JP2010276338A - 粒子測定方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ナノ粒子の拡散係数や粒度を、良好なS/Nおよび感度のもとに測定することができ、しかも、被測定粒子群を媒体中に分散させてなる試料懸濁液が高い導電性を有して誘電泳動力が殆ど作用しない試料でも測定可能で、かつ、試料懸濁液の組成や温度が変化しても正確な測定を行うことのできる粒子測定方法および装置を提供する。
【解決手段】被測定粒子群を媒体中に移動可能に分散させた試料懸濁液中に超音波を照射して粒子群を移動させることにより、媒体中の粒子群の密度分布による回折格子を生成させ、その回折格子に平行光束を照射して得られる回折光を計測し、その超音波の照射を停止した時点からの回折光強度の時間変化から、被測定粒子群の拡散係数に係る情報を得るとともに、試料懸濁液に対して照射する超音波を、被測定粒子群による回折格子の格子ベクトル成分が試料懸濁液の組成や温度に関わらず一定となる超音波とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、媒体中に粒子径がナノメートルオーダーの粒子群が移動可能に分散してなる試料中における粒子群の拡散係数に係る情報、ひいてはその粒子径を求めるための測定方法および装置に関する。
粒子径が100nm以下の粒子は、一般にナノ粒子と称され、同じ材質であっても通常のバルク物質とは異なる性質を表すことから、さまざまな分野で利用され始めている。粒子径を測定する方法としては、レーザ回折・散乱式をはじめとして種々のものが知られているが、粒子径が100nm以下のナノ粒子については、主として動的散乱法(光子相関法)と称される測定方法に基づく方法が用いられている(例えば特許文献1,2参照)。
動的散乱法は、粒子のブラウン運動を利用したものであり、媒体中でブラウン運動をしている粒子に光ビームを照射し、粒子による散乱光の強度を所定の位置で測定して、粒子のブラウン運動に起因する散乱光強度の揺らぎ、つまり散乱光の経時的変化を捕らえ、各粒子がその粒径に応じた激しさでブラウン運動をすることを利用して被測定粒子群の粒度分布を算出する。
しかしながら、粒子からの散乱光の揺らぎを測定する動的散乱法(光子相関法)においては、微粒子からの散乱光強度は粒子径の5〜6乗に比例するため微小粒子の計測においては非常に微弱な散乱光の揺らぎを計測することになり、その原理上、測定感度が低いとともに、S/Nが悪いといった問題は避けられない。
このような動的散乱法において不可避の問題を解決する有力な手法として、媒体中に移動可能に分散させた粒子群に対し、空間周期を有する電界を印加することにより粒子群を泳動させ、粒子群に空間周期的な濃度変化を持たせて擬似的な回折格子を生成させ、その状態で粒子群に対してレーザ光などの平行光束を照射して得られる回折光を検出し、電界の印加を停止した時点からの回折光の時間変化から、粒子群の拡散係数および粒子径を求める方法および装置が提案されている(特許文献3、特許文献4参照)。
この提案方法並びに装置は、媒体中における粒子群の誘電泳動もしくは電気泳動を利用して、電界の印加により粒子群の濃度分布(密度分布)による回折格子を生成させた状態で、電界の印加を停止することによる当該回折格子の消滅過程が、粒子群の拡散係数に依存することを利用したものであり、粒子の密度分布に起因して生じる回折格子からの回折光の消失に要する時間から、粒子群の拡散係数を求めることができ、ひいては粒子径を算出することができる。この方法が適用できる粒子径の上限は、レーザ光の波長および粒子を分散させる媒体の波長透過性によって決まるが、3μm程度の半導体レーザがすでに製品化されており、その数分の1程度の粒子径であれば上記の方法が適用可能である。また、媒体として水を用いた場合、水の透過窓にあたる波長を用いれば、媒体の影響を回避することから、1μm程度までの粒子ならば有効にその粒子径を測定することができる。
この提案方法並びに装置によると、粒子群の濃度分布が作る回折格子による回折光強度を検出するため、動的散乱法で得られる個々の粒子による散乱光に比して強いため、測定する信号が強く、動的散乱法に比してS/Nおよび感度が大幅に改善される。
米国特許第5,094,532号明細書 特開2001−159595号公報 特開2006−84207号公報 国際公開WO/2007/010639号パンフレット
ところで、被測定粒子群に誘電泳動力を作用させて粒子の密度分布による回折格子を形成する上記の特許文献3または4に記載の提案技術では、粒子を分散させる媒液が例えばイオン性の溶液等、高い導電性を持っていると、粒子に誘電泳動力が殆ど作用せず、回折格子を形成できない場合がある。
