本発明のコンテンツ送信装置、コンテンツ受信装置、および、コンテンツ送受信システムは、上記構成を基本として、以下のような様々な態様をとることができる。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1におけるコンテンツ送信装置、ネットワーク、コンテンツ受信装置、および、コンテンツ送受信システムの一例を示す。図2および図3は、実施の形態1におけるフローチャートの一例を示す。図5は、コンテンツ送信装置(Bluetooth対応ポータブルオーディオ再生機器(以降、BT対応プレーヤ))、ネットワーク(Bluetoothネットワーク(以降、BTネットワーク))、コンテンツ受信装置(Bluetooth対応ヘッドホン(以降、BT対応ヘッドホン))、および、コンテンツ送受信システムの一例を示す。
図1において、コンテンツ送受信システムは、BT対応プレーヤ100、BTネットワーク130、BT対応ヘッドホン120とから構成されている。BT対応プレーヤ100は、コンテンツ格納部101、コンテンツ制御部102、表示部103、操作部104、D/A変換部105、出力部106、リジューム確定情報記憶部107、リジューム候補情報記憶部108、送信部109、電源制御部110、アンテナ部111、コンテンツ格納位置記憶部112とから構成されている。BT対応ヘッドホン120は、アンテナ部121、受信部122、コンテンツ再生部123、表示部124、操作部125、D/A変換部126、出力部127、電源制御部128とから構成されている。
図5において、コンテンツ送受信システムは、コンテンツ送信装置であるBT対応プレーヤ500、BTネットワーク520、コンテンツ受信装置であるBT対応ヘッドホン510とから構成されている。BT対応プレーヤ500は、コンテンツ(MP3データ)の書誌情報(タイトル名、アーティスト名など)を表示するための表示部501、コンテンツ(MP3データ)の再生操作を行うための操作部502、電源スイッチ503とから構成されている。BT対応ヘッドホン510は、コンテンツ(MP3データ)を再生して出力するための出力部(スピーカ部)511、コンテンツ(MP3データ)の再生操作を行うための操作部512、電源スイッチ513、コンテンツ(MP3データ)の書誌情報(タイトル名、アーティスト名など)を表示するための表示部514とから構成されている。これらの構成を詳細に示したものが図1である。
図6は、リジューム候補情報の一例を示す図であり、リジューム候補情報601、および、リジューム候補情報603を示している。ただし、本発明を実現できる情報群であれば、必ずしもこれらの項目(コンテンツ番号、カウンタ表示時刻、セクタ位置)で構成される必要はない。
図7は、リジューム確定情報の一例を示す図であり、リジューム確定情報700、リジューム確定情報701、リジューム確定情報702、および、リジューム確定情報703を示している。ただし、本発明を実現できる情報群であれば、必ずしもこれらの項目(コンテンツ番号、カウンタ表示時刻、セクタ位置)で構成される必要はない。
図8は、各コンテンツのコンテンツ格納位置情報の一例を示す図であり、コンテンツ格納位置情報800を示している。ただし、本発明を実現できる情報群であれば、必ずしもこれらの項目(コンテンツ番号、開始セクタ位置、終了セクタ位置)で構成される必要はない。
なお、本実施の形態1では、コンテンツ送信装置、ネットワーク、コンテンツ受信装置、および、コンテンツ送受信システムの一例として、図5に示すように、BT対応プレーヤ500とBT対応ヘッドホン510とがBTネットワーク520で接続される例を挙げてコンテンツ送受信システムを構成しているが、他の機器の組み合わせで実現することも可能である。他の機器の例としては、コンテンツ送信装置であるBT対応プレーヤ500は、各種ネットワーク対応携帯電話、各種ネットワーク対応携帯情報端末、各種ネットワーク対応DVDレコーダ等の据え置き型AV再生機器など、種々のネットワーク対応コンテンツ送信機器(再生機器)で構成することが可能であり、また、Bluetoothで実現されるBTネットワーク520は、無線/有線LAN、有線/無線インターネット、赤外線、GHz帯無線通信、光ファイバなど、有線/無線問わず種々のネットワークで構成することが可能であり、また、コンテンツ受信装置であるBT対応ヘッドホン510は、各種ネットワーク対応カーナビゲーション(スピーカ付き)、各種ネットワーク対応スピーカなど、種々のネットワーク対応コンテンツ受信機器(再生機器)で構成することが可能であり、それぞれ置き換えた組み合わせで実現可能である。また、ここでは、コンテンツをMP3データ(オーディオ)に特化して説明するが、WMA、AAC、WAVデータなど種々のデータ形式でも同様の構成を実現することができ、さらにオーディオとビデオが混在したデータ(WMVなどのAVデータ)でも実現可能であるため(コンテンツ送信装置やコンテンツ受信装置に表示部を備えている場合は映像(ビデオ)を表示する構成も可能)、これらを排除するものではない。また、ネットワークへ送信するための形式として、サブバンドコーデックのエンコード/デコード(以降、SBCエンコード/SBCデコード)を採用して説明しているが、種々の形式でも同様の構成が可能であり、それらを排除するものではない。さらに、ここでは、BT対応プレーヤ100側でMP3データを一度デコードした後にネットワークへ送信するためにSBCエンコードしてBTネットワークへ送信し、BT対応ヘッドホン120側でSBCデコードして再生している例で説明しているが、コンテンツ(MP3データ)をそのままBTネットワークへ送信して、BT対応ヘッドホン120側でMP3デコードする構成でも同様の構成が可能であるため、これを排除するものではない。
BT対応プレーヤ100の動作概要についてまず簡単に説明する。BT対応プレーヤ100は、BT対応ヘッドホン120を使わず自分自身でコンテンツを再生するか、あるいは、自分自身で再生したコンテンツ(MP3データ)をBTネットワークへ送信するものである。具体的には、電源制御部110により電源が供給されている状態において、外部からの操作を操作部104により解釈して、コンテンツ格納部101に格納されているコンテンツ(MP3データ)を、コンテンツ制御部102によって再生できる形式(デジタルオーディオデータなど)に変換(MP3デコード処理など)し、(i)自分自身でオーディオを再生する場合は、コンテンツ制御部102から出力されるデジタルオーディオデータを、D/A変換部105によりアナログオーディオデータに変換したのち、出力部106からオーディオを聴くことができ(出力部はスピーカとして説明するがさらにインナーホンを接続して聞く構成でも可能)、(ii)BTネットワークへデータ送信してBTヘッドホン側でオーディオを再生する場合は、コンテンツ制御部102から出力されるデジタルオーディオデータを、送信部109によってBTネットワークへ送信できる形式に変換(SBCエンコードなど)し、アンテナ部111経由でBTネットワーク130に送信することができる。またBT対応プレーヤ100は、表示部103を備える構成も可能であり、コンテンツの書誌情報(タイトル名、アーティスト名など)を表示することができる。
