JP2005079614A - 移動型音声出力装置、コンテンツ再生装置、無線チャネル制御方法及び同期制御方法 - Google Patents
移動型音声出力装置、コンテンツ再生装置、無線チャネル制御方法及び同期制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005079614A JP2005079614A JP2003209810A JP2003209810A JP2005079614A JP 2005079614 A JP2005079614 A JP 2005079614A JP 2003209810 A JP2003209810 A JP 2003209810A JP 2003209810 A JP2003209810 A JP 2003209810A JP 2005079614 A JP2005079614 A JP 2005079614A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wireless
- audio output
- reproduction
- output device
- delay
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Television Receiver Circuits (AREA)
- Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
- Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
Abstract
【課題】バッテリーで駆動する移動型音声出力装置の消費出力を低減させることのできる移動型音声出力装置を提供すること。
【解決手段】電源供給部12は、再生装置から電源供給を受けている際にはバッテリー14を充電し、電源供給を受けていない際にはバッテリー14による駆動を行う。電源供給部12において再生装置から電源供給を受けていないことが検出された場合には、無線インターフェース部11は、再生装置との間の無線チャネルの設定を行い、該無線チャネルを介して再生装置から音声データを受信する。一方、電源供給を受けていることが検出された場合には、再生装置との間の無線チャネルの切断を行う。
【選択図】 図4
【解決手段】電源供給部12は、再生装置から電源供給を受けている際にはバッテリー14を充電し、電源供給を受けていない際にはバッテリー14による駆動を行う。電源供給部12において再生装置から電源供給を受けていないことが検出された場合には、無線インターフェース部11は、再生装置との間の無線チャネルの設定を行い、該無線チャネルを介して再生装置から音声データを受信する。一方、電源供給を受けていることが検出された場合には、再生装置との間の無線チャネルの切断を行う。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテンツの再生のための移動型音声出力装置、コンテンツ再生装置、無線チャネル制御方法及び同期制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
映像/音声コンテンツを再生するシステムとしては、例えば、コンテンツを復号化するプレーヤー等の装置と、コンテンツを再生するTV等の装置との間を有線ケーブルで接続し、DVDディスクに記録された映像/音声コンテンツをDVDプレーヤー等で再生し、その音声/画像信号をTV等に送って再生するものが一般的である。
【0003】
一方、近年では、無線システムの進歩に伴い、プレーヤー等とTV等との間を無線化して、ポータブルに利用できるシステムが実用化されようとしている。この場合、一般には、それら装置間で無線通信を行うため、データ転送の間、無線チャネルを構築しておく必要がある。チャネル構築については、これをユーザが手動で行うようにしたシステムか、あるいは電源が供給されれば常時無線チャネルをオープンさせるシステムが通常である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
さらに、再生装置側が小型化され、ポータビリティの向上と共に、それらを任意の場所に配置したいという要求が出て来ている。例えば、無線インターフェースとデジタル音声情報を再生する機能とを持つ無線スピーカなどが、その代表例である。この場合、無線スピーカなどの再生装置側には、無線通信機能やデジタル音声情報の再生機能の他に、それらを駆動するためのバッテリーなどの搭載が必要となる。
【0005】
ここで、再生装置の代表的な従来例に、ワイヤレスヘッドホンがある。ワイヤレスヘッドホンは、プレーヤ等の本体側装置との間の通信チャネルを常時確保して該本体側から送られてくる音楽情報を再生するものであり、かつ、赤外線などの省電力の通信が行われるので、ワイヤレスヘッドホンについてはそれほど電力消費などの問題は発生することがなかった。
【0006】
これに対して、バッテリー駆動による無線スピーカにて再生を行うシステムであって、かつ、本体側装置と無線スピーカとの間のAVデータの伝送にRF信号による無線通信を用いるシステムを前提とする場合、その消費電力を考慮すると、本体側装置と無線スピーカとの間の通信チャネルを常時確保することは、非常に困難である。
【0007】
次に、無線システム上でAVデータを伝送する場合、伝送遅延だけでなく、各装置でのAVコンテンツの再生遅延などの、データの遅延や、ゆらぎが発生する。一般に、コンテンツの再生遅延は、事前にあらゆるコンテンツに対して静的に固定できるものではないため、映像と音声がそれぞれ無線で接続された装置で再生される場合には、その遅延を補正し、同期してコンテンツが再生されるような仕組みが必要であるが、このような仕組みが提供されていなかった。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−064896公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来、バッテリー駆動で且つ無線接続されるスピーカをコンテンツ再生装置の本体と連携して動作させる場合、スピーカの消費電力を抑えることが難しかった。一方、スピーカで再生される音声と、コンテンツ再生装置又はその周辺機器で再生される映像とをユーザに対して同期させて再生出力させることが難しかった。
【0010】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、バッテリーで駆動する移動型音声出力装置の消費出力を低減させることのできる移動型音声出力装置、コンテンツ再生装置及び無線チャネル制御方法を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、映像や複数の音声を同期させることのできるコンテンツ再生装置及び同期制御方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る移動型音声出力装置は、コンテンツ再生装置との間の無線チャネルの設定及び切断の制御を行うとともに、該コンテンツ再生装置から該無線チャネルを介して音声データを受信する無線インタフェース手段と、前記音声データを再生する再生手段と、前記無線インタフェース手段及び前記再生手段へ電源を供給するためのバッテリーと、前記コンテンツ再生装置へ接続することによって、前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けるための接続インタフェース手段と、前記接続インタフェース手段を介して前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けているときは前記バッテリーを充電し、前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けていないときは前記バッテリーにより前記無線インタフェース手段及び前記再生手段へ電源を供給する電源供給手段とを備え、前記電源供給手段は、前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けていない場合には、その旨を含む第1の通知情報を前記無線インタフェース手段へ送り、前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けている場合には、その旨を含む第2の通知情報を前記無線インタフェース手段へ送り、前記無線インタフェース手段は、前記第1の通知情報を受けると前記無線チャネルの設定を行い、前記第2の通知情報を受けると前記無線チャネルを切断することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るコンテンツ再生装置は、音声データを含むコンテンツを、外部から入力する手段と、移動型音声出力装置との間の無線チャネルの設定及び切断の制御を行うとともに、該無線チャネルを介して該移動型音声出力装置へ前記音声データを送信する無線インタフェース手段と、前記移動型音声出力装置を接続可能な接続インタフェース手段と、前記接続インタフェース手段に接続された前記移動型音声出力装置へ電源を供給するための電源供給手段とを備え、前記電源供給手段は、前記移動型音声出力装置へ電源を供給していない場合には、その旨を含む第1の通知情報を前記無線インタフェース手段へ送り、前記移動型音声出力装置へ電源を供給している場合には、その旨を含む第2の通知情報を前記無線インタフェース手段へ送り、前記無線インタフェース手段は、前記第1の通知情報を受けると前記無線チャネルの設定を行い、前記第2の通知情報を受けると前記無線チャネルを切断ことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るコンテンツ再生装置は、映像データ及び音声データを含むコンテンツを、外部から入力する手段と、複数の音声出力装置へ前記音声データを伝送する手段と、映像表示装置へ前記映像データを伝送する手段と、各々の前記音声出力装置に前記音声データを伝送する際の伝送遅延及び前記映像表示装置に前記映像データを伝送する際の伝送遅延、並びに各々の前記音声出力装置において前記音声データを再生する際の再生遅延及び前記映像表示装置において前記映像データを再生する際の再生遅延を求める第1の処理手段と、前記伝送遅延及び再生遅延に基づいて、前記音声出力装置及び前記映像表示装置の各々において設けさせる追加遅延時間を、全ての前記音声出力装置及び前記映像表示装置において伝送遅延と再生遅延と追加遅延時間との和が等しくなるように、決定する第2の処理手段と、前記音声出力装置へ前記追加遅延時間を通知する手段と、前記映像表示装置へ前記映像データを伝送するにあたって、前記追加遅延時間に等しい遅延を設ける手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
なお、装置に係る本発明は方法に係る発明としても成立する。
【0016】
本発明によれば、無線接続された移動型音声出力装置を、コンテンツ再生装置の本体と連携して動作させる場合、最低限の消費電力となるように、必要なときにのみ無線チャネルを構築することができるようになる。
【0017】
また、本発明によれば、無線接続された移動型音声出力装置で再生される音声と、映像表示装置で再生される映像とを、ユーザに対し、同期させて再生して表示させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら発明の実施の形態を説明する。
【0019】
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ再生システムの構成例を示す。
【0020】
図1に示されるように、本コンテンツ再生システムは、所定数の無線スピーカ(本コンテンツ再生システムのうち各移動型音声出力装置の部分)1と、これを着脱可能な本体側装置(本コンテンツ再生システムのうち無線スピーカを除いたコンテンツ再生装置の部分)2とを備えている。
【0021】
コンテンツとしては、映像及び音声を含むコンテンツを想定しているが、映像を含まず音声を含むコンテンツでも同様である。
【0022】