また、特許文献3または4に記載の技術では、被測定粒子群に誘電泳動力を作用させて密度分布による回折格子を形成するために、電極片が規則的に並んだ櫛状の電極対を設ける必要があるが、この電極対自体による回折光の影響を完全に取り除くためには相当の対策を施す必要があるという問題もある。
本発明の課題は、誘電泳動力が殆ど作用しない試料を用いても、特許文献3や4の技術と同等の良好なS/Nおよび感度のもとに被測定粒子群の拡散係数や粒子径を測定することができ、加えて、媒体中に移動可能に粒子群を分散させた試料(以下、この明細書では試料懸濁液と称する)の組成や温度が変化し、懸濁液内部の超音波の伝播速度(音速)変化しても、粒子群が作る回折格子からの回折光を正しく測定することのできる粒子測定方法および装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の粒子測定方法は、被測定粒子群を媒体中に移動可能に分散させてなる試料懸濁液中に超音波を照射して粒子群を移動させることにより、媒体中の粒子群の密度分布による回折格子を生成させ、その回折格子に平行光束を照射することによって生じる回折光を計測し、超音波の照射を停止した時点からの回折光強度の時間変化から、被測定粒子群の拡散係数に係る情報を得るとともに、上記試料懸濁液に対して照射する超音波は、上記粒子群による回折格子の格子ベクトル成分が試料懸濁液の組成および温度に関わらず一定となる超音波とすることによって特徴づけられる(請求項1)。
ここで、本発明の粒子測定方法においては、上記粒子群による回折格子からの回折光強度を規程角度方向に置かれた光検出器で検出するとともに、その光検出器への入射光強度が最大となるように上記試料懸濁液に照射する超音波の周波数を設定する方法(請求項2)を採用することができる。
また、本発明の粒子測定方法においては、試料懸濁液を収容する試料容器に接する超音波伝達部材を通じて、当該試料容器内の試料懸濁液に対して2方向から超音波を照射する方法(請求項3)を採用することができる。
更に、本発明においては、試料懸濁液を収容する試料容器に接するように、一定のピッチで電極が形成された表面弾性波素子を配置し、その表面弾性波素子を駆動することにより試料容器内の試料懸濁液に対して超音波を照射する方法(請求項4)を採用することもできる。
一方、本発明の粒子測定装置は、本発明の測定方法を用いて粒子を測定する装置であって、請求項5に係る発明の粒子測定装置は、請求項2に係る発明方法を利用したものであり、被測定粒子群を媒体中に移動可能に分散させてなる試料懸濁液を収容する試料容器と、その試料容器内の試料懸濁液に対して超音波を照射する超音波発生装置と、上記試料容器内の試料懸濁液に対して平行光束を照射する照射光学系と、その照射光が上記回折格子を透過もしくは反射することにより生じる回折光を上記試料容器および照射光学系からの平行光束の照射方向に対して一定の角度方向で検出する検出光学系と、上記超音波発生装置を駆動制御して上記試料容器内の粒子群の密度分布による回折格子の生成と消滅を行わせる制御手段と、上記検出光学系からの出力を取り込み、上記回折格子を生成後に上記超音波発生装置を停止した時点からの回折光強度の時間変化から、被測定粒子群の拡散係数に係る情報を得るデータ処理手段とを備えるとともに、測定に先立ち、上記超音波発生装置からの超音波の周波数を変化させつつ、上記検出光学系からの出力が最大となる周波数を探索し、その周波数を測定時における超音波周波数として設定する超音波周波数調整手段を備えていることによって特徴づけられる。
また、請求項6に係る発明の粒子測定装置は、請求項3に係る発明方法を利用したものであり、被測定粒子群を媒体中に移動可能に分散させてなる試料懸濁液を収容する試料容器と、その試料容器に接するように配置された超音波伝達部材と、その超音波伝達部材を通じて上記試料容器内の試料懸濁液に対して2方向から超音波を照射する2つの超音波トランスジューサと、上記試料容器内の試料懸濁液に対して平行光束を照射する照射光学系と、その照射光が上記回折格子を透過もしくは反射することにより生じる回折光を上記試料容器および照射光学系からの平行光束の照射方向に対して一定の角度方向で検出する検出光学系と、上記2つの超音波トランスジューサを駆動制御して上記試料容器内の粒子群の密度分布による回折格子の生成と消滅を行わせる制御手段と、上記検出光学系からの出力を取り込み、上記回折格子を生成後に上記超音波発生装置を停止した時点からの回折光強度の時間変化から、被測定粒子群の拡散係数に係る情報を得るデータ処理手段を備えていることによって特徴づけられる。