BT対応ヘッドホン120の動作概要についてまず簡単に説明する。BTヘッドホン120は、BTネットワーク130から送信されてきたデータを受信し、再生するものである。具体的には、電源制御部128において電源が供給されている状態において、BTネットワーク130から送られてきたデータを、アンテナ部121経由で受信部122によって受信し、受信したデータをコンテンツ再生部123によって再生できる形式(デジタルオーディオデータなど)に変換(SBCデコード処理など)し、コンテンツ再生部123から出力されるオーディオデータを、D/A変換部126によりアナログ信号に変換したのち、出力部127からオーディオを聴くことができる(出力部はスピーカとして説明するがさらにインナーホンを接続して聞く構成でも可能)。また、BT対応ヘッドホン120は、表示部124を備えており(無くてもよい)、BT対応プレーヤ100から送信されてきたコンテンツの書誌情報(タイトル名、アーティスト名など)を表示することができる。また、BT対応ヘッドホン120は、操作部125を備えており(無くてもよい)、外部からの操作を操作部125で解釈し、BT対応プレーヤ100に対してリモコンコマンドとして送信することにより、コンテンツの再生制御(F.SKIP、R.SKIP、PAUSE、STOP、PLAYなど)を行うことができる。
このような構成において、リジューム再生(前回停止した再生位置から再生再開する機能)を行う場合の動作について、図1、図2、図3、図6、図7、図8を使って、(i)BT対応プレーヤ100自身でオーディオを再生する場合の動作の一例と、(ii)BTネットワークから送られてきたデータを受信してBT対応ヘッドホン120側でオーディオを再生する場合の動作の一例について説明する。説明の簡単化のため、コンテンツ格納部101には、複数のMP3データとそれらの一覧を表す曲目リストが格納されているものとする。
まず、(i)BT対応プレーヤ100自身でオーディオを再生する場合の動作の一例について、図2のフローチャートを用いて説明する。
最初に、電源オフ状態から電源オン状態(停止状態)への移行について説明する。電源オフ状態において、ユーザが、電源スイッチまたは何らかのキー操作等により操作部104に対して電源オン操作を行うことにより、電源制御部110から電源が供給開始され、BT対応プレーヤ100は電源オン状態に移行する。ここでは、電源オフ状態から電源オン状態に移行する処理のなかで、コンテンツ制御部102が、コンテンツ格納部101から格納されているMP3データの曲目リストを取得し、これを表示部103で表示するものとし、ユーザは、格納されている曲目リストを閲覧することができる。この時点で、停止状態となる。
次に、電源オン状態(停止状態)から再生状態への移行について説明する。停止状態において、ユーザが、操作部104に対してPLAYキー操作により再生開始操作を行うことにより、BT対応プレーヤ100は再生状態に移行する。停止状態においては、格納されている曲目リストを表示部103で閲覧することができるため、操作部104に対して上下左右などのカーソル移動手段などにより、それらの曲目リストの中から好みの曲目(ここでは5曲目とする)を選択し、操作部104に対してPLAYキー操作により決定操作(再生開始操作)を行う(S201)。操作部104は、コンテンツ制御部102に対して選択した曲目に対応するMP3データのPLAY指示を行い、コンテンツ制御部102は、リジューム再生(後述)でないため(S216)、コンテンツ格納位置記憶部112からコンテンツ格納部101上の選択した5曲目のコンテンツ格納位置であるコンテンツ格納位置情報(図8のコンテンツ格納位置情報800)である開始セクタ位置37501を読み込み(S217)、コンテンツ格納部101からそのMP3データを読み出し(S206)、MP3デコード処理を行ってD/A変換部104に対してデジタルオーディオデータを出力する。D/A変換部104は、そのデジタルオーディオデータを出力部106から出力し、ユーザはオーディオを聴くことができ、再生状態となる。
次に、再生状態から停止状態への移行について説明する。再生状態において、ユーザが、表示部103のカウンタ表示時刻が5曲目の3分53秒の時点で、操作部104に対してSTOPキー操作による再生停止操作を行うことにより、BT対応プレーヤ100は停止状態に移行する。この時、操作部104は、コンテンツ制御部102に対して再生している曲目に対応するMP3データのSTOP指示を行い(S205)、コンテンツ制御部102は、コンテンツ格納部101からそのMP3データの取得を中止すると同時にMP3デコードも中止し(S208)、停止状態となる(S210)。この時、コンテンツ制御部102は、停止した時点、つまりSTOP指示を受けた時点の再生位置である3分53秒を示すリジューム確定情報701(表示部103で表示している再生コンテンツ番号、再生カウンタ表示時刻、コンテンツ格納部101におけるセクタ位置など。)をリジューム確定情報記憶部107に記憶する(S209)。
次に、停止状態から再生状態への移行について説明する。停止状態において、ユーザが、操作部104に対してPLAYキー操作により再生開始操作を行うことにより、BTプレーヤ100は再生状態に移行する。表示部103に表示された曲目リストから選択せずに再生開始操作を行った場合、リジューム再生操作となるため(S215)、BT対応プレーヤ100は、前回再生停止した再生位置、つまり、5曲目の3分53秒の位置からリジューム再生の動作を行う。操作部104は、コンテンツ制御部102に対してPLAY指示を行い、コンテンツ制御部102は、リジューム確定情報記憶部107からリジューム確定情報701を読み出し(S202)、コンテンツ格納部101からそのリジューム確定情報701に従って、セクタ位置44782を先頭にMP3データを読み出し(S206)、MP3デコード処理を行ってD/A変換部104に対してオーディオデータを出力する。D/A変換部104は、そのオーディオデータを出力部106から出力し、ユーザはオーディオを聴くことができ、再生状態となる。このようにして、リジューム再生が行われる。また、リジューム確定情報記憶部107に記憶されたリジューム確定情報は、不揮発性メモリで構成されており、電源オフを経由した場合でも記憶されており、電源オフ後のリジューム再生においても機能することができる。