本体側装置2は、基本的には、再生すべきコンテンツを無線スピーカ1等の各出力装置へ供給する機能を有するものであるが、本体側装置2に内蔵の表示画面については、これを備える構成と備えない構成が可能であり、また、本体側装置2に内蔵のスピーカについても同様である。
【0023】
本体側装置2は、具体的には、例えば、DVDプレーヤ等の映像再生装置などが、これに該当する。
【0024】
図1では、2chシステムを想定して、無線スピーカ1を2つとした場合を例にとっているが、もちろん、これに限定されるものではなく、無線スピーカ1が、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、例えば、当初は、無線スピーカ1を2つ備えておき、将来的には、5つまで増設可能というように、拡張性も持たせてもよい。
【0025】
図2(a)に、無線スピーカ1の電源供給部の接続インターフェース部(図中、231)の一例を示し、図2(b)に、本体側装置2の電源供給部の接続インターフェース部(図中、121)の一例を示す。本体側装置2の電源供給部23の接続インターフェース部に各無線スピーカ1の電源供給部12を物理的に接続して、それらを一体化させたイメージが、図1である。もちろん、図2の接続インターフェース部は一例であり、他にも種々のバリエーションが可能である。
【0026】
本実施形態では、本コンテンツ再生システムを利用する際には、本体側装置2から各無線スピーカ1を分離し所望の場所に設置して使用する。また、この際、各無線スピーカ1は、内蔵のバッテリーで駆動されるようになっている。
【0027】
一方、本コンテンツ再生システムを利用しない際には、図1のように本体側装置2へ各無線スピーカ1を装着する。また、この際、本体側装置2から各無線スピーカ1へ給電を行い、各無線スピーカ1の内蔵のバッテリーを充電することができるようになっている。
【0028】
次に、図3に、本コンテンツ再生システムの本体側装置2の構成例を示す。
【0029】
図3に示されるように、本体側装置2は、無線インターフェース部21、AV復号部22、電源供給部23を備えている。
【0030】
本体側装置2では、AVコンテンツのデータを、記録メディアから取得する機能と、ネットワーク経由にて取得する機能の一方又は双方を有する。この機能を有するコンテンツ取得部は図3では省略している。
【0031】
AV復号部22は、取得されたAVコンテンツを復号して、音声データと映像データとを生成する。
【0032】
AV復号部22で生成された音声データは無線インターフェース部21へ供給され、映像データは例えばTV等のモニタ3に直接供給される。
【0033】
無線インターフェース部21は、音声データを、無線転送するために再度符号化した後に、各無線スピーカ1に転送する。
【0034】
ここでは、各無線スピーカ1は固有のアドレスを備えており、無線インターフェース部21は、各無線スピーカ1の固有のアドレスと、スピーカがどのチャンネル(例えば、右音声、左音声等)に対応しているかを示す情報等の属性情報とを対応付けてテーブルで管理しているものとする。そして、無線インターフェース部21は、このテーブルを参照して、各チャネルの音声データを、対応する無アドレスの無線スピーカ1に送信する。
【0035】
また、モニタ3は、映像データを表示する。このモニタ3は、本体側装置2に含まれるものであっても、外部に接続されるものであってもよい。
【0036】
なお、各無線スピーカ1が使用されない際には、モニタ3に音声出力機能があれば音声データを映像データとともにモニタ3に供給して出力させるようにしても構わないし、あるいは、本体側装置2に内蔵のスピーカがあれば、音声データを該内蔵のスピーカから出力させるようにしても構わない。
【0037】
一方、電源供給部23は、当該本体側装置2内の各部に電源を供給するとともに、前述したように自装置へ装着された無線スピーカ1へも電源を供給する。なお、無線スピーカ1への電源供給は、ACで行うものであっても、DCで行うものであっても構わない。また、この電源供給部23に対する電源供給方法はAC電源若しくはDC電源による方法又は電池による方法など、どのようなものであっても構わない。
【0038】
次に、図4に、本コンテンツ再生システムの無線スピーカ1の構成例を示す。
【0039】
図4に示されるように、無線スピーカ1は、無線インターフェース部11、電源供給部12、音声再生部13、バッテリー14を備えている。
【0040】
無線インターフェース部11は、本体側装置2が自装置に宛てて送信した音声データを受信し、これを復号した後に、音声再生部13へ転送する。
【0041】
音声再生部13は、転送された音声データを、音声としてスピーカから再生出力する。
【0042】
当該無線スピーカ1が本体側装置2から分離されて使用される際には、電源供給部12は、バッテリー14から電源の供給を受けて、当該無線スピーカ1内の各部に電源を供給する。また、この際、外部からの電源供給が断たれていることを判断し、その旨を含む第1の通知情報を無線インターフェース部11に通知する。一方、当該無線スピーカ1が本体側装置2へ装着された際には、電源供給部12は、該本体側装置2から電源の供給を受けて、当該無線スピーカ1内の各部に電源を供給するとともに、バッテリー14を充電する。また、この際、外部から電源が供給されていることを判断し、その旨を含む第2の通知情報を無線インターフェース部11に通知する。このとき装着時の音声データを無線ではなく有線によって音声再生部に送られるようになっていてもかまわない。
【0043】
ここで、無線スピーカ1の主導により無線チャネルの設定・切断を行う場合について説明する。
【0044】
無線スピーカ1が本体側装置2から分離され(図3参照)、本体側装置2から無線スピーカ1への電源供給が停止した場合、無線スピーカ1では、電源供給部12において、これを検知し、その旨を含む第1の通知情報を無線インターフェース部11へ通知する。この第1の通知情報を受けた無線インターフェース部11は、本体側装置2との間の無線チャネルを確立するために、本体側装置2に対し無線接続を試みる。
【0045】
例えば、無線接続をBluetoothで行う場合、電源供給断の通知を受けた無線インターフェース部11が、BluetoothのHCIコネクションを、本体側装置2の無線インターフェース部21との間で確立する。HCIの確立後、上位レイヤのコネクション、無線チャネルを確立し、最終的に、デジタル音声信号を転送できるレイヤまでの通信準備をする。
【0046】
一方、無線チャネルが確立している際に、無線スピーカ1が本体側装置2へ装着され(図1参照)、本体側装置2から無線スピーカ1への電源供給が再開した場合、無線スピーカ1では、電源供給部12において、これを検出し、その旨を含む第2の通知情報を無線インターフェース部11に通知する。この第2の通知情報を受けた無線インターフェース部11は、本体側装置2との無線チャネルの切断を行う。
【0047】
なお、本体側装置2との無線チャネルが切断された場合には、無線インターフェース部11は、その旨を電源供給部12に通知して、当該無線スピーカ1を省電力モードに遷移させるようにすると好ましい。この場合、本体側装置2との無線チャネルが設定されるにあたって、無線インターフェース部11は、その旨を電源供給部12に通知して、当該無線スピーカ1を通常電力モードに遷移させるようにすればよい。無線インターフェースとしてBluetoothを用いる場合は、Parkモード、Holdモードに設定するようにしても良い。
【0048】
次に、本体側装置2の主導により無線チャネルの設定・切断を行う場合について説明する。
【0049】
まず、或る無線スピーカ1が本体側装置2から分離され(図3参照)、本体側装置2から該無線スピーカ1への電源供給が停止した場合、本体側装置2では、電源供給部23において、これを検知し、その旨及び該無線スピーカ1を識別する情報(無線スピーカ1が1つのみの場合には、その旨だけで構わない。)を含む第1の通知情報を無線インターフェース部21へ通知する。この第1の通知情報を受けた無線インターフェース部21は、当該無線スピーカ1との間の無線チャネルを確立するために、本体側装置2に対し無線接続を試みる。この手順は、無線スピーカ1が複数ある場合には、各無線スピーカ1について行われる。
【0050】
一方、無線チャネルが確立している際に、或る無線スピーカ1が本体側装置2へ装着され(図1参照)、本体側装置2から該無線スピーカ1への電源供給が再開した場合、本体側装置2では、電源供給部23において、これを検出し、その旨及び該無線スピーカ1を識別する情報(無線スピーカ1が1つのみの場合には、その旨だけで構わない。)を含む第2の通知情報を無線インターフェース部21に通知する。この第2の通知情報を受けた無線インターフェース部21は、当該無線スピーカ1との無線チャネルの切断を行う。この手順は、無線スピーカ1が複数ある場合には、各無線スピーカ1について行われる。
【0051】
なお、上記では、本体側装置2は、各無線スピーカ1との間の無線チャネルの設定・切断を、各無線スピーカ1について個別に行ったが、例えば、全ての無線スピーカ1が分離されてはじめて、全ての無線スピーカ1との間で無線チャネルの設定を行い、一方、一つでも無線スピーカ1が装着されれば、全ての無線スピーカ1との間で無線チャネルの切断を行うようにしてもよい。
【0052】
また、例えば、予め無線スピーカ1の全部又は一部でグループを設定しておき(例えば、スピーカ#1,#2をグループ#1とし、スピーカ#1〜#4をグループ#2とし、スピーカ#1〜#6をグループ#3とする。)、或るグループに属する全ての無線スピーカ1が分離されてはじめて、該或るグループに属する全ての無線スピーカ1との間で無線チャネルの設定を行い、一方、該或るグループに属する無線スピーカ1のうちの一つでも装着されれば、該或るグループに属する全ての無線スピーカ1との間で無線チャネルの切断を行うようにしてもよい。あるいは、該或るグループに属する無線スピーカ1のうちの一つでも装着された際に、未だに分離されている無線スピーカ1で他のグループが形成されれば、該他のグループに属する無線スピーカ1以外の無線スピーカ1についてのみ無線チャネルの切断を行うようにしてもよい。
【0053】
ところで、これまでは、無線スピーカ1が本体側装置2に装着されている際には無線スピーカ1を使用しない場合を想定して説明してきたが、無線スピーカ1が本体側装置2に装着されている際にも、無線スピーカ1を使用可能にしてもよい。本実施形態の場合には、例えば、図2の接続インターフェース部231,121の接続によって、同時に、本体側装置2のAV復号部22の音声データ出力が、各無線スピーカ1の音声再生部13に接続されるように構成してもよい。
【0054】
以上説明したように本実施形態によれば、音声が出力される可能性のあるときのみ、無線スピーカと本体側装置との間の無線チャネルを構築するので、無線スピーカの消費電力を低く抑えることができる。
【0055】
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0056】
第1の実施形態では、無線スピーカのバッテリー駆動時のみ、無線スピーカと本体側装置との間の無線チャネルを構築したが、本実施形態では、無線スピーカのバッテリー駆動時において再生制御に関する特定のイベントが発生したときのみ、無線スピーカと本体側装置との間の無線チャネルの設定や切断を行うようにしたものである。
【0057】
ここでは、第1の実施形態と相違する「無線チャネルの設定・切断」の部分を中心に説明する。
【0058】
図5に、本実施形態に係るコンテンツ再生システムの本体側装置2の構成例を示す。図5に示されるように、本実施形態の本体側装置2は、図3の構成例にAV制御部24を付加したものである。
【0059】
本実施形態の無線スピーカ1は、第1の実施形態と同様である。
【0060】
なお、本実施形態では、本体側装置2の主導により無線チャネルの設定・切断を行うものとする。
【0061】
本体側装置2のAV制御部は、再生するAVコンテンツに対し、その再生に対する制御を行うものである。例えば、本体側装置2がDVDプレーヤに相当する装置である場合に、「再生」、「逆方向再生」、「停止」、「一時停止」、「n倍速順方向再生」、「n倍速方向速再生」、「次」、「前」、「最初」、「最後」などを指示するボタンの押下等による入力がなされたことにより、それらのイベントが発生するものなどが考えられる。
