JP2010281867A - 電気光学装置,電子機器および電気光学装置の駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動トランジスタのゲートの電位の変動を抑制する。
【解決手段】各画素回路Pは、電極e1および電極e2を含む容量素子Cと、電極e1に接続されたゲートの電位VGに応じた駆動電流IDRを生成する駆動トランジスタTDRと、駆動電流IDRの供給で発光する発光素子Eとを含む。駆動回路20は、第1期間T1において、駆動トランジスタTDRをダイオード接続することでゲートの電位VGを駆動トランジスタTDRの閾値電圧VTHに応じた電位(VEL−VTH)に漸近させ、指定階調に応じた階調電位VXを信号線14から第2電極e2に供給し、第1期間T1の経過後に、信号線14と電極e2とを絶縁し、基準電位VSTが供給される給電線36を電極e2に接続し、駆動トランジスタTDRのダイオード接続を解除し、第1期間T1の経過後の第2期間T2において給電線36と電極e2との接続を維持する。
【選択図】図2
【解決手段】各画素回路Pは、電極e1および電極e2を含む容量素子Cと、電極e1に接続されたゲートの電位VGに応じた駆動電流IDRを生成する駆動トランジスタTDRと、駆動電流IDRの供給で発光する発光素子Eとを含む。駆動回路20は、第1期間T1において、駆動トランジスタTDRをダイオード接続することでゲートの電位VGを駆動トランジスタTDRの閾値電圧VTHに応じた電位(VEL−VTH)に漸近させ、指定階調に応じた階調電位VXを信号線14から第2電極e2に供給し、第1期間T1の経過後に、信号線14と電極e2とを絶縁し、基準電位VSTが供給される給電線36を電極e2に接続し、駆動トランジスタTDRのダイオード接続を解除し、第1期間T1の経過後の第2期間T2において給電線36と電極e2との接続を維持する。
【選択図】図2
Description
本発明は、有機EL(Electroluminescence)素子などの発光素子を駆動する技術に関する。
発光素子に供給される駆動電流をトランジスタ(以下「駆動トランジスタ」という)で制御する電気光学装置においては、駆動トランジスタの電気的な特性の誤差(設計値からの相違や素子間のばらつき)が問題となる。特許文献1から特許文献3には、駆動トランジスタの閾値電圧の誤差を補償するための技術が開示されている。
図18は、特許文献1に開示された画素回路の回路図である。まず、駆動トランジスタ70がスイッチ72を介してダイオード接続されることで駆動トランジスタ70のゲートの電位VGが閾値電圧VTHに応じた電位(VEL−VTH)に設定される。そして、駆動トランジスタ70のダイオード接続が解除され、指定階調に応じた階調電位VXが容量素子74の電極74Aに供給されることで、駆動トランジスタ70のゲート(電極74B)の電位VGは階調電位VXに応じた電位に設定される。したがって、閾値電圧VTHに依存しない駆動電流IDRが発光素子76に供給される。特許文献2や特許文献3の技術も、駆動トランジスタの閾値電圧VTHを補償する基本的な原理は同様である。
しかし、特許文献1から特許文献3の何れの技術においても、発光素子76が実際に発光する期間では駆動トランジスタ70のゲート(容量素子74の電極74B)が電気的なフローティング状態となるから、ゲートの電位VG(さらには駆動電流IDRの電流量)が変動し易い。したがって、電位VGの変動に起因した発光素子76の輝度の誤差が発生するという問題がある。以上の事情を考慮して、本発明は、駆動トランジスタのゲートの電位の変動を抑制することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る電気光学装置は、画素回路と駆動回路とを具備する電気光学装置であって、画素回路は、第1電極および第2電極を含む容量素子と、第1電極に接続されたゲートの電位に応じた駆動電流を生成する駆動トランジスタと、駆動電流の供給で発光する発光素子とを含み、駆動回路は、第1期間において、駆動トランジスタをダイオード接続することで第1電極の電位を駆動トランジスタの閾値電圧に応じた電位に漸近させ、指定階調に応じた階調電位を信号線から第2電極に供給し、第1期間の経過後に、駆動トランジスタのダイオード接続を解除し、信号線と第2電極とを絶縁し、第1電位が供給される第1給電線(例えば図2の給電線36)を第2電極に接続し、第1期間の経過後の第2期間において第1給電線と第2電極との接続を維持する。以上の構成においては、第2期間にて第2電極の電位が第1給電線の第1電位に維持される。したがって、第2期間にて第2電極が電気的なフローティング状態となる従来の構成と比較すると、第2期間(典型的には発光素子の発光時)における駆動トランジスタのゲートの電位の変動(駆動電流の電流値の変動)を抑制することが可能である。
本発明の好適な態様に係る電気光学装置は、複数の画素回路を具備し、駆動回路は、第1期間内の出力期間において、第2電位が供給される第2給電線(例えば図2の給電線36や図12の給電線38や図13の電位線34)を複数の画素回路の各々における駆動トランジスタのドレインに接続するとともに、各画素回路に対応する複数の信号線の各々に時分割で階調電位を供給し、第1期間のうち出力期間の経過後の補償期間において、複数の画素回路の各々における駆動トランジスタのドレインと第2給電線との接続を解除することで、第1電極の電位を駆動トランジスタの閾値電圧に応じた電位に漸近させる。以上の態様においては、各画素回路に対して時分割で階調電位が供給されるから、階調電位の生成に必要となる動作の速度が低減されるという利点がある。他方、第1期間のうち階調電位が時分割で各画素回路に供給される出力期間では、駆動トランジスタのドレインおよびゲートの電位が第2電位に維持され、出力期間の経過後の補償期間において、第2電位の供給を停止することで第1電極の電位を駆動トランジスタの閾値電圧に応じた電位に漸近させる。したがって、階調電位を時分割で各画素回路に供給する動作に並行して駆動トランジスタのゲートの電位を閾値電圧に応じた電位に漸近させる動作を実行する構成(例えば後述の第2実施形態)と比較して、第2電極に階調電位が供給される時点が各画素回路で相違することに起因した発光素子の輝度のばらつきを抑制できるという利点がある。なお、以上の態様の具体例は、例えば第3実施形態として後述される。
なお、第1給電線を第2給電線として兼用した構成(例えば図2)が好適に採用される。もっとも、第2給電線が第1給電線とは別個の配線として形成された構成も採用され得る。例えば、第1電位よりも低い第2電位が供給される配線を第2給電線とした構成(例えば図12)や、発光素子の陰極に接続された電位線を第2給電線とした構成(例えば図13)も好適である。
本発明の好適な態様において、駆動回路は、駆動トランジスタのドレインと第2給電線とを第1期間の経過後に接続する。以上の態様においては、第1期間にて駆動トランジスタのドレインに蓄積された電荷を第2給電線に放電することが可能である。駆動トランジスタと発光素子との間に介在する発光制御スイッチを具備する電気光学装置においては、駆動回路は、第2期間にて発光制御スイッチをオン状態に制御し、第2期間の始点の前後を含む放電期間にて第2給電線を駆動トランジスタのドレインに接続する構成が好適である。以上の構成によれば、第2期間の開始前に駆動トランジスタのドレインの電荷を除去し、第2期間の開始後(発光制御スイッチがオン状態に遷移した後)に発光素子の陽極の電荷を除去することが可能である。以上の態様の具体例は、例えば第4実施形態として後述される。
本発明の第2の態様に係る電気光学装置は、画素回路と駆動回路とを具備する電気光学装置であって、画素回路は、第1電極および第2電極を含む容量素子と、第1電極に接続されたゲートの電位に応じた駆動電流を生成する駆動トランジスタと、駆動電流の供給で発光する発光素子と、指定階調に応じた階調電位が供給される信号線と第2電極との接続を制御する選択スイッチと、第1電位が供給される第1給電線と第2電極との接続を制御する第1スイッチ(例えば図2のスイッチR1)と、駆動トランジスタのゲートとドレインとの接続を制御する第2スイッチ(例えば図2のスイッチR2)とを含み、駆動回路は、第1期間において、選択スイッチと第2スイッチとをオン状態に制御し、第1スイッチをオフ状態に制御し、第1期間の経過後に、選択スイッチと第2スイッチとをオフ状態に制御し、第1スイッチをオン状態に制御し、第1期間の経過後の第2期間において、第1スイッチをオン状態に維持する。