ここまでが(i)の動作一例であり、次に、(ii)BTネットワークから送られてきたデータを受信してBT対応ヘッドホン120側でオーディオを再生する場合の動作の一例について、図3のフローチャートを用いて説明する。(ii−a)正規の停止シーケンスを伴った場合の動作について説明し、その後、(ii−b)突発電源断による突発ネットワーク断が起こった場合の動作について説明する。
まず、(ii−a)正規の停止シーケンスを伴った場合の動作について説明する。
最初に、電源オフ状態から電源オン状態(停止状態)への移行について説明する。BT対応プレーヤ100に関しては、(i)と同等であるため説明を省略する。BT対応ヘッドホン120に関して、電源オフ状態から電源オン(停止状態)への移行について説明する。電源オフ状態において、ユーザが、電源スイッチまたは何らかのキー操作等により操作部125に対して電源オン操作を行うことにより、電源制御部128から電源が供給開始され、BT対応ヘッドホン120は電源オン状態に移行する。ここでは、BT対応ヘッドホン120が、電源オフ状態から電源オン状態に移行する処理のなかで、あらかじめBTネットワーク130の相手先として登録してあるBT対応プレーヤ100に自動的に接続を試みる構成とする。接続が成功すれば、BT対応プレーヤ100は、コンテンツ格納部101に格納されている曲目リストを送信部109を使ってBTネットワーク130に送信し、BT対応ヘッドホン120は、受信部122で受信した曲目リストを取得し、これを表示部124で表示するものとし、ユーザは、BT対応ヘッドホン120側で、BT対応プレーヤ100に格納されている曲目リストを閲覧することができる。この時点で、BT対応プレーヤ100およびBT対応ヘッドホン120は、停止状態となる。
次に、電源オン状態(停止状態)から再生状態への移行について説明する。各種操作については、BT対応プレーヤ100側の操作部104に対して行うことも可能であるが、ここではBT対応ヘッドホン120側の操作部125に対して各種操作を行うものとして説明する。停止状態において、ユーザが、操作部125に対してPLAYキー操作により再生開始操作を行うことにより、BT対応プレーヤ100は再生状態に移行する。BT対応ヘッドホン120では、停止状態においては、格納されている曲目リストを表示部124で閲覧することができるため、操作部125に対して上下左右などのカーソル移動手段などにより、それらの曲目リストの中から好みの曲目(ここでは5曲目とする)を選択し、操作部125に対してPLAYキー操作により決定操作(再生開始操作)を行う(S201)。操作部125は、コンテンツ再生部123に対して選択したコンテンツのPLAY指示を行い、コンテンツ再生部123は、受信部122に対して選択したコンテンツのPLAYコマンドを発行し、受信部122は、BTネットワーク130に対して上り信号であるPLAYコマンドを送信し、BT対応プレーヤ100の送信部109は、BTネットワーク130からこのPLAYコマンドを受信し、送信部109は、受信したPLAYコマンドによりコンテンツ制御部102に対して選択した曲目に対応するMP3データのPLAY指示を行い、コンテンツ制御部102は、リジューム再生(後述)でないため(S216)、コンテンツ格納位置記憶部112からコンテンツ格納部101上の選択した5曲目のコンテンツ格納位置であるコンテンツ格納位置情報(図8のコンテンツ格納位置情報800)である開始セクタ位置37501を読み込み(S217)、コンテンツ格納部101からそのMP3データを取得してMP3デコード処理を行って送信部109に対してデジタルオーディオデータを出力し、送信部109は、そのデジタルオーディオデータをBTネットワーク130へ送信できる形式に変換(SBCエンコードなど)し、BTネットワーク130に送信し(S307)、BT対応ヘッドホン120の受信部122は、このデータを受信してコンテンツ再生部123に渡し、コンテンツ再生部123は、再生できる形式(デジタルオーディオデータなど)に変換(SBCデコード処理など)し、コンテンツ再生部123から出力されるデジタルオーディオデータを、D/A変換部126によりアナログオーディオデータに変換したのち、出力部127から出力し、ユーザはオーディオを聴くことができ、BT対応プレーヤ100およびBT対応ヘッドホン120は、再生状態となる。
次に、再生状態から停止状態への移行について説明する。各種操作については、BT対応プレーヤ100側の操作部104に対して行うことも可能であるが、ここではBT対応ヘッドホン120側の操作部125に対して各種操作を行うものとして説明する。再生状態において、ユーザが、表示部124のカウンタ表示時刻が5曲目の3分53秒の時点で、操作部125に対してSTOPキー操作による再生停止操作を行うことにより、BT対応プレーヤ100は停止状態に移行する。この時、操作部125は、コンテンツ再生部123に対してSTOP指示を行い(S205)、コンテンツ再生部123は、受信部122に対してSTOPコマンドを発行し、受信部122は、BTネットワーク130に対して上り信号であるSTOPコマンドを送信し、BT対応プレーヤ100の送信部109は、BTネットワーク130からこのSTOPコマンドを受信し、送信部109は、受信したSTOPコマンドにより、コンテンツ制御部102に対してSTOP指示を行い、コンテンツ制御部102は、コンテンツ格納部101からMP3データの取得を中止すると同時にMP3デコードも中止し(S208)、BT対応プレーヤ100およびBT対応ヘッドホン120は、停止状態となる(S210)。この時、コンテンツ制御部102は、停止した時点、つまりSTOP指示を受けた時点の再生位置である3分53秒を示すリジューム確定情報701(表示部103で表示している再生コンテンツ番号、再生カウンタ表示時刻、コンテンツ格納部101におけるセクタ位置など。)をリジューム確定情報記憶部107に記憶する(S309)。