【0062】
予め、いずれのイベントが発生した場合に、無線チャネルを設定し、いずれのイベントが発生した場合に、無線チャネルを切断するかを、定めておくものとする。ここでは、一例として、「再生」、「一時停止」等のコンテンツを再生させるイベントを第1群のイベントとし、第1群に属するイベントが発生した場合に、無線チャネルを設定し、「停止」等のコンテンツの再生を終了させるイベントを第2群のイベントとし、第2群に属するイベントが発生した場合に、無線チャネルを切断するものとする。
【0063】
まず、或る無線スピーカ1が本体側装置2から分離され(図3参照)、本体側装置2から該無線スピーカ1への電源供給が停止した場合、本体側装置2では、電源供給部23において、これを検知し、その旨及び該無線スピーカ1を識別する情報(無線スピーカ1が1つのみの場合には、その旨だけで構わない。)を含む第1の通知情報を無線インターフェース部21へ通知する。他方、AV制御部24は、例えば「再生ボタン」が押されるなどして、第1群に属するいずれかのイベントが発生した場合に、その旨を含む第3の通知情報を無線インターフェース部21へ通知する。第1の通知情報を受けている状態において第3の通知情報をも受けた無線インターフェース部21は、当該無線スピーカ1との間の無線チャネルを確立するために、本体側装置2に対し無線接続を試みる。そして、無線チャネルが確立した後に、音声データを転送する。この手順は、無線スピーカ1が複数ある場合には、各無線スピーカ1について行われる。
【0064】
一方、無線チャネルが確立している際に、或る無線スピーカ1が本体側装置2へ装着され(図1参照)、本体側装置2から該無線スピーカ1への電源供給が再開した場合、本体側装置2では、電源供給部23において、これを検出し、その旨及び該無線スピーカ1を識別する情報(無線スピーカ1が1つのみの場合には、その旨だけで構わない。)を含む第2の通知情報を無線インターフェース部21に通知する。他方、AV制御部24は、例えば「停止ボタン」が押されるなどして、第2群に属するいずれかのイベントが発生した場合に、その旨を含む第4の通知情報を無線インターフェース部21へ通知する。第2の通知情報を受けている状態において第4の通知情報をも受けた無線インターフェース部21は、当該無線スピーカ1との無線チャネルの切断を行う。この手順は、無線スピーカ1が複数ある場合には、各無線スピーカ1について行われる。
【0065】
なお、ここでは、本体側装置2は、各無線スピーカ1との間の無線チャネルの設設定及び音声データ転送や切断を、各無線スピーカ1について個別に行う場合を例にとって説明したが、もちろん、第1の実施形態で説明したように、全無線スピーカ1について統一的に行ったり、スピーカ・グループごとに統一的に行ったりすることも、もちろん可能である。
【0066】
また、イベントの設定の仕方には様々なバリエーションが考えられる。例えば、「再生」、「1.5倍速順方向再生」等の音声データの転送を惹起するイベントを、第1群のイベントとし、「停止」、「一時停止」、「8倍速順方向再生」等の音声データの転送を惹起しないイベントを、第2群のイベントとするようにしてもよい。
【0067】
また、「一時停止」を第1群のイベントとするとともに、「一時停止」イベントが一定時間継続した場合に、第2群のイベントが発生したものとみなすようにしてもよい。
【0068】
また、コンテンツ再生時に無音状態から有音状態に転じたときに、第1群のイベントが発生したものとみなし、コンテンツ再生時に有音状態から無音状態に転じたときに、第2群のイベントが発生したものとみなす方法も可能である。
【0069】
ところで、上記では、無線スピーカ1が本体側装置2に装着されている際には無線スピーカ1を使用しない場合を想定して説明してきたが、無線スピーカ1が本体側装置2に装着されている際にも、無線スピーカ1を使用可能にしてもよい。本実施形態の場合には、例えば、図2の接続インターフェース部231,121の接続によって、同時に、本体側装置2のAV復号部22の音声データ出力が、各無線スピーカ1の音声再生部13に接続されるように構成してもよい。あるいは、上記の構成において、無線インターフェース部21は、常に全無線スピーカ1について、第1の通知情報を受けている状態であるとみなして、処理を行うようにしてもよい。
【0070】
以上説明したように本実施形態によれば、音声が出力されるときのみ又は音声が出力される蓋然性が高いときのみ、無線スピーカと本体側装置との間の無線チャネルを構築するので、無線スピーカの消費電力を低く抑えることができる。
【0071】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0072】
本実施形態では、第1の実施形態若しくは第2の実施形態のコンテンツ再生システム又は同様の基本構成を有する従来のコンテンツ再生システムにおいて、表示画面に出力する映像と、各無線スピーカから出力する音声と同期に関する制御を行う機能を付加したものである。
【0073】
図6に、本実施形態に係るコンテンツ再生システムの無線スピーカ1及び本体側装置2の構成例を示す。なお、図6では、無線スピーカ1を1つのみ例示しており、また、電源供給部12、音声再生部13、バッテリー14は省略している。
【0074】
図6は、本実施形態の同期制御を第1の実施形態に適用した場合を例にとっており、以下では第1の実施形態と相違する「同期制御」の部分を中心に説明するが、第2の実施形態や従来システムに適用する場合も基本的には同様である。
【0075】
図6に示されるように、本実施形態の本体側装置2は、図3の構成例に同期制御部25を付加したものであり、本実施形態の無線スピーカ1は、図4の構成例に逆同期信号生成部15を付加したものである。
【0076】
コンテンツとしては、映像及び音声を含むコンテンツを対象として、映像と、1又は複数の音声の間の同期を制御する場合を想定しているが、映像を含まないコンテンツを対象として、複数の音声の間の同期を制御する場合もある。
【0077】
本体側装置2のAV復号部22は、AVコンテンツを復号化し、映像データと、音声データとに分離する。ここで、本体側装置2の同期制御部25は、無線インターフェース部21を介して無線伝送し各無線スピーカ1にて再生する音声データと、当該本体側装置2がモニタを内蔵する場合における当該内蔵のモニタ又はその周辺機器(例えば、当該本体側装置2に接続する図3のようなモニタ3)で表示する映像データとの同期を取るためのタイムスタンプなどの同期情報を生成する。AV復号部22は、音声データと同期情報を無線インターフェース部21に渡し、無線インターフェース部21は、音声データに同期情報を重畳して、無線スピーカ1に転送する。
【0078】
無線スピーカ1の逆同期信号生成部15は、本体側装置2から送られてきた音声データから、タイムスタンプなどの同期情報を取り出し、自身の音声再生能力に応じて、どのタイミングで音声を再生できるかを判断し、その結果として、逆同期信号生成部15にて、該タイミングを示す情報を含む制御信号を生成し、これを本体側装置2へフィードバックする。例えば、各無線スピーカ1は、タイムスタンプから得られる伝送遅延と、予め記憶されている自装置内の処理による遅延とを加算した遅延を考慮して、音声を再生できるタイミングを決定する。
【0079】
各無線スピーカ1から逆同期信号を受けた本体側装置2では、それらを同期制御部25へ渡し、同期制御部25は、再生する映像コンテンツの表示タイミングを制御する。
【0080】
一般的には、音声を再生する側において、無線の転送遅延、符号、復号化の遅延などが加算され、本体側装置2又はその周辺機器における映像の再生より遅延が発生することが多い。このため、同期制御部25は、逆同期信号に基づいて、本体側装置2又はその周辺機器における映像データの再生タイミングを遅らせる制御を行うことになる。
【0081】
次に、図7の具体例を参照しながら、複数の無線スピーカ1についての遅延にばらつきがある場合に、映像と各音声の全てを同期させる場合について説明する。
【0082】
図7に例示されるように、1台の本体側装置2と、4台のスピーカ1とが存在するものとする。
【0083】
ここで、本体側装置2の伝送遅延をd0、#1〜#4の無線スピーカ1の伝送遅延をそれぞれd1〜d4とし、映像の再生遅延(主に映像の復号処理による遅延)をc0、#1〜#4の無線スピーカ1における音声の再生遅延(主に音声の復号処理による遅延)をc1〜c4とする。
【0084】
なお、以下の同期制御に関する処理は本体側装置2の同期制御部25が行うものとし、ここでは無線スピーカ1の逆同期信号生成部15は備えなくて構わない。
【0085】
本体側装置2のAV復号部22は、AVコンテンツ(図7のビデオソース8)を復号化し、映像データと、音声データとに分離する。ここで、本体側装置2の同期制御部25は、以下のような処理を行って、各無線スピーカ1に対応する同期情報を生成する。同期制御部25は、音声データの転送に先立って、各無線スピーカ1に対応する同期情報を無線インターフェース部21に渡し、無線インターフェース部21は、各無線スピーカ1へ、対応する同期情報を転送する。そして、その後に、AV復号部22は、映像データをモニタに渡すとともに、各無線スピーカ1に対応する音声データをそれぞれ無線インターフェース部21を介して各無線スピーカ1へ転送する。
【0086】
図8に、本体側装置2の同期制御部25が、映像及び各音声を同期させるための同期情報を生成し転送するための処理手順の一例を示す。
【0087】
まず、自装置2及び各無線スピーカ1に係る遅延DCi=di+ci(iは、0〜無線スピーカ1の数)を求める(ステップS1)。
【0088】
図7の具体例の場合には、自装置2についてDC0=d0+c0を、#1の無線スピーカ1についてDC1=d1+c1を、#2の無線スピーカ1についてDC2=d2+c2を、#3の無線スピーカ1についてDC3=d3+c3を、#4の無線スピーカ1についてDC4=d4+c4をそれぞれ求める。
【0089】
ここで、本体側装置2及び各無線装置1における再生遅延は、事前に(例えば、出荷前などに)おいて、それぞれにつき計測され、全ての値を本体側装置2内に記憶しておくか、あるいは個々の装置に記憶しておく。前者の方法の場合には、記憶しておいた再生遅延値を読み取る。後者の方法の場合であって、未だ無線スピーカ1から再生遅延値の転送を受けていないもの又は転送を受けたことはあっても現時点でその値を保持していないものについては、該当する無線スピーカ1へ要求を出して、再生遅延を本体側装置2へ転送させる。なお、前者の方法は、本体側装置2及び各無線装置1がセットで販売される場合などに利用することができる。
【0090】
一方、本体側装置2から各々の無線装置1への伝送遅延は、通信システムにてその品質保証メカニズムより把握可能であれば、それを利用することができるが、そうでない場合には(把握可能である場合にも)、制御データを送受信することで計測することができる。例えば、本体側装置2から無線スピーカ1へラウンド・トリップさせるパケットを送出し、本体側装置2が、その往復時間を計測し、往復時間/2を伝送遅延とする方法や、本体側装置2と無線スピーカ1とで時計を同一の状態にし、本体側装置2から無線スピーカ1へ送信時刻を記載したパケットを送信し、無線スピーカ1が該パケットの受信時刻から該パケットに記載された送信時刻を減じて、伝送遅延を求め、これを無線スピーカ1から本体側装置2へ通知する方法などがある。
【0091】
次に、最大遅延Max(DCi)を満たすi(=nとする)を求める(ステップS2)。
【0092】
図7の具体例の場合には、DC0〜DC4のうち最大値を与える装置(通常、無線スピーカ1のいずれかとなる)を求める。例えば、#1の無線スピーカ1を、最大遅延が発生する無線スピーカと決定されたものとする(この場合、n=1となる)。
【0093】
次に、各装置について、その遅延DCiと、無線スピーカ#nの遅延DCnとの差分値を求める(ステップS3)。
【0094】