第2の態様のもとでは、第1期間において、選択スイッチがオン状態に制御されることで階調電位が信号線から第2電極に供給され、第2スイッチがオン状態に制御されて駆動トランジスタがダイオード接続されることで第1電極(ゲート)の電位が駆動トランジスタの閾値電圧に応じた電位に漸近する。第1期間の経過後に駆動トランジスタのダイオード接続が解除され、第1スイッチがオン状態に遷移することで第2電極に第1電位が供給されると、第1電極の電位に連動して第2電極の電位も変動する。すなわち、第1電極の電位(駆動トランジスタのゲートの電位)は階調電位と基準電位との差分に応じた電位に設定され、当該ゲートの電位に応じた駆動電流が発光素子に供給される。第1期間の経過後の第2期間では第1スイッチがオン状態に維持される。したがって、第2期間にて第2電極が電気的なフローティング状態となる従来の構成と比較すると、第2期間(典型的には発光素子の発光時)における駆動トランジスタのゲートの電位の変動(駆動電流の電流値の変動)を抑制することが可能である。
第2の態様の具体例(例えば後述の第5実施形態)において、駆動トランジスタと発光素子とは、第1駆動電位が供給される第1電位線(例えば図14の電位線32)と、第1駆動電位よりも低い第2駆動電位が供給される第2電位線(例えば図14の電位線34)との間に介在され、第1給電線は、第1電位線に導通し、選択スイッチは、Pチャネル型のトランジスタであり、第1スイッチは、Nチャネル型のトランジスタであり、選択スイッチのゲートと第1スイッチのゲートとには共通の信号が供給される。以上の態様においては、第1給電線が第1電位線に導通するから、第1給電線が第1電位線から独立して形成された構成と比較して構成が簡素化されるという利点がある。他方、第1給電線に第1駆動電位を供給する構成のもとでは階調電位を上昇させる必要があるが、選択スイッチがNチャネル型である場合には階調電位の上昇とともに選択スイッチのオン抵抗が上昇するという問題がある。選択スイッチをPチャネル型のトランジスタで構成した以上の態様においては、階調電位を上昇させた場合でも選択スイッチのオン抵抗を抑制できる(さらには第2電極の電位を高精度に設定できる)という利点がある。しかも、選択スイッチのゲートと第1スイッチのゲートとには共通の信号が供給されるから、選択スイッチを制御するための配線と第1スイッチを制御するための配線とを別個に形成した構成と比較して構成が簡素化されるという利点もある。
本発明に係る電気光学装置は各種の電子機器に利用される。本発明の電子機器の典型例は、電気光学装置を表示装置として利用した機器(例えば、パーソナルコンピュータや携帯電話機)である。もっとも、本発明に係る電気光学装置の用途は画像の表示に限定されない。例えば、光線の照射によって感光体ドラムなどの像担持体に潜像を形成する構成の画像形成装置(印刷装置)においては、像担持体を露光する手段(いわゆる露光ヘッド)として本発明の電気光学装置を採用することができる。
また、本発明は、電気光学装置を駆動する方法としても特定される。本発明の第1の態様に係る駆動方法は、第1電極および第2電極を含む容量素子と、第1電極に接続されたゲートの電位に応じた駆動電流を生成する駆動トランジスタと、駆動電流の供給で発光する発光素子とを含む画素回路を具備する電気光学装置の駆動方法であって、第1期間において、駆動トランジスタをダイオード接続することで第1電極の電位を駆動トランジスタの閾値電圧に応じた電位に漸近させ、指定階調に応じた階調電位を信号線から第2電極に供給し、第1期間の経過後に、駆動トランジスタのダイオード接続を解除し、信号線と第2電極とを絶縁し、第1電位が供給される第1給電線を第2電極に接続し、第1期間の経過後の第2期間において第1給電線と第2電極との接続を維持する。
また、本発明の第2の態様に係る駆動方法は、第1電極および第2電極を含む容量素子と、第1電極に接続されたゲートの電位に応じた駆動電流を生成する駆動トランジスタと、駆動電流の供給で発光する発光素子と、指定階調に応じた階調電位が供給される信号線と第2電極との接続を制御する選択スイッチと、第1電位が供給される第1給電線と第2電極との接続を制御する第1スイッチと、駆動トランジスタのゲートとドレインとの接続を制御する第2スイッチとを含む画素回路を具備する電気光学装置の駆動方法であって、第1期間において、選択スイッチと第2スイッチとをオン状態に制御し、第1スイッチをオフ状態に制御し、第1期間の経過後に、選択スイッチと第2スイッチとをオフ状態に制御し、第1スイッチをオン状態に制御し、第1期間の経過後の第2期間において、第1スイッチをオン状態に維持する。第1の態様および第2の態様の駆動方法によれば、本発明に係る電気光学装置と同様の効果が実現される。
<A:電気光学装置の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電気光学装置100のブロック図である。電気光学装置100は、画像を表示する表示体として各種の電子機器に搭載される発光装置である。図1に示すように、電気光学装置100は、画素アレイ部10と駆動回路20と電源回路30とを具備する。画素アレイ部10は、平面状に配列された複数の画素回路Pを含んで構成される。駆動回路20は、各画素回路Pを駆動することで画素アレイ部10に画像を表示する。電源回路30は、駆動電位VELと駆動電位VCTと基準電位VSTとを生成して各画素回路Pに供給する。駆動電位VCTは駆動電位VELを下回る電位である(VCT<VEL)。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電気光学装置100のブロック図である。電気光学装置100は、画像を表示する表示体として各種の電子機器に搭載される発光装置である。図1に示すように、電気光学装置100は、画素アレイ部10と駆動回路20と電源回路30とを具備する。画素アレイ部10は、平面状に配列された複数の画素回路Pを含んで構成される。駆動回路20は、各画素回路Pを駆動することで画素アレイ部10に画像を表示する。電源回路30は、駆動電位VELと駆動電位VCTと基準電位VSTとを生成して各画素回路Pに供給する。駆動電位VCTは駆動電位VELを下回る電位である(VCT<VEL)。
図1に示すように、画素アレイ部10には、X方向に延在するM組の配線群12と、X方向に交差するY方向に延在するN本の信号線(データ線)14とが形成される(M,Nは自然数)。複数の画素回路Pは、各配線群12と各信号線14との交差に対応して縦M行×横N列の行列状に配列される。
図2は、各画素回路Pの回路図である。図2においては、第m行(m=1〜M)の第n列(n=1〜N)に位置する1個の画素回路Pが代表的に図示されている。図2に示すように、画素回路Pは、発光素子Eと駆動トランジスタTDRと容量素子Cと複数のスイッチ(QEL,QSL,R1〜R3)とを含んで構成される。駆動トランジスタTDRや各スイッチ(QEL,QSL,R1〜R3)の導電型は適宜に変更される。図1で1本の直線として図示された配線群12は、図2に示すように、走査線121と発光制御線123と制御線125と制御線127とを含んで構成される。
発光素子Eは、電位線32と電位線34とを連結する経路上に配置され、駆動電流IDRの電流値に応じた輝度で発光する。例えば、有機EL材料の発光層を陽極と陰極との間に介在させた有機EL素子が発光素子Eとして好適に採用される。電位線32には電源回路30から駆動電位VELが供給され、電位線34には電源回路30から駆動電位VCTが供給される。発光素子Eの陰極は電位線34に接続される。
駆動トランジスタTDRは、発光素子Eの陽極と電位線32との間に介在し、自身のゲートの電位VGに応じた電流値の駆動電流IDRを生成する。駆動トランジスタTDRと発光素子Eとの間には発光制御スイッチQELが介在する。発光制御スイッチQELは、発光素子Eに対する駆動電流IDRの供給の可否を制御するトランジスタである。第m行の各画素回路Pにおける発光制御スイッチQELのゲートは第m行の発光制御線123に接続される。
