JP2010275359A - フラップ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】加硫戻りを抑制し、良好な耐久性を有すると同時に、転がり抵抗を低減できるフラップ用ゴム組成物、及びそれにより作製したフラップを有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
【解決手段】ゴム成分、及び脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物を含有し、上記ゴム成分100質量%中のブタジエンゴムの含有量が10〜80質量%であり、上記混合物の含有量が上記ゴム成分100質量部に対して0.5〜10質量部であるフラップ用ゴム組成物に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、フラップ用ゴム組成物及び空気入りタイヤに関する。
小型トラック用タイヤ、トラック・バス用タイヤ等、チューブを用いて内圧空気を保持するチューブ入りタイヤでは、チューブとリムの間にクッション用のゴム組成物からなる円環状のフラップを介在させ、走行中の振動やたわみによるリムとチューブの摩擦、又はビード部によるチューブへの損傷を防止することが広く行われている。このようなフラップでは、ゴム成分として天然ゴム等が広く使用されているが、硫黄加硫を行うと、ゴムが劣化したり、架橋状態が悪くなる加硫戻り(リバージョン)と呼ばれる現象が生じる。
また、近年、タイヤの生産性を高めるため、高温短時間の加硫を行ってタイヤが生産されることが多くなっているが、このような場合、特に上記現象が顕著となる。更には、加硫戻りによりモジュラスや硬度が低下したり、不必要にtanδが増加し、燃費が悪化することもある。
特許文献1には、脂肪族カルボン酸と芳香族カルボン酸亜鉛塩との混合物、特定比表面積のシリカ及びシランカップリング剤を所定量含有し、加硫戻りを抑制しつつ、転がり抵抗、加工性、耐摩耗性、ウェットスキッド性能を向上するゴム組成物が開示されている。また、特許文献2には、フラップを有するタイヤ体とリムとの組立体が開示されている。
しかしながら、加硫戻りを抑制し、優れた耐久性、転がり抵抗性を得るという点については、未だ改善の余地がある。また、上記混合物を含む組成物のフラップへの適用については検討されていない。
特開2007−321041号公報 特開平7−156602号公報
本発明は、前記課題を解決し、加硫戻りを抑制し、良好な耐久性を有すると同時に、転がり抵抗を低減できるフラップ用ゴム組成物、及びそれにより作製したフラップを有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。更には、該ゴム組成物及び空気入りタイヤをより高い生産効率で生産して、より安価に消費者に提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分、及び脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物を含有し、上記ゴム成分100質量%中のブタジエンゴムの含有量が10〜80質量%であり、上記混合物の含有量が上記ゴム成分100質量部に対して0.5〜10質量部であるフラップ用ゴム組成物に関する。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製したフラップを有する空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、所定量のブタジエンゴムに、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物を所定量配合したフラップ用ゴム組成物であるので、加硫戻りを抑制でき、良好な耐久性を得ると同時に、転がり抵抗の低減も可能となる(低燃費性)。
本発明のフラップ用ゴム組成物には、ブタジエンゴム(BR)を含むゴム成分、及び脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物が配合されている。BRに該混合物を配合することにより、リバージョン(加硫戻り)を抑制できるため、ゴムの劣化や架橋状態の悪化が抑えられ、良好な機械的強度(モジュラス、硬度)が得られる。従って、タイヤに優れた耐久性や操縦安定性を付与できる。
またこれとともに、tanδを低減し、タイヤに良好な低燃費性も付与できるため、耐久性と低発熱性を両立できる。また、高温短時間の加硫でもリバージョンを抑制できるため、生産性を高めることもできる。更に、未加硫ゴム組成物において良好な加工性を得ることも可能である。
本発明のゴム組成物では、ゴム成分100質量%中のBR含有量が10質量%以上、好ましくは12質量%以上、より好ましくは14質量%以上である。10質量%未満であると、耐屈曲亀裂性が低下する。また、該BR含有量は、80質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。80質量%を超えると、NR比率が低すぎて当混合物の効果が薄くなる。
使用できるBRとしては特に限定されず、例えば、高シス含有量のBR、シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR等を使用できる。
ゴム組成物に用いられる他のゴム成分としては特に限定されず、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)などが挙げられる。なかでも、NR、SBRがリバージョンしやすく、それを抑制する点から、NR、SBRが好ましく、NR、BR及びSBRを併用することがより好ましい。上記ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のゴム組成物において、使用できるNRとしては特に限定されず、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
