JP2010270815A - 減衰バルブ - Google Patents

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    • F16F9/348Throttling passages in the form of annular discs or other plate-like elements which may or may not have a spring action, operating in opposite directions or singly, e.g. annular discs positioned on top of the valve or piston body
    • F16F9/3481Throttling passages in the form of annular discs or other plate-like elements which may or may not have a spring action, operating in opposite directions or singly, e.g. annular discs positioned on top of the valve or piston body characterised by shape or construction of throttling passages in piston

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Abstract

【課題】安価に製造することが可能な減衰バルブを提供することである。
【解決手段】上記した目的を解決するために、本発明における課題解決手段は、緩衝器内の一方室R1と他方室R2との間に設けたバルブディスク2に設けられ、当該バルブディスク2の一端側から他端側へ貫通する三個以上の貫通孔10,11,12,13,14と、バルブディスク2の一端に形成される一端側溝16,17と、バルブディスク2の他端に形成される他端側溝18,19とを備えて貫通孔10,11,12,13,14を一端側溝16,17と他端側溝18,19で接続して形成される通路Pと、バルブディスク2の一端側に積層されて一端側溝16,17を閉塞する一端側閉塞部材3と、バルブディスク2の他端側に積層されて他端側溝18,19を閉塞する他端側閉塞部材4とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、減衰バルブの改良に関する。
従来、この種の減衰バルブにあっては、たとえば、車両用の緩衝器のピストン等に具現化され、ピストンに設けたポートの出口端に環状のリーフバルブを積層し、このリーフバルブでポートを開閉するものが知られている。
より詳細には、ピストンは、緩衝器のシリンダ内を上室と下室とに仕切っており、ポートは、たとえば、ピストンの同一円周上に等間隔をもって八個設けられて、うち四つのポートはピストンの下端に積層されるリーフバルブによって上室から下室へ向かう作動油の流れのみを許容する一方通行に設定され、残りの四つのポートは、逆に、ピストンの上端に積層されるリーフバルブによって上室から下室へ向かう作動油の流れのみを許容する一方通行に設定されている(たとえば、特許文献1参照)。
そして、ピストンがシリンダに対して上方へ移動する際には、ピストンの下端に積層されたリーフバルブがポートを通過する作動油の流れに抵抗を与え、ピストンがシリンダに対して下方へ移動する際には、ピストンの上端に積層されたリーフバルブがポートを通過する作動油の流れに抵抗を与えるようになっており、上室と下室との間に差圧を生じせしめて緩衝器に減衰力を発生させるようになっている。
すなわち、従来の減衰バルブにあっては、ピストン速度が高速となって通過する作動油の単位時間当たりの流量が大きくなると、作動油がポートを通過する際に生じる圧力損失が大きくなるので、ポート自体も減衰力発生源の一部として機能するが、ピストン速度が高速となって通過する作動油の単位時間当たりの流量が大きくなるまでは、主としてリーフバルブが減衰力発生源として機能し、各ポートは、主として、上室と下室とを連通してリーフバルブのピストン側面に圧力を作用させる通路として機能する。また、リーフバルブ以外にもポペット弁等の他の形式の弁体を用いて、ポートを通過する作動油の流れに抵抗を与えるものもある。
特開2006−194335号公報(図2)
換言すれば、従来のバルブ構造にあっては、ピストン速度が大きくならない限り、ポートのみでは緩衝器に充分な大きさの減衰力を発揮できないため、多数の環状板を積層してなるリーフバルブを設けて、ピストン速度が低速であっても充分な大きさの減衰力を発揮できるようになっているのである。