容量素子Cは、電極e1と電極e2とを含んで構成される。電極e1は駆動トランジスタTDRのゲートに接続される。選択スイッチQSLは、電極e2と第n列の信号線14との間に介在して両者の電気的な接続(導通/非導通)を制御する。スイッチR1は、電極e2と給電線36との間に介在して両者の電気的な接続を制御する。給電線36には電源回路30から基準電位VSTが供給される。
選択スイッチQSLとスイッチR1とは逆導電型のトランジスタで構成される。第m行の各画素回路Pにおける選択スイッチQSLおよびスイッチR1の各々のゲートは、第m行の走査線121に対して共通に接続される。したがって、選択スイッチQSLとスイッチR1とは相補的に動作する。すなわち、選択スイッチQSLがオン状態およびオフ状態の一方である場合にスイッチR1はオン状態およびオフ状態の他方となる。
スイッチR2は、駆動トランジスタTDRのゲートとドレインとの間に介在して両者の電気的な接続を制御する。スイッチR2がオン状態に遷移すると駆動トランジスタTDRはダイオード接続され、スイッチR2がオフ状態に遷移するとダイオード接続は解除される。第m行の各画素回路PにおけるスイッチR2のゲートは、第m行の制御線125に接続される。
スイッチR3は、容量素子Cの電極e1と電極e2との間に介在して両者の電気的な接続を制御する。具体的には、スイッチR3は、第1端がスイッチR1を介して電極e2に接続され、第2端がスイッチR2を介して電極e1に接続される。また、スイッチR3は、駆動トランジスタTDRのドレインと給電線36との間に介在して両者の電気的な接続を制御する要素としても把握される。第m行の各画素回路PにおけるスイッチR3のゲートは、第m行の制御線127に接続される。
図1の駆動回路20は、走査線駆動回路22と信号線駆動回路24とを含んで構成される。走査線駆動回路22は、複数の画素回路Pを行単位で選択(走査)するための走査信号GW[1]〜GW[M]を生成して各走査線121に出力する。図3に示すように、第m行の走査線121に出力される走査信号GW[m]は、各垂直走査期間Fにおける第m番目の水平走査期間H[m]にて電位VHH(走査線121の選択を意味する電位)に設定され、水平走査期間H[m]以外の期間にて電位VLL(走査線121の非選択を意味する電位)に設定される。また、走査線駆動回路22は、発光制御信号GEL[1]〜GEL[M]と制御信号GA[1]〜GA[M]と制御信号GB[1]〜GB[M]とを生成して出力する。図2に示すように、発光制御信号GEL[m]は第m行の発光制御線123に供給され、制御信号GA[m]は第m行の制御線125に供給され、制御信号GB[m]は第m行の制御線127に供給される。各信号の具体的な波形については後述する。
図1の信号線駆動回路24は、各画素回路Pに指定された階調値(指定階調)に応じた階調電位(データ信号)VX[1]〜VX[N]を生成して各信号線14に出力する。水平走査期間H[m]にて第n列の信号線14に供給される階調電位VX[n]は、第m行の第n列に位置する画素回路Pの指定階調に応じた電位に設定される。各画素回路Pの指定階調は、外部装置(図示略)から供給される画像信号で指示される。
以下に電気光学装置100の動作を説明する。図3に示すように、初期化動作と補償動作と階調設定動作と発光動作とが、走査線駆動回路22による選択に同期して行単位で順次に実行される。初期化動作は、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGを初期化する動作である。補償動作は、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGを当該駆動トランジスタTDRの閾値電圧VTHに応じた電位に漸近させる動作である。階調設定動作は、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGを階調電位VX[n]に応じた電位に設定する動作である。発光動作は、発光素子Eを実際に発光させる動作である。図3に示すように、初期化動作は初期化期間TRSにて実行され、補償動作は第1期間T1にて実行され、発光動作は第2期間T2にて実行される。初期化期間TRSと第1期間T1とは水平走査期間H[m]に包含される。第m行の第n列に位置する画素回路Pに着目して各動作の具体的な内容を以下に説明する。
(1)初期化動作
初期化期間TRSにおいては、図3に示すように、制御信号GA[m]と制御信号GB[m]とがアクティブレベルに設定され、発光制御信号GEL[m]が非アクティブレベルに設定される。また、走査信号GW[m]は電位VHH(アクティブレベル)に設定される。したがって、図4に示すように、選択スイッチQSLとスイッチR2とスイッチR3とがオン状態に制御され、発光制御スイッチQELとスイッチR1とがオフ状態に制御される。
初期化期間TRSにおいては、図3に示すように、制御信号GA[m]と制御信号GB[m]とがアクティブレベルに設定され、発光制御信号GEL[m]が非アクティブレベルに設定される。また、走査信号GW[m]は電位VHH(アクティブレベル)に設定される。したがって、図4に示すように、選択スイッチQSLとスイッチR2とスイッチR3とがオン状態に制御され、発光制御スイッチQELとスイッチR1とがオフ状態に制御される。
図4の状態では、駆動トランジスタTDRのゲートがスイッチR2とスイッチR3とを介して給電線36に接続されるから、図3に示すように、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGは基準電位VSTに初期化される。基準電位VSTは、駆動電位VELよりも閾値電圧VTHだけ低い電位を下回るように設定される。したがって、駆動トランジスタTDRは初期化動作でオン状態に遷移する。また、駆動トランジスタTDRのドレインの電位もスイッチR3を介して基準電位VSTに初期化される。すなわち、初期化期間TRSの直前に駆動トランジスタTDRのゲートやドレインに蓄積されていた電荷は初期化動作で除去(放電)される。
他方、走査信号GW[m]が電位VHHに設定されることで選択スイッチQSLがオン状態に制御されるから、図4に示すように、信号線駆動回路24が信号線14に供給する階調電位VX[n]は選択スイッチQSLを介して容量素子Cの電極e2に供給される。したがって、図3に示すように、電極e2の電位Ve2は階調電位VX[n]に設定される。なお、初期化期間TRSにて選択スイッチQSLをオフ状態に設定する構成(第1期間T1にて電位Ve2を階調電位VX[n]に設定する構成)も採用される。
(2)補償動作
第1期間T1においては、初期化期間TRSの状態から制御信号GB[m]が非アクティブレベルに変化する。したがって、図5に示すようにスイッチR3がオフ状態に遷移する。すなわち、駆動トランジスタTDRのゲートやドレインに対する基準電位VSTの供給が停止する。他方、スイッチR2はオン状態を維持するから、駆動トランジスタTDRのダイオード接続は、初期化期間TRSから引続き第1期間T1でも維持される。したがって、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGは、図3に示すように、初期化期間TRSにて設定された基準電位VSTから駆動電位VELと閾値電圧VTHとの差分に相当する補償電位(VEL−VTH)に経時的に漸近する。他方、選択スイッチQSLはオン状態に維持されるから、電極e2の電位Ve2は、初期化期間TRSから引続き階調電位VX[n]に保持される。
第1期間T1においては、初期化期間TRSの状態から制御信号GB[m]が非アクティブレベルに変化する。したがって、図5に示すようにスイッチR3がオフ状態に遷移する。すなわち、駆動トランジスタTDRのゲートやドレインに対する基準電位VSTの供給が停止する。他方、スイッチR2はオン状態を維持するから、駆動トランジスタTDRのダイオード接続は、初期化期間TRSから引続き第1期間T1でも維持される。したがって、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGは、図3に示すように、初期化期間TRSにて設定された基準電位VSTから駆動電位VELと閾値電圧VTHとの差分に相当する補償電位(VEL−VTH)に経時的に漸近する。他方、選択スイッチQSLはオン状態に維持されるから、電極e2の電位Ve2は、初期化期間TRSから引続き階調電位VX[n]に保持される。
