集電体および正極活物質層を含む正極と、
    負極集電体およびリチウムと合金化しうる元素を含有する負極活物質(ただし、グラファイトを除く)を含む負極活物質層を含む負極と、
    支持塩を含む電解液と、
    を有するリチウムイオン二次電池であって、
    前記負極集電体がアルミニウムからなり、
    前記電解液中の前記支持塩の濃度が0.4M以上飽和溶解度以下であり、かつ
    前記支持塩が、下記化学式(1)で表されるホウ酸エステルのリチウム塩、下記化学式(2)で表されるリン酸エステルのリチウム塩、および下記化学式(3)で表されるイミドリチウム塩からなる群より選択される少なくとも1種の支持塩を含む、リチウムイオン二次電池:
    前記化学式(1)および(2)中、A、A、A、A、およびAは、それぞれ独立して、ジカルボニル基、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分枝状のアルキレン基、炭素数2〜11の直鎖状もしくは分枝状のアルキレンカルボニル基、炭素数3〜12の直鎖状もしくは分枝状のアルキレンジカルボニル基、炭素数6〜20のアリーレン基、炭素数7〜21のアリーレンカルボニル基、または炭素数8〜22のアリーレンジカルボニル基であり、前記化学式(3)中、AおよびAは、それぞれ独立して、フルオロ基、または炭素数1〜12の直鎖状もしくは分枝状のフルオロアルキル基である。
  2. 前記支持塩が、下記化学式(4)で表されるホウ酸エステルのリチウム塩、下記化学式(5)で表されるリン酸エステルのリチウム塩、および下記化学式(6)で表されるイミドリチウム塩からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池:
    前記化学式(4)および(5)中、R、R、R、R、およびRは、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝状のアルキレン基、または1,2−フェニレン基であり、前記化学式(6)中、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分枝状のフルオロアルキル基である。
  3. 前記支持塩が下記化学式(7)で表されるホウ酸エステルのリチウム塩、および下記化学式(8)で表されるイミドリチウム塩の少なくとも一方を含む、請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記電解液が、LiBF、LiAlF、LiGaF、LiPF、LiAsF、およびLiSbFからなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池。
  5. 前記添加剤がLiPFであり、かつ前記電解液に対して、1M LiPF溶液の添加量が0.01〜5.6質量%である、請求項4に記載のリチウムイオン二次電池。
  6. 前記リチウムと合金化しうる元素が、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、アルミニウム、インジウム、コバルト、および亜鉛からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池を用いた組電池。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池、または請求項7に記載の組電池を駆動用電源として搭載した車両。
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