このように従来の減衰バルブにあっては、ピストンのほか、ピストンの両面に設けたリーフバルブ等の弁体を必須の構成要素としており、製造コストが高くなるといった問題がある。
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、安価に製造することが可能な減衰バルブを提供することである。
上記した目的を解決するために、本発明における課題解決手段は、緩衝器内の一方室と他方室との間に設けたバルブディスクに設けられ、当該バルブディスクの一端側から他端側へ貫通する三個以上の貫通孔と、バルブディスクの一端に形成される一端側溝と、バルブディスクの他端に形成される他端側溝とを備えて貫通孔を一端側溝と他端側溝で接続して形成される通路と、バルブディスクの一端側に積層されて一端側溝を閉塞するとともに通路の一端側の終端となる一端側溝に連通されない貫通孔のみを常時開放する一端側閉塞部材と、バルブディスクの他端側に積層されて他端側溝を閉塞するとともに通路の他端側の終端となる他端側溝に連通されない貫通孔のみを常時開放する他端側閉塞部材とを備えた。
本発明の減衰バルブによれば、通路自体がチョーク通路として機能して通過する流体の流れに抵抗を与えるようになっており、通路の長さを簡単な構成でバルブディスクの上下方向長さより長く設定することができるので、多数の環状板を積層して構成されるリーフバルブや、ポペット弁といった他の弁要素を付加的に設けずとも、ピストン速度が低速であっても緩衝器に充分な減衰力を発生させることができる。
そして、他の弁要素を付加的に設けることを要しないので、減衰バルブの構造が簡単となり、組み付け性も向上し、製造コストが安価となる。
さらに、バルブディスクの軸方向長さを長く設定せずとも通路長を確保できるので、緩衝器のストローク長を確保しやすく、緩衝器の全長を短く設定することができ、また、通路長の確保に当たって、貫通孔をバルブディスクの軸方向に対して斜めに開穿する等、特殊な加工を要することもない。
一実施の形態における減衰バルブの断面のAA矢視図である。 一実施の形態の減衰バルブにおけるバルブディスクの平面図である。 一実施の形態の減衰バルブにおけるバルブディスクの底面図である。 一実施の形態における減衰バルブの平面図である。 一実施の形態における減衰バルブの底面図である。 一実施の形態における減衰バルブを備えた緩衝器の減衰特性の一例を示した図である。
以下、本発明の減衰バルブ1を図に基づいて説明する。一実施の形態における減衰バルブ1は、図1から図5に示すように、緩衝器のピストン部に具現化されており、具体的には、この例ではバルブディスクが緩衝器内に一方室R1と他方室R2とを隔成するピストン2とされている。
上記ピストン2には、図1から図5に示すように、一方室R1と他方室R2とを連通する通路Pが設けられている。そして、ピストン2の一端側たる一方室R1側に一端側閉塞部材として環状板3が積層されるとともに、ピストン2の他端側たる他方室R2側に他端側閉塞部材として環状板4が積層され、これら通路Pと環状板3,4とで減衰バルブ1が構成されている。
他方、減衰バルブが具現化される緩衝器は、周知であるので詳細には図示して説明しないが、具体的にたとえば、シリンダ5と、シリンダ5の上端を封止するヘッド部材(図示せず)と、ヘッド部材(図示せず)を摺動自在に貫通するピストンロッド6と、ピストンロッド6の先端に設けた固定軸6aが挿通されて当該固定軸6aに固定されるピストン2と、シリンダ5内にピストン2で隔成される図1中上方側の一方室R1と下方側の他方室R2と、シリンダ5の下端を封止する封止部材(図示せず)と、シリンダ5から出没するピストンロッド6の体積分のシリンダ内容積変化を補償する図示しないリザーバあるいはエア室とを備えて構成され、シリンダ5内には作動流体、具体的には作動油が充填されている。
そして、上記減衰バルブ1にあっては、シリンダ5に対してピストン2が図1中上下方に移動して、一方室R1と他方室R2とを通路Pを介して作動油が行き交うときに、その作動油の流れに対して抵抗を与えて所定の圧力損失を生じせしめて、緩衝器に所定の減衰力を発生させるようになっている。
以下、この減衰バルブ1について詳しく説明すると、バルブディスクたるピストン2は、環状に形成されており、外周には、シリンダ5の内周に摺接するピストンリング7が装着される環状溝2aが設けられるとともに、一方室R1と他方室R2と連通する通路Pが五つ設けられている。なお、ピストン2が樹脂等といったシリンダ5に対して良好な摺動性を確保できる材料で形成される場合には、環状溝2aおよびピストンリング7を省略して、ピストン2の外周を直接シリンダ5に摺接させるようにしてもよい。