次に、停止状態から再生状態への移行について説明する。各種操作については、BT対応プレーヤ100側の操作部104に対して行うことも可能であるが、ここではBT対応ヘッドホン120側の操作部125に対して各種操作を行うものとして説明する。停止状態において、ユーザが、操作部125に対してPLAYキー操作により再生開始操作を行うことにより、BTプレーヤ100は再生状態に移行する。表示部124に表示された曲目リストから選択せずに再生開始操作を行った場合、リジューム再生操作となるため(S215)、BT対応プレーヤ100は、前回再生停止した再生位置、つまり、5曲目の3分53秒の位置からリジューム再生の動作を行う。操作部125は、コンテンツ再生部123に対してPLAY指示を行い、コンテンツ再生部123は、受信部122に対してPLAYコマンドを発行し、受信部122は、BTネットワーク130に対して上り信号であるPLAYコマンドを送信し、BT対応プレーヤ100の送信部109は、BTネットワーク130からこのPLAYコマンドを受信し、受信部122は、受信したPLAYコマンドによりコンテンツ制御部102に対してPLAY指示を行い、コンテンツ制御部102は、リジューム確定情報記憶部107からリジューム確定情報701を読み出し(S202)、コンテンツ格納部101からそのリジューム確定情報701に従って、セクタ位置44782を先頭にMP3データを読み出し(S206)、MP3デコード処理を行ってD/A変換部104に対してオーディオデータを出力する。D/A変換部104は、そのオーディオデータを出力部106から出力し、ユーザはオーディオを聴くことができ、BT対応プレーヤ100およびBT対応ヘッドホン120は、再生状態となる。このようにして、リジューム再生が行われる。また、リジューム確定情報記憶部107に記憶されたリジューム確定情報は、不揮発性メモリで構成されており、電源オフを経由した場合でも記憶されており、電源オフ後のリジューム再生においても機能することができる。
ここまでが(ii−a)の動作一例であり、ここから、正規の停止シーケンスを伴わない、(ii−b)突発電源断による突発ネットワーク断が起こった場合の動作について説明する。
いま、BT対応プレーヤ100およびBT対応ヘッドホン120が再生状態であるとし、再生状態からネットワーク接続断による停止状態への移行について説明する。上記で説明したように、再生状態で、BT対応ヘッドホン120側から停止操作を行った場合は、BTネットワーク経由でBT対応プレーヤ100に対してSTOPコマンドが送られ、コンテンツ制御部102によって、リジューム確定情報記憶部107に停止した時点の再生位置を示すリジューム確定情報が記憶される動作となり、その後にBT対応ヘッドホン120側から(またはBT対応プレーヤ100側から)再生操作を行った場合は、リジューム確定情報記憶部107に記憶しておいたリジューム確定情報を使って、前回停止した時点の再生位置からリジューム再生(再生再開)する動作を行うことができる。また、BT対応プレーヤ100側から停止操作を行った場合(曲の再生終了などに伴うユーザ操作を伴わない停止処理を含む)も、コンテンツ制御部102は、操作部104からSTOP指示を受け(曲の再生終了などに伴うユーザ操作を伴わない停止処理がはたらいた場合は自発的に停止処理を行い)、リジューム確定情報記憶部107に停止した時点の再生位置を示すリジューム確定情報が記憶される動作となり、その後にBT対応ヘッドホン120側から(またはBT対応プレーヤ100側から)再生操作を行った場合、同様にリジューム再生(再生再開)する動作を行うことができる。
しかしながら、現実の使用シーンにおいては、ユーザは、音楽を聴くことを中断する際、意図的に、BT対応ヘッドホン120側の電源を突然オフしたり、BT対応プレーヤ100の電源を突然オフしたりして、ネットワーク断に至ったり、あるいは、意図せずして、BTネットワークの状態が悪化したりして、ネットワーク断に至ることが想定される。また、BT対応ヘッドホン120がBT対応カーナビゲーションである場合、ユーザが、意図的に(あるいは意図せずして)、エンジンを切った際、受信部122などの一部のブロックあるいは全部のブロックの電源供給が突然断たれることにより、ネットワーク断に至ることも想定される。このように、ネットワーク断を起因として、正規の停止シーケンスが行われなかった場合、リジューム再生の再生再開位置に数秒の誤差が生じてしまう。この動作について、ここでは、BT対応ヘッドホン120の電源が突然断たれて、BT対応ヘッドホン120からBTネットワーク130にSTOPコマンドが送信されなかった場合を例として説明する。
電源オフ状態から電源オン状態(停止状態)、電源オン状態(停止状態)から再生状態、までの動作については、(ii−a)と同様であるため省略する。
最初に、BT対応ヘッドホン120の電源断による、BT対応ヘッドホン120の再生状態から電源オフ状態への移行、BT対応プレーヤの再生状態から停止状態への移行について説明する。各種操作については、BT対応プレーヤ100側の操作部104に対して行うことも可能であるが、ここではBT対応ヘッドホン120側の操作部125に対して各種操作を行うものとして説明する。再生状態において、ユーザが、表示部124のカウンタ表示時刻が5曲目の3分53秒の時点で、操作部125に対してSTOPキー操作による再生停止操作を行わず、突然、電源スイッチまたは何らかのキー操作等により操作部125に対して電源オフ操作を行うことにより、電源制御部128から電源が供給停止され、BT対応プレーヤ100は電源オフ状態に移行する。この時、突然電源が断たれたため、操作部125は、コンテンツ再生部123に対してSTOP指示は行うことができないため、BTネットワーク130に対して上り信号であるSTOPコマンドは送信されない。よって、BT対応プレーヤ100は、STOPコマンドを受信しないため、再生状態のままとなる。通常、BT対応プレーヤ100の送信部109は、BT対応ヘッドホン120の受信部122と、双方向通信の関係にある。したがって、受信部122からの応答を常時監視するような動作を行うことが可能となり(S303)、ある第一の所定の時間(図3では100msec)応答が無い場合は(S311)、ネットワーク断かもしれないと判断(予知)することができ、さらに、ある第二の所定の時間(図3では5000msec)応答が無い場合は(S313)、ネットワーク断と判断(断定)することができる。従来、第一の所定の時間(100msec)、受信部122から応答がなかったとしても、ネットワーク状態の悪化、伝送遅延などの可能性があるため、すぐにネットワーク断と確定しないのが通常であり、第二の所定の時間(5000msec)待ってもBT受信部122からの応答が無い場合、ようやくネットワーク断であることを確定判断し、コンテンツ制御部102に対してSTOP指示を行い、コンテンツ制御部102は、コンテンツ格納部101からMP3データの取得を中止すると同時にMP3デコードも中止し(S208)、BT対応プレーヤ100は、停止状態となる(S210)。この時、コンテンツ制御部102は、停止した時点、つまりSTOP指示を受けた時点の再生位置である3分53秒の5秒後である3分58秒を示すリジューム確定情報700(表示部103で表示している再生コンテンツ番号、再生カウンタ表示時刻、コンテンツ格納部101におけるセクタ位置など。)をリジューム確定情報記憶部107に記憶する(S309)。