更に、請求項7に係る発明の粒子測定装置は、請求項4に係る発明方法を利用したものであり、被測定粒子群を媒体中に移動可能に分散させてなる試料懸濁液を収容する試料容器と、その試料容器に接するように配置され、当該試料容器の壁面に沿って一定のピッチで電極が形成されてなる表面弾性波素子と、上記試料容器内の試料懸濁液に対して平行光束を照射する照射光学系と、その照射光が上記回折格子を透過もしくは反射することにより生じる回折光を上記試料容器および照射光学系からの平行光束の照射方向に対して一定の角度方向で検出する検出光学系と、上記表面弾性波素子を駆動制御して上記試料容器内の粒子群の密度分布による回折格子の生成と消滅を行わせる制御手段と、上記検出光学系からの出力を取り込み、上記回折格子を生成後に上記表面弾性波素子の駆動を停止した時点からの回折光強度の時間変化から、被測定粒子群の拡散係数に係る情報を得るデータ処理手段を備えていることによって特徴づけられる。
本発明は、被測定粒子群の密度分布による回折格子を生成させて回折光を計測し、その回折格子の消滅過程における回折光強度の時間変化が被測定粒子群の拡散係数に依存することを利用する点は前記した特許文献3,4に記載の技術と同じであるが、本発明では、被測定粒子群の密度分布による回折格子を生成させるのに誘電泳動現象を利用せず、超音波により粒子を移動させる点で相違している。
すなわち、液体等の媒体中で移動可能な粒子に対して超音波の定在波を照射すると、粒子はその節の位置に移動する。媒体中に粒子群が均一に分散している試料に対し、このような超音波を照射すると、各粒子はそれぞれに近い節へと移動し、粒子群の空間周期的な疎密状態、つまり粒子の密度分布による回折格子が生成される。このような超音波を用いることにより、媒体の導電性の有無に関わらず粒子の密度分布による回折格子を形成することができる。
また、超音波を用いる場合、試料容器に超音波伝達部材を装着し、その超音波伝達部材を介して超音波トランスジューサから試料容器内に超音波を照射する構成を採用することにより、粒子群に誘電泳動力を作用させて密度分布による回折格子を形成する場合のような周期的な電極対が不要であるため、電極対からの回折光の影響を受けることがなく、測定感度が向上する。しかも、電極対を用いないが故に、電極の劣化、電極での電気化学反応、電極へのゴミの付着といった不具合も生じない。
ここで、試料懸濁液に超音波を照射して粒子の密度分布による回折格子を生成する場合には、試料懸濁液の組成や温度の変化に起因して当該試料懸濁液中での超音波の伝播速度(音速)が変化すると、回折光の出射方向を決める回折格子の格子ベクトル成分、換言すれば格子間隔が変化し、回折光を検出する検出光学系を、入射光(照射光学系からの平行光束)並びに試料容器に対して一定の角度で配置していれば、回折光がその検出光学系から外れてしまう可能性がある。
本発明においては、試料懸濁液に照射する超音波を、当該試料懸濁液の組成や温度の変化に関わらず、粒子群による回折格子の格子ベクトル成分が一定となる超音波とする。これにより、回折格子に対して一定の角度で平行光束を照射して得られる回折光が、試料懸濁液の組成や温度が変化しても、常に一定の位置に置かれた検出光学系に入射し、その強度の時間変化を正確に測定することができる。
粒子群の密度分布による回折格子の格子ベクトル成分は、単独の超音波を試料懸濁液に照射する場合には、試料懸濁液の組成と温度のほか、その超音波の周波数に依存する。そこで、試料懸濁液の組成並びに温度が変化しても回折格子の格子ベクトル成分を一定とする超音波を得るために、請求項2に係る発明のように、粒子群による回折格子からの回折光強度を規程角度方向に置かれた光検出器で検出し、その光検出器への入射光強度が最大となるように試料懸濁液に照射する超音波の周波数を設定する方法を採用することができる。
また、請求項3に係る発明のように、試料懸濁液に対して2方向から超音波を照射しても、試料懸濁液の組成や温度の変化に関わらず、粒子群の密度分布による回折格子の格子ベクトルを常に一定とすることができる。すなわち、試料懸濁液に照射する2つの超音波を照射して干渉させると、これらの各超音波束の波数ベクトルの差分が、誘起される回折格子の格子ベクトルとなる。差分をとることで格子ベクトルは試料懸濁液の組成や温度の変化によっては変化せず一定となり、粒子群の密度分布による回折格子は常に一定の格子ベクトル成分を有するものとなる。
更に、請求項4に係る発明のように、試料懸濁液を収容する試料容器に接するように、一定のピッチで電極が形成された表面弾性波素子を配置して超音波を発生させても、回折格子の格子ベクトル成分は懸濁液の組成や温度によらず一定となる。この場合、表面弾性波素子の電極のピッチと周波数が格子ベクトル成分を決定し、懸濁液の組成・温度に影響を受けることがない。