なお、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGが第1期間T1の終点にて補償電位(VEL−VTH)に到達する場合を図5では例示したが、電位VGが補償電位(VEL−VTH)に完全に到達することは必須ではない。すなわち、補償動作は、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGに閾値電圧VTHを反映させる(電位VGを閾値電圧VTHに応じた電位に漸近させる)動作として包括される。
(3)階調設定動作
第1期間T1が経過すると、図3に示すように、制御信号GA[m]が非アクティブレベルに変化することでスイッチR2がオフ状態に遷移する。したがって、図6に示すように、駆動トランジスタTDRのダイオード接続が解除される。さらに、水平走査期間H[m]の経過で走査信号GW[m]が電位VLL(低電位)に変化すると、図6に示すように、選択スイッチQSLがオフ状態に遷移するとともにスイッチR1がオン状態に遷移する。すなわち、容量素子Cの電極e2の接続先が信号線14から給電線36に変更される。したがって、電極e2の電位Ve2は、図3に示すように、階調電位VX[n]から基準電位VSTに変化(基本的には低下)して当該基準電位VSTに維持される。
第1期間T1が経過すると、図3に示すように、制御信号GA[m]が非アクティブレベルに変化することでスイッチR2がオフ状態に遷移する。したがって、図6に示すように、駆動トランジスタTDRのダイオード接続が解除される。さらに、水平走査期間H[m]の経過で走査信号GW[m]が電位VLL(低電位)に変化すると、図6に示すように、選択スイッチQSLがオフ状態に遷移するとともにスイッチR1がオン状態に遷移する。すなわち、容量素子Cの電極e2の接続先が信号線14から給電線36に変更される。したがって、電極e2の電位Ve2は、図3に示すように、階調電位VX[n]から基準電位VSTに変化(基本的には低下)して当該基準電位VSTに維持される。
駆動トランジスタTDRのゲートのインピーダンスは充分に高いから、スイッチR2がオフ状態に遷移することで駆動トランジスタTDRのゲートは電気的なフローティング状態となる。したがって、電極e2の電位Ve2が階調電位VX[n]から基準電位VSTに変化量ΔV(ΔV=VX[n]−VST)だけ変化すると、電極e1の電位(電位VG)は、図3に示すように、補償動作で設定された電位(理想的には補償電位)から変化量k・ΔVだけ変化する。すなわち、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGは、閾値電圧VTHと階調電位VX[n]とに応じた電位に設定される。係数kは、電極e1に付随する容量(例えば駆動トランジスタTDRのゲート容量や配線に寄生する容量)と容量素子Cとの容量比に応じて決定される。
(4)発光動作
第2期間T2においては、図3に示すように、階調設定動作の直後の状態から発光制御信号GEL[m]がアクティブレベルに変化する。したがって、図6に示すように、発光制御スイッチQELがオン状態に遷移して駆動電流IDRの経路が形成される。以上の状態においては、階調設定動作で設定された電位VGに応じた電流値の駆動電流IDRが電位線32から駆動トランジスタTDRと発光制御スイッチQELとを経由して発光素子Eに供給される。したがって、発光素子Eは、階調電位VX[n]に応じた輝度で発光する。以上のように、補償動作による設定後の電位(補償電位)を変化量k・ΔVだけ変化させた電位VGに応じて駆動電流IDRの電流値が決定されるから、駆動電流IDRの電流値(発光素子Eの輝度)に対する閾値電圧VTHの誤差の影響は有効に抑制(理想的には解消)される。
第2期間T2においては、図3に示すように、階調設定動作の直後の状態から発光制御信号GEL[m]がアクティブレベルに変化する。したがって、図6に示すように、発光制御スイッチQELがオン状態に遷移して駆動電流IDRの経路が形成される。以上の状態においては、階調設定動作で設定された電位VGに応じた電流値の駆動電流IDRが電位線32から駆動トランジスタTDRと発光制御スイッチQELとを経由して発光素子Eに供給される。したがって、発光素子Eは、階調電位VX[n]に応じた輝度で発光する。以上のように、補償動作による設定後の電位(補償電位)を変化量k・ΔVだけ変化させた電位VGに応じて駆動電流IDRの電流値が決定されるから、駆動電流IDRの電流値(発光素子Eの輝度)に対する閾値電圧VTHの誤差の影響は有効に抑制(理想的には解消)される。
他方、走査信号GW[m]は、水平走査期間H[m]の終点から次回の水平走査期間H[m]の始点までの期間(第2期間T2を含む期間)内にて電位VLLに設定されるから、スイッチR1は第2期間T2にてオン状態を維持する。すなわち、第2期間T2においては、電極e2と給電線36との電気的な接続が維持されることで電極e2の電位Ve2は基準電位VSTに固定される。したがって、本実施形態においては、第2期間T2にて電極e2が電気的なフローティング状態に設定される構成と比較すると、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGの変動を抑制する(さらには発光素子Eの輝度の誤差を抑制する)ことが可能である。以上の説明から理解されるように、容量素子Cは、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGを階調電位VX[n]に応じて設定する機能(カップリング容量)と、第2期間T2にて駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGの変動を抑制する機能(保持容量)とを兼備する。
<B:第2実施形態>
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上と同じ符号を付して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上と同じ符号を付して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図7は、第2実施形態に係る電気光学装置100の信号線駆動回路24のブロック図である。図7に示すように、信号線駆動回路24は、分配回路52と信号出力回路54と制御回路56とを含んで構成される。信号線駆動回路24の実装の態様は任意であるが、例えば、信号出力回路54と制御回路56とを集積回路(ICチップ)の形態で実装し、各画素回路Pとともに形成された薄膜トランジスタで分配回路52を構成した態様が好適である。
分配回路52は、各信号線14に対応するN個のスイッチDを含んで構成される。N個のスイッチDは、相隣接するK個(Kは2以上の自然数)のスイッチD[1]〜D[K]を単位としてJ個のブロックB[1]〜B[J]に区分される(J=N/K)。ブロックB[1]〜B[J]の区分の方法は任意であるが、例えば、表示色(例えば赤色,緑色,青色)が共通するM個の画素回路PをY方向に配列(ストライプ配列)した構成において、相異なる複数の表示色に対応するK列(例えば、赤色と緑色と青色との各表示色に対応する3列)に対応するようにN個のスイッチDがブロックB[1]〜B[J]に区分される。
信号出力回路54は、J系統の階調信号S[1]〜S[J]を並列に出力する。階調信号S[j](j=1〜J)は、ブロックB[j]内のK個のスイッチD[1]〜D[K]に対して共通に供給される。ブロックB[j]内のK個のスイッチD[1]〜D[K]の各々は、当該スイッチD[k](k=1〜K)に対応する信号線14と階調信号S[j]の出力端との間に介在して両者の電気的な接続(導通/非導通)を制御する。
