JP2010267877A - プリント配線基板、電子装置、高圧電源装置及び画像形成装置 - Google Patents

プリント配線基板、電子装置、高圧電源装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】フロー半田付け工程において焦電効果により圧電素子から発生する放電から安価かつ簡単な方法で半導体部品を保護する。
【解決手段】電子装置は、例えば、半田噴流を用いて半田付けされるプリント配線基板と、プリント配線基板に設けられた半導体部品と、プリント配線基板に設けられた圧電素子とを備える。とりわけ、電子装置は、半導体部品と圧電素子とを結ぶライン上に挿入され、半田付け工程において圧電素子から発生する放電現象から半導体部品を保護する1つ以上のインダクタを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電素子を搭載したプリント配線基板に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、良好な転写を行うために、通常、高圧(商用電源電圧よりも高い数百V以上の電圧)が転写ローラに印加され、かつ、10μA程度の電流が転写ローラに通電される。このような高圧を発生するために、従来、巻線式の電磁トランスが使用されてきた。しかし、高圧電源装置の小型化・軽量化を達成するために、圧電トランス(圧電セラミックトランス)を用いることが検討されている。圧電トランスは、電磁トランス以上の効率で高電圧を発生でき、しかも、一次側と二次側の電極間を絶縁するためのモールド加工も不要である。そのため、高圧電源装置を小型・軽量にできるという利点がもたらされる(特許文献1)。
特開平11−206113号公報
ところで、電子装置に電子部品を半田付けするための方法として、フロー半田付け法が知られている。フロー半田付け法は、電子部品を実装したプリント配線基板にフラックスを塗布した後、溶融半田を収容した半田フロー槽に当該基板を浸漬することで半田付けを行う方法である。より具体的には、半田フロー槽に溶融半田の噴流(半田噴流)を形成し、半田噴流の頂部と基板とを接触させることで、半田付けが行われる。このフロー半田付け工程における予備加熱過程や半田フロー槽を通過させる過程において、圧電トランスは、数百度まで熱せられるため、焦電効果によってその端子に高電圧が発生する。すなわち、圧電トランスの一次側の端子と半田付けランドとの間に生じたギャップに火花放電が発生する。このときの放電電圧は概ね数百〜数千Vに達する。また、圧電トランスの二次側の端子に蓄積された電荷量は少なく、火花にまでは成長しないまでも、数百〜数千Vの放電電圧が発生する。
これに対して、LSIやトランジスタなど半導体部品の端子の静電耐圧は、概ね数百V程度である。このため、焦電効果による放電が発生した際に、圧電トランス端子の半田付けランドの延長上に繋がっている半導体部品が静電耐圧破壊を起こす可能性がある。
そこで、本発明は、このような課題および他の課題のうち、少なくとも1つを解決することを目的とする。例えば、本発明は、フロー半田付け工程において焦電効果により圧電素子から発生する放電から安価かつ簡単な方法で半導体部品を保護することを目的とする。なお、他の課題については明細書の全体を通して理解できよう。
本発明のプリント配線基板は、 例えば、半導体部品と圧電素子を搭載して、半導体部品と圧電素子とを結ぶライン上に挿入され、半田付け工程において前記圧電素子から発生する放電現象から前記半導体部品を保護する1つ以上のインダクタとを備える。
本発明の電子装置は、例えば、半田噴流を用いて半田付けされるプリント配線基板と、プリント配線基板に設けられた半導体部品と、プリント配線基板に設けられた圧電素子とを備える。とりわけ、電子装置は、半導体部品と圧電素子とを結ぶライン上に挿入され、半田付け工程において圧電素子から発生する放電現象から半導体部品を保護する1つ以上のインダクタを備える。
本発明によれば、インダクタを設けることで、圧電素子の放電現象から半導体部品を安価かつ簡単な方法で保護することができる。