例えば、n=1の場合、DC0−DCnからDC4−DCnをそれぞれ求める。ただし、#nの無線スピーカ1については、計算結果は0になるので、この計算をせずに結果を0として構わない。
【0095】
そして、各無線スピーカ1に、上記の差分値を示す同期情報を転送する(ステップS4)。
【0096】
しかして、本体側装置2のAV復号部22は、映像データをモニタに渡すとともに、各無線スピーカ1に対応する音声データをそれぞれ無線インターフェース部21を介して各無線スピーカ1へ転送する。
【0097】
そして、当該本体側装置2のAV復号部22は、映像を再生するにあたって、上記の差分値DC0−DCnに対応する時間だけ遅延させるとともに、最大遅延を生じる無線スピーカ1以外の各無線スピーカ1の音声再生部13は、それぞれ、音声を再生するにあたって、上記の差分値DCi−DCnに対応する時間だけ遅延させるよう動作し、最大遅延を生じる無線スピーカ1の音声再生部13は、直ちに音声を再生するよう動作し、これによって、映像及び各音声を同期させることができる。
【0098】
なお、ステップS3において、差分値としてDCi−DCnを求める代わりに、DCi−(DCn+α)を求め、遅延に一定のマージンを設けるようにしてもよい。この場合には、最大遅延を生じる無線スピーカ1の音声再生部13も、音声を再生するにあたって、マージンに相当する分だけ遅延させるよう動作することになる。
【0099】
なお、上記では、本体側装置2と無線スピーカ1が無線接続される場合を想定して説明したが、本実施形態の同期制御は、本体側装置とスピーカが有線接続される場合(本体側装置に相当するものにスピーカが内蔵される場合を含む)にも適用可能である。
【0100】
また、第1〜第3の実施形態では、本体側装置として、映像再生装置を想定して説明してきたが、音声再生装置にも適用可能である。
【0101】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0102】
【発明の効果】
本発明によれば、バッテリーで駆動する移動型音声出力装置の消費出力を低減させることができる。
【0103】
また、本発明によれば、映像や複数の音声を同期させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ再生システムの構成例を示す図
【図2】同実施形態に係る無線スピーカ及び本体側装置の電源供給部の接続インターフェース部の一例を示す図
【図3】同実施形態に係る本体側装置の構成例を示す図
【図4】同実施形態に係る無線スピーカの構成例を示す図
【図5】本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ再生システムの本体側装置の構成例を示す図
【図6】本発明の第3の実施形態に係る無線スピーカ及び本体側装置の構成例を示す図
【図7】同実施形態における同期制御について説明するための図
【図8】同実施形態に係る本体側装置の同期制御部の処理手順の一例を示すフローチャート
【符号の説明】
1…無線スピーカ、11…無線インターフェース部、12…電源供給部、13…音声再生部、14…バッテリー、15…逆同期信号生成部、2…本体側装置、21…無線インターフェース部、22…AV復号部、23…電源供給部、24…AV制御部、25…同期制御部、3…モニタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテンツの再生のための移動型音声出力装置、コンテンツ再生装置、無線チャネル制御方法及び同期制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
映像/音声コンテンツを再生するシステムとしては、例えば、コンテンツを復号化するプレーヤー等の装置と、コンテンツを再生するTV等の装置との間を有線ケーブルで接続し、DVDディスクに記録された映像/音声コンテンツをDVDプレーヤー等で再生し、その音声/画像信号をTV等に送って再生するものが一般的である。
【0003】
一方、近年では、無線システムの進歩に伴い、プレーヤー等とTV等との間を無線化して、ポータブルに利用できるシステムが実用化されようとしている。この場合、一般には、それら装置間で無線通信を行うため、データ転送の間、無線チャネルを構築しておく必要がある。チャネル構築については、これをユーザが手動で行うようにしたシステムか、あるいは電源が供給されれば常時無線チャネルをオープンさせるシステムが通常である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
さらに、再生装置側が小型化され、ポータビリティの向上と共に、それらを任意の場所に配置したいという要求が出て来ている。例えば、無線インターフェースとデジタル音声情報を再生する機能とを持つ無線スピーカなどが、その代表例である。この場合、無線スピーカなどの再生装置側には、無線通信機能やデジタル音声情報の再生機能の他に、それらを駆動するためのバッテリーなどの搭載が必要となる。
【0005】
ここで、再生装置の代表的な従来例に、ワイヤレスヘッドホンがある。ワイヤレスヘッドホンは、プレーヤ等の本体側装置との間の通信チャネルを常時確保して該本体側から送られてくる音楽情報を再生するものであり、かつ、赤外線などの省電力の通信が行われるので、ワイヤレスヘッドホンについてはそれほど電力消費などの問題は発生することがなかった。
【0006】
これに対して、バッテリー駆動による無線スピーカにて再生を行うシステムであって、かつ、本体側装置と無線スピーカとの間のAVデータの伝送にRF信号による無線通信を用いるシステムを前提とする場合、その消費電力を考慮すると、本体側装置と無線スピーカとの間の通信チャネルを常時確保することは、非常に困難である。
【0007】
次に、無線システム上でAVデータを伝送する場合、伝送遅延だけでなく、各装置でのAVコンテンツの再生遅延などの、データの遅延や、ゆらぎが発生する。一般に、コンテンツの再生遅延は、事前にあらゆるコンテンツに対して静的に固定できるものではないため、映像と音声がそれぞれ無線で接続された装置で再生される場合には、その遅延を補正し、同期してコンテンツが再生されるような仕組みが必要であるが、このような仕組みが提供されていなかった。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−064896公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来、バッテリー駆動で且つ無線接続されるスピーカをコンテンツ再生装置の本体と連携して動作させる場合、スピーカの消費電力を抑えることが難しかった。一方、スピーカで再生される音声と、コンテンツ再生装置又はその周辺機器で再生される映像とをユーザに対して同期させて再生出力させることが難しかった。
【0010】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、バッテリーで駆動する移動型音声出力装置の消費出力を低減させることのできる移動型音声出力装置、コンテンツ再生装置及び無線チャネル制御方法を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、映像や複数の音声を同期させることのできるコンテンツ再生装置及び同期制御方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る移動型音声出力装置は、コンテンツ再生装置との間の無線チャネルの設定及び切断の制御を行うとともに、該コンテンツ再生装置から該無線チャネルを介して音声データを受信する無線インタフェース手段と、前記音声データを再生する再生手段と、前記無線インタフェース手段及び前記再生手段へ電源を供給するためのバッテリーと、前記コンテンツ再生装置へ接続することによって、前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けるための接続インタフェース手段と、前記接続インタフェース手段を介して前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けているときは前記バッテリーを充電し、前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けていないときは前記バッテリーにより前記無線インタフェース手段及び前記再生手段へ電源を供給する電源供給手段とを備え、前記電源供給手段は、前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けていない場合には、その旨を含む第1の通知情報を前記無線インタフェース手段へ送り、前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けている場合には、その旨を含む第2の通知情報を前記無線インタフェース手段へ送り、前記無線インタフェース手段は、前記第1の通知情報を受けると前記無線チャネルの設定を行い、前記第2の通知情報を受けると前記無線チャネルを切断することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るコンテンツ再生装置は、音声データを含むコンテンツを、外部から入力する手段と、移動型音声出力装置との間の無線チャネルの設定及び切断の制御を行うとともに、該無線チャネルを介して該移動型音声出力装置へ前記音声データを送信する無線インタフェース手段と、前記移動型音声出力装置を接続可能な接続インタフェース手段と、前記接続インタフェース手段に接続された前記移動型音声出力装置へ電源を供給するための電源供給手段とを備え、前記電源供給手段は、前記移動型音声出力装置へ電源を供給していない場合には、その旨を含む第1の通知情報を前記無線インタフェース手段へ送り、前記移動型音声出力装置へ電源を供給している場合には、その旨を含む第2の通知情報を前記無線インタフェース手段へ送り、前記無線インタフェース手段は、前記第1の通知情報を受けると前記無線チャネルの設定を行い、前記第2の通知情報を受けると前記無線チャネルを切断ことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るコンテンツ再生装置は、映像データ及び音声データを含むコンテンツを、外部から入力する手段と、複数の音声出力装置へ前記音声データを伝送する手段と、映像表示装置へ前記映像データを伝送する手段と、各々の前記音声出力装置に前記音声データを伝送する際の伝送遅延及び前記映像表示装置に前記映像データを伝送する際の伝送遅延、並びに各々の前記音声出力装置において前記音声データを再生する際の再生遅延及び前記映像表示装置において前記映像データを再生する際の再生遅延を求める第1の処理手段と、前記伝送遅延及び再生遅延に基づいて、前記音声出力装置及び前記映像表示装置の各々において設けさせる追加遅延時間を、全ての前記音声出力装置及び前記映像表示装置において伝送遅延と再生遅延と追加遅延時間との和が等しくなるように、決定する第2の処理手段と、前記音声出力装置へ前記追加遅延時間を通知する手段と、前記映像表示装置へ前記映像データを伝送するにあたって、前記追加遅延時間に等しい遅延を設ける手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
なお、装置に係る本発明は方法に係る発明としても成立する。
【0016】
本発明によれば、無線接続された移動型音声出力装置を、コンテンツ再生装置の本体と連携して動作させる場合、最低限の消費電力となるように、必要なときにのみ無線チャネルを構築することができるようになる。
【0017】
また、本発明によれば、無線接続された移動型音声出力装置で再生される音声と、映像表示装置で再生される映像とを、ユーザに対し、同期させて再生して表示させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら発明の実施の形態を説明する。
【0019】
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ再生システムの構成例を示す。
【0020】