制御回路56は、各ブロックB[k]内のスイッチD[1]〜D[K]の総数に相当するK系統の選択信号SEL[1]〜SEL[K]を生成して出力する。選択信号SEL[k]は、ブロックB[1]〜B[J]の各々における第k番目のスイッチD[k]のゲートに供給される。図8に示すように、制御回路56は、水平走査期間H[m]内の第1期間T1にて選択信号SEL[1]〜SEL[K]を順番にアクティブレベル(スイッチDをオン状態に制御するレベル)に設定する。したがって、ブロックB[j]内のK個のスイッチD[1]〜D[K]は、各水平走査期間H[m]内の第1期間T1にて順番にオン状態に遷移する。
図8に示すように、信号出力回路54が出力する階調信号S[j]は、選択信号SEL[1]〜SEL[K]に同期して、ブロックB[j]に対応するK個の画素回路Pの階調電位VX[n](以下では、ブロックB[j]内のK個のスイッチD[1]〜D[K]の表記に合わせて階調電位VX_1〜VX_Kと表記する)に時分割で設定される。具体的には、水平走査期間H[m]の第1期間T1のうち選択信号SEL[k]がアクティブレベルに設定される期間内に、階調信号S[j]は、ブロックB[j]のスイッチD[k]に対応する信号線14と第m行の走査線121との交差に対応する画素回路Pの指定階調に応じた階調電位VX_kに設定される。したがって、ブロックB[j]に対応するK本の信号線14には、第1期間T1内に階調電位VX_1〜VX_Kが時分割で順次に供給される。すなわち、分配回路52は、1系統の階調信号S[j]をK系統の階調電位VX_1〜VX_Kに分配するデマルチプレクサとして機能する。
第1期間T1では走査信号GW[m]が電位VHHに設定されることで第m行の各画素回路Pの選択スイッチQSLがオン状態に設定されるから、第m行のうちブロックB[j]に対応するK個(K列分)の画素回路Pにおける電極e2の電位Ve2は、図8に示すように、初期化期間TRSにおける設定後の基準電位VSTから、選択信号SEL[k]に同期して順次に階調電位VX_1〜VX_Kに変化する。第1期間T1内における電位Ve2の変化(VST→VX_k)に連動して駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGが変動する動作は第1実施形態と相違するが、電位VGを補償電位(VEL−VTH)に漸近させる補償動作の作用は第1実施形態と同様である。
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態においては、階調信号S[j]が分配回路52にてK系統の階調電位VX_1〜VX_Kに分配されるから、信号出力回路54がN系統の階調電位VX[1]〜VX[N]を出力する構成と比較して信号出力回路54の動作の速度を低減する(ひいては信号出力回路54のコストを削減する)ことが可能である。また、信号出力回路54の出力端の接続点の総数が削減されるから、電気光学装置100の信頼性を確保できるという利点もある。
<C:第3実施形態>
第2実施形態においては、駆動トランジスタTDRのダイオード接続による補償動作に並行して、各ブロックB[j]に対応するK個の画素回路Pの電極e2に時分割で階調電位VX_1〜VX_Kが供給される。したがって、補償動作の実行中における駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGは、K個の画素回路Pについて相異なる時点で、電位Ve2の変化(VST→VX_k)に起因して変動する。具体的には、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGは、ブロックB[j]に対応するK個のうちの第1列目の画素回路Pにおいては時点t1にて変動するのに対し、第2列目の画素回路Pでは時点t2にて変動し、第K列目の画素回路Pでは時点tKにて変動する。電位VGが補償電位(VEL−VTH)に接近するほど、補償動作による電位VGの変化率は低下するから、階調電位VX_1〜VX_Kが同電位に設定された場合(すなわち、K個の画素回路Pに共通の階調が指定された場合)でも、第1期間T1の終点における駆動トランジスタTDRの電位VGは、K個の画素回路Pの各々で相違し得る。具体的には、第1期間T1の終点での電位VGは、第1期間T1の早い時点t1で電位VGが電位Ve2に応じて変動する第1列目の画素回路Pのほうが、時点t1から遅れた時点t2で電位VGが変動する第2列目の画素回路Pよりも低い電位となる。したがって、ブロックB[j]に対応するK個の画素回路Pにおいて発光素子Eの輝度がばらつくという問題がある。第3実施形態は、以上の課題を解決するための形態である。なお、第3実施形態における電気光学装置100(信号線駆動回路24)の構成は第2実施形態と同様である。
第2実施形態においては、駆動トランジスタTDRのダイオード接続による補償動作に並行して、各ブロックB[j]に対応するK個の画素回路Pの電極e2に時分割で階調電位VX_1〜VX_Kが供給される。したがって、補償動作の実行中における駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGは、K個の画素回路Pについて相異なる時点で、電位Ve2の変化(VST→VX_k)に起因して変動する。具体的には、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGは、ブロックB[j]に対応するK個のうちの第1列目の画素回路Pにおいては時点t1にて変動するのに対し、第2列目の画素回路Pでは時点t2にて変動し、第K列目の画素回路Pでは時点tKにて変動する。電位VGが補償電位(VEL−VTH)に接近するほど、補償動作による電位VGの変化率は低下するから、階調電位VX_1〜VX_Kが同電位に設定された場合(すなわち、K個の画素回路Pに共通の階調が指定された場合)でも、第1期間T1の終点における駆動トランジスタTDRの電位VGは、K個の画素回路Pの各々で相違し得る。具体的には、第1期間T1の終点での電位VGは、第1期間T1の早い時点t1で電位VGが電位Ve2に応じて変動する第1列目の画素回路Pのほうが、時点t1から遅れた時点t2で電位VGが変動する第2列目の画素回路Pよりも低い電位となる。したがって、ブロックB[j]に対応するK個の画素回路Pにおいて発光素子Eの輝度がばらつくという問題がある。第3実施形態は、以上の課題を解決するための形態である。なお、第3実施形態における電気光学装置100(信号線駆動回路24)の構成は第2実施形態と同様である。
図9は、第3実施形態における各画素回路Pの動作のタイミングチャートである。図9に示すように、ブロックB[j]に対応するK個の画素回路Pの電極e2に対して第1期間T1内に時分割で階調電位VX_1〜VX_Kが供給される構成や動作は第2実施形態と同様である。
図9に示すように、初期化期間TRSは省略され、第1期間T1は出力期間TAと補償期間TBとに区分される。出力期間TAは、選択信号SEL[1]〜SEL[K]の各々がアクティブレベルとなる期間を包含する。すなわち、各ブロックB[j]に対応するK個の画素回路Pに対する階調電位VX_1〜VX_Kの供給は出力期間TA内で完了する。
走査線駆動回路22は、出力期間TA内にて制御信号GB[m]をアクティブレベルに維持する。第1期間T1内では制御信号GA[m]がアクティブレベルに設定されることでスイッチR2はオン状態に制御される(駆動トランジスタTDRがダイオード接続される)から、制御信号GB[m]がアクティブレベルに設定される出力期間TAにおいては、図4の例示と同様に、駆動トランジスタTDRのゲートおよびドレインが給電線36に接続される。したがって、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGやドレインの電位が基準電位VSTに初期化され、出力期間TAの直前にゲートやドレインに蓄積されていた電荷が除去(放電)される。すなわち、第1実施形態や第2実施形態における初期化動作が出力期間TA内にて実行される。以上のように駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGは基準電位VSTに維持されるから、出力期間TA内では補償動作は実行されない。