本発明によれば、粒子を分散させて試料懸濁液を作るための媒液がイオン性の溶液等の高い導電性を有して誘電泳動力が殆ど作用しない試料であっても、高いS/Nおよび感度のもとに被測定粒子群の拡散係数や粒子径を測定することができる。しかも、試料懸濁液の組成や温度が変化し、懸濁液内部の超音波の伝播速度(音速)変化しても、粒子群が作る回折格子からの回折光を正しく測定することができる。
本発明の第1の実施の形態の構成図で、光学的構成を表す模式図とシステム構成を表すブロック図とを併記して示す図である。 本発明の第1の実施の形態で実施の形態で用いる試料セルの例を示す断面図である。 被測定粒子群が分散している状態の試料セルを平行光束の照射方向から見て示す模式的正面図である。 被測定粒子群の密度分布による回折格子の生成状態の試料セルを平行光束の照射方向から見て示す模式的正面図である。 本発明の第1の実施の形態における超音波のON/OFFタイミングと回折項強度の時間変化の関係を例示するグラフである。 本発明の第2の実施の形態における試料セルの近傍の構成を示す模式図である。 本発明の第2の実施の形態における各超音波の波数ベクトルと、格子ベクトルx,y方向成分の説明図である。 本発明の第2の実施の形態における超音波プリズムと試料セルの界面での角超音波の波数ベクトルx,y方向成分の屈折による変化の説明図である。 本発明の第2の実施の形態の変形例の称せるの近傍の構成を示す模式図である。 本発明の第3の実施の形態の試料セルの近傍の構成を示す模式図である。
1,10,10′,100 試料セル
2 超音波発生装置 2a,20a,20b 超音波トランスジューサ
2c 発振回路
3 照射光学系
3a レーザ
3b コリメートレンズ
4 検出光学系
4a,40a ピンホール
4b,40c 光検出器
40b 集光レンズ
5,50 ビームストッパ
6 装置制御およびデータ取り込み・処理装置
7 超音波周波数調整回路
200 表面弾性波素子
200a 圧電素子
200b,200c,200d 電極
700 高周波電源
本発明の第1の実施の形態は、図1に示すように、装置は、媒体中に被測定粒子群が移動可能に分散した試料、例えば液体中に粒子群が分散した試料や、被測定粒子群が移動可能に分散したゲルからなる試料等を収容するための試料セル1と、この試料セル1に取り付けられ、当該試料セル1内に超音波を照射する超音波発生装置2と、試料セル1に対して光を照射する照射光学系3と、超音波発生装置2からの超音波を試料セル1内に照射することによって生じる回折格子からの回折光を測定する検出光学系4と、試料セル1を直接的に透過した光を吸収するビームストッパ5と、検出光学系4の出力を収集して各種データ処理を行うとともに、装置全体を制御する装置制御およびデータ取り込み・処理装置6を主体として構成されている。
試料セル1は、図2に断面図を示すように、微小な隙間を開けて互いに対向する2つの面が透明な平板ガラス1a,1bを含み、これらの透明な平板ガラス1a,1bをその両側において保持・連結する連結部のうち、一方の連結部1cが以下に示す超音波発生装置2からの超音波を通過させる超音波導波路を形成している。そして、この試料セル1の内部に、被測定粒子群が媒体中に移動可能に分散してなる試料、つまり試料懸濁液が収容され、保持される。
超音波発生装置2は、超音波トランスデューサ2aと、それに隣接する超音波レンズ2b、および、超音波トランスジューサ2aを駆動する発振回路2cによって構成されている。超音波レンズ2bは、その一面が試料セル1の連結部1cに接しており、トランスデューサ2aにより発生した超音波は超音波レンズ2bを介して当該超音波レンズ2bと面接触する連結部1cを通じて、試料セル1内の試料に向けて照射され、これにより、試料中に規定波長の定在波が形成される。ここで、発振回路2cの発振周波数、従って超音波トランスジューサ2aを通じて試料セル1内の試料懸濁液に照射される超音波の周波数は、後述する超音波周波数調整回路7によって決定される。
照射光学系3は、ほぼ単色化された光を概略平行光束に成形した状態で出力し、その出力光は試料セル1内に形成される後述の粒子群の密度分布による回折格子に向けて照射される。照射光学系3の光源は、レーザ、LEDなどの単色光のみを放射するものが簡便であるが、連続波長光源をバンドパスフィルタや分光器などで疑似単色化した光でもよい。この例ではレーザ3aとコリメートレンズ3bによって構成されている。