図1に示されるように、本コンテンツ再生システムは、所定数の無線スピーカ(本コンテンツ再生システムのうち各移動型音声出力装置の部分)1と、これを着脱可能な本体側装置(本コンテンツ再生システムのうち無線スピーカを除いたコンテンツ再生装置の部分)2とを備えている。
【0021】
コンテンツとしては、映像及び音声を含むコンテンツを想定しているが、映像を含まず音声を含むコンテンツでも同様である。
【0022】
本体側装置2は、基本的には、再生すべきコンテンツを無線スピーカ1等の各出力装置へ供給する機能を有するものであるが、本体側装置2に内蔵の表示画面については、これを備える構成と備えない構成が可能であり、また、本体側装置2に内蔵のスピーカについても同様である。
【0023】
本体側装置2は、具体的には、例えば、DVDプレーヤ等の映像再生装置などが、これに該当する。
【0024】
図1では、2chシステムを想定して、無線スピーカ1を2つとした場合を例にとっているが、もちろん、これに限定されるものではなく、無線スピーカ1が、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、例えば、当初は、無線スピーカ1を2つ備えておき、将来的には、5つまで増設可能というように、拡張性も持たせてもよい。
【0025】
図2(a)に、無線スピーカ1の電源供給部の接続インターフェース部(図中、231)の一例を示し、図2(b)に、本体側装置2の電源供給部の接続インターフェース部(図中、121)の一例を示す。本体側装置2の電源供給部23の接続インターフェース部に各無線スピーカ1の電源供給部12を物理的に接続して、それらを一体化させたイメージが、図1である。もちろん、図2の接続インターフェース部は一例であり、他にも種々のバリエーションが可能である。
【0026】
本実施形態では、本コンテンツ再生システムを利用する際には、本体側装置2から各無線スピーカ1を分離し所望の場所に設置して使用する。また、この際、各無線スピーカ1は、内蔵のバッテリーで駆動されるようになっている。
【0027】
一方、本コンテンツ再生システムを利用しない際には、図1のように本体側装置2へ各無線スピーカ1を装着する。また、この際、本体側装置2から各無線スピーカ1へ給電を行い、各無線スピーカ1の内蔵のバッテリーを充電することができるようになっている。
【0028】
次に、図3に、本コンテンツ再生システムの本体側装置2の構成例を示す。
【0029】
図3に示されるように、本体側装置2は、無線インターフェース部21、AV復号部22、電源供給部23を備えている。
【0030】
本体側装置2では、AVコンテンツのデータを、記録メディアから取得する機能と、ネットワーク経由にて取得する機能の一方又は双方を有する。この機能を有するコンテンツ取得部は図3では省略している。
【0031】
AV復号部22は、取得されたAVコンテンツを復号して、音声データと映像データとを生成する。
【0032】
AV復号部22で生成された音声データは無線インターフェース部21へ供給され、映像データは例えばTV等のモニタ3に直接供給される。
【0033】
無線インターフェース部21は、音声データを、無線転送するために再度符号化した後に、各無線スピーカ1に転送する。
【0034】
ここでは、各無線スピーカ1は固有のアドレスを備えており、無線インターフェース部21は、各無線スピーカ1の固有のアドレスと、スピーカがどのチャンネル(例えば、右音声、左音声等)に対応しているかを示す情報等の属性情報とを対応付けてテーブルで管理しているものとする。そして、無線インターフェース部21は、このテーブルを参照して、各チャネルの音声データを、対応する無アドレスの無線スピーカ1に送信する。
【0035】
また、モニタ3は、映像データを表示する。このモニタ3は、本体側装置2に含まれるものであっても、外部に接続されるものであってもよい。
【0036】
なお、各無線スピーカ1が使用されない際には、モニタ3に音声出力機能があれば音声データを映像データとともにモニタ3に供給して出力させるようにしても構わないし、あるいは、本体側装置2に内蔵のスピーカがあれば、音声データを該内蔵のスピーカから出力させるようにしても構わない。
【0037】
一方、電源供給部23は、当該本体側装置2内の各部に電源を供給するとともに、前述したように自装置へ装着された無線スピーカ1へも電源を供給する。なお、無線スピーカ1への電源供給は、ACで行うものであっても、DCで行うものであっても構わない。また、この電源供給部23に対する電源供給方法はAC電源若しくはDC電源による方法又は電池による方法など、どのようなものであっても構わない。
【0038】
次に、図4に、本コンテンツ再生システムの無線スピーカ1の構成例を示す。
【0039】
図4に示されるように、無線スピーカ1は、無線インターフェース部11、電源供給部12、音声再生部13、バッテリー14を備えている。
【0040】
無線インターフェース部11は、本体側装置2が自装置に宛てて送信した音声データを受信し、これを復号した後に、音声再生部13へ転送する。
【0041】
音声再生部13は、転送された音声データを、音声としてスピーカから再生出力する。
【0042】
当該無線スピーカ1が本体側装置2から分離されて使用される際には、電源供給部12は、バッテリー14から電源の供給を受けて、当該無線スピーカ1内の各部に電源を供給する。また、この際、外部からの電源供給が断たれていることを判断し、その旨を含む第1の通知情報を無線インターフェース部11に通知する。一方、当該無線スピーカ1が本体側装置2へ装着された際には、電源供給部12は、該本体側装置2から電源の供給を受けて、当該無線スピーカ1内の各部に電源を供給するとともに、バッテリー14を充電する。また、この際、外部から電源が供給されていることを判断し、その旨を含む第2の通知情報を無線インターフェース部11に通知する。このとき装着時の音声データを無線ではなく有線によって音声再生部に送られるようになっていてもかまわない。
【0043】
ここで、無線スピーカ1の主導により無線チャネルの設定・切断を行う場合について説明する。
【0044】
無線スピーカ1が本体側装置2から分離され(図3参照)、本体側装置2から無線スピーカ1への電源供給が停止した場合、無線スピーカ1では、電源供給部12において、これを検知し、その旨を含む第1の通知情報を無線インターフェース部11へ通知する。この第1の通知情報を受けた無線インターフェース部11は、本体側装置2との間の無線チャネルを確立するために、本体側装置2に対し無線接続を試みる。
【0045】
例えば、無線接続をBluetoothで行う場合、電源供給断の通知を受けた無線インターフェース部11が、BluetoothのHCIコネクションを、本体側装置2の無線インターフェース部21との間で確立する。HCIの確立後、上位レイヤのコネクション、無線チャネルを確立し、最終的に、デジタル音声信号を転送できるレイヤまでの通信準備をする。
【0046】
一方、無線チャネルが確立している際に、無線スピーカ1が本体側装置2へ装着され(図1参照)、本体側装置2から無線スピーカ1への電源供給が再開した場合、無線スピーカ1では、電源供給部12において、これを検出し、その旨を含む第2の通知情報を無線インターフェース部11に通知する。この第2の通知情報を受けた無線インターフェース部11は、本体側装置2との無線チャネルの切断を行う。
【0047】
なお、本体側装置2との無線チャネルが切断された場合には、無線インターフェース部11は、その旨を電源供給部12に通知して、当該無線スピーカ1を省電力モードに遷移させるようにすると好ましい。この場合、本体側装置2との無線チャネルが設定されるにあたって、無線インターフェース部11は、その旨を電源供給部12に通知して、当該無線スピーカ1を通常電力モードに遷移させるようにすればよい。無線インターフェースとしてBluetoothを用いる場合は、Parkモード、Holdモードに設定するようにしても良い。
【0048】
次に、本体側装置2の主導により無線チャネルの設定・切断を行う場合について説明する。
【0049】
まず、或る無線スピーカ1が本体側装置2から分離され(図3参照)、本体側装置2から該無線スピーカ1への電源供給が停止した場合、本体側装置2では、電源供給部23において、これを検知し、その旨及び該無線スピーカ1を識別する情報(無線スピーカ1が1つのみの場合には、その旨だけで構わない。)を含む第1の通知情報を無線インターフェース部21へ通知する。この第1の通知情報を受けた無線インターフェース部21は、当該無線スピーカ1との間の無線チャネルを確立するために、本体側装置2に対し無線接続を試みる。この手順は、無線スピーカ1が複数ある場合には、各無線スピーカ1について行われる。
【0050】
一方、無線チャネルが確立している際に、或る無線スピーカ1が本体側装置2へ装着され(図1参照)、本体側装置2から該無線スピーカ1への電源供給が再開した場合、本体側装置2では、電源供給部23において、これを検出し、その旨及び該無線スピーカ1を識別する情報(無線スピーカ1が1つのみの場合には、その旨だけで構わない。)を含む第2の通知情報を無線インターフェース部21に通知する。この第2の通知情報を受けた無線インターフェース部21は、当該無線スピーカ1との無線チャネルの切断を行う。この手順は、無線スピーカ1が複数ある場合には、各無線スピーカ1について行われる。
【0051】
なお、上記では、本体側装置2は、各無線スピーカ1との間の無線チャネルの設定・切断を、各無線スピーカ1について個別に行ったが、例えば、全ての無線スピーカ1が分離されてはじめて、全ての無線スピーカ1との間で無線チャネルの設定を行い、一方、一つでも無線スピーカ1が装着されれば、全ての無線スピーカ1との間で無線チャネルの切断を行うようにしてもよい。
【0052】
また、例えば、予め無線スピーカ1の全部又は一部でグループを設定しておき(例えば、スピーカ#1,#2をグループ#1とし、スピーカ#1〜#4をグループ#2とし、スピーカ#1〜#6をグループ#3とする。)、或るグループに属する全ての無線スピーカ1が分離されてはじめて、該或るグループに属する全ての無線スピーカ1との間で無線チャネルの設定を行い、一方、該或るグループに属する無線スピーカ1のうちの一つでも装着されれば、該或るグループに属する全ての無線スピーカ1との間で無線チャネルの切断を行うようにしてもよい。あるいは、該或るグループに属する無線スピーカ1のうちの一つでも装着された際に、未だに分離されている無線スピーカ1で他のグループが形成されれば、該他のグループに属する無線スピーカ1以外の無線スピーカ1についてのみ無線チャネルの切断を行うようにしてもよい。
【0053】
ところで、これまでは、無線スピーカ1が本体側装置2に装着されている際には無線スピーカ1を使用しない場合を想定して説明してきたが、無線スピーカ1が本体側装置2に装着されている際にも、無線スピーカ1を使用可能にしてもよい。本実施形態の場合には、例えば、図2の接続インターフェース部231,121の接続によって、同時に、本体側装置2のAV復号部22の音声データ出力が、各無線スピーカ1の音声再生部13に接続されるように構成してもよい。
【0054】
以上説明したように本実施形態によれば、音声が出力される可能性のあるときのみ、無線スピーカと本体側装置との間の無線チャネルを構築するので、無線スピーカの消費電力を低く抑えることができる。
【0055】
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0056】
第1の実施形態では、無線スピーカのバッテリー駆動時のみ、無線スピーカと本体側装置との間の無線チャネルを構築したが、本実施形態では、無線スピーカのバッテリー駆動時において再生制御に関する特定のイベントが発生したときのみ、無線スピーカと本体側装置との間の無線チャネルの設定や切断を行うようにしたものである。
【0057】
ここでは、第1の実施形態と相違する「無線チャネルの設定・切断」の部分を中心に説明する。
【0058】
図5に、本実施形態に係るコンテンツ再生システムの本体側装置2の構成例を示す。図5に示されるように、本実施形態の本体側装置2は、図3の構成例にAV制御部24を付加したものである。
【0059】