次に、BT対応ヘッドホン120の電源オフ状態から電源オン状態(停止状態)への移行について説明する。BT対応プレーヤ100については、電源オン(停止状態)のままであるため説明を省略する。BT対応ヘッドホン120については、電源オフ状態において、ユーザが、電源スイッチまたは何らかのキー操作等により操作部125に対して電源オン操作を行うことにより、電源制御部128から電源が供給開始され、BT対応ヘッドホン120は電源オン状態に移行する。ここでは、BT対応ヘッドホン120が、電源オフ状態から電源オン状態に移行する処理のなかで、あらかじめBTネットワーク130の相手先として登録してあるBT対応プレーヤ100に自動的に接続を試みる構成とする。接続が成功すれば、BT対応プレーヤ100は、コンテンツ格納部101に格納されている曲目リストを送信部109を使ってBTネットワーク130に送信し、BT対応ヘッドホン120は、受信部122で受信した曲目リストを取得し、これを表示部124で表示するものとし、ユーザは、BT対応ヘッドホン120側で、BT対応プレーヤ100に格納されている曲目リストを閲覧することができる。この時点で、停止状態となる。
次に、BT対応プレーヤ100およびBT対応ヘッドホン120の停止状態から再生状態への移行について説明する。各種操作については、BT対応プレーヤ100側の操作部104に対して行うことも可能であるが、ここではBT対応ヘッドホン120側の操作部125に対して各種操作を行うものとして説明する。停止状態において、ユーザが、操作部125に対してPLAYキー操作により再生開始操作を行うことにより、BTプレーヤ100は再生状態に移行する。表示部124に表示された曲目リストから選択せずに再生開始操作を行った場合、リジューム再生操作となるため(S215)、BT対応プレーヤ100は、前回再生停止した再生位置、つまり、5曲目の3分58秒の位置からリジューム再生の動作を行う。リジューム再生動作については、これまで説明した動きと同様であるが、上記の説明のように、電源断などの理由により突然ネットワーク断に至った場合、前回、停止した時にリジューム確定情報記憶部107に記憶したリジューム確定情報700は、ネットワーク断が起こって実際にBT対応ヘッドホン120の出力部127からのオーディオ出力が停止された再生位置(3分53秒)よりも5秒うしろ(3分58秒)の位置になっているため、実際のリジューム再生位置は、少し後ろにずれた位置からの再生再開となってしまうという課題を有する。
本発明では、リジューム候補情報記憶部108にリジューム候補情報を記憶することにより、この課題を解決することができる。以下、動作内容について説明する。
電源オフ状態から電源オン状態(停止状態)、電源オン状態(停止状態)から再生状態、までの動作については、(ii−a)と同様であるため省略する。
最初に、BT対応ヘッドホン120の電源断による、BT対応ヘッドホン120の再生状態から電源オフ状態への移行、BT対応プレーヤの再生状態から停止状態への移行について説明する。各種操作については、BT対応プレーヤ100側の操作部104に対して行うことも可能であるが、ここではBT対応ヘッドホン120側の操作部125に対して各種操作を行うものとして説明する。再生状態において、ユーザが、表示部124のカウンタ表示時刻が5曲目の3分53秒の時点で、操作部125に対してSTOPキー操作による再生停止操作を行わず、突然、電源スイッチまたは何らかのキー操作等により操作部125に対して電源オフ操作を行うことにより、電源制御部128から電源が供給停止され、BT対応プレーヤ100は電源オフ状態に移行する。この時、突然電源が断たれたため、操作部125は、コンテンツ再生部123に対してSTOP指示は行うことができないため、BTネットワーク130に対して上り信号であるSTOPコマンドは送信されない。よって、BT対応プレーヤ100は、STOPコマンドを受信しないため、再生状態のままとなる。通常、BT対応プレーヤ100の送信部109は、BT対応ヘッドホン120の受信部122と、双方向通信の関係にある。したがって、受信部122からの応答を常時監視するような動作を行うことが可能となり(S303)、ある第一の所定の時間(図3では100msec)応答が無い場合は(S311)、ネットワーク断かもしれないと判断することができ、さらに、ある第二の所定の時間(図3では5000msec)応答が無い場合は(S313)、ネットワーク断と断定することができる。
ここで、本発明では、第一の所定の時間(100msec)応答が無い場合(S311)、ネットワーク断かもしれないと予知し、その時点での再生位置(コンテンツ番号=5、カウンタ表示時刻=3分53秒、セクタ位置=44782)をリジューム候補情報603として、リジューム候補情報記憶部108に記憶する(S312)。そして、その後も応答無しが継続した場合は、応答無し累積時間として、その時間を積み重ねていき、もし応答が復活した場合は、応答無し時間をクリアして(S304)、コンテンツ読み出し(S206)やコンテンツ送信(S307)を継続するが、もし応答が復活せずに、第二の所定の時間(5000msec)経過してしまった場合(S313)、この時点でネットワーク断だと確定判断し、ネットワーク切断処理を行い(S314)、受信部122は、コンテンツ制御部102に対してSTOP指示を行い、コンテンツ制御部102は、コンテンツ格納部101からMP3データの取得を中止すると同時にMP3デコードも中止し(S208)、BT対応プレーヤ100およびBT対応ヘッドホン120は、停止状態となる(S210)。この時、コンテンツ制御部102は、停止した時点、つまりSTOP指示を受けた時点の再生位置である3分58秒を示すリジューム確定情報700(表示部103で表示している再生コンテンツ番号、再生カウンタ表示時刻、コンテンツ格納部101におけるセクタ位置など。)をリジューム確定情報記憶部107に記憶するが(S309)、このとき、リジューム候補情報記憶部108にリジューム候補情報603が記憶されていることを認識し、リジューム確定情報記憶部107のリジューム確定情報700をリジューム候補情報記憶部108に記憶したリジューム候補情報603で上書きする(S309、リジューム確定情報700はリジューム確定情報701のように変わる。)。
BT対応ヘッドホン120の電源オフ状態から電源オン状態(停止状態)への移行については、(ii−b)と同様であるため省略する。