上記各通路Pは、具体的には、それぞれ、当該ピストン2の一端側から他端側へ貫通する貫通孔10,11,12,13,14と、ピストン2の一端となる図1中上端に形成される一端側溝16,17と、ピストン2の他端となる図1中下端に形成される他端側溝18,19とを備えており、貫通孔10,11,12,13,14を一端側溝16,17と他端側溝18,19で接続して形成されている。
より詳しくは、通路Pは、五つの貫通孔10,11,12,13,14を一端側溝16,17と他端側溝18,19で数珠繋ぎに接続されており、図1から図3に示すように、貫通孔10の上端となる一端側出口a2が貫通孔11の一端側出口a3に一端側溝16を介して連通され、貫通孔11の下端となる他端側出口a4が貫通孔12の下端となる他端側出口a5に他端側溝18を介して連通され、貫通孔12の上端となる一端側出口a6が貫通孔13の上端となる一端側出口a7に一端側溝17を介して連通され、貫通孔13の下端となる他端側出口a8が貫通孔14の下端となる他端側出口a9に他端側溝19を介して連通されている。
したがって、通路Pは、貫通孔10、一端側溝16、貫通孔11、他端側溝18、貫通孔12、一端側溝17、貫通孔13、他端側溝19、貫通孔14の順に接続されて形成されている。なお、通路Pの設置数は、上記したところでは、五つであるが、これに限定されるものではなく任意である。
そして、この実施の形態にあっては、貫通孔11,12,13がピストン2に同一円周上に配置されて設けられ、通路Pの一端をなす貫通孔14が上記円周より内周側に、通路Pの他端をなす貫通孔10が上記円周より外周側に配置されてピストン2に設けられている。
なお、この実施の形態の場合、各貫通孔14の一端側出口a10は、ピストン2の一端側となる上端に設けた環状溝15によって、連通状態とされている。また、貫通孔14の断面形状は、円形以外の形状とされてもよく、一端側溝16,17および他端側溝18,19の平面視形状は、この場合、円弧状とされているがこれに限られない。
このように構成されたピストン2は、一方室R1を向く一端側となる図1中上端に積層される一端側閉塞部材たる環状板3と、他方室R2を向く他端側となる図1中下端に積層される他端側閉塞部材たる環状板4とともに、ピストンロッド6の先端を小径にして設けた固定軸6aに組みつけられ、ピストンナット8で固定される。
つづいて、一端側閉塞部材たる環状板3は、図1および図4に示すように、上記した固定軸6aの外周に内周側が固定されてピストン2の一端側となる上端に積層されており、外径がピストン2の最外周に配置される貫通孔10を閉塞可能な径に設定されるとともに、環状溝15に対向する10個の透孔3aを備えている。
したがって、この環状板3は、ピストン2に上述の如く積層されると、一端側溝16,17を閉塞するとともに通路Pの一端側の終端となる一端側溝16,17に連通されない貫通孔14のみを常時開放するようになっている。
上述のように、各貫通孔14をピストン2に設けた環状溝15で連通し、環状板3に設けた透孔3aに対向させるようにすることで、通路Pの終端である貫通孔14を最内周に配置するようにし、環状板3がピストン2に対して周方向にどのような取付角度を持って取り付けられたとしても、貫通孔14の一端側出口a10が確実に一方室R1に連通される。なお、透孔3aの設置数と開口面積は、上述したところに限られず、少なくとも全透孔3aの合計流路面積が全通路Pの合計流路面積を上回るように設定される。
他方、他端側閉塞部材たる環状板4は、図1および図5に示すように、上記した固定軸6aの外周に内周側が固定されてピストン2の他端側となる下端に積層されており、外径が最外周に配置される貫通孔10のみを閉塞しない径に設定されており、通路Pの他端側の終端となる貫通孔10のみを常時開放してその他の貫通孔11,12,13,14および他端側溝18,19を閉塞するようになっている。すなわち、環状板4の外径は、環状板3の外径より小径とされている。
このようにバルブディスクたるピストン2に一端側閉塞部材たる環状板3と他端側閉塞部材たる環状板4を積層すると、ピストン2の一端側では貫通孔14の一端側出口a10のみが開放されて一方室R1に臨み、ピストン2の他端側では貫通孔10の他端側出口a1のみが開放されて他方室R2に臨むので、一方室R1と他方室R2とが貫通孔10、一端側溝16、貫通孔11、他端側溝18、貫通孔12、一端側溝17、貫通孔13、他端側溝19、貫通孔14を順に数珠繋ぎして、貫通孔14を一端側の終端とし貫通孔10を他端側の終端とする通路Pを介して連通されることになる。
それゆえ、ピストン2がシリンダ5に対して図1中上下方向へ移動する際には、作動油は、通路Pを介して一方室R1と他方室R2とを行き来することになり、通路Pが貫通孔10,11,12,13,14、一端側溝16,17および他端側溝18,19とを数珠繋ぎにして形成されているのでチョーク通路として機能し、本実施の形態の減衰バルブ1にあっては、上記の作動油の流れに対して通路Pで抵抗を与えて一方室R1と他方室R2に差圧を生じさせて、緩衝器に減衰力を発生させる。