検出光学系4は、照射光学系3からの光のうち、試料セル1内の粒子群の密度分布による回折格子で回折した例えば1次の回折光が出射される方位に配置される。この検出光学系4は、例えばピンホール4aと光検出器4bを主体として構成されている。なお、試料セル1を直接的に透過した光は、ビームストッパ5により吸収されて光検出器4cに影響を与えることが抑制される。
以上の構成において、試料セル1内には被測定粒子群を水などの媒体に分散させてなる試料懸濁液が充填される。粒子濃度は体積比で1%あれば十分に測定が可能である。このような試料を試料セル1内に充填した状態では、図3に模式的に示すように、個々の被測定粒子Pは媒体中に均一に分散した状態となる。その状態で、超音波トランスデューサ2aを駆動して試料セル1内の試料懸濁液中に超音波を照射して定在波を形成すると、各粒子Pはその定在波の節の位置へと移動し、図4に模式的に示すように、試料中の被測定粒子群の濃度に周期的な空間分布が生じ、この粒子濃度の濃淡によって、つまり粒子群の密度分布によって超音波の周波数に応じた周期を持つ回折格子が形成される。例えば13.4MHzの超音波を用いると、およそ54μmの周期を持つ回折格子が形成されることが報
告されている(例えばMicro Total Analysis System 2006 ”Ultrasonic Manipulation in a Chip for Individual Handling” Martin Wiklund et.al.,p446−p448)。
この場合、試料セル1の平板ガラス1a,1bの大きさが5mm幅×5mm高さであれば、粒子群の密度分布による格子は93本形成されることになる。試料セル1の厚さは10μm以上あればよい。この状態で、照射光学系3から、試料セル1の平板ガラス1aを介して直径3mm程度の平行光束を照射すると、粒子群の密度分布による回折格子により入射光が回折を受ける。このとき、入射光は、以下の回折条件を満足する。
Figure 2010276338
ここで、ψは格子ベクトルが入射光の光軸となす角度である。格子ベクトルは、入射光ベクトルから出射光ベクトルを引いたベクトルである。また、θは回折角、qは格子間隔の距離Λにより
Figure 2010276338
で表される。
0 は平均屈折率、k0 は入射光の波長λにより、
Figure 2010276338
で表される。
前記した光検出器4bは、入射光の光軸に対して(1)式のθの位置に配置されており、この回折角への回折光の強度を検出する。
ここで、上記したような回折光が得られて(1)式のθの位置に配置された光検出器4aに回折光が入射するのは、回折格子の格子ベクトルが一定である場合である。試料セル1内の試料懸濁液の組成や温度が変化すると試料セル1内の平均屈折率が変化し、超音波の伝搬速度が変化する。これにより、格子ベクトル、ひいては格子間隔も変化する。その結果、回折光が光検出器4aから外れてしまう恐れがある。
そこで、この実施の形態では、超音波発生装置2により発生する超音波の周波数を調整し、試料懸濁液の組成や温度の変化にも関わらず、生成される回折格子の格子ベクトルを一定にした状態で測定を行うことを可能としている。
すなわち、この実施の形態においては、後述する実際の測定動作に先立ち、超音波周波数調整回路7からの信号により、試料セル1内の試料懸濁液に向けて照射する超音波の周波数、つまり発振回路2cの発振周波数を、あらかじめ設定されている範囲で変化させつつ、各周波数の超音波により生成される粒子群の密度分布による回折格子による回折光を検出光学系4で検出する。そして、検出される回折光強度が最も高くなる周波数を探索し、実際の測定動作に用いる超音波の周波数として設定する。これにより、以下に示す実際の測定動作において超音波によって生成される粒子群の密度分布による回折格子による回折光は、角度θの位置に置かれた検出光学系4に向けて出射されることになる。
さて、実際の測定動作においては、超音波の照射による図4に示すような粒子群の密度分布による回折格子が生成されている状態で、超音波の照射を停止する。これにより各粒子は自由に拡散し、やがて図3に示すような均一な分散状態(定常状態)に戻る。つまり、粒子Pの拡散により回折格子が消滅し、回折光も消失する。超音波の発生停止から回折光が消失するまでの時間は粒子Pの拡散時間に依存し、この拡散時間は粒子Pの拡散係数Dに依存する。すなわち、回折光の消失までの時間を計算することにより、粒子Pの拡散係数Dを求めることができる。更に、拡散系数Dから粒子径を求めることができる。
回折格子の消滅過程における回折光強度は、以下の(4)式によって表される。
Figure 2010276338
ここで、tは超音波の照射を停止して粒子が拡散を開始した時点からの時間である。