実施例1における高圧電源装置の回路図である。 高電圧電源装置の各部における動作波形を示した図である。 圧電素子101Y、共振用コンデンサ115Y、共振用インダクタ112Y、スイッチング素子であるFET 111Y、コンデンサ120Y及びインダクタ121Yのプリント配線基板300上での具体的な配置例を示した図である。 プリント配線基板300をフロー実装する場合の圧電素子の温度上昇及び電圧上昇を示した図である。 実施例2係る高圧電源装置を示した回路図である。 プリント配線基板300上における圧電素子101Y、共振用コンデンサ115Y、共振用インダクタ112Y、FET 111Y、コンデンサ120Y、インダクタ121Y及びインダクタ122Yの具体的配置例を示した図である。 プリント配線基板300をフロー実装する場合の圧電素子の温度上昇及び電圧上昇を示した図である。 実施例3に係る高圧電源装置を示す回路図である。
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念および下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。なお、図面及び明細書において共通する部分には同一の参照符号を付すことで、説明を簡潔にする。
[実施例1]
本発明は、圧電素子と半導体部品とを搭載するプリント配線基板を備えた電子装置であれば適用できるため、高圧電源装置である必要はない。また、本発明は、正電圧又は負電圧どちらを出力する高圧電源装置に対しても有効である。ここでは一例として、正電圧を出力する高圧電源装置について説明する。
図1が示す実施例1によれば、半導体部品(例:FET 111Y)と圧電素子101Yとを結ぶライン上に1つ以上のインダクタ(例:インダクタ121Y)を設ける。インダクタ121Yは、半田付け工程において圧電素子から発生する放電現象から半導体部品を保護する役割を果たす。
図1において、圧電素子101Yは、高圧電源装置における圧電トランスである。圧電素子101Yの二次側端子sからの出力はダイオード102Y、103Y及び高圧コンデンサ104Yによって負電圧に整流平滑される。整流された出力は、出力端116Yから負荷である帯電ローラや転写ローラに供給される。出力電圧は抵抗105Y、106Y、107Yによって分圧され、保護用抵抗108Yを介してオペアンプ109Yの非反転入力端子(+端子)に入力される。他方、オペアンプの反転入力端子(−端子)には抵抗114Yを介して制御部であるコントローラからアナログ信号である高圧電源の制御信号(Vcont)が接続端子118Yに入力される。オペアンプ109Yと抵抗114Yとコンデンサ113Yにて誤差増幅器を構成する。オペアンプ109Yの出力端はVCO 110Yに接続されている。VCOは電圧制御発振器の略称である。VCO 110Yの出力端は、FET 111Yのゲートと接続されている。共振用インダクタ112Yと共振用コンデンサ115YによってLC共振回路が形成されており、このLC共振回路とFET 111Yとが並列に接続されている。共振用コンデンサ115Yは、LC共振回路を形成するために、圧電素子及び1つ以上のインダクタに対して並列に接続された第2コンデンサの一例である。VCO 110Yは入力電圧が上がると出力周波数を上げ、入力電圧が下がると出力周波数を下げるように動作する、従って、VCO 110Yからは入力レベルに応じた周波数が出力されることとなる。VCO 110Yの出力信号がLC共振回路を駆動することで、最終的に制御信号(Vcont)に応じた電源電圧が圧電素子101Yの一次側端子pに供給される。
ところで、半田噴流を用いて半田付けされるプリント配線基板の焦電効果を説明する。圧電素子101Yとその駆動回路とがプリント配線基板上に自動実装される際、これらは半田フロー槽に入る。半田フロー槽内では圧電素子101Yが予備加熱や半田噴流によって加熱されるため、圧電素子101Yの表面の分極バランスが崩れる。分極バランスが崩れると、圧電素子101Yの1次側端子pには電荷が発生する。発生する電荷の電荷量Qconstは圧電素子101Yの長さや厚みに依存する電荷量であり、圧電素子101Yの形状によって異なる。圧電素子101Yの一次側端子pが半田によってランドと接続されるまでは、一次側端子pとランドとがOPEN状態にある。よって、半田フロー槽内の熱によって圧電素子101Yの一次側端子pに発生した電荷は、一次側端子pにおける電圧が放電開始電圧V1以上になった時に一次側端子pからランドへと放電する。一度に放電される電荷量Qsparkは、圧電素子101Yの1次側の寄生容量C0と、放電開始電圧V1により算出できる(Qspark=C0×V1)。ランドへ放電された電荷は、さらにランドに近接した周辺パターンへと放電しながら伝搬していく。電荷が伝搬していく過程で、FET 111Yのドレインに電荷が放電されると、FET 111YのドレインにV1が印加される。一般的にV1は高電圧である。もし、FET 111Yの耐圧VxよりもV1が大きければ、FET 111Yのドレイン端子にストレスを加えてしまう可能性がある。そこで、実施例1では、半導体部品が備える電源側端子と圧電素子とを結ぶライン上に第1インダクタが挿入されている。