次に、BT対応プレーヤ100およびBT対応ヘッドホン120の停止状態から再生状態への移行について説明する。各種操作については、BT対応プレーヤ100側の操作部104に対して行うことも可能であるが、ここではBT対応ヘッドホン120側の操作部125に対して各種操作を行うものとして説明する。停止状態において、ユーザが、操作部125に対してPLAYキー操作により再生開始操作を行うことにより、BTプレーヤ100は再生状態に移行する。表示部124に表示された曲目リストから選択せずに再生開始操作を行った場合、リジューム再生操作となるため(S215)、BT対応プレーヤ100は、リジューム確定情報記憶部107から、実際にBT対応ヘッドホン120の出力部127からのオーディオ出力が停止された再生位置(3分53秒)であるリジューム確定情報701をを読み出してリジューム再生動作を行うこととなり、ネットワーク断が起こって実際にBT対応ヘッドホン120の出力部127からのオーディオ出力が停止された再生位置(3分53秒)から再生再開することができる。また、S309において、リジューム候補情報603が示す再生位置の3秒前(3分50秒)の再生位置をリジューム確定情報として上書きするような構成とすることにより、オーディオ出力が停止した再生位置の少し前からリジューム再生(再生再開)することも可能である。また、S309において、リジューム候補情報603が示す再生位置のコンテンツの先頭位置をリジューム確定情報として上書き(リジューム確定情報703)するような構成とすることにより、オーディオ出力が停止したコンテンツの先頭からリジューム再生(再生再開)することも可能である。
なお、本実施の形態1では、S309において、リジューム確定情報をリジューム候補情報あるいはリジューム候補情報を改変したもので上書きする構成としたが、別の構成として、リジューム確定情報やリジューム候補情報をそれぞれ別々に記憶したままで、S202において、リジューム確定情報かリジューム候補情報のいずれかを選択するような処理構成としても同様の効果を実現することができ、種々の構成にて本発明を実現可能であるため、これらを排除するものではない。
また、第一の所定の期間を100msec、第二の所定の期間を5000msecとして説明したが、他の時間値でも本発明を実現可能であるため、これらの時間値に限定するものではない。
(実施の形態2)
図1は、実施の形態2におけるコンテンツ送信装置、ネットワーク、コンテンツ受信装置、および、コンテンツ送受信システムの一例を示す。図2、図3、および図4は、実施の形態2におけるフローチャートの一例を示す。図5は、コンテンツ送信装置(Bluetooth対応ポータブルオーディオ再生機器(以降、BT対応プレーヤ))、ネットワーク(Bluetoothネットワーク(以降、BTネットワーク))、コンテンツ受信装置(Bluetooth対応ヘッドホン(以降、BT対応ヘッドホン))、および、コンテンツ送受信システムの一例を示す。
図1において、コンテンツ送受信システムは、BT対応プレーヤ100、BTネットワーク130、BT対応ヘッドホン120とから構成されている。BT対応プレーヤ100は、コンテンツ格納部101、コンテンツ制御部102、表示部103、操作部104、D/A変換部105、出力部106、リジューム確定情報記憶部107、リジューム候補情報記憶部108、送信部109、電源制御部110、アンテナ部111、コンテンツ格納位置記憶部112とから構成されている。BT対応ヘッドホン120は、アンテナ部121、受信部122、コンテンツ再生部123、表示部124、操作部125、D/A変換部126、出力部127、電源制御部128とから構成されている。
図5において、コンテンツ送受信システムは、コンテンツ送信装置であるBT対応プレーヤ500、BTネットワーク520、コンテンツ受信装置であるBT対応ヘッドホン510とから構成されている。BT対応プレーヤ500は、コンテンツ(MP3データ)の書誌情報(タイトル名、アーティスト名など)を表示するための表示部501、コンテンツ(MP3データ)の再生操作を行うための操作部502、電源スイッチ503とから構成されている。BT対応ヘッドホン510は、コンテンツ(MP3データ)を再生して出力するための出力部(スピーカ部)511、コンテンツ(MP3データ)の再生操作を行うための操作部512、電源スイッチ513、コンテンツ(MP3データ)の書誌情報(タイトル名、アーティスト名など)を表示するための表示部514とから構成されている。これらの構成を詳細に示したものが図1である。
図6は、リジューム候補情報の一例を示す図であり、リジューム候補情報601、および、リジューム候補情報603を示している。ただし、本発明を実現できる情報群であれば、必ずしもこれらの項目(コンテンツ番号、カウンタ表示時刻、セクタ位置)で構成される必要はない。
図7は、リジューム確定情報の一例を示す図であり、リジューム確定情報700、リジューム確定情報701、リジューム確定情報702、および、リジューム確定情報703を示している。ただし、本発明を実現できる情報群であれば、必ずしもこれらの項目(コンテンツ番号、カウンタ表示時刻、セクタ位置)で構成される必要はない。
図8は、各コンテンツのコンテンツ格納位置情報の一例を示す図であり、コンテンツ格納位置情報800を示している。ただし、本発明を実現できる情報群であれば、必ずしもこれらの項目(コンテンツ番号、開始セクタ位置、終了セクタ位置)で構成される必要はない。
なお、本実施の形態1では、コンテンツ送信装置、ネットワーク、コンテンツ受信装置、および、コンテンツ送受信システムの一例として、図5に示すように、BT対応プレーヤ500とBT対応ヘッドホン510とがBTネットワーク520で接続される例を挙げてコンテンツ送受信システムを構成しているが、他の機器の組み合わせで実現することも可能である。他の機器の例としては、コンテンツ送信装置であるBT対応プレーヤ500は、各種ネットワーク対応携帯電話、各種ネットワーク対応携帯情報端末、各種ネットワーク対応DVDレコーダ等の据え置き型AV再生機器など、種々のネットワーク対応コンテンツ送信機器(再生機器)で構成することが可能であり、また、Bluetoothで実現されるBTネットワーク520は、無線/有線LAN、有線/無線インターネット、赤外線、GHz帯無線通信、光ファイバなど、有線/無線問わず種々のネットワークで構成することが可能であり、また、コンテンツ受信装置であるBT対応ヘッドホン510は、各種ネットワーク対応カーナビゲーション、各種ネットワーク対応スピーカなど、種々のネットワーク対応コンテンツ受信機器(再生機器)で構成することが可能であり、それぞれ置き換えた組み合わせで実現可能である。また、ここでは、コンテンツをMP3データ(オーディオ)に特化して説明するが、WMA、AAC、WAVデータなど種々のデータ形式でも同様の構成を実現することができ、さらにオーディオとビデオが混在したデータ(WMVなどのAVデータ)でも実現可能であるため(コンテンツ送信装置やコンテンツ受信装置に表示部を備えている場合は映像(ビデオ)を表示する構成も可能)、これらを排除するものではない。また、ネットワークへ送信するための形式として、サブバンドコーデックのエンコード/デコード(以降、SBCエンコード/SBCデコード)を採用して説明しているが、種々の形式でも同様の構成が可能であり、それらを排除するものではない。さらに、ここでは、BT対応プレーヤ100側ででMP3データを一度デコードした後にネットワークへ送信するためにSBCエンコードしてBTネットワークへ送信し、BT対応ヘッドホン120側でSBCデコードして再生している例で説明しているが、コンテンツ(MP3データ)をそのままBTネットワークへ送信して、BT対応ヘッドホン120側でMP3デコードする構成でも同様の構成が可能であるため、これを排除するものではない。