ゴム組成物がNRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のNRの含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは35質量%以上である。20質量%未満であると、破壊強度を確保するのが難しくなる傾向がある。該NRの含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは45質量%以下である。60質量%を超えると、加工性が悪化する傾向がある。
本発明のゴム組成物において、使用できるSBRとしては、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)が挙げられる。
SBRのスチレン含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。10質量%未満であると、低燃費性能のバランスが悪化する傾向がある。また、該スチレン含有量は、好ましくは30質量%以下、より好ましくは24質量%以下である。30質量%を超えると、破壊強度が低下する傾向がある。
ゴム組成物がSBRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは25質量%以上、より好ましくは35質量%以上、更に好ましくは40質量%以上である。25質量%未満であると、加工性が悪化する傾向がある。該SBRの含有量は、好ましくは65質量%以下、より好ましくは55質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。65質量%を超えると、破壊強度を確保するのが難しくなる傾向がある。
フラップ用ゴム組成物において、BR、NR及びSBRの合計含有量は、ゴム成分100質量%中に、70質量%以上であることが好ましい。70質量%以上とすることにより、優れた破壊強度が得られ、耐加硫戻り性の効果も大きくなる。これらのゴム成分の含有量は、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、100質量%が最も好ましい。
脂肪族カルボン酸の亜鉛塩における脂肪族カルボン酸としては、やし油、パーム核油、ツバキ油、オリーブ油、アーモンド油、カノーラ油、落花生油、米糖油、カカオ脂、パーム油、大豆油、綿実油、胡麻油、亜麻仁油、ひまし油、菜種油などの植物油由来の脂肪族カルボン酸、牛脂などの動物油由来の脂肪族カルボン酸、石油等から化学合成された脂肪族カルボン酸などが挙げられるが、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもでき、更に、加硫戻りを充分に抑制できることから、植物油由来の脂肪族カルボン酸が好ましく、やし油、パーム核油又はパーム油由来の脂肪族カルボン酸がより好ましい。
脂肪族カルボン酸の炭素数は4以上が好ましく、6以上がより好ましい。脂肪族カルボン酸の炭素数が4未満では、分散性が悪化する傾向がある。脂肪族カルボン酸の炭素数は16以下が好ましく、14以下がより好ましく、12以下が更に好ましい。脂肪族カルボン酸の炭素数が16を超えると、加硫戻りを充分に抑制できない傾向がある。
なお、脂肪族カルボン酸中の脂肪族としては、アルキル基などの鎖状構造でも、シクロアルキル基などの環状構造でもよい。
芳香族カルボン酸の亜鉛塩における芳香族カルボン酸としては、例えば、安息香酸、フタル酸、メリト酸、ヘミメリト酸、トリメリト酸、ジフェン酸、トルイル酸、ナフトエ酸などが挙げられる。なかでも、加硫戻りを充分に抑制できることから、安息香酸、フタル酸又はナフトエ酸が好ましい。
混合物中の脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との含有比率(モル比率、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩/芳香族カルボン酸の亜鉛塩、以下、含有比率とする)は1/20以上が好ましく、1/15以上がより好ましく、1/10以上が更に好ましい。含有比率が1/20未満では、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもできないうえに、混合物の分散性及び安定性が悪化する傾向がある。また、含有比率は20/1以下が好ましく、15/1以下がより好ましく、10/1以下が更に好ましい。含有比率が20/1を超えると、加硫戻りを充分に抑制できない傾向がある。
混合物中の亜鉛含有率は3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。混合物中の亜鉛含有率が3質量%未満では、加硫戻りを充分に抑制できない傾向がある。また、混合物中の亜鉛含有率は30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。混合物中の亜鉛含有率が30質量%を超えると、加工性が低下する傾向があるとともに、コストが不必要に上昇する。
混合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.5質量部以上、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上、更に好ましくは3質量部以上である。0.5質量部未満では、十分な耐加硫戻り性を確保できず、タイヤの耐久性維持効果が得られにくくなる傾向がある。該混合物の含有量は、10質量部以下、好ましくは8質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。10質量部を超えると、粘度が不必要に下がって加工性が悪くなったり、ブルームしたりするおそれがある。