図1(a)ないし図1(c)によれば、第1インダクタの一例として、インダクタ121Yが示されている。図1(a)によれば、共振用インダクタ112Yの一端は、電源Vccとコンデンサ120Yの一端とに接続されている。コンデンサ120Yの他端はグランドに接続されている。共振用インダクタ112Yの他端は、FET 111Yのドレインと共振用コンデンサ115Yの一端とインダクタ121Yの一端とに接続されている。インダクタ121Yの他端は圧電素子101Yの一次側端子pとに接続されている。共振用コンデンサ115Yの他端は、圧電素子101Yのグランド端子gとグランドとFET 111Yのソースとに接続されている。図1(b)及び図1(c)によれば、インダクタ121Yの挿入箇所が変更されている。図1(b)によれば、共振用インダクタ112Yの他端が、FET 111Yのドレインとインダクタ121Yの一端とに接続されている。インダクタ121Yの他端は、共振用コンデンサ115Yの一端と圧電素子101Yの一次側端子pとに接続されている。図1(c)によれば、共振用インダクタ112Yの他端が、インダクタ121Yの一端と共振用コンデンサ115Yの一端と圧電素子101Yの一次側端子pとに接続されている。インダクタ121Yの他端は、FET 111Yのドレインと接続されている。このように、実施例1によれば、半導体部品が備える複数の端子のうち電源側端子と圧電素子とを結ぶライン上にインダクタ121Yが挿入されている。
図2において、200は、FET 111Yのゲートに印加される電圧波形を示す。201は、FET 111Yのドレインに現れる電圧波形を示している。202は、共振用インダクタ112Yに流れる電流を表している。FET 111Yがオンすると共振用インダクタ112Yに電流が流れて、共振用インダクタ112Yにエネルギが蓄積される。次にFET 111Yがオフすると、この共振用インダクタ112Yと共振用コンデンサ115Yとの間で、201で示すように共振現象が発生する。この共振電圧が0VのときにFET 111Yのオン期間が始まるようにFET 111Yを駆動することで、効率の良い共振駆動を連続的に繰り返すことができる。
FET 111Yがオンした場合、共振用インダクタ112Yを通過して電流がFET 111Yに流れる。続いてFET 111Yをオフした後、共振用インダクタ112Yの誘導性作用により共振用コンデンサ115Yを充電するように電流が流れ続ける。さらに、共振用インダクタ112Yに流れる電流が0になって、FET 111Yのドレインに現れる電圧が最大となった後は、逆に電流の回生動作が開始される。これにより、共振用コンデンサ115Y及びFET 111Y内の回生ダイオード(不図示)より電流が電源Vcc側に流れ込む。圧電素子101Yは、この共振動作により十分に昇圧された電圧を一次側に印加されて振動を起こし、2次側に高電圧を発生させることとなる。
図3においては、プリント配線基板300は図中に示す矢印の方向に搬送され、半田フロー槽に進入していくものとする。プリント配線基板300は半田噴流301によって半田付けされる。
図3が示す状態1は、プリント配線基板300の全体が半田フロー槽内で徐々に加熱されて行く状態である。状態2は、圧電素子101Yの一次側端子pがランドと半田付けされる直前の状態である。状態2の時に、一次側端子pとランドとの間で放電が発生する。状態3は、一次側端子pがランドと半田付けされる時の状態である。状態4は、一次側端子pがランドと半田付けされ、半田フロー槽内を通過していく状態である。