そして、通路Pの全長は、貫通孔10,11,12,13,14、一端側溝16,17および他端側溝18,19とを数珠繋ぎにして形成されているので、上下方向長さが短いバルブディスクとしてのピストン2に上記上下方向長さ以上の通路長を確保することができ、通路Pは、作動油通過時に粘性摩擦による差圧を生じさせるので、単位時間当たりの通過流量に対して圧力損失が略比例する特性となって、緩衝器の伸縮時におけるピストン速度に対して発生する減衰力の特性である減衰特性は、図6の実線で示すように、ピストン速度に対して減衰力が略比例するリニアな特性となる。
このように、本減衰バルブ1にあっては、通路P自体がチョーク通路として機能して通過する作動油の流れに抵抗を与えるようになっており、通路Pの長さを簡単な構成でバルブディスクたるピストン2の上下方向長さより長く設定することができるので、多数の環状板を積層して構成されるリーフバルブや、ポペット弁といった他の弁要素を付加的に設けずとも、ピストン速度が低速であっても緩衝器に充分な減衰力を発生させることができる。
そして、他の弁要素を付加的に設けることを要しないので、減衰バルブ1の構造が簡単となり、組み付け性も向上し、製造コストが安価となる。
さらに、バルブディスクの軸方向長さを長く設定せずとも通路長を確保できるので、緩衝器のストローク長を確保しやすく、緩衝器の全長を短く設定することができ、また、通路長の確保に当たって、貫通孔をバルブディスクの軸方向に対して斜めに開穿する等、特殊な加工を要することもない。
そして、貫通孔10,11,12,13,14と一端側溝16,17および他端側溝18,19がピストン2の軸線に沿って設けられているので、このバルブディスクたるピストン2に貫通孔10,11,12,13,14と一端側溝16,17および他端側溝18,19を設けるに際しては、バルブディスクたるピストン2が金属である場合には、鋳物や焼結により、樹脂である場合には射出成形といった型を用いた成形方法をも採用することができるので、この点でも製造方法が複雑化することもない。
また、通路Pの長さは、バルブディスクたるピストン2の上下方向長さより、長く設定することができ、貫通孔、一端側溝および他端側溝の設置数によって、その長さを任意に設定することができる。つまり、貫通孔を三つ以上であって奇数個となるように設けて、一端側溝を貫通孔の個数をNとしたときにバルブディスクの一端に(N−1)/2個設け、他端側溝をバルブディスクの他端に(N−1)/2個設けられ、貫通孔を一端側溝と他端側溝で数珠繋ぎに接続することによって通路を形成するようにすればよく、この条件にしたがって、一端側溝および他端側溝の設置数を増減させることで通路長を変更することができる。なお、同一の一端側溝と他端側溝を接続する貫通孔が複数並列されておりこれらで貫通孔群を形成する場合、通路Pの終端となる貫通孔が複数並列されておりこれらで貫通孔群を形成する場合には、上記貫通孔の個数Nの計算上、これら貫通孔群を1つとして数えて個数Nに算入すればよい。
また、通路長の設定によって、通路Pが作動油の流れに与える抵抗を変更することできるので、緩衝器の減衰特性を決定することができ、また、貫通孔10,11,12,13,14と一端側溝16,17および他端側溝18,19における流路面積の設定、通路数の設定によっても緩衝器の減衰特性を変更することができる。
なお、上記したところでは、一端側閉塞部材たる環状板3および他端側閉塞部材4の外周が撓まず、一端側溝16,17および他端側溝18,19が開放されない場合について説明したが、一方室R1と他方室R2の差圧が大きくなると、環状板3,4の外周が撓むように設定する場合、減衰特性を、図6中破線で示すように、途中から減衰係数を低く変化させることができる。この場合、一端側溝16が貫通孔11と貫通孔11より外周側に配置される貫通孔10とを連通するようピストン2に対して径方向に伸びているので、環状板3の撓みの進行に対して、一端側溝16が一端側溝17に先んじて開放されるため、緩衝器の圧縮行程時における減衰特性を二段階で減衰係数が低下するように変化させることができる。
なお、緩衝器の伸長行程時にあっては、環状板4が他端側溝18,19を同時に開放するため、減衰特性は他端側溝18,19の開放とともに減衰特性が低下するように変化することになる。
このように、環状板3,4を積極的に撓ませるようにすることで、途中で減衰係数を低下するように減衰特性を変化させることができ、また、環状板3,4の撓み剛性の設定、これらに与えられる初期撓みの設定によって、減衰特性の傾きが変化する変曲点におけるピストン速度を伸圧独立して調節することができる。