図9に示すように、出力期間TAの経過後の補償期間TBでは、制御信号GB[m]が非アクティブレベルに設定されることで、図5の例示と同様にスイッチR3がオフ状態に遷移する。出力期間TAから引続き補償期間TBでもスイッチR2はオン状態を維持するから、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGは、図9に示すように、補償期間TBの始点から変動を開始して補償電位(VEL−VTH)に漸近する。すなわち、ブロックB[j]のK個の画素回路Pに対する階調電位VX_1〜VX_Kの供給の完了後(補償期間TBの始点)に、K個の画素回路Pにおいて補償動作が同時に開始する。そして、第1期間T1の終点(補償期間TBの終点)にて制御信号GA[m]が非アクティブレベルに設定される(スイッチR2がオフ状態に遷移する)ことで、K個の画素回路Pにおける補償動作が同時に終了する。階調設定動作や発光動作は第1実施形態や第2実施形態と同様である。
以上の説明のように、第3実施形態においては、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGを補償電位(VEL−VTH)に漸近させる補償動作が、各画素回路Pに対する階調電位VX_1〜VX_Kの供給の完了後(出力期間TAの経過後)に、K個の画素回路Pについて同時に開始および終了する。したがって、補償動作中の電位VGの変動の時点がK個の画素回路Pで相違することに起因した各発光素子Eの輝度のばらつきを抑制することが可能である。また、各画素回路Pに対する階調電位VX_1〜VX_Kの供給に並行して駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGがの初期化が実行される(初期化期間TRSが省略される)から、初期化期間TRSが独立に設定される第2実施形態(図8)と比較して、階調電位VX_1〜VX_Kの供給や補償動作の時間を確保し易いという利点もある。
<D:第4実施形態>
図10は、第4実施形態における画素回路Pの動作のタイミングチャートである。図10に示すように、走査線駆動回路22は、水平走査期間H[m](第1期間T1)の経過後の放電期間TDにおいて、制御信号GB[m]をアクティブレベルに設定する。したがって、図11に示すように、放電期間TDにおいては、スイッチR2がオフ状態に維持された状態で、スイッチR3がオン状態に制御される。すなわち、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGが直前の第1期間T1における設定後の電位(閾値電圧VTHおよび階調電位VX_kに応じた電位)に維持されたまま、駆動トランジスタTDRのドレインが給電線36に対して電気的に接続される。なお、水平走査期間H[m]の経過後に電極e2の電位Ve2が基準電位VSTに維持される動作は以上の各形態と同様である。
図10は、第4実施形態における画素回路Pの動作のタイミングチャートである。図10に示すように、走査線駆動回路22は、水平走査期間H[m](第1期間T1)の経過後の放電期間TDにおいて、制御信号GB[m]をアクティブレベルに設定する。したがって、図11に示すように、放電期間TDにおいては、スイッチR2がオフ状態に維持された状態で、スイッチR3がオン状態に制御される。すなわち、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGが直前の第1期間T1における設定後の電位(閾値電圧VTHおよび階調電位VX_kに応じた電位)に維持されたまま、駆動トランジスタTDRのドレインが給電線36に対して電気的に接続される。なお、水平走査期間H[m]の経過後に電極e2の電位Ve2が基準電位VSTに維持される動作は以上の各形態と同様である。
図10に示すように、放電期間TDは、第2期間T2の始点を境界として期間TD1と期間TD2とに区分される。期間TD1は、第2期間T2の開始前の期間であり、期間TD2は第2期間T2の開始後の期間である。期間TD1においては、図11に示すように、駆動トランジスタTDRのドレインが給電線36に接続されることで、放電期間TDの直前にドレインに蓄積されていた電荷(例えば補償動作の実行中に蓄積された電荷)が給電線36に放電される。したがって、駆動トランジスタTDRのドレインに残存する電荷に起因した発光素子Eの輝度の誤差が抑制されるという利点がある。
他方、第2期間T2の開始とともに発光制御スイッチQELがオン状態に遷移するから、期間TD2では発光素子Eの陽極が給電線36に接続される。すなわち、期間TD2の直前に発光素子Eの陽極に蓄積されていた電荷(例えば、発光制御スイッチQELのリークに起因した電荷)が給電線36に放電される。したがって、発光素子Eの陽極に残存した電荷に起因した輝度の誤差(特に、最低階調の指定時にも発光素子Eが微弱に発光することに起因した黒浮き)が有効に抑制されるという利点がある。
なお、基準電位VSTは、発光素子Eの陰極の駆動電位VCTと比較して発光素子Eの閾値電圧VTH_Eだけ高い電位を下回るように設定される。したがって、発光素子Eは、期間TD2内においては発光せず、期間TD2が経過した時点(すなわち、発光素子Eの陽極と給電線36との接続が解除された時点)で発光を開始する。
<第1実施形態から第4実施形態の変形例>
以上の各形態において、初期化期間TRSや放電期間TDでの駆動トランジスタTDRのゲートやドレインの接続先は給電線36に限定されない。例えば、図12に示すように、給電線36とは別の給電線38と駆動トランジスタTDRのドレインとの間にスイッチR3を介在させた構成も採用される。給電線38には基準電位VSTを下回る所定の電位V0(例えば接地電位)が供給される。基準電位VSTは、変化量ΔVが所定の範囲内の電圧となるように階調電位VX_kの振幅に応じて選定する必要があるが、図12の構成においては、駆動トランジスタTDRのゲートやドレインの接続先(放電先)となる給電線38の電位V0を基準電位VX_kとは無関係に選定できる。したがって、電位V0を充分に低い電位に設定することで、駆動トランジスタTDRのゲートやドレインの電荷(さらに第4実施形態では期間TD2の直前の発光素子Eの陽極の電荷)を有効に放電することが可能である。
以上の各形態において、初期化期間TRSや放電期間TDでの駆動トランジスタTDRのゲートやドレインの接続先は給電線36に限定されない。例えば、図12に示すように、給電線36とは別の給電線38と駆動トランジスタTDRのドレインとの間にスイッチR3を介在させた構成も採用される。給電線38には基準電位VSTを下回る所定の電位V0(例えば接地電位)が供給される。基準電位VSTは、変化量ΔVが所定の範囲内の電圧となるように階調電位VX_kの振幅に応じて選定する必要があるが、図12の構成においては、駆動トランジスタTDRのゲートやドレインの接続先(放電先)となる給電線38の電位V0を基準電位VX_kとは無関係に選定できる。したがって、電位V0を充分に低い電位に設定することで、駆動トランジスタTDRのゲートやドレインの電荷(さらに第4実施形態では期間TD2の直前の発光素子Eの陽極の電荷)を有効に放電することが可能である。
また、図13に示すように、電位線34(発光素子Eの陰極)と駆動トランジスタTDRのドレインとの間にスイッチR3を介在させた構成も好適である。図13の構成によれば、放電時に発光素子Eの陽極の電位が上昇した場合でも、発光素子Eの両端間の電圧は閾値電圧VTH_Eを上回らないから、放電時における発光素子Eの発光(誤発光)を防止できるという利点がある。
<E:第5実施形態>
図14は、第5実施形態における画素回路Pの回路図である。図14に示すように、画素回路Pは、第1実施形態の画素回路Pにおける選択スイッチQSLおよびスイッチR1の導電型を逆転させた構成である。すなわち、選択スイッチQSLはPチャネル型のトランジスタで構成され、スイッチR1はNチャネル型のトランジスタで構成される。したがって、第5実施形態の走査信号GW[m]は、第1実施形態の走査信号GW[m]のレベルを反転させた波形となる。