図4によると、曲線410は、時間の経過に対する圧電素子101Yの一次側端子pの温度上昇を表している。曲線411は一次側端子pの電圧の変化を表している。曲線412はインダクタ121Yの圧電素子101Y側電圧の変化を表している。曲線413は、インダクタ121YのFET 111Y側電圧の変化を示している。図4における横軸は時間軸を示している。図3と図4に示す状態1ないし4はそれぞれ一致している。
図4を参照すると、状態1では、時間軸にそってプリント配線基板300の全体が徐々に加熱されていくため、曲線410が示す圧電素子101Yの表面温度が徐々に上昇する。圧電素子101Yの温度上昇により圧電素子101Yの一次側に電荷が発生するため、曲線411が示す圧電素子101Yの一次側端子pの電圧も上昇する。ただし、状態1ではインダクタ121Yには電荷が存在しないため、インダクタ121Yにおける圧電素子101Y側の電圧及びFET 111Y側の電圧はそれぞれ0Vのままである。
曲線411が示すように、一次側端子pの電圧が放電開始電圧V1以上になると状態2へ遷移する。状態2では一次側端子pからランドに対して放電が起こる。放電された電荷(電荷量Qspark)は、インダクタ121Yの圧電素子101Y側に電圧を発生させる。曲線412が示すように、発生した電圧は、放電開始電圧V1をピークとした電圧となる。一方、曲線413が示すように、インダクタ121YのFET 111Y側の電圧はV1より小さいV3をピークとした波形となる。これは急峻な電荷移動に対して、インダクタ121Yがハイインピーダンスの抵抗として機能するからである。すなわち、インダクタ121Yは電荷の通過を妨げる。このインダクタ121Yの働きにより、インダクタ121YにおけるFET 111Y側の電圧が低く抑えられる。よって、FET 111Yのドレインへ電荷が放電するのを抑制でき、FET 111Yのドレインにかかる電気的ストレスを緩和できる。
具体的には、電荷の放電時間を10nS〜100nSとし、その周波数を10MHz〜100MHzとすれば、インダクタ121Yのインピーダンス特性が1KΩ程度となればよい。このようなインピーダンス特性のインダクタ121Yは、比較的に安価なフェライトビーズ等によって実現できる。
インダクタ121Yを通過した電荷は、最終的には共振用インダクタ112Yを経由して、電源Vccへのラインとグランドパターンとの間に存在するコンデンサ120Yへと流れ込む。なお、図1に示す高圧電源装置を動作させる際、FET 111Yのゲートに入力される入力波形の周波数は150kHz〜200kHzで、共振用インダクタ112Yと共振用コンデンサ115Yによる共振波形の周波数も15kHz〜200kHzである。インダクタ121Yは150kHz〜200kHzの周波数領域では1〜2Ω程度のインピーダンスしかもたない。よって、インダクタ121Yは高圧電源装置の駆動動作に影響を及ぼさない。
なお、状態2では、圧電素子101Yの一次側端子からランドに対して放電が複数回発生することがある。放電回数は、半田フロー槽内の温度条件や圧電素子101Yの一次側端子のクリンチ状態などに依存して異なる。
圧電素子101Yの一次側端子が半田噴流301によって半田付けされると、状態2から状態3へ遷移する。圧電素子101Yの一次側端子pがランドと半田付けされると、一次側端子pとランド間での放電が起こらなくなる。圧電素子101Yの表面で発生した電荷は、そのままインダクタ121Yと共振用インダクタ112Yとを経由してコンデンサ120Yへ流れ込む。そのため、曲線411、曲線412及び曲線413が示す通り、圧電素子101Y、インダクタ121Yの両端及びVccラインに発生する電圧は同電位(ここではV2)となる。このとき発生する電圧V2は、圧電素子101Yの1次側の寄生容量C0、圧電素子101Yの1次側端子に発生した電荷の電荷量Qconst、コンデンサ120Yの容量C1を用いて、次式により簡易的に表現できる。
V2=Qconst / (C1+C0)
なお、Vx≧V2が満たされれば、FET 111Yを保護することができる。すなわち、容量C1と、電荷量Qconstと、寄生容量C0と、耐圧Vxとの間には次の関係
Vx≧Qconst/(C1+C0)
が成立すればよい。例えば、コンデンサ120Yとして、容量C1が十分に大きいコンデンサを選定することで、V2をFET 111Yの耐圧Vxよりも十分に低い値とすることができる。