本発明のゴム組成物には、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、カプリル酸、オレイン酸、リノール酸などの脂肪酸を配合してもよく、なかでも、低コストであることからステアリン酸が好ましい。
上記ゴム組成物には、前記成分の他に、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、カーボンブラック、シリカ等の充填剤、シランカップリング剤、オイル又は可塑剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、老化防止剤、酸化亜鉛、過酸化物、硫黄、含硫黄化合物等の加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤等を含有してもよい。
本発明のゴム組成物において、使用できるカーボンブラックの例としては、HAF、ISAF、SAFなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。
カーボンブラックとしては、平均粒子径が31nm以下及び/又はDBP吸油量が100ml/100g以上のものが好ましい。粘度が低すぎると、未加硫ゴム組成物が取り扱いにくくなる上、成形物同士が過粘着して成形性が悪化したり、作業性が損なわれたりするが、前記特性を持つカーボンブラックを、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物とともに使用すると、未加硫ゴムの粘度を上昇させ、加工性を改善することができる。また、このようなカーボンブラックを配合することによって、必要な補強性を付与し、ブロック剛性、耐偏摩耗性、破壊強度を確保することもできる。
カーボンブラックの平均粒子径が31nmを超えると、補強性が悪化する傾向がある。該平均粒子径は、より好ましくは25nm以下、更に好ましくは23nm以下である。また、上記平均粒子径は、好ましくは15nm以上、より好ましくは19nm以上である。15nm未満であると、加工性が悪化し、分散が悪くなる上、コストも高くなる傾向がある。
本発明において平均粒子径は数平均粒子径であり、透過型電子顕微鏡により測定される。
カーボンブラックのDBP吸油量(ジブチルフタレート吸油量)が100ml/100g未満であると、ゴム組成物のtanδが高くなり、良好な低燃費性が得られなくなる傾向がある。上記DBP吸油量は、より好ましくは105ml/100g以上、更に好ましくは110ml/100g以上である。また、上記DBP吸油量は、好ましくは160ml/100g以下、より好ましくは150ml/100g以下である。160ml/100gを超えると、良好な破壊特性が得られなくなる傾向がある。
なお、カーボンブラックのDBP吸油量は、JIS K6217−4の測定方法によって求められる。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは80m/g以上、より好ましくは110m/g以上である。80m/g未満であると、補強性が低下し、破壊強度が悪化する傾向がある。また、カーボンブラックのNSAは、好ましくは200m/g以下、より好ましくは150m/g以下である。200m/gを超えると、加硫後のゴム組成物の低発熱性が劣り、低燃費性が悪化する傾向がある。
なお、カーボンブラックのNSAは、JIS K6217のA法によって求められる。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは50質量部以上、更に好ましくは60質量部以上である。30質量部未満では、補強性が不足し、必要なブロック剛性、操縦安定性、耐偏摩耗性、破壊強度を確保しにくくなる傾向がある。また、上記カーボンブラックの含有量は120質量部以下、好ましくは95質量部以下、より好ましくは80質量部以下である。120質量部を超えると、加工性が悪化したり、硬度が高くなりすぎる傾向がある。
本発明で使用できる加硫促進剤としては、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DZ)、メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアゾリルジスルフィド(MBTS)、ジフェニルグアニジン(DPG)などが挙げられる。なかでも、ゴム中への分散性、加硫物性の安定性の点から、スルフェンアミド系加硫促進剤が好ましく、CBSが特に好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。加硫促進剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上である。一方、該配合量は、好ましくは15質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明のフラップ用ゴム組成物は、チューブとリム及びタイヤのビード部との間に介在させて使用されるものであり、これにより、膨張するチューブの形状を整え、リムとチューブとが摺れあい、チューブが破損するのを防止できる。具体的には、特開平6−183203号公報の図1、特開平5−104901号公報の図1〜5、特開平6−143910号公報の図1〜4、特開平7−156602号公報の図1及び4、等に示されるフラップに使用される。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でのフラップ形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