また、拡散係数Dと粒子との間には、以下のアインシュタイン−ストークスの式が成立する。
Figure 2010276338
(5)式においてkはボルツマン定数、Tは絶対温度、ηは媒体(液)の粘性率である。
図5に、超音波発生装置2による超音波発生のON/OFFのタイミングと、回折光強度の時間変化の関係をグラフで例示する。粒子径が大きい場合には、超音波の照射を停止した時点から粒子Pが拡散して回折格子が消滅するまでに要する時間が長く、逆に粒子Pの粒子径が小さい場合にはその時間が短くなる。
装置制御およびデータ取り込み・処理装置6は、超音波発生のON/OFFのタイミングと、回折光強度の測定のタイミングとを同期させることで、回折光強度の時間変化を測定することができる。その結果を、上記した(4)式に当てはめることによって拡散係数Dを算出し、これを(5)式に当てはめることで、粒子径dを算出する。
なお、以上の例では、照射光学系3からの光が回折格子を透過したときに生じる回折光強度を測定した例を示したが、照射光学系3からの光が回折格子を反射したときに生じる回折光強度を測定してもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
上記した第1の実施の形態においては、試料セル1内の試料懸濁液に照射する超音波の周波数を調整することによって格子ベクトルを一定に保ち、これによって試料セル1および照射光学系3からの平行光束に対して一定の角度θに置かれた検出光学系4aの方向に、回折格子による回折光を導く例を示したが、格子ベクトルを一定に保つ手法として、試料セル1内の試料懸濁液に対して2方向から超音波を照射して相互に干渉させる手法を採用することもできる。
図6は本発明の第2の実施の形態の試料セル1の近傍の構成を模式的に示す図であり、試料セル10の厚さが超音波波長に比して十分に大きい場合に対応する例である。この図6において10は試料セルで、1つの壁体が超音波プリズム11によって構成され、これに対向する壁体が全反射プリズム12によって構成されている。なお、他の壁体は任意の材質のものを用いることができる。このような試料セル10の内部に試料懸濁液が収容される。
超音波プリズム11には互いに異なる方向に超音波を照射する2つの超音波トランスジューサ20a,20bが密着するように配置されている。この例においては、各超音波トランスジューサ20a,20bは互いに同じ周波数の超音波を発生し、超音波プリズム11を介して試料セル10内の試料懸濁液に照射する。
全反射プリズム12には、一定の方向から先の実施の形態と同等の照射光学系(図示略)からの平行光束が照射される。そして、この平行光束の照射方向に対して一定の角度の位置にピンホール40a,集光レンズ40bおよび光検出器40cからなる検出光学系40が配置されている。また、0次の反射光はビームストッパ50により吸収される。
以上の構成において、2つの超音波トランスジューサ20a,20bからの超音波は、試料セル10内で互いに干渉しあい、この試料セル10内の粒子群により生成される回折格子の格子ベクトルは、試料懸濁液の組成や温度に関わらず、各超音波トランスジューサ20a,20bからの超音波Sa,Sbの波数ベクトルの差分となる。すなわち、図7に示すように、一方の超音波トランスジューサ20aからの超音波Saの波数ベクトルをA,他方の超音波トランスジューサ20bからの超音波Sbの波数ベクトルをBで表し、これらの各波数ベクトルA,Bの試料セル10の厚さ方向の成分をAx,Bx、それに直交する方向(試料懸濁液と超音波プリズム11との界面に沿う方向)への成分をAy,Byとすると、波数ベクトルA,Bの差分で表される格子ベクトルのx方向成分はAx−Bxとなり、これはゼロである。y方向成分は、Ay−Byとなり、この格子ベクトルのy方向成分が粒子群の密度分布による回折格子の格子間隔を決定する。
図8は超音波プリズム11から試料セル10へ超音波を照射するときの各超音波の波数ベクトルx,y方向成分が屈折により変化する様子を示したものである。θ1は超音波プリズム11から試料セルへ10の入射角、θ2は屈折角、λ1,λ2はそれぞれの媒質での光の波長、n1,n2はそれぞれの媒質の屈折率を、k1,k2はそれぞれの媒質での光の波長を表す。波数は波数ベクトルの長さに相当する。屈折が起こる際には、以下のスネルの法則式が成り立つ。
Figure 2010276338
光の波長から以下の式によっ波数kを計算できる。
Figure 2010276338
λ1からはk1を、λ2からはk2を求めることができる。式(6)と式(7)により、k1,k2,θ1,θ2の間の関係を以下のように求めることができる。
Figure 2010276338