BT対応プレーヤ100、BT対応ヘッドホン120の動作概要については、実施の形態1と同様であるため省略する。
このような構成において、リジューム再生(前回停止した再生位置から再生再開する機能)を行う場合の動作について、図1、図2、図3、図4、図6、図7、図8を使って、(i)BT対応プレーヤ100自身でオーディオを再生する場合の動作の一例と、(ii)BTネットワークから送られてきたデータを受信してBT対応ヘッドホン120側でオーディオを再生する場合の動作の一例について説明する。説明の簡単化のため、コンテンツ格納部101には、複数のMP3データとそれらの一覧を表す曲目リストが格納されているものとする。
上記(i)のBT対応プレーヤ100自身でオーディオを再生する場合の動作については、実施の形態1と同様であるため省略する。
上記(ii)のBTネットワークから送られてきたデータを受信してBT対応ヘッドホン120側でオーディオを再生する場合の動作については、正規の停止シーケンスを伴った場合の動作は、実施の形態1と同様であるため省略する。
ここから、受信側で受信状態悪化などの受信異常が発生した場合の動作について説明する。
BT対応プレーヤ100およびBT対応ヘッドホン120が再生状態であるとし、再生状態からネットワーク悪化に伴う受信状態悪化などの受信異常が発生して音飛び(再生オーディオの音途切れ)が多発し、最終的に停止操作を行った停止状態への移行について説明する。上記で説明したように、再生状態で、BT対応ヘッドホン120側から停止操作を行った場合は、BTネットワーク経由でBT対応プレーヤ100に対してSTOPコマンドが送られ、コンテンツ制御部102によって、リジューム確定情報記憶部107に停止した時点の再生位置を示すリジューム確定情報が記憶される動作となり、その後にBT対応ヘッドホン120側から(またはBT対応プレーヤ100側から)再生操作を行った場合は、リジューム確定情報記憶部107に記憶しておいたリジューム確定情報を使って、前回停止した時点の再生位置からリジューム再生(再生再開)する動作を行うことができる。また、BT対応プレーヤ100側から停止操作を行った場合(曲の再生終了などに伴うユーザ操作を伴わない停止処理を含む)も、コンテンツ制御部102は、操作部104からSTOP指示を受け(曲の再生終了などに伴うユーザ操作を伴わない停止処理がはたらいた場合は自発的に停止処理を行い)、リジューム確定情報記憶部107に停止した時点の再生位置を示すリジューム確定情報が記憶される動作となり、その後にBT対応ヘッドホン120側から(またはBT対応プレーヤ100側から)再生操作を行った場合、同様にリジューム再生(再生再開)する動作を行うことができる。
しかしながら、現実の使用シーンにおいては、ネットワークの状態は随時変化するものであり、特にBluetoothなどの2.4GHz帯の無線通信を使用する系では、無線LANや電子レンジなどの影響を受けやすいため、BT対応プレーヤ100、BTネットワーク130、および、BT対応ヘッドホン120のようなBluetoothネットワークを使ったオーディオを伝送するコンテンツ送受信システムの系では、ネットワーク状況悪化により、BT対応ヘッドホン120の受信部122の受信バッファがアンダーフローして、音飛び(再生オーディオの音途切れ)が多発し、最終的にネットワーク断に至ることもありうる。このように、ネットワーク悪化に伴うネットワーク断を起因として、正規の停止シーケンスが行われなかった場合、リジューム再生の再生再開位置に数秒の誤差が生じてしまう。この動作について、ここでは、BT対応ヘッドホン120の電源が突然断たれて、BT対応ヘッドホン120からBTネットワーク130にSTOPコマンドが送信されなかった場合を例として説明する。
電源オフ状態から電源オン状態(停止状態)、電源オン状態(停止状態)から再生状態、までの動作については、(ii−a)と同様であるため省略する。
最初に、再生状態において、ネットワークが悪化した場合の動作(再生状態のまま)について説明する。各種操作については、BT対応プレーヤ100側の操作部104に対して行うことも可能であるが、ここではBT対応ヘッドホン120側の操作部125に対して各種操作を行うものとして説明する。ネットワーク状況が悪い状態、例えば、同じ周波数帯である無線LANが多用されている環境や電子レンジを使用している環境などでの再生状態において、表示部124のカウンタ表示時刻が5曲目の3分43秒の時点で、ネットワーク悪化が続いたことによってデータの転送が行われなかったり伝送遅延が発生し、BT対応ヘッドホン120の受信部122の受信バッファがアンダーフローし、受信部122からコンテンツ再生部123へのデジタルオーディオデータ転送が途絶え、出力部127からの再生オーディオが音飛び(再生オーディオの音途切れ)が発生したとする。もし、ネットワーク状況が復活して受信部122の受信バッファのアンダーフローが解消されれば、音途切れはなくなり、正常な再生状態に戻る。
次に、ネットワークが悪化した状態での再生状態から停止状態への移行について説明する。各種操作については、BT対応プレーヤ100側の操作部104に対して行うことも可能であるが、ここではBT対応ヘッドホン120側の操作部125に対して各種操作を行うものとして説明する。再生状態において、ユーザが、音飛びの多発により、再生を停止しようと考え、表示部124のカウンタ表示時刻が5曲目の3分53秒の時点で、操作部125に対してSTOPキー操作による再生停止操作を行うことにより、BT対応プレーヤ100は停止状態に移行する。以降、実施の形態1で説明した動作と同様であるため省略するが、コンテンツ制御部102は、停止した時点、つまりSTOP指示を受けた時点の再生位置である3分53秒を示すリジューム確定情報701(表示部103で表示している再生コンテンツ番号、再生カウンタ表示時刻、コンテンツ格納部101におけるセクタ位置など。)をリジューム確定情報記憶部107に記憶する(S309)。
次に、BT対応プレーヤ100およびBT対応ヘッドホン120の停止状態から再生状態への移行について説明する。各種操作については、BT対応プレーヤ100側の操作部104に対して行うことも可能であるが、ここではBT対応ヘッドホン120側の操作部125に対して各種操作を行うものとして説明する。停止状態において、ユーザが、操作部125に対してPLAYキー操作により再生開始操作を行うことにより、BTプレーヤ100は再生状態に移行する。表示部124に表示された曲目リストから選択せずに再生開始操作を行った場合、リジューム再生操作となるため(S215)、BT対応プレーヤ100は、前回再生停止した再生位置、つまり、5曲目の3分58秒の位置からリジューム再生の動作を行う。しかし、そのリジューム再生位置は、実際に音飛びが発生し始めたところよりもかなり後ろの(時間が経過した)再生位置となってしまっているため、特に語学や落語など、すべての言葉を正確に聴き取りたい場合など、不便を感じることがある。