圧電素子101Yの全端子の半田付けが完了すると状態4へ遷移する。半田フロー工程からプリント配線基板300が出て行く状態である状態4では、プリント配線基板300の温度及び圧電素子101Yの表面温度が、曲線410に示す通り、徐々に低下して行く。また、曲線411、曲線412、曲線413が示す通り、圧電素子101Y、インダクタ121Yの両端及びVccラインの電位は同電位である。これらの電位は、圧電素子101Yの表面温度の低下に比例して下がって行く。
このように実施例1によれば、半導体部品と圧電素子とを結ぶライン上にインダクタ121Yを挿入したので、半田付工程において圧電素子から発生する放電現象から半導体部品を安価かつ簡単な方法で保護することができる。とりわけ、実施例1では、半導体部品が備える複数の端子のうち電源側端子と圧電素子とを結ぶライン上に第1インダクタとしてインダクタ121を設けている。また、半導体部品の電源側端子と電源とを接続するラインに対して一端が接続され、他端がグランドに接続された第1コンデンサであるコンデンサ120Yをさらに設けると、半導体部品の保護効果が高まる。とりわけ、コンデンサ120Yの容量C1は、Vx≧Qconst/(C1+C0)を満たすように決定される。なお、インダクタ121Yは1つであってもよいし、複数であってもよい。
[実施例2]
実施例2では、圧電素子101Yのグランド側端子gに第2インダクタを備えることを特徴とする。なお、第2インダクタは、実施例1で説明したインダクタ121Yとともに用いられてもよいし、単独で用いられてもよい。以下では、前者について説明する。実施例1と共通する事項には同一の参照符号を付与することで説明を簡潔にする。
圧電素子101Yの周辺にはグランド(GND)パターンが配置される。このGNDパターンが、半田フロー槽のグランドと繋がっている場合、圧電素子101のグランド側端子gからランドへ放電された電荷は、グランド側端子gに対応したランドと繋がるGNDパターンを経由して半田フロー糟へ放出される。よって、FET 111Yのソースに電位が発生することはない。しかし、圧電素子101Yと直接繋がるGNDパターンが半田フロー槽のグランドに対して浮いた状態のまま実装されると、圧電素子101Yのグランド側端子gから放電した電荷がFET 111Yのソースへ流れ込んでしまう。その結果、FET 111Yのソースに電気的なストレスが加わる可能性がある。
そこで、実施例2では、圧電素子101Yと直接繋がるGNDパターンが半田フロー槽のGNDに対して浮いた状態であっても、FET 111Yを保護できるようにする。そのために、圧電素子101Yのグランド側端子gとグランドとを結ぶライン上に第2インダクタを挿入する。
図5は、実施例2係る高圧電源装置を示した回路図である。図5によれば、半導体部品が備える複数の端子のうちグランド側端子と圧電素子とを結ぶライン上に第2インダクタとしてインダクタ122Yが挿入されている。図5(a)によれば、インダクタ122Yの一端は圧電素子101Yのグランド側端子gと接続されている。インダクタ122Yの他端は共振用コンデンサ115Yの他端、FET 111Yのソース及びグランドに接続されている。図5(b)によれば、インダクタ122Yの一端は圧電素子101Yのグランド側端子g、共振用コンデンサ115Yの他端及びグランドに接続されている。インダクタ122Yの他端はFET 111Yのソースに接続されている。図5(c)によれば、インダクタ122Yの一端は圧電素子101Yのグランド側端子g及び共振用コンデンサ115Yの他端に接続されている。インダクタ122Yの他端はFET 111Yのソース及びグランドに接続されている。このようにインダクタ122Yの挿入位置は種々考えられるが、いずれの場合にも放電からの保護効果はほとんど変らない。
図6は、プリント配線基板300上における圧電素子101Y、共振用コンデンサ115Y、共振用インダクタ112Y、FET 111Y、コンデンサ120Y、インダクタ121Y及びインダクタ122Yの具体的配置例を示した図である。基板は図中に示す矢印の方向に搬送され、半田フロー槽に進入していくものとする。図6の状態1は、プリント配線基板300の全体が半田フロー槽内で徐々に加熱されていく状態である。図6の状態2は、圧電素子101Yのグランド側端子gが、ランドと半田付けされる直前の状態である。この状態の時に、グランド側端子gとランドとの間で放電が発生する。図6の状態3は、グランド側端子gがランドと半田付けされる状態である。図6の状態4は、グランド側端子gがランドと半田付けされ、プリント配線基板300が半田フロー槽内を通過していく状態である。