本実施形態の無線スピーカ1は、第1の実施形態と同様である。
【0060】
なお、本実施形態では、本体側装置2の主導により無線チャネルの設定・切断を行うものとする。
【0061】
本体側装置2のAV制御部は、再生するAVコンテンツに対し、その再生に対する制御を行うものである。例えば、本体側装置2がDVDプレーヤに相当する装置である場合に、「再生」、「逆方向再生」、「停止」、「一時停止」、「n倍速順方向再生」、「n倍速方向速再生」、「次」、「前」、「最初」、「最後」などを指示するボタンの押下等による入力がなされたことにより、それらのイベントが発生するものなどが考えられる。
【0062】
予め、いずれのイベントが発生した場合に、無線チャネルを設定し、いずれのイベントが発生した場合に、無線チャネルを切断するかを、定めておくものとする。ここでは、一例として、「再生」、「一時停止」等のコンテンツを再生させるイベントを第1群のイベントとし、第1群に属するイベントが発生した場合に、無線チャネルを設定し、「停止」等のコンテンツの再生を終了させるイベントを第2群のイベントとし、第2群に属するイベントが発生した場合に、無線チャネルを切断するものとする。
【0063】
まず、或る無線スピーカ1が本体側装置2から分離され(図3参照)、本体側装置2から該無線スピーカ1への電源供給が停止した場合、本体側装置2では、電源供給部23において、これを検知し、その旨及び該無線スピーカ1を識別する情報(無線スピーカ1が1つのみの場合には、その旨だけで構わない。)を含む第1の通知情報を無線インターフェース部21へ通知する。他方、AV制御部24は、例えば「再生ボタン」が押されるなどして、第1群に属するいずれかのイベントが発生した場合に、その旨を含む第3の通知情報を無線インターフェース部21へ通知する。第1の通知情報を受けている状態において第3の通知情報をも受けた無線インターフェース部21は、当該無線スピーカ1との間の無線チャネルを確立するために、本体側装置2に対し無線接続を試みる。そして、無線チャネルが確立した後に、音声データを転送する。この手順は、無線スピーカ1が複数ある場合には、各無線スピーカ1について行われる。
【0064】
一方、無線チャネルが確立している際に、或る無線スピーカ1が本体側装置2へ装着され(図1参照)、本体側装置2から該無線スピーカ1への電源供給が再開した場合、本体側装置2では、電源供給部23において、これを検出し、その旨及び該無線スピーカ1を識別する情報(無線スピーカ1が1つのみの場合には、その旨だけで構わない。)を含む第2の通知情報を無線インターフェース部21に通知する。他方、AV制御部24は、例えば「停止ボタン」が押されるなどして、第2群に属するいずれかのイベントが発生した場合に、その旨を含む第4の通知情報を無線インターフェース部21へ通知する。第2の通知情報を受けている状態において第4の通知情報をも受けた無線インターフェース部21は、当該無線スピーカ1との無線チャネルの切断を行う。この手順は、無線スピーカ1が複数ある場合には、各無線スピーカ1について行われる。
【0065】
なお、ここでは、本体側装置2は、各無線スピーカ1との間の無線チャネルの設設定及び音声データ転送や切断を、各無線スピーカ1について個別に行う場合を例にとって説明したが、もちろん、第1の実施形態で説明したように、全無線スピーカ1について統一的に行ったり、スピーカ・グループごとに統一的に行ったりすることも、もちろん可能である。
【0066】
また、イベントの設定の仕方には様々なバリエーションが考えられる。例えば、「再生」、「1.5倍速順方向再生」等の音声データの転送を惹起するイベントを、第1群のイベントとし、「停止」、「一時停止」、「8倍速順方向再生」等の音声データの転送を惹起しないイベントを、第2群のイベントとするようにしてもよい。
【0067】
また、「一時停止」を第1群のイベントとするとともに、「一時停止」イベントが一定時間継続した場合に、第2群のイベントが発生したものとみなすようにしてもよい。
【0068】
また、コンテンツ再生時に無音状態から有音状態に転じたときに、第1群のイベントが発生したものとみなし、コンテンツ再生時に有音状態から無音状態に転じたときに、第2群のイベントが発生したものとみなす方法も可能である。
【0069】
ところで、上記では、無線スピーカ1が本体側装置2に装着されている際には無線スピーカ1を使用しない場合を想定して説明してきたが、無線スピーカ1が本体側装置2に装着されている際にも、無線スピーカ1を使用可能にしてもよい。本実施形態の場合には、例えば、図2の接続インターフェース部231,121の接続によって、同時に、本体側装置2のAV復号部22の音声データ出力が、各無線スピーカ1の音声再生部13に接続されるように構成してもよい。あるいは、上記の構成において、無線インターフェース部21は、常に全無線スピーカ1について、第1の通知情報を受けている状態であるとみなして、処理を行うようにしてもよい。
【0070】
以上説明したように本実施形態によれば、音声が出力されるときのみ又は音声が出力される蓋然性が高いときのみ、無線スピーカと本体側装置との間の無線チャネルを構築するので、無線スピーカの消費電力を低く抑えることができる。
【0071】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0072】
本実施形態では、第1の実施形態若しくは第2の実施形態のコンテンツ再生システム又は同様の基本構成を有する従来のコンテンツ再生システムにおいて、表示画面に出力する映像と、各無線スピーカから出力する音声と同期に関する制御を行う機能を付加したものである。
【0073】
図6に、本実施形態に係るコンテンツ再生システムの無線スピーカ1及び本体側装置2の構成例を示す。なお、図6では、無線スピーカ1を1つのみ例示しており、また、電源供給部12、音声再生部13、バッテリー14は省略している。
【0074】
図6は、本実施形態の同期制御を第1の実施形態に適用した場合を例にとっており、以下では第1の実施形態と相違する「同期制御」の部分を中心に説明するが、第2の実施形態や従来システムに適用する場合も基本的には同様である。
【0075】
図6に示されるように、本実施形態の本体側装置2は、図3の構成例に同期制御部25を付加したものであり、本実施形態の無線スピーカ1は、図4の構成例に逆同期信号生成部15を付加したものである。
【0076】
コンテンツとしては、映像及び音声を含むコンテンツを対象として、映像と、1又は複数の音声の間の同期を制御する場合を想定しているが、映像を含まないコンテンツを対象として、複数の音声の間の同期を制御する場合もある。
【0077】
本体側装置2のAV復号部22は、AVコンテンツを復号化し、映像データと、音声データとに分離する。ここで、本体側装置2の同期制御部25は、無線インターフェース部21を介して無線伝送し各無線スピーカ1にて再生する音声データと、当該本体側装置2がモニタを内蔵する場合における当該内蔵のモニタ又はその周辺機器(例えば、当該本体側装置2に接続する図3のようなモニタ3)で表示する映像データとの同期を取るためのタイムスタンプなどの同期情報を生成する。AV復号部22は、音声データと同期情報を無線インターフェース部21に渡し、無線インターフェース部21は、音声データに同期情報を重畳して、無線スピーカ1に転送する。
【0078】
無線スピーカ1の逆同期信号生成部15は、本体側装置2から送られてきた音声データから、タイムスタンプなどの同期情報を取り出し、自身の音声再生能力に応じて、どのタイミングで音声を再生できるかを判断し、その結果として、逆同期信号生成部15にて、該タイミングを示す情報を含む制御信号を生成し、これを本体側装置2へフィードバックする。例えば、各無線スピーカ1は、タイムスタンプから得られる伝送遅延と、予め記憶されている自装置内の処理による遅延とを加算した遅延を考慮して、音声を再生できるタイミングを決定する。
【0079】
各無線スピーカ1から逆同期信号を受けた本体側装置2では、それらを同期制御部25へ渡し、同期制御部25は、再生する映像コンテンツの表示タイミングを制御する。
【0080】
一般的には、音声を再生する側において、無線の転送遅延、符号、復号化の遅延などが加算され、本体側装置2又はその周辺機器における映像の再生より遅延が発生することが多い。このため、同期制御部25は、逆同期信号に基づいて、本体側装置2又はその周辺機器における映像データの再生タイミングを遅らせる制御を行うことになる。
【0081】
次に、図7の具体例を参照しながら、複数の無線スピーカ1についての遅延にばらつきがある場合に、映像と各音声の全てを同期させる場合について説明する。
【0082】
図7に例示されるように、1台の本体側装置2と、4台のスピーカ1とが存在するものとする。
【0083】
ここで、本体側装置2の伝送遅延をd0、#1〜#4の無線スピーカ1の伝送遅延をそれぞれd1〜d4とし、映像の再生遅延(主に映像の復号処理による遅延)をc0、#1〜#4の無線スピーカ1における音声の再生遅延(主に音声の復号処理による遅延)をc1〜c4とする。
【0084】
なお、以下の同期制御に関する処理は本体側装置2の同期制御部25が行うものとし、ここでは無線スピーカ1の逆同期信号生成部15は備えなくて構わない。
【0085】
本体側装置2のAV復号部22は、AVコンテンツ(図7のビデオソース8)を復号化し、映像データと、音声データとに分離する。ここで、本体側装置2の同期制御部25は、以下のような処理を行って、各無線スピーカ1に対応する同期情報を生成する。同期制御部25は、音声データの転送に先立って、各無線スピーカ1に対応する同期情報を無線インターフェース部21に渡し、無線インターフェース部21は、各無線スピーカ1へ、対応する同期情報を転送する。そして、その後に、AV復号部22は、映像データをモニタに渡すとともに、各無線スピーカ1に対応する音声データをそれぞれ無線インターフェース部21を介して各無線スピーカ1へ転送する。
【0086】
図8に、本体側装置2の同期制御部25が、映像及び各音声を同期させるための同期情報を生成し転送するための処理手順の一例を示す。
【0087】
まず、自装置2及び各無線スピーカ1に係る遅延DCi=di+ci(iは、0〜無線スピーカ1の数)を求める(ステップS1)。
【0088】
図7の具体例の場合には、自装置2についてDC0=d0+c0を、#1の無線スピーカ1についてDC1=d1+c1を、#2の無線スピーカ1についてDC2=d2+c2を、#3の無線スピーカ1についてDC3=d3+c3を、#4の無線スピーカ1についてDC4=d4+c4をそれぞれ求める。
【0089】
ここで、本体側装置2及び各無線装置1における再生遅延は、事前に(例えば、出荷前などに)おいて、それぞれにつき計測され、全ての値を本体側装置2内に記憶しておくか、あるいは個々の装置に記憶しておく。前者の方法の場合には、記憶しておいた再生遅延値を読み取る。後者の方法の場合であって、未だ無線スピーカ1から再生遅延値の転送を受けていないもの又は転送を受けたことはあっても現時点でその値を保持していないものについては、該当する無線スピーカ1へ要求を出して、再生遅延を本体側装置2へ転送させる。なお、前者の方法は、本体側装置2及び各無線装置1がセットで販売される場合などに利用することができる。
【0090】
一方、本体側装置2から各々の無線装置1への伝送遅延は、通信システムにてその品質保証メカニズムより把握可能であれば、それを利用することができるが、そうでない場合には(把握可能である場合にも)、制御データを送受信することで計測することができる。例えば、本体側装置2から無線スピーカ1へラウンド・トリップさせるパケットを送出し、本体側装置2が、その往復時間を計測し、往復時間/2を伝送遅延とする方法や、本体側装置2と無線スピーカ1とで時計を同一の状態にし、本体側装置2から無線スピーカ1へ送信時刻を記載したパケットを送信し、無線スピーカ1が該パケットの受信時刻から該パケットに記載された送信時刻を減じて、伝送遅延を求め、これを無線スピーカ1から本体側装置2へ通知する方法などがある。
【0091】
次に、最大遅延Max(DCi)を満たすi(=nとする)を求める(ステップS2)。
【0092】