本発明では、リジューム候補情報記憶部108にリジューム候補情報を記憶することにより、この課題を解決することができる。以下、動作内容について説明する。
電源オフ状態から電源オン状態(停止状態)、電源オン状態(停止状態)から再生状態、までの動作については、(ii−a)と同様であるため省略する。
最初に、再生状態において、ネットワークが悪化した場合の動作(再生状態のまま)について説明する。各種操作については、BT対応プレーヤ100側の操作部104に対して行うことも可能であるが、ここではBT対応ヘッドホン120側の操作部125に対して各種操作を行うものとして説明する。ネットワーク状況が悪い状態、例えば、同じ周波数帯である無線LANが多用されている環境や電子レンジを使用している環境などでの再生状態において、表示部124のカウンタ表示時刻が5曲目の3分43秒の時点で、ネットワーク悪化が続いたことによってデータの転送が行われなかったり伝送遅延が発生し、BT対応ヘッドホン120の受信部122の受信バッファがアンダーフローし、受信部122からコンテンツ再生部123へのデジタルオーディオデータ転送が途絶え、出力部127からの再生オーディオが音飛び(再生オーディオの音途切れ)が発生したとする。
ここで、本発明では、受信部122において、受信バッファのアンダーフローを検出した際、受信部122からBT対応プレーヤに対して受信状況悪化を示すLINK悪化情報を送信する。BT対応プレーヤ100の送信部109は、BT対応ヘッドホン120から通知される情報を常時監視しており(S403)、送信部109がこのLINK悪化情報を受信したとき、ネットワークが悪化していることを検知でき、リジューム候補情報記憶部108に、その時点での再生位置(コンテンツ番号=5、カウンタ表示時刻=3分43秒、セクタ位置=44469)をリジューム候補情報601として、リジューム候補情報記憶部108に記憶する(S417)。なお、実施の形態2では、LINK悪化情報を使った方法についてのみ説明しているが、実施の形態1と実施の形態2を組み合わせた構成でも実現可能であるため、これを排除するものではない。もし、ネットワーク状況が少し復活して受信部122の受信バッファのアンダーフローが解消されれば、音途切れはなくなり、正常な再生状態に戻る。
次に、ネットワークが悪化した状態での再生状態から停止状態への移行について説明する。各種操作については、BT対応プレーヤ100側の操作部104に対して行うことも可能であるが、ここではBT対応ヘッドホン120側の操作部125に対して各種操作を行うものとして説明する。再生状態において、ユーザが、音飛びの多発により、再生を停止しようと考え、表示部124のカウンタ表示時刻が5曲目の3分53秒の時点で、操作部125に対してSTOPキー操作による再生停止操作を行うことにより、BT対応プレーヤ100は停止状態に移行する。以降、実施の形態1で説明した動作と同様であるため省略するが、コンテンツ制御部102は、停止した時点、つまりSTOP指示を受けた時点の再生位置である3分53秒を示すリジューム確定情報701(表示部103で表示している再生コンテンツ番号、再生カウンタ表示時刻、コンテンツ格納部101におけるセクタ位置など。)をリジューム確定情報記憶部107に記憶する(S309)。
ここで、本発明では、リジューム候補情報記憶部108にリジューム候補情報601が記憶されていることを認識し、リジューム確定情報記憶部107のリジューム確定情報701をリジューム候補情報記憶部108に記憶したリジューム候補情報601で上書きする(S309、リジューム確定情報701はリジューム確定情報702のように変わる。)。これらの動作により、リジューム確定情報記憶部107には、ネットワーク悪化が起こって実際にBT対応ヘッドホン120の出力部127からのオーディオ出力が途切れ始めた再生位置(3分43秒)がリジューム確定情報702として記憶されていることとなり、次にリジューム再生を行った際、リジューム確定情報記憶部107からリジューム確定情報702(3分43秒)を読み出してリジューム再生動作を行うこととなる。
次に、BT対応プレーヤ100およびBT対応ヘッドホン120の停止状態から再生状態への移行について説明する。各種操作については、BT対応プレーヤ100側の操作部104に対して行うことも可能であるが、ここではBT対応ヘッドホン120側の操作部125に対して各種操作を行うものとして説明する。停止状態において、ユーザが、操作部125に対してPLAYキー操作により再生開始操作を行うことにより、BTプレーヤ100は再生状態に移行する。表示部124に表示された曲目リストから選択せずに再生開始操作を行った場合、リジューム再生操作となるため(S215)、BT対応プレーヤ100は、ネットワーク悪化が起こって実際にBT対応ヘッドホン120の出力部127からのオーディオ出力が途切れ始めた再生位置(3分43秒)から再生再開することができる。また、S309において、リジューム候補情報601が示す再生位置の3秒前(3分40秒)の再生位置をリジューム確定情報として上書きするような構成とすることにより、音が途切れ始めた再生位置の少し前からリジューム再生(再生再開)することも可能である。また、S309において、リジューム候補情報601が示す再生位置のコンテンツの先頭位置をリジューム確定情報として上書き(リジューム確定情報703)するような構成とすることにより、音が途切れたコンテンツの先頭からリジューム再生(再生再開)することも可能である。
なお、本実施の形態2では、S309において、リジューム確定情報をリジューム候補情報あるいはリジューム候補情報を改変したもので上書きする構成としたが、別の構成として、リジューム確定情報やリジューム候補情報をそれぞれ別々に記憶したままで、S202において、リジューム確定情報かリジューム候補情報のいずれかを選択するような処理構成としても同様の効果を実現することができ、種々の構成にて本発明を実現可能であるため、これらを排除するものではない。
また、受信部122から送信部109に送られる情報が、ネットワーク悪化を意味するLINK悪化情報であるとして説明したが、BT対応ヘッドホン120側での何らかの操作による通知信号や、BT対応ヘッドホン120側での何らかの状態変換による通知信号などでも本発明を実現可能であるため、通知信号の内容を限定するものではない。