本発明のゴム組成物を用いて作製したフラップを有する空気入りタイヤは、小型トラック用タイヤ、トラック・バス用タイヤ等に好適に使用される。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
天然ゴム(NR):RSS♯3
ブタジエンゴム(BR):宇部興産(株)製のBR130
スチレンブタジエンゴム(SBR):JSR(株)製のSBR1723(スチレン含有量:23.5質量%)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(NSA:120m/g、平均粒子径:23nm、DBP吸油量:115ml/100g)
プロセスオイル:(株)ジャパンエナジー製のJOMOプロセスX140
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックワックス
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
ステアリン酸:日油(株)のステアリン酸
混合物(脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物):ストラクトール社製のアクチベーター73A((i)脂肪族カルボン酸亜鉛塩:やし油由来の脂肪酸(炭素数:8〜12)の亜鉛塩、(ii)芳香族カルボン酸亜鉛塩:安息香酸亜鉛、含有モル比率:1/1、亜鉛含有率:17質量%)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)
実施例1〜4及び比較例1〜5
表1に示す配合内容に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、配合材料のうち、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、2軸オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物をフラップ形状に成形して、他のタイヤ部材と貼り合せ、表1の加硫条件で加硫することにより、試験用タイヤ(タイヤサイズ:11R22.5、重荷重用ラジアルタイヤ)を作製した。
得られた未加硫ゴム組成物、試験用タイヤ(加硫ゴム組成物)を使用して、下記の評価を行った。それぞれの試験結果を表1に示す。
(リバージョン率)
キュラストメーターを用い、170℃における未加硫ゴム組成物の加硫曲線を測定した。最大トルク上昇値(MH−ML)を100として、加硫開始時点から15分後のトルク上昇値(M(15分)−ML)を相対値で示し、相対値を100から引いた値をリバージョン率とした。リバージョン率が小さいほど、リバージョンが抑制され、良好であることを示す。
(引張試験)
作製した試験用タイヤのフラップからサンプルを切り出し、破断強度(引張強さ)及び破断伸び(切断時伸び)をJIS K6251−1993に準拠して測定し、比較例1を100として下記式で指数表示した。指数が大きいほど良好である。
(引張強さ及び伸びの指数)=(各配合の引張強さ及び伸び)/(比較例1の引張強さ及び伸び)×100
(転がり抵抗)
作製した試験用タイヤのフラップからサンプルを切り出し、岩本製作所(株)製の粘弾性スペクトロメーターを用い、温度70℃、周波数10Hz、動歪±2%の条件で各配合の損失正接(tanδ)を測定し、比較例1を100として下記式で指数表示した。指数が大きいほど転がり抵抗性が優れる。
(転がり抵抗指数)=(比較例1のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
(粘度・加工性)
JIS K 6300−1「未加硫ゴム−物理特性−第1部:ムーニー粘度計による粘度及びスコーチタイムの求め方」に準じて、ムーニー粘度試験機を用いて、1分間の予熱によって熱せられた130℃の温度条件にて、小ローターを回転させ、4分間経過した時点での未加硫ゴム組成物のムーニー粘度(ML1+4/130℃)を測定した。なお、小数点以下は、四捨五入した。ムーニー粘度に基づき加工性を評価し、30以上50未満のものを○、30未満又は50以上のものを×とした。
Figure 2010275359
表1において、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物を用いた実施例では、加硫戻りが抑制され、機械的強度(破壊強度及び破断伸び)も良好であり、優れた耐久性が得られた。また、耐久性(機械的強度)を維持しつつ、転がり抵抗性(低燃費性)も良好であった。また、未加硫ゴム組成物の加工性も優れていた。更に、高温で短時間加硫しても加硫戻りが十分に抑制され、優れた性能が得られた(実施例3)。
一方、当該混合物を配合しなかった比較例1及び2では、耐加硫戻り性、機械的強度、転がり抵抗性に劣っていた。また、上記混合物を多量に配合した比較例3では、加工性が劣っていた。ゴム成分としてBRのみ使用する場合は、混合物を添加する効果が非常に小さかった。

Claims (2)

  1. ゴム成分、及び脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物を含有し、
    前記ゴム成分100質量%中のブタジエンゴムの含有量が10〜80質量%であり、
    前記混合物の含有量が前記ゴム成分100質量部に対して0.5〜10質量部である
    フラップ用ゴム組成物。
  2. 請求項1記載のゴム組成物を用いて作製したフラップを有する空気入りタイヤ。
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