図14は、第5実施形態における画素回路Pの回路図である。図14に示すように、画素回路Pは、第1実施形態の画素回路Pにおける選択スイッチQSLおよびスイッチR1の導電型を逆転させた構成である。すなわち、選択スイッチQSLはPチャネル型のトランジスタで構成され、スイッチR1はNチャネル型のトランジスタで構成される。したがって、第5実施形態の走査信号GW[m]は、第1実施形態の走査信号GW[m]のレベルを反転させた波形となる。
また、給電線36は電位線32に導通する(すなわち、電位線32と共通の配線である)。したがって、給電線36には駆動電位VELが供給される。以上の構成によれば、給電線36を電位線32から独立して形成した場合と比較して画素回路Pの構成が簡素化されるという利点がある。また、基準電位VSTが不要となるから、電源回路30の構成が簡素化されるという利点もある。なお、スイッチR3が駆動トランジスタTDRのドレインと給電線38との間に介在する構成は図12と同様である。ただし、スイッチR3を駆動トランジスタTDRのドレインと電位線34との間に介在させた構成(図13)も採用される。
発光素子Eを発光させるためには、階調設定動作の実行時に、駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGを補償動作の実行後の電位から低下させる必要がある。したがって、給電線36を電位線32(VEL)に導通させた構成では、電極e2の電位Ve2を階調設定動作の実行で給電線36の電位VELに設定したときに駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGが低下するように、少なくとも高階調に対応する階調電位VXを、駆動電位VELよりも高位に設定する必要がある。選択スイッチQSLをNチャネル型とした構成では、階調電位VXを上昇させると、選択スイッチQSLのゲート−ソース間の電圧が低下するから、選択スイッチQSLのオン抵抗が増大する(したがって、電極e2の電位Ve2を所期の電位に設定できない)という問題がある。図14の画素回路Pにおいては、選択スイッチQSLがPチャネル型で構成されるから、階調電位VXを上昇させた場合でも選択スイッチQSLのオン抵抗を充分に低下させることが可能である。したがって、図14の構成によれば、給電線36を電位線32と共通化することで画素回路Pや電源回路30の構成を簡素化しながら、選択スイッチQSLのオン抵抗を抑制することで電極e2の電位Ve2を高精度に設定できるという利点がある。
<F:変形例>
以上の各形態には様々な変形が加えられる。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は併合され得る。
以上の各形態には様々な変形が加えられる。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は併合され得る。
(1)変形例1
以上の各形態においては、選択スイッチQSLとスイッチR1とが別個の配線に接続された(したがって、別個の信号で制御される)構成も採用される。したがって、選択スイッチQSLとスイッチR1とは共通の導電型のトランジスタで構成され得る。もっとも、選択スイッチQSLとスイッチR1とが共通の走査線121に接続された以上の各形態によれば、画素回路Pや駆動回路20の構成が簡素化されるという利点がある。
以上の各形態においては、選択スイッチQSLとスイッチR1とが別個の配線に接続された(したがって、別個の信号で制御される)構成も採用される。したがって、選択スイッチQSLとスイッチR1とは共通の導電型のトランジスタで構成され得る。もっとも、選択スイッチQSLとスイッチR1とが共通の走査線121に接続された以上の各形態によれば、画素回路Pや駆動回路20の構成が簡素化されるという利点がある。
(2)変形例2
第4実施形態や第5実施形態は、第1実施形態にも同様に適用され得る。すなわち、階調電位VX_1〜VX_Kを各画素回路Pに時分割で供給するという第2実施形態や第3実施形態の構成は、放電期間TDにて駆動トランジスタTDRのドレインや発光素子Eの陽極の電荷を放電する第4実施形態の構成や給電線36に駆動電位VELを供給する第5実施形態の構成にとって必須ではない。
第4実施形態や第5実施形態は、第1実施形態にも同様に適用され得る。すなわち、階調電位VX_1〜VX_Kを各画素回路Pに時分割で供給するという第2実施形態や第3実施形態の構成は、放電期間TDにて駆動トランジスタTDRのドレインや発光素子Eの陽極の電荷を放電する第4実施形態の構成や給電線36に駆動電位VELを供給する第5実施形態の構成にとって必須ではない。
(3)変形例3
第4実施形態においては放電期間TDが期間TD1と期間TD2とで構成される場合を例示したが、放電期間TDが期間TD1および期間TD2の一方のみを含む構成も採用される。例えば、第2期間T2の開始前に放電期間TDが終了する構成(期間TD2を省略した構成)でも、補償動作中に駆動トランジスタTDRのドレインに蓄積された電荷を除去することが可能である。
第4実施形態においては放電期間TDが期間TD1と期間TD2とで構成される場合を例示したが、放電期間TDが期間TD1および期間TD2の一方のみを含む構成も採用される。例えば、第2期間T2の開始前に放電期間TDが終了する構成(期間TD2を省略した構成)でも、補償動作中に駆動トランジスタTDRのドレインに蓄積された電荷を除去することが可能である。
(4)変形例4
第1実施形態や第2実施形態において、初期化期間TRSにて駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGを初期化する方法は任意である。したがって、駆動トランジスタTDRのゲートに給電線36の基準電位VSTを供給するためのスイッチR3は省略され得る。
第1実施形態や第2実施形態において、初期化期間TRSにて駆動トランジスタTDRのゲートの電位VGを初期化する方法は任意である。したがって、駆動トランジスタTDRのゲートに給電線36の基準電位VSTを供給するためのスイッチR3は省略され得る。
(5)変形例5
有機EL素子は発光素子Eの例示に過ぎない。例えば、無機EL素子やLED(Light Emitting Diode)素子などの発光素子を利用した電気光学装置にも以上の各形態と同様に本発明が適用される。すなわち、本発明における発光素子は、電気エネルギの供給で発光する電気光学素子(典型的には電流駆動型の自発光素子)として包括される。
有機EL素子は発光素子Eの例示に過ぎない。例えば、無機EL素子やLED(Light Emitting Diode)素子などの発光素子を利用した電気光学装置にも以上の各形態と同様に本発明が適用される。すなわち、本発明における発光素子は、電気エネルギの供給で発光する電気光学素子(典型的には電流駆動型の自発光素子)として包括される。
<G:応用例>
次に、以上の態様に係る電気光学装置100を利用した電子機器について説明する。図15ないし図17には、電気光学装置100を表示装置として採用した電子機器の形態が図示されている。
次に、以上の態様に係る電気光学装置100を利用した電子機器について説明する。図15ないし図17には、電気光学装置100を表示装置として採用した電子機器の形態が図示されている。
図15は、電気光学装置100を採用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。パーソナルコンピュータ2000は、各種の画像を表示する電気光学装置100と、電源スイッチ2001やキーボード2002が設置された本体部2010とを具備する。
図16は、電気光学装置100を適用した携帯電話機の構成を示す斜視図である。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002と、各種の画像を表示する電気光学装置100とを備える。スクロールボタン3002を操作することによって、電気光学装置100に表示される画面がスクロールされる。