図7は、プリント配線基板300をフロー実装する場合の圧電素子の温度上昇及び電圧上昇を示した図である。図7において、曲線711は、グランド側端子gにおける電圧の変化を示している。曲線712は、インダクタ122Yの圧電素子101Y側における電圧の変化を示している。曲線713は、インダクタ122YのFET 111Y側における電圧の変化を示している。
状態1では、プリント配線基板300は時間の経過とともに徐々に加熱されていく。そのため、曲線410が示すように、圧電素子101Yのグランド側端子の温度も徐々に上昇する。圧電素子101Yの温度上昇によりグランド側端子gに焦電効果による電荷が発生する。ただし、グランド側端子gに発生する電荷は、圧電素子101Yの一次側端子pに発生する電荷と逆特性の電荷となる。そのため、曲線711が示すように、圧電素子101Yのグランド側端子gにはマイナスの電圧が発生する。状態1においてインダクタ122Yには電荷が存在しない。よって、インダクタ122Yの圧電素子101Y側の電圧及びFET 111Y側の電圧はそれぞれ0Vのままである。
曲線711が示すように、圧電素子101Yのグランド側端子gにおける電圧が放電開始電圧V1になると、状態2へ遷移する。状態2ではグランド側端子gからランドに対して放電が起こる。放電された電荷(電荷量Qspark)は、インダクタ122Yの圧電素子101Y側に電圧を発生する。曲線712が示すようにこの電圧は、放電開始電圧V1をピークとした電圧となる。一方で、曲線713が示すように、インダクタ122YのFET 111Y側における電圧はV1よりレベルが小さいV3をピークとした波形となる。これは急峻な電荷の移動に対して、インダクタ122Yがハイインピーダンスの抵抗として機能する。その結果、電荷はインダクタ122Yを通過することを妨げられる。インダクタ122も、インダクタ121Yと同様の理由から、例えば、インピーダンス特性が1kΩ程度のフェライトビーズ等を採用できる。
図7が示すように、圧電素子101Yのグランド側端子、インダクタ122Yの両端、及び、コンデンサ120Yとグランドラインに発生する各電圧はいずれも同電位のV2となる。電圧V2は、圧電素子101Yのグランド側端子の寄生容量C2、圧電素子101Yのグランド側端子の発生電荷をQconst、コンデンサ120Yの容量をC1とした場合、次式で簡易的に表現できる。
V2=Qconst / (C1+C2)
なお、FET111Yの耐圧Vxに対して、Vx≧V2が満たされれば、FET 111Yを保護することができる。すなわち、容量C1と、電荷量Qconstと、寄生容量C2と、耐圧Vxとの間には次の関係
Vx≧Qconst/(C1+C2)
が成立すればよい。例えば、コンデンサ120Yとして、容量C1が十分に大きいコンデンサを選定することで、V2をFET 111Yの耐圧Vxよりも十分に低い値とすることができる。
このように実施例2によれば、半導体部品が備えるグランド側端子と圧電素子とを結ぶライン上に第2インダクタを挿入することで、半田付工程において圧電素子から発生する放電現象から半導体部品を安価かつ簡単な方法で保護することができる。なお、インダクタ122Yは1つであってもよいし、複数であってもよい。
[実施例3]
実施例3では、共振用コンデンサ115Yを圧電素子101Yの寄生容量で実現する発明について説明する。この技術思想は、実施例1及び2で説明したすべての回路において実現可能であるが、ここでは代表例について説明する。
図8は、実施例3に係る高圧電源装置を示す回路図である。とりわけ、図8(a)は図1(a)及び図1(b)に対応しており、図8(b)は図1(c)に対応している。いずれにおいても共振用コンデンサ115Yが圧電素子101Yの寄生容量によって置換されている。上述したLC共振回路は、共振用インダクタ112Yと、圧電素子101Yの寄生容量COによって形成されている。なお、圧電素子101Yの寄生容量は、圧電素子101Yの長さや厚みに依存する。
圧電素子101Yの形成条件をコントロールし、寄生容量ばらつきを抑えることで、外付けの共振用コンデンサ115Yを削減できるため、コストダウンを実現できる。例えば、圧電素子101Yの寄生容量が約450pF〜550pFであれば、共振用インダクタ112Yを100μHとすることで安定したLC共振駆動を実現できる。