式(8)から図8において屈折前後における波数ベクトルのy方向成分は試料懸濁液の組成や温度の変化、すなわち屈折率の変化によらず常に一定であることがわかる。対してx方向成分は保存されず、試料懸濁液の組成や温度の変化に影響を受ける。
2つの超音波トランスジューサ20a,20bからの超音波Sa,Sbの照射方向を一定とし、かつ、それぞれの超音波Sa,Sbの周波数をそれぞれに不変とすると、以上の結果から、生成する格子ベクトルのx方向成分Ax−Bxは試料懸濁液の組成や温度に影響を受けるが、y方向成分Ay−Byは影響を受けない。ここで格子ベクトルのx方向成分Ax−Bxはゼロであるので、生成される回折格子の格子ベクトルは常に一定となる。つまり、試料懸濁液の組成や温度の変化にも関わらず、試料セル10内に生成される粒子群の密度分布による回折格子は常に一定となる。
試料セル10内の試料懸濁液に入射した2方向からの超音波Sa,Sbは、互いに干渉するほか、反対側の懸濁液界面からちの反射波とも干渉するので、結果として超音波定在波および粒子濃度は図6に示すように2次元方向に広がりをもつパターンに分布する。このようなパターンに平行光束を照射するとその回折光の角度分布は複雑になり、定量測定が困難になる。そこで、この実施の形態においては、超音波プリズム11に対向する壁体を全反射プリズム12で構成し、この全反射プリズム12に照射光学系からの平行光束を照射し、その全反射光を観測する。これにより、試料懸濁液と全反射プリズム12との界面近傍(光の波長程度)の粒子群の密度分布を選択的に反映した回折光を検出光学系40によって検出することができる。しかも、上記したように回折格子の格子ベクトルは試料懸濁液の組成や温度に関わらず一定であるので、検出光学系40には意図する次数の回折光が正確に入射する。
なお、測定動作と回折格子の消失過程におけるデータの取り扱い、拡散係数や粒子径の算出の仕方は先の実施の形態と全く同じである。
図9は上記の実施の形態と同様に試料懸濁液に対して2方向から超音波Sa,Sbを照射する第2の実施の形態の変形例であり、試料セル10′の厚さが超音波波長に比べて小さい場合の例を示している。この例の場合、試料セル10′のにおける壁体の1つを超音波プリズム11として2つの超音波トランスジューサ20a,20bを装着する点は図6の例と同じであるが、この超音波プリズム11に対向する壁体をガラス板13とし、超音波プリズム11側から照射光学系(図示略)からの平行光束を照射し、その透過方向に検出光学系40を配置している。2方向からの超音波Sa,Sbは先の例と同様に干渉し、試料懸濁液中に生成される粒子群の密度分布による回折格子の格子ベクトルは、同じくこれらの波数ベクトルの差分により定まる。従って、試料懸濁液の組成や温度に関わらず、試料セル10′内には常に一定の格子ベクトルの回折格子が生成され、意図する次数の回折光が検出光学系40に入射する。
このような薄い試料セル10′を用いることにより、試料懸濁液中に生成される回折格子は図示のように1次元のパターンとなり、平行光束を単純な透過または反射配置で観測することができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。
図10は本発明の第3の実施の形態における試料セルの近傍の模式図である。この第3の実施の形態の特徴は、試料懸濁液に接するように表面弾性波素子200を配置し、この表面弾性波素子200の駆動により試料懸濁液に対して超音波を照射する点である。
すなわち、試料セル100の1つの壁体を、圧電体(電気光学結晶)200aとし、この圧電体200aには周期的な電極200b,200c,200dを形成している。そして、電極200b,200dには、高周波電源700からの高周波電圧が互いに反対の極性のもとに印加されるように配線している。なお、電極200cは浮き電極である。
このような構成において高周波電源700からの高周波電圧を電極200b,200dに印加すると、図示のような表面弾性波が誘起され、試料懸濁液に向けて超音波が照射されることになる。試料懸濁液の界面平行な方向への超音波波数ベクトル成分は、表面弾性波素子200の電極200b,200dの周期で決まるため、試料セル100内の試料懸濁液の組成や温度に関わらず、生成される回折格子の格子ベクトルは一定となり、先の第2の実施の形態と同等の作用効果を得ることができる。ここで、超音波は、現在、数GHz付近まで形成可能であり、また、表面弾性波素子も数十MHz以上のものが実用化されているので、このような表面弾性波素子を用いた装置構成が可能である。