なお、このように環状板3,4の撓みが許容される場合、一端側閉塞部材たる環状板3は、緩衝器が圧縮行程時に一端側溝16,17を開閉するので、緩衝器の圧縮行程における減衰特性の調整要素であり、他端側閉塞部材たる環状板4は、緩衝器が伸長行程時に他端側溝18,19を開閉して、緩衝器の伸長行程における減衰特性の調整要素である。ところで、一般的に、車両の車体と車軸との間に介装される緩衝器にあっては、圧縮側より伸長側のほうが大きな減衰力を発揮するように設定される。これに対して、本実施の減衰バルブ1にあっては、通路Pの一端側の終端である貫通孔14をピストン2の最内周に配置し、他端側の終端である貫通孔10をピストン2の最外周に配置して、圧縮行程における減衰特性調整要素である環状板3より伸長行程における減衰特性調整要素である環状板4の外径を小径に設定することができ、環状板4の撓み剛性を環状板3の撓み剛性より大きくして伸長行程における緩衝器の減衰特性を大きく設定しやすくなっているので、車両の振動抑制に適合した減衰特性を実現して、車両における乗り心地を向上することができ、減衰バルブ1が車両のサスペンション用途の緩衝器に最適となる。
また、一端側閉塞部材に撓みを期待しない場合、貫通孔10の一方室R1への連通を確保する必要はあるが、ピストンロッド6の固定軸6aの基部に一端側閉塞部材を設け、バルブディスクたるピストン2の一端側溝16,17に当接して閉塞するようにしてもよく、また、他端側閉塞部材に撓みを期待しない場合には、ピストンナット8を他端側閉塞部材として、他端側溝18,19をピストンナット8で閉塞するようにしてもよい。このように、一端側閉塞部材および他端側閉塞部材は、環状板に限定されるものではない。
なお、減衰バルブ1が緩衝器のピストン部に具現化した例を用いて説明しているが、ベースバルブ部に具現化することも可能であり、この場合には一方室をピストン側室あるいはリザーバ室の一方とし、他方室をピストン側室あるいはリザーバ室の他方として、バルブディスクでこれらを仕切る構成とすればよい。
以上で緩衝器の減衰バルブの実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されない。
本発明は緩衝器の減衰バルブに利用可能である。
1 減衰バルブ
2 バルブディスクとしてのピストン
2a 環状溝
3 一端側閉塞部材たる環状板
3a 透孔
4 他端側閉塞部材たる環状板
5 シリンダ
6 ピストンロッド
6a ピストンロッドにおける固定軸
7 ピストンリング
8 ピストンナット
10,11,12,13,14 貫通孔
16,17 一端側溝
18,19 他端側溝
a1,a4,a5,a8,a9 貫通孔の他端側出口
a2,a3,a6,a7,a19 貫通孔の一端側出口
P 通路
R1 一方室
R2 他方室

Claims (5)

  1. 緩衝器内の一方室と他方室との間に設けたバルブディスクに設けられ、当該バルブディスクの一端側から他端側へ貫通する三個以上の貫通孔と、バルブディスクの一端に形成される一端側溝と、バルブディスクの他端に形成される他端側溝とを備えて貫通孔を一端側溝と他端側溝で接続して形成される通路と、バルブディスクの一端側に積層されて一端側溝を閉塞するとともに通路の一端側の終端となる一端側溝に連通されない貫通孔のみを常時開放する一端側閉塞部材と、バルブディスクの他端側に積層されて他端側溝を閉塞するとともに通路の他端側の終端となる他端側溝に連通されない貫通孔のみを常時開放する他端側閉塞部材とを備えた減衰バルブ。
  2. 貫通孔は、奇数個設けられ、一端側溝が貫通孔の個数をNとしたときにバルブディスクの一端に(N−1)/2個設けられるとともに、他端側溝がバルブディスクの他端に(N−1)/2個設けられ、通路が貫通孔を一端側溝と他端側溝で数珠繋ぎに接続して形成されることを特徴とする請求項1に記載の減衰バルブ。
  3. 一端側閉塞部材と他端側閉塞部材の一方または両方は、自身の撓みが許容されて対応する一端側溝或いは他端側溝を開閉可能とされることを特徴とする請求項1または2に記載の減衰バルブ。
  4. バルブディスクの一端と他端の一方または両方に環状溝を設け、当該環状溝に通路の終端を連通させるとともに、上記環状溝に通路の終端を開放している一端側閉塞部材と他端側閉塞部材の一方または両方を対向させるとともに、一端側閉塞部材と他端側閉塞部材の一方または両方に環状溝に通じる透孔を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の減衰バルブ。
  5. 緩衝器の伸長行程の際に通路の下流側の終端となる貫通孔が緩衝器の圧縮行程の際に通路の下流側の終端となる貫通孔よりバルブディスクの外周側に設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の減衰バルブ。
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