図7の具体例の場合には、DC0〜DC4のうち最大値を与える装置(通常、無線スピーカ1のいずれかとなる)を求める。例えば、#1の無線スピーカ1を、最大遅延が発生する無線スピーカと決定されたものとする(この場合、n=1となる)。
【0093】
次に、各装置について、その遅延DCiと、無線スピーカ#nの遅延DCnとの差分値を求める(ステップS3)。
【0094】
例えば、n=1の場合、DC0−DCnからDC4−DCnをそれぞれ求める。ただし、#nの無線スピーカ1については、計算結果は0になるので、この計算をせずに結果を0として構わない。
【0095】
そして、各無線スピーカ1に、上記の差分値を示す同期情報を転送する(ステップS4)。
【0096】
しかして、本体側装置2のAV復号部22は、映像データをモニタに渡すとともに、各無線スピーカ1に対応する音声データをそれぞれ無線インターフェース部21を介して各無線スピーカ1へ転送する。
【0097】
そして、当該本体側装置2のAV復号部22は、映像を再生するにあたって、上記の差分値DC0−DCnに対応する時間だけ遅延させるとともに、最大遅延を生じる無線スピーカ1以外の各無線スピーカ1の音声再生部13は、それぞれ、音声を再生するにあたって、上記の差分値DCi−DCnに対応する時間だけ遅延させるよう動作し、最大遅延を生じる無線スピーカ1の音声再生部13は、直ちに音声を再生するよう動作し、これによって、映像及び各音声を同期させることができる。
【0098】
なお、ステップS3において、差分値としてDCi−DCnを求める代わりに、DCi−(DCn+α)を求め、遅延に一定のマージンを設けるようにしてもよい。この場合には、最大遅延を生じる無線スピーカ1の音声再生部13も、音声を再生するにあたって、マージンに相当する分だけ遅延させるよう動作することになる。
【0099】
なお、上記では、本体側装置2と無線スピーカ1が無線接続される場合を想定して説明したが、本実施形態の同期制御は、本体側装置とスピーカが有線接続される場合(本体側装置に相当するものにスピーカが内蔵される場合を含む)にも適用可能である。
【0100】
また、第1〜第3の実施形態では、本体側装置として、映像再生装置を想定して説明してきたが、音声再生装置にも適用可能である。
【0101】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0102】
【発明の効果】
本発明によれば、バッテリーで駆動する移動型音声出力装置の消費出力を低減させることができる。
【0103】
また、本発明によれば、映像や複数の音声を同期させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ再生システムの構成例を示す図
【図2】同実施形態に係る無線スピーカ及び本体側装置の電源供給部の接続インターフェース部の一例を示す図
【図3】同実施形態に係る本体側装置の構成例を示す図
【図4】同実施形態に係る無線スピーカの構成例を示す図
【図5】本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ再生システムの本体側装置の構成例を示す図
【図6】本発明の第3の実施形態に係る無線スピーカ及び本体側装置の構成例を示す図
【図7】同実施形態における同期制御について説明するための図
【図8】同実施形態に係る本体側装置の同期制御部の処理手順の一例を示すフローチャート
【符号の説明】
1…無線スピーカ、11…無線インターフェース部、12…電源供給部、13…音声再生部、14…バッテリー、15…逆同期信号生成部、2…本体側装置、21…無線インターフェース部、22…AV復号部、23…電源供給部、24…AV制御部、25…同期制御部、3…モニタ
Claims (9)
- コンテンツ再生装置との間の無線チャネルの設定及び切断の制御を行うとともに、該コンテンツ再生装置から該無線チャネルを介して音声データを受信する無線インタフェース手段と、
前記音声データを再生する再生手段と、
前記無線インタフェース手段及び前記再生手段へ電源を供給するためのバッテリーと、
前記コンテンツ再生装置へ接続することによって、前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けるための接続インタフェース手段と、
前記接続インタフェース手段を介して前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けているときは前記バッテリーを充電し、前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けていないときは前記バッテリーにより前記無線インタフェース手段及び前記再生手段へ電源を供給する電源供給手段とを備え、
前記電源供給手段は、前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けていない場合には、その旨を含む第1の通知情報を前記無線インタフェース手段へ送り、前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けている場合には、その旨を含む第2の通知情報を前記無線インタフェース手段へ送り、
前記無線インタフェース手段は、前記第1の通知情報を受けると前記無線チャネルの設定を行い、前記第2の通知情報を受けると前記無線チャネルを切断することを特徴とする移動型音声出力装置。 - 音声データを含むコンテンツを、外部から入力する手段と、移動型音声出力装置との間の無線チャネルの設定及び切断の制御を行うとともに、該無線チャネルを介して該移動型音声出力装置へ前記音声データを送信する無線インタフェース手段と、
前記移動型音声出力装置を接続可能な接続インタフェース手段と、
前記接続インタフェース手段に接続された前記移動型音声出力装置へ電源を供給するための電源供給手段とを備え、
前記電源供給手段は、前記移動型音声出力装置へ電源を供給していない場合には、その旨を含む第1の通知情報を前記無線インタフェース手段へ送り、前記移動型音声出力装置へ電源を供給している場合には、その旨を含む第2の通知情報を前記無線インタフェース手段へ送り、
前記無線インタフェース手段は、前記第1の通知情報を受けると前記無線チャネルの設定を行い、前記第2の通知情報を受けると前記無線チャネルを切断ことを特徴とするコンテンツ再生装置。 - ユーザから前記コンテンツの再生に関する指示を受けるとともに、この指示が予め定められた第1のグループに属する指示である場合には、その旨を含む第3の通知情報を前記無線インタフェース手段へ送り、この指示が予め定められた第2のグループに属する指示である場合には、その旨を含む第4の通知情報を前記無線インタフェース手段へ送り、
前記無線インタフェース手段は、前記第1の通知情報を受けている状態で前記第3の通知情報を受けると前記無線チャネルの設定を行い、前記第2の通知情報を受けている状態で前記第4の通知情報を受けると前記無線チャネルを切断することを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ再生装置。 - 前記第1のグループに属する指示は、少なくとも再生の指示を含み、前記第2のグループに属する指示は、少なくとも停止の指示を含むことを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ再生装置。
- 映像データ及び音声データを含むコンテンツを、外部から入力する手段と、
複数の音声出力装置へ前記音声データを伝送する手段と、
映像表示装置へ前記映像データを伝送する手段と、
各々の前記音声出力装置に前記音声データを伝送する際の伝送遅延及び前記映像表示装置に前記映像データを伝送する際の伝送遅延、並びに各々の前記音声出力装置において前記音声データを再生する際の再生遅延及び前記映像表示装置において前記映像データを再生する際の再生遅延を求める第1の処理手段と、
前記伝送遅延及び再生遅延に基づいて、前記音声出力装置及び前記映像表示装置の各々において設けさせる追加遅延時間を、全ての前記音声出力装置及び前記映像表示装置において伝送遅延と再生遅延と追加遅延時間との和が等しくなるように、決定する第2の処理手段と、
前記音声出力装置へ前記追加遅延時間を通知する手段と、
前記映像表示装置へ前記映像データを伝送するにあたって、前記追加遅延時間に等しい遅延を設ける手段とを備えたことを特徴とするコンテンツ再生装置。 - 前記第2の処理手段は、前記音声出力装置及び前記映像表示装置の各々について伝送遅延と再生遅延との和を求め、該伝送遅延と再生遅延との和の最大値を求め、前記音声出力装置及び前記映像表示装置の各々につき、当該伝送遅延と再生遅延との和と、該最大値との間の差分値に基づいて、追加遅延時間を決定することを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ再生装置。
- 移動型音声出力装置から電源の供給を受けて内蔵するバッテリーを充電する移動型音声出力装置の無線チャネル制御方法において、
前記コンテンツ再生装置へ接続した接続インタフェース手段を介して前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けているか否かを検出し、
前記コンテンツ再生装置から電源の供給を受けていないことが検出された場合に、前記コンテンツ再生装置との間の無線チャネルの設定を行い、
前記無線チャネルを介して前記コンテンツ再生装置から音声データを受信することを特徴とする無線チャネル制御方法。 - バッテリーを内蔵する移動型音声出力装置へ電源を供給するコンテンツ再生装置の無線チャネル制御方法において、
前記移動型音声出力装置を接続した接続インタフェース手段を介して前記移動型音声出力装置へ電源を供給しているか否かを検出し、
前記移動型音声出力装置へ電源を供給していないことが検出された場合に、前記移動型音声出力装置との間の無線チャネルの設定を行い、
前記無線チャネルを介して前記移動型音声出力装置へ音声データを送信することを特徴とする無線チャネル制御方法。 - コンテンツに含まれる映像データ及び音声データを、映像表示装置及び複数の音声出力装置へ伝送するコンテンツ再生装置の同期制御方法において、
各々の前記音声出力装置に前記音声データを伝送する際の伝送遅延及び前記映像表示装置に前記映像データを伝送する際の伝送遅延、並びに各々の前記音声出力装置において前記音声データを再生する際の再生遅延及び前記映像表示装置において前記映像データを再生する際の再生遅延を求め、
前記伝送遅延及び再生遅延に基づいて、前記音声出力装置及び前記映像表示装置の各々において設けさせる追加遅延時間を、全ての前記音声出力装置及び前記映像表示装置において伝送遅延と再生遅延と追加遅延時間との和が等しくなるように、決定し、
前記音声出力装置へ前記追加遅延時間を通知し、
前記映像表示装置へ前記映像データを伝送するにあたって、前記追加遅延時間に等しい遅延を設けることを特徴とする同期制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003209810A JP2005079614A (ja) | 2003-08-29 | 2003-08-29 | 移動型音声出力装置、コンテンツ再生装置、無線チャネル制御方法及び同期制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003209810A JP2005079614A (ja) | 2003-08-29 | 2003-08-29 | 移動型音声出力装置、コンテンツ再生装置、無線チャネル制御方法及び同期制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005079614A true JP2005079614A (ja) | 2005-03-24 |
Family