なお、この例においても、回折格子による回折光の検出には、図6に示したものと同等の構成、つまり全反射プリズムを用いた構成を採用することができ、図6と同様に表面弾性波素子200と対向する面に全反射プリズムを配置し、この全反射プリズムを介して試料懸濁液に対して照射光学系からの平行光束を照射し、一定の角度の位置に配置した検出光学系によって回折光を検出することができる。

Claims (7)

  1. 被測定粒子群を媒体中に移動可能に分散させてなる試料懸濁液中に超音波を照射して粒子群を移動させることにより、媒体中の粒子群の密度分布による回折格子を生成させ、その回折格子に平行光束を照射することによって生じる回折光を計測し、超音波の照射を停止した時点からの回折光強度の時間変化から、被測定粒子群の拡散係数に係る情報を得るとともに、上記試料懸濁液に対して照射する超音波は、上記粒子群による回折格子の格子ベクトル成分が試料懸濁液の組成および温度に関わらず一定となる超音波とすることを特徴とする粒子測定方法。
  2. 上記粒子群による回折格子からの回折光強度を規程角度方向に置かれた光検出器で検出するとともに、その光検出器への入射光強度が最大となるように上記試料懸濁液に照射する超音波の周波数を設定することを特徴とする請求項1に記載の粒子測定方法。
  3. 試料懸濁液を収容する試料容器に接する超音波伝達部材を通じて、当該試料容器内の試料懸濁液に対して2方向から超音波を照射することを特徴とする請求項1に記載の粒子測定方法。
  4. 試料懸濁液を収容する試料容器に接するように、一定のピッチで電極が形成された表面弾性波素子を配置し、その表面弾性波素子を駆動することにより上記試料容器内の試料懸濁液に対して超音波を照射することを特徴とする請求項1に記載の粒子測定方法。
  5. 被測定粒子群を媒体中に移動可能に分散させてなる試料懸濁液を収容する試料容器と、その試料容器内の試料懸濁液に対して超音波を照射する超音波発生装置と、上記試料容器内の試料懸濁液に対して平行光束を照射する照射光学系と、その照射光が上記回折格子を透過もしくは反射することにより生じる回折光を上記試料容器および照射光学系からの平行光束の照射方向に対して一定の角度方向で検出する検出光学系と、上記超音波発生装置を駆動制御して上記試料容器内の粒子群の密度分布による回折格子の生成と消滅を行わせる制御手段と、上記検出光学系からの出力を取り込み、上記回折格子を生成後に上記超音波発生装置を停止した時点からの回折光強度の時間変化から、被測定粒子群の拡散係数に係る情報を得るデータ処理手段とを備えるとともに、測定に先立ち、上記超音波発生装置からの超音波の周波数を変化させつつ、上記検出光学系からの出力が最大となる周波数を探索し、その周波数を測定時における超音波周波数として設定する超音波周波数設定手段を備えていることを特徴とする粒子測定装置。
  6. 被測定粒子群を媒体中に移動可能に分散させてなる試料懸濁液を収容する試料容器と、その試料容器に接するように配置された超音波伝達部材と、その超音波伝達部材を通じて上記試料容器内の試料懸濁液に対して2方向から超音波を照射する2つの超音波トランスジューサと、上記試料容器内の試料懸濁液に対して平行光束を照射する照射光学系と、その照射光が上記回折格子を透過もしくは反射することにより生じる回折光を上記試料容器および照射光学系からの平行光束の照射方向に対して一定の角度方向で検出する検出光学系と、上記2つの超音波トランスジューサを駆動制御して上記試料容器内の粒子群の密度分布による回折格子の生成と消滅を行わせる制御手段と、上記検出光学系からの出力を取り込み、上記回折格子を生成後に上記超音波発生装置を停止した時点からの回折光強度の時間変化から、被測定粒子群の拡散係数に係る情報を得るデータ処理手段を備えていることを特徴とする粒子測定装置。
  7. 被測定粒子群を媒体中に移動可能に分散させてなる試料懸濁液を収容する試料容器と、その試料容器に接するように配置され、当該試料容器の壁面に沿って一定のピッチで電極が形成されてなる表面弾性波素子と、上記試料容器内の試料懸濁液に対して平行光束を照射する照射光学系と、その照射光が上記回折格子を透過もしくは反射することにより生じる回折光を上記試料容器および照射光学系からの平行光束の照射方向に対して一定の角度方向で検出する検出光学系と、上記表面弾性波素子を駆動制御して上記試料容器内の粒子群の密度分布による回折格子の生成と消滅を行わせる制御手段と、上記検出光学系からの出力を取り込み、上記回折格子を生成後に上記表面弾性波素子の駆動を停止した時点からの回折光強度の時間変化から、被測定粒子群の拡散係数に係る情報を得るデータ処理手段を備えていることを特徴とする粒子測定装置。
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