[他の実施形態]
上述したように、半田付け工程において圧電素子から発生する放電現象から半導体部品を保護するために、半導体部品と圧電素子とを結ぶライン上に1つ以上のインダクタを設ける技術思想は、高圧電源装置に限らず、各種の電子装置に適用できる。高圧電源装置においては、例えば、圧電素子は圧電トランスであり、半導体部品は圧電トランスを駆動するためのスイッチング素子となろう。また、高圧電源装置は、電子写真方式の画像形成装置に搭載される電源装置であってもよい。この場合、高圧電源装置は、転写部または帯電部の少なくとも一方に高圧のバイアスを印加する電源装置として機能する。

Claims (10)

  1. 電子装置であって、
    半田噴流を用いて半田付けされるプリント配線基板と、
    前記プリント配線基板に設けられた半導体部品と、
    前記プリント配線基板に設けられた圧電素子と、
    前記半導体部品と前記圧電素子とを結ぶライン上に挿入され、半田付け工程において前記圧電素子から発生する放電現象から前記半導体部品を保護する1つ以上のインダクタと
    を備えること特徴とする電子装置。
  2. 前記1つ以上のインダクタには、前記半導体部品が備える複数の端子のうち電源側端子と前記圧電素子とを結ぶライン上に挿入された第1インダクタが含まれていることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記半導体部品の電源側端子と電源とを接続するラインに対して一端が接続され、他端がグランドに接続された第1コンデンサをさらに備え、
    前記コンデンサの容量C1と、前記圧電素子に発生する電荷の電荷量Qconstと、前記圧電素子の1次側の寄生容量C0と、前記半導体部品の耐圧Vxとの間には次の関係
    Vx≧Qconst/(C1+C0)
    が成立していることを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
  4. 前記1つ以上のインダクタには、前記半導体部品が備える複数の端子のうちグランド側端子と前記圧電素子とを結ぶライン上に挿入された第2インダクタが含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子装置。
  5. 前記半導体部品の電源側端子と電源とを接続するラインに対して一端が接続され、他端がグランドに接続された第1コンデンサをさらに備え、
    前記コンデンサの容量C1と、前記圧電素子に発生する電荷の電荷量Qconstと、前記圧電素子のグランド側の寄生容量C2と、前記半導体部品の耐圧Vxとの間には次の関係
    Vx≧Qconst/(C1+C2)
    が成立していることを特徴とする請求項4に記載の電子装置。
  6. LC共振回路を形成するために、前記圧電素子及び前記1つ以上のインダクタに対して並列に接続された第2コンデンサをさらに備えていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子装置。
  7. 前記第2コンデンサは、前記圧電素子が有する寄生容量によって実現されていることを特徴とする請求項6に記載の電子装置。
  8. 高圧電源装置であって、
    請求項1ないし7のいずれか1項に記載の電子装置を備え、
    前記電子装置に搭載される圧電素子は圧電トランスであり、前記半導体部品は前記圧電トランスを駆動するためのスイッチング素子であることを特徴とする高圧電源装置。
  9. 電子写真方式の画像形成装置であって、
    転写部と、
    帯電部と、
    前記転写部または前記帯電部の少なくとも一方に高圧のバイアスを印加する、請求項8に記載の高圧電源装置と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 半導体部品と圧電素子を搭載したプリント配線基板であって、
    前記半導体部品と前記圧電素子とを結ぶライン上に挿入され、半田付け工程において前記圧電素子から発生する放電現象から前記半導体部品を保護する1つ以上のインダクタと
    を備えること特徴とするプリント配線基板。
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