ID=34402620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003209810A Pending JP2005079614A (ja) | 2003-08-29 | 2003-08-29 | 移動型音声出力装置、コンテンツ再生装置、無線チャネル制御方法及び同期制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005079614A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009089056A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Toshiba Corp | 映像表示装置及び音声出力装置 |
JP2010056684A (ja) * | 2008-08-26 | 2010-03-11 | Yamaha Corp | オーディオ信号処理装置、スピーカ装置、映像表示装置および制御方法 |
JP2010534424A (ja) * | 2007-07-13 | 2010-11-04 | ボーズ・コーポレーション | 2地点間無線オーディオ伝送 |
CN102983602A (zh) * | 2011-09-02 | 2013-03-20 | 索尼公司 | 被充电装置、充电适配器、电子装置组和插头单元 |
JP2013534069A (ja) * | 2010-05-03 | 2013-08-29 | タム、キット・エス | 認知ラウドスピーカシステム |
JP2016026434A (ja) * | 2015-09-01 | 2016-02-12 | ヤマハ株式会社 | オーディオ装置 |
WO2018123612A1 (ja) * | 2016-12-28 | 2018-07-05 | ソニー株式会社 | オーディオ信号再生装置及び再生方法、収音装置及び収音方法、並びにプログラム |
US10684818B2 (en) | 2009-09-04 | 2020-06-16 | Yamaha Corporation | Audio apparatus |
US11108486B2 (en) | 2019-09-06 | 2021-08-31 | Kit S. Tam | Timing improvement for cognitive loudspeaker system |
US11140480B2 (en) | 2019-09-23 | 2021-10-05 | Kit S. Tam | Indirect sourced cognitive loudspeaker system |
US11197114B2 (en) | 2019-11-27 | 2021-12-07 | Kit S. Tam | Extended cognitive loudspeaker system (CLS) |
JP2022515291A (ja) * | 2019-01-29 | 2022-02-17 | グーグル エルエルシー | ワイヤレススピーカーにおいて、再生を検出するため、かつ/または不整合な再生に適応するための構造化オーディオ出力の使用 |
-
2003
- 2003-08-29 JP JP2003209810A patent/JP2005079614A/ja active Pending
Cited By (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010534424A (ja) * | 2007-07-13 | 2010-11-04 | ボーズ・コーポレーション | 2地点間無線オーディオ伝送 |
JP2009089056A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Toshiba Corp | 映像表示装置及び音声出力装置 |
JP2010056684A (ja) * | 2008-08-26 | 2010-03-11 | Yamaha Corp | オーディオ信号処理装置、スピーカ装置、映像表示装置および制御方法 |
US8380332B2 (en) | 2008-08-26 | 2013-02-19 | Yamaha Corporation | Audio signal processing device, speaker device, video display device, and control method |
US11720322B2 (en) | 2009-09-04 | 2023-08-08 | Yamaha Corporation | Audio apparatus |
US11347474B2 (en) | 2009-09-04 | 2022-05-31 | Yamaha Corporation | Audio apparatus |
US10684818B2 (en) | 2009-09-04 | 2020-06-16 | Yamaha Corporation | Audio apparatus |
US10684816B2 (en) | 2009-09-04 | 2020-06-16 | Yamaha Corporation | Audio apparatus |
US10698651B2 (en) | 2009-09-04 | 2020-06-30 | Yamaha Corporation | Audio apparatus |
US10976994B2 (en) | 2009-09-04 | 2021-04-13 | Yamaha Corporation | Audio apparatus |
JP2013534069A (ja) * | 2010-05-03 | 2013-08-29 | タム、キット・エス | 認知ラウドスピーカシステム |
US9282418B2 (en) | 2010-05-03 | 2016-03-08 | Kit S. Tam | Cognitive loudspeaker system |
JP2013055774A (ja) * | 2011-09-02 | 2013-03-21 | Sony Corp | 被充電機器、充電アダプタ、電子機器セット及びプラグユニット |
CN102983602A (zh) * | 2011-09-02 | 2013-03-20 | 索尼公司 | 被充电装置、充电适配器、电子装置组和插头单元 |
JP2016026434A (ja) * | 2015-09-01 | 2016-02-12 | ヤマハ株式会社 | オーディオ装置 |
JPWO2018123612A1 (ja) * | 2016-12-28 | 2019-10-31 | ソニー株式会社 | オーディオ信号再生装置及び再生方法、収音装置及び収音方法、並びにプログラム |
WO2018123612A1 (ja) * | 2016-12-28 | 2018-07-05 | ソニー株式会社 | オーディオ信号再生装置及び再生方法、収音装置及び収音方法、並びにプログラム |
JP2022515291A (ja) * | 2019-01-29 | 2022-02-17 | グーグル エルエルシー | ワイヤレススピーカーにおいて、再生を検出するため、かつ/または不整合な再生に適応するための構造化オーディオ出力の使用 |
JP7110496B2 (ja) | 2019-01-29 | 2022-08-01 | グーグル エルエルシー | ワイヤレススピーカーにおいて、再生を検出するため、かつ/または不整合な再生に適応するための構造化オーディオ出力の使用 |
US11741958B2 (en) | 2019-01-29 | 2023-08-29 | Google Llc | Using structured audio output to detect playback and/or to adapt to misaligned playback in wireless speakers |
US11108486B2 (en) | 2019-09-06 | 2021-08-31 | Kit S. Tam | Timing improvement for cognitive loudspeaker system |
US11140480B2 (en) | 2019-09-23 | 2021-10-05 | Kit S. Tam | Indirect sourced cognitive loudspeaker system |
US11197114B2 (en) | 2019-11-27 | 2021-12-07 | Kit S. Tam | Extended cognitive loudspeaker system (CLS) |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8019272B2 (en) | Content reproducing apparatus and communication method therefor | |
JP5145633B2 (ja) | 音響再生装置及び映像音声視聴システム | |
US20150319518A1 (en) | System and Apparatus for Delivering Selectable Audio Content | |
JP2004007140A (ja) | 音声再生装置および同装置で用いられる音声再生制御方法 | |
JP2007057767A (ja) | コンテンツ受信装置およびコンテンツ受信方法 | |
JP2005079614A (ja) | 移動型音声出力装置、コンテンツ再生装置、無線チャネル制御方法及び同期制御方法 | |
JP2005505205A (ja) | オーディオ及び/又はビジュアルのシステム、方法及びコンポーネント | |
WO2011070720A1 (ja) | 再生装置、表示装置、avネットワークシステム、再生方法、プログラム、及び集積回路 | |
JP5070996B2 (ja) | 音声制御装置及び音声制御システム | |
JP5060649B1 (ja) | 情報再生装置及び情報再生方法 | |
CN108282720A (zh) | 一种音频数据流的传输方法及装置 | |
JP6677343B2 (ja) | 操作装置、コマンド処理装置、及びコンテンツ再生システム | |
WO2012131832A1 (ja) | 音声読み上げシステム、音声読み上げ装置、および音声読み上げ方法 | |
US8909362B2 (en) | Signal processing apparatus and signal processing method | |
JP4892090B1 (ja) | 情報送信装置、情報送信方法及び情報送信用プログラム | |
JP2007150787A (ja) | 映像・音声機器に対する再生コンテンツ切替システム | |
JP2011166681A (ja) | コンテンツ送受信装置およびそのプログラム | |
JP2008271353A (ja) | 音響再生装置 | |
US7730158B2 (en) | Information processing apparatus, in-vehicle apparatus, information system, and information processing apparatus control program | |
JP2004206581A (ja) | 音響装置、音響装置における音声情報取得方法 | |
JP4556185B2 (ja) | ビデオ再生装置及びオーディオ再生装置 | |
JP4234745B2 (ja) | 携帯端末、録画再生装置、及び録画再生方法 | |
JP2008182407A (ja) | 伝送システム、情報機器、情報伝送方法及び情報伝送プログラム | |
JP2004260454A (ja) | 送受信システム、送信装置 | |
JP2004242026A (ja) | 映像音声再生装置および映像音声再生システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061128 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070124 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070515 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071002 |