図17は、電気光学装置100を適用した携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す斜視図である。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001および電源スイッチ4002と、各種の画像を表示する電気光学装置100とを備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった様々な情報が電気光学装置100に表示される。
なお、本発明に係る電気光学装置が適用される電子機器としては、図15から図17に例示した機器のほか、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、プリンタ、スキャナ、複写機、ビデオプレーヤ、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。また、本発明に係る電気光学装置の用途は画像の表示に限定されない。例えば、電子写真方式の画像形成装置において露光により感光体ドラムに潜像を形成する露光装置としても本発明の電気光学装置は利用される。
100……電気光学装置、10……画素アレイ部、12……配線群、121……走査線、123……発光制御線、125……制御線、127……制御線、14……信号線、20……駆動回路、22……走査線駆動回路、24……信号線駆動回路、30……電源回路、32,34……電位線、36,38……給電線、52……分配回路、D(D[1]〜D[K])……スイッチ、B[1]〜B[J]……ブロック、54……信号出力回路、56……制御回路。
Claims (9)
- 第1電極および第2電極を含む容量素子と、前記第1電極に接続されたゲートの電位に応じた駆動電流を生成する駆動トランジスタと、前記駆動電流の供給で発光する発光素子とを含む画素回路を具備する電気光学装置の駆動方法であって、
第1期間において、前記駆動トランジスタをダイオード接続することで前記第1電極の電位を前記駆動トランジスタの閾値電圧に応じた電位に漸近させ、指定階調に応じた階調電位を信号線から前記第2電極に供給し、
前記第1期間の経過後に、前記駆動トランジスタのダイオード接続を解除し、前記信号線と前記第2電極とを絶縁し、第1電位が供給される第1給電線を前記第2電極に接続し、
前記第1期間の経過後の第2期間において前記第1給電線と前記第2電極との接続を維持する
電気光学装置の駆動方法。 - 前記電気光学装置は、複数の前記画素回路を具備し、
前記第1期間内の出力期間において、第2電位が供給される第2給電線を前記複数の画素回路の各々における駆動トランジスタのドレインに接続するとともに、前記各画素回路に対応する複数の信号線の各々に時分割で階調電位を供給し、
前記第1期間のうち前記出力期間の経過後の補償期間において、前記複数の画素回路の各々における前記駆動トランジスタのドレインと前記第2給電線との接続を解除することで、前記第1電極の電位を前記駆動トランジスタの閾値電圧に応じた電位に漸近させる
請求項1の電気光学装置の駆動方法。 - 前記駆動トランジスタのドレインと前記第2給電線とを前記第1期間の経過後に接続する
請求項2の電気光学装置の駆動方法。 - 前記駆動トランジスタと前記発光素子との間に介在する発光制御スイッチを具備し、
前記第2期間にて前記発光制御スイッチをオン状態に制御し、前記第2期間の始点の前後を含む放電期間にて前記第2給電線を前記駆動トランジスタのドレインに接続する
請求項3の電気光学装置の駆動方法。 - 第1電極および第2電極を含む容量素子と、前記第1電極に接続されたゲートの電位に応じた駆動電流を生成する駆動トランジスタと、前記駆動電流の供給で発光する発光素子と、指定階調に応じた階調電位が供給される信号線と前記第2電極との接続を制御する選択スイッチと、第1電位が供給される第1給電線と前記第2電極との接続を制御する第1スイッチと、前記駆動トランジスタのゲートとドレインとの接続を制御する第2スイッチとを含む画素回路を具備する電気光学装置の駆動方法であって、
第1期間において、前記選択スイッチと前記第2スイッチとをオン状態に制御し、前記第1スイッチをオフ状態に制御し、
前記第1期間の経過後に、前記選択スイッチと前記第2スイッチとをオフ状態に制御し、前記第1スイッチをオン状態に制御し、
前記第1期間の経過後の第2期間において、前記第1スイッチをオン状態に維持する
電気光学装置の駆動方法。 - 前記駆動トランジスタと前記発光素子とは、第1駆動電位が供給される第1電位線と、前記第1駆動電位よりも低い第2駆動電位が供給される第2電位線との間に介在し、
前記第1給電線は、前記第1電位線に導通し、
前記選択スイッチは、Pチャネル型のトランジスタであり、
前記第1スイッチは、Nチャネル型のトランジスタであり、
前記選択スイッチのゲートと前記第1スイッチのゲートとに共通の信号を供給する
請求項5の電気光学装置の駆動方法。 - 画素回路と駆動回路とを具備する電気光学装置であって、
前記画素回路は、
第1電極および第2電極を含む容量素子と、
前記第1電極に接続されたゲートの電位に応じた駆動電流を生成する駆動トランジスタと、
前記駆動電流の供給で発光する発光素子とを含み、
前記駆動回路は、
第1期間において、前記駆動トランジスタをダイオード接続することで前記第1電極の電位を前記駆動トランジスタの閾値電圧に応じた電位に漸近させ、指定階調に応じた階調電位を信号線から前記第2電極に供給し、
前記第1期間の経過後に、前記駆動トランジスタのダイオード接続を解除し、前記信号線と前記第2電極とを絶縁し、第1電位が供給される第1給電線を前記第2電極に接続し、
前記第1期間の経過後の第2期間において前記第1給電線と前記第2電極との接続を維持する
電気光学装置。 - 画素回路と駆動回路とを具備する電気光学装置であって、
前記画素回路は、
第1電極および第2電極を含む容量素子と、
前記第1電極に接続されたゲートの電位に応じた駆動電流を生成する駆動トランジスタと、
前記駆動電流の供給で発光する発光素子と、
指定階調に応じた階調電位が供給される信号線と前記第2電極との接続を制御する選択スイッチと、
第1電位が供給される第1給電線と前記第2電極との接続を制御する第1スイッチと、
前記駆動トランジスタのゲートとドレインとの接続を制御する第2スイッチとを含み、
前記駆動回路は、
第1期間において、前記選択スイッチと前記第2スイッチとをオン状態に制御し、前記第1スイッチをオフ状態に制御し、
前記第1期間の経過後に、前記選択スイッチと前記第2スイッチとをオフ状態に制御し、前記第1スイッチをオン状態に制御し、
前記第1期間の経過後の第2期間において、前記第1スイッチをオン状態に維持する
電気光学装置。 - 請求項7または請求項8の電気光学装置を具備する電子機器。
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JP2009132850A JP2010281867A (ja) | 2009-06-02 | 2009-06-02 | 電気光学装置,電子機器および電気光学装置の駆動方法 |
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---|---|---|---|---|
JP2012133207A (ja) * | 2010-12-22 | 2012-07-12 | Japan Display East Co Ltd | 画像表示装置およびその駆動方法 |
CN104464630A (zh) * | 2014-12-23 | 2015-03-25 | 昆山国显光电有限公司 | 像素电路及其驱动方法和有源矩阵有机发光显示器 |
CN104575394A (zh) * | 2015-02-03 | 2015-04-29 | 深圳市华星光电技术有限公司 | Amoled像素驱动电路及像素驱动方法 |
KR20160080180A (ko) * | 2014-12-29 | 2016-07-07 | 엘지디스플레이 주식회사 | 유기발광표시패널, 유기발광표시장치 및 그 구동방법 |
-
2009
- 2009-06-02 JP JP2009132850A patent/JP2010281867A/ja not_active Withdrawn
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